説明

LEDランプユニット

【課題】LED本体と端子(バスバー)との電気的接触を良好な接圧で確実に行い、それに加えて組立作業やレンズの形状変更を容易化する。
【解決手段】表面側に発光部7、裏面側に一対の端子部9をそれぞれ有するフラット状のLED本体2と、LED本体を係止する係止片12〜14と、端子部に接触する接触ばね片11とをバスバー本体10に設け、接触ばね片の自由端側の係止部19をバスバー本体の孔部17に貫通させた一対のバスバー3,4と、LED本体を該一対のバスバーに組み付けて成るLED接続体5を収容し、係止部を係合させる被係止部29と、係合の状態で係止部を端子部とは反対方向に押接させる内壁面26aとを有するレンズ部材6と、で構成されるLEDランプユニット1を採用する。発光部7に対向してレンズ部材6にドーム状のレンズ本体30を一体に設けた。

【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
本発明は、LED本体とバスバーとレンズ部材とで成り、例えば自動車の室内等に搭載可能なLEDランプユニットに関するものである。
【背景技術】
【0002】
図16は、従来のLEDランプユニットの一形態を示すものである(特許文献1参照)。
【0003】
このLEDランプユニット61は、LED素子とそれを覆うフラットレンズ62と筐体63とで成るチップ型LED64をソケット65内に収容してソケットカバー66を閉止することで、筐体63の裏面側のLED端子(図示せず)をソケット65内に斜め上向きに突出した端子67に弾性的に接触させるものである。端子67は電線68に圧接接続されている。LEDとは発光ダイオードのことである。
【0004】
上記以外のLEDランプユニット(図示せず)として、引用文献2には、発光部と本体部と一対の端子とで成るLEDの一対の端子を成形基板の通電部の断面L字状の各取付部にスライド式に係合接続させることが記載されている。
【先行技術文献】
【特許文献】
【0005】
【特許文献1】特開2008−71968号公報(図1)
【特許文献2】特開2004−172032号公報(図1)
【発明の概要】
【発明が解決しようとする課題】
【0006】
しかしながら、上記従来のLEDランプユニット61にあっては、端子67とチップ型LED(LED本体)64との接触圧力がばらついたり低下しかねないという懸念や、チップ型LED61をソケット内に収容した後、ソケットカバー66を閉止しなければならず、組立作業が面倒であるという懸念や、チップ型LED61にレンズ62を設けたことで、レンズ62の形状の変更に対応し難いという懸念や、レンズ62がフラット状であるので、光の拡散ができず、多用途に対応できないという懸念があった。
【0007】
本発明は、上記した点に鑑み、LED本体と端子(バスバー)との電気的接触を良好な接圧で確実に行うことができ、それに加えて、組立作業が容易で、またレンズの形状変更が容易で、多用途化に対応することのできるLEDランプユニットを提供することを目的とする。
【課題を解決するための手段】
【0008】
上記目的を達成するために、本発明の請求項1に係るLEDランプユニットは、表面側に発光部、裏面側に一対の端子部をそれぞれ有するフラット状のLED本体と、該LED本体を係止する係止片と、該端子部に接触する接触ばね片とをバスバー本体に設け、該接触ばね片の自由端側の係止部を該バスバー本体の孔部に貫通させた一対のバスバーと、該LED本体を該一対のバスバーに組み付けて成るLED接続体を収容し、該係止部を係合させる被係止部と、該係合の状態で該係止部を該端子部とは反対方向に押接させる内壁面とを有するレンズ部材と、で構成されることを特徴とする。
【0009】
上記構成により、一対のバスバーの係止片にLED本体が係止され、それと同時に接触ばね片の自由端部(係止部)がバスバー本体の孔部を貫通してLED本体の端子部とは反対側に突出する。この状態のLED接続体をレンズ本体内に挿入することで、係止部が被係止部に係合ロックされ、同時に係止部がレンズ本体の内壁面に弾性的に当接(押接)し、その反力で接触ばね片がLED本体の端子部に強く押し付けられて確実な電気的接触をなす。
【0010】
請求項2に係るLEDランプユニットは、請求項1記載のLEDランプユニットにおいて、前記発光部に対向して前記レンズ部材にドーム状のレンズ本体が一体に設けられたことを特徴とする。
【0011】
上記構成により、LED本体にレンズ本体を設ける必要がなく、LED本体を用途に応じて共通使用可能となる。レンズ本体一体のレンズ部材で部品点数が削減される。ドーム状のレンズ本体で発光部からの光が多方向に拡散される。
【0012】
請求項3に係るLEDランプユニットは、請求項1又は2記載のLEDランプユニットにおいて、前記レンズ部材に、前記バスバー本体と前記接触ばね片を案内するガイド溝が設けられたことを特徴とする。
【0013】
上記構成により、一対のバスバーのバスバー本体と接触ばね片とがLED本体を組み付けた状態でレンズ部材のガイド溝に沿ってレンズ部材内にスムーズに挿入・収容される。その際、接触ばね片の係止部がガイド溝の底面すなわち前記内壁面に沿って摺接して内壁面の被係止部に係止される。
【0014】
請求項4に係るLEDランプユニットは、請求項1〜3の何れかに記載のLEDランプユニットにおいて、前記レンズ部材が、前記LED接続体を挿入する開口と収容空間と該収容空間を囲む壁部とを有して箱状に形成されたことを特徴とする。
【0015】
上記構成により、LED接続体がレンズ部材の開口から収容空間内に一方向に作業性よく挿入・収容される。収容空間を囲む壁部はハウジングを構成し、一壁部にレンズ本体が一体に形成される。
【発明の効果】
【0016】
請求項1記載の発明によれば、LED本体を一対のバスバーに仮固定(係止)させた状態(LED接続体)でレンズ本体内に収容係止させることで、作業性良く簡単に且つ確実にLEDランプユニットの組立を行うことができる。また、LED接続体をレンズ本体内に収容すると同時に、係止部が内壁面を押接して接触ばね片をLED本体の端子部に強く押し付けることで、LED本体とバスバーとの電気的接続の信頼性を高めることができる。
【0017】
請求項2記載の発明によれば、LED本体を収容するレンズ部材にレンズ本体を一体に設けたことで、LEDランプユニットの部品点数を削減して低コスト化することができる。
【0018】
請求項3記載の発明によれば、LED接続体のバスバーをガイド溝に沿ってスムーズに挿入してレンズ部材内に正確に位置決めすることができる。それによりLED本体の発光部とレンズ部材のレンズ本体とを正確に位置決めして光の良好な拡散を得ることができる。
【0019】
請求項4記載の発明によれば、レンズ部材内にLED接続体を一方向のみに挿入する作業で簡単且つ確実にLEDランプユニットを完成させることができる。また、フラットなLED本体を箱状のレンズ部材内に収容することでフラットで小型のLEDランプユニットを得ることができる。
【図面の簡単な説明】
【0020】
【図1】本発明に係るLEDランプユニットの一実施形態を示す分解斜視図である。
【図2】一構成部品であるLED本体の一形態の底部を示す平面図である。
【図3】他の構成部品であるバスバーの一形態を示す平面図である。
【図4】バスバーにLED本体を組み付ける状態を示す側面図(枠内は要部拡大図)である。
【図5】バスバーにLED本体を組み付けた状態(LED接続体)を示す側面図(枠内は要部拡大図)である。
【図6】バスバーにLED本体を組み付けた状態を示す斜視図である。
【図7】その他の構成部品であるレンズ部材の一形態を示す、(a)は正面図、(b)は(a)のA−A断面図(枠内は要部拡大斜視図)、(c)は裏面視斜視図である。
【図8】LEDランプユニットを取り付ける相手部分の一形態を示す斜視図である。
【図9】レンズ部材内にLED接続体を組み付けた状態のLEDランプユニットを示す斜視図である。
【図10】レンズ部材にLED接続体を組み付ける状態を示す縦断面図(図7(a)のA−A相当断面図)である。
【図11】レンズ部材にLED接続体を組み付ける途中の状態を示す縦断面図(枠内は要部拡大図)である。
【図12】さらに組み付ける途中の状態の縦断面図(枠内は要部拡大図)である。
【図13】LED接続体を組み付けた状態の縦断面図(枠内は要部拡大図)である。
【図14】同じく組み付け状態のLEDランプユニットを示す、図9のB−B断面図である。
【図15】(a)〜(c)はレンズ部材のレンズ本体の各種形態例を示す側面図である。
【図16】従来のLEDランプユニットの一形態を示す分解斜視図である。
【発明を実施するための形態】
【0021】
図1は、本発明に係るLEDランプユニットの一実施形態を示すものである。
【0022】
このLEDランプユニット1は、矩形板状のフラットなLED本体2と、LED本体2を接続及び係止する導電金属製の一対のバスバー3,4と、LED本体2と一対のバスバー3,4とで成るLED接続体5(図6)を挿入係止させる矩形箱状の合成樹脂製のレンズ部材(レンズ付きハウジング)6とで構成されている。
【0023】
LED本体2は、中央の平面視円形の発光部7と、発光部7の周囲を覆う正方形状の絶縁樹脂部8と、図2の如く絶縁樹脂部8の裏面に設けられ、発光部7に接続された左右一対の金属製の端子部(導電部)9とで構成されている。発光部7の上面(発光面)は絶縁樹脂部8の上面8aと同一面に位置している。一対の端子部9(図2)の下面(導電面)は絶縁樹脂部8の下面(裏面)8bと同一面に位置することが好ましい。
【0024】
図1,図3の如く、一対のバスバー3,4は左右対称に分離して配置され、各バスバー3,4は、板状のバスバー本体10と、バスバー本体10の前半において上向きに切り起こし形成された湾曲状の接触ばね片11と、バスバー本体10の前端に立ち上げ形成された弾性の係止片12と、バスバー本体10の外側面の中間部と内側面の後半側とにそれぞれ延長片15を介して立ち上げ形成された可撓性の係止片13,14とで構成されている。
【0025】
前端の係止片12は後向きの爪部12aを有して、接触ばね片11の前方に位置し、外側の係止片13は内向きの爪部13aを有して、接触ばね片11の長手方向中間部に対向して位置し、内側の係止片14は前向きの爪部14aを有して、接触ばね片11の後方に位置し、各爪部12a〜14aは接触ばね片11よりも上方にやや高く位置している。
【0026】
図1の如く、接触ばね片12〜14は自由状態でバスバー本体10の上面から上向きに湾曲状に突出し、接触ばね片11の先端部(前端部ないし自由端部)18はバスバー本体10のスリット状の打抜き孔部17内に位置し、接触ばね片11の基端(後端)11bはバスバー本体10に交差して一体に続いている。接触ばね片11の先端部18は、図5の如く鉤状に後方に折り返されて、レンズ部材6に対する係止突部(係止部)19を成し、接触ばね片11の頂部が、図2のLED本体2の端子部9に対する接点部11aを成している。
【0027】
一対のバスバー3,4を左右対称(並列)に配置した状態で、上方からLED本体2が厚み方向に各バスバー3,4の係止片12〜14の内側に挿入され(係止片12〜14は外向きに撓んで挿入後に復元する)、接触ばね片11がLED本体2で押されて下向きに撓み、図5,図6の如く、LED本体2の上端が各係止片12〜14の爪部12a〜14aで係止され、それと同時に、図5の如く、接触ばね片11の先端部18と係止部19が孔部17を貫通してバスバー本体10の下面から下方に突出し、且つ接触ばね片11の頂部11aがばね力(弾性反力)でLED本体2を上向きに付勢して、爪部12a〜14aとの間にLED本体2を仮固定する。これにより、図6の如く一対のバスバー3,4はLED本体2から側方に外れることなく、LED接続体5を構成する。各係止片12〜14はLED本体2の前後左右を囲むように保持して、LED本体2の位置ずれを防ぐ。
【0028】
図1の如く、レンズ部材6は、矩形箱状のハウジング20と、ハウジング20の上壁21に一体に設けられた透明なドーム形状部(レンズ本体)30とで構成されている。ハウジング20の下壁(底壁)22の内面側には、バスバー挿入用の左右一対のガイド溝25が設けられている。
【0029】
各ガイド溝25は、接触ばね片11の先端側の係止突部19を収容する下半の幅狭溝26と、バスバー本体10と外側の係止片13とを案内する上半の幅広溝27とで成り、幅広溝27はハウジング下壁22の中央の凸壁部28の側面28aと、ハウジング20の左右の側壁23の内面23aとの間に形成されている。幅広溝27の底面27aにバスバー本体10の底面が接し、凸壁部28の側面28aにバスバー本体10の内側の側面10aが接する。外側(中間)の係止片13はハウジング20の左右の側壁23の内面23aに接し、内側(後側)の係止片14は中央の凸壁部28の後端28bに接する。
【0030】
図7(b)の如く、幅狭溝26の底面(内壁面)26aに、接触ばね片11の先端側の係止突部19に対する被係止突起(被係止部)29が設けられている。被係止突起29は前側の垂直な係止面29aと後側のガイド傾斜面29bとを有して縦断面三角形状をなしている。幅狭溝26はハウジング20の前壁24の手前で終端し、終端面26bに接触ばね片11の先端部18が近接する。幅広溝27は前壁24を貫通して接触ばね片11の係止を解除する治具棒挿入用の孔27bをなし、孔27bよりも高く前端の係止片12(図1)が突出して、前壁24の内面に当接する。なお、明細書で上下前後左右の方向性は説明の便宜上のものである。
【0031】
ガイド溝25の上方にLED本体2(図1)を収容する矩形状の空間(収容空間)31が形成され、空間31はハウジング20の薄肉で透明な上壁21を介してドーム状のレンズ本体30に続き、ハウジング20の左右の側壁23の中間部に、外側の係止片13(図1)を当接させる段部31aが形成されている。レンズ本体30は中実である。
【0032】
図7(a)(c)の如く、ハウジング20の底壁22の外面には、図8の車体側のスルーブラケット(ロック部)32に対する左右一対の断面L字状の内向きのレール部33と、各レール部33の前端を連結した当接壁34と、一対のレール部33の中間に配設された係止突起35とが設けられている。図8のロック部32は例えば自動車の合成樹脂製の天井パネル等といった取付部36に下向きに設けられ(図8では上向きに図示している)、左右一対の外向きのレール部32aと、中央の係合突起32bとで成る。本例のLEDランプユニット1(図9)は車載用室内マップランプとして好適である。
【0033】
図9の如く、図6のバスバー3,4とLED本体2との組立体であるLED接続体5がレンズ部材6の後部開口31bから収容空間31内に挿入され、バスバー本体10の真直な後半部10bが後部開口31bから外部へ水平に突出する。各バスバー本体10の後半部10bに各電線(図示せず)が溶接や圧接や圧着等の手段で接続される。圧接や圧着の場合は後半部10bないしその延長部(図示せず)に一対の圧接片や圧着片(図示せず)を立ち上げ形成しておく。
【0034】
以下に、LED接続体5をレンズ部材6に挿入する過程を図10〜図13を用いて説明する。図10〜図13は図7(b)と同じ断面位置の図である。
【0035】
図10の如く、LED接続体5をレンズ部材6に挿入する前において、バスバー3,4の接触ばね片11は湾曲しつつLED本体2の底面の端子部9に弾性的に接触し(各図ではLED本体2を装着しない状態の接触ばね片11を示しており、鎖線の頂部11aからLED本体2の底面側の端子部9までの垂直距離が接触代となる)、接触ばね片11の先端部18と係止突部19はバスバー本体10の孔部17を貫通して下方に突出している。図10のLED接続体5は図5の状態のものである。
【0036】
LED接続体5を矢印方向にレンズ部材6の空間31内に挿入することで、図11の如く、接触ばね片11の鉤状に折り返された先端側の係止突部19の傾斜下面19aがガイド溝25内の被係止突起29の傾斜上面29bに沿って摺接しつつ、図12の如く接触ばね片11が上向きにフラット状に撓み、図13の如く、係止突部19が被係止突起29を乗り越えた時点で接触ばね片11が下向きに弾性的に復元し、係止突部19の後端面(係止面)19bが被係止突起29の前端の係止面29aに当接して、バスバー3,4すなわちLED接続体5の後抜けが防止される。
【0037】
それと同時に、接触ばね片11の係止突部19の下端19cがガイド溝26の底面(内壁面)26aに弾性的に押接(底付き)し、その反力で接触ばね片11の頂部11aの接触面(接点)がLED本体2の底面の端子部9に強く接触する。これにより、バスバー3,4とLED本体2との電気的接続が強い接圧で確実に行われ、接触不良等が防止されて、電気的接続の信頼性が高まる。
【0038】
バスバー3,4の前端と中間の各係止片12,13の上端面12b,13bがハウジング20の上壁21の内面に当接する。LED本体2は各係止片12〜14の爪部12a〜14aで上向きの移動を阻止されているので、底面26aに底付きした接触ばね片11の弾性力が確実にLED本体2の端子部9に伝えられる。LED本体2の上面すなわち発光部7(図1)の上面はハウジング20の上壁21の内面との間に若干の隙間を存して位置する。発光部7の上方に近接してレンズ本体30が対向して位置する。各バスバー3,4がガイド溝25で位置決めされることで、発光部7の中心とレンズ本体30の中心とは正確に一致する。
【0039】
図14(図9のB−B断面図)の如く、左右一対のバスバー3,4の各接触ばね片11の頂部11aは、鎖線でLED本体2を装着しない自由状態を示す如く、ガイド溝26の底面への底付きによる大きな接触代でLED本体2の底面の端子部9に確実に接触する。図14で符号10はバスバー本体、15は外側の係止片13の連結片、26,27はガイド溝をそれぞれ示している。レンズ本体30はハウジング20の上壁21の内面と同一平面の下面30aを有し、レンズ本体30の上面(照射面)30bは断面円弧状に形成されている。
【0040】
図15(a)〜(c)は、レンズ本体30の各種形状例を示すものであり、レンズ本体30はハウジング20と一体であるので、LED本体2やバスバー3,4を共通使用し、且つハウジング20の形状は同一として、レンズ部材6のみを交換することで、種々の形状のレンズ本体30でLED本体2の発光部7(図1)からの光の外部への照射角度を適宜設定することができ、照射範囲の異なる車両等への組み付けにも対応可能となる。レンズ本体30を形成しない場合(ハウジング20の上壁21のみの場合)は、光は上方のみに向けて直線方向に照射されるが、ドーム状のレンズ本体30を用いることで、光を拡散させて、照射エリアを拡大することができる。
【0041】
図15(a)は、断面半円状のレンズ本体301を形成した例であり、LED本体2からの光は図14の断面円弧状のレンズ本体30よりも広い範囲(多方向)に照射される。図15(b)は、円弧状をフラット状に近づけた半楕円状のレンズ本体302を形成した例であり、光の拡散は比較的狭い範囲に抑えられる。図15(c)は、半円状と半楕円状を合わせた形状のレンズ本体303を形成した例であり、光は広い範囲に拡散される。
【0042】
なお、上記実施形態においては、バスバー本体10の幅方向中央に接触ばね片11を切り起こして幅方向中央の孔部17内に接触ばね片11の先端部18を進入可能としたが、例えばバスバー本体10の幅が広い場合には中央ではなく一側部に接触ばね片11を切り起こして、一側を開放された切欠状の孔部(17)内に接触ばね片11の先端部18を進入させることも可能である。また、接触ばね片11の係止突部19を折り返して形成したが、折り返さずに下向きに(90°方向に)折り曲げて係止突部(19)を形成することも可能である(この場合、係止突部19の前端に被係止突起29に対する摺接用の傾斜面(19a)を設けることが好ましい)。
【0043】
また、接触ばね片11の形状は湾曲状に限らず逆V字状等に屈曲されたものであってもよい。また、係止片12〜14はLED本体2の上端に限らず厚み(高さ)方向中間部の凹部(図示せず)に爪部12a〜14aを係合させるものでもよい(この場合、LED本体2の上面を接触させるリブ等をハウジング20の上壁内面に設けることが好ましい)。
【産業上の利用可能性】
【0044】
本発明に係るLEDランプユニットは、例えば自動車の室内用のマップランプ等における組立性や電気的接触性等を高めるために利用することができる。
【符号の説明】
【0045】
1 LEDランプユニット
2 LED本体
3,4 バスバー
5 LED接続体
6 レンズ部材
7 発光部
9 端子部
10 バスバー本体
11 接触ばね片
12〜14 係止片
17 孔部
19 係止突部(係止部)
21〜24 壁部
25(26,27) ガイド溝
26a 底面(内壁面)
29 被係止突起(被係止部)
30 レンズ本体
31 収容空間
31b 開口

【特許請求の範囲】
【請求項1】
表面側に発光部、裏面側に一対の端子部をそれぞれ有するフラット状のLED本体と、
該LED本体を係止する係止片と、該端子部に接触する接触ばね片とをバスバー本体に設け、該接触ばね片の自由端側の係止部を該バスバー本体の孔部に貫通させた一対のバスバーと、
該LED本体を該一対のバスバーに組み付けて成るLED接続体を収容し、該係止部を係合させる被係止部と、該係合の状態で該係止部を該端子部とは反対方向に押接させる内壁面とを有するレンズ部材と、で構成されることを特徴とするLEDランプユニット。
【請求項2】
前記発光部に対向して前記レンズ部材にドーム状のレンズ本体が一体に設けられたことを特徴とする請求項1記載のLEDランプユニット。
【請求項3】
前記レンズ部材に、前記バスバー本体と前記接触ばね片を案内するガイド溝が設けられたことを特徴とする請求項1又は2記載のLEDランプユニット。
【請求項4】
前記レンズ部材が、前記LED接続体を挿入する開口と収容空間と該収容空間を囲む壁部とを有して箱状に形成されたことを特徴とする請求項1〜3の何れかに記載のLEDランプユニット。

【図1】
image rotate

【図2】
image rotate

【図3】
image rotate

【図4】
image rotate

【図5】
image rotate

【図6】
image rotate

【図7】
image rotate

【図8】
image rotate

【図9】
image rotate

【図10】
image rotate

【図11】
image rotate

【図12】
image rotate

【図13】
image rotate

【図14】
image rotate

【図15】
image rotate

【図16】
image rotate


【公開番号】特開2011−148461(P2011−148461A)
【公開日】平成23年8月4日(2011.8.4)
【国際特許分類】
【出願番号】特願2010−12895(P2010−12895)
【出願日】平成22年1月25日(2010.1.25)
【出願人】(000006895)矢崎総業株式会社 (7,019)
【Fターム(参考)】