説明

X線撮影用架台

【課題】架台の画像への写り込みを低減したX線撮影用架台を提供する。
【解決手段】架台本体2に筒状の被検物x1,x2を載せ、その被検物x1,x2をX線撮影して内部構造を判別するためのX線撮影用架台1において、架台本体2を、起立した樹脂板4を斜めに交差した格子体6で形成したものである。

【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
本発明は、砲弾などの筒状の被検物を載せ、その被検物をX線撮影して内部構造を判別するためのX線撮影用架台に関する。
【背景技術】
【0002】
近年、地中に埋められた砲弾などの被検物を安全に掘り出し、被検物にX線鑑定装置などでX線を照射し、X線撮影して得られたX線写真や、その処理後の画像から内部構造を判別する技術が研究・開発されている。内部構造が判別され、種類が確認できた被検物は、個別に安全処理され、分解するなどした後、廃棄される。
【0003】
この被検物をX線撮影する際に、被検物を載せるX線撮影用架台が使用される。図8(a)に示すような従来のX線撮影用架台81は、金属製であり、V字溝を有するように直交メッシュ状に形成されている。
【0004】
しかし、このX線撮影用架台81に横方向からX線を照射した場合、X線撮影用架台81のリブの部分rだけはX線の減衰量が多くなり、画面上に図8(b)に示す縦方向の影sが出現する。この縦方向の影sが、伝火薬筒や炸薬筒82の終端に重なることがあり、被検物x8の鑑定精度を落としたり、誤認識の原因となることがある。
【0005】
【特許文献1】実開平6−69826号公報
【特許文献2】特開平11−299770号公報
【発明の開示】
【発明が解決しようとする課題】
【0006】
上述の問題を解決し、被検物x8の内部構造を確実に判別するため、従来のX線撮影用架台として、
(a)架台本体を樹脂ブロックで形成し、その樹脂ブロックにV字溝形状を加工したもの
(b)架台本体を樹脂プレートで形成し、その樹脂プレートを直交格子状に加工したもの
が提案されている。
【0007】
しかしながら、(a)、(b)のような従来のX線撮影用架台は、金属に比べて密度が約1/8の樹脂を使用しているが、強度を向上する目的で構造的に透過厚が大きくなる部分があるため、画像に架台が写り込み、ノイズか画像信号か判別できない状態となる。
【0008】
つまり、X線鑑定装置の性能ではなく、治具(ジグ)である架台がX線鑑定装置の撮影に対して大きな影響を与えるという問題点があり、架台の写り込みの影響を低減する必要があった。
【0009】
また、現場では、被検物の形状や状態に合わせて架台の最適化を図る必要があった。
【0010】
そこで、本発明の目的は、架台の画像への写り込みを低減したX線撮影用架台を提供することにある。
【課題を解決するための手段】
【0011】
本発明は上記目的を達成するために創案されたものであり、請求項1の発明は、架台本体に筒状の被検物を載せ、その被検物をX線撮影して内部構造を判別するためのX線撮影用架台において、上記架台本体を、起立した樹脂板を斜めに交差した格子体で形成したX線撮影用架台である。
【0012】
請求項2の発明は、架台本体に筒状の被検物を載せ、その被検物をX線撮影して内部構造を判別するためのX線撮影用架台において、上記架台本体を、発泡プラスチックからなる発泡体で形成したX線撮影用架台である。
【0013】
請求項3の発明は、上記格子体または上記発泡体は、その表面にV溝が形成される請求項1または2記載のX線撮影用架台である。
【0014】
請求項4の発明は、上記格子体または上記発泡体は、長手方向の一端部と他端部の高さが違う形状に形成されると共に、その表面にV溝が形成され、上記被検物を傾斜させて載置させる請求項1〜3いずれかに記載のX線撮影用架台である。
【0015】
請求項5の発明は、長手方向の一端部と他端部の高さが違う傾斜トレイ上に、上記格子体または上記発泡体を載置して上記架台本体を形成した請求項1〜3いずれかに記載のX線撮影用架台である。
【0016】
請求項6の発明は、上記格子体には、上記被検物の外周から突出した突起片を収納する収納溝が形成される請求項1、3〜5いずれかに記載のX線撮影用架台である。
【発明の効果】
【0017】
本発明によれば、画像への架台の写り込みが低減され、画像の判別精度を向上できる。
【発明を実施するための最良の形態】
【0018】
以下、本発明の好適な実施形態を添付図面にしたがって説明する。
【0019】
図1(a)は本発明の好適な第1の実施形態を示すX線撮影用架台の平面図、図1(b)はその側面図、図1(c)は図1(a)の1C−1C線断面図、図1(d)は図1(a)の1D−1D線断面図、図1(e)は図1(a)の1E−1E線断面図、図1(f)はその横断面図である。図1(c)〜図1(e)中の斜線部は、切断面を示す。
【0020】
図1(a)〜図1(f)に示すように、第1の実施形態に係るX線撮影用架台1は、筒状の被検物(被検査物)x1,x2を載せるための架台本体(プレート)2と、その架台本体2を載置する補助プレート3とからなる。これら架台本体2と補助プレート3は、ABS樹脂などの合成樹脂からなる。
【0021】
以下の説明では、被検物x1,x2の一例として、地中から掘り出した砲弾を例に挙げて説明する。
【0022】
被検物x1(図1(b)中の二点鎖線)は、側面視でほぼ涙滴形となるように全体が筒状に形成されると共に、後端部の外周から突起片pが突出形成されたものである。被検物x1としては、例えば投下型爆弾などがある。
【0023】
被検物x2(図1(b)中の一点鎖線)は、被検物x1より長くて太く、重いものである。この被検物x2は、側面視で先端部が細くなるように全体が筒状に形成されたものである。被検物x2の例として、砲弾などがある。
【0024】
一般的な被検物の最大外径は、約75〜150mmである。以下の説明では、一例として、被検物x1の外径が約75mm、被検物x2の外径が150mmの例で説明する。
【0025】
架台本体2は、表面から垂直に起立した長尺の樹脂板4を、複数条斜めに交差して斜め格子となるメッシュ状の凸部5を構成し、その凸部5を架台本体2の表面に形成してなる格子体6で形成される。
【0026】
凸部5は、少なくとも架台本体2上に載置される被検物x1,x2と重なる部分に形成すればよい。第1の実施形態では、架台本体2表面のほぼ全面に、各樹脂板4が一体となった凸部5を形成した。
【0027】
各樹脂板4の高さhは、格子体6の最大厚さdの1/4〜1/2、好ましくは1/4〜1/3程度の範囲で、格子体6の中心部では高さhが低く、中心部から両側部に向かって高さhが徐々に高くなるようにするとよい。高さhが厚さdの1/4未満であると、樹脂板4の強度低下を招き、高さhが厚さdの1/2を超えると、被検物x1,x2を安定して載置できず、コストアップ、画像への写り込みの原因となる。第1の実施形態では、厚さdを30mmとした。
【0028】
各樹脂板4の幅wや、凸部5の各目を構成する樹脂板4同士の隣接距離Nについても、コスト、強度、画像への写り込み、被検物x1,x2の径や長さなどに応じて適宜決定すればよい。第1の実施形態では、幅wを約10mm、隣接距離Nを約50mmとした。
【0029】
格子体6は、直方体状に形成され、その表面の中央部に、格子体6の長手方向に沿ってV溝7が形成される。
【0030】
V溝7は、例えば、同じ高さの樹脂板(樹脂板4の前段階であるプレ樹脂板)で構成される凸部(凸部5の前段階であるプレ凸部)を有するほぼ平板状のブロック体を形成した後、そのブロック体に切断や除去などの逃げ加工を施すことで、樹脂板4、格子体6と共に一括形成するとよい。
【0031】
格子体6の長さLは、一般的な被検物の長さよりも若干長く形成される。一般的な被検物の長さは、約400〜1000mmである。第1の実施形態では、Lを650mmとした。
【0032】
各樹脂板4のV溝面7fの長手方向に対する傾斜角θaは、10〜45°にするとよい。第1の実施形態では、傾斜角θaを45°にした。
【0033】
格子体6は、射出成形や樹脂成型用金型を用いて一括形成してもよい。また、同様の方法で格子体6を補助プレート3と共に一括形成してもよい。
【0034】
次に、X線撮影用架台1を用いたX線検査方法の一例を図7を用いて説明する。ここでは、格子体6と補助プレート3が別体である場合を説明する。
【0035】
図7に示すように、まず、補助プレート3上に格子体6を載置し、格子体6のV溝7上に被検物x1を横倒しにして載せる。ピッキング装置などを用いて、ベルトコンベヤなどの搬送手段75上に、被検物x1の先端を前方にした状態で補助プレート3と格子体6を載せ、前方となる右方向(図7ではx方向)に搬送し、X線鑑定装置71のX線照射部72近傍を通過させる。
【0036】
このとき被検物x1に、X線照射部72で発生させたパルス状のX線73を、上方向(図7では−z方向)および側面方向(図7ではy方向)から照射し、X線撮影する。X線鑑定装置71は、透過X線を検出部74で検出し、検出した透過X線の走査画像から被検物x1の内部構造を判別する。
【0037】
被検物x1内には、例えば、先端部に伝火薬筒や炸薬筒などの信管11が備えられ、中央部には爆薬や液体状の毒物などの搭載物を収納する収納部12が備えられる。
【0038】
このため、X線鑑定装置71は、上述した走査画像を解析し、信管11や収納部12の形状、長さ、さらには被検物x1の形状、長さ、外径に基づき、被検査物x1の内部構造を自動判別する。
【0039】
さらに、X線鑑定装置71で内部構造が判別され、種類が確認でき、鑑定が終わった被検物x1は、個別に安全処理され、分解するなどした後、廃棄される。被検物x2についても、同様にして検査できる。
【0040】
第1の実施形態の作用を説明する。
【0041】
X線撮影用架台1は、起立した樹脂板4を斜めに交差して斜め格子となるメッシュ状の凸部5を構成し、その凸部5を架台本体2の表面に形成してなる格子体6で架台本体2を形成している。
【0042】
このため、X線撮影用架台1は、従来と同等の十分な強度を有しながら、架台本体2のX線の透過厚を薄くし、かつ架台本体2の密度を低減できる。つまり、被検物x1と重なる部分における架台本体2の透過厚および密度を低減できる。
【0043】
また、X線撮影用架台1では、凸部5が斜め格子となるメッシュ状としたため、各樹脂板4が信管11に重なることはほとんどなく、鑑定精度を落としたり、誤認識の原因となる縦方向の影が走査画面上に出現することもない。仮に重なったとしても、走査画面上に現れる各樹脂板4の影は非常に薄い。
【0044】
さらに、X線撮影用架台1では、凸部5を構成する各樹脂板4によって被検物x1のズレも防止でき、格子体6上に被検物x1を安定して載置できる。
【0045】
したがって、X線撮影用架台1によれば、画像への架台自体の写り込みが低減され、画像の判別精度を向上できる。
【0046】
第2の実施形態を説明する。
【0047】
図2(a)〜図2(c)に示すように、X線撮影用架台21は、樹脂板4を複数条斜めに交差した斜め格子として、1個の目が長手方向に沿って繰り返し連続するように連結した鎖状の凸部25を構成し、その凸部25を、V溝7の各V溝面7fに互いに平行となるようにそれぞれ形成してなる格子体26で架台本体22が形成される。凸部25の各寸法は、図1の凸部5と同じである。
【0048】
格子体26の各凸部25の後端部には、被検物x1の突起片p(図1(b)参照)を収納溝27(図2(a)中の斜線部)が、切断や除去などの逃げ加工によって形成される。
【0049】
格子体26の四隅は、格子体26を上述したピッキング装置で把持しやすくするために、面取り加工が施される。
【0050】
X線撮影用架台21では、収納溝27により、図1のX線撮影用架台1と比べれば、突起片pを有するような被検物x1を、格子体26上により安定して載置できる。
【0051】
第3の実施形態を説明する。
【0052】
図3に示すように、X線撮影用架台31は、図1のX線撮影用架台1の構成に加え、長手方向(V溝7に沿った方向)の一端部と他端部の高さが違う(前後の高さが違う)傾斜トレイ33を備え、その傾斜トレイ33上に、格子体6と補助プレート3とを載置して架台本体32を形成したものである。
【0053】
傾斜トレイ33の上面は、その前方が高く後方が低くなるように傾斜した傾斜面34である。傾斜面34の傾斜角θ3は、被検物の外径や重量に応じて適宜設定すればよい。第3の実施形態では、傾斜角θ3を10°にした。
【0054】
傾斜面34の後端には、傾斜面34から起立して被検物x1の後端を下方から支えて止めるストッパ(縦ズレ防止用ストッパ)35が設けられる。傾斜面34の後端部の両側には、格子体6と補助プレート3の後端部を位置決めする位置決め部材(横ズレ防止用ストッパ)36bがそれぞれ設けられる。傾斜面34の先端部の両側には、格子体6と補助プレート3の先端部を位置決めする位置決め部材(横ズレ防止用ストッパ)36fがそれぞれ設けられる。
【0055】
傾斜トレイ33の四隅は、図2の格子体26と同様に、上述したピッキング装置で把持しやすくするために、面取り加工が施される。
【0056】
X線撮影用架台31では、傾斜トレイ33上に、補助プレート3、格子体6を介して被検物x1が斜めに載置される。このため、X線撮影用架台31を用いれば、特に収納部12に液体状の毒物tが収納されている場合、走査画像上で、毒物tの液面が被検物x1の長手方向に対して傾斜する(水平となる)ので、被検物x1やその内部構造をより詳しく判別できる。
【0057】
第3の実施形態では、傾斜トレイ33を用いた例で説明したが、その変形例として、格子体を前後の高さが違う形状に形成すると共に、その表面にV溝を形成して構成し、その格子体上に被検物を傾斜させて載置するようにしてもよい。
【0058】
上記実施形態では、各樹脂板4の高さhが格子体6の幅方向に沿って異なる例で説明したが、被検物と重なる部分における架台本体2の透過厚および密度を従来よりも低減できる範囲であれば、V溝面から同じ高さだけ起立した樹脂板を用いて格子体を形成してもよい。
【0059】
第4の実施形態を説明する。
【0060】
図4(a)〜図4(c)に示すように、X線撮影用架台41は、架台本体42と薄板状の補助プレート43とからなり、架台本体42の全部を、発泡プラスチックからなる発泡体(置台、あるいは、ほぼ中実体)46で形成したものである。発泡体46は、上述した各格子体と同様に、直方体状に形成され、その表面にV溝7が形成される。補助プレート43は図1の補助プレート3と同じくABS樹脂で形成される。
【0061】
第4の実施形態では、架台本体42の全体を発泡プラスチックで形成したが、少なくとも架台本体2上に載置される被検物x1,x2と重なる部分を発泡プラスチックで形成すればよい。
【0062】
発泡プラスチックとしては、JIS A 9511に準拠した押出発泡ポリスチレンを用いる。この発泡プラスチックは、体積密度が合成樹脂の約1/30と小さく、しかも帯電防止性に優れる。
【0063】
このため、X線撮影用架台41を用いれば、画像への架台自体の写り込みがさらに少なくなり、画像の判別精度をより向上できる。
【0064】
また、X線撮影用架台41は、発泡体46をカッターナイフ等の通常の工具により容易に加工でき、現場で必要に応じて最適化加工が可能であるという特徴がある。特に、被検物x1,x2を図7のX線鑑定装置71内で安全に搬送するために、発泡体46を適宜加工して特定の形を作り込むことが必要になる場合(例えば、変形した被検物を検査したいときなど)がある。この場合、発泡体46の加工の容易性は発泡プラスチックを使用する大きな利点である。
【0065】
第5の実施形態を説明する。
【0066】
図5(a)および図5(b)に示すように、X線撮影用架台51は、図4のX線撮影用架台41の構成に加え、前後の高さが違う傾斜トレイ53を備え、その傾斜トレイ53上に、発泡体46と補助プレート43とを載置して架台本体52を形成したものである。
【0067】
傾斜トレイ53の構成は、基本的には図3の傾斜トレイ33と同じであるが、さらにストッパ35の前面の下端部を除く部分に、発泡プラスチックからなる第2ストッパ55が設けられる。ストッパ35の前面の下端部においては、発泡体46と補助プレート43の一体物を傾斜面34に合わせて上方から滑り込ませてセットするために、第2ストッパ55が一部除かれている。
【0068】
X線撮影用架台51では、第2ストッパ55により、傾斜トレイ53上に、補助プレート43、発泡体46を介して被検物x1をより安全にかつ安定して載置できる。
【0069】
第6の実施形態を説明する。
【0070】
図6に示すように、X線撮影用架台61は、図5のX線撮影用架台51の変形例であり、被検物x2を検査するにあたって、傾斜トレイ63の上面である傾斜面64の傾斜角θ6を、図3および図5の傾斜角θ3より小さくして架台本体62を形成したものである。
【0071】
第6の実施形態では、被検物x2の判別精度を維持しつつ、傾斜トレイ63上に、補助プレート3、発泡体46を介して被検物x2をより安全にかつ安定して載置するため、傾斜角θ5を5°にした。
【0072】
また、図4のX線撮影用架台41の構成に加え、図1のX線撮影用架台1や図2のX線撮影用架台21を組み合わせたものでもよい。
【図面の簡単な説明】
【0073】
【図1】図1(a)は本発明の好適な第1の実施形態を示すX線撮影用架台の平面図、図1(b)はその側面図、図1(c)は図1(a)の1C−1C線断面図、図1(d)は図1(a)の1D−1D線断面図、図1(e)は図1(a)の1E−1E線断面図、図1(f)はその横断面図である。
【図2】図2(a)は本発明の第2の実施形態を示すX線撮影用架台の平面図、図2(b)はその側面図、図2(c)はその横断面図である。
【図3】本発明の第3の実施形態を示すX線撮影用架台の側面図である。
【図4】図4(a)は本発明の第4の実施形態を示すX線撮影用架台の平面図、図2(b)はその側面図、図4(c)はその横断面図である。
【図5】図5(a)は本発明の第5の実施形態を示すX線撮影用架台の被検物を載せる前の側面図、図5(b)被検物を載せた状態の側面図である。
【図6】本発明の第6の実施形態を示すX線撮影用架台の側面図である。
【図7】図1に示したX線撮影用架台を用いた検査方法を説明する概略側面図である。
【図8】図8(a)は従来のX線撮影用架台を用いて水平方向(図8(a)では紙面に垂直な方向)から撮影したX線写真の模式図、図8(b)はその処理画像である。
【符号の説明】
【0074】
1 X線撮影用架台
2 架台本体
3 補助プレート
4 樹脂板
5 凸部
6 格子体
7 V溝
x1,x2 被検物

【特許請求の範囲】
【請求項1】
架台本体に筒状の被検物を載せ、その被検物をX線撮影して内部構造を判別するためのX線撮影用架台において、上記架台本体を、起立した樹脂板を斜めに交差した格子体で形成したことを特徴とするX線撮影用架台。
【請求項2】
架台本体に筒状の被検物を載せ、その被検物をX線撮影して内部構造を判別するためのX線撮影用架台において、上記架台本体を、発泡プラスチックからなる発泡体で形成したことを特徴とするX線撮影用架台。
【請求項3】
上記格子体または上記発泡体は、その表面にV溝が形成される請求項1または2記載のX線撮影用架台。
【請求項4】
上記格子体または上記発泡体は、長手方向の一端部と他端部の高さが違う形状に形成されると共に、その表面にV溝が形成され、上記被検物を傾斜させて載置させる請求項1〜3いずれかに記載のX線撮影用架台。
【請求項5】
長手方向の一端部と他端部の高さが違う傾斜トレイ上に、上記格子体または上記発泡体を載置して上記架台本体を形成した請求項1〜3いずれかに記載のX線撮影用架台。
【請求項6】
上記格子体には、上記被検物の外周から突出した突起片を収納する収納溝が形成される請求項1、3〜5いずれかに記載のX線撮影用架台。

【図1】
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【図2】
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【図3】
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【図4】
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【図5】
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【図6】
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【図7】
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【図8】
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【公開番号】特開2008−241452(P2008−241452A)
【公開日】平成20年10月9日(2008.10.9)
【国際特許分類】
【出願番号】特願2007−82180(P2007−82180)
【出願日】平成19年3月27日(2007.3.27)
【出願人】(000000099)株式会社IHI (5,014)
【Fターム(参考)】