説明

LED照明用保護回路、及びLED照明装置

【課題】従来のLED照明装置は、LEDを複数直列に接続したLED直列体を上下に配置した2組のカレントミラー回路により2組並列接続して使用されているが、カレントミラー回路による損失が大きく、また、いずれかのLED点灯ブロックでLEDが断線した場合、正常なLED点灯ブロックに影響が及ぶという問題があった。
【解決手段】本LED照明装置は、共通のバイアス電流が流れるバイアス電流回路を備えた第1及び第2のカレントミラー回路と、電源投入時の起動時に前記バイアス電流を流すことができるように接続された起動抵抗R5と、第1のカレントミラー回路の出力端子側に接続された第1のLED直列体LED11〜LED1nと、前記第2のカレントミラー回路の出力端子側に接続された第2のLED直列体LED21〜LED2nとを備えるようにした。これにより損失が半減し、正常なLED点灯ブロックに影響が及ばないようにできる。

【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
本発明は、LED照明用保護回路、及びこのLED照明用保護回路を使用したLED照明装置に係り、特に複数のLED(発光ダイオード)を直列接続したLED点灯ブロックを複数個備えるLED照明装置において、あるLED点灯ブロックに障害が生じても他のLED点灯ブロックに影響を与えないようにすることができるLED照明用保護回路、及びLED照明装置に関する。
【背景技術】
【0002】
近年、照明装置として、複数のLEDを直列接続したLED点灯ブロックを複数個備えるLED照明装置が多用されるようになって来ている。
ここで、LED照明装置として複数のLEDを直列接続すると、LEDの順方向電圧Vfのばらつきにより各LED点灯ブロックに流れる電流がアンバランスになることがある。電流のアンバランスはLED発光の照度のばらつきだけでなく、LEDの順方向電圧Vfのより小さいLED点灯ブロックへ電流が集中し、相対的にその他のLED点灯ブロックへの電流が少なくなるのでその他のLED点灯ブロックの照度は低下し、且つ、電流が集中するLED点灯ブロックにおいても、電流集中により発熱するため、固有のLED温度−照度特性に伴う発熱により照度が下がるという悪循環を招く問題があった。この問題を解決するものとして、特開2004−39684号公報(特許文献1)に開示されたものがある。
上記従来技術は、複数のLEDが直列接続された第1と第2のLED点灯ブロックを並列に構成したLED回路、第1のLED点灯ブロックに流れる電流で第2のLED点灯ブロックに流れる電流を制御する第1のカレントミラー回路、及び、第2のLED点灯ブロックに流れる電流で第1のLED点灯ブロックに流れる電流を制御する第2のカレントミラー回路を備えたLED照明装置を開示している。カレントミラー回路を組み合わせた上記従来技術によれば、各LED点灯ブロックへの電流アンバランスを解消することができる。
【先行技術文献】
【特許文献】
【0003】
【特許文献1】特開2004−39684号公報
【発明の概要】
【発明が解決しようとする課題】
【0004】
しかしながら、上記従来技術には第1又は第2のカレントミラー回路を起動する回路または手段が開示されておらず、各カレントミラー回路に電流が流れ得ない回路構成となっている。
また、上記従来技術においては、カレントミラー回路のベース電流がLED点灯ブロックの駆動電流として流れる構成になっており、更に上下に配置されている第1又は第2のカレントミラー回路のベース・エミッタ間電圧VbeがLED点灯ブロックに直列に配置されることになるので、カレントミラー回路の電圧降下は2倍となりその損失は大きくなるという問題があった。
また、上記従来技術においてカレントミラー回路が適用されたLED照明装置は、LEDが1灯でも断線に至った場合は、正常なLED点灯ブロックも異常な点灯状態(消灯や照度低下状態)になるという問題があった。
本発明の目的は、上記問題点に鑑み、カレントミラー回路の起動が正常に行え、カレントミラー回路による損失を半減し、いずれかのLED点灯ブロックでLEDが断線に至った場合でも、正常なLED点灯ブロックに影響を及ぼさないようにすることができるLED照明用保護回路、あるいはこのLED照明用保護回路を使用したLED照明装置を提供することにある。
【課題を解決するための手段】
【0005】
本発明のLED照明用保護回路は、第1のカレントミラー回路と、第2のカレントミラー回路と、LEDが順方向に複数個直列に接続され、且つ、アノード側が正電源ラインに接続されると共にカソード側が前記第1のカレントミラー回路の出力端子側を介して負電源ラインに接続された第1のLED直列体と、LEDが順方向に複数個直列に接続され、且つ、カソード側が負電源ラインに接続されると共にアノード側が前記第2のカレントミラー回路の出力端子側を介して正電源ラインに接続された第2のLED直列体と、前記第1のカレントミラー回路のバイアス電流端子側と前記第2のカレントミラー回路のバイアス電流端子側を共通に接続したカレントミラー回路の起動抵抗と、を備えたことを特徴とする。
また、本発明のLED照明用保護回路は、第1のカレントミラー回路が、コレクタ端子とベース端子が短絡されたバイアス電流端子側NPNバイポーラトランジスタと、ベース端子が前記バイアス電流端子側NPNバイポーラトランジスタのベース端子に接続された出力端子側NPNバイポーラトランジスタを含んで構成され、前記バイアス電流端子側NPNバイポーラトランジスタのエミッタ端子が負電源ラインに第1の抵抗を介して接続されると共にコレクタ端子が起動抵抗の一方の端子に接続され、前記出力端子側NPNバイポーラトランジスタのエミッタ端子は前記負電源ラインに第2の抵抗を介して接続されると共にコレクタ端子は第1のLED直列体のカソード側に接続され、前記第1のLED直列体のアノード側が正電源ラインに接続され、第2のカレントミラー回路が、コレクタ端子とベース端子が短絡されたバイアス電流端子側PNPバイポーラトランジスタと、ベース端子が前記バイアス電流端子側PNPバイポーラトランジスタのベース端子に接続された出力端子側PNPバイポーラトランジスタを含んで構成され、前記バイアス電流端子側PNPバイポーラトランジスタのエミッタ端子が正電源ラインに第3の抵抗を介して接続されると共にコレクタ端子は前記起動抵抗の他方の端子に接続され、前記出力端子側PNPバイポーラトランジスタのエミッタ端子は前記正電源ラインに第4の抵抗を介して接続されると共にコレクタ端子は前記第2のLED直列体のアノード側に接続され、前記第2のLED直列体のカソード側が負電源ラインに接続されたことを特徴とする。
また、本発明のLED照明用保護回路は、前記第2の抵抗の値に対する第1の抵抗の値、及び前記第4の抵抗の値に対する第3の抵抗の値が、略同じ比率で大きな値になっていることを特徴とする。
また、本発明のLED照明用保護回路は、前記バイアス電流端子側NPNバイポーラトランジスタと前記出力端子側NPNバイポーラトランジスタに代えてNチャンネルのMOSFETに置き換え、前記バイアス電流端子側PNPバイポーラトランジスタと前記出力端子側PNPバイポーラトランジスタに代えてPチャンネルのMOSFETに置き換えてもよい。
また、本発明のLED照明用保護回路は、共通のバイアス電流が流れるバイアス電流回路を備えた第1及び第2のカレントミラー回路と、電源投入時の起動時に前記バイアス電流を流すことができるように接続された起動抵抗と、前記第1のカレントミラー回路の出力端子側に接続された第1のLED直列体と、前記第2のカレントミラー回路の出力端子側に接続された第2のLED直列体と、を備えたことを特徴とする。
また、本発明のLED照明装置は、上記LED照明用保護回路が複数組並列接続されたことを特徴とする。
また、本発明のLED照明装置は、電流制限機能を有する直流電圧源に接続されたことを特徴とする。
【発明の効果】
【0006】
本発明によれば、カレントミラー回路の起動が正常に行え、カレントミラー回路による損失が半減し、いずれかのLED点灯ブロックでLEDが断線に至った場合でも、正常なLED点灯ブロックに影響を及ぼさないようにすることができるLED照明用保護回路、あるいはこのLED照明用保護回路を使用したLED照明装置を提供することができる。
【図面の簡単な説明】
【0007】
【図1】本発明の実施の形態に係るLED照明用保護回路を備えたLED照明装置の構成図である。
【発明を実施するための形態】
【0008】
図1は本発明の実施形態に係るLED照明装置10を示す図で、本実施形態によるLED照明用保護回路は、LEDが複数直列接続された第1のLED直列体の駆動電流を制御する第1のカレントミラー回路を備えた第1のLED点灯ブロック、及び、LEDが複数直列接続された第2のLED直列体の駆動電流を制御する第2のカレントミラー回路を備えた第2のLED点灯ブロックを、第1、第2のカレントミラー回路のバイアス電流回路を共通化して起動抵抗で接続した点に特徴を有している。
【0009】
ここで本実施形態は、第1のLED直列体のカソード側(LED1nのカソード側)に第1のカレントミラー回路、第2のLED直列体のアノード側(LED21のアノード側)に第2のカレントミラー回路を図1のようにシンメトリーに交互に配置し、第1及び第2のカレントミラー回路のバイアス電流回路(抵抗R3−PNPバイポーラトランジスタQ3−起動抵抗R5−NPNバイポーラトランジスタQ1−抵抗R1で構成される直列回路)を共有化している。
【0010】
図1に示したLED照明用保護回路を備えたLED照明装置10は、第1のLED点灯ブロック1、第2のLED点灯ブロック2、第3のLED点灯ブロック3、第4のLED点灯ブロック4、第5のLED点灯ブロック5、第6のLED点灯ブロック6、起動抵抗R5、R10、R15から構成されている。そしてLED照明装置10の電源入力正極端子7、電源入力負極端子8間に、直流電圧源20が接続されるようになっている。
【0011】
第1、第3、第5の各LED点灯ブロック1、3、5は同じ回路構成となっており、また、第2、第4、第6の各LED点灯ブロック2、4、6は同じ回路構成となっている。そして、第1のLED点灯ブロック1と第2のLED点灯ブロック2、第3のLED点灯ブロック3と第4のLED点灯ブロック4、第5のLED点灯ブロック5と第6のLED点灯ブロック6がそれぞれペアとなって動作するよう構成されている。これらLED点灯ブロックのペアは同様に動作するので、第1のLED点灯ブロック1と第2のLED点灯ブロック2で代表して回路構成とその動作を説明する。
【0012】
第1のLED点灯ブロック1は、LED11〜LED1nの複数のLEDが直列接続されたLED直列体が、NPNバイポーラトランジスタQ1、Q2で構成される第1のカレントミラー回路のNPNバイポーラトランジスタQ2と直列接続されている。すなわち、電源入力正極端子7が接続される正電源ラインにLED11のアノード端子が接続され、LED11のカソード端子が次のLED12のアノード端子に接続され、・・・LED1nのカソード端子がNPNバイポーラトランジスタQ2のコレクタ端子に接続され、NPNバイポーラトランジスタQ2のエミッタ端子が抵抗R2の一方の端子に接続され、抵抗R2の他方の端子が電源入力負極端子8が接続される負電源ラインに接続されている。また、コレクタ端子とベース端子が短絡されたNPNバイポーラトランジスタQ1のコレクタ端子が起動抵抗R5の一方の端子に接続され、NPNバイポーラトランジスタQ1のエミッタ端子が抵抗R1の一方の端子に接続され、抵抗R1の他方の端子が電源入力負極端子8が接続される負電源ラインに接続されている。また、NPNバイポーラトランジスタQ1のベース端子とNPNバイポーラトランジスタQ2のベース端子は接続されている。
【0013】
また、第2のLED点灯ブロック2は、LED21〜LED2nの複数のLEDが直列接続されたLED直列体が、PNPバイポーラトランジスタQ3、Q4で構成される第2のカレントミラー回路のPNPバイポーラトランジスタQ4と直列接続されている。すなわち、電源入力正極端子7が接続される正電源ラインに抵抗R4の一方の端子が接続され、抵抗R4の他方の端子がPNPバイポーラトランジスタQ4のエミッタ端子に接続され、PNPバイポーラトランジスタQ4のコレクタ端子がLED21のアノード端子に接続され、LED21のカソード端子が次のLED22のアノード端子に接続され、・・・LED2nのカソード端子が電源入力負極端子8が接続される負電源ラインに接続されている。また、電源入力正極端子7が接続される正電源ラインに抵抗R3の一方の端子が接続され、抵抗R3の他方の端子がコレクタ端子とベース端子が短絡されたPNPバイポーラトランジスタQ3のエミッタ端子に接続され、PNPバイポーラトランジスタQ3のコレクタ端子が起動抵抗R5の他方の端子に接続されている。また、PNPバイポーラトランジスタQ3のベース端子とPNPバイポーラトランジスタQ4のベース端子は接続されている。
【0014】
抵抗R1と抵抗R2の抵抗比は、例えばR1:R2≒R3:R4≒1:120に設定され、カレントミラー回路のバイアス電流に対して第1、第2のLED直列体を流れる駆動電流が約120倍(これは一例であって、その他の倍率に設定することは任意である)になるようになっている。したがってバイアス電流回路(抵抗R3−PNPバイポーラトランジスタQ3−起動抵抗R5−NPNバイポーラトランジスタQ1−抵抗R1で構成される直列回路)での損失は、第1、第2のLED直列体に駆動電流を流すNPNバイポーラトランジスタQ2とPNPバイポーラトランジスタQ4で発生する損失に対して極めて少なくなっている。したがってNPNバイポーラトランジスタQ1、Q2、PNPバイポーラトランジスタQ3、Q4で発生する合計の損失は、従来技術に対し略1/2に低減できる。
【0015】
また、第1のLED点灯ブロック1と第2のLED点灯ブロック2は、従来技術のように、第1のLED直列体に流れる電流で第2のLED直列体に流れる電流を制御し、第2のLED直列体に流れる電流で第1のLED直列体に流れる電流を制御するようなカレントミラー回路ではなく、第1、第2のLED直列体を流れる駆動電流はバイアス電流回路(抵抗R3−PNPバイポーラトランジスタQ3−起動抵抗R5−NPNバイポーラトランジスタQ1−抵抗R1で構成される直列回路)によって制御されるカレントミラー回路なので、いずれかのLED直列体でLEDが断線に至った場合でも、正常なLED直列体の駆動電流に影響を及ぼすことはない。
【0016】
また、電源投入時には、バイアス電流回路(抵抗R3−PNPバイポーラトランジスタQ3−起動抵抗R5−NPNバイポーラトランジスタQ1−抵抗R1で構成される直列回路)に電流が流れ、カレントミラー回路が確実に起動する。
【0017】
また、起動抵抗R5は第1、第2のカレントミラー回路に共通に1つ使用すればよいので、部品点数を減らすことができる。また、起動抵抗の部品点数が半減したことにより起動抵抗で発生する損失も半減する。
【0018】
次に、直流電圧源2に電流制限機能を持たせた場合の動作について説明する。
上記LED照明装置1は、並列接続されたLED直列体毎にカレントミラー回路のバイアス電流回路によって制御される定電流駆動回路が設けらている構成になっている。すなわち、カレントミラー回路は、バイアス電流に従うカレントミラー回路と言い換えることができる。例えば各LED直列体が20mAで定電流駆動されているとする。これに対し直流電圧源20に150mAの電流制限を掛けたとする。上記実施形態の場合LED点灯ブロックが6ブロックあるので、直流電圧源20には合計120mAが流れる。この場合、直流電圧源20の電流制限範囲内であるので問題は生じない。
ここで、各LED直列体の電流を130%(20mA)まで増加させても問題なく使用可能であるとして、各LED直列体の電流制限を26mAに設定したとする。すると、LED点灯ブロックの6ブロック合計で156mAの電流が流れようとするが、直流電圧源20の電流制限機能により150mAに制限される。このように直流電圧源20の電流制限機能で電流が制限された駆動状態では、各LEDの順方向電圧Vfにより各LED直列体の電流にばらつきを生じるが、全体として150mAで平衡する。この場合、直流電圧源20の電流制限値150mAを超えた分(156mA−150mA=6mA)により、各LED点灯ブロックに多少の照度のばらつきが生じるが、LEDの順方向電圧Vfのばらつきが小さい場合は、このような照度のばらつきを許容できる用途で十分使用することができる。
【0019】
以上、本実施形態によれば、電源投入時に、抵抗R3−PNPバイポーラトランジスタQ3−起動抵抗R5−NPNバイポーラトランジスタQ1−抵抗R1で構成される直列回路に起動電流を流すことができるのでカレントミラー回路の起動が確実に行えるという効果を奏する。
また、従来技術ではLED直列体の上下両方にカレントミラー回路のトランジスタが接続される構成となっていたが、本実施形態によれば、LED直列体に直列に接続されるカレントミラー回路のトランジスタを上又は下の1つにでき、更にカレントミラー回路のバイアス電流をLED駆動電流に対して極めて小さくできるので、カレントミラー回路による損失を略半減することができるという効果を奏する。
また、本実施形態によれば、第1、第2のカレントミラー回路の出力である各LED直列体の駆動電流は互いに影響を与えない構成となっているので、片方のLED直列体のLEDに断線などの障害が生じてもバイアス電流には変動が起こらないため、他方のLED直列体の駆動電流に影響が無く、正常なLED点灯ブロックは正常に点灯し続けることができるという効果を奏する。
【0020】
以上の実施形態で、本発明を具体的に説明したが、本発明は上記実施形態に限定されないことは勿論である。例えば、LED点灯ブロックは6ブロックに限定されないで任意に設定できる。また、NPNバイポーラトランジスタQ1、Q2に代えてNチャンネルMOSFET、PNPバイポーラトランジスタQ3、Q4に代えてPチャンネルMOSFETを使用することもできる。また、抵抗R1と抵抗R2の抵抗値、及び抵抗R3と抵抗R4の抵抗値は、略同じ比で抵抗R1と抵抗R3を任意に大きな値に設定すればバイアス電流を小さくでき損失を低減できる。
【符号の説明】
【0021】
1・・・第1のLED点灯ブロック
2・・・第2のLED点灯ブロック
3・・・第3のLED点灯ブロック
4・・・第4のLED点灯ブロック
5・・・第5のLED点灯ブロック
6・・・第6のLED点灯ブロック
7・・・電源入力正極端子
8・・・電源入力負極端子
10・・・LED照明装置
20・・・直流電圧源
R1〜R4・・・抵抗
R5、R10、R15・・・起動抵抗
LED11〜LED1n、LED21〜LED2n・・・LED(発光ダイオード)
Q1、Q2・・・NPNバイポーラトランジスタ
Q3、Q4・・・PNPバイポーラトランジスタ

【特許請求の範囲】
【請求項1】
第1のカレントミラー回路と、
第2のカレントミラー回路と、
LEDが順方向に複数個直列に接続され、且つ、アノード側が正電源ラインに接続されると共にカソード側が前記第1のカレントミラー回路の出力端子側を介して負電源ラインに接続された第1のLED直列体と、
LEDが順方向に複数個直列に接続され、且つ、カソード側が負電源ラインに接続されると共にアノード側が前記第2のカレントミラー回路の出力端子側を介して正電源ラインに接続された第2のLED直列体と、
前記第1のカレントミラー回路のバイアス電流端子側と前記第2のカレントミラー回路のバイアス電流端子側を共通に接続したカレントミラー回路の起動抵抗と、
を備えたことを特徴とするLED照明用保護回路。
【請求項2】
第1のカレントミラー回路が、コレクタ端子とベース端子が短絡されたバイアス電流端子側NPNバイポーラトランジスタと、ベース端子が前記バイアス電流端子側NPNバイポーラトランジスタのベース端子に接続された出力端子側NPNバイポーラトランジスタを含んで構成され、
前記バイアス電流端子側NPNバイポーラトランジスタのエミッタ端子が負電源ラインに第1の抵抗を介して接続されると共にコレクタ端子が起動抵抗の一方の端子に接続され、
前記出力端子側NPNバイポーラトランジスタのエミッタ端子は前記負電源ラインに第2の抵抗を介して接続されると共にコレクタ端子は第1のLED直列体のカソード側に接続され、
前記第1のLED直列体のアノード側が正電源ラインに接続され、
第2のカレントミラー回路が、コレクタ端子とベース端子が短絡されたバイアス電流端子側PNPバイポーラトランジスタと、ベース端子が前記バイアス電流端子側PNPバイポーラトランジスタのベース端子に接続された出力端子側PNPバイポーラトランジスタを含んで構成され、
前記バイアス電流端子側PNPバイポーラトランジスタのエミッタ端子が正電源ラインに第3の抵抗を介して接続されると共にコレクタ端子は前記起動抵抗の他方の端子に接続され、
前記出力端子側PNPバイポーラトランジスタのエミッタ端子は前記正電源ラインに第4の抵抗を介して接続されると共にコレクタ端子は前記第2のLED直列体のアノード側に接続され、
前記第2のLED直列体のカソード側が負電源ラインに接続されたことを特徴とするLED照明用保護回路。
【請求項3】
前記第2の抵抗の値に対する第1の抵抗の値、及び前記第4の抵抗の値に対する第3の抵抗の値が、略同じ比率で大きな値になっていることを特徴とする請求項2に記載されたLED照明用保護回路。
【請求項4】
前記バイアス電流端子側NPNバイポーラトランジスタと前記出力端子側NPNバイポーラトランジスタに代えてNチャンネルのMOSFETとし、
前記バイアス電流端子側PNPバイポーラトランジスタと前記出力端子側PNPバイポーラトランジスタに代えてPチャンネルのMOSFETとした
ことを特徴とする請求項2又は請求項3のいずれか一項に記載されたLED照明用保護回路。
【請求項5】
共通のバイアス電流が流れるバイアス電流回路を備えた第1及び第2のカレントミラー回路と、
電源投入時の起動時に前記バイアス電流を流すことができるように接続された起動抵抗と、
前記第1のカレントミラー回路の出力端子側に接続された第1のLED直列体と、
前記第2のカレントミラー回路の出力端子側に接続された第2のLED直列体と、
を備えたことを特徴とするLED照明用保護回路。
【請求項6】
請求項1から請求項5に記載のLED照明用保護回路が複数組並列接続されたことを特徴とするLED照明装置。
【請求項7】
電流制限機能を有する直流電圧源に接続されたことを特徴とする請求項6に記載のLED照明装置。

【図1】
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【公開番号】特開2010−225996(P2010−225996A)
【公開日】平成22年10月7日(2010.10.7)
【国際特許分類】
【出願番号】特願2009−73672(P2009−73672)
【出願日】平成21年3月25日(2009.3.25)
【出願人】(000106276)サンケン電気株式会社 (982)
【出願人】(500510261)ジェイアール東日本ビルテック株式会社 (11)
【出願人】(504035858)豊電機株式会社 (2)
【Fターム(参考)】