説明

γ−アミノ酪酸を好適に保持または蓄積させる麺類及びパスタ類の製造方法

【課題】γ−アミノ酪酸を生成させたり蓄積させたり添加させたりした麺類及びパスタ類において、前記麺類やパスタ類を乾麺や乾燥パスタとして商品化する途中や商品化した後でもγ−アミノ酪酸を保持または蓄積させる麺類の製造方法を提供する。
【解決手段】脱脂処理済み米糠500gを粉体にして、食品混合用の容器に入れ、ミネラル水600gとヒマラヤ岩塩約25gを投入し攪拌しながら加熱処理して、練状の米糠約1000gを得る。次に、食品混合容器の中に中力粉700gと食塩30gを水370gに溶解した食塩水を加えて20分間混練し、上記練状米糠約200gを投入し10分間混練し生地を作り、これを半日ねかせた後、生地を製麺機によってうどん状に成形し生麺を得る。この生麺を更に約1時間程ねかせた後、約12時間程度自然乾燥させ、約800gの乾麺を得た。この段階で、乾麺約100g中に約80mg蓄積されている。

【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
本発明は、麺類及びパスタ類の製造方法において、小麦粉や大麦粉やライ麦粉や蕎麦粉の中から選択した少なくとも1種の粉体に所定量のγ−アミノ酪酸含有植物または(及び)前記植物抽出γ−アミノ酪酸と適量の食塩や適当な量の水または温水または熱水とを混合し混練手段を用いて混練処理した混練処理物を公知手段によって麺状形成手段またはパスタ状形成手段の後に、前記麺状形成物または前記パスタ状形成物を所定時間及び所定温度で第一乾燥処理をした後に必要に応じて所定時間及び所定温度で第二乾燥処理をすることを特徴とする、γ−アミノ酪酸を好適に保持または蓄積させる麺類及びパスタ類の製造方法に関するものである。
【背景技術】
【0002】
うどん,そば,中華そばなどの麺は小麦粉を主原料とする麺生地からつくられている。日本人はこれらの麺を特に好んでおり、米飯の代わりに主食とすることも少なくない。
しかし、前記のような麺はその大部分が小麦粉(薄力粉)からなり、炭水化物以外の栄養素に乏しいので、こればかりを食べていると、例えばビタミン欠乏症などの健康上好ましくない影響が出るという問題があった。
そこで、本発明者は、玄米がもつ栄養素に着目した。すなわち、玄米にはビタミンBやナイアシンといったビタミン類や、鉄やカルシウムといったミネラル類などの栄養素が豊富に含まれている。これらの栄養素は、精白の際に米糠として除去される果皮,種皮,胚芽といった部分に主として含まれているため、精白後の白米では前記栄養素は極めて少なくなる。
【0003】
ところで、近年になって、γ−アミノ酪酸(γ−amino butyric acid)は、略してGABAと呼ばれ、GABAを添加または富化させた食品の開発が成されるようになってきた。
GABAは、自然界に広く分布しているアミノ酸の一種であり、その分子式はNHCHCHCHCOOHである。
生体内において、抑制性の神経伝達物質として重要な役割を果たすほか、血圧降下作用、利尿作用、精神安定作用、腎、肝機能改善作用およびアルコール代謝促進作用等の生理活性を持つ有効成分であることが知られている。
また、GABAは神経伝達物質として作用する非タンパク質性アミノ酸であり、生体内ではグルタミン酸脱炭酸酵素によってグルタミン酸から生合成される。このγ−アミノ酪酸に血圧降下作用(Takahasi,et al.,Jap.J.Physiol.(1955))があることや高血圧症において血圧調節に有効であること(Chalmers,et al.,J.Hypertens.(1992))は動物実験結果から既に広く知られている。このγ−アミノ酪酸の血圧降下作用には一定の制限があり、必要量以上を投与しても正常血圧以下になることはないことから、安全性の点でも非常に優れた機能性成分と考えられる。従って、γ−アミノ酪酸は血圧降下作用と言うよりも、血圧上昇抑制作用と呼ぶべき生理機能を有するアミノ酸である。
このGABAを含有する食品としては、茶、穀物、野菜、果物、等が知られているが、その含有量はきわめて少ない。
【0004】
そこで、近年になって、食品中のγ−アミノ酪酸の含有量を増加させることを目的にした食品の開発例が増加してきている。
例えば、1987年には、農林水産省野菜・茶業試験場において、茶葉を好気と嫌気状態とを繰り返して茶葉のグルタミン酸脱炭酸酵素反応を促進させ、通常のお茶よりγ−アミノ酪酸の含有量が高い「ギャバロン茶」を開発した。この「ギャバロン茶」は、既に商品化されている。
また、例えば、発芽した玄米は、発芽時のグルタミン酸脱炭酸酵素の作用によって、通常の米よりもγ−アミノ酪酸が多く含まれており、発芽玄米として商品化されている。
また、例えば、γ−アミノ酪酸を多く含むと言われている食品100g中のγ−アミノ酪酸の量は、玄米では5〜10mg、発芽させた玄米では10〜20mg、通常の小麦粉(小麦の胚乳部分を主体とするもの)では1mg、全粒粉小麦粉(小麦全粒を製粉したもの)では3〜10mg、発芽させた小麦を製粉した小麦粉では10〜20mgであることが一般的に知られている。
【0005】
その中でも麺類への応用開発案件が近年になって増加してきた。
例えば、通常の食品製造工程にそのまま使用し得る、γ−アミノ酪酸を富化した食品素材の提供を課題とし、解決手段として、穀物粉末に水を添加し、次いで混捏することにより生地を調製し、生地中にグルタミン酸からγ−アミノ酪酸を生地100g当たり10mg以上生成させることを特徴とするγ−アミノ酪酸を富化した生地の製造方法であり、穀物粉末が胚芽及び/又は外皮を含むものであり、生地の調製がグルタミン酸源の存在下に行われたものであり、以上の方法により得た生地から製造された食品の開発案件が知られている。(特開2004−298138号公報を参照する)
【0006】
また、例えば、籾粉末および米糠粉末、とくに、籾粉末、米粉末および米糠粉末からなる栄養成分強化用食品を利用することにより簡単に栄養分を摂取でき、しかも、通常の調理方法で食することができる栄養成分強化用食品及び栄養成分強化用食品を含む食品を提供することを目的とし、解決手段として、籾粉末および米糠粉末、とくに、籾粉末、米粉末および米糠粉末からなることを特徴とする栄養成分強化用食品が知られている。(特開2004−222645号公報を参照する)
【0007】
また、例えば、発芽玄米を配合することによって栄養が増強され且つうどん本来の味も損なわない、うどんの製造方法等の提供を課題とし、解決手段として、発芽玄米を膨化処理した材料を粉末化して得られた発芽玄米加工粉末を小麦粉と混ぜ合わせ、この混合粉末に水を加え、これをこねてうどんに製麺するが、前記混合粉末中に該発芽玄米加工粉末を10〜40重量%使用すると好ましく、また前記混合粉末1000重量部に対して、水を80〜100重量部使用すると好ましくさらに、前記発芽玄米加工粉末の平均粒子径が小麦粉と同等であることを特徴とする、開発案件が知られている。(特開2004−194543号公報を参照する)
【0008】
また、例えば、食品の味及び風味を損なうことなく、玄米以上に栄養価を改善することが可能な補助食品剤、及び該補助食品剤が添加されてなる補助食品剤添加食品を提供することを目的とし、その構成として、補助食品剤が酸解離定数:pK=4.4より小さい酸と塩を形成してなるγ−アミノ酪酸を含有して、当該補助食品剤が、米粒状、麺状等食品に添加されることを特徴とする開発案件が知られている。(特開2003−9820号公報を参照する)
【発明の開示】
【発明が解決しようとする課題】
【0010】
ところが、上述した、特開2004−298138号公報、特開2004−222645号公報、特開2004−194543号公報、特開2003−9820号公報、などの開発例では、確かに食品中のγ−アミノ酪酸が増加するような案件にはなっているが、本来、上述した開発例を商品化する場合に、例えば、商品化された麺類が乾麺である場合には、少なくとも乾燥工程が必要であり、上述した開発例では商品化する場合の手段や乾燥手段などに関しての記述が成されていないという問題点を指摘されている。
何故なら、食品中のγ−アミノ酪酸は高温になると分解するという問題点があり、より具体的には食品中のγ−アミノ酪酸は130℃以上になると分解することが業界の中では公知になっているからである。
すなわち、上述した開発案件を、所定の技術的条件がない限り、一般的な方法で乾麺として商品化した場合、せっかく生成させたγ−アミノ酪酸が減少するという問題点を指摘されているのである。
【0011】
本発明の第一の目的は、上記の課題を解決するために成されたものであり、γ−アミノ酪酸を生成させたり蓄積させたり添加させたりした麺類及びパスタ類において、前記麺類及びパスタ類の製造工程の途中でγ−アミノ酪酸の有用性を増加させる手段によって、γ−アミノ酪酸を好適に保持または蓄積させる麺類及びパスタ類の製造方法を提供することである。
また、本発明の第二の目的は、γ−アミノ酪酸を生成させたり蓄積させたり添加させたりした麺類及びパスタ類において、前記麺類やパスタ類を乾麺や乾燥パスタとして商品化した後でもγ−アミノ酪酸を保持または蓄積させる手段を提供することである。
【課題を解決するための手段】
【0012】
課題を解決するための第一の手段は、γ−アミノ酪酸を含有する麺類の製造方法において、小麦粉や大麦粉やライ麦粉や蕎麦粉の中から選択した少なくとも1種の粉体に所定量のγ−アミノ酪酸含有植物または(及び)前記植物抽出γ−アミノ酪酸と適量の食塩や適当な量の水または温水または熱水とを混合し常法の混練手段による混練処理物を複合ロールで板状にしたあと、所定温度で所定時間熟成させた後圧延し、常法の麺状形成手段による麺状形成物を所定時間及び所定温度で第一乾燥処理をした後に必要に応じて所定時間及び所定温度で第二乾燥処理をすることを特徴とする、γ−アミノ酪酸を好適に保持または蓄積させる麺類の製造方法を提供することである。
【0013】
課題を解決するための第一の手段で言う麺類に関しては、所望する量の小麦粉や大麦粉やライ麦粉や蕎麦粉の中から選択した少なくとも1種の粉体と適量の水や塩などを混練手段を用いて捏ね、製麺手段を用いて細長く切った食品のことであり、例えば、うどん、ひやむぎ、そうめん、ラーメン、蕎麦などを示している。
前記小麦粉に関しては、精白した小麦粉でも玄小麦粉でも使用可能であり、品種に関しても特に限定しない。
前記大麦粉に関しては、精白した大麦粉でも玄大麦粉でも使用可能であり、品種に関しても特に限定しない。
前記ライ麦粉に関しては、精白したライ麦粉でも玄ライ麦粉でも使用可能であり、品種に関しても特に限定しない。
前記蕎麦粉に関しては、精白した蕎麦粉でも玄蕎麦粉でも使用可能であり、品種に関しても特に限定しない。
前記γ−アミノ酪酸含有植物に関しては、穀物、野菜、果物、山菜、ハーブ、などから選択した少なくとも一種を用いることができる。
【0014】
また、前記γ−アミノ酪酸含有植物の使用状態に関しては、液体でも液状でもピューレ状でも粘性液状でも粉体でも顆粒状でも粒状でもペレット状でも構わない。本発明では、粉体は0.1μ〜1mmの状態が好ましく、顆粒状は100μ〜2mmの状態が好ましく、粒状は1mm〜3mの状態が好ましく、ペレット状では3mm〜10mmの状態が好ましいものとする。
【0015】
課題を解決するための第一の手段で記述される穀物に関しては、農作物のうち、種子を食用とするため栽培されるものを指し、米類(玄米、発芽玄米、米糠、などから選択して用いる)、麦類(小麦、大麦、ライ麦、小麦胚芽、発芽小麦、などから選択して用いる)、粟、稗、豆類、黍、蕎麦、とうもろこし、などから選択した少なくとも一種を用いることができる。
また、前記米糠が中ヌカまたは白ヌカを使用することが好ましい。
また、本発明に用いる穀物に関しては、品種を限定しない。
【0016】
課題を解決するための第一の手段で記述される野菜に関しては、一般的に知られている、根菜類、緑黄色野菜、ナス科、花菜類、葉菜類、茎菜類、果菜類、などから選択した少なくとも一種を用いることができる。
前記根菜類とは、野菜のうち、土壌中にある部分を利用するものを指し、食用部分は必ずしも根ではなく、根、地下茎、担根体やこれらと他の器官の複合体から成り、一般的には、ダイコン、ニンジン、ゴボウ、レンコン、芋類、などが知られている。詳細には、根を利用する根菜には、肥大した直根を利用するものとしては、ゴボウ、ルタバガ、ビート、ニンジン、パースニップ、ダイコン、カブ、などが知られており、側根や不定根に由来する塊根を利用するものとしては、サツマイモ、キャッサバ、ヤーコンなどが知られ、地下茎を利用する根菜には、球茎を利用するタイプに、タロイモ、サトイモ、コンニャク、ウォーターチェストナット、などが知られ、根茎を利用するタイプに、タシロイモ、レンコン、などが知られ、塊茎を利用するタイプに、キクイモ、が知られている。また、鱗茎(地下茎とそこにつく肥大葉の複合体)を利用するものとしては、タマネギ、エシャロット、ニンニク、ユリ、カタクリ、などが知られ、担根体を利用するタイプに、ヤムイモ、ヤマノイモ、ナガイモ、などが知られている。
前記ナス科に関しては、双子葉植物綱キク亜綱ナス目の科の一つであり、ジャガイモ、ナス、トウガラシ、ピーマンなど果実を食用にする種が多い。例えば、ナス属には、ナス、ジャガイモ、イヌホオズキ、などが知られ、トマト属には、トマト、が知られ、トウガラシ属には、トウガラシ(ピーマン)、ハバネロ、キダチトウガラシ、などが知られ、ホオズキ属にはホオズキ、オオブドウホオズキ、などが知られている。
前記花菜類に関しては、一般的には、アーティチョーク、カリフラワー、菜の花(アブラナ)、フキノトウ(フキ)、ブロッコリー、ミョウガ、などが知られている。
前記緑黄色野菜に関しては、一般的には、厚生労働省の基準により「原則として可食部100g当たりカロチン含量が600μg以上の野菜」の事を指し、カロチンが600μg以下でも1回に食べる量や使用回数の多い色の濃い野菜も含む場合がある。例えば、一般的には、浅葱 明日葉、エンダイブ、アスパラガス、さやいんげん、さやえんどう、大阪白菜、おかひじき、オクラ、貝割れ大根、かぶの葉、カボチャ、からし菜、ぎょうじゃにんにく、京菜、キンサイ、クレソン、ケール、こごみ、小松菜、山東菜、ししとうがらし、サニーレタス、サラダ菜、しそ、十六ささげ、春菊、すぐき菜、せり、タアサイ、大根の葉、たいさい、高菜、たらの芽、チンゲンサイ、つくし、つる菜、つるむらさき、つまみ菜、唐辛子、とうな、とうみょう、トマト、とんぶり、長崎白菜、なずな、なばな、ニラ、ニンジン、ニンニクの芽、葉ねぎ(万能ねぎ、青ねぎ)、野沢菜、のびる(ののひろ、ひろっこ)、パクチョイ、バジル、パセリ、花にら、パプリカ、ピーマン、ひのな、広島菜、ふだんそう、ブロッコリー、ほうれん草、みずかけ菜、まびき菜(大根菜、もみ菜)、みずがらし、みつば、芽キャベツ、芽たで、モロヘイヤ、ようさい、よめな、よもぎ、リーキ、リーフレタス、ロケットサラダ、わけぎ、などが知られている。
前記葉菜類に関しては、一般的には、キャベツ、クレソン、ケール(ハゴロモカンラン)、小松菜、コルニッション、サイシン、サンチュ、シュンギク、セリ、セロリ、タアサイ、タマネギ、チシャ、チンゲンサイ、ニラ、ネギ、ハクサイ、パセリ、フキ(キク科フキ属)、フダンソウ(不断草、スイスチャード)、ホウレンソウ、ミズナ、ミブナ、ミツバ、ヨウサイ、ルッコラ、レタス、などが知られている。
前記茎菜類に関しては、一般的には、アスパラガス、ウド、空芯菜、サトイモ、ジャガイモ、ショウガ、タケノコ、ユリ根、レンコン、ワサビ、などが知られている。
前記果菜類に関しては、一般的には、アズキ、イチゴ、インゲンマメ、エンドウ、エダマメ、オクラ、カボチャ、キュウリ、キワノ(ツノニガウリ)、ゴマ、ササゲ、シカクマメ、シロウリ、スイカ、ソラマメ、ダイズ(枝豆)、タマリロ(こだちトマト)、ツルレイシ(ゴーヤー)、トウガラシ、トウガン、トウモロコシ、トマト、ナス、ナタマメ、ピーマン、ペピーノ、マクワウリ、メロン、ユウガオ(かんぴょう)、ラッカセイ、レンズマメ、などが知られている。
また、本発明に用いる野菜に関しては、品種を限定しない。
【0017】
課題を解決するための第一の手段で記述される果物に関しては、一般的には、果物は、一般的には食用になり甘味を有する果実を指し、狭義には樹木になるもののみを指し、農林水産省でもこの定義を用いている。一般的には、食用になる果実のうち、甘味を有するものを「水菓子」「フルーツ」と呼ぶことが多い。本発明では一般的に果物の種類、分類として、落葉性果樹、仁果類、核果類、殻果類、その他の類、柑橘類、常緑性果樹(柑橘類を除いている)、熱帯果樹、果物のように食べられる野菜、などが利用できるものとする。
前記仁果類に関しては、花床(花托とも)という花柄の先端にある部分が発達して果実になったものを指し、一般的には、カリン、ナシ、マルメロ、メドラー、リンゴ、などが知られている。
前記核果類に関しては、子房壁が発達して果実になったものを指し、一般的には、アンズ(杏;杏子、アプリコット)、ウメ(梅)、サクランボ(桜桃(オウトウ);スイートチェリー)、スモモ(李;酸桃)、モモ、などが知られている。
前記殻果類に関しては、果皮が乾燥して硬くなっており、種子と密着していない果実であり、中に1〜数個の種子を含むものを指し、一般的には、アーモンド、イチョウ、クリ、クルミ(胡桃)、ペカン、などが知られている。
前記その他の類に関しては、アケビ(木通)、イチジク(無花果)、カキ、キイチゴ(木苺)、キウイフルーツ(キウイ)、グミ(頽子;胡頽子;茱萸)、クランベリー(オオミツルコケモモ)、コケモモ(苔桃、岩桃;はまなし;おかまりんご)、ザクロ(柘榴;石榴)、サルナシ(猿梨、シラクチズル;コクワ)、スグリ(酢塊、グーズベリー)、ナツメ(棗)、ニワウメ(庭梅、こうめ)、フサスグリ(房酸塊、レッドカラント)、ブドウ(葡萄)、ブラックベリー、ブルーベリー、ポーポー(ポポー;ポウポウ;ポポウ)、ラズベリー、ユスラウメ、などが知られている。
前記柑橘類に関しては、ミカン科のミカン属、キンカン属、カラタチ属などに属する植物の総称であり、カラタチ以外は常緑性のものを指し、一般的には、イヨカン(伊予柑)、ウンシュウミカン(温州蜜柑)、オレンジ、オロブランコ(スウィーティー)、カボス(香母酢)、カラタチ、キシュウミカン(紀州蜜柑、ほんみかん、こみかん)、キンカン(金柑)、クネンボ(九年母)、グレープフルーツ、コウジ(柑子、うすかわみかん)、サンボウカン(三宝柑、だるまみかん)、シークワーサー(シイクワシャー;ひらみレモン)、シトロン、シラヌイ(不知火、デコポン)、スダチ(酢橘)、ダイダイ(代々;橙)、タチバナ、タンカン(桶柑)、デコポン、ナツミカン(夏蜜柑)、ハッサク(八朔)、ハナユ(花柚)、ヒュウガナツ(日向夏、ニューサマーオレンジ;小夏みかん)、ブッシュカン(仏手柑)、ブンタン(文旦、ざぼん;じゃぼん)、ベルガモット、ポンカン(椪柑;凸柑)、ミカン(蜜柑)、ユズ(柚子;柚酢)、ライム、レモン(檸檬)、などが知られている。
前記常緑性果樹(柑橘類を除いている)に関しては、一般的には、オリーブ、ビワ(枇杷)、ヤマモモ(山桃、楊梅)、などが知られている。
前記熱帯果樹に関しては、一般的には、トロピカルフルーツと言われており、亜熱帯から熱帯に分布する常緑性の果樹を指し、アセロラ、アテモヤ、アボカド(バターフルーツ)、カニステル(エッグフルーツ、クダモノタマゴ)、カムカム、キウイフルーツ、キワノ、グアバ(ばんじろう;ばんざくろ)、ココヤシ(ココナッツ)、サポジラ(ツリーポテト)、スターフルーツ(五歛子(ごれんし)、タマリロ(ツリートマト、木立ちトマト)、チェリモヤ(アイスクリームの木)、ドラゴンフルーツ、ドリアン、ナツメヤシ、パイナップル(パインアップル;アナナス)、パッションフルーツ(果物時計草(くだものとけいそう))、バナナ、パパイヤ(パパヤ;乳瓜(ちちうり);もくか(木瓜))、ババコ、パラミツ(波羅蜜、ジャックフルーツ)、パンノキ、バンレイシ(釈迦頭(しゃかとう))、ピタヤ(ドラゴンフルーツ)、ピタンガ、フェイジョア(パイナップルグアバ)、フトモモ(フートー)、ペピーノ、ホワイトサポテ(白サポテ;カシミロア)、マンゴー、マンゴスチン、ミラクルフルーツ、ランブータン、リュウガン(竜眼)、レイシ(茘枝、ライチー)、レッドピタヤ、などが知られている。
また、前記果物のように食べられる野菜に関しては、農林水産省では果実的野菜と分類し、区別していて、一般的には、イチゴ、スイカ、メロン、などが知られている。
また、本発明に用いる果物に関しては、品種を限定しない。
【0018】
また、例えば、前記カキに関しては、世界中の温暖な地域で果樹として栽培され、品種数は多く、1,000を超えるとも言われているが、大まかには、渋柿と甘柿とに分かれる。渋柿は実が熟しても果肉が固いうちは渋が残る柿である。代表的な品種は、平核無と刀根早生である。平核無は新潟県が発祥である。刀根早生は奈良県天理市の刀根淑民の農園で栽培されていた平核無が突然変異し、1980年に品種登録された。甘柿は渋柿の突然変異種と考えられており、日本特産の品種である。未熟時は渋いが、熟すに従い渋が抜け、甘みが強くなっていく。甘柿は熟すと常に甘みを持つ完全甘柿と種の有無・多少により成熟時に渋が残ることがある不完全甘柿に分類できる。渋が残ることがあることから、不完全甘柿を渋柿の一種に含めることもある。完全甘柿の代表的な品種は、富有と次郎。富有は岐阜県瑞穂市居倉が発祥で原木がある。不完全甘柿の代表的な品種は、愛知県が発祥の筆柿や神奈川県が発祥の禅寺丸などがある。主な完全甘柿としては、富有、次郎、太秋、愛秋豊、御所、伊豆、などが知られ、主な不完全甘柿としては、筆柿、禅寺丸、西村早生、などが知られ、主な渋柿としては、甲州百目、蜂屋、富士、平核無、刀根早生、西条柿、市田柿、四つ溝、会津身知らず、などが知られている。
前記甘柿の果肉ではタンニンが不溶性となっているため生食するが、渋柿の果肉ではタンニンが水溶性で渋みが強いため生食できず、渋柿を食用にするには、果肉が軟らかくなった熟柿(じゅくし)になるのを待つか、タンニンを不溶性にする「渋抜き」の加工をする必要がある。本発明では渋抜きの方法においては手段は問わないものとする。また、本発明では柿の実の加工品も利用可能であり、干し柿やジャムが利用可能である。
また、本発明に用いる柿に関しては、品種を限定しない。
【0019】
課題を解決するための第一の手段で記述される山菜に関しては、一般的には、山野に自生し、食用にする植物の総称であり、通常栽培はされず、自生しているものを採取し利用するものとするが、本発明では栽培される山菜に関しても利用できるものとする。一般的に知られている山菜には、アケビ、アザミ、アズキナ(ピョン)、イワブキ(ダイモンジソウ)、ウド、オオバギボウシ(ウルイ)、カタクリ、キノコ、ギョウジャニンニク(別名:アイヌネギ、キトビロ)、クサギ、クコ(カラスナンバン)、コゴミ、コシアブラ、シャクサルナシ、セリ、ゼンマイ、タケノコ、たらの芽、つくし、ハスカップ、ハマボウフウ、ハンゴンソウ、フキ、フキノトウ、マタタビ、ミツバ、モミジガサ(別名:シドケ)、ヤチブキ、山ブドウ、山ワサビ、ワラビ、などが知られている。
また、本発明に用いる山菜に関しては、品種を限定しない。
【0020】
課題を解決するための第一の手段で記述されるハーブに関しては、一般的には、料理用ハーブと薬用ハーブが利用できるものとする。
前記料理用ハーブに関しては、アンジェリカ(Angelica.Angelica officinalis)、アニス(Anise hyssop.Agastache foeniculum)、バジリコ(Basil.Ocimum basilicum)、月桂樹(Bay leaf.Laurus nobilis)、ケッパー(Caper.Capparis spinosa)、チャービル(Chervil.Anthriscus cerefolium)、チャイブ(Chives.Allium schoenoprasum)、ニラ(Garlic chives.Allium tuberosum)、コリアンダー(Cilantro,Coriander.Coriandrum sativum)、カレーリーフ(Curry leaf.Murraya koenigii)、イノンド、ディル(Dill.Anethum graveolens)、フェンネル(Fennel、Foeniclum vulgare)、ヒソップ(Hyssop.Hyssopus officinalis)、レモンバーム(Lemon balm.Melissa officinalis)、レモングラス(Lemon grass.Cymbopogon citratus,C.flexuosus,and otherspecies)、レモンバーベナ(Lemon verbena.Lippia citriodora)、ロベッジ(Lovage.Levisticum officinale)、マジョラム(Marjoram.Origanum majorana)、ミント(Mint.Mentha spp.)、ナスタチウム(Nasturtium.Tropaeolum majus)、オレガノ(Oregano.Origanum vulgare.O.heracleoticum,and other species)、パセリ(Parsley.Petroselinumcrispum)、ローズマリー(Rosemary.Rosmarinus officinalis)、セージ(Sage.Salvia officinalis)、セイボリー、セイバリー(Savory.Satureja hortensis,S.montana)、ギシギシ、セイバ(Sorrel.Rumex spp.)、タラゴン(Tarragon.Artemisia dracunculus)、タイム(Thyme.Thymus vulgaris)、などから選択して利用できるものとする。
前記薬用ハーブに関しては、ヤロー、西洋ノコギリソウ(Yarrow.Achillea millefolium)、サンザシ(Hawthorn.Crataegus spp.)、エキナセア、エキナシア(Purple coneflower.Echinacea purpurea and other species of Echinacea)、ヒレハリソウ(Comfrey.Symphytum officinale)、セント・ジョーンズ・ワート、西洋オトギリソウ(St.John’s wort.Hypericum perforatum)、ホアハウンド(Horehound.Marrubium vulgare)、ラベンダー(Lavender.Lavandula spp.)、カミツレ、カモミール(German Chamomile.Matricaria recutita(Chamomilla recutita))、チクマハッカ、キャットミント(Nepeta mussinii)、イヌハッカ、キャットニップ(Catnip.Nepeta cataria)、トケイソウ(Passion flower.Passiflora spp.)、ナツシロギク、フィーバーフュー(Feverfew.Tanacetum parthenium(Chrysanthemum parthenium))、セイヨウタンポポ、ダンデライオン(Dandelion.Taraxacum officinale)、バレリアン(Valerian.Valeriana offcinalis spp.)、ニガヨモギ、ワームウッド(Wormwood.Artemisia)、ハマビシ(Puncture Vine,Caltrop,Yellow Vine,Goathead.Tribulus terrestris)、などが利用できるものとする。
また、本発明に用いるハーブに関しては、品種を限定しない。
【0021】
また、前記γ−アミノ酪酸含有植物の所定量に関しては、前記γ−アミノ酪酸含有植物の組成が、液体の場合、液状の場合、ピューレ状の場合、粘性液状の場合、粉体の場合、顆粒状の場合、粒状の場合、ペレット状の場合、などによって適宜調製する必要があるが、概ね前記麺類の全重量に対して1.0〜20.0重量%であればよく、好ましくは5.0〜10.0重量%であり、配合量が1.0重量%未満では、本発明の目的とする効果に充分でなく、一方20.0重量%を超えても、その増加分に見合った効果の向上は望めないものである。
また、前記植物抽出γ−アミノ酪酸に関しては、前記植物からγ−アミノ酪酸を定法によって抽出する場合の前記植物の組成が、液体の場合、液状の場合、ピューレ状の場合、粘性液状の場合、粉体の場合、顆粒状の場合、粒状の場合、ペレット状の場合、などによって適宜調製する必要があるが、概ね前記麺類の全重量に対して0.1〜10.0重量%であればよく、好ましくは0.5〜5.0重量%であり、配合量が0.1重量%未満では、本発明の目的とする効果に充分でなく、一方10.0重量%を超えても、その増加分に見合った効果の向上は望めないものである。
【0022】
課題を解決するための第一の手段で使用する水または温水または熱水に関しては、例えば水に関しては約20〜30℃の範囲が好ましく、例えば温水に関しては約30〜50℃の範囲が好ましく、例えば熱水に関しては約50〜1000℃の範囲が好ましい。
前記食塩に関しては、0.5重量%〜約3.0重量%の範囲での使用が好ましく、さらに、約1.0重量%〜約2.0重量%での使用が好ましく、この範囲で使用することで、本発明の商品を茹でた後に食するときに効果的な食味と食感を与える効果があることを見出したのである。
前記小麦粉に関しては精白した小麦粉でも玄小麦粉でも使用可能である。前記大麦粉に関しては精白した大麦粉でも玄大麦粉でも使用可能である。前記ライ麦粉に関しては精白したライ麦粉でも玄ライ麦粉でも使用可能である。前記蕎麦粉に関しては精白した蕎麦粉でも玄蕎麦粉でも使用可能である。
【0023】
課題を解決するための第一の手段における板状物を所定時間熟成させることに関して、前記所定時間に関しては、10分から180分間が好ましいが、好適には30分から90分である。10分未満では熟成効果としては不足であるし、180分間以上では費用対効果の関係で好ましくないし、期待された効果(例えば、γ−アミノ酪酸の増加作用)が出にくいからである。
課題を解決するための第一の手段における板状物を所定温度で熟成させることに関して、前記所定温度に関しては、0℃から50℃が好ましいが、好適には20℃から40℃である。0℃未満では熟成効果としては不足であるし、50℃以上では熟成可能物質の作用の関係で好ましくないし、期待される効果(例えば、γ−アミノ酪酸の増加作用)が出にくいからである。
前記板状物を圧延する手段に関しては、製麺加工に用いられている圧延する手段であればどんな手段でも用いることができる。
【0024】
前記麺状形成物を所定時間において第一乾燥処理をする手段に関しては、前記麺状形成物が十分に乾燥したと判断される時間に関しては前記所定温度によって影響を受け、0℃から5℃、5℃から10℃、10℃から15℃、15℃から20℃、20℃から25℃、25℃から30℃、35℃から40℃、40℃から45℃、45℃から50℃、の中から選択して、乾燥時間を、10分から30分、30分から60分、60分から120分、120分から240分、240分から480分、480分から960分、960分から1920分、1920分から3840分、3840分から7680分、の中から選択するのが好ましい。
前記麺状形成物を所定温度において第一乾燥処理をする手段に関しては、γ−アミノ酪酸は生体内でグルタミン酸の脱炭酸によって生成するアミノ酸の一種であり、神経伝達物質として中枢神経系において重要な役割を果たしていることが知られていて、ギャバ(GABA)と略される化合物であり、前記γ−アミノ酪酸含有植物粉体に多く見られる成分である。GABAは血圧降下作用、肝機能改善作用、肥満防止作用、精神安定作用等を示すことが知られ、体内に摂取することにより健康の維持に有用な化合物であるため、様様な食品の栄養価改善のために使用されるようになってきたが、GABAは高温(概略130℃)になると分解するという問題点もよく知られている。
したがって、前記第一乾燥処理に関しては、乾燥温度が0℃から130℃の範囲であれば、乾燥手段や乾燥温度の制限は設けなくてもよいが、好ましくは自然乾燥であり、自然乾燥であれば屋外でも屋内でも構わない。
課題を解決するための第一の手段でいう自然乾燥とは、地球上に存在する自然法則に則った自然エネルギーを活用して前記麺状形成物の水分の含有率を減少させる手段である。
また、屋外での自然乾燥であれば、乾燥物は全くの自然環境の影響を受ける状態でも自然環境に対する影響を受けにくい状態でも、どちらでも構わない。
また、屋内での自然乾燥であれば、乾燥物は屋内環境の影響を受ける状態でも屋内環境に対する影響を受けにくい状態でも、どちらでも構わない。
【0025】
課題を解決するための第一の手段で記述する自然環境の影響を受ける状態に関しては、雨や風や雪や太陽光線などの天候の影響、屋外での塵や埃や排気ガス(車両や工場や発電所や発電装置や燃焼・焼却施設や燃焼・焼却装置や研究施設から発生する全ての物質や組成物を含む)や悪臭(家庭や事務所や農産施設から発生する全ての物質や組成物を含む)、虫類や鳥類や動物類、などから選択された少なくとも一つに対する対応手段を設けない状態を説明している。
課題を解決するための第一の手段で記述する自然環境に対する影響を受けにくい状態に関しては、雨や風や雪などの天候の影響、屋外での塵や埃や排気ガス(車両や工場や発電所や発電装置や燃焼・焼却施設や燃焼・焼却装置や研究施設から発生する全ての物質や組成物を含む)や悪臭(家庭や事務所や農産施設から発生する全ての物質や組成物を含む)、虫類や鳥類や動物類、などから選択された少なくとも一つに対する対応手段を設けた状態を説明している。
【0026】
課題を解決するための第一の手段で記述する屋内環境の影響を受ける状態に関しては、本発明でいう屋内とは雨や風や雪や太陽光線などの天候の影響を受けにくい施設のことであり、一般的な建造物の内部のことであり、温度や湿度、塵や埃、屋内に設けた物質生産設備や物質加工設備から発生するガス体や粉体や悪臭、屋内に設けた発電装置や燃焼装置や焼却装置や加熱装置から発生するガス体や粉体や悪臭、などから選択された少なくとも一つに対する対策手段を設けない状態を説明している。
課題を解決するための第一の手段で記述する屋内環境の影響を受けにくい状態に関しては、前記屋内の、温度や湿度、塵や埃、屋内に設けた物質生産設備や物質加工設備から発生するガス体や粉体や悪臭、屋内に設けた発電装置や燃焼装置や焼却装置や加熱装置から発生するガス体や粉体や悪臭、などから選択された少なくとも一つに対する対策手段を設けた状態を説明している。
【0027】
前記麺状形成物を所定時間において第二乾燥処理をする手段に関しては、前記麺状形成物が十分に乾燥したと判断される時間に関しては前記所定温度によって影響を受け、0℃から5℃、5℃から10℃、10℃から15℃、15℃から20℃、20℃から25℃、25℃から30℃、35℃から40℃、40℃から45℃、45℃から50℃、の中から選択して、乾燥時間を、10分から30分、30分から60分、60分から120分、120分から240分、240分から480分、480分から960分、960分から1920分、1920分から3840分、3840分から7680分、の中から選択するのが好ましい。
前記麺状形成物を所定温度において第二乾燥処理をする手段に関しては、前記麺状形成物を所定温度において第一乾燥処理をする手段で記述したように、GABAが高温(概略130℃)になると分解するという問題点を解決するために、前記第二乾燥処理に関しては、乾燥温度が0℃から130℃の範囲であれば、乾燥手段や乾燥温度の制限は設けなくてもよいが、好ましくは低温乾燥であり、0℃から50℃の範囲が好適であり、この温度範囲が所定時間保持できる乾燥手段であればどんな手段でも構わない。
また、前記温度範囲を制御する手段に関しては、一般的に知られた手段であれば何を用いても構わない。
また、前記低温乾燥手段に関しては、自然法則を利用して、例えば電気的エネルギーや熱エネルギーや電磁気的エネルギーや化学的エネルギーを使用して前記所定の温度範囲になるよう制御して前記麺状形成物の水分含有率を減少させることが可能な手段であれば何を用いても構わない。ただし、好適には、赤外線放射手段を使用したり、遠赤外線放射手段を使用したりすることが好ましい。
また、赤外線放射手段としては、例えば赤外線ランプを用いる場合は、波長域が、0.60〜4.0μmのものを使用するのが好ましいが、一般的に入手できる赤外線放射手段であれば何を用いても構わないが、温度制御手段が附属されているタイプが経済的理由で好ましい。
また、遠赤外線放射手段としては、例えば加熱手段と遠赤外線放射物質を組合わせたタイプを用いた場合、波長域が、4.0〜1,000μmのものを使用するのが好ましいが、一般的に入手できる遠赤外線放射手段であれば何を用いても構わないが、温度制御手段が附属されているタイプが経済的理由で好ましい。
また、前記赤外線放射手段と遠赤外線放射物質を組合わせて用いてもよい。
また、遠赤外線放射物質のみを用いる乾燥手段でも可能である。
また、遠赤外線放射物質に関しては、一般的に知られたタイプであれば何を用いても構わない。
また、第二乾燥処理に関しては、屋内において自然環境の影響を受ける状態でも自然環境に対する影響を受けにくい状態でも、どちらでも構わない。
【0028】
課題を解決するための第一の手段で記述する屋内において自然環境の影響を受ける状態に関しては、屋内であっても、太陽光線や温度や湿度などの影響、屋外から屋内に侵入する塵や埃や排気ガス(車両や工場や発電所や発電装置や燃焼・焼却施設や燃焼・焼却装置や研究施設から発生する全ての物質や組成物を含む)や悪臭(家庭や事務所や農産施設から発生する全ての物質や組成物を含む)、などから選択された少なくとも一つに対する対応手段を設けない状態を説明している。
課題を解決するための第一の手段で記述する屋内において自然環境に対する影響を受けにくい状態に関しては、屋内であっても、太陽光線や温度や湿度などの影響、屋外から屋内に侵入する塵や埃や排気ガス(車両や工場や発電所や発電装置や燃焼・焼却施設や燃焼・焼却装置や研究施設から発生する全ての物質や組成物を含む)や悪臭(家庭や事務所や農産施設から発生する全ての物質や組成物を含む)、などから選択された少なくとも一つに対する対応手段を設けた状態を説明している。
【0030】
課題を解決するための第二の手段は、γ−アミノ酪酸を好適に保持または蓄積させる麺類の製造方法において、主原料の米粉に所定量のγ−アミノ酪酸含有植物または(及び)前記植物抽出γ−アミノ酪酸と所定量のかんすいを加配し常法の混練手段による混練処理物を複合ロールで板状にしたあと、所定温度で所定時間熟成させた後圧延し、常法の麺状形成手段による麺状形成物を所定時間及び所定温度で第一乾燥処理をした後に必要に応じて所定時間及び所定温度で第二乾燥処理をすることを特徴とする、γ−アミノ酪酸を好適に保持または蓄積させる麺類の製造方法を提供することである。
【0031】
課題を解決するための第二の手段で言う麺類に関しては、主原料の米粉に適量のかんすいを加配し常法の混練手段を用いて捏ね、常法の製麺手段を用いて細長く切った食品のことであり、例えば、うどん、ひやむぎ、そうめん、ラーメン、などを示している。
前記米粉に関しては精白した米粉でも玄米粉でも使用可能である。前記玄米粉に使用する玄米関しては、一分搗き、二分搗き、三分搗き、四分搗き、五分搗き、六分搗き、七分搗き、八分搗き、九分搗き、などの中から選択して少なくとも1種を使用することができる。
また、前記米粉に関しては品種を限定しない。
また、本発明に使用する米粉に関しては、0〜20重量%に相当するグルテンを加配し混合することが可能であるが、5〜10重量%程度の使用が好ましい。この配分でも本発明の麺類に効果的な食味と食感を与える効果があることが分かった。また、消費対象がアトピー症の場合は、グルテンの使用は避けた方がよく、この場合でも、本発明で記述された製法を組合わせることで本発明の麺類に効果的な食味と食感を与える効果があることが分かった。例えば、適当な量の水または温水または熱水とを加配し混合して練り合わせる、製法の中で、熱水を加配し十分な時間混練することで、本発明の麺類に効果的な食味と食感を与える効果があることが分かった。
また、前記γ−アミノ酪酸含有植物に関して記述される内容に関しては、課題を解決するための第一の手段で記述した内容に準ずる。
また、前記γ−アミノ酪酸含有植物の所定量に関しては、課題を解決するための第一の手段で記述した内容に準ずるものとする。
また、前記植物抽出γ−アミノ酪酸に関して記述する内容に関しては、課題を解決するための第一の手段で記述した内容に準ずるものとする。
【0032】
課題を解決するための第二の手段で使用するかんすいに関しては、基本的にはどんなタイプのかんすいでも使用できるが、本発明では炭酸ナトリウム10重量%とリン酸第二ナトリウム90重量%で構成されるタイプのものが好ましい。このタイプは本発明による製品に効果的な食味と食感を与える効果があることを見出した。また、本発明に使用するかんすいに関して、ボーメ度数(比重)2度のものを使用するのが好ましい。また、一般的なかんすいに関しては、気温が低いと結晶化するため、この場合はややボーメ度数を低くする。さらに、かんすいの作り方は、前日に熱湯で溶かし水でうすめボーメ度数を調整しておくのが好ましい。また、本発明でのかんすいの使用量に関しては、約5重量%〜約20重量%の範囲での使用が好ましく、さらに、約7重量%〜約10重量%での使用が好ましく、このことで、本発明の製品に効果的な食味と食感を与える効果があることを見出した。
課題を解決するための第二の手段における板状物を所定時間熟成させることに関して、課題を解決するための第一の手段で記述した内容に準ずるものとする。
課題を解決するための第二の手段における板状物を所定温度で熟成させることに関しては、課題を解決するための第一の手段で記述した内容に準ずるものとする。
前記板状物を圧延する手段に関しては、課題を解決するための第一の手段で記述した内容に準ずるものとする。
【0033】
前記麺状形成物を所定時間において第一乾燥処理をする手段で記述する内容に関しては、課題を解決するための第一の手段で記述した内容に準ずるものとする。
前記麺状形成物を所定温度において第一乾燥処理をする手段で記述する内容に関しては、課題を解決するための第一の手段で記述した内容に準ずるものとする。前記麺状形成物を所定時間において第二乾燥処理をする手段で記述する内容に関しては、課題を解決するための第一の手段で記述した内容に準ずるものとする。
前記麺状形成物を所定温度において第二乾燥処理をする手段で記述する内容に関しては、課題を解決するための第一の手段で記述した内容に準ずるものとする。
【0035】
課題を解決するための第三の手段は、γ−アミノ酪酸を含有するパスタ類の製造方法において、主原料の小麦粉に所定量のγ−アミノ酪酸含有植物または(及び)前記植物抽出γ−アミノ酪酸と適量の食塩や適当な量の水または温水または熱水とを混合し常法の混練手段による混練処理物を常法によるパスタ状形成手段によりパスタ状形成物に成し、前記パスタ状形成物を所定時間及び所定温度で第一乾燥処理をした後に必要に応じて所定時間及び所定温度で第二乾燥処理をすることを特徴とする、γ−アミノ酪酸を好適に保持または蓄積させるパスタ類の製造方法を提供することである。
【0036】
課題を解決するための第三の手段で言うパスタ類に関しては、一般的にパスタ(pasta)というと、小麦粉をこねて作るイタリアの麺類の総称であり、例えば、スパゲッティー、マカロニ、ラビオリ、カネロニ、フェットチーネ、ペンネ、などの棒状や管状や長板状や型を用いての形成体などが知られているが、本発明では一般的に知られているパスタ状の概略全てを対象にしている。
前記小麦粉に関しては精白した小麦粉でも玄小麦粉でも使用可能であり、また、前記小麦粉に関しては品種を限定しない。
また、前記γ−アミノ酪酸含有植物に関して記述される内容に関しては、課題を解決するための第一の手段で記述した内容に準ずる。
また、前記γ−アミノ酪酸含有植物の所定量に関しては、前記γ−アミノ酪酸含有植物の組成が、液体の場合、液状の場合、ピューレ状の場合、粘性液状の場合、粉体の場合、顆粒状の場合、粒状の場合、ペレット状の場合、などによって適宜調製する必要があるが、概ね前記パスタ類の全重量に対して1.0〜20.0重量%であればよく、好ましくは5.0〜10.0重量%であり、配合量が1.0重量%未満では、本発明の目的とする効果に充分でなく、一方20.0重量%を超えても、その増加分に見合った効果の向上は望めないものである。
また、前記植物抽出γ−アミノ酪酸に関しては、前記植物からγ−アミノ酪酸を定法によって抽出する場合の前記植物の組成が、液体の場合、液状の場合、ピューレ状の場合、粘性液状の場合、粉体の場合、顆粒状の場合、粒状の場合、ペレット状の場合、などによって適宜調製する必要があるが、概ね前記パスタ類の全重量に対して0.1〜10.0重量%であればよく、好ましくは0.5〜5.0重量%であり、配合量が0.1重量%未満では、本発明の目的とする効果に充分でなく、一方10.0重量%を超えても、その増加分に見合った効果の向上は望めないものである。
【0037】
課題を解決するための第三の手段で使用する水または温水または熱水に関しては、例えば水に関しては約20〜30℃の範囲が好ましく、例えば温水に関しては約30〜50℃の範囲が好ましく、例えば熱水に関しては約50〜100℃の範囲が好ましい。
前記食塩に関しては、0.5重量%〜約3.0重量%の範囲での使用が好ましく、さらに、約1.0重量%〜約2.0重量%での使用が好ましく、この範囲で使用することで、本発明の商品を茹でた後に食するときに効果的な食味と食感を与える効果があることを見出したのである。
【0038】
前記パスタ状形成物を所定時間及び所定温度で第一乾燥処理する手段に関しては、麺類とパスタ類という違いはあるものの、概ね課題を解決するための第一の手段で記述した内容に準ずる。例えば、前記第一乾燥処理手段で記述される「麺類」を「パスタ類」に言い換えて記述されるものとする。
前記パスタ状形成物を所定時間及び所定温度で第二乾燥処理する手段に関しては、麺類とパスタ類という違いはあるものの、概ね課題を解決するための第一の手段で記述した内容に準ずる。例えば、前記第二乾燥処理手段で記述される「麺類」を「パスタ類」に言い換えて記述されるものとする。
【0040】
課題を解決するための第四の手段は、γ−アミノ酪酸を含有するパスタ類の製造方法において、主原料の米粉に所定量のγ−アミノ酪酸含有植物または(及び)前記植物抽出γ−アミノ酪酸と所定量のかんすいを加配し常法の混練手段による混練処理物を複合ロールで板状にしたあと、所定温度で所定時間熟成させた後圧延し、常法のパスタ状形成手段によるパスタ状形成物を所定時間及び所定温度で第一乾燥処理をした後に必要に応じて所定時間及び所定温度で第二乾燥処理をすることを特徴とする、γ−アミノ酪酸を好適に保持または蓄積させるパスタ類の製造方法を提供することである。
【0041】
課題を解決するための第四の手段で記述するパスタ類に関しては、課題を解決するための第三の手段で記述した内容に準ずる。
前記米粉に関しては精白した米粉でも玄米粉でも使用可能である。前記玄米粉に使用する玄米関しては、一分搗き、二分搗き、三分搗き、四分搗き、五分搗き、六分搗き、七分搗き、八分搗き、九分搗き、などの中から選択して少なくとも1種を使用することができる。
また、前記米粉に関しては品種を限定しない。
また、本発明に使用する米粉に関しては、0〜20重量%に相当するグルテンを加配し混合することが可能であるが、5〜10重量%程度の使用が好ましい。この配分でも本発明のパスタ類に効果的な食味と食感を与える効果があることが分かった。また、消費対象がアトピー症の場合は、グルテンの使用は避けた方がよく、この場合でも、本発明で記述された製法を組合わせることで本発明のパスタ類に効果的な食味と食感を与える効果があることが分かった。例えば、適当な量の水または温水または熱水とを加配し混合して練り合わせる、製法の中で、熱水を加配し十分な時間混練することで、本発明のパスタ類に効果的な食味と食感を与える効果があることが分かった。
また、前記γ−アミノ酪酸含有植物に関して記述される内容に関しては、課題を解決するための第一の手段で記述した内容に準ずる。
【0042】
また、前記γ−アミノ酪酸含有植物に関して記述される内容に関しては、課題を解決するための第一の手段で記述した内容に準ずる。
また、前記γ−アミノ酪酸含有植物の所定量に関しては、課題を解決するための第三の手段で記述した内容に準ずる。
また、前記植物抽出γ−アミノ酪酸に関しての記述は、課題を解決するための第三の手段で記述した内容に準ずる。
課題を解決するための第四の手段で使用するかんすいに関しては、基本的にはどんなタイプのかんすいでも使用できるが、本発明では炭酸ナトリウム10重量%とリン酸第二ナトリウム90重量%で構成されるタイプのものが好ましい。このタイプは本発明による製品に効果的な食味と食感を与える効果があることを見出した。また、本発明に使用するかんすいに関して、ボーメ度数(比重)2度のものを使用するのが好ましい。また、一般的なかんすいに関しては、気温が低いと結晶化するため、この場合はややボーメ度数を低くする。さらに、かんすいの作り方は、前日に熱湯で溶かし水でうすめボーメ度数を調整しておくのが好ましい。また、本発明でのかんすいの使用量に関しては、約5重量%〜約20重量%の範囲での使用が好ましく、さらに、約7重量%〜約10重量%での使用が好ましく、このことで、本発明の製品に効果的な食味と食感を与える効果があることを見出した。
【0043】
課題を解決するための第四の手段における板状物を所定時間熟成させることに関して、課題を解決するための第一の手段で記述した内容に準ずるものとする。
課題を解決するための第四の手段における板状物を所定温度で熟成させることに関しては、課題を解決するための第一の手段で記述した内容に準ずるものとする。
前記板状物を圧延する手段に関しては、課題を解決するための第一の手段で記述した内容に準ずるものとする。
前記パスタ状形成物を所定時間及び所定温度で第一乾燥処理する手段に関しては、麺類とパスタ類という違いはあるものの、概ね課題を解決するための第一の手段で記述した内容に準ずる。例えば、前記第一乾燥処理手段で記述される「麺類」を「パスタ類」に言い換えて記述されるものとする。
前記パスタ状形成物を所定時間及び所定温度で第二乾燥処理する手段に関しては、麺類とパスタ類という違いはあるものの、概ね課題を解決するための第一の手段で記述した内容に準ずる。例えば、前記第二乾燥処理手段で記述される「麺類」を「パスタ類」に言い換えて記述されるものとする。
【0045】
課題を解決するための第五の手段は、前記麺類や前記パスタ類の製造方法において、前記γ−アミノ酪酸含有植物を前記粉体に加配する前に加熱処理すること又は(及び)前記粉体に前記加熱処理物から抽出したγ−アミノ酪酸を加配することを特徴とする、課題を解決するための第一の手段から課題を解決するための第四の手段のいずれかに記載のγ−アミノ酪酸を好適に保持または蓄積させる麺類及びパスタ類の製造方法を提供することである。
【0046】
前記植物を加熱処理することに関しては、例えば、加熱手段に関しては、γ−アミノ酪酸が概略130℃になると分解するという問題点が公知なので、前記植物の加熱温度が130℃以下であればどんな加熱手段(例えば、常圧または高圧で煮る、茹でる、蒸す、高温蒸気を吹き付ける、焼く、炙る、焙る、ロースト、燻製、高温油脂で炒める、高温油脂中に浸す、高温油脂を吹き付ける、高周波や電磁波の利用、電磁誘導の利用、金属体への電磁気作用、太陽熱、地熱、光線の利用、赤外線の活用、遠赤外線の活用、などから選択できる)でも構わない。
また、前記植物を加熱処理することに関しては、前記植物を前記加熱手段の前に粉砕手段を用いて粉砕物にした後に前記加熱処理しても良いし、前記植物を前記加熱手段の途中で粉砕手段を用いて粉砕物にした後に前記加熱処理を継続しても良いし、前記植物を前記加熱手段の後に粉砕手段を用いて粉砕物にしてから利用しても良い。この場合、粉砕手段に関しては、常法で構わない。
また、赤外線放射手段を利用する場合は、例えば赤外線ランプを用いる場合は、波長域が、0.60〜4.0μmのものを使用するのが好ましい。
また、遠赤外線放射手段を利用する場合は、例えば加熱手段と遠赤外線放射物質を組合わせたタイプを用いた場合、波長域が、4.0〜1,000μmのものを使用するのが好ましい。
【0047】
例えば、柿を30分から1時間煮ることで、柿に含まれるγ−アミノ酪酸は量が2倍になり、柿100g分のギャバを摂取しようとしたら玄米ごはん4杯分になることが一般的に知られている。(2006年11月中旬頃、日本テレビ「おもいっきりテレビ」の番組の中で紹介されたので参照すること)
また、例えば、特開昭62−32843号公報に開示されている茶の製造方法と特開平9−205989号公報開示されている蒸熱前の茶葉に赤外線を照射することで茶葉にGABAを多量に蓄積することができる方法が公知である。
このことから、柿や茶の例だけでなく、前記植物にはγ−アミノ酪酸が含有されていることが公知であるが、含有量に関しては満足するレベルにあるものは限られているので、前記植物を前記加熱処理をすることでγ−アミノ酪酸が増加するという現象を本発明に生かすことを本発明者たちが見出したことで本発明に至ったのである。
【0050】
課題を解決するための第六の手段は、前記麺類や前記パスタ類を前記第一乾燥処理後または(及び)前記第二乾燥処理後に遠赤外線放射物質を適量添加した包装用具または(及び)遠赤外線放射物質を適量付着させた包装用具に収納または(及び)包装用具内に遠赤外線放射物質を適量添加したシート体または(及び)遠赤外線放射物質を適量付着させたシート体を収納することを特徴とする、課題を解決するための第一の手段から課題を解決するための第五の手段のいずれかに記載のγ−アミノ酪酸を好適に保持または蓄積させる麺類及びパスタ類の製造方法を提供することである。
【0051】
課題を解決するための第六の手段で記述される遠赤外線放射物質に関しては、所定量の酸化金属の粉体、所定量の粘土系物質の粉体、所定量の炭の粉体、所定量の分極性鉱物の粉体、所定量の多孔質無機粉体、などから選択された少なくとも一種を用いることができる。
前記酸化金属粉体に関しては、SiO、SiO、AL、Fe、MgO、CaO、TiO、KO、MnO、ZnO、AgO、GeO、GeO、SnO、SnO、Fe、FeO、CuO、などから少なくとも一種を選択して用いるが、または、成分が、SiO、SiO、AL、Fe、MgO、CaO、TiO、KO、MnO、ZnO、AgO、GeO、GeO、SnO、SnO、Fe、FeO、CuO、などから一種以上含まれた陶磁器の粉砕体を粉体にしたものも使用できる。前記酸化金属粉体と前記陶磁器粉体に関しては、夫々単独で用いてもよいし組合わせて用いてもよいが夫々の配合比率に関しては特に制限は設けない。また、前記酸化金属粉体または/および前記陶磁器粉体の粒度に関しては、平均粒径0.1μmから1mmの粉末を用いるのが好ましい。また、前記酸化金属粉体に関しては、例えば、炭酸カルシウムやカルシウム化合物にすると、特開平9−313628号公報を参考文献として、遠赤外線の波長を略5〜20μmという公知データを利用するものとし、前記酸化金属粉体の波長を略5〜20μmとし活用するものである。
前記粘土系物質粉体に関しては、一般的には粘土鉱物とも呼ばれており、岩石・鉱物が風化分解、あるいは変成作用によってできた、きわめて微細な粒子の集合体であり、一般的には平均粒径5μm未満のものをいうが、成分が、SiO、SiO、AL、Fe、MgO、CaO、TiO、KO、MnO、ZnO、AgO、GeO、GeO、SnO、SnO、Fe、FeO、CuO、などから一種以上含まれたタイプであれば何を用いても構わないが、例えば成分及び構成比が、SiOまたは/およびSiO50〜90%、AL5〜30%、Fe1〜10%、MgO1〜5%、CaO1〜5%であるタイプを用いるのが好ましいが、一般的に市販されている粘土を使用してもよい。また、使用する粘土の所定量に関しては、50〜90%の範囲で使用可能である。
前記炭粉体に関しては、特開2002−105907号公報を参考文献として、炭の遠赤外線の放射スペクトルのピーク波長が略5〜10μmという公知データを利用するものとし、前記炭粉体の波長を略5〜10μmとし、活用する。
前記分極性鉱物粉体に関しては、分極性鉱物粉体が例えばトルマリンである場合には、特開2000−308677号公報を参考にすると、トルマリンの遠赤外線の放射スペクトルのピーク波長が略11μmという公知データを利用するものとし、第三遠赤外線放射体の波長を略11μmとし、また、特開平11−57026号公報を参考文献とすると、トルマリンの遠赤外線の分光放射率が略4.0μm〜6.0μmと8.0μm以上という公知データを利用するものとし、前記分極性鉱物粉体の波長を略4.0μm〜6.0μmと8.0μm以上とし、活用するものである。
前記多孔質無機粉体に関しては、前記多孔質無機粉体が、例えば、ゼオライトである場合には、特開2001−322868号公報を参考文献として、ゼオライト等の多孔構造を有する鉱石の遠赤外線の放射スペクトルのピーク波長が略5〜7.4μmという公知データを利用するものとし、前記多孔質無機粉体の波長を略5〜7.4μmとし、活用するものである。
【0052】
課題を解決するための第六の手段で記述される包装用具に関しては、袋体のタイプでも箱体のタイプでも使用可能である。また、袋体のタイプの材質に関しては、紙製、布製、合成樹脂製、セロファン製などが使用できる。また、箱体のタイプの材質に関しては、紙製、合成樹脂製、木質製、金属製、セラミック製などが使用できる。
また、前記包装用具に遠赤外線放射物質を適量添加する手段に関しては、前記包装用具を形成させる途中で前記包装用具の成分と混合するようにする。この手段に関してはこの業界の定法で構わない。
また、前記包装用具に遠赤外線放射物質を適量付着させる手段に関しては、前記遠赤外線放射物質である、所定量の酸化金属の粉体、所定量の粘土系物質の粉体、所定量の炭の粉体、所定量の分極性鉱物の粉体、所定量の多孔質無機粉体、などから選択された少なくとも一種を無機系バインダーまたは有機系バインダーに混練したコーティング材料を前記包装用具の内側または外側または内側および外側にこの業界の定法のコーティング手段を用いて付着させるようにする。
【0053】
課題を解決するための第六の手段で記述されるシート体に関しては、前記袋体または前記箱体に収納できる寸法であれば、厚さや縦や横の数値に関しては任意であり、材質に関しても特に制限はない。
また、前記シート体に前記遠赤外線放射物質を適量添加する手段に関しては、前記シート体を形成させる途中でシート体の成分と混合するようにするが、この手段に関してはこの業界の定法で構わない。
また、前記シート体に遠赤外線放射物質を適量付着させる手段に関しては、前記遠赤外線放射物質である、所定量の酸化金属の粉体、所定量の粘土系物質の粉体、所定量の炭の粉体、所定量の分極性鉱物の粉体、所定量の多孔質無機粉体、などから選択された少なくとも一種を無機系バインダーまたは有機系バインダーに混練したコーティング材料を前記シート体の片面または両面にこの業界の定法のコーティング手段を用いて付着させるようにする。
【発明の効果】
【0055】
本発明のγ−アミノ酪酸を好適に保持または蓄積させる麺類及びパスタ類の製造方法を提供することで、以下のような発明の効果が可能になる。
【0056】
(穀物麺類のGABA含有タイプの例)
所望する量の小麦粉や大麦粉やライ麦粉や蕎麦粉の中から選択した少なくとも1種の粉体を主原料とする前記麺類に、γ−アミノ酪酸を含有させるようにして製造した麺製品の場合において、本発明のプロセスを導入することで、含有させたγ−アミノ酪酸を減少させることなく製品化することが可能になる。また、含有させたγ−アミノ酪酸を増加させて製品化することが可能になる。
また、前記麺類が製品化されてから消費者の手に渡る過程の中でも含有させたγ−アミノ酪酸を増加させることが可能になる。さらに、前記製品が消費者の手に渡り調理されるまでの期間でも含有させたγ−アミノ酪酸を増加させることが可能になる。
【0057】
(穀物麺類のGABA生成タイプの例)
所望する量の小麦粉や大麦粉やライ麦粉や蕎麦粉の中から選択した少なくとも1種の粉体を主原料とする前記麺類に、γ−アミノ酪酸を生成させるようにして製造した麺製品の場合において、本発明のプロセスを導入することで、生成させたγ−アミノ酪酸を減少させることなく製品化することが可能になる。
また、所望する量の小麦粉や大麦粉やライ麦粉や蕎麦粉の中から選択した少なくとも1種の粉体を主原料とする前記麺類に、γ−アミノ酪酸を生成させるようにして製造した麺製品の場合において、本発明のプロセスを導入することで、生成させたγ−アミノ酪酸を増加させて製品化することが可能になる。
【0058】
(米粉麺類のGABA含有タイプの例)
前記米粉を主原料とする麺類(例えば、うどん、そうめん、ひやむぎ、ラーメン、蕎麦、など)に、γ−アミノ酪酸を含有させるようにして製造した麺製品の場合において、本発明のプロセスを導入することで、含有させたγ−アミノ酪酸を減少させることなく製品化することが可能になる。
また、前記米粉を主原料とする麺類(例えば、うどんやそうめんやひやむぎやラーメン、蕎麦、など)に、γ−アミノ酪酸を含有させるようにして製造した麺製品の場合において、本発明のプロセスを導入することで、含有させたγ−アミノ酪酸を増加させて製品化することが可能になる。
【0059】
(米粉麺類のGABA生成タイプの例)
前記米粉を主原料とする麺類(例えば、うどん、そうめん、ひやむぎ、ラーメン、蕎麦、など)に、γ−アミノ酪酸を生成させるようにして製造した麺製品の場合において、本発明のプロセスを導入することで、生成させたγ−アミノ酪酸を減少させることなく製品化することが可能になる。
また、前記米粉を主原料とする麺類(例えば、うどんやそうめんやひやむぎやラーメン、蕎麦、など)に、γ−アミノ酪酸を生成させるようにして製造した麺製品の場合において、本発明のプロセスを導入することで、生成させたγ−アミノ酪酸を増加させて製品化することが可能になる。
【0060】
(穀物パスタのGABA含有タイプの例)
所望する量の小麦粉や大麦粉やライ麦粉や蕎麦粉の中から選択した少なくとも1種の粉体を主原料とする前記パスタ類に、γ−アミノ酪酸を含有させるようにして製造したパスタ製品の場合において、本発明のプロセスを導入することで、含有させたγ−アミノ酪酸を減少させることなく製品化することが可能になる。また、含有させたγ−アミノ酪酸を増加させて製品化することが可能になる。
また、前記パスタ類が製品化されてから消費者の手に渡る過程の中でも含有させたγ−アミノ酪酸を増加させることが可能になる。さらに、前記パスタ製品が消費者の手に渡り調理されるまでの期間でも含有させたγ−アミノ酪酸を増加させることが可能になる。
【0061】
(穀物パスタのGABA生成タイプの例)
所望する量の小麦粉や大麦粉やライ麦粉や蕎麦粉の中から選択した少なくとも1種の粉体を主原料とする前記パスタ類に、γ−アミノ酪酸を生成させるようにして製造したパスタ製品の場合において、本発明のプロセスを導入することで、生成させたγ−アミノ酪酸を減少させることなく製品化することが可能になる。
また、所望する量の小麦粉や大麦粉やライ麦粉や蕎麦粉の中から選択した少なくとも1種の粉体を主原料とする前記パスタ類に、γ−アミノ酪酸を生成させるようにして製造したパスタ製品の場合において、本発明のプロセスを導入することで、生成させたγ−アミノ酪酸を増加させて製品化することが可能になる。
【0062】
(米粉パスタのGABA含有タイプの例)
前記米粉を主原料とする前記パスタ類に、γ−アミノ酪酸を含有させるようにして製造したパスタ製品の場合において、本発明のプロセスを導入することで、含有させたγ−アミノ酪酸を減少させることなく製品化することが可能になる。
また、前記米粉を主原料とする前記パスタ類に、γ−アミノ酪酸を含有させるようにして製造したパスタ製品の場合において、本発明のプロセスを導入することで、含有させたγ−アミノ酪酸を増加させて製品化することが可能になる。
【0063】
(米粉パスタのGABA生成タイプの例)
前記米粉を主原料とする前記パスタ類に、γ−アミノ酪酸を生成させるようにして製造したパスタ製品の場合において、本発明のプロセスを導入することで、生成させたγ−アミノ酪酸を減少させることなく製品化することが可能になる。
また、前記米粉を主原料とする前記パスタ類に、γ−アミノ酪酸を生成させるようにして製造したパスタ製品の場合において、本発明のプロセスを導入することで、生成させたγ−アミノ酪酸を増加させて製品化することが可能になる。
【0065】
以上説明したように、γ−アミノ酪酸源として前記植物から玄米を選択した場合のγ−アミノ酪酸の含有タイプや生成タイプを含めた、前記麺類や前記パスタ類にあっては、これを食べることで玄米に含まれているビタミンBやナイアシンといったビタミン類や鉄やカルシウムといったミネラル類などの栄養素を効率よく簡便に摂取できて、ビタミン欠乏症などを予防できるとともに、麺類やパスタ類であるので老人や子どもや病人でも食べやすく、玄米を炊飯して食べる場合に比べて消化もよく、さらに、圧力釜が不要で調理が容易であるなど、老人や子どもや病人の健康増進を図るうえで極めて有用な効果を奏する。
【0066】
また、本発明のプロセスを用いて各種食品を製造すると、通常の食品製造工程を使用して、γ−アミノ酪酸が富化した食品を簡便に製造することが出来るので、前記麺類や前記パスタ類以外の食品に応用しても上述した発明の効果を期待することができる。
【0067】
また、前記麺類では主原料が米粉のタイプ、前記パスタ類では主原料が米粉のタイプを選択し、γ−アミノ酪酸源として前記植物から玄米を選択して、本発明のプロセスを用いて麺製品やパスタ製品を製造すると、近年余剰になりがちな米の消費拡大が図れる。その結果水田の保護が図られ、我が国の環境保護政策に貢献することができる。
【0068】
また、前記麺類では主原料が玄米粉のタイプ、前記パスタ類では主原料が玄米粉のタイプを選択し、γ−アミノ酪酸源として前記植物から前記加熱処理した前記果物(特に、柿)または前記茶などを選択して、本発明のプロセスを用いて麺製品やパスタ製品を製造することで、複雑なプロセスや特別な装置を用いることなくγ−アミノ酪酸を好適に保持または蓄積させることができる。
【発明を実施するための最良の形態】
【0070】
次に、本発明に係わるγ−アミノ酪酸を好適に保持または蓄積させる麺類及びパスタ類の製造方法に関しての一実施例について説明するが、本発明はこれら実施例に限定されるものではない。
【実施例1】
【0071】
市販されている脱脂処理済み米糠500gを常法の粉体化手段を用いて、約10μm程度の粉体にして、脱脂処理済み米糠粉末500gを得る。この米糠粉末500gを食品混合用の容器に入れ、ミネラル水600gと市販のヒマラヤ岩塩約25gを投入し攪拌しながら加熱し、温度100℃以下を保持し弱火で約60分間加熱処理すると、練状の米糠約1000gを得る。
この処理だけで、γ−アミノ酪酸は急速に生成され、練状米糠約100g中に約200mg蓄積されていることが分かった。未処理胚芽中のγ−アミノ酪酸含量が約25mg/100gであることが一般的に知られているから、γ−アミノ酪酸は8倍に増加したことになる。仮説として公知である塩化ナトリウムによるたんぱく質分解作用と加熱によるたんぱく質分解作用との相乗効果により、グルタミン酸が蛋白質の分解等によって供給されていることが推察され、このグルタミン酸がγ−アミノ酪酸源になった、と考えられる。
【実施例2】
【0072】
一般的な食品混合容器の中に中力粉700gと食塩30gを水370gに溶解した食塩水を加えて20分間混練し、実施例1の練状米糠約200gを投入し10分間混練し生地を作り、これを半日ねかせた後、生地を製麺機によってうどん状に成形し生麺を得る。この生麺を更に約1時間程ねかせた後、ねかせたうどんを乾燥室内の掛け台に伸ばして掛け、約12時間程度自然乾燥させた。この時の乾燥条件は、室内の温度を平均20℃、湿度40%になるよう制御手段を用いて制御し、十分に乾燥させた麺を同じ長さに裁断し、約800gの乾麺を得た。
【実施例3】
【0073】
実施例2の乾麺200gを透明なポリプロピレン製の袋に入れシールした後に、この乾麺200gを入れるために形成した厚紙製の箱に入れ、γ−アミノ酪酸を含有及び生成させた乾燥うどんの製品を得た。尚、この箱の内面には竹炭をバインダーで混合した炭塗料をコーティングしたタイプを用いるものとする。また、この乾燥うどんの製品の賞味期限は常温で製造後1年後と設定する。
【実施例4】
【0074】
実施例3の製造後1ヵ月後に、本製品であるγ−アミノ酪酸入り乾燥うどんを購入した消費者は、購入して1ヵ月後に100gを茹でて食し、さらに1ヵ月後に100gを茹でて食した。
【実験例1】
【0075】
実施例2の生麺約100g中のγ−アミノ酪酸の蓄積量、実施例2の乾麺約100g中のγ−アミノ酪酸の蓄積量、実施例3の製造後1ヵ月後のうどん製品約100g中のγ−アミノ酪酸の蓄積量、実施例4の製造後2ヵ月後のうどん製品約100g中のγ−アミノ酪酸の蓄積量、実施例4の製造後3ヵ月後のうどん製品約100g中のγ−アミノ酪酸の蓄積量、夫々をHPLC法で定量分析した。
HPLCの条件等は以下の通りである。
装置:日本分光800シリーズ、カラム:AApack(日本分光製)
反応液:OPA溶液、次亜塩素酸ナトリウム溶液
溶離液:クエン酸リチウム緩衝液(0.15N〜1.23N)
流量:0.8ml/min
カラム温度:40℃
検出器:FP−210型
励起波長:345nm
蛍光波長:445nm
γ−アミノ酪酸分析の結果として、表1は、実施例2の生麺約100g中のγ−アミノ酪酸の蓄積量を示し、実施例2の乾麺約100g中のγ−アミノ酪酸の蓄積量を示し、実施例3の製造後1ヵ月後のうどん製品約100g中のγ−アミノ酪酸の蓄積量を示し、実施例4の製造後2ヵ月後のうどん製品約100g中のγ−アミノ酪酸の蓄積量を示し、実施例4の製造後3ヵ月後のうどん製品約100g中のγ−アミノ酪酸の蓄積量を示している。
【表1】

【実施例5】
【0076】
一般的な食品混合容器の中に米粉700gと食塩30gを湯270gに溶解した食塩水と前記かんすい100gを加えて20分間混練し、実施例1の練状米糠約200gを投入し30分間混練し生地を作り、これを半日ねかせた後、生地をを複合ロールで麺帯状にした後、1時間程度熟成させた後圧延し、切り歯をもちいて切り出してパスタ状に成形し米粉生パスタ1300gを得る。この米粉生パスタを更に約1時間程ねかせた後、赤外線乾燥機により、乾燥条件が室内の温度を平均40℃、湿度50%になるよう制御手段を用いて制御し、十分に乾燥させた米粉パスタを同じ長さに裁断し、約800gの乾燥米粉パスタを得た。
【実施例6】
【0077】
実施例5の乾燥米粉パスタ200gを透明なポリプロピレン製の袋に入れシールした後に、この乾燥米粉パスタ200gを入れるために形成した厚紙製の箱に入れ、γ−アミノ酪酸を含有及び生成させた乾燥米粉パスタの製品を得た。尚、この箱の内面には竹炭をバインダーで混合した炭塗料をコーティングしたタイプを用いるものとする。また、この乾燥うどんの製品の賞味期限は常温で製造後1年後と設定する。
【実施例7】
【0078】
実施例6の製造後2ヵ月後に、本製品であるγ−アミノ酪酸入り乾燥米粉パスタを購入した消費者は、購入して1ヵ月後に100gを茹でて食し、さらに1ヵ月後に100gを茹でて食した。
【実験例2】
【0079】
実施例5の生米粉パスタ約100g中のγ−アミノ酪酸の蓄積量、実施例5の乾燥米粉パスタ約100g中のγ−アミノ酪酸の蓄積量、実施例6の製造後2ヵ月後の乾燥米粉パスタ約100g中のγ−アミノ酪酸の蓄積量、実施例7の製造後3ヵ月後の乾燥米粉パスタ約100g中のγ−アミノ酪酸の蓄積量、実施例7の製造後4ヵ月後の乾燥米粉パスタ約100g中のγ−アミノ酪酸の蓄積量、夫々をHPLC法で定量分析した。
HPLCの条件等は以下の通りである。
装置:日本分光800シリーズ、カラム:AApack(日本分光製)
反応液:OPA溶液、次亜塩素酸ナトリウム溶液
溶離液:クエン酸リチウム緩衝液(0.15N〜1.23N)
流量:0.8ml/min
カラム温度:40℃
検出器:FP−210型
励起波長:345nm
蛍光波長:445nm
γ−アミノ酪酸分析の結果として、表2は、実施例5の生米粉パスタ約100g中のγ−アミノ酪酸の蓄積量を示し、実施例5の乾燥米粉パスタ約100g中のγ−アミノ酪酸の蓄積量を示し、実施例6の製造後2ヵ月後の乾燥米粉パスタ約100g中のγ−アミノ酪酸の蓄積量を示し、実施例7の製造後3ヵ月後の乾燥米粉パスタ約100g中のγ−アミノ酪酸の蓄積量を示し、実施例7の製造後4ヵ月後の乾燥米粉パスタ約100g中のγ−アミノ酪酸の蓄積量を示している。
【表2】

【産業上の利用可能性】
【0100】
本発明のγ−アミノ酪酸を好適に保持または蓄積させる麺類及びパスタ類の製造方法に関しては、本発明のプロセスが麺類やパスタ類の製造以外にも用いることができるので、一般的な食品製造工程を使用して、γ−アミノ酪酸が富化した食品を簡便に製造することができ、前記麺類や前記パスタ類以外の食品に応用しても上述した発明の効果を期待することができることから、我が国の大部分の食品産業の発展に寄与することができる

【特許請求の範囲】
【請求項1】
γ−アミノ酪酸を含有する麺類の製造方法において、小麦粉や大麦粉やライ麦粉や蕎麦粉の中から選択した少なくとも1種の粉体に所定量のγ−アミノ酪酸含有植物または(及び)前記植物抽出γ−アミノ酪酸と適量の食塩や適当な量の水または温水または熱水とを混合し常法の混練手段による混練処理物を複合ロールで板状にしたあと、所定温度で所定時間熟成させた後圧延し、常法の麺状形成手段による麺状形成物を所定時間及び所定温度で第一乾燥処理をした後に必要に応じて所定時間及び所定温度で第二乾燥処理をすることを特徴とする、γ−アミノ酪酸を好適に保持または蓄積させる麺類の製造方法。
【請求項2】
γ−アミノ酪酸を含有する麺類の製造方法において、主原料の米粉に所定量のγ−アミノ酪酸含有植物または(及び)前記植物抽出γ−アミノ酪酸と所定量のかんすいを加配し常法の混練手段による混練処理物を複合ロールで板状にしたあと、所定温度で所定時間熟成させた後圧延し、常法の麺状形成手段による麺状形成物を所定時間及び所定温度で第一乾燥処理をした後に必要に応じて所定時間及び所定温度で第二乾燥処理をすることを特徴とする、γ−アミノ酪酸を好適に保持または蓄積させる麺類の製造方法。
【請求項3】
γ−アミノ酪酸を含有するパスタ類の製造方法において、主原料の小麦粉に所定量のγ−アミノ酪酸含有植物または(及び)前記植物抽出γ−アミノ酪酸と適量の食塩や適当な量の水または温水または熱水とを混合し常法の混練手段による混練処理物を常法によるパスタ状形成手段によりパスタ状形成物に成し、前記パスタ状形成物を所定時間及び所定温度で第一乾燥処理をした後に必要に応じて所定時間及び所定温度で第二乾燥処理をすることを特徴とする、γ−アミノ酪酸を好適に保持または蓄積させるパスタ類の製造方法。
【請求項4】
γ−アミノ酪酸を含有するパスタ類の製造方法において、主原料の米粉に所定量のγ−アミノ酪酸含有植物または(及び)前記植物抽出γ−アミノ酪酸と所定量のかんすいを加配し常法の混練手段による混練処理物を複合ロールで板状にしたあと、所定温度で所定時間熟成させた後圧延し、常法のパスタ状形成手段によるパスタ状形成物を所定時間及び所定温度で第一乾燥処理をした後に必要に応じて所定時間及び所定温度で第二乾燥処理をすることを特徴とする、γ−アミノ酪酸を好適に保持または蓄積させるパスタ類の製造方法。
【請求項5】
前記麺類や前記パスタ類の製造方法において、前記γ−アミノ酪酸含有植物を前記粉体に加配する前に加熱処理すること又は(及び)前記粉体に前記加熱処理物から抽出したγ−アミノ酪酸を加配することを特徴とする、請求項1から請求項4のいずれかに記載のγ−アミノ酪酸を好適に保持または蓄積させる麺類及びパスタ類の製造方法。
【請求項6】
前記麺類や前記パスタ類を前記第一乾燥処理後または(及び)前記第二乾燥処理後に遠赤外線放射物質を適量添加した包装用具または(及び)遠赤外線放射物質を適量付着させた包装用具に収納または(及び)包装用具内に遠赤外線放射物質を適量添加したシート体または(及び)遠赤外線放射物質を適量付着させたシート体を収納することを特徴とする、請求項1から請求項5のいずれかに記載のγ−アミノ酪酸を好適に保持または蓄積させる麺類及びパスタ類の製造方法。