説明

アクセス制御システム、およびアクセス制御方法

【課題】 ホームネットワークに接続された多種多様なホーム機器に対して、外部ネットワークから確実かつ安全にアクセス可能なアクセス制御システム、およびアクセス制御方法を提供する。
【解決手段】 リモート端末15からホーム機器14へのアクセス要求が送信されたときに、対象ホーム機器14の第1ローカルアドレスを取得し、さらに外部ネットワーク30上のリモート端末15とホーム機器14との間にVPNを確立するためのホーム機器14の第2ローカルアドレスを取得し、第1ローカルアドレスを元に該アクセス要求に応じたNAT/FW設定を行うHGW13と、この設定により、外部ネットワーク30に接続されたアプリケーションサーバ10がリモート端末15とHGW13との間にVPNを確立し、リモート端末15からのアクセス要求を、管理ページから対象ホーム機器14に、確立されたVPNを経由して第2ローカルアドレスを元に遷移させる。

【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
本発明は、外部ネットワークに配置されたリモート端末から、ホームネットワークに接続されているホーム機器にアクセスするアクセス制御システム、およびアクセス制御方法に関する。
【背景技術】
【0002】
現在、インターネットの普及と、エンドユーザ宅内のホーム機器相互間をネットワークで結んだホームネットワークの進展とに伴い、ホームゲートウェイ(以下、HGWという)の必要性・重要性が増大している。
【0003】
HGWは、PC機器、AV系機器、電話系機器、白物家電機器系等の種々の系統の標準規格間をまたいで、アドレス変換やデータの載せ換え等を行うことにより、ホーム機器を相互に接続し、更にホームネットワーク内の各ホーム機器間の通信だけでなく、それらとインターネットとの通信を橋渡しする機能も有している。
【0004】
このようなHGWがエンドユーザ宅内に配置され、インターネット側からエンドユーザ宅内へのアクセス(逆方向のアクセスも含む)を制限するファイアウォール(以下、FWと称する。)機能や、プライベートアドレスをグローバルアドレスに変換(逆方向の変換も含む)するNAPT(Network Address Port Translation)機能を備えたシステムとして、特許文献1に記載のアクセス制御システムがある。
【0005】
この特許文献1に記載のアクセス制御システムは、外部ネットワークに配置されたリモート端末からホームネットワークに接続されているホーム機器にアクセスするためのシステムであり、当該リモート端末からアクセス要求が送信された後に、外部ネットワークに接続された外部ネットワーク側のアドレスを取得するように構成されている。
【0006】
このように構成することにより、外部ネットワークとホームネットワークとの境界に配置されたホームゲートウェイ(以下、HGWと称する。)の外部ネットワーク側のアドレスが動的に変更されるような場合であっても、リモート端末からのアクセスを確実にホームゲートウェイに遷移させ、ユーザによるホーム機器へのアクセスを確実なものとすることができる。
【0007】
また、ホーム機器がHGWのFWを制御したり、NAPTの設定を行ったりするためにUPnP技術を利用する必要はないので、ホーム機器がUPnPに対応している必要はなく、広く一般に普及している機器をアクセス制御の対象とすることができる。
【先行技術文献】
【特許文献】
【0008】
【特許文献1】特開2011−3957号公報
【発明の概要】
【発明が解決しようとする課題】
【0009】
この特許文献1に記載のアクセス制御システムは、NAPT/FWの制御を単一のポートに対して行うものであり、またOSI参照モデルで規定されたネットワーク階層の高位レイヤのプロトコル(例えばHTTP:Hyper Text Transfer Protocol)によりリモート端末からホーム機器に対して直接アクセスするための技術である。
【0010】
そのため、このアクセス制御システムにおいてリモート端末からホーム機器へのアクセスを高いセキュリティ品質で実行するためにはSSL(Secure Socket Layer)により接続することが考えられるが、この場合、ホーム機器に対して正規のサーバ証明書をインストールする必要があり、サーバ証明書の発行のためのコストがかかるという問題があった。ここで独自証明書を使用することも考えられるが、他のなりすましサイトへの誘導時と見分けがつかないなど、セキュリティ品質が低下するという問題があった。
【0011】
また、上記特許文献1に記載のアクセス制御システムではレイヤ3のルーティングの影響を受けることから、レイヤ3よりも高位のレイヤのプロトコルを用いる必要があり、レイヤ2のプロトコルが用いられているホーム機器には対応することができないという問題があった。
【0012】
本発明は上記課題を鑑みてなされたものであり、ホームネットワークに接続された多種多様なホーム機器に対して、外部ネットワークから確実かつ安全にアクセスすることが可能なアクセス制御システム、およびアクセス制御方法を提供することを課題とする。
【課題を解決するための手段】
【0013】
上記の課題を解決するための本発明のアクセス制御システムは、外部ネットワークに配置されたリモート端末からホームネットワークに接続されているホーム機器にアクセスするためのアクセス制御システムにおいて、前記外部ネットワークに配置され、前記ホーム機器の識別子を記憶手段に記憶しておき、前記接続されたホーム機器の中から対象ホーム機器を選択させるための管理ページを前記リモート端末に表示させ、これにより選択された対象ホーム機器の識別子を前記記憶手段から検索して、前記外部ネットワークと前記ホームネットワークとの境界に配置されたホームゲートウェイにおける外部ネットワーク側のアドレスに到達したアクセス要求を選択された対象ホーム機器に転送するようNAT(Network Address Translation)及びFWのテーブル情報を設定する設定要求を送信する受付サーバと、受付サーバ/ホーム機器からホーム機器/受付サーバへのアクセス制限を定めたアクセス制御リストに基づいて、前記設定要求を送信した受付サーバが前記対象ホーム機器にアクセス可能か否かを判定し、アクセス可能な場合に、ホーム機器の識別子からホームゲートウェイを検索可能なホームゲートウェイ識別子リストに基づいて、前記対象ホーム機器と同じホームネットワークに接続されたホームゲートウェイのアドレスを特定し、特定したホームゲートウェイに前記設定要求を、専用ネットワークを介して中継するアクセス制御サーバと、前記アクセス制御サーバから専用ネットワークを介して中継された前記設定要求を受信するアクセス制御サーバ通信部と、前記設定要求を受信したときに自身に設定された外部ネットワーク側のアドレスを取得する情報取得部と、前記設定要求を受信したときに前記対象ホーム機器の識別子を用いてホームネットワークにブロードキャストを行って前記対象ホーム機器の第1ローカルアドレスを取得するとともに、前記外部ネットワーク上の、前記リモート端末と前記対象ホーム機器との間にVPN(Virtual Private Network)を確立する際に、そのVPN上における前記対象ホーム機器の第2ローカルアドレスを取得するホーム機器通信部と、前記外部ネットワーク側で待ち受けるポート番号を決定した後に、前記外部ネットワーク側のアドレス及びポート番号と前記対象ホーム機器の前記第1ローカルア
ドレスとを用いて、前記設定要求に応じた設定を行う設定部とを有するホームゲートウェイとを備え、前記受付サーバは、前記第2ローカルアドレスを用いてURI(Uniform Resource Identifier)又はRDP(Remote Desktop Protocol)ファイルを生成し、前記ホームゲートウェイにおける外部ネットワーク側のアドレス及びポート番号を元に前記リモート端末と当該ホームゲートウェイとの間にVPNを確立し、該URI又はRDPファイルへのリンクを生成して、前記リモート端末からのアクセス要求を管理ページから前記対象ホーム機器に、確立されたVPNを経由して遷移させることを特徴とする。
【0014】
また本発明のアクセス制御方法は、外部ネットワークに配置されたリモート端末からホームネットワークに接続されているホーム機器にアクセスするためのアクセス制御方法において、前記外部ネットワークに配置された受付サーバが、前記ホーム機器の識別子を記憶手段に記憶しておき、前記接続されたホーム機器の中から対象ホーム機器を選択させるための管理ページを前記リモート端末に表示させ、これにより選択された対象ホーム機器の識別子を前記記憶手段から検索して、前記外部ネットワークと前記ホームネットワークとの境界に配置されたホームゲートウェイにおける外部ネットワーク側のアドレスに到達したアクセス要求を選択された対象ホーム機器に転送するようNAT及びFWのテーブル情報を設定する設定要求を送信するステップと、アクセス制御サーバが、受付サーバ/ホーム機器からホーム機器/受付サーバへのアクセス制限を定めたアクセス制御リストに基づいて、前記設定要求を送信した受付サーバが前記対象ホーム機器にアクセス可能か否かを判定し、アクセス可能な場合に、ホーム機器の識別子からホームゲートウェイを検索可能なホームゲートウェイ識別子リストに基づいて、前記対象ホーム機器と同じホームネットワークに接続されたホームゲートウェイを特定し、特定した該ホームゲートウェイに前記設定要求を、専用ネットワークを介して中継するステップと、前記ホームゲートウェイのアクセス制御サーバ通信部が、前記専用ネットワークを介して中継された前記設定要求を受信するステップと、前記ホームゲートウェイの情報取得部が、前記設定要求を受信したときに自身に設定された外部ネットワーク側のアドレスを取得するステップと、当該ホームゲートウェイのホーム機器通信部が、前記設定要求を受信したときに前記対象ホーム機器の識別子を用いてホームネットワークにブロードキャストを行って前記対象ホーム機器の第1ローカルアドレスを取得するとともに、前記外部ネットワーク上の、前記リモート端末と前記ホーム機器との間にVPNを確立する際に、そのVPN上における前記対象ホーム機器の第2ローカルアドレスを取得するステップと、前記ホームゲートウェイの設定部が、前記外部ネットワーク側で待ち受けるポート番号を決定した後に、前記外部ネットワーク側のアドレス及びポート番号と前記対象ホーム機器の前記第1ローカルアドレスとを用いて、前記設定要求に応じた設定を行うステップと、前記受付サーバが、前記第2ローカルアドレスを用いてURI又はRDPファイルを生成し、前記ホームゲートウェイにおける外部ネットワーク側のアドレス及びポート番号を元に前記リモート端末と前記ホームゲートウェイとの間にVPNを確立し、該URI又はRDPファイルへのリンクを生成して、前記リモート端末からのアクセス要求を管理ページから前記対象ホーム機器に、確立されたVPNを経由して遷移させるステップとを有することを特徴とする。
【発明の効果】
【0015】
本発明のアクセス制御システム、およびアクセス制御方法によれば、ホームネットワークに接続された多種多様なホーム機器に対して、外部ネットワークから確実かつ安全にアクセスすることができる。
【図面の簡単な説明】
【0016】
【図1】本発明の一実施形態によるアクセス制御システムの構成を示す全体図である。
【図2】本発明の一実施形態によるアクセス制御システムのHGWの構成を示すブロック図である。
【図3】本発明の一実施形態によるアクセス制御システムの動作を示すシーケンス図である。
【図4】本発明の一実施形態によるアクセス制御システムを利用するリモート端末の表示部の画面遷移を示す説明図である。
【図5】本発明の一実施形態によるアクセス制御システムを利用するリモート端末の表示部の画面遷移を示す他の説明図である。
【図6】本発明の一実施形態によるアクセス制御システムを利用するリモート端末の表示部の画面遷移を示す他の説明図である。
【発明を実施するための形態】
【0017】
以下、一実施形態について図面を用いて説明する。
【0018】
図1は、本実施形態に係るアクセス制御システムの全体構成を示す図である。
【0019】
本アクセス制御システム1は、エンドユーザ宅A,Bのホームネットワーク32に接続されたホーム機器14a〜14dに対し、外部ネットワーク30を介してリモート端末15からNAT(Network Address Translation)機能によりアクセスするためのアクセス制御システムであって、受付サーバとしての第1アプリケーションサーバ10aおよび第2アプリケーションサーバ10bを含むアプリケーションサーバ群10と、アクセス制御サーバ11と、HGWアドレス管理サーバ12と、第1HGW13aおよび第2HGW13bを含むHGW群13と、専用ネットワーク31とで構成されている。
【0020】
なお、このようなアクセス制御システム1を構成している各サーバやHGWは、CPU等の演算処理装置やメモリ等の記憶装置を備えたコンピュータにより構成可能なものであり、各機能処理はプログラムによって実行される。
【0021】
また、このアクセス制御システム1を利用するためのリモート端末15には、外部ネットワーク30を介してホーム機器14a〜14dにアクセスするためのリモートアクセスクライアントソフトウェアが搭載されるとともに、VPN(Virtual Private Network)クライアントとしてVPNを確立するためのVPN接続ツールがOSに搭載されている。
【0022】
また、各ホーム機器14a〜14cには、VPNサーバとしてVPNを確立するためのソフトウェアが搭載されている。
【0023】
また、このようなプログラムは記憶装置に記憶されており、記録媒体に記録することも、ネットワークを通して提供することも可能である。
【0024】
以下、本アクセス制御システム1の機能及び処理フローについて個別具体的に説明すると共に、本実施の形態における作用及び効果について説明する。
【0025】
アプリケーションサーバ群10は、インターネット等の広く一般に用いられている広域網である外部ネットワーク30に接続されており、エンドユーザ宅A,Bのホームネットワーク32a、32bに接続されているホーム機器の識別子を記憶部に記憶しておく機能を有している。
【0026】
また、リモート端末15からアクセス要求があった場合に、上記記憶部に記憶されているホーム機器の識別子(又はホーム機器の名称)や、ホーム機器へのアクセス方法(具体的には、リモートアクセス、又はリモートデスクトップ接続)を選択可能なホーム機器一元管理ページをリモート端末15に表示させる機能を有している。
【0027】
なお、このホーム機器一元管理ページとは、複数のエンドユーザ宅A,Bのホームネットワーク32に接続された異なる様々なベンダの機器を纏めて一元的に管理し、画面に表示されるページである。
【0028】
またリモート端末15とは、エンドユーザがホーム機器14a〜14dに対しリモートでアクセス制御を行うために用いる端末であって、例えばPC、携帯電話、TV等を一例とし、ホーム機器(第1ホーム機器14a〜第3ホーム機器14d)とは、エンドユーザによりアクセス制御される対象機器である。
【0029】
さらに、アプリケーションサーバ群10の第1アプリケーションサーバ10a、第2アプリケーションサーバ10bは、リモート端末15を操作しているエンドユーザにより選択されたホーム機器(以降、対象ホーム機器という)の識別子を上記記憶部から検索して、対応するHGW13a、13bの外部ネットワーク側のアドレスに到達したアクセス要求を対象ホーム機器に転送するようHGW13a、13bのNAT及びFWのテーブル情報を設定するNAT/FW設定要求を送信する機能を有している。
【0030】
また、HGW13a、13bのNAT及びFWのテーブル情報が上記NAT/FW設定要求に基づいて設定(変更や追加)された場合には、HGW13a、13bの外部ネットワーク側のアドレス及びポート番号を用いてリモート端末15と対象ホーム機器14との間にVPNを確立させ、対象ホーム機器14のVPN上のアドレスを元にURI又はRDPファイルを生成し、生成したURI又はRDPファイルへのリンクを生成した上でリダイレクトが可能であればリダイレクトを行い、リモート端末15からのアクセス要求をホーム機器一元管理ページから対象ホーム機器にVPN経由で遷移させる機能を有している。
【0031】
なお、アプリケーションサーバ10a、10bは、リモート端末15からアクセスがあった際に、予め登録されたエンドユーザ情報やパスワードを用いて、ログイン認証を行うことも可能となっている。
【0032】
アクセス制御サーバ11は、アプリケーションサーバ10a、10bと、ホームネットワーク32との間の通信を司るサーバであって、アプリケーションサーバ10a、10bからホーム機器14a〜14dへの通信(アクション中継)とホーム機器14a〜14dからアプリケーションサーバ10a、10bへの通信(ノーティファイ中継)との許可/不許可を設定したアクセスコントロールリスト(以下、ACLという)と、ホーム機器14a〜14dの識別子とHGW13a、13bの識別子とを対応付けて記載したHGW識別子リスト(以下、HILという)とを記憶しておく機能を有している。
【0033】
また、ACLに基づいて、上記NAT/FW設定要求を送信したアプリケーションサーバ10a、10bが対象ホーム機器にアクセス可能か否かを判定し、アクセス可能な場合に、HILに基づいて、対象ホーム機器と同じホームネットワークのHGW13を検索し、NGN(Next Generation Network)網等の閉域かつセキュアな専用ネットワーク31に配置されているHGWアドレス管理サーバ12へHGW13の専用ネットワーク31側のアドレスを問い合わせ、その問い合わせ結果から得られたHGW13のアドレスにNAT/FW設定要求を中継する機能を有している。
【0034】
HGWアドレス管理サーバ12は、専用ネットワーク31に接続されているHGW13a、13bにアドレスを割り振ると共に、割り振ったHGW13の専用ネットワーク側のアドレスとHGW13の識別子とを関連付けて管理しておき、アクセス制御サーバ11からの問い合わせに応じたHGW13のアドレスを送信する機能を有している。
【0035】
HGW13a、13bは、外部ネットワーク30と専用ネットワーク31とホームネットワーク32a、32bとに接続され、ルータ機能、NAT機能、FW機能を具備している。
【0036】
またHGW13a、13bは、図2に示すように、専用ネットワーク31を介して中継された上記NAT/FW設定要求を受信するアクセス制御サーバ通信部131と、NAT/FW設定要求を受信したときに自身に設定された外部ネットワーク30側のアドレスを取得するHGW情報取得部132と、NAT/FW設定要求を受信したときに対象ホーム機器の識別子を用いてホームネットワーク32にブロードキャストを行って対象ホーム機器の第1ローカルアドレスを取得するとともに、リモート端末15と第1ホーム機器14aとの間でこれから確立するVPN上におけるHGW13のアドレスとして、予め設定されたアドレスないしは第1ローカルアドレスを持つ対象ホーム機器に対してユニキャストでVPN上のアドレスを問い合わせることにより得られたアドレスである第2ローカルアドレスを取得するホーム機器通信部133と、外部ネットワーク30側で待ち受けるポート番号を決定した後に、外部ネットワーク30側のアドレス及びポート番号と対象ホーム機器のアドレスとを用いて、上記NAT/FW設定要求に応じた設定を行うNAT/FW設定部134とで構成されている。
【0037】
このHGW13a、13bを構成しているアクセス制御サーバ通信部131と、HGW情報取得部132と、ホーム機器通信部133と、NAT/FW設定部134は、OSGiフレームワークを用いたバンドルで実装されている。
【0038】
このようにバンドルで実装することにより、OSGiフレームワークを用いて各バンドルを容易に配布し、アップデートが可能となるので、様々なホーム機器に対応することが可能となる。
【0039】
本実施の形態では、アプリケーションサーバ10a、10bとアクセス制御サーバ11とを互いに独立した装置として説明するが、運用形態によっては、両サーバの機能を1つの装置に集約させることも可能である。
【0040】
次に、本アクセス制御システム1の処理フローについて説明する。図3は、アクセス制御システムの処理フローを示す図である。
【0041】
最初に、ステップS1において、リモート端末15から第1アプリケーションサーバ10aに対してエンドユーザ宅のホーム機器へのアクセス要求(Webブラウザでのウェブ接続)があった場合に、ログイン認証を行い、第1アプリケーションサーバ10aが、該エンドユーザ宅内に配置されているホーム機器を選択させるホーム機器一元管理ページをリモート端末15の画面に出力させる。
【0042】
これにより、リモート端末15を操作しているエンドユーザは、エンドユーザ宅内において所望するホーム機器を選択することが可能となる。
【0043】
ステップS2において、エンドユーザにより所定のホーム機器14が選択された(以下、第1ホーム機器14aが選択されたものとする)後に、第1アプリケーションサーバ10aが、選択された第1ホーム機器14aで利用可能なアクセス方法を選択させる画面、具体的には「リモートアクセス」又は「リモートデスクトップ接続」を選択する表示を上記ホーム機器一元管理ページに出力する。
【0044】
ステップS3において、第1アプリケーションサーバ10aが、選択された第1ホーム機器14aの識別子を記憶部から検索取得し、NAT/FW設定要求の識別子と、送信元である第1アプリケーションサーバ10aの識別子と、送信先である第1ホーム機器14aの識別子と、リモート端末15のソースアドレスとを指定すると共に、必要に応じてHGW13の待ち受けポート番号を指定し、これら指定情報を記載したNAT/FW設定要求パケットを中継するようアクセス制御サーバ11に送信する。
【0045】
ステップS4において、NAT/FW設定要求パケットを受信したアクセス制御サーバ11が、そのパケットに記載されている第1アプリケーションサーバ10aの識別子と第1ホーム機器14aの識別子とを用いて、ACLの設定内容に基づいて送信可能な宛先であるか否かを判定し、送信可能な場合には、第1ホーム機器14aの識別子に対応付けられたHGW13の識別子がHILから取得され、対応するHGWが特定される(ここでは、第1HGW13aの識別子が取得されたものとする)。
【0046】
その後、専用ネットワーク31を介して第1HGW13aの識別子をHGWアドレス管理サーバ12に送信して、第1HGW13aにおける専用ネットワーク側のアドレスを取得する。
【0047】
そして、受信しているNAT/FW設定要求パケットを、取得されたアドレスの第1HGW13aに中継する。
【0048】
ステップS5において、専用ネットワーク31を介してアクセス制御サーバ11で中継されたNAT/FW設定要求パケットを第1HGW13aのアクセス制御サーバ通信部131で受信した後に、HGW情報取得部132が、自身の外部ネットワーク30側に設定されているアドレスを取得する。
【0049】
そして、ホーム機器通信部133が、NAT/FW設定要求パケットに記載されている第1ホーム機器14aの識別子を用いてホームネットワーク32にブロードキャストにより問い合わせを行い、第1ホーム機器14aのローカルアドレス1_1(第1ローカルアドレス)を取得する。
【0050】
さらにホーム機器通信部133は、リモート端末15と第1ホーム機器14aとの間でこれから確立するVPN上における第1HGW13aのアドレスとして、予め設定されたアドレス、ないしは第1ローカルアドレスを持つ対象ホーム機器に対してユニキャストでVPN上のアドレスを問い合わせることで取得されたアドレスを、ローカルアドレス1_2(第2ローカルアドレス)として取得する。
【0051】
その後、NAT/FW設定部134が、NAT/FW設定要求パケットにHGW13の待ち受けポート番号が指定されている場合にはそのポート番号、指定されておらずかつ予め規定されている場合には該規定に従うポート番号、指定されておらずかつ予め規定されてもいない場合はランダムに決定したポート番号を第1HGW13aの待ち受けポート番号に用いて、HGW情報取得部132により取得した外部ネットワーク側のアドレスであって決定した待ち受けポート番号に到達したパケットを、ホーム機器通信部133により取得された第1ホーム機器14aのアドレスであってNAT/FW設定要求に記載されている第1ホーム機器14aに転送可能とするように、ローカルアドレス1_2以外の情報を用いてNAT及びFWのテーブル情報を設定(変更や追加)する。この設定において、第1ホーム機器14aのポート番号は、NATを用いているため第1HGW13aの待ち受けポートと同一であり、通常第1ホーム機器14aは予め規定されている場合の該規定に従うポート番号にてVPN接続のための待ち受けを行うが、NAT/FW設定要求パケットに待ち受けポート番号が指定された場合やランダムに決定した場合には、別途第1ホーム機器14aに対して新たなポート番号が通知され、該第1ホーム機器14aはリモート端末15からのVPN接続のための待ち受けを該ポート番号において行う。
【0052】
テーブル情報の設定が成功した場合には、第1HGW13aの外部ネットワーク30側のアドレス及び待ち受けポート番号、およびローカルアドレス1_2を、専用ネットワーク31を介して第1アプリケーションサーバ10aに返却する。
【0053】
ステップS6において、第1アプリケーションサーバ10aが、返却された第1HGW13aの外部ネットワーク側のアドレス及び待ち受けポート番号をリモートアクセスクライアントソフトウェアに通知し、このリモートアクセスクライアントソフトウェアからVPN接続ツールを利用して、外部ネットワーク30上にVPNクライアントとしてのリモート端末15とVPNサーバとしての第1ホーム機器14aとの間にVPNを確立させる。
【0054】
また、第1アプリケーションサーバ10aは、返却されたローカルアドレス1_2を元にURI又はRDPファイルを生成し、URI又はRDPファイルへのリンクを生成した上でリダイレクトが可能であればリダイレクトを行い、リモート端末15からのアクセス要求をホーム機器一元管理ページから第1ホーム機器14aに遷移させる。
【0055】
ステップS7において、エンドユーザは、そのまま待機するか、画面に表示されているリンクをクリックすることにより、外部ネットワーク30上に確立されたVPN経由でリモート端末15と第1ホーム機器14aとの間で通信が可能となる。ここで用いるVPNを例えばL2(レイヤ2)TP/IPSecとすることにより、L2による通信が可能である。
【0056】
最後に、ステップS8において、第1ホーム機器14aへのアクセス終了後、タイムアウト処理、又はホーム機器一元管理ページからのユーザの明示的な指示に基づいて、ステップS5で設定した設定情報をNAT/FWのテーブル情報から削除する。
【0057】
以上説明した本アクセス制御システムを用いることにより、例えば、1)Webブラウザを用いたホーム機器へのhttp/httpsでのリモートアクセス、2)Webブラウザとリモートデスクトップ接続とを用いたホーム機器へのリモートデスクトップ接続、3)Webブラウザと動画ファイルを再生可能なソフトウェアとを用いたDLNA(Digital Living Network Alliance)のコンテンツ視聴等のサービスを提供することが可能となる。
【0058】
最初に、上記1)の場合における画面遷移を図4に示す。
【0059】
このリモートアクセスは、ホーム機器を選択した後に、HGW13のアクセス制御サーバ通信部131を経由してNAT/FW設定部134によりNAT/FW設定を行うとともにVPNを確立し、設定完了後にリダイレクトを行って、ホーム機器へVPN経由で直接アクセスするアクセス方法である。
【0060】
まず、リモート端末15の画面には、ホーム機器を選択するホーム機器一元管理ページが表示され(遷移Sa1)、続いて、選択されたホーム機器で利用可能なアクセス方法等が表示される(遷移Sa2)。
【0061】
リモートアクセスを選択することにより、ホーム機器の管理画面又はファイル閲覧を選択する画面が表示され(遷移Sa3)、ファイル閲覧の開始が選択されることにより、アクセス制御サーバ11経由でHGW13のNAT/FW設定およびVPNの確立が行われる。
【0062】
ここで、新たなウィンドウが立ち上がり、NAT/FW設定およびVPN確立中には「設定中」であることが表示され(遷移Sa4)、設定完了後にはその旨が表示される(遷移Sa5)。
【0063】
その後、リダイレクトを行うか、又は画面上での指定箇所をクリックしてリンクを辿ることにより、VPN経由でホーム機器のページが表示され、ホーム機器のファイルを閲覧することが可能となる(遷移Sa6)。
【0064】
そして、ファイルの閲覧が終了する場合にはページを閉じることにより(遷移Sa7)、遷移Sa3の画面に戻る(遷移Sa8)。
【0065】
その後、ファイル閲覧の終了を選択することにより全ての処理が終了する(遷移Sa9、Sa10)。
【0066】
次に、上記2)の場合における画面遷移を図5に示す。
【0067】
このリモートデスクトップ接続は、ホーム機器を選択した後に、HGW13のアクセス制御サーバ通信部131を経由してNAT/FW設定部134によりNAT/FW設定を行うとともにVPNを確立し、設定完了後にアクセス対象のホーム機器にVPN経由でアクセス可能となるよう、VPN上におけるホーム機器のローカルネットワークアドレスを記述したRDPファイルを生成し、該RDPファイルへのURLを記述したページを生成して、ホーム機器へリモートデスクトップで直接アクセスするアクセス方法である。
【0068】
まず、リモート端末15の画面には、ホーム機器を選択するホーム機器一元管理ページが表示され(遷移Sb1)、続いて、選択されたホーム機器で利用可能なアクセス方法等が表示される(遷移Sb2)。
【0069】
RDP接続を選択することにより、RDP接続の開始/終了を選択する画面が表示され(遷移Sb3)、RDP接続の開始が選択されることにより、アクセス制御サーバ11経由でHGW13のNAT/FW設定およびVPNの確立が行われ、RDPファイルが生成される。
【0070】
ここで、新たなウィンドウが立ち上がり、NAT/FW設定およびVPN確立中には「設定中」であることが表示され(遷移Sb4)、その設定やRDPファイルが生成された後に、RDPファイルへのリンクを記述したページが表示される(遷移Sb5)。
【0071】
その後、表示された指定箇所をクリックすることにより外部プログラムが起動し、ホーム機器へVPN経由でリモートデスクトップ接続によりアクセスすることが可能となる(遷移Sb6)。
【0072】
そして、そのホーム機器への接続を終了する場合には、ページを閉じることにより(遷移Sb7)、遷移Sb3の画面に戻る(遷移Sb8)。
【0073】
その後、RDP接続の終了を選択することにより全ての処理が終了する(遷移Sb9、Sb10)。
【0074】
最後に、上記3)の場合における画面遷移を図6に示す。
【0075】
このコンテンツ視聴は、ホーム機器を選択した後に、HGW13のアクセス制御サーバ通信部131及びホーム機器通信部133を経由してホーム機器が有するコンテンツ迄の階層を辿り、その提供可能なコンテンツリストを取得した後に、アクセス制御サーバ通信部131を経由してNAT/FW設定部134によりNAT/FW設定を行うとともにVPNを確立し、設定完了後にアクセス対象のホーム機器のコンテンツにアクセス可能となるよう、VPN上におけるホーム機器のローカルネットワークアドレスを記述したリンクを生成すると共にリダイレクトを行い、ホーム機器のコンテンツへVPN経由で直接アクセスするアクセス方法である。
【0076】
まず、リモート端末15の画面には、ホーム機器を選択するホーム機器一元管理ページが表示され(遷移Sc1)、続いて、選択されたホーム機器で利用可能なアクセス方法等が表示される(遷移Sc2)。
【0077】
ここで、コンテンツ視聴を選択することにより、アクセス制御サーバ通信部131及びホーム機器通信部133が、選択されたホーム機器により視聴可能なコンテンツを該ホーム機器から検索取得して表示する(遷移Sc3)。
【0078】
ここで「ビデオ」が選択されて、更に「全てのビデオ」が選択された場合に(遷移Sc4)、ホーム機器が提供可能なビデオ1〜ビデオ3の開始/終了を選択する画面が表示され(遷移Sc5)、例えばビデオ1の開始が選択されることにより、アクセス制御サーバ11経由でHGW13のNAT/FW設定およびVPNの確立が行われる。
【0079】
ここで、新たなウィンドウが立ち上がり、NAT/FW設定およびVPN確立中には「設定中」であることが表示され(遷移Sc6)、HGW13へのリンクが生成された後に、そのリンクを記述したページが表示される(遷移Sc7)。
【0080】
その後、リダイレクトを行うか、表示された指定箇所をクリックすることにより外部プログラムが起動し、VPN経由でコンテンツ視聴が可能となる(遷移Sc8)。
【0081】
そして、そのコンテンツ視聴を終了する場合には、ページを閉じることにより(遷移Sc9)、遷移Sc5の画面に戻る(遷移Sc10)。
【0082】
その後、ビデオ1の終了を選択することにより全ての処理が終了する(遷移Sc11、Sc12)。
【0083】
本実施の形態によれば、HGW情報取得部132が、リモート端末15からアクセス要求が送信された後に、外部ネットワーク30に接続された外部ネットワーク側のアドレスを取得するので、動的にHGW13の外部ネットワーク側のアドレスが変更されるような場合であっても、リモート端末15からのアクセスを確実にHGW13に遷移させ、ユーザによるホーム機器14へのアクセスをより確実なものとすることができる。
【0084】
本実施の形態によれば、ホーム機器がHGWのFWを制御したり、NAPTの設定を行ったりするためにUPnPを使うことはないため、ホーム機器がUPnPに対応している必要はなく、広く一般に普及している機器をアクセス制御の対象とすることができる。
【0085】
本実施の形態によれば、アプリケーションサーバ10へのログイン時に認証を行い、閉域かつセキュアな専用ネットワーク31を経由してHGW13のNAT/FW設定を行うので、成りすましや盗聴等の危険性を低減することができる。
【0086】
本実施の形態によれば、リモート端末とホーム機器との外部ネットワークによる接続はセキュアなVPNを経由して行われるため、成りすましや盗聴等の危険性を低減することができる。
【0087】
本実施の形態によれば、確立されたVPNとして、HGW13は例えばL2(レイヤ2)TP/IPsecを用いると、レイヤ2のプロトコルのパケットをトンネリングすることが可能であり、ホーム機器はL2TP/IPSecのVPNに対応してさえいればプロトコルは限定されず、さまざまな機種のホーム機器に対応した幅広いサービスを一元的に管理することができる。また、ホーム機器がVPNに対応していない場合であっても、VPNに対応しているPC等を経由してホーム機器をHGWに接続することにより、本実施形態のアクセス制御システムを利用することができる。
【0088】
本実施の形態によれば、アクセス制御サーバ通信部131と、HGW情報取得部132と、ホーム機器通信部133と、NAT/FW設定部134とが、OSGiフレームワークを用いたバンドルで実装されているので、将来におけるホーム機器の増設や機能に拡張に対して容易に対応することができる。
【符号の説明】
【0089】
1…アクセス制御システム
10…アプリケーションサーバ群
10a、10b…アプリケーションサーバ
11…アクセス制御サーバ
12…HGWアドレス管理サーバ
13…HGW群
13a、13b…HGW
14…ホーム機器群
14a〜14d…ホーム機器
15…リモート端末
30…外部ネットワーク
31…専用ネットワーク
32a、32b…ホームネットワーク
131…アクセス制御サーバ通信部
132…HGW情報取得部
133…ホーム機器通信部
134…NAT/FW設定部

【特許請求の範囲】
【請求項1】
外部ネットワークに配置されたリモート端末からホームネットワークに接続されているホーム機器にアクセスするためのアクセス制御システムにおいて、
前記外部ネットワークに配置され、前記ホーム機器の識別子を記憶手段に記憶しておき、前記接続されたホーム機器の中から対象ホーム機器を選択させるための管理ページを前記リモート端末に表示させ、これにより選択された対象ホーム機器の識別子を前記記憶手段から検索して、前記外部ネットワークと前記ホームネットワークとの境界に配置されたホームゲートウェイにおける外部ネットワーク側のアドレスに到達したアクセス要求を選択された対象ホーム機器に転送するようNAT及びFWのテーブル情報を設定する設定要求を送信する受付サーバと、
受付サーバ/ホーム機器からホーム機器/受付サーバへのアクセス制限を定めたアクセス制御リストに基づいて、前記設定要求を送信した受付サーバが前記対象ホーム機器にアクセス可能か否かを判定し、アクセス可能な場合に、ホーム機器の識別子からホームゲートウェイを検索可能なホームゲートウェイ識別子リストに基づいて、前記対象ホーム機器と同じホームネットワークに接続されたホームゲートウェイのアドレスを特定し、特定したホームゲートウェイに前記設定要求を、専用ネットワークを介して中継するアクセス制御サーバと、
前記アクセス制御サーバから専用ネットワークを介して中継された前記設定要求を受信するアクセス制御サーバ通信部と、前記設定要求を受信したときに自身に設定された外部ネットワーク側のアドレスを取得する情報取得部と、前記設定要求を受信したときに前記対象ホーム機器の識別子を用いてホームネットワークにブロードキャストを行って前記対象ホーム機器の第1ローカルアドレスを取得するとともに、前記外部ネットワーク上の、前記リモート端末と前記対象ホーム機器との間にVPNを確立する際に、そのVPN上における前記対象ホーム機器の第2ローカルアドレスを取得するホーム機器通信部と、前記外部ネットワーク側で待ち受けるポート番号を決定した後に、前記外部ネットワーク側のアドレス及びポート番号と前記対象ホーム機器の前記第1ローカルアドレスとを用いて、前記設定要求に応じた設定を行う設定部とを有するホームゲートウェイとを備え、
前記受付サーバは、前記第2ローカルアドレスを用いてURI又はRDPファイルを生成し、前記ホームゲートウェイにおける外部ネットワーク側のアドレス及びポート番号を元に前記リモート端末と当該ホームゲートウェイとの間にVPNを確立し、該URI又はRDPファイルへのリンクを生成して、前記リモート端末からのアクセス要求を管理ページから前記対象ホーム機器に、確立されたVPNを経由して遷移させることを特徴とするアクセス制御システム。
【請求項2】
外部ネットワークに配置されたリモート端末からホームネットワークに接続されているホーム機器にアクセスするためのアクセス制御方法において、
前記外部ネットワークに配置された受付サーバが、前記ホーム機器の識別子を記憶手段に記憶しておき、前記接続されたホーム機器の中から対象ホーム機器を選択させるための管理ページを前記リモート端末に表示させ、これにより選択された対象ホーム機器の識別子を前記記憶手段から検索して、前記外部ネットワークと前記ホームネットワークとの境界に配置されたホームゲートウェイにおける外部ネットワーク側のアドレスに到達したアクセス要求を選択された対象ホーム機器に転送するようNAT及びFWのテーブル情報を設定する設定要求を送信するステップと、
アクセス制御サーバが、受付サーバ/ホーム機器からホーム機器/受付サーバへのアクセス制限を定めたアクセス制御リストに基づいて、前記設定要求を送信した受付サーバが前記対象ホーム機器にアクセス可能か否かを判定し、アクセス可能な場合に、ホーム機器の識別子からホームゲートウェイを検索可能なホームゲートウェイ識別子リストに基づいて、前記対象ホーム機器と同じホームネットワークに接続されたホームゲートウェイを特定し、特定した該ホームゲートウェイに前記設定要求を、専用ネットワークを介して中継するステップと、
前記ホームゲートウェイのアクセス制御サーバ通信部が、前記専用ネットワークを介して中継された前記設定要求を受信するステップと、
前記ホームゲートウェイの情報取得部が、前記設定要求を受信したときに自身に設定された外部ネットワーク側のアドレスを取得するステップと、
当該ホームゲートウェイのホーム機器通信部が、前記設定要求を受信したときに前記対象ホーム機器の識別子を用いてホームネットワークにブロードキャストを行って前記対象ホーム機器の第1ローカルアドレスを取得するとともに、前記外部ネットワーク上の、前記リモート端末と前記ホーム機器との間にVPNを確立する際に、そのVPN上における前記対象ホーム機器の第2ローカルアドレスを取得するステップと、
前記ホームゲートウェイの設定部が、前記外部ネットワーク側で待ち受けるポート番号を決定した後に、前記外部ネットワーク側のアドレス及びポート番号と前記対象ホーム機器の前記第1ローカルアドレスとを用いて、前記設定要求に応じた設定を行うステップと、
前記受付サーバが、前記第2ローカルアドレスを用いてURI又はRDPファイルを生成し、前記ホームゲートウェイにおける外部ネットワーク側のアドレス及びポート番号を元に前記リモート端末と前記ホームゲートウェイとの間にVPNを確立し、該URI又はRDPファイルへのリンクを生成して、前記リモート端末からのアクセス要求を管理ページから前記対象ホーム機器に、確立されたVPNを経由して遷移させるステップと、
を有することを特徴とするアクセス制御方法。

【図1】
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【図2】
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【図3】
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【図4】
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【図5】
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【図6】
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【公開番号】特開2012−222557(P2012−222557A)
【公開日】平成24年11月12日(2012.11.12)
【国際特許分類】
【出願番号】特願2011−85504(P2011−85504)
【出願日】平成23年4月7日(2011.4.7)
【出願人】(000004226)日本電信電話株式会社 (13,992)
【Fターム(参考)】