説明

アキュムレータおよびアキュムレーション方法

【課題】可撓性管状部材に負荷を与えず、構造が簡単なアキュムレータおよびアキュムレーション方法を提供する。
【解決手段】アキュムレータ24の支持台20に送り込まれた樹脂パイプ10は、湾曲され、下流側コンベア28によって下流側へ送り出されている。ここで下流側コンベア28が樹脂パイプ10の送り出しを止めることで、支持台20に送り込まれる樹脂パイプの湾曲部が支持台20の奥側へ移動し、支持台20上に載置される樹脂パイプ10の量を増加させる。

【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
本発明は、アキュムレータおよびアキュムレーション方法に関する。
【背景技術】
【0002】
樹脂パイプ等の可撓性管状部材の製造方法として、一般的に押出成形による方法が知られている。この押出成形では、押出成形機を止めることなく連続的に運転させて連続成形された樹脂パイプを巻き取り、任意の長さにカッター等で切断する。
しかし、樹脂パイプを切断し、スプール等の巻取り部材を交換する間は、連続成形される樹脂パイプを巻き取ることができないので、樹脂パイプを滞留させる必要がある。
【0003】
樹脂パイプ等の可撓性管状部材を滞留させるアキュムレータ(特許文献1)では、複数の固定側プーリ及び複数の移動側プーリに線材を巻き掛け、それぞれのプーリの回転速度を変化させることで線材を滞留させる方法がとられている。
【先行技術文献】
【特許文献】
【0004】
【特許文献1】特開昭57−126349号公報
【発明の概要】
【発明が解決しようとする課題】
【0005】
しかしながら、特許文献1に記載のアキュムレータでは、プーリに巻き掛けられている部分に負荷がかかり、線材が変形する虞がある。特に長い樹脂パイプ等を滞留させたい場合は、何度もプーリに巻き掛ける必要があり、樹脂パイプが損傷する虞がある。また、複数のプーリの速度を制御する必要があるため、構造が複雑になる。
【0006】
本発明は、上記の事実を考慮し、簡単な構造で可撓性管状部材に負荷を与えないように可撓性管状部材を滞留させることを目的とする。
【課題を解決するための手段】
【0007】
請求項1に記載のアキュムレータは、送り込まれて湾曲する可撓性管状部材を載せる載置部と、前記載置部から可撓性管状部材を送り出すことで、前記載置部上に載置される可撓性管状部材の量を減らし、前記載置部から可撓性管状部材の送り出しを止めることで、前記載置部上に載置される可撓性管状部材の量を増やす搬送手段と、を有することを特徴とする。
【0008】
請求項1に記載のアキュムレータでは、搬送手段が可撓性管状部材を載置部から送り出し、又は載置部から可撓性管状部材の送り出しを止めることで、載置部上に載置される可撓性管状部材の量を増減させて、可撓性管状部材を滞留させる。
【0009】
また、可撓性管状部材は載置部に載せた状態で搬送されるため、自重等によって可撓性管状部材が変形するのを抑制できる。
【0010】
請求項2に記載のアキュムレータは、湾曲して送り出される可撓性管状部材を載せる載置部と、前記載置部へ可撓性管状部材を送り込むことで、前記載置部上に載置される可撓性管状部材の量を増やし、前記載置部へ可撓性管状部材を送り込むのを止めることで、前記載置部上に載置される可撓性管状部材の量を減らす搬送手段と、を有することを特徴とする。
【0011】
請求項2に記載のアキュムレータでは、搬送手段が可撓性管状部材を載置部へ送り込み、又は載置部へ可撓性管状部材を送り込むのを止めることで、載置部上に載置される可撓性管状部材の量を増減させて、可撓性管状部材を滞留させる。
【0012】
請求項3に記載のアキュムレータは、請求項1又は2に記載のアキュムレータであって、前記載置部上に、載置される可撓性管状部材より外側に設けられ、前記載置部へ送り込まれる可撓性管状部材と接触し、前記載置部上を移動する可撓性管状部材の湾曲部の移動方向を決めるガイド手段を有することを特徴とする。
【0013】
請求項3に記載のアキュムレータでは、ガイド手段は、載置部上に湾曲する可撓性管状部材の外側で接触し、可撓性管状部材が無制限に膨らむのを抑制する。また、可撓性管状部材はガイド手段に接触しながら移動するため、可撓性管状部材の湾曲部が移動する移動方向を一定の方向にすることができる。
【0014】
請求項4に記載のアキュムレータは、請求項3に記載のアキュムレータであって、前記載置部上の可撓性管状部材が送り込まれる方向の奥側に設けられた落下防止手段を有することを特徴とする。
【0015】
請求項4に記載のアキュムレータでは、落下防止手段は、可撓性管状部材の湾曲部が載置部の端部まで移動して落下するのを防止する。
【0016】
請求項5に記載のアキュムレータは、請求項1〜4の何れか1項に記載のアキュムレータであって、前記載置部は簀の子状とされていることを特徴とする。
【0017】
請求項5に記載のアキュムレータでは、可撓性管状部材と載置部との接触面積が小さくなり、少ない力で載置部上の可撓性管状部材を移動できる。
【0018】
請求項6に記載のアキュムレーション方法は、可撓性管状部材の製造工程に請求項1〜5のうち何れか1項に記載のアキュムレータを配設し、前記搬送手段が可撓性管状部材を搬送し、又は可撓性管状部材の搬送を止めることで、前記載置部上に湾曲して載置される可橈性管状部材の量を増減させることを特徴とする。
【0019】
請求項6に記載のアキュムレーション方法では、簡単な構造で可撓性管状部材を載置部上に湾曲させ滞留させることができる。
【発明の効果】
【0020】
本発明は、上記の構成としたので、簡単な構造で可撓性管状部材に負荷を与えないように可撓性管状部材を滞留させることができる。
【図面の簡単な説明】
【0021】
【図1】第1実施形態に係るアキュムレータを備えた可撓性管状部材の製造工程を説明するための斜視図である。
【図2】第1実施形態に係るアキュムレータを説明するための平面図である。
【図3】第2実施形態に係るアキュムレータを説明するための平面図である。
【図4】第1実施形態及び第2実施形態の載置部についての変形例を説明する平面図である。
【発明を実施するための形態】
【0022】
図を参照しながら、本発明の第1実施形態のアキュムレータを備えた、可撓性管状部材の製造工程の構成について説明する。
【0023】
図1に示すように、押出成形機12は、可撓性管状部材としての樹脂パイプ10を押出成形する装置であり、原料Mを供給する原料供給口14が押出成形機12の上端に設けられている。また押出成形機12の下流側には、押出成形された樹脂パイプ10を樹脂パイプ10の上下に設けられたベルトで挟んで、樹脂パイプ10を下流側へ搬送する上流側コンベア16が設けられている。
【0024】
上流側コンベア16の下流側には、送り込まれる樹脂パイプ10を滞留させるアキュムレータ24が設けられている。
【0025】
アキュムレータ24の下流側には、樹脂パイプ10を上下2つの搬送ベルトで挟んで樹脂パイプ10を下流に搬送するための下流側コンベア28が設けられている。
【0026】
下流側コンベア28の下流側には、樹脂パイプ10を切断するためのカッター30が設けられている。カッター30は、搬送される樹脂パイプ10の上下に設けられた2本の刃によって構成されており、2本の刃は連動して樹脂パイプ10を切断するようになっている。
【0027】
カッター30の下流側には、スプール34を備えた巻取り機32が設けられている。スプール34の支軸は、巻取り機32に回転可能に支持されている。また、スプール34の支軸には図示しないモータが接続されており、スプール34を回転させて樹脂パイプ10を巻き取ることができる。
【0028】
次に、可撓性管状部材の製造工程によって製造される樹脂パイプ10の製造方法について説明する。
【0029】
図1に示すように、樹脂パイプ10は、押出成形機12によって形成される。まず、押出成形機12の原料供給口14に樹脂パイプ10の原料Mを供給する。供給された樹脂パイプ10の原料Mは、押出成形機12の内部で溶融され、押出成形機12の内部に設けられた金型から押し出されることで管状に形成される。押出された樹脂パイプ10は冷却され押出成形機12から押出される。
【0030】
押出成形機12から押出された樹脂パイプ10は、上流側コンベア16によってアキュムレータ24を構成する支持台20へ送りこまれる。
【0031】
支持台20に送り込まれた樹脂パイプ10の先端部は、支持台20の表面上でU字形状に湾曲され、搬送手段としての下流側コンベア28へ到達する。下流側コンベア28は樹脂パイプ10を上下2つのベルトで挟んで下流側へ送り出す。
【0032】
下流側コンベア28によって送り出された樹脂パイプ10の先端部は、樹脂パイプ10の上下に設けられたカッター30を通過し、巻取り機32へ搬送される。巻取り機32へ到達した樹脂パイプ10の先端は、巻取り機32に設けられたスプール34に固定される。ここで、スプール34に一定の回転力を加えることで、下流側コンベア28から搬送された樹脂パイプ10を巻き取る。
【0033】
所定の巻数を巻き終えると、樹脂パイプ10の巻取りを中断し、下流側コンベア28は巻取り機32と連動して停止することで、樹脂パイプ10を送り出すのを止める。
【0034】
下流側コンベア28が停止した後に、カッター30が樹脂パイプ10を挟むようにして樹脂パイプ10を切断する。切断された巻取り機32側の樹脂パイプ10は、スプール34に巻き取られる。樹脂パイプ10が巻かれたスプール34は、巻取り機32から取り外され、新たに空のスプール34が巻取り機32に取り付けられる。
【0035】
空のスプール34を巻取り機32に取り付け、樹脂パイプ10を巻き付けた後に、下流側コンベア28と巻取り機32の運転が再開される。
【0036】
次に、可撓性管状部材のアキュムレータの構成について説明する。
【0037】
図1および図2に示すように、アキュムレータ24は樹脂パイプ10を載せる載置部としての支持台20が備えられている。ここで、支持台20の表面は樹脂パイプ10が滑りやすいように、動摩擦係数が小さい部材、例えばテフロン(登録商標)、高密度ポリエチレン又は超高分子量ポリエチレンなどで構成されているのが好ましく、動摩擦係数が小さければ、支持台20上を滑る樹脂パイプ10を傷付ける心配がなく、かつ、小さい力でも樹脂パイプ10を支持台20へ送り込むことができる。
【0038】
樹脂パイプ10が送り込まれる支持台20上の端部には、入口部36を構成する2本のローラーが立設されている。2本のローラーは樹脂パイプ10の直径より若干広い間隔で立設されており、樹脂パイプ10は2本のローラーの間を通過して支持部20へ送り込まれる。
【0039】
支持台20上の樹脂パイプ10が送り込まれる方向に沿って、樹脂パイプ10の外側には樹脂パイプ10と接触するようにガイド手段としてのローラーガイド18が複数立設している。このローラーガイド18は、樹脂パイプ10が支持台20上で無制限に膨らもうとするのを抑制し、樹脂パイプ10の湾曲部は一定方向にしか移動できないようにされている。ここで、図ではローラーガイド18は樹脂パイプ10がU字形状に折り返す前後にそれぞれ3個ずつ設けられているが、設置する場所や個数には特に制限がなく、支持台20上に載せられた樹脂パイプ10の湾曲部の移動方向をガイドするように配置すればよい。
【0040】
また、樹脂パイプ10が送り込まれる支持台20の奥側には、樹脂パイプ10の落下を防止するための落下防止板22が設けられている。
【0041】
入口部36が設けられた支持台20の端部には、入口部36と同様に2本のローラーから構成される出口部38が設けられている。樹脂パイプ10は出口部38の2本のローラーの間を通過して支持部20から送り出される。
【0042】
出口部38より下流側には搬送手段としての下流側コンベア28が設けられている。ここで、上流側コンベア16及び下流側コンベア28には図示しないモータとモータを制御する制御部がそれぞれ接続されており、モータによってコンベアが駆動する仕組みとなっている。
【0043】
次に、本発明の第1実施形態に係るアキュムレータの作用及び効果について説明する。
【0044】
図1および図2に示すように、押出成形機12から送り出された樹脂パイプ10は、上流側コンベア16を経て、アキュムレータ24の支持台20上の入口部36に、矢印Aが示す方向に送り込まれる。そして、入口部36に送り込まれた樹脂パイプ10の先端は、U字形状に湾曲され、出口部38を通過して下流側コンベア28へ送り込まれる。
【0045】
ここで、樹脂パイプ10が図2の鎖線部100に示す位置で支持台20に支持されているとする。このとき、支持台20の下流側に設けられている巻取り機32が停止すれば、下流側コンベア28に接続された制御部が下流側コンベア28のモータを停止させ、支持台20から樹脂パイプ10を送り出すのを止める。
【0046】
一方、押出成形機12からは連続して樹脂パイプ10が支持台20へ送り込まれるため、樹脂パイプ10の湾曲部が支持台20の奥側へ移動する。しばらく経つと、載置された樹脂パイプ10は鎖線部102の状態となる。さらに樹脂パイプ10が支持台20へ送り込まれると、樹脂パイプ10は実線部104の状態となる。このようにして支持台20に載っている樹脂パイプ10の量を増やし、樹脂パイプ10を支持台20上に滞留させることができる。
【0047】
次に、巻取り機32のスプール交換等の作業を終了した後、下流側コンベア28のモータが駆動して樹脂パイプ10が巻取り機32へ搬送されるため、樹脂パイプ10は支持台20から送り出される。
【0048】
ここで、樹脂パイプ10が図2の実線部104の状態であるとき、巻取り機32が樹脂パイプ10を巻取る速度が、押出成形機12から支持台20へ送り込まれる速度より速い場合、支持台20に載置される樹脂パイプ10の湾曲部が移動し、樹脂パイプ10は鎖線部102の状態を経て、鎖線部100の位置まで移動する。このようにして、支持台20に載っている樹脂パイプ10の量が減らされる。
【0049】
また、支持台20上の落下防止板22の近傍および排出部近傍には、樹脂パイプ10を検知する図示しないセンサ13、15が設けられており、滞留させる樹脂パイプ10の長さを制御することができる。センサ13、15としては、例えば光が遮断されることで検知するレーザーセンサなどが設けられている。
【0050】
例えば、下流側コンベア28が樹脂パイプ10の送り出しを停止している場合に、押出成形機12から樹脂パイプ10が送り込まれ、図2の実線部104のような状態となったとき、センサ13が樹脂パイプ10を検知し、作業者等に知らせる事ができる。
作業者は下流側コンベア28を駆動させたり、その他の必要な措置をとることで、支持台20に樹脂パイプ10が載置される量を制御できる。
【0051】
また逆に、下流側コンベア28が樹脂パイプ10を送り出している間に、図2の鎖線部100のような状態となることが考えられる。このとき、樹脂パイプ10の湾曲部がさらに手前の方向へ移動すると、樹脂パイプ10が折れ曲がったり、破損したりする危険があるが、センサ15が樹脂パイプ10を検知することで、巻取りを一時中断したり、その他の必要な措置をとることができる。
【0052】
以上、本発明の第1実施形態について説明した。
【0053】
なお、本発明の実施形態では、ガイド手段としてローラーガイド18が設けられているが、支持台20に送り込まれた樹脂パイプ10の湾曲部の移動方向が定まれば、特に形状や配置は制限しない。例えば、本発明の実施形態の落下防止板22のように板状のガイドが設置されていてもよい。これは、以下に説明する第2実施形態においても同様である。
【0054】
また、本実施形態では、支持台20としてテフロン(登録商標)などの低摩擦係数の材質を用いたが、支持台20の表面の動摩擦係数が小さければよく、例えば、支持台20の表面に低摩擦係数のシートを貼り付けていてもよい。これは、以下に説明する第2実施形態においても同様である。
【0055】
次に、本発明の第2実施形態のアキュムレータについて説明する。
【0056】
例えば、一定の長さで押出成形された複数の樹脂パイプを繋げて一本の長い樹脂パイプを形成し、この樹脂パイプに被覆処理を行う場合において、被覆処理では連続処理が要求されるが、樹脂パイプを繋ぎ合わせる間、被覆処理装置への樹脂パイプの搬送は停止される。このような工程において、本発明の第2実施形態のアキュムレータが用いられる。
【0057】
図3に示すように、処理される樹脂パイプ10が搬送手段としての上流側コンベア16によって入口部36から支持台20へ送り込まれる。また、支持台20へ送り込まれた樹脂パイプ10は湾曲され、出口部38を通過し、下流側コンベア28へ送り込まれる。
【0058】
このとき下流側コンベア28は予め停止しておき、上流側コンベア16を運転させて、樹脂パイプ10を支持台20へ送り込むことで、支持部20に載置される樹脂パイプ10の量を増やしていき、図3の鎖線部110の状態まで樹脂パイプ10を送り込む。
【0059】
支持台20上の樹脂パイプ10が鎖線部110の状態になったところで、下流側コンベア28を駆動させて、支持台20上の樹脂パイプ10を矢印Bの方向へ送り出す。
【0060】
ここで、落下防止板22の近傍には図示しないセンサが設けられており、樹脂パイプ10を検知すると、上流側コンベア16の搬送速度を低下させたり、上流側コンベア16を一時停止させてアキュムレータ24に所定量以上の樹脂パイプ10が載置されないように制御されている。
【0061】
そして、支持台20へ送り込んでいる樹脂パイプ10の終端が上流側コンベア16付近までくると、二本目の樹脂パイプ10と繋ぎ合わせるため、一旦上流側コンベア16を停止させて、樹脂パイプ10を送り込むのを止める。一方で被覆処理等の後工程は連続処理であるため、下流側コンベア28は支持台20上の樹脂パイプ10を矢印Bの方向へ送り出し続ける。
【0062】
従って、支持台20上に載せられた樹脂パイプ10の量は減っていき、樹脂パイプ10の湾曲部は鎖線部110の位置から、鎖線部112を経て、実線部114の位置まで移動する。また、この間に樹脂パイプ10の終端と、二本目の樹脂パイプ10の先端とが繋ぎ合わされる。
【0063】
樹脂パイプ10の繋ぎ合わせが完了したところで、再び上流側コンベア16を駆動させて樹脂パイプ10を支持台20へ送り込む。ここで、樹脂パイプ10を送り込む速度を支持部20から樹脂パイプ10が送り出される速度より速くすると、樹脂パイプ10の湾曲部が移動して支持台20に載っている樹脂パイプ10の量が増え、支持台20上に樹脂パイプ10を滞留させる。
なお、ここでいう滞留とは、支持台20上に樹脂パイプ10を留め、更に樹脂パイプ10を支持台20へ送り込み、支持部20上の樹脂パイプ10の量を増やすこと、又は支持台20から樹脂パイプ10が送り出される速度以上の速度で支持部20上に樹脂パイプ10を送り込んで、支持台20上の樹脂パイプ10の量を増やす作用の総称として用いている。
【0064】
以上、本発明の第2実施形態について説明した。
【0065】
次に、第1実施形態及び第2実施形態に係る支持台の変形例について説明する。
【0066】
図4に示すように、支持台21には細長い貫通孔17が複数形成されている。また、これらの貫通孔17の幅は樹脂パイプ10の直径よりも小さくなるように形成されている。
【0067】
貫通孔17上の樹脂パイプ10は、支持台20と接触しないので、支持台20に載置された樹脂パイプ10と支持台20との接触面積を減少することができる。従って、摩擦によって樹脂パイプ10が傷付くのを抑制することができる。また、支持台20との摩擦力が低減されるため、支持台20へ送り込む場合に大きな力を要しない。
【0068】
以上、本発明の第1実施形態および第2実施形態について説明したが、本発明はこうした実施形態に限定されるものでなく、本発明の要旨を逸脱しない範囲において、種々なる態様で実施し得ることは勿論である。例えば、樹脂パイプ10を支持する支持台20は傾いていてもよい。
【符号の説明】
【0069】
10 樹脂パイプ(可撓性管状部材)
16 上流側コンベア(第2実施形態の搬送手段)
18 ローラーガイド(ガイド手段)
20 支持台(載置部)
22 落下防止板(落下防止手段)
24 アキュムレータ
26 下流側コンベア(第1実施形態の搬送手段)

【特許請求の範囲】
【請求項1】
送り込まれて湾曲する可撓性管状部材を載せる載置部と、
前記載置部から可撓性管状部材を送り出すことで、前記載置部上に載置される可撓性管状部材の量を減らし、前記載置部から可撓性管状部材の送り出しを止めることで、前記載置部上に載置される可撓性管状部材の量を増やす搬送手段と、
を有するアキュムレータ。
【請求項2】
湾曲して送り出される可撓性管状部材を載せる載置部と、
前記載置部へ可撓性管状部材を送り込むことで、前記載置部上に載置される可撓性管状部材の量を増やし、前記載置部へ可撓性管状部材を送り込むのを止めることで、前記載置部上に載置される可撓性管状部材の量を減らす搬送手段と、
を有するアキュムレータ。
【請求項3】
前記載置部上に、載置される可撓性管状部材より外側に設けられ、前記載置部へ送り込まれる可撓性管状部材と接触し、前記載置部上を移動する可撓性管状部材の湾曲部の移動方向を決めるガイド手段を有する請求項1又は2に記載のアキュムレータ。
【請求項4】
前記載置部上の可撓性管状部材が送り込まれる方向の奥側に設けられた落下防止手段を有する請求項3に記載のアキュムレータ。
【請求項5】
前記載置部は、簀の子状とされている請求項1〜4の何れか1項に記載のアキュムレータ。
【請求項6】
連続工程と断続工程との間に請求項1〜5のうち何れか1項に記載のアキュムレータを配設し、前記搬送手段によって前記載置部上に湾曲して載置される可橈性管状部材の量を増減させるアキュムレーション方法。

【図1】
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【図2】
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【図3】
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【図4】
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【公開番号】特開2012−236697(P2012−236697A)
【公開日】平成24年12月6日(2012.12.6)
【国際特許分類】
【出願番号】特願2011−107601(P2011−107601)
【出願日】平成23年5月12日(2011.5.12)
【出願人】(000005278)株式会社ブリヂストン (11,469)
【Fターム(参考)】