HIVを阻害するための抗ウイルス性ホスホン酸結合体
本発明は、リン置換抗ウイルス阻害化合物、当該化合物を含有する組成物、及び当該化合物の投与を含む治療方法、並びに当該化合物を調製するのに有用なプロセス及び中間体に関する。本発明は又、肝細胞に高濃度のホスホン酸分子を到達させることにも関する。このような有効なターゲティングは、種々の治療的処方物及び手技に適用可能な場合がある。本発明の組成物には、場合により少なくとも1つのホスホン酸基を有する抗ウイルス化合物が含まれる。従って、一実施形態において、本発明は、1個以上のホスホン酸基に結合した化合物を提供する。
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【特許請求の範囲】
【請求項1】
1個以上のホスホン酸基に結合した、HIVを阻害する化合物;又はその薬学的に許容される塩若しくは溶媒和物和物を含む結合体。
【請求項2】
1個以上のA0基で置換される以下の化学式A:
【化1】
の化合物であって、式中、
A0’がF又はA0であり;
Y’’が不在、結合、場合により1個又は場合により複数個がA0で置換されるC、N、O又はSであり;
A0が不在、結合、A1、A2又はW3であり、場合によりY’の環を形成し;
【化2】
Y1が独立してO、S、N(Rx)、N(O)(Rx)、N(ORx)、N(O)(ORx)、又はN(N(Rx)(Rx))であり;
Y2が独立して不在、結合、O、C(Rx)(Rx)、N(Rx)、N(O)(Rx)、N(ORx)、N(O)(ORx)、N(N(Rx)(Rx))、−S(O)M2−、又は−S(O)M2−S(O)M2−であり;Y2が2個のリン原子と結合する場合、Y2がC(R2)(R2)であってもよく;
Rxが独立して不在、結合、H、R1、R2、W3、保護基、又は以下:
【化3】
の化学式であって、式中:
Ryが独立してH、W3、R2又は保護基であり;
R1が独立してH、又は1〜18個の炭素原子のアルキルであり;
R2が独立してH、R1、R3又はR4であって、この場合、各R4が独立して、0〜3個のR3基で置換されるか、1個の炭素原子において一緒になり、2個のR2基が、3〜8個の炭素原子の環を形成し、その環は0〜3個のR3基で置換される場合があり;
R3がR3a、R3b、R3c又はR3dであるが、但し、R3がヘテロ原子に結合する場合、R3がR3c又はR3dであることを条件とし;
R3aがF、Cl、Br、I、−CN、N3、−NO2、−OR1又は−OR6aであり;
R3bがY1であり;
R3cが−Rx、−N(Rx)(Rx)、−SRx、−S(O)Rx、−S(O)2Rx、−S(O)(ORx)、−S(O)2(ORx)、−OC(Y1)Rx、−OC(Y1)ORx、−OC(Y1)(N(Rx)(Rx))、−SC(Y1)Rx、−SC(Y1)ORx、−SC(Y1)(N(Rx)(Rx))、−N(Rx)C(Y1)Rx、−N(Rx)C(Y1)ORx、又は−N(Rx)C(Y1)(N(Rx)(Rx))であり;
R3dが−C(Y1)RX、−C(Y1)ORX、又は−C(Y1)(N(Rx)(Rx))であり;
R4が、1〜18個の炭素原子のアルキル、2〜18個の炭素原子のアルケニル、又は2〜18個の炭素原子のアルキニルであり;
R5がR4であって、この場合、各R4が0〜3個のR3基で置換され;
W3がW4又はW5であり;
W4がR5、−C(Y1)R5、−C(Y1)W5、−SOM2R5、又は−SOM2W5であり;
W5が炭素環又は複素環であって、この場合、W5が独立して0〜3個のR2基で置換され;
W6が、0、1、2又は3個のA3基で独立して置換されるW3であり;
M2が0、1又は2であり;
M12aが0、1、2、3、4、5、6、7、8、9、10、11又は12であり;
M12bが0、1、2、3、4、5、6、7、8、9、10、11又は12であり;
M1a、M1c及びM1dが独立して0又は1であり;
M12cが0、1、2、3、4、5、6、7、8、9、10、11又は12である、
化合物である、請求項1に記載の結合体、そのエナンチオマー、又はその薬学的に許容される塩若しくは溶媒和物和物。
【請求項3】
以下の化学式:
【化4】
を有し、
式中:
DRUGが化学式Aの化合物であり;
nnは1、2又は3である、
請求項2に記載の結合体又はその薬学的に許容される塩若しくは溶媒和物。
【請求項4】
化学式Aの何れか1つを有し、式中:
1個のA0がA1であり、
X61がメトキシ、エトキシ、プロポキシ、ジフルオロメトキシ、トリフルオロメトキシ、ビニル、エチル、メチル、プロピル、ブチル、シクロプロピル、N−メチルアミノ、又はN−ホルミルアミノであり;
X62がメチル、クロロ又はトリフルオロメチルであり;
X63がH、メチル、エチル、シクロプロピル、ビニル又はトリフルオロメチルであり;
X64がH、メチル、エチル、シクロプロピル、クロロ、ビニル、アリル、3−メチル−1−ブテン−1−イルである、
請求項2に記載の結合体。
【請求項5】
各A1が以下:
【化5】
【化6】
の化学式であり、式中:
W5aが炭素環又は複素環であって、W5aが独立して0又は1個のR2基で置換される、
請求項2に記載の結合体。
【請求項6】
M12aが1である、請求項2に記載の結合体。
【請求項7】
各A1が以下の化学式である:
【化7】
【化8】
(式中:
W5aが0又は1個のR2基で独立して置換される炭素環である)、
【化9】
(式中:
Y2bがO又はN(R2)であり;
M12dが1、2、3、4、5、6、7又は8である)、
【化10】
(式中:
W5aが0又は1個のR2基で独立して置換される炭素環である)、
【化11】
(式中:
W5aが炭素環又は複素環であり、W5aが独立して0又は1個のR2基で置換される)、又は
【化12】
(式中:
Y2bがO又はN(R2)であり;
M12dが1、2、3、4、5、6、7又は8である)、
請求項2に記載の結合体。
【請求項8】
各A2が以下:
【化13】
【化14】
の化学式である、請求項2に記載の結合体。
【請求項9】
各M12bが1である、請求項2に記載の結合体。
【請求項10】
M12bが0であり、Y2が結合であり、W5が炭素環又は複素環であり、W5が場合により且つ独立して1、2又は3個のR2基で置換される、請求項9に記載の結合体。
【請求項11】
各A2が以下:
【化15】
の化学式であり、式中:
W5aが炭素環又は複素環であり、W5aが場合により且つ独立して1、2又は3個のR2基で置換される、
請求項2に記載の結合体。
【請求項12】
M12aが1である、請求項11に記載の結合体。
【請求項13】
各A2がフェニル、置換フェニル、ベンジル、置換ベンジル、ピリジル及び置換ピリジルから選択される、請求項2に記載の結合体。
【請求項14】
各A2が以下:
【化16】
の化学式である、請求項2に記載の結合体。
【請求項15】
M12bが1である、請求項14に記載の結合体。
【請求項16】
各A3が以下の化学式である:
【化17】
【化18】
(式中:
Y1aがO又はSであり;
Y2aがO、N(Rx)又はSである)、
【化19】
(式中:
Y2bがO又はN(Rx)である)、又は
【化20】
(式中:
Y2bがO又はN(Rx)であり;
M12dが1、2、3、4、5、6、7又は8である)、
請求項2に記載の結合体。
【請求項17】
各A3が以下:
【化21】
の化学式であり、式中:
Y2bがO又はN(Rx)であり;
M12dが1、2、3、4、5、6、7又は8である、
請求項2に記載の結合体。
【請求項18】
M12dが1である、請求項17に記載の結合体。
【請求項19】
各A3が以下:
【化22】
の化学式である、請求項2に記載の結合体。
【請求項20】
W5が炭素環である、請求項19に記載の結合体。
【請求項21】
各A3が化学式
【化23】
である、請求項2に記載の結合体。
【請求項22】
W5がフェニルである、請求項21に記載の結合体。
【請求項23】
M12bが1である、請求項22に記載の結合体。
【請求項24】
各A3が以下の化学式である:
【化24】
(式中:
Y1aがO又はSであり;
Y2aがO、N(Rx)又はSである)、
【化25】
(式中:
Y2bがO又はN(Rx)であり)、又は
【化26】
(式中:
Y2bがO又はN(Rx)であり;
M12dが1、2、3、4、5、6、7又は8である)、
請求項2に記載の結合体。
【請求項25】
R1がHである、請求項24に記載の結合体。
【請求項26】
M12dが1である、請求項25に記載の結合体。
【請求項27】
各A3が以下の化学式である:
【化27】
(式中:
該フェニル炭素環が0、1、2又は3個のR2基で置換される)
【化28】
(式中:
該フェニル炭素環が0、1、2又は3個のR2基で置換される)
【化29】
【化30】
(式中:
Y1aがO又はSであり;
Y2aがO、N(R2)又はSである)、
【化31】
(式中:
Y1aがO又はSであり;
Y2aがO又はN(R2)であり;
Y2cがO、N(Ry)又はSである)、
【化32】
(式中:
Y1aがO又はSであり;
Y2bがO又はN(R2)であり;
Y2dがO又はN(Ry)であり;
M12dが1、2、3、4、5、6、7又は8である)、
【化33】
(式中:
Y2bがO又はN(R2)であり;
M12dが1、2、3、4、5、6、7又は8である)、
【化34】
(式中:
Y2bがO又はN(R2)である)、
【化35】
(式中:
Y1aがO又はSであり;
Y2aがO、N(R2)又はSである)、
【化36】
(式中:
Y1aがO又はSであり;
Y2bがO又はN(R2)であり;
Y2cがO、N(Ry)又はSである)、
【化37】
(式中:
Y1aがO又はSであり;
Y2bがO又はN(R2)であり;
Y2dがO又はN(Ry)であり;
M12dが1、2、3、4、5、6、7又は8である)、
【化38】
(式中:
Y2bがO又はN(R2)であり;
M12dが1、2、3、4、5、6、7又は8である)、又は
【化39】
(式中:
Y2bがO又はN(R2)である)、
請求項2に記載の結合体。
【請求項28】
A0が以下:
【化40】
の化学式であり、式中:
各Rが独立してアルキルである、
請求項3に記載の結合体。
【請求項29】
以下:
【化41】
の化学式を有し、式中:
DRUGがHIVを阻害する化合物であり;
Y1が独立してO、S、N(Rx)、N(O)(Rx)、N(ORx)、N(O)(ORx)、又はN(N(Rx)(Rx))であり;
Y2が独立して結合、O、N(Rx)、N(O)(Rx)、N(ORx)、N(O)(ORx)、N(N(Rx)(Rx))、−S(O)M2−、又は−S(O)M2−S(O)M2−であり;
Rxが独立してH、R2、W3、保護基、又は以下の化学式であり:
【化42】
Ryが独立してH、W3、R2又は保護基であり;
R2が独立してH、R3又はR4であって、各R4が独立して0〜3個のR3基で置換され;
R3がR3a、R3b、R3c又はR3dであるが、但し、R3がヘテロ原子に結合する場合、R3がR3c又はR3dであることを条件とし;
R3aがF、Cl、Br、I、−CN、N3、−NO2、−OR1又は−OR6aであり;
R3bがY1であり;
R3cが−Rx、−N(Rx)(Rx)、−SRx、−S(O)Rx、−S(O)2Rx、−S(O)(ORx)、−S(O)2(ORx)、−OC(Y1)Rx、−OC(Y1)ORx、−OC(Y1)(N(Rx)(Rx))、−SC(Y1)Rx、−SC(Y1)ORx、−SC(Y1)(N(Rx)(Rx))、−N(Rx)C(Y1)Rx、−N(Rx)C(Y1)ORx、又は−N(Rx)C(Y1)(N(Rx)(Rx))であり;
R3dが−C(Y1)Rx、−C(Y1)ORx、又は−C(Y1)(N(Rx)(Rx))であり;
R4が1〜18個の炭素原子のアルキル、2〜18個の炭素原子のアルケニル、又は2〜18個の炭素原子のアルキニルであり;
R5がR4であって、各R4が0〜3個のR3基で置換され;
W3がW4又はW5であり;
W4がR5、−C(Y1)R5、−C(Y1)W5、−SO2R5、又は−SO2W5であり;
W5が炭素環又は複素環であって、W5が独立して0〜3個のR2基で置換され;
M2が1、2又は3であり;
M1a、M1c及びM1dが独立して0又は1であり;
M12cが0、1、2、3、4、5、6、7、8、9、10、11又は12であり;
nnが1、2、又は3であり;
Lが直接結合又は連結基である、
請求項2に記載の結合体又はその薬学的に許容される塩若しくは溶媒和物。
【請求項30】
各Rxが以下の化学式である:
【化43】
(式中:
Y1aがO又はSであり;
Y2cがO、N(Ry)又はSである)
【化44】
(式中:
Y1aがO又はSであり;
Y2dがO又はN(Ry)である)、又は
【化45】
請求項29に記載の結合体。
【請求項31】
各Ryが独立してH又は1〜10個の炭素のアルキルである、請求項30に記載の結合体。
【請求項32】
各Rxが以下:
【化46】
【化47】
の化学式である、請求項29に記載の結合体。
【請求項33】
各Y1がO又はSである、請求項29に記載の結合体。
【請求項34】
各Y2がO、N(Ry)又はSである、請求項29に記載の結合体。
【請求項35】
nnが1、2又は3である、請求項29に記載の結合体。
【請求項36】
各Lの分子量が約20ダルトン〜約400ダルトンである、請求項29に記載の結合体。
【請求項37】
各Lの長さが約5オングストローム〜約300オングストロームである、請求項29に記載の結合体。
【請求項38】
各Lが化学式Aの何れか1つの化合物と、前記ホスホン酸基のリンとを、約5オングストロームから約200オングストロームまでで分離する、請求項29に記載の結合体。
【請求項39】
各Lが、2〜25個の炭素原子を有する、二価の分枝鎖又は非分枝鎖の、飽和又は不飽和の炭化水素鎖であり、該炭素原子の1個以上が場合により(−O−)で置換され、該鎖が場合により炭素上にて、(C1−C6)アルコキシ、(C3−C6)シクロアルキル、(C1−C6)アルカノイル、(C1−C6)アルカノイルオキシ、(C1−C6)アルコキシカルボニル、(C1−C6)アルキルチオ、アジド、シアノ、ニトロ、ハロ、ヒドロキシ、オキソ(=O)、カルボキシ、アリール、アリールオキシ、ヘテロアリール及びヘテロアリールオキシから選択される、1個以上の置換基で置換される、請求項29に記載の結合体。
【請求項40】
各Lが化学式W−Aであって、式中、Aが、(C1−C24)アルキレン、(C2−C24)アルケニレン、(C2−C24)アルキニレン、(C3−C8)シクロアルキレン、(C6−C10)アリール、又はそれらの組み合わせであり、式中、各Wが、−N(R)C(=O)−、−C(=O)N(R)−、−OC(=O)−、−C(=O)O−、−O−、−S−、−S(O)−、−S(O)2−、−N(R)−、−C(=O)−、−N(R)C=N(R)−N(R)−、−C(R)=N(R)−、−S(O)M2−N(R)−、−N(R)−S(O)M2−、又は直接結合であり;式中、各Rが独立してH又は1〜10個の炭素原子のアルキルである、請求項29に記載の結合体。
【請求項41】
各Aが1〜10個の炭素のアルキレンである、請求項40に記載の結合体。
【請求項42】
各Lがペプチド又はアミノ酸から形成される二価ラジカルである、請求項29に記載の結合体。
【請求項43】
各Lがポリ−L−グルタミン酸、ポリ−L−アスパラギン酸、ポリ−L−ヒスチジン、ポリ−L−オルニチン、ポリ−L−セリン、ポリ−L−スレオニン、ポリ−L−チロシン、ポリ−L−ロイシン、ポリ−L−リジン−L−フェニルアラニン、ポリ−L−リジン、又はポリ−L−リジン−L−チロシンから形成される二価ラジカルである、請求項29に記載の結合体。
【請求項44】
各Lが、化学式W−(CH2)nであり、式中、nが約1〜約10であり;Wが、−N(R)C(=O)−、−C(=O)N(R)−、−OC(=O)−、−C(=O)O−、−O−、−S−、−S(O)−、−S(O)2−、−C(=O)−、−N(R)−、−N(R)C=N(R)−N(R)−、−C(R)=N(R)−、−S(O)M2−N(R)−、−N(R)−S(O)M2−、又は直接結合であり;式中、各Rが、独立してH又は(C1−C6)アルキルである、請求項29に記載の結合体。
【請求項45】
各Lがメチレン、エチレン又はプロピレンである、請求項29に記載の結合体。
【請求項46】
各LがLの炭素原子においてPと結合する、請求項29に記載の結合体。
【請求項47】
単離又は精製されている、請求項2に記載の結合体。
【請求項48】
本明細書に記載のHIV阻害剤結合体。
【請求項49】
薬学的賦形剤及び請求項2に記載の結合体を含む、薬学的組成物。
【請求項50】
請求項2に記載の結合体、及び薬学的賦形剤を含む、単位投薬形態。
【請求項51】
哺乳動物におけるHIVを阻害する方法であって、請求項2に記載の化合物を該哺乳動物に投与することを含む、方法。
【請求項52】
前記化合物が薬学的に許容される賦形剤で処方される、請求項51に記載の方法。
【請求項53】
処方物が更に第二の活性成分を含む、請求項52に記載の方法。
【請求項54】
医学的治療に使用するための、請求項2に記載の化合物。
【請求項55】
動物におけるHIVを阻害するための医薬品を調製するための、請求項2に記載の結合体の使用。
【請求項56】
本明細書に記載の化合物又は結合体を調製する方法。
【請求項1】
1個以上のホスホン酸基に結合した、HIVを阻害する化合物;又はその薬学的に許容される塩若しくは溶媒和物和物を含む結合体。
【請求項2】
1個以上のA0基で置換される以下の化学式A:
【化1】
の化合物であって、式中、
A0’がF又はA0であり;
Y’’が不在、結合、場合により1個又は場合により複数個がA0で置換されるC、N、O又はSであり;
A0が不在、結合、A1、A2又はW3であり、場合によりY’の環を形成し;
【化2】
Y1が独立してO、S、N(Rx)、N(O)(Rx)、N(ORx)、N(O)(ORx)、又はN(N(Rx)(Rx))であり;
Y2が独立して不在、結合、O、C(Rx)(Rx)、N(Rx)、N(O)(Rx)、N(ORx)、N(O)(ORx)、N(N(Rx)(Rx))、−S(O)M2−、又は−S(O)M2−S(O)M2−であり;Y2が2個のリン原子と結合する場合、Y2がC(R2)(R2)であってもよく;
Rxが独立して不在、結合、H、R1、R2、W3、保護基、又は以下:
【化3】
の化学式であって、式中:
Ryが独立してH、W3、R2又は保護基であり;
R1が独立してH、又は1〜18個の炭素原子のアルキルであり;
R2が独立してH、R1、R3又はR4であって、この場合、各R4が独立して、0〜3個のR3基で置換されるか、1個の炭素原子において一緒になり、2個のR2基が、3〜8個の炭素原子の環を形成し、その環は0〜3個のR3基で置換される場合があり;
R3がR3a、R3b、R3c又はR3dであるが、但し、R3がヘテロ原子に結合する場合、R3がR3c又はR3dであることを条件とし;
R3aがF、Cl、Br、I、−CN、N3、−NO2、−OR1又は−OR6aであり;
R3bがY1であり;
R3cが−Rx、−N(Rx)(Rx)、−SRx、−S(O)Rx、−S(O)2Rx、−S(O)(ORx)、−S(O)2(ORx)、−OC(Y1)Rx、−OC(Y1)ORx、−OC(Y1)(N(Rx)(Rx))、−SC(Y1)Rx、−SC(Y1)ORx、−SC(Y1)(N(Rx)(Rx))、−N(Rx)C(Y1)Rx、−N(Rx)C(Y1)ORx、又は−N(Rx)C(Y1)(N(Rx)(Rx))であり;
R3dが−C(Y1)RX、−C(Y1)ORX、又は−C(Y1)(N(Rx)(Rx))であり;
R4が、1〜18個の炭素原子のアルキル、2〜18個の炭素原子のアルケニル、又は2〜18個の炭素原子のアルキニルであり;
R5がR4であって、この場合、各R4が0〜3個のR3基で置換され;
W3がW4又はW5であり;
W4がR5、−C(Y1)R5、−C(Y1)W5、−SOM2R5、又は−SOM2W5であり;
W5が炭素環又は複素環であって、この場合、W5が独立して0〜3個のR2基で置換され;
W6が、0、1、2又は3個のA3基で独立して置換されるW3であり;
M2が0、1又は2であり;
M12aが0、1、2、3、4、5、6、7、8、9、10、11又は12であり;
M12bが0、1、2、3、4、5、6、7、8、9、10、11又は12であり;
M1a、M1c及びM1dが独立して0又は1であり;
M12cが0、1、2、3、4、5、6、7、8、9、10、11又は12である、
化合物である、請求項1に記載の結合体、そのエナンチオマー、又はその薬学的に許容される塩若しくは溶媒和物和物。
【請求項3】
以下の化学式:
【化4】
を有し、
式中:
DRUGが化学式Aの化合物であり;
nnは1、2又は3である、
請求項2に記載の結合体又はその薬学的に許容される塩若しくは溶媒和物。
【請求項4】
化学式Aの何れか1つを有し、式中:
1個のA0がA1であり、
X61がメトキシ、エトキシ、プロポキシ、ジフルオロメトキシ、トリフルオロメトキシ、ビニル、エチル、メチル、プロピル、ブチル、シクロプロピル、N−メチルアミノ、又はN−ホルミルアミノであり;
X62がメチル、クロロ又はトリフルオロメチルであり;
X63がH、メチル、エチル、シクロプロピル、ビニル又はトリフルオロメチルであり;
X64がH、メチル、エチル、シクロプロピル、クロロ、ビニル、アリル、3−メチル−1−ブテン−1−イルである、
請求項2に記載の結合体。
【請求項5】
各A1が以下:
【化5】
【化6】
の化学式であり、式中:
W5aが炭素環又は複素環であって、W5aが独立して0又は1個のR2基で置換される、
請求項2に記載の結合体。
【請求項6】
M12aが1である、請求項2に記載の結合体。
【請求項7】
各A1が以下の化学式である:
【化7】
【化8】
(式中:
W5aが0又は1個のR2基で独立して置換される炭素環である)、
【化9】
(式中:
Y2bがO又はN(R2)であり;
M12dが1、2、3、4、5、6、7又は8である)、
【化10】
(式中:
W5aが0又は1個のR2基で独立して置換される炭素環である)、
【化11】
(式中:
W5aが炭素環又は複素環であり、W5aが独立して0又は1個のR2基で置換される)、又は
【化12】
(式中:
Y2bがO又はN(R2)であり;
M12dが1、2、3、4、5、6、7又は8である)、
請求項2に記載の結合体。
【請求項8】
各A2が以下:
【化13】
【化14】
の化学式である、請求項2に記載の結合体。
【請求項9】
各M12bが1である、請求項2に記載の結合体。
【請求項10】
M12bが0であり、Y2が結合であり、W5が炭素環又は複素環であり、W5が場合により且つ独立して1、2又は3個のR2基で置換される、請求項9に記載の結合体。
【請求項11】
各A2が以下:
【化15】
の化学式であり、式中:
W5aが炭素環又は複素環であり、W5aが場合により且つ独立して1、2又は3個のR2基で置換される、
請求項2に記載の結合体。
【請求項12】
M12aが1である、請求項11に記載の結合体。
【請求項13】
各A2がフェニル、置換フェニル、ベンジル、置換ベンジル、ピリジル及び置換ピリジルから選択される、請求項2に記載の結合体。
【請求項14】
各A2が以下:
【化16】
の化学式である、請求項2に記載の結合体。
【請求項15】
M12bが1である、請求項14に記載の結合体。
【請求項16】
各A3が以下の化学式である:
【化17】
【化18】
(式中:
Y1aがO又はSであり;
Y2aがO、N(Rx)又はSである)、
【化19】
(式中:
Y2bがO又はN(Rx)である)、又は
【化20】
(式中:
Y2bがO又はN(Rx)であり;
M12dが1、2、3、4、5、6、7又は8である)、
請求項2に記載の結合体。
【請求項17】
各A3が以下:
【化21】
の化学式であり、式中:
Y2bがO又はN(Rx)であり;
M12dが1、2、3、4、5、6、7又は8である、
請求項2に記載の結合体。
【請求項18】
M12dが1である、請求項17に記載の結合体。
【請求項19】
各A3が以下:
【化22】
の化学式である、請求項2に記載の結合体。
【請求項20】
W5が炭素環である、請求項19に記載の結合体。
【請求項21】
各A3が化学式
【化23】
である、請求項2に記載の結合体。
【請求項22】
W5がフェニルである、請求項21に記載の結合体。
【請求項23】
M12bが1である、請求項22に記載の結合体。
【請求項24】
各A3が以下の化学式である:
【化24】
(式中:
Y1aがO又はSであり;
Y2aがO、N(Rx)又はSである)、
【化25】
(式中:
Y2bがO又はN(Rx)であり)、又は
【化26】
(式中:
Y2bがO又はN(Rx)であり;
M12dが1、2、3、4、5、6、7又は8である)、
請求項2に記載の結合体。
【請求項25】
R1がHである、請求項24に記載の結合体。
【請求項26】
M12dが1である、請求項25に記載の結合体。
【請求項27】
各A3が以下の化学式である:
【化27】
(式中:
該フェニル炭素環が0、1、2又は3個のR2基で置換される)
【化28】
(式中:
該フェニル炭素環が0、1、2又は3個のR2基で置換される)
【化29】
【化30】
(式中:
Y1aがO又はSであり;
Y2aがO、N(R2)又はSである)、
【化31】
(式中:
Y1aがO又はSであり;
Y2aがO又はN(R2)であり;
Y2cがO、N(Ry)又はSである)、
【化32】
(式中:
Y1aがO又はSであり;
Y2bがO又はN(R2)であり;
Y2dがO又はN(Ry)であり;
M12dが1、2、3、4、5、6、7又は8である)、
【化33】
(式中:
Y2bがO又はN(R2)であり;
M12dが1、2、3、4、5、6、7又は8である)、
【化34】
(式中:
Y2bがO又はN(R2)である)、
【化35】
(式中:
Y1aがO又はSであり;
Y2aがO、N(R2)又はSである)、
【化36】
(式中:
Y1aがO又はSであり;
Y2bがO又はN(R2)であり;
Y2cがO、N(Ry)又はSである)、
【化37】
(式中:
Y1aがO又はSであり;
Y2bがO又はN(R2)であり;
Y2dがO又はN(Ry)であり;
M12dが1、2、3、4、5、6、7又は8である)、
【化38】
(式中:
Y2bがO又はN(R2)であり;
M12dが1、2、3、4、5、6、7又は8である)、又は
【化39】
(式中:
Y2bがO又はN(R2)である)、
請求項2に記載の結合体。
【請求項28】
A0が以下:
【化40】
の化学式であり、式中:
各Rが独立してアルキルである、
請求項3に記載の結合体。
【請求項29】
以下:
【化41】
の化学式を有し、式中:
DRUGがHIVを阻害する化合物であり;
Y1が独立してO、S、N(Rx)、N(O)(Rx)、N(ORx)、N(O)(ORx)、又はN(N(Rx)(Rx))であり;
Y2が独立して結合、O、N(Rx)、N(O)(Rx)、N(ORx)、N(O)(ORx)、N(N(Rx)(Rx))、−S(O)M2−、又は−S(O)M2−S(O)M2−であり;
Rxが独立してH、R2、W3、保護基、又は以下の化学式であり:
【化42】
Ryが独立してH、W3、R2又は保護基であり;
R2が独立してH、R3又はR4であって、各R4が独立して0〜3個のR3基で置換され;
R3がR3a、R3b、R3c又はR3dであるが、但し、R3がヘテロ原子に結合する場合、R3がR3c又はR3dであることを条件とし;
R3aがF、Cl、Br、I、−CN、N3、−NO2、−OR1又は−OR6aであり;
R3bがY1であり;
R3cが−Rx、−N(Rx)(Rx)、−SRx、−S(O)Rx、−S(O)2Rx、−S(O)(ORx)、−S(O)2(ORx)、−OC(Y1)Rx、−OC(Y1)ORx、−OC(Y1)(N(Rx)(Rx))、−SC(Y1)Rx、−SC(Y1)ORx、−SC(Y1)(N(Rx)(Rx))、−N(Rx)C(Y1)Rx、−N(Rx)C(Y1)ORx、又は−N(Rx)C(Y1)(N(Rx)(Rx))であり;
R3dが−C(Y1)Rx、−C(Y1)ORx、又は−C(Y1)(N(Rx)(Rx))であり;
R4が1〜18個の炭素原子のアルキル、2〜18個の炭素原子のアルケニル、又は2〜18個の炭素原子のアルキニルであり;
R5がR4であって、各R4が0〜3個のR3基で置換され;
W3がW4又はW5であり;
W4がR5、−C(Y1)R5、−C(Y1)W5、−SO2R5、又は−SO2W5であり;
W5が炭素環又は複素環であって、W5が独立して0〜3個のR2基で置換され;
M2が1、2又は3であり;
M1a、M1c及びM1dが独立して0又は1であり;
M12cが0、1、2、3、4、5、6、7、8、9、10、11又は12であり;
nnが1、2、又は3であり;
Lが直接結合又は連結基である、
請求項2に記載の結合体又はその薬学的に許容される塩若しくは溶媒和物。
【請求項30】
各Rxが以下の化学式である:
【化43】
(式中:
Y1aがO又はSであり;
Y2cがO、N(Ry)又はSである)
【化44】
(式中:
Y1aがO又はSであり;
Y2dがO又はN(Ry)である)、又は
【化45】
請求項29に記載の結合体。
【請求項31】
各Ryが独立してH又は1〜10個の炭素のアルキルである、請求項30に記載の結合体。
【請求項32】
各Rxが以下:
【化46】
【化47】
の化学式である、請求項29に記載の結合体。
【請求項33】
各Y1がO又はSである、請求項29に記載の結合体。
【請求項34】
各Y2がO、N(Ry)又はSである、請求項29に記載の結合体。
【請求項35】
nnが1、2又は3である、請求項29に記載の結合体。
【請求項36】
各Lの分子量が約20ダルトン〜約400ダルトンである、請求項29に記載の結合体。
【請求項37】
各Lの長さが約5オングストローム〜約300オングストロームである、請求項29に記載の結合体。
【請求項38】
各Lが化学式Aの何れか1つの化合物と、前記ホスホン酸基のリンとを、約5オングストロームから約200オングストロームまでで分離する、請求項29に記載の結合体。
【請求項39】
各Lが、2〜25個の炭素原子を有する、二価の分枝鎖又は非分枝鎖の、飽和又は不飽和の炭化水素鎖であり、該炭素原子の1個以上が場合により(−O−)で置換され、該鎖が場合により炭素上にて、(C1−C6)アルコキシ、(C3−C6)シクロアルキル、(C1−C6)アルカノイル、(C1−C6)アルカノイルオキシ、(C1−C6)アルコキシカルボニル、(C1−C6)アルキルチオ、アジド、シアノ、ニトロ、ハロ、ヒドロキシ、オキソ(=O)、カルボキシ、アリール、アリールオキシ、ヘテロアリール及びヘテロアリールオキシから選択される、1個以上の置換基で置換される、請求項29に記載の結合体。
【請求項40】
各Lが化学式W−Aであって、式中、Aが、(C1−C24)アルキレン、(C2−C24)アルケニレン、(C2−C24)アルキニレン、(C3−C8)シクロアルキレン、(C6−C10)アリール、又はそれらの組み合わせであり、式中、各Wが、−N(R)C(=O)−、−C(=O)N(R)−、−OC(=O)−、−C(=O)O−、−O−、−S−、−S(O)−、−S(O)2−、−N(R)−、−C(=O)−、−N(R)C=N(R)−N(R)−、−C(R)=N(R)−、−S(O)M2−N(R)−、−N(R)−S(O)M2−、又は直接結合であり;式中、各Rが独立してH又は1〜10個の炭素原子のアルキルである、請求項29に記載の結合体。
【請求項41】
各Aが1〜10個の炭素のアルキレンである、請求項40に記載の結合体。
【請求項42】
各Lがペプチド又はアミノ酸から形成される二価ラジカルである、請求項29に記載の結合体。
【請求項43】
各Lがポリ−L−グルタミン酸、ポリ−L−アスパラギン酸、ポリ−L−ヒスチジン、ポリ−L−オルニチン、ポリ−L−セリン、ポリ−L−スレオニン、ポリ−L−チロシン、ポリ−L−ロイシン、ポリ−L−リジン−L−フェニルアラニン、ポリ−L−リジン、又はポリ−L−リジン−L−チロシンから形成される二価ラジカルである、請求項29に記載の結合体。
【請求項44】
各Lが、化学式W−(CH2)nであり、式中、nが約1〜約10であり;Wが、−N(R)C(=O)−、−C(=O)N(R)−、−OC(=O)−、−C(=O)O−、−O−、−S−、−S(O)−、−S(O)2−、−C(=O)−、−N(R)−、−N(R)C=N(R)−N(R)−、−C(R)=N(R)−、−S(O)M2−N(R)−、−N(R)−S(O)M2−、又は直接結合であり;式中、各Rが、独立してH又は(C1−C6)アルキルである、請求項29に記載の結合体。
【請求項45】
各Lがメチレン、エチレン又はプロピレンである、請求項29に記載の結合体。
【請求項46】
各LがLの炭素原子においてPと結合する、請求項29に記載の結合体。
【請求項47】
単離又は精製されている、請求項2に記載の結合体。
【請求項48】
本明細書に記載のHIV阻害剤結合体。
【請求項49】
薬学的賦形剤及び請求項2に記載の結合体を含む、薬学的組成物。
【請求項50】
請求項2に記載の結合体、及び薬学的賦形剤を含む、単位投薬形態。
【請求項51】
哺乳動物におけるHIVを阻害する方法であって、請求項2に記載の化合物を該哺乳動物に投与することを含む、方法。
【請求項52】
前記化合物が薬学的に許容される賦形剤で処方される、請求項51に記載の方法。
【請求項53】
処方物が更に第二の活性成分を含む、請求項52に記載の方法。
【請求項54】
医学的治療に使用するための、請求項2に記載の化合物。
【請求項55】
動物におけるHIVを阻害するための医薬品を調製するための、請求項2に記載の結合体の使用。
【請求項56】
本明細書に記載の化合物又は結合体を調製する方法。
【公表番号】特表2009−502964(P2009−502964A)
【公表日】平成21年1月29日(2009.1.29)
【国際特許分類】
【出願番号】特願2008−524230(P2008−524230)
【出願日】平成18年7月27日(2006.7.27)
【国際出願番号】PCT/US2006/029611
【国際公開番号】WO2007/014352
【国際公開日】平成19年2月1日(2007.2.1)
【出願人】(500029420)ギリアード サイエンシーズ, インコーポレイテッド (141)
【Fターム(参考)】
【公表日】平成21年1月29日(2009.1.29)
【国際特許分類】
【出願日】平成18年7月27日(2006.7.27)
【国際出願番号】PCT/US2006/029611
【国際公開番号】WO2007/014352
【国際公開日】平成19年2月1日(2007.2.1)
【出願人】(500029420)ギリアード サイエンシーズ, インコーポレイテッド (141)
【Fターム(参考)】
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