説明

ICカードリーダライタ及びその汚れ検出方法並びにプログラム

【課題】 ICカードの端子に接するように備えられた接触端子の汚れ具合を提示することで、この接触端子のクリーニング実施の有無を判断させることができるICカードリーダライタ及びその汚れ検出方法並びに汚れ検出用プログラムを提供する。
【解決手段】 接触端子2に接するようにして設置した導電板3を備え、接触端子2と導電板3との接点における接触抵抗値を測定し、この接触抵抗値が一定の値を超えた場合にこの旨を接触端子2の汚れとして提示する。

【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
本発明は、ICカードリーダライタとその汚れ検出方法,汚れ検出用プログラムに関し、特にICカードと接する接触端子が汚れたことを瞬時に提示するICカードリーダライタとその汚れ検出方法,汚れ検出用プログラムに関する。
【背景技術】
【0002】
半導体集積回路(ICチップ)を内蔵しデータ情報を記録できるICカードが、一般に広く利用されている。そして、接触式のICカードに対してデータの読み書きを行うICカードリーダライタは、ICカードに露出して設けられた端子に接触するように接触端子を備え、この接触端子を介してICカードとの間でデータの授受を行うように構成されている。ところが、このような構成のICカードリーダライタにおいては、端子同士の接点における接触不良が生じ、このためにICカードが未挿入であるかのような誤作動が起こってしまうことがある。
【0003】
このような誤作動を防止するために、ICカードリーダライタの接触端子とICカード側の端子との接点の接触不良の原因の一つである接触端子の汚れを取り除いておく必要がある。しかし、上述した誤作動を防止するためには、接触端子のクリーニングを汚れの有無に関わらず定期的に行わなければならず、利用者にとってとても煩わしい。これを解消するために、ICカードが挿入されていることを検出しておくことで、動作不良が起きた場合のその原因が端子の接触不良であると報知できる装置が、特許文献1に開示されている。
【0004】
【特許文献1】特開2005‐202772号公報
【発明の開示】
【発明が解決しようとする課題】
【0005】
しかしながら、特許文献1に示すような装置では、ICカードをICカードリーダライタに挿入し動作不良が起きたときに、はじめて、その原因が接触不良であると分かるだけで、未然に動作不良を防止することはできない。よって、この接触不良による誤作動を未然に防止する方法としては、ICカードリーダライタの接触端子をクリーニングしておくしかない。しかし、誤作動を未然に防止するためには、接触端子を、その汚れの有無に関わらず定期的にクリーニングする必要があり、これを利用者が実施するのでは利用者に対して煩雑な作業を強いらなければならないという不都合があった。
【0006】
そこで、本発明は、上記従来技術の不都合を改善し、ICカードの端子に接するように備えた接触端子の汚れ具合を事前に確認でき、これに従って接点端子をクリーニングすることでICカード挿入時の誤作動を未然に防止することができるICカードリーダライタ及びその汚れ検出方法並びに汚れ検出用プログラムを提供することを、その目的とする。
【課題を解決するための手段】
【0007】
上記目的を達成するため、本発明のICカードリーダライタは、ICカードの端子に接触するための接触端子を備え、この接触端子を介してICカードとの間でデータの授受を行うもので、接触端子と接触可能に配置される導電板と、この導電板と接触端子とが接触する接点の接触抵抗値を測定し汚れデータとして検出する汚れデータ検出部と、この測定された接触抵抗値が予め特定した許容抵抗値を超えているか否か判定する主制御部と、接触抵抗値が許容抵抗値を超えていると判定された場合にその旨を接触端子が汚れていることを示す情報として提示する提示部とを備えたことを特徴とする(請求項1乃至4)。
【0008】
ICカードリーダライタの接触端子に油分や埃等が付着し汚れていると、ICカード端子との接点の面積が小さくなりこの接点における接触抵抗値が大きくなる。このことから、本発明のICカードリーダライタによれば、装備した導電板と接触端子を接触させて、その接点における接触抵抗値を測定し、この接触抵抗値が一定の値を超えた場合にこの旨を接触端子の汚れとして提示することができる。これにより、ICカードリーダライタの接触端子の汚れ具合を事前に確認でき、これに従って接点端子をクリーニングすることができる。
【0009】
また、上記のICカードリーダライタは、ICカードの端子に接触した接触端子を介してICカードのデータを授受するデータアクセス部を備えると共に、接触端子からの電導経路を汚れデータ検出部方向及びデータアクセス部方向のいずれかに切り替えるセレクト部とを備えてもよい(請求項2)。このようにすると、ICカードリーダライタにおいて、通常の機能であるICカードとのデータ授受機能を動作させるか、又は、接触端子の汚れ検出機能を動作させるかを切り替えることができる。
【0010】
更に、上記のICカードリーダライタにおいて、接触端子におけるコンタクトピンと同数の汚れデータ検出部を各コンタクトピンに接続する形で備え、導電板と各コンタクトピンとの接点毎の接触抵抗を測定するようにしてもよい(請求項3)。このようにすると、導電板と接触端子との接点毎の接続抵抗値検出を同時に行うことができるので、検出時間を短縮することができる。
【0011】
また更に、上記のICカードリーダライタにおいて、主制御部が、測定された接触抵抗値に基づいて接触端子の汚れ度合いを段階的に提示するように提示部を制御する機能を有してもよい(請求項4)。このようにすると、接触端子のクリーニング時期を予測することができる。
【0012】
また更に、上記のICカードリーダライタは、上述した導電板と接触端子との間に取り外し可能に設置されたシャッターを備えてもよい(請求項5)。このようにすると、導電板の表面が汚れることを防止することができる。
【0013】
次に、本発明の汚れ検出方法は、ICカードの端子に接触するための接触端子を備え、この接触端子を介してICカードとの間でデータの授受を行うICカードリーダライタの汚れ検出方法であり、予め接触端子と接触できるように設置した導電板と接触端子とが接触する接点の接触抵抗値を測定し汚れデータとして検出する汚れデータ検出工程と、この測定された接触抵抗値が予め特定された許容抵抗値を超えているか否か判定する判定工程と、接触抵抗値が許容抵抗値を超えると判定された場合にこの旨を接触端子が汚れていることを示す情報として出力する出力工程とを設けたことを特徴とする(請求項6乃至9)。
【0014】
本発明の汚れ検出方法によれば、ICカードリーダライタの接触端子に油分や埃等が付着し汚れていると、ICカード端子との接点の面積が小さくなりこの接点における接触抵抗値が大きくなることを利用して、準備した導電板と接触端子を接触させて、その接点における接触抵抗値が一定の値を超えた場合にこの旨を接触端子の汚れとして提示することができる。これにより、ICカードリーダライタの接触端子の汚れ具合を事前に確認でき、これに従って接点端子をクリーニングすることができる。
【0015】
また、上記の汚れ検出方法は、接触端子からの電導経路を、汚れデータを検出するための方向及びICカードとの間でデータの授受を行うための方向のいずれかに切り替えるセレクト工程を設けてもよい(請求項7)。このようにすると、ICカードリーダライタにおいて、通常の機能であるICカードのデータ授受を行う機能を動作させるか、又は、接触端子の汚れ検出機能を動作させるかを切り替えることができる。
【0016】
また上記の汚れ検出方法において、汚れデータ検出工程を、導電板と接触端子との接点毎の接続抵抗値検出を同時且つ個別に行うように構成してもよい(請求項8)。このようにすると、導電板と接触端子との接点毎の接続抵抗値の検出時間を短縮することができる。
【0017】
更に、上記の汚れ検出方法において、出力工程を、測定された接触抵抗値に応じて接触端子の汚れ度合いを段階的に示す情報を出力するように構成してもよい(請求項9)。このようにすると、接触端子のクリーニング時期を予測することができる。
【0018】
次に、本発明の汚れ検出用プログラムは、ICカードの端子に接触するための接触端子を備え、この接触端子を介してICカードとの間でデータの授受を行うICカードリーダライタを制御するコンピュータに、予め接触端子と接触できるように設置した導電板と接触端子とが接触する接点の接触抵抗値が予め特定された許容抵抗値を超えているか否か判定する判定処理と、接触抵抗値が許容抵抗値を超えると判定された場合にこの旨を接触端子が汚れていることを示す情報として出力する出力処理とを実行させることを特徴とする(請求項10乃至12)。
【0019】
また、上記の汚れ検出用プログラムは、接触端子からの電導経路を汚れデータを検出するための方向及びICカードとの間でデータの授受を行うための方向のいずれかに切り替えるセレクト処理をコンピュータに実行させてもよい(請求項11)。
【0020】
更に、上記の汚れ検出用プログラムにおいて、上述した出力処理にあっては、接触抵抗値に応じて接触端子の汚れ度合いを段階的に示す情報を出力するようにこの内容を特定してもよい(請求項12)。
【0021】
このような汚れ検出用プログラムによれば、上述したICカードリーダライタ及びその汚れ検出方法と同様の作用効果を得ることができる。
【発明の効果】
【0022】
本発明は以上のように構成され機能するため、これにより、利用者は、ICカードリーダライタの誤作動を未然に防止するために実施する接触端子のクリーニングを、その汚れ具合を認識した上で実行することができるため、定期クリーニングが不要となる。また、ICカード挿入時にデータ授受の不具合が起きた場合に、その原因を接触端子の汚れであると認識することができる。
【発明を実施するための最良の形態】
【0023】
以下、本発明における一実施形態を、図面を参照して説明する。
【0024】
図1は、本実施形態のICカードリーダライタの構成を示すブロック図である。
【0025】
図1に示すとおり、本実施形態におけるICカードリーダライタ1は、ICカードの端子に接触するための接触端子2と、この接触端子2と接触可能に配置された導電板3と、ICカードの端子と接触端子2とが正しく接触する位置にICカードを搬送するカード搬送路4と、接触端子2からの電導経路を汚れ検出処理を実行するための方向及びデータ授受処理を行うための方向のいずれかに切り替えるセレクト部5と、接触端子2と導電板3とが接触する接点の接触抵抗値を測定する汚れデータ検出部6とを備えている。
【0026】
更に、ICカードリーダライタ1は、ICカードリーダライタ1の本来の機能であるICカードとのデータ授受処理を行うデータアクセス部5と、ICカードリーダライタ1の制御を担っている主制御部としてのCPU8と、各種データを記憶するメモリ9と、接触端子2が汚れていることを提示する提示部としてのLED(発光ダイオード)10と、接触端子2と導電板3との間に取り外し可能に設置されたシャッター11とを備えて構成されている。
【0027】
また、図1に示すように、ICカードリーダライタ1は上位装置12に接続されており、主制御部8が上位装置12からの指示情報を受信しこれに基づいてICカードリーダライタ1本体の動作を制御する。この上位装置12としては金融機関等で用いられる現金処理装置等が考えられる。また、この上位装置12は、画面や音声発話機能等を有しており、主制御部8からの情報を画面や音声を用いて提示する提示部としての役割もある。
【0028】
接触端子2は、ICカードの端子に接触することで、ICカードとデータアクセス部5との間のデータ伝達経路を確保する。セレクト部5は、接触端子2からの電導経路を汚れデータ検出部6への方向及びデータアクセス部7への方向のいずれかに切り替える機能を有している。これにより、ICカードリーダライタ1において、通常の機能であるICカードとのデータ授受機能を動作させるか、又は、接触端子の汚れ検出機能を動作させるかを切り替えることができる。
【0029】
汚れデータ検出部6は、接触端子2と導電板3とが接触する接点毎の接触抵抗値を測定する機能を有している。実際には、接点に電圧を印加して接点の電流値を測定しこれを基に接触抵抗値を算出しているものとする。ここで、汚れデータ検出部6を、接触端子2を構成するコンタクトピンと同数設け各コンタクトピンに接続する形で装備することで、導電板3と各コンタクトピンとの接点毎の接触抵抗値を同時に測定するようにできる。また、接触端子2に油分や埃等が付着し汚れてくると、この接点における接触抵抗値が変化することから、汚れデータ検出部6は、測定した接触抵抗値を汚れデータとして主制御部8へ出力する。
【0030】
主制御部8は、汚れデータとしての接触抵抗値を、メモリ9に予め記憶されている許容接触抵抗値と比較し、この許容接触抵抗値を超えていた場合に、LED10を発光させるように制御すると共に、上位装置12に対して接触端子2が汚れていることを示す情報を出力する機能を有している。このとき、主制御部8は、汚れデータとしての接触抵抗値に基づいて接触端子2の汚れを段階的に提示するように上位装置12に通知してもよい。例えば、メモリ9が上限許容接触抵抗値と下限許容接触抵抗値の2つの抵抗値を記憶しているものとし、汚れデータとしての接触抵抗値が下限許容接触抵抗値を超えた場合は、「もう少しでクリーニング時期です。」と画面に表示するように上位装置12へ通知し、上限許容接触抵抗値を超えた場合には、「クリーニングして下さい。」と画面に表示するように通知する等が考えられる。
【0031】
シャッター11は、導電板3の表面が汚れることを防止するために設置されており、ICカード挿入時には、ICカードと導電板3の間に有り、汚れ検出時は、接触端子2と導電板3との間から取り外されるようになっている。
【0032】
次に、本実施形態のICカードリーダライタ1における動作を説明する。
【0033】
はじめに、ICカードリーダライタ1における従来から搭載されている本来の機能であるICカードとのデータ授受動作について説明する。
【0034】
まず、上位装置12からのICカードデータ授受実施命令が主制御部8に与えられる。命令を受けた主制御部8によってセレクト部5がデータアクセス部7と接触端子2とを接続するように制御される。
【0035】
ICカードが接触端子2とシャッター11との間に挿入され、ICカードの端子と接触端子2とが正しく接触する定位置まで搬送されると、データアクセス部7によってICカードとのデータ授受が実行される。このときの、ICカードが挿入されている状態を図2の(a)に示す。
【0036】
次に、ICカードリーダライタ1における接触端子2の汚れ検出動作について図3を参照して説明する。ここで、本発明にかかる汚れ検出方法についても、同時に説明する。
【0037】
まず、上位装置12からの汚れ検出処理実施命令が、主制御部8に与えられる(図3:ステップS1)。命令を受けた主制御部8によってセレクト部5がデータアクセス部7と接触端子2とを接続するように制御される(図3:ステップS2,セレクト工程)。そして、シャッター11が接触端子2と導電板3との間から取り外されると、汚れデータ検出部6により接触端子2と導電板3との接触抵抗値が測定され(図3:ステップS3,汚れデータ検出工程)、この接触抵抗値とメモリ9に記憶されている許容接触抵抗値とが主制御部8において比較される(図3:ステップS4,判定工程)。その結果、汚れデータとしての接触抵抗値が許容接触抵抗値を超えていると判定された場合、主制御部8はLED1を発光させ(図3:ステップS5,出力工程)、接触端子2が汚れていることを示す情報を上位装置12へ出力する(図3:ステップS6,出力工程)。そして、この情報を受けた上位装置12は、接触端子2が汚れていることを画面や音声を用いて提示する。この汚れ検出時における、接触端子2と導電板3とが接触している状態を図2の(b)に示す。
【0038】
ここで、上述したセレクト工程,判定工程,出力工程についてはその内容をプログラム化しセレクト処理,判定処理,出力処理としてコンピュータが実行するようにICカードリーダライタ1を構成してもよい。
【0039】
以上のように本実施形態のICカードリーダライタ1によれば、接触端子2と導電板3との接点における接触抵抗値を測定し、この接触抵抗値が一定の値を超えた場合にこの旨を接触端子2の汚れとして提示することができる。これにより、ICカードリーダライタ1の接触端子2の汚れ具合を事前に確認でき、これに従って接点端子2をクリーニングすることができる。
【図面の簡単な説明】
【0040】
【図1】本発明における一実施形態のICカードリーダライタの構成を示すブロック図である。
【図2】図1に示す実施形態のICカードリーダライタにおけるICカード挿入時と汚れ検出時での接触端子2及び導電板3の状態を示す図である。
【図3】図1に示す実施形態のICカードリーダライタにおける接触端子2の汚れ検出動作を示すフローチャートである。
【符号の説明】
【0041】
1 ICカードリーダライタ
2 接触端子
3 導電板
4 カード搬送路
5 セレクト部
6 汚れデータ検出部
7 データアクセス部
8 主制御部としてのCPU
9 メモリ
10 提示部としてのLED(発光ダイオード)
11 シャッター
12 提示部としての上位装置

【特許請求の範囲】
【請求項1】
ICカードの端子に接触するための接触端子を備え、この接触端子を介してICカードとの間でデータの授受を行うICカードリーダライタにおいて、
前記接触端子と接触可能に配置された導電板と、この導電板と前記接触端子とが接触する接点の接触抵抗値を測定し汚れデータとして検出する汚れデータ検出部と、この測定された接触抵抗値が予め特定した許容抵抗値を超えているか否か判定する主制御部と、前記接触抵抗値が前記許容抵抗値を超えていると判定された場合にその旨を前記接触端子が汚れていることを示す情報として提示する提示部とを備えたことを特徴とするICカードリーダライタ。
【請求項2】
前記請求項1に記載のICカードリーダライタにおいて、
前記ICカードの端子に接触した前記接触端子を介してICカードのデータを授受するデータアクセス部を備えると共に、前記接触端子からの電導経路を前記汚れデータ検出部方向及び前記データアクセス部方向のいずれかに切り替えるセレクト部を備えたことを特徴とするICカードリーダライタ。
【請求項3】
前記請求項1又は2に記載のICカードリーダライタにおいて、
前記接触端子におけるコンタクトピンと同数の前記汚れデータ検出部を各コンタクトピンに接続する形で備え、前記導電板と各コンタクトピンとの接点毎の接触抵抗を測定するようにしたことを特徴とするICカードリーダライタ。
【請求項4】
前記請求項1乃至3のいずれかに記載のICカードリーダライタにおいて、
前記主制御部が、前記測定された接触抵抗値に基づいて前記接触端子の汚れ度合いを段階的に提示するように前記提示部を制御する機能を有したことを特徴とするICカードリーダライタ。
【請求項5】
前記請求項1乃至4のいずれかに記載のICカードリーダライタにおいて、
前記導電板と前記接触端子との間に取り外し可能に設置されたシャッターを備えたことを特徴とするICカードリーダライタ。
【請求項6】
ICカードの端子に接触するための接触端子を備え、この接触端子を介してICカードとの間でデータの授受を行うICカードリーダライタの汚れ検出方法において、
予め前記接触端子と接触できるように設置した導電板と前記接触端子とが接触する接点の接触抵抗値を測定し汚れデータとして検出する汚れデータ検出工程と、
この測定された接触抵抗値が予め特定された許容抵抗値を超えているか否か判定する判定工程と、
前記接触抵抗値が前記許容抵抗値を超えると判定された場合にこの旨を前記接触端子が汚れていることを示す情報として出力する出力工程とを設けたことを特徴とする汚れ検出方法。
【請求項7】
前記請求項6に記載の汚れ検出方法において、
前記接触端子からの電導経路を、汚れデータを検出するための方向及びICカードとの間でデータの授受を行うための方向のいずれかに切り替えるセレクト工程を設けたことを特徴とする汚れ検出方法。
【請求項8】
前記請求項6又は7に記載の汚れ検出方法において、
前記汚れデータ検出工程を、前記導電板と前記接触端子との接点毎の接続抵抗値検出を同時且つ個別に行うように構成したことを特徴とする汚れ検出方法。
【請求項9】
前記請求項6乃至8のいずれかに記載の汚れ検出方法において、
前記出力工程を、前記測定された接触抵抗値に応じて前記接触端子の汚れ度合いを段階的に示す情報を出力するように構成したことを特徴とする汚れ検出方法。
【請求項10】
ICカードの端子に接触するための接触端子を備え、この接触端子を介してICカードとの間でデータの授受を行うICカードリーダライタを制御するコンピュータに、
予め前記接触端子と接触できるように設置した導電板と前記接触端子とが接触する接点の接触抵抗値が予め特定された許容抵抗値を超えているか否か判定する判定処理と、前記接触抵抗値が前記許容抵抗値を超えると判定された場合にこの旨を前記接触端子が汚れていることを示す情報として出力する出力処理とを実行させることを特徴とする汚れ検出用プログラム。
【請求項11】
前記請求項10に記載の汚れ検出用プログラムにおいて、
前記接触端子からの電導経路を汚れデータを検出するための方向及びICカードとの間でデータの授受を行うための方向のいずれかに切り替えるセレクト処理を前記コンピュータに実行させることを特徴とする汚れ検出用プログラム。
【請求項12】
前記請求項10又は11に記載の汚れ検出用プログラムにおいて、
前記出力処理にあっては、前記接触抵抗値に応じて前記接触端子の汚れ度合いを段階的に示す情報を出力するようにこの内容を特定したことを特徴とする汚れ検出用プログラム。

【図1】
image rotate

【図2】
image rotate

【図3】
image rotate


【公開番号】特開2007−257576(P2007−257576A)
【公開日】平成19年10月4日(2007.10.4)
【国際特許分類】
【出願番号】特願2006−84620(P2006−84620)
【出願日】平成18年3月27日(2006.3.27)
【出願人】(000168285)エヌイーシーコンピュータテクノ株式会社 (572)
【Fターム(参考)】