アスベストを処理するための方法およびシステム
【課題】アスベストを処理するための方法およびシステムを提供する。
【解決手段】アスベストを処理する振動式システム40は、耐熱ライナを有するトラフ42,44と、開口と、排出端部112,114を備え、トラフ42,44に結合されうるフレーム60とこのフレーム60に結合されている振動発生機および弾力性を有した部材を含む輸送サブシステムを含み、開口を横切って配置されうる加熱炉50を有する加熱用のサブシステムを備えている。アスベストを処理するための方法は、アスベストをトラフ42,44内に処分することと、開口を横切って加熱炉50を配置することと、アスベストを不活性化するためにトラフ42,44内のアスベストを加熱することと、トラフ42,44を振動させて、不活性化されたアスベストをトラフ42,44に沿って排出端部112,114にまで移動させることと、不活性化されたアスベストをトラフ42,44から収集すること。
【解決手段】アスベストを処理する振動式システム40は、耐熱ライナを有するトラフ42,44と、開口と、排出端部112,114を備え、トラフ42,44に結合されうるフレーム60とこのフレーム60に結合されている振動発生機および弾力性を有した部材を含む輸送サブシステムを含み、開口を横切って配置されうる加熱炉50を有する加熱用のサブシステムを備えている。アスベストを処理するための方法は、アスベストをトラフ42,44内に処分することと、開口を横切って加熱炉50を配置することと、アスベストを不活性化するためにトラフ42,44内のアスベストを加熱することと、トラフ42,44を振動させて、不活性化されたアスベストをトラフ42,44に沿って排出端部112,114にまで移動させることと、不活性化されたアスベストをトラフ42,44から収集すること。
【発明の詳細な説明】
【背景技術】
【0001】
本発明は、アスベストを処理するための方法およびシステムに関するものであり、さらに具体的には振動装置を用いたアスベストを処理するための方法およびシステムに関するものである。
【発明の開示】
【課題を解決するための手段】
【0002】
一つの態様によれば、アスベストを処理するための振動式システムは、内面を具備した壁を有しているトラフと、この壁への熱伝導を制限するためにこの壁の内面に配置されている耐熱ライナとを備えており、上記のトラフは、長手方向の軸と、この長手方向の軸に沿った位置に設けられている開口と、長手方向の軸に沿ってトラフの一方の端部に配置された排出端部とを有している。また、かかるシステムは、少なくとも輸送段階の間、トラフに結合されているフレームと、輸送段階において、フレームに結合され加振力を生成してトラフ内でアスベスト材を移動させる振動発生器と、フレームに結合され当該フレームをベースの上方に支持する弾力性を有した部材とを有する輸送サブシステムをさらに備えている。また、かかるシステムは、少なくとも加熱段階の間、トラフに開口を横切って結合される加熱炉を有している加熱サブシステムをさらに備えている。
【0003】
さらなる態様によれば、アスベストを処理するための方法は、開口を有するトラフ内にアスベストを処分することと、開口を横切って加熱炉を配置することと、 トラフ内のアスベストを加熱して当該アスベストを不活性化することとを含んでいる。また、かかる方法は、トラフを振動させて不活性化されたアスベストをトラフに沿って開放端部に向けて移動させることと、 不活性化されたアスベストをトラフから収集することとをさらに含んでいる。
【発明を実施するための最良の形態】
【0004】
以下において本発明のさまざまな実施形態の詳細な説明が記載されているものの、いうまでもなく、本発明の法的範疇は、本発明に添付された特許請求の範囲の記載により規定される。したがって、詳細な説明は、例示のみを意図したものであると解釈されるべきであり、本発明のすべての実施形態を記載することを意図したものではない。というのは、すべての可能な実施形態の記載は不可能でないとしても現実的ではないためだからである。現在の技術または本発明の出願の後に開発される技術を用いてさまざまな他の実施形態を構築することができるが、これらもまた、本発明を規定する特許請求の範囲の範疇に含まれるものとする。
【0005】
また、いうまでもなく、この明細書において、用語が、「本明細書では、用語「__」は、…を意味するものとする。」という文章またはそれと同等の文章を用いて明示的に規定されない限り、その用語の意味が、その明白なまたは通常の意味を越えて明示的にまたは暗示的に限定されることはない。このような用語は、(特許請求の範囲の記載以外の)本明細書のいかなる部分におけるいかなる記載に基づくものであっても、その範疇が限定されて解釈されるべきではない。 本明細書に添付の特許請求の範囲に記載されている用語が、単一の意味において矛盾が生じないように、本明細書において記載されているが、これは、読者を混乱させないことのみを意図したものであって、その用語を、その単一の意味に暗示的にまたはその他の方法で限定することを意図したものではない。最後に、クレーム要素が構造を説明することなく用語「手段」および機能を記載することによって定義されたものでない限り、米国特許法第112章第6項の適用に基づく特許要素の範囲の解釈を意図したものではない。
【0006】
ここで図1を参照すると、アスベストの処理および処分に用いられるシステム40が提供されている。図示されているように、システム40は4つのトラフ42、44を備えている。また、システム40は、2つの加熱炉50と、少なくとも2つのカバー52をさらに備えていてもよい。さらに、下により詳細に記載するように、システム40は、振動発生機に接続された4つのフレーム60を備えていてもよい。
【0007】
システム40によれば、トラフ42、44は、一連の段階を循環するようになっている。ある段階においては、トラフ42、44は加熱炉50に結合される。他の段階では、トラフはカバー52に結合される。また、下により詳細に記載するように、振動式コンベヤを形成するため、トラフ42、44はフレーム60に結合されてもよい。
【0008】
初めに、図1の左上角に示されているように、トラフ42のうちの2つは、システム40が配置されている施設の床に配置されるものとして示されている。図2においてより詳細に記載しているように、これらのトラフ42は加熱炉50に結合されている。
【0009】
図2から分かるように、トラフ42は、2つの側壁82と1つの床またはデッキ84との3つの部材からなる壁80を有している。側壁82は、当該側壁82の内面86がデッキ84の内面88に対してある角度をなして、デッキ84に結合されている。たとえば、側壁82の内面86とデッキ84の内面88との間に形成された角度が鈍角(すなわち、90度を超える角度)であるとして図示されているが、この角度はたとえば直角であってもよい。また、壁80は、断面が半円形状であってもよいし、または、両端部において開いたU字形を有していてもよい。
【0010】
側壁82およびデッキ84の内面86および88には耐熱ライナ100が配置されている。耐熱ライナ100は、トラフ42の壁80への熱伝導を制限する材料からなっている。たとえば、ライナ100はセラミック材料からなっていてもよい。選択されたセラミック材料は、トラフの振動に加えて、周期的に繰り返してやってくる加熱と冷却とに耐えることができる必要がある。加熱と冷却とからなるサイクルに関していえば、トラフに置かれたアスベスト材は、24時間で約1000℃まで加熱され、約1000℃の温度で約8時間放置されることになる。
【0011】
明らかなように、トラフ42は、そのデッキ84に対向する開口110を有している。開口110は、トラフ42の長手方向の軸に沿って一方の端部112から他方の端部114まで延設されている(たとえば、図1を参照)。この開口110をアスベスト材を受け取るために用いてもよい。アスベスト材は、フロントエンドローダ、コンベヤまたは手動を含むさまざまな方法によりトラフ42の中に供給されてもよい。下に記載するように、この開口は加熱炉50を受けるようになっている。
【0012】
トラフ42は、端部112、114において壁により閉じられるようになっていてもよく、この壁は、側壁82と同様に、デッキ84に対してある角度をなし、ライナ100で覆われるようになっていてもよい。これらの端壁のうちの少なくとも1つは、トラフ42のその他の部分に対して移動可能となっていてもよく、これにより少なくともトラフ42から開いた端部を通して材料を放出することが可能となる。この移動可能な端壁は、材料が開いた端部を通り抜けているときでさえ、トラフ42に留まるように、トラフ42に結合されるようになっていてもよい。あるいは、この移動可能な端壁は、閉まっている端部を開くために、トラフ42から分離可能となっていてもよい。図示されているように、トラフ42の端部114は、材料が通り抜けられるように開かれていてもよい。
【0013】
図1に示されているように、トラフ42は加熱炉50に結合されている。具体的にいえば、加熱炉50は、ハウジングまたはカバー120と、バーナ122とを有している。バーナ122は、ハウジング120の内面126に取り付けられ、この内面126により形成されたスペース124内に配置されている。ハウジング120は、側壁82および端壁(図示せず)の上側縁部130と係合するリム128を有している。いうまでもなく、ライナ100は、側壁82および端壁の上側縁部130に至るまで延びていてもよい。
【0014】
これに加えて、シール140が、トラフ42と加熱炉50との間である側壁82および端壁の上側縁部130とリム128との間に配置されていてもよい。シール140は、ライナ100と同一の環境条件に耐えることができる織布状のセラミック材料であってもよい。これに加えて、シール140は、トラフ42および加熱炉50を組み合わせたものの内側からの熱、ガスおよび材料の漏洩を制限することができる十分な可撓性を有している必要がある。
【0015】
ここで、図1の下左角を参照すると、トラフ44が加熱炉50もそれに結合されたカバー60も有していないものとして示されている。たとえば、これは、加熱炉50がトラフ44の開口110を横切って配置される前の状態でありうる。このとき、アスベスト材をトラフ44の中に投入することが可能である。あるいは、トラフ44は加熱炉50を有していなくてもよく、加熱炉50が取り除かれたあとそれに結合されたカバー52を有していなくてもよい。このとき、熱処理されたアスベスト材は、システム40のその他の部分の中にいつでも排出可能な状態で、トラフ44内に存在している。
【0016】
しかしながら、排出するためには、トラフ44は、まず、カバー52のうちの1つに結合される。これらのカバー52は、図1の下方の右側部分に配置されている。図3には、トラフ44とカバー52とを組み合わせたものが示されている。
【0017】
そこで、図3を参照すると、いうまでもなく、トラフ44の構造はトラフ42の構造と同一であってもよい。トラフ44の構造がトラフ42の構造と同一である場合、図示されているように、相反しない番号付けが全体にわたって採用されている。したがって、カバー52は、側壁82および端壁の上側縁部130上に配置されている。カバー52がある曲率を有しているように図示されているが、このことは、例示を意図したものであって限定を意図したものではない。さらに、カバー52と縁部130との間にシールが示されていないが、トラフ44から材料を排出する間に、処理済のアスベスト材がトラフ44から漏洩するのを制限するために、シールをカバー52と縁部130との間に配置してもよい。そのあと、トラフ44とカバー52とを組み合わせたものをフレーム60のうちの1つに結合してもよい。
【0018】
図4において最も分かりやすく示されているように、フレーム60は、複数の剛性を有したリンク160によりベース150およびカウンタバランス162に結合され、複数の弾力性を有した部材164によりカウンタバランス162に結合されてもよい。剛性を有したリンク160の各々は、第一の端部166でカウンタバランス162に回転可能に取り付けられ、第二の端部168でフレーム60に取り付けられ、中間部でベース150に取り付けられていてもよく、また、剛性を有したリンク160の各々とフレーム60の底部との間に形成される角度は鈍角であってもよい。バネでありかつリアクタ用バネ(reactor spring)と呼ばれうるものである弾力性を有した部材164の各々は、第一の端部でカウンタバランス162に固定され、第二の端部172でフレーム60に固定されていてもよく、弾力性を有した部材164の各々と上述の底部との間に形成される角度は鋭角であってもよい。図示されているように、複数のリンク160と複数の弾力性を有した部材164とは対を形成して配置されており、各対を形成しているリンク160の端部168と弾力性を有した部材164の端部172とは、互いに隣接してフレーム60に取り付けられている。
【0019】
また、図4から分かるように、カウンタバランス162は複数の弾力性を有した部材176によりベース150に結合されてもよい。さらに、フレーム60は、複数の弾力性を有した部材178によりベース150に結合されてもよい。実際、バネでありうる弾力性を有した部材176、178は、ベース150に取り付けられたチューブ180に結合されてもよい。弾力性を有した部材176、178は、分離バネ(isolation spring)と呼ばれ、振動の床への伝達を制限するように機能しうる。
【0020】
フレーム60とカウンタバランス162との間には振動発生機190が結合されている。この振動発生器190は、シャフト194を有したモータ192を備えてもよい。モータシャフト194は駆動ベルトにより従動シャフト196に結合されてもよい。従動シャフト196は、偏心シャフトであってもよい。駆動シャフト196には、リンク202の第一の端部200がフランジカートリッジ軸受けを通じて取り付けられている。リンク202の第二の端部204は弾力性を有した部材206を通じてフレーム60に取り付けられている。すなわち、弾力性を有した部材206の第一の端部208がリンク202の第二の端部204に結合されており、弾力性を有した部材206の第二の端部210がフレーム60に固定されている。
【0021】
一つの接続系がシステム40の実施形態に関して記載されているが、いうまでもなく他の接続系が用いられてもよい。同様に、一つの発生機190が記載されているが、当業者の技術常識に従って他の発生機、たとえば他の構成にかかる強力型の振動発生機または二質点型の振動発生機が用いられてもよい。
【0022】
トラフ42、44に加熱炉50もしくはカバー52を結合するにあたって、または、フレーム60にトラフ42、44を結合するにあたって、機械式クランプまたは電気機械式クランプを含むさまざまな機構が用いられてもよい。選択的に着脱可能な方法で加熱炉50またはカバー52をトラフ42、44に結合するまたはトラフ42、44をフレーム60に結合するためにとくに適切でありうる一つのタイプの機構が図5および図6に示されている。図から明らかなように、図5および図と6には、第一の構造A(たとえば、トラフ44)を第二の構造B(たとえば、フレーム60)に結合するために用いられうる液圧式のクランプ220が示されている。
【0023】
液圧式のクランプ220はピストン222とシリンダ224とを有している。ピストン222は、シリンダ224の中へおよびそこから外へ流れる作動液の流れに応じてシリンダ224内で移動する内に移動するようになっている。シリンダ224の中へおよびそこから外へ流れる作動液の流れは、たとえば一または複数のバルブ、作動液供給源およびプログラマブルコントローラを備えたコントロールシステム(図示せず)用いて制御されてもよい。
【0024】
概括的な言葉では、シリンダ224が構造Bへ結合しており、ピストン222が構造Aへ結合するための機構を有していることとなる。図示されているように、シリンダ224は、取り付け金具232を用いて構造Bへ回転可能に接続されている第一の端部230を有している。ピストン222には延長部240が取り付けられ、この延長部240はフック組立体242へ結合されている。フック組立体242は、構造Aの面246と協働して構造Aを構造Bに結合する面244を有している。ピストン222がシリンダ224の外へと進むと(図6を図5と比較)、面244および246が離れることが可能となり、構造Aが構造Bから離れることが可能となる。
【0025】
図7に示されているように、加熱炉50とトラフ/カバー44、52とを組み合わせたものを移動させるため、システム40は一または複数のオーバーヘッドクレーン260を有してもよい。図示されているように、一または複数のオーバーヘッドクレーン260は、この図面が記載されたページの長さ方向の面と一直線上に並んでいるレール262に沿って移動してもよい。クレーン260は、当該クレーン260の両方の端部266、268に配置される車を備えた組立体264を有していてもよく、これらの組立体264は、レール262と協働してクレーン260の移動を導くようになっている。また、各クレーン260は引き上げ機270を有していてもよい。
【0026】
次いで、各引き上げ機270は桁280に結合されている。たとえば、第一のクレーン260の引き上げ機270は、桁280の第一の端部282で結合されてもよく、第二のクレーン260の引き上げ機270は、桁280の他の端部284で結合されてもよい。桁280は、加熱炉50、カバー52、またはトラフ42、44とカバー52とを組み合わせたものを桁280と結合するための、長手方向に沿った取り付け部位(図示せず)を担持していてもよい。加熱炉50、カバー52およびトラフ42,44をシステム40のあちこちに移動させるために、桁280を昇降し、引き上げ機270を左右(ページに対して)に移動し、クレーン260を上下(ページに対して)移動してもよい。
【0027】
トラフ42、44、加熱炉50、カバー52およびフレーム60に加えて、システム40は、処理されたアスベストの出荷のための収集、加工および準備に用いられうるさらなる装置を有していてもよい。たとえば、図1から分かるように、トラフ42、44が排出のためにフレーム60に結合される場合、処理されたアスベスト材は、第二の振動式コンベヤ300へ排出されるようになっている。図8には、トラフ42、44およびフレームを組み合わせたものと第二のコンベヤ300との間の接合部分が示されている。
【0028】
図1から分かるように、各フレーム60は開放端部312を有した箱形状のコンパートメント310で終端している。このコンパートメント310の開放端部312の縁部314は、トラフ42、44/カバー52の組み合わせたものの開放端部と係合するように設計されている。処理されたアスベスト材がトラフ42、44からコンパートメント310の中へ排出されるときに、処理されたアスベスト材の漏洩を制限するためのシールが設けられてもよい。図8から分かるように、コンパートメント310は開口322を備えた床320を有している。可撓性を有するコネクタ324は、開口322と一直線上に並ぶように、第一の端部326で床320と結合されている。可撓性を有するコネクタ324の第二の端部328はコンベヤ300に結合されている。
【0029】
図1をさらに参照すると、材料がトラフ42、44から第二のコンベヤ(ディアキュムレーティングコンベヤと呼ばれる場合もある)300の中に排出されると、この材料は、コンベヤ300に沿ってコンベヤフィードクラッシャ340へと流れて行くようになっている。次いで、材料はクラッシャ342へ流れていく。このクラッシャは、たとえば従来のローラクラッシャであってもよい。また、他のタイプのクラッシャが用いられてもよい(たとえば、振動性のクラッシャ)。クラッシャフィードコンベヤ340は、クラッシャ342の消費電流(current draw)の逆数に関連する運動量と供給速度を有してもよい。材料は、クラッシャ342を出て一連のコンベヤ344、346へ流れる。コンベヤ346は、計量機により制御される高速型ドリブルストップ機能付きフィードコンベヤであってもよい。コンベヤ346から出た材料はバッグの如き可撓性を有するコンテナの中に流れていくようになっている。バッグに詰められた処理済みのアスベスト材は、さまざまな方法を用いて施設から取り出されてもよい。
【0030】
システム40の構造について記載したので、ここで、図9のフロー図を参照し、本発明にかかる方法を説明する。この方法はシステム40に関して説明されているが、いうまでもなく記載のシステム40以外のシステムによりステップの多くが実行されてもよい。たとえば、下には、さらなる他のシステムがさらに詳細に記載されている。
【0031】
本発明にかかる方法450は、ブロック460において、トラフ42、44のうちの1つの中への未処理のアスベスト材を投入することから開始されてもよい。システム40によれば、アスベスト材は、開口110を通してトラフ42、44の中に投入されてもよい。トラフ42、44は施設の床上に配置されている。この時点では、加熱炉50もカバー52も開口110上に配置されていない。
【0032】
次いで、方法450はブロック462に移り、加熱炉50がトラフ42、44の開口110を横切って配置される。システム40によれば、このとき、加熱炉50はトラフ42の各々に配置される。次いで、ブロック464に記載されているように、この加熱炉50は、アスベストをトラフ42内で加熱してアスベストを不活性化するために用いられる。たとえば、加熱炉50は、第一の約8時間の期間でトラフ42の内部の温度を約1000℃まで上昇させ、第二の約8時間の期間トラフ42の内部の温度を約1000℃に維持し、第三の8時間の期間でトラフ42の内部の温度を約100℃にまで降下させるために用いられてもよい。
【0033】
トラフ42の内部の温度が約100℃にまで戻ると、加熱炉50は、システム40にかかる実施形態では、トラフ42がブロック466において取り除かれることになっている。図示されているように、このステップは方法450のうちの任意選択的な部分であると考えられうる。この理由は、下に記載されているように、このステップがシステム40の場合には必要となるものの、例示のすべての実施形態の場合において必要でなくてもよいからである。ステップが任意選択的でありうることを示すため、このブロックは点線で示されている。この方法450がトラフ44と並行してトラフ42と同時に実行されているため、加熱炉は、ブロック468において、トラフ44からトラフ42から移動されてもよい。
【0034】
さらにシステム40を参照すると、方法450はブロック470で継続される。ここでは、トラフ42のうちの1つの開口110を横切ってカバー52が配置されてもよい。システム40が1を越える数のトラフ42を有しているので、ブロック470のステップがその他のトラフ42に対して繰り返されてもよい。カバー52が開口110を横切って配置されたあと、カバー52は、ブロック472で、たとえば一または複数の液圧式のクランプ220をカバー52に固定することによりトラフ42と結合されてもよい。
【0035】
カバー52を適所に配置しトラフ42と結合すると、これらのトラフ42およびカバー52は、ブロック474において、たとえばオーバーヘッドクレーン260を用いてフレーム60のうちの1つに移動されてもよい。トラフ42をフレーム60上に配置すると、トラフ42は、ブロック476において、たとえば一または複数の液圧式のクランプ220をトラフ42と結合することにより、フレーム60と結合されてもよい。トラフ42を適所に配置しフレーム60と結合すると、振動発生機190は、ブロック478において、トラフを振動させることにより処理済の(したがって不活性化された)アスベストをトラフに沿って開放端部114に向けて移動させるように作動されてもよい。上述のように、この端部114は、コンパートメント310のうちの1つと一直線上に並むように設けられる。このコンパートメントで、不活性化されたアスベストがトラフ42から収集されるようになっている(ブロック480)。
【0036】
いったんトラフ42内の材料が排出されると、方法450はブロック482に移動する。ここで、液圧式のクランプを離脱して、トラフ42がフレーム60から切り離されてもよい。次いで、ブロック484において、トラフ42およびカバー52がフレーム60から取り除かれ、床に戻される。ブロック486では、トラフ42からカバー52を切り離すためにさらなる液圧式のクランプが離脱され、ブロック488で、カバー52がトラフ42から取り除かれ、方法450を再び開始する準備がなされる。
【0037】
このように方法450をシステム40に関して説明したので、ここで、図10で示されているシステム500を参照する。システム40とは異なり、システム500は、フレーム504から分離されないトラフ502と、付随する振動発生機、リンクなどとを備えている。したがって、ブロック474、476、482、484の処理工程はシステム500に対して適用可能ではない。また、トラフ502kが移動しないため、一体式の第二のコンベヤ510をシステム500に含めることが可能となる。しかしながら、システム500は依然として移動可能な加熱炉およびカバーに依存しているので、このようなシステムに従って、ブロック466、468、470、472、486、488の処理工程が実行される。
【0038】
図11および図12には、さらなるシステム600が示されている。システム40とは異なり、システム600は、フレーム604から分離されないトラフ602と、付随する振動発生機、リンクなどとを備えている。さらに、システム600は、搭載、加熱および排出を含むプロセスの全体にわたってトラフ602上に担持される加熱炉606を備えている。したがって、方法450のブロック460、462、464、478、480の処理工程に従ってシステム600を動作させることが可能となっていてもよい。
【0039】
トラフ42、44と同様に、トラフ602は、側壁622を有する壁620と、床またはデッキ624とを備えている。壁622およびデッキ624はそれぞれ対応する内面626および628を有している。これらの内面626および628上にはライナ640が配置されている。
【0040】
しかしながら、トラフ602と加熱炉606との間にはシール660が設けられている。たとえば、このシール660により、たとえばブロック460、478の処理工程中にトラフ602が加熱炉606に対して移動できるようになり、ブロック464の処理工程中の熱および材料またはブロック478の処理工程中の処理済の材料の漏洩が制限できるようになる。図12から明らかなように、内側領域662と外側領域664との二つの領域を有しており、内側領域662は、外側領域664と加熱炉606との間に配置されている。
【0041】
内側領域662は、少なくとも1つのブロワー(ファンであってもよい)672、674と連通している通路670を有しており、この少なくとも一つのブロワー672、674は空気を通路670を通して移動させるようになっている。開示された実施形態によれば、ブロワー672は空気を通路670に沿って当該通路670の一方の端部から吹き入れ、ブロワー674は空気を通路670に沿って当該通路の他方の端部か吸い出すようになっており、いうまでもなく、他の実施形態では、一方のブロワーを省略してもよい。
【0042】
図示されているように、通路670は3つのチャンバ676、678、680を含んでいる。空気は、チャンバ676から通路670に入り、チャンバ678に沿って移動し、チャンバ680を通って外に出るようになっている。いうまでもなく、チャンバ678は、加熱炉606の下側縁部684とライナ640の上側縁部686との間のギャップ682を通じてトラフ602および加熱炉606の内部に向けてさらに開口している。ギャップ682は、トラフ602に接続された振動発生機が作動されたときトラフ602の移動を収容するように拡大し収縮してもよい。
【0043】
上述のように、シール660は外側領域664をさらに含んでいる。シール660の外側領域664は耐熱カーテン690により形成されている。耐熱性のカーテン690は、第一の端部692で通路670の外壁694に取り付けられ、第二の端部696でトラフ602の側壁622に取り付けられている。ギャップ682と同様に、カーテン690の第一の端部692と第二の端部696との間の距離は、トラフ602の移動につれて変わるようになっている。しかしながら、ギャップ682とは異なり、カーテン690は、その地点より向こうへの空気、ガス、材料および熱の通路を制限するようになっている。
【0044】
通路670を流れる空気は、アスベストの加熱中、トラフ602/加熱炉606の組み合わせたものの内側とカーテン690との間に障壁を形成すると考えられている。具体的にいえば、トラフ602/加熱炉606の内側の温度が約1000℃程度であるものの、カーテン690が受ける温度は著しく小さいと考えられている。したがって、カーテン690に用いられる材料として利用可能な材料の選択肢がより広い。
【0045】
本発明には複数の利点がありうる。そのうちの一または複数の利点が本発明にかかる個々の実施形態に存在しうると考えられる。
【図面の簡単な説明】
【0046】
【図1】本発明にかかるアスベストを処理するためのシステムを示す平面図である。
【図2】アスベストを処理するために加熱炉に結合された図1のシステムのトラフを示す断面図である。
【図3】処理されたアスベストの移送のためのカバーを組み入れた図1のシステムのトラフを示す断面図である。
【図4】図1のシステムのフレームを示す拡大部分側面図である。
【図5】ピストンが引き込まれた状態にあり、図1のシステムのさまざまな構造体の結合に用いられるタイプの液圧式のクランプを示す側面図である。
【図6】ピストンが引き出された状態にある図5の液圧式のクランプを示す側面図である。
【図7】オーバヘッド輸送システムが含まれた図1のシステムを示す平面図である。
【図8】図1のシステムのさまざまなコンベヤ間の接合部分を示す側面図である。
【図9】たとえば図1のシステムを用いることにより実施されるような本発明にかかるアスベストを処理するための方法を示すチャート図である。
【図10】本発明にかかるアスベストを処理するための他のシステムを示す側面図である。
【図11】本発明にかかるアスベストを処理するためのさらに他のシステムにかかる振動式コンベヤを示す断面図である。
【図12】図11のシステムにかかるトラフと加熱炉との間の接合部分を示す断面図である。
【背景技術】
【0001】
本発明は、アスベストを処理するための方法およびシステムに関するものであり、さらに具体的には振動装置を用いたアスベストを処理するための方法およびシステムに関するものである。
【発明の開示】
【課題を解決するための手段】
【0002】
一つの態様によれば、アスベストを処理するための振動式システムは、内面を具備した壁を有しているトラフと、この壁への熱伝導を制限するためにこの壁の内面に配置されている耐熱ライナとを備えており、上記のトラフは、長手方向の軸と、この長手方向の軸に沿った位置に設けられている開口と、長手方向の軸に沿ってトラフの一方の端部に配置された排出端部とを有している。また、かかるシステムは、少なくとも輸送段階の間、トラフに結合されているフレームと、輸送段階において、フレームに結合され加振力を生成してトラフ内でアスベスト材を移動させる振動発生器と、フレームに結合され当該フレームをベースの上方に支持する弾力性を有した部材とを有する輸送サブシステムをさらに備えている。また、かかるシステムは、少なくとも加熱段階の間、トラフに開口を横切って結合される加熱炉を有している加熱サブシステムをさらに備えている。
【0003】
さらなる態様によれば、アスベストを処理するための方法は、開口を有するトラフ内にアスベストを処分することと、開口を横切って加熱炉を配置することと、 トラフ内のアスベストを加熱して当該アスベストを不活性化することとを含んでいる。また、かかる方法は、トラフを振動させて不活性化されたアスベストをトラフに沿って開放端部に向けて移動させることと、 不活性化されたアスベストをトラフから収集することとをさらに含んでいる。
【発明を実施するための最良の形態】
【0004】
以下において本発明のさまざまな実施形態の詳細な説明が記載されているものの、いうまでもなく、本発明の法的範疇は、本発明に添付された特許請求の範囲の記載により規定される。したがって、詳細な説明は、例示のみを意図したものであると解釈されるべきであり、本発明のすべての実施形態を記載することを意図したものではない。というのは、すべての可能な実施形態の記載は不可能でないとしても現実的ではないためだからである。現在の技術または本発明の出願の後に開発される技術を用いてさまざまな他の実施形態を構築することができるが、これらもまた、本発明を規定する特許請求の範囲の範疇に含まれるものとする。
【0005】
また、いうまでもなく、この明細書において、用語が、「本明細書では、用語「__」は、…を意味するものとする。」という文章またはそれと同等の文章を用いて明示的に規定されない限り、その用語の意味が、その明白なまたは通常の意味を越えて明示的にまたは暗示的に限定されることはない。このような用語は、(特許請求の範囲の記載以外の)本明細書のいかなる部分におけるいかなる記載に基づくものであっても、その範疇が限定されて解釈されるべきではない。 本明細書に添付の特許請求の範囲に記載されている用語が、単一の意味において矛盾が生じないように、本明細書において記載されているが、これは、読者を混乱させないことのみを意図したものであって、その用語を、その単一の意味に暗示的にまたはその他の方法で限定することを意図したものではない。最後に、クレーム要素が構造を説明することなく用語「手段」および機能を記載することによって定義されたものでない限り、米国特許法第112章第6項の適用に基づく特許要素の範囲の解釈を意図したものではない。
【0006】
ここで図1を参照すると、アスベストの処理および処分に用いられるシステム40が提供されている。図示されているように、システム40は4つのトラフ42、44を備えている。また、システム40は、2つの加熱炉50と、少なくとも2つのカバー52をさらに備えていてもよい。さらに、下により詳細に記載するように、システム40は、振動発生機に接続された4つのフレーム60を備えていてもよい。
【0007】
システム40によれば、トラフ42、44は、一連の段階を循環するようになっている。ある段階においては、トラフ42、44は加熱炉50に結合される。他の段階では、トラフはカバー52に結合される。また、下により詳細に記載するように、振動式コンベヤを形成するため、トラフ42、44はフレーム60に結合されてもよい。
【0008】
初めに、図1の左上角に示されているように、トラフ42のうちの2つは、システム40が配置されている施設の床に配置されるものとして示されている。図2においてより詳細に記載しているように、これらのトラフ42は加熱炉50に結合されている。
【0009】
図2から分かるように、トラフ42は、2つの側壁82と1つの床またはデッキ84との3つの部材からなる壁80を有している。側壁82は、当該側壁82の内面86がデッキ84の内面88に対してある角度をなして、デッキ84に結合されている。たとえば、側壁82の内面86とデッキ84の内面88との間に形成された角度が鈍角(すなわち、90度を超える角度)であるとして図示されているが、この角度はたとえば直角であってもよい。また、壁80は、断面が半円形状であってもよいし、または、両端部において開いたU字形を有していてもよい。
【0010】
側壁82およびデッキ84の内面86および88には耐熱ライナ100が配置されている。耐熱ライナ100は、トラフ42の壁80への熱伝導を制限する材料からなっている。たとえば、ライナ100はセラミック材料からなっていてもよい。選択されたセラミック材料は、トラフの振動に加えて、周期的に繰り返してやってくる加熱と冷却とに耐えることができる必要がある。加熱と冷却とからなるサイクルに関していえば、トラフに置かれたアスベスト材は、24時間で約1000℃まで加熱され、約1000℃の温度で約8時間放置されることになる。
【0011】
明らかなように、トラフ42は、そのデッキ84に対向する開口110を有している。開口110は、トラフ42の長手方向の軸に沿って一方の端部112から他方の端部114まで延設されている(たとえば、図1を参照)。この開口110をアスベスト材を受け取るために用いてもよい。アスベスト材は、フロントエンドローダ、コンベヤまたは手動を含むさまざまな方法によりトラフ42の中に供給されてもよい。下に記載するように、この開口は加熱炉50を受けるようになっている。
【0012】
トラフ42は、端部112、114において壁により閉じられるようになっていてもよく、この壁は、側壁82と同様に、デッキ84に対してある角度をなし、ライナ100で覆われるようになっていてもよい。これらの端壁のうちの少なくとも1つは、トラフ42のその他の部分に対して移動可能となっていてもよく、これにより少なくともトラフ42から開いた端部を通して材料を放出することが可能となる。この移動可能な端壁は、材料が開いた端部を通り抜けているときでさえ、トラフ42に留まるように、トラフ42に結合されるようになっていてもよい。あるいは、この移動可能な端壁は、閉まっている端部を開くために、トラフ42から分離可能となっていてもよい。図示されているように、トラフ42の端部114は、材料が通り抜けられるように開かれていてもよい。
【0013】
図1に示されているように、トラフ42は加熱炉50に結合されている。具体的にいえば、加熱炉50は、ハウジングまたはカバー120と、バーナ122とを有している。バーナ122は、ハウジング120の内面126に取り付けられ、この内面126により形成されたスペース124内に配置されている。ハウジング120は、側壁82および端壁(図示せず)の上側縁部130と係合するリム128を有している。いうまでもなく、ライナ100は、側壁82および端壁の上側縁部130に至るまで延びていてもよい。
【0014】
これに加えて、シール140が、トラフ42と加熱炉50との間である側壁82および端壁の上側縁部130とリム128との間に配置されていてもよい。シール140は、ライナ100と同一の環境条件に耐えることができる織布状のセラミック材料であってもよい。これに加えて、シール140は、トラフ42および加熱炉50を組み合わせたものの内側からの熱、ガスおよび材料の漏洩を制限することができる十分な可撓性を有している必要がある。
【0015】
ここで、図1の下左角を参照すると、トラフ44が加熱炉50もそれに結合されたカバー60も有していないものとして示されている。たとえば、これは、加熱炉50がトラフ44の開口110を横切って配置される前の状態でありうる。このとき、アスベスト材をトラフ44の中に投入することが可能である。あるいは、トラフ44は加熱炉50を有していなくてもよく、加熱炉50が取り除かれたあとそれに結合されたカバー52を有していなくてもよい。このとき、熱処理されたアスベスト材は、システム40のその他の部分の中にいつでも排出可能な状態で、トラフ44内に存在している。
【0016】
しかしながら、排出するためには、トラフ44は、まず、カバー52のうちの1つに結合される。これらのカバー52は、図1の下方の右側部分に配置されている。図3には、トラフ44とカバー52とを組み合わせたものが示されている。
【0017】
そこで、図3を参照すると、いうまでもなく、トラフ44の構造はトラフ42の構造と同一であってもよい。トラフ44の構造がトラフ42の構造と同一である場合、図示されているように、相反しない番号付けが全体にわたって採用されている。したがって、カバー52は、側壁82および端壁の上側縁部130上に配置されている。カバー52がある曲率を有しているように図示されているが、このことは、例示を意図したものであって限定を意図したものではない。さらに、カバー52と縁部130との間にシールが示されていないが、トラフ44から材料を排出する間に、処理済のアスベスト材がトラフ44から漏洩するのを制限するために、シールをカバー52と縁部130との間に配置してもよい。そのあと、トラフ44とカバー52とを組み合わせたものをフレーム60のうちの1つに結合してもよい。
【0018】
図4において最も分かりやすく示されているように、フレーム60は、複数の剛性を有したリンク160によりベース150およびカウンタバランス162に結合され、複数の弾力性を有した部材164によりカウンタバランス162に結合されてもよい。剛性を有したリンク160の各々は、第一の端部166でカウンタバランス162に回転可能に取り付けられ、第二の端部168でフレーム60に取り付けられ、中間部でベース150に取り付けられていてもよく、また、剛性を有したリンク160の各々とフレーム60の底部との間に形成される角度は鈍角であってもよい。バネでありかつリアクタ用バネ(reactor spring)と呼ばれうるものである弾力性を有した部材164の各々は、第一の端部でカウンタバランス162に固定され、第二の端部172でフレーム60に固定されていてもよく、弾力性を有した部材164の各々と上述の底部との間に形成される角度は鋭角であってもよい。図示されているように、複数のリンク160と複数の弾力性を有した部材164とは対を形成して配置されており、各対を形成しているリンク160の端部168と弾力性を有した部材164の端部172とは、互いに隣接してフレーム60に取り付けられている。
【0019】
また、図4から分かるように、カウンタバランス162は複数の弾力性を有した部材176によりベース150に結合されてもよい。さらに、フレーム60は、複数の弾力性を有した部材178によりベース150に結合されてもよい。実際、バネでありうる弾力性を有した部材176、178は、ベース150に取り付けられたチューブ180に結合されてもよい。弾力性を有した部材176、178は、分離バネ(isolation spring)と呼ばれ、振動の床への伝達を制限するように機能しうる。
【0020】
フレーム60とカウンタバランス162との間には振動発生機190が結合されている。この振動発生器190は、シャフト194を有したモータ192を備えてもよい。モータシャフト194は駆動ベルトにより従動シャフト196に結合されてもよい。従動シャフト196は、偏心シャフトであってもよい。駆動シャフト196には、リンク202の第一の端部200がフランジカートリッジ軸受けを通じて取り付けられている。リンク202の第二の端部204は弾力性を有した部材206を通じてフレーム60に取り付けられている。すなわち、弾力性を有した部材206の第一の端部208がリンク202の第二の端部204に結合されており、弾力性を有した部材206の第二の端部210がフレーム60に固定されている。
【0021】
一つの接続系がシステム40の実施形態に関して記載されているが、いうまでもなく他の接続系が用いられてもよい。同様に、一つの発生機190が記載されているが、当業者の技術常識に従って他の発生機、たとえば他の構成にかかる強力型の振動発生機または二質点型の振動発生機が用いられてもよい。
【0022】
トラフ42、44に加熱炉50もしくはカバー52を結合するにあたって、または、フレーム60にトラフ42、44を結合するにあたって、機械式クランプまたは電気機械式クランプを含むさまざまな機構が用いられてもよい。選択的に着脱可能な方法で加熱炉50またはカバー52をトラフ42、44に結合するまたはトラフ42、44をフレーム60に結合するためにとくに適切でありうる一つのタイプの機構が図5および図6に示されている。図から明らかなように、図5および図と6には、第一の構造A(たとえば、トラフ44)を第二の構造B(たとえば、フレーム60)に結合するために用いられうる液圧式のクランプ220が示されている。
【0023】
液圧式のクランプ220はピストン222とシリンダ224とを有している。ピストン222は、シリンダ224の中へおよびそこから外へ流れる作動液の流れに応じてシリンダ224内で移動する内に移動するようになっている。シリンダ224の中へおよびそこから外へ流れる作動液の流れは、たとえば一または複数のバルブ、作動液供給源およびプログラマブルコントローラを備えたコントロールシステム(図示せず)用いて制御されてもよい。
【0024】
概括的な言葉では、シリンダ224が構造Bへ結合しており、ピストン222が構造Aへ結合するための機構を有していることとなる。図示されているように、シリンダ224は、取り付け金具232を用いて構造Bへ回転可能に接続されている第一の端部230を有している。ピストン222には延長部240が取り付けられ、この延長部240はフック組立体242へ結合されている。フック組立体242は、構造Aの面246と協働して構造Aを構造Bに結合する面244を有している。ピストン222がシリンダ224の外へと進むと(図6を図5と比較)、面244および246が離れることが可能となり、構造Aが構造Bから離れることが可能となる。
【0025】
図7に示されているように、加熱炉50とトラフ/カバー44、52とを組み合わせたものを移動させるため、システム40は一または複数のオーバーヘッドクレーン260を有してもよい。図示されているように、一または複数のオーバーヘッドクレーン260は、この図面が記載されたページの長さ方向の面と一直線上に並んでいるレール262に沿って移動してもよい。クレーン260は、当該クレーン260の両方の端部266、268に配置される車を備えた組立体264を有していてもよく、これらの組立体264は、レール262と協働してクレーン260の移動を導くようになっている。また、各クレーン260は引き上げ機270を有していてもよい。
【0026】
次いで、各引き上げ機270は桁280に結合されている。たとえば、第一のクレーン260の引き上げ機270は、桁280の第一の端部282で結合されてもよく、第二のクレーン260の引き上げ機270は、桁280の他の端部284で結合されてもよい。桁280は、加熱炉50、カバー52、またはトラフ42、44とカバー52とを組み合わせたものを桁280と結合するための、長手方向に沿った取り付け部位(図示せず)を担持していてもよい。加熱炉50、カバー52およびトラフ42,44をシステム40のあちこちに移動させるために、桁280を昇降し、引き上げ機270を左右(ページに対して)に移動し、クレーン260を上下(ページに対して)移動してもよい。
【0027】
トラフ42、44、加熱炉50、カバー52およびフレーム60に加えて、システム40は、処理されたアスベストの出荷のための収集、加工および準備に用いられうるさらなる装置を有していてもよい。たとえば、図1から分かるように、トラフ42、44が排出のためにフレーム60に結合される場合、処理されたアスベスト材は、第二の振動式コンベヤ300へ排出されるようになっている。図8には、トラフ42、44およびフレームを組み合わせたものと第二のコンベヤ300との間の接合部分が示されている。
【0028】
図1から分かるように、各フレーム60は開放端部312を有した箱形状のコンパートメント310で終端している。このコンパートメント310の開放端部312の縁部314は、トラフ42、44/カバー52の組み合わせたものの開放端部と係合するように設計されている。処理されたアスベスト材がトラフ42、44からコンパートメント310の中へ排出されるときに、処理されたアスベスト材の漏洩を制限するためのシールが設けられてもよい。図8から分かるように、コンパートメント310は開口322を備えた床320を有している。可撓性を有するコネクタ324は、開口322と一直線上に並ぶように、第一の端部326で床320と結合されている。可撓性を有するコネクタ324の第二の端部328はコンベヤ300に結合されている。
【0029】
図1をさらに参照すると、材料がトラフ42、44から第二のコンベヤ(ディアキュムレーティングコンベヤと呼ばれる場合もある)300の中に排出されると、この材料は、コンベヤ300に沿ってコンベヤフィードクラッシャ340へと流れて行くようになっている。次いで、材料はクラッシャ342へ流れていく。このクラッシャは、たとえば従来のローラクラッシャであってもよい。また、他のタイプのクラッシャが用いられてもよい(たとえば、振動性のクラッシャ)。クラッシャフィードコンベヤ340は、クラッシャ342の消費電流(current draw)の逆数に関連する運動量と供給速度を有してもよい。材料は、クラッシャ342を出て一連のコンベヤ344、346へ流れる。コンベヤ346は、計量機により制御される高速型ドリブルストップ機能付きフィードコンベヤであってもよい。コンベヤ346から出た材料はバッグの如き可撓性を有するコンテナの中に流れていくようになっている。バッグに詰められた処理済みのアスベスト材は、さまざまな方法を用いて施設から取り出されてもよい。
【0030】
システム40の構造について記載したので、ここで、図9のフロー図を参照し、本発明にかかる方法を説明する。この方法はシステム40に関して説明されているが、いうまでもなく記載のシステム40以外のシステムによりステップの多くが実行されてもよい。たとえば、下には、さらなる他のシステムがさらに詳細に記載されている。
【0031】
本発明にかかる方法450は、ブロック460において、トラフ42、44のうちの1つの中への未処理のアスベスト材を投入することから開始されてもよい。システム40によれば、アスベスト材は、開口110を通してトラフ42、44の中に投入されてもよい。トラフ42、44は施設の床上に配置されている。この時点では、加熱炉50もカバー52も開口110上に配置されていない。
【0032】
次いで、方法450はブロック462に移り、加熱炉50がトラフ42、44の開口110を横切って配置される。システム40によれば、このとき、加熱炉50はトラフ42の各々に配置される。次いで、ブロック464に記載されているように、この加熱炉50は、アスベストをトラフ42内で加熱してアスベストを不活性化するために用いられる。たとえば、加熱炉50は、第一の約8時間の期間でトラフ42の内部の温度を約1000℃まで上昇させ、第二の約8時間の期間トラフ42の内部の温度を約1000℃に維持し、第三の8時間の期間でトラフ42の内部の温度を約100℃にまで降下させるために用いられてもよい。
【0033】
トラフ42の内部の温度が約100℃にまで戻ると、加熱炉50は、システム40にかかる実施形態では、トラフ42がブロック466において取り除かれることになっている。図示されているように、このステップは方法450のうちの任意選択的な部分であると考えられうる。この理由は、下に記載されているように、このステップがシステム40の場合には必要となるものの、例示のすべての実施形態の場合において必要でなくてもよいからである。ステップが任意選択的でありうることを示すため、このブロックは点線で示されている。この方法450がトラフ44と並行してトラフ42と同時に実行されているため、加熱炉は、ブロック468において、トラフ44からトラフ42から移動されてもよい。
【0034】
さらにシステム40を参照すると、方法450はブロック470で継続される。ここでは、トラフ42のうちの1つの開口110を横切ってカバー52が配置されてもよい。システム40が1を越える数のトラフ42を有しているので、ブロック470のステップがその他のトラフ42に対して繰り返されてもよい。カバー52が開口110を横切って配置されたあと、カバー52は、ブロック472で、たとえば一または複数の液圧式のクランプ220をカバー52に固定することによりトラフ42と結合されてもよい。
【0035】
カバー52を適所に配置しトラフ42と結合すると、これらのトラフ42およびカバー52は、ブロック474において、たとえばオーバーヘッドクレーン260を用いてフレーム60のうちの1つに移動されてもよい。トラフ42をフレーム60上に配置すると、トラフ42は、ブロック476において、たとえば一または複数の液圧式のクランプ220をトラフ42と結合することにより、フレーム60と結合されてもよい。トラフ42を適所に配置しフレーム60と結合すると、振動発生機190は、ブロック478において、トラフを振動させることにより処理済の(したがって不活性化された)アスベストをトラフに沿って開放端部114に向けて移動させるように作動されてもよい。上述のように、この端部114は、コンパートメント310のうちの1つと一直線上に並むように設けられる。このコンパートメントで、不活性化されたアスベストがトラフ42から収集されるようになっている(ブロック480)。
【0036】
いったんトラフ42内の材料が排出されると、方法450はブロック482に移動する。ここで、液圧式のクランプを離脱して、トラフ42がフレーム60から切り離されてもよい。次いで、ブロック484において、トラフ42およびカバー52がフレーム60から取り除かれ、床に戻される。ブロック486では、トラフ42からカバー52を切り離すためにさらなる液圧式のクランプが離脱され、ブロック488で、カバー52がトラフ42から取り除かれ、方法450を再び開始する準備がなされる。
【0037】
このように方法450をシステム40に関して説明したので、ここで、図10で示されているシステム500を参照する。システム40とは異なり、システム500は、フレーム504から分離されないトラフ502と、付随する振動発生機、リンクなどとを備えている。したがって、ブロック474、476、482、484の処理工程はシステム500に対して適用可能ではない。また、トラフ502kが移動しないため、一体式の第二のコンベヤ510をシステム500に含めることが可能となる。しかしながら、システム500は依然として移動可能な加熱炉およびカバーに依存しているので、このようなシステムに従って、ブロック466、468、470、472、486、488の処理工程が実行される。
【0038】
図11および図12には、さらなるシステム600が示されている。システム40とは異なり、システム600は、フレーム604から分離されないトラフ602と、付随する振動発生機、リンクなどとを備えている。さらに、システム600は、搭載、加熱および排出を含むプロセスの全体にわたってトラフ602上に担持される加熱炉606を備えている。したがって、方法450のブロック460、462、464、478、480の処理工程に従ってシステム600を動作させることが可能となっていてもよい。
【0039】
トラフ42、44と同様に、トラフ602は、側壁622を有する壁620と、床またはデッキ624とを備えている。壁622およびデッキ624はそれぞれ対応する内面626および628を有している。これらの内面626および628上にはライナ640が配置されている。
【0040】
しかしながら、トラフ602と加熱炉606との間にはシール660が設けられている。たとえば、このシール660により、たとえばブロック460、478の処理工程中にトラフ602が加熱炉606に対して移動できるようになり、ブロック464の処理工程中の熱および材料またはブロック478の処理工程中の処理済の材料の漏洩が制限できるようになる。図12から明らかなように、内側領域662と外側領域664との二つの領域を有しており、内側領域662は、外側領域664と加熱炉606との間に配置されている。
【0041】
内側領域662は、少なくとも1つのブロワー(ファンであってもよい)672、674と連通している通路670を有しており、この少なくとも一つのブロワー672、674は空気を通路670を通して移動させるようになっている。開示された実施形態によれば、ブロワー672は空気を通路670に沿って当該通路670の一方の端部から吹き入れ、ブロワー674は空気を通路670に沿って当該通路の他方の端部か吸い出すようになっており、いうまでもなく、他の実施形態では、一方のブロワーを省略してもよい。
【0042】
図示されているように、通路670は3つのチャンバ676、678、680を含んでいる。空気は、チャンバ676から通路670に入り、チャンバ678に沿って移動し、チャンバ680を通って外に出るようになっている。いうまでもなく、チャンバ678は、加熱炉606の下側縁部684とライナ640の上側縁部686との間のギャップ682を通じてトラフ602および加熱炉606の内部に向けてさらに開口している。ギャップ682は、トラフ602に接続された振動発生機が作動されたときトラフ602の移動を収容するように拡大し収縮してもよい。
【0043】
上述のように、シール660は外側領域664をさらに含んでいる。シール660の外側領域664は耐熱カーテン690により形成されている。耐熱性のカーテン690は、第一の端部692で通路670の外壁694に取り付けられ、第二の端部696でトラフ602の側壁622に取り付けられている。ギャップ682と同様に、カーテン690の第一の端部692と第二の端部696との間の距離は、トラフ602の移動につれて変わるようになっている。しかしながら、ギャップ682とは異なり、カーテン690は、その地点より向こうへの空気、ガス、材料および熱の通路を制限するようになっている。
【0044】
通路670を流れる空気は、アスベストの加熱中、トラフ602/加熱炉606の組み合わせたものの内側とカーテン690との間に障壁を形成すると考えられている。具体的にいえば、トラフ602/加熱炉606の内側の温度が約1000℃程度であるものの、カーテン690が受ける温度は著しく小さいと考えられている。したがって、カーテン690に用いられる材料として利用可能な材料の選択肢がより広い。
【0045】
本発明には複数の利点がありうる。そのうちの一または複数の利点が本発明にかかる個々の実施形態に存在しうると考えられる。
【図面の簡単な説明】
【0046】
【図1】本発明にかかるアスベストを処理するためのシステムを示す平面図である。
【図2】アスベストを処理するために加熱炉に結合された図1のシステムのトラフを示す断面図である。
【図3】処理されたアスベストの移送のためのカバーを組み入れた図1のシステムのトラフを示す断面図である。
【図4】図1のシステムのフレームを示す拡大部分側面図である。
【図5】ピストンが引き込まれた状態にあり、図1のシステムのさまざまな構造体の結合に用いられるタイプの液圧式のクランプを示す側面図である。
【図6】ピストンが引き出された状態にある図5の液圧式のクランプを示す側面図である。
【図7】オーバヘッド輸送システムが含まれた図1のシステムを示す平面図である。
【図8】図1のシステムのさまざまなコンベヤ間の接合部分を示す側面図である。
【図9】たとえば図1のシステムを用いることにより実施されるような本発明にかかるアスベストを処理するための方法を示すチャート図である。
【図10】本発明にかかるアスベストを処理するための他のシステムを示す側面図である。
【図11】本発明にかかるアスベストを処理するためのさらに他のシステムにかかる振動式コンベヤを示す断面図である。
【図12】図11のシステムにかかるトラフと加熱炉との間の接合部分を示す断面図である。
【特許請求の範囲】
【請求項1】
アスベストを処理するための振動式システムであって、
長手方向の軸、当該長手方向の軸に沿った開口、および内面を具備した壁を有するトラフと、
少なくとも輸送段階の間、前記トラフに結合されているフレーム、前記輸送段階において、該フレームに結合され加振力を生成して前記トラフ内で前記アスベスト材を移動させる振動発生器および前記フレームに結合され前記フレームをベースの上方に支持する弾力性を有した部材を有する輸送サブシステムと、
少なくとも加熱段階の間、前記トラフに前記開口を横切って結合された加熱炉を有している加熱サブシステムとを備えており、
前記トラフが、前記長手方向の軸に沿った前記トラフの一方の端部に配置される排出端部を有しており、
耐熱ライナが、前記壁への熱伝導を制限するために、前記壁の前記内面に配置されてなる、システム。
【請求項2】
前記耐熱ライナがセラミック材料から構成されてなる、請求項1に記載のシステム。
【請求項3】
前記トラフと前記加熱炉との間に配置されるシールを備えてなる、請求項1に記載のシステム
【請求項4】
前記シールが織布状のセラミック材料から構成されてなる、請求項3に記載のシステム。
【請求項5】
前記シールが内側領域と外側領域とを有しており、前記内側領域が前記外側領域と前記加熱炉との間で配置されており、前記内側領域がブロワーと連通している通路を含んでおり、前記ブロワーが空気を通路を通して移動させるように構成されており、前記外側領域が、一方の端部において前記トラフの前記壁の外面と結合され、他方の端部において前記加熱炉と結合されている耐熱性および可撓性を有したカーテンから構成されてなる、請求項3に記載のシステム。
【請求項6】
前記チャンバが、前記加熱炉に結合され前記通路からの空気を前記加熱炉の中に案内するように構成されてなる、請求項5に記載のシステム。
【請求項7】
前記加熱炉が、前記輸送段階および前記加熱段階の間、前記トラフと結合されてなる、請求項6に記載のシステム。
【請求項8】
少なくとも前記輸送段階の間前記トラフに前記開口を横切って結合されるカバーを備えてなる、請求項1に記載のシステム。
【請求項9】
少なくとも前記輸送段階の間前記トラフを前記フレームに結合するために前記フレームに接続される液圧式のクランプを備えてなる、請求項1に記載のシステム
【請求項10】
少なくとも前記輸送段階の間前記カバーを前記トラフに結合するためおよび前記加熱段階において前記加熱炉を前記トラフに結合するために、前記トラフに接続される液圧式のクランプを備えてなる、請求項1に記載のシステム。
【請求項11】
アスベストを処理するための方法であって、
開口を有するトラフ内に前記アスベストを処分することと、
前記開口を横切って加熱炉を配置することと、
前記トラフ内の前記アスベストを加熱して前記アスベストを不活性化することと、
前記トラフを振動させて不活性化された前記アスベストを前記トラフに沿って開放端部に向けて移動させることと、
不活性化された前記アスベストを前記トラフから収集することとを含む、方法。
【請求項12】
前記開口を横切る前記加熱炉を取り除くことと、
前記開口を横切ってカバーを配置することと、
振動発生機が結合されたフレームへ前記トラフおよび前記カバーを輸送することと、
前記振動発生機を作動させて不活性化された前記アスベストを前記トラフに沿って移動させることとを含む、請求項11に記載の方法。
【請求項13】
前記振動発生機を作動させて不活性化された前記アスベストを前記トラフに沿って移動させたあと、前記トラフおよび前記カバーを前記フレームから取り除くことと、
前記トラフを横切っている前記カバーを取り除くこととを含む、請求項12に記載の方法。
【請求項14】
前記トラフおよび前記カバーを前記フレームに輸送したあと、前記トラフを前記フレームに結合することを含む、請求項12に記載の方法。
【請求項15】
前記結合することが、前記フレームに結合される液圧式のクランプを前記トラフに固定することを含む、請求項14に記載の方法。
【請求項16】
前記トラフ内で前記アスベストを加熱することが、前記アスベストを1000℃で少なくとも8時間加熱することを含む、請求項11に記載の方法。
【請求項17】
前記加熱炉と前記トラフとの間の接合部分の通路に沿って空気流を案内することを含む、請求項11に記載の方法。
【請求項18】
前記通路からの前記空気流を前記加熱炉の中に案内することを含む、請求項17に記載の方法。
【請求項19】
前記アスベスト材を前記トラフ内に処分することが、
(a) アスベスト材を前記トラフの一方の端部で処分することと、
(b)前記アスベストが前記一方の端部から離れていくように、前記トラフを振動させて前記アスベストを前記トラフに沿って移動させることと、
(a)および(b)を繰り返すこととを含む、請求項11に記載の方法。
【請求項20】
砕かれかつ不活性化されたアスベストを形成すべく不活性化された前記アスベストを砕くことと、
可撓性を有したコンテナ内に、前記砕かれかつ不活性化されたアスベストを処分することとを含む、請求項11に記載の方法。
【請求項1】
アスベストを処理するための振動式システムであって、
長手方向の軸、当該長手方向の軸に沿った開口、および内面を具備した壁を有するトラフと、
少なくとも輸送段階の間、前記トラフに結合されているフレーム、前記輸送段階において、該フレームに結合され加振力を生成して前記トラフ内で前記アスベスト材を移動させる振動発生器および前記フレームに結合され前記フレームをベースの上方に支持する弾力性を有した部材を有する輸送サブシステムと、
少なくとも加熱段階の間、前記トラフに前記開口を横切って結合された加熱炉を有している加熱サブシステムとを備えており、
前記トラフが、前記長手方向の軸に沿った前記トラフの一方の端部に配置される排出端部を有しており、
耐熱ライナが、前記壁への熱伝導を制限するために、前記壁の前記内面に配置されてなる、システム。
【請求項2】
前記耐熱ライナがセラミック材料から構成されてなる、請求項1に記載のシステム。
【請求項3】
前記トラフと前記加熱炉との間に配置されるシールを備えてなる、請求項1に記載のシステム
【請求項4】
前記シールが織布状のセラミック材料から構成されてなる、請求項3に記載のシステム。
【請求項5】
前記シールが内側領域と外側領域とを有しており、前記内側領域が前記外側領域と前記加熱炉との間で配置されており、前記内側領域がブロワーと連通している通路を含んでおり、前記ブロワーが空気を通路を通して移動させるように構成されており、前記外側領域が、一方の端部において前記トラフの前記壁の外面と結合され、他方の端部において前記加熱炉と結合されている耐熱性および可撓性を有したカーテンから構成されてなる、請求項3に記載のシステム。
【請求項6】
前記チャンバが、前記加熱炉に結合され前記通路からの空気を前記加熱炉の中に案内するように構成されてなる、請求項5に記載のシステム。
【請求項7】
前記加熱炉が、前記輸送段階および前記加熱段階の間、前記トラフと結合されてなる、請求項6に記載のシステム。
【請求項8】
少なくとも前記輸送段階の間前記トラフに前記開口を横切って結合されるカバーを備えてなる、請求項1に記載のシステム。
【請求項9】
少なくとも前記輸送段階の間前記トラフを前記フレームに結合するために前記フレームに接続される液圧式のクランプを備えてなる、請求項1に記載のシステム
【請求項10】
少なくとも前記輸送段階の間前記カバーを前記トラフに結合するためおよび前記加熱段階において前記加熱炉を前記トラフに結合するために、前記トラフに接続される液圧式のクランプを備えてなる、請求項1に記載のシステム。
【請求項11】
アスベストを処理するための方法であって、
開口を有するトラフ内に前記アスベストを処分することと、
前記開口を横切って加熱炉を配置することと、
前記トラフ内の前記アスベストを加熱して前記アスベストを不活性化することと、
前記トラフを振動させて不活性化された前記アスベストを前記トラフに沿って開放端部に向けて移動させることと、
不活性化された前記アスベストを前記トラフから収集することとを含む、方法。
【請求項12】
前記開口を横切る前記加熱炉を取り除くことと、
前記開口を横切ってカバーを配置することと、
振動発生機が結合されたフレームへ前記トラフおよび前記カバーを輸送することと、
前記振動発生機を作動させて不活性化された前記アスベストを前記トラフに沿って移動させることとを含む、請求項11に記載の方法。
【請求項13】
前記振動発生機を作動させて不活性化された前記アスベストを前記トラフに沿って移動させたあと、前記トラフおよび前記カバーを前記フレームから取り除くことと、
前記トラフを横切っている前記カバーを取り除くこととを含む、請求項12に記載の方法。
【請求項14】
前記トラフおよび前記カバーを前記フレームに輸送したあと、前記トラフを前記フレームに結合することを含む、請求項12に記載の方法。
【請求項15】
前記結合することが、前記フレームに結合される液圧式のクランプを前記トラフに固定することを含む、請求項14に記載の方法。
【請求項16】
前記トラフ内で前記アスベストを加熱することが、前記アスベストを1000℃で少なくとも8時間加熱することを含む、請求項11に記載の方法。
【請求項17】
前記加熱炉と前記トラフとの間の接合部分の通路に沿って空気流を案内することを含む、請求項11に記載の方法。
【請求項18】
前記通路からの前記空気流を前記加熱炉の中に案内することを含む、請求項17に記載の方法。
【請求項19】
前記アスベスト材を前記トラフ内に処分することが、
(a) アスベスト材を前記トラフの一方の端部で処分することと、
(b)前記アスベストが前記一方の端部から離れていくように、前記トラフを振動させて前記アスベストを前記トラフに沿って移動させることと、
(a)および(b)を繰り返すこととを含む、請求項11に記載の方法。
【請求項20】
砕かれかつ不活性化されたアスベストを形成すべく不活性化された前記アスベストを砕くことと、
可撓性を有したコンテナ内に、前記砕かれかつ不活性化されたアスベストを処分することとを含む、請求項11に記載の方法。
【図1】
【図2】
【図3】
【図4】
【図5】
【図6】
【図7】
【図8】
【図9】
【図10】
【図11】
【図12】
【図2】
【図3】
【図4】
【図5】
【図6】
【図7】
【図8】
【図9】
【図10】
【図11】
【図12】
【公開番号】特開2009−183935(P2009−183935A)
【公開日】平成21年8月20日(2009.8.20)
【国際特許分類】
【外国語出願】
【出願番号】特願2008−272003(P2008−272003)
【出願日】平成20年10月22日(2008.10.22)
【出願人】(398019774)ジェネラル キネマティクス コーポレイション (16)
【Fターム(参考)】
【公開日】平成21年8月20日(2009.8.20)
【国際特許分類】
【出願番号】特願2008−272003(P2008−272003)
【出願日】平成20年10月22日(2008.10.22)
【出願人】(398019774)ジェネラル キネマティクス コーポレイション (16)
【Fターム(参考)】
[ Back to top ]