VFFS機械によるスライダー操作式ストリングジッパー付きバッグの製造方法
【課題】VFFS(vertical form-fill- seal)機械によるスライダー操作式ストリングジッパー付きバッグの製造方法を提供すること。
【解決手段】(a)ウエブ材料102の一部または多くの部分が、チューブの回りを包みながら、前記ウエブ材料を、VFFS機械を通過して、機械方向にガイドするステップ。(b)第1および第2フランジ無しジッパーストリップ44,46を、VFFS機械の充填チューブの回りを包む前記ウエブ材料の一部または多くの部分を形成していない前記ウエブ材料の、第1および第2部分へ接合するステップ。(c)前記ウエブ材料へ接合された前記第1および第2フランジ無しジッパーストリップ上へスライダーを挿入するステップ。(d)前記充填チューブから下流側において、前記ウエブ材料を横断シールするステップ。(e)製品を、前記充填チューブを通過して、直近に形成された前記横断シールの上へ落下させるステップ。
【解決手段】(a)ウエブ材料102の一部または多くの部分が、チューブの回りを包みながら、前記ウエブ材料を、VFFS機械を通過して、機械方向にガイドするステップ。(b)第1および第2フランジ無しジッパーストリップ44,46を、VFFS機械の充填チューブの回りを包む前記ウエブ材料の一部または多くの部分を形成していない前記ウエブ材料の、第1および第2部分へ接合するステップ。(c)前記ウエブ材料へ接合された前記第1および第2フランジ無しジッパーストリップ上へスライダーを挿入するステップ。(d)前記充填チューブから下流側において、前記ウエブ材料を横断シールするステップ。(e)製品を、前記充填チューブを通過して、直近に形成された前記横断シールの上へ落下させるステップ。
【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
本発明は、スライダーを操作して開閉するストリング状のジッパーを装着した開閉可能なバッグに関するものである。より具体的には、縦型式 整形−充填−シール(VFFS(vertical form-fill- seal))機械による、スライダー操作で開閉出来るストリング状ジッパーの付いた、開閉可能なバッグを製造するための方法と装置に関する。
【背景技術】
【0002】
VFFS機械によるジッパーを用いた開閉可能なバッグ製造の方法や装置は、業界では良く知られていることである。これらの従来の技術的方法や装置には、バッグ使用者の手で直接開閉する噛み合わせジッパーの製造方法や装置だけでなく、ジッパーの開閉にスライダーを用いるバッグの製造方法や装置も含まれている。
【0003】
使用者にとって、スライダー開閉ジッパー付き開閉可能なバッグは、スライダーの無い噛み合わせ式ジッパーより、スライダー付の方が容易に開閉出来るので、一般的に言ってより好ましいものである。ある種のスライダー付きバッグはフランジ付きジッパーを採用している。一方、別の種類のスライダー付きバッグでは、フランジの無い、いわゆるストリングジッパーを採用している。以降、“ストリングジッパー”という言葉を、実質上フランジの無い2本のストリングジッパーを噛み合わせて1本にしたジッパーという意味で使う。フランジ付きジッパーでは、張り出したフランジ部がバッグの内壁に熱融着されるのに対して、ストリングジッパーでは、噛み合わせ部の反対側の部分、すなわちストリングジッパーの背面に、直接、バッグの内壁を取り付ける。
【発明の開示】
【発明が解決しようとする課題】
【0004】
一般的に言って、ストリングジッパーを採用したバッグでは、フランジ付きジッパーを採用したバッグに比べて、より安価に製造することが出来る。このことは次の事が幾分なりとも寄与していることによる。すなわち、ストリングジッパーはフランジ付きジッパーに比べて、材料の量がより少なくて済むこと、より高速に大量に製造できること、そして、取扱易く貯蔵し易いこと、である。かくして、スライダー付きストリングジッパーを採用したバッグを連続的かつ自動的に製造するための方法や装置を提供することは、商業的に見て極めて望ましく有利なことである。特に、VFFS機械に対して、スライダー操作式ストリングジッパー付きバッグの製造方法や装置が提供されることが望まれている。
【課題を解決するための手段】
【0005】
本発明は、VFFS機械によるスライダー操作式ストリングジッパー付きバッグの製造方法に関する。
【0006】
本発明のひとつの形態は、以下に記載の各ステップにおけるバッグの製造方法に関するものである。すなわち、(a)ウエブ材料(フィルム状素材)の一部または多くの部分が、チューブの回りを包みながら、前記ウエブ材料を、縦型式 整形−充填−シール(VFFS)機械を通過して、機械方向にガイドするステップ。
(b)第1および第2フランジ無しジッパーストリップを、チューブの回りを包むウエブ材料の一部または多くの部分を形成していないウエブ材料の、第1および第2部分へ接合するステップ。
(c)ウエブ材料へ接合された第1および第2フランジ無しジッパーストリップ上へスライダーを挿入するステップ。
(d)チューブから下流側において、ウエブ材料を横断シールするステップ。
(e)製品を、チューブを通して、直近に形成された横断シールの上へ落下させるステップ。
【0007】
本発明の別の形態は、以下に記載の各ステップにおけるスライダー操作式ストリングジッパーの自動製造方法にある。すなわち(a)ウエブ材料はその通路に沿って間欠的に送り込まれ、チューブを部分的に包みはじめ、進むにつれて、間欠送付された1番目と2番目のウエブ材料は、同じ軸心を持ったチューブの、それぞれ定められた部分を包み込み、一方、間欠送付される3番目と4番目のウエブ材料部分は、通常はチューブから半径方向に出ている状態にするステップ。 (b)各一時休止時間中に、第1と第2のフランジ無しジッパーストリングが、ウエブ材料の3番目と4番目の各部分に接合される。その間、1番目と2番目のウエブ材料は、前記のチューブを所定の位置で包んでおり、それによってジッパーとウエブ材料が組み合わされるステップ。(c)各一時休止時間中に、3番目と4番目のウエブ材料に各々接合されている第1と第2のフランジ無しジッパーストリングにスライダーを挿入するステップ。(d)各一時休止時間中で、ステップ(b)が実行された後、前記チューブの出口端より低い位置で、最初のウエブ材料を横断シールするステップ。(e)各一時休止時間中で、ステップ(d)が実行された後、製品を、前記チューブに沿って、直近に形成された横断シールの位置にまで落下させるステップ。(f)各一時休止時間中に、シールされた部分を横切って、ジッパーとウエブ材料の接合体を切断し、その結果、完成したバッグを、ウエブ材料とジッパーの接合体から切り離すステップ。
【0008】
本発明のさらなる別の形態は、以下に記載の各ステップにおける製造方法にある。すなわち、(a)平らな状態では幅寸法が同じで幅両端の線が平行である所定の長さのウエブ材料を送り込む際、その長さの大部分を、同一軸心を持ったチューブの周りに包み込むように、また、ウエブ材料の幅の第一の側面端と第二の側面端に近い部分が、その長さの間、ある間隙を保ってチューブの外側に互いに対向して伸長するように、ガイドするステップ。(b)フランジ無しの第1および第2のストリングジッパーが噛み合った状態の、所定の長さのストリングジッパーが、チューブの軸心に平行で、かつチューブから離れた状態で、前記ウエブ材料の第1と第2部分との間隙に配置されるようにガイドするステップ。(c)前記の所定の長さのストリングジッパーを、所定の長さの主要部分がチューブを包んでいるウエブ材料の各部分に接合してジッパーとウエブ材料の接合体を形成し、第1のフランジ無しジッパーストリングを1番目のウエブ材料の対応部分に、第2のフランジ無しジッパーストリングを2番目のウエブ材料の対応位置に、接合するステップ。(d)所定の長さのウエブ材料の主要部分がチューブを包んでいる状態で、このジッパーとウエブ材料の接合体にスライダーを挿入するステップ。
【0009】
本発明のさらなる別の形態は、以下に記載の各ステップにおける製造方法にある。すなわち(a)平らな状態では幅寸法が同じで第1および第2の側端部の線が平行である所定の長さのウエブ材料を、(i)ウエブ材料の所定の長さの第1および第2の部分が各チューブの周りを包み込むように、(ii)ウエブ材料の第1および第2の側端部に近い第1および第2部分のマージン部分が所定の長さで向かい合ってチューブの外側に突き出ているように、(iii ) 間隙を保って対向している第1および第2の壁を持つループにより繋がった状態になるように、ウエブ材料をガイドするステップ。(b)噛み合った状態の第1および第2のフランジ無しストリングジッパーを備える、所定の長さのストリングジッパーを、チューブの軸心に平行でかつチューブから離れた状態で、前記のループ状に繋がって相対しているバッグの第1と第2の壁面との間隙中に配置されるようにガイドするステップ。(c)前記の所定の長さのストリングジッパーが、ウエブ材料の所定の長さの一部または多くの部分がチューブの各部分を包んでいる状態で、ウエブ材料の各長さの部分に接合され、ジッパーとウエブ材料の接合体が形成され、第1のフランジ無しジッパーストリングは第1の部分へ接合され、第2のフランジ無しジッパーストリングは第2の部分へ接合されるステップ。(d)ストリングジッパーからはみ出ているループ状のウエブ材料を切除するステップ。(e)ステップ(d)の終了後、所定の長さのウエブ材料の一部または多くの部分がチューブを包んでいる状態で、このジッパーとウエブ材料の接合体の上にスライダーを挿入するステップ。
【0010】
本発明のさらなる別の形態は、以下に記載の各ステップにおける製造方法にある。すなわち(a)平らな状態では幅寸法が同じで第1および第2の側端部の線が平行である所定の長さのウエブ材料を、 (i) ウエブ材料の所定の長さの第1および第2の部分が、各チューブの周りを包み込むように、(ii) ウエブ材料の第1および第2の側端部に近い、第1および第2部分のマージン部分が、所定の長さで、対向してチューブの外側に突き出ているように、 (iii )前記第1および第2の部分が、間隙を保って対向する第1および第2の内壁を備えるMの形に折りたたまれたウエブ材料によって繋がった状態になるよう、ウエブ材料をガイドするステップ。(b)噛み合った状態の第1および第2のフランジ無しストリングジッパーを備える、所定の長さのストリングジッパーを、チューブの軸心に平行でかつチューブから離れた状態で、折りたたまれた部分の第1および第2の内壁面の間隙中に配置されるようにガイドするステップ。(c)前記の所定の長さのストリングジッパーが、ウエブ材料の所定の長さの一部または多くの部分がチューブの各部分を包んでいる状態で、ウエブ材料の各長さの部分に接合され、ジッパーとウエブ材料の接合体が形成され、第1のフランジ無しジッパーストリングは第1の部分へ接合され、第2のフランジ無しジッパーストリングは第2の部分へ接合されるステップ。(d)所定の長さのウエブ材料の一部または多くの部分がチューブを包んでいる状態で、前記ジッパーとウエブ材料の接合体の上にスライダーを挿入するステップ。
【0011】
本発明の別の形態は、以下に記載の各ステップで構成される製造方法にある。すなわち(a) ウエブ材料を、機械方向に、縦型の整形−充填−シール(VFFS)機械を通過するようガイドするステップ。 (b)ストリングジッパーを、前記のVFFS機械の上流側で、ウエブ材料に接合するステップ。(c)スライダーを、前記のVFFS機械のチューブに隣接した位置で、前記スライダーを前記ストリングジッパーに被せて、前記接合済のウエブ材料に挿入するステップ。(d)ウエブ材料を、チューブを通過した下流側で、横断シールするステップ。(e)製品を、チューブを通して、直近に形成された横断シールの上に落下させるステップ。
【0012】
本発明のさらに別の形態は、以下に記載の各ステップで構成される製造方法にある。すなわち(a)ウエブ材料を、機械方向に、縦型の整形−充填−シール(VFFS)機械を通り、ウエブ材料の多くの部分が、VFFS機械のチューブ外周の各部分を包むようにガイドするステップ。(b)ウエブ材料を、ストリングジッパーの両側部に接合し、ウエブ材料とストリングジッパーの接合体を整形するステップ。この接合ステップはVFFS機械の上流側で実行される。(c)ウエブ材料とジッパーを接合する工程ではみ出た、少なくとも一方のウエブ材料部分を、VFFS機械の上流側で取り除くステップ。ただし、(b)ステップの終了後取り除く場合は、VFFS機械の下流側で行う。(d)VFFS機械の上流側で、かつ、ステップ(b)が実行された下流側で、スライダーをストリングジッパーに挿入するステップ。(e)前記チューブの下流側で、ウエブ材料の横断シールを実行するステップ。(f)製品を、チューブを通し、直近に形成された横断シールの上に落下させるステップ。
【発明を実施するための最良の形態】
【0013】
図を参照して説明を行う。図が異なっていても同類の構成部品に対しては同じ符番が付けられている。
【0014】
バッグまたは収容体2と、スライダー10を操作して開閉できる機能を持ったフレキシブルなプラスティックジッパー4、を備えている開閉可能なパッケージが、図1に記載されている。ここで了解しておくべきことは、本願で開示される製造方法により、図1に示した開閉可能なパッケージ、または、図1とは異なる構造をもった開閉可能なパッケージを作ることが出来るが、そこに共通していることはスライダー操作で開閉するストリングジッパーが付いているパッケージだということである。
【0015】
バッグ2を、単一層の熱可塑性プラスティックや、異なった種々の材料の2層以上の積層材等を含む、適切であればどんなバッグ用ウエブ材料(フィルム状素材)からでも作ることが可能である。例えば、積層材として、プラスティックがコーティングされた紙や、金属が被覆された熱可塑性ウエブ材料等の、異なった熱可塑性材料を2層に組み合わせた積層材を使おうと思えば使うことができる。適切な熱可塑性材料として次のようなものが挙げられる、すなわち、低密度ポリエチレン、実質上線形となっている共重合体のエチレン、C3−C8α−オレフィン、ポリプロリレン、塩化ビニリデン樹脂、これらの高分子化合物の2つかそれ以上の混合材料、またはこれらの高分子化合物のひとつに他の熱可塑性高分子化合物を混合した材料。当業者なら、ここに挙げた材料リストの他にも適切な熱可塑性材料は多々あるということを、理解する筈である。バッグ用ウエブ材料の厚さは0.508ミリ(2mils)以下であることが好ましい。
【0016】
構造的に、バッグ2には、シーム(接合域)16と18(図1に破線で示されている)によってバッグの両側端部がしっかりと結合されている対向する壁(図1では前面側の2aしか見えていない)が備わっている。この両側端部は、従来の方法、例えば、熱と圧力をかける方法で形成されている。バッグ構成壁の底部もまた、底部シームまたは横断シール20を形成するために、両壁面が熱で接合され、シールされている。また、機能的に等価な手段を使うことも可能である。例えば誘導加熱に替えて超音波エネルギーを使う、といった代替手段を用いることも出来る。
【0017】
バッグ2の上端部には開閉口があり、その内側には押し出し成型されたプラスティックジッパー4が付いている。このジッパー4は、互いに噛み合せ自在の一対のジッパー部品を備えている。一つのジッパー部品6が図1に見えている。ジッパー部品のプロフィールはどんなものでも採用できる。例えば、ジッパー部品のプロフィールは、凸と凹の要素、または鉤型の要素、あるいは球型の要素、で閉じる形状を構成するものでもよい。ジッパーの好ましい材料はポリエチレンであるが、ポリプロピレンや他のプラスティック材料を使うことも可能である。特に、前と後のバッグ壁の上端マージン部には、各シッパー部品が、誘導加熱による方法でシールされている。
【0018】
ジッパーは、スライダー10をジッパー部品に沿って滑らせることで操作される。スライダーがジッパーを跨って動くにつれて、ジッパーが開いたり閉ったりする。図1に示すように、スライダーがジッパーに沿って閉める方向“C”に動くと対向しているジッパー部品は噛み合わされ、または、開ける方向の“O”に動くとジッパー部品は分離される。
【0019】
図1に示すように、バッグには、スライダーが、ジッパーが全閉位置または全開位置に達した際、ジッパーが終端から外れないようにするための終端ストッパー12ならびに14が備えられている。この2つのストッパーには次の二通りの機能がある、一つは、スライダーがジッパーの終端から外れないようにするためのストッパー機能、もう一つは、通常の使い方では、ジッパー部品の噛み合い部分に働く力でジッパーが開いてしまわないようにすると共に、ジッパー部品の噛み合わせ部の形状を保つ機能、である。これらの終端ストッパーは、典型的には、ジッパー部品上でスタンプ(固着)領域を構成している。これらのスタンプされた終端ストッパーは、ジッパー部品が相互に融合しており、ジッパーの端面は平らにされている。この融合作業は、典型的には、超音波エネルギーを使って行われるが、代わりに十分な熱と圧力をかけることによって行うことも出来る。超音波スタンピングは、米国特許出願番号第10/113,489号、名称が“Method and Apparatus for Ultrasonically Stomping Slider End Stops on Zipper”で公開されているタイプの超音波接合装置で行うことが出来る。
【0020】
開閉自在なパッケージあるいはバッグは、収容体2と、スライダー10を操作して開閉できる機能を持ったフレキシブルなプラスティックストリングジッパー4と、から構成されている。この開閉自在なパッケージまたはバッグが、図2に部分的に記載されている。この図は、米国特許出願番号、第10/367,450号から転載したものである。この収容体2は、図1の説明で記述されているように、対向している前と後の壁2aと2bから構成されており、壁の3つの側端部が接合されている。
【0021】
ジッパーストリップ8は、1つのベース(基部となる部分)と、2つの、一般的には、矢のような形のリブ状の雄型閉鎖部材、またはベースから突き出ている部材とを備えている。ジッパーストリップ6は、シーリングブリッジで繋がっている2組の鉤状の把持用あご部を備えている。この2組の鉤状部は、相手となるジッパーストリップ8の雄型突起部を受け入れる雌型形態部を形作っている。また、一つのジッパー部品が1つの雄型と1つの雌型形態部を持ち、もう一つのジッパー部品が雌型部と雄型突起部を持つことも可能であり、または各ジッパー部品が二つ以上の雄型部または雌型部を持つことも可能であろう。 ジッパー ストリップ6のシーリングブリッジとジッパーストリップ8のベースは、弾力性があってフレキシブルな、バッグのウエブ材料より厚い、自身で支持可能な構造体である。雄型閉鎖体はベースと一体で成型され、雌型閉鎖体はシーリングブリッジと一体で成型される。
【0022】
バッグ壁2aと2bの上側余裕部は、各シーリングブリッジとベースの背面に接合されている。図2に示すように、このバッグ用ウエブ材料の上側マージン部は、スライダーがジッパーに沿って動くのに干渉しない程度の、あるいはジッパー形態部に巻き込まれない程度の、短い自由端を有する。
【0023】
スライダー10 は、上部の壁22と一対の側壁24と26とから構成されており、ストリングジッパーの通路用のトンネルを形作っている。トンネルの幅は、プロウ(ストリングジッパーを分離させる部材28で分離された部分では実質的に一定であり、プロウの終端からスライダーの閉じる方の端面に向かって狭くなって行く。スライダーの閉じ口の終端面が図2に見えている。バッグの壁2aと2bの上マージン部は、ジッパーストリップ6あるいは8の背面に接合されており、各ジッパーストリップ6、8と、各スライダーの壁26、24との間に配置される。また、図2に示すスライダーは、他方より長い一方の脚(即ち側壁26)がついている。言い換えれば、側壁26の張り出し部30は、反対側の壁24の下端より低い位置まで突き出ているのである。このデザインは、スライダーをスライダー挿入装置に自動で送り込む際、スライダーが適正に方向づけられることを容易にしている。
【0024】
プロウまたは分離手段28は、上部壁22の中央部から、両側壁24、26の最低部分よりさらに低い高さにまで垂れ下がっている。このプロウ28は、前記トンネルを対向して通過するジッパーストリップの間に配置されている。プロウの先端は、切り取られ、丸められた端部と両端で平らにされた角部とを持ち、スライダーを自動で挿入するに当たってジッパーストリングに乗り上げることなく、プロウが挿入されることを容易にしている。スライダーがジッパーを開く方向に動くにつれて(すなわち、スライダーの閉鎖端を案内にして)、このプロウ28が、噛み合っているジッパーストリング6と8の間をこじ開けて行く。
【0025】
図2の実施形態において、スライダー10は、側壁26から内側に突き出ている保持用突起部またはレッジ(棚)32、ならびに側壁24から突き出ている保持用突起部またはレッジ34を備える。互いに対向して突き出ているこのレッジは、それぞれが、スライダーがジッパーを掴んではなさない掛け金の役割を果たしており、それによって、スライダーが抜け出す際の抵抗を大きくしている。さらに棚状のレッジ32と34は、一般的には水平な面のそれぞれの内側側端部から、下側かつ外側に広がって傾斜している底面36および38を備える。この傾斜底面36および38は、実質上平坦であり、ジッパーの開口部へ、スライダーを自動挿入する時、ジッパー ストリップ6と8をスライダートンネル内へガイドする役割を果たしている。
【0026】
スライダーは、多数の構成部品で作られ、そして接合やスナップ留めされることも可能である。スライダーは、また、一体形で作ることも可能である。また、スライダーは、例えば射出成型のような、適切ならどんな方法によってでも作ることができる。さらに、スライダーは、ナイロン、ポリプロピレン、ポリスチレン、アセタール樹脂、ポリケトン、ポリブチレンテレフタル樹脂、高密度ポリエチレン、ポリカーボネート、またはABS等、適切ならどんなプラスティック材料を使ってでも成型することが出来る。
【0027】
本発明はVFFS機械を使ったスライダー操作式ストリングジッパー付きバッグの製造方法に関するものである。図2には、特有の構造を持ったスライダー操作式ストリングジッパー付バッグの一部が示されている。しかしながら、本願で開示される製造方法は、図2に示されている構造のバッグに限定して適用されるものではない。特に、開閉可能なバッグの製造に使えるストリングジッパーとスライダーの構造は、図2に示されたものとは異なっていることも可能である。例えば、図2に示されている2つの雄形と2つの雌形の組み合わせに代えて、1つの雄形と1つの雌形を持ったストリングジッパーであってもよいのであり、スライダーも分離用フィンガーのないタイプでもいいのである。
【0028】
VFFS機械による、フランジ付きジッパーを装着した、スライダー操作で開閉可能なバッグの製造技術は広く知られているが、本発明は、フランジの無いジッパーを装着した、スライダー操作で開閉可能なバッグを作ることを提案するものである。VFFS機械でストリングジッパーを採用することにはいくつかの利点がある。フランジが取り除いてあること、押し出し成型が早く出来ること、同じ押出し型から単位時間当たりにより多くのジッパーを成型できること、によりジッパーのコストが実質的に安くなる利点ばかりでなく、その製造プロセス自体に対しても利点がある。すなわち、フランジを取り除くことで、1個のスプール(巻枠)に実質的により長いジッパーを巻くことが出来、スプールの機械への取替え時間のロスが少なくなること。このストリングジッパーはスプールに巻き取り易く、スプールから引き出すのも容易で、かつ、フランジを考慮したジッパーの供給を行う必要が無いことから、機械にジッパーをガイドするのも容易であること。しかしながら、これらの利点を活用するためには、ウエブ材料のストリングジッパーへの取り付け方法、ならびにスライダーの組み付け方法にいくらかの変更を行う必要がある。これらの変更には、ウエブ材料をストリングジッパーの背面またはベースにガイドしてシールを実行する方法、ならびに、スライダーをウエブ材料とジッパーの接合体に組み付ける方法、が含まれている。
【0029】
本発明をより良く理解するために、スライダー操作式フランジ付きジッパーを装着した、開閉可能なバッグの製造方法のいくつかについて簡単な説明を行う。その後、スライダー操作式ストリングジッパーを装着した開閉可能なバッグの製作に必要な装置の変更について、さらに詳しい説明を行っていく。
【0030】
図3には、従来型のVFFS機械100で製造された、スライダー付フランジ付きのジッパーストリップが装着された開閉可能なバッグが示されている。 熱可塑性プラスティックフィルム102 が、連続供給ロール(図示せず)からVFFS機械100に供給され、整形カラー104に巻きつき、ウエブ材料102の長手方向の縁108、110が合わさってチューブ状になるように、ウエブ材料が充填チューブ106を包み込む。ウエブ材料は、周知の方法であるが、一般的には、整形カラーと整形チューブ上端の間に配置された円形状の隙間(図3には示されず)を通過する。
【0031】
続いて図3を参照する。スライダー11が予め装着されている(すなわち、ジッパーに沿って一定の間隔で装着されている)噛み合った状態のフランジ付ジッパー5が、供給リール112上のコイルから連続して供給される。このフランジ付ジッパーは、ウエブ材料102の長手方向の縁108と110の間にガイドされてくる(従来の方法であり、図示せず)。その後、縦型のシール用バー114によって、ジッパーのフランジ部(図示せず)が、バッグの上部となるように、ウエブ材料の長手方向の縁108と110にシールされる。スライダー11は、ジッパー5のシール作業に干渉しないように、また、縦型のシール用バー114に衝突しないように、縦型のシール用バー114がある間を通過する必要がある。このような訳で、ジッパーのフランジ部は、スライダー11と縦型のシール用バー114の間で干渉が全く起きないように、十分な長さ(幅)を持たせたものになっている。このジッパーフランジは、ジッパー5がセットローラー116によってVFFS機械100の中へガイドされ、それによってジッパーがウエブ材料の縁端部と一直線に配列されることに役立っている。
【0032】
次に、VFFS機械100のさらに下流側で、横断シールバー118がチューブ状のウエブ材料を横断シールし、バッグの側マージン部を形成する。横断シールバー118は、ウエブ材料102から作られつつあるバッグの前方のマージン部と、先行して作られたバッグ126の後方のマージン部を同時に横断シールする。(先行するバッグの前方のマージン部は、その前の横断シール作業で形成されている。) そして先行するバッグ126の両側シール部の間に1個のスライダーが確保されて、先行するバッグ126はウエブ材料102から切り離される。 前方のマージン部120が横断シールされた後、必要ならば、チューブ106の上部の漏斗を通してバッグに物を充填することが可能である。横断シールバー118は、スライダー11が外れないように、ジッパー5の端部をもシールする。ウエブ材料102が再び前進すると、横断シールバー118は、この両側シール部の間に1個のスライダーを確保して送り出したバッグの第2の横断シールを行い、バッグの切り離しを行い、次のバッグの第1の横断シールもまた完了させる。このようにして、スライダー操作式ジッパー付バッグが連続的に製造されて行く。
【0033】
他の、スライダー操作で開閉可能なフランジ付ジッパー装着バッグ製造用の、従来型VFFS機械100’が、図4に示されている。この実施形態において、図3で示したVFFS機械100の構成部分と同じ働きの要素と同じ参照番号が付してあるVFFS機械100’の要素は、概括的には同じような働きをする。図4の機械で異なる点は、ジッパー5に予めスライダー11が装着されてはいないことである。と言うより、スライダー11は、ジッパーがウエブ材料102の両縁108と110にシールされた後で、ジッパーに装着されるのである。
【0034】
図4に示すように、スライダーは繋がって巻かれているコイル128からスライダー挿入装置130に供給される。個々のスライダーはコネクター132を介して隣のスライダーの近くに繋げられている。この繋ぎ方には多数の方法がある。例えば、スライダーは機械的に繋ぐことも出来る。また、スライダーは粘着テープで繋ぐこともできる。さらにまた、スライダーは金属やプラスティックのワイヤーで繋ぐこともあり得るし、プラスティック“ランナー”により一緒に成形することも出来る。とにかく、繋がったスライダー11はスライダー挿入装置130に供給される。ウエブ材料102がVFFS機械100’を通過して進むにつれ、そしてバッグが製造されるにつれ、スライダー11が1つずつコネクター132から取り外され、その時点で作られつつあるバッグ122に接着されて行く。スライダー11がジッパー5に装着された後、空になったコネクター132はスライダー挿入装置130から搬出され、横断シールバー118によって第1のバッグのサイドシールが作られる。かくして、バッグは前述と同じように製造されて行く。
【0035】
また、スライダーが個別積層式のボックスマガジン(図示せず)をスライダー挿入装置に接続する方法もよく知られている。ウエブ材料が機械を通って進むにつれ、そして、ジッパーがウエブ材料に接着されるにつれ、スライダーが、スライダー挿入装置によって、個々のバッグのジッパーに自動的に装着されて行く。このマガジンは、別のマガジンと交換することが出来、空になった時点で別のマガジンを付け替える。また、一般的に使われている、スライダーが充填されているコイル状のマガジンのような、他のタイプのマガジンをも採用することが可能である。
【0036】
さらに知られている代替案として、スライダーの向きを揃えてスライダー挿入装置へ供給することの可能な、振動式供給ボウル(図示せず)を使うことも出来る。バッグメーカーによって、ばら荷状態のスライダーが振動供給ボウルに入れられる。すると、振動供給ボウルによってスライダーの向きが揃えられ、スライダー挿入装置に供給され、次にジッパーにスライダーが装着される。振動供給ボウルは、並進運動(前後動)か回動運動かのどちらかの様式で振動する。一般的に、VFFS機械が低速、例えば1分間あたり60個以下のバッグ製造速度、で運転される場合は、並進運動の装置が採用される。しかし、もっと早い速度が要求される場合は、高速の供給に追従出来るよう、回動運動タイプの供給ボウルが採用されるべきである。
【0037】
従来型VFFS機械の作動状況を、図3および4を参照して概括的に述べてきた。その理由は、似たような構成要素が、本願に開示される本発明の実施形態に採り入れられているからである。幅広いコンセプトとして、本願に開示される製造方法は次のステップを備える。(a)ウエブ材料を、機械方向に、縦型の整形−充填−シール(VFFS)機械を通過して、ウエブ材料の一部または多くの部分が、充填チューブを包み込んで行くよう、ガイドするステップ。 (b)一対のフランジ無しのジッパーストリップを、ウエブ材料の各部分に、接合するステップ。(c)ウエブ材料が接合されているフランジ無しジッパーストリップにスライダーを挿入するステップ。(d)充填チューブから下流側で、ウエブ材料を横断シールするステップ。(e)製品を、充填チューブを通過し、直近に形成された横断シールの位置にまで落下させるステップ。この方法の六つの実施形態を、図5から図16を参照して記述して行くが、これらの明示された実施形態に、特許の範囲を限定する意図は全くない。引き続き、代表的なスライダー挿入装置について、これはスライダーにプロウ(すなわち、分離用のフィンガー)がついている場合でも、公開されたどんな製造方法にも適用出来るものであるが、 図17から図19を参照して詳細に記述して行く。しかしながら、他のいかなる適切なスラダー挿入装置も使用出来るのだということを理解しなければならない。特に、スライダーにプロウが付いていない場合には、押し出し成型されたプラスティックジッパー上の、プロウ無しのスライダーを挿入する従来方法を、図17から図19に記述するスライダー挿入装置に替えて、採用出来る。
【0038】
以降に開示される六つの製造方法のそれぞれにおいて、VFFS機械を通るウエブ材料は断続的に進んで行くが、充填チューブに沿った、あるいは充填チューブの下流側で行われる全ての作業は、一時休止時間(進行が停止している時間帯)に行われる。全ての六つの製造方法には共通して次のステップが含まれている。すなわち、ウエブ材料の部分が充填チューブの各部分を包み込むステップ、一対のフランジ無しジッパーストリップをフウエブ材料に接合するステップ、スライダーをストリングジッパーに挿入するステップ、ウエブ材料を一定の間隔を空けて横断シールするステップ、バッグ前進物を充填チューブを通過して充填するステップ、続いて、充填されたバッグを、まだ製造工程中の残りのジッパーとウエブ材料の接合体から切り離すステップ。これらの製造方法は、しかしながら、ジッパーストリップがウエブ材料に接合される位置やスライダーが挿入される位置に対応して変わってくる。(これから説明するように、六つの開示製造方法の内、五つの方法で、スライダーの挿入は充填チューブに沿ったステーションで行われてはいるが。)
【0039】
本願で開示される最初の二通りの製造方法では、ストリングジッパーは、上流側または整形カラーならびに充填チューブの前側で、バッグを作るウエブ材料に接着され、シールされる。 図5に一部が示されている第一の方法では、ストリングジッパー4’を構成している一対の噛み合っているフランジ無しのジッパーストリップ44と46が、バッグ用ウエブ材料102の一方の側端部に平行で、ウエブ材料のマージン部と直面する位置(図5に示されている)または側端部から離れてはいるが側端部近くの帯状の部分(図5に示されていない)にガイドされる。[ここで使っている“マージン部”とは、側端部と側端部に極近い区域、すなわち境界を意味する] 前者のケースでは、ジッパーの消費材側にはみ出たウエブ材料の余剰部分を切り取る必要はない。その理由は、ウエブ材料の側端部が、通常は、ジッパーの上端と一直線に揃っており、実質的にウエブ材料がはみ出していないか、または、はみ出ているとしても、スライダーがストリングジッパーに沿って動くのに邪魔にならない程度のものだからである。後者のケースでは、ストリングジッパーの外側の余剰なウエブ材料は、スライダーとの干渉を避けるために切り取られる必要がある。図5に示すように、ストリングジッパー4’ は、その装置は、図示しない手段により、ストリングジッパーが機械方向に送り込まれる際、ストリングジッパーをガイドする溝を有するジッパーガイド40によって所定の位置にガイドされてくる。同時に、ウエブ材料102が機械方向に進んでくる。 ジッパーとウエブ材料の両方が連続して進行するケースでは、ジッパーをシールする作業は従来方法によって連続的に行われるが、ジッパーシール用ステーションとVFFS機械の間に、従来型のダンサーアッセンブリー(図示せず)が設置される。ダンサーアッセンブリーによって、ウエブ材料の連続した動きは、VFFS機械の作業と同調させた、間欠的な動きに変換される。また、ジッパーシール作業をVFFS機械の間欠的な作業に同調させて、間欠的に行うことも出来る。どちらのケースでもジッパーシール用ステーションは従来型の装置である。例えば、シール作業は電気的に加熱されるシール用バー42を使って行うことが出来る。図5で述べる例では、加熱されたシール用バー42は、ウエブ材料102のマージン部がフランジ無しのジッパーストリップ46 の背面に接合されている位置に示されている。ジッパーシールを連続的に行うケースでは、熱は、テフロン(登録商標)または同類の材質で作られて一式のローラー(図示せず)によって循環する無限の防護ストリップ(図示せず)を介して伝えられる。テフロン(登録商標)の防護ストリップはウエブ材料ならびにジッパーと一緒に動き、熱伝導シール作業中に、バッグ用ウエブ材料が静止状態で加熱されているシール用バーに固着することを防いでいる。
【0040】
図6に示すように、ストリングジッパーがウエブ材料に接合された後、このウエブ材料102は、整形カラー(図6には示さず)を越えて、充填チューブ106の外周に進行する。その時、ウエブ材料のもう一方の側端部が、フランジ無しジッパー44 の側端部と一直線になるようにガイドされている。ウエブ材料のマージン部(図6に示されている)、または、側端部から離れてはいるが側端部近くの帯状の部分(図示せず)が、続いてフランジ無しジッパーストリップ44の背面に接合される。本方法の実施形態の一つでは、各ガイドは、ウエブ材料の側端部をガイドし、さらにフランジ無しジッパーストリップのベースの側端部にそれを一直線に整列させる。続いて、スライダーがストリングジッパーに組み付けられる。もし、スライダーに分離手段またはプロウが付いている場合には、動いているジッパーは静止している分離手段によってこじ開けられるが、ガイドによって一直線の整列状態は保持されている。続いて、部分的に開いていて、かつ部分的に閉じているジッパーの部分にスライダーが挿入される。また、本方法の実施形態の一つに、続いて、1セットのローラー(図示せず)が、スライダーの後ろでジッパーを閉じて行くことが挙げられる。このセットローラーは、必要品として、スライダーが通過するのを可能にするように分離されている。 また、1個のローラーと1枚の保持板を使うことも出来る。プロウ付のスライダーを挿入する装置に関する他の実施形態は、この後で図17から図19を参照してさらに詳しく記述されている。
【0041】
図7に一部を示している第2の製造方法では、分離されているフランジ無しジッパーストリップ44と46は、バッグ用ウエブ材料102の各位置に、各側端部と平行で、ウエブ材料の両側のマージン部、または側端部から離れてはいるが側端部近くの帯状の部分(図示せず)で、直面する形(図7に示されている)にガイドされる。ストリングジッパーから外側へはみ出た余剰なウエブ材料は、スライダーとの干渉を防ぐために必要なら、切り取ることが出来る。図7に示すように、フランジ無しジッパーストリップ46は、方法は示されてはいないが、ウエブ材料が機械方向に供給されてくる際、ジッパーストリップをガイドする溝があるジッパーガイド40aによって、所定の位置にガイドされる。一方、フランジ無しジッパーストリップ44は、方法は示されてはいないが、ウエブ材料が機械方向に供給されてくる際、ジッパーストリップをガイドする溝があるジッパーガイド40bによって、所定の位置にガイドされる。これらのジッパーストリップが供給されてくるのと同時に、ウエブ材料102が機械方向に進められる。ジッパーストリップ44および46は、次に、ウエブ材料102の各マージン部へ、各加熱シール用バー42によって、シールされる。
【0042】
図8に示すように、ジッパーストリップがウエブ材料に接合された後、ウエブ材料102は、整形カラー(図8には示せず)を越えて、充填チューブ106の外周に包み込まれ、同時にジッパーストリップ44および46は、それぞれの溝を持ったガイド52によってガイドされ、整列されている。このジッパーストリップはガイド52の中では開放している。図9に示すように、ガイド52の下流側で、スライダーがスライダー挿入装置54によって開いているストリングジッパー4’に装着される。スライダー挿入装置54の下流側では、ストリングジッパー4’はジッパーを閉鎖機構56によって閉じられる。このジッパー閉鎖機構には、このジッパーとウエブ材料の接合体が進んで行く際、取り付けられたスライダーを通過させることが出来る後退自在手段を有している。
【0043】
図10には、ストリングジッパー4’ が、VFFS機械のチューブ106の周囲を取り巻いているウエブ材料の両マージン部に、第3の製造方法によって、接合されている状態の断面が示されている。この製造方法では、ストリングジッパーは、充填チューブ106に沿った位置で、ウエブ材料に接合される。最初に、ウエブ材料102は、供給ロール(図示せず)から繰り出され、整形カラー(図示せず)を越えて進行する。次に、ウエブ材料102は充填チューブ106を包み込む。 ウエブ材料の幅は、充填チューブの外周より大きくなっている。ウエブ材料の各マージン部は、チューブから離れて、チューブと隙間を持って対向する位置に、互いに出来るだけ整列されるように、ガイドされる。続いて、ストリングジッパー4’が、ウエブ材料102の二つのマージン部の隙間に、ジッパーストリップの上端部がウエブ材料の両側端部と大体一直線に配列されるように、差し込まれてくる。典型的には、ジッパーストリップは、進行する際、ジッパーガイド(図示せず)の溝の壁面に接触しながらガイドされる。ストリングジッパー4’がウエブ材料の両側端部と整列されると、ジッパーストリップのベースは、一対の往復動する加熱されたシール用バー48aおよび48bによって、ウエブ材料のマージン部に接合される。その後、スライダーがストリングジッパーに挿入され、ウエブ材料が横断シールされ、製品が横断シールの上に落下し、シールされたウエブ材料によって形作られた収容体の内部容積が充填される。次の横断シール部は、充填されたバッグを、製作工程中の、ジッパーとウエブ材料の接合部材から切断するために、切断される。
【0044】
図11に示されている第4の製造方法では、ウエブ材料の各部分が、充填チューブ106の周りの各部分を包み込んでいる。同時に、充填チューブを包み込んでいないウエブ材料の一部は、3回折り返してたたまれ、充填チューブに沿ったM形の襞を形成している。一方、ウエブ材料のマージン部(側端部から始まる)は、充填チューブの別の部分に沿って、対向する状態にガイドされている。 続いて、ストリングジッパーが、襞の中央の折りたたみの中に差し込まれ、フランジ無しジッパーストリップの2つのベースは、加熱されたシール用バー48aおよび48b によって、凹状に折りたたまれた中央の反対側の壁も含めてシールされる。このシッパーシール作業で、2重のウエブ材料が、接合されて、各フランジ無しジッパーストリップの背面に接合される。[この作業は、”Tamper-Evident Reclosable Bag Having Slider Actuated String Zipper”というタイトルで、2003年7月10に出願された米国特許出願番号第10/617,234号に開示されている。] 同時に、ウエブ材料の自由な二つのマージン部は、例えば、折りたたみ部から90度方向でも180度方向の位置ででも、従来型の加熱シール用バー58および60によってシールされる。
【0045】
M字に急激に折り曲げられた端部の中央襞は、ストリングジッパーの製品側のバッグの内部で、接着( tamper-evident )膜を形成している。この膜の両端はそれぞれの側面シール部でシールされている。バッグの内容物を取り出す際には、使用者は最初にスライダーを操作してジッパーを開け、次にバッグの内側にある膜を引きちぎるか破るかして開けなければならない。膜を破り易くするため、膜には、例えば、ミシン目を入れるとか、膜の全長に亘る切り込み線を入れるとかして、破る際の抵抗を少なくしている。ミシン目には、米国の特許番号第5,063,639号に開示されているようにキャップされていてもよい。接合しているこの膜のマージン部と収容体の壁は、各ジッパーストリップの背面にシールされている。次に、外側折り目の襞端の余剰なウエブ材料(すなわち、ジッパーストリップの側端部からはみ出ているウエブ材料)は、切除される。その後、スライダーがストリングジッパーに取り付けられる。
【0046】
図12に示されている第5の製造方法では、ウエブ材料の各部分が、充填チューブ 106の周りの各部分を包み込んでいる。 同時に、折れ目あるいはループ86が、ウエブ材料が充填チューブを包んでいない部分で形成される。一方、ウエブ材料の二つのマージン部(側端部から始まる)は、相互に対向する位置にガイドされている。続いて、ストリングジッパーが、ループ86の中に差し込まれ、フランジ無しジッパーストリップの2つのベースは、加熱されたシール用バー48aおよび48bによって、ウエブ材料の折り目の対向している壁の内側にシールされる。同時に、ウエブ材料の自由マージン部は、例えば、従来型の加熱シール用バー58および60によって、折りたたみ部から90度方向でも180度方向の位置ででも、共にシールされる。続いて、ウエブ材料折りたたみ部86の、ジッパーストリップの側端部からはみ出ている部分が切り取られる。その後、スライダーがストリングジッパーに取り付けられる。
【0047】
ストリングジッパーがウエブ材料にシールされ、続いてストリングジッパーの側端部からはみ出ている余分なウエブ材料部分を切り離した後、オプションではあるが、まだ残っている部分を、米国特許出願番号、 第10/655,991号、名称が“Method and Apparatus for Making Reclosable Bags Having Slider-Actuated String Zippers”、に全面公開されている、特別に設計された加熱されたシール用バーによって、各ジッパーストリップに接合させることが可能である。上記の特許出願書には、この方法によって残りの余剰部分がジッパーにシールされることを”リップシーリング“と名づけている。また、この切断線が各ジッパーストリップに極近接していて、ジッパーから飛び出たウエブ材料の残余部分がスライダーに沿って動く際、干渉しないような長さなら、リップシーリングは行われる必要はない。
【0048】
図13のブロックダイアグラムに概要が示されている、第6の製造方法では、VFFS機械の上流側で、閉じているストリングジッパーが接合され、スライダーが挿入される。最初に、ウエブ材料がループ状になるように折りたたまれる。次に、ストリングジッパーが折りたたみ部の内側に挿入され、ジッパーストリップの両背面が、ジッパー接合装置62によって、折りたたみ部またはループの対向している帯状の部分に接合される。次に、2箇所の帯状のジッパーとウエブ材料の接合部をつないでいるループ部の大部分が、トリマー64で、各ジッパーストリップの側端部にできるだけ近い2箇所の線で切断されて取り除かれる。次に、スライダー挿入装置66がストリングジッパーの一部を開き、スライダーの口が開いている方がストリングジッパーの開いている部分の上に乗るようにして、スライダーを挿入する。 スライダーが挿入された後、超音波接合装置68によって、熱可塑性材料の2つのジッパーストリップを、超音波エネルギーを使って溶融させて、ストリングジッパーを変形させ、冷めた時点でスライダー終端部のストッパー構造に変換させる。[代替方法として、VFFS機械内のチューブに沿った位置で、超音波を使ってジッパーストリップをスタンプ(固着)することも可能である。] 次に、ストリングジッパーならびにスライダーが、ウエブ材料の平面の下側にくるように、ウエブ材料が広げられる。 次に、ジッパーとウエブ材料の接合体は、図14、15に示すように、スライダー用溝を形成する整形カラーの逃げ部があることを除いて、VFFS機械70を普通に通過して行く。図14の斜線が引かれた部分は、整形カラー104の溝の最初の位置での断面を表している、一方、図15の斜線が引かれた部分は、整形カラーの溝の2番目の位置での断面を表している、2番目の位置は最初の位置より低い位置にある。整形カラーの逃げ部は、ジッパーとウエブ材料の接合体が整形カラーを通り、整形カラーと充填チューブとの隙間を下方へ進行する際、ジッパーとスライダーをガイドするように設計された溝105を備えている。ウエブ材料は、ストリングジッパー(ならびに取り付けられたスライダー)がウエブ材料に対して水平に折りたたまれた状態で進んで行く。その理由は、ジッパーはその構造から垂直方向の位置では弧を形作ることが出来ないからである。
【0049】
図14、図15に見られるように、前記の溝は、スライダーをガイドしてスライダーが機械方向に進む際の方向づけを行うよう設計されている。図14に見られるように、フレキシブルなストリングジッパーが整形カラーを通過する際に、開くことなく自由に曲がるような向きに、ストリングジッパーは配置されていなければならない。次に、前記溝は、充填チューブに沿って下降するにつれ、スライダーが、充填チューブに沿った位置で大体半径方向に向くまで、徐々に回転する。この変遷で、スライダーは約90度回転する。図15は、変遷中のある位置での溝105を示している。ジッパーとスライダーの、充填チューブに対する最終的位置関係が、図16に示されている。 整形カラー104の終端で、溝105は保持ガイド72の形で引き継がれ、下方に続いていく。保持ガイド72は、充填チューブ106の近くでジッパーとスライダーを覆い、外れないよう保持し、スライダーが、図16に示す配置となるように、強制的に保持していく。 この特徴的な実施形態では、保持ガイド72は、ジッパー4とスライダー10を、それらが下方へ進行する際にガイドする、縦方向の溝を備えている。
【0050】
本願に開示される製造方法の各々に対して、分離用フィンガー付きまたは無しのスライダーを適用することが出来る。分離用フィンガーあるいはプロウが付いているスライダーを、ウエブ材料に接合されたストリングジッパーに挿入するひとつの方法が、米国特許出願番号第10/622,996号で全面的に公開されている。この公開された方法の本質的な部分は、本願の開示構成に従って、図17から図19を参照して、以下の述べる。
【0051】
図17に示すように、ダンサーアッセンブリーの後の第1のステーションで、スライダー(図2にスライダー10として表示)が、ジッパーとウエブ材料の接合体に挿入される。このスライダー挿入ステーションは、3つの装置(すなわち、分離装置、プッシャー装置、そしてクランプ装置)から構成されている。この3つの装置は、互いに連携して、ジッパーへスライダーを挿入する。その時、ジッパーは、スライダー挿入領域の一方側が開き、他方側が閉じた状態に保たれている。
【0052】
図17に示す本発明の実施形態では、ストリングジッパー4を構成している、折りたたまれたウエブ材料102のジッパーが接合された部分が、分離装置80に引き込まれてくる。分離装置80は、ジッパーとウエブ材料の接合体が前進する際に、ジッパーストリップを分離させ、それによってストリングジッパー4は開かれた状態になる。 図17で分り易く示すように、分離装置80は、分離板82の上側および下側に配置されている上部ガイド(84) および下部ガイド(86)間のすき間で隔てられている、中央分離板82を備えている。図17には、分離装置80の分離板82と上部ガイド84 だけが見えている。分離板には互いに平行で分離板の両側に一対の溝(図17には示さず)を有し、溝は機械方向と一直線に整列されている。 図18に82と付番されている斜線部分は、分離板の溝に平行でかつ溝と交差する平面に沿った分離板の断面が示されている。2本の溝の間にある分離板の先導端部(図示せず)は、先行の噛み合っているジッパーストリップをこじ開けて行く。上部ガイド84と下部ガイド86は、ジッパーストリップが進行する際、分離されたジッパーストリップ6と8を、各溝の中に保持し、それによって、ジッパーストリップを、機械方向に平行で真っ直ぐな状態に保持している。上部ならびに下部のガイドは、挿入装置の中のジッパーを一直線にする作業を容易にするために、分離板から離すことが出来る。
【0053】
ジッパーとウエブ材料の接合体が、バッグ製造機(従来型機で図示せず)を通って、機械方向に引き込まれる際、前記の2つの溝と上下部のガイド84,86(図18によく示されている)は、分離されたジッパーストリップ6および8が、横方向に蛇行することを防いでいる。
【0054】
再度図17に示すように、プッシャー装置96は、スライダー挿入域でジッパーの開いている部分に、スライダー10を押し込むプッシャー98を備えている。プッシャーはエアーシリンダー92によって動かされる。プッシャーは、シリンダー92内でスライドするピストンロッド94が、一番引っ込んだ状態の位置で留まっている。このプッシャー98は、エアーシリンダー92の作動によって、交互に後退したり伸長したりする。エアーシリンダーには、別の場所で制御されている空気配管から圧縮空気を取り込むための、2か所の距離を置いた出入り口(図示せず)を備えている。プッシャー98は、図17の断面図で示されているように、直線状のトンネルあるいは溝88に沿って動く。溝88の一方の側壁には、スライダー搬送軌道90の終端と通じている開口部がある。スライダー10’が、連続して、従来型の空圧式スライダー供給装置(図示せず)によって、軌道90に沿って周期的に供給される。プッシャー98が後退した時に、次のスライダー(図17に10’と符番してある)が、プッシャー98の直前にある挿入待機の位置に、自動的に送り込まれる。
【0055】
図18に示すように、前記のスライダー挿入領域の上流側と下流側で、ジッパーストリップ6および8は、クランプ装置140によってクランプされる。クランプ装置140は、U字形の上部クランプ142およびU字形の下部クランプ144から構成されている。上部クランプ142は、上流側アーム146および下流側アーム148と、アーム146およびアーム148をつなぎ支える横断部材150から構成されている。[ アーム146およびアーム148は、図17に断面として示されている。] 同様に、下部クランプ144は、上流側アーム152および下流側アーム154と、アーム152とアーム154をつなぎ支えるクロスメンバー156から構成されている。クランプ装置の4か所のアームの各々は、付加的な保持力を持たせるために、織り目が付けられた端面を備えている。 分離板82の一部は、端面が対向している上流側クランプアーム146と152の間に配置されている。 下流側のアーム148および154は、上流側アームより、突き出し長さが、溝の中にある分離板の厚さの約半分だけ長くなっている。開示された実施形態において、上流側クランプアーム 146および152の各端面には、直角の方向に配列された互いに平行な複数の隆起線が付けられ、 一方、下流側のクランプアーム148および154の各端面には、部材の機械方向に平行に配列された互いに平行な複数の隆起線が付けられている。この上流側と下流側のクランプの配列体により、ジッパーストリップの各位置は、スライダーの挿入領域の両端でしっかりとクランプされる。特に、上流側クランプアーム端面の直角方向の隆起線は、機械方向に一直線に配列されている分離板の溝との組み合わせにより、分離された2本のジッパーストリップを両方向に対してしっかりとクランプする。また、各々のクランプアームの端面には、2次元で整列させた多数の突起や歯を備えることも可能である。例えば、端面に溝格子をつけて、歯状の配列を形成することも出来る。
【0056】
上部クランプ142は、シリンダー取り付けブロック160に取り付けられているエアーシリンダー168によって後退位置と伸長位置の間を動く。上部クランプ142はピストンロッド166の端部に取り付けられている。シリンダー取り付けブロック160には、上部クランプ142の動きをガイドするガイド溝158がある。同様に、下部クランプ144は、シリンダー取り付けブロック164に取り付けられているエアーシリンダー172によって後退したり伸長したりする。下部クランプ144はピストンロッド170の端部に取り付けられている。シリンダー取り付けブロック164には、下部クランプ144の動きをガイドするガイド溝162がある。シリンダー取り付けブロック160および164は、 図示されてはいないが支持フレームに取り付けられている。これと同じ支持フレームには、トンネル88、スライダー軌道90、それに図17に示したシリンダー92が、取り付けられている。
【0057】
図18で一番よく示すように、スライダー挿入領域の上流側で、クランプアーム146とクランプアーム152が、分離板82の2つの溝の中の、それぞれのジッパーストリップ6および8をクランプする。介在する分離板に厚さがあることから、分離板後側の側端部近辺のジッパーは開いたままの状態でクランプされる。対照的に、スライダー挿入領域の下流側では、クランプアーム148とクランプアーム154は、ジッパーが閉じている部分の隣接部分をクランプする。このようにして、クランプ装置140の上下部クランプは、スライダー挿入作業時に、ジッパーを、クランプの上流側と下流側のアームの間で安定にしておく働きをする。ジッパーストリップは、スライダー挿入作業の間、スライダーのプロウ28が2本のジッパーストリップの隙間に入れる位置に、続いてスライダーの両側の壁が、各ジッパーストリップを乗り越えられる位置に、保持される。スライダーをジッパーにしっかりと保持するために、スライダーの内側にあるレッジ(棚)が、ジッパーストリップ下側で掛かるまで、スライダーがジッパーの上に押し込められる。ジッパーの閉じている部分とスライダーの閉口端が近接していること、スライダーの開口端とプロウの近くにジッパーの開口部があることで、スライダーがジッパーに挿入され易くなっている。特に、分離板とクランプ配列体のひとつの機能は、スライダーのプロウが、挿入作業時にジッパーストリップの間に入り込めるように漏斗状のジッパー開口部を作ることである。
【0058】
U字形クランプのアームの内側の両表面は、互いに平行に、プッシャーの幅より少し広い間隔をおいて対峙している。これにより、クランプアームの内側表面が、プッシャー用溝の側壁の延長壁として作用することができる。これにより、さらに、スライダーの挿入時に、プッシャーが突き出る時、プッシャー内のスライダーを制限し、一直線に整列させることができる。
【0059】
スライダーが挿入されるのと同じ一時休止時間に、スライダー挿入領域の下流側にある超音波スタンプ(圧着)装置(図示せず)で、スライダーの終端ストッパー構造体が形成される。このスライダー終端ストッパー構造体は、後で、2つのスライダー終端ストッパーとなるよう、ホットナイフ(図示せず)で切ることによって二等分される。すなわち、パッケージのジッパーが全閉の際スライダーを止めるための終端ストッパーと、次のパッケージの、ジッパーが全開の際スライダーを止めるための終端ストッパーである。終端ストッパー構造体は、代表的な方法としては、角部と受け部(図示せず)からなる超音波圧着装置によって成形される。この角部は、ジッパーの材料が融け合って、角部と受け部の表面形状によって決まる構造体(例えば、垂直方向に出たこぶ)になるのに、十分な超音波エネルギーをプラスティックジッパーの材料に伝達する。角部と受け部は往復動型または回転型といった様々なものがある。
【0060】
分離装置80は、両側に一対の溝を持つ中央分離板82を備えている。この2本の溝は、2本の溝の間にあるネック(図18の斜線の入った帯状の部分)が、動いているジッパーストリップをこじ開けて分離させる時、各ジッパーストリップを、ガイドする。 分離板82の両側面は、平行であっても、ネックから末端まで直線状のテーパーがついていてもよい。前述したように、分離装置は、さらに上部ガイド84と、下部ガイド86を備えており、この両ガイドは分離板82の反対側に、分離板との間の各隙間が、各ウエブ材料壁の通路となるよう配置されている。 上下部ガイド84と86は、各ジッパーストリップを、分離板82の各溝の中に保持する。このようにして、ジッパーとウエブ材料の接合体がバッグ製造機を通過して引っ張られる時、分離板82は、ジッパーとウエブ材料の接合体が連続して前進する間、ジッパーを連続してこじ開けて行く。そして、1回の前進距離はパッケージ1個の長さと同じである。
【0061】
前述したように、プッシャー98、上部クランプ142、下部クランプ144の後退および伸長は、その概要を図19に示すが、本実施形態では、各エアーシリンダー92、168、172によって行われる。また、液体シリンダーを使うことも可能である。これらの複数のシリンダーの作動は、アルゴリズム、あるいは論理的シーケンスに従って、選択的に流体の供給を行うプログラマブルコントローラー180によって制御されている。このコントローラーは、機械作動用プログラムを格納出来るメモリを持った、コンピューターあるいは演算処理装置に置き換えることも可能である。このコントローラー180は、これらのシリンダーを次の順序で作動させるようプログラムされている。すなわち、最初に、シリンダー168および172が、クランプ142および144を伸長するために作動される。次に、シリンダー92が、プッシャー98を伸長するために作動される。これらの作業は、一時休止時間すなわちジッパーが静止している間に実行される。一時休止時間が過ぎる度に、ジッパーが、これもまたコントローラー180で制御されている従来型のジッパー進行装置184によって、(接合されたバッグ用ウエブ材料と一緒にまたは一緒ではなく)進められる。ジッパーにバッグ用ウエブ材料が接合されている場合には、ジッパー推進機構はウエブ材料を前に引っ張る複数の駆動ローラーを備えている。ジッパーが進んでいる間、コントローラー180はスライダー供給機構182をもまた作動し、その結果、ライン中の次のスライダーをプッシャー上の挿入前位置へ動かす。
【0062】
機械設計に従事する当業者は、クランプやプッシャーを動かすのに、シリンダー以外の手段と置き換えが出来ることを容易に理解出来る筈である。他の既知のどんな機械的駆動手段も使うことができる。実例を挙げると、このような機械的駆動装置には、ラックとピニオンの組み合わせ、電気モーターで回転するピニオンあるいは、電気モーターで駆動されるボールネジによる直線アクチュエーター、が含まれている。
【0063】
ここに開示された実施形態が、熱可塑性プラスティックフィルムを使ってバックを製造する実施形態であるとしても、VFFS機械に供給されるバッグ製造用の連続したウエブ材料は、幅広く多様な方式を採用することが出来る。ウエブ材料は、単一層の熱可塑性プラスティック材料のフィルムであってもいいし、熱可塑性プラスティック材料の合成フィルムであってもよい。すなわち、異なった種類の積層材からなるウエブ材料であってもよい。
【0064】
本発明が、幾つかの実施形態を参照して述べられてきたが、当業者なら、本発明の範囲から外れることなく、多様な変更を加えることも可能であるし、構成要素として、同じようなものを代わりに用いることも可能である、ということを理解出来る筈である。加えて、本発明の基本範囲を外れることなく、特別な状況に、本発明の教示を適用して多くの修正を加えることも可能である。それゆえに、本発明は、この発明を実行するために考えられた最良の方法として開示された、この特別な実施形態に限定されず、本発明には請求項に述べる範疇の、全ての実施形態が含まれているということを強調しておく。
【0065】
請求項で使われている、動詞“接合する”は、融合する、接着する、シールする、粘着する、等を意味する。それが、熱または圧力、あるいは熱と圧力を一緒に適用するものでも、超音波エネルギーを適用するものでも、粘着性材料または接着剤を使った積層の適用であっても、粘着性のストリップあるいは接着剤を塗ったストリップを挟むものであってもよい。請求項で使われている、用語“ストリングジッパー”は、実質的なフランジまたはフィン部の無い、閉鎖することの出来る、2本のストリップ備えているジッパーを意味している。 請求項で使われている、用語“上流側”と“下流側”は、フレキシブルなウエブ材料が進んでいく工程経路に沿った、多様な位置関係を示している。ウエブ材料のある部分が前進する際、それは“下流側”に動くと言い、一方、ウエブ材料のその部分が既に通り過ぎたワークステーションは、ウエブ材料のその部分の“上流側”にあると表現される。ウエブ材料がVFFS機械のチューブに至る前に、ウエブ材料に対して作業を行うステーションは“チューブの上流側”にあると表現される。さらに、明確な言葉が無く、あるステップが実行されるべき順番が明記されているどのような製造方法に係る請求項でも、製造方法に係る請求項は、そのステップが記述されている順番で実行されることを要求していると解釈してはならない。
【図面の簡単な説明】
【0066】
【図1】両端にストッパーがついている、スライダー操作で開閉可能なパッケージを示す図である。
【図2】開閉可能なパッケージに付けられたスライダー付きジッパーの部分断面図である。ジッパーおよび収容体が、スライダー閉じ口端の前での断面のみが示されている。断面の背後にあるジッパーおよび収容体の部分は、図が複雑になることを避けるために示されていない。
【図3】スライダー操作で開閉できる従来型式のバッグ製作用のVFFS機械のひとつを示す図である。この機械では、ジッパーはフランジ部でウエブ材料(film)に接合される。
【図4】スライダーで開閉できる別の従来型式のバッグ製作用のVFFS機械を示す図である。この機械でも、ジッパーはフランジ部でウエブ材料に接合される。
【図5】第1の製造方法に従って、ストリングジッパーの片面が、VSSF機の上流側(図示せず)で、平らなウエブ材料へ、接合される状況を示す図である。
【図6】第1の製造方法に従って、VFFS機械のチューブを包み込んだ図5のウエブ材料が、ジッパーの別の片面に、接合されることを示す断面図である。
【図7】第2の製造方法に従って、2本のジッパーストリップが、VSSF機の上流側(図示せず)で、平らなウエブ材料の相対する両方のマージン部へ、接合される状況を示す図である。
【図8】第2の製造方法に従って、図7に示したウエブ材料が、VFFS機械のチューブを包んでいて、ストリングジッパーが、スライダーを挿入するために、開いている状況を示す断面図である。
【図9】第2の製造方法に従って、隣接してジッパー整列ステーション、スライダー挿入ステーション、ならびにジッパーを閉じるステーションが配置されている、充填チューブを示す側面図である。
【図10】第3の製造方法に従って、ストリングジッパーが、VFFS機械のチューブを包み込んだウエブ材料のマージン部に、接合される状況を示す断面図である。
【図11】第4の製造方法に従って、ストリングジッパーが、VFFS機械のチューブを包み込んだウエブ材料に形作られた襞間に接合される状況を、ならびにウエブ材料の両マージン部が合わされてシールされる状況を示す断面図である。
【図12】第5の製造方法に従って、ストリングジッパーが、VFFS機械のチューブを包み込んだウエブ材料に形作られたループ内で接合される状況を、ならびにウエブ材料の両マージン部が合わされてシールされる状況を示す断面図である。
【図13】第6の製造方法の、ジッパーの接合とスライダーの挿入が、VFFS機械の上流側で行われる、様々な段階を示すブロック図である。
【図14】第6の製造方法に従って、ストリングジッパーとウエブ材料の接合体に装着されたスライダーを通すために必要なクリアランスを備えた整形カラー部を、異なる位置で示す断面図である。
【図15】第6の製造方法に従って、ストリングジッパーとウエブ材料の接合体に装着されたスライダーを通すために必要なクリアランスを備えた整形カラー部を、異なる位置で示す断面図である。
【図16】第6の製造方法に従って、スライダーとストリングジッパーを、充填チューブに隣接して縦方向に保持するための、対向するガイドを持った充填チューブ部の断面図である。
【図17】米国特許出願番号第10/622,996号で公開されたスライダー挿入ステーションの構成部品を、断片的かつ部分的に断面で示す側面図である。この例では、矢印Aで示されているように、ジッパーとウエブ材料接合体は左から右へ動く。
【図18】この図は図17に示したスライダー挿入ステーション構成部品の作動状況を、断片的かつ部分的に断面で示している平面図である。ここでもまた、ジッパーとウエブ材料の接合体は左から右へ動き、一方、次のスライダーが、スライダー挿入作業の間に、このページの外側から供給される。
【図19】米国特許出願番号第10/622,996号で公開されたスライダー挿入装置の多くの構成要素の、プログラマブル制御の概略を示すブロック図である。
【技術分野】
【0001】
本発明は、スライダーを操作して開閉するストリング状のジッパーを装着した開閉可能なバッグに関するものである。より具体的には、縦型式 整形−充填−シール(VFFS(vertical form-fill- seal))機械による、スライダー操作で開閉出来るストリング状ジッパーの付いた、開閉可能なバッグを製造するための方法と装置に関する。
【背景技術】
【0002】
VFFS機械によるジッパーを用いた開閉可能なバッグ製造の方法や装置は、業界では良く知られていることである。これらの従来の技術的方法や装置には、バッグ使用者の手で直接開閉する噛み合わせジッパーの製造方法や装置だけでなく、ジッパーの開閉にスライダーを用いるバッグの製造方法や装置も含まれている。
【0003】
使用者にとって、スライダー開閉ジッパー付き開閉可能なバッグは、スライダーの無い噛み合わせ式ジッパーより、スライダー付の方が容易に開閉出来るので、一般的に言ってより好ましいものである。ある種のスライダー付きバッグはフランジ付きジッパーを採用している。一方、別の種類のスライダー付きバッグでは、フランジの無い、いわゆるストリングジッパーを採用している。以降、“ストリングジッパー”という言葉を、実質上フランジの無い2本のストリングジッパーを噛み合わせて1本にしたジッパーという意味で使う。フランジ付きジッパーでは、張り出したフランジ部がバッグの内壁に熱融着されるのに対して、ストリングジッパーでは、噛み合わせ部の反対側の部分、すなわちストリングジッパーの背面に、直接、バッグの内壁を取り付ける。
【発明の開示】
【発明が解決しようとする課題】
【0004】
一般的に言って、ストリングジッパーを採用したバッグでは、フランジ付きジッパーを採用したバッグに比べて、より安価に製造することが出来る。このことは次の事が幾分なりとも寄与していることによる。すなわち、ストリングジッパーはフランジ付きジッパーに比べて、材料の量がより少なくて済むこと、より高速に大量に製造できること、そして、取扱易く貯蔵し易いこと、である。かくして、スライダー付きストリングジッパーを採用したバッグを連続的かつ自動的に製造するための方法や装置を提供することは、商業的に見て極めて望ましく有利なことである。特に、VFFS機械に対して、スライダー操作式ストリングジッパー付きバッグの製造方法や装置が提供されることが望まれている。
【課題を解決するための手段】
【0005】
本発明は、VFFS機械によるスライダー操作式ストリングジッパー付きバッグの製造方法に関する。
【0006】
本発明のひとつの形態は、以下に記載の各ステップにおけるバッグの製造方法に関するものである。すなわち、(a)ウエブ材料(フィルム状素材)の一部または多くの部分が、チューブの回りを包みながら、前記ウエブ材料を、縦型式 整形−充填−シール(VFFS)機械を通過して、機械方向にガイドするステップ。
(b)第1および第2フランジ無しジッパーストリップを、チューブの回りを包むウエブ材料の一部または多くの部分を形成していないウエブ材料の、第1および第2部分へ接合するステップ。
(c)ウエブ材料へ接合された第1および第2フランジ無しジッパーストリップ上へスライダーを挿入するステップ。
(d)チューブから下流側において、ウエブ材料を横断シールするステップ。
(e)製品を、チューブを通して、直近に形成された横断シールの上へ落下させるステップ。
【0007】
本発明の別の形態は、以下に記載の各ステップにおけるスライダー操作式ストリングジッパーの自動製造方法にある。すなわち(a)ウエブ材料はその通路に沿って間欠的に送り込まれ、チューブを部分的に包みはじめ、進むにつれて、間欠送付された1番目と2番目のウエブ材料は、同じ軸心を持ったチューブの、それぞれ定められた部分を包み込み、一方、間欠送付される3番目と4番目のウエブ材料部分は、通常はチューブから半径方向に出ている状態にするステップ。 (b)各一時休止時間中に、第1と第2のフランジ無しジッパーストリングが、ウエブ材料の3番目と4番目の各部分に接合される。その間、1番目と2番目のウエブ材料は、前記のチューブを所定の位置で包んでおり、それによってジッパーとウエブ材料が組み合わされるステップ。(c)各一時休止時間中に、3番目と4番目のウエブ材料に各々接合されている第1と第2のフランジ無しジッパーストリングにスライダーを挿入するステップ。(d)各一時休止時間中で、ステップ(b)が実行された後、前記チューブの出口端より低い位置で、最初のウエブ材料を横断シールするステップ。(e)各一時休止時間中で、ステップ(d)が実行された後、製品を、前記チューブに沿って、直近に形成された横断シールの位置にまで落下させるステップ。(f)各一時休止時間中に、シールされた部分を横切って、ジッパーとウエブ材料の接合体を切断し、その結果、完成したバッグを、ウエブ材料とジッパーの接合体から切り離すステップ。
【0008】
本発明のさらなる別の形態は、以下に記載の各ステップにおける製造方法にある。すなわち、(a)平らな状態では幅寸法が同じで幅両端の線が平行である所定の長さのウエブ材料を送り込む際、その長さの大部分を、同一軸心を持ったチューブの周りに包み込むように、また、ウエブ材料の幅の第一の側面端と第二の側面端に近い部分が、その長さの間、ある間隙を保ってチューブの外側に互いに対向して伸長するように、ガイドするステップ。(b)フランジ無しの第1および第2のストリングジッパーが噛み合った状態の、所定の長さのストリングジッパーが、チューブの軸心に平行で、かつチューブから離れた状態で、前記ウエブ材料の第1と第2部分との間隙に配置されるようにガイドするステップ。(c)前記の所定の長さのストリングジッパーを、所定の長さの主要部分がチューブを包んでいるウエブ材料の各部分に接合してジッパーとウエブ材料の接合体を形成し、第1のフランジ無しジッパーストリングを1番目のウエブ材料の対応部分に、第2のフランジ無しジッパーストリングを2番目のウエブ材料の対応位置に、接合するステップ。(d)所定の長さのウエブ材料の主要部分がチューブを包んでいる状態で、このジッパーとウエブ材料の接合体にスライダーを挿入するステップ。
【0009】
本発明のさらなる別の形態は、以下に記載の各ステップにおける製造方法にある。すなわち(a)平らな状態では幅寸法が同じで第1および第2の側端部の線が平行である所定の長さのウエブ材料を、(i)ウエブ材料の所定の長さの第1および第2の部分が各チューブの周りを包み込むように、(ii)ウエブ材料の第1および第2の側端部に近い第1および第2部分のマージン部分が所定の長さで向かい合ってチューブの外側に突き出ているように、(iii ) 間隙を保って対向している第1および第2の壁を持つループにより繋がった状態になるように、ウエブ材料をガイドするステップ。(b)噛み合った状態の第1および第2のフランジ無しストリングジッパーを備える、所定の長さのストリングジッパーを、チューブの軸心に平行でかつチューブから離れた状態で、前記のループ状に繋がって相対しているバッグの第1と第2の壁面との間隙中に配置されるようにガイドするステップ。(c)前記の所定の長さのストリングジッパーが、ウエブ材料の所定の長さの一部または多くの部分がチューブの各部分を包んでいる状態で、ウエブ材料の各長さの部分に接合され、ジッパーとウエブ材料の接合体が形成され、第1のフランジ無しジッパーストリングは第1の部分へ接合され、第2のフランジ無しジッパーストリングは第2の部分へ接合されるステップ。(d)ストリングジッパーからはみ出ているループ状のウエブ材料を切除するステップ。(e)ステップ(d)の終了後、所定の長さのウエブ材料の一部または多くの部分がチューブを包んでいる状態で、このジッパーとウエブ材料の接合体の上にスライダーを挿入するステップ。
【0010】
本発明のさらなる別の形態は、以下に記載の各ステップにおける製造方法にある。すなわち(a)平らな状態では幅寸法が同じで第1および第2の側端部の線が平行である所定の長さのウエブ材料を、 (i) ウエブ材料の所定の長さの第1および第2の部分が、各チューブの周りを包み込むように、(ii) ウエブ材料の第1および第2の側端部に近い、第1および第2部分のマージン部分が、所定の長さで、対向してチューブの外側に突き出ているように、 (iii )前記第1および第2の部分が、間隙を保って対向する第1および第2の内壁を備えるMの形に折りたたまれたウエブ材料によって繋がった状態になるよう、ウエブ材料をガイドするステップ。(b)噛み合った状態の第1および第2のフランジ無しストリングジッパーを備える、所定の長さのストリングジッパーを、チューブの軸心に平行でかつチューブから離れた状態で、折りたたまれた部分の第1および第2の内壁面の間隙中に配置されるようにガイドするステップ。(c)前記の所定の長さのストリングジッパーが、ウエブ材料の所定の長さの一部または多くの部分がチューブの各部分を包んでいる状態で、ウエブ材料の各長さの部分に接合され、ジッパーとウエブ材料の接合体が形成され、第1のフランジ無しジッパーストリングは第1の部分へ接合され、第2のフランジ無しジッパーストリングは第2の部分へ接合されるステップ。(d)所定の長さのウエブ材料の一部または多くの部分がチューブを包んでいる状態で、前記ジッパーとウエブ材料の接合体の上にスライダーを挿入するステップ。
【0011】
本発明の別の形態は、以下に記載の各ステップで構成される製造方法にある。すなわち(a) ウエブ材料を、機械方向に、縦型の整形−充填−シール(VFFS)機械を通過するようガイドするステップ。 (b)ストリングジッパーを、前記のVFFS機械の上流側で、ウエブ材料に接合するステップ。(c)スライダーを、前記のVFFS機械のチューブに隣接した位置で、前記スライダーを前記ストリングジッパーに被せて、前記接合済のウエブ材料に挿入するステップ。(d)ウエブ材料を、チューブを通過した下流側で、横断シールするステップ。(e)製品を、チューブを通して、直近に形成された横断シールの上に落下させるステップ。
【0012】
本発明のさらに別の形態は、以下に記載の各ステップで構成される製造方法にある。すなわち(a)ウエブ材料を、機械方向に、縦型の整形−充填−シール(VFFS)機械を通り、ウエブ材料の多くの部分が、VFFS機械のチューブ外周の各部分を包むようにガイドするステップ。(b)ウエブ材料を、ストリングジッパーの両側部に接合し、ウエブ材料とストリングジッパーの接合体を整形するステップ。この接合ステップはVFFS機械の上流側で実行される。(c)ウエブ材料とジッパーを接合する工程ではみ出た、少なくとも一方のウエブ材料部分を、VFFS機械の上流側で取り除くステップ。ただし、(b)ステップの終了後取り除く場合は、VFFS機械の下流側で行う。(d)VFFS機械の上流側で、かつ、ステップ(b)が実行された下流側で、スライダーをストリングジッパーに挿入するステップ。(e)前記チューブの下流側で、ウエブ材料の横断シールを実行するステップ。(f)製品を、チューブを通し、直近に形成された横断シールの上に落下させるステップ。
【発明を実施するための最良の形態】
【0013】
図を参照して説明を行う。図が異なっていても同類の構成部品に対しては同じ符番が付けられている。
【0014】
バッグまたは収容体2と、スライダー10を操作して開閉できる機能を持ったフレキシブルなプラスティックジッパー4、を備えている開閉可能なパッケージが、図1に記載されている。ここで了解しておくべきことは、本願で開示される製造方法により、図1に示した開閉可能なパッケージ、または、図1とは異なる構造をもった開閉可能なパッケージを作ることが出来るが、そこに共通していることはスライダー操作で開閉するストリングジッパーが付いているパッケージだということである。
【0015】
バッグ2を、単一層の熱可塑性プラスティックや、異なった種々の材料の2層以上の積層材等を含む、適切であればどんなバッグ用ウエブ材料(フィルム状素材)からでも作ることが可能である。例えば、積層材として、プラスティックがコーティングされた紙や、金属が被覆された熱可塑性ウエブ材料等の、異なった熱可塑性材料を2層に組み合わせた積層材を使おうと思えば使うことができる。適切な熱可塑性材料として次のようなものが挙げられる、すなわち、低密度ポリエチレン、実質上線形となっている共重合体のエチレン、C3−C8α−オレフィン、ポリプロリレン、塩化ビニリデン樹脂、これらの高分子化合物の2つかそれ以上の混合材料、またはこれらの高分子化合物のひとつに他の熱可塑性高分子化合物を混合した材料。当業者なら、ここに挙げた材料リストの他にも適切な熱可塑性材料は多々あるということを、理解する筈である。バッグ用ウエブ材料の厚さは0.508ミリ(2mils)以下であることが好ましい。
【0016】
構造的に、バッグ2には、シーム(接合域)16と18(図1に破線で示されている)によってバッグの両側端部がしっかりと結合されている対向する壁(図1では前面側の2aしか見えていない)が備わっている。この両側端部は、従来の方法、例えば、熱と圧力をかける方法で形成されている。バッグ構成壁の底部もまた、底部シームまたは横断シール20を形成するために、両壁面が熱で接合され、シールされている。また、機能的に等価な手段を使うことも可能である。例えば誘導加熱に替えて超音波エネルギーを使う、といった代替手段を用いることも出来る。
【0017】
バッグ2の上端部には開閉口があり、その内側には押し出し成型されたプラスティックジッパー4が付いている。このジッパー4は、互いに噛み合せ自在の一対のジッパー部品を備えている。一つのジッパー部品6が図1に見えている。ジッパー部品のプロフィールはどんなものでも採用できる。例えば、ジッパー部品のプロフィールは、凸と凹の要素、または鉤型の要素、あるいは球型の要素、で閉じる形状を構成するものでもよい。ジッパーの好ましい材料はポリエチレンであるが、ポリプロピレンや他のプラスティック材料を使うことも可能である。特に、前と後のバッグ壁の上端マージン部には、各シッパー部品が、誘導加熱による方法でシールされている。
【0018】
ジッパーは、スライダー10をジッパー部品に沿って滑らせることで操作される。スライダーがジッパーを跨って動くにつれて、ジッパーが開いたり閉ったりする。図1に示すように、スライダーがジッパーに沿って閉める方向“C”に動くと対向しているジッパー部品は噛み合わされ、または、開ける方向の“O”に動くとジッパー部品は分離される。
【0019】
図1に示すように、バッグには、スライダーが、ジッパーが全閉位置または全開位置に達した際、ジッパーが終端から外れないようにするための終端ストッパー12ならびに14が備えられている。この2つのストッパーには次の二通りの機能がある、一つは、スライダーがジッパーの終端から外れないようにするためのストッパー機能、もう一つは、通常の使い方では、ジッパー部品の噛み合い部分に働く力でジッパーが開いてしまわないようにすると共に、ジッパー部品の噛み合わせ部の形状を保つ機能、である。これらの終端ストッパーは、典型的には、ジッパー部品上でスタンプ(固着)領域を構成している。これらのスタンプされた終端ストッパーは、ジッパー部品が相互に融合しており、ジッパーの端面は平らにされている。この融合作業は、典型的には、超音波エネルギーを使って行われるが、代わりに十分な熱と圧力をかけることによって行うことも出来る。超音波スタンピングは、米国特許出願番号第10/113,489号、名称が“Method and Apparatus for Ultrasonically Stomping Slider End Stops on Zipper”で公開されているタイプの超音波接合装置で行うことが出来る。
【0020】
開閉自在なパッケージあるいはバッグは、収容体2と、スライダー10を操作して開閉できる機能を持ったフレキシブルなプラスティックストリングジッパー4と、から構成されている。この開閉自在なパッケージまたはバッグが、図2に部分的に記載されている。この図は、米国特許出願番号、第10/367,450号から転載したものである。この収容体2は、図1の説明で記述されているように、対向している前と後の壁2aと2bから構成されており、壁の3つの側端部が接合されている。
【0021】
ジッパーストリップ8は、1つのベース(基部となる部分)と、2つの、一般的には、矢のような形のリブ状の雄型閉鎖部材、またはベースから突き出ている部材とを備えている。ジッパーストリップ6は、シーリングブリッジで繋がっている2組の鉤状の把持用あご部を備えている。この2組の鉤状部は、相手となるジッパーストリップ8の雄型突起部を受け入れる雌型形態部を形作っている。また、一つのジッパー部品が1つの雄型と1つの雌型形態部を持ち、もう一つのジッパー部品が雌型部と雄型突起部を持つことも可能であり、または各ジッパー部品が二つ以上の雄型部または雌型部を持つことも可能であろう。 ジッパー ストリップ6のシーリングブリッジとジッパーストリップ8のベースは、弾力性があってフレキシブルな、バッグのウエブ材料より厚い、自身で支持可能な構造体である。雄型閉鎖体はベースと一体で成型され、雌型閉鎖体はシーリングブリッジと一体で成型される。
【0022】
バッグ壁2aと2bの上側余裕部は、各シーリングブリッジとベースの背面に接合されている。図2に示すように、このバッグ用ウエブ材料の上側マージン部は、スライダーがジッパーに沿って動くのに干渉しない程度の、あるいはジッパー形態部に巻き込まれない程度の、短い自由端を有する。
【0023】
スライダー10 は、上部の壁22と一対の側壁24と26とから構成されており、ストリングジッパーの通路用のトンネルを形作っている。トンネルの幅は、プロウ(ストリングジッパーを分離させる部材28で分離された部分では実質的に一定であり、プロウの終端からスライダーの閉じる方の端面に向かって狭くなって行く。スライダーの閉じ口の終端面が図2に見えている。バッグの壁2aと2bの上マージン部は、ジッパーストリップ6あるいは8の背面に接合されており、各ジッパーストリップ6、8と、各スライダーの壁26、24との間に配置される。また、図2に示すスライダーは、他方より長い一方の脚(即ち側壁26)がついている。言い換えれば、側壁26の張り出し部30は、反対側の壁24の下端より低い位置まで突き出ているのである。このデザインは、スライダーをスライダー挿入装置に自動で送り込む際、スライダーが適正に方向づけられることを容易にしている。
【0024】
プロウまたは分離手段28は、上部壁22の中央部から、両側壁24、26の最低部分よりさらに低い高さにまで垂れ下がっている。このプロウ28は、前記トンネルを対向して通過するジッパーストリップの間に配置されている。プロウの先端は、切り取られ、丸められた端部と両端で平らにされた角部とを持ち、スライダーを自動で挿入するに当たってジッパーストリングに乗り上げることなく、プロウが挿入されることを容易にしている。スライダーがジッパーを開く方向に動くにつれて(すなわち、スライダーの閉鎖端を案内にして)、このプロウ28が、噛み合っているジッパーストリング6と8の間をこじ開けて行く。
【0025】
図2の実施形態において、スライダー10は、側壁26から内側に突き出ている保持用突起部またはレッジ(棚)32、ならびに側壁24から突き出ている保持用突起部またはレッジ34を備える。互いに対向して突き出ているこのレッジは、それぞれが、スライダーがジッパーを掴んではなさない掛け金の役割を果たしており、それによって、スライダーが抜け出す際の抵抗を大きくしている。さらに棚状のレッジ32と34は、一般的には水平な面のそれぞれの内側側端部から、下側かつ外側に広がって傾斜している底面36および38を備える。この傾斜底面36および38は、実質上平坦であり、ジッパーの開口部へ、スライダーを自動挿入する時、ジッパー ストリップ6と8をスライダートンネル内へガイドする役割を果たしている。
【0026】
スライダーは、多数の構成部品で作られ、そして接合やスナップ留めされることも可能である。スライダーは、また、一体形で作ることも可能である。また、スライダーは、例えば射出成型のような、適切ならどんな方法によってでも作ることができる。さらに、スライダーは、ナイロン、ポリプロピレン、ポリスチレン、アセタール樹脂、ポリケトン、ポリブチレンテレフタル樹脂、高密度ポリエチレン、ポリカーボネート、またはABS等、適切ならどんなプラスティック材料を使ってでも成型することが出来る。
【0027】
本発明はVFFS機械を使ったスライダー操作式ストリングジッパー付きバッグの製造方法に関するものである。図2には、特有の構造を持ったスライダー操作式ストリングジッパー付バッグの一部が示されている。しかしながら、本願で開示される製造方法は、図2に示されている構造のバッグに限定して適用されるものではない。特に、開閉可能なバッグの製造に使えるストリングジッパーとスライダーの構造は、図2に示されたものとは異なっていることも可能である。例えば、図2に示されている2つの雄形と2つの雌形の組み合わせに代えて、1つの雄形と1つの雌形を持ったストリングジッパーであってもよいのであり、スライダーも分離用フィンガーのないタイプでもいいのである。
【0028】
VFFS機械による、フランジ付きジッパーを装着した、スライダー操作で開閉可能なバッグの製造技術は広く知られているが、本発明は、フランジの無いジッパーを装着した、スライダー操作で開閉可能なバッグを作ることを提案するものである。VFFS機械でストリングジッパーを採用することにはいくつかの利点がある。フランジが取り除いてあること、押し出し成型が早く出来ること、同じ押出し型から単位時間当たりにより多くのジッパーを成型できること、によりジッパーのコストが実質的に安くなる利点ばかりでなく、その製造プロセス自体に対しても利点がある。すなわち、フランジを取り除くことで、1個のスプール(巻枠)に実質的により長いジッパーを巻くことが出来、スプールの機械への取替え時間のロスが少なくなること。このストリングジッパーはスプールに巻き取り易く、スプールから引き出すのも容易で、かつ、フランジを考慮したジッパーの供給を行う必要が無いことから、機械にジッパーをガイドするのも容易であること。しかしながら、これらの利点を活用するためには、ウエブ材料のストリングジッパーへの取り付け方法、ならびにスライダーの組み付け方法にいくらかの変更を行う必要がある。これらの変更には、ウエブ材料をストリングジッパーの背面またはベースにガイドしてシールを実行する方法、ならびに、スライダーをウエブ材料とジッパーの接合体に組み付ける方法、が含まれている。
【0029】
本発明をより良く理解するために、スライダー操作式フランジ付きジッパーを装着した、開閉可能なバッグの製造方法のいくつかについて簡単な説明を行う。その後、スライダー操作式ストリングジッパーを装着した開閉可能なバッグの製作に必要な装置の変更について、さらに詳しい説明を行っていく。
【0030】
図3には、従来型のVFFS機械100で製造された、スライダー付フランジ付きのジッパーストリップが装着された開閉可能なバッグが示されている。 熱可塑性プラスティックフィルム102 が、連続供給ロール(図示せず)からVFFS機械100に供給され、整形カラー104に巻きつき、ウエブ材料102の長手方向の縁108、110が合わさってチューブ状になるように、ウエブ材料が充填チューブ106を包み込む。ウエブ材料は、周知の方法であるが、一般的には、整形カラーと整形チューブ上端の間に配置された円形状の隙間(図3には示されず)を通過する。
【0031】
続いて図3を参照する。スライダー11が予め装着されている(すなわち、ジッパーに沿って一定の間隔で装着されている)噛み合った状態のフランジ付ジッパー5が、供給リール112上のコイルから連続して供給される。このフランジ付ジッパーは、ウエブ材料102の長手方向の縁108と110の間にガイドされてくる(従来の方法であり、図示せず)。その後、縦型のシール用バー114によって、ジッパーのフランジ部(図示せず)が、バッグの上部となるように、ウエブ材料の長手方向の縁108と110にシールされる。スライダー11は、ジッパー5のシール作業に干渉しないように、また、縦型のシール用バー114に衝突しないように、縦型のシール用バー114がある間を通過する必要がある。このような訳で、ジッパーのフランジ部は、スライダー11と縦型のシール用バー114の間で干渉が全く起きないように、十分な長さ(幅)を持たせたものになっている。このジッパーフランジは、ジッパー5がセットローラー116によってVFFS機械100の中へガイドされ、それによってジッパーがウエブ材料の縁端部と一直線に配列されることに役立っている。
【0032】
次に、VFFS機械100のさらに下流側で、横断シールバー118がチューブ状のウエブ材料を横断シールし、バッグの側マージン部を形成する。横断シールバー118は、ウエブ材料102から作られつつあるバッグの前方のマージン部と、先行して作られたバッグ126の後方のマージン部を同時に横断シールする。(先行するバッグの前方のマージン部は、その前の横断シール作業で形成されている。) そして先行するバッグ126の両側シール部の間に1個のスライダーが確保されて、先行するバッグ126はウエブ材料102から切り離される。 前方のマージン部120が横断シールされた後、必要ならば、チューブ106の上部の漏斗を通してバッグに物を充填することが可能である。横断シールバー118は、スライダー11が外れないように、ジッパー5の端部をもシールする。ウエブ材料102が再び前進すると、横断シールバー118は、この両側シール部の間に1個のスライダーを確保して送り出したバッグの第2の横断シールを行い、バッグの切り離しを行い、次のバッグの第1の横断シールもまた完了させる。このようにして、スライダー操作式ジッパー付バッグが連続的に製造されて行く。
【0033】
他の、スライダー操作で開閉可能なフランジ付ジッパー装着バッグ製造用の、従来型VFFS機械100’が、図4に示されている。この実施形態において、図3で示したVFFS機械100の構成部分と同じ働きの要素と同じ参照番号が付してあるVFFS機械100’の要素は、概括的には同じような働きをする。図4の機械で異なる点は、ジッパー5に予めスライダー11が装着されてはいないことである。と言うより、スライダー11は、ジッパーがウエブ材料102の両縁108と110にシールされた後で、ジッパーに装着されるのである。
【0034】
図4に示すように、スライダーは繋がって巻かれているコイル128からスライダー挿入装置130に供給される。個々のスライダーはコネクター132を介して隣のスライダーの近くに繋げられている。この繋ぎ方には多数の方法がある。例えば、スライダーは機械的に繋ぐことも出来る。また、スライダーは粘着テープで繋ぐこともできる。さらにまた、スライダーは金属やプラスティックのワイヤーで繋ぐこともあり得るし、プラスティック“ランナー”により一緒に成形することも出来る。とにかく、繋がったスライダー11はスライダー挿入装置130に供給される。ウエブ材料102がVFFS機械100’を通過して進むにつれ、そしてバッグが製造されるにつれ、スライダー11が1つずつコネクター132から取り外され、その時点で作られつつあるバッグ122に接着されて行く。スライダー11がジッパー5に装着された後、空になったコネクター132はスライダー挿入装置130から搬出され、横断シールバー118によって第1のバッグのサイドシールが作られる。かくして、バッグは前述と同じように製造されて行く。
【0035】
また、スライダーが個別積層式のボックスマガジン(図示せず)をスライダー挿入装置に接続する方法もよく知られている。ウエブ材料が機械を通って進むにつれ、そして、ジッパーがウエブ材料に接着されるにつれ、スライダーが、スライダー挿入装置によって、個々のバッグのジッパーに自動的に装着されて行く。このマガジンは、別のマガジンと交換することが出来、空になった時点で別のマガジンを付け替える。また、一般的に使われている、スライダーが充填されているコイル状のマガジンのような、他のタイプのマガジンをも採用することが可能である。
【0036】
さらに知られている代替案として、スライダーの向きを揃えてスライダー挿入装置へ供給することの可能な、振動式供給ボウル(図示せず)を使うことも出来る。バッグメーカーによって、ばら荷状態のスライダーが振動供給ボウルに入れられる。すると、振動供給ボウルによってスライダーの向きが揃えられ、スライダー挿入装置に供給され、次にジッパーにスライダーが装着される。振動供給ボウルは、並進運動(前後動)か回動運動かのどちらかの様式で振動する。一般的に、VFFS機械が低速、例えば1分間あたり60個以下のバッグ製造速度、で運転される場合は、並進運動の装置が採用される。しかし、もっと早い速度が要求される場合は、高速の供給に追従出来るよう、回動運動タイプの供給ボウルが採用されるべきである。
【0037】
従来型VFFS機械の作動状況を、図3および4を参照して概括的に述べてきた。その理由は、似たような構成要素が、本願に開示される本発明の実施形態に採り入れられているからである。幅広いコンセプトとして、本願に開示される製造方法は次のステップを備える。(a)ウエブ材料を、機械方向に、縦型の整形−充填−シール(VFFS)機械を通過して、ウエブ材料の一部または多くの部分が、充填チューブを包み込んで行くよう、ガイドするステップ。 (b)一対のフランジ無しのジッパーストリップを、ウエブ材料の各部分に、接合するステップ。(c)ウエブ材料が接合されているフランジ無しジッパーストリップにスライダーを挿入するステップ。(d)充填チューブから下流側で、ウエブ材料を横断シールするステップ。(e)製品を、充填チューブを通過し、直近に形成された横断シールの位置にまで落下させるステップ。この方法の六つの実施形態を、図5から図16を参照して記述して行くが、これらの明示された実施形態に、特許の範囲を限定する意図は全くない。引き続き、代表的なスライダー挿入装置について、これはスライダーにプロウ(すなわち、分離用のフィンガー)がついている場合でも、公開されたどんな製造方法にも適用出来るものであるが、 図17から図19を参照して詳細に記述して行く。しかしながら、他のいかなる適切なスラダー挿入装置も使用出来るのだということを理解しなければならない。特に、スライダーにプロウが付いていない場合には、押し出し成型されたプラスティックジッパー上の、プロウ無しのスライダーを挿入する従来方法を、図17から図19に記述するスライダー挿入装置に替えて、採用出来る。
【0038】
以降に開示される六つの製造方法のそれぞれにおいて、VFFS機械を通るウエブ材料は断続的に進んで行くが、充填チューブに沿った、あるいは充填チューブの下流側で行われる全ての作業は、一時休止時間(進行が停止している時間帯)に行われる。全ての六つの製造方法には共通して次のステップが含まれている。すなわち、ウエブ材料の部分が充填チューブの各部分を包み込むステップ、一対のフランジ無しジッパーストリップをフウエブ材料に接合するステップ、スライダーをストリングジッパーに挿入するステップ、ウエブ材料を一定の間隔を空けて横断シールするステップ、バッグ前進物を充填チューブを通過して充填するステップ、続いて、充填されたバッグを、まだ製造工程中の残りのジッパーとウエブ材料の接合体から切り離すステップ。これらの製造方法は、しかしながら、ジッパーストリップがウエブ材料に接合される位置やスライダーが挿入される位置に対応して変わってくる。(これから説明するように、六つの開示製造方法の内、五つの方法で、スライダーの挿入は充填チューブに沿ったステーションで行われてはいるが。)
【0039】
本願で開示される最初の二通りの製造方法では、ストリングジッパーは、上流側または整形カラーならびに充填チューブの前側で、バッグを作るウエブ材料に接着され、シールされる。 図5に一部が示されている第一の方法では、ストリングジッパー4’を構成している一対の噛み合っているフランジ無しのジッパーストリップ44と46が、バッグ用ウエブ材料102の一方の側端部に平行で、ウエブ材料のマージン部と直面する位置(図5に示されている)または側端部から離れてはいるが側端部近くの帯状の部分(図5に示されていない)にガイドされる。[ここで使っている“マージン部”とは、側端部と側端部に極近い区域、すなわち境界を意味する] 前者のケースでは、ジッパーの消費材側にはみ出たウエブ材料の余剰部分を切り取る必要はない。その理由は、ウエブ材料の側端部が、通常は、ジッパーの上端と一直線に揃っており、実質的にウエブ材料がはみ出していないか、または、はみ出ているとしても、スライダーがストリングジッパーに沿って動くのに邪魔にならない程度のものだからである。後者のケースでは、ストリングジッパーの外側の余剰なウエブ材料は、スライダーとの干渉を避けるために切り取られる必要がある。図5に示すように、ストリングジッパー4’ は、その装置は、図示しない手段により、ストリングジッパーが機械方向に送り込まれる際、ストリングジッパーをガイドする溝を有するジッパーガイド40によって所定の位置にガイドされてくる。同時に、ウエブ材料102が機械方向に進んでくる。 ジッパーとウエブ材料の両方が連続して進行するケースでは、ジッパーをシールする作業は従来方法によって連続的に行われるが、ジッパーシール用ステーションとVFFS機械の間に、従来型のダンサーアッセンブリー(図示せず)が設置される。ダンサーアッセンブリーによって、ウエブ材料の連続した動きは、VFFS機械の作業と同調させた、間欠的な動きに変換される。また、ジッパーシール作業をVFFS機械の間欠的な作業に同調させて、間欠的に行うことも出来る。どちらのケースでもジッパーシール用ステーションは従来型の装置である。例えば、シール作業は電気的に加熱されるシール用バー42を使って行うことが出来る。図5で述べる例では、加熱されたシール用バー42は、ウエブ材料102のマージン部がフランジ無しのジッパーストリップ46 の背面に接合されている位置に示されている。ジッパーシールを連続的に行うケースでは、熱は、テフロン(登録商標)または同類の材質で作られて一式のローラー(図示せず)によって循環する無限の防護ストリップ(図示せず)を介して伝えられる。テフロン(登録商標)の防護ストリップはウエブ材料ならびにジッパーと一緒に動き、熱伝導シール作業中に、バッグ用ウエブ材料が静止状態で加熱されているシール用バーに固着することを防いでいる。
【0040】
図6に示すように、ストリングジッパーがウエブ材料に接合された後、このウエブ材料102は、整形カラー(図6には示さず)を越えて、充填チューブ106の外周に進行する。その時、ウエブ材料のもう一方の側端部が、フランジ無しジッパー44 の側端部と一直線になるようにガイドされている。ウエブ材料のマージン部(図6に示されている)、または、側端部から離れてはいるが側端部近くの帯状の部分(図示せず)が、続いてフランジ無しジッパーストリップ44の背面に接合される。本方法の実施形態の一つでは、各ガイドは、ウエブ材料の側端部をガイドし、さらにフランジ無しジッパーストリップのベースの側端部にそれを一直線に整列させる。続いて、スライダーがストリングジッパーに組み付けられる。もし、スライダーに分離手段またはプロウが付いている場合には、動いているジッパーは静止している分離手段によってこじ開けられるが、ガイドによって一直線の整列状態は保持されている。続いて、部分的に開いていて、かつ部分的に閉じているジッパーの部分にスライダーが挿入される。また、本方法の実施形態の一つに、続いて、1セットのローラー(図示せず)が、スライダーの後ろでジッパーを閉じて行くことが挙げられる。このセットローラーは、必要品として、スライダーが通過するのを可能にするように分離されている。 また、1個のローラーと1枚の保持板を使うことも出来る。プロウ付のスライダーを挿入する装置に関する他の実施形態は、この後で図17から図19を参照してさらに詳しく記述されている。
【0041】
図7に一部を示している第2の製造方法では、分離されているフランジ無しジッパーストリップ44と46は、バッグ用ウエブ材料102の各位置に、各側端部と平行で、ウエブ材料の両側のマージン部、または側端部から離れてはいるが側端部近くの帯状の部分(図示せず)で、直面する形(図7に示されている)にガイドされる。ストリングジッパーから外側へはみ出た余剰なウエブ材料は、スライダーとの干渉を防ぐために必要なら、切り取ることが出来る。図7に示すように、フランジ無しジッパーストリップ46は、方法は示されてはいないが、ウエブ材料が機械方向に供給されてくる際、ジッパーストリップをガイドする溝があるジッパーガイド40aによって、所定の位置にガイドされる。一方、フランジ無しジッパーストリップ44は、方法は示されてはいないが、ウエブ材料が機械方向に供給されてくる際、ジッパーストリップをガイドする溝があるジッパーガイド40bによって、所定の位置にガイドされる。これらのジッパーストリップが供給されてくるのと同時に、ウエブ材料102が機械方向に進められる。ジッパーストリップ44および46は、次に、ウエブ材料102の各マージン部へ、各加熱シール用バー42によって、シールされる。
【0042】
図8に示すように、ジッパーストリップがウエブ材料に接合された後、ウエブ材料102は、整形カラー(図8には示せず)を越えて、充填チューブ106の外周に包み込まれ、同時にジッパーストリップ44および46は、それぞれの溝を持ったガイド52によってガイドされ、整列されている。このジッパーストリップはガイド52の中では開放している。図9に示すように、ガイド52の下流側で、スライダーがスライダー挿入装置54によって開いているストリングジッパー4’に装着される。スライダー挿入装置54の下流側では、ストリングジッパー4’はジッパーを閉鎖機構56によって閉じられる。このジッパー閉鎖機構には、このジッパーとウエブ材料の接合体が進んで行く際、取り付けられたスライダーを通過させることが出来る後退自在手段を有している。
【0043】
図10には、ストリングジッパー4’ が、VFFS機械のチューブ106の周囲を取り巻いているウエブ材料の両マージン部に、第3の製造方法によって、接合されている状態の断面が示されている。この製造方法では、ストリングジッパーは、充填チューブ106に沿った位置で、ウエブ材料に接合される。最初に、ウエブ材料102は、供給ロール(図示せず)から繰り出され、整形カラー(図示せず)を越えて進行する。次に、ウエブ材料102は充填チューブ106を包み込む。 ウエブ材料の幅は、充填チューブの外周より大きくなっている。ウエブ材料の各マージン部は、チューブから離れて、チューブと隙間を持って対向する位置に、互いに出来るだけ整列されるように、ガイドされる。続いて、ストリングジッパー4’が、ウエブ材料102の二つのマージン部の隙間に、ジッパーストリップの上端部がウエブ材料の両側端部と大体一直線に配列されるように、差し込まれてくる。典型的には、ジッパーストリップは、進行する際、ジッパーガイド(図示せず)の溝の壁面に接触しながらガイドされる。ストリングジッパー4’がウエブ材料の両側端部と整列されると、ジッパーストリップのベースは、一対の往復動する加熱されたシール用バー48aおよび48bによって、ウエブ材料のマージン部に接合される。その後、スライダーがストリングジッパーに挿入され、ウエブ材料が横断シールされ、製品が横断シールの上に落下し、シールされたウエブ材料によって形作られた収容体の内部容積が充填される。次の横断シール部は、充填されたバッグを、製作工程中の、ジッパーとウエブ材料の接合部材から切断するために、切断される。
【0044】
図11に示されている第4の製造方法では、ウエブ材料の各部分が、充填チューブ106の周りの各部分を包み込んでいる。同時に、充填チューブを包み込んでいないウエブ材料の一部は、3回折り返してたたまれ、充填チューブに沿ったM形の襞を形成している。一方、ウエブ材料のマージン部(側端部から始まる)は、充填チューブの別の部分に沿って、対向する状態にガイドされている。 続いて、ストリングジッパーが、襞の中央の折りたたみの中に差し込まれ、フランジ無しジッパーストリップの2つのベースは、加熱されたシール用バー48aおよび48b によって、凹状に折りたたまれた中央の反対側の壁も含めてシールされる。このシッパーシール作業で、2重のウエブ材料が、接合されて、各フランジ無しジッパーストリップの背面に接合される。[この作業は、”Tamper-Evident Reclosable Bag Having Slider Actuated String Zipper”というタイトルで、2003年7月10に出願された米国特許出願番号第10/617,234号に開示されている。] 同時に、ウエブ材料の自由な二つのマージン部は、例えば、折りたたみ部から90度方向でも180度方向の位置ででも、従来型の加熱シール用バー58および60によってシールされる。
【0045】
M字に急激に折り曲げられた端部の中央襞は、ストリングジッパーの製品側のバッグの内部で、接着( tamper-evident )膜を形成している。この膜の両端はそれぞれの側面シール部でシールされている。バッグの内容物を取り出す際には、使用者は最初にスライダーを操作してジッパーを開け、次にバッグの内側にある膜を引きちぎるか破るかして開けなければならない。膜を破り易くするため、膜には、例えば、ミシン目を入れるとか、膜の全長に亘る切り込み線を入れるとかして、破る際の抵抗を少なくしている。ミシン目には、米国の特許番号第5,063,639号に開示されているようにキャップされていてもよい。接合しているこの膜のマージン部と収容体の壁は、各ジッパーストリップの背面にシールされている。次に、外側折り目の襞端の余剰なウエブ材料(すなわち、ジッパーストリップの側端部からはみ出ているウエブ材料)は、切除される。その後、スライダーがストリングジッパーに取り付けられる。
【0046】
図12に示されている第5の製造方法では、ウエブ材料の各部分が、充填チューブ 106の周りの各部分を包み込んでいる。 同時に、折れ目あるいはループ86が、ウエブ材料が充填チューブを包んでいない部分で形成される。一方、ウエブ材料の二つのマージン部(側端部から始まる)は、相互に対向する位置にガイドされている。続いて、ストリングジッパーが、ループ86の中に差し込まれ、フランジ無しジッパーストリップの2つのベースは、加熱されたシール用バー48aおよび48bによって、ウエブ材料の折り目の対向している壁の内側にシールされる。同時に、ウエブ材料の自由マージン部は、例えば、従来型の加熱シール用バー58および60によって、折りたたみ部から90度方向でも180度方向の位置ででも、共にシールされる。続いて、ウエブ材料折りたたみ部86の、ジッパーストリップの側端部からはみ出ている部分が切り取られる。その後、スライダーがストリングジッパーに取り付けられる。
【0047】
ストリングジッパーがウエブ材料にシールされ、続いてストリングジッパーの側端部からはみ出ている余分なウエブ材料部分を切り離した後、オプションではあるが、まだ残っている部分を、米国特許出願番号、 第10/655,991号、名称が“Method and Apparatus for Making Reclosable Bags Having Slider-Actuated String Zippers”、に全面公開されている、特別に設計された加熱されたシール用バーによって、各ジッパーストリップに接合させることが可能である。上記の特許出願書には、この方法によって残りの余剰部分がジッパーにシールされることを”リップシーリング“と名づけている。また、この切断線が各ジッパーストリップに極近接していて、ジッパーから飛び出たウエブ材料の残余部分がスライダーに沿って動く際、干渉しないような長さなら、リップシーリングは行われる必要はない。
【0048】
図13のブロックダイアグラムに概要が示されている、第6の製造方法では、VFFS機械の上流側で、閉じているストリングジッパーが接合され、スライダーが挿入される。最初に、ウエブ材料がループ状になるように折りたたまれる。次に、ストリングジッパーが折りたたみ部の内側に挿入され、ジッパーストリップの両背面が、ジッパー接合装置62によって、折りたたみ部またはループの対向している帯状の部分に接合される。次に、2箇所の帯状のジッパーとウエブ材料の接合部をつないでいるループ部の大部分が、トリマー64で、各ジッパーストリップの側端部にできるだけ近い2箇所の線で切断されて取り除かれる。次に、スライダー挿入装置66がストリングジッパーの一部を開き、スライダーの口が開いている方がストリングジッパーの開いている部分の上に乗るようにして、スライダーを挿入する。 スライダーが挿入された後、超音波接合装置68によって、熱可塑性材料の2つのジッパーストリップを、超音波エネルギーを使って溶融させて、ストリングジッパーを変形させ、冷めた時点でスライダー終端部のストッパー構造に変換させる。[代替方法として、VFFS機械内のチューブに沿った位置で、超音波を使ってジッパーストリップをスタンプ(固着)することも可能である。] 次に、ストリングジッパーならびにスライダーが、ウエブ材料の平面の下側にくるように、ウエブ材料が広げられる。 次に、ジッパーとウエブ材料の接合体は、図14、15に示すように、スライダー用溝を形成する整形カラーの逃げ部があることを除いて、VFFS機械70を普通に通過して行く。図14の斜線が引かれた部分は、整形カラー104の溝の最初の位置での断面を表している、一方、図15の斜線が引かれた部分は、整形カラーの溝の2番目の位置での断面を表している、2番目の位置は最初の位置より低い位置にある。整形カラーの逃げ部は、ジッパーとウエブ材料の接合体が整形カラーを通り、整形カラーと充填チューブとの隙間を下方へ進行する際、ジッパーとスライダーをガイドするように設計された溝105を備えている。ウエブ材料は、ストリングジッパー(ならびに取り付けられたスライダー)がウエブ材料に対して水平に折りたたまれた状態で進んで行く。その理由は、ジッパーはその構造から垂直方向の位置では弧を形作ることが出来ないからである。
【0049】
図14、図15に見られるように、前記の溝は、スライダーをガイドしてスライダーが機械方向に進む際の方向づけを行うよう設計されている。図14に見られるように、フレキシブルなストリングジッパーが整形カラーを通過する際に、開くことなく自由に曲がるような向きに、ストリングジッパーは配置されていなければならない。次に、前記溝は、充填チューブに沿って下降するにつれ、スライダーが、充填チューブに沿った位置で大体半径方向に向くまで、徐々に回転する。この変遷で、スライダーは約90度回転する。図15は、変遷中のある位置での溝105を示している。ジッパーとスライダーの、充填チューブに対する最終的位置関係が、図16に示されている。 整形カラー104の終端で、溝105は保持ガイド72の形で引き継がれ、下方に続いていく。保持ガイド72は、充填チューブ106の近くでジッパーとスライダーを覆い、外れないよう保持し、スライダーが、図16に示す配置となるように、強制的に保持していく。 この特徴的な実施形態では、保持ガイド72は、ジッパー4とスライダー10を、それらが下方へ進行する際にガイドする、縦方向の溝を備えている。
【0050】
本願に開示される製造方法の各々に対して、分離用フィンガー付きまたは無しのスライダーを適用することが出来る。分離用フィンガーあるいはプロウが付いているスライダーを、ウエブ材料に接合されたストリングジッパーに挿入するひとつの方法が、米国特許出願番号第10/622,996号で全面的に公開されている。この公開された方法の本質的な部分は、本願の開示構成に従って、図17から図19を参照して、以下の述べる。
【0051】
図17に示すように、ダンサーアッセンブリーの後の第1のステーションで、スライダー(図2にスライダー10として表示)が、ジッパーとウエブ材料の接合体に挿入される。このスライダー挿入ステーションは、3つの装置(すなわち、分離装置、プッシャー装置、そしてクランプ装置)から構成されている。この3つの装置は、互いに連携して、ジッパーへスライダーを挿入する。その時、ジッパーは、スライダー挿入領域の一方側が開き、他方側が閉じた状態に保たれている。
【0052】
図17に示す本発明の実施形態では、ストリングジッパー4を構成している、折りたたまれたウエブ材料102のジッパーが接合された部分が、分離装置80に引き込まれてくる。分離装置80は、ジッパーとウエブ材料の接合体が前進する際に、ジッパーストリップを分離させ、それによってストリングジッパー4は開かれた状態になる。 図17で分り易く示すように、分離装置80は、分離板82の上側および下側に配置されている上部ガイド(84) および下部ガイド(86)間のすき間で隔てられている、中央分離板82を備えている。図17には、分離装置80の分離板82と上部ガイド84 だけが見えている。分離板には互いに平行で分離板の両側に一対の溝(図17には示さず)を有し、溝は機械方向と一直線に整列されている。 図18に82と付番されている斜線部分は、分離板の溝に平行でかつ溝と交差する平面に沿った分離板の断面が示されている。2本の溝の間にある分離板の先導端部(図示せず)は、先行の噛み合っているジッパーストリップをこじ開けて行く。上部ガイド84と下部ガイド86は、ジッパーストリップが進行する際、分離されたジッパーストリップ6と8を、各溝の中に保持し、それによって、ジッパーストリップを、機械方向に平行で真っ直ぐな状態に保持している。上部ならびに下部のガイドは、挿入装置の中のジッパーを一直線にする作業を容易にするために、分離板から離すことが出来る。
【0053】
ジッパーとウエブ材料の接合体が、バッグ製造機(従来型機で図示せず)を通って、機械方向に引き込まれる際、前記の2つの溝と上下部のガイド84,86(図18によく示されている)は、分離されたジッパーストリップ6および8が、横方向に蛇行することを防いでいる。
【0054】
再度図17に示すように、プッシャー装置96は、スライダー挿入域でジッパーの開いている部分に、スライダー10を押し込むプッシャー98を備えている。プッシャーはエアーシリンダー92によって動かされる。プッシャーは、シリンダー92内でスライドするピストンロッド94が、一番引っ込んだ状態の位置で留まっている。このプッシャー98は、エアーシリンダー92の作動によって、交互に後退したり伸長したりする。エアーシリンダーには、別の場所で制御されている空気配管から圧縮空気を取り込むための、2か所の距離を置いた出入り口(図示せず)を備えている。プッシャー98は、図17の断面図で示されているように、直線状のトンネルあるいは溝88に沿って動く。溝88の一方の側壁には、スライダー搬送軌道90の終端と通じている開口部がある。スライダー10’が、連続して、従来型の空圧式スライダー供給装置(図示せず)によって、軌道90に沿って周期的に供給される。プッシャー98が後退した時に、次のスライダー(図17に10’と符番してある)が、プッシャー98の直前にある挿入待機の位置に、自動的に送り込まれる。
【0055】
図18に示すように、前記のスライダー挿入領域の上流側と下流側で、ジッパーストリップ6および8は、クランプ装置140によってクランプされる。クランプ装置140は、U字形の上部クランプ142およびU字形の下部クランプ144から構成されている。上部クランプ142は、上流側アーム146および下流側アーム148と、アーム146およびアーム148をつなぎ支える横断部材150から構成されている。[ アーム146およびアーム148は、図17に断面として示されている。] 同様に、下部クランプ144は、上流側アーム152および下流側アーム154と、アーム152とアーム154をつなぎ支えるクロスメンバー156から構成されている。クランプ装置の4か所のアームの各々は、付加的な保持力を持たせるために、織り目が付けられた端面を備えている。 分離板82の一部は、端面が対向している上流側クランプアーム146と152の間に配置されている。 下流側のアーム148および154は、上流側アームより、突き出し長さが、溝の中にある分離板の厚さの約半分だけ長くなっている。開示された実施形態において、上流側クランプアーム 146および152の各端面には、直角の方向に配列された互いに平行な複数の隆起線が付けられ、 一方、下流側のクランプアーム148および154の各端面には、部材の機械方向に平行に配列された互いに平行な複数の隆起線が付けられている。この上流側と下流側のクランプの配列体により、ジッパーストリップの各位置は、スライダーの挿入領域の両端でしっかりとクランプされる。特に、上流側クランプアーム端面の直角方向の隆起線は、機械方向に一直線に配列されている分離板の溝との組み合わせにより、分離された2本のジッパーストリップを両方向に対してしっかりとクランプする。また、各々のクランプアームの端面には、2次元で整列させた多数の突起や歯を備えることも可能である。例えば、端面に溝格子をつけて、歯状の配列を形成することも出来る。
【0056】
上部クランプ142は、シリンダー取り付けブロック160に取り付けられているエアーシリンダー168によって後退位置と伸長位置の間を動く。上部クランプ142はピストンロッド166の端部に取り付けられている。シリンダー取り付けブロック160には、上部クランプ142の動きをガイドするガイド溝158がある。同様に、下部クランプ144は、シリンダー取り付けブロック164に取り付けられているエアーシリンダー172によって後退したり伸長したりする。下部クランプ144はピストンロッド170の端部に取り付けられている。シリンダー取り付けブロック164には、下部クランプ144の動きをガイドするガイド溝162がある。シリンダー取り付けブロック160および164は、 図示されてはいないが支持フレームに取り付けられている。これと同じ支持フレームには、トンネル88、スライダー軌道90、それに図17に示したシリンダー92が、取り付けられている。
【0057】
図18で一番よく示すように、スライダー挿入領域の上流側で、クランプアーム146とクランプアーム152が、分離板82の2つの溝の中の、それぞれのジッパーストリップ6および8をクランプする。介在する分離板に厚さがあることから、分離板後側の側端部近辺のジッパーは開いたままの状態でクランプされる。対照的に、スライダー挿入領域の下流側では、クランプアーム148とクランプアーム154は、ジッパーが閉じている部分の隣接部分をクランプする。このようにして、クランプ装置140の上下部クランプは、スライダー挿入作業時に、ジッパーを、クランプの上流側と下流側のアームの間で安定にしておく働きをする。ジッパーストリップは、スライダー挿入作業の間、スライダーのプロウ28が2本のジッパーストリップの隙間に入れる位置に、続いてスライダーの両側の壁が、各ジッパーストリップを乗り越えられる位置に、保持される。スライダーをジッパーにしっかりと保持するために、スライダーの内側にあるレッジ(棚)が、ジッパーストリップ下側で掛かるまで、スライダーがジッパーの上に押し込められる。ジッパーの閉じている部分とスライダーの閉口端が近接していること、スライダーの開口端とプロウの近くにジッパーの開口部があることで、スライダーがジッパーに挿入され易くなっている。特に、分離板とクランプ配列体のひとつの機能は、スライダーのプロウが、挿入作業時にジッパーストリップの間に入り込めるように漏斗状のジッパー開口部を作ることである。
【0058】
U字形クランプのアームの内側の両表面は、互いに平行に、プッシャーの幅より少し広い間隔をおいて対峙している。これにより、クランプアームの内側表面が、プッシャー用溝の側壁の延長壁として作用することができる。これにより、さらに、スライダーの挿入時に、プッシャーが突き出る時、プッシャー内のスライダーを制限し、一直線に整列させることができる。
【0059】
スライダーが挿入されるのと同じ一時休止時間に、スライダー挿入領域の下流側にある超音波スタンプ(圧着)装置(図示せず)で、スライダーの終端ストッパー構造体が形成される。このスライダー終端ストッパー構造体は、後で、2つのスライダー終端ストッパーとなるよう、ホットナイフ(図示せず)で切ることによって二等分される。すなわち、パッケージのジッパーが全閉の際スライダーを止めるための終端ストッパーと、次のパッケージの、ジッパーが全開の際スライダーを止めるための終端ストッパーである。終端ストッパー構造体は、代表的な方法としては、角部と受け部(図示せず)からなる超音波圧着装置によって成形される。この角部は、ジッパーの材料が融け合って、角部と受け部の表面形状によって決まる構造体(例えば、垂直方向に出たこぶ)になるのに、十分な超音波エネルギーをプラスティックジッパーの材料に伝達する。角部と受け部は往復動型または回転型といった様々なものがある。
【0060】
分離装置80は、両側に一対の溝を持つ中央分離板82を備えている。この2本の溝は、2本の溝の間にあるネック(図18の斜線の入った帯状の部分)が、動いているジッパーストリップをこじ開けて分離させる時、各ジッパーストリップを、ガイドする。 分離板82の両側面は、平行であっても、ネックから末端まで直線状のテーパーがついていてもよい。前述したように、分離装置は、さらに上部ガイド84と、下部ガイド86を備えており、この両ガイドは分離板82の反対側に、分離板との間の各隙間が、各ウエブ材料壁の通路となるよう配置されている。 上下部ガイド84と86は、各ジッパーストリップを、分離板82の各溝の中に保持する。このようにして、ジッパーとウエブ材料の接合体がバッグ製造機を通過して引っ張られる時、分離板82は、ジッパーとウエブ材料の接合体が連続して前進する間、ジッパーを連続してこじ開けて行く。そして、1回の前進距離はパッケージ1個の長さと同じである。
【0061】
前述したように、プッシャー98、上部クランプ142、下部クランプ144の後退および伸長は、その概要を図19に示すが、本実施形態では、各エアーシリンダー92、168、172によって行われる。また、液体シリンダーを使うことも可能である。これらの複数のシリンダーの作動は、アルゴリズム、あるいは論理的シーケンスに従って、選択的に流体の供給を行うプログラマブルコントローラー180によって制御されている。このコントローラーは、機械作動用プログラムを格納出来るメモリを持った、コンピューターあるいは演算処理装置に置き換えることも可能である。このコントローラー180は、これらのシリンダーを次の順序で作動させるようプログラムされている。すなわち、最初に、シリンダー168および172が、クランプ142および144を伸長するために作動される。次に、シリンダー92が、プッシャー98を伸長するために作動される。これらの作業は、一時休止時間すなわちジッパーが静止している間に実行される。一時休止時間が過ぎる度に、ジッパーが、これもまたコントローラー180で制御されている従来型のジッパー進行装置184によって、(接合されたバッグ用ウエブ材料と一緒にまたは一緒ではなく)進められる。ジッパーにバッグ用ウエブ材料が接合されている場合には、ジッパー推進機構はウエブ材料を前に引っ張る複数の駆動ローラーを備えている。ジッパーが進んでいる間、コントローラー180はスライダー供給機構182をもまた作動し、その結果、ライン中の次のスライダーをプッシャー上の挿入前位置へ動かす。
【0062】
機械設計に従事する当業者は、クランプやプッシャーを動かすのに、シリンダー以外の手段と置き換えが出来ることを容易に理解出来る筈である。他の既知のどんな機械的駆動手段も使うことができる。実例を挙げると、このような機械的駆動装置には、ラックとピニオンの組み合わせ、電気モーターで回転するピニオンあるいは、電気モーターで駆動されるボールネジによる直線アクチュエーター、が含まれている。
【0063】
ここに開示された実施形態が、熱可塑性プラスティックフィルムを使ってバックを製造する実施形態であるとしても、VFFS機械に供給されるバッグ製造用の連続したウエブ材料は、幅広く多様な方式を採用することが出来る。ウエブ材料は、単一層の熱可塑性プラスティック材料のフィルムであってもいいし、熱可塑性プラスティック材料の合成フィルムであってもよい。すなわち、異なった種類の積層材からなるウエブ材料であってもよい。
【0064】
本発明が、幾つかの実施形態を参照して述べられてきたが、当業者なら、本発明の範囲から外れることなく、多様な変更を加えることも可能であるし、構成要素として、同じようなものを代わりに用いることも可能である、ということを理解出来る筈である。加えて、本発明の基本範囲を外れることなく、特別な状況に、本発明の教示を適用して多くの修正を加えることも可能である。それゆえに、本発明は、この発明を実行するために考えられた最良の方法として開示された、この特別な実施形態に限定されず、本発明には請求項に述べる範疇の、全ての実施形態が含まれているということを強調しておく。
【0065】
請求項で使われている、動詞“接合する”は、融合する、接着する、シールする、粘着する、等を意味する。それが、熱または圧力、あるいは熱と圧力を一緒に適用するものでも、超音波エネルギーを適用するものでも、粘着性材料または接着剤を使った積層の適用であっても、粘着性のストリップあるいは接着剤を塗ったストリップを挟むものであってもよい。請求項で使われている、用語“ストリングジッパー”は、実質的なフランジまたはフィン部の無い、閉鎖することの出来る、2本のストリップ備えているジッパーを意味している。 請求項で使われている、用語“上流側”と“下流側”は、フレキシブルなウエブ材料が進んでいく工程経路に沿った、多様な位置関係を示している。ウエブ材料のある部分が前進する際、それは“下流側”に動くと言い、一方、ウエブ材料のその部分が既に通り過ぎたワークステーションは、ウエブ材料のその部分の“上流側”にあると表現される。ウエブ材料がVFFS機械のチューブに至る前に、ウエブ材料に対して作業を行うステーションは“チューブの上流側”にあると表現される。さらに、明確な言葉が無く、あるステップが実行されるべき順番が明記されているどのような製造方法に係る請求項でも、製造方法に係る請求項は、そのステップが記述されている順番で実行されることを要求していると解釈してはならない。
【図面の簡単な説明】
【0066】
【図1】両端にストッパーがついている、スライダー操作で開閉可能なパッケージを示す図である。
【図2】開閉可能なパッケージに付けられたスライダー付きジッパーの部分断面図である。ジッパーおよび収容体が、スライダー閉じ口端の前での断面のみが示されている。断面の背後にあるジッパーおよび収容体の部分は、図が複雑になることを避けるために示されていない。
【図3】スライダー操作で開閉できる従来型式のバッグ製作用のVFFS機械のひとつを示す図である。この機械では、ジッパーはフランジ部でウエブ材料(film)に接合される。
【図4】スライダーで開閉できる別の従来型式のバッグ製作用のVFFS機械を示す図である。この機械でも、ジッパーはフランジ部でウエブ材料に接合される。
【図5】第1の製造方法に従って、ストリングジッパーの片面が、VSSF機の上流側(図示せず)で、平らなウエブ材料へ、接合される状況を示す図である。
【図6】第1の製造方法に従って、VFFS機械のチューブを包み込んだ図5のウエブ材料が、ジッパーの別の片面に、接合されることを示す断面図である。
【図7】第2の製造方法に従って、2本のジッパーストリップが、VSSF機の上流側(図示せず)で、平らなウエブ材料の相対する両方のマージン部へ、接合される状況を示す図である。
【図8】第2の製造方法に従って、図7に示したウエブ材料が、VFFS機械のチューブを包んでいて、ストリングジッパーが、スライダーを挿入するために、開いている状況を示す断面図である。
【図9】第2の製造方法に従って、隣接してジッパー整列ステーション、スライダー挿入ステーション、ならびにジッパーを閉じるステーションが配置されている、充填チューブを示す側面図である。
【図10】第3の製造方法に従って、ストリングジッパーが、VFFS機械のチューブを包み込んだウエブ材料のマージン部に、接合される状況を示す断面図である。
【図11】第4の製造方法に従って、ストリングジッパーが、VFFS機械のチューブを包み込んだウエブ材料に形作られた襞間に接合される状況を、ならびにウエブ材料の両マージン部が合わされてシールされる状況を示す断面図である。
【図12】第5の製造方法に従って、ストリングジッパーが、VFFS機械のチューブを包み込んだウエブ材料に形作られたループ内で接合される状況を、ならびにウエブ材料の両マージン部が合わされてシールされる状況を示す断面図である。
【図13】第6の製造方法の、ジッパーの接合とスライダーの挿入が、VFFS機械の上流側で行われる、様々な段階を示すブロック図である。
【図14】第6の製造方法に従って、ストリングジッパーとウエブ材料の接合体に装着されたスライダーを通すために必要なクリアランスを備えた整形カラー部を、異なる位置で示す断面図である。
【図15】第6の製造方法に従って、ストリングジッパーとウエブ材料の接合体に装着されたスライダーを通すために必要なクリアランスを備えた整形カラー部を、異なる位置で示す断面図である。
【図16】第6の製造方法に従って、スライダーとストリングジッパーを、充填チューブに隣接して縦方向に保持するための、対向するガイドを持った充填チューブ部の断面図である。
【図17】米国特許出願番号第10/622,996号で公開されたスライダー挿入ステーションの構成部品を、断片的かつ部分的に断面で示す側面図である。この例では、矢印Aで示されているように、ジッパーとウエブ材料接合体は左から右へ動く。
【図18】この図は図17に示したスライダー挿入ステーション構成部品の作動状況を、断片的かつ部分的に断面で示している平面図である。ここでもまた、ジッパーとウエブ材料の接合体は左から右へ動き、一方、次のスライダーが、スライダー挿入作業の間に、このページの外側から供給される。
【図19】米国特許出願番号第10/622,996号で公開されたスライダー挿入装置の多くの構成要素の、プログラマブル制御の概略を示すブロック図である。
【特許請求の範囲】
【請求項1】
以下のステップを備える製造方法。
(a)ウエブ材料の一部または多くの部分が、チューブの回りを包みながら、前記ウエブ材料を、VFFS機械を通過して、機械方向にガイドするステップ。
(b)第1および第2フランジ無しジッパーストリップを、VFFS機械の充填チューブの回りを包む前記ウエブ材料の一部または多くの部分を形成していない前記ウエブ材料の、第1および第2部分へ接合するステップ。
(c)前記ウエブ材料へ接合された前記第1および第2フランジ無しジッパーストリップ上へスライダーを挿入するステップ。
(d)前記充填チューブから下流側において、前記ウエブ材料を横断シールするステップ。
(e)製品を、前記充填チューブを通過して、直近に形成された前記横断シールの上へ落下させるステップ。
【請求項2】
前記ステップ(b)と(c)が前記チューブの上流側ステーションで実行され、前記ウエブ材料が進行する時、前記VFFS機械の整形カラー内の溝内へ、前記スライダーをガイドするステップをさらに備える、請求項1に記載の製造方法。
【請求項3】
前記ステップ(b)と(c)が前記チューブに隣接するステーションで実行される、請求項1に記載の製造方法。
【請求項4】
前記ステップ(b)が前記チューブの前記上流側ステーションで実行され、前記ステップ(c)が前記チューブに隣接する前記ステーションで実行される、請求項1に記載の製造方法。
【請求項5】
前記第1フランジ無しジッパーストリップが前記チューブの前記上流側ステーションで前記ウエブ材料へ接合され、前記第2フランジ無しジッパーストリップが前記チューブに隣接する前記ステーションで、前記ウエブ材料へ接合される、請求項1に記載の製造方法。
【請求項6】
前記ウエブ材料の一部がループを形成するようにガイドされ、前記ループ部が前記第1および第2の部分を備えており、そこへ前記第1および第2フランジ無しジッパーストリップがそれぞれ接合されるステップと、
前記第1および第2フランジ無しジッパーストリップを、相互に整列させるステップと、
整列された前記第1および第2フランジ無しジッパーストリップが、前記ウエブ材料の前記第1および第2部分の間に配置される位置へ、前記第1および第2フランジ無しジッパーストリップをガイドするステップと、
をさらに備えている、請求項3に記載の製造方法。
【請求項7】
前記ウエブ材料の前記第1および第2部分が、前記ウエブ材料の各々の側端部を含む側端部近傍にある、請求項1に記載の製造方法。
【請求項1】
以下のステップを備える製造方法。
(a)ウエブ材料の一部または多くの部分が、チューブの回りを包みながら、前記ウエブ材料を、VFFS機械を通過して、機械方向にガイドするステップ。
(b)第1および第2フランジ無しジッパーストリップを、VFFS機械の充填チューブの回りを包む前記ウエブ材料の一部または多くの部分を形成していない前記ウエブ材料の、第1および第2部分へ接合するステップ。
(c)前記ウエブ材料へ接合された前記第1および第2フランジ無しジッパーストリップ上へスライダーを挿入するステップ。
(d)前記充填チューブから下流側において、前記ウエブ材料を横断シールするステップ。
(e)製品を、前記充填チューブを通過して、直近に形成された前記横断シールの上へ落下させるステップ。
【請求項2】
前記ステップ(b)と(c)が前記チューブの上流側ステーションで実行され、前記ウエブ材料が進行する時、前記VFFS機械の整形カラー内の溝内へ、前記スライダーをガイドするステップをさらに備える、請求項1に記載の製造方法。
【請求項3】
前記ステップ(b)と(c)が前記チューブに隣接するステーションで実行される、請求項1に記載の製造方法。
【請求項4】
前記ステップ(b)が前記チューブの前記上流側ステーションで実行され、前記ステップ(c)が前記チューブに隣接する前記ステーションで実行される、請求項1に記載の製造方法。
【請求項5】
前記第1フランジ無しジッパーストリップが前記チューブの前記上流側ステーションで前記ウエブ材料へ接合され、前記第2フランジ無しジッパーストリップが前記チューブに隣接する前記ステーションで、前記ウエブ材料へ接合される、請求項1に記載の製造方法。
【請求項6】
前記ウエブ材料の一部がループを形成するようにガイドされ、前記ループ部が前記第1および第2の部分を備えており、そこへ前記第1および第2フランジ無しジッパーストリップがそれぞれ接合されるステップと、
前記第1および第2フランジ無しジッパーストリップを、相互に整列させるステップと、
整列された前記第1および第2フランジ無しジッパーストリップが、前記ウエブ材料の前記第1および第2部分の間に配置される位置へ、前記第1および第2フランジ無しジッパーストリップをガイドするステップと、
をさらに備えている、請求項3に記載の製造方法。
【請求項7】
前記ウエブ材料の前記第1および第2部分が、前記ウエブ材料の各々の側端部を含む側端部近傍にある、請求項1に記載の製造方法。
【図1】
【図2】
【図3】
【図4】
【図5】
【図6】
【図7】
【図8】
【図9】
【図10】
【図11】
【図12】
【図13】
【図14】
【図15】
【図16】
【図17】
【図18】
【図19】
【図2】
【図3】
【図4】
【図5】
【図6】
【図7】
【図8】
【図9】
【図10】
【図11】
【図12】
【図13】
【図14】
【図15】
【図16】
【図17】
【図18】
【図19】
【公開番号】特開2006−44800(P2006−44800A)
【公開日】平成18年2月16日(2006.2.16)
【国際特許分類】
【出願番号】特願2005−220944(P2005−220944)
【出願日】平成17年7月29日(2005.7.29)
【出願人】(591203428)イリノイ トゥール ワークス インコーポレイティド (309)
【Fターム(参考)】
【公開日】平成18年2月16日(2006.2.16)
【国際特許分類】
【出願日】平成17年7月29日(2005.7.29)
【出願人】(591203428)イリノイ トゥール ワークス インコーポレイティド (309)
【Fターム(参考)】
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