ミオスタチンを阻害する結合剤
本発明は、ミオスタチンに結合し、そしてその活性を阻害することが可能なペプチドを含む結合剤を提供する。1つの態様において、結合剤は、ポリマーまたはFcドメインなどの少なくとも1つのビヒクルに、直接または間接的に付着した、少なくとも1つのミオスタチン結合ペプチドを含む。本発明の結合剤は、動物に投与した際、除脂肪筋量の増加、および筋に対する脂肪の比の減少を生じた。本発明の結合剤を含有する療法組成物は、筋萎縮障害、並びに糖尿病および肥満を含む他の代謝障害を治療するのに有用である。
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【特許請求の範囲】
【請求項1】
ミオスタチンに結合可能な少なくとも1つのペプチドを含む結合剤であって、該ペプチドがアミノ酸配列WMCPP(配列番号633)を含む、前記結合剤およびその生理学的に許容しうる塩。
【請求項2】
ペプチドの長さが5〜50アミノ酸の間である、請求項1の結合剤。
【請求項3】
ミオスタチンに結合可能な少なくとも1つのペプチドを含む結合剤であって、該ペプチドが、アミノ酸配列Ca1a2Wa3WMCPP(配列番号352)、ここでa1、a2およびa3は、中性疎水性、中性極性、または塩基性アミノ酸から選択される、を含み、そして該ペプチドの長さが10〜50アミノ酸の間である、前記結合剤およびその生理学的に許容しうる塩。
【請求項4】
ミオスタチンに結合可能な少なくとも1つのペプチドを含む結合剤であって、該ペプチドが、配列Cb1b2Wb3WMCPP(配列番号353)、ここで
b1は、アミノ酸T、I、またはRのいずれか1つから選択され;
b2は、R、S、Qのいずれか1つから選択され;
b3は、P、RおよびQのいずれか1つから選択される
を含み、そして該ペプチドの長さが10〜50アミノ酸の間である、前記結合剤およびその生理学的に許容しうる塩。
【請求項5】
ミオスタチンに結合可能な少なくとも1つのペプチドを含む結合剤であって、該ペプチドが、配列c1c2c3c4c5c6Cc7c8Wc9WMCPPc10c11c12c13(配列番号354)、ここで
c1は、存在しないか、またはアミノ酸いずれかであり;
c2は、存在しないか、または中性疎水性、中性極性、もしくは酸性アミノ酸であり;
c3は、存在しないか、または中性疎水性、中性極性、もしくは酸性アミノ酸であり;
c4は、存在しないか、またはアミノ酸いずれかであり;
c5は、存在しないか、または中性疎水性、中性極性、もしくは酸性アミノ酸であり;
c6は、存在しないか、または中性疎水性、中性極性、もしくは塩基性アミノ酸であり;
c7は、中性疎水性、中性極性、または塩基性アミノ酸であり;
c8は、中性疎水性、中性極性、または塩基性アミノ酸であり;
c9は、中性疎水性、中性極性、または塩基性アミノ酸であり;そして
c10〜c13は、アミノ酸いずれかである
を含み;そして該ペプチドの長さが20〜50アミノ酸の間である、前記結合剤およびその生理学的に許容しうる塩。
【請求項6】
ミオスタチンに結合可能な少なくとも1つのペプチドを含む結合剤であって、該ペプチドが、配列
d1d2d3d4d5d6Cd7d8Wd9WMCPPd10d11d12d13(配列番号355)、ここで
d1は、存在しないか、またはアミノ酸いずれかであり;
d2は、存在しないか、または中性疎水性、中性極性、もしくは酸性アミノ酸であり;
d3は、存在しないか、または中性疎水性、中性極性、もしくは酸性アミノ酸であり;
d4は、存在しないか、またはアミノ酸いずれかであり;
d5は、存在しないか、または中性疎水性、中性極性、もしくは酸性アミノ酸であり;
d6は、存在しないか、または中性疎水性、中性極性、もしくは塩基性アミノ酸であり;
d7は、アミノ酸T、I、またはRのいずれか1つから選択され;
d8は、R、S、Qのいずれか1つから選択され;
d9は、P、RおよびQのいずれか1つから選択され;そして
d10〜d13は、アミノ酸いずれかから選択される
を含み;
そして該ペプチドの長さが20〜50アミノ酸の間である、前記結合剤およびその生理学的に許容しうる塩。
【請求項7】
ミオスタチンに結合可能な少なくとも1つのペプチドを含む結合剤であって、該ペプチドが、配列WYe1e2Ye3G(配列番号356)、
ここでe1は、P、SまたはYであり、
e2は、CまたはQであり、そして
e3は、GまたはHである、を含み、そして該ペプチドの長さが7〜50アミノ酸である、前記結合剤およびその生理学的に許容しうる塩。
【請求項8】
ミオスタチンに結合可能な少なくとも1つのペプチドを含む結合剤であって、該ペプチドが、配列f1EMLf2SLf3f4LL(配列番号455)、
ここでf1は、MまたはIであり、
f2は、アミノ酸いずれかであり、
f3は、LまたはFであり、
f4は、E、QまたはDである
を含み;
そして該ペプチドの長さが7〜50アミノ酸である、前記結合剤およびその生理学的に許容しうる塩。
【請求項9】
ミオスタチンに結合可能な少なくとも1つのペプチドを含む結合剤であって、該ペプチドが、配列Lg1g2LLg3g4L(配列番号456)、ここで
g1は、Q、DまたはEであり、
g2は、S、Q、DまたはEであり、
g3は、アミノ酸いずれかであり、
g4は、L、W、F、またはYである、を含み、そして該ペプチドの長さが8〜50アミノ酸の間である、前記結合剤およびその生理学的に許容しうる塩。
【請求項10】
ミオスタチンに結合可能な少なくとも1つのペプチドを含む結合剤であって、該ペプチドが、配列h1h2h3h4h5h6h7h8h9(配列番号457)、ここで
h1は、RまたはDであり、
h2は、アミノ酸いずれかであり、
h3は、A、T、SまたはQであり、
h4は、LまたはMであり、
h5は、LまたはSであり、
h6は、アミノ酸いずれかであり、
h7は、FまたはEであり、
h8は、W、FまたはCであり、
h9は、L、F、MまたはKである、を含み、そして該ペプチドの長さが9〜50アミノ酸の間である、前記結合剤およびその生理学的に許容しうる塩。
【請求項11】
構造:
(X1)a−F1−(X2)b、またはその多量体;
ここでF1はビヒクルであり;そしてX1およびX2は、各々独立に
−(L1)c−P1;
−(L1)c−P1−(L2)d−P2;
−(L1)c−P1−(L2)d−P2−(L3)e−P3;
および−(L1)c−P1−(L2)d−P2−(L3)e−P3−(L4)f−P4;
ここでP1、P2、P3、およびP4は、ミオスタチンに結合可能なペプチドであり、そして各々独立に、アミノ酸配列WMCPP(配列番号633)を含み;
L1、L2、L3、およびL4は、各々リンカーであり;
そしてa、b、c、d、eおよびfは、各々独立に0または1である、但しaおよびbの少なくとも1つは1である
から選択される
を有する結合剤およびその生理学的に許容しうる塩。
【請求項12】
1以上のミオスタチン結合ペプチドが、アミノ酸配列Ca1a2Wa3WMCPP(配列番号352)、ここでa1、a2およびa3は、中性疎水性、中性極性、または塩基性アミノ酸から選択される、を含み、そして該ペプチドの長さが10〜50アミノ酸の間である、請求項11の結合剤およびその生理学的に許容しうる塩。
【請求項13】
1以上のミオスタチン結合ペプチドが、各々独立に、アミノ酸配列Cb1b2Wb3WMCPP(配列番号353)、ここで
b1は、アミノ酸T、I、またはRのいずれか1つから選択され;
b2は、R、S、Qのいずれか1つから選択され;
b3は、P、RおよびQのいずれか1つから選択される
を含み、そして該ペプチドの長さが10〜50アミノ酸の間である、請求項11の結合剤およびその生理学的に許容しうる塩。
【請求項14】
1以上のミオスタチン結合ペプチドが、配列c1c2c3c4c5c6Cc7c8Wc9WMCPPc10c11c12c13(配列番号354)、ここで
c1は、存在しないか、またはアミノ酸いずれかであり;
c2は、存在しないか、または中性疎水性、中性極性、もしくは酸性アミノ酸であり;
c3は、存在しないか、または中性疎水性、中性極性、もしくは酸性アミノ酸であり;
c4は、存在しないか、またはアミノ酸いずれかであり;
c5は、存在しないか、または中性疎水性、中性極性、もしくは酸性アミノ酸であり;
c6は、存在しないか、または中性疎水性、中性極性、もしくは塩基性アミノ酸であり;
c7は、中性疎水性、中性極性、または塩基性アミノ酸であり;
c8は、中性疎水性、中性極性、または塩基性アミノ酸であり;
c9は、中性疎水性、中性極性、または塩基性アミノ酸であり;そして
c10〜c13は、アミノ酸いずれかである
を含み;そして該ペプチドの長さが20〜50アミノ酸の間である、請求項11の結合剤およびその生理学的に許容しうる塩。
【請求項15】
1以上のミオスタチン結合ペプチドが、各々独立に、配列d1d2d3d4d5d6Cd7d8Wd9WMCPPd10d11d12d13(配列番号355)、ここで
d1は、存在しないか、またはアミノ酸いずれかであり;
d2は、存在しないか、または中性疎水性、中性極性、もしくは酸性アミノ酸であり;
d3は、存在しないか、または中性疎水性、中性極性、もしくは酸性アミノ酸であり;
d4は、存在しないか、またはアミノ酸いずれかであり;
d5は、存在しないか、または中性疎水性、中性極性、もしくは酸性アミノ酸であり;
d6は、存在しないか、または中性疎水性、中性極性、もしくは塩基性アミノ酸であり;
d7は、アミノ酸T、I、またはRのいずれか1つから選択され;
d8は、R、S、Qのいずれか1つから選択され;
d9は、P、RおよびQのいずれか1つから選択され;そして
d10〜d13は、アミノ酸いずれかから選択される
を含み、そして該ペプチドの長さが20〜50アミノ酸の間である、請求項11の結合剤およびその生理学的に許容しうる塩。
【請求項16】
構造:
(X1)a−F1−(X2)b、またはその多量体;
ここでF1はビヒクルであり;そしてX1およびX2は、各々独立に
−(L1)c−P1;
−(L1)c−P1−(L2)d−P2;
−(L1)c−P1−(L2)d−P2−(L3)e−P3;
および−(L1)c−P1−(L2)d−P2−(L3)e−P3−(L4)f−P4;
ここでP1、P2、P3、およびP4は、ミオスタチンに結合可能なペプチドであり、そして1以上のP1、P2、P3、およびP4は、各々独立に:
(a)アミノ酸配列WYe1e2Ye3G(配列番号356)、ここでe1は、P、SまたはYであり、e2は、CまたはQであり、そしてe3は、GまたはHである、を含むペプチド;
(b)アミノ酸配列f1EMLf2SLf3f4LL(配列番号455)、ここでf1は、MまたはIであり、f2は、アミノ酸いずれかであり、f3は、LまたはFであり、そしてf4は、E、QまたはDである、を含むペプチド;
(c)アミノ酸配列Lg1g2LLg3g4L(配列番号456)、ここでg1は、Q、DまたはEであり、g2は、S、Q、DまたはEであり、g3は、アミノ酸いずれかであり、そしてg4は、L、W、F、またはYである、を含むペプチド;および
(d)アミノ酸配列h1h2h3h4h5h6h7h8h9(配列番号457)、ここでh1は、RまたはDであり、h2は、アミノ酸いずれかであり、h3は、A、T、SまたはQであり、h4は、LまたはMであり、h5は、LまたはSであり、h6は、アミノ酸いずれかであり、h7は、FまたはEであり、h8は、W、FまたはCであり、そしてh9は、L、F、MまたはKである、を含むペプチド
からなる群より選択され;
該ペプチドの長さは9〜50アミノ酸の間であり;
L1、L2、L3、およびL4は、各々リンカーであり;
そしてa、b、c、d、eおよびfは、各々独立に0または1である、但しaおよびbの少なくとも1つは1である
から選択される
を有する結合剤およびその生理学的に許容しうる塩。
【請求項17】
構造:
(X1)a−F1−(X2)b、またはその多量体;
ここでF1はビヒクルであり;そしてX1およびX2は、各々独立に
−(L1)c−P1;
−(L1)c−P1−(L2)d−P2;
−(L1)c−P1−(L2)d−P2−(L3)e−P3;
および−(L1)c−P1−(L2)d−P2−(L3)e−P3−(L4)f−P4;
ここでP1、P2、P3、およびP4は、ミオスタチンに結合可能なペプチドであり、そして独立に、配列番号305〜351および配列番号357〜454から選択され;
L1、L2、L3、およびL4は、各々リンカーであり;
そしてa、b、c、d、eおよびfは、各々独立に0または1である、但しaおよびbの少なくとも1つは1である
から選択される
を有する結合剤およびその生理学的に許容しうる塩。
【請求項18】
ビヒクルがFcドメインである、請求項11〜17のいずれか1つの結合剤。
【請求項19】
請求項18の結合剤をコードするポリヌクレオチド配列。
【請求項20】
請求項19のポリヌクレオチドを含む発現ベクター。
【請求項21】
請求項20の発現ベクターを含む宿主細胞。
【請求項22】
原核細胞である、請求項21の宿主細胞。
【請求項23】
真核細胞である、請求項21の宿主細胞。
【請求項24】
薬学的に許容しうるキャリアーと混合された、請求項1または11のいずれか1つの結合剤の有効量を含む、薬剤組成物。
【請求項25】
ビヒクルがFcドメインである、請求項24の薬剤組成物。
【請求項26】
被験者において、ミオスタチン活性を阻害する方法であって、請求項1、3または11のいずれか1つの結合剤の有効量を、該被験者に投与することを含む、前記方法。
【請求項27】
被験者において、除脂肪(lean)筋量を増加させる方法であって、請求項24の組成物を該被験者に投与することを含む、前記方法。
【請求項28】
被験者が食用動物である、請求項27の方法。
【請求項29】
被験者において、脂肪に対する除脂肪筋量の比を増加させる方法であって、請求項24の組成物の療法的有効量を、該被験者に投与することを含む、前記方法。
【請求項30】
被験者において、筋萎縮(muscle−wasting)疾患を治療する方法であって、請求項24の組成物の療法的有効量を、該被験者に投与することを含む、前記方法。
【請求項31】
疾患が、筋ジストロフィー、筋萎縮性側索硬化症、うっ血性閉塞性肺疾患、慢性心不全、癌、AIDS、腎不全、尿毒症、関節リウマチ、年齢に関連するサルコペニア、並びに長期間の絶対安静、脊椎傷害、脳卒中、骨折、および加齢による筋萎縮から選択される、請求項30の方法。
【請求項32】
被験者において、ミオスタチン関連代謝障害を治療する方法であって、請求項24の組成物の療法的有効量を、該被験者に投与することを含む、前記方法。
【請求項33】
代謝障害が、糖尿病、肥満、高血糖、および骨減少から選択される、請求項32の方法。
【請求項34】
試料中のミオスタチンを検出する方法であって、請求項1または11の結合剤と該試料を接触させ、そして結合複合体を検出することを含む、前記方法。
【請求項35】
試料中のミオスタチンを測定する方法であって、請求項1または11の結合剤と該試料を接触させ、そして結合複合体を測定することを含む、前記方法。
【請求項36】
被験者において、ミオスタチンに関連する障害を診断する方法であって、請求項1または11の結合剤と、該被験者から採取した試料を接触させ、そして結合複合体を検出することを含む、前記方法。
【請求項1】
ミオスタチンに結合可能な少なくとも1つのペプチドを含む結合剤であって、該ペプチドがアミノ酸配列WMCPP(配列番号633)を含む、前記結合剤およびその生理学的に許容しうる塩。
【請求項2】
ペプチドの長さが5〜50アミノ酸の間である、請求項1の結合剤。
【請求項3】
ミオスタチンに結合可能な少なくとも1つのペプチドを含む結合剤であって、該ペプチドが、アミノ酸配列Ca1a2Wa3WMCPP(配列番号352)、ここでa1、a2およびa3は、中性疎水性、中性極性、または塩基性アミノ酸から選択される、を含み、そして該ペプチドの長さが10〜50アミノ酸の間である、前記結合剤およびその生理学的に許容しうる塩。
【請求項4】
ミオスタチンに結合可能な少なくとも1つのペプチドを含む結合剤であって、該ペプチドが、配列Cb1b2Wb3WMCPP(配列番号353)、ここで
b1は、アミノ酸T、I、またはRのいずれか1つから選択され;
b2は、R、S、Qのいずれか1つから選択され;
b3は、P、RおよびQのいずれか1つから選択される
を含み、そして該ペプチドの長さが10〜50アミノ酸の間である、前記結合剤およびその生理学的に許容しうる塩。
【請求項5】
ミオスタチンに結合可能な少なくとも1つのペプチドを含む結合剤であって、該ペプチドが、配列c1c2c3c4c5c6Cc7c8Wc9WMCPPc10c11c12c13(配列番号354)、ここで
c1は、存在しないか、またはアミノ酸いずれかであり;
c2は、存在しないか、または中性疎水性、中性極性、もしくは酸性アミノ酸であり;
c3は、存在しないか、または中性疎水性、中性極性、もしくは酸性アミノ酸であり;
c4は、存在しないか、またはアミノ酸いずれかであり;
c5は、存在しないか、または中性疎水性、中性極性、もしくは酸性アミノ酸であり;
c6は、存在しないか、または中性疎水性、中性極性、もしくは塩基性アミノ酸であり;
c7は、中性疎水性、中性極性、または塩基性アミノ酸であり;
c8は、中性疎水性、中性極性、または塩基性アミノ酸であり;
c9は、中性疎水性、中性極性、または塩基性アミノ酸であり;そして
c10〜c13は、アミノ酸いずれかである
を含み;そして該ペプチドの長さが20〜50アミノ酸の間である、前記結合剤およびその生理学的に許容しうる塩。
【請求項6】
ミオスタチンに結合可能な少なくとも1つのペプチドを含む結合剤であって、該ペプチドが、配列
d1d2d3d4d5d6Cd7d8Wd9WMCPPd10d11d12d13(配列番号355)、ここで
d1は、存在しないか、またはアミノ酸いずれかであり;
d2は、存在しないか、または中性疎水性、中性極性、もしくは酸性アミノ酸であり;
d3は、存在しないか、または中性疎水性、中性極性、もしくは酸性アミノ酸であり;
d4は、存在しないか、またはアミノ酸いずれかであり;
d5は、存在しないか、または中性疎水性、中性極性、もしくは酸性アミノ酸であり;
d6は、存在しないか、または中性疎水性、中性極性、もしくは塩基性アミノ酸であり;
d7は、アミノ酸T、I、またはRのいずれか1つから選択され;
d8は、R、S、Qのいずれか1つから選択され;
d9は、P、RおよびQのいずれか1つから選択され;そして
d10〜d13は、アミノ酸いずれかから選択される
を含み;
そして該ペプチドの長さが20〜50アミノ酸の間である、前記結合剤およびその生理学的に許容しうる塩。
【請求項7】
ミオスタチンに結合可能な少なくとも1つのペプチドを含む結合剤であって、該ペプチドが、配列WYe1e2Ye3G(配列番号356)、
ここでe1は、P、SまたはYであり、
e2は、CまたはQであり、そして
e3は、GまたはHである、を含み、そして該ペプチドの長さが7〜50アミノ酸である、前記結合剤およびその生理学的に許容しうる塩。
【請求項8】
ミオスタチンに結合可能な少なくとも1つのペプチドを含む結合剤であって、該ペプチドが、配列f1EMLf2SLf3f4LL(配列番号455)、
ここでf1は、MまたはIであり、
f2は、アミノ酸いずれかであり、
f3は、LまたはFであり、
f4は、E、QまたはDである
を含み;
そして該ペプチドの長さが7〜50アミノ酸である、前記結合剤およびその生理学的に許容しうる塩。
【請求項9】
ミオスタチンに結合可能な少なくとも1つのペプチドを含む結合剤であって、該ペプチドが、配列Lg1g2LLg3g4L(配列番号456)、ここで
g1は、Q、DまたはEであり、
g2は、S、Q、DまたはEであり、
g3は、アミノ酸いずれかであり、
g4は、L、W、F、またはYである、を含み、そして該ペプチドの長さが8〜50アミノ酸の間である、前記結合剤およびその生理学的に許容しうる塩。
【請求項10】
ミオスタチンに結合可能な少なくとも1つのペプチドを含む結合剤であって、該ペプチドが、配列h1h2h3h4h5h6h7h8h9(配列番号457)、ここで
h1は、RまたはDであり、
h2は、アミノ酸いずれかであり、
h3は、A、T、SまたはQであり、
h4は、LまたはMであり、
h5は、LまたはSであり、
h6は、アミノ酸いずれかであり、
h7は、FまたはEであり、
h8は、W、FまたはCであり、
h9は、L、F、MまたはKである、を含み、そして該ペプチドの長さが9〜50アミノ酸の間である、前記結合剤およびその生理学的に許容しうる塩。
【請求項11】
構造:
(X1)a−F1−(X2)b、またはその多量体;
ここでF1はビヒクルであり;そしてX1およびX2は、各々独立に
−(L1)c−P1;
−(L1)c−P1−(L2)d−P2;
−(L1)c−P1−(L2)d−P2−(L3)e−P3;
および−(L1)c−P1−(L2)d−P2−(L3)e−P3−(L4)f−P4;
ここでP1、P2、P3、およびP4は、ミオスタチンに結合可能なペプチドであり、そして各々独立に、アミノ酸配列WMCPP(配列番号633)を含み;
L1、L2、L3、およびL4は、各々リンカーであり;
そしてa、b、c、d、eおよびfは、各々独立に0または1である、但しaおよびbの少なくとも1つは1である
から選択される
を有する結合剤およびその生理学的に許容しうる塩。
【請求項12】
1以上のミオスタチン結合ペプチドが、アミノ酸配列Ca1a2Wa3WMCPP(配列番号352)、ここでa1、a2およびa3は、中性疎水性、中性極性、または塩基性アミノ酸から選択される、を含み、そして該ペプチドの長さが10〜50アミノ酸の間である、請求項11の結合剤およびその生理学的に許容しうる塩。
【請求項13】
1以上のミオスタチン結合ペプチドが、各々独立に、アミノ酸配列Cb1b2Wb3WMCPP(配列番号353)、ここで
b1は、アミノ酸T、I、またはRのいずれか1つから選択され;
b2は、R、S、Qのいずれか1つから選択され;
b3は、P、RおよびQのいずれか1つから選択される
を含み、そして該ペプチドの長さが10〜50アミノ酸の間である、請求項11の結合剤およびその生理学的に許容しうる塩。
【請求項14】
1以上のミオスタチン結合ペプチドが、配列c1c2c3c4c5c6Cc7c8Wc9WMCPPc10c11c12c13(配列番号354)、ここで
c1は、存在しないか、またはアミノ酸いずれかであり;
c2は、存在しないか、または中性疎水性、中性極性、もしくは酸性アミノ酸であり;
c3は、存在しないか、または中性疎水性、中性極性、もしくは酸性アミノ酸であり;
c4は、存在しないか、またはアミノ酸いずれかであり;
c5は、存在しないか、または中性疎水性、中性極性、もしくは酸性アミノ酸であり;
c6は、存在しないか、または中性疎水性、中性極性、もしくは塩基性アミノ酸であり;
c7は、中性疎水性、中性極性、または塩基性アミノ酸であり;
c8は、中性疎水性、中性極性、または塩基性アミノ酸であり;
c9は、中性疎水性、中性極性、または塩基性アミノ酸であり;そして
c10〜c13は、アミノ酸いずれかである
を含み;そして該ペプチドの長さが20〜50アミノ酸の間である、請求項11の結合剤およびその生理学的に許容しうる塩。
【請求項15】
1以上のミオスタチン結合ペプチドが、各々独立に、配列d1d2d3d4d5d6Cd7d8Wd9WMCPPd10d11d12d13(配列番号355)、ここで
d1は、存在しないか、またはアミノ酸いずれかであり;
d2は、存在しないか、または中性疎水性、中性極性、もしくは酸性アミノ酸であり;
d3は、存在しないか、または中性疎水性、中性極性、もしくは酸性アミノ酸であり;
d4は、存在しないか、またはアミノ酸いずれかであり;
d5は、存在しないか、または中性疎水性、中性極性、もしくは酸性アミノ酸であり;
d6は、存在しないか、または中性疎水性、中性極性、もしくは塩基性アミノ酸であり;
d7は、アミノ酸T、I、またはRのいずれか1つから選択され;
d8は、R、S、Qのいずれか1つから選択され;
d9は、P、RおよびQのいずれか1つから選択され;そして
d10〜d13は、アミノ酸いずれかから選択される
を含み、そして該ペプチドの長さが20〜50アミノ酸の間である、請求項11の結合剤およびその生理学的に許容しうる塩。
【請求項16】
構造:
(X1)a−F1−(X2)b、またはその多量体;
ここでF1はビヒクルであり;そしてX1およびX2は、各々独立に
−(L1)c−P1;
−(L1)c−P1−(L2)d−P2;
−(L1)c−P1−(L2)d−P2−(L3)e−P3;
および−(L1)c−P1−(L2)d−P2−(L3)e−P3−(L4)f−P4;
ここでP1、P2、P3、およびP4は、ミオスタチンに結合可能なペプチドであり、そして1以上のP1、P2、P3、およびP4は、各々独立に:
(a)アミノ酸配列WYe1e2Ye3G(配列番号356)、ここでe1は、P、SまたはYであり、e2は、CまたはQであり、そしてe3は、GまたはHである、を含むペプチド;
(b)アミノ酸配列f1EMLf2SLf3f4LL(配列番号455)、ここでf1は、MまたはIであり、f2は、アミノ酸いずれかであり、f3は、LまたはFであり、そしてf4は、E、QまたはDである、を含むペプチド;
(c)アミノ酸配列Lg1g2LLg3g4L(配列番号456)、ここでg1は、Q、DまたはEであり、g2は、S、Q、DまたはEであり、g3は、アミノ酸いずれかであり、そしてg4は、L、W、F、またはYである、を含むペプチド;および
(d)アミノ酸配列h1h2h3h4h5h6h7h8h9(配列番号457)、ここでh1は、RまたはDであり、h2は、アミノ酸いずれかであり、h3は、A、T、SまたはQであり、h4は、LまたはMであり、h5は、LまたはSであり、h6は、アミノ酸いずれかであり、h7は、FまたはEであり、h8は、W、FまたはCであり、そしてh9は、L、F、MまたはKである、を含むペプチド
からなる群より選択され;
該ペプチドの長さは9〜50アミノ酸の間であり;
L1、L2、L3、およびL4は、各々リンカーであり;
そしてa、b、c、d、eおよびfは、各々独立に0または1である、但しaおよびbの少なくとも1つは1である
から選択される
を有する結合剤およびその生理学的に許容しうる塩。
【請求項17】
構造:
(X1)a−F1−(X2)b、またはその多量体;
ここでF1はビヒクルであり;そしてX1およびX2は、各々独立に
−(L1)c−P1;
−(L1)c−P1−(L2)d−P2;
−(L1)c−P1−(L2)d−P2−(L3)e−P3;
および−(L1)c−P1−(L2)d−P2−(L3)e−P3−(L4)f−P4;
ここでP1、P2、P3、およびP4は、ミオスタチンに結合可能なペプチドであり、そして独立に、配列番号305〜351および配列番号357〜454から選択され;
L1、L2、L3、およびL4は、各々リンカーであり;
そしてa、b、c、d、eおよびfは、各々独立に0または1である、但しaおよびbの少なくとも1つは1である
から選択される
を有する結合剤およびその生理学的に許容しうる塩。
【請求項18】
ビヒクルがFcドメインである、請求項11〜17のいずれか1つの結合剤。
【請求項19】
請求項18の結合剤をコードするポリヌクレオチド配列。
【請求項20】
請求項19のポリヌクレオチドを含む発現ベクター。
【請求項21】
請求項20の発現ベクターを含む宿主細胞。
【請求項22】
原核細胞である、請求項21の宿主細胞。
【請求項23】
真核細胞である、請求項21の宿主細胞。
【請求項24】
薬学的に許容しうるキャリアーと混合された、請求項1または11のいずれか1つの結合剤の有効量を含む、薬剤組成物。
【請求項25】
ビヒクルがFcドメインである、請求項24の薬剤組成物。
【請求項26】
被験者において、ミオスタチン活性を阻害する方法であって、請求項1、3または11のいずれか1つの結合剤の有効量を、該被験者に投与することを含む、前記方法。
【請求項27】
被験者において、除脂肪(lean)筋量を増加させる方法であって、請求項24の組成物を該被験者に投与することを含む、前記方法。
【請求項28】
被験者が食用動物である、請求項27の方法。
【請求項29】
被験者において、脂肪に対する除脂肪筋量の比を増加させる方法であって、請求項24の組成物の療法的有効量を、該被験者に投与することを含む、前記方法。
【請求項30】
被験者において、筋萎縮(muscle−wasting)疾患を治療する方法であって、請求項24の組成物の療法的有効量を、該被験者に投与することを含む、前記方法。
【請求項31】
疾患が、筋ジストロフィー、筋萎縮性側索硬化症、うっ血性閉塞性肺疾患、慢性心不全、癌、AIDS、腎不全、尿毒症、関節リウマチ、年齢に関連するサルコペニア、並びに長期間の絶対安静、脊椎傷害、脳卒中、骨折、および加齢による筋萎縮から選択される、請求項30の方法。
【請求項32】
被験者において、ミオスタチン関連代謝障害を治療する方法であって、請求項24の組成物の療法的有効量を、該被験者に投与することを含む、前記方法。
【請求項33】
代謝障害が、糖尿病、肥満、高血糖、および骨減少から選択される、請求項32の方法。
【請求項34】
試料中のミオスタチンを検出する方法であって、請求項1または11の結合剤と該試料を接触させ、そして結合複合体を検出することを含む、前記方法。
【請求項35】
試料中のミオスタチンを測定する方法であって、請求項1または11の結合剤と該試料を接触させ、そして結合複合体を測定することを含む、前記方法。
【請求項36】
被験者において、ミオスタチンに関連する障害を診断する方法であって、請求項1または11の結合剤と、該被験者から採取した試料を接触させ、そして結合複合体を検出することを含む、前記方法。
【図1】
【図2】
【図3】
【図4】
【図5】
【図6】
【図2】
【図3】
【図4】
【図5】
【図6】
【公表番号】特表2006−524034(P2006−524034A)
【公表日】平成18年10月26日(2006.10.26)
【国際特許分類】
【出願番号】特願2004−563875(P2004−563875)
【出願日】平成15年12月19日(2003.12.19)
【国際出願番号】PCT/US2003/040781
【国際公開番号】WO2004/058988
【国際公開日】平成16年7月15日(2004.7.15)
【出願人】(500203709)アムジェン インコーポレイテッド (76)
【Fターム(参考)】
【公表日】平成18年10月26日(2006.10.26)
【国際特許分類】
【出願日】平成15年12月19日(2003.12.19)
【国際出願番号】PCT/US2003/040781
【国際公開番号】WO2004/058988
【国際公開日】平成16年7月15日(2004.7.15)
【出願人】(500203709)アムジェン インコーポレイテッド (76)
【Fターム(参考)】
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