説明

アスコルビン酸と組合せたC−グリコシド誘導体の化粧料としての使用

本発明は、少なくとも1種のC-グリコシド誘導体と、少なくともアスコルビン酸又はその誘導体若しくは類似体との相乗的組合せの、時間生物学性又は光誘発性老化の何れであれ、身体又は顔面の皮膚に係る老化の徴候を、予防的又は治療的に処置するための化粧料としての使用に関するものである。

【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
本発明は、少なくともアスコルビン酸、その誘導体又はその類似体と、少なくとも1種のC-グリコシド誘導体との相乗的組合せの、化粧学的及び/又は皮膚科学的組成物の分野における使用に関するものである。本発明は、またこのような組合せを含む、化粧学的及び/又は皮膚科学的組成物をも目的とするものである。
これらの組合せ及び組成物は、好ましくは皮膚の老化及び/又は光老化に係る皮膚の徴候発生を阻止し、及び/又は治療し、特にコラーゲン合成を増進するためのものである。
【背景技術】
【0002】
ヒトの皮膚は、2つの組織からなり、その一方は、表面組織、即ち表皮であり、またその他方は深部組織、即ち真皮である。
自然のヒトの表皮は、主として3種の型の細胞で構成されており、該3種の細胞は、該表皮の大部分を形成するケラチノサイト、メラノサイト及びランゲルハンス細胞である。これら3種の型の細胞各々は、その固有の機能を通して、身体において皮膚により演じられている必須の役割、とりわけ外部からの攻撃因子(気候、紫外線、タバコ等)に対して、身体を防御する役割(これは、「バリア機能」としても知られている)に寄与している。
該真皮は、表皮に中実の支持体を与える。これは、また該表皮の生育要素でもある。これは、主として線維芽細胞及び細胞外マトリックスからなっており、該マトリックスは、主としてコラーゲン、エラスチン及び基質物質として知られている物質で構成されており、これら成分は、線維芽細胞によって合成される。白血球、マスト細胞及び組織マクロファージも、この真皮内に見出される。最後に、該真皮は、また血管及び神経線維と絡み合っている。
【0003】
該表皮と真皮との結合は、皮膚-表皮接合によって与えられる。これは、約100nmなる厚みを持つ複合領域であり、これは基底ケラチノサイトの基底極、表皮膜及び表層真皮の準-基底ゾーンを含む(Bernard P. 「皮膚-表皮接合の構造、物体の皮膚(Structure de la jonction dermo-epidermique. Objectif peau. [Structure of the dermo-epidermal junction. Objective: skin.])」2001, 68: 87-93)。構造上の表現では、内部にケラチン繊維が挿入された、ヘミデスモソーム(ヘミデスモソーム-張細線維複合体)が、該基底ケラチノサイトの形質膜上に分布している。これらのヘミデスモソーム-張細線維複合体に関連して、アンカーフィラメントが存在し、該表皮基底膜を通っている。該アンカーフィラメントは、ラミニン5の表皮側に接合されている。最後に、アンカーフィブリルは、準-基底ネットワークを構成している。これらは、曲線構造物であり、該基底膜の深部面において発生し、かつ終端しており、またその内部に、コラーゲンI、III及びV線維が挿入されている。電子顕微鏡法により明瞭に可視化できる、これらのアンカーフィブリルは、タイプVIIコラーゲンで構成されている。タイプVIIコラーゲンは、ケラチノサイト及び線維芽細胞によって合成されるが、主としてケラチノサイトによって合成される(Aumailley M, Rousselle P. 「皮膚-表皮接合のラミニン(laminins of the dermo-epidermal junction)」,Matrix Biology, 1999, 18: 19-28; Nievers M, Schaapveld R, Sonnenberg A.「ヘミデスモソームの生物学及び機能(Biology and function of hemidesmosomes)」,Matrix Biology, 1999, 18: 5-17)。
【0004】
即ち、コラーゲンは細胞外マトリックスの主なタンパク質である。これまでに、20種のコラーゲンが、同定され、コラーゲンI〜XXと命名されている。様々な群が、生成する構造に依存して、上記のタイプに識別されている:
・線維を形成する、原線維性のコラーゲン群(タイプI、II、III、V及びXI);
・タイプIV及びタイプXVIIコラーゲンを含む、該基底膜のネットワークを形成する、コラーゲン群;
・六角形のネットワークを形成するコラーゲン(タイプVIII及びタイプX)、真珠状のフィラメント(タイプVI)、及びFACITs(タイプIX、XII、XIV、XVI、XIX及びXX);
・タイプVIIに相当する上記アンカーフィブリル;
・マルチプレキシン(multiplexins)(タイプXV及びXVII)及び
・タイプXIIIのコラーゲン、その正確な機能は、現時点において未知である。
【0005】
皮膚において、主として該真皮全体に渡り存在する該コラーゲンは、タイプI及びIIIコラーゲンであり、これらは、全真皮の該細胞外マトリックスを形成する(これらのコラーゲンは、該真皮の乾燥重量の70〜80%を占める)。
その上、コラーゲンは、同一の細胞型によって合成されるわけではなく、タイプI及びIIIコラーゲンは、本質的に真皮の線維芽細胞により製造され、一方タイプVIIコラーゲンは、表皮ケラチノサイトによって製造される。最後に、その発現の調節は、コラーゲン毎に異なり、例えばコラーゲンI及びVIIは、幾つかのサイトカインによって同一の方法で調節される訳ではなく;とりわけTNF-α及びロイコレグリン(leukoregulin)は、コラーゲンVIIを刺激し、かつコラーゲンIの負の制御を行う。
最後に、全てのコラーゲン分子は、共通のプリカーサの変形であり、該プリカーサは、プロコラーゲンのα鎖である。
【0006】
加齢に伴って、コラーゲンは薄くなり、皺が皮膚の表面上に現れる。皮膚の老化は、遺伝的にプログラムされたメカニズムである。その上、幾つかの環境的な因子、例えば喫煙及びより詳しくは日光に対する暴露は、これを促進する。従って、皮膚は、日光に暴露された領域、例えば手の背部又は顔面上では、より一層老化された外観を呈する。従って、これらの他の因子は、また皮膚の天然のコラーゲンに、負の影響を及ぼす。
結局、コラーゲンの、またより詳しくはタイプVIIコラーゲンの、表皮及び真皮組織間の結合、及びその結果としての皮膚の保全性及び機械的な型の外部からの攻撃因子に対する抵抗性に及ぼす、決定的な役割に関連して、これら様々な形状のコラーゲン合成の刺激が、皮膚老化の徴候を克服するための効果的な手段であると考えられる。
【発明の概要】
【発明が解決しようとする課題】
【0007】
本発明の目的は、正確には、時間生物学性又は光誘発性老化の何れであれ、皮膚の老化、特に皮膚の弾性の低下及び/又は組織の構造におけるコラーゲンの劣化によって発生する、老化を制限するための、化粧料及び医薬において使用できる新規な組合せを提供することにある。
【課題を解決するための手段】
【0008】
本発明者等は、驚いたことにアスコルビン酸又はその誘導体又はその類似体と、C-グリコシドとの組合せが、プロコラーゲン1の合成を増進し、結果として老化の徴候を排除できることを見出した。
【発明を実施するための形態】
【0009】
糖及び糖誘導体は、スキンケア又はケラチン繊維のケア及び/又は洗浄両者のための、化粧料組成物を処方する様々な目的にとって益あるものとして、既に使用されている製品である。従って、文献WO 99/24009において、D-キシロース及びその誘導体が、表皮細胞の機能性を改善するための化粧料又は薬理製品の調製のために提案されている。
この分野において使用することのできる糖としては、C-グリコシド誘導体が、最も有利であることが立証されている。従って、幾つかのC-グリコシド誘導体は、特に表皮の老化を低減し、及び/又は皮膚の乾燥を低減するために、有利な生物学的諸特性を持つことが立証されている。このような化合物は、特に文献WO 02/051828に記載されている。
これら化合物は、より具体的には以下の式で表される:
【0010】
【化1】

【0011】
該一般式において、Sは単糖又は多糖を表し、Rは様々な直鎖又は環式基を表し、該基Xは、-CO-、-CH(NR1R2)-、-CHR'-、及びC(=CHR')-から選択される基を表すことができ、R1、R2、及びR'は、ヒドロキシル基を含む様々な基を表すことができる。
結局、本発明の第一の局面は、少なくとも1種のC-グリコシド誘導体と、少なくともアスコルビン酸又はその誘導体若しくは類似体との相乗的組合せの、時間生物学性又は光誘発性老化の何れであれ、身体又は顔面の皮膚に係る老化、及び特に皮膚の弾性及び/又は組織構造におけるコラーゲンの劣化により引起される老化の徴候を、予防的又は治療的に処置するための化粧学的及び/又は皮膚科学的な使用に係る。
本発明のもう一つの局面は、上で定義した如き組合せの、皺及び/又は微細な線(fine lines)、干乾びた皮膚、皮膚の弾性及び/又は張りの欠如、真皮の薄化、コラーゲン繊維の劣化、弛んだ皮膚、薄化された皮膚及び紫外線暴露に伴う皮膚の内部における劣化を、予防的又は治療的に処置するための使用に係る。
【0012】
本発明の他の課題は、上で定義した如き組合せの、エラスターゼの活性を阻害し、及び/又は弾性繊維の劣化を制限し及び/又は除去するための使用に係る。
本発明の別の局面によれば、本発明は、水性相を含む生理的に許容される媒体中に、少なくともアスコルビン酸又はその誘導体若しくはその類似体との組合せで、少なくとも1種のC-グリコシド誘導体を含有する化粧学的及び/又は皮膚科学的組成物に関するものである。
本発明のさらに別の局面によれば、本発明は、生理的に許容される媒体中に、少なくともアスコルビン酸又はその誘導体若しくはその類似体との組合せで、少なくとも1種のC-グリコシド誘導体を含有する、無水の化粧学的及び/又は皮膚科学的組成物に関するものである。
本発明の他の局面は、組み合わせた化粧料、即ち上で定義した如き組成物を、皮膚に適用することを特徴とする、頭皮を含む、身体又は顔面の皮膚を処置するための、化粧学的方法に関する。
本発明のもう一つの局面は、皮膚老化の徴候を予防及び/又は処置し、及び/又はコラーゲン、特にプロコラーゲン1の合成を刺激する目的で、皮膚科学的組成物を製造するために、上で定義した如き組合せを使用することに係る。
【0013】
さらに別の本発明の局面によれば、本発明は、上で定義した如き組合せ又は組成物を、個体に適用することを含む、皮膚老化の徴候を予防及び/又は処置するための、治療的又は非-治療的方法、特に化粧学的処置方法に係る。
以下に与えられる例から明らかな如く、本発明者等は、本発明による組合せの有効性が、あらゆる予想に反して、明らかに、該2種の化合物各々の各効果の単なる加算から予想される有効性を、大幅に越えるものであることを見出した。
上記用語「皮膚老化の徴候」とは、時間生物学性又は光誘発性老化の何れであれ、老化によって引起される皮膚の外観上のあらゆる変更、例えば弛んだ及び皺のある皮膚の外観に導く、皺及び微細な線、干乾びた皮膚、皮膚の弾性及び/又は張りの欠如、真皮の薄化及び/又はコラーゲン繊維の劣化を意味し、この表現は、また皮膚の内部におけるあらゆる変化をも意味し、該内部の変化は、変化した外観、例えば紫外線暴露に伴う、皮膚のあらゆる内部の劣化、特にエラスチン繊維又は弾性繊維の劣化によって、系統的に反映されないものである。
【0014】
C-グリコシド誘導体
本発明で使用するのに適したC-グリコシド誘導体は、以下の一般式(I)で表される化合物であり得、即ち:
【0015】
【化2】

【0016】
ここで、Rは
・飽和C1〜C20、特にC1〜C10の、又は不飽和C2〜C20、特にC2〜C10の、直鎖アルキル基、又は飽和又は不飽和で、分岐又は環式のC3〜C20、特にC3〜C10のアルキル基;
・飽和C1〜C20、特にC1〜C10の、又は不飽和C2〜C20、特にC2〜C10の直鎖の、又は飽和又は不飽和で、分岐又は環式のC3〜C20、特にC3〜C10のヒドロフルオロアルキル基又はパーフルオロアルキル基;
ここで、該基を構成する、該炭化水素を基本とする鎖は、適当な場合には、酸素原子、硫黄原子、窒素原子、及びケイ素原子から選択される、1、2、3又はそれ以上のヘテロ原子によって中断されていてもよく、
また、該鎖は、場合により、-OR4、-SR4、-NR4R5、-COOR4、-CONHR4、-CN、ハロゲン原子、C1〜C6ヒドロフルオロアルキル基又はパーフルオロアルキル基、及び/又はC3〜C8シクロアルキル基から選択される少なくとも一つの基で置換されていてもよく、
R4及びR5は、夫々独立に、水素原子、又は飽和C1〜C30、特にC1〜C12の、又は不飽和C2〜C30、特にC2〜C12の直鎖、又は飽和又は不飽和で、分岐又は環式のC3〜C30、特にC3〜C12のアルキル基、パーフルオロアルキル基又はヒドロフルオロアルキル基;又はC6〜C10アリール基を表すことができ、
・Xは、以下に列挙する基から選択され:
【0017】
【化3】

【0018】
ここで、R1、R2及びR3は、夫々独立に、水素原子又は上で定義された如き基Rを表し、及びR'1は、水素原子、-OH基又は上で定義された如き基Rを表し、R1は、またC6〜C10アリール基を表すことができ、
・Sは、L及び/又はD-シリーズのピラノース及び/又はフラノース形状にある、20個までの糖単位、特に6個までの糖単位を含む、単糖又は多糖を表し、該単糖又は多糖は、当然遊離状態にあるヒドロキシル基、及び場合により、1又はそれ以上の、場合により保護されているアミン官能基で置換されていてもよく、及び
・前記S-CH2-X結合は、α-又はβ-であり得る、C-アノマー特性を持つ結合を表す、
及びその化粧学的に許容される塩、その溶媒和物、例えば水和物、及びその異性体であり得る。
本発明に関連して、上記用語「ハロゲン(原子)」とは、塩素、フッ素、臭素又はヨウ素を意味するものとする。
上記用語「アリール(基)」とは、場合により1又はそれ以上のC1-C4アルキル基で置換された、フェニル基等の芳香族リングを表す。
【0019】
上記用語「C3〜C8シクロアルキル基」とは、3〜8個の炭素原子を含む脂肪族リングを表し、例えばシクロプロピル、シクロペンチル、及びシクロヘキシル基を含む。
本発明において使用するのに適した上記アルキル基としては、特にメチル、エチル、イソプロピル、n-プロピル、n-ブチル、t-ブチル、イソブチル、sec-ブチル、ペンチル、n-ヘキシル、シクロプロピル、シクロペンチル、シクロヘキシル及びアリル基を挙げることができる。
本発明の一態様によれば、上記式(I)に相当するC-グリコシド誘導体であって、該式(I)において、SがL及び/又はD-シリーズのピラノース及び/又はフラノース形状にある、6個までの糖単位を含む単糖又は多糖を表し、該単糖又は多糖は、当然遊離状態にある少なくとも一つのヒドロキシル基、及び/又は場合により、1又はそれ以上の、必然的に保護されているアミン官能基を持ち、かつX及びRが、上記定義の全てを維持する、該C-グリコシド誘導体を使用することができる。
有利には、本発明の単糖は、D-グルコース、D-ガラクトース、D-マンノース、D-キシロース、D-リキソース、L-フコース、L-アラビノース、L-ラムノース、D-グルクロン酸、D-ガラクツロン酸、D-イズロン酸、N-アセチル-D-グルコサミン、及びN-アセチル-D-ガラクトサミンから選択することができ、また有利には、D-グルコース、D-キシロース、N-アセチル-D-グルコサミン、又はL-フコース、及び特にD-キシロースを表す。
【0020】
より具体的には、6個までの糖単位を含む本発明の多糖は、D-マルトース、D-ラクトース、D-セロビオース、D-マルトトリオース、D-イズロン酸及びD-グルクロン酸から選択されるウロン酸と、D-ガラクトサミン、D-グルコサミン、N-アセチル-D-ガラクトサミン及びN-アセチル-D-グルコサミンから選択されるヘキソースアミンとを結合して得られる二糖、及び有利にはキシロビオース、メチル-β-キシロビオシド、キシロトリオース、キシロテトラオース、キシロペンタオース、及びキシロヘキサオースから選択することができる少なくとも1種のキシロース、及び特に1-4結合によって結合されたキシロース2分子で構成される、キシロビオースを含むオリゴ糖、から選択することができる。
より詳しくは、SはD-グルコース、D-キシロース、L-フコース、D-ガラクトース及びD-マルトースから選択される単糖、及び特にD-キシロースを表すことができる。
【0021】
本発明のもう一つの態様によれば、上記式(I)に相当するC-グリコシド誘導体であって、該式(I)において、Xが-CO-、-CH(OH)-、-CH(NR1R2)-及びCH(R)-、特に-CO-、-CH(OH)-、-CH(NH2)-、-CH(NHCH2CH2CH2OH)-、-CH(NHPh)-、-CH(CH3)-、及びより具体的には-CO-、-CH(OH)-又はCH(NH2)-から選択される基、及び好ましくは-CH(OH)-を表し、さらにS及びRが、上に与えられた定義の全てを維持する、該C-グリコシド誘導体を使用することができる。
本発明の他の態様によれば、上記式(I)に相当するC-グリコシド誘導体であって、該式(I)において、Rが、飽和C1〜C20、特にC1〜C10の、又は不飽和C2〜C20、特にC2〜C10の、直鎖アルキル基、又は飽和又は不飽和で、分岐又は環式のC3〜C20、特にC3〜C10のアルキル基を表し、これら基は場合により上記の如く置換されていてもよく、S及びXが、上に与えられた定義の全てを維持する、C-グリコシド誘導体を使用することができる。好ましくは、Rは、場合により-OH、-COOH、又はCOOR”2(ここで、R”2は、C1-C4飽和アルキル基、特にエチル基を表す)によって置換された、C1-C4、特にC1-C3直鎖基を表す。好ましくは、Rは無置換のC1-C4、特にC1-C2直鎖アルキル基、特にエチル基を表す。
【0022】
上記式(I)で表される上記C-グリコシド誘導体としては、該式(I)において、
・Rが、飽和C1〜C20、特にC1〜C10の、又は不飽和C2〜C20、特にC2〜C10の、直鎖アルキル基、又は飽和又は不飽和で、分岐又は環式のC3〜C20、特にC3〜C10のアルキル基を表し、これら基は場合により上記の如く置換されており;
・Sは、上記のような単糖を表し;
・Xは、上記の如く、-CO-、-CH(OH)-、-CH(NR1R2)-及びCH(R)-を表す、
該C-グリコシド誘導体を使用することが好ましい。
好ましくは、該式(I)で表されるC-グリコシド誘導体であって、該式(I)において、
・Rが、場合により-OH、-COOH、又はCOOR”2(ここで、R”2はC1-C4飽和アルキル基、特にエチル基を表す)によって置換された、C1-C4、特にC1-C3直鎖基を表し;
・Sは、上記のような単糖を表し;
・Xは、-CO-、-CH(OH)-、-CH(NH2)-、-CH(NHCH2CH2CH2OH)-、-CH(NHPh)-、-CH(CH3)-、及びより具体的には-CO-、-CH(OH)-又はCH(NH2)-から選択される基、及び好ましくは-CH(OH)-を表す、
該C-グリコシド誘導体を使用する。
好ましくは、該式(I)で表されるC-グリコシド誘導体であって、該式(I)において、
・Rが、無置換のC1-C4、特にC1-C2直鎖アルキル基、特にエチル基を表し;
・Sは、上記のような単糖、及び特にD-グルコース、D-キシロース、N-アセチル-D-グルコサミン又はL-フコース、特にD-キシロースを表し;
・Xは、-CO-、-CH(OH)-及びCH(NH2)-から選択される基、及び好ましくは-CH(OH)-基を表す、
該C-グリコシド誘導体を使用する。
【0023】
本発明において記載される化合物の、非-治療的用途に適した該塩は、該化合物の公知の非-毒性の塩、例えば有機又は無機酸から生成される塩を含む。その例としては、硫酸、塩酸、臭化水素酸、ヨウ化水素酸、リン酸又はホウ酸等の無機酸の塩を挙げることができる。また、1又はそれ以上のカルボン酸、スルホン酸、又はホスホン酸基を含むことのできる、有機酸の塩を挙げることができる。これらは、直鎖、分岐又は環式脂肪族酸又は芳香族酸であり得る。これらの酸は、またO及びNから選択される、1又はそれ以上のヘテロ原子を、例えばヒドロキシル基として含むことができる。これら有機酸としては、特にプロピオン酸、酢酸、テレフタル酸、クエン酸及び酒石酸を挙げることができる。
上記式(I)の化合物が、酸基を含む場合、該酸基の中和は、無機塩基、例えばLiOH、NaOH、KOH、Ca(OH)2、NH4OH、Mg(OH)2又はZn(OH)2等、あるいは有機塩基、例えば第一、第二又は第三アルキルアミン、例えばトリエチルアミン又はブチルアミンを用いて行うことができる。この第一、第二又は第三アルキルアミンは、1又はそれ以上の窒素原子及び/又は酸素原子を含むことができ、また結果として、例えば1又はそれ以上のアルコール官能基を含むことができ、該アルキルアミンの例としては、2-アミノ-2-メチルプロパノール、トリエタノールアミン、2-(ジメチルアミノ)-プロパノール又は2-アミノ-2-(ヒドロキシメチル)-1,3-プロパンジオールを挙げることができる。また、リジン又は3-(ジメチルアミノ)プロピルアミンを例示することもできる。
【0024】
本発明において記載する該化合物にとって許容される上記溶媒和物は、従来公知の溶媒和物、例えば溶媒の存在のために、前記化合物製造の最終段階において形成されるものを含む。その例としては、水あるいは直鎖又は分岐アルコール、例えばエタノール又はイソプロパノールの存在により生成される、溶媒和物を挙げることができる。
本発明に従って使用される前記式(I)で表される該C-グリコシド誘導体としては、以下に列挙するものが最も格別なものと考えられる:
1. C-β-D-キシロピラノシド-n-プロパン-2-オン;
2. C-α-D-キシロピラノシド-n-プロパン-2-オン;
3. 1-[2-(3-ヒドロキシプロピルアミノ)プロピル]-C-β-D-キシロピラノース;
4. 1-[2-(3-ヒドロキシプロピルアミノ)プロピル]-C-α-D-キシロピラノース;
5. C-β-D-キシロピラノシド-2-ヒドロキシプロパン;
6. C-α-D-キシロピラノシド-2-ヒドロキシプロパン;
7. C-β-D-キシロピラノシド-2-アミノプロパン;
8. C-α-D-キシロピラノシド-2-アミノプロパン;
9. C-β-D-キシロピラノシド-2-フェニルアミノプロパン;
10. C-α-D-キシロピラノシド-2-フェニルアミノプロパン;
【0025】
11. 3-メチル-4-(C-β-D-キシロピラノシド)酪酸エチルエステル;
12. 3-メチル-4-(C-α-D-キシロピラノシド)酪酸エチルエステル;
13. 6-(C-β-D-キシロピラノシド)-5-ケトヘキサン酸;
14. 6-(C-α-D-キシロピラノシド)-5-ケトヘキサン酸;
15. 6-(C-β-D-キシロピラノシド)-5-ヒドロキシヘキサン酸;
16. 6-(C-α-D-キシロピラノシド)-5-ヒドロキシヘキサン酸;
17. 6-(C-β-D-キシロピラノシド)-5-アミノヘキサン酸;
18. 6-(C-α-D-キシロピラノシド)-5-アミノヘキサン酸;
19. 6-(C-β-D-キシロピラノシド)-5-フェニルアミノヘキサン酸;
20. 6-(C-α-D-キシロピラノシド)-5-フェニルアミノヘキサン酸;
21. 1-(C-β-D-キシロピラノシド)ヘキサン-2,6-ジオール;
22. 1-(C-α-D-キシロピラノシド)ヘキサン-2,6-ジオール;
23. 5-(C-β-D-キシロピラノシド)-4-ケトペンタン酸;
24. 5-(C-α-D-キシロピラノシド)-4-ケトペンタン酸;
25. 5-(C-β-D-キシロピラノシド)-4-ヒドロキシペンタン酸;
26. 5-(C-α-D-キシロピラノシド)-4-ヒドロキシペンタン酸;
27. 5-(C-β-D-キシロピラノシド)-4-アミノペンタン酸;
28. 5-(C-α-D-キシロピラノシド)-4-アミノペンタン酸;
29. 5-(C-β-D-キシロピラノシド)-4-フェニルアミノペンタン酸;
30. 5-(C-α-D-キシロピラノシド)-4-フェニルアミノペンタン酸;
【0026】
31. 1-(C-β-D-キシロピラノシド)ペンタン-2,5-ジオール;
32. 1-(C-α-D-キシロピラノシド)ペンタン-2,5-ジオール;
33. 1-(C-β-D-フコピラノシド)プロパン-2-オン;
34. 1-(C-α-D-フコピラノシド)プロパン-2-オン;
35. 1-(C-β-L-フコピラノシド)プロパン-2-オン;
36. 1-(C-α-L-フコピラノシド)プロパン-2-オン;
37. 1-(C-β-D-フコピラノシド)-2-ヒドロキシプロパン;
38. 1-(C-α-D-フコピラノシド)-2-ヒドロキシプロパン;
39. 1-(C-β-L-フコピラノシド)-2-ヒドロキシプロパン;
40. 1-(C-α-L-フコピラノシド)-2-ヒドロキシプロパン;
41. 1-(C-β-D-フコピラノシド)-2-アミノプロパン;
42. 1-(C-α-D-フコピラノシド)-2-アミノプロパン;
43. 1-(C-β-L-フコピラノシド)-2-アミノプロパン;
44. 1-(C-α-L-フコピラノシド)-2-アミノプロパン;
45. 1-(C-β-D-フコピラノシド)-2-フェニルアミノプロパン;
46. 1-(C-α-D-フコピラノシド)-2-フェニルアミノプロパン;
47. 1-(C-β-L-フコピラノシド)-2-フェニルアミノプロパン;
48. 1-(C-α-L-フコピラノシド)-2-フェニルアミノプロパン;
49. 3-メチル-4-(C-β-D-フコピラノシド)酪酸エチルエステル;
50. 3-メチル-4-(C-α-D-フコピラノシド)酪酸エチルエステル;
【0027】
51. 3-メチル-4-(C-β-L-フコピラノシド)酪酸エチルエステル;
52. 3-メチル-4-(C-α-L-フコピラノシド)酪酸エチルエステル;
53. 6-(C-β-D-フコピラノシド)-5-ケトヘキサン酸;
54. 6-(C-α-D-フコピラノシド)-5-ケトヘキサン酸;
55. 6-(C-β-L-フコピラノシド)-5-ケトヘキサン酸;
56. 6-(C-α-L-フコピラノシド)-5-ケトヘキサン酸;
57. 6-(C-β-D-フコピラノシド)-5-ヒドロキシヘキサン酸;
58. 6-(C-α-D-フコピラノシド)-5-ヒドロキシヘキサン酸;
59. 6-(C-β-L-フコピラノシド)-5-ヒドロキシヘキサン酸;
60. 6-(C-α-L-フコピラノシド)-5-ヒドロキシヘキサン酸;
61. 6-(C-β-D-フコピラノシド)-5-アミノヘキサン酸;
62. 6-(C-α-D-フコピラノシド)-5-アミノヘキサン酸;
63. 6-(C-β-L-フコピラノシド)-5-アミノヘキサン酸;
64. 6-(C-α-L-フコピラノシド)-5-アミノヘキサン酸;
65. 1-(C-β-D-フコピラノシド)ヘキサン-2,6-ジオール;
66. 1-(C-α-D-フコピラノシド)ヘキサン-2,6-ジオール;
67. 1-(C-β-L-フコピラノシド)ヘキサン-2,6-ジオール;
68. 1-(C-α-L-フコピラノシド)ヘキサン-2,6-ジオール;
69. 5-(C-β-D-フコピラノシド)-4-ケトペンタン酸;
70. 5-(C-α-D-フコピラノシド)-4-ケトペンタン酸;
【0028】
71. 5-(C-β-L-フコピラノシド)-4-ケトペンタン酸;
72. 5-(C-α-L-フコピラノシド)-4-ケトペンタン酸;
73. 5-(C-β-D-フコピラノシド)-4-ヒドロキシペンタン酸;
74. 5-(C-α-D-フコピラノシド)-4-ヒドロキシペンタン酸;
75. 5-(C-β-L-フコピラノシド)-4-ヒドロキシペンタン酸;
76. 5-(C-α-L-フコピラノシド)-4-ヒドロキシペンタン酸;
77. 5-(C-β-D-フコピラノシド)-4-アミノペンタン酸;
78. 5-(C-α-D-フコピラノシド)-4-アミノペンタン酸;
79. 5-(C-β-L-フコピラノシド)-4-アミノペンタン酸;
80. 5-(C-α-L-フコピラノシド)-4-アミノペンタン酸;
81. 1-(C-β-D-フコピラノシド)ペンタン-2,5-ジオール;
82. 1-(C-α-D-フコピラノシド)ペンタン-2,5-ジオール;
83. 1-(C-β-L-フコピラノシド)ペンタン-2,5-ジオール;
84. 1-(C-α-L-フコピラノシド)ペンタン-2,5-ジオール;
85. 1-(C-β-D-グルコピラノシル)-2-ヒドロキシプロパン;
86. 1-(C-α-D-グルコピラノシル)-2-ヒドロキシプロパン;
87. 1-(C-β-D-グルコピラノシル)-2-アミノプロパン;
88. 1-(C-α-D-グルコピラノシル)-2-アミノプロパン;
89. 1-(C-β-D-グルコピラノシル)-2-フェニルアミノプロパン;
90. 1-(C-α-D-グルコピラノシル)-2-フェニルアミノプロパン;
【0029】
91. 3-メチル-4-(C-β-D-グルコピラノシル)酪酸エチルエステル;
92. 3-メチル-4-(C-α-D-グルコピラノシル)酪酸エチルエステル;
93. 6-(C-β-D-グルコピラノシル)-5-ケトヘキサン酸;
94. 6-(C-α-D-グルコピラノシル)-5-ケトヘキサン酸;
95. 6-(C-β-D-グルコピラノシル)-5-ヒドロキシヘキサン酸;
96. 6-(C-α-D-グルコピラノシル)-5-ヒドロキシヘキサン酸;
97. 6-(C-β-D-グルコピラノシル)-5-アミノヘキサン酸;
98. 6-(C-α-D-グルコピラノシル)-5-アミノヘキサン酸;
99. 6-(C-β-D-グルコピラノシル)-5-フェニルアミノヘキサン酸;
100. 6-(C-α-D-グルコピラノシル)-5-フェニルアミノヘキサン酸;
101. 1-(C-β-D-グルコピラノシル)ヘキサン-2,6-ジオール;
102. 1-(C-α-D-グルコピラノシル)ヘキサン-2,6-ジオール;
103. 6-(C-β-D-グルコピラノシル)-5-ケトペンタン酸;
104. 6-(C-α-D-グルコピラノシル)-5-ケトペンタン酸;
105. 6-(C-β-D-グルコピラノシル)-5-ヒドロキシペンタン酸;
106. 6-(C-α-D-グルコピラノシル)-5-ヒドロキシペンタン酸;
107. 6-(C-β-D-グルコピラノシル)-5-アミノペンタン酸;
108. 6-(C-α-D-グルコピラノシル)-5-ヒドロキシペンタン酸;
109. 6-(C-β-D-グルコピラノシル)-5-フェニルアミノペンタン酸;
110. 6-(C-α-D-グルコピラノシル)-5-フェニルアミノペンタン酸;
【0030】
111. 1-(C-β-D-グルコピラノシル)ペンタン-2,5-ジオール;
112. 1-(C-α-D-グルコピラノシル)ペンタン-2,5-ジオール;
113. 1-(C-β-D-ガラクトピラノシル)-2-ヒドロキシプロパン;
114. 1-(C-α-D-ガラクトピラノシル)-2-ヒドロキシプロパン;
115. 1-(C-β-D-ガラクトピラノシル)-2-アミノプロパン;
116. 1-(C-α-D-ガラクトピラノシル)-2-アミノプロパン;
117. 1-(C-β-D-ガラクトピラノシル)-2-フェニルアミノプロパン;
118. 1-(C-α-D-ガラクトピラノシル)-2-フェニルアミノプロパン;
119. 3-メチル-4-(C-β-D-ガラクトピラノシル)酪酸エチルエステル;
120. 3-メチル-4-(C-α-D-ガラクトピラノシル)酪酸エチルエステル;
121. 6-(C-β-D-ガラクトピラノシル)-5-ケトヘキサン酸;
122. 6-(C-α-D-ガラクトピラノシル)-5-ケトヘキサン酸;
123. 6-(C-β-D-ガラクトピラノシル)-5-ヒドロキシヘキサン酸;
124. 6-(C-α-D-ガラクトピラノシル)-5-ヒドロキシヘキサン酸;
125. 6-(C-β-D-ガラクトピラノシル)-5-アミノヘキサン酸;
126. 6-(C-α-D-ガラクトピラノシル)-5-アミノヘキサン酸;
127. 6-(C-β-D-ガラクトピラノシル)-5-フェニルアミノヘキサン酸;
128. 6-(C-α-D-ガラクトピラノシル)-5-フェニルアミノヘキサン酸;
129. 1-(C-β-D-ガラクトピラノシル)ヘキサン-2,6-ジオール;
130. 1-(C-α-D-ガラクトピラノシル)ヘキサン-2,6-ジオール;
【0031】
131. 6-(C-β-D-ガラクトピラノシル)-5-ケトペンタン酸;
132. 6-(C-α-D-ガラクトピラノシル)-5-ケトペンタン酸;
133. 6-(C-β-D-ガラクトピラノシル)-5-ヒドロキシペンタン酸;
134. 6-(C-α-D-ガラクトピラノシル)-5-ヒドロキシペンタン酸;
135. 6-(C-β-D-ガラクトピラノシル)-5-アミノペンタン酸;
136. 6-(C-α-D-ガラクトピラノシル)-5-アミノペンタン酸;
137. 6-(C-β-D-ガラクトピラノシル)-5-フェニルアミノペンタン酸;
138. 6-(C-α-D-ガラクトピラノシル)-5-フェニルアミノペンタン酸;
139. 1-(C-β-D-ガラクトピラノシル)ペンタン-2,6-ジオール;
140. 1-(C-α-D-ガラクトピラノシル)ペンタン-2,6-ジオール;
141. 1-(C-β-D-フコフラノシル)プロパン-2-オン;
142. 1-(C-α-D-フコフラノシル)プロパン-2-オン;
143. 1-(C-β-L-フコフラノシル)プロパン-2-オン;
144. 1-(C-α-L-フコフラノシル)プロパン-2-オン;
145. 3'-(アセタミド-C-β-D-グルコピラノシル)プロパン-2'-オン;
146. 3'-(アセタミド-C-α-D-グルコピラノシル)プロパン-2'-オン;
147. 1-(アセタミド-C-β-D-グルコピラノシル)-2-ヒドロキシプロパン;
148. 1-(アセタミド-C-β-D-グルコピラノシル)-2-アミノプロパン;
149. 1-(アセタミド-C-β-D-グルコピラノシル)-2-フェニルアミノプロパン;
150. 1-(アセタミド-C-α-D-グルコピラノシル)-2-フェニルアミノプロパン;
【0032】
151. 3-メチル-4-(アセタミド-C-β-D-グルコピラノシル)酪酸エチルエステル;
152. 3-メチル-4-(アセタミド-C-α-D-グルコピラノシル)酪酸エチルエステル;
153. 6-(アセタミド-C-β-D-グルコピラノシル)-5-ケトヘキサン酸;
154. 6-(アセタミド-C-α-D-グルコピラノシル)-5-ケトヘキサン酸;
155. 6-(アセタミド-C-β-D-グルコピラノシル)-5-ヒドロキシヘキサン酸;
156. 6-(アセタミド-C-α-D-グルコピラノシル)-5-ヒドロキシヘキサン酸;
157. 6-(アセタミド-C-β-D-グルコピラノシル)-5-アミノヘキサン酸;
158. 6-(アセタミド-C-α-D-グルコピラノシル)-5-アミノヘキサン酸;
159. 6-(アセタミド-C-β-D-グルコピラノシル)-5-フェニルアミノヘキサン酸;
160. 6-(アセタミド-C-α-D-グルコピラノシル)-5-フェニルアミノヘキサン酸;
161. 1-(アセタミド-C-β-D-グルコピラノシル)ヘキサン-2,6-ジオール;
162. 1-(アセタミド-C-α-D-グルコピラノシル)ヘキサン-2,6-ジオール;
163. 6-(アセタミド-C-β-D-グルコピラノシル)-5-ケトペンタン酸;
164. 6-(アセタミド-C-α-D-グルコピラノシル)-5-ケトペンタン酸;
165. 6-(アセタミド-C-β-D-グルコピラノシル)-5-ヒドロキシペンタン酸;
166. 6-(アセタミド-C-α-D-グルコピラノシル)-5-ヒドロキシペンタン酸;
167. 6-(アセタミド-C-β-D-グルコピラノシル)-5-アミノペンタン酸;
168. 6-(アセタミド-C-α-D-グルコピラノシル)-5-アミノペンタン酸;
169. 6-(アセタミド-C-β-D-グルコピラノシル)-5-フェニルアミノペンタン酸;
170. 6-(アセタミド-C-α-D-グルコピラノシル)-5-フェニルアミノペンタン酸;
171. 1-(アセタミド-C-β-D-グルコピラノシル)ペンタン-2,5-ジオール;
172. 1-(アセタミド-C-α-D-グルコピラノシル)ペンタン-2,5-ジオール。
【0033】
本発明にとって最も格別に適している、該C-グリコシド誘導体の非-限定的な例としては、特に以下に列挙する誘導体:
- C-β-D-キシロピラノシド-n-プロパン-2-オン;
- C-α-D-キシロピラノシド-n-プロパン-2-オン;
- C-β-D-キシロピラノシド-2-ヒドロキシプロパン;
- C-α-D-キシロピラノシド-2-ヒドロキシプロパン;
- 1-(C-β-D-フコピラノシド)プロパン-2-オン;
- 1-(C-α-D-フコピラノシド)プロパン-2-オン;
- 1-(C-β-L-フコピラノシド)プロパン-2-オン;
- 1-(C-α-L-フコピラノシド)プロパン-2-オン;
- 1-(C-β-D-フコピラノシド)-2-ヒドロキシプロパン;
- 1-(C-α-D-フコピラノシド)-2-ヒドロキシプロパン;
- 1-(C-β-L-フコピラノシド)-2-ヒドロキシプロパン;
- 1-(C-α-L-フコピラノシド)-2-ヒドロキシプロパン;
- 1-(C-β-D-グルコピラノシル)-2-ヒドロキシプロパン;
- 1-(C-α-D-グルコピラノシル)-2-ヒドロキシプロパン;
- 1-(C-β-D-ガラクトピラノシル)-2-ヒドロキシプロパン;
- 1-(C-α-D-ガラクトピラノシル)-2-ヒドロキシプロパン;
- 1-(C-β-D-フコフラノシル)プロパン-2-オン;
- 1-(C-α-D-フコフラノシル)プロパン-2-オン;
- 1-(C-β-L-フコフラノシル)プロパン-2-オン;
- 1-(C-α-L-フコフラノシル)プロパン-2-オン;
- C-β-D-マルトピラノシド-n-プロパン-2-オン;
- C-α-D-マルトピラノシド-n-プロパン-2-オン;
- C-β-D-マルトピラノシド-2-ヒドロキシプロパン;
- C-α-D-マルトピラノシド-2-ヒドロキシプロパン;及び
これらの異性体及びこれらの混合物を挙げることができる。
【0034】
本発明の一態様によれば、C-β-D-キシロピラノシド-2-ヒドロキシプロパン又はC-α-D-キシロピラノシド-2-ヒドロキシプロパン及びより好ましくはC-β-D-キシロピラノシド-2-ヒドロキシプロパンが、本発明による組成物を製造するために、有利に使用することができる。
特定の一態様によれば、該C-グリコシド誘導体は、その純粋な形態、又は水/プロピレングリコール混合物(60/40質量%)中に活性物質に関して30質量%なる溶液の形態にある、C-β-D-キシロピラノシド-2-ヒドロキシプロパン、例えばチメックス(Chimex)社から、「メキソリル(Mexoryl) SBBTM」なる商品名の下で市販されている製品であり得る。
言うまでもないが、本発明によれば、上記式(I)に相当するC-グリコシド誘導体は、単独で又は他のC-グリコシド誘導体との任意の割合の混合物として、使用することができる。
本発明において使用するのに適したC-グリコシド誘導体は、特に文献WO 02/051828に記載されている合成法によって得ることができる。
【0035】
本発明の組成物において使用すべきC-グリコシド誘導体の量は、所望の化粧学的又は皮膚科学的効果に依存しており、従って広い範囲内で変えることができる。
当業者は、その一般的な知見に基いて、適当な量を容易に決定することができる。
本発明の組成物は、該組成物の全質量を基準として、約0.0001〜約25質量%なる範囲の割合の活性物質を、及び特に該組成物の全質量を基準として、約0.001〜約10質量%なる範囲の割合のC-グリコシドを、及びより具体的には該組成物の全質量に対して約0.05〜約5質量%なる範囲の割合のC-グリコシドを含むことができる。
【0036】
アスコルビン酸誘導体又は類似体
本発明では、アスコルビン酸(又はビタミンC)又はその類似体又は誘導体を使用する。
アスコルビン酸は、一般にL-型であり、その理由は、このものが通常は、天然産物から抽出されるからである。
該化合物を、幾つかの環境パラメータ、例えば光、熱及び水性媒体に対して、極めて敏感なものとしている、その化学的な構造(α-ケトラクトン)のために、例えばアスコルビン酸の糖エステル又はホスホリルアスコルビン酸の金属塩、アルカリ金属塩、エステル及び糖から選択される、誘導体又は類似体として、該アスコルビン酸を使用することが有利であろう。
本発明において使用することのできる、該アスコルビン酸の糖エステルは、とりわけアスコルビン酸のグリコシル、マンノシル、フルクトシル、フコシル、ガラクトシル、N-アセチルグルコサミン及びN-アセチルムラミン酸誘導体、及びこれらの混合物、及びより特定的にはアスコルビル-2-グルコシド又は2-O-α-D-グルコピラノシルL-アスコルビン酸又は6-O-β-D-ガラクトピラノシルL-アスコルビン酸である。後者の化合物及びその製造方法は、特にEP-A-0 487 404、EP-A-0 425 066及びJP 05 213 736に記載されている。
ホスホリルアスコルビン酸の金属塩に関連して、これは、アルカリ金属、及び特にナトリウム、アスコルビルホスフェート、アルカリ土類金属アスコルビルホスフェート及び遷移金属アスコルビルホスフェートから選択することができる。
【0037】
アスコルビン酸プリカーサ、例えば夫々その場でアスコルビン酸を遊離するための酵素として、プロテアーゼ又はペプチダーゼ及びグリコシダーゼを含む、活性薬剤アミド及び活性薬剤糖誘導体を使用することも可能である。このような化合物は、特許EP 0 667 145に記載されている。
該活性薬剤としての糖誘導体は、とりわけC3〜C6糖誘導体から選択される。これらは、特にグルコシル、マンノシル、フルクトシル、フコシル、N-アセチルグルコサミン、ガラクトシル及びN-アセチルガラクトサミン誘導体、N-アセチルムラミン酸誘導体及びシアル酸誘導体、並びにこれらの混合物から選択される。
第二のアスコルビン酸プリカーサは、他の酵素、例えばエステラーゼ、ホスファターゼ、スルファターゼ等により加水分解された誘導体から選択することができる。本発明によれば、該第二の活性薬剤プリカーサは、例えばホスフェート;サルフェート;パルミテート;アセテート;プロピオネート;フェルレート、及び一般に活性薬剤のアルキル又はアシルエステル;アシル又はアルキルエーテルから選択することができる。該アシル及びアルキル基は、特に1〜30個の炭素原子を含む。
【0038】
特に、該第二のプリカーサは、サルフェート又はホスフェート等の、無機酸との反応により誘導されるエステルであって、皮膚と接触した際に、スルファターゼ又はホスファターゼと反応することができ、また該第二のプリカーサは、パルミチン酸、酢酸、プロピオン酸、ニコチン酸、1,2,3-プロパントリカルボン酸又はフェルル酸等の有機酸との反応により誘導されるアシル又はアルキルエステルであって、特定の皮膚のエステラーゼと反応し得る。
他の誘導体は、例えば特許EP 1 430 883に記載されている。
上記アスコルビン酸類似体は、より詳しくはその塩、特にアルカリ金属塩、例えばアスコルビン酸ナトリウム、そのエステル、特に例えばその酢酸、プロピオン酸又はパルミチン酸エステル、又はその糖、例えば特にグリコシルアスコルビン酸である。
好ましい一変法によれば、これはアスコルビン酸である。
【0039】
本発明によって使用できる、アスコルビン酸又はその誘導体若しくはその類似体の有効量は、明らかに本発明により予想される効果、及び特に少なくとも1種のC-グリコシド誘導体とのその組合せに関する相乗効果を得るのに必要な量である。
ある程度の大きさの効果を得るためには、この量は、好ましくは該組成物の全質量の0.001〜20%なる範囲、及び好ましくは該組成物の全質量の0.1〜15%、及び有利には該組成物の全質量の3〜10%なる範囲を占める。
さらに、本発明の組成物は、本発明により予想される効果を得るのに十分な時間で使用される。ある程度の大きさの効果を得るためには、この期間は、少なくとも15日間であり得るが、4週間を越え、あるいはさらに8週間を越えるものであり得る。
特定の一態様によれば、該アスコルビン酸は、C-グリコシド誘導体1モルにつき、アスコルビン酸又はその誘導体若しくはその類似体1〜10モルなる範囲のモル比で、特にC-グリコシド誘導体1モルにつき、アスコルビン酸又はその誘導体若しくはその類似体2〜5モルなる範囲のモル比で、C-グリコシド誘導体と組合せることができる。
【0040】
特定の一態様によれば、C-グリコシド誘導体の最大濃度は、3mM以下の濃度にて、とりわけ例において記載するような条件下で使用される。
他の態様によれば、該アスコルビン酸と該C-グリコシド誘導体との間の質量比は、0.6〜200なる範囲、例えば0.6〜50なる範囲、50〜100なる範囲又は100〜200なる範囲又はさらに1〜30なる範囲、特に1〜10なる範囲内にある。
生理的に許容される媒体を含む組成物、とりわけ化粧料又は薬理組成物、特に結果的に化粧学的に又は製薬的に許容される媒体をさらに含む、皮膚科学的組成物において、上で定義したような該2つの型の化合物は、組合せで使用することができる。
本発明によるこれらの化合物を使用することのできる該生理的に許容される媒体、またその構成成分、その量、該組成物のガレヌス製剤、及びその製造方法については、当業者が、その一般的な知見及び該組成物の所望の型の関数として選択することができる。
一般に、この媒体は、無水又は水性であり得る。従って、該媒体は、水性相及び/又は脂肪相を含むことができる。
【0041】
用語「水性組成物」とは、該組成物の全質量に対して、少なくとも5質量%、好ましくは5〜99質量%なる範囲、及びより一層好ましくは20〜99質量%なる範囲の量の水を含む任意の組成物を意味する。
本発明のもう一つの課題は、生理的に許容される担体中に、少なくとも1種のC-グリコシド又はその誘導体及び少なくとも1種のアスコルビン酸及び/又はその誘導体若しくはその類似体を含む、化粧料及び/又は皮膚科学的無水組成物を提供することにある。
該用語「無水組成物」とは、該組成物の全質量に対して、5%未満の水、及びより好ましくは1%未満の水を含む任意の組成物を意味する。
【0042】
皮膚に適用するために、該組成物は、特に水性又は油性溶液;ローション又はセラム(serum)型の分散液;水性相に脂肪相を分散(O/W)することにより、又はその逆(W/O)により得られる乳液型の液体又は半-液体コンシステンシーを持つエマルション;水性又は無水クリーム又はゲル型の軟質のコンシステンシーを持つ懸濁液又はエマルション;マイクロカプセル又は微細粒子;イオン及び/又はノニオン型の小胞性の分散物の形状であり得る。
毛髪に適用するために、該組成物は、水性、アルコール性又は水-アルコール性溶液の形状;クリーム、ゲル、エマルション又はムース形状;加圧噴射剤をも含むエーロゾル組成物の形状であり得る。
該組成物が水性形状、特に水性分散液、エマルション又は溶液形状にある場合、これは水性相を含むことができ、該水性相は、水、花香水及び/又は湧水を含むことができる。
【0043】
また、該水相は、1又はそれ以上の有機溶媒、例えばC1-C8アルコール、特にエタノール、イソプロパノール、tert-ブタノール又はn-ブタノール、又はポリオール、例えばグリセロール、プロピレングリコール、ブチレングリコール、イソプレングリコール、ポリエチレングリコール又はポリオールエーテルを含むこともできる。
本発明の組成物が、エマルションの状態にある場合、これは、また場合により界面活性剤を、好ましくは該組成物の全質量に対して、0.01〜30質量%なる範囲の量で含むことができる。本発明の組成物は、また少なくとも1種の補助乳化剤をも含むことができ、これはオキシエチレン化ソルビタンモノステアレート、脂肪アルコール、例えばステアリルアルコール又はセチルアルコール、又はポリオールの脂肪酸エステル、例えばグリセリルステアレートから選択することができる。
本発明の組成物は、また脂肪相、特に25℃において液体である脂肪物質、例えば揮発性又は不揮発性の動物、植物、鉱物又は合成起源の脂肪物質;25℃において固体である脂肪物質、例えば動物、植物、鉱物又は合成起源のワックス;ペースト状脂肪物質;ガム;これらの混合物で構成される脂肪相を含むことができる。
【0044】
該揮発性オイルは、一般に25℃において、少なくとも50Pa(即ち、0.5ミリバール)に等しい飽和蒸気圧を持つオイルである。
該脂肪相の構成成分としては、以下に列挙するものを挙げることができる:
・3〜8個、及び好ましくは4〜6個のケイ素原子を含む、環状揮発性シリコーン;
・ジメチルシロキサン/メチルアルキルシロキサン型のシクロコポリマー;
・2〜9個のケイ素原子を含む、線状揮発性シリコーン;
・揮発性の炭化水素を主成分とするオイル、例えばイソパラフィン及び特にイソドデカン及びフルオロオイル;
・ポリ(C1-C20)アルキルシロキサン及び特にトリメチルシリル末端基を持つもの、とりわけ線状ポリジメチルシロキサン及びアルキルメチルポリシロキサン、例えばセチルジメチコーン(CTFA名)を挙げることができる;
・場合によりフッ素化脂肪族及び/又は芳香族基、又は官能基、例えばヒドロキシル、チオール及び/又はアミノ基で変性されたシリコーン;
・フェニルシリコーンオイル;
【0045】
・動物、植物又は鉱物起源のオイル、及び特にポリオールの脂肪酸エステル、特にトリグリセライドから生成された動物又は植物油、例えばヒマワリ油、トウモロコシ油、大豆油、マロー油、グレープシード油、ゴマ油、ヘーゼルナッツ油、キョウニン油、アーモンド油又はアボカド油;魚油、グリセリルトリカプロカプリレート、又は式:R1COOR2(ここで、R1は炭素原子数7〜19の高級脂肪酸残基を表し、またR2は炭素原子数3〜20の分岐炭化水素を主成分とする鎖を表す)で表される、植物又は動物油、例えばパーセリン(purcellin)油;流動パラフィン、液状石油ゼリー、パーヒドロスクアレン、麦芽油、ビューティーリーフ(beauty-leaf)油、ゴマ油、マカダミア油、グレープシード油、菜種油、ココナッツ油、ピーナッツ油、パーム油、ヒマシ油、ホホバ油、オリーブ油又は穀類胚芽油;脂肪酸エステル;アルコール;アセチルグリセライド;アルコール又はポリアルコールのオクタノエート、デカノエート又はリシノレエート;脂肪酸トリグリセライド;グリセライド;
【0046】
・フルオロ及びパーフルオロ油;
・シリコーンガム;
・動物、植物、鉱物又は合成起源のワックス、例えばマイクロクリスタリンワックス、パラフィンワックス、ワセリン、石油ゼリー、オゾケライト又はモンタンワックス;ミツロウ、ラノリン及びその誘導体;キャンデリラワックス、オーリキュリー(ouricury)ワックス、カルナウバワックス、ウルシ、ココアバター、コルク繊維ワックス又はサトウキビワックス;25℃において固体の水添油、例えばオゾケライト、25℃において固体の脂肪エステル及びグリセライド;ポリエチレンワックス及びフィッシャー-トロプシュ(Fischer-Tropsch)合成により得たワックス;25℃において固体の水添油;ラノリン;25℃において固体の脂肪エステル;シリコーンワックス;フルオロワックス。
【0047】
公知の方法で、本発明による組成物は、考察中の分野において一般的な佐剤、例えば親水性又は親油性のゲル化剤、親水性又は親油性の添加剤、活性薬剤、特に親水性又は親油性の化粧学的又は薬理的活性薬剤、保存剤、酸化防止剤、溶媒、香料、フィラー、顔料、真珠光沢剤、UV-遮断剤、臭気吸収剤及び染料を含むことができる。これらの性質に応じて、該佐剤は、上記脂肪相、水性相及び/又は脂質小球体に配合することができる。
これら佐剤の性質及び量については、該組成物にとって望ましい付与すべき形状を得るために、当業者がその一般的な知見に基いて選択することができる。何れにしても、当業者は、全ての随意の付加的化合物及び/又はその量を、本発明の組成物の有利な特性が、意図した添加によって実質的に、又は全く悪影響を受けないように選択すべく、注意するであろう。
本発明による化粧料又は薬理組成物は、特に潰瘍化された領域又は皮膚のストレス又はマイクロストレス、特にUVに対する暴露及び/又は刺激性物質との接触によって生じるこれらストレスを被った領域を手当て及び/又は治療するための組成物の形状であり得る。
【0048】
従って、本発明の組成物は、特に以下のような形状であり得る:
・頭皮を含む、顔面又は身体皮膚を手当てし、治療し、清浄化し、又は保護するための製品、例えばフェイスケア又はボディーケア組成物(デイケア、ナイトケア又はモイスチャライジング組成物);顔面皺防止又は老化防止組成物;顔面艶消し組成物;炎症を受けた皮膚用の組成物;ボディーミルク、特にモイスチャライジングミルク及び場合により日焼け後用ミルクの形状にある製品;
・日焼け防止組成物、人工的日焼け(自己日焼け)用組成物又は日焼け後手当用組成物;
・ヘアケア組成物、及びとりわけ日焼け防止クリーム又はゲル;頭皮ケア組成物、とりわけ脱毛防止剤又は発毛促進剤;
・顔面、身体又は口唇の皮膚に対するメイクアップ製品、例えばファンデーション、着色クリーム、メイクアップルージュ、アイシャドウ、ルーズパウダー又はコンパクトパウダー、コンシーラースティック、カバースティック、リップスティック又はリップケア製品。
本発明の組成物は、顔面スキンケア、皺防止又は老化防止型の組成物として、及び日焼け防止又は日焼け後用組成物としての、好ましい用途が見出される。
【0049】
本発明で使用する該組成物は、他の活性薬剤、及び特に以下に列挙するものから選択される少なくとも1種の化合物をも含むことができる:モイスチャライザー;脱色剤;抗-グリケーション剤;NO-シンターゼ阻害剤;真皮又は表皮巨大分子合成を刺激し、及び/又はその劣化を防止するための薬剤;線維芽細胞の増殖を刺激し、及び/又はケラチノサイトの分化を刺激するための薬剤;筋肉弛緩剤;張力発生剤(tensioning agent);酸化防止剤;汚染防止剤及び/又は遊離基捕獲剤、サンスクリーン、及びこれらの混合物。
該用語「モイスチャライザー」とは、以下に列挙するものを意味するものとする:
【0050】
・角質層の湿潤状態を維持するための、該バリア機能に作用する化合物、又は吸蔵性の化合物。その例としては、セラミド、スフィンゴイドを主成分とする化合物、レシチン、グリコスフィンゴ脂質、リン脂質、コレステロール及びその誘導体、フィトステロール(スティグマステロール、β-シトステロール、カンペステロール)、必須脂肪酸、1,2-ジアシルグリセロール、4-クロマノン、ペンタサイクリックトリテルペン、例えばウルソール酸、液状石油ゼリー及びラノリン;
・又は該角質層の含水率を直接高める化合物、例えばトレハロース及びその誘導体、ヒアルロン酸及びその誘導体、グリセロール、ペンタンジオール、ナトリウムピドレート(pidolate)、セリン、キシリトール、乳酸ナトリウム、ポリグリセリルアクリレート、エクトイン及びその誘導体、キトサン、オリゴ糖及び多糖、環式カーボネート、N-ラウロイルピロリドンカルボン酸、及びN-α-ベンゾイル-L-アルギニン;
・又は皮脂腺を活性化する化合物、例えばDHEA、その7-オキシド及び/又は17-アルキル誘導体、サポゲニン、及びビタミンD及びその誘導体。
【0051】
前記用語「抗-グリケーション剤」とは、皮膚タンパク質、特にコラーゲン等の皮膚タンパク質のグリケーションを防止及び/又は軽減する化合物を意味する。
抗-グリケーション剤の例は、ツツジ科植物の抽出液、例えばブルーベリー[バクシニウムアングスチフォリウム(Vaccinium angustifolium)]の抽出液;エルゴチオネイン及びその誘導体;ヒドロキシスチルベン及びその誘導体、例えばレスベラトロール及び3,3',5,5'-テトラ-ヒドロキシスチルベンである。
本発明において使用するのに適した「NO-シンターゼ阻害剤」は、特に以下に列挙するものを含む:ブドウ(Vitis vinifera)科植物の抽出液、これは特にユーロメド(Euromed)社によりロイコシアニジンドゥレーズンエクストラ(Leucocyanidines de raisins extra)なる名称、あるいはインデナ(Indena)社により、ロイコセレクト(LeucoselectTM)なる名称、最後にハンセン(Hansen)社によりエクストレドゥマールドゥレーズン(Extrait de marc de raisin)なる名称の下で市販されている;オリーブ(Olea europaea)科植物の抽出液、これは、好ましくはオリーブ樹の葉から得られ、また特に乾燥抽出物としてビニャルズ(Vinyals)社により、あるいはビオロジア&テクノロジア(Biologia & Technologia)社によりユーロール(Eurol) BTなる商品名で市販されている;及びイチョウ(Gingko biloba)科植物の抽出液、これは、好ましくはボフール(Beaufour)社により、ギンコービロバエクストレスタンダール(Gingko biloba extrait standard)なる商品名で市販されている乾燥水性抽出物である。
【0052】
上記「皮膚巨大分子合成を刺激し、又はその劣化を防止するための薬剤」とは、以下のような作用を奏するものを挙げることができる:
・コラーゲンの合成に作用するもの、例えばツボクサ(Centella asiatica)の抽出液;アジアチコシド(asiaticosides)及びその誘導体;合成ペプチド、例えばイアミン(iamin)、バイオペプチドCL又はセデルマ(Sederma)社により市販されているパルミトイルオリゴペプチド;植物から抽出されたペプチド、例えばコレチカ(Coletica)社により、フィトカイン(PhytokineTM)なる商品名で市販されている大豆水解物;及び植物ホルモン、例えばオーキシン及びリグナン;
・あるいはエラスチンの合成に作用するもの、例えばLSN社によりシトビチン(CytovitinTM)なる商品名で市販されている酵母(Saccharomyces cerivisiae)の抽出液;及びセクマ(Secma)社により、ケルパデリー(KelpadelieTM)なる商品名で市販されている藻類(Macrocystis pyrifera)の抽出液;
・あるいはグリコサミノグリカンの合成に作用するもの;
・フィブロネクチンの合成に作用するもの;
【0053】
・メタロプロテイナーゼ(MMPs)の阻害に作用するもの、例えばより具体的にはMMP 1、2、3、又は9。その例としては、レチノイド及びその誘導体、オリゴペプチド及びリポペプチド、リポアミノ酸、コレチカ(Coletica)社からコラリフト(CollaliftTM)なる商品名で市販されている、モルト抽出液;ブルーベリー又はローズマリーの抽出液;イソフラボン、その誘導体又はこれらを含む植物抽出液、特に大豆(例えば、イチマルファルコス(Ichimaru Pharcos)社により、フラボステロンSB(Flavosterone SBTM)なる商品名で市販されている)、アカツメクサ、アマ、カッコン又はセージの抽出液;
・セリンプロテアーゼの阻害に作用するもの、例えばロイコサイトエラスターゼ又はカテプシンG。その例は、以下に挙げるものであり得る:LSN社により、パレラスチル(ParelastylTM)なる商品名で市販されている、マメ科植物の種子(Pisum sativum)のペプチド抽出物;ヘパリノイド;及びシュードジペプチド、例えば{2-[アセチル(3-トリフルオロメチルフェニル)アミノ]-3-メチルブチリルアミノ}酢酸。
【0054】
上記「表皮巨大分子を刺激するための活性薬剤」、例えばフィラグリン(filaggrin)及びケラチンとしては、シラブ(Silab)社により、商品名ストラクチュリン(StructurineTM)の下で市販されている、ルピナスの抽出液;ガットフォッセ(Gattefosse)社により、ガツリン(GatulineTM)なる商品名で市販されている、ファグスシルバチカ(Fagus sylvatica)ビーチバッズ(beech buds)の抽出液;及びセポルガ(Seporga)社によりGP4GTMなる商品名で市販されている、動物プランクトン(Salina)の抽出液を挙げることができる。
本発明による組成物において使用できる「線維芽細胞の増殖を刺激するための薬剤」とは、例えば植物タンパク質又はポリペプチド抽出物、特に大豆(例えば、LSN社によりエレサーリル(Eleseryl)SH-VEG 8TMなる名称の下で市販されている、あるいはシラブ(Silab)社により、商品名ラフェルミン(RaffermineTM)の下で市販されている大豆抽出液)由来の該抽出物;及び植物ホルモン、例えばジベレリン及びサイトカイニンから選択することができる。
本発明による組成物において使用できる「ケラチノサイトの増殖を刺激するための薬剤」とは、特にレチノイド、例えばレチニルパルミテートを含む、レチノール及びそのエステル;フロログルシノール;ガットフォッセ(Gattefosse)社により市販されているウォルナットケーキの抽出物;及びセデルマ(Sederma)社により市販されているジャガイモ(Solanum tuberosum)の抽出物を含む。
【0055】
上記の「ケラチノサイトの分化を刺激するための薬剤」とは、例えばカルシウム等の無機物;シラブ(Silab)社によりフォトプレバンタン(PhotopreventineTM)なる商品名の下で市販されている、ルピナスの抽出物;セポルガ(Seporga)社により、フィトコエサン(PhytocohesineTM)なる商品名の下で市販されている、ナトリウムβ-ステリルサルフェート;及びソラビア(Solabia)社からフィトビチル(PhytovitylTM)なる商品名の下で市販されている、コーン抽出物;及びリグナン、例えばセコイソラリシレシノール(secoisolaricirecinol)を包含する。
また、本発明の課題は、有効量の少なくとも1種のC-グリコシド誘導体を、アスコルビン酸又はその誘導体若しくは類似体との組合せを、及びより詳しくは上で定義したものを含む化粧料組成物を皮膚に適用し、該皮膚と接触状態に維持し、次いで場合により洗流すことを特徴とする、頭皮を含む、身体又は顔面の皮膚を処置するための、化粧学的又は治療的方法を提供することにある。
本発明の該化粧学的処置方法は、特にこれら組成物を使用するための通常の技術に従って、上で定義したような化粧料組成物を適用することにより実施できる。例えば、クリーム、ゲル、セラム、ローション、メイクアップ−除去ミルク又は日焼け防止組成物の皮膚又は乾燥した毛髪への適用;湿潤状態にある毛髪に対する頭皮用ローションの適用である。
【0056】
本発明を、以下の例においてより一層詳しく説明するが、該例は、本発明の非-限定的な例示として与えられるものである。
本発明による組合せの効力を、プロコラーゲン1をアッセイすることによってテストする。そのために、本発明の組成物を、正常なヒトの真皮線維芽細胞と接触状態におき、アッセイする前に、その全体を72時間に渡りインキュベート状態に維持する。
使用した他の材料及びプロトコールを以下に特定する:
使用したC-グリコシド誘導体は、チメックス(Chimex)社から、「メキソリル(MexorylTM)」なる商品名の下で市販されているC-β-D-キシロピラノシド-2-ヒドロキシプロパンである。これは、60/40なる比率の水/1,2-プロパンジオール混合物中に、活性物質を30質量%にて含有する溶液状態にある。
【0057】
実験手順
・マーマリープラスティー(mammary plasty)から得た正常なヒトの真皮線維芽細胞(NHDF)(R8PF2);
・型:第8継代において使用したプールPF2;
・培養:37℃、5% CO2
・テスト用培地:DMEM (インビトロゲン(Invitrogen) 21969035);
・L-グルタミン 2mM (インビトロゲン25030024);
・ペニシリン 50 IU/mL;ストレプトマイシン 50μg/mL(インビトロゲン15070063);
・10%ウシ胎児血清(v/v、インビトロゲン10270098)。
該正常なヒトの真皮線維芽細胞(R8PF2)を、完全DMEM培地中に接種し、37℃、5%CO2にて24時間予備インキュベートする。密集度80%において、該培地を、10%のFCSを含み、テストすべき製品又は混合物あるいは基準物質(TGF-β)を含むあるいは含まない(ブランク)DMEMテスト培地で置換する。次いで、該細胞を、37℃にて72時間インキュベートする。各実験条件につき、3回行った。
【0058】
インキュベーション後、該培地を収穫し、該タイプIプロコラーゲンアッセイを、特定のELISAアッセイキットを用い、またその供給元の指示(プロコラーゲンタイプI C-ペプチドEIAキット(Procollagen Type I C-Peptide EIA Kit), バイオウイッタカー(Bio-Whittaker)MK101))に従って、培地サンプル上で行う。MTTの生存性テストは、この細胞層(lawn)について行う。
得られた結果を以下の表に与える:
【0059】
【表1】

*N: テスト回数
SD: 標準偏差
【0060】
これらの実験条件の下で、72時間後に該線維芽細胞によって合成され、かつ分泌されたプロコラーゲン1の量は、正確に検出できる。このテストの実験条件の下で(10%FCS含有DMEM培地中で、72時間培養)、以下のことに注目される:
・1mM濃度にてテストされたC-グリコシド誘導体は、該線維芽細胞により合成されるプロコラーゲン1の量を有意に変更しない;
・0.01mg/mLなる濃度にてテストされたアスコルビン酸は、該線維芽細胞により合成されるプロコラーゲン1の量を大幅に高める。
該C-グリコシド誘導体/アスコルビン酸混合物は、アスコルビン酸単独の存在下におけるよりも、一層効果的にプロコラーゲン1の合成を高める。

【特許請求の範囲】
【請求項1】
少なくとも1種のC-グリコシド誘導体と、少なくともアスコルビン酸又はその誘導体若しくはその類似体との相乗的組合せの、時間生物学性又は光誘発性老化の何れであれ、身体又は顔面の皮膚に係る老化の徴候を、予防的又は治療的に処置するための化粧料としての使用。
【請求項2】
少なくとも1種のC-グリコシド誘導体と、少なくともアスコルビン酸又はその誘導体若しくはその類似体との相乗的組合せの、皺及び/又は微細な線、干乾びた皮膚、皮膚の弾性及び/又は張りの欠如、真皮の薄化、コラーゲン繊維の劣化、弛んだ皮膚、薄化された皮膚及び紫外線暴露に伴う皮膚の内部における劣化を、予防的又は治療的に処置するための化粧料としての使用。
【請求項3】
少なくとも1種のC-グリコシド誘導体と、少なくともアスコルビン酸又はその誘導体若しくはその類似体との相乗的組合せの、エラスターゼの活性を阻害し、及び/又は弾性繊維の劣化を制限し及び/又は除去するための、化粧料としての使用。
【請求項4】
少なくとも1種のC-グリコシド誘導体と、少なくともアスコルビン酸又はその誘導体若しくはその類似体との相乗的組合せの、皮膚の老化の徴候を予防及び/又は治療し、及び/又はコラーゲン、特にプロコラーゲン1の合成を刺激するための、使用。
【請求項5】
前記C-グリコシド誘導体が、以下の一般式(I):
【化1】

ここで、Rは
・飽和C1〜C20、及び特にC1〜C10の、又は不飽和C2〜C20、及び特にC2〜C10の、直鎖アルキル基、又は飽和又は不飽和で、分岐又は環式のC3〜C20、及び特にC3〜C10のアルキル基;
・飽和C1〜C20、及び特にC1〜C10の、又は不飽和C2〜C20、及び特にC2〜C10の直鎖の、又は飽和又は不飽和で分岐又は環式のC3〜C20、及び特にC3〜C10の、ヒドロフルオロアルキル基又はパーフルオロアルキル基;
ここで、該基を構成する、該炭化水素を基本とする鎖は、適当な場合には、酸素原子、硫黄原子、窒素原子、及びケイ素原子から選択される、1、2、3又はそれ以上のヘテロ原子によって中断されていてもよく、
また、該鎖は、場合により、-OR4、-SR4、-NR4R5、-COOR4、-CONHR4、-CN、ハロゲン原子、C1〜C6ヒドロフルオロアルキル基又はパーフルオロアルキル基、及び/又はC3〜C8シクロアルキル基から選択される少なくとも一つの基で置換されていてもよく、
R4及びR5は、夫々独立に、水素原子、又は飽和C1〜C30、及び特にC1〜C12の、又は不飽和C2〜C30、及び特にC2〜C12の直鎖、又は飽和又は不飽和で分岐又は環式のC3〜C30、及び特にC3〜C12のアルキル基、パーフルオロアルキル基又はヒドロフルオロアルキル基;又はC6〜C10アリール基を表すことができ、
・Xは、以下に列挙する基を表し:
【化2】

ここで、R1、R2及びR3は、夫々独立に、水素原子、又は上で定義された如き基Rを表し、及びR'1は、水素原子、-OH基又は上で定義された如き基Rを表し、R1は、またC6〜C10アリール基を表すことができ、
・Sは、L及び/又はD-シリーズのピラノース及び/又はフラノース形状にある、20個までの糖単位、特に6個までの糖単位を含む単糖又は多糖を表し、該単糖又は多糖は、当然遊離状態にあるヒドロキシル基、及び場合により、1又はそれ以上の、場合により保護されているアミン官能基で置換されていてもよく、及び
・前記S-CH2-X結合は、α-又はβ-であり得る、C-アノマー特性を持つ結合を表す、
で表される誘導体、及びその化粧学的に許容される塩、その溶媒和物、例えば水和物、及びその異性体である、請求項1〜4の何れか1項に記載の使用。
【請求項6】
前記Sが、D-グルコース、D-キシロース、L-フコース、D-ガラクトース、及びD-マルトースから選択される単糖、及び特にD-キシロースを表す、請求項1〜5の何れか1項に記載の使用。
【請求項7】
前記Xが、-CO-、-CH(OH)-及びCH(NH2)-から選択される基、及び好ましくは-CH(OH)-基を表す、請求項5又は6記載の使用。
【請求項8】
前記Rが、C1-C4、及び特にC1-C3の、場合により-OH、-COOH、又は-COOR”2、で置換されている直鎖基を表し、R”2はC1-C4飽和アルキル基、特にエチル基である、請求項5、6又は7記載の使用。
【請求項9】
前記C-グリコシド誘導体が、
- C-β-D-キシロピラノシド-n-プロパン-2-オン;
- C-α-D-キシロピラノシド-n-プロパン-2-オン;
- C-β-D-キシロピラノシド-2-ヒドロキシプロパン;
- C-α-D-キシロピラノシド-2-ヒドロキシプロパン;
- 1-(C-β-D-フコピラノシド)プロパン-2-オン;
- 1-(C-α-D-フコピラノシド)プロパン-2-オン;
- 1-(C-β-L-フコピラノシド)プロパン-2-オン;
- 1-(C-α-L-フコピラノシド)プロパン-2-オン;
- 1-(C-β-D-フコピラノシド)-2-ヒドロキシプロパン;
- 1-(C-α-D-フコピラノシド)-2-ヒドロキシプロパン;
- 1-(C-β-L-フコピラノシド)-2-ヒドロキシプロパン;
- 1-(C-α-L-フコピラノシド)-2-ヒドロキシプロパン;
- 1-(C-β-D-グルコピラノシル)-2-ヒドロキシプロパン;
- 1-(C-α-D-グルコピラノシル)-2-ヒドロキシプロパン;
- 1-(C-β-D-ガラクトピラノシル)-2-ヒドロキシプロパン;
- 1-(C-α-D-ガラクトピラノシル)-2-ヒドロキシプロパン;
- 1-(C-β-D-フコフラノシル)プロパン-2-オン;
- 1-(C-α-D-フコフラノシル)プロパン-2-オン;
- 1-(C-β-L-フコフラノシル)プロパン-2-オン;
- 1-(C-α-L-フコフラノシル)プロパン-2-オン;
- C-β-D-マルトピラノシド-n-プロパン-2-オン;
- C-α-D-マルトピラノシド-n-プロパン-2-オン;
- C-β-D-マルトピラノシド-2-ヒドロキシプロパン;
- C-α-D-マルトピラノシド-2-ヒドロキシプロパン;これらの異性体及びこれらの混合物から選択される、請求項1〜8の何れか1項に記載の使用。
【請求項10】
前記C-グリコシド誘導体が、C-β-D-キシロピラノシド-2-ヒドロキシプロパン及びC-α-D-キシロピラノシド-2-ヒドロキシプロパンから選択され、またより特定的にはC-β-D-キシロピラノシド-2-ヒドロキシプロパンである請求項1〜9の何れか1項に記載の使用。
【請求項11】
前記アスコルビン酸誘導体又はその類似体が、アスコルビン酸の糖エステル、ホスホリルアスコルビン酸の金属塩、そのアルカリ金属塩、そのエステル及びその糖から選択される、請求項1〜10の何れか1項に記載の使用。
【請求項12】
前記アスコルビン酸誘導体又はその類似体、及び前記C-グリコシド誘導体が、1〜10なる範囲のモル比にて組合される、請求項1〜11の何れか1項に記載の使用。
【請求項13】
水性相を含む、生理的に許容される媒体中に、少なくともアスコルビン酸又はその誘導体若しくはその類似体との組合せで、少なくとも1種のC-グリコシド誘導体を含むことを特徴とする、化粧料及び/又は皮膚科学的組成物。
【請求項14】
生理的に許容される媒体中に、少なくともアスコルビン酸又はその誘導体若しくはその類似体との組合せで、少なくとも1種のC-グリコシド誘導体を含むことを特徴とする、無水化粧料及び/又は皮膚科学的組成物。
【請求項15】
前記C-グリコシド誘導体が、請求項5〜10において定義したものである、請求項13又は14記載の組成物。
【請求項16】
前記組成物の全質量に対して、0.0001〜25質量%なる範囲、特に0.001〜10質量%なる範囲、及び好ましくは0.05〜5質量%なる範囲の量で、前記C-グリコシド誘導体の活性物質を含む、請求項13〜15の何れか1項に記載の組成物。
【請求項17】
前記アスコルビン酸又はその誘導体若しくはその類似体が、請求項11又は12において定義したものである、請求項13〜16の何れか1項に記載の組成物。
【請求項18】
前記組成物の全質量に対して、0.001〜20質量%なる範囲、特に0.1〜15質量%なる範囲及び好ましくは3〜10質量%なる範囲の量で、前記アスコルビン酸又はその誘導体若しくはその類似体を含む、請求項13〜17の何れか1項に記載の組成物。
【請求項19】
前記組成物が、
・頭皮を含む、顔面又は身体皮膚を手当てし、治療し、清浄化し、又は保護するための製品、例えばフェイスケア又はボディーケア組成物(デイケア、ナイトケア又はモイスチャライジング組成物);顔面皺防止又は老化防止組成物;顔面艶消し組成物;炎症を受けた皮膚用の組成物;ボディーミルク;
・日焼け防止組成物、人工的日焼け(自己日焼け)用組成物又は日焼け後手当用組成物;
・ヘアケア組成物、及びとりわけ日焼け防止クリーム又はゲル;頭皮ケア組成物、とりわけ脱毛防止剤又は発毛促進剤;
・顔面、身体又は口唇の皮膚に対するメイクアップ製品、例えばファンデーション、着色クリーム、メイクアップルージュ、アイシャドウ、ルーズパウダー又はコンパクトパウダー、コンシーラースティック、カバースティック、リップスティック又はリップケア製品;
の形状にある、請求項13〜18の何れか1項に記載の組成物。
【請求項20】
顔面スキンケア組成物、皺防止又は老化防止、あるいは日焼け防止若しくは日焼け後組成物の形状にある、請求項13〜19の何れか1項に記載の組成物。
【請求項21】
請求項13〜20の何れか1項に記載の組成物を、皮膚に適用することを特徴とする、頭皮を含む、身体又は顔面の皮膚を処置するための、化粧学的方法。

【公表番号】特表2009−541477(P2009−541477A)
【公表日】平成21年11月26日(2009.11.26)
【国際特許分類】
【出願番号】特願2009−517359(P2009−517359)
【出願日】平成19年7月3日(2007.7.3)
【国際出願番号】PCT/FR2007/051587
【国際公開番号】WO2008/003900
【国際公開日】平成20年1月10日(2008.1.10)
【出願人】(391023932)ロレアル (950)
【Fターム(参考)】