説明

しゃもじ掛け

【課題】
すでに市販されている炊飯器に使用上問題なくスムースにしゃもじを置いたり取り出したりが容易に使える炊飯器用しゃもじ掛けを得ること。
【解決手段】
炊飯器(1)にしゃもじ(2)をセットする炊飯器用しゃもじ掛けにおいて、支持部材(4d)と、該支持部材の上部に設けた引っ掛ける手段などの設置部と、該支持部材の該設置部の鉛直方向における該支持部材の下部あるいはその近傍に設け、該支持部材の該下部あるいはその近傍の位置にて最も高く、両側とも外方向に行くほど下がる底(4c)を有する断面が凹状のしゃもじ受け部(4b)とからなり、しゃもじの皿部(2a)と柄部(2b)とに該底がそれぞれ略当接してしゃもじを支持する構成。

【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
炊飯器にセットするしゃもじ掛けに係わる。
【0002】
特許文献1においては磁石にて簡単に取り外しのできるしゃもじが開示されているが、使用中にずれたり外れたりする問題を有してなる。また、本発明とは構造を異にする。
【0003】
特許文献2においてはしゃもじ受け(3)を使用しないときはバネにより炊飯器本体内に収める構成でありしゃもじを置く度にしゃもじ受け(3)を外に傾斜させて出さねばならず扱いにくい短所を有する。また、構造も本発明と異なる。
【0004】
特許文献3においては炊飯器の外壁に直接しゃもじ入れを取りつける形態であり、炊飯器の取っ手の軸などに引っ掛ける構成の本発明とは異なる。
【0005】
特許文献4においてはしゃもじの柄を炊飯器の蓋体の外郭側部にしゃもじを支持するしゃもじ支持部を設けた形態であり炊飯器の取っ手の軸などに引っ掛ける本発明と形態を異にする。
【0006】
技術文献5ではしゃもじの握り柄に突起を設けた樹脂製の取っ手を有して貫通孔を突起に勘合して鍋内に保持する形態であり炊飯器の取っ手の軸などに引っ掛ける本発明とは異なる。
【0007】
特許文献6においてはしゃもじを入れる合成樹脂の容器を磁石により炊飯器に設置する方式であり炊飯器の取っ手の軸などに引っ掛ける本発明とは異なる。
【0008】
特許文献7においてはしゃもじの柄部を炊飯器の蓋の上に所定の距離をおいて着脱自在にセットする構成であり炊飯器の取っ手の軸などに引っ掛ける本発明とは異なる。
【0009】
【特許文献1】特開平11−309074号
【特許文献2】特開2000−333827号
【特許文献3】特開2001−087147号
【特許文献4】特開2003−144313号
【特許文献5】特開2004−049369号
【特許文献6】特開2004−148067号
【特許文献7】特開2004−313638号
【発明の開示】
【発明が解決しようとする課題】
【0010】
先行特許のすべてが炊飯器にスムースな手の動きでしゃもじを手にしたりあるいは手からしゃもじを炊飯器に掛けたりできるようなものは開示されていない。
【課題を解決するための手段】
【0011】
本発明(4)は炊飯器(1)にしゃもじ(2)をセットする炊飯器用しゃもじ掛けにおいて、
支持部材(4d)と、該支持部材の上部に設けた設置部と、該支持部材の該設置部の鉛直方向における該支持部材の下部あるいは該下部を中心に略左右対称の位置に設け、該支持部材の該下部あるいは前記略左右対称の位置にて最も高く、両側とも外方向に行くほど下がる底(4c)を有する断面が凹状のしゃもじ受け部(4b)とからなり、しゃもじの皿部(2a)と柄部(2b)とに該底やその近傍がそれぞれ当接してしゃもじを支持することを特徴とする。
【0012】
該支持部材の該下部が該支持部材の略中央の下部であることを特徴とする。
【0013】
該設置部が該炊飯器の取っ手(3)の軸(3a)などに引っ掛ける引っ掛け部(4a)であることを特徴とする。
【0014】
該引っ掛け部がハンガーの引っ掛け部の形態であることを特徴とする。
【0015】
該支持部材(4d)が略平板であることを特徴とする。
【発明の効果】
【0016】
本発明のしゃもじ掛け(4)は炊飯器(1)にしゃもじ(2)をセットする炊飯器用しゃもじ掛けにおいて、
支持部材(4d)と、該支持部材の上部に設けた設置部と、該支持部材の該設置部の鉛直方向における該支持部材の下部あるいは該下部を中心に略左右対称の位置に設け、該支持部材の該下部あるいは前記略左右対称の位置にて最も高く、両側とも外方向に行くほど下がる底(4c)を有する断面が凹状のしゃもじ受け部(4b)とからなり、しゃもじの皿部(2a)と柄部(2b)とに該底やその近傍がそれぞれ当接してしゃもじを支持することによりしゃもじの柄部(2b)と皿部(2a)のつけ根部分の重心位置と該軸(3a)の中心位置とが鉛直方向で略一致でき、炊飯器に本発明の引っ掛け部(4a)を軸に引っ掛けてセットしてしゃもじをしゃもじ受け部(4b)に入れてしゃもじの皿部(2a)と柄部(2b)とに該底やその近傍がそれぞれ当接してしゃもじを支持するすなわち掛けると、しゃもじが横向きを略維持しつつ吊り下げられる。
【0017】
また、前記両側とも外方向に行くほど下がる底(4c)を有する方式によりしゃもじ受け部(4b)が該設置部の鉛直方向における該支持部材の下部の近傍に構成することが容易となり幅方向において狭くとも、しゃもじの皿部(2a)と柄部(2b)とに該底やその近傍がそれぞれ当接してしゃもじを支持することが可能でありコンパクトな支持部材とすることができる。
【0018】
該支持部材の該下部が該支持部材の略中央の下部であることにより
該支持部材が略左右対称すなわちセンター振り分けの形態とすることができ、しゃもじを掛けたときに該支持部材が振り子のように揺れることを防止し、また、外観上安定感を得ることができる。
【0019】
該設置部が該炊飯器の取っ手(3)の軸(3a)などに引っ掛ける引っ掛け部(4a)であることにより炊飯器の取っ手の軸は左右にある為、いずれの側でもセットできる。
【0020】
該引っ掛け部がハンガーの引っ掛け部の形態であることにより設置がより容易となる。
【0021】
該支持部材が略平板であることによりしゃもじの皿部に着いた飯粒が炊飯器に近い側の面に着くことがあっても炊飯器の側壁に付着することを防止できる。
【0022】
また、炊飯器から取り外す作業も特になく普通に柄部をつかみ拾い上げるだけで取り外しができる。
【0023】
ここで、炊飯器側の支持部材4dを平板の面とすることで付着した飯粒は食事の後に手で洗い流す。
【発明を実施するための最良の形態】
【0024】
炊飯器の取っ手の軸に引っ掛けるしゃもじ掛けにより、各先行特許にない使用し易すさを得ることができる。
【実施例1】
【0025】
本発明の実施例を各図を参照して説明する。
【0026】
本発明の材料はポリプロピレンを含む樹脂材あるいは金属あるいは紙でよい。
本しゃもじ掛けの外観図や部分断面図を図1〜図3にそれぞれ示す。
【0027】
本発明4は炊飯器1にしゃもじ2をセットする炊飯器用しゃもじ掛けにおいて、支持部材4dと、該支持部材の上部に設けた設置部と、該支持部材の該設置部の鉛直方向における該支持部材の下部あるいは該下部を中心に略左右対称の位置に設け、該支持部材の該下部あるいは前記略左右対称の位置にて最も高く、両側とも外方向に行くほど下がる底4cを有する断面が凹状のしゃもじ受け部4bとからなり、しゃもじの皿部2aと柄部2bとに該底やその近傍がそれぞれ当接してしゃもじを支持する構成である。ここで凹状とはU状あるいはV状などのくぼみを言う。
【0028】
また、該設置部が該炊飯器の取っ手3の軸3aなどに引っ掛ける引っ掛け部4aとしてもよい。
【0029】
本発明では最良の形態として引っ掛け部がハンガー形態の引っ掛け部として構成してなる。
【0030】
この場合、該設置部を軸部を有する吸盤構成とし炊飯器の側面に吸着設置して該軸部を引っ掛けられる軸としてもよい。
【0031】
この形態によりしゃもじの柄部2bと皿部2aのつけ根部分の重心位置と、該軸3aの中心位置とが鉛直方向で略一致させ、図2に示すように、しゃもじを横向きにしてしゃもじ受け部4bに入れて支持する、すなわち手動にて掛けると、しゃもじはその横向きの姿勢を略維持しつつ吊り下げることができる。
【0032】
また、図示しないが、引っ掛け部4aとマグネットとの組み合わせてもよい。この場合マグネット単体よりより強固に炊飯器の表面に設置できる。
【0033】
また、図示しないが、前記の引っ掛ける炊飯器の取っ手3の軸3aは炊飯器の取っ手3の軸だけでなく、炊飯器の側面に吸着させる吸盤の軸でもよく、あるいは炊飯器の側面にピンを立てて吊り下げ用の軸として構成してもよい。
【0034】
また、マグネットだけでは位置づれを起こし易いが引っ掛け部と併用することによりより位置ずれを起こすことはない。
【産業上の利用可能性】
【0035】
本発明は簡単な切断機あるいはプレス機や金型で製作できる為、安価な製品として拡販に貢献できる。
【図面の簡単な説明】
【0036】
【図1】外観図
【図2】正面図
【図3】A−A断面矢視図
【符号の説明】
【0037】
1 炊飯器
2 しゃもじ
2a 皿部
2b 柄部
3 取っ手
3a 軸
4 炊飯器用しゃもじ掛け
4a 引っ掛け部
4b しゃもじ受け部
4c 底
4d 支持部材

【特許請求の範囲】
【請求項1】
炊飯器(1)にしゃもじ(2)をセットする炊飯器用しゃもじ掛けにおいて、支持部材(4d)と、該支持部材の上部に設けた設置部と、該支持部材の該設置部の鉛直方向における該支持部材の下部あるいは該下部を中心に略左右対称の位置に設け、該支持部材の該下部あるいは前記略左右対称の位置にて最も高く、両側とも外方向に行くほど下がる底(4c)を有する断面が凹状のしゃもじ受け部(4b)とからなり、しゃもじの皿部(2a)と柄部(2b)とに該底やその近傍がそれぞれ当接してしゃもじを支持することを特徴とする炊飯器用しゃもじ掛け(4)。
【請求項2】
該支持部材の該下部が該支持部材の略中央の下部であることを特徴とする請求項1記載の炊飯器用しゃもじ掛け。
【請求項3】
該設置部が該炊飯器の取っ手(3)の軸(3a)などに引っ掛ける引っ掛け部(4a)であることを特徴とする請求項1記載の炊飯器用しゃもじ掛け。
【請求項4】
該引っ掛け部がハンガーの引っ掛け部の形態であることを特徴とする請求項3記載の炊飯器用しゃもじ掛け。
【請求項5】
該支持部材(4d)が略平板であることを特徴とする請求項1記載の炊飯器用しゃもじ掛け。

【図1】
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【図2】
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【図3】
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【公開番号】特開2007−236(P2007−236A)
【公開日】平成19年1月11日(2007.1.11)
【国際特許分類】
【出願番号】特願2005−181680(P2005−181680)
【出願日】平成17年6月22日(2005.6.22)
【特許番号】特許第3769006号(P3769006)
【特許公報発行日】平成18年4月19日(2006.4.19)
【出願人】(505020400)
【出願人】(595038497)
【Fターム(参考)】