説明

X線検査装置

【課題】輸送が容易で、現地での運用準備時間を削減することができ、また、危険物等の被検体を安全に検査できるX線検査装置を提供することを目的とする。
【解決手段】計測物にX線を照射してX線撮影をするX線撮影装置20と、X線撮影装置20を操作する操作装置とを有するX線検査装置であって、X線撮影装置20は、コンテナ10に設けられているという構成を採用する。

【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
本発明は、所望の場所に出向いてX線検査を行うX線検査装置に関するものである。
【背景技術】
【0002】
従来、X線検査を遠隔地で行う場合、X線撮影装置及び操作装置等を備えるX線検査装置を解体して輸送し、解体されたX線検査装置を現地で組み立てする必要があった。特に、X線撮影するX線撮影装置は、組立・解体の作業が長時間かかり、X線検査場所を短期間で変更するような運用ではコスト高になると共に、輸送時や組立・解体時に破損することがある。また、現地でX線撮影する環境を整えるために簡易建屋、空調設備、床養生等が別途必要となるといった問題がある。
【0003】
ところで、X線撮影装置を解体することなく所望の場所に出向いてX線検査を行う装置として特許文献1に記載の装置が知られている。特許文献1には、X線検査装置が車両と一体となったX線検査車両が開示されている。
【特許文献1】特開平7−27721号公報
【発明の開示】
【発明が解決しようとする課題】
【0004】
しかしながら、上記X線検査車両は、X線撮影装置を解体せずに移動できるものの、現地への移動は専ら当該車両による陸路移動である。したがって、長距離移動や、空輸や海輸等が必要な遠隔地(海外・離島等)への移動には適さないという問題があった。また、上記X線検査車両自体を船舶または航空機等で輸送するには、輸送のための申請等が必要となり現地への移動に手間と時間がかかるという問題がある。また、上記X線検査車両は、操作者がX線撮影装置の機側でX線撮影装置を操作する構成であるため、検査する被検体が、例えば、化学薬品や爆発物等を内包する危険物等である場合は被検体と操作者との距離がとれず問題となる。
【0005】
本発明は、上記問題点に鑑みてなされたものであり、輸送が容易で、現地での運用準備時間を削減することができ、また、危険物等の被検体を安全に検査できるX線検査装置を提供することを目的とする。
【課題を解決するための手段】
【0006】
上記の課題を解決するために、本発明は、被検体にX線を照射してX線撮影をするX線撮影装置と、上記X線撮影装置を操作する操作装置とを有するX線検査装置であって、上記X線撮影装置は、搬送容器に設けられているという構成を採用する。
このような構成を採用することによって、本発明では、X線撮影装置本体を搬送容器に据え置き固定することでX線撮影装置本体の組立・解体が不要となり、運用準備時間の大幅な削減を図ることができる。また、搬送容器を輸送すればよいため車両の場合と比べて現地への輸送が容易にできる。さらに、搬送容器を危険物等から使用者を護るための防御壁として利用することができる。
【0007】
また、本発明では、上記搬送容器は、国際海上輸送規格に適合した輸送用コンテナであるという構成を採用する。
このような構成を採用することによって、本発明では、輸送コストの削減を図ることができると共に、容器自体にある一定の強度を備えさせることができる。
【0008】
また、本発明では、上記搬送容器は、空気調整装置を有するという構成を採用する。
このような構成を採用することによって、本発明では、X線撮影装置の運転時や保管時における温湿度管理を容易することができる。
【0009】
また、本発明では、上記X線撮影装置は、免震装置を介して上記搬送容器に固定されているという構成を採用する。
このような構成を採用することによって、本発明では、輸送中の振動や衝撃等によるX線撮影装置の損傷をより確実に防止することができる。
【0010】
また、本発明では、上記操作装置は、上記搬送容器から所定距離で離間して上記X線撮影装置を遠隔操作するという構成を採用する。
このような構成を採用することによって、本発明では、被検体が危険物等である場合であっても操作者が特別な防護装備をする必要なく安全にX線撮影をすることができる。また、万が一、被検体が爆発したり有害物質が漏洩しても、X線撮影装置が設けられた搬送容器から離間しているため操作者の安全を確保できる。
【0011】
また、本発明では、上記操作装置は、上記搬送容器と異なる第2搬送容器に設けられているという構成を採用する。
このような構成を採用することによって、本発明では、上記X線撮影装置と同様に、操作装置を第2搬送容器に据え置き固定することによって、操作装置の運用準備時間の削減を図ることができる。また、第2搬送容器を輸送すればよいため車両の場合と比べて現地への輸送が容易にできる。さらに、第2搬送容器を危険物等から使用者を護るための防御壁として利用することができる。
【0012】
また、本発明では、上記第2搬送容器は、国際海上輸送規格に適合した輸送用コンテナであるという構成を採用する。
このような構成を採用することによって、本発明では、輸送コストの削減を図ることができると共に、容器自体にある一定の強度を備えさせることができる。
【0013】
また、本発明では、上記X線撮影装置に給電する発電装置は、上記第2搬送容器に設けられているという構成を採用する。
このような構成を採用することによって、本発明では、発電機を操作装置と共に第2搬送容器で輸送することで輸送コストの低減をはかることができる。
【0014】
また、本発明では、上記発電装置は、第2搬送容器に対して出入自在に設けられているという構成を採用する。
このような構成を採用することによって、本発明では、運用時に第2搬送容器から発電装置を搬出することで、操作者の作業領域を広く取ることができる。
【0015】
また、本発明では、上記X線撮影装置は、上記被検体に水平方向からX線を照射する第1X線照射装置及び上記被検体を透過した上記水平方向のX線を検出する第1X線検出装置と、上記被検体に垂直方向からX線を照射する第2X線照射装置及び上記被検体を透過した上記垂直方向のX線を検出する第2X線検出装置とを有するという構成を採用する。
このような構成を採用することによって、本発明では、2方向のX線照射によって、被検体の外観や内部構造を明確に撮影することができる。
【0016】
また、本発明では、上記操作装置による上記X線撮影装置のX線照射を不可とさせる照射不可モードと、上記操作装置による上記X線撮影装置のX線照射を可とさせる照射可モードとを切り替える切替装置を前記搬送容器外に有するという構成を採用する。
このような構成を採用することによって、本発明では、搬送容器で作業する場合に、搬送容器外で事前に照射不可モードに切り替えることによって、作業者のX線被爆を確実に予防し、安全に作業させることができる。また、作業者が搬送容器外に完全に退避した状態で照射可モードに切り替えることができ、X線被爆をより確実に予防して安全に作業させることができる。
【0017】
また、本発明では、上記X線撮影装置に対して複数の上記被検体を連続的にX線撮影装置に供給する供給装置を有するという構成を採用する。
このような構成を採用することによって、本発明では、作業者がX線撮影毎に被検体を取り替えてX線撮影装置に供給する手間を削減できる。また、被検体が危険物である場合に、作業者と当該被検体とが接近して作業する時間を低減することができる。
【0018】
また、本発明では、上記供給装置を遠隔操作する第2操作装置を有しており、上記第2操作装置による上記供給装置の操作を不可とさせる遠隔操作不可モードと、上記第2操作装置による上記供給装置の操作を可とさせる遠隔操作可モードとを切り替える第2切替装置を有するという構成を採用する。
このような構成を採用することによって、本発明では、供給装置に作業者が被検体を載置する作業中において第2操作装置による供給装置の遠隔操作を無効とさせることができる。
【発明の効果】
【0019】
本発明によれば、被検体にX線を照射してX線撮影をするX線撮影装置と、上記X線撮影装置を操作する操作装置とを有するX線検査装置であって、上記X線撮影装置は、搬送容器に設けられているという構成を採用することによって、X線撮影装置本体を搬送容器に据え置き固定することでX線撮影装置本体の組立・解体が不要となり、運用準備時間の大幅な削減を図ることができる。また、搬送容器を輸送すればよいため車両の場合と比べて現地への輸送が容易にできる。さらに、搬送容器を危険物等から使用者を護るための防御壁として利用することができる。
したがって、本発明は、輸送が容易で、現地での運用準備時間を削減し、また、危険物等の被検体を安全に検査できるX線検査装置を提供することができる効果がある。
【発明を実施するための最良の形態】
【0020】
次に、本発明の実施形態を図面に基づいて説明する。
図1は、本実施形態におけるX線検査装置1を示す全体構成図である。
X線検査装置1は、X線を計測物(被検体)に照射するX線照射所2と、X線照射所2におけるX線照射の結果に基づいて計測物を鑑定するX線鑑定所3と、X線照射所2で作業する作業者の待避場所であるX線待避所4とから構成される。なお、本実施形態では、X線照射所2、X線鑑定所3及びX線待避所4は、互いに所定の距離で離間して設けられている。
【0021】
先ず、X線照射所2の構成について、図1及び図2〜図5を参照して説明する。
図2は、本実施形態におけるX線照射所2を示す一部分解斜視図である。
図3は、本実施形態におけるX線照射所2が備えるコンテナ10の内部構成を示す平面図である。
図4は、本実施形態におけるX線照射所2が備えるコンテナ10の内部構成を示す左側面図である。
図5は、図4における線視A−A断面図である。
【0022】
X線照射所2は、図2に示すように、略直方体形状を有するコンテナ(搬送容器)10と、計測物にX線を照射してX線撮影するX線撮影装置20と、X線撮影装置20に計測物を連続的に供給する計測物供給装置(供給装置)30とを有する構成となっている。
【0023】
コンテナ10は、国際海上輸送規格に適合した輸送用コンテナである。当該規格は、主に20フィート、40フィートの2種類であるが、本実施形態では、20フィートのものを採用している。
コンテナ10は、図3に示すように、コンテナ10内の温湿度管理をする空調ユニット部(空気調整装置)11と、X線撮影装置20の動作を制御する制御装置12と、外部配線が接続される信号配線接続部13と、また、図4に示すように、コンテナ10内のX線鑑定所3で確認するためのコンテナ内カメラ14と、X線鑑定所3と連絡を取る照射所インターホン15と、コンテナ内照明16と、コンテナ10の入口扉10aの開閉を検出する入口扉スイッチ17と、X線撮影装置20を非常停止する非常停止ボタン41(図1参照)とを有する構成となっている。
【0024】
空調ユニット部11は、コンテナ10の奥側に備え付けられており、X線撮影装置20の運転時や保管時における温湿度管理することで、その時々に応じてコンテナ10内の空調を整える構成となっている。特に、X線撮影装置20の運転時においては、X線照射によりコンテナ10内が高温となるため、空調ユニット部11は、図4に矢印で示すように、熱気を上部から吸い込み、冷気を下部から吐き出す構成となっている。
【0025】
なお、コンテナ10の底部には、図2に示すように、長手方向に設けられるスリット10b上に冷却空気整流板18が敷設されている。冷却空気整流板18は、全面に亘ってパンチ穴が複数設けられるパンチメタルプレートから構成される。したがって、空調ユニット部11の下部から吐き出された冷気は、スリット10bと冷却空気整流板18との間で形成された空間を介して冷却空気整流板18のパンチ穴から流出することとなり、コンテナ10の全床面からX線撮影装置20に対して冷気を供給することができる構成となっている。
【0026】
制御装置12は、図1に示すように、X線撮影装置20、入口扉スイッチ17、非常停止ボタン41と電気的に接続されており、また、信号配線接続部13を介して、X線鑑定所3及びX線待避所4に設けられた各種機器と電気的に接続される。
制御装置12は、X線鑑定所3からの操作指令を受けてX線撮影装置20を動作させるとともに、X線撮影結果をX線鑑定所3へ出力する構成となっている。
【0027】
図4に示す入口扉スイッチ17は、入口扉10aの開閉により作業者がコンテナ10内で作業しているか否かを検出するものであり、その検出結果を制御装置12に出力することでX線撮影装置20のX線撮影を不可または可とさせる構成となっている。制御装置12は、入口扉スイッチ17の検出結果が「開」の場合は、X線撮影を不可とさせ、入口扉スイッチ17の検出結果が「閉」の場合は、X線撮影を可とさせる制御を行う。
なお、万が一、作業中に入口扉10aが閉じてしまった場合でも、作業者はコンテナ10内に設けられた非常停止ボタン41でX線撮影を不可とさせることができる。また、作業者は、照射所インターホン15でX線鑑定所3の操作者と連絡を取ることができる。
【0028】
X線撮影装置20は、計測物を搬送する搬送部21と、搬送部21によって搬送された計測物をX線撮影するX線撮影部22とを有する。
なお、X線撮影装置20は、図4及び図5に示すように、免震装置20aを介してコンテナ10内に固定されている。免震装置20aは、スプリング部材の復元力によりX線撮影装置20に加わる輸送中の振動や衝撃等を軽減するものである。また、免震装置20aは、図5に示すように、制御装置12の底部にも設けられている。
【0029】
搬送部21は、図2に示すように、長手方向が開口した箱形状を有しており、不図示のカーテンが設けられた開口部21aを通過してきた計測物を長手方向に搬送するコンベヤが内部に設けられている。
【0030】
X線撮影部22は、搬送部21が計測物を搬送する搬送経路上に設けられており、図5に示すように、搬送部21によって搬送される計測物に水平方向からX線を照射する水平方向X線発生管(第1X線照射装置)23及び計測物を透過した水平方向のX線を検出する水平方向X線センサ(第1X線検出装置)24と、計測物に垂直方向からX線を照射する垂直方向X線発生管(第2X線照射装置)25及び計測物を透過した垂直方向のX線を検出する垂直方向X線センサ(第2X線検出装置)26とを有する。
水平方向X線発生管23及び水平方向X線センサ24は、互いに水平方向において搬送部21の搬送経路を挟んで対向する位置に設けられている。対して、垂直方向X線発生管25及び垂直方向X線センサ26は、互いに垂直方向において搬送部21の搬送経路を挟んで対向する位置に設けられている。
【0031】
計測物供給装置30は、図2に示すように、搬送部21に複数の計測物を連続的に供給するものであり、計測物を搬送部21に供給する供給部31と、複数(本実施形態では3つ)の計測物をストックすると共に、計測物を一つずつ供給部31に補給する補給部32とを有する構成となっている。
供給部31は、搬送部21の開口部21aに近接する位置まで延びる供給経路を形成する供給コンベヤ31aを有している。一方、補給部32は、供給経路と直交する方向に補給経路を形成する補給コンベヤ32aを有している。
【0032】
なお、供給コンベヤ31aの搬送面は、補給コンベヤ32aの搬送面より上方に設けられており、供給コンベヤ31a及び補給コンベヤ32aの交差位置において、昇降コンベヤ33が設けられる(図4参照)。昇降コンベヤ33は、当該交差位置において、昇降駆動することによって供給コンベヤ31aと補給コンベヤ32aとの間でトレーTの受け渡しを行う構成となっている。
【0033】
また、補給部32の手前側に突出して設けられたローラコンベヤ34は、計測物の重量が大きく、作業者一人での補給部32への計測物の載置が困難な場合に、トレーTをローラコンベヤ34上に引き出すことで、二人での作業者の計測物載置作業を容易にさせる構成となっている。
【0034】
トレーT上には、クッション性を有する発泡プラスチック部材が取付けられる。発泡プラスチック部材は、X線が透過しやすい部材であるので計測物をX線撮影する際に影とならず有効である。また、発砲プラスチックを計測物の形状に合わせて加工することで、計測物がトレーT上から落下することを防止することができる。なお、本実施形態では、円柱形状の計測物を想定しているため、発砲プラスチックの幅方向中央部に凹部を形成している。
【0035】
また、計測物供給装置30には、図2に示すように、X線鑑定所3の第2操作装置53
(後述)による計測物供給装置30の遠隔操作を不可とさせて現場操作とする「現場」モード(遠隔操作不可モード)と、第2操作装置53による計測物供給装置30の遠隔の操作を可とさせる「遠隔」モード(遠隔操作可モード)とを切り替える操作切替スイッチを有する現場操作パネル(第2切替装置)35が設けられている。
【0036】
次に、X線鑑定所3の構成について、図1及び図6を参照して説明する。
図6(a)は、本実施形態における輸送時のX線鑑定所3を示す平面構成図である。
図6(b)は、本実施形態における運用時のX線鑑定所3を示す平面構成図である。
【0037】
X線鑑定所3は、図6に示すように、略直方体形状を有するコンテナ(第2搬送容器)50と、X線撮影装置20を操作する操作装置60と、X線撮影装置20のX線撮影結果に基づいて計測物を鑑定する鑑定装置70と、発電ユニット(発電装置)80とを有する構成となっている。
【0038】
コンテナ50は、コンテナ10と同様に、国際海上輸送規格に適合した20フィートの輸送用コンテナである。コンテナ50は、隔壁50eを介して、操作装置60及び鑑定装置70と、発電ユニット80とが設けられる区画を分離する構成となっている。なお、発電ユニット80が設けられる側の区画には、入口扉50aが設けられ、操作装置60及び鑑定装置70が設けられる側の区画には、操作者(図6(b)において符号Hで示す)が当該区画に出入り可能にする勝手口50bや、換気扇50c、引き違い窓50dが設けられる構成となっている。
【0039】
コンテナ50内には、操作装置60、鑑定装置70及び発電ユニット80の他に、図1に示すように、コンテナ内カメラ14が撮影する映像を確認するコンテナ内カメラモニター51と、X線撮影装置20を非常停止する非常停止ボタン52と、計測物供給装置30を遠隔操作する第2操作装置53と、X線照射所2と連絡を取る第1鑑定所インターホン54と、X線待避所4と連絡を取る第2鑑定所インターホン55とが備えられている。
【0040】
操作装置60は、X線撮影装置20をコンテナ50内から遠隔操作するものであり、マウス、キーボード、モニター等の各種インタフェースを備えるとともに、信号配線接続部13を介して制御装置12に電気的に接続される構成となっている。
鑑定装置70は、信号配線接続部13を介して制御装置12に電気的に接続され、X線撮影装置20のX線撮影データを受信する構成となっている。鑑定装置70は、撮影データ保管用HDD、鑑定用PC、鑑定用モニター等を有しており、これら各種機器を用いてX線撮影データを基にX線透過画像を形成して鑑定する構成となっている。
【0041】
発電ユニット80は、制御装置12を介してX線撮影装置20に給電する第1発電機80aと、計測物供給装置30及び空調ユニット部11に給電する第2発電機80bとを備えている。
【0042】
次に、X線待避所4の構成について、図1を参照して説明する。
X線待避所4は、X線照射所2で作業する作業者が待避する簡易建屋であり、X線鑑定所3と連絡を取る待機所インターホン90と、X線撮影装置20の設定をX線撮影不可またはX線撮影可に遠隔操作で切り替える安全切替スイッチ(切替装置)40とを備える構成となっている。
【0043】
安全切替スイッチ40は、X線鑑定所3の操作装置60によるX線撮影装置20のX線照射を不可とさせる「照射不可」モードと、操作装置60によるX線撮影装置20のX線照射を可とさせる「照射可」モードとを切り替えるものである。
安全切替スイッチ40は、制御装置12を介してX線撮影装置20と接続されており、例えば、コンテナ10内で作業する作業者が、事前に安全切替スイッチ40を操作して「照射不可」と切り替えることで、X線撮影装置20のX線撮影による被爆を抑止することができる構成となっている。また、作業者がX線照射所2からX線待避所4に作業を終えて戻ってきたときに、「照射不可」モードから、「照射可」モードに切り替えることによって、X線鑑定所3の操作者が作業者の安全を確認することができる構成となっている。
【0044】
続いて、上記構成のX線検査装置1の輸送及び運用準備、X線撮影動作について図7〜図9を参照して説明する。
図7は、本実施形態におけるX線検査装置1の現地への輸送、組立、解体の工程を示すフローチャートである。
図8は、本実施形態におけるX線検査装置1のX線計測・鑑定の工程を示すフローチャートである。
図9は、本実施形態におけるX線検査装置1の輸送及び組立を説明する図である。
【0045】
(輸送工程:ステップS1)
先ず、現地にX線検査装置1を輸送する。X線検査装置1は、X線照射所2を構成する機器がコンテナ10に、X線鑑定所3を構成する機器がコンテナ50に据え付き固定されているため、図9に示すように、コンテナ10及びコンテナ50自体をそのまま輸送することで、X線照射所2及びX線鑑定所3を即時運用できる状態で現地へと輸送することができる。また、コンテナ10及びコンテナ50は、国際海上輸送規格に適合しているため、船舶等による長距離輸送も容易に行うことができる。さらに、免震装置20aの作用により、X線撮影装置20に加わる輸送中の振動や衝撃等を軽減させて輸送を行うことができる。
【0046】
(システム組立工程:ステップS2)
現地にコンテナ10、コンテナ50を輸送した後、次いで、X線検査装置1のシステムを組み立てる。先ず、コンテナ10とコンテナ50とを互いに離間する所定位置に配置する。次に、図9に示すように、コンテナ内から制御ケーブル100を搬出し、コンテナ10とコンテナ50とを制御ケーブル100を介して電気的に接続する。制御ケーブル100は、図1に示すX線鑑定所3の各種機器の配線が束となったものであり、コンテナ10の信号配線接続部13と接続することで、コンテナ10に設けられた各種機器とコンテナ50に設けられた各種機器とを一括的に接続する。
【0047】
そして、図1に示すX線待避所4を、コンテナ10及びコンテナ50から離間した所定位置に設けて、X線待避所4とコンテナ10との間、X線待避所4とコンテナ50との間で各種機器の配線をする。最後に、X線検査装置1を構成する各種機器に電源ケーブルを結線する。ここで、発電ユニット80の第1発電機80aは、制御装置12を介してX線撮影装置20に、第2発電機80bは、計測物供給装置30及び空調ユニット部11に接続されることとなる。
このようにして、図1に示す、X線照射所2、X線鑑定所3、X線待避所4を有するX線検査装置1のシステムが組み立てられる。なお、X線撮影する計測物が、化学薬品や爆発物等を内包する危険物である場合は、コンテナ10の周囲に土嚢等による防護壁を設けてX線照射所2を隔離する運用方法を用いてもよい。
【0048】
X線検査装置1のシステム組立の後、各種機器の外観・周囲に異常が無いことを確認し、X線撮影装置20、計測物供給装置30、操作装置60、鑑定装置70等について基本動作確認を実施する。動作確認が終了したら、次に、X線計測・鑑定工程に移行する。
【0049】
(X線計測・鑑定工程:ステップS3)
図8に示すように、X線計測・鑑定工程では、先ず、計測物供給装置30に計測物を設置するため、作業者は、図1に示すX線待避所4に設置された安全切替スイッチ40を操作して「照射不可」モードに切り替える(ステップS301)。
【0050】
次に、作業者は、計測物をコンテナ10の入口扉10aまで搬送する(ステップS302)。そして、作業者は、入口扉10aを開けてコンテナ10内に計測物を搬入する(ステップS303)。このとき、入口扉スイッチ17(図4参照)は、入口扉10aが「開」である検出結果を制御装置12に出力する。「開」の検出結果が入力された制御装置12は、X線撮影装置20のX線撮影を不可とさせる制御を行う。
【0051】
そして、作業者は、図2に示す操作切替スイッチを有する現場操作パネル35を操作して、「現場」モードに切り替える(ステップS304)。
次に、作業者は、現場操作パネル35を操作して、計測物供給装置30の補給部32に計測物をセットする(ステップS305)。なお、計測物の重量が大きく、作業者一人での補給部32への計測物の載置が困難な場合は、ローラコンベヤ34上にトレーTを引き出して、引き出されたトレーT上に二人の作業者が協働して計測物を載置する。そして、計測物は、図2に示すように、補給部32の右側に3つ並んで各トレーT上にセットされる。なお、左端に位置するトレーTは、昇降コンベヤ33上に位置することとなる。
【0052】
計測物をセットした後、作業者は、操作切替スイッチを有する現場操作パネル35を操作して、「遠隔」モードに切り替える(ステップS306)。次に、作業者は、コンテナ10外に移動し、入口扉10aを閉じる(ステップS307)。このとき、入口扉スイッチ17は、入口扉10aが「閉」である検出結果を制御装置12に出力する。「閉」の検出結果が入力された制御装置12は、X線撮影装置20のX線撮影を可とさせる制御を行う。
そして、作業者は、X線待避所4に移動して、X線待避所4に設置された安全切替スイッチ40を操作して「照射可」モードに切り替える(ステップS308)。
【0053】
作業者から上記一連の計測物設置作業が終了した報告を第2鑑定所インターホン55により受けたX線鑑定所3の操作者は、第2操作装置53で、昇降コンベヤ33を上昇させる(ステップS309)。昇降コンベヤ33の上昇によってトレーTは、補給コンベヤ32aの搬送面上から供給コンベヤ31aの搬送面上に移動し、そして、昇降コンベヤ33の駆動によって供給コンベヤ31aを介してX線撮影装置20に供給される。
【0054】
X線撮影装置20に供給されたトレーTは、開口部21aを通過し、搬送部21によってX線撮影部22に向って搬送される。X線撮影部22は、搬送されたトレーTに対してX線を水平方向と垂直方向の2方向から照射してX線撮影をする(ステップS310)。より詳しくは、図5に示すように、水平方向X線発生管23が水平方向にX線を照射し、対向側に設けられた水平方向X線センサ24が計測物を透過した水平方向のX線を検出する。また、垂直方向X線発生管25が垂直方向にX線を照射し、対向側に設けられた垂直方向X線センサ26が計測物を透過した垂直方向のX線を検出する。なお、検出されたX線撮影データは、図1に示す制御装置12を介してX線鑑定所3の鑑定装置70に出力されることとなる。
【0055】
また、X線撮影装置20は、搬送部21の駆動によりX線撮影部22の計測物に対するX線照射位置を徐々にずらしていくことで、搬送物の全体に亘るX線撮影データを鑑定装置70に出力する。
X線撮影を終えたトレーTは、搬送部21の駆動により、搬送された経路を戻り、計測物供給装置30の昇降コンベヤ33上に搬送される。
【0056】
次に、X線鑑定所3の操作者は、第2操作装置53で、昇降コンベヤ33を下降させる(ステップS311)。昇降コンベヤ33の下降によってトレーTは、供給コンベヤ31aの搬送面上から補給コンベヤ32aの搬送面上に移動する。そして、X線鑑定所3の操作者は、第2操作装置53で、補給コンベヤ32aを左行させ、昇降コンベヤ33上に、次の計測物が設置されたトレーTを移動させる(ステップS312)。
【0057】
そして、上記工程を3つの計測物すべてのX線撮影が終了するまで繰り返す(ステップS313)。そして、3つの計測物すべてのX線撮影が終えたら、X線鑑定所3の鑑定者は、鑑定装置70を操作してX線撮影データからX線透過画像を形成して鑑定用PCに取り込み、鑑定作業を実施することとなる(ステップS314)。
【0058】
さらに、計測物をX線撮影する場合は、ステップS301に戻り作業者が計測物を取り替えることとなる(ステップS315)。一方、計測物のX線撮影を終了する場合は、作業者は、X線撮影済みの計測物を計測物供給装置30から取り外す作業を行う。
【0059】
先ず、作業者は、X線待避所4に設置された安全切替スイッチ40を操作して「照射不可」モードに切り替える(ステップS316)。次に、入口扉10aを開け(ステップS317)、操作切替スイッチを有する現場操作パネル35を操作して、「現場」モードに切り替える(ステップS318)。そして、作業者は、現場操作パネル35を操作して、トレーT上からX線撮影済みの計測物を取り外す作業を行い(ステップS319)、一連のX線計測・鑑定工程が終了する。
【0060】
(システム解体・収納工程:ステップS4)
図7に戻り、以上のX線計測・鑑定工程を終えた後、次の場所にX線検査装置1を輸送するため、解体作業を行う。解体作業では、図9に示す制御ケーブル100、電源ケーブル等の各種配線を取り外し、各構成機器を分離する作業をおこなう。そして、各種構成機器を梱包しコンテナ10や、コンテナ50等に収納する作業を行う。
【0061】
(輸送工程:ステップS5)
収納が終了したら、コンテナ10、コンテナ50等を次の場所に輸送することで、一連のX線検査装置1の輸送及び運用準備、X線撮影の動作が終了する。
【0062】
したがって、上述の本実施形態によれば、計測物にX線を照射してX線撮影をするX線撮影装置20と、X線撮影装置20を操作する操作装置60とを有するX線検査装置1であって、X線撮影装置20は、コンテナ10に設けられているという構成を採用することによって、X線撮影装置20本体をコンテナ10に据え置き固定することでX線撮影装置20本体の組立・解体が不要となり、運用準備時間の大幅な削減を図ることができる。また、コンテナ10を輸送すればよいため車両の場合と比べて現地への輸送が容易にできる。さらに、コンテナ10を危険物等から使用者を護るための防御壁として利用することができる。
したがって、本実施形態は、輸送が容易で、現地での運用準備時間を削減し、また、危険物等の計測物を安全に検査できるX線検査装置1を提供することができる効果がある。
【0063】
また、本実施形態では、コンテナ10は、国際海上輸送規格に適合した輸送用コンテナであるという構成を採用することによって、輸送コストの削減を図ることができると共に、容器自体にある一定の強度を備えさせることができる。したがって、万が一、計測物が爆発等した場合であっても、被害が周囲の環境に広がることを抑制することができる。
【0064】
また、本実施形態では、コンテナ10は、空調ユニット部11を有するという構成を採用することによって、X線撮影装置20の運転時や保管時における温湿度管理を容易することができる。
【0065】
また、本実施形態では、X線撮影装置20は、免震装置20aを介してコンテナ10に固定されているという構成を採用することによって、輸送中の振動や衝撃等によるX線撮影装置20の損傷をより確実に防止することができる。
【0066】
また、本実施形態では、操作装置60は、コンテナ10から所定距離で離間してX線撮影装置20を遠隔操作するという構成を採用することによって、計測物が危険物等である場合であっても操作者が特別な防護装備をする必要なく安全にX線撮影をすることができる。また、万が一、計測物が爆発したり有害物質が漏洩しても、X線撮影装置20が設けられたコンテナ10から離間しているため操作者の安全を確保できる。
【0067】
また、本実施形態では、操作装置60は、コンテナ10と異なるコンテナ50に設けられているという構成を採用することによって、X線撮影装置20と同様に、操作装置60をコンテナ50に据え置き固定することによって、操作装置60の運用準備時間の削減を図ることができる。また、コンテナ50を輸送すればよいため車両の場合と比べて現地への輸送が容易にできる。さらに、コンテナ50を危険物等から使用者を護るための防御壁として利用することができる。
【0068】
また、本実施形態では、コンテナ50は、国際海上輸送規格に適合した輸送用コンテナであるという構成を採用することによって、輸送コストの削減を図ることができると共に、容器自体にある一定の強度を備えさせることができる。
【0069】
また、本実施形態では、X線撮影装置20に給電する発電ユニット80は、コンテナ50に設けられているという構成を採用することによって、発電ユニット80を操作装置60と共にコンテナ50で輸送することで輸送コストの低減をはかることができる。
【0070】
また、本実施形態では、X線撮影装置20は、上記計測物に水平方向からX線を照射する水平方向X線発生管23及び上記計測物を透過した上記水平方向のX線を検出する水平方向X線センサ24と、上記計測物に垂直方向からX線を照射する垂直方向X線発生管25及び上記計測物を透過した上記垂直方向のX線を検出する垂直方向X線センサ26とを有するという構成を採用することによって、2方向のX線照射によって、計測物の内部構造を明確に撮影することができる。
【0071】
また、本実施形態では、操作装置60によるX線撮影装置20のX線照射を不可とさせる「照射不可」モードと、操作装置60によるX線撮影装置20のX線照射を可とさせる「照射可」モードとを切り替える安全切替スイッチ40をコンテナ10外のX線待避所4に有するという構成を採用することによって、コンテナ10で作業する場合に、「照射不可」モードに切り替えることによって、他者によるX線の誤照射を抑止してX線被爆を確実に予防し、安全に作業させることができる。また、作業者が、コンテナ10内で作業した後入口扉10aを閉め、コンテナ10外のX線待避所4へ完全に退避した状態で「照射可」モードに切り替えることができ、X線被爆をより確実に予防して安全に作業させることができる。
【0072】
また、本実施形態では、X線撮影装置20に対して複数の計測物を連続的にX線撮影装置20に供給する計測物供給装置30を有するという構成を採用することによって、作業者がX線撮影毎に計測物を取り替えてX線撮影装置20に供給する手間を削減できる。また、計測物が危険物である場合に、作業者と当該計測物とが接近して作業する時間を低減することができる。
【0073】
また、本実施形態では、計測物供給装置30を遠隔操作する第2操作装置53を有しており、第2操作装置53による計測物供給装置30の操作を不可とさせる「現場」モードと、第2操作装置53による計測物供給装置30の操作を可とさせる「遠隔」モードとを切り替える操作切替スイッチを備える現場操作パネル35を有するという構成を採用することによって、計測物供給装置30に作業者が計測物を載置する作業中において第2操作装置53による計測物供給装置30の遠隔操作を無効とさせて、安全に作業することができる。
【0074】
以上、図面を参照しながら本発明の好適な実施形態について説明したが、本発明は上記実施形態に限定されるものではない。上述した実施形態において示した各構成部材の諸形状や組み合わせ等は一例であって、本発明の主旨から逸脱しない範囲において設計要求等に基づき種々変更可能である。
【0075】
例えば、本実施形態では、搬送容器及び第2搬送容器は、国際海上輸送規格に適合したコンテナ10及びコンテナ50であるという構成を採用したが、本発明は、上記構成に限定されるものでは無い。本発明の搬送容器及び第2搬送容器は、例えば、国際海上輸送規格以外の規格のコンテナであっても良いし、また他に、広く物流に用いられる汎用の搬送容器であっても良い。
【0076】
また、本実施形態では、図6において発電ユニット80がコンテナ50と一体となって設けられる構成を採用したが、発電ユニット80は、図10に示すように、コンテナ50に対して出入自在に設けられているという構成であっても良い。このような構成を採用することによって、運用時にコンテナ50から発電ユニット80を搬出することで、操作者の作業領域を広く取ることができる。
なお、図10において(a)は、別実施形態における輸送時のX線鑑定所3を示す平面構成図であり、(b)は、別実施形態における運用時のX線鑑定所3を示す平面構成図である。
【図面の簡単な説明】
【0077】
【図1】本発明の実施の形態におけるX線検査装置を示す全体構成図である。
【図2】本発明の実施の形態におけるX線照射所を示す一部分解斜視図である。
【図3】本発明の実施の形態におけるX線照射所が備えるコンテナの内部構成を示す平面図である。
【図4】本発明の実施の形態におけるX線照射所が備えるコンテナの内部構成を示す左側面図である。
【図5】本発明の実施の形態における図4における線視A−A断面図である。
【図6】本発明の実施の形態におけるX線鑑定所を示す平面構成図である。
【図7】本発明の実施の形態におけるX線検査装置の現地への輸送、組立、解体の工程を示すフローチャートである。
【図8】本発明の実施の形態におけるX線検査装置のX線計測・鑑定の工程を示すフローチャートである。
【図9】本発明の実施の形態におけるX線検査装置の輸送及び組立を説明する図である。
【図10】本発明の別実施形態におけるX線鑑定所を示す平面構成図である。
【符号の説明】
【0078】
1…X線検査装置、10…コンテナ(搬送容器)、11…空調ユニット部(空気調整装置)、20…X線撮影装置、20a…免震装置、23…水平方向X線発生管(第1X線照射装置)、24…水平方向X線センサ(第1X線検出装置)、25…垂直方向X線発生管(第2X線照射装置)、26…垂直方向X線センサ(第2X線検出装置)、30…計測物供給装置(供給装置)、35…現場操作パネル(第2切替装置)、40…安全切替スイッチ(切替装置)、50…コンテナ(第2搬送容器)、53…第2操作装置、60…操作装置、80…発電ユニット(発電装置)

【特許請求の範囲】
【請求項1】
被検体にX線を照射してX線撮影をするX線撮影装置と、前記X線撮影装置を操作する操作装置とを有するX線検査装置であって、
前記X線撮影装置は、搬送容器に設けられていることを特徴とするX線検査装置。
【請求項2】
前記搬送容器は、国際海上輸送規格に適合した輸送用コンテナであることを特徴とする請求項1に記載のX線検査装置。
【請求項3】
前記搬送容器は、空気調整装置を有することを特徴とする請求項1または2に記載のX線検査装置。
【請求項4】
前記X線撮影装置は、免震装置を介して前記搬送容器に固定されていることを特徴とする請求項1〜3のいずれか一項に記載のX線検査装置。
【請求項5】
前記操作装置は、前記搬送容器から所定距離で離間して前記X線撮影装置を遠隔操作することを特徴とする請求項1〜4のいずれか一項に記載のX線検査装置。
【請求項6】
前記操作装置は、前記搬送容器と異なる第2搬送容器に設けられていることを特徴とする請求項1〜5のいずれか一項に記載のX線検査装置。
【請求項7】
前記第2搬送容器は、国際海上輸送規格に適合した輸送用コンテナであることを特徴とする請求項6に記載のX線検査装置。
【請求項8】
前記X線撮影装置に給電する発電装置は、前記第2搬送容器に設けられていることを特徴とする請求項6または7に記載のX線検査装置。
【請求項9】
前記発電装置は、第2搬送容器に対して出入自在に設けられていることを特徴とする請求項8に記載のX線検査装置。
【請求項10】
前記X線撮影装置は、前記被検体に水平方向からX線を照射する第1X線照射装置及び前記被検体を透過した前記水平方向のX線を検出する第1X線検出装置と、
前記被検体に垂直方向からX線を照射する第2X線照射装置及び前記被検体を透過した前記垂直方向のX線を検出する第2X線検出装置とを有することを特徴とする請求項1〜9のいずれか一項に記載のX線検査装置。
【請求項11】
前記操作装置による前記X線撮影装置のX線照射を不可とさせる照射不可モードと、
前記操作装置による前記X線撮影装置のX線照射を可とさせる照射可モードとを切り替える切替装置を前記搬送容器外に有することを特徴とする請求項1〜10のいずれか一項に記載のX線検査装置。
【請求項12】
前記X線撮影装置に対して複数の前記被検体を連続的に供給する供給装置を有することを特徴とする請求項1〜11のいずれか一項に記載のX線検査装置。
【請求項13】
前記供給装置を遠隔操作する第2操作装置を有しており、
前記第2操作装置による前記供給装置の操作を不可とさせる遠隔操作不可モードと、
前記第2操作装置による前記供給装置の操作を可とさせる遠隔操作可モードとを切り替える第2切替装置を有することを特徴とする請求項12に記載のX線検査装置。

【図1】
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【図2】
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【図3】
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【図4】
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【図5】
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【図6】
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【図7】
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【図8】
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【図9】
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【図10】
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【公開番号】特開2009−236542(P2009−236542A)
【公開日】平成21年10月15日(2009.10.15)
【国際特許分類】
【出願番号】特願2008−80072(P2008−80072)
【出願日】平成20年3月26日(2008.3.26)
【出願人】(000000099)株式会社IHI (5,014)
【Fターム(参考)】