説明

「自在袋閉鎖用留め金」

第1あごおよび片側から前記第1通路(21)までの第1開口部が設けられる第1貫通通路(16)がある第1部材である筺体(11)、第2あごおよび片側から前記第2通路(27)までの第2開口部が設けられる第2貫通通路のある第2部材である閉鎖板(12)が含まれ、前記第2部材が、前記第1および第2あごが一定間隔離れて置かれると同時に、前記第1および第2開口部が少なくとも部分的に1列に並ぶと同時に片側から前記第1通路までの接近がもたらされる開放位置と第1および第2あごが協働して閉じられる袋の部分が留め金で留められる閉鎖位置との間の離れた関連滑動移動により、前記第1部材と噛合する留め金(10)。閉鎖板は筺体の閉じた通路端部内部に位置するばね(13)および(14)によって偏向されて閉じられる。

【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
本発明は留め金に関する。本発明には特に自在袋の閉鎖用留め金の用途がある。
【背景技術】
【0002】
自在袋の側面を一体に保持するための様々な形態が知られている。例えば、その長さに沿って一体の口近辺の対向する側面の留め金締めに採用される装置がコート社の米国特許3629905に説明されている。該装置には、相互に近づいてかつ離れても動くと同時に、袋の口近辺でその間の袋の対向する壁が留め金で留められて袋が閉じられるために採用されるあごが形成される2つの対向する細長い部材が含まれる。細長部材は、該装置には袋の口の全幅が収容可能であるよう比較的幅が広いことが必要とされるので、多くの適用例について大きくて望ましくない。
【0003】
もうひとつの例は口の全幅にわたるその口近辺の袋の対向する側面が一体に留め金で留められるよう適合された装置が説明されるコーカー&コーカー社の米国特許4428098にも示される。該装置により袋が有効に密閉され得るけれどもこれもまた比較的大きくならざるをえない。
【0004】
ニーデッカー社の米国特許5546637には、その壁により先端が形成されるよう集められたソーセージ皮あるいは袋が留め金で留められるよう設計される点で、前述の2つの装置とは異なって機能するプラスチッククリップが説明されている。しかしながら、ニーデッカー社の装置には袋が閉じられるために袋先端に取付けられると同時に相互連結されなくてはならない2個の別々の部品があるので使用が難しくて望ましくない。さらに、ニーデッカー社の装置は簡便な再利用には相応しくなく、2個の部品は分離が困難で望ましくない。
【0005】
本発明は前述の問題のうち1つ以上が改善されると同時に、再利用が比較的容易に可能である自在袋の効果的な閉鎖用の留め金が提供されることを目的とする。
【発明の開示】
【発明が解決しようとする課題】
【0006】
前述の点を考慮して、本発明は、ある局面では第1あごおよび片側面から前記第1通路までの第1開口部が提供される第1貫通通路のある第1部材、第2あごおよび片側面から前記第2通路までの第2開口部が設けられる第2貫通通路がある第2部材が含まれる留め金に幅広く存在し、前記第1および第2あごが別々に間隔をおいて配置されると同時に、前記第1および第2開口部が少なくとも部分的に列に並べられかつ片側面から前記第1通路までの入口が提供される開放位置と前記第1および第2あごが協働してその間で閉じられる袋の一部が留め金で留められる閉鎖位置との間で、前記第2部材がこれに関連する滑動移動に関して前記第1部材と噛合する。
【0007】
前記第1および第2部材の内の少なくとも一つには、第1および第2部材が閉鎖位置にある間、前記第1および第2開口部を通ってそこから外れないよう、第1および第2あご間に留め金で留められた袋部分が保持されるための保持手段が含まれるのが好ましい。
【0008】
前記留め金には、留め金により使用位置で閉鎖された袋が普通に保持されるとともに、袋から留め金が解放されると同時に袋が開かれる開放位置まで第2部材を移動させる力が必要とされる閉鎖位置までの前記第1および第2部材の偏向用の偏向手段が含まれるのが好ましい。
【0009】
前記第2部材が閉鎖板であると同時に、前記第1部材に前記第1および第2部材間に前記の関連滑動移動がもたらされる閉鎖板の少なくとも1部分がそこに滑動可能に適合されて受入れられる窪み部があるのが好ましい。この発明の形態では、前記窪み部は、前記第1部材により閉鎖板の滑動部分に関するスリーブが形成されて前記関連滑動移動に関しこれがそこに確実に位置するような空洞部であることが好ましい。
【0010】
前記第1および第2部材は正面から見て全体的に長方形であると同時に相対的に薄い形であるのが好ましい。この形態では、前記第1部材には正面の面と同時に対向する後面の面があり、前記第1通路は前記正面面から前記後面面まで拡がるとともに、前記第1開口部は前記正面および後面の面間の前記第1部材の側面縁から前記第1通路まで拡がる。同様にして、この形態では、前記第2部材に正面面と対向する後面面があり、前記第2通路は前記正面面から前記後面面まで拡がるとともに、前記第2開口部は前記第2部材の側面縁から前記第2通路まで拡がる。ある好ましい形態では、前記第2通路は、対向する正面および後面間に拡がる前記第2部材にある細長溝であると同時に前記第2部材の1縁まで開いている。
【0011】
留め金には前記閉鎖位置から前記開放位置までの前記第1および第2部材の関連する滑動移動の停止用の停止手段が含まれるのが好ましい。
【0012】
もう一つ別の局面では、本発明は留め金の使用向けに適合される第1および第2部材の組合せに幅広く存在し、該第1部材には第1貫通通路および片側から前記第1通路までの第1開口部および関連する滑動移動に関する第2部材の固定用の固定手段があるとともに、第2部材には第2貫通通路および片側から前記第2通路までの第2開口部があり、前記第2部材は開放および閉鎖位置との間の関連する滑動移動用の前記第1部材の誘導手段と噛合するよう合わされ、部品類は、前記第1および第2部材が前記固定手段によって一緒に固定されると同時に開放位置にある時、前記第1および第2通路および第1および第2開口部がそれぞれ少なくとも部分的に1列に並ぶとともに、前記第1および第2部材が閉鎖位置にある時に、少なくとも前記第1および第2通路がほぼ列の並びから外れるように、作成され配置される。前記第1および第2通路が1列に並ぶ時、前記第1および第2開口部もまたほぼ1列に並ぶと同時に、前記第1および第2開口部がほぼ列の並びから外れる時に前記第1および第2開口部もまた少なくともほぼ列の並びから外れるのが好ましい。
【特許文献1】米国特許3629905
【特許文献2】米国特許4428098
【特許文献3】米国特許5546637(図面の詳細な説明)
【0013】
図1に例示される留め金10には閉鎖板部材12が関連滑動移動向けに取付けられると同時に、図5に見られる間隔をおいて配置される2個の別々のコイル圧縮ばね13および14によって図1に示されるように閉鎖位置に偏向される筺体11が含まれる。
【0014】
図6aから図6cまでにさらにはっきりと見られるように、該筺体は間隔をおいて別々におかれる正面および後面の面11aおよび11b、対向する側面縁面11cおよび11dならびに対向する端部面11eおよび11fのある全体的に空洞の長方形角柱である。空洞部あるいは穴部16は端部11eの開口部17から拡がりかつ盲端部11fで終わるとともに、通路21は縁11cまで拡がる側面部分が伴われて正面面から後面面まで筺体を貫通して拡がると同時に、開口部22では、通路はG字の頂部および底部が形成される対向した部分24aおよび24b、およびG字の背部が形成される部分24c、および開口部22に隣接するG字の出張り部が形成される部分24dを有する全体が四角いG字状面によって定められる。今説明されたばかりのG字の出っ張り部が形成される開口部22に隣接する筺体は一側面を通路21に提供すると同時に保持部分23として作用するので、通路には、後でさらに詳しく説明される開口部22につながるより狭い部分があるけれども、通路は正面立面で全体的に長方形である点が分かる。
【0015】
閉鎖板12は全体的に筺体の形状に一致すると同時に、自由な滑動合わせ用に空洞部16で滑動できるよう対応されて取付けられる。閉鎖板も、また、間隔をおいた別々の正面および後面12aおよび12b、対向する側面面12bおよび12cおよび対向する端部面12eおよび12fを有する全体が薄い長方形角柱であるのが適当である。通路27は正面から後面までそして側面的には開口部28までの側面縁12cまで拡がり、該通路はU字の側面が形成される対向面29a、29bのあるU字状面およびU字の端部が形成される端部面29cによって定められる。該通路は後に説明される保持部分を除き全体的に筺体の通路21と同一の形状である。内側端部12dでは、間隔をおいた2個の別々の止め釘31および32が外側に延びると同時に、それぞれ閉鎖板にこれらを固定するコイルばね13および14の端部が受入れられるよう対応される。引っ掛かり部33が後に説明するように閉鎖板が筺体に固定されるために正面12aから外側に拡がる。
【0016】
図8および図9にさらにはっきり見られるように、閉鎖板は、設置止め釘31および32の片端および筺体の盲端部11fに設けられる窪み部25および26に取付けられる他端にそれぞれ取付けられるばね13および14が使用されて筺体の空洞部で滑動できるように取付けられ、該ばねは展開あるいは閉鎖位置に対して閉鎖板に偏向されて設置される。閉鎖板は筺体の面24bと隣接する引っ掛かり部33によって筺体に保持され、該筺体および引っ掛かり部は十分に柔軟性があると同時に引っ掛かり部により閉鎖板が筺体に合わせられると同時に2個の部品が簡単に分離してしまうのもまた防止されて、通路の通過が可能なように適切な形状につくられる。
【0017】
閉鎖板は、閉鎖板の開口部28は、閉鎖板の通路27が筺体の通路27と1列に並ぶ時点の筺体の開口部22と1列に並ぶ開放位置まで、閉鎖板の端部12eに親指圧が押し当てられてかつ筺体の端部11dにも指圧が加えられることによって空洞部16に完全に押し込まれ得るのが適当である。その関連位置において、閉鎖される袋の側壁は、1列に並んだ開口部22および28を貫通して1列に並ぶ通路に押し込められることが可能でその後に引き続き閉鎖板上の親指圧が解放され得る。
【0018】
圧力の解放により、ばねは、閉鎖板を外側に、閉鎖板の面29bおよび筺体の24bがお互いの方に向けて駆り立てると同時に袋の壁上で挟み型のあごのように作用する閉鎖位置方向に、押しつけることが可能となり、これによって袋が閉じられるよう壁が一体に留め金で留められる。袋が開かれるには、閉鎖板が、単純に開口部が1列に並ぶまで押されると同時に、望まれる場合には留め金は再利用のため袋からの解放が可能である。
【0019】
図11に例示される留め金110は図1の留め金10に類似しているので、「1」によって始まるものを除き同じ部品が参照されるためには同じ参照番号が利用される。留め金10との主たる差は図1の留め金にあるような筺体112にこれが保持されるための引っ掛かり部のある閉鎖板111ではなく、むしろ、筺体の細長溝142に噛合する耳141がある点である。しかしながら、この構成では、筺体は、閉鎖板が適切な接着剤によって音波溶接あるいは同様なものによって接合された後にスリーブ部分に固定可能であるスリーブ部分111xならびに分離した端部部分111yを有することが必要とされる。この本発明の形態では、細長溝は内部面からスリーブ部分の正面壁に拡がると同時に通路121のすぐ手前で終わり、細長溝の端部と耳の噛合により偏向されたばねののもとで閉鎖板の筺体からの分離が防止される。さらに、ばねに関して設けられる設置止め釘31および32に代わって、窪み部131および132が設けられる。
【0020】
前述の説明は本発明の例示的な事例によって与えられたけれども、本発明はその他の多くの形態が具体化され得ると同時に、そのような形態のすべては付録の請求項に定められた本発明の広範な範囲と領域の内に入るものと見なされるものと理解されよう。
【図面の簡単な説明】
【0021】
本発明がさらに明確に理解されると同時に実施されるように、添付図面への参照が以降に行われよう。すなわち、
【0022】
【図1】閉鎖位置における本発明による留め金の描画表示である。
【図2】開放位置における図1の留め金の描画表示である。
【図3】開放位置に置ける図1の留め金の正面立面図である。
【図4】閉鎖位置における図1の留め金の正面立面図である。
【図5】組立のために並んだ部品が伴われた図1の留め金の正面立面図である。
【図6a】図1の留め金の第1部品の描画表示である。
【図6b】図6aの第1部品の正面立面図である。
【図6c】図6aの第1部品の正面側面図である。
【図7a】図1の留め金の第2部品の描画表示である。
【図7b】図7aの第2部品の正面立面図である。
【図7c】図7aの第2部品の側面立面図である。
【図8】開放位置における線8−8に沿った図1の留め金の断面図である。
【図9】閉鎖位置における線8−8に沿った図1の留め金の断面図である。
【図10】袋を閉鎖する袋の壁が留め金で留められる使用中の図1の留め金の描画表示である。
【図11】閉鎖位置における本発明によるもう一つの留め金の描画表示である。
【図12】開放位置における図11の留め金の描画表示である。
【図13a】組立のために並んだ3個の主部品が伴われた図11の留め金の描画表示である。
【図13b】対向する端部からの図13aに示される部品の1つの描画表示である。
【図14a】図1の留め金の第1部品の正面立面図である。
【図14b】図14aの部品の側面立面図である。
【図14c】図14aの部品の端部立面図である。
【図14d】線14d−14dに沿った図14aの部品の側面断面立面図である。
【図15a】図11の留め具の第2部品の正面立面図である。
【図15b】図15aの第2部品の側面立面図である。
【図15c】図15aの第2部品の端部立面図である。

【特許請求の範囲】
【請求項1】
第1あごおよび片側面から第1通路まで第1開口部が設けられる貫通第1通路のある第1部材、第2あごおよび片側面から第2通路まで第2開口部が設けられる貫通第2通路のある第2部材が含まれ、前記第1および第2あごが一定間隔離れて配置されると同時に、前記第1および第2開口部が少なくとも部分的に列に並べられかつ片側面から前記第1通路まで入口が提供される開放位置と、前記第1および第2あごによりその間で閉鎖される袋の一部が協働して留め金で留められる閉鎖位置との間の滑動移動に関連して前記第2部材が前記第1部材と噛合する留め金
【請求項2】
少なくとも前記第1および第2部材に、第1および第2部材が閉鎖位置にあるにもかかわらず前記第1および第2開口部を通過してそこから外れないよう前記第1および第2あご間で留め金がかけられる袋部分の保持手段が含まれる請求項1による留め金
【請求項3】
前記第1および第2部材が閉鎖位置に偏向されるための偏向手段が含まれる請求項1あるいは請求項2による留め金
【請求項4】
前記第2部材が閉鎖板であると同時に、前記第1部材に、前記閉鎖板の少なくとも1部分が滑動して受入れられるよう適合されて前記第1および第2部材間に前記関連滑動移動がもたらされる窪み部がある請求項1から請求項3までの任意の請求項による留め金
【請求項5】
前記窪み部が空洞部でありかつ前記第1部材により第2部材の前記滑動部分に関するスリーブが形成されて第2部材が前記関連滑動移動のために確実に設けられる請求項4による留め金
【請求項6】
前記第1および第2部材が全体的に平らな請求項1から請求項5までの任意の請求項による留め金
【請求項7】
前記第1部材に正面面および対向する後面面があり、前記第1通路が前記正面面から前記後面面まで拡がると同時に、前記第1開口部が前記正面および後面の面間の前記第1部材の側面縁から前記第1通路まで拡がる請求項6による留め金
【請求項8】
前記第2部材に正面の面があると同時に対向する後面の面があり、前記第2通路が前記正面面から前記後面面まで拡がると同時に、前記第2開口部が前記第2部材の側面縁から前記第2通路まで拡がる請求項6による留め金
【請求項9】
前記第2通路が対向する正面および後面の面間に拡がる前記第2部材中の細長溝であると同時にこれが前記第2部材の側面縁まで開いている請求項6による留め金
【請求項10】
前記閉鎖位置から前記開放位置までの前記第1および第2部材の関連滑動移動の停止用の停止手段が含まれる請求項1から請求項9までの任意の請求項による留め金
【請求項11】
留め金が形成されるために採用された第1および第2部材の組合せにおいて、該第1部材に第1貫通通路および片側から前記第1通路までの第1開口部およびそこまでの関連滑動移動に関する第2部材の固定用の固定手段があると同時に、該第2部材に第2貫通通路及び片側面から前記第2通路までの第2開口部があり、前記第2部材が開放並びに閉鎖の位置間の前記第1部材に関連する滑動移動用の前記第1部材の前記誘導手段と噛合し、前記第1及び第2通路および前記第1および第2開口部が、前記第1および第2部材が開放位置にある時にそれぞれ少なくとも部分的に1列に並ぶと同時に、前記第1および第2部材が閉鎖位置にある時に少なくとも前記第1および第2通路がほぼ1列の並びから外れるように部品が作成され配置されるもの。好ましくは、前記第1および第2通路が1列に並ぶ時に、前記第1および第2開口部もまたほぼ1列に並ぶと同時に、前記第1および第2開口部がほぼ1列の並びから外れる時に、前記第1および第2開口部もまた少なくともほぼ列の並びからはずれる。
【請求項12】
任意の添付図面を参照した前述の留め金
【請求項13】
任意の添付図面を参照した前述の説明による請求項1による留め金

【図1】
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【図2】
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【図3】
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【図4】
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【図5】
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【図6a】
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【図6b】
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【図6c】
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【図7a】
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【図7b】
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【図7c】
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【図8】
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【図9】
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【図10】
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【図11】
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【図12】
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【図13a】
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【図13b】
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【図14a】
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【図14b】
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【図14c】
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【図14d】
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【図15a】
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【図15b】
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【図15c】
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【公表番号】特表2008−502540(P2008−502540A)
【公表日】平成20年1月31日(2008.1.31)
【国際特許分類】
【出願番号】特願2007−515737(P2007−515737)
【出願日】平成17年6月16日(2005.6.16)
【国際出願番号】PCT/AU2005/000863
【国際公開番号】WO2005/123522
【国際公開日】平成17年12月29日(2005.12.29)
【出願人】(506405862)バッグ キャッチャーズ ピーティーワイ リミテッド (1)
【Fターム(参考)】