説明

OFDMシステムにおける周波数エラー推定およびフレーム同期化

【課題】パイロット電力を示す測定基準に基づいてOFDM受信機の周波数エラーおよびフレーム同期化を実行する手段を提供する。
【解決手段】測定基準は、2つのOFDMシンボル期間で得られた2つの受信されたシンボル間の相互相関に基づいて定義される。周波数エラー推定の場合、測定基準値は複数の仮定された周波数エラーの各々に対して計算される。最大の大きさを有する測定基準値のための仮定された周波数エラーは、推定された周波数エラーとして提供される。フレーム同期化の場合、相関値は、NCの期待値を有するNC(例えば、最も最近の)OFDMシンボル期間に得られた相関測定基準値により各OFDMシンボル期間に対して得られる。期待値は、測定基準値が計算される方法と一致する方法で計算される。ピーク検出は、異なるOFDMシンボルに対して得られた相関値に対して実行されフレーム同期化を決定する。

【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
この発明は一般に、データ通信に関し、特に、直交周波数分割多重化(OFDM)通信システムでの周波数エラー推定およびフレーム同期化を行なうための技術に関する。
【背景技術】
【0002】
OFDMはいくつかの無線環境に対して高性能を提供することができるマルチキャリア変調技術である。OFDMは効率的に全体のシステム帯域幅を複数の(Nsb)の直交サブバンドに分割する。また、直交サブバンドは、一般的にトーン、サブキャリア、ビン、および周波数チャネルとも呼ばれる。OFDMを用いて、各サブバンドは、データで変調してもよいそれぞれのサブキャリアに関連する。
【0003】
OFDMシステムにおいて、送信機は最初に情報ビットのストリームを符号化し、インターリーブし、および変調して変調シンボルのストリームを得る。各OFDMシンボル期間において、Nsb「送信」シンボルはNsbサブバンド上に送信することができる。この場合、各送信シンボルはデータシンボル(すなわち、データのための変調シンボル)、パイロットシンボル(すなわち、パイロットのための変調シンボル)またはゼロの信号値であり得る。送信機は、逆高速フーリエ変換(IFFT)を用いてNsb送信シンボルを時間領域に変換し、Nsb時間領域チップを含む時間領域を得る。無線チャネル内のマルチパスにより生じる周波数選択フェージング(すなわち、Nsbサブバンドにまたがって変化する周波数応答)に対処するために、各変換されたシンボルの一部が典型的に反復される。反復された部分はしばしばサイクリックプリフィックスと呼ばれ、Ncpチップを含む。OFDMシンボルは変換されたシンボルおよびそのサイクリックプリフィックスにより形成される。各OFDMシンボルはNLチップ(但し、NL=Nsb+Ncp)を含みNLチップ期間の継続期間を有する。NLチップ期間の継続期間は1つのOFDMシンボル期間(または単に「シンボル期間」)である。送信機は、OFDMシンボルをフレームで送信してもよい。各フレームは、複数の(Nsym)OFDMシンボルを含む。OFDMシンボルのフレームはさらに処理され受信機に送信される。
【0004】
受信機は相補的な処理を実行し、各受信されたOFDMシンボルに対してNLサンプルを得る。受信機は、各受信されたOFDMシンボルからサイクリックプリフィックスを除去し、受信された変換されたシンボルを得る。次に、各受信機は、高速フーリエ変換(FFT)を用いて各受信された変換されたシンボルを周波数領域に変換し、NsbサブバンドのためのNsbの「受信された」シンボルを得る。
【0005】
受信機は典型的に周波数エラー推定を実行し受信機において周波数エラーを決定する。周波数エラーは、送信機および受信機、ドップラーシフト等における発信器の周波数内の差によるかもしれない。また、受信機は典型的にフレーム同期化を実行し、受信したシンボルの適切なシーケンスが復調、デインターリービング、およびデコーディングのために提供することができるように各フレームの開始を検出する。
【0006】
フレーム同期化をサポートするために、送信機は典型的に各フレームにわたってトレーニングシーケンス(training sequence)を送信する。このトレーニングシーケンスはパイロットシンボルを含み、指定されたサブバンド上に送信される。受信機は、トレーニングシーケンスを処理し、各フレームの開始を検出する。トレーニングシーケンスはシステムの効率を低減するオーバーヘッドを表す。さらに、トレーニングシーケンスに基づいた検出性能は典型的に堅固でなく、特に低信号対雑音比(SNR)条件において堅固でない。
【0007】
それゆえ、OFDMシステムにおいて周波数エラー推定およびフレーム同期化のための技術の必要性がある。
【発明の概要】
【0008】
OFDMシステムにおいて周波数エラー推定およびフレーム同期化を実行するための技術がここに記載される。これらの技術は、低SNR条件においてさえも良好な性能を提供することができ、受信機において検出されたパイロット電力を示す測定基準に基づいている。測定基準は、パイロット電力を検出するのに使用される方法に応じて種々の方法で定義してもよい。典型的に周波数エラー推定が実行される場合であるが、チャネル利得推定が利用できないなら、パイロット電力は、(1)パイロット送信のために使用されるパイロットサブバンドの各々に対して2つのOFDMシンボル期間で得られた2つの受信されたシンボル(典型的に2つの連続したOFDMシンボル期間のための2つの受信されたシンボル)を相互相関することにより、および(2)決定統計値を得るためにすべてのパイロットサブバンドのための相関結果を累積することにより検出してもよい。次に、測定基準は、決定統計値に基づいて定義される。
【0009】
周波数エラー推定の場合、測定基準値は、複数の仮定された周波数エラーの各々に対して計算される。周波数エラーは、受信機における異なる可能な周波数エラーである。複数の仮定された周波数エラーのための測定基準値の中で最大の大きさを有する測定基準値が識別される。この識別された測定基準値のための仮定された周波数エラーは、受信機において推定された周波数エラーとして提供される。
【0010】
フレーム同期化の場合、Ncの(例えば、最も最近の)OFDMシンボル期間に対して得られた識別された測定基準値をNcの期待値と相関することにより各OFDMシンボル期間のために得られる。期待値は、測定基準値が計算される方法と一致する方法で計算される。例えば、各パイロットサブバンドのためのパイロットシンボルが、送信機により擬似乱数シーケンスでスクランブルされ、測定基準値が、受信されたシンボルの相互相関ペアにより得られるなら、期待値は、PNシーケンス内のチップの相互相関ペアにより得られる。ピーク検出は異なるOFDMシンボル期間に得られた相関値に対して実行されフレーム同期化を決定する。
【0011】
この発明の種々の観点、実施形態および特徴は以下にさらに詳細に記載される。
【図面の簡単な説明】
【0012】
【図1】図1は、OFDMシステム内の送信機および受信機を示す。
【図2】図2は周波数−時間平面を用いて1つのフレームのためのパイロットおよびデータ送信を図解する。
【図3】図3は、各フレームのデータシンボルを回復するためのプロセスを示す。
【図4】図4は、フレーム同期化のための値を有するMn測定基準値の相関を図解する。
【図5】図5は、整数周波数エラー推定を実行するプロセスを示す。
【図6】図6はフレーム同期化を実行するためのプロセスを示す。
【図7】図7は受信機におけるOFDM復調器を示す。
【図8】図8はOFDM復調器のための特定の設計を示す。
【発明を実施するための形態】
【0013】
この発明の特徴および性質は、類似する参照文字が全体でそれに相当するものとして同一に扱う図面と一緒に解釈されるとき以下に記載される詳細な記述からより明白になるであろう。
【0014】
本明細書で使用される「例示」という用語は、例、インスタンス、または実施形態として機能することを意味するために使用され、または、本明細書に記載される設計は、必ずしも他の実施形態または設計に対して好適であるまたは利点があるとして解釈される必要はない。
【0015】
図1は、OFDMシステム100における送信機110および受信機150のブロック図を示す。送信機110において、送信(TX)データプロセッサー120はトラフィックデータ(すなわち、情報ビット)を受信し、フォーマットし、符号化して符号化されたデータを得る。コーディングはデータ送信の信頼性を増加させ、エラー検出(例えば、CRC)コーディング、フォワードエラー訂正(例えば、ターボ、ブロック)コーディング、またはそれらの組み合わせを含んでいてもよい。コーディングは各データパケットに対して典型的に実行される。各データパケットは、固定のまたは可変の長さを有していてもよい。TXデータプロセッサー120は、符号化されたデータをインターリーブし、インターリーブされたデータを得る。インターリービングは、有害なパス効果に対して時間周波数ダイバーシティを供給し、また、データパケット毎に実行されてもよい。次に、TXデータプロセッサー120は1つ以上の変調スキーム(例えば、QPSK、M−PSK、M−QAM等)に基づいてインターリーブされたデータを変調(すなわち、シンボルマップ)し、データシンボルを得る。データおよびパイロットシンボルに対して同じまたは異なる変調スキームを使用してもよい。
【0016】
OFDM変調器130はデータおよびパイロットシンボルを受信して処理し、OFDMシンボルを得る。OFDM変調器130による処理は、(1)データシンボル、パイロットシンボルおよびゼロ信号値をそれぞれデータサブバンド、パイロットサブバンド、および未使用のサブバンド上に多重化すること、(2)Nsb−ポイントIFFTを用いて各OFDMシンボル期間に対するNsb送信シンボルを変換し、変換されたシンボルを得ること、および(3)各変換されたシンボルにサイクリックプリフィックスを付加して対応するOFDMシンボルを形成することを含んでいてもよい。パイロットシンボルは以下に記載されるようにデータシンボルと多重化されてもよい。OFDM変調器130はOFDMシンボルのフレームを提供する。この場合、各フレームはOFDMシンボルを含み、データパケット(例えば、1データパケット)の整数に対応していてもよい。
【0017】
送信機ユニット(TMTR)132は、OFDM信号を受信し、1つ以上のアナログ信号に変換し、さらにアナログ信号(複数の場合もある)を条件づけ(例えば、増幅し、フィルターし、周波数アップコンバートする)し、無線チャネルを介して送信に適した変調信号を発生する。次に、変調された信号はアンテナ134を介して受信機150に送信される。
【0018】
受信機150において、送信された信号は、アンテナ152により受信され、受信機ユニット(RCVR)154に供給される。受信機ユニット154は受信された信号を条件づけし(例えば、フィルターし、増幅し、周波数ダウンコンバートする)、条件付けされた信号をディジタル化し入力サンプルのストリームを得る。OFDM復調器160は、入力サンプルを受信して処理し受信されたシンボルを得る。OFDM復調器160による処理は(1)以下に記載するように入力サンプルを前処理することと、(2)各受信されたOFDMシンボルに付加されたサイクリックプリフィックスを取り除き、受信された変換されたシンボルを得ることと、(3)Nsb−ポイントFFTで各受信された変換されたシンボルを変換しサブバンドのためのNsbの受信されたシンボルを得ることとを含んでいてもよい。各OFDMシンボルの期間のためのNsbの受信されたシンボルは、データサブバンドのための受信されたデータシンボルおよびパイロットサブバンドのための受信されたパイロットシンボルを含む。以下に記載するように、OFDM復調器160はまた、受信機における周波数エラーを推定して訂正し、各フレームの開始を検出し、データ検出を実行し、フレームごとの検出されたデータシンボルのシーケンスを供給する。次に、受信機(RX)データプロセッサー170は、検出されたデータシンボルを復調しデコードし、デコードされたデータを供給する。OFDM復調器160およびRXデータプロセッサー170による処理は、送信機110において、それぞれOFDM変調器130およびTXデータプロセッサー120によって実行された処理に相補的である。
【0019】
コントローラー140および180はそれぞれ送信機110および受信機150における動作を指示する。メモリユニット142および182は、それぞれコントローラー140および180により使用されるプログラムコードおよびデータのための記憶装置を提供する。
【0020】
図2は、周波数−時間平面200上の1つのフレームのためのデータおよびパイロット送信を図解する。平面200の垂直軸は周波数を表し、水平軸は時間を表す。Nsbサブバンドは垂直軸上の1乃至Nsbの割り当てられたインデックスである。Npサブバンドはパイロット送信に使用される。この場合Nsb≧Np≧1である。パイロットサブバンドは図2の影線がつけられた箱により示され、Nsbの合計サブバンドにわたって(例えば、均一的に)分配されてもよい。フレームのためのNsymのOFDMシンボルには水平軸上の1乃至Nsymのインデックスが割り当てられる。各OFDMシンボルはNsbのサブバンドのためのNsbの送信シンボルを含む。以下の記載において、kはサブバンドインデックスであり、nはOFDMシンボルおよびOFDMシンボル期間のためのインデックスである。
【0021】
異なるOFDMシステムは図2に示した種々のパラメーターのための異なる値を使用してもよい。特定の例として、例示OFDMシステムは、BWsys=6MHzの全体のシステム帯域幅を有していてもよく、Nsb=4096のサブバンドを有するOFDMシンボルを利用してもよく、パイロットのためにNp=512サブバンドを割り当ててもよく、Ncp=512チップのサイクリックプリフィックスを使用してもよく、1秒のフレーム長を有していてもよい。このシステムの場合、各サブバンドはBWsb=1.46KHz(すなわち、6.0MHz/4096)の帯域幅を有し、各OFDMシンボルは、NL=4608チップ(すなわち、4096+512)の長さを有し、各OFDMシンボル期間は768μ秒(すなわち、4608/6.0×106)の継続期間を有し、各フレームは、Nsym=1302のOFDMシンボル(すなわち、1.0/768×10-6)を含む。
【0022】
図2はまた、パイロットシンボルがパイロットサブバンド上に送信され、データシンボルがデータサブバンド上に送信される周波数分割多重(FDM)パイロット送信スキームを示す。パイロットサブバンドはすべてのOFDMシンボル期間固定であってもよいし、またはシンボル期間毎に、フレーム毎等に変化してもよい。また、パイロット送信は、(図2に示すように)フレーム全体にわたって連続的に送信されてもよく、またはいくつかのOFDMシンボル期間だけに送信されてもよい。どんな場合でも、パイロット送信に使用されるサブバンドおよびパイロットが送信されるOFDMシンボル期間は、送信機と受信機の両方により先験的に知られている。簡単にするために、以下の記載は、図2に示されるように、パイロットは指定されたパイロットサブバンド上に連続的に送信されると仮定する。
【0023】
Npのパイロットシンボルのシーケンスは、1つのOFDMシンボル期間にNpのパイロットサブバンド上に送信される。パイロットシンボルシーケンスは{p(k)}として示され、各パイロットサブバンドに対して1つのパイロットシンボルを含む。同じパイロットシンボルシーケンス{p(k)}は、フレームのためのNsymのOFDMシンボル期間の各々において送信される。
【0024】
フレーム同期化を容易にするために、各パイロットサブバンドのためのパイロットシンボルはPNシーケンスでスクランブルされる。PNシーケンスは{bn}として示され、NsymPNチップを含む。各PNチップは+1または−1(すなわち、bn∈{1、-1}である。パイロットサブバンド毎にフレームのためのNsymOFDMシンボル期間のためのNsym(同じ値の)パイロットシンボルがNsymPNチップと乗算され、そのパイロットサブバンドのためのNsymのスクランブルされたパイロットシンボルを得る。各OFDMシンボル期間の各パイロットサブバンドのためのスクランブルされたパイロットシンボルは以下のように表してもよい。
【数1】

【0025】
但し、Pn(k)は、シンボル期間nにおけるパイロットサブバンドkのためのスクランブルされたパイロットシンボルである。PはNpパイロットサブバンドのセットである。Npのスクランブルされたパイロットシンボルシーケンスはこれらのサブバンドおよび同じPNシーケンスのためのNpパイロットシンボルに基づいてNpのパイロットサブバンドに対して得られる。スクランブルされたパイロットシンボルはデータシンボルと多重化され、処理され、送信される。
【0026】
受信機において、FFTの後の受信されたシンボルは以下のように表してもよい。
【数2】

【0027】
但し、Sn(k)はシンボル期間nにおけるサブバンドkのための送信シンボルである。
【0028】
n(k)はシンボル期間nにおけるサブバンドkのための複素チャネル利得である。
【0029】
n(k)は、シンボル期間nにおけるサブバンドkのための雑音である。
【0030】
n(k)は、シンボル期間nにおけるサブバンドkのための受信シンボルである。
【0031】
θは、すべてのNsbサブバンドにわたって一定である未知の位相オフセットである。
【0032】
fは推定される(サブバンドの整数における)周波数オフセットである。
【0033】
送信シンボルSn(k)はPn(k)シンボルであってもよいしまたはデータシンボルDn(k)であってもよい。
【0034】
方程式(2)は、わずかな周波数エラー(すなわち、1サブバンド未満)がFFTを実行する前に推定され、訂正されたと仮定する。±BWsb/2までのわずかな周波数エラーは、各OFDMシンボルに付加されたサイクリックプリフィックスに基づいて、または技術的に知られたいくつかの他の技術を用いて推定することができる。以下に記載するように、分数部分の周波数エラーはサブバンド間干渉を生じ、従ってFFTを実行する前に推定されて、位相回転子を用いて除去される。
【0035】
周波数エラーfは、例えば、異なる送信機および受信機発信器周波数により生じるかもしれない大きな周波数エラーである。分数部分は、FFTより前に訂正されたので、周波数エラーfは、サブバンドの整数内にある。整数の周波数エラーfは、サブバンドk+f上で受信されるサブバンドk上に送信される送信シンボルSn(k)を生じる。すなわち、
【数3】

【0036】
従って、受信機における全体のポストFFTスペクトルは、送信機におけるプリIFFTスペクトルに対してfだけシフトされる。整数周波数エラーはスペクトルをシフトするだけであり、サブバンド間干渉を生じない。この周波数エラーは、受信機においてFFTを実行する前にまたは実行した後に除去することができる。以下の記載において、「周波数エラー」と「周波数オフセット」は、同義的に使用される同義的な用語である。
【0037】
図3は、フレームのための送信シンボルSn(k)をリカバーするためのプロセスのフロー図を示す。以下に記載するように、最初に、整数周波数エラーfは測定基準Mn(f)および受信シンボルRn(k)に基づいて推定される(ステップ312)。
【0038】
次に推定された整数周波数エラー
【数4】

【0039】
は除去され、周波数訂正されたシンボル
【数5】

【0040】
を得る。この周波数訂正されたシンボルは、データサブバンドのための周波数訂正されたデータシンボル
【数6】

【0041】
(すなわち、受信されたデータシンボル)およびパイロットサブバンドのための周波数訂正されたパイロットシンボル
【数7】

【0042】
(すなわち、受信したパイロットシンボル)を含む(ステップ314)。
【0043】
フレーム同期化もまた、同じ測定基準Mn(f)および周波数訂正されたパイロットシンボルに基づいて実行される(ステップ316)。
【0044】
整数周波数エラー訂正およびフレーム同期化が実行されると、チャネル利得Hn(k)は、周波数訂正されたパイロットシンボル
【数8】

【0045】
に基づいて推定することができる(ステップ318)。
【0046】
次に、チャネル利得推定値
【数9】

【0047】
を用いて、周波数訂正されたデータシンボル
【数10】

【0048】
に対してデータ検出が実行され、検出されたデータシンボル
【数11】

【0049】
を得る。検出されたデータシンボルは、送信機により送信されたデータシンボルDn(k)の推定値である(ステップ320)。フレームのための検出されたデータシンボルの適切なシーケンスは次の処理のために提供される(ステップ322)。図3のステップの各々は、以下にさらに詳細に記載される。
【0050】
図3のステップ312の場合、整数周波数エラーfは、測定基準Mn(f)に基づいて推定される。この測定基準は、受信機における検出されたパイロット電力を示す。測定基準Mn(f)は、パイロット電力を検出するために使用される方法に応じて種々の方法で定義されてもよい。チャネル利得推定値が利用可能か否かに応じて、受信機は、パイロット電力検出のための異なる方法を使用してもよい。いくつかのパイロット電力検出方法が以下に記載される。
【0051】
チャネル利得推定値が受信機において利用可能でないとき、相互相関方法を用いて受信されたパイロット電力を検出することができる。これは、周波数エラー推定が実行される時点における典型的なケースである。この方法の場合、fの異なる仮定のための決定統計値は以下のように表してもよい。
【数12】

【0052】
但し、
【数13】

【0053】
は仮定された周波数エラーである。
【数14】

【0054】
は、パイロットサブバンドkから
【数15】

【0055】
だけずれた過程されたサブバンドである。
【数16】

【0056】
は、シンボル期間nにおける仮定されたサブバンド
【数17】

【0057】
のための受信されたシンボルである。
【数18】

【0058】
はシンボル期間nにおける仮定された周波数エラー
【数19】

【0059】
のための決定統計値である。
【0060】
Fは評価する仮定された周波数エラーのセットである。すなわち、F{0、±1...±fmax}である。ただし、fmaxは、最大期待周波数エラーであり、”*”は複素共役を示す。
【0061】
セットFにおける仮定された周波数エラーの各々は、受信機における異なる可能な整数周波数エラーである。
【0062】
方程式(3)において、パイロットサブバンドkのためのパイロットシンボルは、仮定された周波数エラー
【数20】

【0063】
によりシフトされると仮定される。(パイロットサブバンドkの代わりに)仮定されたサブバンド
【数21】

【0064】
のための受信されたシンボル
【数22】

【0065】
および
【数23】

【0066】
は決定統計値のために使用される。
【0067】
方程式(3)は、2つの連続するOFDMシンボル期間に2つの受信したシンボル間の相互相関を計算する、すなわち、
【数24】

【0068】
である。
【0069】
この相互相関は、典型的にまだ利用できないチャネル利得推定値を必要とせずに、無線チャネルの影響-を除去する。次に、方程式(3)はすべてのNpのパイロットサブバンドのための相互相関結果を累積し、仮定された周波数エラー
【数25】

【0070】
のための決定統計値
【数26】

【0071】
を得る。
【0072】
方程式(3)における指数項
【数27】

【0073】
は、仮定された周波数エラー
【数28】

【0074】
による2つの連続したOFDMシンボル間の位相差(すなわち、位相シフト)を表す。異なる仮定された周波数エラーは異なる位相シフトを有する。また、方程式(3)は、無線チャネルがほぼ一定であるまたは2つのOFDMシンボル期間に対してゆっくり変動すると仮定する。この仮定は、ほとんどのシステムに対して一般的に真である。
【0075】
無線チャネルがより急速に変化するなら、決定統計値
【数29】

【0076】
の品質は、簡単に劣化する。
【0077】
決定統計値
【数30】

【0078】
はfの異なる仮定の各々に対して計算される。決定統計値
【数31】

【0079】
のセット、但し
【数32】

【0080】
は、セットF内のすべての仮定された周波数エラーに対して得られる。
【0081】
測定基準は以下のように定義される:
【数33】

【0082】
決定統計値
【数34】

【0083】
は一般に複素値であり、実数部のみが測定基準のために用いられる。
【0084】
整数周波数エラーは、測定基準のための最大の大きさを生じる仮定された周波数エラーとして推定することができる。これは以下のように表すことができる。
【数35】

【0085】
但し、
【数36】

【0086】
は、OFDMシンボル期間nにおいて決定された推定された整数周波数エラーである。パイロットシンボルはPNシーケンス{an}によりスクランブルされるので、測定基準は正の値および負の値の両方を持つことができる。測定基準の大きさを取得することはスクランブリングの効果を除去する。
【0087】
整数周波数エラーは、OFDMシンボルの1つのペアを用いて1回またはOFDMシンボルの複数のペアを用いて複数回推定することができる。周波数エラーは典型的にゆっくり変化し、同一の推定された整数周波数エラーはしばしばOFDMシンボルペア毎に得られる。整数周波数エラーの複数の推定値を用いて悪い推定値を検出し、推定された整数周波数エラーにより大きな信頼を供給することができる。どんな場合でも、1つの推定された整数周波数エラー
【数37】

【0088】
はステップ312に対して得られる。さらに、受信機が送信機に最初に同調し、送信機と受信機の発信器の周波数間に大きな差が存在するとき、整数周波数エラー推定は典型的に一度実行する必要があるだけである。
【0089】
正確な仮定fにおいて、Mn(f)は以下のように表してもよい。
【数38】

【0090】
但しvn(k+f)はMn(f)の雑音項であり、以下のように表してもよい。
【数39】

【0091】
方程式(6)および(8)において、anは、PNシーケンスがラップアラウンド(wraps around)する2つの連続するOFDMシンボル期間のための2つのPNチップbnおよびbn-1との間の相関である。
【0092】
付加白色ガウス雑音(AWGN)チャネルの場合、チャネル利得Hn(k+f)は方程式(6)から省略することができる。この場合、正確な仮定fにおける測定基準Mn(f)のSNRは以下のように表してもよい。
【数40】

【0093】
但し、Psは各パイロットシンボルのための送信電力であり、
【数41】

【0094】
である。ただし、E{x}はxの期待値である。
【数42】

【0095】
はvn(k+f)の分散であり、
【数43】

【0096】
である。
【数44】

【0097】
は雑音Nn(k)の分散である。
【0098】
(Np・Ps)2は測定基準Mn(f)の信号電力である。
【数45】

【0099】
は測定基準Mn(f)の雑音電力である。
【0100】
SNRfeはMn(f)のSNRである。
【0101】
方程式(9)において、比
【数46】

【0102】
はまた受信したデータシンボルのSNRである。パイロットサブバンドの数が十分に大きいなら、たとえ受信したデータシンボルのSNRが低くても、測定基準Mn(f)のSNRは高くなり得る。Np=512の場合の上述の例示OFDMシステムの場合、測定基準Mn(f)のSNRは、受信したデータシンボルのSNRが0dBのときほぼ27dBである。
【数47】

【0103】
従って整数周波数エラーは、低いSNR条件でも測定基準Mn(f)に基づいて確実に推定することができる。
【0104】
方程式(3)において、指数項は、仮定された周波数エラー
【数48】

【0105】
による位相訂正のために使用される。簡単化された決定統計値
【数49】

【0106】
は、以下のようにこの位相訂正なしに定義してもよい。
【数50】

【0107】
従って、測定基準は
【数51】

【0108】
として定義してもよい。整数周波数エラーは、方程式(5)に示すように推定することができる。一般に、
【数52】

【0109】
は複素値であり、(大きさの代わりに)大きさ
【数53】

【0110】
の二乗はより容易に計算することができ、方程式(5)のために使用することができる。
【数54】

【0111】
に基づいて定義された測定基準Mn(f)のSNRは、
【数55】

【0112】
に基づいて定義された測定基準Mn(f)のSNRよりもほぼ3dB悪いことを示すことができる。SNRにおけるこの3dBの劣化は、パイロットサブバンドの数を2倍にすることにより補償することができる。
【0113】
[0049] チャネル利得推定値が受信機において利用可能であるとき、整合フィルター方法は、受信されたパイロット電力を検出するために使用することができる。この方法の場合、決定統計値は以下のように定義してもよい。
【数56】

【0114】
但し、
【数57】

【0115】
は、仮定されたサブバンド
【数58】

【0116】
のためのチャネル利得推定値である。
【0117】
方程式(11)において、
【数59】

【0118】
による乗算は無線チャネルの影響を除去し、
【数60】

【0119】
による乗算はパイロットシンボル上の変調を除去する。従って、測定基準MN(f)は、方程式(4)に示される決定統計値に類似した決定統計値の実数部に等しくなるように、すなわち、
【数61】

【0120】
であるように定義してもよい。また、受信したパイロット電力を検出するために他の方法も使用してもよい。測定基準はこれらの方法により提供される決定統計値に基づいて定義される。
【0121】
図3のステップ314の場合、推定された整数周波数エラー
【数62】

【0122】
は除去され、周波数訂正されたシンボル
【数63】

【0123】
を得る。整数周波数エラー訂正は、受信機においてFFTの前にまたは後で実行してもよい。ポストFFT周波数エラー訂正の場合、受信したシンボルRn(k)は単に
【数64】

【0124】
サブバンドにより変換され、周波数訂正されたシンボル
【数65】

【0125】
はkのすべての適用可能な値に対して、
【数66】

【0126】
として得られる。プリFFT周波数エラー訂正の場合、推定された整数周波数エラー
【数67】

【0127】
は、分数部分の周波数エラーと結合して合計の周波数エラーを得ることができる。次に入力サンプルは、合計周波数エラーにより位相回転され、FFTは位相回転されたサンプルに対して実行される。また、受信機発信器の周波数は、推定された周波数エラー
【数68】

【0128】
を訂正するために位相ロックループ(PLL)により調節することができる。
【0129】
図3のステップ316の場合、フレーム同期化は、(1)周波数エラー推定のために使用される同じ測定基準Mn(f)に基づいて、および(2)周波数訂正されたパイロットシンボル
【数69】

【0130】
に基づいて実行される。ステップ312における周波数エラー推定は、各OFDMシンボル期間毎に最大測定基準値Mnを供給する。最大測定基準値は以下のように表すことができる。
【数70】

【0131】
但し、
【数71】

【0132】

【数72】

【0133】
に基づいて定義してもよい。FFTを実行する前に整数周波数エラーが訂正されるなら、簡単化された決定統計値
【数73】

【0134】
を使用してもよい。Mnの測定基準値は周波数エラー推定により周波数訂正されたパイロットシンボルに基づいて得られる。
【0135】
n値とan値との間の相互相関は、以下のようにOFDMシンボル期間ごとに実行される。
【数74】

【0136】
但し、Ncは相関の長さであり、これはNL≧Nc≧1である。
【0137】
nは(1)Ncの最も最近のOFDMシンボル期間のためのMn値と(2)各フレームにおける最初のNcのOFDMシンボル期間のためのan値との間の相互相関の結果である。
【0138】
図4は、Mn値とan値との間の相関を図解する。フレームのための最初のNcn値を備えた先端を切り取ったシーケンスは図4の上部に示され、1乃至Ncのインデックスがあたえられる。Nc+1の最も最近のMn値を備えたシーケンスは図4の中央部に示され、n−Nc乃至nのインデックスが与えられる。OFDMシンボル期間毎に、1つのCn相関値は、先端を切り取ったanシーケンスをOFDMシンボル期間のためのMnシーケンスと相関させることにより、得られる。次のOFDMシンボル期間に新しいMn値が得られると、Mnシーケンスは効率的に左にシフトする。anシーケンスは静止している。
【0139】
n値はMn値のための期待値である。上述した実施形態の場合、an値はan=bn・bn-1として定義される。なぜならば、Mn値は、2つのPNチップbnおよびbn-1でスクランブルされる2つの連続する受信パイロットシンボルを相関させることにより得られるからである。この実施形態の場合、フレーム同期化のための強化された性能は、{an}シーケンスもPNシーケンスであるようにPNシーケンス{bn}が定義されるなら得られるかもしれない。特に、{an}シーケンスとそのシフトされたバージョンとの間の相互相関は、2つのシーケンスが位置合わせされているときを除いてゼロまたは低くならなければならない。方程式(11)に示される決定統計値に基づいてMn値が得られる実施形態の場合、an値はPNシーケンスに対してbn値に単に等しい。一般に、an値はMn値が得られる方法に依存する。
【0140】
フレームの開始を決定するために異なるOFDMシンボル期間に得られるCn相関値に対してピーク検出が実行される。Mn値がan値と位置合わせされると、相関ピークが現れる。ピーク検出は種々の方法で実行してもよい。例えば、各OFDMシンボル期間のためのCn相関値はしきい値と比較してもよく、相関値がしきい値を超えるときはいつも相関ピークが宣言されるかもしれない。他の例として、Cn相関値が平均値またはある量だけ次のより高い相関値を超えるときはいつでも相関ピークは宣言されてもよい。
【0141】
また、フレーム同期化は、フレームの終わりまたはフレームのその他の部分を検出するために実行されてもよい。これは、検出されるフレームの部分に対応するan値のシーケンスの異なる部分を選択することにより達成することができる。一般に、相関は、現在のOFDMシンボル期間nにより「マーク」されるNcのOFDMシンボル期間のためのMn値と、(2)指定されたOFDMシンボル期間またはフレームの一部分におけるMn値のためのanの期待値との間にある。
【0142】
AWGNチャネルの場合、Mnとanとの間の相関は、ピークにおけるCn相関値のSNR内のNcの利得(相関の長さ)を提供する。それゆえ、質が悪いSNR条件の下でもフレーム同期化のための堅固な検出が可能である。相関長Ncは種々の要因に基づいて選択することができる。Ncのためのより大きな値SNRにより大きな利得を提供し、フレーム検出により大きな信頼性を提供する。しかしながら、Ncのより大きな値のためのMn値を記憶するのにより多くのメモリが必要である。
【0143】
フレーム同期化のための処理を簡単にするために、Mn値をLビットに量子化してもよい。但しL≧1である。例えば、Mn値はこれらの値に対して硬判定を実行することにより1ビットに量子化してもよい。
【0144】

【数75】

【0145】
として示される)量子化されたMn値は、方程式(13)に示すようにan値と相関してもよい。
【0146】
上述したように、パイロットシンボルがPNシーケンスでスクランブルされるなら、フレーム同期化が実行され、フレームの開始が知られるまで、パイロットシンボルはリカバーできない。次に、周波数訂正されたパイロットシンボル
【数76】

【0147】
は、これらのシンボルをPNシーケンスの複素共役と乗算することによりデスクランブルすることができる。チャネル利得Hn(k)は、デスクランブルされたパイロットシンボルに基づいて推定することができる。
【0148】
図3のステップ320の場合、以下のように、周波数訂正されたデータシンボル
【数77】

【0149】
に対してデータ検出が実行される。
【数78】

【0150】
但し、
【数79】

【0151】
は、シンボル期間nにおけるサブバンドkのためのチャネル利得推定である。
【数80】

【0152】
は、シンボル期間nにおけるサブバンドkのための検出されたデータシンボルである。
【0153】
また、データ検出は、技術的に知られた他の方法で実行してもよい。フレームのための検出されたデータシンボルはその後の処理のための1つのシーケンスとして提供される。
【0154】
図5は、OFDMシステム内の受信機において整数周波数エラー推定を実行するためのプロセス500のフロー図を示す。プロセス500は、図3のステップ312に対して使用してもよい。
【0155】
最初に、測定基準Mn(f)のための値は受信されたシンボルに基づいて多数の仮定された周波数エラーの各々に対して計算される(ブロック510)。これは、評価のために仮定された周波数エラー
【数81】

【0156】
を選択することにより達成することができる(ステップ512)。パイロットサブバンドkごとに、相互相関は、パイロットサブバンドkから
【数82】

【0157】
だけずれている仮定されたサブバンド
【数83】

【0158】
上の2つの連続するOFDMシンボル期間において得られる2つの受信シンボル間で実行される。方程式(3)および(10)に示されるように、位相訂正項は相互相関内に含まれていてもよいし含まれていなくてもよい。すべてのパイロットサブバンドのための相互相関結果は、仮定された周波数エラー
【数84】

【0159】
のための決定統計値
【数85】

【0160】
を得るために累算される(ステップ516)。すべての仮定された周波数エラーが(ステップ518において決定されたように)評価されなかったなら、プロセスはステップ512に戻り、評価のために他の仮定された周波数エラーを選択する。そうでなければ、測定基準値のセットは、評価された全ての仮定された周波数エラーに対して得られた決定統計値のセットから得られる(ステップ520)。測定基準は決定統計値の実数部または全体の決定統計値であってもよい。
【0161】
次に、周波数エラーは、測定基準値のセットに基づいて推定される(ブロック530)。これは、各測定基準値の大きさ(または大きさの二乗)を計算することにより達成される。最大の大きさ(または最大の二乗された大きさ)を備えたセット内の測定基準値が識別される(ステップ532)。この識別された測定基準値のための仮定された周波数エラーは推定された整数周波数エラーとして提供される(ステップ534)。
【0162】
例えば、受信機が最初に送信機に同調するときまたは長い不活動の期間の後のデータ送信の開始において、整数周波数エラー推定は典型的に1回実行する必要があるのみである。その後、分数部分の周波数エラーを推定しおよび追跡するために使用される機構は、受信機における周波数ロックを維持するために使用することができる。
【0163】
図6は、OFDMシステム内の受信機においてフレーム同期化を実行するためのプロセス600のフロー図を示す。プロセス600は図3のステップ316のために使用してもよい。
【0164】
上述したように、最初に、各パイロットサブバンド上の2つの連続するOFDMシンボル期間において得られる2つの受信されたシンボル間の相互相関に基づいて各OFDMシンボル期間ごとに測定基準値Mnが計算される(ステップ612)。プリFFTまたはポストFFTにおいて、整数周波数エラーfが推定され除去された後で測定基準値Mnが得られる。OFDMシンボル期間ごとに、Nc(例えば最も最近の)OFDMシンボル期間のためのMn値のシーケンスは、an値のシーケンスと相関され、方程式(13)に示すようにOFDMシンボル期間のためのCn相関値を得る(ステップ614)。an値は適切な時間位置合わせにおけるMn値のための期待値である。次に、ピーク検出は、異なるOFDMシンボル期間に得られた相関値に対して実行される(ステップ616)。相関ピークが検出されるとフレーム同期化が宣言される(ステップ618)。検出された相関ピークは、相関のために使用されるan値のシーケンスに応じてフレームの開始またはフレームのその他の部分に対応することができる。
【0165】
フレーム同期化は継続ベース、例えばフレームごとに実行してもよい。また、フレーム同期化は必要に応じて、例えば各データバーストの開始において実行してもよい。
【0166】
図7は図1の受信機150におけるOFDM復調器160の一実施形態のブロック図を示す。プリプロセッサー710は、受信機ユニット154からの入力サンプルを受信して処理し、前処理されたサンプルを提供する。プリプロセッサー710は、以下に記載するように、サンプルレート変換、分数部分あるいは整数周波数訂正、サイクリックプリフィックス除去等を実行してもよい。FFTユニット720は各受信されたOFDMシンボルのための前処理されたサンプルに対してFFTを実行し受信されたシンボルRn(k)を得る。
【0167】
測定基準計算ユニット/周波数エラー推定器750は、上述したように、測定基準Mn(f)および受信されたシンボルRn(k)に基づいて受信機150において整数周波数エラーを推定する。ユニット750は推定された整数周波数エラー
【数86】

【0168】
をプリプロセッサー710または周波数訂正ユニット730に供給する。プリプロセッサー710はプリFFT整数周波数訂正を実行することができ、周波数訂正ユニット730は、ポストFFT整数周波数訂正を実行することができる。フレーム同期化ユニットは、測定基準計算ユニット750からMnの測定基準値を受信し、これらの測定基準値に基づいてフレーム同期化を実行し、フレーム同期信号をチャネル推定器770に供給する。フレーム同期信号は各フレームの開始を示す。
【0169】
周波数訂正ユニット730は、周波数訂正されたデータシンボル
【数87】

【0170】
をデータ検出器740に供給し、周波数訂正されたパイロットシンボル
【数88】

【0171】
をチャネル推定器770に供給する。チャネル推定器770は、フレーム同期信号に基づいて周波数訂正されたパイロットシンボルをデスクランブルし、デスクランブルされたパイロットシンボルに基づいてチャネル利得を推定し、チャネル利得推定値
【数89】

【0172】
をデータ検出器740に供給する。
【0173】
データ検出器740は、方程式(14)に示すようにチャネル利得推定値を備えた周波数訂正データシンボルに対してデータ検出を実行し、検出されたデータシンボル
【数90】

【0174】
を供給する。
【0175】
図8は、OFDM復調器160の特定の設計のブロック図を示す。プリプロセッサー710内では、サンプルレート変換器810は(サンプリングレートで)入力サンプルを受信し、(チップレートで)補間されたサンプルに変換する。チップレートは、送信機においてOFDMシンボルを構築するチップの割合を指す。サンプリングレートは、受信される信号をディジタル化するために受信機ユニット154によって使用される割合を指す。サンプリングレートは、受信機におけるフィルタリングを簡単にするためにチップレートより高くなるように典型的に選択される。時間獲得ユニット812は、(例えば、サイクリックプリフィックスに基づいて)受信されたOFDMシンボルのタイミングを獲得し、受信されたOFDMシンボルの境界を決定し、(簡単のために図8に図示しない)OFDM復調器内の他の処理ユニットにタイミング信号を供給する。分数部周波数エラー検出器814は補間されたサンプル内のサイクリックプリフィックスに基づいて受信機において分数部分の周波数エラーを推定する。位相回転子816は分数部分の周波数エラー訂正を補間されたサンプルに適用し、周波数訂正されたサンプルを供給する。サイクリックプリフィックス除去ユニット818は、送信機により各OFDMシンボルに付加されたサイクリックプリフィックスを除去し、前処理されたサンプルを供給する。
【0176】
図8に示される実施形態の場合、測定基準計算ユニット/周波数エラー推定器750は、相互相関方法に基づいて定義された測定基準を用いる。ユニット750内において、相関器850は、仮定されたサブバンド
【数91】

【0177】
上の2つの連続するOFDMシンボル期間に得られた受信シンボルのペアに対して相互相関を実行する。仮定された周波数エラー
【数92】

【0178】
ごとに、パイロットサブバンドの各々に対して相互相関が実行され、仮定された周波数エラー
【数93】

【0179】
に対して位相訂正を考慮してもよいし考慮しなくてもよい。アキュムレーター/ポストプロセッシングユニット852は仮定された周波数エラーごとにすべてのサブバンドに対して相関結果を累算し、その仮定のための決定統計値
【数94】

【0180】
を得る。ユニット852は、決定統計値
【数95】

【0181】
の実数部または全体の決定統計値
【数96】

【0182】
に基づいて各仮定された周波数エラーのための測定基準値
【数97】

【0183】
を供給する。相関器850および累算器852は測定基準計算ユニットを形成する。大きさ検出器854は各OFDMシンボル期間に最大の大きさを備えた測定基準値Mnを検出する。検出器854は(1)推定された周波数エラー
【数98】

【0184】
を周波数訂正ユニット730または分数部周波数エラー検出器814に供給し、(2)Mnの測定基準値をフレーム同期化ユニット760に供給する。
【0185】
図8に示される実施形態の場合、フレーム同期化ユニット760内の相関器860はMn測定基準値とan値を相関させ、各OFDMシンボル期間の相関値Cnを供給する。ピーク検出器862は、異なるOFDMシンボル期間にCnの相関値に対してピーク検出を実行し、フレーム同期信号を供給する。
【0186】
明確にするために、周波数エラー推定とフレーム同期化の両方が例示OFDMシステムに対して記載された。一般に、上述した周波数エラー推定技術はフレーム同期化とは無関係に使用されてもよい。さらに、上述したフレーム同期化技術は、種々の方法で達成してもよい周波数エラー推定と無関係に使用されてもよい。本明細書に記載された周波数エラー推定技術、またはフレーム同期化技術、または周波数エラー推定技術とフレーム同期化技術の両方は、その設計に応じて受信機において使用されてもよい。
【0187】
上述したパイロット送信スキームは周波数エラー推定およびフレーム同期化の両方をサポートする。他のパイロット送信スキームも使用してもよい。例えば、パイロットシンボルは、非連続の方法で(すなわち、指定されたOFDMシンボル期間でのみ)、異なるOFDMシンボル期間に異なるサブバンドで等で送信してもよい。パイロットシンボルは、周波数エラー推定のためにPNシーケンスでスクランブルする必要がない。測定基準は、OFDMシステムにより使用されるパイロット送信スキームに対応するおよび一致する方法で定義される。
【0188】
本明細書に記載される周波数エラー推定およびフレーム同期化技術は種々の方法により実施してもよい。例えば、これらの技術は、ハードウェア、ソフトウェアあるいはそれらの組合せで実施してもよい。ハードウェア実施の場合、周波数エラー推定及び/又はフレーム同期化を実行するために使用される処理ユニットは、1つ以上の特定用途向け集積回路(ASICs)、ディジタルシグナルプロセッサー(DSPs)、ディジタルシグナル処理装置(DSPDs)、プログラマブル論理装置(PLDs)、フィールドプログラマブルゲートアレイ(FPGAs)、プロセッサー、コントローラー、マイクロコントローラー、マイクロプロセッサー、本明細書に記載した機能を実行するように設計された他の電子ユニット、またはそれらの組み合わせ内において実施してもよい。
【0189】
ソフトウェア実施の場合、周波数エラー推定及びフレーム同期化技術は、本明細書に記載された機能を実行するモジュール(例えば、手続、機能等)で実施してもよい。ソフトウエアコードは、メモリユニット(例えば、図1のメモリユニット182)に記憶してもよく、プロセッサー(例えば、コントローラー180)により実行されてもよい。メモリユニットはプロセッサー内部で実施してもよいし、プロセッサー外部で実施してもよい。プロセッサー外部で実施する場合、メモリユニットは、技術的に知られた種々の手段を介してプロセッサーに通信可能に接続することができる。
【0190】
記載された実施形態の上述の記載は当業者がこの発明を製作しまたは使用可能にするために提供される。これらの実施形態に対する種々の変更は、当業者には容易であり、本明細書で定義される包括的原理はこの発明の精神または範囲を逸脱することなく他の実施形態に適用してもよい。従って、この発明は本明細書に示される実施形態に限定することを意図したものではなく、本明細書に開示された原理および新規な特徴に一致する最も広い範囲が許容されるべきである。

【特許請求の範囲】
【請求項1】
直交周波数分割多重(OFDM)通信システム内の受信機において周波数エラー推定およびフレーム同期化を実行する方法において、
受信された電力および検出されたパイロット電力を示す測定基準に基づいて受信機において周波数エラーを推定することと、
前記推定された周波数エラーを除去し周波数訂正されたパイロットシンボルを得ることと、
前記測定基準および前記周波数訂正されたパイロットシンボルに基づいてフレーム同期化を実行することと、
を備えた方法。
【請求項2】
前記測定基準は、2つのシンボル期間に2つの受信されたシンボル間の相互相関に基づいている、請求項1の方法。
【請求項3】
前記測定基準は、チャネル利得推定を備えた整合フィルタリング受信シンボルに基づいている、請求項1の方法。
【請求項4】
前記周波数エラーを推定することは、
複数の仮定された周波数エラーの各々に対して、前記受信されたシンボルに基づいて前記測定基準のための値を計算することであって、前記仮定された周波数エラーの各々は受信機における異なる可能な周波数エラーに相当し、複数の測定基準値は前記複数の仮定された周波数エラーに対して得られることと、
前記複数の測定基準値の中で最大の大きさを備えた測定基準値を識別することと、
前記推定された周波数エラーとして前記識別された測定基準値のための前記仮定された周波数エラーを供給することと、
を含む、請求項1の方法。
【請求項5】
前記フレーム同期化を実行することは、
前記現在のシンボル期間を含む1つ以上のシンボル期間で得られた周波数訂正されたパイロットシンボルに基づいて現在のシンボル期間のための前記測定基準の値を計算することと、
現在のシンボル期間によりマークされた複数のシンボル期間に得られた複数の測定基準値を複数の期待値と相関させ、前記現在のシンボル期間のための相関値を得ることであって、前記複数の期待値は指定されたシンボル期間において前記複数の測定基準値のための期待値であることと、
異なるシンボル期間に得られた相関値にピーク検出を実行し、フレーム同期化を決定することと、
を含む、請求項1の方法。
【請求項6】
前記周波数訂正されたパイロットシンボルを擬似乱数(PN)シーケンスでデスクランブルしデスクランブルされたパイロットシンボル得ることであって、前記PNシーケンスは前記フレーム同期化に基づいて位置合わせされることと、
前記デスクランブルされたパイロットシンボルに基づいてチャネル利得を推定することと、
をさらに備えた、請求項1の方法。
【請求項7】
チャネル利得推定を用いて、周波数訂正されたデータシンボルに対してデータ検出を実行し、検出されたデータシンボルを取得することをさらに備えた請求項6の方法。
【請求項8】
前記推定された周波数エラーは、高速フーリエ変換(FFT)を実行する前に時間領域サンプルを回転することにより除去され、前記受信したシンボルを取得する、請求項1の方法。
【請求項9】
前記推定された周波数エラーは、前記推定された周波数エラーによりサブバンドインデックスをシフトすることにより除去される、請求項1の方法。
【請求項10】
直交周波数分割多重(OFDM)通信システムにおける受信機装置において、
測定基準および受信されたシンボルに基づいて受信機装置において周波数エラーを推定するように機能的に作用する周波数エラー推定器でああって、前記測定基準は検出されたパイロット電力を示す周波数エラー推定器と、
前記推定された周波数エラーを除去し周波数訂正されたパイロットシンボルを取得するように機能的に作用する周波数訂正ユニットと、
前記測定基準および前記周波数訂正されたパイロットシンボルに基づいてフレーム同期化を実行するように機能的に作用するフレーム同期化ユニットと、
を備えた受信機装置。
【請求項11】
直交周波数分割多重(OFDM)通信システムにおける受信機装置において、
測定基準および受信シンボルに基づいて前記受信機装置において周波数エラーを推定する手段であって、前記測定基準は検出されたパイロット電力を示す、手段と、
前記推定された周波数エラーを除去し周波数訂正されたパイロットシンボルを取得する手段と、
前記測定基準および前記周波数訂正されたパイロットシンボルに基づいてフレーム同期化を実行する手段と、
を備えた受信機装置。
【請求項12】
直交周波数分割多重(OFDM)通信システム内の受信機において周波数エラー推定を実行する方法において、
複数の仮定された周波数エラーの各々に対して、受信シンボルに基づいて測定基準のための値を計算することであって、前記測定基準は検出されたパイロット電力を示し、前記仮定された周波数エラーの各々は、受信機における異なる可能な周波数エラーに相当し、複数の測定基準値は前記複数の仮定された周波数エラーのために得られることと、
前記複数の測定基準値に基づいて前記受信機において前記周波数エラーを推定することと、
を備えた方法。
【請求項13】
前記測定基準は2つのシンボル期間に2つの受信シンボル間の相互相関に基づいて定義される、請求項12の方法。
【請求項14】
各仮定された周波数エラーのための前記測定基準値は、
パイロット送信のために使用される複数のパイロットサブバンドの各々に対して、パイロットサブバンドから前記仮定された周波数エラーだけずれた仮定されたサブバンドのための2つのシンボル期間に得られた2つの受信シンボル間の相互相関を計算することにより、
前記複数のパイロットサブバンドのための前記相互相関の結果を合計して決定統計値を取得することにより、および
前記決定統計値に基づいて前記仮定された周波数エラーのための前記測定基準値を導き出すことにより、
計算される、請求項13の方法。
【請求項15】
仮定された周波数エラーのための前記2つの受信されたシンボル間の前記相互相関は、前記仮定された周波数エラーによる前記2つの受信されたシンボル間の位相差を考慮する、請求項13の方法。
【請求項16】
前記測定基準は整合フィルターシンボルに基づいて定義される、請求項12の方法。
【請求項17】
各仮定された周波数エラーのための前記測定基準値は、
パイロット送信のために使用される複数のパイロットサブバンドの各々に対して、仮定されたサブバンドのためのチャネル利得推定値を、仮定されたサブバンドのための受信されたシンボルと乗算して前記パイロットサブバンドのための整合フィルターされたシンボルを取得することであって、前記仮定されたサブバンドは前記パイロットサブバンドから前記仮定された周波数エラーだけずれていることにより、
前記複数のパイロットサブバンドのための整合フィルターされたシンボルを合計し決定統計値を取得することにより、および
前記決定統計値に基づいて前記仮定された周波数エラーのための前記測定基準値を導き出すことにより、
計算される、請求項16の方法。
【請求項18】
前記周波数エラーを推定することは、
前記複数の測定基準値の中で最大の大きさを有する前記測定基準値を識別することと、
前記受信機のための推定された周波数エラーとして、前記識別された測定基準値のための仮定された周波数エラーを供給することと、
を含む、請求項12の方法。
【請求項19】
直交周波数分割多重(OFDM)通信システムにおける受信機装置において、
複数の仮定された周波数エラーの各々に対して、受信されたシンボルに基づいて測定基準のための値を計算するように機能的に作用する相関ユニットであって、前記測定基準は検出されたパイロット電力を示し、前記仮定された周波数エラーの各々は受信機における異なる可能な周波数エラーに相当し、複数の測定基準値は複数の仮定された周波数エラーに対して得られる、相関ユニットと、
前記複数の測定基準値に基づいて前記受信機装置において前記周波数エラーを推定するように機能的に作用する検出器と、
を備えた受信機装置。
【請求項20】
前記相関ユニットは、各仮定された周波数エラーに対して、
パイロット送信のために使用される複数のパイロットサブバンドの各々に対して、前記パイロットサブバンドから前記仮定された周波数エラーだけずれた仮定されたサブバンドのための2つのシンボル期間に得られた2つの受信されたシンボル間の相互相関を計算するように、
前記複数のパイロットサブバンドのための前記相互相関の結果を合計して決定統計値を取得するように、および
前記決定統計値に基づいて前記仮定された周波数エラーのための前記測定基準値を導き出すように、
機能的に作用する、請求項19の受信機装置。
【請求項21】
直交周波数分割多重(OFDM)通信システム内の受信機装置において、
複数の仮定された周波数エラーの各々に対して、受信されたシンボルに基づいて測定基準のための値を計算する手段であって、前記測定基準は検出されたパイロット電力を示し、前記仮定された周波数エラーの各々は前記受信機装置における異なる可能な周波数エラーに相当し、複数の測定基準値は前記複数の仮定された周波数エラーに対して得られる、手段と、
前記複数の測定基準値に基づいて前記受信機装置において前記周波数エラーを推定する手段と、
を備えた受信機装置。
【請求項22】
複数の仮定された周波数エラーの各々に対して、受信されたシンボルに基づいて測定基準のための値を計算するように機能的に作用する命令であって、前記測定基準は検出されたパイロット電力を示し、前記仮定された周波数エラーの各々は受信機における異なる可能な周波数エラーに相当し、複数の測定基準値は前記複数の仮定された周波数エラーに対して得られる、命令と、
前記複数の測定基準値に基づいて前記受信機において前記周波数エラーを推定するように機能的に作用する命令と、
を記憶するためのプロセッサー読み取り可能な媒体。
【請求項23】
直交周波数分割多重(OFDM)通信システム内の受信機においてフレーム同期化を実行するための方法において、
現在のシンボル期間を含む1つ以上のシンボル期間に受信されたパイロットシンボルに基づいて現在のシンボル期間のための測定基準の値を計算することであって、前記測定基準は検出されたパイロット電力を示すことと、
現在のシンボル期間によりマークされた複数のシンボル期間に得られた複数の測定基準値を複数の期待値と相関させ、現在のシンボル期間のための相関値を取得することであって、前記複数の期待値は、指定されたシンボル期間における前記複数の測定基準値のための期待値であることと、
異なるシンボル期間に得られた相関値に対してピーク検出を実行しフレーム同期化を決定することと、
を備えた方法。
【請求項24】
受信機において周波数エラー推定を実行し推定された周波数エラーを取得することであって、前記現在のシンボル期間のための前記測定基準値は前記推定された周波数エラーを表すことをさらに備えた、請求項23の方法。
【請求項25】
前記ピーク検出は、
前記現在のシンボル期間のための前記相関値をしきい値に対して比較することにより、および
前記相関値が前記しきい値より大きければフレーム同期化を宣言することにより実行される、請求項23の方法。
【請求項26】
現在のシンボル期間のための前記測定基準値は、現在のシンボル期間のための受信されたパイロットシンボルと、以前のシンボル期間のための受信されたパイロットシンボルとの間の相互相関に基づいて得られる、請求項23の方法。
【請求項27】
パイロット送信のために使用される複数のパイロットサブバンドの各々に対して、前記パイロットサブバンドのためのパイロットシンボルは送信する前に擬似乱数(PN)シーケンスでスクランブルされる、請求項23の方法。
【請求項28】
前記複数の期待値の各々は、PNシーケンス内のそれぞれのチップのペアを相互相関することにより得られる、請求項27の方法。
【請求項29】
直交周波数分割多重(OFDM)通信システムにおける受信機装置において、
現在のシンボル期間を含む1つ以上のシンボル期間のための受信されたパイロットシンボルに基づいて、現在のシンボル期間のための測定基準のための値を計算するように機能的に作用する測定基準計算ユニットであって、前記測定基準は検出されたパイロット電力を示す、測定基準計算ユニットと、
現在のシンボル期間によりマークされた複数のシンボル期間に対して得られた複数の測定基準値を複数の期待値と相関し、前記現在のシンボル期間のための相関値を取得するように機能的に作用する相関器であって、前記複数の期待値は、指定されたシンボル期間における前記複数の測定基準値のための期待値である、相関器と、
異なるシンボル期間に得られる相関値に対してピーク検出を実行しフレーム同期化を決定するように機能的に作用するピーク検出器と、
を備えた受信機装置。
【請求項30】
パイロット送信のために使用される複数のパイロットサブバンドの各々に対して、前記パイロットサブバンドのためのパイロットシンボルは、送信する前に擬似乱数(PN)シーケンスでスクランブルされる、請求項29の受信機装置。
【請求項31】
前記現在のシンボル期間のための前記測定基準値は、前記現在のシンボル期間のための受信されたパイロットシンボルと、以前のシンボル期間のための受信されたパイロットシンボルとの間の相互相関に基づいて得られ、前記複数の期待値の各々は前記PNシーケンス内のそれぞれのチップのペアを相互相関することにより得られる、請求項30の受信機装置。
【請求項32】
直交周波数分割多重(OFDM)通信システムにおける受信機装置において、
現在のシンボル期間を含む1つ以上のシンボル期間に受信したパイロットシンボルに基づいて前記現在のシンボル期間のための測定基準のための値を計算する手段であって、前記測定基準は検出されたパイロットシンボルを示す手段と、
前記現在のシンボル期間によりマークされた複数のシンボル期間のために得られた複数の測定基準値と複数の期待値とを相関させ、前記現在のシンボル期間のための相関値を取得する手段であって、前記複数の期待値は、指定されたシンボル期間における複数の測定基準値のための期待値である、手段と、
異なるシンボル期間に得られた相関値に対してピーク検出を実行し、フレーム同期化を決定する手段と、
を備えた受信機装置。

【図1】
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【図2】
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【図3】
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【図4】
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【図5】
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【図6】
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【図7】
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【図8】
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【公開番号】特開2011−101384(P2011−101384A)
【公開日】平成23年5月19日(2011.5.19)
【国際特許分類】
【外国語出願】
【出願番号】特願2010−270461(P2010−270461)
【出願日】平成22年12月3日(2010.12.3)
【分割の表示】特願2006−549408(P2006−549408)の分割
【原出願日】平成17年1月7日(2005.1.7)
【出願人】(595020643)クゥアルコム・インコーポレイテッド (7,166)
【氏名又は名称原語表記】QUALCOMM INCORPORATED
【Fターム(参考)】