説明

LED照明装置

【課題】光取出し効率を向上でき且つ色むらの発生を抑制できるLED照明装置を提供する。
【解決手段】発光波長の異なる複数のLEDチップ10を有する光源1と、光取り出し用の多数の開口部21が形成された矩形板状の拡散反射シートからなり光源1の光軸M1に厚み方向が一致する形で配置されるフェースシート2と、フェースシート2の光出射面側とは反対側においてフェースシート2に対向配置されフェースシート2で拡散反射された光をフェースシート2側へ拡散反射する矩形板状の拡散反射シートからなるリヤシート3と、フェースシート2とリヤリート3との間に介在する枠状(ここでは、矩形枠状)のスペーサ4とを備え、フェースシート2とリヤシート3との間の媒質5が空気であり、フェースシート2は、光源1からの直接光が外部へ出射せず且つ光出射面側の輝度が均一になるように各開口部21が形成されている。

【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
本発明は、発光波長の異なる複数のLEDチップを有する光源を利用したLED照明装置に関するものである。
【背景技術】
【0002】
従来から、この種のLED照明装置として、図9に示すように、一面開口した箱状に形成されたケース100と、ケース100の底壁の中央部に形成された窓孔101内に配置され発光波長の異なる複数のLEDチップ(例えば、赤色LEDチップ、緑色LEDチップ、青色LEDチップ)を有する光源1’と、透光性材料(例えば、アクリル樹脂、シリコーン樹脂などのポリマー)により形成されケース100内に収納された導光体102と、導光体102におけるケース100の底壁側とは反対の放射面102a側に形成され光源1’からの光を所定の割合で反射させる放射側反射部103と、導光体102とケース100の内面との間に設けられ光源1’から放射され放射側反射部103で反射された光を反射する内側反射部104とを備えたものが提案されている(特許文献1)。
【特許文献1】特開2008−27886号公報(図1)
【発明の開示】
【発明が解決しようとする課題】
【0003】
ところで、図9に示した構成のLED照明装置では、導光体102での光損失に起因して光取出し効率が低下してしまう。また、図9に示した構成のLED照明装置では、光源1’が1種類のLEDチップのみを利用したものであれば、大面積で均一な照明光を得ることが可能であるが、導光体102の放射面102a側の放射側反射部103が光源1’からの光を所定の割合で反射させるように形成されており、光源1’からの光の一部が放射側反射部103で反射されずに直接外部へ出射されるので(なお、図9中に一点鎖線で示した矢印は、光源1’から放射された光の伝搬経路を示している)、光源1’において発光波長の異なる複数のLEDチップが近接配置されていても、光源1’自体に色むらがある場合、LED照明装置全体として色むらが発生してしまう。
【0004】
本発明は上記事由に鑑みて為されたものであり、その目的は、光取出し効率を向上でき且つ色むらの発生を抑制できるLED照明装置を提供することにある。
【課題を解決するための手段】
【0005】
請求項1の発明は、発光波長の異なる複数のLEDチップを有する光源と、光取り出し用の多数の開口部が形成された拡散反射シートからなり光源の光軸に厚み方向が一致する形で配置されるフェースシートと、フェースシートの光出射面側とは反対側においてフェースシートに対向配置されフェースシートで拡散反射された光をフェースシート側へ拡散反射する拡散反射シートからなるリヤシートとを備え、フェースシートとリヤシートとの間の媒質が気体であり、フェースシートは、光源からの直接光が外部へ出射せず且つ光出射面側の輝度が均一になるように各開口部が形成されてなることを特徴とする。
【0006】
この発明によれば、光取り出し用の多数の開口部が形成された拡散反射シートからなり光源の光軸に厚み方向が一致する形で配置されるフェースシートと、フェースシートの光出射面側とは反対側においてフェースシートに対向配置されフェースシートで拡散反射された光をフェースシート側へ拡散反射する拡散反射シートからなるリヤシートとを備え、フェースシートとリヤシートとの間の媒質が空気なので、光取出し効率を向上でき、しかも、フェースシートは、光源からの直接光が外部へ出射せず且つ光出射面側の輝度が均一になるように各開口部が形成されているので、発光波長の異なる複数のLEDチップを有する光源において色むらがある場合でもLED照明装置全体として色むらの発生を抑制できる。
【0007】
請求項2の発明は、請求項1の発明において、フェースシートは、光源に近い開口部ほど開口サイズが小さく、光源からの直接光が外部へ出射しないように各開口部のアスペクト比が設定されてなることを特徴とする。
【0008】
この発明によれば、光源からの直接光が光源に近い開口部の内側面で反射されることなく出射するのを防止することができ、光源からの直接光が開口部を通して外部へ出射するのを防止することが可能となる。
【0009】
請求項3の発明は、請求項1の発明において、フェースシートは、光源の光軸に近いほど厚みが厚く、光源からの直接光が外部へ出射しないように各開口部のアスペクト比が設定されてなることを特徴とする。
【0010】
この発明によれば、光源からの直接光が光源に近い開口部の内側面で反射されることなく出射するのを防止することができ、光源からの直接光が開口部を通して外部へ出射するのを防止することが可能となる。
【0011】
請求項4の発明は、請求項1ないし請求項3の発明において、フェースシートは、光源の光軸を含む断面における開口部の内側面のうち光軸から遠い側が光軸に平行で光軸に近い側が光源に近づくにつれて光軸から離れるテーパ状に形成されてなることを特徴とする。
【0012】
この発明によれば、輝度の均一化を図れる。
【0013】
請求項5の発明は、請求項1または請求項2の発明において、フェースシートは、光出射面側における開口部の周部のうち光源の光軸から遠い側に厚み方向に突出し光源からの直接光を反射する反射部が形成されてなることを特徴とする。
【0014】
この発明によれば、光源からの直接光の一部が1度も反射されずに開口部を通過したとしても反射部により反射されるので、光源からの直接光が外部へ出射されるのをより確実に防止することが可能となる。
【0015】
請求項6の発明は、請求項1ないし請求項5の発明において、フェースシートの光出射面側に配置される導光板を備えることを特徴とする。
【0016】
この発明によれば、フェースシートの光出射面側に配置される導光板を備えていることにより、輝度のより一層の均一化を図れる。
【0017】
請求項7の発明は、請求項6の発明において、導光板におけるフェースシート側とは反対側の表面に光取出し効率向上用の凹凸構造が形成されてなることを特徴とする。
【0018】
この発明によれば、外部への光取出し効率をさらに向上できる。
【0019】
請求項8の発明は、請求項1または請求項2の発明において、フェースシートにおける光出射面側に離間して配置された拡散反射シートからなる2次フェースシートを備え、2次フェースシートは、光源からの直接光が外部へ出射せず且つ当該2次フェースシートの光出射面側の輝度が均一になるように多数の2次開口部が形成されてなることを特徴とする。
【0020】
この発明によれば、光源からの直接光が外部へ出射されるのをより確実に防止することが可能となるとともに、輝度のより一層の均一化を図れる。
【発明の効果】
【0021】
請求項1の発明では、光取出し効率を向上でき且つ色むらの発生を抑制できるという効果がある。
【発明を実施するための最良の形態】
【0022】
(実施形態1)
本実施形態のLED照明装置は、図1に示すように、発光波長の異なる複数のLEDチップ10を有する光源1と、光取り出し用の多数の開口部21が形成された矩形板状の拡散反射シートからなり光源1の光軸M1に厚み方向が一致する形で配置されるフェースシート2と、フェースシート2の光出射面側とは反対側においてフェースシート2に対向配置されフェースシート2で拡散反射された光をフェースシート2側へ拡散反射する矩形板状の拡散反射シートからなるリヤシート3と、フェースシート2とリヤリート3との間に介在する枠状(ここでは、矩形枠状)のスペーサ4とを備え、フェースシート2とリヤシート3との間の媒質5が空気であり、フェースシート2は、光源1からの直接光が外部へ出射せず且つ光出射面側の輝度が均一になるように各開口部21が形成されている。なお、スペーサ4の形状は枠状に限らず、例えば、柱状の形状として、フェースシート2とリヤシート3との四隅同士の間に介在させてもよい。
【0023】
ここにおいて、光源1の各LEDチップ10は、1つの実装基板11の一表面側に実装され、透光性材料(例えば、シリコーン樹脂、エポキシ樹脂、アクリル樹脂、ポリカーボネート樹脂、ガラスなど)からなるレンズ状の封止部16により封止されている。実装基板11は、第1の熱伝導性材料(例えば、Cu、Alなど)からなる矩形板状の伝熱板12と、伝熱板12の一表面側の中央部に接合された第2の熱伝導性材料(例えば、AlNなど)からなる矩形板状のサブマウント部材13と、伝熱板12の上記一表面側に接合されサブマウント部材13が内側に離間して配置される開口窓14aを有する配線基板14とを備えており、配線基板14がリヤシート3に接合されている。ここで、サブマウント部材13は、LEDチップ10のチップサイズよりも大きなサイズの矩形板状に形成されLEDチップ10と伝熱板12との線膨張率差に起因してLEDチップ10に働く応力を緩和する応力緩和機能と、LEDチップ10で発生した熱を伝熱板12においてLEDチップ10のチップサイズよりも広い範囲に伝熱させる熱伝導機能とを有している。
【0024】
また、各LEDチップ10は、サブマウント部材13におけるLEDチップ10の搭載面側に形成された導体パターンと配線基板14の配線パターンとを電気的に接続する複数のボンディングワイヤ15を介して給電されるようになっている。ここで、配線基板14は、平面視において一部が伝熱板21の外周縁よりも外方へ延出する突出部(図示せず)が設けられており、当該突出部において電源ユニットなどからの給電用の電線が接続されるようになっている。なお、配線基板14としては、例えば、絶縁性基材の一表面側に各LEDチップ10への給電用の配線パターンが設けられたものを用いればよいが、絶縁性基材の材料としては、例えば、ガラスエポキシ樹脂(FR4、FR5など)、紙フェノールなどを採用すればよい。
【0025】
上述の光源1は、発光波長の異なる複数のLEDチップ10として、赤色光を放射する赤色LEDチップ、緑色光を放射する緑色LEDチップ、青色光を放射する青色LEDチップ、黄色光を放射する黄色LEDチップを採用しており、赤色光と緑色光と青色光と黄色光の混色光として白色光を得ることができる。ただし、LEDチップ10の数や発光色は特に限定するものではなく、所望の混色光に応じて適宜選択すればよい。
【0026】
また、上述のスペーサ4は、フェースシート2およびリヤシート3と同様に、光源1からの光を反射する拡散反射シートにより構成されているが、スペーサ4は、必ずしも拡散反射シートにより構成する必要はない。
【0027】
フェースシート2、リヤシート3およびスペーサ4に用いる拡散反射シートとしては、例えば、ポリエチレンテレフタレート樹脂(PET)を発泡させて10μm以下の超微細な気泡を多数形成した光反射板(超微細発泡光反射板)を用いればよく、この種の光反射板としては、例えば、MCPET(登録商標)を採用すればよいが、MCPETと同様に拡散反射率および全反射率の高いものであればMCPET以外のものを採用してもよく、シート状部材の表面に拡散反射膜を形成したものでもよい。本実施形態では、フェースシート2、リヤシート3およびスペーサ4を上述の拡散反射シートにより構成しているので、金属鏡面により反射面が形成されている場合に比べて、拡散反射率および全反射率を高めることができ、外部への光取り出し効率を高めることができ、光出力の向上を図れる。
【0028】
リヤシート3は、サブマウント部材13が内側に離間して配置され且つ配線基板14における開口窓14aの周部を露出させる窓孔31が中央部に形成されている。
【0029】
また、フェースシート2は、上述のように、光源1からの直接光が外部へ出射せず且つ光出射面側の輝度が均一になるように各開口部21が形成されており、図1および図2に示すように、光源1に近い開口部21ほど開口サイズが小さく、光源1からの直接光が外部へ出射しないように光源1の光軸M1を含む断面(フェースシート2の厚み方向に沿った中心軸M2を含む断面)における各開口部21のアスペクト比が設定されている。ここにおいて、開口部21のアスペクト比は、フェースシート2における開口部21周部の厚みa(図1参照)とフェースシート2におけるリヤシート3側の表面における開口部21の幅b(図1参照)との比であり、〔アスペクト比〕=〔フェースシート2における開口部21周部の厚みa〕/〔開口部21の開口幅b〕により求められる値である。なお、本実施形態では、各開口部21の開口形状を円形状としてあり、フェースシート2の上記中心軸M2からの距離が大きな開口部21ほど開口幅bが大きくなっているが、開口部21の開口形状は円形状に限らず、例えば、図3に示すように、弧状の開口形状として、フェースシート2の上記中心軸M2からの距離が大きな開口部21ほど開口幅bが大きくなるようにしてもよい。
【0030】
以上説明した本実施形態のLED照明装置では、光取り出し用の多数の開口部21が形成された拡散反射シートからなり光源1の光軸M1に厚み方向が一致する形で配置されるフェースシート2と、フェースシート2の光出射面側とは反対側においてフェースシート2に対向配置されフェースシート2で拡散反射された光をフェースシート2側へ拡散反射する拡散反射シートからなるリヤシート3とを備え、フェースシート2とリヤシート3との間の媒質が空気なので、光取出し効率を向上でき、しかも、フェースシート2は、光源1からの直接光が外部へ出射せず且つ光出射面側の輝度が均一になるように各開口部21が形成されているので、発光波長の異なる複数のLEDチップ10を有する光源1において色むらがある場合でもLED照明装置全体として色むらの発生を抑制できる。また、本実施形態のLED照明装置では、フェースシート2とリヤシート3との間に枠状のスペーサ4を備え、スペーサ4も拡散反射シートにより形成されているので、外部への光取出し効率をさらに向上できる。
【0031】
また、本実施形態のLED照明装置によれば、フェースシート2は、光源1に近い開口部21ほど開口サイズが小さく、光源1からの直接光が外部へ出射しないように各開口部21のアスペクト比が設定されているので、光源1からの直接光が光源1に近い開口部21の内側面で反射されることなく出射するのを防止することができ、光源1からの直接光が開口部21を通して外部へ出射するのを防止することが可能となる。
【0032】
また、本実施形態のLED照明装置では、光源1の点灯時に各LEDチップ10で発生した熱を配線基板14を通すことなくサブマウント部材13を介して伝熱板12へ伝熱して放熱することができるので、放熱性が向上し、各LEDチップ10のジャンクション温度の温度上昇を抑制できるから、入力電力を大きくでき、光出力の高出力化を図れる。
【0033】
(実施形態2)
本実施形態のLED照明装置の構成は実施形態1と略同じであって、図4に示すように、フェースシート2の構造が相違している。なお、実施形態1と同様の構成要素には同一の符号を付して説明を省略する。
【0034】
本実施形態におけるフェースシート2は、光源1の光軸M1に近いほど厚みが厚く、光源1からの直接光が外部へ出射しないように各開口部21のアスペクト比が設定されている。なお、開口部21のアスペクト比の定義は基本的に実施形態1と同じであるが、開口部21のフェースシート2における開口部21周部の厚みaとしては、光源1の光軸M1を含む断面において光軸M1から遠い側の周部の厚みを採用する。
【0035】
以上説明した本実施形態のLED照明装置では、開口部21の開口形状および開口サイズを実施形態1と同じに設定した場合に、光源1からの直接光が光源1に近い開口部21の内側面で反射されることなく出射するのをより確実に防止することができ、光源1からの直接光が開口部21を通して外部へ出射するのを防止することが可能となる。
【0036】
(実施形態3)
本実施形態のLED照明装置の構成は実施形態1と略同じであって、図5に示すように、フェースシート2の構造が相違している。なお、実施形態1と同様の構成要素には同一の符号を付して説明を省略する。
【0037】
ところで、実施形態2のLED照明装置では、フェースシート2において光源1の光軸M1に近い部位ほど厚みが厚くなっているので、輝度の均一性が低下してしまう。
【0038】
これに対して、本実施形態におけるフェースシート2は、光源1の光軸M1を含む断面における開口部21の内側面のうち光軸M1から遠い側が光軸M1に平行で光軸M1に近い側が光源1に近づくにつれて光軸M1から離れるテーパ状に形成されている。
【0039】
しかして、本実施形態のLED照明装置では、実施形態2に比べて、輝度の均一化を図れる。なお、実施形態2におけるフェースシート2の開口部21の形状を本実施形態と同様の形状としてもよい。
【0040】
(実施形態4)
本実施形態のLED照明装置の構成は実施形態1と略同じであって、図6に示すように、フェースシート2の構造が相違している。なお、実施形態1と同様の構成要素には同一の符号を付して説明を省略する。
【0041】
本実施形態におけるフェースシート2は、光出射面側における開口部21の周部のうち光源1の光軸M1から遠い側に厚み方向に突出し光源1からの直接光を反射する反射部22が形成されている。
【0042】
しかして、本実施形態のLED照明装置では、光源1からの直接光の一部が1度も反射されずに開口部21を通過したとしても反射部22により反射されるので、光源1からの直接光が外部へ出射されるのをより確実に防止することが可能となる。
【0043】
(実施形態5)
本実施形態のLED照明装置の構成は実施形態1と略同じであり、図7に示すように、フェースシート2の光出射面側に配置される矩形板状の導光板6であってフェースシート2の各開口部21それぞれに埋設される複数の導光部6bが連続一体に形成された導光板6を備えている点が相違する。なお、実施形態1と同様の構成要素には同一の符号を付して説明を省略する。
【0044】
ここにおいて、導光板6の厚みは、当該導光板6での光損失をより少なくするために薄い方が好ましく、フェースシート2とリヤシート3との間の距離よりも小さく設定してある。また、導光板6は、ガラスにより形成してあるが、ガラスに限らず、例えば、アクリル樹脂、シリコーン樹脂、エポキシ樹脂、ポリカーボネート樹脂などにより形成してもよい。
【0045】
しかして、本実施形態のLED照明装置では、フェースシート2の光出射面側に配置される導光板6を備えていることにより、フェースシート2の光出射面側へ出射した光が導光板6で導光されるので、輝度のより一層の均一化を図れる。
【0046】
また、本実施形態のLED照明装置では、導光板6におけるフェースシート2側とは反対側の表面に光取出し効率向上用の凹凸構造を形成すれば、外部への光取出し効率をさらに向上できる。なお、他の実施形態2〜4においても導光板6を設けてもよい。
【0047】
(実施形態6)
本実施形態のLED照明装置の構成は実施形態1と略同じであって、図8に示すように、フェースシート2における光出射面側に離間して配置された拡散反射シートからなる2次フェースシート7を備え、2次フェースシート7は、光源1からの直接光が外部へ出射せず且つ当該2次フェースシート7の光出射面側の輝度が均一になるように多数の2次開口部71が形成されている点が相違する。なお、実施形態1と同様の構成要素には同一の符号を付して説明を省略する。
【0048】
2次フェースシート7は、フェースシート2と同様の拡散反射シートにより形成してあり、スペーサ8を介してフェースシート2に対向配置されている。したがって、2次フェースシート7とフェースシート2との間には、空隙9が形成されている。また、2次フェースシート7の開口部71は、フェースシート2の開口部21と同じ開口形状で開口部21の投影領域に形成してあるが、必ずしもフェースシート2の開口部21と同じ開口形状でなくてもよいし、形成位置もフェースシート2の開口部21の投影領域でなくてもよい。
【0049】
以上説明した本実施形態のLED照明装置によれば、光源1からの直接光が外部へ出射されるのをより確実に防止することが可能となるとともに、輝度のより一層の均一化を図れる。なお、本実施形態では、2次フェースシート7の平面サイズをフェースシート2の平面サイズよりも小さく設定してあるが、フェースシート2と同じ平面サイズに設定してもよい。
【図面の簡単な説明】
【0050】
【図1】実施形態1のLED照明装置の概略断面図である。
【図2】同上におけるフェースシートの平面図である。
【図3】同上におけるフェースシートの他の構成例の平面図である。
【図4】実施形態2のLED照明装置の概略断面図である。
【図5】実施形態3のLED照明装置の概略断面図である。
【図6】実施形態4のLED照明装置の概略断面図である。
【図7】実施形態5のLED照明装置の概略断面図である。
【図8】実施形態6のLED照明装置の概略断面図である。
【図9】従来例を示すLED照明装置の概略断面図である。
【符号の説明】
【0051】
1 光源
2 フェースシート
3 リヤシート
4 スペーサ
5 媒質
6 導光板
7 2次フェースシート
10 LEDチップ
21 開口部
22 反射部
31 窓孔
71 2次開口部
M1 光軸
M2 中心軸

【特許請求の範囲】
【請求項1】
発光波長の異なる複数のLEDチップを有する光源と、光取り出し用の多数の開口部が形成された拡散反射シートからなり光源の光軸に厚み方向が一致する形で配置されるフェースシートと、フェースシートの光出射面側とは反対側においてフェースシートに対向配置されフェースシートで拡散反射された光をフェースシート側へ拡散反射する拡散反射シートからなるリヤシートとを備え、フェースシートとリヤシートとの間の媒質が空気であり、フェースシートは、光源からの直接光が外部へ出射せず且つ光出射面側の輝度が均一になるように各開口部が形成されてなることを特徴とするLED照明装置。
【請求項2】
フェースシートは、光源に近い開口部ほど開口サイズが小さく、光源からの直接光が外部へ出射しないように各開口部のアスペクト比が設定されてなることを特徴とする請求項1記載のLED照明装置。
【請求項3】
フェースシートは、光源の光軸に近いほど厚みが厚く、光源からの直接光が外部へ出射しないように各開口部のアスペクト比が設定されてなることを特徴とする請求項1記載のLED照明装置。
【請求項4】
フェースシートは、光源の光軸を含む断面における開口部の内側面のうち光軸から遠い側が光軸に平行で光軸に近い側が光源に近づくにつれて光軸から離れるテーパ状に形成されてなることを特徴とする請求項1ないし請求項3のいずれか1項に記載のLED照明装置。
【請求項5】
フェースシートは、光出射面側における開口部の周部のうち光源の光軸から遠い側に厚み方向に突出し光源からの直接光を反射する反射部が形成されてなることを特徴とする請求項1または請求項2記載のLED照明装置。
【請求項6】
フェースシートの光出射面側に配置される導光板を備えることを特徴とする請求項1ないし請求項5のいずれか1項に記載のLED照明装置。
【請求項7】
導光板におけるフェースシート側とは反対側の表面に光取出し効率向上用の凹凸構造が形成されてなることを特徴とする請求項6記載のLED照明装置。
【請求項8】
フェースシートにおける光出射面側に離間して配置された拡散反射シートからなる2次フェースシートを備え、2次フェースシートは、光源からの直接光が外部へ出射せず且つ当該2次フェースシートの光出射面側の輝度が均一になるように多数の2次開口部が形成されてなることを特徴とする請求項1または請求項2記載のLED照明装置。

【図1】
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【図2】
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【図3】
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【図4】
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【図5】
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【図6】
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【図7】
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【図8】
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【図9】
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【公開番号】特開2009−231128(P2009−231128A)
【公開日】平成21年10月8日(2009.10.8)
【国際特許分類】
【出願番号】特願2008−76699(P2008−76699)
【出願日】平成20年3月24日(2008.3.24)
【出願人】(000005832)パナソニック電工株式会社 (17,916)
【Fターム(参考)】