説明

PTT通信方法およびシステム

【課題】各種権限設定および制御を携帯端末側で行うことにより、Push To Talkを会議で利用する際の効率化を図る。
【解決手段】会議参加者(user00,user10,user20,user30)は、自端末に会議開催者が作成したVOBJECTファイル(50)をダウンロードして保存する。VOBJECTファイル(50)に記載された時間になると、各端末では自動的にPush To Talkの開始制御が行われる。Push To Talk中は、各端末にダウンロードされたVOBJECTファイル(50)の情報に従って、会議開催者が設定した発言権設定、Push To Talk中のファイルアップロード権限、Push To Talk中の画面共有権限が反映されたPush To Talkを実行する。

【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
本発明は、Push To Talk(PTT)機能を備えた携帯電話機等の携帯端末に関し、該携帯端末を用いたPTT通信方法およびシステムに関する。
【背景技術】
【0002】
Push To Talk(PTT)サービスでは、特定の携帯端末使用者がPTTキーを押下して、一人または複数の携帯端末使用者を選択して呼び出すと、PTT(Push To Talk)サーバを通じてこれらの携帯端末間にセッションが設定される。そしてこれらの携帯端末間でトランシーバ機能のような一対一または一対複数の通話が提供され、選択された全ての携帯端末使用者は、セッションに参加して音声データを送受信することが可能となる(例えば、特許文献1等参照)。
【0003】
その際、セッションに参加している携帯端末使用者が音声データを伝送するためには、発言権を獲得する必要があり、前記PTTサーバは、セッションに参加した使用者のうち一人の使用者のみが音声データを伝送できるように発言権を管理している。そのため、特定の携帯端末使用者に発言権が与えられると、発言権が与えられた携帯端末使用者が発言権を開放するまでは他の携帯端末使用者が発言できないという問題がある。
【0004】
特許文献2ではこのような問題を解消するために、特定のPTTクライアントが1つ以上の他のPTTクライアントを招待する過程と、PTTサーバが招待を開始したPTTクライアントにマスター権限を与える過程と、前記マスター権限を与えられたPTTクライアントが発言権管理方式を決定する過程と、前記PTTサーバが、前記決定された発言権管理方式によりセッションが設定されたPTTクライアントの発言権を制御する過程を設けることによって、マスター権限を有するPTTクライアントが、各PTTクライアントに発言権を効率的に与えることができるようにすると共に、セッションの設定を柔軟に制御する技術が記載されている。
【0005】
また、特許文献3では、PTTに参加している携帯端末に対して発言権を付与する優先順位や発言時間を設定したプレゼンス情報データベースを、PoC(Push to Talk over Cellular)サーバに設けておき、PoCサーバは、PTT通信中にこのプレゼンス情報データベースを参照して、発言権を各携帯端末に付与し、発言権を付与された携帯端末が音声を音声パケットとして同一グループの他の携帯端末に送信する構成とすることにより、ユーザによる端末操作を必要とせずに発言権を取得して、音声を他の端末装置に送信できるPTT通信システムが記載されている。
【0006】
【特許文献1】特開2006−109469号公報
【特許文献2】特開2006−042357号公報
【特許文献3】特開2006−245934号公報
【特許文献4】特開2002−082893号公報
【発明の開示】
【発明が解決しようとする課題】
【0007】
Push To Talkは通常複数ユーザで利用する形態として利用されるケースが多く、特に、互いに離れた場所にいる複数ユーザ間で会議を行うときなどに利用することが想定される。会議でPush To Talkを利用する場合には、会議に参加する複数ユーザに対して一斉にPush To Talkサービスを開始する必要があるが、そのため会議主催者はその開始タイミングを知らせるために、あらかじめ会議に参加する複数ユーザに開始時刻などを通知しなければならない。
【0008】
またPush To Talkを会議で利用する際に、会議の内容によっては特定のユーザを発言者とし、他のユーザは傍聴のみの参加とする場合もあるが、Push To Talkはプッシュトークボタンを押せば誰でも発言することができるため、会議中に傍聴のみの参加者の携帯端末のプッシュトークボタン押されたとき、発言権信号がこの傍聴のみの参加者の携帯端末に通知され、会議に混乱を生ずる虞もある。
【0009】
上記特許文献2〜3に記載の技術を採用すれば、発言権有り無しの設定をすることは可能であるが、特許文献2に記載の発明の場合、あるPTTクライアントがPTTサーバに対して複数のPTTクライアントを指定してPTT通話を要求すると、PTTサーバは、通話要求したPTTクライアントと指定されたPTTクライアント間にセッションを設定した後、通話を要求したPTTクライアントに対して、発言権管理のためのマスター権限を与えるので、マスター権限が与えられたPTTクライアントは、PTTサービスのためのセッションが設定された後でなければ発言権管理のための設定を行うことができず、その間は、PTT通話が開始できないという問題がある。
【0010】
また、特許文献3に記載の発明の場合、指名端末から、PTT通信の参加を求めるInvite信号がPoCサーバに送信されると、PoCサーバは、Invite信号に含まれるグループに属する携帯端末に対しInvite信号を送信し、これらの携帯端末から受信される参加表明信号に応答して、指名端末及び携帯端末のそれぞれと、PoCサーバとの間のセッションを確立し、セッション確立によってPoCサーバに接続された携帯端末から送信された各携帯端末のプレゼンス情報を受信して指名端末に送信し、指名端末は、このプレゼンス情報を見ることで各携帯端末の情報を把握して、発言権を与える携帯端末を決定して指名情報としてPoCサーバに送信し、PoCサーバが、この指名情報に基づいて該当携帯端末に発言許可信号を通知しており、特許文献2に記載の発明と同様の問題を有している。
【0011】
また、これらの特許文献に記載の発明では、各端末における発言権の管理はサーバによって行われるため、サーバは、端末からの発言要求信号があった場合、その発言要求信号が発言権を有する端末からの信号か否かを判定し、発言権を有していない端末からの信号の場合にはそれを拒否するための制御及び処理を行わなければならず、Push To Talk中のサーバの管理負担が増えるという問題もある。
【0012】
このように、従来のPush To Talkシステムにおいて、複数ユーザ間であらかじめ発言権管理等を設定してPush To Talkを行う場合、Push To Talkに参加する端末の一つがサーバに対してPTT通話を要求し、サーバが指定された端末間のセッションを設定した後でなければ発言権管理等の設定ができず、さらに各端末における発言権の管理はサーバにより行われるため、その分サーバの負担が増える。また、会議の内容によっては、参加中の携帯端末から写真ファイル等のアップロードが行えれば、より効率的な会議を行うことができるが、従来のPush To Talkシステムでは、写真ファイルのアップロードなどの権限の設定を行うことは不可能である。
【0013】
本発明の目的は、上記問題点に鑑み、あらかじめ各種権限設定および制御を携帯端末側で一括して行えるような機能をPush To Talkシステムに付加することにより、Push To Talkを会議で利用する際の効率化を図ることが可能なシステムを提供することにある。
【課題を解決するための手段】
【0014】
本発明は、Push To Talkに参加している各携帯端末が、Push To Talkの開催内容(設定条件)を記載した例えばVOBJECT(仮想オブジェクト)ファイルを備えることにより、各携帯端末が前記VOBJECTファイルに記載された開催内容に従ってPush To Talkを実行することを特徴とする。
【0015】
即ち本発明のPush To Talk制御方法は、Push To Talkを行う複数の携帯端末にそれぞれPush To Talkの開催内容を記載したVOBJECTファイルを備えておき、該VOBJECTファイルに記載された前記開催内容で規定されている前記携帯端末毎の権限内容に従って前記携帯端末毎に前記Push To Talkの制御を行う。したがって、Push To Talkサーバは、Push To Talk中に、参加している各携帯端末に対する権限許可信号等を送信しなくても、各携帯端末はVOBJECTファイルを参照して自律的にPush To Talk制御を行うことができる。
【0016】
そのため本発明では、あらかじめ会議の開催者が自端末に備えられたVOBJECTファイルにPush To Talkの開催内容を記載する。VOBJECTの形態としては、例えば特許文献4に記載されているような形態が知られているが、本発明のVOBJECTは、vCalendarのスケジュールのような形態を想定している。開催内容の形式としては、(1)Push To Talkの開始時間、(2)Push To Talk中の発言権設定、(3)Push To Talk中のファイルアップロード権限、(4)Push To Talk中の画面共有権限などが挙げられる。
【0017】
次に、会議開催者は上記の開催内容を記載したVOBJECTファイルを会議に参加するユーザ端末に対して配布する。配布方法としては、VOBJECTファイルをサーバに登録して保存しておき、参加ユーザに通知してダウンロードしてもらう。もしくは、会議開催者がEメールなどにVOBJECTファイルを添付して参加ユーザに配布し、端末に保存させる等の方法を採用することができる。
【0018】
会議参加者は、自端末に会議開催者が作成したVOBJECTファイルをダウンロードして保存することになる。そして、VOBJECTファイルに記載された時間になると、各端末では自動的にPush To Talkの開始制御が行われる。そして、各端末にダウンロードされたVOBJECTファイル情報に従って、会議開催者が設定した発言権設定、Push To Talk中のファイルアップロード権限、Push To Talk中の画面共有権限が反映されたPush To Talkが、参加携帯端末間で実行される。
【0019】
具体的には、本発明のPTT通信方法は、PTT通信機能を有する複数の携帯端末にそれぞれPush To Talkの開催内容を記載したファイルをダウンロードし、前記各携帯端末が、該ダウンロードされたファイルに記載された前記開催内容で規定されている条件および前記携帯端末毎の権限内容に従って前記携帯端末毎に前記Push To Talkを制御することを特徴とする。
【0020】
また本発明の、Push To Talk(PTT)機能を有する複数の携帯端末とPTTサーバによって構成されるPTT通信システムでは、前記複数の携帯端末が、Push To Talkの開催内容を記載したファイルと、該ファイルに記載された前記開催内容で規定された前記携帯端末毎の権限内容に従って前記携帯端末毎に前記Push To Talkを制御する手段を有していることを特徴とする。
【0021】
また本発明のPTT通信システムで用いられるPTT機能を有する携帯端末は、Push To Talkの開催内容を記載したファイルと、該ファイルに記載された前記開催内容で規定された当該携帯端末の権限内容に従って当該携帯端末における前記Push To Talkを制御する手段を有していることを特徴とする。
【0022】
本発明により、会議参加者は一斉にPush To Talkを開始することが可能になり、また、会議開催者は会議中の権限設定を自由に行うことができるので、Push To Talkシステムを利用した効率的な会議を実現できる。
【発明の効果】
【0023】
本発明によれば、Push To Talkで会議を行う主催者は、VOBJECTファイルに各種権限をあらかじめ自由に設定することが可能になる。
【0024】
また、開始時刻になると端末が自動的にPush To Talkを開始するため一斉に会議を開始することが可能になる。
【0025】
さらに、会議に参加している各端末は、自端末にダウンロードされたVOBJECTファイルに設定されている各種権限に基づいて自立的に自端末を制御してPush To Talkを実行するので、Push To Talkサーバへの無駄な発言要求等がなくなり、無駄な通信料およびPush To Talkサーバの制御負担を低減することができる。
【発明を実施するための最良の形態】
【0026】
図1は、本発明の実施形態を示すVOBJECTを利用した複数端末に対するPush To Talk制御システムのブロック図である。
【0027】
本実施形態のPush To Talk制御システムは、Push To Talk可能な携帯端末(UE01)〜(UE31)と、Push To Talk設定を記載した編集可能なVOBJECTファイル(50)、およびVOBJECTファイル(50)を保存するサーバ(40)から構成される。サーバ(40)は、PTTサーバと兼用、あるいはPTTサーバとは独立したサーバのいずれであってもよい。携帯端末(UE01)を利用しているuser00は、例えば会議主催者であり、携帯端末(UE11)〜(UE31)を利用しているuser10,user20,user30と、Push To Talkを利用した会議を開催するための設定を行っている状況を示している。
【0028】
まず、user00は、携帯端末(UE01)で、Push To Talkの開催内容を記載したVOBJECTファイル(50)を作成する。図1では、会議開始時刻を10:00に設定し、user00,user10に発言権を設定し、ファイルアップロード権限をuser20に設定し、画面共有権限をuser30に与える旨を記載したVOBJECTファイル(50)を作成している。
【0029】
次に、user00は、作成したVOBEJECTファイル(50)をサーバ(40)にアップロードして保存するとともに、user10,user20,user30に対して、サーバ(40)に保存されているVOBJECTファイル(50)を各自の端末にダウンロードして保存するよう伝達する。
【0030】
user00からVOBEJECTファイル(50)のダウンロード指示を受けて、user10は使用している携帯端末(UE11)に、user20は使用している携帯端末(UE21)に、user30は使用している携帯端末(UE31)に、それぞれVOBJECTファイル(50)をサーバ(40)からダウンロードして保存する。このとき、user00の使用している携帯端末(UE01)にもVOBJECTファイル(50)は保存されている。
【0031】
このVOBEJECTファイル(50)には、会議開始時刻が設定されているので、VOBEJECTファイル(50)を保存した各携帯端末(UE01)〜(UE31)は、各携帯端末が備えている時計を監視することにより、会議開始時刻に自動的にこのPush To Talkを開始するように動作設定される。以上の動作により、携帯端末(UE01)〜(UE31)の間で、Push To Talkを利用した会議を行うための設定が完了する。
【0032】
図2は、本実施形態におけるPush To Talkを利用した会議開始後の動作を示すフローチャートであり、図3〜図6は、本実施形態におけるPush To Talk会議開始後の各動作を説明するための図である。以下、図2〜図6を参照して、本実施形態の動作について説明する。
【0033】
[step1(図2)]:VOBJECTファイル(50)に記載されたPTT開始設定時間10:00になると、携帯端末(UE01),携帯端末(UE11),携帯端末(UE21),携帯端末(UE31)は自動的に起動されてPush To Talkを開始する(図3)。
【0034】
[case1(図2)]:VOBJECTファイル(50)に発言権が設定されているuser00,またはuser10は、Push To Talk中に、携帯端末(UE01),または携帯端末(UE11)に付属しているプッシュトークボタンを押して発言すると、Push To Talk中の携帯端末(UE11),携帯端末(UE21),携帯端末(UE31)、または携帯端末(UE01),携帯端末(UE21),携帯端末(UE31)に音声を発信することが可能である(図4)。
【0035】
このとき、発言権が設定されていないuser20,user30が、携帯端末(UE21),携帯端末(UE31)のプッシュトークボタンを押して発言しても、VOBJECTファイル(50)により携帯端末(UE21),携帯端末(UE31)はその機能を無効にされているので、携帯端末(UE21),携帯端末(UE31)から音声信号は発信されない。
【0036】
[case2(図2)]:VOBJECTファイル(50)にファイルアップロード権限が設定されているuser20は、Push To Talk中に、携帯端末(UE21)からファイルアップロードを行うと、Push To Talk中の携帯端末(UE01),携帯端末(UE11),携帯端末(UE31)に画像ファイルを送信することが可能である(図5)。ファイルアップロード権限が設定されていないuser00,user10,user30が、携帯端末(UE01),携帯端末(UE11),携帯端末(UE31)からファイルアップロード処理を行うことは不可能である。
【0037】
[case3(図2)]:VOBJECTファイル(50)に画面共有権限が設定されているuser30は、Push To Talk中に、携帯端末(UE31)から画面共有処理を行うと、Push To Talk中の携帯端末(UE01),携帯端末(UE11),携帯端末(UE21)に携帯端末(UE31)の画面を共有することが可能である(図6)。画面共有権限が設定されていないuser00,user10,user20が、携帯端末(UE01),携帯端末(UE11),携帯端末(UE21)から画面共有処理を行うことは不可能である。
【0038】
[step2(図2)]:Push To Talkが継続されている間、上記case1〜case3のフェーズが適宜繰り返される。Push To Talkを継続しない場合、例えば、このPush To Talk会議の主催者端末(UE01)からPTTサーバに対して、Push To Talk終了信号が送信されると、PTTサーバはPush To Talkの終了処理を実行する。
【0039】
本実施形態によれば、Push To Talkで会議を行う主催者は、VOBJECTファイルに各種権限をあらかじめ自由に設定することが可能となり、Push To Talkによる会議を効率的に開催することができる。また、開始時刻になると各携帯端末が自動的にPush To Talkを開始するため一斉にかつ速やかに会議を開始することが可能になる。
【0040】
また、会議に参加している各携帯端末は、自端末にダウンロードされたVOBJECTファイルに設定されている各種権限に基づいて自律的に自端末を制御してPush To Talkを実行するので、Push To Talkサーバへの無駄な発言要求等がなくなり、無駄な通信料、および会議中におけるPush To Talkサーバの制御負担を軽減することができる。
【0041】
なお、上記実施形態では、Push To Talkの各種権限設定ファイルをVOBJECTファイルとしたが、ファイル形式は必ずしもVOBJECTファイルである必要はなく、ファイルに設定されたPush To Talkの各種権限により携帯端末のPush To Talk機能を制御可能なファイルであれば、適宜のファイルを用いることができる。
【0042】
また、上記実施形態では、VOBJECTファイルをサーバ(40)に保存してダウンロードすることを前提として説明したが、VOBJECTファイルの展開方法は上記実施形態に限定されるものではなく、例えば、Push To Talk主催者の携帯端末(UE01)で作成したVOBJECTファイルをメールに添付し、主催者の携帯端末からこのPush To Talkに参加する前記携帯端末に配布することにより、前記Push To Talkに参加する携帯端末に前記VOBJECTファイルをダウンロードする方法等、適宜の方法を採用することができる。
【0043】
また、上記実施形態では、Push To Talkの設定を、(1)Push To Talkの開始時間、(2)発言権設定、(3)Push To Talk中のファイルアップロード権限、(4)Push To Talk中の画面共有権限としたが、権限設定に関しても、これらのみに限定されるものではなく、Push To Talkによる会議において想定される適宜の権限を設定することができる。
【図面の簡単な説明】
【0044】
【図1】本発明の実施形態を示すVOBJECTを利用した複数端末に対するPush To Talk制御システムのブロック図である。
【図2】本実施形態におけるPush To Talkを利用した会議開始後の動作を示すフローチャートである。
【図3】本実施形態におけるPush To Talk会議開始後の動作を説明するための図である。
【図4】本実施形態におけるPush To Talk会議開始後の動作を説明するための図である。
【図5】本実施形態におけるPush To Talk会議開始後の動作を説明するための図である。
【図6】本実施形態におけるPush To Talk会議開始後の動作を説明するための図である。
【符号の説明】
【0045】
00,10,20,30 ユーザ
UE01,UE11,UE21,UE31 携帯端末
40 サーバ
50 VOBJECTファイル

【特許請求の範囲】
【請求項1】
Push To Talk(PTT)機能を有する複数の携帯端末間でPush To Talkを行うPTT通信方法であって、
前記複数の携帯端末にそれぞれPush To Talkの開催内容を記載したファイルを格納し、前記各携帯端末が、該格納したファイルに記載された前記開催内容で規定されているPTT開催内容および前記携帯端末毎の権限内容に従って前記携帯端末毎に前記Push To Talkを制御することを特徴とするPTT通信方法。
【請求項2】
前記Push To Talkの開催内容を記載したファイルは、予め、当該Push To Talk主催者の前記携帯端末で作成され、該Push To Talkに参加する前記携帯端末にダウンロードされることを特徴とする請求項1に記載のPTT通信方法。
【請求項3】
前記Push To Talk主催者の携帯端末で作成された前記ファイルは、Push To Talkサーバに登録することにより保存され、前記Push To Talkに参加する携帯端末は、前記Push To Talkサーバにアクセスすることにより前記ファイルをダウンロードすることを特徴とする請求項2に記載のPTT通信方法。
【請求項4】
前記Push To Talk主催者の携帯端末で作成された前記ファイルを添付したメールが、該Push To Talk主催者の携帯端末から該Push To Talkに参加する前記携帯端末に配布され、前記Push To Talkに参加する携帯端末は前記メールを受信することにより前記ファイルをダウンロードすることを特徴とする請求項2に記載のPTT通信方法。
【請求項5】
前記Push To Talkの開催内容に、Push To Talkの開始時間が含まれており、前記携帯端末は、前記Push To Talkの開始時間になると自動的に前記Push To Talkを開始するように制御されることを特徴とする請求項1〜4のいずれか1項に記載のPTT通信方法。
【請求項6】
前記Push To Talkの開催内容として、Push To Talk中の発言権の他に、Push To Talk中のファイルアップロード権限、またはPush To Talk中の画面共有権限のいずれか一方、または両方が設定されていることを特徴とする請求項1〜5のいずれか1項に記載のPTT通信方法。
【請求項7】
前記ファイルは、VOBJECT(仮想オブジェクト)ファイルであることを特徴とする請求項1〜6のいずれか1項に記載のPTT通信方法。
【請求項8】
Push To Talk(PTT)機能を有する複数の携帯端末とPTTサーバによって構成されるPTT通信システムにおいて、
前記複数の携帯端末は、Push To Talkの開催内容を記載したファイルと、該ファイルに記載された前記開催内容で規定された開催内容および前記携帯端末毎の権限内容に従って前記携帯端末毎に前記Push To Talkを制御する手段を有していることを特徴とするPTT通信システム。
【請求項9】
前記Push To Talkの開催内容を記載したファイルは、予め、当該Push To Talk主催者の前記携帯端末で作成されて前記携帯端末にダウンロードされたものであることを特徴とする請求項8に記載のPTT通信システム。
【請求項10】
前記Push To Talkの開催内容にはPush To Talkの開始時間が含まれており、前記携帯端末は、前記Push To Talkの開始時間になったとき自動的に前記Push To Talkを開始する手段を有していることを特徴とする請求項8または9に記載のPTT通信システム。
【請求項11】
前記Push To Talkの開催内容には、Push To Talk中の発言権の他に、Push To Talk中のファイルアップロード権限、またはPush To Talk中の画面共有権限のいずれか一方、または両方が含まれていることを特徴とする請求項8〜10のいずれか1項に記載のPTT通信システム。
【請求項12】
前記ファイルは、VOBJECT(仮想オブジェクト)ファイルであることを特徴とする請求項8〜11のいずれか1項に記載のPTT通信システム。
【請求項13】
請求項8〜11のいずれか1項に記載のPTT通信システムで用いられるPTT機能を有する携帯端末であって、
前記Push To Talkの開催内容を記載したファイルと、該ファイルに記載された前記開催内容で規定された当該携帯端末の権限内容に従って当該携帯端末における前記Push To Talkを制御する手段を有していることを特徴とする携帯端末。


【図1】
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【図2】
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【図3】
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【図4】
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【図5】
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【図6】
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【公開番号】特開2008−227742(P2008−227742A)
【公開日】平成20年9月25日(2008.9.25)
【国際特許分類】
【出願番号】特願2007−60655(P2007−60655)
【出願日】平成19年3月9日(2007.3.9)
【出願人】(000004237)日本電気株式会社 (19,353)
【Fターム(参考)】