説明

X線コンピュータ断層撮影装置、画像処理装置及びプログラム

【課題】心筋の動きを定量的に評価できるようにすること。
【解決手段】X線コンピュータ断層撮影装置は、X線を発生するX線管球101と、被検体の心臓を透過したX線を検出するX線検出器103と、X線管球を前記X線検出器とともに被検体の周囲を連続的に回転する回転駆動部107と、X線検出器の出力に基づいて時間的に連続する複数の投影データセットを発生する投影データ発生部106と、発生された複数の投影データセットに基づいて時間的に連続する複数の3次元画像を再構成する再構成処理部114と、3次元画像の各々から心臓の複数の部分を追跡し、追跡された各部分の変位に基づいて各部分の運動量を算出する心筋解析部118と、算出された運動量を3次元画像と共に表示する三次元表示部119とを備える。

【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
本発明は、被検体の心臓に関する3次元再構成された動画像により心筋の動きを観察するためのX線コンピュータ断層撮影装置及び3次元画像処理装置に関する。
【背景技術】
【0002】
従来、心筋の動きを観察するためには、X線Angio装置にて観察する方法、もしくはCTで動画再構成した画像を観察する方法がある。X線Angio装置では、カテーテルを使用して血管内に造影剤を注入し、その流れをX線で連続的に撮影することで非常に高精細な血管構造が描出され得る。しかしながら、上記方法では、視覚的な評価指標でしないため、手術などの緊急時において迅速に状態を把握することができなかった。
【0003】
なお、本願に関連する公知文献としては、例えば次のようなものがある。
【先行技術文献】
【特許文献】
【0004】
【特許文献1】特開2002−330961号公報
【発明の概要】
【発明が解決しようとする課題】
【0005】
上述したように、従来は心筋の動きを、X線Angio装置やCTで動画再構成した画像により目視で観察するしかなかった。このため、心筋梗塞の治療等において、迅速に状態を把握することができなかった。
【0006】
本発明は、上記事情を鑑みてなされたもので、心筋の動きを定量的に評価できるようにするX線コンピュータ断層撮影装置及び3次元画像処理装置を提供することを目的としている。
【課題を解決するための手段】
【0007】
上記目的を達成するために、本発明に係るX線コンピュータ断層撮影装置は、X線を発生するX線発生器と、被検体の心臓を透過したX線を検出するX線検出器と、前記X線発生器を前記X線検出器とともに前記被検体の周囲を連続的に回転する回転駆動部と、前記X線検出器の出力に基づいて投影データを発生する投影データ発生部と、前記発生された投影データに基づいて時間的に異なる複数の3次元データを再構成する再構成処理部と、前記3次元データの前記心臓の複数の心筋部分を追跡する追跡部と、前記追跡された各部分の運動に関する情報を算出する算出部と、前記情報を前記3次元データに基づく画像に重ねて表示する表示部とを具備することを特徴とする。
【0008】
また、本発明に係る画像処理装置は、被検体の心臓に関する時間的に異なる3次元データにおける前記心臓の複数の心筋部分を追跡する追跡手段と、前記追跡された各部分の運動に関する情報を算出する算出手段と、前記情報を前記3次元データに基づく画像と共に表示手段に表示させる表示制御手段とを具備することを特徴とする。
【発明の効果】
【0009】
以上本発明によれば、心筋の動きを定量的に評価できるようにするX線コンピュータ断層撮影装置及び3次元画像処理装置を実現することができる。
【図面の簡単な説明】
【0010】
【図1】本発明の一実施形態に係るX線コンピュータ断層撮影装置の構成を示す図。
【図2】表示部に表示されるGUI画面の一例を示す図。
【図3】心筋解析部の処理の手順を示すフローチャート。
【図4】三次元表示部により表示される心筋解析結果の一例を示す図。
【図5】三次元表示部により表示される心筋解析結果の他の例を示す図。
【図6】Biplane構成の循環器用X線装置による冠状動脈の撮影を示す図。
【発明を実施するための形態】
【0011】
以下、図面を参照して本発明の実施形態を説明する。
図1は、本実施形態に係るX線コンピュータ断層撮影装置の構成を示している。高電圧発生部109からスリップリング111を経由してX線管球101に管電圧が印加され、フィラメント電流が供給される。それによりX線管球101からX線が発生される。X線検出器103は、例えば256列のマルチスライス型が採用される。なお、X線検出器103は、他の列数のマルチスライス型又はシングルスライス型検出器であってもよい。入射X線を電荷に変換するメカニズムは、シンチレータ等の蛍光体でX線を光に変換し更にその光をフォトダイオード等の光電変換素子で電荷に変換する間接変換形と、X線による半導体内の電子正孔対の生成及びその電極への移動すなわち光導電現象を利用した直接変換形とが主流である。X線検出器103のX線検出素子としては、それらのいずれの方式を採用してもよい。
【0012】
X線管球101とX線検出器103は、回転可能に支持された円環状の回転フレーム102に搭載される。X線管球101に対してX線検出器103は、開口部122を挟んで対向する位置及び向きに配置される。開口部122には、図示しない寝台天板に載置された被検体が挿入される。X線検出器103はX線管球101から発生され、被検体を透過したX線を検出する。
【0013】
回転フレーム102は、回転駆動部107の駆動により例えば0.4秒/回転の高速で連続的に回転される。管球位置検出部は、X線管球101の角度を検出するために設けられ、典型的にはロータリーエンコーダを有している。X線管球101の角度は、典型的には、X線管球101が最上位置にあるときを基準角度(0°)としてそこからの変位角として検出される。なお、角度(180°)は最下位置に対応する。
【0014】
X線検出器103は、被検体を透過したX線を検出する。データ収集回路104は、一般的にDAS(data acquisition system)と呼ばれている。データ収集回路104は、X線検出器103からチャンネルごとに読み出される信号を増幅し、さらにディジタル信号に変換する。データ収集回路104から出力されるデータは、入射X線の強度を反映しており、一般的に、純生データと称される。投影データ発生部106は、データ収集回路104から非接触データ伝送部105を経由して受け取った純生データに対して、対数変換、感度補正等の前処理を施して、再構成処理の直前段階にあるいわゆる投影データ(生データとも称される)を発生する。投影データは、それを収集した時刻を表すタイムコードと、その収集時のX線管球101の角度に関するデータとを関連付けられて、データ記憶部112に記憶される。投影データはそのタイムコードにより心電図と対応付けられることができる。
【0015】
再構成処理部114は、いわゆるハーフ再構成法が採用され、被検体の周囲の(180°+ファン角)分の投影データに基づいて、画像(シングルスライス、マルチスライス又はボリューム)のデータを再構成することができる。なお、説明の便宜上、(180°+ファン角)分の投影データを一単位として投影データセットと称する。また、投影データセットに対応する角度位置とは、ハーフ再構成に要する(180°+ファン角)分の開始位置、終端位置、又は中心位置のいずれかを示すものとする。
【0016】
さて、3次元画像処理装置1は、操作部115、表示部116、制御部117、心筋解析部118、および三次元表示部119を有する。操作部115は、キーボードおよびマウス等の入力装置を備える。表示部116は、CRT、プラズマディスプレイ、液晶ディスプレイ等の表示装置である。制御部117はマイクロプロセッサ等の中央処理ユニット(Central Processing Unit:CPU)である。心筋解析部118および三次元表示部119は、制御部117により実行される制御プログラムであり、処理の詳細は後述する。
【0017】
上記マルチスライス型CT撮影機構によって被検体の心臓領域の4次元データを撮影する。ここで4次元とは3次元に時間を加えたもの、すなわち3次元データの動画像を示す。制御部117は、データ記憶部112から再構成された動画像を三次元表示部119に転送し、動画表示する。
【0018】
図2に、三次元表示部119により表示部116に表示されるGUI画面の一例を示す。図2に示すように、GUI画面には心筋用解析アイコン([Analyze]スイッチ21)があり、オペレータによりこのスイッチが押下されると、制御部117は心筋解析部118により解析処理を開始する。
【0019】
(心筋解析処理)
図3は心筋解析部118の処理の手順を示すフローチャートである。解析対象は1フレーム目の画像と2フレーム目の画像、2フレーム目と3フレーム目、…、Nフレーム目とN+1フレーム目というようにNがM(1周期Mフレームのデータと仮定)となるまで、前後のフレームを用いてシーケンシャルに処理を行う(ステップS3a〜S3f)。
【0020】
図3において、心筋解析部118は、まずステップS3bにおいてNフレームの画像で心筋の壁を抽出する。抽出方法は以下の3種類の手法を用いることができる。
【0021】
第1の手法は、3次元画像上でCutting Toolを用いて心臓部分のみをマニュアルで切り出し、そこから心筋の壁を自動的に抽出する。
【0022】
第2の手法は、3次元画像上で心臓の内部の点と、外部との接点(大動脈、肺動脈、大静脈、肺静脈の起始部)を指定し、そこからRegion Growing法で心臓領域を特定し、心臓の壁を抽出する。
【0023】
第3の手法は、予めメモリに心臓部の3次元モデルを記憶しておき、撮影した心臓部の3次元データを比較し、3Dモデルを変形しつつ(位置、角度、径)撮影した3次元データにフィッティングを行う。そしてFittingが最も適した状態から3次元モデルの心筋の壁から最も近い壁を撮影した3Dデータの心筋の壁とする。
【0024】
次にステップS3cにおいて、心筋解析部118は上記抽出した壁を微小領域に分割し、N+1フレーム目の画像上の同じ位置から一定範囲内のサーチ領域内で細かく移動させながら相関演算を順次行う。その結果演算結果の一番低いところを対応位置と判定し、その位置への移動ベクトルを記憶する。この処理をNフレームの壁全体について行い、領域毎の移動ベクトルを算出する。ここで相関演算は以下のように記述できる。
【数1】

【0025】
ここで、fN(x,y,z)、fN+1(x,y,z)は、それぞれNフレーム目、N+1フレーム目の画像である。CRxyz(Δxxyz, Δyxyz,Δzxyz)は、(x,y,z)での相関演算の結果であり、(Δxxyz, Δyxyz,Δzxyz)のシフトベクトルが最小となる位置を求める。なお本演算だけではNフレーム目の異なる位置の心壁が、N+1フレーム目の同じ位置に対応することが起こりえる。この問題を防ぐには以下のように画像全体で最適な組み合わせを決めることもできる。
【数2】

【0026】
ここで(x,y,z)と(xi+1,yi+1,zi+1)は隣接する心壁の微小領域を示す。
【0027】
この対応付けが完了すると、領域毎の速度V(x,y,z)、軌跡の長さL(x,y,z)を以下のように計算することができる。
【数3】

【0028】
ここで、ΔtはNフレームの再構成像と、N+1フレーム目の再構成像との標準時間差を示す。またその時点での位置ベクトル(画像中心を原点とする)をP=(x,y,z)として記憶する。
【0029】
上記処理を1フレームからM−1フレーム(1周期Mフレームのデータと仮定)繰り返し(最後の処理はM−1とMフレーム目との処理)、領域毎の速度と軌跡を求める。さらに領域毎に|P|を計算し、その最小値、最大値を用いて以下のように正規化する。
【数4】

【0030】
(解析結果表示処理)
次に解析結果の表示処理について説明する。以上のように解析処理が完了すると、制御部117は、図2に示したGUI画面に設けられた解析結果表示用の各種ラジオスイッチ22を選択可能にする。図4に、三次元表示部119により表示部116に表示される心筋解析結果の一例を示す。
【0031】
第一の解析結果として[Motion]が選択されると、三次元表示部119は、微小領域毎に軌跡のトータル長を計算し、3次元の心筋データ上に色を変えて表示する。トータル長が長い部位は赤系を、トータル長が短い部位は青系を表示する。
【0032】
第二の解析結果として[Velocity(Ave.)]が選択されると、三次元表示部119は、微小領域毎に速度の平均値を計算し、3次元の心筋データ上に色を変えて表示する。平均値が高い部位は赤系を、平均値が低い部位は青系を表示する。
【0033】
第三の解析結果として[Velocity(Max.)]が選択されると、三次元表示部119は、微小領域毎に速度の最大値を求め、3次元の心筋データ上に色を変えて表示する。最大値が大きい部位は赤系を、最大値が小さい部位は青系を表示する。
【0034】
第四の解析結果として[Velocity(Min.)]が選択されると、三次元表示部119は、微小領域毎に速度の最小値を求め、3次元の心筋データ上に色を変えて表示する。最小値が大きい部位は赤系を、最小値が小さい部位は青系を表示する。
【0035】
第五の解析結果として[Phase]が選択されると、三次元表示部119は、3次元の心筋データ上に色を変えて表示する。色はNPを元に決定し、この値が1に近ければ赤系を、この値が0に近ければ青系を表示する。この場合は他の解析結果表示と異なり、位相を変えると色も変化する。
【0036】
以上述べたように、上記実施形態では、時間的に連続する心臓部の3次元画像について各フレームで心筋の壁を抽出し、この抽出された壁の微小領域ごとに時間的変位を示す移動ベクトルを求める。この求められた移動ベクトルをもとに各領域の運動量速度、軌跡長、位相を算出して色や輝度等で3次元画像上にグラフィカルに表示する。
【0037】
したがって上記実施形態によれば、心筋の動きを定量的に評価できるようになるため、手術などの緊急時において術者が迅速に心臓の状態を把握することが可能となる。
【0038】
なお、本発明は上記実施形態そのままに限定されるものではなく、実施段階ではその要旨を逸脱しない範囲で構成要素を変形して具体化できる。具体的な変形例としては、例えば次のようなものがある。
【0039】
(1)本実施形態に係る各機能は、当該処理を実行するプログラムをワークステーション等のコンピュータにインストールし、これらをメモリ上で展開することによっても実現することができる。このとき、コンピュータに当該手法を実行させることのできるプログラムは、磁気ディスク(フロッピー(登録商標)ディスク、ハードディスクなど)、光ディスク(CD−ROM、DVDなど)、半導体メモリなどの記録媒体に格納して頒布することも可能である。
【0040】
(2)上記実施形態においては、心壁全体の結果を表示する方法であったが、例えば3次元画像上で任意の位置を指定し、その部位のみのデータを計算して表示しても良い。このようにすると、計算量が少なくて済むため処理時間を短縮することができる。なお、計算結果は数値で表示しても良いし、図5に示すように色で示しても良い。
【0041】
(3)上記実施形態においては、速度と軌跡をそのまま使用しているが、心臓の大きさには個人差がある。したがって単に絶対値を使用して色を決定するよりも、個人差を考え、心臓の大きさ(例えば拡張末期の体積や長さなど)で正規化して表示しても良い。これにより個人差をある程度吸収し、異なる患者間でのデータの客観的な比較が可能となる。
【0042】
(4)上記実施形態においては、マルチスライス型CTを通常のプログラムで撮影しているが、例えば動きの激しい心位相では細かく、緩やかな部位では粗く撮影することで解析を容易にしたり、また患者の負担を低減することができる。それを実現するためにマルチスライス型CTのガントリー回転を制御し、動きの激しい位相では速く、動きの少ない位相では緩やかに回転させ、再構成時間間隔を制御しても良い。
【0043】
(5)なお本実施形態ではマルチスライス型CTを用いた例を示したが、本発明はモダリティに限定されることなく、例えばMRI装置やCone Beam CTなどで再構成された画像を用いても良い。また、Biplane構成の循環器用X線装置を用いることもできる。すなわち、図6に示すようにCoronary(冠状動脈)を動画撮影し、そこからEpipolar拘束条件などを用いてCoronary画像を再構成し、NフレームとN+1フレーム間で血管同士の対応付けを行い、血管の移動速度、移動軌跡長を計算する。その後心臓モデル上のCoronaryと再構成したCoronaryとのマッチングを取り、計算した結果を心臓モデルのCoronary上に重ねて表示する。このようにしても上記実施形態と同様に、心筋の動きの定量的な評価が可能となる。
【0044】
また、上記実施形態に開示されている複数の構成要素の適宜な組み合わせにより、種々の発明を形成できる。例えば、実施形態に示される全構成要素から幾つかの構成要素を削除してもよい。さらに、異なる実施形態にわたる構成要素を適宜組み合わせてもよい。
【符号の説明】
【0045】
1…3次元画像処理装置、101…X線管球、102…回転フレーム、103…X線検出器、104…データ収集回路、105…非接触データ伝送部、106…投影データ発生部、107…回転駆動部、109…高電圧発生部、110…スキャンコントローラ、111…スリップリング、112…データ記憶部、114…再構成処理部、115…操作部、116…表示部、117…心電計、118…心筋解析部、119…三次元表示部。

【特許請求の範囲】
【請求項1】
X線を発生するX線発生器と、
被検体の心臓を透過したX線を検出するX線検出器と、
前記X線発生器を前記X線検出器とともに前記被検体の周囲を連続的に回転する回転駆動部と、
前記X線検出器の出力に基づいて投影データを発生する投影データ発生部と、
前記発生された投影データに基づいて時間的に異なる複数の3次元データを再構成する再構成処理部と、
前記3次元データの前記心臓の複数の心筋部分を追跡する追跡部と、
前記追跡された各部分の運動に関する情報を算出する算出部と、
前記情報を前記3次元データに基づく画像に重ねて表示する表示部と
を具備することを特徴とするX線コンピュータ断層撮影装置。
【請求項2】
前記表示部は、前記情報を色、輝度および数値のうち少なくとも1つで表すことをさらに特徴とする請求項1記載のX線コンピュータ断層撮影装置。
【請求項3】
前記情報は、各部分の速度、軌跡長および位相のうち少なくとも1つであることを特徴とする請求項1記載のX線コンピュータ断層撮影装置。
【請求項4】
前記算出部は、前記情報を前記心臓の大きさに基づいて正規化することをさらに特徴とする請求項1記載のX線コンピュータ断層撮影装置。
【請求項5】
前記再構成処理部は、前記情報に応じて前記3次元データの時間間隔を変化させることをさらに特徴とする請求項1記載のX線コンピュータ断層撮影装置。
【請求項6】
前記回転駆動部は、前記時間間隔に応じて回転速度を変化させることをさらに特徴とする請求項5記載のX線コンピュータ断層撮影装置。
【請求項7】
前記表示部は、ユーザの選択に従って前記情報として算出される各部分の速度、軌跡長および位相のいずれかを前記3次元データに基づく画像と共に表示することをさらに特徴とする請求項1記載のX線コンピュータ断層撮影装置。
【請求項8】
前記追跡部は、前記3次元データから前記心筋の壁を抽出し、前記抽出した壁を微小領域に分割し、前記微小領域毎にフレーム間で相関演算を行うことを特徴とする請求項1記載のX線コンピュータ断層撮影装置。
【請求項9】
被検体の心臓に関する時間的に異なる3次元データにおける前記心臓の複数の心筋部分を追跡する追跡手段と、
前記追跡された各部分の運動に関する情報を算出する算出手段と、
前記情報を前記3次元データに基づく画像と共に表示手段に表示させる表示制御手段と
を具備することを特徴とする画像処理装置。
【請求項10】
前記表示制御手段は、前記情報を前記3次元データに基づく画像に重ねて表示させることを特徴とする請求項9記載の画像処理装置。
【請求項11】
前記表示制御手段は、前記情報を色、輝度および数値のうち少なくとも1つで表すことをさらに特徴とする請求項9記載の画像処理装置。
【請求項12】
前記情報は、各部分の速度、軌跡長および位相のうち少なくとも1つであることを特徴とする請求項9記載の画像処理装置。
【請求項13】
前記算出手段は、前記情報を前記心臓の大きさに基づいて正規化することをさらに特徴とする請求項9記載の画像処理装置。
【請求項14】
前記表示制御手段は、ユーザの選択に従って前記情報として算出される各部分の速度、軌跡長および位相のいずれかを前記3次元データに基づく画像と共に表示させることをさらに特徴とする請求項9記載の画像処理装置。
【請求項15】
前記追跡手段は、前記3次元データから前記心筋の壁を抽出し、前記抽出した壁を微小領域に分割し、前記微小領域毎にフレーム間で相関演算を行うことを特徴とする請求項9記載の画像処理装置。
【請求項16】
請求項1乃至請求項8のいずれか1項に記載のX線コンピュータ断層撮影装置を構成する各部としてコンピュータを機能させるためのプログラム。
【請求項17】
請求項9乃至請求項15のいずれか1項に記載の画像処理装置を構成する各手段としてコンピュータを機能させるためのプログラム。

【図1】
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【図2】
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【図3】
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【図4】
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【図5】
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【図6】
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【公開番号】特開2013−59695(P2013−59695A)
【公開日】平成25年4月4日(2013.4.4)
【国際特許分類】
【出願番号】特願2013−2245(P2013−2245)
【出願日】平成25年1月10日(2013.1.10)
【分割の表示】特願2008−613(P2008−613)の分割
【原出願日】平成20年1月7日(2008.1.7)
【出願人】(000003078)株式会社東芝 (54,554)
【出願人】(594164542)東芝メディカルシステムズ株式会社 (4,066)
【Fターム(参考)】