説明

PVDF接着剤、そのバリヤ材料としての使用、およびそれから得られる材料

【課題】PVDF接着剤およびバリヤ材料としてのその使用、並びにそれから得られる材料に関するものである。
【解決手段】本発明は、アルキル(アルキル)アクリレート単位とカルボン酸官能基を有する単位とを含むPVDF接着剤に関するものである。PVDFを含有する接着剤は炭化水素に対してバリヤを形成する。さらに、本発明の接着剤を含む材料、特にポリアミドと本発明の接着剤とをPVDFと一緒に含むガソリンパイプに関するものである。

【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
本発明は、PVDF接着剤およびバリヤ材料としてのその使用、並びにそれから得られる材料に関するものである。
【背景技術】
【0002】
EP 3449号はPVDFとポリウレタン(PU)との共押出しにつき記載しており、接着剤の使用は必要としていないる。FR 2 436 676号はPVDFとポリメタクリル酸メチル(PMMA)およびアクリロニトリル−ブタジエン−スチレン(ABS)との共押出しにつき記載しており、PMMAフィルムがPVDFフィルムとABSフィルムとの間に配される。他の例はABSの代わりにポリ(塩化ビニル)(PVC)を使用して作成された。EP 450 994号は上記技術の改良につき記載しており、ここでは共押出接着剤として(a)27〜50部のPMMA、および(b)73〜50部の生成物、すなわち100部当り35〜50部のPVDFと65〜50部のアクリルもしくはメタクリルエラストマーとよりなる生成物との混合物を用いている。この改良はABSに対するPVDFの接着性を増大させる。
【0003】
FR−A−2,457,180号はPVDFの不適合性ポリマーへの接着剤としてのポリアルキルメタクリレートを記載している。不適合性ポリマーとしてはABS、ポリウレタン、ポリスチレン、ポリカーボネート、PVCおよびスチレン/アクリルコポリマーが挙げられている。しかしながら、この接着剤(特にPMMA)は適しておらず、ある種の不適合性ポリマーに対する接着性は低い。
【0004】
特願平01−051 459号は、PA、PVDF、及びPA又はPVDFマトリックス内に小塊形態で分散した架橋アクリルエラストマーを主成分とする熱可塑性組成物を記載している。これらの組成物は本出願の意味では不適合性ポリマー(PA及びPVDF)のアロイである。
【0005】
特願昭57−135 844号は、PA及びPVDF接着剤ではない3種の非混和性ポリマー(フッ素化エラストマー/架橋ブタジエン−アクリロニトリルコポリマー/エチレン−アクリレート−酸ターポリマー)のアロイを記載している。
【0006】
US4,581,412号は、フッ化ビニリデン及びヒドロキシル又はエポキシド基を有するビニルモノマーから誘導されるフッ素化コポリマー、アクリル樹脂並びに架橋剤が溶媒に溶解してなる支持体被覆用の室温架橋性組成物を記載している。
【0007】
EP216 505号はポリイミド及びポリイミドと他の熱可塑性材料との混合物に関する。
【0008】
したがってPVDFに対して不適合性である全てのポリマー(特にポリアミド)に対して或いはポリアミドを主成分とする製品に対してPVDFフィルムを接着させる満足な共押出接着剤は存在していない。
【発明の開示】
【0009】
今回、本出願人は特定ポリマーを含むPVDF接着剤を見出した。
【0010】
すなわち本発明はPVDFに対して不適合性であるポリマーに対して接着させうるPVDF接着剤を提供し、この接着剤は単位:
【0011】
【化3】

[式中、RはHまたは1〜20個の炭素原子を有する線状もしくは分枝鎖のアルキルを示し、
はRがHを示さない場合はRと同一または異なるものであって、1〜20個の炭素原子を有する線状もしくは分枝鎖のアルキルを示す]
および酸型もしくはその無水物誘導体またはその混合物として単位:
【0012】
【化4】

[式中、RはHまたは1〜20個の炭素原子を有する線状もしくは分枝鎖のアルキルを示す]
を有するポリマーAを含むことを特徴とする。
【0013】
単位(2)がその無水物型で存在する場合、これは式:
【0014】
【化5】

[式中、RおよびRは同一もしくは異なるものであって、Hまたは1〜20個の炭素原子を有する線状もしくは分枝鎖のアルキルを示す]
によって示される。
【0015】
「酸型もしくはその無水物誘導体またはその混合物としての単位(2)」という用語は特に次の場合を包含する。単位(2)が実質的に酸型である場合、単位(2)が実質的に無水物型である場合、単位(2)が酸型と無水物型との混合物である場合、単位(2)が基RまたはRとRが異なる混合物の場合。さらに単位(2)につき示した式は一般に酸性官能基を有する単位をも包含する。同様に、単位(1)も基RおよびRが異なる混合物とすることができる。
【0016】
1具体例によれば、ポリマーAは30モル%までの単位(2)を酸型もしくはその無水物誘導体またはその混合物として含む。有利には、ポリマーAは15モル%までの単位(2)を酸型もしくはその無水物誘導体またはその混合物として含む。
【0017】
他の具体例によれば、ポリマーAは主として単位(2)を酸型で含む。
【0018】
さらに他の具体例によれば、ポリマーAの単位(1)においてRおよびRはメチル基を示す。この場合、接着剤はPMMAを主成分とする。
【0019】
さらに他の具体例によれば、ポリマーAの単位(2)において、単位(2)が酸型である場合はRは水素またはメチル基を示し、また単位(2)が無水物型である場合はRおよびRは水素もしくはメチル基を示す。
【0020】
上記ポリマーAは当業界で知られた任意の適する方法により作成することができる。たとえばEP−A−216,505号に記載された方法が挙げられる。
【0021】
本明細書では、PVDFは少なくとも70重量%の弗化ビニリデン残基を有するホモポリマーもしくはコポリマーを示す。さらにPVDFは他の熱可塑性ポリマーを含んでいても良いが、混合物には少なくとも50重量%のPVDFが存在していなければならない。PVDFという用語は、たとえばエラストマーにより改質されたPVDFをも包含する。
【0022】
PVDFに対して不適合性であるポリマーとしては、たとえばポリアミドが挙げられる。ポリアミドという用語はホモポリアミド、コポリアミドもしくはポリアミド混合物を意味する。ポリアミド(PA)の例としては、PA6−6、PA6、PA6−12、PA11およびPA12もしくはこれらの混合物を挙げることができる。ポリアミド混合物は、他のポリマーの粒子が分散したポリアミドマトリックスよりなるもの、たとえば米国特許第4,174,358号に記載されたものとすることができる。さらにポリアミドは可塑剤をも含有することができる。したがって、本発明は特にポリアミドをPVDFに対して適合性にしうる接着剤を提供する。
【0023】
接着剤はポリマーA以外の化合物、たとえば慣用の添加剤もしくは充填剤を慣用の比率で含有することができ、これらは当業者には周知である。しかしながら、ポリマーAが接着剤の全てまたはほぼ全てを占めることもできる。
【0024】
接着剤はさらにポリマーAに対して適合性である可塑剤、エラストマーおよび各種の添加剤をも含有することができる。例えば、接着剤を少なくとも10重量%のポリマーAで構成することができ、残部はPVDFおよび耐衝撃性改良剤である。この種の組成物は、例えば、
12〜20重量%のポリマーA、
30〜60重量%のPVDF、
20〜40重量%のMBSエラストマー、
を含有する(全体として100%)。
【0025】
MBSは、スチレン/ブタジエンゴムのコアとアクリル/スチレンの外被とを有する粒子の形態である耐衝撃性改良剤を示す。
【0026】
さらに本発明は、ポリマーAと弾性モジュラスもしくは可塑性を低下させる添加剤もしくはポリマーとの混合物にも関する。事実、ポリマーAよりなる接着剤は或る用途には剛すぎるので、これに剛性を下げる添加剤もしくは他のポリマーを混合するのが有利である。この添加剤もしくはポリマーの量は所望の剛性にしたがって選択される。したがって1具体例によれば、接着剤はその剛性もしくは可塑性を改良すると共にポリマーAに対して適合性である添加剤もしくはポリマーを含むことを特徴とする。
【0027】
具体例によれば、接着剤は接着剤の少なくとも65重量%、好ましくは少なくとも80重量%を示す改質もしくは非改質のPVDFを含む。したがって本発明のPVDFは30〜99.9995重量%、好ましくは65〜99.98%を占める。これらの比率は、実質的に全てポリマーAを含有する接着剤に対して計算される。この具体例によれば、PVDFは接着剤用の可塑剤として作用する。
【0028】
接着剤に添加されるPVDFは可塑剤となる他、バリヤ特性を付与する物質としても作用することができる。
【0029】
したがって具体例によれば、接着剤は炭化水素に対してバリヤを形成する。
【0030】
他の具体例によれば、接着剤は接着剤の少なくとも65重量%、好ましくは少なくとも80重量%を示す改質もしくは非改質のPVDFを含む。したがってPVDFは65〜99.9995重量%、好ましくは80〜99.98%を占める。これらの比率は上記と同様に計算される。
【0031】
本明細書にて用いられる炭化水素という用語は、限定はしないがたとえばアルコールのような各種の添加剤を任意に含む全ての炭化水素を包含する。
【産業上の利用可能性】
【0032】
本発明の別の主題は、本発明の接着剤から得られる材料である。これら材料において、接着剤は共押出接着剤として用いることができる。この多層材料は通常の共押出またはオーバーモールド技術により作成することができる。
【0033】
1具体例によれば、材料はPVDFの層と、本発明による接着剤の層と、PVDFに対して不適合性であるポリマーの層とをこの順序で含む。これらの層はシートもしくはフィルムとすることができ、さらにこれらは平面状または円筒状とすることもできる。たとえば、これらはチューブである。
【0034】
他の具体例によれば、材料はPVDFに対して不適合性のポリマーがポリアミドであることを特徴とする。ポリアミドはホモポリアミドおよびコポリアミド、並びにその配合物および混合物を意味することを意図する。
【0035】
材料が他の層を含む場合も、本発明の範囲から逸脱しない。本発明の接着剤を多数回にわたり含ませることもでき、すなわちPA/本発明による接着剤/PVDF/本発明による接着剤/PAをこの順序で含む材料とすることも可能である。さらにたとえばPVDF層上にポリウレタンの層を存在させることもでき、すなわちPA/本発明による接着剤/PVDF/PUをこの順序で含む材料とすることができる。さらにたとえばPVDF層には他の接着剤、たとえばEP 450,994号に記載されたものを存在させ、次いでABSの層を存在させることもでき、すなわちPA/本発明による接着剤/PVDF/接着剤/ABSをこの順序で含む材料とすることもできる。
【0036】
したがって、具体例によれば、材料はさらにPVDF側に次の層を含む:
(i)本発明による接着剤の他の層およびPVDFに対して不適合性である他のポリマーの層、または
(ii)PVDFに対して適合性であるポリマーの他の層、または
(iii)他の接着剤およびPVDFに対して不適合性である他のポリマーの他の層。
【0037】
具体例によれば、材料は、ポリアミドの層と、本発明による接着剤の層と、PVDFの層と、必要に応じ本発明による接着剤の層およびポリアミドの層とをこの順序で含むことを特徴とする。
【0038】
具体例によれば、材料はPVDFに対して不適合性であるポリマーの層と、本発明による炭化水素に対してバリヤを形成する接着剤の層と、PVDFに対し不適合性であるポリマーの層とを含む。
【0039】
他の具体例によれば、材料はポリアミドの層と、本発明による接着剤の層と、ポリアミドの層とをこの順序で含む。
【0040】
さらに他の具体例によれば、材料は磨砕かつリサイクルされる不適合性ポリマーを主成分とする材料を不適合性ポリマーの層に添加し、および/または磨砕かつリサイクルされる不適合性ポリマーを主成分とする材料の層を接着剤と不適合性ポリマーとの間に挿入することを特徴とする。
【0041】
これら材料の特に有利な用途は特にガソリンを供給するためのパイプおよびチューブの製造であり、これも本発明の主題を構成する。好適なパイプはPVDFが内側に配置されたものである。
【0042】
すなわち具体例によれば、本発明による材料で作成されたパイプにおいて、PVDFの層は内側に向い位置する。
【0043】
事実、安全性および環境保護の理由から自動車製造業者はたとえば機械強度、可撓性および透過性に対する高い抵抗性の特性などの機械的特性をガソリンパイプに求めている。これらのパイプは石油製品およびその添加剤、特にたとえばメタノールのようなアルコールに対してできるだけ不透過性とせねばならない。
【0044】
現在ではポリアミドパイプが自動車業界にて一般的に用いられている。ポリアミドはこのパイプ用途につき理想的な材料であり、その機械強度が優秀であり、破壊することなくパイプが特に自動車の全寿命にわたる屈曲運動の蓄積に耐えるのに充分な可撓性を有している。しかしながら、これらポリアミドパイプはもはや、透過性に関する自動車製造業者の新たな要件を満たさない。ガソリン中のメタノールの量が増加するにつれ、ポリアミドパイプの感受性がパイプの膨潤を招き、これにより機械的性質の低下と寸法変化が生ずる。
【0045】
この欠点を解消するためポリアミドの機械的作用を維持しながら本発明の主題はポリアミドパイプの内壁部をポリ弗化ビニリデンの層で覆うことにある。ポリ弗化ビニリデン層は好ましくはポリアミドの可撓性をできるだけ保持するようできるだけ薄くする。ポリ弗化ビニリデンは特にその可撓性につき未知である。
【0046】
すなわち具体例によれば本発明は特にガソリン用のパイプに関し、これはPVDFの内層と本発明による接着剤の層とポリアミドの外層とを含む。
【0047】
他の具体例によれば本発明は特にガソリン用のパイプに関し、これはポリアミドの内層とPVDFが添加された本発明による接着剤の層とポリアミドの外層とを含む。
【0048】
推奨される方法では、エンジンのガソリン供給パイプが一般に6〜12mmの外径を有するので、ポリ弗化ビニリデンの内層の厚さは10μm〜1mmの範囲であり、ポリアミドの層は0.8〜1.8mmの範囲であり、ポリアミドとポリ弗化ビニリデンとの間の接着剤の中間層は10μm〜1mmの範囲としてパイプを完成する。接着剤がバリヤを形成する場合、すなわちPVDFを含有する場合、厚さは上記のものと実質的に同一である。
【0049】
事実、ポリ弗化ビニリデンをポリアミドに対して効率的に接着させることが不可欠である。ポリ弗化ビニリデンとポリアミドとの間で接着を示さないパイプは良好な可撓性を持つことができず、したがって熱成形により容易に折畳み或いは屈曲させることができない。この場合、最も薄い材料でも操作に際し皺を形成する。
【0050】
さらに2つの層が互いに接着しない場合、これら2つの層の間でガス凝縮がしばしば生じて、パイプの最も薄い部分が変形する。さらにパイプは互いに或いはガソリンタンクおよびカルビュレータに対し連結部により接続されるので、連結部は2つの解離した層を持てば漏れないよう確保することができない。最後に、ポリ弗化ビニリデン層のパイプ内の厚さが極めて小さく、たとえば10〜数10μmである場合、接着しなければパイプにおける部分的減圧がポリ弗化ビニリデンフィルムを不可逆的に変形させて、パイプを使用しえなくする。
【0051】
本発明による接着剤を用いてポリアミドの外層に接着させたポリ弗化ビニリデンの内層、或いはポリアミドの2つの層間にPVDFを含有する接着剤の層で構成されたパイプは類似のポリアミドパイプと比較して少なくとも10倍だけ透過性を低下させると共に、たとえば低温衝撃強度のような他の性質を製造業者の仕様範囲内に保持することができる。
【0052】
本発明の他の具体例によれば、ガソリンパイプはPVDFの中間層で構成することもでき、その各側に本発明による接着剤の層とポリアミドの層とを設け、すなわちパイプは5層、すなわちPA/本発明による接着剤/PVDF/本発明による接着剤/PAを有する。
【0053】
上記のようにポリアミドの層が粉砕再生材を含む場合、すなわち磨砕されかつポリアミドと混合されたポリアミドを主成分とするパイプのバッチを含む場合も、本発明の範囲から逸脱しない。さらに、これら粉砕再生材を接着剤とPAとの間に層として設けることも可能である。ガソリンパイプの場合は、本発明による接着剤を好ましくはPVDFおよび必要に応じエラストマーで改質或いは可塑化したPVDFおよび必要に応じ上記Aに対して適合性のエラストマーと混合して剛性をより低くする。
【0054】
このように製造されたガソリンパイプはアルコール、アルコール含有ガソリンおよび熱に対し優秀な耐性を示す。
【0055】
したがって本発明は、特にガソリンを供給するための本発明による材料を含むパイプを提供する。しかしながら、本発明によれば他の用途、たとえば炭化水素(特にガソリン)を貯蔵するためのプラスチックタンクの製造も可能である。本明細書で用いる「ガソリン」という用語は、全ゆる種類のエンジン、タービンなどに供給するための全ゆる種類の石油を意味する。
【0056】
以上、本発明を特定実施例につき説明したが、本発明はこれら実施例のみに限定されず、本発明の思想および範囲を逸脱することなく多くの改変をなしうることが当業者には了解されよう。

【特許請求の範囲】
【請求項1】
PVDFの層と、ポリマーA及びPVDFを含む接着剤の層と、PVDFに対して不適合性であるポリマーの層とをこの順序で含む材料であって、
接着剤は炭化水素に対するバリヤ特性を付与し、
接着剤のポリマーAは、
単位:
【化1】

[式中、RはHまたは1〜20個の炭素原子を有する線状もしくは分枝鎖のアルキルを示し、
はRがHを示さない場合はRと同一または異なるものであって、1〜20個の炭素原子を有する線状もしくは分枝鎖のアルキルを示す]
および酸型もしくはその無水物誘導体またはその混合物として単位:
【化2】

[式中、RはHまたは1〜20個の炭素原子を有する線状もしくは分枝鎖のアルキルを示す]
を有するがイミド単位を持たず、
材料が共押出又はオーバーモールドにより形成される、前記材料。
【請求項2】
PVDFに対して不適合性であるポリマーがポリアミドであることを特徴とする請求項1に記載の材料。
【請求項3】
PVDFの側に:
(i)前記接着剤の他の層およびPVDFに対して不適合性である他のポリマーの層、または
(ii)PVDFに対して適合性であるポリマーの他の層、または
(iii)他の接着剤およびPVDFに対して不適合性である他のポリマーの他の層
をさらに含むことを特徴とする請求項1に記載の材料。
【請求項4】
前記接着剤が、接着剤の少なくとも65重量%のPVDFを含むことを特徴とする請求項1に記載の材料。
【請求項5】
ポリアミドの層と、請求項1に記載の接着剤の層と、ポリアミドの層とをこの順序で含み、該接着剤が炭化水素に対するバリヤを形成することを特徴とする材料。
【請求項6】
磨砕かつリサイクルされる不適合性ポリマーを主成分とする材料が不適合性ポリマーの層に添加されることを特徴とする請求項1に記載の材料。
【請求項7】
前記接着剤が、ポリマーAに対して適合性であるエラストマーを更に含有することを特徴とする請求項1に記載の材料。
【特許請求の範囲】
【請求項1】
ポリアミドの層と、ポリマーA及びPVDFを含む接着剤の層と、ポリアミドの層とをこの順序で含む材料であって、
接着剤は炭化水素に対するバリヤ特性を付与し、
接着剤のポリマーAは、
単位:
【化1】

[式中、RはHまたは1〜20個の炭素原子を有する線状もしくは分枝鎖のアルキルを示し、
はRがHを示さない場合はRと同一または異なるものであって、1〜20個の炭素原子を有する線状もしくは分枝鎖のアルキルを示す]
および酸型もしくはその無水物誘導体またはその混合物として単位:
【化2】

[式中、RはHまたは1〜20個の炭素原子を有する線状もしくは分枝鎖のアルキルを示す]
を有するがイミド単位を持たず、
材料が共押出又はオーバーモールドにより形成される、前記材料。

【公開番号】特開2006−175880(P2006−175880A)
【公開日】平成18年7月6日(2006.7.6)
【国際特許分類】
【出願番号】特願2006−30541(P2006−30541)
【出願日】平成18年2月8日(2006.2.8)
【分割の表示】特願平7−512448の分割
【原出願日】平成6年10月24日(1994.10.24)
【出願人】(503447645)
【Fターム(参考)】