説明

アウトタンク及びアウトタンクのベース部

【課題】遊技媒体の排出高さ位置が異なる遊技機にも対応して設置することが可能なアウトタンク及びアウトタンクのベース部を提供することを提供すること。
【解決手段】パチンコ遊技機2の後面側から排出されるパチンコ球を回収するために設置板20に設置されるアウトタンク8の取付金具900は、設置面20aに設置される第1板状部901と、第1板状部から垂設される第2板状部902から背面側に連設された連設部906と、を有し、設置面20aと同高さ位置または該設置面20aよりも上方位置に取付ベース830を取り付ける第1取付孔905と、設置面20aよりも取付ベース830を取り付ける第2取付孔908と、を有し、パチンコ遊技機2の排出口112の高さ位置が高い場合には、アウトタンク8の取付ベース830を上方の第1取付孔905に取り付け、排出口112の高さ位置が低い場合には下方の第2取付孔908に取り付けできるようにした。

【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
本発明は、遊技機の後面側に排出される遊技媒体を回収するために設置台に設置されるアウトタンク及びアウトタンクのベース部に関する。
【背景技術】
【0002】
遊技機の一例であるパチンコ遊技機等が設置される遊技店には、複数のパチンコ遊技機を並設設置するための遊技機設置島が備え付けられている。このような遊技機設置島に設置されたパチンコ遊技機において、遊技盤に形成された遊技領域に打ち出されるなどして遊技に使用された遊技球は、遊技盤の背面側に設けられた排出部から排出され、各パチンコ遊技機の背面側に設けられたアウトタンクに落下して受け入れられた後、遊技機設置島の下部に設けられる回収樋に排出されて回収されるようになっている。
【0003】
ところで、パチンコ遊技機において、遊技機の背面側に設けられる排出部の位置は、遊技機メーカーによって異なることが多い。また、同一の遊技機メーカーでも機種によって排出部の位置が変更される可能性もある。このため、新規に遊技機を遊技機設置島に設置する場合や、既に設置されている遊技機を遊技店内の配置替えのために別な機種の遊技機と入れ替える場合には、各遊技機の排出部の位置に応じて、アウトタンクの受入部の配置位置を前後左右上下に適宜に移動させて的確に配置する必要がある。すなわち、アウトタンクは、排出部の直下で、かつ、排出部の下方近傍位置にて遊技球を受け入れなければ、遊技機の排出部から落下した遊技球が周囲に飛散してしまうからである。
【0004】
そこで、設置島台(設置台)に取り付けられる支持台に対して、遊技機から排出された遊技球を受け入れるタンク(受入部)を、該タンクを下方から支持する支持脚(支持部)を介して上下及び左右方向に位置調整可能とすることで、各遊技機の排出部の位置に応じてタンクの配置位置を上下・左右方向に調整可能としたものがあった(例えば、特許文献1参照)。
【先行技術文献】
【特許文献】
【0005】
【特許文献1】特開2006−115944号公報(第13頁、第3−4図)
【発明の概要】
【発明が解決しようとする課題】
【0006】
しかし、近年においては、パチンコ遊技機の遊技領域に設けられる演出表示装置や役物等の大型化に伴い遊技領域が拡大され、これにより排出部の配置位置が一層低くなる傾向があるが、上記特許文献1に記載のアウトタンクは、タンクを所定高さ位置に支持する支持脚を備えていることで、設置島台の上面から排出部までの高さ幅寸法が、アウトタンク全体の上下幅寸法よりも小さい遊技機が設置された場合には、支持脚が邪魔になってタンクを排出部の下方に配設することができないという問題があった。
【0007】
さらに上記特許文献1に記載のアウトタンクでは、支持脚に設けた上下調整機構により支持脚を上下に伸縮できるものの、支持脚を縮めた場合の上下幅寸法を小さくしすぎると大きく伸ばすこともできなくなり、高い位置にある排出部に近づけることができなくなってしまうので、支持脚の上下幅寸法を小さくするには限界があった。
【0008】
本発明は、このような問題点に着目してなされたもので、遊技媒体の排出高さ位置が異なる遊技機にも対応して設置することが可能なアウトタンク及びアウトタンクのベース部を提供することを目的とする。
【課題を解決するための手段】
【0009】
前記課題を解決するために、本発明の請求項1に記載のアウトタンクは、
遊技機(パチンコ遊技機2)の後面(背面)側に排出される遊技媒体(パチンコ球)を回収するために設置台(設置板20)に設置されるアウトタンク(8)であって、
前記遊技機(パチンコ遊技機2の排出口112)から排出される遊技媒体を受け入れる受入部(801)と、
前記受入部にて受け入れられた遊技媒体を前記設置台の下方(側部樋17L,17R)に排出する排出部(排出口826a)と、
前記受入部を下方から支持する支持部{802(外部支持脚840、内部支持脚850、取付ベース830)}と、
前記支持部を取り付けるための取付部(第1板状部901,連設部906/支持板952/第1板状部971、第2板状部972)を複数有するとともに、前記設置台の上面(設置面20a)に設置されるベース部(ベース金具900,950,970)と、
を備え、
前記複数の取付部は、前記設置台の上面と同高さ位置または上方位置に前記支持部を取り付ける第1取付部(第1板状部901の第1取付孔905/支持板952の水平溝953/第1板状部971の第1取付孔905)と、前記設置台の上面よりも下方位置に前記支持部を取り付ける第2取付部(連設部906の第2取付孔908/支持板952の傾斜溝955a,955b/第2板状部972の第2取付孔973)と、を含む、
ことを特徴としている。
この特徴によれば、支持部を第1取付部に取り付けることで、受入部に落下した遊技媒体が飛散しにくいように遊技機における遊技媒体の排出位置に受入部を近づけて配置することができ、また、支持部を第2取付部に取り付けることで、支持部の取付位置を設置台の上面よりも下方に逃すことができるので、設置台の上面から遊技機における遊技媒体の排出位置までの高さ寸法がアウトタンクの上下幅寸法よりも小さい場合、つまり排出位置が極端に低い場合でも排出位置の下方に受入部を配置することができるため、遊技媒体の排出位置が異なる複数種類の遊技機にも対応して設置することができる。
【0010】
本発明の請求項2に記載のアウトタンクは、請求項1に記載のアウトタンクであって、
前記ベース部(ベース金具900,950,970)はさらに、前記設置台(設置板20)の上面(設置面20a)の上面に当接する第1当接部(第1板状部901/水平片951a/第1板状部971)と、該第1当接部から下方に向けて垂設され、該設置台の後面(後端面20b,21a)または側面(側端面)に当接する第2当接部(第2板状部902/垂直片951b/第2板状部972)と、を備え、
前記第1取付部(第1板状部901の第1取付孔905/支持板952の水平溝953/第1板状部971の第1取付孔905)は前記第1当接部の上面に設けられ、前記第2取付部(連設部906の第2取付孔908/支持板952の傾斜溝955a,955b/第2板状部972の第2取付孔973)は前記第2当接部の後面または該第2当接部から後面に向けて連設される連設部に設けられる、
ことを特徴としている。
この特徴によれば、支持部を第1取付部に取り付けた場合は、受入部上に遊技媒体が落下したときの衝撃を設置台の上面にて受けることができ、支持部を第2取付部に取り付けた場合は、受入部上に遊技媒体が落下したときの衝撃を設置台の後面または側面にて受けることができるため、遊技媒体の落下時の衝撃によりベース部やアウトタンクに振動が生じて遊技媒体が飛散することが防止される。
【0011】
本発明の請求項3に記載のアウトタンクは、請求項1または2に記載のアウトタンクであって、
前記支持部(取付ベース830)は、前記第1取付部(第1板状部901の第1取付孔905/支持板952の水平溝953)および前記第2取付部(連設部906の第2取付孔908/支持板952の傾斜溝955a,955b)に対し共通して取り付けられる被取付部(取付ベース830下面の取付孔831/ネジ孔961)を有する、
ことを特徴としている。
この特徴によれば、支持部の構造が簡素化されるとともに、第1取付部または第2取付部に支持部を同じように取り付けることができる。
【0012】
本発明の請求項4に記載のアウトタンクは、請求項1〜3のいずれかに記載のアウトタンクであって、
前記第1取付部(第1板状部901の第1取付孔905/支持板952の水平溝953/第1板状部971の第1取付孔905)と前記第2取付部(連設部906の第2取付孔908/支持板952の傾斜溝955a,955b/第2板状部972の第2取付孔973)とは、互いに前記遊技機(パチンコ遊技機2)の前後方向にずれた位置に設けられ、
前記受入部(801)は、遊技媒体(パチンコ球)の受入面積を前記遊技機の前後方向に拡縮可能に設けられている(図17参照)、
ことを特徴としている。
この特徴によれば、支持部を第1取付部に取り付けることによりアウトタンクの配置位置が遊技機に近づいた場合でも、支持部を第2取付部に取り付けることによりアウトタンクの配置位置が遊技機から遠ざかった場合でも、受入部だけは遊技機における遊技媒体の排出位置の直下に配置することができる。
【0013】
本発明の請求項5に記載のアウトタンクは、請求項1〜4のいずれかに記載のアウトタンクであって、
前記第1取付部(第1板状部901の第1取付孔905/支持板952の水平溝953/第1板状部971の第1取付孔905)と前記第2取付部(連設部906の第2取付孔908/支持板952の傾斜溝955a,955b/第2板状部972の第2取付孔973)とは、互いに前記遊技機(パチンコ遊技機2)の前後方向にずれた位置に設けられ、
前記受入部(801)は、前記支持部{802(外部支持脚840、内部支持脚850、取付ベース830)}に対して前記遊技機(パチンコ遊技機2)の前後方向に移動可能に設けられている(図18(b)参照)、
ことを特徴としている。
この特徴によれば、支持部を第1取付部に取り付けることによりアウトタンクの配置位置が遊技機に近づいた場合でも、支持部を第2取付部に取り付けることによりアウトタンクの配置位置が遊技機から遠ざかった場合でも、受入部だけは遊技機における遊技媒体の排出位置の直下に配置することができる。
【0014】
本発明の請求項6に記載のアウトタンクは、請求項1〜5のいずれかに記載のアウトタンクであって、
前記第1取付部(第1板状部901の第1取付孔905/支持板952の水平溝953/第1板状部971の第1取付孔905)と前記第2取付部(連設部906の第2取付孔908/支持板952の傾斜溝955a,955b/第2板状部972の第2取付孔973)とは、互いに前記遊技機(パチンコ遊技機2)の前後方向にずれた位置に設けられ、
前記排出部(排出口826a)は、遊技媒体(パチンコ球)の排出方向および/または排出位置を変更可能に設けられている(図21参照)、
ことを特徴としている。
この特徴によれば、支持部を第1取付部に取り付けることによりアウトタンクの配置位置が遊技機に近づいた場合でも、支持部を第2取付部に取り付けることによりアウトタンクの配置位置が遊技機から遠ざかった場合でも、排出部から排出された遊技媒体を設置台やベース部に落下させることなく設置台の下方に排出することができる。
【0015】
本発明の請求項7に記載のアウトタンクのベース部は、
遊技機(パチンコ遊技機2)の後面(背面)側に排出される遊技媒体(パチンコ球)を回収するために設置台(設置板20)に設置され、前記遊技機(パチンコ遊技機2の排出口112)から排出される遊技媒体を受け入れる受入部(801)と、該受入部を下方から支持する支持部{802(外部支持脚840、内部支持脚850、取付ベース830)}と、を備えるアウトタンク(8)のベース部(ベース金具900,950,970)であって、
前記支持部を取り付けるための取付部(第1板状部901,連設部906/支持板952/第1板状部971、第2板状部972)を複数有するとともに、前記設置台の上面(設置面20a)に設置され、
前記複数の取付部は、前記設置台の上面と同高さ位置または上方位置に前記支持部を取り付ける第1取付部(第1板状部901の第1取付孔905/支持板952の水平溝953/第1板状部971の第1取付孔905)と、前記設置台の上面よりも下方位置に前記支持部を取り付ける第2取付部(連設部906の第2取付孔908/支持板952の傾斜溝955a,955b/第2板状部972の第2取付孔973)と、を含む、
ことを特徴としている。
この特徴によれば、支持部を第1取付部に取り付けることで、受入部に落下した遊技媒体が飛散しにくいように遊技機における遊技媒体の排出位置に受入部を近づけて配置することができ、また、支持部を第2取付部に取り付けることで、支持部の取付位置を設置台の上面よりも下方に逃すことができるので、設置台の上面から遊技機における遊技媒体の排出位置までの高さ寸法がアウトタンクの上下幅寸法よりも小さい場合、つまり排出位置が極端に低い場合でも排出位置の下方に受入部を配置することができるため、遊技媒体の排出位置が異なる複数種類の遊技機にも対応して設置することができる。
【図面の簡単な説明】
【0016】
【図1】本発明が適用された遊技機設置島の内部構造を示す断面図である。
【図2】図1のA−A断面図である。
【図3】図1の遊技機を示す背面図である。
【図4】アウトタンクのベース金具への取付状態を示す斜視図である。
【図5】図4のB−B断面図である。
【図6】タンク本体を示す分解斜視図である。
【図7】取付ベースを示す斜視図である。
【図8】(a)は取付ベースを示す平面図、(b)はC−C断面図、(c)はD−D断面図である。
【図9】外部支持脚を示す斜視図である。
【図10】内部支持脚を示す斜視図である。
【図11】(a)は外部支持脚を示す正面図、(b)は外部支持脚を示す側面図、(c)は外部支持脚を示す底面図である。
【図12】(a)は、内部支持脚を示す正面図、(b)は内部支持脚を示す側面図、(c)は内部支持脚を示す底面図である。
【図13】受入部を示す平面図である。
【図14】ベースタンクを示す底面図である。
【図15】図13のE−E断面図である。
【図16】図13のF−F断面図である。
【図17】受入部の内部構造を示す縦断面図である。
【図18】(a)〜(c)はタンク本体の位置調整状態を示す概略図である。
【図19】タンク本体を第1取付孔に取り付けた状態を示す図である。
【図20】タンク本体を第2取付孔に取り付けた状態を示す図である。
【図21】タンク本体の排出口の変形例を示す図である。
【図22】(a)(b)はタンク本体の変形例を示す図である。
【図23】(a)はベース金具の変形例を示す斜視図であり、(b)は(a)の要部拡大側面図である。
【図24】(a)(b)はタンク本体の取付位置の変形例を示す図である。
【発明を実施するための形態】
【0017】
本発明に係るアウトタンク及びアウトタンクのベース部を実施するための形態を実施例に基づいて以下に説明する。
【実施例】
【0018】
実施例に係るアウトタンク及びアウトタンクのベース部について、図面にもとづいて説明する。図1は、本発明が適用された遊技機設置島の内部構造を示す断面図である。図2は、図1のA−A断面図である。図3は、図1の遊技機を示す背面図である。図4は、アウトタンクのベース金具を示す斜視図である。図5は、図4のB−B断面図である。尚、以下の説明においては、図1の手前側を前面、奥側を背面、左右側を左右側面とする。すなわち、パチンコ遊技機2を正面から見た場合を基準として上下左右の向きを説明する。
【0019】
図1に示すように、遊技店等に備え付けられる遊技機設置島1は、左右方向に向けて細長に形成されており、その前後面には、遊技機の一例であるパチンコ遊技機2及び該パチンコ遊技機2において遊技に使用する遊技媒体としてのパチンコ球の貸出を実施させる球貸処理機(図示略)が長手方向(左右方向)に向けて複数列設されている。
【0020】
遊技機設置島1の略中央上部には、パチンコ球が貯留される上部タンク3が設けられており、この上部タンク3内に貯留されたパチンコ球は、遊技機設置島1内の長手方向両端部に向けてそれぞれ下方に傾斜するように配設された左右の供給樋4に流入するようになっている。これら左右の供給樋4には、流下するパチンコ球を各パチンコ遊技機2に供給するための支流樋5が、供給樋4の前後(球の流下方向の左右)の側板に、流下方向に向けて所定間隔おきに複数配設されており、これら支流樋5に流入したパチンコ球は、各パチンコ遊技機2の背面に設けられた球タンク6(図3参照)に供給されるようになっている。
【0021】
供給樋4の下流側端部には、例えばメンテナンス時等において供給樋4内のパチンコ球を後述する誘導樋10L,10R内に流出させる球抜き管7が設けられている。尚、通常時にはこの球抜き管7内をパチンコ球が流下しないようになっている。
【0022】
遊技機設置島1の内部には、パチンコ遊技機2より排出されたアウト球を受け入れるとともに、受け入れたパチンコ球を後述する側部樋17L,17Rに排出するアウトタンク8が、各パチンコ遊技機2の背面側にそれぞれ対応して設けられている(図2及び図3参照)。
【0023】
また、上部タンク3からは、該上部タンク3内部に貯留されるパチンコ球の貯留量が所定量以上となってオーバーフローしたパチンコ球を、遊技機設置島1の長手方向の略中央位置に配置される揚送研磨装置25の左右側、つまり遊技機設置島1の左右両側(長手方向の両端側)の下部にそれぞれ配置される第1のタンクとしての島タンク9L,9Rにそれぞれ導くオーバーフロー樋12が左右に向けて下方に傾斜して延設されているとともに、これら左右のオーバーフロー樋12の下流側端部からは、オーバーフロー管18が垂下されている。
【0024】
図1及び図2に示されるように、左右の島タンク9L,9R内には、球抜き管7及びオーバーフロー管18から排出されるパチンコ球が流入する誘導樋10L,10Rが、それぞれ遊技機設置島1における長手方向中央に向けて下方に傾斜するように配設されている。誘導樋10L,10Rは、所定の前後幅寸法を有する略水平な水平面部10aと、該水平面部10aにおける前後幅方向の両端側から外方に向けて上方に傾斜するように連設される傾斜面部10bと、からなる1枚の金属板からなり、誘導樋10L,10Rを流下したパチンコ球は下流側端部から落下するとともに、下流側端部で球詰まりが生じた場合には前後の傾斜面部10b上を乗り上げて島タンク9L,9R内に落下して偏りなく貯留されるようになっている。
【0025】
遊技機設置島1の左側端部には、遊技者が獲得したパチンコ球を計数するための計数装置15が配設されており、この計数装置15内に投入されたパチンコ球は、該計数装置15に設けられている球投入口15aから連設された返却路16を介して誘導樋10L,10RLに流入し、島タンク9L内に排出されて貯留される。つまり、計数装置15にて計数された計数済み球は、遊技機設置島1の内部における左側の島タンク9Lに返却されるようになっている。
【0026】
左右の島タンク9L,9R内における誘導樋10L,10Rの前後側(球の流下方向の左右側)には、図2に示されるように、各アウトタンク8から排出されるパチンコ球を回収する回収部としての左右一対の側部樋17L,17Rがそれぞれ並設されている。
【0027】
側部樋17L,17Rに排出されたパチンコ球は、島タンク9L,9R内に落下することなく、島タンク9L,9Rと揚送研磨装置25との間に設けられたバッファタンク200L,200Rに流出する。一方、島タンク9L,9Rに貯留されたパチンコ球は、ミニリフト210L,210Rにより揚送されることによりバッファタンク200L,200Rに排出される。尚、バッファタンク200L,200R内に貯留されたパチンコ球により側部樋17L,17Rの下流端開口が塞がれて、パチンコ球が上流側に向けて充満した場合には、側部樋17L,17Rの内側面における島タンク9L,9Rの下流側端部付近に形成された開口(図示略)から落下して島タンク9L,9R内に貯留されるようになっている。バッファタンク200L,200Rから流出したパチンコ球は、中継樋24L,24Rを流下して揚送研磨装置25に供給される。
【0028】
そして、バッファタンク200L,200Rから中継樋24L,24Rを流下して揚送研磨装置25内に流入したパチンコ球は、揚送研磨装置25により揚送・研磨された後、上部タンク3内に排出されて貯留される。
【0029】
これら遊技機設置島1内に配設される供給樋4、支流樋5、オーバーフロー樋12、オーバーフロー管18、誘導樋10L,10R、側部樋17L,17R、ミニリフト210L,210R、バッファタンク200L,200R、中継樋24L,24R、揚送研磨装置25とにより、遊技機設置島1内におけるパチンコ球の循環経路が構成されている。
【0030】
また、遊技機設置島1内には、揚送研磨装置25及びミニリフト210L,210Rを制御する制御装置(図示略)が設けられている。この制御装置(図示略)には、揚送研磨装置25、ミニリフト210L,210R、計数装置15が接続されているとともに、上部タンク3、島タンク9L,9R、ミニタンク201L,201R内に設けられた各種センサ(図示略)が接続されており、各種センサからの検出状況、つまり各タンクにおけるパチンコ球の貯留状況と、揚送研磨装置25の駆動状況や計数装置15からの球の返却状況等に応じて、揚送研磨装置25やミニリフト210L,210Rの駆動制御を実施してパチンコ球を揚送し、遊技機設置島1内を循環させるようになっている。また、制御装置は通信ユニットを介して図示しないホールコンピュータなどの管理装置等に接続されていて、例えば、揚送研磨装置25やミニリフト210L,210R等が停止した場合に、該駆動が停止した旨を前記管理装置等に送信するようになっている。
【0031】
また、通常時においては、パチンコ遊技機2から排出されて側部樋17L,17Rに回収されるパチンコ球が、島タンク9L,9R内に貯留されているパチンコ球よりも優先して揚送研磨装置25内に流入して揚送されるようになっている。そして、上部タンク3内におけるパチンコ球の貯留量が所定レベル以下となり、パチンコ遊技機2へのパチンコ球の補給が途絶える可能性がある場合等に、ミニリフト210L,210R等が駆動され、島タンク9L,9R内に貯留されているパチンコ球が上部タンク3内に揚送される。
【0032】
尚、本実施例における遊技機設置島1は、上部タンク3や島タンク9L,9R内部に貯留されたパチンコ球のみを制御により循環して使用するいわゆる独立式の遊技機設置島であるが、例えば遊技場内に並設される他の遊技機設置島と上部タンク同士を適宜連結樋等により連結して、他の遊技機設置島間でパチンコ球の貯留量の調整を行うことができるようにしてもよい。また、遊技者が獲得したパチンコ球を計数する計数装置が各パチンコ遊技機2に対応して設けられ、各遊技機設置島内においてパチンコ球を循環使用することが可能に構成されたユニット式の遊技機設置島であってもよい。
【0033】
また、本実施例では、アウトタンク8から排出されたパチンコ球は、島タンク9L,9R内に設けられた側部樋17L,17Rに落下して回収され、島タンク9L,9Rに貯留されたパチンコ球よりも優先して上部タンク3に揚送されるようになっていたが、ミニリフト210L,210R、バッファタンク200L,200R、側部樋17L,17R等は設けずに、アウトタンク8から排出されたパチンコ球を島タンク9L,9Rに直接排出させて回収し、この島タンク9L,9Rから揚送研磨装置25に供給されるようにしてもよい。
【0034】
図2に示すように、遊技機設置島1を構成する躯体13は金属製のフレームからなり、床面Fから所定高さ位置には、パチンコ遊技機2を左右方向に並設設置する設置台を形成するための水平板22が架設されている。水平板22の上面には、パチンコ遊技機2の前面下部に設けられる排出口(図示略)から排出される賞球を貯留する球箱等を載置するための膳板21が載置されているとともに、膳板21の上面には、パチンコ遊技機2を固設するための設置板20が載置されている。これら水平板22、膳板21、設置板20は木板にて構成され、釘やビス等にて後述する外枠100を固定可能とされており、遊技機設置島1の長手方向にわたり水平に架設され、パチンコ遊技機2を設置する設置台を構成している。また、水平板22の下方には化粧パネル23が取り付けられており、これら化粧パネル23により遊技機設置島1の下方の腰板部が被覆されている。尚、本実施例では、パチンコ遊技機2の設置台が水平板22、膳板21、設置板20にて構成されていたが、一枚の板材や角材等にて構成されていてもよい。
【0035】
図3に示すように、パチンコ遊技機2は、打ち出されたパチンコ球が流下する遊技領域(図示略)を形成する遊技盤(図示略)が取り付けられる合成樹脂材からなる前面枠101と、この前面枠101を一側辺を中心に開閉可能に枢支する外枠100と、から構成される。外枠100は、木製の上板100a及び下板100bと、金属材からなる左右側板100c,100dと、により四角枠状に形成され、下板100bをビス等により設置面20aに固定するとともに、上板100aをビス等により図示しない上設置板に固定することで、パチンコ遊技機2を設置板20上に立設固定できるようになっている。
【0036】
また、前面枠101の背面には、遊技の制御を行う遊技制御用マイクロコンピュータが搭載される主基板31、演出の制御を行う演出制御用マイクロコンピュータが搭載される演出制御基板80、賞球の払出制御を行う払出制御用マイクロコンピュータが搭載される払出制御基板37等の各種基板が取り付けられている。また、前述した球タンク6及び球タンク6に供給されたパチンコ球を球払出装置97に誘導する供給通路110や、遊技領域から背面側に誘導されて回収されたパチンコ球(所謂アウト球)が流下する排出通路111や、この排出通路111により誘導されたパチンコ球を排出する排出口112が下面に形成された機構板115(図2参照)が組み付けられている。
【0037】
遊技領域に打ち出され、該遊技領域に設けられた入賞口(図示略)に入賞した入賞球(所謂セーフ球)及びいずれの入賞口にも入賞しなかった非入賞球(所謂アウト球)は、遊技盤の背面側に誘導された後、排出通路111の上流端に設けられた回収部111aに落下し、排出通路111により下方に誘導されて排出口112から下方に排出される。従って、排出口112は、設置面20aである設置面20aよりも上方の所定高さ位置に配置されるが、回収部111aよりも上方位置には設けられない。また、この回収部112aの高さ位置は、遊技領域(図示略)の大きさに応じて上下することがあるため、遊技領域が下方に拡大された場合、回収部111aとともに排出口112の配置位置も下方にずれることがある。
【0038】
図2に示すように、設置板20の前後幅寸法は、パチンコ遊技機2の外枠100の前後幅寸法よりも長寸に形成されており、外枠100は、設置面20aにおける前側に配置される。そして設置面20aにおける外枠100の背面側にはアウトタンク8が配置され、排出口112から排出されて鉛直下方に落下するパチンコ球を受け入れるとともに、受け入れたパチンコ球を回収樋17L,17Rに排出する(図3参照)。
【0039】
図2〜図5及び図17に示すように、アウトタンク8は、パチンコ遊技機2の排出口112から排出されるパチンコ球を受け入れる受入部801と、該受入部801を下方から支持する支持部802と、受入部801にて受け入れたパチンコ球を設置板20の下方、つまり、設置面20aよりも下方位置に設けられた回収樋17L,17Rに排出する排出口803と、からなるタンク本体800と、タンク本体800の支持部802を取り付け可能な取付部が複数箇所に形成されたベース部としてのベース金具900と、から構成されている。
【0040】
図4及び図5に示すように、ベース金具900は、後述する取付ベース830(図7参照)の左右幅寸法よりも長寸の左右幅寸法を有する金属板を屈曲形成することにより構成されている。詳しくは、設置面20a上に載置される第1板状部901と、第1板状部901の後端部にて屈曲して下方に垂設され、設置板20の後端面20bに沿って配置される第2板状部902と、からなり、第1板状部901の四隅には取付孔903が形成され、ビス903aにより設置板20の設置面20a上に固定できるようになっているとともに、第2板状部902の下部左右側には取付孔904が形成され、ビス904aにより膳板21の後端面21aに固定できるようになっている。
【0041】
第1板状部901には、後述するタンク本体800を取り付けるためのビス905aが取り付けられる第1取付孔905が4箇所に形成されており、タンク本体800に取り付けたビス905aを第1取付孔905に挿通して設置板20に螺入することで、タンク本体800を設置面20a上に取り付けできるようになっている。
【0042】
第2板状部902には、設置板20の後端面20b及び膳板21の後端面21aから後方に向けて水平に突出するように連設される連設部906が形成されている。連設部906は、第2板状部902の一部を背面側に突出させるように側面視コ字形に屈曲することにより形成される。連設部906の上面906aは水平をなし、タンク本体800を取り付けるためのビス905aが取り付けられる第2取付孔908が前後左右の4箇所に形成されている。また、内部には木製の内板907が嵌装されており、タンク本体800に取り付けたビス905aを第2取付孔908に挿通して内板907に螺入することで、後述するようにタンク本体800を設置面20aよりも下方位置に取り付けできるようになっている。
【0043】
このようにベース金具900は、タンク本体800を設置板20等からなるパチンコ遊技機2の設置台に取り付けるための金具であって、設置台におけるパチンコ遊技機2の背面側における左右方向の略中央位置に固定される(図2参照)。そして、タンク本体800を取り付け可能な取付部としての第1取付孔903と第2取付孔908とがそれぞれ異なる高さ位置に形成されていることで、後述するように、パチンコ遊技機2の排出口112の高さ位置に応じて、第1取付孔903または第2取付孔908のいずれかに選択的に取り付けできるようになっている。
【0044】
具体的には、設置板20の上面20aに設置される被設置部を構成する第1板状部901と、該第1板状部901の下後方位置に水平に配置される連設部906と、第1板状部901と連設部906とを連結する連結部である第2板状部902と、から構成され、第1板状部901の上面と連設部906の上面906aとはそれぞれ水平に配置され、互いに略平行をなしている。また、第1取付部としての第1取付孔905は第1板状部901の上面に設けられ、第2取付部としての第2取付孔908は連設部906の上面906aに設けられている。そして、第1板状部901の下面、つまり設置板20の設置面20aに設置される被設置面を基準として、該被設置面よりも上方位置に第1取付孔905が設けられ、被設置面よりも下方位置に第2取付孔908が設けられている。
【0045】
尚、本実施例では、ベース部としてのベース金具900は金属製であったが、合成樹脂材等にて構成されていてもよい。
【0046】
次に、アウトタンク本体800の詳細な構造を、図6〜図16にもとづいて説明する。図6は、タンク本体を示す分解斜視図である。図7は、取付ベースを示す斜視図である。図8は、(a)は取付ベースを示す平面図、(b)はC−C断面図、(c)はD−D断面図である。図9は、外部支持脚を示す斜視図である。図10は、内部支持脚を示す斜視図である。図11は、(a)は外部支持脚を示す正面図、(b)は外部支持脚を示す側面図、(c)は外部支持脚を示す底面図である。図12は、(a)は、内部支持脚を示す正面図、(b)は内部支持脚を示す側面図、(c)は内部支持脚を示す底面図である。図13は、受入部を示す平面図である。図14は、ベースタンクを示す底面図である。図15は、図13のE−E断面図である。図16は、図13のF−F断面図である。図17は、受入部の内部構造を示す縦断面図である。図18は、(a)〜(c)はタンク本体の位置調整状態を示す概略図である。
【0047】
尚、以下において、パチンコ遊技機2の正面側からタンク本体800を見た場合を基準として上下左右の向きを説明する。例えば、図6の場合、左斜め下側をタンク本体の前面側、右斜め上側をタンク本体の背面側、右斜め下側をタンク本体の右側、左斜め上側をタンク本体の左側とする。
【0048】
図6に示すように、タンク本体800は、ベース金具900に取り付けられる取付ベース830、取付ベース830の上部に取り付けられる外部支持脚840及び外部支持脚840に取り付けられる内部支持脚850(図10参照)からなる支持部802と、内部支持脚850に取り付けられるとともに、排出口803を有するベースタンク861及びベースタンク861に対して前後方向にスライド移動可能に取り付けられる移動タンク862からなる受入部801と、から主に構成され、取付ベース830、外部支持脚840、内部支持脚850、ベースタンク861及び移動タンク862は合成樹脂材(例えば、ABS樹脂等)にて所定の形状に成形されている。
【0049】
図7及び図8に示すように、取付ベース830は、平面視略横長長方形状に成形された板材からなる。取付ベース830には、上下方向に貫通する取付孔831が四隅に形成されており、その取付孔831にネジ905a(図4及び図8(b)参照)が挿通される。取付ベース830は、長手方向が左右方向に沿うようにベース金具900の第1取付孔905または第2取付孔908に取り付けられる。また、取付ベース830の上面における前端部側及び後端部側には、左右方向に沿って案内溝833が形成されており、各案内溝833の上側開口端部には、案内溝833の前後方向内側に突出するように第1抜止部834が形成されている。また、前後方向の略中央(即ち、案内溝833,833の間)には、左右方向に沿って凹溝835が上方を開口するように凹設されている。この凹溝835の底面には、複数(本実施例では9つ)の円柱836が左右方向に沿って等間隔に立設されていると共に、隣り合う円柱836間を繋ぐように案内板837が立設されている。
【0050】
図9及び図11に示すように、外部支持脚840は、全体が略直方体をなす筒状に成形されており、その下方には底板840aが設けられ、上方が開口するように底板840aの周囲に外側周壁部841が立設されている。底板840aは、中央部が外部支持脚840の内側に突出し、上げ底となるように形成されている。前側及び後側の各外側周壁部841には、その下端部から上方に向かって一対の第1切込部842が形成されている。第1切込部842の間には、鉛直方向下向きに延びるように板状の係合部843が形成されている。また、係合部843の先端部には、側面視で逆三角形状の係合爪843aが形成されている。係合爪843aは、係合部843の先端に近づくに従って細くなるように形成されている。
【0051】
また、底板840aの下面には、移動規制部845が鉛直方向下向きに延びるように形成されている。この移動規制部845は、前後方向に並べて配設された一対の湾曲状の板部材から構成されている。そして、移動規制部845は、外部支持脚840を取付ベース830に取り付けた際、取付ベース830に形成された円柱836及び案内板837を前後方向から挟持するようになっている。また、左側及び右側の各外側周壁部841には、上下方向に延びる案内孔846が形成されている。この案内孔846は、前後方向に延びる複数(本実施例では3つ)の幅広孔847aと、その複数の幅広孔847aとの間に連設された幅狭孔847bとから構成されている。
【0052】
このように構成された外部支持脚840は、外部支持脚840の係合部843を取付ベース830の案内溝833に挿入することによって取付ベース830に対して取り付けられる。このとき、外部支持脚840は、係合部843の係合爪843aが案内溝833の第1抜止部834に係合されると共に、移動規制部845が円柱836及び案内板837に嵌合されるため、取付ベース830に対して上下方向及び前後方向への移動が拘束された状態で取り付けられる。その一方で、外部支持脚840は、左右方向から所定の力を加えることで、取付ベース830に対して左右方向への移動が許容された状態で取り付けられる。即ち、外部支持脚840は、左右方向から所定の力を加えると、左右方向移動規制部845が円柱836と干渉して前後方向外側に広がるように弾性変形し、円柱836の挟持を解除するため、左右方向に移動させることが可能となる。なお、外部支持脚840は、円柱836が等間隔で左右方向に沿って複数立設されているので、左右方向への移動の際には円柱836の間隔毎に位置決めされ、段階的に移動する。
【0053】
このように取付ベース830の案内溝833、円柱836、案内板837と外部支持脚840の係合部843、移動規制部845とによって、受入部801を左右方向へ移動させる左右位置調整機構が構成されている。
【0054】
図10及び図12に示すように、内部支持脚850は、全体が略直方体をなす筒状に成形されており、その内部には底板850aが設けられ、上方と下方が開口するように底板850aの周囲に内側周壁部851が立設されている。内部支持脚850は、外部支持脚840の内側に嵌め込まれて取り付けられるため、外部支持脚840の内側に嵌め込むことが可能な大きさとされている。そして、前側及び後側の各内側周壁部851の下端部は、左右方向中央部が長方形状に切り欠かれており、外部支持脚840の底板840aの形状に対応した形状となっている(図12(a)参照)。
【0055】
また、左側及び右側の各内側周壁部851には、その下端部から鉛直方向上向きに延びるように一対の第2切込部852が形成されている。第2切込部852の間には、鉛直方向下向きに延びるように板状の上下係合部853が形成されている。上下係合部853の先端には、内側周壁部851に対して左右方向外側に突出し、平面視凸状をなす係合凸部853aが形成されている。尚、係合凸部853aは、内部支持脚850を外部支持脚840に嵌め込んだ際に外部支持脚840の案内孔846に係合されるようになっている。また、係合凸部853aの先端部には操作部853bが形成されており、該操作部853bは外部支持脚840の外側周壁部841よりも外側に突出するようになっている。
【0056】
また、左側及び右側の各内側周壁部851の上端部には、左右方向外側に突出するように前後一対の係合部854が形成されている。係合部854は、その全体が略L字形状をなし、基端側から所定距離だけ左右方向外側に延出された後、先端部が上方を向くように屈曲されている。そして、係合部854の先端部には、側面視で三角形状の案内爪854aが形成されている。案内爪854aは、係合部854の先端に近づくに従って細くなるように形成されている。また、左側及び右側の各内側周壁部851には、その上端部から鉛直方向下向きに延びるように一対の第3切込部855が形成されている。第3切込部855の間には、鉛直方向上向きに延びるように板状の移動規制部856が形成されている。移動規制部856の先端には、前後方向に沿って並列された複数の鋸歯からなるラック856aが左右方向外側に突出形成されている。また、前側及び後側の各内側周壁部851の上端部には、前後方向外側に突出する左右一対の補強板857が前後にそれぞれ形成されている。各補強板857の略中央には、前後方向に延びる左右一対の支持用挟持板858が立設されている。
【0057】
このように構成された内部支持脚850は、外部支持脚840の内側に嵌め込むことによって外部支持脚840に対して取り付けられる。このとき、内部支持脚850は、その略半分が外部支持脚840に収容されるため、外部支持脚840に対して左右方向及び前後方向への移動が拘束された状態で取り付けられる。その一方で、内部支持脚850は、外部支持脚840の案内孔846(幅広孔847a)に内部支持脚850の係合凸部853aが係合され、外部支持脚840に対して上下方向への移動が許容された状態で取り付けられる。即ち、内部支持脚850は、外部支持脚840の外側周壁部841よりも外側に突出する各係合凸部853aの先端部(操作部853b)を指先で挟み、係合凸部853aを内側に弾性変形させるように力を加えると、係合凸部853aと案内孔846(幅広孔847a)との係合状態が解除され、上下方向に移動させることが可能となる。なお、内部支持脚850は、案内孔846を構成する幅広孔847a間を移動できるようになっている。本実施例では、外部支持脚840(案内孔846)と内部支持脚850(係合凸部853a)によって、受入部801を上下方向へ移動させる上下位置調整装置が構成されている。つまり、支持部802は上下に伸縮可能に形成されている。
【0058】
図13及び図14に示すように、受入部801は、内部支持脚850に取り付けられるベースタンク861と、該ベースタンク861に対して前後方向にスライド移動可能に取り付けられる移動タンク862と、から構成されている。
【0059】
ベースタンク861は、略四角形の平板状に形成された第1底部863と、該第1底部863の後側の縁から立設された壁部としての後方壁部864と、該第1底部863の左右両側の縁から立設された壁部としての第1側壁部865とから構成されている。即ち、ベースタンク861は、第1底部863の3辺からコ字状に前記各壁部864,865が立設されており、上方と前方が開口されている。また、第1底部863は、前方開口部から後方壁部864に向かって下るように緩やかに傾斜している。
【0060】
第1底部863の下面には、図14に示すように、前後方向に延びる左右一対の案内部866が形成されている。案内部866の先端部には、第1底部863の左右方向内側に突出するように突出部866aが形成されている。突出部866aは、前後方向に沿って形成されている。そして、案内部866は、第1底部863の傾斜に合わせて後端部から前端部に向かって上下方向(鉛直方向)の幅が大きくなるように形成されている。また、第1底部863の下面には、案内部866よりも内側(第1底部863の中央寄り)に、前後方向に延びる左右一対の案内板867が形成されている。左右の案内板867各々の対向面には、前後方向に沿って並列された複数の鋸歯からなるラック867aが突設されている。また、案内部866よりも外側(第1底部863の左右側)には、前後方向に延びる左右一対の案内板897が形成されている。左右の案内板897各々の対向面には、前後方向に沿って並列された複数の鋸歯からなるラック897aが突設されている。
【0061】
さらに、第1底部863の下面には、案内板867よりも内側(第1底部863の中央寄り)に、前後方向に延びる左右一対の支持板868が形成されている。そして、案内板867及び支持板868は、前述した案内部866と同様に、第1底部863の傾斜に合わせて後端部から前端部に向かって上下方向(鉛直方向)の幅が大きくなるように形成されている。
【0062】
また、第1底部863には、各第1側壁部865の近傍に、平面視で四角形状のスライド位置決め孔875が複数(各4つずつ)形成されている。スライド位置決め孔875は、前後方向に沿って所定間隔を空けて配設されている。また、第1底部863には、後方壁部864の近傍に、弾性体板891を取着するための取付孔876が所定間隔を空けて複数(本実施例では、3つ)形成されている。さらに、第1底部863の上面には、前端部から後端部に向かって延びるスライド用溝部877が形成されている。また、各第1側壁部865の上端には、左右方向内側に突出するように第2抜止部878が形成されている。
【0063】
このように構成されたベースタンク861(受入部801)は、内部支持脚850の係合部854をベースタンク861の案内部866(突出部866a)に係合することによって内部支持脚850に対して取り付けられる。このとき、ベースタンク861は、案内板867のラック867aが移動規制部856のラック856aに係合されると共に、支持板868が補強板857の支持用挟持板858に挟持されるため、内部支持脚850に対して上下方向及び左右方向への移動が拘束された状態で取り付けられる。その一方で、ベースタンク861は、前後方向から所定の力を加えることで、内部支持脚850に対して前後方向への移動が許容された状態で取り付けられる。即ち、ベースタンク861は、前後方向から所定の力を加えると、案内板867に係合されている内部支持脚850の移動規制部856が左右方向内側に互いに近づくように弾性変形し、前後方向に移動させることが可能となる。なお、ベースタンク861は、案内板867のラック867aと移動規制部856のラック856aとの係合によって、前後方向に段階的に移動させることができる。本実施例では、ベースタンク861(案内部866、案内板867)と内部支持脚850(係合部854、移動規制部856)によって、受入部801を前後方向へ移動させる前後位置調整機構が構成されている。
【0064】
また、図13に示すように、ベースタンク861の後方壁部864の後方には、パチンコ遊技機2の排出口112から排出されて受け入れた排出球を回収樋17L,17R側に排出する排出シュート869が一体成形されている。そして、後方壁部864の左右方向中央には、ベースタンク861(及び移動タンク862)側と排出シュート869側を連通させる排出口864aが形成されている。従って、受入部801で受け入れた排出球は、排出口864aを通過して排出シュート869に排出されるようになっている。
【0065】
排出シュート869は、筒状の周壁部871により平面視横長長方形状に形成され、周壁部871により囲まれた内部中央には、図16に示すように、排出球を排出する傾斜排出口803を切り替える(排出球の排出方向(左方向又は右方向)を切り替える)切替部材873が取り付けられている。
【0066】
切替部材873は、上下方向を向く垂直片873aと、垂直片873aの下端から一側方に向けて下方に傾斜するように延設された傾斜片873bと、から正面視略L字形に形成され、傾斜片873bは、周壁部871の左右側との間に排出球を排出可能な大きさを有する排出口803を形成可能な長さを有している。垂直片873aの上部には前後一対の差込片873cが形成されており、周壁部871および後方壁部864に形成された切込溝870(図6参照)に差込片873cを上方から差し込むことで、切替部材873を右向きまたは左向きに取り付けできるようになっている。向きを切り替えたいときは、一度上方に抜き取り、向きを変えた後に左右反対側の切込溝870に差込片873cを上方から差し込めばよい。
【0067】
周壁部871の左右側の下端部には、排出球を計数する球計数器826を取り付けるための計数機取付部材872を着脱可能とする取付部が形成されており、計数機取付部材872を排出シュート869の左側または右側に付け替えできるようになっている。
【0068】
このように、切替部材873を例えば正面から見て右向きに排出シュート869に取り付けることで(図16中実線参照)、排出口864aを通過して排出シュート869に排出された排出球は、傾斜片873bの上面に形成された誘導路により排出シュート869の右側に向けて流下され、傾斜片873bの先端と周壁部871との間に形成された右側の排出口803から排出される。そして下方に取り付けた球計数器826内を流下し、球計数器826の下面に形成された排出口826aから排出され、排出シュート826bを介して側部樋17L,17Rに排出される。
【0069】
また、排出シュート869の左右側の周壁部871には、図13及び図16に示すように、切替部材873を介して傾斜片873b上を誘導案内された排出球を整列させる球均し部材874を取り付けるための球均し部材取付孔(図示略)が形成されており、排出口803の形成位置に応じて左右に付け替えできるようになっている。
【0070】
図13に示すように、移動タンク862は、略四角形状の平板状に形成された第2底部883と、該第2底部883の前側の縁から立設された壁部としての前方壁部884と、該第2底部883の左右両側の縁から立設された壁部としての第2側壁部885とから構成されている(図13参照)。即ち、移動タンク862は、第2底部883の3辺からコ字状に前記各壁部884,885が立設されており、上方と後方が開口されている。また、第2底部883は、前方壁部884から後方開口部に向かって下るように緩やかに傾斜している。また、前方壁部884の内面には、第2底部883の上面に敷設される弾性体板891(図17参照)を上方から押える柱状のゴム押え890が複数箇所に突設されている。なお、このゴム押え890の突出長さ寸法は、第2底部883上のパチンコ球が前方壁部884の内面に当接した状態において該パチンコ球に当接しない長さ寸法に形成されていることが好ましく、このようにすれば、パチンコ遊技機2の排出口112から排出されたパチンコ球がゴム押え890に落下してゴム押え890が破損することが防止される。
【0071】
また、左右方向において、移動タンク862の第2底部883の長さ寸法は、第1底部863の長さ寸法よりも僅かに短く形成されている。即ち、左右方向において、第2側壁部885間の長さ寸法は、第1側壁部865間の長さ寸法よりも僅かに短く形成されている。そして、移動タンク862は、ベースタンク861の前方開口側と移動タンク862の後方開口側とを対向させてベースタンク861の内側にスライド移動させ、ベースタンク861内に第2底部883及び第2側壁部885の一部が収容されるようになっている(図6及び図13参照)。それと共に、第2底部883の一部は、第1底部863の上に重なり、また、第1側壁部865の内側と第2側壁部885の外側の一部は、互いに摺接するようになっている。
【0072】
このようにベースタンク861と移動タンク862が取り付けられると、受入部801は、第1底部863と第2底部883からなる底面が前方壁部884、後方壁部864、及び第1,第2側壁部865,885によって囲まれ、上方が開口した有底箱状となる。また、移動タンク862は、前述のようにベースタンク861内に収容されるため、該ベースタンク861に対して前後方向にスライド移動可能に取り付けられることになる(図16参照)。そのため、受入部801の底面の面積(底面積)は、移動タンク862をスライド移動させることによって前後方向に拡縮される。尚、本実施例では、ベースタンク861と移動タンク862を取り付けた状態において、第1底部863の底面積と第2底部883の底面積を合わせた全体面積から、第1底部863と第2底部883とが重なっている重複面積を引いた部分の面積が受入部801の底面積となる。
【0073】
移動タンク862は、ベースタンク861の内側に収容された際、図示しない抜止部が所定箇所に係合することにより、ベースタンク861の前方開口部から前方に向けて抜け出ないようになっている。また、ベースタンク861の内側に収容された際、第2側壁部885の上端部が第1側壁部865の第2抜止部878に係合することによって、ベースタンク861の上方開口部から上方に向けて抜け出ないようになっている。
【0074】
また、第2底部883の下面左右側には、鉛直方向上向きに延びるように板状の移動規制部888が形成されている。移動規制部888の先端には、前後方向に沿って並列された複数の鋸歯からなるラック888aが左右方向外側に突出形成されている。よって、移動タンク862をベースタンク861に収容することで、ベースタンク861の下面に形成されたラック897aに移動タンク862のラック888aが係合するため、所定の力を加えることで前後方向に段階的に移動させることができる。
【0075】
また、第2底部883の中央位置には左右一対の切込溝889が前後方向に延びるように形成されている。これにより、第2底部883の左右方向の中央部は、前方壁部884からのみ連設されてなる舌片部とされていることで、弾性力を有しており、これにより上方から落下してくる排出球の衝撃を吸収して飛散や第2底部883の破損等を防止できるようになっている。
【0076】
以上のように構成された移動タンク862をベースタンク861に対してスライド移動可能に取り付けることにより、底面積を拡縮自在な受入部801が構成されるようになっている。そして、この受入部801の底面には、弾性体板891が敷設されるようになっている(図15,17参照)。
【0077】
このようにタンク本体800は、図18(a)に示すように、取付ベース830に対して外部支持脚840が左右方向にスライド移動可能に設けられていることで、パチンコ遊技機2の排出口112の配置位置に応じて、支持部802に対して受入部801を左右方向に移動することで、受入部801の左右位置調整ができるようになっている。また、球計数器826の取り付け位置を左側または右側に変更することができるため、取付ベース830に対する外部支持脚840の配置位置に応じて、ベース金具900の連設部906との干渉を避けるように配置することが可能である。
【0078】
また、図18(b)に示すように、外部支持脚840に対して内部支持脚850が上下方向に移動可能に設けられていることで、パチンコ遊技機2の排出口112の配置位置に応じて、支持部802に対して受入部801を上下方向に移動することで、受入部801の上下位置調整ができるようになっている。
【0079】
また、図18(c)に示すように、内部支持脚850に対してベースタンク861が前後方向に移動可能に設けられていることで、パチンコ遊技機2の排出口112の配置位置に応じて、支持部802に対して受入部801を前後方向に移動することで、受入部801の前後位置調整ができるようになっている。
【0080】
次に、このように構成されたアウトタンク8の取付状況を図19及び図20にもとづいて説明する。図19は、タンク本体を第1取付孔に取り付けた状態を示す図である。図20は、タンク本体を第2取付孔に取り付けた状態を示す図である。
【0081】
図19には、設置台を構成する設置板20の設置面20a上に固定されたパチンコ遊技機2A,2Bの背面側にアウトタンク8A,8Bが配置された状態が示されている。具体的には、図中左右側のパチンコ遊技機2A,2Bの排出口112は、パチンコ遊技機2A,2Bに対して左右方向の略中央位置であって(図3参照)、前面枠101の背面から所定幅(例えば約10cm)離れた位置に配置されている。また、パチンコ遊技機2A,2Bは製造メーカーまたは機種が異なるものであるため、図中左側のパチンコ遊技機2Aにおける設置面20aから排出口112までの高さ幅寸法L1に対し、図中右側のパチンコ遊技機2Bにおける設置面20aから排出口112までの高さ寸法L2の方が大きい(L1<L2)。つまり、パチンコ遊技機2Bの排出口112は、パチンコ遊技機2Aの排出口112よりも高い位置に配置されている。
【0082】
一方、アウトタンク8A,8Bにおいては、ベース金具900は、パチンコ遊技機2A,2Bの背面側における左右方向の中央位置に固定されており、タンク本体800は、取付ベース830がベース金具900の第1取付孔905にネジ905aにより取り付けられている(図4及び図5参照)。このように取付ベース830を第1取付孔905に取り付けた状態において、排出口112の直下に支持部802が配置される。また、球計数器826が連設部906と干渉することを避けるため、受入部801は支持部802に対して後側にずらした後位置に配置される。
【0083】
また、アウトタンク8A,8Bは、外部支持脚840に対して内部支持脚850を最下位置に配置したときに、取付ベース830、外部支持脚840及び内部支持脚850、受入部801それぞれの上下幅寸法の合算値であるタンク本体800の上下幅寸法がP1となり、外部支持脚840に対して内部支持脚850を最上位置に配置したときにタンク本体800の上下幅寸法がP2となる(P1<P2)。そしてタンク本体800の上下幅寸法の最大値であるP2は、設置面20aから排出口112までの高さ寸法L1よりも小さいため、いずれも第1取付孔905に取り付けることが可能である(P1<P2<L1<L2)。
【0084】
よって、アウトタンク8Aは、タンク本体800の上下幅寸法をP1とした状態で第1取付孔905に取り付け、アウトタンク8Bは、タンク本体800の上下幅寸法をP2とした状態で第1取付孔905に取り付けることができる。すなわち、パチンコ遊技機2Aの排出口112よりもパチンコ遊技機2Bの排出口112の方が高い位置に配置されているため、アウトタンク8Bのタンク本体800を上下幅寸法P2とした状態で第1取付孔905に取り付けることで、受入部801を排出口112に近づけることができるため、排出口112から排出され受入部801に落下するまでの距離が長くなって、受入部801上に落下したパチンコ球が周囲に飛散することが防止される。
【0085】
また、排出口112の直下に配置される受入部801を支持する支持部802自体も排出口112の直下に配置されることで、パチンコ球が受入部801上に落下した衝撃を受入部801だけでなく支持部802でも吸収できるため、受入部801の振動が防止されるとともに、受入部801の破損等が効果的に防止される。
【0086】
尚、アウトタンク8Aではタンク本体800の上下幅寸法を最小値であるP1とし、アウトタンク8Bではタンク本体800の上下幅寸法を最大値であるP2としたが、本実施例では、外部支持脚840に対する内部支持脚850の高さ位置を3段階で調整できるため、排出口112の高さ位置に応じて外部支持脚840に対する内部支持脚850の高さ位置を中間位置としてもよい。
【0087】
図20には、設置面20aから排出口112までの高さ幅寸法L3,L4が、図19に示すパチンコ遊技機2Aの高さ幅寸法L1よりも小さい、つまり排出口112がより低い位置に配置されたパチンコ遊技機2C,2Dの背面側にアウトタンク8A,8Bが配置された状態が示されている。また、図中左側のパチンコ遊技機2Cにおける設置面20aから排出口112までの高さ幅寸法L3に対し、図中右側のパチンコ遊技機2Dにおける設置面20aから排出口112までの高さ寸法L4の方が大きい(L3<L4)。つまり、パチンコ遊技機2Dの排出口112は、パチンコ遊技機2Cの排出口112よりも高く、パチンコ遊技機2A,2Bの排出口112よりも低い位置に配置されている(L1<L2<L3<L4)。
【0088】
設置面20aから排出口112までの高さ幅寸法L3は、タンク本体800の上下幅寸法の最小値であるP1よりも小さく(L3<P1)、また、設置面20aから排出口112までの高さ幅寸法L4は、タンク本体800の上下幅寸法の最大値であるP2よりも小さい(L4<P2)。このように排出口112が極端に低い位置に配置されているパチンコ遊技機2C,2Dの背面側にアウトタンク8A,8Bを配置する場合、タンク本体800の上下幅寸法を最小値であるP1としても、取付ベース830と外部支持脚840及び内部支持脚850とからなる支持部802が邪魔になって排出口112が形成される機構板115に受入部801が干渉してしまい、取付ベース830を第1取付孔905に取り付けることができない。
【0089】
そこで、取付ベース830を、第1取付孔905よりも後側下方位置に形成された第2取付孔908にネジ905aにより取り付けることで、取付ベース830を設置面20aよりも低い位置に取り付けることができる。すなわち、支持部802の下部を設置面20aよりも下方にずらして取り付けることができるため、受入部801を排出口112の直下に配置することが可能となる。
【0090】
このように、タンク本体800の上下幅寸法P1よりも設置面20aから排出口112までの高さ幅寸法L3,L4が小さい場合、つまり排出口112が極端に低い位置に配置されている場合でも、取付ベース830を第2取付孔908に取り付けることで、受入部801のみを設置面20aと排出口112との間に差し込んで排出口112の直下に配置することができる。
【0091】
尚、このように取付ベース830を第2取付孔908に取り付けた場合、アウトタンク本体800の配置位置がパチンコ遊技機2C,2Dから遠ざかることになるため、受入部801は支持部802に対して前側にずらした前位置に配置することで、受入部801を極力前方に配置することができるとともに、ベースタンク861に対して移動タンク862を前方にスライド移動させることで、受入部801の底面積、つまり球受面積を前方に拡大することができるため、排出口112から落下されるパチンコ球を受入部801にて確実に受け入れることが可能となる。
【0092】
また、パチンコ遊技機2Cの排出口112よりもパチンコ遊技機2Dの排出口112の方が若干高い位置に配置されているため、アウトタンク8Dのタンク本体800の上下幅寸法を最大値であるP2とすることで、受入部801を排出口112に近づけてパチンコ球の飛散を防止することができる。
【0093】
尚、アウトタンク8Cではタンク本体800の上下幅寸法を最小値であるP1とし、アウトタンク8Dではタンク本体800の上下幅寸法を最大値であるP2としたが、本実施例では、外部支持脚840に対する内部支持脚850の高さ位置を3段階で調整できるため、排出口112の高さ位置に応じて外部支持脚840に対する内部支持脚850の高さ位置を中間位置としてもよい。
【0094】
このようにアウトタンク8は、パチンコ遊技機2の排出口112と受入部801との離間幅が大きいと、排出口112から受入部801に落下した排出球が飛散して球計数器826にて計数できなくなるため、排出口112が高い位置にある場合には受入部801を極力近づけることができるように、設置面20a上に立設される柱状の支持部802により受入部801を下方から支持するとともに、特に排出口112の高さ位置は複数種のパチンコ遊技機2で微妙に異なることがあるため、複数種のパチンコ遊技機2に対応して設置するには支持部802に高さ位置調整機構を設けて受入部801の高さ位置を微調整可能とする必要がある。しかし、近年においては、遊技盤に設けられる演出表示装置や役物等の大型化に伴い遊技領域が下方に拡大され、これに応じて排出口112がより一層低い位置に配置される傾向があるため、この種のパチンコ遊技機2に対応してアウトタンク8を設置する場合に支持部802が邪魔になることがあるが、ベース金具900を用いれば、取付ベース830を設置面20aよりも下方位置に取り付けることができるため、支持部802があっても受入部801を排出口112の直下に配置することができる。
【0095】
以上説明したように、本発明の実施例としてのアウトタンク8A,8B及びタンク本体800のベース金具900にあっては、支持部802の取付ベース830を第1取付部である第1取付孔905に取り付けることで、受入部801上に落下したパチンコ球が飛散しにくいようにパチンコ遊技機2の排出口112に受入部801を近づけて配置することができる。また、支持部802の取付ベース830を第2取付部である第2取付孔908に取り付けることで、支持部802の少なくとも一部を設置台である設置板20の設置面20aよりも下方に逃すことができるので、設置面20aからパチンコ遊技機2の排出口112までの高さ寸法がタンク本体800の上下幅寸法よりも小さい場合、つまり排出口112が極端に低い位置にある場合でも、排出口112の下方に受入部801を配置することができる。よって、ベース金具900の固定位置を変更しなくても、設置板20の設置面20aから排出口112までの高さ位置が異なる遊技機にも対応してタンク本体800を配置することができ、これにより複数種類のパチンコ遊技機2の排出口112の高さ位置に合わせてタンク本体800を設計変更しなくて済むため、製造コストを低減できる。
【0096】
また、ベース金具900は、設置板20の設置面20aに沿うように当接して配置される第1板状部901と、第1板状部901の後端部から下方に垂設され、設置板20の後端面20bに沿うように当接して配置される第2板状部902と、から構成され、第1取付孔905は第1板状部901に設けられ、第2取付孔908は第2板状部902から連設された連設部906の上面に設けられている。よって、支持部802の取付ベース830を第1取付孔905に取り付けた場合は、受入部801上にパチンコ球が落下したときの衝撃を設置板20の設置面20aにて受けることができ、支持部802の取付ベース830を第2取付孔908に取り付けた場合は、受入部801上にパチンコ球が落下したときの衝撃を設置板20の後端面20bにて受けることができるため、パチンコ球の落下時の衝撃によりベース金具900やタンク本体800に振動が生じてパチンコ球が飛散し、球計数器826にて計数できなくなることが防止されるとともに、振動によるベース金具900の破損が防止される。
【0097】
特に第2板状部902の下端はネジ904aにより膳板21の後端面21aに強固に固定されていることで、第2板状部902の後端面21aに対するガタツキが確実に防止されるので、連設部906の安定性がより高まる。
【0098】
また、第2取付孔908は、水平に突出された連設部906の上面906aに形成されていることで、取付ベース830を第1取付孔905と同じように水平に取り付けできるばかりか、連設部906は金属板をコ字形に屈曲形成することで構成されているため、1枚板で形成した場合よりもガタツキが少ないので、振動等が発生しにくい。
【0099】
また、本実施例では、ベース金具900は、設置板20の設置面20aに当接する第1板状部901と、第1板状部901の後端部から下方に垂設され、設置板20の後端面20bに当接する第2板状部902と、から構成されていたが、設置板20の後端面20bが設置面20aから下方に向けて斜め後方に傾斜して延設されているものであれば、後端面20bに対応して第2板状部902を第1板状部901に対し傾斜状に延設すればよい。
【0100】
また、取付ベース830に形成された取付孔831は、第1取付孔905および第2取付孔908に対し共通の取付孔(被取付部)であるため、取付ベース830に、第1取付孔905および第2取付孔908双方に取り付けるための取付孔をそれぞれ別個に形成する必要がないので、構造が簡素化されるとともに、第1取付孔905または第2取付孔908に同じネジ905aを用いて選択的に取り付けることができる。
【0101】
このようにベース金具900は、遊技機設置島1を構成するとともに重量のある複数台のパチンコ遊技機2を設置するための剛性の高い設置台を構成する設置板20の設置面20a及び後端面20b,21aに沿って強固に取り付けられることで、排出口112から1分間に約100球近く連続的に排出されて受入部801上に落下されるパチンコ球を安定して受け入れることができるため、衝撃によるタンク本体800の振動の発生や破損等を防止できる。
【0102】
また、本実施例では、タンク本体800をベース金具900に形成された第1取付孔905または第2取付孔908のいずれかに選択的に取り付け、取り外し可能とする取付手段としてネジ905aが適用されていたが、取付手段は種々に変更可能であり、例えば弾性係止部による係止や、マグネット、面ファスナー等の取付手段を適用可能である。また、これらネジ、弾性係止部、マグネット、面ファスナー等の取付手段も、取付ベース830を第1取付部および第2取付部に取り付ける際に共通して使用可能な単一の取付手段を用いることができるため、第1取付部および第2取付部それぞれに対応する2以上の取付手段を用意しなくてもよい。
【0103】
また、本実施例では、アウトタンク本体800の支持部802の一部を構成する取付ベース830をベース金具900の第1取付孔905または第2取付孔908のいずれかに取り付け可能とされていたが、例えば取付ベース830を2つ用意し、一方を第1取付孔905に、他方を第2取付孔908にそれぞれ予め取り付けておき、該第1の取付ベース830または第2の取付ベース830に外部支持脚840を選択的に取り付けできるようにしてもよい。
【0104】
また、受入部801は、ベースタンク861に対して移動タンク862を前後にスライド移動させることで、パチンコ遊技機2の前後方向に底面(パチンコ球の受入面)の面積を拡大または縮小可能に設けられていることで、取付ベース830を第1取付孔905に取り付けることによりタンク本体800の配置位置がパチンコ遊技機2に近づいた場合でも、取付ベース830を第2取付孔908に取り付けることによりタンク本体800の配置位置がパチンコ遊技機2から遠ざかった場合でも、受入部801だけは排出口112の直下に配置することができる。
【0105】
また、受入部801は、支持部802に対して前後にスライド移動させることができることで、取付ベース830を第1取付孔905に取り付けることによりタンク本体800の配置位置がパチンコ遊技機2に近づいた場合でも、取付ベース830を第2取付孔908に取り付けることによりタンク本体800の配置位置がパチンコ遊技機2から遠ざかった場合でも、受入部801だけは排出口112の直下に配置することができる。
【0106】
尚、本実施例では、図19に示すようにタンク本体800を第1取付孔905に取り付けた場合に、連設部906と球計数器826(排出口803,826a)との干渉を避けるために、支持部802に対して受入部801を後位置に配置するようにしていたが、例えば図21(a)に示す変形例としてのタンク本体800Aのように、タンク本体800に対して、球計数器826を上下方向に延びる回動軸心を中心に、左右方向を向く第1姿勢と、前後方向を向く第2姿勢と、の間で回動可能に設け、図21(b)に示すように、タンク本体800を第1取付孔905に取り付けた場合に、タンク本体800に対して球計数器826を第1姿勢とすることで、タンク本体800に対して排出口826aの配置位置のみを後側にずらして、排出球を連設部906や設置板20上に落下させることなく、側部樋17L,17Rに直接落下させることができるようにしてもよい。
【0107】
このようにすれば、支持部802に対して受入部801を後位置に配置しなくて済み、これにより受入部801を極力前側に配置することができるため、パチンコ球をより安定して受け入れることが可能となる。また、排出口826aの配置位置を前後に移動することでなく、例えば、排出球の排出方向を変更することで、排出球を連設部906や設置板20上に落下させることなく、側部樋17L,17Rに直接落下させることができるようにしてもよい。具体的には、例えば球計数器826をタンク本体800に対して水平軸を中心に回動可能に設ければ、下方に向けて開口している排出口826aの向きを前方または後方に変更することができるばかりか、さらに垂直軸を中心に回動可能に設ければ、排出口826aの向きを左右方向にも変更することができる。
【0108】
また、図19及び図20に示すパチンコ遊技機2A〜2Dの排出口112は、第1取付孔905の直上位置付近に配置されていたが、例えば図22に示すパチンコ遊技機2Eのように、排出口112が外枠100の下板100bの直上付近に配置される場合、移動タンク862の前後幅寸法を長寸として、受入部801の球受面積を前方に大きく拡大できるようにしてもよい。このようにすれば、タンク本体800を第2取付孔908に取り付けた場合でも、排出口112の直下に受入部801を配置することができる。
【0109】
図23には、本発明の変形例としてのベース金具950が示されている。本実施例のベース金具900は、タンク本体800の取付ベース830を取り付ける本体取付部として、ネジ905aにより取り付けるための第1取付孔905及び第2取付孔908が形成されていたが、タンク本体800のベース金具900への取り付けはネジのネジ孔への止着によるものに限定されるものではない。
【0110】
具体的には、図23に示すように、ベース金具950は、設置板20の設置面20a及び膳板21の後端面21aにネジ止めされるベース板951と、ベース板951の左右両側辺から上方に屈曲することにより立設された左右一対の支持板952,952と、から構成されている。ベース板951は、設置板20の設置面20aに配置される水平片951aと、水平片951aの後端から下方に屈曲され、後端面20b,21aに沿って配置される垂直片951bと、から側面視L字形に形成される。
【0111】
支持板952,952は、水平片951aの左右側辺に沿って上方に立設される帯状部と、垂直片951bの左右側辺に沿って後方に突出するように延設される突出部と、からなり、設置面20aや後端面20b,21aに対して垂直に設けられる。そして支持板952,952には、前後方向に延設される直線状の水平溝953と、水平溝953の後部から下方に連設される前後一対の垂直溝954と、垂直溝954の下端から斜め前方に延びる短寸の前後一対の傾斜溝955aと、傾斜溝955aと水平溝953との間に形成される短寸の前後一対の傾斜溝955bと、からなる溝部が形成されている。
【0112】
一方、取付ベース830の左右側面には、各溝部を挿通可能なネジ部を有するネジピン960が螺入可能なネジ孔961がそれぞれ前後に形成されており、前後一対のネジピン960を左右側からそれぞれ溝部に挿通してネジ孔961に螺入して締め付けることで、取付ベース830を所定箇所に固定することができる。
【0113】
例えば、取付ベース830を水平片951a上に配置した状態で、前後一対のネジピン960を左右側からそれぞれ水平溝953に挿通して前後のネジ孔961にそれぞれ螺入して締め付けることで、取付ベース830を設置面20aの直上位置に取り付けることができる。
【0114】
また、取付ベース830を設置板20の後側に配置した状態で、前後一対のネジピン960を左右側からそれぞれ垂直溝954から連設された傾斜溝955aまたは傾斜溝955bのいずれかに挿通して前後のネジ孔961にそれぞれ螺入して締め付けることで、取付ベース830を設置面20aよりも下方に取り付けることができる(図24(b)参照)。
【0115】
すなわち、水平溝953は、取付ベース830を設置面20aよりも上方位置に取り付け可能な第1取付部を構成し、垂直溝954及び傾斜溝955a,955bは、取付ベース830を設置面20aよりも下方位置に取り付け可能な第2取付部を構成している。
【0116】
また、第1取付部を構成する水平溝953は、帯状部から突出部にかけて、つまり設置面20aの直上位置から設置板20の後方に向けて前後方向に延設されているので、取付ベース830を前後方向の任意の位置に取り付けることができる。特に、取付ベース830を水平溝953の後側に配置すれば、設置面20aよりも上後方位置に取付ベース830を配置することも可能である。
【0117】
また、第2取付部を構成する下側の傾斜溝955a及び上側の傾斜溝955bは、設置面20aよりも後下方位置に形成されているため、取付ベース830を上下方向の任意の位置に取り付けることができる。
【0118】
また、このように第1取付部が前後方向に延びる溝部にて構成され、第2取付部が上下方向に延びる溝部にて構成されていることで、取付ベース830の前後・上下位置を微調整することが可能となる。さらに、第1取付部を構成する水平溝953と第2取付部を構成する垂直溝954とが連通していることで、パチンコ遊技機2の交換等に伴って取付ベース830の取付位置を変更する場合、ベース金具900からタンク本体800を取り外さなくても、ネジピン960を緩めて溝に沿って取付ベース830を移動させることで簡単に取付位置を変更することができる。
【0119】
また、取付ベース830を、設置板20の設置面20a及び後端面20bに対して垂設される左右一対の支持板952,952により左右側から支持されることで、1枚の水平板上に取り付ける場合よりも上下方向の剛性が高まるため、安定してタンク本体800を支持できる。また、支持板952,952との間に空間が形成される、つまり第1取付部と第2取付部とが垂直面に形成されることで、取付ベース830を第1取付部としての水平溝953に取り付けた場合において、排出口826aの下方が大きく開放されるため、排出球がベース金具950に接触することを回避できる。また、支持板952,952は垂直姿勢で配置されるため、取付ベース830を第1取付部としての水平溝953に取り付けた場合において、排出口826aの直下に支持板952,952が配置されていても、排出方向を僅かにずらすだけで排出球がベース金具950に接触することを回避できる。
【0120】
また、第1取付部としての水平溝953の後部が、第2取付部としての垂直溝954の上方に形成されていても、第2取付部としての垂直溝954に取付ベース830を取り付ける際に、その上方に形成される第1取付部としての水平溝953の後部等がアウトタンク本体800に干渉することがないため、第2取付部の直上に第1取付部を設けることが可能となる。
【0121】
また、特に図示はしないが、水平溝953の所定箇所から、前後一対の垂直溝を上方に向けて延設すれば、第1取付部を水平溝953よりも上方位置にも形成することが可能となるため、第1取付部における上下位置調整が可能となる。さらに、垂直溝954の上部位置に取付ベース830を取り付けたときに、該取付ベース830の取付位置が設置面20aと同高さ位置または上方位置であれば、垂直溝954の上部は第1取付部を構成し、下部は第2取付部を構成することになる。また、このように取付ベース830を設置面20aと同高さ位置に取り付けてもよい。
【0122】
図24には、本発明の変形例としてのベース金具970が示されている。前記実施例のベース金具900は、第2板状部901に後方に突出する連設部906を形成し、該連設部906の水平な上面906aに第2取付孔908を形成したが、必ずしも水平面上に第2取付孔908を形成しなくても、垂直面に第2取付孔を形成してもよい。すなわち、第1取付孔と第2取付孔とは互いに向きが異なる面に形成されていてもよい。
【0123】
具体的には、図24に示すように、ベース金具970は、設置面20aに配置される第1板状部971と、該第1板状部971の後端から下方に垂下される第2板状部972と、から側面視L字形に形成され、垂直な第2板状部972に第2取付孔973が形成されている。
【0124】
一方、取付ベース830には、第1取付孔905に対応する取付孔903と、第2取付孔973に対応する取付孔977と、が形成されている。取付ベース830の上面における前端部には、前端縁に沿って立設される垂直片975aと、垂直片975aの背面左右側に立設されるリブ975bと、からなる第2取付部975が左右側に形成され、左右の垂直片975aに取付孔977が形成されている。
【0125】
よって、取付孔977に背面側からネジ905aを挿通して取付孔973に取り付けることで、図24(b)に示すように、垂直な第2板状部972の背面に取付ベース830を水平に取り付けることができる。このように、垂直な第2板状部972に第2取付孔973を形成することで、該第2板状部972に取り付けたアウトタンク本体800の排出口803,826aの下方に板状部が存在しないため、球計数器826や排出口826aから排出された排出球とベース金具970との干渉を回避できる。
【0126】
また、このように第1取付孔905に対応する取付孔903と第2取付孔908に対応する取付孔977とが、取付ベース830にそれぞれ別個に形成されていてもよい。
【0127】
また、本発明のアウトタンクにあっては、前記遊技機(パチンコ遊技機2の排出口112)から排出される遊技媒体を受け入れる受入部(801)と、前記受入部にて受け入れられた遊技媒体を前記設置台の下方(側部樋17L,17R)に排出する排出部(排出口826a)と、前記受入部を下方から支持する支持部{802(外部支持脚840、内部支持脚850、取付ベース830)}と、前記支持部が取り付けられるとともに、前記アウトタンクを前記設置台の上面に設置するときに該上面に設置される被設置部(第1板状部901の下面/水平片951aの下面/第1板状部971の下面)を有するベース部(ベース金具900,950,970)と、を備え、前記ベース部は、前記支持部を取り付けるための取付部(第1板状部901,連設部906/支持板952/第1板状部971、第2板状部972)を複数有するとともに、該複数の取付部のいずれかに前記支持部は取り付けられ、前記複数の取付部は、前記被設置部と同高さ位置または上方位置に前記支持部を取り付ける第1取付部(第1板状部901の第1取付孔905/支持板952の水平溝953/第1板状部971の第1取付孔905)と、前記被設置部よりも下方位置に前記支持部を取り付ける第2取付部(連設部906の第2取付孔908/支持板952の傾斜溝955a,955b/第2板状部972の第2取付孔973)と、を含む、うに構成されていることが好ましい。
【0128】
以上、本発明の実施例を図面により説明してきたが、具体的な構成はこれら実施例に限られるものではなく、本発明の要旨を逸脱しない範囲における変更や追加があっても本発明に含まれる。
【0129】
例えば、前記実施例では、ベース金具900には、第1取付部としての第1取付孔903が1箇所にのみ形成されていたが、複数形成されていてもよい。また、第2取付部として第2取付孔908が1箇所に形成されていたが、複数形成されていてもよい。
【0130】
また、アウトタンク本体800の形状は前記実施例のものに限定されるものではなく、受入部801と支持部802と排出口803,826aとを有していれば、種々に変更可能である。
【0131】
また、前記実施例では、支持部802が上下方向に伸縮可能に形成されていたが、伸縮不能であってもよい。また、取付ベース830に対して支持部802が左右方向に移動可能に形成されていたが、移動不能であってもよい。また、支持部802に対して受入部801が前後に移動可能に形成されていたが、移動不能であってもよい。また、受入部801が球受面積を前方に拡大可能に形成されていたが、拡大不能であってもよい。
【0132】
また、前記実施例に記載されたベース金具900,950,970は、長手方向に延設された設置板20の上面である設置面20aと設置台の後面を構成する後端面20b,21aとに沿って配置されていたが、例えば1台のパチンコ遊技機2のみを設置する設置台の場合、該設置台の上面と左右の側端面とに沿って配置してもよい。
【0133】
また、前記実施例では、設置面20a上にパチンコ遊技機2が設置されるとともに、設置面20aにおけるパチンコ遊技機2の背面側にアウトタンク8のベース金具900,950,970が設置されていたが、パチンコ遊技機2の設置台とアウトタンク8のベース金具900,950,970の設置台とはそれぞれ別個の設置台であってもよい。
【符号の説明】
【0134】
1 遊技機設置島
2 パチンコ遊技機
8 アウトタンク
20 設置板
20a 設置面
20b 後端面
21 膳板
800 タンク本体
801 受入部
802 支持部
803 排出口
830 取付ベース
831 取付孔
840 外部支持脚
850 内部支持脚
861 ベースタンク
862 移動タンク
900 ベース金具
901,902 板状部
905 第1取付孔
908 第2取付孔

【特許請求の範囲】
【請求項1】
遊技機の後面側に排出される遊技媒体を回収するために設置台に設置されるアウトタンクであって、
前記遊技機から排出される遊技媒体を受け入れる受入部と、
前記受入部にて受け入れられた遊技媒体を前記設置台の下方に排出する排出部と、
前記受入部を下方から支持する支持部と、
前記支持部を取り付けるための取付部を複数有するとともに、前記設置台の上面に設置されるベース部と、
を備え、
前記複数の取付部は、前記設置台の上面と同高さ位置または上方位置に前記支持部を取り付ける第1取付部と、前記設置台の上面よりも下方位置に前記支持部を取り付ける第2取付部と、を含む、
ことを特徴とするアウトタンク。
【請求項2】
前記ベース部はさらに、前記設置台の上面に当接する第1当接部と、該第1当接部から下方に向けて垂設され、該設置台の後面または側面に当接する第2当接部と、を備え、
前記第1取付部は前記第1当接部の上面に設けられ、前記第2取付部は前記第2当接部の後面または該第2当接部から後面に向けて連設される連設部に設けられる、
ことを特徴とする請求項1に記載のアウトタンク。
【請求項3】
前記支持部は、前記第1取付部および前記第2取付部に対し共通して取り付けられる被取付部を有する、
ことを特徴とする請求項1または2に記載のアウトタンク。
【請求項4】
前記第1取付部と前記第2取付部とは、互いに前記遊技機の前後方向にずれた位置に設けられ、
前記受入部は、遊技媒体の受入面積を前記遊技機の前後方向に拡縮可能に設けられている、
ことを特徴とする請求項1〜3のいずれかに記載のアウトタンク。
【請求項5】
前記第1取付部と前記第2取付部とは、互いに前記遊技機の前後方向にずれた位置に設けられ、
前記受入部は、前記支持部に対して前記遊技機の前後方向に移動可能に設けられている、
ことを特徴とする請求項1〜4のいずれかに記載のアウトタンク。
【請求項6】
前記第1取付部と前記第2取付部とは、互いに前記遊技機の前後方向にずれた位置に設けられ、
前記排出部は、遊技媒体の排出方向および/または排出位置を変更可能に設けられている、
ことを特徴とする請求項1〜5のいずれかに記載のアウトタンク。
【請求項7】
遊技機の後面側に排出される遊技媒体を回収するために設置台に設置され、前記遊技機から排出される遊技媒体を受け入れる受入部と、該受入部を下方から支持する支持部と、を備えるアウトタンクのベース部であって、
前記支持部を取り付けるための取付部を複数有するとともに、前記設置台の上面に設置され、
前記複数の取付部は、前記設置台の上面と同高さ位置または上方位置に前記支持部を取り付ける第1取付部と、前記設置台の上面よりも下方位置に前記支持部を取り付ける第2取付部と、を含む、
ことを特徴とするアウトタンクのベース部。

【図1】
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【図2】
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【図3】
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【図4】
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【図5】
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【図6】
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【図7】
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【図8】
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【図9】
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【図10】
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【図11】
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【図12】
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【図13】
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【図14】
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【図15】
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【図16】
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【図17】
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【図18】
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【図19】
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【図20】
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【図21】
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【図22】
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【図23】
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【図24】
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【公開番号】特開2011−212369(P2011−212369A)
【公開日】平成23年10月27日(2011.10.27)
【国際特許分類】
【出願番号】特願2010−85158(P2010−85158)
【出願日】平成22年4月1日(2010.4.1)
【出願人】(000144153)株式会社三共 (5,148)
【Fターム(参考)】