説明

イメージセンサユニットおよび画像読取装置

【課題】反射読取りと透過読取りの両方を実施可能なイメージセンサユニットを提供することである。
【解決手段】紙幣Sに対して光を照射する第一の導光体22と、紙幣Sに対して光を照射する第二の導光体32と、第一の導光体22から発せられ紙幣Sで反射した光と、第二の導光体32から発せられ紙幣Sを透過した光とを受光するロッドレンズアレイ25と、紙幣Sの背景色を形成する背景部材33とを備え、ロッドレンズアレイ25と背景部材33および第二の導光体32との間を紙幣Sが通過可能であり、背景部材33がロッドレンズアレイ25の光軸上に対向して配設されるとともに、第二の導光体32がロッドレンズアレイ25の光軸に対して紙幣Sの搬送方向に沿ってずれた位置に配設される。

【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
本発明は、イメージセンサユニットおよび画像読取装置に関する。特に、紙幣に対して反射読取りと透過読取りの両方を実施可能なイメージセンサユニットと、このイメージセンサユニットが適用され、紙幣の両面に対して反射読取りと両面の透過読取りが可能な画像読取装置に関する。
【背景技術】
【0002】
複写機やファクシミリやイメージスキャナなどといった画像読取装置は、被照明体を光学的に読取るものである。一般にこのような画像読取装置は、被照明体を光学的に読み取って電気信号に変換するイメージセンサユニットを備える。
【0003】
また、紙幣を取り扱う装置にも、紙幣の種類の判別や、計数や、真贋の判定などのために、イメージセンサユニットが組み込まれている。紙幣を取り扱う装置のイメージセンサユニットは、反射読取りを実施することによって、紙幣のホログラムなどを読取る。また、透過読取りを実施することによって、紙幣の「透かし」などを読取る。そして、このような画像読取装置は、読取の精度や信頼性の向上などのため、紙幣の両面に対して、反射読取りと透過読取りとを実施する。このように、一つの紙幣の両面に対して、反射読取りと透過読取りの両方を実施したいという要求がある。
【0004】
特許文献1には、紙幣の透かしを透過した光を検出する透過読取りを実施する紙幣鑑別装置が記載されている。また、特許文献2には、反射読取りと透過読取りの両方を実施する画像読み取り装置が記載されている。
【先行技術文献】
【特許文献】
【0005】
【特許文献1】特開2000−113269号公報
【特許文献2】特開2003−87564号公報
【発明の概要】
【発明が解決しようとする課題】
【0006】
しかしながら、特許文献1の構成は、紙幣の反射読取りを行うためには、再度、紙幣を当該紙幣鑑別装置に通す必要がある。このため、読取りに手間と時間を要する。また、特許文献2に記載の構成では、反射読取りと透過読取りとを実施するごとに、原稿カバーに原稿マットを取り付ける作業や取り外す作業が必要となる。このため、やはり読取りに手間と時間とを要する。
【0007】
そこで、画像読取装置には、反射読取りを実施するイメージセンサユニットと、透過読取りを実施するイメージセンサユニットとの両方を備え、紙幣の一回の搬送で、反射読取りと透過読取りとを実施するものがある。たとえば、紙幣に対して反射読取りを実施する二組のイメージセンサユニットと、透過読取りを実施するイメージセンサユニットとを備える。そして、反射読取りを実施する二組のイメージセンサユニットの一方が、紙幣Sの一方の表面に対して反射読取りを実施し、他方が、紙幣の他方の表面に対して反射読取りを実施する。また、透過読取りを実施するイメージセンサユニットが、紙幣に対して透過読取りを実施する。しかしながら、このような画像読取装置には、たとえば紙幣の両面に対して、反射読取りと透過読取りとを実施するために、合計で四組のイメージセンサユニットが必要となる。
【0008】
このため図3に示すように、反射読取り用のイメージセンサユニットと透過読取り用光源を一体化することが行われている。図3は、紙幣の両面に対して反射読取りと透過読取りを実施可能な画像読取装置の構成の従来例を、模式的に示した断面図である。図3に示すように、この画像読取装置9は、紙幣Sを搬送する搬送ローラ97と、紙幣Sに対して反射読取りと透過読取りを実施するイメージセンサユニット91と、反射読取りを実施するイメージセンサユニット92とを備える。このような画像読取装置9には、透過読取り用の光を照射する光源95が、反射読取りと透過読取りとを実施するイメージセンサユニット91に対向して配設されるものである。これにより、部品点数の削減を図るものである。
【0009】
しかしながら、この構成においては、反射読取り時に紙幣Sが無い状態(例えば紙幣Sを連続して読み取る際の紙幣S間の隙間、傷・破れ等の破損部分)または透かし部分の読取り時に透かし部分を透過した光線が生じた際にイメージセンサユニット91からの光が、光源95に設けられた導光体内に入光された後、再出射される現象が生じる。この光の一部が照り返し光となりロッドレンズアレイを通して結像することにより、背景色の基準レベル(反射光無し=黒基準)に変動が生じ、読取画像の品質を低下させるものであった。
【0010】
このように、紙幣の両面に対して反射読取りと透過読取りとの両方を実施する画像読取装置は、照り返しにより読取画像の品質低下が生じるという問題点を有する。かかる実情に鑑み、本発明が解決しようとする課題は、紙幣に対して反射読取りと透過読取りが可能で、かつ照り返し光を低減できる画像読取装置を提供することである。
【課題を解決するための手段】
【0011】
本発明のイメージセンサユニットは、被照明体に対して反射読取りと透過読取りとを実施するイメージセンサユニットであって、発光モジュールと前記発光モジュールが発する光を前記被照明体に対して照射する導光体とを有する第一の光源および第二の光源と、前記第一の光源から発せられ前記被照明体で反射した光と、前記第二の光源から発せられ前記被照明体を透過した光とを受光する結像素子と、前記被照明体の背景色を形成する背景部材とを備え、前記結像素子と前記背景部材および前記第二の光源との間を前記被照明体が通過可能で、前記背景部材は前記結像素子の光軸上に対向して配設されるとともに前記第二の光源は前記結像素子の光軸に対してずれた位置に配設されることを特徴とする。
また、本発明のイメージセンサユニットは、被照明体に対して反射読取りと透過読取りとを実施するイメージセンサユニットであって、発光モジュールと前記発光モジュールが発する光を前記被照明体に対して照射する導光体とを有する第一の光源と、前記被照明体からの光を受光する結像素子とを備える第一のサブユニットと、発光モジュールと前記発光モジュールが発する光を前記被照明体に対して照射する導光体とを有する第二の光源と、前記被照明体の背景色を形成する背景部材とを備える第二のサブユニットとを備え、前記第一のサブユニットと前記第二のサブユニットとが対向して配設されて前記第一のサブユニットと前記第二のサブユニットとの間を前記被照明体が通過可能であり、前記背景部材は前記結像素子の光軸上に対向するとともに、前記第二の光源は前記結像素子の光軸に対してずれた位置に配置されることを特徴とする。
また、本発明の画像読取装置は、被照明体の両方の面に対して反射読取りと透過読取りとを実施するイメージセンサユニットを用いた画像読取装置であって、発光モジュールと前記発光モジュールが発する光を前記被照明体に対して照射する導光体とを有する第一の光源および第二の光源と、前記第一の光源から発せられ前記被照明体で反射した光と前記第二の光源から発せられ前記被照明体を透過した光とを受光する結像素子と、前記被照明体の背景色を形成する背景部材とを備え、前記結像素子と前記背景部材および前記第二の光源との間を前記被照明体が通過可能で前記背景部材は前記結像素子に対向して配設されるとともに前記第二の光源は前記結像素子に対してずれた位置に配設されるイメージセンサユニットを二組備え、前記二組のイメージセンサユニットの一方が前記被照明体の一方の表面に対して反射読取りと透過読取りとを実施するとともに、前記二組のイメージセンサユニットの他方が前記被照明体の他方の表面に対して反射読取りと透過読取りとを実施するように配設されることを特徴とする。
また、本発明の画像読取装置は、被照明体の両方の面に対して反射読取りと透過読取りとを実施するイメージセンサユニットを用いた画像読取装置であって、発光モジュールと前記発光モジュールが発する光を前記被照明体に対して照射する導光体とを有する第一の光源と前記被照明体からの光を受光する結像素子とを備える第一のサブユニットと、発光モジュールと前記発光モジュールが発する光を前記被照明体に対して照射する導光体とを有する第二の光源と前記被照明体の背景色を形成する背景部材とを備える第二のサブユニットとを有し、前記第一のサブユニットと前記第二のサブユニットの間を前記被照明体が通過可能であり、前記背景部材は前記結像素子の光軸上に対向するとともに、前記第二の光源は前記結像素子の光軸に対してずれた位置に配置されるイメージセンサユニットを二組備え、前記二組のイメージセンサユニットの一方が前記被照明体の一方の表面に対して反射読取りと透過読取りとを実施するとともに、前記二組のイメージセンサユニットの他方が前記被照明体の他方の表面に対して反射読取りと透過読取りとを実施するように配設されることを特徴とする。
【発明の効果】
【0012】
また、本発明によれば、反射読取りと透過読取りとを実施するイメージセンサユニットを備え、背景部材は結像素子の光軸上に対向して配設されるとともに、第二の光源は結像素子の光軸に対してずれた位置に配設される。これにより、反射読取り用の光源からの光を背景部材に受けることができるため、反射物の無い領域においても第一の光源からの光が直接第二の光源に入光することが無い。したがって、照り返し低減を図ると共に、背景色に応じた基準レベルを安定して得ることができる。
【図面の簡単な説明】
【0013】
【図1】図1は、本発明を適用できる実施形態にかかるイメージセンサユニットの構成を、模式的に示した断面図である。
【図2】図2は、本発明を適用できる実施形態にかかる画像読取装置の要部の構成を、模式的に示した断面図である。
【図3】図3は、画像読取装置の構成の従来例を模式的に示した断面図である。
【発明を実施するための形態】
【0014】
以下に、本発明の実施形態について、図面を参照して詳細に説明する。
【0015】
まず、本発明を適用できる実施形態にかかるイメージセンサユニット11について説明する。イメージセンサユニット11は、被照明体としての紙幣Sの一方または他方の表面に対して、反射読取りと透過読取りの両方を実施できる。図1は、イメージセンサユニット11の構成を、模式的に示した断面図である。図1中の矢印Fは、紙幣Sの搬送方向を示す。図1に示すように、イメージセンサユニット11は、第一のサブユニット20と第二のサブユニット30とを備える。そして、第一のサブユニット20と第二のサブユニット30とが対向して配設されている。第一のサブユニット20と第二のサブユニット30の間は、紙幣Sが通過可能である。
【0016】
第一のサブユニット20は、第一のケーシング(ハウジング)21と、第一の発光モジュール27と、第一の導光体22と、結像素子としてのロッドレンズアレイ25と、センサ基板24と、第一のカバー部材26とを備える。
【0017】
第一のケーシング21は、第一のサブユニット20の筐体となる部材である。第一のケーシング21は、略棒状の部材である。図1の紙面に直角な方向が、第一のケーシング21の長手方向となる。そして第一のケーシング21の内部には、第一の導光体22を嵌め込むことなどにより収容可能な領域と、ロッドレンズアレイ25を収容可能な領域と、センサ基板24を収容可能な領域とが形成される。さらに、第一のケーシング21の長手方向の端部には、第一の発光モジュール27を収容する領域が形成される。第一のケーシング21は、たとえば樹脂材料により形成される。
【0018】
第一の発光モジュール27と第一の導光体22とが、第一の光源29を構成する。換言すると、イメージセンサユニット11の第一のサブユニット20は、第一の発光モジュール27と第一の導光体22とを含む第一の光源29を備える。そして、第一の光源29は、紙幣Sに対して、光を照射することができる。第一の発光モジュール27は、所定の色の光を発することができる。たとえば、第一の発光モジュール27は、赤色と緑色と青色との各色の発光素子(たとえば、各色のLEDパッケージなど)を備える点光源が適用される。第一の導光体22は、第一の発光モジュール27が発した光を線状化して紙幣Sへ照射することができる。第一の導光体22は、略透明で所定の断面形状を有する略棒状の部材である。図1中の紙面に直角な方向が、第一の導光体22の長手方向である。第一の導光体22の材料には、アクリル系の樹脂やポリカーボネートなどが適用される。第一の導光体22の側面には、射出面221と反射面222とが形成される。射出面221は、紙幣Sに向かって光を照射する面である。反射面222は、たとえば、シルク印刷等により光反射性の塗料からなる図示しないパターンが形成された、光を反射・拡散しやすい表面性状を有する面である。射出面221と反射面222は、いずれも長手方向に沿って延伸する帯状の面である。そして射出面221と反射面222とは、互いに対向する位置に形成される。
【0019】
ロッドレンズアレイ25とセンサ基板24とは、受光部28を構成する。換言すると、イメージセンサユニット11の第一のサブユニット20は、ロッドレンズアレイ25とセンサ基板24とを含む受光部28を備える。受光部28は、紙幣Sからの光を受光し、受光した光を電気信号に変換することができる。ロッドレンズアレイ25は、紙幣Sからの光を、センサ基板24に設けられる光電変換モジュール23(後述)上に結像するための部材である。ロッドレンズアレイ25は、入射面251と射出面252とを有する。入射面251は、紙幣Sからの光を入射する面である。射出面252は、光電変換モジュール23へ光を射出する面である。ロッドレンズアレイ25は、たとえば、複数の正立等倍結像型レンズ素子が略直線状に配列された構成を有する。センサ基板24は、ロッドレンズアレイ25からの光を受光し、電気信号に変換する機能を有する。センサ基板24には、複数の光電変換素子が略直線状に並べて実装されており、光電変換モジュール23を構成する。または、光電変換モジュール23として、ラインセンサが実装される構成であってもよい。図1の紙面に直角な方向が、複数の光電変換素子の配列の方向またはラインセンサの長手方向である。なお、ロッドレンズアレイ25と光電変換素子とラインセンサには、公知の各種ロッドレンズアレイと光電変換素子とラインセンサが適用できる。
【0020】
なお、第一の導光体22と、ロッドレンズアレイ25と、センサ基板24に実装される複数の光電変換モジュール23の長手方向の寸法は、紙幣Sの幅寸法に対応する寸法に形成される。紙幣Sの幅方向寸法は、搬送方向Fに直角な方向の寸法をいうものとする。図1においては、紙面に直角な方向が、紙幣Sの幅方向である。
【0021】
第一のカバー部材26は、第一の導光体22とロッドレンズアレイ25を保護する機能や、紙幣Sを平面に維持する機能を有する。第一のカバー部材26は、略透明な平板状の部材である。第一のカバー部材26は、紙幣Sの搬送方向Fに平行に設けられる。第一のカバー部材26には、ガラス板や透明な樹脂材料からなる板などが適用できる。
【0022】
第二のサブユニット30は、第二のケーシング(ハウジング)31と、第二の発光モジュール35と、第二の導光体32と、背景部材33と、第二のカバー部材34とを備える。第二の発光モジュール35と第二の導光体32と第二のカバー部材34とは、それぞれ第一のサブユニット20の第一の発光モジュール27と第一の導光体22と第一のカバー部材26と同じ構成が適用できる。したがって説明は省略する。
【0023】
第二の発光モジュール35と第二の導光体32とは、第二の光源39を構成する。換言すると、イメージセンサユニット11の第二のサブユニット30は、第二の発光モジュール35と第二の導光体32とを含む第二の光源39を備える。第二の光源39は、紙幣Sに向かって光を照射できる。
【0024】
背景部材33は、紙幣Sを反射読取りする際に、紙幣Sの背景色を形成する部材である。背景部材33には、略白色または略黒色の棒状または帯板状部の部材が適用される。図1の紙面に直角な方向が、背景部材33の長手方向である。背景部材33は、第二のサブユニット30に着脱可能に設けられる。
【0025】
第一のサブユニット20の組み付け構成は、次のとおりである。第一のケーシング21に、第一の発光モジュール27と、第一の導光体22と、ロッドレンズアレイ25と、センサ基板24と、第一のカバー部材26とが組み付けられる。第一の導光体22とロッドレンズアレイ25とは、互いに略平行で、それらの長手方向が紙幣Sの搬送方向Fに対して略直角となるように配設される。第一の発光モジュール27は、第一の導光体22の長手方向の端面に対して光を照射できるように配設される。このため、第一の発光モジュール27が発した光は、第一の導光体22の端面からその内部に入射する。第一の導光体22の内部に入射した光は、反射面222で反射・拡散などして、射出面221から紙幣Sに射出する。第一の導光体22の射出面221は、長手方向に延伸する帯状の部分であるから、第一の発光モジュール27が射出した光は、第一の導光体22によって線状化される。すなわち、第一の光源29は、全体として線光源となる。第一の導光体22の射出面221から外部に射出した光の軸線は、ロッドレンズアレイ25の光軸に対して所定の角度をもって傾斜している。図1中の矢印Aは、第一の導光体22から射出された光(すなわち、第一の光源29から射出された光)の軸線を模式的に示す。そして、第一のカバー部材26が、第一の導光体22の射出面221と、ロッドレンズアレイ25の入射面251とを覆うように配設される。また、ロッドレンズアレイ25と、センサ基板24に実装される光電変換モジュール23とは、それらの長手方向が略平行となるように配設される。そして、ロッドレンズアレイ25の射出面252と、光電変換モジュール23とが対向する。
【0026】
第二のサブユニット30の組み付け構成は、次のとおりである。第二のケーシング31に、第二の発光モジュール35と、第二の導光体32と、背景部材33と、第二のカバー部材34とが組み付けられる。第二の導光体32と背景部材33とは、それらの長手方向が略平行で、かつ、紙幣Sの搬送方向Fに対して略直角となるように配設される。第二の発光モジュール35は、第二の導光体32の長手方向の端面に対して光を照射できるように配設される。このため、第二の発光モジュール35が発した光は、第二の導光体32の端面からその内部に入射する。第二の導光体32の内部に入射した光は、反射面322で反射・拡散するなどして、射出面321から紙幣Sに射出する。第二の導光体32の射出面321は、長手方向に延伸する帯状の部分であるから、第二の発光モジュール35が射出した光は、第二の導光体32によって線状化される。すなわち、第二の光源39は、全体として線光源となる。第二の導光体22の射出面321から外部に射出した光の軸線は、ロッドレンズアレイ25の光軸に対して所定の角度をもって傾斜している。図1中の矢印Bは、第二の導光体32から射出された光(すなわち、第二の光源39から射出された光)の軸線を模式的に示す。そして、第二のカバー部材34が、第二の導光体32の射出面321と、背景部材33とを覆うように配設される。
【0027】
イメージセンサユニット11の全体の組み付け構造は、次のとおりである。イメージセンサユニット11は、第一のサブユニット20と第二のサブユニット30とが対向して配置されるという構成を有する。そして、第一のサブユニット20と第二のサブユニット30との間を紙幣Sが通過可能である。詳しくは、第一のサブユニット20の第一のカバー部材34と、第二のサブユニット30の第二のカバー部材34とが対向する。そして、第一のカバー部材26と第二のカバー部材34との間を、紙幣Sが通過可能である。また、第一のサブユニット20のロッドレンズアレイ25の入射面251と、第二のサブユニット30の背景部材33とが対向する。具体的には、ロッドレンズアレイ25の光軸の延長線C上に、背景部材33が位置する。このように、第一のサブユニット20の受光部28と、第二のサブユニット30の背景部材33とが対向する。
【0028】
一方、第一のサブユニット20のロッドレンズアレイ25の入射面251と、第二のサブユニット30の第二の導光体32とは、紙幣Sの搬送方向Fに沿って、互いにずれた位置にある。具体的には、第二のサブユニット30の第二の導光体32は、第一のサブユニット20のロッドレンズアレイ25の光軸の延長線C上に位置しない。このように、第一のサブユニット20の受光部28と、第二のサブユニット30の第二の光源39とは、紙幣Sの搬送方向Fに沿って互いにずれている。そして、第二のサブユニットの30の第二の導光体32から発せられる光は、第一のサブユニット20のロッドレンズアレイ25の光軸に対して所定の角度をもって傾斜している。
【0029】
このような構成であると、第一のサブユニット20の第一の発光モジュール27が発した光は、第一の導光体22によって第一の発光モジュール27が線光源化され、紙幣Sに向かって照射される。そして、照射された光は、紙幣Sの一方の表面で反射して、ロッドレンズアレイ25の入射面251からその内部に入射する。ロッドレンズアレイ25に入射した光は、射出面252から射出し、センサ基板24の光電変換モジュール23の表面で結像する。光電変換モジュール23は、結像した光を受光して電気信号に変換する。このように、第一の光源29が発した光は、紙幣Sの一方の表面で反射して、受光部28に到達する。すなわち、第一のサブユニット20の受光部28は、第一の光源29が発して紙幣Sの一方の表面で反射した光を受光することができる。したがって、イメージセンサユニット11は、紙幣Sの一方の表面に対して反射読取りを実施することができる。
【0030】
なお、第一の導光体22の射出面221から射出される光の軸線Aと、ロッドレンズアレイ25光軸とがなす「所定の角度」は、特に限定されるものではない。要は、第一の導光体22から発せられた光が、紙幣Sの一方の表面で反射して、ロッドレンズアレイ25の入射面251に到達できるような角度であればよい。
【0031】
一方、第二のサブユニット30の第二の発光モジュール35が発した光は、第二の導光体32によって線状化され、紙幣Sに向かって照射される。第二のサブユニット30の第二の導光体32から発せられる光の軸線Bは、ロッドレンズアレイ25光軸に対して、第一のサブユニット20のロッドレンズアレイ25の側に向かって傾斜している。すなわち、第二のサブユニット30の第二の導光体32から発せられる光の軸線Bと、ロッドレンズアレイ25光軸とは平行ではなく、所定の角度をもって傾斜している。このため、照射された光は、紙幣Sの他方の表面から一方の表面に向かって透過し、ロッドレンズアレイ25の入射面251からその内部に入射する。このように、第二の光源39が発した光は、紙幣Sを透過して、受光部28に到達する。換言すると、第一のサブユニット20の受光部28は、第二の光源39が発して紙幣Sを透過した光を受光することができる。したがって、イメージセンサユニット11は、紙幣Sに対して透過読取りを実施することができる。
【0032】
第二の導光体32の射出面321から射出される光の軸線Bと、ロッドレンズアレイ25光軸とがなす「所定の角度」は、特に限定されるものではない。要は、第二の導光体22から発せられた光が、紙幣Sを透過して、ロッドレンズアレイ25の入射面251に到達できるような角度であればよい。
【0033】
ところで、反射読取り時に紙幣Sが無い状態(例えば紙幣Sを連続して読み取る際の紙幣S間の隙間、傷・破れ等の破損部分)または透かし部分の読取り時に透かし部分を透過した光線が生じた際に照り返し光が生じるものである。
ここで、照り返し光とは、反射読取り用の光が透過読取りを実施するイメージセンサ(の導光体)に入射された後、導光体内で再反射されてロッドレンズアレイ25に再出射される光のことをいう。具体的には、反射読取りの際に第一の光源29が発する光のうち、第二の光源39の第二の導光体32に入射し、内部で再反射してロッドレンズアレイ25に再出射される光をいう。
この光の一部がロッドレンズアレイ25を通して結像することにより、イメージセンサユニットの出力においてノイズ成分となり背景色の基準レベルに変動が生じるものであった。これにより、紙幣Sがある場合の出力(信号成分)と迷光によるノイズ成分との差分が小さくなり、コントラストが不鮮明になり読取画像の精度が低下するものである。
本発明によると、背景部材33は、紙幣Sの反射読取りを実施する際において、紙幣Sの背景色を形成する。イメージセンサユニット11には、白色または黒色の背景部材が適用される。背景部材33が白色である場合には、背景部材33を白基準として色の補正や校正に用いることができる。このため、反射読取りを実行するごとに、色の補正や校正を実行できるから、読取りの精度の維持を図ることができる。また、反射読取り時に紙幣Sが無い状態(例えば紙幣Sを連続して読み取る際の紙幣S間の隙間、傷・破れ等の破損部分)または透かし部分の読取り時に透かし部分を透過した光線が生じた際において、背景部材33によって第一の発光モジュール27からの光を反射できる。このため、照り返し光を低減できると共に、背景部材33からの反射率が一定なことから、反射光に対する補正が容易となる。
背景部材33が黒色である場合には、背景部材33を黒基準として色の補正や校正に用いることができる。このため、反射読取りを実行するごとに、色の補正や校正を実行できるから、読取りの精度の維持を図ることができると共に、紙幣Sの輪郭の抽出の精度の向上を図ることができる。したがって、紙幣Sの認識の精度の向上を図ることができる。また、反射読取り時に紙幣Sが無い状態(例えば紙幣Sを連続して読み取る際の紙幣S間の隙間、傷・破れ等の破損部分)または透かし部分の読取り時に透かし部分を透過した光線が生じた際において、背景部材33によって第一の発光モジュール27からの光を吸収できるため、照り返し光を低減できる。さらには、読取り時の裏写りも低減できる。
背景部材33は、第二のサブユニット30に着脱可能であるから、容易に交換することができる。そして、背景部材33を交換することにより、紙幣Sの背景色を変更することができる。したがって、照り返し光の低減を図ると共に、背景色に応じた基準レベルを安定して得ることができる。
【0034】
以上のとおり、イメージセンサユニット11は、紙幣Sの一方の表面または他方の表面に対して、反射読取りと透過読取りの両方を実施することができる。
【0035】
次に、本発明を適用できる実施形態にかかる画像読取装置1について説明する。画像読取装置1は、イメージセンサユニット11を備える。また、画像読取装置1は、シートフィード型の画像読取装置である。すなわち、画像読取装置1は、紙幣Sをその面方向に搬送しながら、その両面に対して反射読取りと透過読取りとを実施できる。
【0036】
図2は、画像読取装置1の要部の構成を、模式的に示した断面図である。図2に示すように、画像読取装置1は、搬送ローラ19と、二組のイメージセンサユニット11とを有する。なお、二組のイメージセンサユニット11の一方は、背景部材33を有するが、第二のサブユニット30を有さない。すなわち、二組のイメージセンサユニット11の前記一方は、紙幣Sの表面の反射読取りを実施するが、透過読取りは実施しない。搬送ローラ19は、図略の動力機構によって回転し、紙幣Sをその面方向に搬送することができる。図1中の矢印Fは、搬送ローラ19による紙幣Sの搬送方向を示す。二組のイメージセンサユニット11は、紙幣Sの搬送方向Fに沿って並べて配設される。また、二組のイメージセンサユニット11は、互いに反対向きの(たとえば紙幣Sに対して180°反転した)姿勢で配設される。
【0037】
そして、二組のイメージセンサユニット11の前記一方が、紙幣Sの他方の表面に対して反射読取りを実施する。また。二組のイメージセンサユニット11の他方が、紙幣Sの一方の表面に対して反射読取りと透過読取りとを実施することができる。このように、画像読取装置1には、二組のイメージセンサユニット11が反対向きの姿勢で配設されるため、紙幣Sの両面に対して反射読取りを実施できる。さらに、前記他方のイメージセンサユニット11により、紙幣Sに対して透過読取りを実施できる。
【0038】
画像読取装置1は、紙幣Sを搬送ローラ19によって搬送しながら、紙幣Sの両面に対して、反射読取りと透過読取りとを実施する。反射読取りは、第一の光源29から赤色の光を照射して反射光を受光部28で受光する動作と、第一の光源29から緑色光を照射して反射光を受光部28で受光する動作と、第一の光源29から青色光を照射して反射光を受光部28で受光する動作とを有する。透過読取りは、第二の光源39から赤色の光を照射して透過光を受光部28で受光する動作と、第二の光源39から緑色光を照射して透過光を受光部28で受光する動作と、第二の光源39から青色光を照射して透過光を受光部28で受光する動作とを有する。そして、画像読取装置1は、紙幣Sを搬送しながら、前述した各動作を周期的に繰り返す。これにより、画像読取装置1は、紙幣Sの一回の搬送で、紙幣Sの両面に対して、反射読取りと透過読取りとを実施できる。
【0039】
なお、イメージセンサユニット11のうち、図示および説明を省略した部分については、従来公知の各種イメージセンサユニットと同じ構成が適用できる。同様に、画像読取装置1のうち、図示および説明を省略した部分については、従来公知の各種シートフィード型の画像読取装置が適用できる。
【0040】
イメージセンサユニット11および画像読取装置1の作用効果は、次のとおりである。
【0041】
一組のイメージセンサユニット11のいずれかが、紙幣Sの一方の表面の反射読取りと透過読取りの両方の動作を実行できる。そして、二組のイメージセンサユニット11が反対向きの姿勢で配設される構成を備える構成であるから、紙幣Sの両面に対して反射読取りと透過読取りを実施できる。したがって、反射読取りを実施するイメージセンサユニット11と透過読取りを実施するイメージセンサユニット11とを別個独立して備える構成と比較すると、イメージセンサユニット11の数を削減することができる。このため、画像読取装置1の小型化を図ることができる。特に、紙幣Sの搬送方向Fに沿った寸法を小さくすることができる。
【0042】
そして、一組のイメージセンサユニット11が、反射読取りと透過読取りの両方を実施できるから、部品点数の削減を図ることができる。特に、光電変換モジュール23の数の削減を図ることができる。また、二組のイメージセンサユニット11の第一のサブユニット20は、同じ構成を有するから、イメージセンサユニット11の種類の削減を図ることができる。したがって、画像読取装置1の低価格化や、構造の単純化などを図ることができる。
【0043】
また、イメージセンサユニット11は、背景色を形成する背景部材33を有する。このため、任意の背景色を設定可能である。特に、背景部材33が交換可能な構成であると、背景色の変更が容易である。そして、イメージセンサユニット11は、反射読取りにおいて背景色を形成する背景部材33を備えながらも、透過読取りを実施することができる。すなわち、一般的には、背景部材33と透過読取りに用いる光源とは、いずれも、受光部28に対向する位置に配設される必要がある。このため、背景部材33と光源とが干渉する。したがって、一組のイメージセンサユニット11が、背景部材33を使用する反射読取りと、光源を使用する透過読取りとの両方を実施する構成を備えることは困難である。これに対して、イメージセンサユニット11は、背景部材33をロッドレンズアレイ25の光軸上に対向して配設されるとともに、第二の導光体32(第二の光源39)はロッドレンズアレイ25の光軸に対してずれた位置に配設されることにより、反射読取りに用いる背景部材33と、透過読取りに用いる第二の導光体32とが、紙幣Sの搬送方向Fに沿ってずれた位置に配設される。そして、第二の導光体32が射出する光を、ロッドレンズアレイ25を介して受光部28の側に向かって、ロッドレンズアレイ25の光軸に対して所定の角度をもって傾斜させることにより、透過読取りを実施することができる。したがって、イメージセンサユニット11は、背景部材33と第二の導光体32との干渉を防止して、背景部材33を用いる反射読取りと、第二の光源39を用いる透過読取りの両方を実施できる。
【0044】
また、黒色の背景部材33を用いる構成であれば、背景部材33を黒基準としてキャリブレーションに用いることができるから、読取精度の維持や向上を図ることができると共に、紙幣Sの輪郭の抽出の精度の向上を図ることできる。また、反射読取り時に紙幣Sが無い状態(例えば紙幣Sを連続して読み取る際の紙幣S間の隙間、傷・破れ等の破損部分)または透かし部分の読取り時に透かし部分を透過した光線が生じた際において、背景部材33によって第一の発光モジュール27からの光を吸収できるため、照り返し光を低減できる。さらには、読取り時の裏写りも低減できる。一方、白色の背景部材33を用いる構成であれば、背景部材33を白基準としてキャリブレーションに用いることができるから、読取精度の維持や向上を図ることができる。また、反射読取り時に紙幣Sが無い状態(例えば紙幣Sを連続して読み取る際の紙幣S間の隙間、傷・破れ等の破損部分)または透かし部分の読取り時に透かし部分を透過した光線が生じた際において、背景部材33によって第一の発光モジュール27からの光を反射できる。このため、照り返し光を低減できると共に、背景部材33からの反射率が一定なことから、反射光に対する補正が容易となる。
紙幣Sの背景色は、ユーザによって要求が異なることがある。このため、背景部材33が交換可能な構成であると、背景色の変更が容易であり、種々のユーザの要求に応じることができる。したがって、照り返し光の低減を図ると共に、背景色に応じた基準レベルを安定して得ることができる。
【0045】
なお、背景色を自動的に切り替え手段を備えた構成であってもよい。たとえば、背景部材33に白色の領域と黒色の領域とが形成されるとともに、背景部材33をたとえば紙幣Sの搬送方向Fに往復動させる駆動機構が設けられる構成が適用できる。そして、駆動機構によって背景部材33を移動させることにより、白色の領域と黒色の領域のいずれをロッドレンズアレイ25の光軸の延長線C上に対向させるかを切り替える。これにより、反射読取りにおける背景色を切り替えることができる。また、背景部材33の背中合わせの一方の面が白色に形成され他方の面が黒色に形成されるとともに、背景部材33を回転させる駆動機構を備える構成であってもよい。このような構成によれば、背景部材33を反転させることによって、反射読取りにおける背景色を切り替えることができる。このほか、背景部材33が白色の領域と黒色の領域を有するベルト状の部材であるとともに、背景部材33を巻き取る駆動機構を備える構成であってもよい。このような構成によれば、背景部材33を巻き取ることによって、反射読取りにおける背景色を切り替えることができる。このように、背景色を切り替える構成は、従来公知の各種構成が適用できる。
【0046】
以上、本発明の実施形態について図面を参照して説明したが、本発明は前述する実施形態に何ら限定されるものではない。本発明は、発明の趣旨を逸脱しない範囲において種々の改変が可能である。たとえば、前述する実施形態においては、シートフィード型の画像読取装置を示したが、画像読取装置であれば種類は限定されるものではない。フラットベッドスキャナなどにも適用できる。また、被照明体の例として紙幣Sを示したが、被照明体は何ら限定されない。また、結像素子としてロッドレンズアレイを示したが、結像素子はロッドレンズアレイに限定されない。結像素子は、被照明体を透過した光および被照明体で反射した光を光電変換モジュールの表面に結像させることができる光学部材であればよい。
【0047】
前述する実施形態においては、紙幣Sの両面に対して反射読取りと透過読取りの両方を実行する構成を示したが、本発明は、このような構成に限定されない。たとえば、紙幣Sの一方の表面に対しては反射読取りのみを行い、他方の面面に対しては透過読取りのみを行う構成であってもよい。また、紙幣Sの一方の表面に対しては、反射読取りと透過読取りの両方を行い、他方の表面に対しては、反射読取りと透過読取りの一方を行う構成であってもよい。
また、黒基準、白基準における白黒の濃度は必要に応じて変化させてもかまわない。
【産業上の利用可能性】
【0048】
本発明は、画像読取装置として有効な技術である。
【符号の説明】
【0049】
1:画像読取装置、11:イメージセンサユニット、20:第一のサブユニット、22:第一の導光体、23:光電変換モジュール、24:センサ基板、25:ロッドレンズアレイ、28:受光部、29:第一の光源、30:第二のサブユニット、32:第二の導光体、33:背景部材、39:第二の光源、S:紙幣、F:紙幣の搬送方向

【特許請求の範囲】
【請求項1】
被照明体に対して反射読取りと透過読取りとを実施するイメージセンサユニットであって、
発光モジュールと前記発光モジュールが発する光を前記被照明体に対して照射する導光体とを有する第一の光源および第二の光源と、
前記第一の光源から発せられ前記被照明体で反射した光と、前記第二の光源から発せられ前記被照明体を透過した光とを受光する結像素子と、
前記被照明体の背景色を形成する背景部材とを備え、
前記結像素子と前記背景部材および前記第二の光源との間を前記被照明体が通過可能であり、前記背景部材は前記結像素子の光軸上に対向して配設されるとともに、前記第二の光源は前記結像素子の光軸に対してずれた位置に配設される
ことを特徴とするイメージセンサユニット。
【請求項2】
前記第二の光源から発せられる光の軸線は、前記結像素子の光軸に対して傾斜していることを特徴とする請求項1に記載のイメージセンサユニット。
【請求項3】
被照明体に対して反射読取りと透過読取りとを実施するイメージセンサユニットであって、
発光モジュールと前記発光モジュールが発する光を前記被照明体に対して照射する導光体とを有する第一の光源と、前記被照明体からの光を受光する結像素子とを備える第一のサブユニットと、
発光モジュールと前記発光モジュールが発する光を前記被照明体に対して照射する導光体とを有する第二の光源と、前記被照明体の背景色を形成する背景部材とを備える第二のサブユニットとを備え、
前記第一のサブユニットと前記第二のサブユニットとが対向して配設されて前記第一のサブユニットと前記第二のサブユニットとの間を前記被照明体が通過可能であり、
前記背景部材は前記結像素子の光軸上に対向するとともに、前記第二の光源は前記結像素子の光軸に対してずれた位置に配置される
ことを特徴とするイメージセンサユニット。
【請求項4】
前記第二のサブユニットの前記第二の光源から発せられる光の軸線は、前記結像素子の光軸に対して傾斜していることを特徴とする請求項3に記載のイメージセンサユニット。
【請求項5】
被照明体の両方の面に対して反射読取りと透過読取りとを実施するイメージセンサユニットを用いた画像読取装置であって、
発光モジュールと前記発光モジュールが発する光を前記被照明体に対して照射する導光体とを有する第一の光源および第二の光源と、前記第一の光源から発せられ前記被照明体で反射した光と前記第二の光源から発せられ前記被照明体を透過した光とを受光する結像素子と、前記被照明体の背景色を形成する背景部材とを備え、前記結像素子と前記背景部材および前記第二の光源との間を前記被照明体が通過可能であり、前記背景部材は前記結像素子の光軸上に対向して配設されるとともに、前記第二の光源は前記結像素子の光軸に対してずれた位置に配設されるイメージセンサユニットを二組備え、
前記二組のイメージセンサユニットの一方が前記被照明体の一方の表面に対して反射読取りと透過読取りとを実施するとともに、前記二組のイメージセンサユニットの他方が前記被照明体の他方の表面に対して反射読取りと透過読取りとを実施するように配設されることを特徴とする画像読取装置。
【請求項6】
被照明体の両方の面に対して反射読取りと透過読取りとを実施するイメージセンサユニットを用いた画像読取装置であって、
発光モジュールと前記発光モジュールが発する光を前記被照明体に対して照射する導光体とを有する第一の光源と前記被照明体からの光を受光する結像素子とを備える第一のサブユニットと、発光モジュールと前記発光モジュールが発する光を前記被照明体に対して照射する導光体とを有する第二の光源と前記被照明体の背景色を形成する背景部材とを備える第二のサブユニットとを有し、前記第一のサブユニットと前記第二のサブユニットの間を前記被照明体が通過可能であり、前記背景部材は前記結像素子の光軸上に対向するとともに、前記第二の光源は前記結像素子の光軸に対してずれた位置に配置されるイメージセンサユニットを二組備え、
前記二組のイメージセンサユニットの一方が前記被照明体の一方の表面に対して反射読取りと透過読取りとを実施するとともに、前記二組のイメージセンサユニットの他方が前記被照明体の他方の表面に対して反射読取りと透過読取りとを実施するように配設されることを特徴とする画像読取装置。
【請求項7】
前記第二の光源から発せられる光の軸線は、前記結像素子の光軸に対して傾斜していることを特徴とする請求項5または6に記載の画像読取装置。
【請求項8】
前記背景部材には複数の背景色が形成され、前記複数の背景色のいずれかを前記結像素子に対向させる切り替え手段を備えた特徴とする請求項5から7のいずれか1項に記載の画像読取装置。

【図1】
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【図2】
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【図3】
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【公開番号】特開2013−89178(P2013−89178A)
【公開日】平成25年5月13日(2013.5.13)
【国際特許分類】
【出願番号】特願2011−231925(P2011−231925)
【出願日】平成23年10月21日(2011.10.21)
【出願人】(000104629)キヤノン・コンポーネンツ株式会社 (49)
【Fターム(参考)】