ぼかし粘着テープ、その粘着テープを用いた塗装方法、その粘着テープの成形装置
【課題】作業性に優れる図2のぼかし粘着テープ3を提供し、併せて、自動車の塗装面を、小さく部分吹き付け補修するにおいて、その部分塗装が高品質にして高能率、低コストにできる吹き付け塗装方法を提供する。
【解決の手段】片面全面が粘着面の基テープを粘着面側へ折り曲げ紐を包んだ帯状(片面が紐の外皮部半円状)に連続に重合粘着し、一部貼りつけ用の粘着部分を残してその紐の外皮部半円状の隙間を利用し段差も無く次第に塗面が薄くなる塗装方法「ぼかし塗装」に加えウインドモールのマスキングが容易に出来る方法を提供する。
【解決の手段】片面全面が粘着面の基テープを粘着面側へ折り曲げ紐を包んだ帯状(片面が紐の外皮部半円状)に連続に重合粘着し、一部貼りつけ用の粘着部分を残してその紐の外皮部半円状の隙間を利用し段差も無く次第に塗面が薄くなる塗装方法「ぼかし塗装」に加えウインドモールのマスキングが容易に出来る方法を提供する。
【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
本発明は、塗装用養生に広く使用する粘着テープと、その粘着テープを用いる自動車車体等の吹き付け塗装方法、その粘着テープを成形する成形装置、並びにその粘着テープを用いる自動車車体等のウインドーモールの塗装用養生に関するものである。
【背景技術】
【0002】
粘着テープは広く一般に利用されており塗装作業にも片面 又わ両面を粘着とした多くの種類が普及している。
【0003】
例えば自動車車体の部分補修塗装する場合、汎用の養生紙を補修境界に粘着テープで区切り貼りを行ったた後裏返しに折り曲げその部分にできた隙間を利用したぼかし方法が古くから用いられている。
【0004】
ぼかし吹きつけ塗装の従来の方法は、片面全面粘着テープの半分を非粘着に加工し、その非粘着部を利用しぼかし塗りに利用されているが、ぼかし効果の有る塗装面と言うと、外曲がりには効果があるがその他の塗装面には効果が少ない(例えば、特許文献1参照)
【0005】
自動車等のウインドモールのゴムの塗装養生は難しく状況によってはガラスを取り外して塗装する事も有る。
【0006】
以前から自動車車体のウインドーモールのゴム部分を養生する場合、紐等でゴムを浮かしてから、縁取りマスキングをする方法が有る。
【0007】
近年では幅広樹脂フイルム製の片面粘着テープの半分に硬質フイルムを貼り付けその硬質部分をウインドモールの中に刺し込み、残りのテープの粘着で引っ張ってモールを浮かす方法がある。(例えば、非特許文献1参照)
【0008】
【特許文献1】特開平08−20981号公報
【非特許文献1】スリーエム製で品名トリムテープ6348、6349住友スリーエム株式会社
【発明の開示】
【発明が解決しようとする課題】
【0009】
以上の従来の方法は片面全面粘着テープの半分を非粘着としたテ−プを使ってその非粘着部を利用し境界に沿って目的のラインに貼っ行くが、ぼかし効果の有る塗装面は、外曲がりの直線のみが有効で内曲がり、曲線、球面は従来の方法では効果が無く、本発明はほとんどの塗装面にも対応できる。
【0010】
一方、前記自動車車体の部分補修塗装の場合、パネル中央の損傷はほとんどがブロック塗装されているが、小さく補修するのはパネルの隅が有効であり、自動車車体の隅は球体が多く従来の方法では不能な場所が多く、本発明はほとんど形状克服している。
【0011】
即ち、自動車車体塗装面の 球体、部分補修する場合、塗装面に接するテープ面が、粘着が有る無いに問わずテープの接地面が平面で有る限り円柱にバンドを巻いた様にテープが旧塗面に密着してしまい塗面に段差ができてしまいぼかしの効果は得られないのである、本発明テープは紐を内蔵しているためテープと旧塗面に適度隙間がありぼかし効果をが得られる。
【0012】
従来のウインドモールのマスキング方法は、幅広テープ片面粘着部の半分に硬質フイルムを貼りつけた製品(非特許文献1)の硬いフイルム部分をモールとボデーの間に刺し込んで行く作業から始めて、次にテープの粘着でモールを引っ張って浮かす行程が有り、もっと難しいのが硬質のため特に曲がり角では硬質部分に切れ目を入れないと曲がらないなどの問題が有り多くの時間を費やしている。本発明はこれらの問題を全て克服している。
【0013】
最近の自動車車体のウインドーモール部分は狭い間隔の中に養生ポイントがあり、従来からの手先でのマスキング方法ではベテランでも塗装祭モールに色が付いてしまい後での修正が大変である、本発明のリフティングハンドルを使い簡単にリフティングと縁取りマスキングが同時にできて尚且つモールに色が付く事も無い。
【0014】
本発明は、以上の従来技術の問題点を解消するぼかし粘着テープと、そのテープの成形装置、およびそのテープと専用工具使ったマスキング方法を提供するものである。
【課題を解決するための手段】
【0015】
以上の技術課題を解決する本発明は、片面全面が粘着面の基テープを粘着面側へ折り曲げ紐を包んだ帯状(片面が紐の外皮部半円状)に連続に重合粘着し、一部粘着部分を残してその紐の外皮部半円状の隙間を利用しぼかし塗装が容易にできるぼかし粘着テープである。
【0016】
自動車の塗装面を、小さく部分吹き付けぼかし塗装するにおいて、上記テープの紐の外皮部半円状の隙間を適所に利用し部分吹き付け(ぼかし塗装)補修を容易する事を特徴とした塗装方法である。
【0017】
片面全面を粘着面とする基テープを巻回した基テープロールをテープ引出し自在に保持する基テープロール保持部と、紐を巻回した紐ロールを紐ロール引出し自在に保持する紐ロール保持部と、前記基テープロール保持部と紐ロール保持部のテープ引出し側に間隙を有し対向横設した紐接合ローラーと、その後方にテープ折り曲げローラーとを設置し、かつ、引き出した基テープの粘着面に接合ローラーにて紐を接合し、その後折り曲げローラーにて粘着面側へ折り曲げ粘着し、順次連続的に積層重合し帯状の単一の粘着テープを成形する様に構成した事を特徴とするぼかし粘着テープの成形装置である。 なお、本発明おける粘着テープとは、養生に貼りつける物として汎用され、紙、布、樹脂製粘着テープ等を含めたもの、そして紐においてもテープを浮かす目的のもので紙、布、樹脂、チューブ,スポンジ等を含めたものを意味する。
【0018】
以上の本発明のぼかし粘着テープは、紐の位置を変更する事が出来る、それは、ぼかす
場所の形状によって必要不可欠である。例えばフロントウンドー周り等は 図6の11
の様に紐が先端に有るのが良い、次にボデーの内曲がりは図6の12の様に紐を中央に
すると良い、次に同じくボデーの平面は、図10の(1)の様に紐の貼り付け位置を最も根元際にし、ぼかし塗面のスロープをより長くする事が出きる。
【0019】
従来の課題を解決する請求項4の本発明は、片面全面が粘着面の基テープを粘着面側へ折り曲げ一端を紐で包んだ帯状のぼかし粘着テープの紐の外皮部のふくらみを利用し、自動車等のウインドーモールを浮かすと同時に、粘着平面によりマスキングを行い、モール下のボデー面への塗装を容易にする事が出来るぼかし粘着テープを用いたマスキング方法である。
【0020】
請求項5の本発明は、請求項4に記載のぼかし粘着テープのふくらみを通す穴とその穴に粘着平面を通す切れ目を設けたのを特徴としてその先端をナイフ状にして、自動車等のウインドーモールとボデーの間にふくらみを刺し込んでぼかし粘着テープを容易にセッティングが出来るリフティングハンドルである。
以上の様に紐の位置、太さ、を場所と用途に応じ対応でき色彩差が目立たない所謂「ぼかし塗装」に加えウインドーモールのマスキングが特別の手数や熟練を要する事なく容易かつ美麗に施せる。
【発明の効果】
【0021】
以上の説明のとおり、本発明のぼかし粘着テープは従来には出来なったぼかし塗装部分とウインドモールのマスキング方法をも克服した物で、基のテープロール、紐ロールは汎用品でその成形装置も簡易構造の装置により有用なぼかし粘着テープが低コストで提供できる、以上の諸効果が得られる。
【発明を実施するための最良の形熊】
【0022】
以下、実施例に基ずいて詳しく説明する。まず、本発明の実施例、図2の粘着テープ3を用いた自動車板金部分の部分吹きつけ塗装方法を示す。この実施例のぼかし粘着テープ3は、後述べする粘着テープ成形装置図3 によって、片面が粘着の図1の市販の粘着テープ1の (テープ巾約20粍)を基テープ1となし、図1の粘着面5の側縁に沿って、紐( 紐直径約2粍 )を図3のローラー6によって(図4の6ローラは図4の7により高さ調整をする事により紐の位置が設定出きる)粘着テープ1の粘着面5の中央(巾約8粍の間)の位置に重合粘着し、その後図3のローラー9によって粘着面5側へ粘着面(折り曲げ位置は調整できる)約4粍を残して折り曲げて、その後図3の圧着ローラー10により一体の帯び状のぼかし粘着テープ図2の3の形状で連続的に成形できる。
【0023】
そして、この粘着テープを用いて車体の部分吹きつけ補修塗装を、以下の手順手法によって行う、まず、図6のフロントウインドーモールは、紐を先端に粘着した構造に成形したテープの丸い先端をくぼみに粘着し図6のスプレーガン13の方向より吹きつける方法と、図8の内曲がり塗面の場合は、紐を中心した構造に成形したテープの紐の部分を塗面外曲がり角に設置し、先端を浮かした状態で図8のスプレーガン13の方向へ吹きつける方法があり何れも図1の紐の外皮部を半円状4にできる適度の隙間を利用しスプレーガン13より吹きつけた塗料の霧がその隙間に入り図7と図9の15の断面の様に塗膜がスロープ状になり境界の段差が無く美麗に仕上がるものである。
【0024】
以上の塗装は1回塗り淡彩色の場合で自動車は通常2コート以上で、テープ3を必要と
するのは段差を作ら無いのは元より、ぼかした跡が解らない様に塗るのが技術でありそ
の基本は1回目の塗料の霧が2回目の霧より外にはみ出さないのが重要であり、3回目
4回目も同様であり、つまり塗装行程ぶんテープを貼り重ね1回塗る毎に剥がし次ぎへ
と塗り重ねて行く事により前に塗った塗面より後に塗りった塗面がはみ出す事が無く、
乾燥後仕上げの艶出し塗面研磨の祭、前行程の塗り面を磨き出してしまいぼけめが見え
てしまう失敗も無くなり高度の技術を補い小さくぼかす塗装を容易にする事がで来る
のである。
【0025】
例えばスリーコートパール-の塗装をぼかし補修する場合は4回も塗り重ねる必要が有り、この塗装面積を小さく補修する事は高度の塗装技術を必要とする、まず、図10のぼかし粘着テープ(この行程では紐を根元側にして、ひさしを長く加工) (4)からぼかしの境界に4枚連続に粘着し、まず一回塗りにベースカラーを塗り終え、 テープ(1)から1枚目を剥がす、次にその上にベースとパールのミックス塗りを終えぼかし粘着テープ(2)を剥がす、次にその上にパール塗り終えぼかし粘着テープ(3)を剥がす、最後は仕上げのクリヤーコートを塗り終えると図11の計4層のぼかし塗り面15ができ上がり各回毎に本発明ぼかし粘着テープは効果を発揮しあらゆる自動車車体のぼかし 塗装に対応できる。
【0026】
これより自動車で養生が一番困難なフロントウインドーモールの下になっているボデー面の一部の塗装をする為のマスキング方法について詳しく説明する。
これは、フロントウインドーガラスを外して塗装した様に見える塗装方法である。
【0027】
自動車のフロントウインドモールは下部を除いて上部と左右の三ヶ所の養生が必要であり、まず、細い紐0022での加工時に紐を1粍前後に設定で加工したぼかし粘着テープを使いウインドーの一辺の寸法よりやや長めに三ヶ所分に切り分けて用意する。
【0028】
次にそのテープを図12の16リフティングハンドルに設けてある穴図12の17と溝図12の18にテープの紐部分21と片面粘着部1A部分を通す、その時、テープをモールの中に入れて行く粘着の向きはその人の作業し易い得意な向きを選ぶことができる、それはテープの入れて行く向きによって変わる、何れの場合もテープの粘着部を貼りつける側に向けて通す事で決まる、そしてリフティングハンドルの先端からテープを10粍前後出した状態でセットする。
【0029】
次に、モールの中に入れて行く、リフティングハンドルの先端のナイフ部分図13の19を使いモールとボデーの間へ入れるがテープの末端の紐部分図13の21がゴムの中へ入るまでいったんは深く刺し込む、そしてテープの末端部分を、空いている側の手の指で押さえて、テープの紐部分が少し見えるぐらい(モールで塗面隠れていた位置より3粍ぐらい中)に合わせでテープの先端を押さえたままて゛、りフティングハンドルをずらして行く事でテープのふくらみ部分が連続に入って行く、その後粘着平面部1Aをモールに貼り付け続けて同じ作業を繰り返す事によりモールの浮かしとマスキングが同時にできる。
【0030】
そして、その他の塗装ダスト養生を済まして、スプレーガン図14の13の方向より塗装する事により図15の24の様にウインドモールの中に塗膜が入りウインドーガラスを外しての作業に見えるのである。
【0031】
以上の様に高度の技術を簡略し塗装品質と塗装作業能率の向上と塗装コストの低減を提供する物である。
【図面の簡単な説明】
【0032】
【図1】基テープの斜視図
【図2】本発明のぼかし粘着テープの講成を示す斜視図
【図3】成形装置の平面図
【図4】成形装置の断面図
【図5】成形装置の断面図
【図6】貼りつけたぼかし粘着テープの断面図
【図7】ぼかした塗装の断面図
【図8】貼りつけたぼかし粘着テープの断面図
【図9】ぼかした塗装の断面図
【図10】4枚並べて貼りつけたぼかし粘着テープの断面図
【図11】4層に塗り重ねたぼかし塗装の断面図
【図12】リフティングハンドルの講成を示す斜視図
【図13】リフティングハンドルへぼかし粘着テープを通した斜視図
【図14】フロントモールの中にぼかし粘着テープをセットした断面図
【図15】塗装後の断面図
【符号の説明】
【0033】
1 片面の全面粘着面となす基テープロール
2 紐巻き回した紐ロール
3 本発明の成形された帯状のぼかし粘着テープ
4 片面が紐の外皮部半円状の部分
5 基テープの粘着面
6 紐案内ローラー
7 紐の位置調整ねじ
8 紐圧着ローラー
9 基テープ折り曲げローラー
10圧着ローラー
11フロントウインドー周りに貼り付けたぼかし粘着テープ
12内曲がり面に貼り付けたぼかし粘着テープ
13塗装用スプレーガン
14自動車ボデー
15ぼかした塗面
16リフティングハンドル
17紐の外皮部部分を通す穴
18テープを通す溝
19刃先
20握り部分
21ぼかし粘着テープの紐の外皮部
22ウインドモール
23ウインドモールに刺し込んだぼかし粘着テープ
24塗装面
1A片面粘着テープ
2A紐
【技術分野】
【0001】
本発明は、塗装用養生に広く使用する粘着テープと、その粘着テープを用いる自動車車体等の吹き付け塗装方法、その粘着テープを成形する成形装置、並びにその粘着テープを用いる自動車車体等のウインドーモールの塗装用養生に関するものである。
【背景技術】
【0002】
粘着テープは広く一般に利用されており塗装作業にも片面 又わ両面を粘着とした多くの種類が普及している。
【0003】
例えば自動車車体の部分補修塗装する場合、汎用の養生紙を補修境界に粘着テープで区切り貼りを行ったた後裏返しに折り曲げその部分にできた隙間を利用したぼかし方法が古くから用いられている。
【0004】
ぼかし吹きつけ塗装の従来の方法は、片面全面粘着テープの半分を非粘着に加工し、その非粘着部を利用しぼかし塗りに利用されているが、ぼかし効果の有る塗装面と言うと、外曲がりには効果があるがその他の塗装面には効果が少ない(例えば、特許文献1参照)
【0005】
自動車等のウインドモールのゴムの塗装養生は難しく状況によってはガラスを取り外して塗装する事も有る。
【0006】
以前から自動車車体のウインドーモールのゴム部分を養生する場合、紐等でゴムを浮かしてから、縁取りマスキングをする方法が有る。
【0007】
近年では幅広樹脂フイルム製の片面粘着テープの半分に硬質フイルムを貼り付けその硬質部分をウインドモールの中に刺し込み、残りのテープの粘着で引っ張ってモールを浮かす方法がある。(例えば、非特許文献1参照)
【0008】
【特許文献1】特開平08−20981号公報
【非特許文献1】スリーエム製で品名トリムテープ6348、6349住友スリーエム株式会社
【発明の開示】
【発明が解決しようとする課題】
【0009】
以上の従来の方法は片面全面粘着テープの半分を非粘着としたテ−プを使ってその非粘着部を利用し境界に沿って目的のラインに貼っ行くが、ぼかし効果の有る塗装面は、外曲がりの直線のみが有効で内曲がり、曲線、球面は従来の方法では効果が無く、本発明はほとんどの塗装面にも対応できる。
【0010】
一方、前記自動車車体の部分補修塗装の場合、パネル中央の損傷はほとんどがブロック塗装されているが、小さく補修するのはパネルの隅が有効であり、自動車車体の隅は球体が多く従来の方法では不能な場所が多く、本発明はほとんど形状克服している。
【0011】
即ち、自動車車体塗装面の 球体、部分補修する場合、塗装面に接するテープ面が、粘着が有る無いに問わずテープの接地面が平面で有る限り円柱にバンドを巻いた様にテープが旧塗面に密着してしまい塗面に段差ができてしまいぼかしの効果は得られないのである、本発明テープは紐を内蔵しているためテープと旧塗面に適度隙間がありぼかし効果をが得られる。
【0012】
従来のウインドモールのマスキング方法は、幅広テープ片面粘着部の半分に硬質フイルムを貼りつけた製品(非特許文献1)の硬いフイルム部分をモールとボデーの間に刺し込んで行く作業から始めて、次にテープの粘着でモールを引っ張って浮かす行程が有り、もっと難しいのが硬質のため特に曲がり角では硬質部分に切れ目を入れないと曲がらないなどの問題が有り多くの時間を費やしている。本発明はこれらの問題を全て克服している。
【0013】
最近の自動車車体のウインドーモール部分は狭い間隔の中に養生ポイントがあり、従来からの手先でのマスキング方法ではベテランでも塗装祭モールに色が付いてしまい後での修正が大変である、本発明のリフティングハンドルを使い簡単にリフティングと縁取りマスキングが同時にできて尚且つモールに色が付く事も無い。
【0014】
本発明は、以上の従来技術の問題点を解消するぼかし粘着テープと、そのテープの成形装置、およびそのテープと専用工具使ったマスキング方法を提供するものである。
【課題を解決するための手段】
【0015】
以上の技術課題を解決する本発明は、片面全面が粘着面の基テープを粘着面側へ折り曲げ紐を包んだ帯状(片面が紐の外皮部半円状)に連続に重合粘着し、一部粘着部分を残してその紐の外皮部半円状の隙間を利用しぼかし塗装が容易にできるぼかし粘着テープである。
【0016】
自動車の塗装面を、小さく部分吹き付けぼかし塗装するにおいて、上記テープの紐の外皮部半円状の隙間を適所に利用し部分吹き付け(ぼかし塗装)補修を容易する事を特徴とした塗装方法である。
【0017】
片面全面を粘着面とする基テープを巻回した基テープロールをテープ引出し自在に保持する基テープロール保持部と、紐を巻回した紐ロールを紐ロール引出し自在に保持する紐ロール保持部と、前記基テープロール保持部と紐ロール保持部のテープ引出し側に間隙を有し対向横設した紐接合ローラーと、その後方にテープ折り曲げローラーとを設置し、かつ、引き出した基テープの粘着面に接合ローラーにて紐を接合し、その後折り曲げローラーにて粘着面側へ折り曲げ粘着し、順次連続的に積層重合し帯状の単一の粘着テープを成形する様に構成した事を特徴とするぼかし粘着テープの成形装置である。 なお、本発明おける粘着テープとは、養生に貼りつける物として汎用され、紙、布、樹脂製粘着テープ等を含めたもの、そして紐においてもテープを浮かす目的のもので紙、布、樹脂、チューブ,スポンジ等を含めたものを意味する。
【0018】
以上の本発明のぼかし粘着テープは、紐の位置を変更する事が出来る、それは、ぼかす
場所の形状によって必要不可欠である。例えばフロントウンドー周り等は 図6の11
の様に紐が先端に有るのが良い、次にボデーの内曲がりは図6の12の様に紐を中央に
すると良い、次に同じくボデーの平面は、図10の(1)の様に紐の貼り付け位置を最も根元際にし、ぼかし塗面のスロープをより長くする事が出きる。
【0019】
従来の課題を解決する請求項4の本発明は、片面全面が粘着面の基テープを粘着面側へ折り曲げ一端を紐で包んだ帯状のぼかし粘着テープの紐の外皮部のふくらみを利用し、自動車等のウインドーモールを浮かすと同時に、粘着平面によりマスキングを行い、モール下のボデー面への塗装を容易にする事が出来るぼかし粘着テープを用いたマスキング方法である。
【0020】
請求項5の本発明は、請求項4に記載のぼかし粘着テープのふくらみを通す穴とその穴に粘着平面を通す切れ目を設けたのを特徴としてその先端をナイフ状にして、自動車等のウインドーモールとボデーの間にふくらみを刺し込んでぼかし粘着テープを容易にセッティングが出来るリフティングハンドルである。
以上の様に紐の位置、太さ、を場所と用途に応じ対応でき色彩差が目立たない所謂「ぼかし塗装」に加えウインドーモールのマスキングが特別の手数や熟練を要する事なく容易かつ美麗に施せる。
【発明の効果】
【0021】
以上の説明のとおり、本発明のぼかし粘着テープは従来には出来なったぼかし塗装部分とウインドモールのマスキング方法をも克服した物で、基のテープロール、紐ロールは汎用品でその成形装置も簡易構造の装置により有用なぼかし粘着テープが低コストで提供できる、以上の諸効果が得られる。
【発明を実施するための最良の形熊】
【0022】
以下、実施例に基ずいて詳しく説明する。まず、本発明の実施例、図2の粘着テープ3を用いた自動車板金部分の部分吹きつけ塗装方法を示す。この実施例のぼかし粘着テープ3は、後述べする粘着テープ成形装置図3 によって、片面が粘着の図1の市販の粘着テープ1の (テープ巾約20粍)を基テープ1となし、図1の粘着面5の側縁に沿って、紐( 紐直径約2粍 )を図3のローラー6によって(図4の6ローラは図4の7により高さ調整をする事により紐の位置が設定出きる)粘着テープ1の粘着面5の中央(巾約8粍の間)の位置に重合粘着し、その後図3のローラー9によって粘着面5側へ粘着面(折り曲げ位置は調整できる)約4粍を残して折り曲げて、その後図3の圧着ローラー10により一体の帯び状のぼかし粘着テープ図2の3の形状で連続的に成形できる。
【0023】
そして、この粘着テープを用いて車体の部分吹きつけ補修塗装を、以下の手順手法によって行う、まず、図6のフロントウインドーモールは、紐を先端に粘着した構造に成形したテープの丸い先端をくぼみに粘着し図6のスプレーガン13の方向より吹きつける方法と、図8の内曲がり塗面の場合は、紐を中心した構造に成形したテープの紐の部分を塗面外曲がり角に設置し、先端を浮かした状態で図8のスプレーガン13の方向へ吹きつける方法があり何れも図1の紐の外皮部を半円状4にできる適度の隙間を利用しスプレーガン13より吹きつけた塗料の霧がその隙間に入り図7と図9の15の断面の様に塗膜がスロープ状になり境界の段差が無く美麗に仕上がるものである。
【0024】
以上の塗装は1回塗り淡彩色の場合で自動車は通常2コート以上で、テープ3を必要と
するのは段差を作ら無いのは元より、ぼかした跡が解らない様に塗るのが技術でありそ
の基本は1回目の塗料の霧が2回目の霧より外にはみ出さないのが重要であり、3回目
4回目も同様であり、つまり塗装行程ぶんテープを貼り重ね1回塗る毎に剥がし次ぎへ
と塗り重ねて行く事により前に塗った塗面より後に塗りった塗面がはみ出す事が無く、
乾燥後仕上げの艶出し塗面研磨の祭、前行程の塗り面を磨き出してしまいぼけめが見え
てしまう失敗も無くなり高度の技術を補い小さくぼかす塗装を容易にする事がで来る
のである。
【0025】
例えばスリーコートパール-の塗装をぼかし補修する場合は4回も塗り重ねる必要が有り、この塗装面積を小さく補修する事は高度の塗装技術を必要とする、まず、図10のぼかし粘着テープ(この行程では紐を根元側にして、ひさしを長く加工) (4)からぼかしの境界に4枚連続に粘着し、まず一回塗りにベースカラーを塗り終え、 テープ(1)から1枚目を剥がす、次にその上にベースとパールのミックス塗りを終えぼかし粘着テープ(2)を剥がす、次にその上にパール塗り終えぼかし粘着テープ(3)を剥がす、最後は仕上げのクリヤーコートを塗り終えると図11の計4層のぼかし塗り面15ができ上がり各回毎に本発明ぼかし粘着テープは効果を発揮しあらゆる自動車車体のぼかし 塗装に対応できる。
【0026】
これより自動車で養生が一番困難なフロントウインドーモールの下になっているボデー面の一部の塗装をする為のマスキング方法について詳しく説明する。
これは、フロントウインドーガラスを外して塗装した様に見える塗装方法である。
【0027】
自動車のフロントウインドモールは下部を除いて上部と左右の三ヶ所の養生が必要であり、まず、細い紐0022での加工時に紐を1粍前後に設定で加工したぼかし粘着テープを使いウインドーの一辺の寸法よりやや長めに三ヶ所分に切り分けて用意する。
【0028】
次にそのテープを図12の16リフティングハンドルに設けてある穴図12の17と溝図12の18にテープの紐部分21と片面粘着部1A部分を通す、その時、テープをモールの中に入れて行く粘着の向きはその人の作業し易い得意な向きを選ぶことができる、それはテープの入れて行く向きによって変わる、何れの場合もテープの粘着部を貼りつける側に向けて通す事で決まる、そしてリフティングハンドルの先端からテープを10粍前後出した状態でセットする。
【0029】
次に、モールの中に入れて行く、リフティングハンドルの先端のナイフ部分図13の19を使いモールとボデーの間へ入れるがテープの末端の紐部分図13の21がゴムの中へ入るまでいったんは深く刺し込む、そしてテープの末端部分を、空いている側の手の指で押さえて、テープの紐部分が少し見えるぐらい(モールで塗面隠れていた位置より3粍ぐらい中)に合わせでテープの先端を押さえたままて゛、りフティングハンドルをずらして行く事でテープのふくらみ部分が連続に入って行く、その後粘着平面部1Aをモールに貼り付け続けて同じ作業を繰り返す事によりモールの浮かしとマスキングが同時にできる。
【0030】
そして、その他の塗装ダスト養生を済まして、スプレーガン図14の13の方向より塗装する事により図15の24の様にウインドモールの中に塗膜が入りウインドーガラスを外しての作業に見えるのである。
【0031】
以上の様に高度の技術を簡略し塗装品質と塗装作業能率の向上と塗装コストの低減を提供する物である。
【図面の簡単な説明】
【0032】
【図1】基テープの斜視図
【図2】本発明のぼかし粘着テープの講成を示す斜視図
【図3】成形装置の平面図
【図4】成形装置の断面図
【図5】成形装置の断面図
【図6】貼りつけたぼかし粘着テープの断面図
【図7】ぼかした塗装の断面図
【図8】貼りつけたぼかし粘着テープの断面図
【図9】ぼかした塗装の断面図
【図10】4枚並べて貼りつけたぼかし粘着テープの断面図
【図11】4層に塗り重ねたぼかし塗装の断面図
【図12】リフティングハンドルの講成を示す斜視図
【図13】リフティングハンドルへぼかし粘着テープを通した斜視図
【図14】フロントモールの中にぼかし粘着テープをセットした断面図
【図15】塗装後の断面図
【符号の説明】
【0033】
1 片面の全面粘着面となす基テープロール
2 紐巻き回した紐ロール
3 本発明の成形された帯状のぼかし粘着テープ
4 片面が紐の外皮部半円状の部分
5 基テープの粘着面
6 紐案内ローラー
7 紐の位置調整ねじ
8 紐圧着ローラー
9 基テープ折り曲げローラー
10圧着ローラー
11フロントウインドー周りに貼り付けたぼかし粘着テープ
12内曲がり面に貼り付けたぼかし粘着テープ
13塗装用スプレーガン
14自動車ボデー
15ぼかした塗面
16リフティングハンドル
17紐の外皮部部分を通す穴
18テープを通す溝
19刃先
20握り部分
21ぼかし粘着テープの紐の外皮部
22ウインドモール
23ウインドモールに刺し込んだぼかし粘着テープ
24塗装面
1A片面粘着テープ
2A紐
【特許請求の範囲】
【請求項1】
片面全面が粘着面の基テープを粘着面側へ折り曲げ紐を包んだ帯状(片面が紐の外皮部半円状)に連続に重合粘着し、一部粘着部分を残してその紐の外皮部半円状の隙間を利用しぼかし塗装が容易にできるぼかし粘着テープ。
【請求項2】
自動車の塗装面を、小さく部分吹き付けぼかし塗装するにおいて、上記テープ片面が紐の外皮部を半円状に連続帯状に重合粘着したぼかし粘着テ−プ、その紐の外皮部半円状の隙間を適所に利用し吹き付け塗装をする事を特徴とするぼかし粘着テープを用いた塗装方法。
【請求項3】
片面全面を粘着面とする基テープを巻回した基テープロールをテープ引出し自在に保持する基テープロール保持部と、紐を巻回した紐ロールを紐ロール引出し自在に保持する紐ロール保持部と、前記基テープロール保持部と紐ロール保持部のテープ引出し側に間隙を有し対向横設した紐接合ローラーと、その後方にテープ折り曲げローラーとを設置し、かつ、引き出した基テープの粘着面に接合ローラーにて紐を接合し、その後折り曲げローラーにて粘着面側へ折り曲げ粘着し、順次連続的に積層重合し帯状の単一の粘着テープを成形する様に構成した事を特徴とするぼかし粘着テープの成形装置。
【請求項4】
片面全面が粘着面の基テープを粘着面側へ折り曲げ一端を紐で包んだ帯状のぼかし粘着テープの紐の外皮部のふくらみを利用し、自動車等のウインドーモールを浮かすと同時に、粘着平面によりマスキングを行い、モール下のボデー面への塗装を容易にする事が出来るぼかし粘着テープを用いたマスキング方法。
【請求項5】
請求項4に記載のぼかし粘着テープのふくらみを通す穴とその穴に粘着平面を通す切れ目を設けたのを特徴としてその先端をナイフ状にして、自動車等のウインドーモールとボデーの間にそのテープのふくらみを刺し込んでぼかし粘着テープを容易にセッティングが出来るリフティングハンドル。
【請求項1】
片面全面が粘着面の基テープを粘着面側へ折り曲げ紐を包んだ帯状(片面が紐の外皮部半円状)に連続に重合粘着し、一部粘着部分を残してその紐の外皮部半円状の隙間を利用しぼかし塗装が容易にできるぼかし粘着テープ。
【請求項2】
自動車の塗装面を、小さく部分吹き付けぼかし塗装するにおいて、上記テープ片面が紐の外皮部を半円状に連続帯状に重合粘着したぼかし粘着テ−プ、その紐の外皮部半円状の隙間を適所に利用し吹き付け塗装をする事を特徴とするぼかし粘着テープを用いた塗装方法。
【請求項3】
片面全面を粘着面とする基テープを巻回した基テープロールをテープ引出し自在に保持する基テープロール保持部と、紐を巻回した紐ロールを紐ロール引出し自在に保持する紐ロール保持部と、前記基テープロール保持部と紐ロール保持部のテープ引出し側に間隙を有し対向横設した紐接合ローラーと、その後方にテープ折り曲げローラーとを設置し、かつ、引き出した基テープの粘着面に接合ローラーにて紐を接合し、その後折り曲げローラーにて粘着面側へ折り曲げ粘着し、順次連続的に積層重合し帯状の単一の粘着テープを成形する様に構成した事を特徴とするぼかし粘着テープの成形装置。
【請求項4】
片面全面が粘着面の基テープを粘着面側へ折り曲げ一端を紐で包んだ帯状のぼかし粘着テープの紐の外皮部のふくらみを利用し、自動車等のウインドーモールを浮かすと同時に、粘着平面によりマスキングを行い、モール下のボデー面への塗装を容易にする事が出来るぼかし粘着テープを用いたマスキング方法。
【請求項5】
請求項4に記載のぼかし粘着テープのふくらみを通す穴とその穴に粘着平面を通す切れ目を設けたのを特徴としてその先端をナイフ状にして、自動車等のウインドーモールとボデーの間にそのテープのふくらみを刺し込んでぼかし粘着テープを容易にセッティングが出来るリフティングハンドル。
【図1】
【図2】
【図3】
【図4】
【図5】
【図6】
【図7】
【図8】
【図9】
【図10】
【図11】
【図12】
【図13】
【図14】
【図15】
【図2】
【図3】
【図4】
【図5】
【図6】
【図7】
【図8】
【図9】
【図10】
【図11】
【図12】
【図13】
【図14】
【図15】
【公開番号】特開2006−233166(P2006−233166A)
【公開日】平成18年9月7日(2006.9.7)
【国際特許分類】
【出願番号】特願2005−180156(P2005−180156)
【出願日】平成17年6月21日(2005.6.21)
【出願人】(504181029)
【Fターム(参考)】
【公開日】平成18年9月7日(2006.9.7)
【国際特許分類】
【出願日】平成17年6月21日(2005.6.21)
【出願人】(504181029)
【Fターム(参考)】
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