説明

ろ過方法

【課題】効率よくろ過を行うことができるろ過方法を提供する。
【解決手段】チキソトロピー性を有し、粘度が0.1Pa・s〜30Pa・sであり且つ粒子を含むろ過対象物のろ過方法では、ろ過対象物の一部をフィルター21に通し、このフィルター21の孔径よりも径の大きい粒子が除去されたろ過液を得ると共に、ろ過対象物の残りによってフィルター21の表面に流れを発生させる。これにより、フィルター21に粒子等の不純物が堆積することを抑制でき、フィルター21の目詰まりを抑制することができる。その結果、フィルター21の交換周期を長期化することができる。

【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
本発明は、ろ過方法に関する。
【背景技術】
【0002】
電子部品の製造工程においては、レジスト液、現像液、エッチング液等の各種処理用の液体が用いられる。このような液体には、電子部品の不良の要因となる大きさの粒子や粒子の凝集物が不純物として含まれている場合がある。そのため、電子部品の製造においては、不純物を除去した処理用の液体が用いられている。不純物を除去する方法としては、処理用の液体をフィルターに通すろ過が一般的に行われている(例えば、特許文献1〜4参照)。
【先行技術文献】
【特許文献】
【0003】
【特許文献1】特開2002−62667号公報
【特許文献2】特開2002−99098号公報
【特許文献3】特開2004−195427号公報
【特許文献4】特開2009−217037号公報
【発明の概要】
【発明が解決しようとする課題】
【0004】
上記従来のろ過方法は、ろ過対象物である液体の全量をフィルターに通すデッドエンドろ過(全量ろ過)である。しかしながら、デッドエンドろ過では、粒子等の不純物がフィルターに堆積するためフィルターの目詰まりが発生し易く、フィルターを頻繁に交換する必要がある。また、粒子を含有する液体は、粘度が高いため、ろ過速度が遅いといった問題もあった。
【0005】
本発明は、上記課題を解決するためになされたものであり、効率よくろ過を行うことができるろ過方法を提供することを目的とする。
【課題を解決するための手段】
【0006】
上記課題を解決するために、本発明に係るろ過方法は、ろ過対象物をろ過する方法であって、ろ過対象物は、チキソトロピー性を有し、粘度が0.1Pa・s〜30Pa・sであり且つ粒子を含み、ろ過対象物の一部をフィルターに通し、当該フィルターの孔径よりも径の大きい粒子が除去されたろ過物を得ると共に、ろ過対象物の残りによってフィルターの表面に流れを発生させることを特徴とする。
【0007】
このろ過方法では、チキソトロピー性を有し、粘度が0.1Pa・s〜30Pa・sであり且つ粒子を含むろ過対象物のろ過において、ろ過対象物の一部をろ過すると共に、残りのろ過対象物によってフィルターの表面に流れを発生させる。このように、ろ過対象物によってフィルターの表面に流れを発生させるため、フィルターに粒子等の不純物が堆積することを抑制できる。したがって、フィルターの目詰まりを抑制することができる。その結果、フィルターの交換周期を長期化することができる。また、フィルターの表面に流れを発生させることにより、ろ過速度を向上させることができる。以上のように、本発明のろ過方法では、効率よくろ過を行うことができる。
【0008】
さらに、ろ過対象物の残りを循環させる。このように、クロスフロー方式によってろ過対象物をろ過することにより、フィルターの表面に流れを確実に発生させることができ、フィルターへの粒子の堆積を好適に抑制できる。
【0009】
上記のろ過方法において、ろ過圧が0.05MPa〜1MPaであることが好ましい。このとき、ろ過対象物に加えられるせん断断応力が10Pa〜1000Paであることが好ましい。
【0010】
フィルターと、ろ過対象物が流入すると共に、フィルターが内部に配設される筐体と、ろ過対象物の残りを筐体から排出するオリフィスノズルとを備えるろ過装置を用いてろ過対象物のろ過を行い、オリフィスノズルの径が0.1mm〜20mmであることが好ましく、また、筐体の内面とフィルターとの間隔が0.1mm〜20mmであることが好ましい。
【発明の効果】
【0011】
本発明によれば、効率よくろ過を行うことができる。
【図面の簡単な説明】
【0012】
【図1】本発明の一実施形態に係るろ過方法を実現するろ過装置を示す図である。
【図2】ろ過形態を説明するための図である。
【図3】ろ過量とろ過速度との関係を示すグラフである。
【図4】オリフィスノズルの径とろ過速度との関係を示す図である。
【図5】クリアランスとろ過速度との関係を示すグラフである。
【発明を実施するための形態】
【0013】
以下、添付図面を参照して、本発明の好適な実施形態について詳細に説明する。なお、図面の説明において同一又は相当要素には同一符号を付し、重複する説明は省略する。
【0014】
図1は、本発明の一実施形態に係るろ過方法を実現するろ過装置を示す図である。図1に示すように、ろ過装置1は、ろ過モジュール2と、ろ過モジュール2によってろ過されたろ過液を貯留するろ過液タンク3と、未ろ過のろ過対象物を貯留する未ろ過液タンク4とを備えている。
【0015】
ろ過装置1によってろ過されるろ過対象物は、例えば電子部品の製造に用いられるレジスト液、現像液、エッチング液等の粒子分散液体である。ろ過対象物は、チキソトロピー性を有し、粘度が0.1Pa・s〜30Pa・sであり且つ粒子を含んでいる。ろ過対象物のチキソトロピー係数は、1.3〜6であるろ過対象物に対して好適であるが、2〜6であるろ過対象物に対してより好適である。このチキソトロピー係数は、TOKI製E型粘度計RE−80Rを用い、温度25℃、回転数5rpmと20rpmとにおけるろ過対象物の粘度の比から求めている。また、ろ過対象物の粘度は0.1Pa・s〜30Pa・sであるが、10Pa・s〜30Pa・sであるろ過対象物に対してより好適である。この粘度は、TOKI製E型粘度計RE−80Rを用い、温度25℃、回転数5rpmによって求めている。
【0016】
ろ過装置1では、外圧ろ過(加圧)でのクロスフロー方式により、ろ過対象物をろ過する。ろ過装置1において、ろ過圧は、0.05MPa〜1MPaであることが好ましく、0.1MPa〜0.8MPaであることがより好ましく、0.2MPa〜0.5MPaであることが特に好ましい。なお、減圧によりろ過対象物を吸引するろ過方法であってもよい。以下、各構成について説明する。
【0017】
ろ過モジュール2は、内部空間Sを有するハウジング20(筐体)と、ハウジング20に内に配設されたフィルター21とから構成されている。ハウジング20は、例えば断面円形状の内部空間Sが形成された中空部材であり、円筒状を呈している。ハウジング20には、流入口22と、第1流出口23及び第2流出口24とが設けられている。流入口22は、ハウジング20の上面に設けられており、ハウジング20の内部空間Sと連通している。第1及び第2流出口23,24は、ハウジング20の下面に設けられており、ハウジング20の内部空間Sと連通している。
【0018】
フィルター21は、図示しない支持部材によって支持されることにより、ハウジング20内に配置されている。フィルター21の内部は、第1流出口23に接続されており、第1流出口23に連通している。これにより、フィルター21を通過して所定の径以上の粒子が除去されたろ過液は、第1流出口23から流出する。
【0019】
フィルター21は、例えばSUS等の金属、ポリテトラフルオロエチレン等のフッ素樹脂、ポリエチレンやポリプロピレン等のポリオレフィン樹脂、ナイロン6やナイロン66等のポリアミド樹脂等から形成されており、強度の観点から、金属製であることが好ましい。フィルター21は、ディスクタイプやカードリッジタイプ等の周知のものを用いることができ、特に、カードリッジタイプであることが好ましい。
【0020】
フィルター21は、その孔の軸方向が流入口22から流入したろ過対象物の流入方向に直交する方向となるように設けられている。フィルター21の孔径(平均孔径)は、ろ過対象物に含有される粒子の径に応じて適宜設定されるが、例えば0.1μm〜100μmであることが好ましく、10μm〜50μmであることが更に好ましい。フィルター21の孔径は、除去対象となる粒子の径よりも小さいものが選択される。
【0021】
フィルター21とハウジング20の内面20aとの間には、クリアランス(間隔)Dが設けられている。このクリアランスDは、フィルター21とハウジング20の内面20aの全周にわたって設けられている。ハウジング20に流入するろ過対象物の圧力を一定に維持し、ポンプPの流量を可変とした条件において、クリアランスDを大きく設定した場合には、ろ過対象物にせん断応力が加わらないため粘度が高くなる一方で圧力損失が小さくなるため、ろ過圧が高くなる。一方、クリアランスDを小さく設定した場合には、ろ過対象物にせん断応力が加わるため粘度が低くなる一方で圧力損失が高くなるため、ろ過圧が低くなる。クリアランスDは、ろ過対象物の粘度、チキソトロピー係数によって適宜設定されるが、0.1mm〜20mmであることが好ましく、0.5mm〜15mmであることが更に好ましく、1mm〜4mmであることが特に好ましい。
【0022】
ハウジング20の流入口22と未ろ過液タンク4とは、供給ラインL1によって接続されている。供給ラインL1には、未ろ過液タンク4に貯留されたろ過対象物をろ過モジュール2に液送するポンプPと、供給ラインL1内の圧力(流入口22に流入するろ過対象物に加えられる圧力)を計測する圧力計30とが接続されている。
【0023】
ろ過モジュール2の第1流出口23とろ過液タンク3とは、ろ過液ラインL2によって接続されている。このろ過液ラインL2により、フィルター21によってろ過されたろ過液がろ過液タンク3に液送される。
【0024】
ろ過モジュール2の第2流出口24と未ろ過液タンク4とは、循環ラインL3によって接続されている。この循環ラインL3により、ハウジング20内に流入してろ過されなかったろ過対象物が未ろ過液タンク4に戻される。これにより、クロスフロー方式によるろ過が実現されている。循環ラインL3には、第2流出口24から流出するろ過対象物の圧力を計測する圧力計31が接続されている。
【0025】
循環ラインL3は、流量を調整可能なオリフィス管であり、オリフィスノズルNによって流量が調整される。ハウジング20に流入するろ過対象物の圧力を一定に維持し、ポンプPの流量を可変とした条件において、オリフィスノズルNの径を大きくした場合には、ろ過対象物の流量が増大するため、クリアランスDが設けられたフィルター21とハウジング20の内面20aとの間においてろ過対象物にせん断応力が加わり粘度が低くなる一方で圧力損失が高くなるため、ろ過圧が低くなる。一方、オリフィスノズルNの径を小さくした場合には、ろ過対象物の流量が減少するため、クリアランスDが設けられたフィルター21とハウジング20の内面20aとの間においてろ過対象物にせん断応力が加わらず粘度が高くなる一方で圧力損失が小さくなるため、ろ過圧が高くなる。
【0026】
循環ラインL3に設けられるオリフィスノズルNの径は、ろ過対象物の粘度、チキソトロピー係数によって適宜設定されるが、0.1mm〜20mmであることが好ましく、0.5mm〜15mmであることが更に好ましく、1mm〜6mmであることが特に好ましい。この循環ラインL3のオリフィスノズルNの径によって、ハウジング20から未ろ過液タンク4に液送される流量が調整される。すなわち、循環ラインL3のオリフィスノズルNの径が大きくなると、ハウジング20から流出する流量が多くなり、オリフィスノズルNの径が小さくなると、ハウジング20から流出する流量が少なくなる。
【0027】
続いて、ろ過装置1を用いたろ過対象物のろ過方法について、図1を参照しながら説明する。
【0028】
図1に示すように、まず未ろ過液タンク4からポンプPによってろ過対象物をハウジング20に供給ラインL1を介して供給する。そして、ハウジング20の流入口22からハウジング20内に流入したろ過対象物は、その一部がフィルター21を通過してろ過され、フィルター21の孔径よりも大きい粒子が除外される。このとき、ろ過対象物に加えるせん断応力は高いほど好ましいが、10Pa〜1000Paであることが好ましく、20Pa〜500Paであることが更に好ましく、30Pa〜100Paであることが特に好ましい。なお、せん断応力は、クリアランスDのせん断速度と粘度との比によって求めることができる。せん断速度は、クリアランスDの流速とクリアランスDの幅との比によって求めることができる。
【0029】
また、除外された粒子を含むろ過対象物の一部(残り)は、第2流出口24から流出して循環ラインL3を介して未ろ過液タンク4に戻される。このとき、循環ラインL3内を通過する循環液は、オリフィスノズルNによって急激に狭められた流路を通過する。そして、フィルター21によってろ過されたろ過液は、第1流出口23から流出してろ過液ラインL2を介してろ過液タンク3に液送される。
【0030】
以上説明したように、ろ過装置1によるろ過方法では、ハウジング20に流入したろ過対象物の一部がフィルター21を通過してろ過されると共に、一部が循環ラインL3を介して未ろ過液タンク4に戻される。つまり、ろ過装置1のろ過モジュール2では、クロスフロー方式によって、チキソトロピー性を有し、粘度が0.1Pa・s〜30Pa・sであり且つ粒子を含んでいるろ過対象物がろ過される。
【0031】
電子部品の製造に用いられるレジスト液、現像液、エッチング液等の処理液は、チキソトロピー性を有していると共に粘度が高いため、フィルターに不純物(粒子)が堆積してフィルターに目詰まりが発生するといった問題がある。図2(a)に示すように、従来のデッドエンドろ過では、ろ過が進行するにつれてフィルター21Aに粒子Paが堆積し、フィルター21Aに目詰まりが発生していた。これにより、ろ過速度が低下すると共に、フィルター21Aの交換を頻繁に行う必要があった。また、チキソトロピー性を有し、粘度の高いろ過対象物をデッドエンドろ過方式によりろ過すると、ろ過速度が遅いといった問題もあった。
【0032】
そこで、本実施形態では、図2(b)に示すように、処理液等のろ過対象物に対してクロスフロー方式のろ過を適用することにより、循環ラインL3から未ろ過液タンク4に戻されるろ過対象物(循環液)によってフィルター21の表面にクロスフローC(フィルター21に対して平行な流れ)が発生するため、粒子のフィルター21への堆積を抑制できる。これにより、目詰まりを防止することができる。また、クロスフロー方式を採用することにより、ろ過速度の向上を図ることができる。このように、本実施形態のろ過方法では、フィルター21の交換を頻繁に行う必要がなく、また、ろ過時間も短縮されるため、ろ過を効率よく行うことができる。
【0033】
また、オリフィスノズルN及びクリアランスDを変化させることにより、ろ過対象物に加えられるせん断応力を変化させることができる。これにより、フィルター21のろ過圧を変化させることができる。このように、オリフィスノズルN及びクリアランスDを調整することにより、ろ過速度を調整することができ、最適なろ過速度に設定することができる。
【実施例】
【0034】
以下、本実施の形態を実施例及び比較例によってさらに具体的に説明するが、本実施の形態は、これらの実施例のみに限定されるものではない。
【0035】
(実施例1)
アクリル系樹脂30wt%、エステル系溶剤20wt%、無機微粒子(平均粒径2μm)50wt%、粘度12Pa・s、Ti値(チキソトロピー係数)=2.04であり、チキソトロピー性を有するろ過対象物(粒子分散液体)のろ過を行った。ろ過装置は、図1に示す構成を採用し、フィルター径を20μm、ハウジングとフィルターとの間のクリアランスを1.9mm、オリフィスノズルの径を6mm、流入口の圧力を0.4MPaとした。評価結果を図3及び図4に示す。
【0036】
(実施例2)
オリフィスノズルの径を4mmとした以外は、実施例1と同様の構成でろ過を行った。評価結果を図4に示す。
【0037】
(実施例3)
オリフィスノズルの径を8mmとした以外は、実施例1と同様の構成でろ過を行った。評価結果を図4に示す。
【0038】
(実施例4)
ハウジングとフィルターとの間のクリアランスを1.4mmとした以外は、実施例1と同様の構成でろ過を行った。評価結果を図5に示す。
【0039】
(実施例5)
ハウジングとフィルターとの間のクリアランスを3mmとした以外は、実施例1と同様の構成でろ過を行った。評価結果を図5に示す。
【0040】
(比較例1)
オリフィスノズルを設けないこと以外は、実施例1と同様の構成でろ過を行った。評価結果を図3に示す。
【0041】
(参考例1)
アクリル系樹脂45%、エステル系溶剤45%、無機微粒子(平均粒径3μm)10%、粘度7Pa・s、Ti=1.05であり、非チキソトロピー性を有するろ過対象物(粒子分散液体)のろ過を行った。ろ過装置においては、フィルター径を20μm、ハウジングとフィルターとのクリアランスを1.9mm、循環ラインの流出口の径を6mm、流入口の圧力を0.4MPaとした。評価結果を図3に示す。
【0042】
(参考例2)
オリフィスノズルを設けないこと以外は、実施例1と同様の構成でろ過を行った。評価結果を図3に示す。
【0043】
図3は、ろ過量[kg]と、ろ過速度[kg/min/m]との関係を示すグラフである。図3(a)に示すように、実施例1では、比較例1に比べてろ過速度が向上している。ろ過速度の向上は、フィルターとハウジングの内面との間のクリアランスにおいてろ過対象物にせん断応力が加えられることにより、ろ過対象物の粘度が低下することに起因していると考えられる。
【0044】
図4は、オリフィスノズルの径[mm]と、ろ過速度[kg/min/m]との関係を示す図である。また、図5は、クリアランス[mm]と、ろ過速度[kg/min/m]との関係を示すグラフである。図4及び図5に示すように、チキソトロピー性を有するろ過対象物のろ過を行う場合においても、オリフィスノズルの径、クリアランスによってろ過速度が変化する。オリフィスノズルの径を変えた場合、実施例1及び実施例2におおいて同等の結果が得られたが、オリフィスノズルの径が大きい実施例3では、ろ過速度が低下した。また、クリアランスを変えた場合、実施例1及び実施例5において同等の結果が得られたが、クリアランスが小さい実施例4では、ろ過速度が低下した。
【0045】
このようなに、クリアランス、オリフィスノズルの径によるろ過速度の変化は、以下のような現象によるものと推定される。すなわち、ハウジングの流入口の圧力を一定にすると、クリアランス、オリフィスノズルの径の調整によってポンプの流量が変化する。これにより、ろ過対象物に加えられるせん断応力が変化すると共に、クリアランスにより圧力損失が生じ、フィルターに与えられるろ過圧が変化する。その結果、ろ過速度が変化する。
【符号の説明】
【0046】
1…ろ過装置、20…ハウジング(筐体)、21…フィルター、N…オリフィスノズル。

【特許請求の範囲】
【請求項1】
ろ過対象物をろ過する方法であって、
前記ろ過対象物は、チキソトロピー性を有し、粘度が0.1Pa・s〜30Pa・sであり且つ粒子を含み、
前記ろ過対象物の一部をフィルターに通し、当該フィルターの孔径よりも径の大きい粒子が除去されたろ過物を得ると共に、前記ろ過対象物の残りによって前記フィルターの表面に流れを発生させることを特徴とするろ過方法。
【請求項2】
前記ろ過対象物の残りを循環させることを特徴とする請求項1記載のろ過方法。
【請求項3】
ろ過圧が0.05MPa〜1MPaである請求項1又は2記載のろ過方法。
【請求項4】
前記ろ過対象物に加えられるせん断応力が10Pa〜1000Paである請求項1〜3の何れか一項記載のろ過方法。
【請求項5】
前記フィルターと、
前記ろ過対象物が流入すると共に、前記フィルターが内部に配設される筐体と、
前記ろ過対象物の残りを前記筐体から排出するオリフィスノズルとを備えるろ過装置を用いて前記ろ過対象物のろ過を行い、
前記オリフィスノズルの径が0.1mm〜20mmであることを特徴とする請求項1〜4のいずれか一項記載のろ過方法。
【請求項6】
前記筐体の内面と前記フィルターとの間隔が0.1mm〜20mmであることを特徴とする請求項5記載のろ過方法。


【図1】
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【図2】
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【図3】
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【図4】
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【図5】
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