説明

LED照明装置

【課題】数mほどの長い蛍光灯器具に装着できるLED照明装置を得る。
【解決手段】LED照明装置において、蛍光灯器具に接続できる口金1と、この口金を両端に有し断面略円形状であって長手方向に空隙を有する管体2と、この管体の内部に複数のLED4を実装するプリント基板5と、このプリント基板5に接し上記管体2の空隙に嵌合する断面略工字形状の金属製のブロック3とを備えた。

【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
本発明はLED照明装置に関するものである。
【背景技術】
【0002】
従来、帯板状のプリント基板に多数のLED(発光ダイオード)を配列し、管体状のバルブ内に配設して、従来の蛍光灯と同様な形状にした装飾ランプがある(特許文献1)。
【0003】
しかし、このような従来の装飾ランプでは、例えば数mの長さのLED照明装置を製作したとき、30個ほどのLEDを使用することになるため、LEDに流れる電流による発熱量も多くなり放熱性の問題と、回路を含むプリント基板の重量による長手方向の撓みの問題が生じてくる。
【特許文献1】実開昭61−112392号公報
【発明の開示】
【発明が解決しようとする課題】
【0004】
本発明に係るLED照明装置は、上述のような課題を解消するためなされたものであり、熱の発生を防ぎ、かつ従来の蛍光灯器具をそのまま使用してLED照明装置を提供するものである。
【課題を解決するための手段】
【0005】
本発明に係るLED照明装置は、蛍光灯器具に接続できる口金と、この口金を両端に有し断面略円形状であって長手方向に空隙を有する管体と、この管体の内部に複数のLEDを実装するプリント基板と、このプリント基板に接し上記管体の空隙に嵌合する断面略工字形状の金属製のブロックとを備えたことを特徴とする。
【発明の効果】
【0006】
本発明のLED照明装置によれば電流制限回路が不要となり単純な構成のLED照明装置を得ることができる。
【発明を実施するための最良の形態】
【0007】
通常の蛍光灯器具に接続できる口金を有し、LEDを点灯する回路を内蔵し、断面略円形状であって長手方向に空隙を有する管体の空隙に嵌合する断面略工字形状のブロックとを備えるLED照明装置が好ましい。
【実施例1】
【0008】
図1はこの発明に係るLED照明装置の斜視図である。図1において、1は従来の蛍光灯と同様な寸法の口金、2はたとえば1〜2mほどの長いポリカーボネート製の管体、3は管体2を支持する断面略工字形状のアルミニウム製のブロックである。
【0009】
図2は図1のII−II線断面図である。
図2において、4はLED、5はLED4が配設されたプリント基板、6はプリント基板5とブロック3との間を接合する接着剤である。なお、接着剤6を使用しないでボルトなど周知の接続方法で接合しても良い。
【0010】
従来のような管体として円筒のガラス管体を使用せず、LED照明装置は、加工が容易なアクリル板を使用した場合、管体を長くすると撓みが生ずる。そこで何らかの方法で管体2を補強しなければならない。
図1、図2に示すような断面略円形状の管体2は、長方形のアクリル板を熱を加えて丸めることにより容易に製作することができるが、さらにその上部において空隙20を設ける。そして、この空隙20の間にブロック3を差し込み固着する。
【0011】
図3は、管体2とブロック3の関連を示す断面図である。図3において、31はブロック3の上辺部、32は中間部、33は下辺部である。
【0012】
上辺部31は管体2の外側に露出する個所でありLEDやプリント基板からの熱を放熱する放熱板の役割を果たす。中間部32は管体2の空隙20に挟み込まれる個所であり、この中間部32で管体2を支持する。必要に応じて、中間部32と管体2の間を充填材で封止する。下辺部33は上面が曲線状になっており、管体2の形状に合わせ、この下辺部33でも管体2を支持する。
【0013】
このような構成のブロック3は、数多くのLED4を配置したプリント基板を配設することができると共に、管体2を支持し、なおかつ放熱板の機能を果たすことができる。
【0014】
この実施例1によれば、従来の蛍光灯に置き換えて使用することができ、すでに設置されている設備を使用してLED照明装置を実現することができる。
【実施例2】
【0015】
図4は他の実施例を示す断面図である。図4において、40は断面略工字状のブロック、41はブロック40の上辺部、42は中間部、43は下辺部であり、下辺部43の上面を平面にしたものである。
この実施例2のブロック40において、下辺部43の角が管体2の内面に当接し、また、中間部42が管体2の上面に当接するので、管体2の空隙にブロック40が納まり、安定した状態でブロックを固定することができる。
【0016】
なお、この実施例2のようなブロックの構造にすれば、ブロックの直線部分が多いので加工が容易になる利点がある。
【産業上の利用可能性】
【0017】
本発明に係るLED照明装置は、従来の蛍光灯の照明装置をそのまま使用できるので省力化になり、メンテナンス産業への大いに役立つ。
【図面の簡単な説明】
【0018】
【図1】実施例1に係るLED照明装置の斜視図である。
【図2】図1のII−II線断面図である。
【図3】図1のブロックと管体の断面図である。
【図4】実施例2のブロックと管体の断面図である。
【符号の説明】
【0019】
1 口金
2 管体
3 ブロック
4 LED
5 プリント基板
6 接着剤
31 上辺部
32 中間部
33 下辺部
40 ブロック
41 上辺部
42 中間部
43 下辺部

【特許請求の範囲】
【請求項1】
蛍光灯器具に接続できる口金と、この口金を両端に有し断面略円形状であって長手方向に空隙を有する管体と、この管体の内部に複数のLEDを実装するプリント基板と、このプリント基板に接し上記管体の空隙に嵌合する断面略工字形状の金属製のブロックとを備えたことを特徴とするLED照明装置。

【図1】
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【図2】
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【図3】
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【図4】
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【公開番号】特開2009−105354(P2009−105354A)
【公開日】平成21年5月14日(2009.5.14)
【国際特許分類】
【出願番号】特願2007−299816(P2007−299816)
【出願日】平成19年10月23日(2007.10.23)
【出願人】(507382382)第一通商株式会社 (4)
【出願人】(500510261)ジェイアール東日本ビルテック株式会社 (11)
【Fターム(参考)】