説明

アリールエーテル化合物ならびにそれらの製造法およびその使用

本発明は、一般式(I)の一種の芳香族エーテル化合物を開示し、そこにおいて、置換基の定義は、明細書のように明らかにされる。本発明の芳香族エーテル化合物は、広いスペクトル活性を有して、卵菌、担子菌、子嚢菌、不完全菌類などの多くの病原菌より引き起こされる、さまざまな作物の疾患を予防および処置するために使用することができる。いくつかの本化合物は、明確な殺虫活性および殺ダニ活性を有し、作物の害虫類およびダニ類を予防および処置するために使用することができる。

【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
本発明は、殺菌剤または殺虫剤、特にアリールエーテル化合物、ならびにそれらの製造法およびその使用に関する。
【0002】
本発明の背景
メトキシアクリラート化合物は、天然物であり、生物学的な活性を有することで知られている。広いスペクトルを有する殺菌剤のピラクロストロビンは、US5869517、US6054592、CN1154692およびCN1308065において開示された。ピラクロストロビンの構造は、下記のとおりである。
【0003】
【化15】

【0004】
殺菌活性を有する下記の化合物はまた、DE19548786において開示された。
【0005】
【化16】

【0006】
殺菌活性を有する下記の化合物は、特許WO9933812において公知である。
【0007】
【化17】

【0008】
殺菌活性を有する下記の化合物は、Nongyaoxue Xuebao, 2004, 6(1), 17-21において公知である。
【0009】
【化18】

【0010】
本発明以前は、殺菌剤または殺虫剤、特に下記の一般式を有する置換されたアゾール化合物に関する、CN1657524AおよびWO2005080344Aを出願した。
【0011】
【化19】

【0012】
(式中:Xは、CHまたはNより選択され;Xは、O、SまたはNRより選択され;Rは、HまたはC−C12アルキルより選択され;Xは、O、SまたはNRより選択され;Rは、H、C−C12アルキル、C−C12ハロアルキル、C−C12アルコキシカルボニルまたはC−C12アルコキシカルボニルC−C12アルキルから選択され;R、Rは、独立に、H、C−C12アルキルまたはC−C12ハロアルキルより選択され;Aは、NまたはCRより選択され;Aは、NまたはCR10より選択され;Aは、NまたはCR11より選択され;Aが、Nより選択される場合、Aは、CR10より選択され、Aが、CR11より選択され;Aが、Nより選択される場合、Aが、CRより選択され、Aが、CR11より選択され;Aが、Nより選択される場合、Aが、CRより選択され、Aが、CR10より選択され;Rは、H、ハロ、C−C12アルキル、C−C12ハロアルキルまたはC−C12アルコキシより選択され;R、R、R、R、R10およびR11は、同一または異なっていてもよく、H、ハロ、NO、CN、CONH、CHCONH、CHCN、C−C12アルキル、C−C12ハロアルキル、C−C12アルコキシ、C−C12ハロアルコキシ、C−C12アルキルチオ、C−C12アルキルスルホニル、C−C12アルキルカルボニル、C−C12アルコキシC−C12アルキル、C−C12アルコキシカルボニル、C−C12アルコキシカルボニルC−C12アルキル、C−C12ハロアルコキシC−C12アルキルより選択されるか、または、その基は、アミノC−C12アルキル、アロキシル、アリールC−C12アルコキシ、アリール、ヘテロアリール、アリールC−C12アルキル、ヘテロアリールC−C12アルキル、ヘテロアリールC−C12アルコキシからなる他のいかなる基によって置換されてもよい。)
【0013】
上記特許(出願)に開示された化合物は、本発明と類似しているが、いくつかの明らかな相違点がある。
【0014】
本発明の要約
本発明の目的は、非常に低い用量であらゆる種類の植物病害および害虫に対して生物学的活性を有する、アリールエーテル化合物を提供することであり、そしてその化合物は、農業に適用され、植物における、病害および害虫を防除することができる。
【0015】
本発明の詳細な記述は、次のとおりである。
本発明は、一般式I:
【0016】
【化20】

【0017】
(式中:Xは、O、SまたはNRより選択され;
【0018】
は、CHまたは
【0019】
【化21】

【0020】
より選択され;Xが、
【0021】
【化22】

【0022】
より選択された場合、ピリミジン−4がOと結合し、ピリミジン−6がフェニルと結合し、
は、H、ハロ、NO、CN、CONH、CHCONH、CHCN;C−C12アルキル、C−C12ハロアルキル、C−C12アルコキシ、C−C12ハロアルコキシ、C−C12アルキルチオ、C−C12アルキルスルホニル、C−C12アルキルカルボニル、C−C12アルコキシC−C12アルキル、C−C12アルコキシカルボニル、C−C12アルコキシカルボニルC−C12アルキル、C−C12ハロアルコキシC−C12アルキル、置換もしくは非置換のアミノC−C12アルキルより選択され;
は、H、C−C12アルキル、C−C12ハロアルキル、C−C12アルコキシカルボニルまたはC−C12アルコキシカルボニルC−C12アルキルより選択され;
【0023】
Qは、以下の群:
【0024】
【化23】

【0025】
の1種より選択され
Qが、Q、Q、QもしくはQより選択され、X=CHである場合、Arは、置換もしくは非置換の5員環ヘテロアリールより選択され;Q=Q、X
【0026】
【化24】

【0027】
の場合、またはQ=Q、X=CHの場合、Arは、置換もしくは非置換のアリール、ヘテロアリールより選択され;置換基が、ハロ、CN、NO、C−Cアルキル、C−Cアルコキシ、C−Cアルキルチオ、C−Cアルキルスルホニル、C−Cアルコキシカルボニル、C−Cハロアルコキシ、置換アリールまたは置換アロキシルより選択される)
を有するアリールエーテル化合物およびその立体異性体を提供する。
【0028】
本発明の一般式Iの好ましい化合物は:
が、O、SまたはNRより選択され;
が、CHまたは
【0029】
【化25】

【0030】
より選択され;
が、H、ハロ、NO、CN、CONH、CHCONH、CHCN;C−Cアルキル、C−Cハロアルキル、C−Cアルコキシ、C−Cハロアルコキシ、C−Cアルキルチオ、C−Cアルキルスルホニル、C−Cアルキルカルボニル、C−CアルコキシC−Cアルキル、C−Cアルコキシカルボニル、C−CアルコキシカルボニルC−Cアルキル、C−CハロアルコキシC−Cアルキル、置換もしくは非置換のアミノC−Cアルキルより選択され;
が、H、C−Cアルキル、C−Cハロアルキル、C−CアルコキシカルボニルまたはC−CアルコキシカルボニルC−Cアルキルより選択され;
Qが、Q、Q、QもしくはQより選択され、X=CHである場合、Arが、置換もしくは非置換の5員環ヘテロアリールより選択され;Q=Q、X
【0031】
【化26】

【0032】
の場合、またはQ=Q、X=CHの場合、Arが、置換もしくは非置換のアリール、ヘテロアリールより選択され;置換基が、ハロ、CN、NO、C−Cアルキル、C−Cアルコキシ、C−Cアルキルチオ、C−Cアルキルスルホニル、C−Cアルコキシカルボニル、C−Cハロアルコキシ、置換フェニルまたは置換フェノキシより選択される
である。
【0033】
さらに、本発明の一般式Iの好ましい化合物は:
が、OまたはNRより選択され;
が、CHまたは
【0034】
【化27】

【0035】
より選択され;
が、H、ハロ、NO、CN、CONH、CHCONH、CHCN;C−Cアルキル、C−Cハロアルキル、C−Cアルコキシ、C−Cハロアルコキシ、C−Cアルキルチオ、C−Cアルキルスルホニル、C−Cアルキルカルボニル、C−CアルコキシC−Cアルキル、C−Cアルコキシカルボニル、C−CアルコキシカルボニルC−Cアルキル、C−CハロアルコキシC−Cアルキル、置換もしくは非置換のアミノC−Cアルキルより選択され;
が、H、C−Cアルキル、C−Cハロアルキル、C−CアルコキシカルボニルまたはC−CアルコキシカルボニルC−Cアルキルより選択され;
Qが、Q、Q、QもしくはQより選択され、X=CHである場合、Arが、置換もしくは非置換のフラン、チオフェンまたはチアゾールより選択され;Q=Q、X
【0036】
【化28】

【0037】
の場合、またはQ=Q、X=CHの場合、Arが、置換もしくは非置換のフェニル、ピリジン、フラン、チオフェンまたはチアゾールより選択され;置換基が、ハロ、CN、NO、C−Cアルキル、C−Cアルコキシ、C−Cアルキルチオ、C−Cアルキルスルホニル、C−Cハロアルコキシ、置換フェニルまたは置換フェノキシより選択されてもよい
である。
【0038】
本発明の一般式Iのさらに好ましい化合物は:
が、OまたはNRより選択され;
が、CHまたは
【0039】
【化29】

【0040】
より選択され;
が、H、Cl、Br、F、NO、CHCNまたはC−Cアルキルより選択され;
が、H、C−Cアルキル、C−Cハロアルキル、C−CアルコキシカルボニルまたはC−CアルコキシカルボニルC−Cアルキルより選択され;
Qが、Q、Q、QもしくはQより選択され、X=CHである場合、Arが、置換もしくは非置換のフラン、チオフェンまたはチアゾールより選択され;
Q=Q、X
【0041】
【化30】

【0042】
の場合、またはQ=Q、X=CHの場合、Arが、置換もしくは非置換のフェニル、ピリジン、フラン、チオフェンまたはチアゾールより選択され;置換基が、ハロ、CN、NO、C−Cアルキル、C−Cアルコキシ、C−Cアルキルチオ、C−Cハロアルコキシ、クロロフェニルまたはクロロフェノキシより選択されてもよい
である。
【0043】
本発明の一般式Iの最も好ましい化合物は:
が、OまたはNRより選択され;
が、CHまたは
【0044】
【化31】

【0045】
より選択され;
が、Hまたはメチルより選択され;
が、H、メチルまたはイソプロピルより選択され;
Qが、Q、Q、QもしくはQより選択され、X=CHである場合、Arが、置換もしくは非置換のフランまたはチオフェンより選択され;Q=Q、X
【0046】
【化32】

【0047】
の場合、またはQ=Q、X=CHの場合、Arが、置換もしくは非置換のフェニル、ピリジン、フランまたはチオフェンより選択され;置換基が、ハロ、C−Cアルキル、C−Cアルコキシ、C−CアルキルチオまたはC−Cハロアルコキシより選択されてもよい
である。
【0048】
以下は、一般式Iにおける用語の意味である。
全ての置換基に関連するその非置換基は、Hである。
アミノは、C−Cアルキル、C−Cアルコキシ、ハロC−Cアルキル、ハロC−Cアルコキシ、ハロ、NOまたはCNなどより選択される、1〜2個の基により置換されてもよい。
フェニル、ベンジル、フェノキシ、ベンジルオキシは、アルキル、アルコキシ、ハロアルキル、ハロアルコキシ、ハロ、NOまたはCNなどより選択される、1〜5個の基より置換されてもよい。
【0049】
ハロゲンまたはハロは、フッ素、塩素、臭素またはヨウ素である。
アルキルは、メチル、エチル、プロピル、イソプロピルまたはtert−ブチルのような、直鎖状または分岐鎖状のアルキルの意味として理解されることである。
【0050】
ハロアルキルは、クロロメチル、ジクロロメチル、トリクロロメチル、フルオロメチル、ジフルオロメチル、トリフルオロメチルのように、水素原子が、全てまたは部分的にハロゲンと置換され得る、直鎖状または分岐鎖状のアルキルをいう。
【0051】
アルコキシは、酸素原子によって構造に結合されている、直鎖状または分岐鎖状のアルキルをいう。
【0052】
ハロアルコキシは、クロロメトキシ、ジクロロメトキシ、トリクロロメトキシ、フルオロメトキシ、ジフルオロメトキシ、トリフルオロメトキシ、クロロフルオロメトキシまたはトリフルオロエトキシのように、水素原子が、全てまたは部分的にハロゲンによって置換され得る、直鎖状または分岐鎖状のアルコキシをいう。
【0053】
アルケニルは、ビニルまたはアリルのように、直鎖状または分岐鎖状の、いかなる位置でも二重結合を有するものをいう。置換されたアルケニルは、いかなる基で、いかなる位置にも置換されるアリールビニルを包含する。
【0054】
アルキニルは、直鎖状または分岐鎖状の、いかなる位置でも三重結合を有するものをいう。例えば、エチニル、プロピニルのようなものである。置換されたアルキニルは、いかなる基で、いかなる位置にも置換されるアリールエチニルを包含する。
【0055】
アリールならびにアリールアルキル、アリールアルケニル、アリールアルキニル、アリールオキシおよびアリールオキシアルキルにおけるアリールは、フェニルまたはナフチルを包含する。
【0056】
本発明におけるヘテロアリールは、1個以上のN、O、Sヘテロ原子を含む5員環もしくは6員環をいう。例えば、ピリジン、フラン、ピリミジン、ピラジン、ピリダジン、トリアジン、キノリンまたはベンゾフランのようなものである。
【0057】
C=CまたはC=Nが、異なる置換された基と結合するために、本発明の化合物が、幾何異性体(異なる異性体は、ZおよびEによってそれぞれ表される)を形成し得る。Z異性体およびE異性体、ならびにいかなる割合におけるそれらの混合物をも、本発明において包含される。
【0058】
本発明は、表1中の以下の化合物によって説明されるが、それによって限定されるものではない。
【0059】
【表1】



















【0060】
本発明はまた、式Iを有する化合物の製造方法も含む。
【0061】
一般式Iを有する化合物およびそれらの立体異性体は、塩基の存在下で、ヒドロキシ基を含有し、一般式IIIを有するアゾール化合物と、一般式IVを有するハロメチルベンゼンとの反応によって製造することができる:
【0062】
【化33】

【0063】
式中:Rは、ClまたはBrのような脱離基であり、その他の基は、前記に定義されたとおりである。
【0064】
上述の適切な溶媒は、テトラヒドロフラン、アセトニトリル、トルエン、キシレン、ベンゼン、DMF、DMSO、アセトンまたはブタノンなどより選択され得る。
【0065】
上述の適切な塩基は、水酸化カリウム、水酸化ナトリウム、炭酸ナトリウム、炭酸カリウム、炭酸水素ナトリウム、トリエチルアミン、ピリジン、ナトリウムメトキシド、ナトリウムエトキシド、水素化ナトリウム、カリウムまたはナトリウムtert−ブトキシドなどより選択され得る。
【0066】
上述の適切な温度は、室温から溶媒の沸点までであり、標準的な温度は、20〜100℃である。
【0067】
反応は、30分〜20時間後、一般に1〜10時間後に終了し得る。
【0068】
一般式IIIの中間体は、公知の方法に従って、一般式IIの中間体と、(置換された)ヒドラジンまたはヒドロキシルアミンとの反応により製造できる。一般式IIの中間体は、購入または、米国特許第3781438号、CN1257490、WO9615115等を参照して、公知の方法に従って製造することができる。
【0069】
一般式IVを有する中間体は、米国特許第4723034号および米国特許第5554578号等を参照して、公知の方法に従って製造することができる。
【0070】
【化34】

【0071】
本発明の化合物は、広いスペクトルの殺菌活性を有し、卵菌、担子菌、子嚢菌病原体および不完全菌類により引き起こされるすべての植物における病気を防除するために使用でき、それはまた、高活性のため、非常に低い用量で良好な防除効果をも提供する。これらの化合物は、浸透活性を有し、土壌および葉の殺菌剤として使用できる。それらは、キュウリべと病、キュウリ灰色かび病、キュウリ炭疽病、キュウリうどんこ病、トマト輪紋病、トマト疫病、トウガラシ(ピーマン)の疫病、ブドウべと病、ブドウ白腐病、リンゴ輪腐病、リンゴ斑点落葉病、イネ紋枯病、イネいもち病、コムギ赤さび病、コムギ葉枯病、コムギうどんこ病、アブラナ菌核病、トウモロコシごま葉枯病の充分な防除を提供できる。
【0072】
本発明の化合物のいくつかは、非常に良好な殺虫および殺ダニ活性を有し、害虫類およびダニ類を防除することに使用され得る。
【0073】
本発明はまた、殺虫剤および殺菌剤の組成物を提供し、組成物の活性成分は、一般式Iを有する化合物、および農業において受け入れられるそれらの担体であり、ここで、活性成分は、総量の0.1〜99重量%で存在する。
【0074】
本発明は、さらに、それらの上記組成物の製造方法を提供する。一般式Iの化合物とそれらの担体が混合される。上記組成物は、単一成分の化合物または本発明のいくつかの成分を有する化合物の混合物であり得る。
【0075】
本発明における担体の必要条件は、下記に一致する。すなわち、それは、活性成分と調製された後、担体にとって処置される部位に適用することが容易なことである。例えば、部位が、植物、種子もしくは土壌であり、または貯蔵、輸送もしくは作業にとって好都合な場所であることができる。担体は、固体か液体であり得、通常、圧力下で気体状態から変わる液体を含む。そして、殺虫、殺菌の組成物を調製するために使用される担体が適用される。
【0076】
適切な固体担体は、例えば、天然もしくは合成クレイまたはシリケート〔例えば、けいそう土、タルク、ケイ酸アルミニウムマグネシウム、ケイ酸アルミニウム(カオリン)、モンモリロナイトおよび雲母〕;炭酸カルシウム;硫酸カルシウム;硫酸アンモニウム;合成酸化ケイ素および合成ケイ酸カルシウムまたはケイ酸アルミニウム;炭素または硫黄のような元素;天然および合成樹脂〔例えば、クマロン樹脂、ポリ塩化ビニル、またはスチレン重合体または共重合体〕;固体ポリクロロフェノール類;瀝青;ロウ、蜜ロウまたはパラフィンを包含する。
【0077】
適切な液体担体は、水、イソプロパノールまたはアルコールのようなアルコール類;アセトン、メチルエチルケトン、メチルイソプロピルケトンまたはシクロヘキサノンのようなケトン類;エーテル類;ベンゼン、トルエン、キシレンのような芳香族化合物類;ケロシンまたは鉱油のような石油留分;四塩化炭素、四塩化エチレンまたは三塩化エチレンのような塩素化脂肪族炭化水素を包含する。一般に、これらの異なる液体の混合物は、多くの場合、適切である。
【0078】
殺虫剤および殺菌剤の組成物は、多くの場合、適用前の使用者によってその後に希釈される高い濃度に処方され、輸送される。少量の界面活性剤の存在は、この希釈の工程を容易にする。したがって、好ましくは、本発明による組成物において、少なくとも1個の担体は、界面活性剤である。例えば、組成物は、少なくとも2個の担体(ここで、少なくとも1個が界面活性剤である)を含むことができる。
【0079】
界面活性剤は、乳化剤、分散剤または湿潤剤であってもよい。それは、非イオン性でもイオン性であってもよい。適切な界面活性剤の例は、ポリアクリル酸類およびリグニンスルホン酸類のナトリウム塩またはカルシウム塩;分子中に少なくとも12個の炭素原子を含む、脂肪酸、または脂肪族アミンもしくはアミドとエチレンオキシドおよび/またはプロピレンオキシドとの縮合生成物;グリコール、ソルビンアルコール、スクロースまたはペンタエリトリトールの脂肪酸エステル、ならびにこれらとエチレンオキシドおよび/またはプロピレンオキシドとの縮合物;脂肪アルコールあるいは、p−オクチルフェノールまたはp−オクチルクレゾールのようなアルキルフェノールと、エチレンオキシドおよび/またはプロピレンオキシドとの縮合生成物;これらの縮合生成物の硫酸塩またはスルホン酸塩;分子中に少なくとも10個の炭素原子を含む、硫酸エステルまたはスルホン酸エステルのアルカリ金属塩またはアルカリ土類金属塩(好ましくは、ナトリウム塩)、例えば、ラウリル硫酸ナトリウム、第二級アルキル硫酸ナトリウム、硫酸化カストル油のナトリウム塩、およびドデシルベンゼンスルホン酸ナトリウムのようなアルキルアリールスルホン酸ナトリウムを含有する。
【0080】
本発明による組成物および剤形の例は、水和剤、粉剤、顆粒、水溶液、乳化できる濃縮物、乳剤、懸濁濃縮物、エアロゾル組成物、または燻蒸剤である。水和剤は、通常、活性成分を25、50または75重量%含有し、そして通常、固体の不活性担体に加えて、分散剤3〜10重量%を含み、必要に応じて、安定剤および/または浸透剤もしくは粘着剤のようなその他の添加物0〜10重量%を含有する。粉剤は、通常、分散剤を除いて、水和剤のそれと同様な組成を有する粉末濃縮物として処方され、固体担体でさらに希釈され通常、活性成分0.5〜10%を含む組成を与える。顆粒は、通常、10〜100BSメッシュ(1.676〜0.152mm)の間のサイズを有するように調製され、凝集または含浸技術により製造され得る。一般に、顆粒は、活性成分0.5〜75重量%、および安定剤、界面活性剤、徐放化変性剤のような添加物0〜10%を含有する。
【0081】
いわゆる「乾燥流動性(flowable)粉末」は、比較的高濃度の活性成分を有する、比較的小さい顆粒からなる。乳化できる濃縮物は、通常、溶媒に加え、および必要に応じて、共溶媒に加えて、活性成分1〜50重量/容量(w/v)%、乳化剤2〜20w/v%ならびに安定剤、浸透剤および腐食防止剤のような他の添加物0〜20w/v%を含有する。懸濁濃縮物は、通常、活性成分10〜75重量%、分散剤0.5〜15重量%、消泡剤、腐食防止剤、安定剤、浸透剤または粘着剤のような他の添加物0.1〜10重量%を含有する。
【0082】
水性分散剤および乳剤(例えば、本発明水和剤または濃縮物を水で希釈することにより得られた組成物)はまた、本発明の範囲内にある。上記乳剤は、油中水型または水中油型であってもよい。
【0083】
1種以上の他の殺菌剤を添加する組成物は、一般式Iを有する単一の化合物より、より広いスペクトル活性を有する。そのうえ、他の殺菌剤は、一般式Iを有する化合物の殺菌活性について、相乗効果を有してもよい。一般式Iを有する化合物はまた、他の殺虫剤と、またはもう一方の殺菌剤および他の殺虫剤と、同時に使用することができる。
【0084】
詳細な本発明の記述
以下の実施例は、本発明の例証である。
【0085】
製造実施例
【0086】
実施例1 化合物2の製造
【0087】
【化35】

【0088】
メチル 3−(4−クロロフェニル)−3−オキソプロノエート2.12gを、メタノール 10mlに溶解して、溶液を加熱還流した。わずかに過剰なメチルヒドラジンを溶液に滴下し、3時間後、反応を薄層クロマトグラフィーにより追跡して、反応後、溶液を濃縮し、冷却し、結晶を得て、濾過した。残渣をメタノールで洗浄し、乾燥して、3−(4−クロロフェニル)−1−メチル−1H−ピラゾール−5−オール(化合物III−1)の結晶1.5gを得た。
上記結晶0.5gをDMF 5mlに溶解し、NaH 0.17gを溶液に加えた。ついで、溶液を30分間撹拌した。化合物IV−10.72g加え、混合物を撹拌し、40℃まで加熱した。3時間後、反応を薄層クロマトグラフィーにより追跡し、反応後、反応混合物を飽和ブライン 50mlに注ぎ、酢酸エチル 60mlで3回抽出した。合わせた有機抽出液を乾燥し、濃縮した。これをシリカゲルのカラムクロマトグラフィーに付して、油状物(化合物2)0.56gを得た。
【0089】
【表2】

【0090】
実施例2 化合物21の製造
【0091】
【化36】

【0092】
NaH(純度60%)0.15gをフラスコに満たし、石油エーテルで洗浄し、DMF 5mlおよび化合物III−2(CN1257490Aによって調製された)1.0g(を加えた)。室温で2分間撹拌後、化合物IV−1 1.4gを加え、反応温度を60℃まで上昇した。2時間後、反応を薄層クロマトグラフィーにより追跡し、反応後、反応混合物を飽和ブライン 50mlに注ぎ、酢酸エチル 100mlで3回抽出した。合わせた有機抽出液を乾燥し、濃縮した。粗生成物をシリカゲルのカラムを通して精製して、油状物(化合物21)0.95gを得た。
【0093】
【表3】

【0094】
実施例3 化合物89の製造
【0095】
【化37】

【0096】
米国特許第3781438号の方法に従って、メチル 3−(4−メチルフェニル)−3−オキソプロノエート2gをメタノールに溶解し、わずかに過剰な塩酸ヒドロキシルアミンおよび当量の水酸化ナトリウムを加えて、混合物を加熱還流した。3時間後、反応を薄層クロマトグラフィーにより追跡して、反応後、水を反応混合物に加えて、酢酸エチルで抽出した。合わせた有機抽出液を乾燥し、濃縮して、3−(4−メチルフェニル)イソオキサゾール−5−オール(化合物III−3)を固体として得た。
【0097】
上記化合物III−3 1gをDMFに溶解し、NaH 0.45gを溶液に加え、そして溶液を30分間撹拌した。化合物IV−1 1.7g加え、混合物を50℃まで加熱し、6時間撹拌し、反応を薄層クロマトグラフィーにより追跡し、反応後、反応混合物を飽和ブライン 50mlに注入ぎ、酢酸エチル 100mlで3回抽出した。合わせた有機抽出液を乾燥し、濃縮し、粗生成物をシリカゲルのカラムを通して精製して、油状物(化合物99)1.5gを得た。
【0098】
実施例4 化合物121の製造
【0099】
【化38】

【0100】
化合物III−1 1.0g、化合物IV−2 1.7g(WO 9807707、WO 9208703によって調製した)、炭酸カリウム 2.1gをDMF 15mlに加え、反応混合物を70〜80℃まで加熱し、7時間後、反応を薄層クロマトグラフィーにより追跡し、反応後、反応混合物を飽和ブライン 100mlに注ぎ、酢酸エチル 100mlで3回抽出した。合わせた有機抽出液を乾燥し、濃縮し、粗生成物をシリカゲルのカラムを通して精製して、油状物(化合物121)1.1gを得た。
【0101】
他の化合物は、上記実施例によって製造された。
【0102】
本発明の表1において、一般式Iを有するいくつかの化合物の物理的および化学的特性、ならびにHNMRスペクトル(HNMR、300Hz、内部標準:TMS、溶媒CDCl)は、下記のとおりである:
【0103】
【表4】



【0104】
処方実施例 100%活性成分(重量/重量%)に基づく。
【0105】
実施例5 35%乳剤濃縮物
化合物2(97.2%) 35%
亜リン酸 10%
エチレンオキシ脂肪酸グリセリンエステル 15%
シクロヘキサノン 補って100%にする
亜リン酸をシクロヘキサノンに溶解し、そして化合物2およびエチレンオキシ脂肪酸グリセリンエステルを加えて、透明溶液の形で、乳化物を最終的に得る。
【0106】
実施例6 60%水和剤
化合物64(98.4%) 60%
ドデシルナフタレン硫酸ナトリウム 2%
リグノスルホン酸ナトリウム 9%
カオリン 補って100%にする
化合物64、ドデシルナフタレン硫酸ナトリウム、リグノスルホン酸ナトリウムおよびカオリン(全て固体成分)をよく混合し、粒径が標準に達するまで粉砕する。
【0107】
実施例7 30%水性懸濁液
化合物121(96.6%) 30%
ドデシルナフタレン硫酸ナトリウム 4%
ヘミセルロース 2%
エポキシプロパン 8%
水 補って100%にする
化合物121、加えるべき水の量の80%、およびドデシルナフタレン硫酸ナトリウムの混合物を、ミル(1mmボール)中で粉砕する。他の成分を残りの20%の水に溶解し、撹拌しながら加えて、30%の水性懸濁液を得る。
【0108】
実施例8 25%懸濁−乳化濃縮物
化合物11(純度96.2%) 25%
ポリエチレンオキシアルキルプロピルエーテル 2.5%
ポリオキシエチレンドデシルリン酸エステル 4%
エチレンオキシ脂肪酸グリセリンエステル 2%
ドデシルベンゼン硫酸カルシウム 1.5%
シクロヘキサノン 30%
石油留分 補って100%にする
化合物11を、加えるべき溶媒(シクロヘキサノンおよび石油留分)の量の80%に溶解し、そして乳化剤(ポリオキシエチレンドデシルリン酸エステル、エチレンオキシ脂肪酸グリセリンエステルおよびドデシルベンゼン硫酸カルシウム)ならびに分散剤(2,3−エポキシプロピルエポキシアルキル共重合体2.5重量%)を加え、混合物を完全に撹拌して、ミル(1mmボール)中で粉砕する。そして、残りの20%の溶媒を加える。
【0109】
生物学的試験
【0110】
実施例9 殺菌活性の測定
選択された化合物の植物病害に対する殺菌活性の測定を、以下の手順により実施した。
実験用化合物の保護作用および治療作用を、全草を用いて試験する。技術試料を少量のアセトンに溶解して、0.1% Tween 80を含む水を用いて、所望の濃度に希釈した。保護方法のために、試料液を鉢植え植物に吹きかけた。病原体植菌を24時間後に実施し、そして植物を効果があるように恒温および水分を含む栽培箱において維持した。未処置の植物を望ましい疾病重症度下においた(およそ1週間後)、評価を目視観察により実施した。菌を植菌した試験植物に、化合物の溶液を4日間吹きつけて、3〜4日間温室中で培養する。治療活性を、病害の対照植物の指標に基づいて評価する。
【0111】
試験結果の一部
500mg/Lにおいて、化合物16は、コムギうどんこ病(BLumeria graminis)に対して100%防除を示し、化合物1、15、26、185、367は、80%以上を示した。500mg/Lにおいて、化合物1、8、15、194、367、415は、キュウリべと病(Pseudoperonospora cubenis)に対して100%防除を示し、化合物11、391は、90%を示した。
500mg/Lにおいて、化合物21は、キュウリ灰色かび病(Botrytis cinerea)およびコムギうどんこ病に対して100%防除を示した。
500mg/Lにおいて、化合物10、20、63、78は、キュウリべと病およびコムギうどんこ病に対して100%防除を示した。
25mg/Lにおいて、化合物15、20、63、78は、キュウリべと病に対して100%防除を示した。12.5mg/Lにおいて、それらは、コムギうどんこ病に対して95%以上の防除を示した。
100mg/Lにおいて、化合物63は、キュウリ炭疽病(Colletotrichum lagenarium)に対して100%防除を示し、1.56mg/Lにおいて、それはなお100%を示した。
化合物63は、イネいもち病(Pyricularia oryzae)、トマト疫病(Phytophthora infestans)、キュウリべと病(Pseudoperonospora cubensis)、コムギうどんこ病、キュウリ炭疽病(Colletotrichum lagenarium)、キュウリうどんこ病(Sphaerotheca fuliginea)、イネ紋枯病(Rhizoctonia solani)に対して優れた活性を示し、キュウリ黒星病(Cladosporium cucumerinum)、リンゴ腐らん病(apple alternaria rot: Valsa mali)、ナタネ菌核病(Sclerotinia sclerotiorum)に対して良好な活性を示し、トマトサーコスポラ葉かび病(Fulvia fulva)、トウモロコシごま葉枯病(Helminthosporium maydis)、コムギ赤かび病(Fusarium graminearum)に対して中程度の活性を示した。
イネ紋枯病およびコムギうどんこ病に対する化合物63の結果を、表2〜4に記載する。
【0112】
【表5】

【0113】
【表6】

【0114】
【表7】

【0115】
実施例10 殺虫および殺ダニ活性の測定
選択された化合物の殺虫および殺ダニ活性の測定を、以下の手順により実施した。
技術試料を混合溶媒(アセトン:メタノール=1:1)に溶解して、0.1%のtween80を含む水を用いて所望の濃度に希釈した。
アワヨトウ(Leucania separata)、コナガ(Plutella xylostella)およびイエカ属(Culex pipiens pallens)、モモアカアブラムシ(Myzus persicae)およびダニ類(Tetranychus cinnabarinus)の二齢幼虫を、生物実験に使用した。方法は、エアブラシによる噴霧、または浸漬(イエカ属の幼虫)のいずれかを用いた。試験液(0.5mL)を圧力10psi(約0.7kg/cm2)で噴霧した。死亡率を2日後に測定した。
【0116】
試験結果の一部
600mg/Lにおいて、化合物15、21、63、64は、アワヨトウ、コナガ、モモアカアブラムシおよびイエカの85%以上の防除を示した。
200mg/Lにおいて、化合物15は、モモアカアブラムシの90%防除を示し、化合物63はコナガの100%防除を示した。

【特許請求の範囲】
【請求項1】
式(I):
【化1】


(式中:
は、O、SまたはNRより選択され;
は、CHまたは
【化2】


より選択され;Xが、
【化3】


より選択される場合、ピリミジン−4がOと結合し、ピリミジン−6がフェニルと結合し;
は、H、ハロ、NO、CN、CONH、CHCONH、CHCN;C−C12アルキル、C−C12ハロアルキル、C−C12アルコキシ、C−C12ハロアルコキシ、C−C12アルキルチオ、C−C12アルキルスルホニル、C−C12アルキルカルボニル、C−C12アルコキシC−C12アルキル、C−C12アルコキシカルボニル、C−C12アルコキシカルボニルC−C12アルキル、C−C12ハロアルコキシC−C12アルキル、置換もしくは非置換のアミノC−C12アルキルより選択され;
は、H、C−C12アルキル、C−C12ハロアルキル、C−C12アルコキシカルボニルまたはC−C12アルコキシカルボニルC−C12アルキルより選択され;
Qは、以下の群:
【化4】


の1種より選択され、
Qが、Q、Q、QもしくはQより選択され、X=CHである場合、Arは、置換もしくは非置換の5員環ヘテロアリールより選択され;Q=Q、X
【化5】


の場合、またはQ=Q、X=CHの場合、Arは、置換もしくは非置換のアリール、ヘテロアリールより選択され;置換基が、ハロ、CN、NO、C−Cアルキル、C−Cアルコキシ、C−Cアルキルチオ、C−Cアルキルスルホニル、C−Cアルコキシカルボニル、C−Cハロアルコキシ、置換アリールまたは置換アロキシルから選択される)
を有することを特徴とするアリールエーテル化合物およびその立体異性体。
【請求項2】
一般式(I)中:
が、O、SまたはNRより選択され;
が、CHまたは
【化6】


より選択され;
が、H、ハロ、NO、CN、CONH、CHCONH、CHCN;C−Cアルキル、C−Cハロアルキル、C−Cアルコキシ、C−Cハロアルコキシ、C−Cアルキルチオ、C−Cアルキルスルホニル、C−Cアルキルカルボニル、C−CアルコキシC−Cアルキル、C−Cアルコキシカルボニル、C−CアルコキシカルボニルC−Cアルキル、C−CハロアルコキシC−Cアルキル、置換もしくは非置換のアミノC−Cアルキルより選択され;
が、H、C−Cアルキル、C−Cハロアルキル、C−CアルコキシカルボニルまたはC−CアルコキシカルボニルC−Cアルキルより選択され;
Qが、Q、Q、QもしくはQより選択され、X=CHである場合、Arが、置換もしくは非置換の5員環ヘテロアリールより選択され;Q=Q、X
【化7】


の場合、またはQ=Q、X=CHの場合、Arが、置換もしくは非置換のアリール、ヘテロアリールより選択され;置換基が、ハロ、CN、NO、C−Cアルキル、C−Cアルコキシ、C−Cアルキルチオ、C−Cアルキルスルホニル、C−Cアルコキシカルボニル、C−Cハロアルコキシ、置換フェニルまたは置換フェノキシより選択される
ことを特徴とする、請求項1記載の化合物。
【請求項3】
一般式(I)中:
が、OまたはNRより選択され;
が、CHまたは
【化8】


より選択され;
が、H、ハロ、NO、CN、CONH、CHCONH、CHCN;C−Cアルキル、C−Cハロアルキル、C−Cアルコキシ、C−Cハロアルコキシ、C−Cアルキルチオ、C−Cアルキルスルホニル、C−Cアルキルカルボニル、C−CアルコキシC−Cアルキル、C−Cアルコキシカルボニル、C−CアルコキシカルボニルC−Cアルキル、C−CハロアルコキシC−Cアルキル、置換もしくは非置換のアミノC−Cアルキルより選択され;
が、H、C−Cアルキル、C−Cハロアルキル、C−CアルコキシカルボニルまたはC−CアルコキシカルボニルC−Cアルキルより選択され;
Qが、Q、Q、QもしくはQより選択され、X=CHである場合、Arが、置換もしくは非置換のフラン、チオフェンまたはチアゾールより選択され;Q=Q、X
【化9】


の場合、またはQ=Q、X=CHの場合、Arが、置換もしくは非置換のフェニル、ピリジン、フラン、チオフェンまたはチアゾールより選択され;置換基が、ハロ、CN、NO、C−Cアルキル、C−Cアルコキシ、C−Cアルキルチオ、C−Cアルキルスルホニル、C−Cハロアルコキシ、置換フェニルまたは置換フェノキシより選択される
ことを特徴とする、請求項2記載の化合物。
【請求項4】
一般式(I)中:
が、OまたはNRより選択され;
が、CHまたは
【化10】


より選択され;
が、H、Cl、Br、F、NO、CHCNまたはC−Cアルキルより選択され;
が、H、C−Cアルキル、C−Cハロアルキル、C−CアルコキシカルボニルまたはC−CアルコキシカルボニルC−Cアルキルより選択され;
Qが、Q、Q、QもしくはQより選択され、X=CHである場合、Arが、置換もしくは非置換のフラン、チオフェンまたはチアゾールより選択され;
Q=Q、X
【化11】


の場合、またはQ=Q、X=CHの場合、Arが、置換もしくは非置換のフェニル、ピリジン、フラン、チオフェンまたはチアゾールより選択され;置換基が、ハロ、CN、NO、C−Cアルキル、C−Cアルコキシ、C−Cアルキルチオ、C−Cハロアルコキシ、クロロフェニルまたはクロロフェノキシより選択される
ことを特徴とする、請求項3記載の化合物。
【請求項5】
一般式(I)中:
が、OまたはNRより選択され;
が、CHまたは
【化12】


より選択され;
が、Hまたはメチルより選択され;
が、H、メチルまたはイソプロピルより選択され;
Qが、Q、Q、QもしくはQより選択され、X=CHである場合、Arが、置換もしくは非置換のフランまたはチオフェンより選択され;Q=Q、X
【化13】


の場合、またはQ=Q、X=CHの場合、Arが、置換もしくは非置換のフェニル、ピリジン、フランまたはチオフェンより選択され;置換基が、ハロ、C−Cアルキル、C−Cアルコキシ、C−CアルキルチオまたはC−Cハロアルコキシより選択される
ことを特徴とする、請求項4記載の化合物。
【請求項6】
一般式(I)を有する化合物が、塩基の存在下で、ヒドロキシ基を含有し、一般式(III)を有するアゾール化合物と、一般式(IV)を有するハロメチルベンゼンとの反応により製造されることを有することを特徴とする、
【化14】


(式中:Rは、ClまたはBrのような脱離基である)
請求項1〜5のいずれか1項記載の化合物。
【請求項7】
植物における害虫類を防除することを特徴とする、請求項1記載の、一般式(I)を有する化合物の使用。
【請求項8】
植物における菌類を防除することを特徴とする、請求項1記載の、一般式(I)を有する化合物の使用。
【請求項9】
請求項1記載の、一般式(I)を有する化合物を活性成分として含み、組成物中の活性成分の重量%が、0.1%〜99%であることを特徴とする、殺菌組成物および殺虫組成物。

【公表番号】特表2008−545664(P2008−545664A)
【公表日】平成20年12月18日(2008.12.18)
【国際特許分類】
【出願番号】特願2008−512671(P2008−512671)
【出願日】平成18年5月15日(2006.5.15)
【国際出願番号】PCT/CN2006/000971
【国際公開番号】WO2006/125370
【国際公開日】平成18年11月30日(2006.11.30)
【出願人】(507389565)シノケム・コーポレーション (5)
【氏名又は名称原語表記】SINOCHEM CORPORATION
【出願人】(506156768)瀋陽化工研究院 (7)
【Fターム(参考)】