アップリンクチャネルの送信パワー制御方法
【課題】アップリンクチャネルの送信パワーを制御する方法を提供することにあり、送信パワーを制御するためにTPC命令を送信する方法を含む。
【解決手段】CRCパリティビットがTPC識別子でマスキングされたダウンリンク制御情報をダウンリンク制御チャネル上に受信する。前記ダウンリンク制御情報内のTPC命令に基づいてアップリンクチャネルの送信パワーが調節される。一部の実施例において、前記ダウンリンク制御チャネルはPDCCHであり、アップリンクチャネルはPUCCHまたはPUSCHである。前記PUCCH及び前記PUSCHは、相違するTPC識別子を使用することができる。前記TPC識別子は、基地局から受信することができる。前記TPC識別子の大きさは16ビットであってもよい。
【解決手段】CRCパリティビットがTPC識別子でマスキングされたダウンリンク制御情報をダウンリンク制御チャネル上に受信する。前記ダウンリンク制御情報内のTPC命令に基づいてアップリンクチャネルの送信パワーが調節される。一部の実施例において、前記ダウンリンク制御チャネルはPDCCHであり、アップリンクチャネルはPUCCHまたはPUSCHである。前記PUCCH及び前記PUSCHは、相違するTPC識別子を使用することができる。前記TPC識別子は、基地局から受信することができる。前記TPC識別子の大きさは16ビットであってもよい。
【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
本発明は、無線通信に関し、より詳しくは、無線通信システムにおける送信パワーを制御する方法に関する。
【背景技術】
【0002】
無線通信システムにおける基地局と端末との間のデータ送信のためには送信信号に対する送信パワー(transmit power)を制御する必要がある。特にアップリンクチャネルの送信パワー制御は、端末の電力消耗及びサービスの信頼性面で重要である。アップリンク送信において、送信パワーが弱すぎれば、基地局が端末の送信信号を受信することができない。その反対に、送信パワーが強すぎれば、端末の送信信号は、他の端末の送信信号に干渉として作用することができ、端末のバッテリ消耗を増加させる。
【0003】
一般的に、基地局と端末との間にチャネルの送信パワーを制御するためにTPC(transmit power control)命令(command)が使われる。既存WCDMAシステムにおいては、アップリンク及びダウンリンクの両方ともに対してTPC命令が使われる。DPCCH(dedicated uplink physical channel)は、ダウンリンクチャネルに対するTPC命令を運ぶアップリンクチャネルであり、DPCH(dedicated physical channel)は、アップリンクチャネルに対するTPC命令を運ぶダウンリンクチャネルである。DPCHの構造は、3GPP TS 25.211 V7.0.0(2006−03)“Technical Specification Group Radio Access Network;Physical channels and mapping of transport channels onto physical channels(FDD)(Release7)”の5.3.2節を参照することができる。DPCCH及びDPCHの両方とも特定端末と基地局との間にのみ使われる専用チャネルである。
【0004】
現在標準化が進行中であるE−UTRAN(Evolved−UMTS Terrestrial Radio Access Network)システムは、OFDMA(orthogonal frequency division multiple access)に基づく。E−UTRANは、LTE(long Term Evolution)ともいう。E−UTRANで使われるダウンリンク物理チャネルは、制御情報を運ぶPDCCH(physical downlink control channel)とユーザトラフィックを運ぶPDSCH(physical downlink shared channel)がある。WCDMAシステムと異なって物理制御チャネルはPDCCHの一つだけであり、PDCCHは、特定端末のための専用制御情報とセル内の複数の端末のための共用制御情報の両方ともを全部運ぶことができる。アップリンク物理チャネルは、PUCCH(physical uplink control channel)とPUSCH(physical uplink shared channel)がある。
【0005】
一般的に、基地局が端末にTPC命令を送るためには、基地局が端末にダウンリンクリソース割当情報及び/またはアップリンクリソース割当情報を知らせる時、前記情報と共にTPC情報をPDCCH上に送信すればよい。ダウンリンクリソース割当情報は、基地局が端末に送るデータのある時に送信されるものであり、アップリンクリソース割当情報は、端末が基地局にリソース割当を要求した後に送信されるものである。然しながら、ダウンリンクリソース割当情報及びアップリンクリソース割当情報のいずれも送信されない場合にはTPC命令も端末に送信されない。例えば、VoIP(Voice over Internet Protocol)サービスと共に半永続的スケジューリング(semi−persistent scheduling)を介して予め指定された無線リソースを用いてVoIPパケットを送信または受信する端末もリソース割当情報が必要ないため、TPC命令を受信することができない場合がある。
【0006】
もし、パワー制御のために端末に一つのPDCCH上にTPC命令のみを送るならば過度に大きいPDCCHの大きさによって無線リソースが非効率的に使われることができる。TPC命令は、普通、数ビット程度の大きさに過ぎないためである。
【0007】
PDCCH上に端末にTPC命令を效率的に送信することができる方法が必要である。
【発明の概要】
【発明が解決しようとする課題】
【0008】
本発明が解決しようとする技術的課題は、無線通信システムにおけるアップリンクチャネルの送信パワーを制御する方法を提供することである。
【0009】
本発明が解決しようとする他の技術的課題は、送信パワーを制御するためにTPC命令を送信する方法を提供することである。
【課題を解決するための手段】
【0010】
一態様として、無線通信システムにおけるアップリンクチャネルの送信パワーを制御する方法が提供される。前記方法は、ダウンリンク制御チャネル上にダウンリンク制御情報を受信し、前記ダウンリンク制御情報は、少なくとも一つのTPC(transmit power control)命令と、TPC識別子でマスキングされた前記ダウンリンク制御情報のCRC(Cyclic Redundancy Check)パリティビットとを含み、及び前記少なくとも一つのTPC命令に基づいて前記アップリンクチャネルの送信パワーを調節することを含む。
【0011】
一部の実施例において、前記ダウンリンク制御チャネルはPDCCH(Physical Downlink Control Channel)であり、前記アップリンクチャネルはPUCCH(Physical Uplink Control Channel)またはPUSCH(Physical Uplink Shared Channel)である。前記PUCCH及び前記PUSCHは、相違するTPC識別子を使用することができる。前記TPC識別子は、基地局から受信することができる。前記TPC識別子の大きさは16ビットであってもよい。
【0012】
一部の実施例において、前記ダウンリンク制御情報は、複数のTPC命令を含むことができる。前記TPC命令は、TPCインデックスによって指示されることができる。前記TPCインデックスは、基地局から受信されることができる。
【0013】
他の態様において、無線通信のための装置は、無線信号を送信または受信するRF(Radio Frequency)部、及び前記RF部と連結されるプロセッサを含み、前記プロセッサは、ダウンリンク制御チャネル上にダウンリンク制御情報を受信し、前記ダウンリンク制御情報は、少なくとも一つのTPC(transmit power control)命令と、TPC識別子でマスキングされた前記ダウンリンク制御情報のCRC(Cyclic Redundancy Check)パリティビットとを含み、及び前記少なくとも一つのTPC命令に基づいてアップリンクチャネルの送信パワーを調節する。
【0014】
また、他の態様において、無線通信システムにおけるアップリンクチャネルの送信パワーを制御するためのTPC(transmit power control)命令を送信する方法は、複数のTPC命令を含むダウンリンク制御情報を準備して、前記ダウンリンク制御情報にCRC(Cyclic Redundancy Check)パリティビットを付加して、前記CRCパリティビットをTPC識別子でマスキングし、及び前記CRCマスキングされたダウンリンク制御情報を送信することを含む。
【0015】
また、他の態様において、無線通信のための装置は、複数のTPC命令を含むダウンリンク制御情報にCRC(Cyclic Redundancy Check)パリティビットを付加して、前記CRCパリティビットをTPC識別子でマスキングする制御チャネル生成器、及び前記CRCマスキングされたダウンリンク制御情報を送信する送受信機を含む。
【0016】
また、他の態様において、無線通信のための装置は、無線信号を送信または受信するRF部、及び前記RF部と連結されるプロセッサを含み、前記プロセッサは、少なくとも一つのダウンリンク制御チャネルのデコーディングを試みて前記少なくとも一つのダウンリンク制御チャネルをモニターリングし、ダウンリンク制御チャネルでCRCエラーが検出されない時前記ダウンリンク制御チャネル上にTPC命令を獲得し、前記ダウンリンク制御チャネル内のCRCパリティビットは、TPC識別子でマスキングされる装置。
【0017】
また、他の態様において、無線通信のための装置は、無線信号を送信または受信するRF部、及び前記RF部と連結されるプロセッサを含み、前記プロセッサは、TPCインデックスを受信して、前記TPCインデックスに基づいて複数のTPC命令からTPC命令を獲得し、前記複数のTPC命令は、ダウンリンク制御チャネルによって送信されるダウンリンク制御情報に含まれて、前記ダウンリンク制御情報のCRCパリティビットは、TPC識別子でマスキングされる装置。
【0018】
また、他の態様において、無線通信のための装置は、無線信号を送信または受信するRF部、及び前記RF部と連結されるプロセッサを含み、前記プロセッサは、TPCインデックス及びTPC識別子を受信して、少なくとも一つのダウンリンク制御チャネルのデコーディングを試みて前記少なくとも一つのダウンリンク制御チャネルをモニターリングし、ダウンリンク制御チャネルでCRCエラーが検出されない時、前記TPCインデックスに基づいて前記ダウンリンク制御チャネル上にTPC命令を獲得し、前記ダウンリンク制御チャネル内のCRCパリティビットは、前記TPC識別子でマスキングされて、及び前記TPC命令に基づいてアップリンクチャネルの送信パワーを調節する装置。
【0019】
また、他の態様において、無線通信のための装置は、無線信号を送信または受信するRF部、及び前記RF部と連結されるプロセッサを含み、前記プロセッサは、少なくとも一つのダウンリンク制御チャネルのデコーディングを試みて前記少なくとも一つのダウンリンク制御チャネルをモニターリングし、ダウンリンク制御チャネルでCRCエラーが検出されない時、前記TPCインデックスに基づいて前記ダウンリンク制御チャネル上にTPC命令を獲得し、前記ダウンリンク制御チャネル内のCRCパリティビットは、第1のTPC識別子または第2のTPC識別子でマスキングされて、前記ダウンリンク制御チャネルのCRCパリティビットが前記第1のTPC識別子でマスキングされれば、前記TPC命令に基づいて第1のアップリンクチャネルの送信パワーを調節して、及び前記ダウンリンク制御チャネルのCRCパリティビットが前記第2のTPC識別子でマスキングされれば、前記TPC命令に基づいて第2のアップリンクチャネルの送信パワーを調節する装置。
本発明は、例えば、以下の項目も提供する。
(項目1)
無線通信システムにおけるアップリンクチャネルの送信パワーを制御する方法において、
ダウンリンク制御チャネル上にダウンリンク制御情報を受信し、前記ダウンリンク制御情報は、少なくとも一つのTPC(transmit power control)命令と、TPC識別子でマスキングされた前記ダウンリンク制御情報のCRC(Cyclic Redundancy Check)パリティビットとを含み、及び
前記少なくとも一つのTPC命令に基づいて前記アップリンクチャネルの送信パワーを調節することを含む方法。
(項目2)
前記ダウンリンク制御チャネルは、PDCCH(Physical Downlink Control Channel)である項目1に記載の方法。
(項目3)
前記アップリンクチャネルは、PUCCH(Physical Uplink Control Channel)またはPUSCH(Physical Uplink Shared Channel)である項目1に記載の方法。
(項目4)
前記PUCCH及び前記PUSCHは、相違するTPC識別子を使用する項目3に記載の方法。
(項目5)
前記TPC識別子は、基地局から受信する項目1に記載の方法。
(項目6)
前記TPC識別子の大きさは、16ビットである項目1に記載の方法。
(項目7)
前記ダウンリンク制御情報は、複数のTPC命令を含む項目1に記載の方法。
(項目8)
前記複数のTPC命令のうち前記TPC命令を選択することをさらに含む項目7に記載の方法。
(項目9)
前記TPC命令は、TPCインデックスによって指示される項目8に記載の方法。
(項目10)
前記TPCインデックスは、基地局から受信される項目9に記載の方法。
(項目11)
無線通信システムのための装置において、
無線信号を送信または受信するRF(Radio Frequency)部;及び
前記RF部及び連結されるプロセッサを含み、前記プロセッサは、
ダウンリンク制御チャネル上にダウンリンク制御情報を受信し、前記ダウンリンク制御情報は、少なくとも一つのTPC(transmit power control)命令と、TPC識別子でマスキングされた前記ダウンリンク制御情報のCRC(Cyclic Redundancy Check)パリティビットとを含み、及び
前記少なくとも一つのTPC命令に基づいてアップリンクチャネルの送信パワーを調節する装置。
(項目12)
前記ダウンリンク制御情報は、複数のTPC命令を含み、前記プロセッサは、前記複数のTPC命令のうち前記TPC命令を選択することをさらに含む項目11に記載の装置。
(項目13)
無線通信システムにおけるアップリンクチャネルの送信パワーを制御するためのTPC(transmit power control)命令を送信する方法において、
複数のTPC命令を含むダウンリンク制御情報を準備して、
前記ダウンリンク制御情報にCRC(Cyclic Redundancy Check)パリティビットを付加して、
前記CRCパリティビットをTPC識別子でマスキングされ、及び
前記CRCマスキングされたダウンリンク制御情報を送信することを含む方法。
(項目14)
前記TPC識別子は、複数のTPC命令を受信する端末を識別するために使われる項目13に記載の方法。
(項目15)
前記TPC識別子は、送信パワーが調節されるアップリンクチャネルを識別するために使われる項目13に記載の方法。
【発明の効果】
【0020】
ダウンリンク制御チャネル上に受信したTPC命令を用いてアップリンクチャネルの送信パワーを調節する。従って、他の端末との干渉を緩和して、端末のバッテリ消耗を縮めることができる。
【図面の簡単な説明】
【0021】
【図1】無線通信システムを示すブロック図である。
【図2】E−UTRANとEPCとの間の機能分割を示すブロック図である。
【図3】端末のエレメントを示すブロック図である。
【図4】ユーザ平面に対する無線プロトコル構造を示すブロック図である。
【図5】制御平面に対する無線プロトコル構造を示すブロック図である。
【図6】ダウンリンク論理チャネルとダウンリンク送信チャネルとの間のマッピングを示す。
【図7】アップリンク論理チャネルとアップリンク送信チャネルとの間のマッピングを示す。
【図8】ダウンリンク送信チャネルとダウンリンク物理チャネルとの間のマッピングを示す。
【図9】アップリンク送信チャネルとアップリンク物理チャネルとの間のマッピングを示す。
【図10】無線フレームの構造を示す。
【図11】一つのダウンリンクスロットに対するリソースグリッドを示す例示図である。
【図12】サブフレームの構造を示す。
【図13】PDCCHの構成を示す流れ図である。
【図14】本発明の一実施例に係るTPC命令を送信するためのPDCCH構造を示す例示図である。
【図15】本発明の一実施例に係るTPC命令送信方法を示す流れ図である。
【図16】MAC階層で構成されるMAC PDUを示す。
【図17】本発明の実施例が具現される無線通信のための装置を示すブロック図である。
【図18】本発明の実施例に係る送信パワー制御方法を示す流れ図である。
【発明を実施するための形態】
【0022】
以下の技術は、符号分割多元接続(code division multiple access;CDMA)、周波数分割多元接続(frequency cydivision multiple access;FDMA)、 時分割多元接続(time division multiple access;TDMA)、直交周波数分割多元接続(orthogonal frequency division multiple access;OFDMA)、シングルキャリア周波数分割多元接続(single carrier frequency division multiple access;SC−FDMA)などのような多様な無線通信システムに使われることができる。CDMAは、UTRA(Universal Terrestrial Radio Access)やCDMA2000のような無線技術(radio technology)によって具現されることができる。TDMAは、GSM(Global System for Mobile communications)/GPRS(General Packet Radio Service)/EDGE(Enhanced Data Rates for GSM Evolution)のような無線技術で具現されることができる。OFDMAは、IEEE 802.11(Wi−Fi)、IEEE802.16(WiMAX)、IEEE 802−20、E−UTRA(Evolved UTRA)などのような無線技術で具現されることができる。UTRAは、UMTS(Universal Mobile Telecommunications System)の一部である。3GPP(3rd Generation Partnership Project)LTE(long term Evolution)は、E−UTRAを使用するE−UMTS(Evolved UMTS)の一部であり、ダウンリンクでOFDMAを採用し、アップリンクでSC−FDMAを採用する。LTE−A(Advanced)は3GPP LTEの進化である。
【0023】
説明を明確にするために、3GPP LTE/LTE−Aを中心に記述するが、本発明の技術的思想がこれに制限されることではない。
【0024】
図1は、無線通信システムを示すブロック図である。これはE−UMTS(Evolved−Universal Mobile Telecommunications System)のネットワーク構造であってもよい。無線通信システムは、音声、パケットデータなどのような多様な通信サービスを提供するために広く配置される。
【0025】
図1を参照すると、E−UTRAN(Evolved−UMTS Terrestrial Radio Access Network)は、制御平面(control plane)及びユーザ平面(user plane)を提供する基地局(20;Base Station、BS)を含む。
【0026】
端末(10;User Equipment、UE)は、固定されたり移動性を有することができて、移動局(Mobile station;MS)、ユーザ端末(User Terminal;UT)、加入者局(Subscriber Station;SS)、無線機器(Wireless Device)等、他の用語で呼ばれることができる。基地局(20)は、一般的に端末(10)と通信する固定局(fixed station)をいい、eNB(Evolved−NodeB)、無線基地局装置(Base Transceiver System;BTS)、アクセスポイント(Access Point)等、他の用語で呼ばれることができる。一つの基地局(20)には一つ以上のセルが存在できる。基地局(20)間にはユーザトラフィックあるいは制御トラフィック送信のためのインターフェースが使われることもできる。以下、ダウンリンク(downlink)は基地局(20)から端末(10)への通信を意味して、アップリンク(uplink)は端末(10)から基地局(20)への通信を意味する。
【0027】
基地局(20)は、X2インターフェースを介してお互いに連結されることができる。基地局(20)は、S1インターフェースを介してEPC(Evolved Packet Core)、より詳しくは、MME(Mobility Management Entity)/S−GW(Serving Gateway、30)と連結される。S1インターフェースは、基地局(20)とMME/SAEゲートウェイ(30)との間に多対多関係(many−to−many−relation)をサポートする。
【0028】
図2は、E−UTRANとEPCとの間の機能分割(functional split)を示すブロック図である。斜線を引いているボックスは、無線プロトコル階層(radio protocol layer)を示し、斜線を引いていないボックスは、制御平面の機能的エンティティ(functional entity)を示す。
【0029】
図2を参照すると、基地局は、次のような機能を実行する。(1)無線ベアラ制御(Radio Bearer Control)、無線許可制御(Radio Admission Control)、連結移動性制御(Connection Mobility Control)、端末への動的リソース割当(dynamic resource allocation)のような無線リソース管理(Radio Resource Management;RRM)機能、(2)IP(Internet Protocol)ヘッダ圧縮及びユーザデータストリームの解読(encryption)、(3)S−GWへのユーザ平面データのルーティング(routing)、(4)ページング(paging)メッセージのスケジューリング及び送信、(5)ブロードキャスト(broadcast)情報のスケジューリング及び送信、(6)移動性とスケジューリングのための測定と測定報告設定。
【0030】
MMEは、次のような機能を実行する。(1)NAS(Non−Access Stratum)シグナリング、(2)NASシグナリングセキュリティ(security)、(3)アイドルモードUE到達性(Idle mode UE Reachability)、(4)トラッキング領域リスト管理(Tracking Area list management)、(5)ローミング(Roaming)、(6)認証(Authentication)。
【0031】
S−GWは、次のような機能を実行する。(1)移動性アンカーリング(mobility anchoring)、(2)合法的盗聴(lawful interception)。P−GW(PDN−Gateway)は、次のような機能を実行する。(1)端末IP(internet protocol)割当(allocation)、(2)パケットフィルタリング。
【0032】
図3は、無線通信のための装置のエレメントを示すブロック図である。この装置は、端末の一部であってもよい。装置(50)は、プロセッサ(processor、51)、メモリ(memory、52)、RF部(RF unit、53)、ディスプレー部(display unit、54)、ユーザインターフェース部(user interface unit、55)を含む。プロセッサ(51)は、無線インターフェースプロトコルの階層が具現されて、制御平面及びユーザ平面を提供する。各階層の機能は、プロセッサ(51)を介して具現されることができる。メモリ(52)は、プロセッサ(51)と連結されて、駆動システム、アプリケーション及び一般的なファイルを格納する。ディスプレー部(54)は、装置(50)の多様な情報をディスプレーして、LCD(Liquid Crystal Display)、OLED(Organic Light Emitting Diodes)等、よく知られたエレメントを使用することができる。ユーザインターフェース部(55)は、キーパッドやタッチスクリーンなど、よく知られたユーザインターフェースの組合せで行われることができる。RF部(53)は、プロセッサと連結されて、無線信号(radio signal)を送信及び/または受信する。
【0033】
端末とネットワークとの間の無線インターフェースプロトコル(radio interface protocol)の階層は、通信システムにおいて広く知られた開放型システム間相互接続(Open System Interconnection;OSI)モデルの下位3個階層に基づいてL1(第1の階層)、L2(第2の階層)、L3(第の3階層)に区分されることができる。このうち、第1の階層に属する物理階層は、物理チャネル(physical channel)を用いた情報送信サービス(information transfer service)を提供して、第3階層に位置する無線リソース制御(radio resource control;以下、RRCという)階層は、端末とネットワークとの間に無線リソースを制御する役割を実行する。このために、RRC階層は、端末とネットワークとの間にRRCメッセージをお互いに交換する。
【0034】
図4は、ユーザ平面(user plane)に対する無線プロトコル構造(radio protocol architecture)を示すブロック図である。図5は、制御平面(control plane)に対する無線プロトコル構造を示すブロック図である。これは端末とE−UTRANとの間の無線インターフェースプロトコルの構造を示す。データ平面は、ユーザデータ送信のためのプロトコルスタック(protocol stack)であり、制御平面は、制御信号送信のためのプロトコルスタックである。
【0035】
図4及び図5を参照すると、第1の階層である物理階層(PHY(physical) layer)は、物理チャネル(physical channel)を用いて上位階層に情報送信サービス(information transfer service)を提供する。物理階層は、上位にあるメディアアクセス制御(Medium Access Control;MAC)階層とは送信チャネル(transport channel)を介して連結されており、この送信チャネルを介してMAC階層と物理階層との間のデータが移動する。また、相違する物理階層間、即ち、送信側と受信側の物理階層間は物理チャネルを介してデータが移動する。
【0036】
第2の階層のMAC階層は、論理チャネル(logical channel)を介して上位階層である無線リンク制御(Radio Link Control;RLC)階層にサービスを提供する。第2の階層のRLC階層は、信頼性のあるデータの送信をサポートする。RLC階層にはデータの送信方法に応じて透明モード(Transparent Mode、TM)、非確認モード(Unacknowledged Mode、UM)及び確認モード(Acknowledged Mode、AM)の3種類の動作モードが存在する。AM RLCは、両方向データ送信サービスを提供して、RLC PDU(Protocol Data Unit)の送信失敗時、再送信をサポートする。
【0037】
第2の階層のPDCP(Packet Data Convergence Protocol)階層は、IPパケットヘッダサイズを減らすヘッダ圧縮(header compression)機能を実行する。
【0038】
第3階層の無線リソース制御(Radio Resource Control;以下、RRC)階層は、制御平面でのみ定義される。RRC階層は、無線ベアラ(Radio Bearer;RB)の設定(configuration)、再設定(re−configuration)及び解除(release)と関連付けられて論理チャネル、送信チャネル及び物理チャネルの制御を担当する。RBは、端末とE−UTRANとの間のデータ伝達のために第2の階層によって提供されるサービスを意味する。端末のRRCとネットワークのRRCとの間にRRC連結(RRC Connection)がある場合、端末は、RRC連結モード(RRC Connected Mode)にあるようになり、そうでない場合、RRCアイドルモード(RRC Idle Mode)にあるようになる。
【0039】
RRC階層上位に位置するNAS(Non−Access Stratum)階層は、連結管理(Session Management)と移動性管理(Mobility Management)などの機能を実行する。
【0040】
図6は、ダウンリンク論理チャネルとダウンリンク送信チャネルとの間のマッピングを示す。図7は、アップリンク論理チャネルとアップリンク送信チャネルとの間のマッピングを示す。これらは3GPP TS 36.300 V8.3.0(2007−12)Technical Specification Group Radio Access Network;Evolved Universal Terrestrial Radio Access(E−UTRA) and Evolved Universal Terrestrial Radio Access Network(E−UTRAN);Overall description;Stage2(Release8)の6.1.3節を参照することができる。
【0041】
図6及び図7を参照すると、ダウンリンクにおいてPCCH(Paging Control Channel)は、PCH(Paging Channel)にマッピングされて、BCCH(Broadcast Control Channel)は、BCH(Broadcast Channel)またはDL−SCH(Downlink Shared Channel)にマッピングされる。CCCH(Common Control Channel)、DCCH(Dedicated Control Channel)、DTCH(Dedicated Traffic Channel)、MCCH(Multicast Control Channel)及びMTCH(Multicast Traffic Channel)は、DL−SCHにマッピングされる。MCCH及びMTCHは、MCH(Multicast Channel)にもマッピングされる。アップリンクにおいてCCCH、DCCH及びDTCHは、UL−SCH(uplink shared channel)にマッピングされる。
【0042】
各論理チャネルタイプは、どんな種類の情報が送信されるかに応じて定義される。論理チャネルは、制御チャネルとトラフィックチャネルの2種類がある。
【0043】
制御チャネルは、制御平面情報の送信に使われる。BCCHは、システム制御情報をブロードキャスティングするためのダウンリンクチャネルである。PCCHは、ページング情報を送信するダウンリンクチャネルであり、ネットワークが端末の位置を知らない時に使用する。CCCHは、端末とネットワークとの間の制御情報を送信するチャネルであり、端末がネットワークとRRC連結がない時に使用する。MCCHは、MBMS(multimedia broadcast multicast service)制御情報の送信に使われるポイント・ツー・マルチポイント(point−to−multipoint)のダウンリンクチャネルであり、MBMSを受信する端末に使われる。DCCHは、端末とネットワークとの間の専用制御情報を送信するポイント・ツー・ポイントの単方向チャネルであり、RRC連結を有する端末によって使われる。
【0044】
トラフィックチャネルは、ユーザ平面情報の送信に使われる。DTCHは、ユーザ情報の送信のためのポイント・ツー・ポイントチャネルであり、アップリンクとダウンリンクの両方ともに存在する。MTCHは、トラフィックデータの送信のためのポイント・ツー・マルチポイントダウンリンクチャネルであり、MBMSを受信する端末に使われる。
【0045】
送信チャネルは、無線インターフェースを介して送信されるデータのタイプ及び特徴に応じて分類される。BCHは、セルの全領域でブロードキャストされて固定された予め定義された送信フォーマットを有する。DL−SCHは、HARQ(hybrid automatic repeat request)のサポート、変調、コーディング及び送信パワーの変化による動的リンク適応のサポート、ブロードキャストの可能性、ビーム形成の可能性、動的/半静的(semi−static)リソース割当サポート、端末パワー節約のためのDRX(discontinuous reception)サポート及びMBMS送信サポートによって特徴される。PCHは、端末パワー節約のためのDRXサポート、セルの全領域へのブロードキャストによって特徴される。MCHは、セルの全領域へのブロードキャスト及びMBSFN(MBMS Single Frequency Network)サポートによって特徴される。
【0046】
アップリンク送信チャネルは、UL−SCHとRACH(random Access channel)がある。UL−SCHは、送信パワー、変調及びコーディングを変化させる動的リンク適応のサポート、HARQサポート及び動的及び半静的リソース割当のサポートによって特徴される。RACHは、制限された制御情報と衝突危険によって特徴される。
【0047】
図8は、ダウンリンク送信チャネルとダウンリンク物理チャネルとの間のマッピングを示す。図9は、アップリンク送信チャネルとアップリンク物理チャネルとの間のマッピングを示す。
【0048】
図8及び図9を参照すると、ダウンリンクにおいて、BCHは、PBCH(physical broadcast channel)にマッピングされ、MCHは、PMCH(physicalmulticastchannel)にマッピングされて、PCH及びDL−SCHは、PDSCH(physical downlink shared channel)にマッピングされる。PBCHはBCH送信ブロックを運び、PMCHはMCHを運び、PDSCHはDL−SCH及びPCHを運ぶ。アップリンクにおいて、UL−SCHは、PUSCH(Physical Uplink Shared Channel)にマッピングされ、RACHは、PRACH(physical random Access channel)にマッピングされる。PRACHは、ランダムアクセスプリアンブルを運ぶ。
【0049】
物理階層で使われる複数個の物理制御チャネルがある。PDCCH(Physical Downlink Control Channel)は、端末でPCH、DL−SCHのリソース割当、及びDL_SCHと関連付けられているHARQ情報に対して知らせる。PDCCHは、端末にアップリンク送信のリソース割当を知らせるアップリンクスケジューリンググラントを運ぶことができる。PCFICH(physical control format indicator channel)は、端末にPDCCHに使われるOFDMシンボルの数を知らせて、サブフレームごとに送信される。PHICH(physical Hybrid ARQ Indicator Channel)は、アップリンク送信の応答としてHARQ ACK/NAK信号を運ぶ。PUCCH(Physical Uplink Control Channel)は、ダウンリンク送信に対するHARQ ACK/NAK、スケジューリング要求及びCQIのようなアップリンク制御情報を運ぶ。
【0050】
図10は、無線フレームの構造を示す。
【0051】
図10を参照すると、無線フレーム(radio frame)は、10個のサブフレーム(subframe)で構成されて、一つのサブフレームは、2個のスロット(slot)で構成される。一つのサブフレームの送信にかかる時間をTTI(transmission time interval)といい、例えば、一つのサブフレームの長さは1msであり、一つのスロットの長さは0.5msである。
【0052】
無線フレームの構造は例示に過ぎず、無線フレームに含まれるサブフレームの数またはサブフレームに含まれるスロットの数、スロットに含まれるOFDMシンボルの数は多様に変更されることができる。
【0053】
図11は、一つのダウンリンクスロットに対するリソースグリッド(resource grid)を示す例示図である。
【0054】
図11を参照すると、ダウンリンクスロットは、時間領域(time domain)で複数のOFDM(orthogonal frequency division multiplexing)シンボルを含む。ここで、一つのダウンリンクスロットは7個のOFDMシンボルを含み、一つのリソースブロックは、周波数領域で12サブキャリアを含むことを例示的に記述するが、これに制限されることではない。
【0055】
リソースグリッド上の各エレメント(element)をリソースエレメント(resource element)といい、一つのリソースブロックは12×7リソースエレメントを含む。ダウンリンクスロットに含まれるリソースブロックの数NDLは、セルで設定されるダウンリンク送信帯域幅(bandwidth)に従属する。
【0056】
図12は、サブフレームの構造を示す。
【0057】
図12を参照すると、サブフレームは2個の連続的な(consecutive)スロットを含む。サブフレーム内の一番目のスロットの前の最大3個のOFDMシンボルがPDCCHが割り当てられる制御領域(control region)であり、残りのOFDMシンボルは、PDSCHが割り当てられるユーザ領域になる。PCFICHは、サブフレーム内でPDCCHの送信に使われるOFDMシンボルの数に関する情報を運ぶ。
【0058】
PDCCHは、DL−SCH及びPCHと関連付けられている送信フォーマット、リソース割当に関する情報及びTPC(transmit power control)命令を運ぶ。複数のPDCCHが制御領域内で送信されることができて、端末は複数のPDCCHをモニターリングする。PDCCHは、一つまたは複数の連続的なCCE(control channel elements)の集合(aggregation)上に送信される。CCEは、複数のリソースエレメントグループ(resource element group)に対応される。CCEの数に応じてPDCCHのフォーマット及び可能なPDCCHのビット数が決定される。
【0059】
PDCCHを介して送信される制御情報をダウンリンク制御情報(downlink control information、DCI)という。DCIは、アップリンクまたはダウンリンクスケジューリング情報または、アップリンクパワー制御のためのTPC(transmit power control)命令を送信する。DCIフォーマットとしては、UL−SCH(uplink shared channel)割当の送信のためのフォーマット0、SIMO(single input multiple output)動作のためのDL−SCH割当の送信のためのフォーマット1、SIMO動作のためのDL−SCH割当の簡単な(compact)送信のためのフォーマット1A、MIMO(multiple input multiple output)動作のためのDL−SCH割当の送信のためのフォーマット2、アップリンクチャネルのためのTPC命令の送信のためのフォーマット3及び3Aがある。
【0060】
次の表は、各DCIフォーマットに含まれる情報を示す。
【0061】
【表1】
【0062】
フォーマット0〜2は、一つの端末のための制御情報であり、アップリンクチャネルに対するTPC命令を含む。フォーマット3及び3Aは、複数の端末に対するTPC命令を含む。フォーマット3及び3Aは、一つの端末が受信するフォーマット0〜2とは異なって複数の端末が受信すべき情報である。フォーマット3及びフォーマット3Aは、TPC命令のビット数が異なる。例えば、フォーマット3が2ビットパワー調整に関するTPC命令を含むならば、フォーマット3Aは、1ビットパワー調整に関するTPC命令を含む。この場合、同じDCI大きさに対してフォーマット3Aに含まれるTPC命令の数は、フォーマット3に含まれるTPC命令の数の2倍となる。
【0063】
図13は、PDCCHの構成を示す流れ図である。
【0064】
図13を参照すると、段階S110において、基地局は、端末に送ろうとするDCIに応じてPDCCHフォーマットを決定して、制御情報にCRC(Cyclic Redundancy Check)パリティビット(parity bits)を付ける。CRCパリティビットにはPDCCHの所有者(owner)や用途に応じて識別子(これをRNTI(Radio Network Temporary Identifier)という)がマスキングされる。特定端末のためのPDCCHならば端末の固有識別子、例えば、C−RNTI(Cell−RNTI)がCRCパリティビットにマスキングされることができる。または、ページング情報のためのPDCCHならばページング指示識別子、例えば、PI−RNTI(Paging Indication−RNTI)がCRCパリティビットにマスキングされることができる。システム情報のためのPDCCHならばシステム情報識別子、例えば、SI−RNTI(system information−RNTI)がCRCパリティビットにマスキングされることができる。端末のランダムアクセスプリアンブルの送信に対する応答であるランダムアクセス応答を指示するためにRA−RNTI(random Access−RNTI)がCRCパリティビットにマスキングされることができる。次の表は、PDCCHのCRCパリティビットにマスキングされる識別子の例を示す。
【0065】
【表2】
【0066】
C−RNTIが使われれば、PDCCHは該当する特定端末のための制御情報を運び、他のRNTIが使われれば、PDCCHはセル内の全ての(または複数の)端末が受信する共用制御情報を運ぶ。
【0067】
段階S120において、CRCが付加された制御情報をチャネルコーディングを実行して符号化されたデータ(coded data)を生成する。段階S130において、PDCCHフォーマットに割り当てられたCCEの数にともなうデータレートマッチング(rate mathching)を実行する。段階S140において、符号化されたデータを変調して変調シンボルを生成する。段階S150において、変調シンボルを物理的なリソースエレメントにマッピングする。
【0068】
一つのサブフレーム内で複数のPDCCHが送信されることができる。端末は、複数のPDCCHをモニターリングする(monitor)。ここで、モニターリングは、端末がモニターリングされるPDCCHフォーマットに応じてPDCCHの各々のデコーディングを試みるとのことである。サブフレーム内で割り当てられた制御領域で基地局は、端末に該当するPDCCHがどこにあるかに関する情報を提供しない。端末は、制御領域において構成される論理的検索空間(search space)でPDCCH候補(candidate)の集合をモニターリングして自分のPDCCHを探す。例えば、もし、該当するPDCCH候補から自分のC−RNTIをデマスキングしてCRCエラーが検出されないと、端末は、自分のPDCCHとして検出することである。
【0069】
検索空間は、PDCCHを検索するための論理的空間である。モニターリングされるPDCCH候補(cnadidate)の集合は検索空間に応じて定義される。一つのサブフレーム内でPDCCHのための全体CCEの集合をCCE集合であるとする時、検索空間は、集団レベル(aggregation level)に応じてCCE集合内で特定開始位置(starting location)に始める隣接する(contiguous)CCEの集合である。集団レベルLは、PDCCHを検索するためのCCE単位であり、その大きさは隣接するCCEの数によって定義される。集団レベルに応じて検索空間が各々定義される。PDCCH候補の位置は、検索空間内で集団レベルの大きさごとに発生する。
【0070】
また、LTEでアップリンクチャネルPUSCH(Physical Uplink Shared Channel)及びPUCCH(Physical Uplink Control Channel)の送信パワー制御に対して記述する。これは3GPP TS 36.213 V8.2.0(2008−03)“Technical Specification Group Radio Access Network;Evolved Universal Terrestrial Radio Access(E−UTRA);Physical layer procedures(Release8)”の5.1節を参照することができる。
【0071】
i番目サブフレームでPUSCH送信のための送信パワーPPUSCHは、次の通り定義される。
【0072】
【数1】
【0073】
ここで、PMAXは、UE端末クラスにともなう最大許容パワーであり、MPUSCH(i)は、i番目サブフレームで有効なリソースブロックの個数で表現されるPUSCHリソース割当の大きさであり、P0_PUSCH(j)はパラメータであり、αはセル特定パラメータ(cell specific parameter)であり、PLは端末が計算するダウンリンク経路損失(path loss)の推定であり、ΔTF(TF(i))はパラメータ、f(i)はTPC命令として参照されるUE特定補正値δPUSCHによって与えられる現在PUSCHパワー制御調整状態である。
【0074】
i番目サブフレームでPUCCH送信のための送信パワーPPUCCHは、次の通り定義される。
【0075】
【数2】
【0076】
ここで、PMAXは、UE端末クラスにともなう最大許容パワーであり、P0_PUSCH(j)はパラメータであり、PLは端末が計算するダウンリンク経路損失(path loss)の推定で、ΔTF(TF(i))はパラメータ、ΔTF_PUCCH(TF(i))は、RRCによって与えられる値であり、q(i)は、TPC命令として参照されるUE特定補正値δPUSCHによって与えられる現在PUCCHパワー制御調整状態である。
【0077】
図14は、本発明の一実施例に係るTPC命令を送信するためのPDCCH構造を示す例示図である。
【0078】
図14を参照すると、DCIのCRCパリティビットにTPC識別子(TPC−ID)をマスキングする。DCIは、複数の端末に対するTPC命令を含み、例えば、DCIフォーマット3またはフォーマット3Aになることができる。TPC−IDは、端末がTPC命令を運ぶPDCCHをモニターリングするためにデマスキングする識別子である。TPC−IDは、PDCCH上にTPC命令の送信如何を確認するために端末がPDCCHのデコーディングに使用する識別子ということができる。
【0079】
TPC−IDは、既存の識別子であるC−RNTIやPI−RNTI、SI −RNTI、RA−RNTIを再使用して定義することもでき、または新しい識別子を使用して定義することもできる。
【0080】
TPC−IDは、セル内の特定集合の端末のための識別子であるという点から特定端末のための識別子であるC−RNTIと異なり、また、セル内の全ての端末のための識別子であるPI−RNTI、SI−RNTI及びRA−RNTIと異なる。DCIがN個の端末のためのTPC命令を含む場合、前記N個の端末のみが前記TPC命令を受信すればよいためである。もし、DCIにセル内の全ての端末に対するTPC命令が含まれる場合、TPC−IDは、セル内の全ての端末のための識別子となる。
【0081】
端末は、サブフレーム内の検索空間(search space)でPDCCH候補(candidate)の集合をモニターリングしてTPC−IDがマスキングされたDCIを探す。このとき、TPC−IDは、共用検索空間でさがすこともでき、端末特定(UE specific)検索空間でさがすこともできる。共用検索空間は、セル内の全ての端末が検索する検索空間であり、端末特定検索空間は、特定端末が検索する検索空間をいう。もし、該当するPDCCH候補に対してTPC−IDをデマスキングしてCRCエラーが検出されないと、端末はPDCCH上のTPC命令を受信することができる。
【0082】
複数のTPC命令のみを運ぶPDCCHのためのTPC−IDを定義する。端末は、TPC−IDによって指示される(address)PDCCH上のTPC命令を受信する。前記TPC命令は、アップリンクチャネルの送信パワーを調節するために使われる。従って、誤ったパワー制御による基地局への送信失敗や他の端末への干渉を防止することができる。
【0083】
図15は、本発明の一実施例に係る送信パワー制御方法を示す流れ図である。
【0084】
図15を参照すると、段階S310において、基地局は、端末にTPC−IDに関する情報を送信する。基地局は、TPC−IDに関する情報をMACメッセージ、RRCメッセージ及びPDCCHのうち少なくともいずれか一つを介して送信することができる。TPC−IDに関する情報は、TPC−ID及び/またはTPC−IDと関連付けられている情報をいう。TPC−IDと関連付けられている情報は、TPC−ID及び/またはDCIに含まれる複数のTPC命令のうち該当する端末のTPC命令を指示するTPCインデックスを含む。基地局は、セル内の端末を少なくとも一つのグループに分けて、各グループ別にTPC−IDを割り当てることができる。
【0085】
TPC−IDは、PUCCHのためのTPC−ID及びPUSCHのためのTPC−IDに区分されることができる。これは送信パワーが制御されるアップリンクチャネルの種類に応じてTPC−IDを区分して使用することができることを意味する。これは第1のアップリンクチャネル及び第2のアップリンクチャネルに対して各々相違するTPC−IDを使用することができることを意味する。端末は、PUCCHのためのTPC−IDが検出されれば、該当するTPC命令をPUCCHの送信パワー制御に使用する。端末は、PUSCHのためのTPC−IDが検出されれば、該当するTPC命令をPUSCHの送信パワー制御に使用する。
【0086】
各端末にTPC命令のビット数が異なる可能性があるため、TPC命令のビット数に応じてTPC−IDを区分することができる。例えば、DCIフォーマット3のためのTPC−ID及びDCIフォーマット3AのためのTPC−IDを区分するための情報が必要である。
【0087】
TPCインデックスは、DCIフォーマット3及び3Aに含まれる複数のTPC命令のうち与えられた端末に対するTPC命令を示す。TPCインデックスは、TPC命令に対するインデックスまたはビットマップ形態に与えられることができる。
【0088】
段階S320において、基地局は、PDCCH上にTPC命令を送信する。端末は、PDCCHをモニターリングして、TPC−IDを用いたCRCデマスキングを介してCRCエラーが検出されないと、該当するDCIに含まれたTPC命令からTPCインデックスに基づいてTPC命令を受信する。
【0089】
段階S330において、端末は、受信したTPC命令を用いてアップリンクチャネルの送信パワーを調節する。TPC−IDに応じてPUCCHまたはPUSCHの送信パワーを調節することができる。
【0090】
以下、基地局がTPC−IDに関する情報を端末に送信する方法に対して記述する。
【0091】
第1の実施例において、基地局は、TPC−IDに関する情報をMACメッセージを介して端末に送信することができる。
【0092】
図16は、MAC階層において構成されるMAC PDU(protocol data unit)を示す。
【0093】
図16を参照すると、MAC PDUは、MACヘッダ(Header)、MAC制御エレメント(control element)及び少なくとも一つのMAC SDI(service data unit)を含む。MACヘッダは、少なくとも一つのサブヘッダ(subheader)を含み、各サブヘッダは、MAC制御エレメント及びMAC SDUに対応する。サブヘッダは、MAC制御エレメント及びMAC SDUの長さ及び特徴を示す。MAC SDUは、MAC階層の上位階層(例えば、RLC階層またはRRC階層)から伝達されたデータブロックであり、MAC制御エレメントは、バッファ状態報告(buffer status report)のようにMAC階層の制御情報を伝達するために使われる。
【0094】
TPC−IDに関する情報は、MAC制御エレメントの形態でMAC PDUに含まれることができる。TPC−IDのためのMAC制御エレメントは、TPC命令のフォーマットを指示するFフィールド、TPC命令が適用されるアップリンクチャネルを指示するCフィールド、複数のTPC命令のうち該当する端末のTPC命令を指示するTPCインデックス及びTPC−IDを含む。Fフィールドは、該当するPDCCHがDCIフォーマット3または3Aのうちいずれかを使用するかを知らせる1ビット情報である。Cフィールドは、PUSCHまたはPUCCHを指示する1ビット情報である。
【0095】
TPC−IDに関する情報は、多様な形態で構成されることができて、各フィールドの順序やビット数を制限することではない。また、前記フィールドのうち一部のみでMAC PDUを構成することができる。例えば、端末が予め自分のTPC−IDを知っているならば、TPC−IDを除いて送信することができる。
【0096】
第2の実施例において、基地局は、TPC−IDに関する情報をRRCメッセージを介して端末に送信することができる。基地局は、RRC連結セットアップやRRC連結再設定時にRRCメッセージを介してTPC−IDに関する情報を端末に知らせることができる。
【0097】
第3の実施例において、基地局は、TPC−IDに関する情報をPDCCHを介して端末に送信することができる。基地局は、アップリンクリソース割当情報及び/またはダウンリンクリソース割当情報とともにTPC−IDに関する情報を送信することができる。例えば、DCIフォーマット0、1、1A、2のうち少なくともいずれか一つにTPC−IDに関する情報が含まれることができる。
【0098】
第4の実施例において、基地局はTPC−IDに関する情報をシステム情報の一部として端末に送信することができる。
【0099】
図17は、本発明の実施例が具現される無線通信のための装置を示すブロック図である。この装置(700)は、基地局の一部であってもよい。装置(700)は、制御チャネル生成器(710)、データチャネル生成器(720)及び送受信機(transceiver、730)を含む。データチャネル生成器(720)は、ユーザデータに対する処理を担当して、送受信機(730)を介して端末に送信する。制御チャネル生成器(710)は、制御チャネルを設定する。制御チャネル生成器(710)は、DCIに対してCRC parity bitsを付加して、CRC parity bitsにTPC−IDをマスキングする。CRCマスキングされたDCIは、送受信機(730)を介して送信される。
【0100】
図18は、本発明の一実施例に係る送信パワー制御方法を示す流れ図である。この方法は、端末によって実行されることができる。段階S810において、端末は、PDCCHをモニターリングする。PDCCHのデコーディングを試みてCRCエラー如何を確認する。段階S820において、端末は、CRCエラーが検出されないPDCCHからTPC命令を得る。端末は、TPC−IDを用いてCRCエラーが検出されないPDCCH上のDCIを自分のTPC命令を含むDCIと見做す。DCIが複数のTCP命令を含む場合、端末は、TPCインデックスに基づいて自分のTPC命令を得る。段階S830において、端末は、TPC命令に基づいてアップリンクチャネルの送信パワーを調節する。PDCCHの検出に使われたTPC−IDが第1のTPC−IDならば、前記TPC命令は、第1のアップリンクチャネル(e.g.PUCCH)の送信パワー制御に使われる。PDCCHの検出に使われたTPC−IDが第2のTPC−IDならば、前記TPC命令は、第2のアップリンクチャネル(e.g.PUSCH)の送信パワー制御に使われる。
【0101】
本発明は、ハードウェア、ソフトウェアまたはこれらの組合せによって具現されることができる。ハードウェア具現において、前述した機能を実行するためにデザインされたASIC(application specific integrated circuit)、DSP(digital signal processing)、PLD(programmable logic device)、FPGA(field programmable gate array)、プロセッサ、制御器、マイクロ・プロセッサ、他の電子ユニットまたはこれらの組合せによって具現されることができる。ソフトウェア具現において、前述した機能を実行するモジュールによって具現されることができる。ソフトウェアは、メモリユニットに格納されることができ、プロセッサによって実行される。メモリユニットやプロセッサは、当業者によく知られた多様な手段を採用することができる。
【0102】
以上、本発明に対して実施例を参照して説明したが、該当技術分野の通常の知識を有する者は、本発明の技術的思想及び領域から外れない限り、本発明を多様に修正及び変更させて実施できることを理解することができる。従って、前述した実施例に限定されることではなく、本発明は、特許請求の範囲内の全ての実施例を含む。
【技術分野】
【0001】
本発明は、無線通信に関し、より詳しくは、無線通信システムにおける送信パワーを制御する方法に関する。
【背景技術】
【0002】
無線通信システムにおける基地局と端末との間のデータ送信のためには送信信号に対する送信パワー(transmit power)を制御する必要がある。特にアップリンクチャネルの送信パワー制御は、端末の電力消耗及びサービスの信頼性面で重要である。アップリンク送信において、送信パワーが弱すぎれば、基地局が端末の送信信号を受信することができない。その反対に、送信パワーが強すぎれば、端末の送信信号は、他の端末の送信信号に干渉として作用することができ、端末のバッテリ消耗を増加させる。
【0003】
一般的に、基地局と端末との間にチャネルの送信パワーを制御するためにTPC(transmit power control)命令(command)が使われる。既存WCDMAシステムにおいては、アップリンク及びダウンリンクの両方ともに対してTPC命令が使われる。DPCCH(dedicated uplink physical channel)は、ダウンリンクチャネルに対するTPC命令を運ぶアップリンクチャネルであり、DPCH(dedicated physical channel)は、アップリンクチャネルに対するTPC命令を運ぶダウンリンクチャネルである。DPCHの構造は、3GPP TS 25.211 V7.0.0(2006−03)“Technical Specification Group Radio Access Network;Physical channels and mapping of transport channels onto physical channels(FDD)(Release7)”の5.3.2節を参照することができる。DPCCH及びDPCHの両方とも特定端末と基地局との間にのみ使われる専用チャネルである。
【0004】
現在標準化が進行中であるE−UTRAN(Evolved−UMTS Terrestrial Radio Access Network)システムは、OFDMA(orthogonal frequency division multiple access)に基づく。E−UTRANは、LTE(long Term Evolution)ともいう。E−UTRANで使われるダウンリンク物理チャネルは、制御情報を運ぶPDCCH(physical downlink control channel)とユーザトラフィックを運ぶPDSCH(physical downlink shared channel)がある。WCDMAシステムと異なって物理制御チャネルはPDCCHの一つだけであり、PDCCHは、特定端末のための専用制御情報とセル内の複数の端末のための共用制御情報の両方ともを全部運ぶことができる。アップリンク物理チャネルは、PUCCH(physical uplink control channel)とPUSCH(physical uplink shared channel)がある。
【0005】
一般的に、基地局が端末にTPC命令を送るためには、基地局が端末にダウンリンクリソース割当情報及び/またはアップリンクリソース割当情報を知らせる時、前記情報と共にTPC情報をPDCCH上に送信すればよい。ダウンリンクリソース割当情報は、基地局が端末に送るデータのある時に送信されるものであり、アップリンクリソース割当情報は、端末が基地局にリソース割当を要求した後に送信されるものである。然しながら、ダウンリンクリソース割当情報及びアップリンクリソース割当情報のいずれも送信されない場合にはTPC命令も端末に送信されない。例えば、VoIP(Voice over Internet Protocol)サービスと共に半永続的スケジューリング(semi−persistent scheduling)を介して予め指定された無線リソースを用いてVoIPパケットを送信または受信する端末もリソース割当情報が必要ないため、TPC命令を受信することができない場合がある。
【0006】
もし、パワー制御のために端末に一つのPDCCH上にTPC命令のみを送るならば過度に大きいPDCCHの大きさによって無線リソースが非効率的に使われることができる。TPC命令は、普通、数ビット程度の大きさに過ぎないためである。
【0007】
PDCCH上に端末にTPC命令を效率的に送信することができる方法が必要である。
【発明の概要】
【発明が解決しようとする課題】
【0008】
本発明が解決しようとする技術的課題は、無線通信システムにおけるアップリンクチャネルの送信パワーを制御する方法を提供することである。
【0009】
本発明が解決しようとする他の技術的課題は、送信パワーを制御するためにTPC命令を送信する方法を提供することである。
【課題を解決するための手段】
【0010】
一態様として、無線通信システムにおけるアップリンクチャネルの送信パワーを制御する方法が提供される。前記方法は、ダウンリンク制御チャネル上にダウンリンク制御情報を受信し、前記ダウンリンク制御情報は、少なくとも一つのTPC(transmit power control)命令と、TPC識別子でマスキングされた前記ダウンリンク制御情報のCRC(Cyclic Redundancy Check)パリティビットとを含み、及び前記少なくとも一つのTPC命令に基づいて前記アップリンクチャネルの送信パワーを調節することを含む。
【0011】
一部の実施例において、前記ダウンリンク制御チャネルはPDCCH(Physical Downlink Control Channel)であり、前記アップリンクチャネルはPUCCH(Physical Uplink Control Channel)またはPUSCH(Physical Uplink Shared Channel)である。前記PUCCH及び前記PUSCHは、相違するTPC識別子を使用することができる。前記TPC識別子は、基地局から受信することができる。前記TPC識別子の大きさは16ビットであってもよい。
【0012】
一部の実施例において、前記ダウンリンク制御情報は、複数のTPC命令を含むことができる。前記TPC命令は、TPCインデックスによって指示されることができる。前記TPCインデックスは、基地局から受信されることができる。
【0013】
他の態様において、無線通信のための装置は、無線信号を送信または受信するRF(Radio Frequency)部、及び前記RF部と連結されるプロセッサを含み、前記プロセッサは、ダウンリンク制御チャネル上にダウンリンク制御情報を受信し、前記ダウンリンク制御情報は、少なくとも一つのTPC(transmit power control)命令と、TPC識別子でマスキングされた前記ダウンリンク制御情報のCRC(Cyclic Redundancy Check)パリティビットとを含み、及び前記少なくとも一つのTPC命令に基づいてアップリンクチャネルの送信パワーを調節する。
【0014】
また、他の態様において、無線通信システムにおけるアップリンクチャネルの送信パワーを制御するためのTPC(transmit power control)命令を送信する方法は、複数のTPC命令を含むダウンリンク制御情報を準備して、前記ダウンリンク制御情報にCRC(Cyclic Redundancy Check)パリティビットを付加して、前記CRCパリティビットをTPC識別子でマスキングし、及び前記CRCマスキングされたダウンリンク制御情報を送信することを含む。
【0015】
また、他の態様において、無線通信のための装置は、複数のTPC命令を含むダウンリンク制御情報にCRC(Cyclic Redundancy Check)パリティビットを付加して、前記CRCパリティビットをTPC識別子でマスキングする制御チャネル生成器、及び前記CRCマスキングされたダウンリンク制御情報を送信する送受信機を含む。
【0016】
また、他の態様において、無線通信のための装置は、無線信号を送信または受信するRF部、及び前記RF部と連結されるプロセッサを含み、前記プロセッサは、少なくとも一つのダウンリンク制御チャネルのデコーディングを試みて前記少なくとも一つのダウンリンク制御チャネルをモニターリングし、ダウンリンク制御チャネルでCRCエラーが検出されない時前記ダウンリンク制御チャネル上にTPC命令を獲得し、前記ダウンリンク制御チャネル内のCRCパリティビットは、TPC識別子でマスキングされる装置。
【0017】
また、他の態様において、無線通信のための装置は、無線信号を送信または受信するRF部、及び前記RF部と連結されるプロセッサを含み、前記プロセッサは、TPCインデックスを受信して、前記TPCインデックスに基づいて複数のTPC命令からTPC命令を獲得し、前記複数のTPC命令は、ダウンリンク制御チャネルによって送信されるダウンリンク制御情報に含まれて、前記ダウンリンク制御情報のCRCパリティビットは、TPC識別子でマスキングされる装置。
【0018】
また、他の態様において、無線通信のための装置は、無線信号を送信または受信するRF部、及び前記RF部と連結されるプロセッサを含み、前記プロセッサは、TPCインデックス及びTPC識別子を受信して、少なくとも一つのダウンリンク制御チャネルのデコーディングを試みて前記少なくとも一つのダウンリンク制御チャネルをモニターリングし、ダウンリンク制御チャネルでCRCエラーが検出されない時、前記TPCインデックスに基づいて前記ダウンリンク制御チャネル上にTPC命令を獲得し、前記ダウンリンク制御チャネル内のCRCパリティビットは、前記TPC識別子でマスキングされて、及び前記TPC命令に基づいてアップリンクチャネルの送信パワーを調節する装置。
【0019】
また、他の態様において、無線通信のための装置は、無線信号を送信または受信するRF部、及び前記RF部と連結されるプロセッサを含み、前記プロセッサは、少なくとも一つのダウンリンク制御チャネルのデコーディングを試みて前記少なくとも一つのダウンリンク制御チャネルをモニターリングし、ダウンリンク制御チャネルでCRCエラーが検出されない時、前記TPCインデックスに基づいて前記ダウンリンク制御チャネル上にTPC命令を獲得し、前記ダウンリンク制御チャネル内のCRCパリティビットは、第1のTPC識別子または第2のTPC識別子でマスキングされて、前記ダウンリンク制御チャネルのCRCパリティビットが前記第1のTPC識別子でマスキングされれば、前記TPC命令に基づいて第1のアップリンクチャネルの送信パワーを調節して、及び前記ダウンリンク制御チャネルのCRCパリティビットが前記第2のTPC識別子でマスキングされれば、前記TPC命令に基づいて第2のアップリンクチャネルの送信パワーを調節する装置。
本発明は、例えば、以下の項目も提供する。
(項目1)
無線通信システムにおけるアップリンクチャネルの送信パワーを制御する方法において、
ダウンリンク制御チャネル上にダウンリンク制御情報を受信し、前記ダウンリンク制御情報は、少なくとも一つのTPC(transmit power control)命令と、TPC識別子でマスキングされた前記ダウンリンク制御情報のCRC(Cyclic Redundancy Check)パリティビットとを含み、及び
前記少なくとも一つのTPC命令に基づいて前記アップリンクチャネルの送信パワーを調節することを含む方法。
(項目2)
前記ダウンリンク制御チャネルは、PDCCH(Physical Downlink Control Channel)である項目1に記載の方法。
(項目3)
前記アップリンクチャネルは、PUCCH(Physical Uplink Control Channel)またはPUSCH(Physical Uplink Shared Channel)である項目1に記載の方法。
(項目4)
前記PUCCH及び前記PUSCHは、相違するTPC識別子を使用する項目3に記載の方法。
(項目5)
前記TPC識別子は、基地局から受信する項目1に記載の方法。
(項目6)
前記TPC識別子の大きさは、16ビットである項目1に記載の方法。
(項目7)
前記ダウンリンク制御情報は、複数のTPC命令を含む項目1に記載の方法。
(項目8)
前記複数のTPC命令のうち前記TPC命令を選択することをさらに含む項目7に記載の方法。
(項目9)
前記TPC命令は、TPCインデックスによって指示される項目8に記載の方法。
(項目10)
前記TPCインデックスは、基地局から受信される項目9に記載の方法。
(項目11)
無線通信システムのための装置において、
無線信号を送信または受信するRF(Radio Frequency)部;及び
前記RF部及び連結されるプロセッサを含み、前記プロセッサは、
ダウンリンク制御チャネル上にダウンリンク制御情報を受信し、前記ダウンリンク制御情報は、少なくとも一つのTPC(transmit power control)命令と、TPC識別子でマスキングされた前記ダウンリンク制御情報のCRC(Cyclic Redundancy Check)パリティビットとを含み、及び
前記少なくとも一つのTPC命令に基づいてアップリンクチャネルの送信パワーを調節する装置。
(項目12)
前記ダウンリンク制御情報は、複数のTPC命令を含み、前記プロセッサは、前記複数のTPC命令のうち前記TPC命令を選択することをさらに含む項目11に記載の装置。
(項目13)
無線通信システムにおけるアップリンクチャネルの送信パワーを制御するためのTPC(transmit power control)命令を送信する方法において、
複数のTPC命令を含むダウンリンク制御情報を準備して、
前記ダウンリンク制御情報にCRC(Cyclic Redundancy Check)パリティビットを付加して、
前記CRCパリティビットをTPC識別子でマスキングされ、及び
前記CRCマスキングされたダウンリンク制御情報を送信することを含む方法。
(項目14)
前記TPC識別子は、複数のTPC命令を受信する端末を識別するために使われる項目13に記載の方法。
(項目15)
前記TPC識別子は、送信パワーが調節されるアップリンクチャネルを識別するために使われる項目13に記載の方法。
【発明の効果】
【0020】
ダウンリンク制御チャネル上に受信したTPC命令を用いてアップリンクチャネルの送信パワーを調節する。従って、他の端末との干渉を緩和して、端末のバッテリ消耗を縮めることができる。
【図面の簡単な説明】
【0021】
【図1】無線通信システムを示すブロック図である。
【図2】E−UTRANとEPCとの間の機能分割を示すブロック図である。
【図3】端末のエレメントを示すブロック図である。
【図4】ユーザ平面に対する無線プロトコル構造を示すブロック図である。
【図5】制御平面に対する無線プロトコル構造を示すブロック図である。
【図6】ダウンリンク論理チャネルとダウンリンク送信チャネルとの間のマッピングを示す。
【図7】アップリンク論理チャネルとアップリンク送信チャネルとの間のマッピングを示す。
【図8】ダウンリンク送信チャネルとダウンリンク物理チャネルとの間のマッピングを示す。
【図9】アップリンク送信チャネルとアップリンク物理チャネルとの間のマッピングを示す。
【図10】無線フレームの構造を示す。
【図11】一つのダウンリンクスロットに対するリソースグリッドを示す例示図である。
【図12】サブフレームの構造を示す。
【図13】PDCCHの構成を示す流れ図である。
【図14】本発明の一実施例に係るTPC命令を送信するためのPDCCH構造を示す例示図である。
【図15】本発明の一実施例に係るTPC命令送信方法を示す流れ図である。
【図16】MAC階層で構成されるMAC PDUを示す。
【図17】本発明の実施例が具現される無線通信のための装置を示すブロック図である。
【図18】本発明の実施例に係る送信パワー制御方法を示す流れ図である。
【発明を実施するための形態】
【0022】
以下の技術は、符号分割多元接続(code division multiple access;CDMA)、周波数分割多元接続(frequency cydivision multiple access;FDMA)、 時分割多元接続(time division multiple access;TDMA)、直交周波数分割多元接続(orthogonal frequency division multiple access;OFDMA)、シングルキャリア周波数分割多元接続(single carrier frequency division multiple access;SC−FDMA)などのような多様な無線通信システムに使われることができる。CDMAは、UTRA(Universal Terrestrial Radio Access)やCDMA2000のような無線技術(radio technology)によって具現されることができる。TDMAは、GSM(Global System for Mobile communications)/GPRS(General Packet Radio Service)/EDGE(Enhanced Data Rates for GSM Evolution)のような無線技術で具現されることができる。OFDMAは、IEEE 802.11(Wi−Fi)、IEEE802.16(WiMAX)、IEEE 802−20、E−UTRA(Evolved UTRA)などのような無線技術で具現されることができる。UTRAは、UMTS(Universal Mobile Telecommunications System)の一部である。3GPP(3rd Generation Partnership Project)LTE(long term Evolution)は、E−UTRAを使用するE−UMTS(Evolved UMTS)の一部であり、ダウンリンクでOFDMAを採用し、アップリンクでSC−FDMAを採用する。LTE−A(Advanced)は3GPP LTEの進化である。
【0023】
説明を明確にするために、3GPP LTE/LTE−Aを中心に記述するが、本発明の技術的思想がこれに制限されることではない。
【0024】
図1は、無線通信システムを示すブロック図である。これはE−UMTS(Evolved−Universal Mobile Telecommunications System)のネットワーク構造であってもよい。無線通信システムは、音声、パケットデータなどのような多様な通信サービスを提供するために広く配置される。
【0025】
図1を参照すると、E−UTRAN(Evolved−UMTS Terrestrial Radio Access Network)は、制御平面(control plane)及びユーザ平面(user plane)を提供する基地局(20;Base Station、BS)を含む。
【0026】
端末(10;User Equipment、UE)は、固定されたり移動性を有することができて、移動局(Mobile station;MS)、ユーザ端末(User Terminal;UT)、加入者局(Subscriber Station;SS)、無線機器(Wireless Device)等、他の用語で呼ばれることができる。基地局(20)は、一般的に端末(10)と通信する固定局(fixed station)をいい、eNB(Evolved−NodeB)、無線基地局装置(Base Transceiver System;BTS)、アクセスポイント(Access Point)等、他の用語で呼ばれることができる。一つの基地局(20)には一つ以上のセルが存在できる。基地局(20)間にはユーザトラフィックあるいは制御トラフィック送信のためのインターフェースが使われることもできる。以下、ダウンリンク(downlink)は基地局(20)から端末(10)への通信を意味して、アップリンク(uplink)は端末(10)から基地局(20)への通信を意味する。
【0027】
基地局(20)は、X2インターフェースを介してお互いに連結されることができる。基地局(20)は、S1インターフェースを介してEPC(Evolved Packet Core)、より詳しくは、MME(Mobility Management Entity)/S−GW(Serving Gateway、30)と連結される。S1インターフェースは、基地局(20)とMME/SAEゲートウェイ(30)との間に多対多関係(many−to−many−relation)をサポートする。
【0028】
図2は、E−UTRANとEPCとの間の機能分割(functional split)を示すブロック図である。斜線を引いているボックスは、無線プロトコル階層(radio protocol layer)を示し、斜線を引いていないボックスは、制御平面の機能的エンティティ(functional entity)を示す。
【0029】
図2を参照すると、基地局は、次のような機能を実行する。(1)無線ベアラ制御(Radio Bearer Control)、無線許可制御(Radio Admission Control)、連結移動性制御(Connection Mobility Control)、端末への動的リソース割当(dynamic resource allocation)のような無線リソース管理(Radio Resource Management;RRM)機能、(2)IP(Internet Protocol)ヘッダ圧縮及びユーザデータストリームの解読(encryption)、(3)S−GWへのユーザ平面データのルーティング(routing)、(4)ページング(paging)メッセージのスケジューリング及び送信、(5)ブロードキャスト(broadcast)情報のスケジューリング及び送信、(6)移動性とスケジューリングのための測定と測定報告設定。
【0030】
MMEは、次のような機能を実行する。(1)NAS(Non−Access Stratum)シグナリング、(2)NASシグナリングセキュリティ(security)、(3)アイドルモードUE到達性(Idle mode UE Reachability)、(4)トラッキング領域リスト管理(Tracking Area list management)、(5)ローミング(Roaming)、(6)認証(Authentication)。
【0031】
S−GWは、次のような機能を実行する。(1)移動性アンカーリング(mobility anchoring)、(2)合法的盗聴(lawful interception)。P−GW(PDN−Gateway)は、次のような機能を実行する。(1)端末IP(internet protocol)割当(allocation)、(2)パケットフィルタリング。
【0032】
図3は、無線通信のための装置のエレメントを示すブロック図である。この装置は、端末の一部であってもよい。装置(50)は、プロセッサ(processor、51)、メモリ(memory、52)、RF部(RF unit、53)、ディスプレー部(display unit、54)、ユーザインターフェース部(user interface unit、55)を含む。プロセッサ(51)は、無線インターフェースプロトコルの階層が具現されて、制御平面及びユーザ平面を提供する。各階層の機能は、プロセッサ(51)を介して具現されることができる。メモリ(52)は、プロセッサ(51)と連結されて、駆動システム、アプリケーション及び一般的なファイルを格納する。ディスプレー部(54)は、装置(50)の多様な情報をディスプレーして、LCD(Liquid Crystal Display)、OLED(Organic Light Emitting Diodes)等、よく知られたエレメントを使用することができる。ユーザインターフェース部(55)は、キーパッドやタッチスクリーンなど、よく知られたユーザインターフェースの組合せで行われることができる。RF部(53)は、プロセッサと連結されて、無線信号(radio signal)を送信及び/または受信する。
【0033】
端末とネットワークとの間の無線インターフェースプロトコル(radio interface protocol)の階層は、通信システムにおいて広く知られた開放型システム間相互接続(Open System Interconnection;OSI)モデルの下位3個階層に基づいてL1(第1の階層)、L2(第2の階層)、L3(第の3階層)に区分されることができる。このうち、第1の階層に属する物理階層は、物理チャネル(physical channel)を用いた情報送信サービス(information transfer service)を提供して、第3階層に位置する無線リソース制御(radio resource control;以下、RRCという)階層は、端末とネットワークとの間に無線リソースを制御する役割を実行する。このために、RRC階層は、端末とネットワークとの間にRRCメッセージをお互いに交換する。
【0034】
図4は、ユーザ平面(user plane)に対する無線プロトコル構造(radio protocol architecture)を示すブロック図である。図5は、制御平面(control plane)に対する無線プロトコル構造を示すブロック図である。これは端末とE−UTRANとの間の無線インターフェースプロトコルの構造を示す。データ平面は、ユーザデータ送信のためのプロトコルスタック(protocol stack)であり、制御平面は、制御信号送信のためのプロトコルスタックである。
【0035】
図4及び図5を参照すると、第1の階層である物理階層(PHY(physical) layer)は、物理チャネル(physical channel)を用いて上位階層に情報送信サービス(information transfer service)を提供する。物理階層は、上位にあるメディアアクセス制御(Medium Access Control;MAC)階層とは送信チャネル(transport channel)を介して連結されており、この送信チャネルを介してMAC階層と物理階層との間のデータが移動する。また、相違する物理階層間、即ち、送信側と受信側の物理階層間は物理チャネルを介してデータが移動する。
【0036】
第2の階層のMAC階層は、論理チャネル(logical channel)を介して上位階層である無線リンク制御(Radio Link Control;RLC)階層にサービスを提供する。第2の階層のRLC階層は、信頼性のあるデータの送信をサポートする。RLC階層にはデータの送信方法に応じて透明モード(Transparent Mode、TM)、非確認モード(Unacknowledged Mode、UM)及び確認モード(Acknowledged Mode、AM)の3種類の動作モードが存在する。AM RLCは、両方向データ送信サービスを提供して、RLC PDU(Protocol Data Unit)の送信失敗時、再送信をサポートする。
【0037】
第2の階層のPDCP(Packet Data Convergence Protocol)階層は、IPパケットヘッダサイズを減らすヘッダ圧縮(header compression)機能を実行する。
【0038】
第3階層の無線リソース制御(Radio Resource Control;以下、RRC)階層は、制御平面でのみ定義される。RRC階層は、無線ベアラ(Radio Bearer;RB)の設定(configuration)、再設定(re−configuration)及び解除(release)と関連付けられて論理チャネル、送信チャネル及び物理チャネルの制御を担当する。RBは、端末とE−UTRANとの間のデータ伝達のために第2の階層によって提供されるサービスを意味する。端末のRRCとネットワークのRRCとの間にRRC連結(RRC Connection)がある場合、端末は、RRC連結モード(RRC Connected Mode)にあるようになり、そうでない場合、RRCアイドルモード(RRC Idle Mode)にあるようになる。
【0039】
RRC階層上位に位置するNAS(Non−Access Stratum)階層は、連結管理(Session Management)と移動性管理(Mobility Management)などの機能を実行する。
【0040】
図6は、ダウンリンク論理チャネルとダウンリンク送信チャネルとの間のマッピングを示す。図7は、アップリンク論理チャネルとアップリンク送信チャネルとの間のマッピングを示す。これらは3GPP TS 36.300 V8.3.0(2007−12)Technical Specification Group Radio Access Network;Evolved Universal Terrestrial Radio Access(E−UTRA) and Evolved Universal Terrestrial Radio Access Network(E−UTRAN);Overall description;Stage2(Release8)の6.1.3節を参照することができる。
【0041】
図6及び図7を参照すると、ダウンリンクにおいてPCCH(Paging Control Channel)は、PCH(Paging Channel)にマッピングされて、BCCH(Broadcast Control Channel)は、BCH(Broadcast Channel)またはDL−SCH(Downlink Shared Channel)にマッピングされる。CCCH(Common Control Channel)、DCCH(Dedicated Control Channel)、DTCH(Dedicated Traffic Channel)、MCCH(Multicast Control Channel)及びMTCH(Multicast Traffic Channel)は、DL−SCHにマッピングされる。MCCH及びMTCHは、MCH(Multicast Channel)にもマッピングされる。アップリンクにおいてCCCH、DCCH及びDTCHは、UL−SCH(uplink shared channel)にマッピングされる。
【0042】
各論理チャネルタイプは、どんな種類の情報が送信されるかに応じて定義される。論理チャネルは、制御チャネルとトラフィックチャネルの2種類がある。
【0043】
制御チャネルは、制御平面情報の送信に使われる。BCCHは、システム制御情報をブロードキャスティングするためのダウンリンクチャネルである。PCCHは、ページング情報を送信するダウンリンクチャネルであり、ネットワークが端末の位置を知らない時に使用する。CCCHは、端末とネットワークとの間の制御情報を送信するチャネルであり、端末がネットワークとRRC連結がない時に使用する。MCCHは、MBMS(multimedia broadcast multicast service)制御情報の送信に使われるポイント・ツー・マルチポイント(point−to−multipoint)のダウンリンクチャネルであり、MBMSを受信する端末に使われる。DCCHは、端末とネットワークとの間の専用制御情報を送信するポイント・ツー・ポイントの単方向チャネルであり、RRC連結を有する端末によって使われる。
【0044】
トラフィックチャネルは、ユーザ平面情報の送信に使われる。DTCHは、ユーザ情報の送信のためのポイント・ツー・ポイントチャネルであり、アップリンクとダウンリンクの両方ともに存在する。MTCHは、トラフィックデータの送信のためのポイント・ツー・マルチポイントダウンリンクチャネルであり、MBMSを受信する端末に使われる。
【0045】
送信チャネルは、無線インターフェースを介して送信されるデータのタイプ及び特徴に応じて分類される。BCHは、セルの全領域でブロードキャストされて固定された予め定義された送信フォーマットを有する。DL−SCHは、HARQ(hybrid automatic repeat request)のサポート、変調、コーディング及び送信パワーの変化による動的リンク適応のサポート、ブロードキャストの可能性、ビーム形成の可能性、動的/半静的(semi−static)リソース割当サポート、端末パワー節約のためのDRX(discontinuous reception)サポート及びMBMS送信サポートによって特徴される。PCHは、端末パワー節約のためのDRXサポート、セルの全領域へのブロードキャストによって特徴される。MCHは、セルの全領域へのブロードキャスト及びMBSFN(MBMS Single Frequency Network)サポートによって特徴される。
【0046】
アップリンク送信チャネルは、UL−SCHとRACH(random Access channel)がある。UL−SCHは、送信パワー、変調及びコーディングを変化させる動的リンク適応のサポート、HARQサポート及び動的及び半静的リソース割当のサポートによって特徴される。RACHは、制限された制御情報と衝突危険によって特徴される。
【0047】
図8は、ダウンリンク送信チャネルとダウンリンク物理チャネルとの間のマッピングを示す。図9は、アップリンク送信チャネルとアップリンク物理チャネルとの間のマッピングを示す。
【0048】
図8及び図9を参照すると、ダウンリンクにおいて、BCHは、PBCH(physical broadcast channel)にマッピングされ、MCHは、PMCH(physicalmulticastchannel)にマッピングされて、PCH及びDL−SCHは、PDSCH(physical downlink shared channel)にマッピングされる。PBCHはBCH送信ブロックを運び、PMCHはMCHを運び、PDSCHはDL−SCH及びPCHを運ぶ。アップリンクにおいて、UL−SCHは、PUSCH(Physical Uplink Shared Channel)にマッピングされ、RACHは、PRACH(physical random Access channel)にマッピングされる。PRACHは、ランダムアクセスプリアンブルを運ぶ。
【0049】
物理階層で使われる複数個の物理制御チャネルがある。PDCCH(Physical Downlink Control Channel)は、端末でPCH、DL−SCHのリソース割当、及びDL_SCHと関連付けられているHARQ情報に対して知らせる。PDCCHは、端末にアップリンク送信のリソース割当を知らせるアップリンクスケジューリンググラントを運ぶことができる。PCFICH(physical control format indicator channel)は、端末にPDCCHに使われるOFDMシンボルの数を知らせて、サブフレームごとに送信される。PHICH(physical Hybrid ARQ Indicator Channel)は、アップリンク送信の応答としてHARQ ACK/NAK信号を運ぶ。PUCCH(Physical Uplink Control Channel)は、ダウンリンク送信に対するHARQ ACK/NAK、スケジューリング要求及びCQIのようなアップリンク制御情報を運ぶ。
【0050】
図10は、無線フレームの構造を示す。
【0051】
図10を参照すると、無線フレーム(radio frame)は、10個のサブフレーム(subframe)で構成されて、一つのサブフレームは、2個のスロット(slot)で構成される。一つのサブフレームの送信にかかる時間をTTI(transmission time interval)といい、例えば、一つのサブフレームの長さは1msであり、一つのスロットの長さは0.5msである。
【0052】
無線フレームの構造は例示に過ぎず、無線フレームに含まれるサブフレームの数またはサブフレームに含まれるスロットの数、スロットに含まれるOFDMシンボルの数は多様に変更されることができる。
【0053】
図11は、一つのダウンリンクスロットに対するリソースグリッド(resource grid)を示す例示図である。
【0054】
図11を参照すると、ダウンリンクスロットは、時間領域(time domain)で複数のOFDM(orthogonal frequency division multiplexing)シンボルを含む。ここで、一つのダウンリンクスロットは7個のOFDMシンボルを含み、一つのリソースブロックは、周波数領域で12サブキャリアを含むことを例示的に記述するが、これに制限されることではない。
【0055】
リソースグリッド上の各エレメント(element)をリソースエレメント(resource element)といい、一つのリソースブロックは12×7リソースエレメントを含む。ダウンリンクスロットに含まれるリソースブロックの数NDLは、セルで設定されるダウンリンク送信帯域幅(bandwidth)に従属する。
【0056】
図12は、サブフレームの構造を示す。
【0057】
図12を参照すると、サブフレームは2個の連続的な(consecutive)スロットを含む。サブフレーム内の一番目のスロットの前の最大3個のOFDMシンボルがPDCCHが割り当てられる制御領域(control region)であり、残りのOFDMシンボルは、PDSCHが割り当てられるユーザ領域になる。PCFICHは、サブフレーム内でPDCCHの送信に使われるOFDMシンボルの数に関する情報を運ぶ。
【0058】
PDCCHは、DL−SCH及びPCHと関連付けられている送信フォーマット、リソース割当に関する情報及びTPC(transmit power control)命令を運ぶ。複数のPDCCHが制御領域内で送信されることができて、端末は複数のPDCCHをモニターリングする。PDCCHは、一つまたは複数の連続的なCCE(control channel elements)の集合(aggregation)上に送信される。CCEは、複数のリソースエレメントグループ(resource element group)に対応される。CCEの数に応じてPDCCHのフォーマット及び可能なPDCCHのビット数が決定される。
【0059】
PDCCHを介して送信される制御情報をダウンリンク制御情報(downlink control information、DCI)という。DCIは、アップリンクまたはダウンリンクスケジューリング情報または、アップリンクパワー制御のためのTPC(transmit power control)命令を送信する。DCIフォーマットとしては、UL−SCH(uplink shared channel)割当の送信のためのフォーマット0、SIMO(single input multiple output)動作のためのDL−SCH割当の送信のためのフォーマット1、SIMO動作のためのDL−SCH割当の簡単な(compact)送信のためのフォーマット1A、MIMO(multiple input multiple output)動作のためのDL−SCH割当の送信のためのフォーマット2、アップリンクチャネルのためのTPC命令の送信のためのフォーマット3及び3Aがある。
【0060】
次の表は、各DCIフォーマットに含まれる情報を示す。
【0061】
【表1】
【0062】
フォーマット0〜2は、一つの端末のための制御情報であり、アップリンクチャネルに対するTPC命令を含む。フォーマット3及び3Aは、複数の端末に対するTPC命令を含む。フォーマット3及び3Aは、一つの端末が受信するフォーマット0〜2とは異なって複数の端末が受信すべき情報である。フォーマット3及びフォーマット3Aは、TPC命令のビット数が異なる。例えば、フォーマット3が2ビットパワー調整に関するTPC命令を含むならば、フォーマット3Aは、1ビットパワー調整に関するTPC命令を含む。この場合、同じDCI大きさに対してフォーマット3Aに含まれるTPC命令の数は、フォーマット3に含まれるTPC命令の数の2倍となる。
【0063】
図13は、PDCCHの構成を示す流れ図である。
【0064】
図13を参照すると、段階S110において、基地局は、端末に送ろうとするDCIに応じてPDCCHフォーマットを決定して、制御情報にCRC(Cyclic Redundancy Check)パリティビット(parity bits)を付ける。CRCパリティビットにはPDCCHの所有者(owner)や用途に応じて識別子(これをRNTI(Radio Network Temporary Identifier)という)がマスキングされる。特定端末のためのPDCCHならば端末の固有識別子、例えば、C−RNTI(Cell−RNTI)がCRCパリティビットにマスキングされることができる。または、ページング情報のためのPDCCHならばページング指示識別子、例えば、PI−RNTI(Paging Indication−RNTI)がCRCパリティビットにマスキングされることができる。システム情報のためのPDCCHならばシステム情報識別子、例えば、SI−RNTI(system information−RNTI)がCRCパリティビットにマスキングされることができる。端末のランダムアクセスプリアンブルの送信に対する応答であるランダムアクセス応答を指示するためにRA−RNTI(random Access−RNTI)がCRCパリティビットにマスキングされることができる。次の表は、PDCCHのCRCパリティビットにマスキングされる識別子の例を示す。
【0065】
【表2】
【0066】
C−RNTIが使われれば、PDCCHは該当する特定端末のための制御情報を運び、他のRNTIが使われれば、PDCCHはセル内の全ての(または複数の)端末が受信する共用制御情報を運ぶ。
【0067】
段階S120において、CRCが付加された制御情報をチャネルコーディングを実行して符号化されたデータ(coded data)を生成する。段階S130において、PDCCHフォーマットに割り当てられたCCEの数にともなうデータレートマッチング(rate mathching)を実行する。段階S140において、符号化されたデータを変調して変調シンボルを生成する。段階S150において、変調シンボルを物理的なリソースエレメントにマッピングする。
【0068】
一つのサブフレーム内で複数のPDCCHが送信されることができる。端末は、複数のPDCCHをモニターリングする(monitor)。ここで、モニターリングは、端末がモニターリングされるPDCCHフォーマットに応じてPDCCHの各々のデコーディングを試みるとのことである。サブフレーム内で割り当てられた制御領域で基地局は、端末に該当するPDCCHがどこにあるかに関する情報を提供しない。端末は、制御領域において構成される論理的検索空間(search space)でPDCCH候補(candidate)の集合をモニターリングして自分のPDCCHを探す。例えば、もし、該当するPDCCH候補から自分のC−RNTIをデマスキングしてCRCエラーが検出されないと、端末は、自分のPDCCHとして検出することである。
【0069】
検索空間は、PDCCHを検索するための論理的空間である。モニターリングされるPDCCH候補(cnadidate)の集合は検索空間に応じて定義される。一つのサブフレーム内でPDCCHのための全体CCEの集合をCCE集合であるとする時、検索空間は、集団レベル(aggregation level)に応じてCCE集合内で特定開始位置(starting location)に始める隣接する(contiguous)CCEの集合である。集団レベルLは、PDCCHを検索するためのCCE単位であり、その大きさは隣接するCCEの数によって定義される。集団レベルに応じて検索空間が各々定義される。PDCCH候補の位置は、検索空間内で集団レベルの大きさごとに発生する。
【0070】
また、LTEでアップリンクチャネルPUSCH(Physical Uplink Shared Channel)及びPUCCH(Physical Uplink Control Channel)の送信パワー制御に対して記述する。これは3GPP TS 36.213 V8.2.0(2008−03)“Technical Specification Group Radio Access Network;Evolved Universal Terrestrial Radio Access(E−UTRA);Physical layer procedures(Release8)”の5.1節を参照することができる。
【0071】
i番目サブフレームでPUSCH送信のための送信パワーPPUSCHは、次の通り定義される。
【0072】
【数1】
【0073】
ここで、PMAXは、UE端末クラスにともなう最大許容パワーであり、MPUSCH(i)は、i番目サブフレームで有効なリソースブロックの個数で表現されるPUSCHリソース割当の大きさであり、P0_PUSCH(j)はパラメータであり、αはセル特定パラメータ(cell specific parameter)であり、PLは端末が計算するダウンリンク経路損失(path loss)の推定であり、ΔTF(TF(i))はパラメータ、f(i)はTPC命令として参照されるUE特定補正値δPUSCHによって与えられる現在PUSCHパワー制御調整状態である。
【0074】
i番目サブフレームでPUCCH送信のための送信パワーPPUCCHは、次の通り定義される。
【0075】
【数2】
【0076】
ここで、PMAXは、UE端末クラスにともなう最大許容パワーであり、P0_PUSCH(j)はパラメータであり、PLは端末が計算するダウンリンク経路損失(path loss)の推定で、ΔTF(TF(i))はパラメータ、ΔTF_PUCCH(TF(i))は、RRCによって与えられる値であり、q(i)は、TPC命令として参照されるUE特定補正値δPUSCHによって与えられる現在PUCCHパワー制御調整状態である。
【0077】
図14は、本発明の一実施例に係るTPC命令を送信するためのPDCCH構造を示す例示図である。
【0078】
図14を参照すると、DCIのCRCパリティビットにTPC識別子(TPC−ID)をマスキングする。DCIは、複数の端末に対するTPC命令を含み、例えば、DCIフォーマット3またはフォーマット3Aになることができる。TPC−IDは、端末がTPC命令を運ぶPDCCHをモニターリングするためにデマスキングする識別子である。TPC−IDは、PDCCH上にTPC命令の送信如何を確認するために端末がPDCCHのデコーディングに使用する識別子ということができる。
【0079】
TPC−IDは、既存の識別子であるC−RNTIやPI−RNTI、SI −RNTI、RA−RNTIを再使用して定義することもでき、または新しい識別子を使用して定義することもできる。
【0080】
TPC−IDは、セル内の特定集合の端末のための識別子であるという点から特定端末のための識別子であるC−RNTIと異なり、また、セル内の全ての端末のための識別子であるPI−RNTI、SI−RNTI及びRA−RNTIと異なる。DCIがN個の端末のためのTPC命令を含む場合、前記N個の端末のみが前記TPC命令を受信すればよいためである。もし、DCIにセル内の全ての端末に対するTPC命令が含まれる場合、TPC−IDは、セル内の全ての端末のための識別子となる。
【0081】
端末は、サブフレーム内の検索空間(search space)でPDCCH候補(candidate)の集合をモニターリングしてTPC−IDがマスキングされたDCIを探す。このとき、TPC−IDは、共用検索空間でさがすこともでき、端末特定(UE specific)検索空間でさがすこともできる。共用検索空間は、セル内の全ての端末が検索する検索空間であり、端末特定検索空間は、特定端末が検索する検索空間をいう。もし、該当するPDCCH候補に対してTPC−IDをデマスキングしてCRCエラーが検出されないと、端末はPDCCH上のTPC命令を受信することができる。
【0082】
複数のTPC命令のみを運ぶPDCCHのためのTPC−IDを定義する。端末は、TPC−IDによって指示される(address)PDCCH上のTPC命令を受信する。前記TPC命令は、アップリンクチャネルの送信パワーを調節するために使われる。従って、誤ったパワー制御による基地局への送信失敗や他の端末への干渉を防止することができる。
【0083】
図15は、本発明の一実施例に係る送信パワー制御方法を示す流れ図である。
【0084】
図15を参照すると、段階S310において、基地局は、端末にTPC−IDに関する情報を送信する。基地局は、TPC−IDに関する情報をMACメッセージ、RRCメッセージ及びPDCCHのうち少なくともいずれか一つを介して送信することができる。TPC−IDに関する情報は、TPC−ID及び/またはTPC−IDと関連付けられている情報をいう。TPC−IDと関連付けられている情報は、TPC−ID及び/またはDCIに含まれる複数のTPC命令のうち該当する端末のTPC命令を指示するTPCインデックスを含む。基地局は、セル内の端末を少なくとも一つのグループに分けて、各グループ別にTPC−IDを割り当てることができる。
【0085】
TPC−IDは、PUCCHのためのTPC−ID及びPUSCHのためのTPC−IDに区分されることができる。これは送信パワーが制御されるアップリンクチャネルの種類に応じてTPC−IDを区分して使用することができることを意味する。これは第1のアップリンクチャネル及び第2のアップリンクチャネルに対して各々相違するTPC−IDを使用することができることを意味する。端末は、PUCCHのためのTPC−IDが検出されれば、該当するTPC命令をPUCCHの送信パワー制御に使用する。端末は、PUSCHのためのTPC−IDが検出されれば、該当するTPC命令をPUSCHの送信パワー制御に使用する。
【0086】
各端末にTPC命令のビット数が異なる可能性があるため、TPC命令のビット数に応じてTPC−IDを区分することができる。例えば、DCIフォーマット3のためのTPC−ID及びDCIフォーマット3AのためのTPC−IDを区分するための情報が必要である。
【0087】
TPCインデックスは、DCIフォーマット3及び3Aに含まれる複数のTPC命令のうち与えられた端末に対するTPC命令を示す。TPCインデックスは、TPC命令に対するインデックスまたはビットマップ形態に与えられることができる。
【0088】
段階S320において、基地局は、PDCCH上にTPC命令を送信する。端末は、PDCCHをモニターリングして、TPC−IDを用いたCRCデマスキングを介してCRCエラーが検出されないと、該当するDCIに含まれたTPC命令からTPCインデックスに基づいてTPC命令を受信する。
【0089】
段階S330において、端末は、受信したTPC命令を用いてアップリンクチャネルの送信パワーを調節する。TPC−IDに応じてPUCCHまたはPUSCHの送信パワーを調節することができる。
【0090】
以下、基地局がTPC−IDに関する情報を端末に送信する方法に対して記述する。
【0091】
第1の実施例において、基地局は、TPC−IDに関する情報をMACメッセージを介して端末に送信することができる。
【0092】
図16は、MAC階層において構成されるMAC PDU(protocol data unit)を示す。
【0093】
図16を参照すると、MAC PDUは、MACヘッダ(Header)、MAC制御エレメント(control element)及び少なくとも一つのMAC SDI(service data unit)を含む。MACヘッダは、少なくとも一つのサブヘッダ(subheader)を含み、各サブヘッダは、MAC制御エレメント及びMAC SDUに対応する。サブヘッダは、MAC制御エレメント及びMAC SDUの長さ及び特徴を示す。MAC SDUは、MAC階層の上位階層(例えば、RLC階層またはRRC階層)から伝達されたデータブロックであり、MAC制御エレメントは、バッファ状態報告(buffer status report)のようにMAC階層の制御情報を伝達するために使われる。
【0094】
TPC−IDに関する情報は、MAC制御エレメントの形態でMAC PDUに含まれることができる。TPC−IDのためのMAC制御エレメントは、TPC命令のフォーマットを指示するFフィールド、TPC命令が適用されるアップリンクチャネルを指示するCフィールド、複数のTPC命令のうち該当する端末のTPC命令を指示するTPCインデックス及びTPC−IDを含む。Fフィールドは、該当するPDCCHがDCIフォーマット3または3Aのうちいずれかを使用するかを知らせる1ビット情報である。Cフィールドは、PUSCHまたはPUCCHを指示する1ビット情報である。
【0095】
TPC−IDに関する情報は、多様な形態で構成されることができて、各フィールドの順序やビット数を制限することではない。また、前記フィールドのうち一部のみでMAC PDUを構成することができる。例えば、端末が予め自分のTPC−IDを知っているならば、TPC−IDを除いて送信することができる。
【0096】
第2の実施例において、基地局は、TPC−IDに関する情報をRRCメッセージを介して端末に送信することができる。基地局は、RRC連結セットアップやRRC連結再設定時にRRCメッセージを介してTPC−IDに関する情報を端末に知らせることができる。
【0097】
第3の実施例において、基地局は、TPC−IDに関する情報をPDCCHを介して端末に送信することができる。基地局は、アップリンクリソース割当情報及び/またはダウンリンクリソース割当情報とともにTPC−IDに関する情報を送信することができる。例えば、DCIフォーマット0、1、1A、2のうち少なくともいずれか一つにTPC−IDに関する情報が含まれることができる。
【0098】
第4の実施例において、基地局はTPC−IDに関する情報をシステム情報の一部として端末に送信することができる。
【0099】
図17は、本発明の実施例が具現される無線通信のための装置を示すブロック図である。この装置(700)は、基地局の一部であってもよい。装置(700)は、制御チャネル生成器(710)、データチャネル生成器(720)及び送受信機(transceiver、730)を含む。データチャネル生成器(720)は、ユーザデータに対する処理を担当して、送受信機(730)を介して端末に送信する。制御チャネル生成器(710)は、制御チャネルを設定する。制御チャネル生成器(710)は、DCIに対してCRC parity bitsを付加して、CRC parity bitsにTPC−IDをマスキングする。CRCマスキングされたDCIは、送受信機(730)を介して送信される。
【0100】
図18は、本発明の一実施例に係る送信パワー制御方法を示す流れ図である。この方法は、端末によって実行されることができる。段階S810において、端末は、PDCCHをモニターリングする。PDCCHのデコーディングを試みてCRCエラー如何を確認する。段階S820において、端末は、CRCエラーが検出されないPDCCHからTPC命令を得る。端末は、TPC−IDを用いてCRCエラーが検出されないPDCCH上のDCIを自分のTPC命令を含むDCIと見做す。DCIが複数のTCP命令を含む場合、端末は、TPCインデックスに基づいて自分のTPC命令を得る。段階S830において、端末は、TPC命令に基づいてアップリンクチャネルの送信パワーを調節する。PDCCHの検出に使われたTPC−IDが第1のTPC−IDならば、前記TPC命令は、第1のアップリンクチャネル(e.g.PUCCH)の送信パワー制御に使われる。PDCCHの検出に使われたTPC−IDが第2のTPC−IDならば、前記TPC命令は、第2のアップリンクチャネル(e.g.PUSCH)の送信パワー制御に使われる。
【0101】
本発明は、ハードウェア、ソフトウェアまたはこれらの組合せによって具現されることができる。ハードウェア具現において、前述した機能を実行するためにデザインされたASIC(application specific integrated circuit)、DSP(digital signal processing)、PLD(programmable logic device)、FPGA(field programmable gate array)、プロセッサ、制御器、マイクロ・プロセッサ、他の電子ユニットまたはこれらの組合せによって具現されることができる。ソフトウェア具現において、前述した機能を実行するモジュールによって具現されることができる。ソフトウェアは、メモリユニットに格納されることができ、プロセッサによって実行される。メモリユニットやプロセッサは、当業者によく知られた多様な手段を採用することができる。
【0102】
以上、本発明に対して実施例を参照して説明したが、該当技術分野の通常の知識を有する者は、本発明の技術的思想及び領域から外れない限り、本発明を多様に修正及び変更させて実施できることを理解することができる。従って、前述した実施例に限定されることではなく、本発明は、特許請求の範囲内の全ての実施例を含む。
【特許請求の範囲】
【請求項1】
無線通信システムにおけるアップリンクチャネルの送信パワーを制御する方法であって、前記方法は、ユーザ機器(UE)により実行され、
前記方法は、
基地局から、ダウンリンク制御チャネル上でダウンリンク制御情報(DCI)及びCRC(Cyclic Redundancy Check)パリティビットを受信することであって、前記DCIは、TPC(transmit power control)命令を含み、前記CRCパリティビットは、前記DCIに基づき、前記アップリンクチャネルのタイプに対応する識別子でマスキングされる、ことと、
前記TPC命令に基づいて前記アップリンクチャネルの送信パワーを調節することであって、前記アップリンクチャネルは、前記識別子により指示される、ことと
を含む、方法。
【請求項2】
前記ダウンリンク制御チャネルは、PDCCH(Physical Downlink Control Channel)である、請求項1に記載の方法。
【請求項3】
前記アップリンクチャネルは、PUCCH(Physical Uplink Control Channel)またはPUSCH(Physical Uplink Shared Channel)である、請求項1に記載の方法。
【請求項4】
前記識別子は、前記アップリンクチャネルがPUCCHであるかPUSCHであるかを指示する、請求項3に記載の方法。
【請求項5】
前記識別子は、前記基地局から受信される、請求項1に記載の方法。
【請求項6】
前記識別子の大きさは、16ビットである、請求項1に記載の方法。
【請求項7】
前記DCIは、追加のTPC命令をさらに含む、請求項1に記載の方法。
【請求項8】
前記調節のために使用されるTPC命令は、前記TPC命令及び前記追加のTPC命令から選択される、請求項7に記載の方法。
【請求項9】
前記選択されるTPC命令は、TPCインデックスによって指示される、請求項8に記載の方法。
【請求項10】
前記TPCインデックスは、前記基地局から受信される、請求項9に記載の方法。
【請求項11】
無線通信システムにおけるアップリンクチャネルの送信パワーを制御する装置であって、前記装置は、
無線信号を送信及び受信するように構成されたRF(Radio Frequency)部と、
前記RF部と連結されるプロセッサと
を備え、前記プロセッサは、
基地局から、ダウンリンク制御チャネル上でダウンリンク制御情報(DCI)及びCRC(Cyclic Redundancy Check)パリティビットを受信することであって、前記DCIは、TPC(transmit power control)命令を含み、前記CRCパリティビットは、前記DCIに基づき、前記アップリンクチャネルのタイプに対応する識別子でマスキングされる、ことと、
前記TPC命令に基づいて前記アップリンクチャネルの送信パワーを調節することであって、前記アップリンクチャネルは、前記識別子により指示される、ことと
を実行するように構成される、装置。
【請求項12】
前記ダウンリンク制御チャネルは、PDCCH(Physical Downlink Control Channel)である、請求項11に記載の装置。
【請求項13】
前記アップリンクチャネルは、PUCCH(Physical Uplink Control Channel)またはPUSCH(Physical Uplink Shared Channel)である、請求項11に記載の装置。
【請求項14】
前記識別子は、前記アップリンクチャネルがPUCCHであるかPUSCHであるかを指示する、請求項13に記載の装置。
【請求項15】
前記識別子は、前記基地局から受信される、請求項11に記載の装置。
【請求項16】
前記識別子の大きさは、16ビットである、請求項11に記載の装置。
【請求項17】
前記DCIは、追加のTPC命令をさらに含む、請求項11に記載の装置。
【請求項18】
前記調節のために使用されるTPC命令は、前記TPC命令及び前記追加のTPC命令から選択される、請求項17に記載の装置。
【請求項19】
前記選択されるTPC命令は、TPCインデックスによって指示される、請求項18に記載の装置。
【請求項20】
前記TPCインデックスは、前記基地局から受信される、請求項19に記載の装置。
【請求項1】
無線通信システムにおけるアップリンクチャネルの送信パワーを制御する方法であって、前記方法は、ユーザ機器(UE)により実行され、
前記方法は、
基地局から、ダウンリンク制御チャネル上でダウンリンク制御情報(DCI)及びCRC(Cyclic Redundancy Check)パリティビットを受信することであって、前記DCIは、TPC(transmit power control)命令を含み、前記CRCパリティビットは、前記DCIに基づき、前記アップリンクチャネルのタイプに対応する識別子でマスキングされる、ことと、
前記TPC命令に基づいて前記アップリンクチャネルの送信パワーを調節することであって、前記アップリンクチャネルは、前記識別子により指示される、ことと
を含む、方法。
【請求項2】
前記ダウンリンク制御チャネルは、PDCCH(Physical Downlink Control Channel)である、請求項1に記載の方法。
【請求項3】
前記アップリンクチャネルは、PUCCH(Physical Uplink Control Channel)またはPUSCH(Physical Uplink Shared Channel)である、請求項1に記載の方法。
【請求項4】
前記識別子は、前記アップリンクチャネルがPUCCHであるかPUSCHであるかを指示する、請求項3に記載の方法。
【請求項5】
前記識別子は、前記基地局から受信される、請求項1に記載の方法。
【請求項6】
前記識別子の大きさは、16ビットである、請求項1に記載の方法。
【請求項7】
前記DCIは、追加のTPC命令をさらに含む、請求項1に記載の方法。
【請求項8】
前記調節のために使用されるTPC命令は、前記TPC命令及び前記追加のTPC命令から選択される、請求項7に記載の方法。
【請求項9】
前記選択されるTPC命令は、TPCインデックスによって指示される、請求項8に記載の方法。
【請求項10】
前記TPCインデックスは、前記基地局から受信される、請求項9に記載の方法。
【請求項11】
無線通信システムにおけるアップリンクチャネルの送信パワーを制御する装置であって、前記装置は、
無線信号を送信及び受信するように構成されたRF(Radio Frequency)部と、
前記RF部と連結されるプロセッサと
を備え、前記プロセッサは、
基地局から、ダウンリンク制御チャネル上でダウンリンク制御情報(DCI)及びCRC(Cyclic Redundancy Check)パリティビットを受信することであって、前記DCIは、TPC(transmit power control)命令を含み、前記CRCパリティビットは、前記DCIに基づき、前記アップリンクチャネルのタイプに対応する識別子でマスキングされる、ことと、
前記TPC命令に基づいて前記アップリンクチャネルの送信パワーを調節することであって、前記アップリンクチャネルは、前記識別子により指示される、ことと
を実行するように構成される、装置。
【請求項12】
前記ダウンリンク制御チャネルは、PDCCH(Physical Downlink Control Channel)である、請求項11に記載の装置。
【請求項13】
前記アップリンクチャネルは、PUCCH(Physical Uplink Control Channel)またはPUSCH(Physical Uplink Shared Channel)である、請求項11に記載の装置。
【請求項14】
前記識別子は、前記アップリンクチャネルがPUCCHであるかPUSCHであるかを指示する、請求項13に記載の装置。
【請求項15】
前記識別子は、前記基地局から受信される、請求項11に記載の装置。
【請求項16】
前記識別子の大きさは、16ビットである、請求項11に記載の装置。
【請求項17】
前記DCIは、追加のTPC命令をさらに含む、請求項11に記載の装置。
【請求項18】
前記調節のために使用されるTPC命令は、前記TPC命令及び前記追加のTPC命令から選択される、請求項17に記載の装置。
【請求項19】
前記選択されるTPC命令は、TPCインデックスによって指示される、請求項18に記載の装置。
【請求項20】
前記TPCインデックスは、前記基地局から受信される、請求項19に記載の装置。
【図1】
【図2】
【図3】
【図4】
【図5】
【図6】
【図7】
【図8】
【図9】
【図10】
【図11】
【図12】
【図13】
【図14】
【図15】
【図16】
【図17】
【図18】
【図2】
【図3】
【図4】
【図5】
【図6】
【図7】
【図8】
【図9】
【図10】
【図11】
【図12】
【図13】
【図14】
【図15】
【図16】
【図17】
【図18】
【公開番号】特開2013−38790(P2013−38790A)
【公開日】平成25年2月21日(2013.2.21)
【国際特許分類】
【出願番号】特願2012−193277(P2012−193277)
【出願日】平成24年9月3日(2012.9.3)
【分割の表示】特願2010−534899(P2010−534899)の分割
【原出願日】平成20年12月18日(2008.12.18)
【公序良俗違反の表示】
(特許庁注:以下のものは登録商標)
1.WCDMA
2.GSM
【出願人】(502032105)エルジー エレクトロニクス インコーポレイティド (2,269)
【Fターム(参考)】
【公開日】平成25年2月21日(2013.2.21)
【国際特許分類】
【出願日】平成24年9月3日(2012.9.3)
【分割の表示】特願2010−534899(P2010−534899)の分割
【原出願日】平成20年12月18日(2008.12.18)
【公序良俗違反の表示】
(特許庁注:以下のものは登録商標)
1.WCDMA
2.GSM
【出願人】(502032105)エルジー エレクトロニクス インコーポレイティド (2,269)
【Fターム(参考)】
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