説明

TABテープ用の給電ロール、TABテープ用の給電装置、およびTABテープの製造方法

【課題】給電ロールと給電リードとの接触信頼性を向上させ、配線パターンに安定した厚さのメッキ膜を形成する。
【解決手段】配線パターンおよびスプロケットホールを有する絶縁フィルムに形成される給電リードに接触して、前記給電リードから前記配線パターンに給電するTABテープ用の給電ロールにおいて、前記給電ロールは、その周方向に前記スプロケットホールに挿入されて前記絶縁フィルムを位置決めするピンを複数有する。

【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
本発明は、絶縁フィルムの位置決めをすることが可能なTABテープ用の給電ロール、TABテープ用の給電装置、およびTABテープの製造方法に関する。
【背景技術】
【0002】
TAB(Tape Automated Bonding)テープは種々の半導体装置の実装に広く採用されている。TABテープは、絶縁フィルムに形成される配線パターンに電気メッキ処理を施して製造される。電気メッキ処理においては、配線パターンが形成された絶縁フィルムをメッキ槽中に浸漬するとともに、給電装置から配線パターンへメッキ用電流を給電することにより、配線パターンにメッキ層を形成する。
【0003】
給電装置は、図5、図6に示すように、搬送ロール(図示せず)により搬送される絶縁フィルム10に形成された配線パターン12に接続される給電リード13に給電ロール200を接触させて、配線パターン12に給電する装置である。絶縁フィルム10の両端部には、その搬送方向に沿ってスプロケットホール11が形成されるとともに、スプロケットホール11の内側には給電リード13が形成されている。
【0004】
給電ロール200は、円柱状であって、駆動源としてのモータ223に接続される回転軸220と係合して一体的に回転駆動される。給電ロール200は、その両端部に、絶縁フィルム10の給電リード13に接触して給電する2つの給電部207を有し、2つの給電部207の間は、絶縁フィルム10上の配線パターン12に給電ロール200が接触して傷つけないように縮径して形成された逃がし部208となっている。給電部207は、鉄や銅などの導体で形成されており、直流電圧源(図示せず)に接続されている。
この給電ロール200の給電部207が、搬送ロール間を搬送される絶縁フィルム10の給電リード13に回転しながら接触することにより配線パターン12に給電し、メッキ液に浸漬される絶縁フィルム10の配線パターン12に金属メッキ処理を施す。
【0005】
上記給電ロールとして、搬送される絶縁フィルムの配線パターンと給電ロールとの接触による配線パターンの損傷を抑制できる構造の給電ロールが提案されている(例えば、特許文献1参照)。具体的には、給電ロールの逃がし部が、給電部に対して自由に回転するガイドロールであり、配線パターンが接触した場合であっても給電ロールの逃がし部が自由に回転して、接触による損傷を抑制することができる。
【先行技術文献】
【特許文献】
【0006】
【特許文献1】特開2004−87557号公報
【発明の概要】
【発明が解決しようとする課題】
【0007】
近年、搬送用ピンローラによる絶縁フィルムの搬送では、薄型のTABテープの製造が困難となっている。すなわち、近年、TABテープは薄型化の傾向にあり、それにともなって絶縁フィルムが薄くなり、その厚さは18μmよりもさらに薄くなりつつある。このような薄い絶縁フィルムにおいては、スプロケットホールを用いて絶縁フィルムを搬送しようとすると、スプロケットホール近傍の機械的強度が不十分で、破断、変形が生じるため、TABテープを安定して製造することが困難となる。しかも、製造されるTABテープの配線パターンのメッキ膜厚を均一に形成することが難しくなっている。したがって、
現状においては、搬送ロールを用いてTABテープを製造している。
【0008】
一方で、配線パターンにメッキ処理が施されたTABテープは、スリッターなどで一定の幅にスリット(切断)されて製造される。この切断工程において、上記特許文献1では、絶縁フィルムの搬送方向における側縁が蛇行した形状となる。このため、絶縁フィルムは幅方向に位置ズレして、給電リードと給電部との接触不良が生じ易くなる。すなわち、図7に示すように、基台203上の絶縁フィルム10が幅方向に位置ズレすることにより、給電部207が絶縁フィルム10に形成されるソルダーレジスト14上に乗り上げることになる。そして、ソルダーレジスト14の厚みにより給電リード13と給電部207との接触が阻害され、配線パターン12に形成されるメッキ層の厚さが不安定となる。
また、配線パターン12の微細化またはメッキ処理箇所の極小化のため、形成される給電リード13の面積も減少しており、より精度よく給電リード13に給電ロールを接触させることが求められている。
【0009】
本発明は、給電ロールと給電リードとの接触信頼性を向上させ、薄型のTABテープの配線パターンに安定した厚さのメッキ膜を形成することが可能なTABテープ用の給電ロール、TABテープの製造方法およびTABテープ用の給電装置を提供することを目的とする。
【課題を解決するための手段】
【0010】
本発明の第1の態様は、配線パターンおよびスプロケットホールを有する絶縁フィルムに形成される給電リードに接触して、前記給電リードから前記配線パターンに給電するTABテープ用の給電ロールにおいて、前記給電ロールは、その周方向に、前記スプロケットホールに挿入されて前記絶縁フィルムを位置決めするピンを複数有することを特徴とするTABテープ用の給電ロールである。
【0011】
本発明の第2の態様は、第1の態様のTABテープ用の給電ロールにおいて、前記給電ロールは回転自在に支持され、前記絶縁フィルムの搬送にともなって移動する前記スプロケットホールと前記ピンが係合して、前記給電ロールが回転駆動されることを特徴とするTABテープ用の給電ロールである。
【0012】
本発明の第3の態様は、第1の態様のTABテープ用の給電ロールにおいて、前記給電ロールは、駆動源により回転駆動されることを特徴とするTABテープ用の給電ロールである。
【0013】
本発明の第4の態様は、第1〜第3の態様のTABテープ用の給電ロールにおいて、前記絶縁フィルムの両端側に形成される前記給電リードに対応させて、前記給電ロールが1対設けられ、それぞれが独立して回転駆動されるように構成したことを特徴とするTABテープ用の給電ロールである。
【0014】
本発明の第5の態様は、第1〜第4の態様のTABテープ用の給電ロールと、前記給電ロールを回転自在に支持する支持構造と、前記絶縁フィルムを介して押し付けられる前記給電ロールを受け止める基台と、を備えるTABテープ用の給電装置において、前記基台には、前記スプロケットホールを貫通して延出された前記ピンとの接触を回避する溝が形成されていることを特徴とするTABテープ用の給電装置である。
【0015】
本発明の第6の態様は、第1〜第4の態様のTABテープ用の給電ロールを用いて、前記絶縁フィルムの前記配線パターンに給電して電気メッキを行う工程を含むことを特徴とするTABテープの製造方法である。
【発明の効果】
【0016】
本発明によれば、給電ロールと給電リードとの接触信頼性を向上させ、薄型のTABテープの配線パターンに安定した厚さのメッキ膜を形成することができる。
【図面の簡単な説明】
【0017】
【図1】本発明の一実施形態にかかる給電ロールを備える給電装置の平面図である。
【図2】図1の側面図である。
【図3】図2の要部拡大図である。
【図4】図1の給電装置を回転軸方向から見た模式的な側面図である。
【図5】従来の給電ロールを備える給電装置の平面図である。
【図6】図5の側面図である。
【図7】絶縁フィルムの蛇行により給電部がソルダーレジストに乗り上げたことを示す概略図である。
【発明を実施するための形態】
【0018】
以下に、本発明の第1の実施形態にかかるTABテープ用の給電ロールおよび給電装置について図面を用いて説明する。図1は、本発明の一実施形態にかかる給電ロールを備える給電装置の平面図であり、図2は、図1における側面図であり、図3は、図2の要部拡大図であり、図4は、図1の給電装置を回転軸方向から見た模式的な側面図である。
【0019】
本実施形態にかかる給電装置1は、図1、図2、図3、図4に示すように、TABテープ用の給電ロール2と、給電ロール2を回転自在に支持する支持構造3と、絶縁フィルム10を介して押し付けられる給電ロール2を受け止めるための基台4と、を有している。
【0020】
絶縁フィルム10は、その両側縁部に、搬送方向に沿って等間隔に複数形成されるスプロケットホール11と、絶縁フィルム10のスプロケットホール11の幅方向内側にそれぞれ搬送方向に沿って形成される給電リード13と、給電リード13、13の間に搬送方向に複数整列して形成され半導体素子を実装するための配線パターン12と、を有している。給電リード13と配線パターン12とは、金属箔をエッチングして形成されており、電気的に接続されている。給電ロール2を給電リード13に接触させ配線パターン12に給電しながら、配線パターン12をメッキ液中に浸漬することによって、配線パターン12にメッキ層を形成することができる。
【0021】
給電ロール2は、円柱状であって、絶縁フィルム10の両側縁部に形成される給電リード13に対応して、1対の給電ロール2が設けられている。給電ロール2は、図2に示すように、その中心部に回転軸20を有し、給電ロール2の回転軸20はベアリング21により回転自在に支持されている。2つの給電ロール2は、回転軸20を共有せず、それぞれが独立して回転駆動される。支持構造3は、2つの給電ロール2に対応する箇所にベアリング21を保持するベアリングホルダ22を有している。また、給電ロール2と外部電源側とを電気的に接続するロータリーコネクタ(図示せず)が設けられ、1対の給電ロール2には外部から給電がなされる。
【0022】
そして、図3に示すように、給電ロール2の外周面は、給電リード13と接触して給電する給電面2aと、給電面2aに隣接するスプロケット面2bと、を有している。スプロケット面2bの円周面には、その周方向に沿って等間隔に複数のピン5が円周面の半径方向外方へと延出させて形成されている。ピン5は、スプロケットホール11に挿入されて絶縁フィルム10を位置決めするものである。給電面2a、スプロケット面2bは、それぞれ、給電リード13、スプロケットホール11の位置に対応させて設けられている。すなわち、図4に示すように、給電ロール2のスプロケット面2b側は複数のピン5を有するスプロケット構造となっており、絶縁フィルム10の搬送にともなって移動するスプロ
ケットホール11とピン5が係合することにより、給電ロール2が従動回転する。給電ロール2の回転速度は絶縁フィルム10の搬送速度に対応しており、給電面2aは給電リード13の搬送速度と同じ速度で回転する。このため、給電ロール2の給電面2aと給電リード13との間の相対的な移動(運動)がなく、接触による摩耗が生じにくくなる。そして、複数のピン5のいずれかがスプロケットホール11に挿入された状態に保たれるので、絶縁フィルム10の幅方向(図3中の左右方向)への位置ズレが抑制され、位置決めされることになる。
【0023】
なお、それぞれの給電ロール2の回転軸20は、小さな回転力で給電ロール2が回転するようにベアリング21に支持され、ピン5がスプロケットホール11と係合する際に、スプロケットホール11の縁を変形または損傷しないように構成する。このため、2つの給電ロール2は独立に回転駆動されるようになっている。なお、本実施形態では、給電ロール2の一方の側面に回転軸20を設けたが、両側面に、それぞれ回転軸を設けて給電ロール2を両側から回転自在に支持するようにしてもよい。また、給電ロール2のスプロケット面2bにおけるピン5の間隔は、スプロケットホール11の間隔に対応して形成すればよく、その数は特に限定されない。本実施形態では、給電部に8本のピン5が形成された場合を示している。
【0024】
基台4は、搬送される絶縁フィルム10を介して押し付けられる給電ロール2を受け止めるものであって、絶縁フィルム10を給電ロール2との間に挟んで、給電ロール2と給電リード13との接触状態を保持する。そして、本実施形態において、基台4には、給電ロール2の複数のピン5との接触を回避する溝6が絶縁フィルム10の搬送方向に沿って形成されている。
【0025】
上述したように、本実施形態においては、給電ロール2が、スプロケットホール11に挿入されて絶縁フィルム10を位置決めするピン5を周方向に複数有している。このため、絶縁フィルム10の位置ズレにより生じる、給電ロール2と給電リード13との接触不良を抑制し接続信頼性を向上することができる。具体的には、図3に示すように、絶縁フィルム10のスプロケットホール11にピン5が挿入されることにより、絶縁フィルム10の位置ズレを抑制できるため、ソルダーレジスト14への給電ロール2の乗り上げなどを防止し、接触不良を抑制することができる。したがって、給電ロール2と給電リード13との接続を確保して、配線パターン12に安定した厚さのメッキ層を形成することができる。
【0026】
また、上記実施形態では、給電ロール2が回転自在に支持されて、絶縁フィルム10の搬送にともなって移動するスプロケットホール11と給電ロール2のピン5とが係合して、給電ロール2が回転駆動される。すなわち、給電ロール2は、絶縁フィルム10の搬送に対応して従動して回転駆動されることとなり、この回転速度は絶縁フィルム10の搬送速度とほぼ同じ速度となる。従来においては、搬送用ピンローラのスプロケットピンをスプロケットホールに係合して、そのピンの力により絶縁フィルムを搬送するとともに位置決めがされていたため、スプロケットホールの縁への負荷が大きかった。一方、上記構成によれば、ピン5により、絶縁フィルム10の搬送に伴って給電ロール2が従動回転するため、スプロケットホール11の縁に対して与える負荷を低減して、スプロケットホール11の縁における変形や断裂を抑制することができる。また、従来必要とされた給電ロール2を回転駆動する駆動源を必要とせず、給電装置1を小型化・簡素化することが可能となる。
【0027】
さらに、上記実施形態では、絶縁フィルム10の両端側のそれぞれの給電リード13に対応して、1対の給電ロール2がそれぞれ独立して回転駆動される。このため、絶縁フィルム10の両端側に形成した互いに対応するスプロケットホール11の位置が絶縁フィル
ム10の長手方向において位置ズレするような場合であっても、それぞれの給電ロール2が独立して位置合わせを行い、給電ロール2の回転駆動によるスプロケットホール11の縁への負荷を抑制することができる。
【0028】
なお、上記実施形態においては、1対の給電ロール2がそれぞれ独立した構造の場合について説明したが、本発明はこれに限定されない。例えば、給電ロール2の回転軸20を共有し、一体的に回転駆動される構造でもよい。
【0029】
次に、TABテープの製造方法について、上記第1の実施形態にかかる給電装置を備えた金属メッキ装置を用いて給電してTABテープを製造する場合を説明する。
【0030】
TABテープの製造方法は、絶縁フィルムの面に金属導体層を貼り合わせる工程と、絶縁フィルムの金属導体層をエッチングして配線パターンおよび給電リードを形成する工程と、給電ロールを用いて絶縁フィルムの配線パターンに給電して電気メッキを行う工程と、を含む。
【0031】
まず、絶縁フィルムとして、例えば、ポリイミド系材料からなる基板を準備する。この絶縁フィルムの面に、金属導体層としての銅箔を貼り合せる。この貼り合わせには、接着剤を用いる方法や、絶縁フィルムの表面粗度を所定の値に調整した後、その表面に銅箔積層材を熱圧着する方法などが適用可能である。
【0032】
続いて、絶縁フィルムに貼り合わされた銅箔の表面に配線パターン、電気メッキ用の給電リードなどを形成する。すなわち、サブトラクティブ法により、銅箔をエッチングして、絶縁フィルムに配線パターンおよび給電リードが電気的に接続されるようなパターンを一体的に形成する。
【0033】
続いて、配線パターンおよび給電リードの形成された絶縁フィルムを搬送して金属メッキ装置に導入する。
【0034】
金属メッキ装置は、搬送方向の上流に、絶縁フィルムを巻き出す巻出し部と、その下流に、絶縁フィルムを巻き取る巻取り部と、が設けられており、絶縁フィルムは一定の張力下で所定の搬送速度で搬送される。巻出し部と巻取り部との間には、給電ロール2と基台4とを備える給電装置1が設けられ、給電装置1の下流には電解液で満たされたメッキ槽(図示せず)が設けられている。給電ロール2は直流電圧源(図示せず)の陰極側に接続されており、メッキ槽中には、直流電圧源の陽極に接続された電極が設けられている。
【0035】
給電装置1において、基台4と給電ロール2との間に絶縁フィルム10を挟んで、給電ロール2を絶縁フィルム10の給電リード13と接触させる。そして、直流電圧源から給電リード13を通して配線パターン12に電気メッキ用の電流を給電する。この際、給電ロール2のピン5がスプロケットホール11に挿入されるため、絶縁フィルム10の位置決めがされて、給電ロール2と給電リード13との接続が確保される。
【0036】
そして、給電ロール2により配線パターン12に給電しながら、電解液で満たされるメッキ槽中に絶縁フィルム10を浸漬させる。メッキ槽は、電解液で満たされており、直流電圧源の陽極に接続される電極を通して電圧が印可される。このメッキ槽中に給電された配線パターン12を浸漬させることで、配線パターン12にメッキ層を形成する。
【0037】
メッキ処理されたTABテープは、スリッターなどにより一定幅のTABテープ材料に切断され形成される。この切断工程において、搬送される絶縁フィルム10は、幅方向に位置ズレし、または絶縁フィルム10の側縁が蛇行して、給電リード13と給電ロール2
との接触不良が生じやすくなる。しかし、本実施形態においては、給電ロール2のピン5によりスプロケットホール11と適宜位置決めを行っているため、給電ロール2と給電リード13との接触不良を抑制することができる。したがって、配線パターン12に安定した厚さのメッキ層を形成することができる。
【0038】
本発明の第2の実施形態にかかる給電ロールとして、給電ロールが駆動源により回転駆動される給電ロールについて説明する。この第2の実施形態においては、駆動源により給電ロールが回転駆動される点が第1の実施形態と異なり、そのほかの構造については第1の実施形態と同様であるので、ここでは第1の実施形態と異なる点について説明する。
【0039】
上記第1の実施形態においては、給電ロールは、絶縁フィルムの搬送にともなってスプロケットホールに係合するピンが移動することによって、給電ロールが絶縁フィルムに従動して回転駆動されていた。これに対して、第2の実施形態においては、駆動源としてのモータにより、給電ロールは回転駆動され、給電ロールのピンがスプロケットホールに挿入されることで、絶縁フィルムが位置決めされ、絶縁フィルムの位置ズレが抑制される。このため、給電ロールと給電リードとの接触を確保でき、安定した厚さのメッキ層を形成することができる。また、モータ駆動により、スプロケットホールの移動と同調させて、ピンを有する給電ロールを同じ速度で回転できるため、ピンによるスプロケットホールの縁への負荷はほとんどない。したがって、スプロケットホールの縁における破断や変形が生じることなく、絶縁フィルムの位置決めを行うことが可能となる。
【符号の説明】
【0040】
1 給電装置
2 給電ロール
2a 給電面
2b スプロケット面
3 支持構造
4 基台
5 ピン
6 溝
10 絶縁フィルム
11 スプロケットホール
12 配線パターン
13 給電リード
14 ソルダーレジスト
20 回転軸
21 ベアリング
22 ベアリングホルダ

【特許請求の範囲】
【請求項1】
配線パターンおよびスプロケットホールを有する絶縁フィルムに形成される給電リードに接触して、前記給電リードから前記配線パターンに給電するTABテープ用の給電ロールにおいて、
前記給電ロールは、その周方向に、前記スプロケットホールに挿入されて前記絶縁フィルムを位置決めするピンを複数有することを特徴とするTABテープ用の給電ロール。
【請求項2】
請求項1に記載のTABテープ用の給電ロールにおいて、前記給電ロールは回転自在に支持され、前記絶縁フィルムの搬送にともなって移動する前記スプロケットホールと前記ピンが係合して、前記給電ロールが回転駆動されることを特徴とするTABテープ用の給電ロール。
【請求項3】
請求項1に記載のTABテープ用の給電ロールにおいて、前記給電ロールは、駆動源により回転駆動されることを特徴とするTABテープ用の給電ロール。
【請求項4】
請求項1から3のいずれか1項に記載のTABテープ用の給電ロールにおいて、前記絶縁フィルムの両端側に形成される前記給電リードに対応させて、前記給電ロールが1対設けられ、それぞれが独立して回転駆動されるように構成したことを特徴とするTABテープ用の給電ロール。
【請求項5】
請求項1から4のいずれか1項に記載のTABテープ用の給電ロールと、
前記給電ロールを回転自在に支持する支持構造と、
前記絶縁フィルムを介して押し付けられる前記給電ロールを受け止める基台と、を備えるTABテープ用の給電装置において、
前記基台には、前記スプロケットホールを貫通して延出された前記ピンとの接触を回避する溝が形成されていることを特徴とするTABテープ用の給電装置。
【請求項6】
請求項1〜4のいずれか1項に記載のTABテープ用の給電ロールを用いて、前記絶縁フィルムの前記配線パターンに給電して電気メッキを行う工程を含むことを特徴とするTABテープの製造方法。

【図1】
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【図2】
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【図3】
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【図4】
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【図5】
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【図6】
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【図7】
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