説明

アルカリ電池

【課題】 放電性能を向上させつつ、過放電によるガス発生を抑制し、耐漏液性に優れたアルカリ電池を提供する。
【解決手段】 アルカリ電池が、正極活物質として二酸化マンガンおよびオキシ水酸化ニッケルを含む正極と、負極活物質として亜鉛を含む負極と、前記正極と負極との間に配されるセパレータと、アルカリ電解液とを具備し、前記オキシ水酸化ニッケルの平均ニッケル価数が3.05〜3.15であり、かつ前記正極の電気容量に対する前記負極の電気容量の比が1.0〜1.2である。

【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
本発明は、正極活物質に二酸化マンガンおよびオキシ水酸化ニッケルを用いたアルカリ電池に関する。
【背景技術】
【0002】
アルカリ電池は、正極端子を兼ねる正極ケースの中に、正極ケースに密着して円筒状の正極合剤を配置し、その中央にセパレータを介してゲル状負極を配置した構造を有する。近年、この電池が用いられる機器の負荷が増大しているため、強負荷放電特性に優れたアルカリ電池が要望されている。
【0003】
そこで、強負荷放電特性の向上に対して、アルカリ電池の正極合剤にオキシ水酸化ニッケルを混合することが検討されている。例えば、特許文献1では、正極活物質に、Al、Ca、Mg、Ti、Sc、Fe、Mn、Y、Yb、およびErからなる群より選択される少なくとも1種の元素と、Coと、Znとを含むオキシ水酸化ニッケルを用い、正極の電気容量に対する負極の電気容量の比を1.1以下にすることが提案されている。
【0004】
上記のように正極の電気容量に対する負極の電気容量の比を高くすることにより、放電性能を向上させることができる。しかし、正極に対する負極の電気容量比が高すぎると、過放電時のガス発生量が多くなり、漏液し易くなる。このため、特許文献1では、正極の電気容量に対する負極の電気容量の比を1.1以下に規制しており、放電性能の向上に限界がある。
また、特許文献1のオキシ水酸化ニッケルの平均ニッケル価数は3.00であり、過放電時のガス発生による漏液を十分に抑制することができないという問題があった。
【特許文献1】特開2003−242990号公報
【発明の開示】
【発明が解決しようとする課題】
【0005】
そこで、本発明では、放電性能を向上させつつ、過放電によるガス発生を抑制し、耐漏液性に優れたアルカリ電池を提供することを目的とする。
【課題を解決するための手段】
【0006】
本発明のアルカリ電池は、正極活物質として二酸化マンガンおよびオキシ水酸化ニッケルを含む正極と、負極活物質として亜鉛を含む負極と、前記正極と負極との間に配されるセパレータと、アルカリ電解液とを具備し、前記オキシ水酸化ニッケルの平均ニッケル価数が3.05〜3.15であり、かつ前記正極の電気容量に対する前記負極の電気容量の比が1.0〜1.2であることを特徴とする。
【0007】
前記オキシ水酸化ニッケル中にマンガンが0.5〜10mol%固溶しているのが好ましい。
前記二酸化マンガンとオキシ水酸化ニッケルとの重量比が、20〜90:80〜10であるのが好ましい。
前記二酸化マンガンとオキシ水酸化ニッケルとの重量比が、40〜70:60〜30であるのが好ましい。
【発明の効果】
【0008】
本発明によれば、放電性能を向上させつつ、過放電によるガス発生を抑制し、耐漏液性に優れたアルカリ電池を提供することができる。
【発明を実施するための最良の形態】
【0009】
本発明は、正極活物質として二酸化マンガンおよびオキシ水酸化ニッケルを含む正極と、負極活物質として亜鉛を含む負極と、前記正極と負極との間に配されるセパレータと、アルカリ電解液とを具備し、前記オキシ水酸化ニッケルの平均ニッケル価数が3.05〜3.15であり、かつ前記正極の電気容量に対する前記負極の電気容量の比(以下、負極容量/正極容量と表す)が1.0〜1.2であるアルカリ電池に関する。
上記の構成より、放電性能を向上させつつ、過放電によるガス発生を抑制し、耐漏液性を向上させることができる。
【0010】
負極容量/正極容量が1.0未満では、負極の電気容量が小さすぎるため、放電性能が低下する。一方、負極容量/正極容量が1.2を超えると、負極の電気容量に対して正極の電気容量が小さ過ぎるため、過放電時に水素ガスが発生し、電池内圧が上昇し、漏液し易くなる。
【0011】
オキシ水酸化ニッケルの平均ニッケル価数が3.05未満であると、オキシ水酸化ニッケルの単位重量あたりの容量(mAh/g)が低下するため、過放電時のガス発生量が多くなり、漏液し易くなる。一方、オキシ水酸化ニッケルの平均ニッケル価数が3.15を超えると、オキシ水酸化ニッケル中においてγ型の結晶構造の割合が増大し、強負荷放電特性が低下する。
【0012】
オキシ水酸化ニッケル中のマンガンの固溶量が0.5mol%未満であると、γ型の生成を容易にする効果を十分に発現することができない。一方、オキシ水酸化ニッケル中のマンガンの固溶量が10mol%を超えると、オキシ水酸化ニッケル中のニッケル量が相対的に減ることになり満足な電池容量を得るのが困難となる。これらの観点から、オキシ水酸化ニッケル中にマンガンが0.5〜10mol%固溶しているのが好ましい。
【0013】
オキシ水酸化ニッケルの平均ニッケル価数は、例えば、以下のような方法により求められる。
ジメチルグリオキシム法による重量法によりニッケル重量比率を求め、酸化還元滴定によりニッケルイオン量を求める。そして、ニッケルイオン量および上記で得られたニッケルの重量比率を用い、オキシ水酸化ニッケルの平均ニッケル価数を求めることができる。
オキシ水酸化ニッケルがマンガンを含む場合は、上記の方法に加えて、さらにICP発光分析によりマンガンの重量比率を求め、マンガンの価数を4価と仮定することにより、平均ニッケル価数を求めることができる。
【0014】
上記の構成において、正極活物質である二酸化マンガンとオキシ水酸化ニッケルとの混合重量比は、20〜90:80〜10が好ましい。過放電時のガス発生が抑制され、かつオキシ水酸化ニッケルによる優れた強負荷放電特性が得られる。さらに、好ましくは二酸化マンガンとオキシ水酸化ニッケルとの混合重量比は、40〜70:60〜30である。
【0015】
正極には、例えば、正極活物質としての二酸化マンガンおよびオキシ水酸化ニッケルと、導電剤としての黒鉛と、電解液とからなる正極合剤が用いられる。
負極には、例えば、ゲル化剤としてのポリアクリル酸ナトリウムと、負極活物質としての亜鉛粉末と、電解液とからなるゲル状負極が用いられる。
セパレータには、例えば、ポリビニルアルコール繊維およびレーヨン繊維を主体として混抄した不織布が用いられる。
【実施例】
【0016】
(1)正極合剤の作製
正極活物質としての二酸化マンガンおよびオキシ水酸化ニッケルと、導電剤としての黒鉛と、電解液とを、50:50:6:1の重量比で混合した後、フレーク状に圧縮成型した。ついでフレーク状の正極合剤を粉砕して顆粒状とし、これを篩によって分級し、10〜100メッシュのものを中空円筒状に加圧成型してペレット状の正極合剤を得た。なお、電解液には、38重量%の水酸化カリウムおよび2重量%の酸化亜鉛を含むアルカリ水溶液を用いた。
【0017】
(2)ゲル状負極の作製
上記と同様の電解液、ゲル化剤としてのポリアクリル酸ナトリウム、および負極活物質としての亜鉛粉末を重量比100:2.5:200の割合で混合し、ゲル状負極を得た。
【0018】
(3)アルカリ電池の組み立て
以下に示す手順で、図1に示す構造の単3形アルカリ電池を作製した。図1は、アルカリ電池の一部を断面とした正面図である。
電池ケース1内に上記で得られた正極合剤を2個挿入し、加圧治具により正極合剤2を再成型して電池ケース1の内壁に密着させた。そして、電池ケース1内に配置された正極合剤2の中央に有底円筒形のセパレータ4を配置し、セパレータ4内へ上記と同様の電解液を所定量注入した。所定時間経過した後、上記で得られたゲル状負極3をセパレータ4内へ充填した。なお、セパレータ4には、ポリビニルアルコール繊維とレーヨン繊維を主体として混抄した不織布を用いた。
【0019】
続いて、負極集電子6をゲル状負極3の中央に挿入した。なお、負極集電子6には、ガスケット5および負極端子を兼ねる底板7を予め一体化させた。そして、電池ケース1内の開口端部を、ガスケット5の端部を介して、底板7の周縁部にかしめつけ、電池ケース1の開口部を封口した。最後に、外装ラベル8で電池ケース1の外表面を被覆して、アルカリ電池を得た。
【0020】
《実施例1》
上記のアルカリ電池作製時において、オキシ水酸化ニッケルは、水酸化ニッケル粉末に対して以下の化学酸化処理を行うことにより得た。
水酸化ニッケル粉末(平均粒径:15μm)を水酸化ナトリウム水溶液中に投入し、次亜塩素酸ナトリウム水溶液(有効塩素濃度:12wt%)を十分量(2当量相当)加えて、3時間攪拌してオキシ水酸化ニッケル粉末を作製した。得られた粉末は十分に水洗を行った後、60℃の真空乾燥を行い正極活物質粉末とした。このとき、次亜塩素酸ナトリウム水溶液と共存させる水酸化ナトリウム水溶液の濃度を0.025〜2.5mol/L、および反応雰囲気温度を30〜50℃まで変化させて、オキシ水酸化ニッケルの平均ニッケル価数を表1に示すように種々に変えた。
【0021】
【表1】

【0022】
オキシ水酸化ニッケル粉末の平均ニッケル価数を以下の化学測定により求めた。
(A)重量法(ジメチルグリオキシム法)によるニッケル重量比率の測定
オキシ水酸化ニッケル粉末0.05gに濃硝酸10cm3を加えて加熱・溶解させ、酒石酸水溶液10cm3を加えた後、イオン交換水を加えて全量を200cm3に調整した。この溶液のpHをアンモニア水及び酢酸を用いて調整した後、臭素酸カリウム1gを加えて測定誤差となりうるコバルトイオンを3価の状態に酸化させた。次に、この溶液を加熱攪拌しながらジメチルグリオキシムのエタノール溶液を添加し、ニッケル(II)イオンをジメチルグリオキシム錯化合物として沈殿させた。次いで吸引濾過し、生成した沈殿物を捕集して110℃雰囲気で乾燥させ、沈殿物の重量を測定した。そして、オキシ水酸化ニッケル粉末中に含まれるニッケルの重量比率を次式により算出した。
ニッケル重量比率=(沈殿物の重量(g)×0.2032)/オキシ水酸化ニッケル粉末の試料重量(g)
【0023】
(B)酸化還元滴定による平均ニッケル価数の測定
オキシ水酸化ニッケル粉末0.2gにヨウ化カリウム1gおよび硫酸25cm3を加え、十分に攪拌してオキシ水酸化ニッケル粉末を溶解させた。この過程で価数の高いニッケルイオンは、ヨウ化カリウムをヨウ素に酸化し、自身は2価に還元される。20分間放置した後、pH緩衝液として酢酸−酢酸アンモニウム水溶液とイオン交換水を加えて反応を停止させ、生成・遊離したヨウ素を0.1mol/Lのチオ硫酸ナトリウム水溶液で滴定した。このとき得られる滴定量は、価数が2価よりも大きい金属イオン量を反映する。
そこで、(B)で求めたニッケルイオンの量と、(A)で求めたニッケルの重量比率とを用いて、オキシ水酸化ニッケル粉末の平均ニッケル価数を求めた。
【0024】
また、上記のアルカリ電池の作製時において、正極合剤の重量およびゲル状負極の重量を調整して、負極容量/正極容量を表1に示すように種々に変えた。
負極容量/正極容量の異なる正極合剤およびゲル状負極と、平均ニッケル価数の異なるオキシ水酸化ニッケルとを種々組み合わせて、電池1〜18を作製した。
なお、電池4、5、7〜12、14、および15は実施例の電池であり、電池1〜3、6、13、および16〜18は比較例の電池である。
【0025】
[電池の評価]
(4)放電性能
強負荷放電性能を評価するため、20℃の環境下、電池の閉路電圧が1.0Vに達するまで1000mWの定電力で連続放電した。そして、放電性能を電池13の場合の放電時間を100とした指数として表し、指数が85以上の場合に放電性能が優れていると評価した。
また、弱負荷放電性能を評価するため、20℃の環境下、電池の閉路電圧が0.9Vに達するまで50mAで連続放電した。そして、放電性能を電池13の場合の放電時間を100とした指数として表し、指数が90以上の場合に放電性能が優れていると評価した。
【0026】
(5)耐漏液特性
30℃、90%RHの環境下で、10Ωで10日間連続放電した。そして、放電後の電池を水中にて分解し、電池内部に蓄積されたガスをメスシリンダーに捕集し、ガスの発生量を調べた。また、放電後に、漏液した電池の個数を調べた。この時、試験した電池数は100個とした。
これらの評価結果を表1に示す。
【0027】
オキシ水酸化ニッケルの平均ニッケル価数が3.05〜3.15であり、負極容量/正極容量が1.0〜1.2である場合に、良好な強負荷放電性能および弱負荷放電性能が得られるとともに、優れた耐漏液性が得られた。
比較例の電池1〜3、6、および16では、放電性能が低下した。また、比較例の電池13、17および18では、漏液した電池がみられた。
【0028】
《実施例2》
マンガンが固溶したオキシ水酸化ニッケル粉末を以下の方法により作製した。
(1)水酸化ニッケル粉末の作製
2.5mol/L硫酸ニッケル水溶液、硫酸マンガン水溶液、0.05mol/Lの水酸化ナトリウム水溶液、5mol/Lのアンモニア水溶液を準備し、40℃に保持された攪拌翼を備えた反応装置内に、それぞれ0.5ml/minの流量で連続的にポンプで供給した。続いて、反応装置内のpHが一定となり、金属塩濃度と金属水酸化物粒子濃度のバランスが一定となり、定常状態になったところで、オーバーフローにて得られた懸濁液を採取し、デカンテーションにより沈殿物を分離した。これをpH13〜14の水酸化ナトリウム水溶液でアルカリ処理し、金属水酸化物粒子中の硫酸イオン等のアニオンを除去し、水洗し、乾燥した。このようにして、レーザー回折式粒度分布計による体積基準の平均粒径が15μmの粉末を得た。
【0029】
上記の水酸化ニッケル粉末の作製時において、後述で得られるオキシ水酸化ニッケル粉末中のマンガンの固溶量が表2に示す量になるように、硫酸マンガン水溶液の濃度を種々に変えた。
【0030】
(2)オキシ水酸化ニッケル粉末の作製
続いて、前記の水酸化ニッケル粉末に対する化学酸化処理として、粉末を水酸化ナトリウム水溶液中に投入し、次亜塩素酸ナトリウム水溶液(有効塩素濃度:12wt%)を十分量(2当量相当)加えて、3時間攪拌してオキシ水酸化ニッケル粉末を作製した。得られた粉末は十分に水洗を行った後、60℃の真空乾燥を行い正極活物質粉末とした。
【0031】
上記のオキシ水酸化ニッケル粉末の作製時において、次亜塩素酸ナトリウム水溶液と共存させる水酸化ナトリウム水溶液の濃度を0.025〜2.5mol/L、および反応雰囲気温度を30〜50℃まで変化させて、オキシ水酸化ニッケルの平均ニッケル価数を表1に示すように種々に変えた。
【0032】
得られたマンガンを含むオキシ水酸化ニッケル粉末の平均ニッケル価数を以下の化学測定により算出した。
(A)ニッケルおよびマンガンの重量比率の測定
ニッケルの重量比率を上記と同様の方法により算出した。一方、オキシ水酸化ニッケル中に固溶するマンガンの重量比率は、オキシ水酸化ニッケル粉末に硝酸水溶液を加えて加熱・全溶解させた後、得られた溶液に関してICP発光分析(VARIAN社製のVISTA−RL)を行って、定量することにより求めた。
【0033】
(B)酸化還元滴定による平均ニッケル価数の測定
マンガンが固溶したオキシ水酸化ニッケル粉末0.2gにヨウ化カリウム1gと硫酸25cm3を加え、十分に攪拌を続けることで完全に溶解させた。この過程で価数の高いニッケルイオンおよびマンガンイオンは、ヨウ化カリウムをヨウ素に酸化し、自身は2価に還元される。20分の放置後、pH緩衝液としての酢酸−酢酸アンモニウム水溶液とイオン交換水を加えて反応を停止させ、生成・遊離したヨウ素を0.1mol/Lのチオ硫酸ナトリウム水溶液で滴定した。この際の滴定量は上記のような価数が2価よりも大きい金属イオン量を反映する。
そこで、(B)で求めたニッケルイオンおよびマンガンイオンの量と、(A)で求めたニッケルおよびマンガンの重量比率とを用い、オキシ水酸化ニッケル中のマンガンの価数を4価と仮定して、各オキシ水酸化ニッケル粉末の平均ニッケル価数を求めた。
【0034】
負極容量/正極容量の異なる正極合剤およびゲル状負極と、マンガンの固溶量および平均ニッケル価数の異なるオキシ水酸化ニッケルとを表2に示すように組み合わせて、実施例1と同様の方法により電池19〜34を作製した。なお、電池21〜32は実施例の電池であり、電池19、20、33、および34は比較例の電池である。これらの電池の評価結果を表2に示す。表2中の放電性能指数は、電池20の放電時間を100とした指数で表した。
【0035】
【表2】

【0036】
マンガンが0.5〜10mol%固溶し、平均ニッケル価数が3.05〜3.15であるオキシ水酸化ニッケル粉末と、負極容量/正極容量が1.0〜1.2である電池21〜32では、強負荷放電性能および弱負荷放電性能が良好であるとともに、優れた耐漏液性が得られた。
【0037】
《実施例3》
二酸化マンガンとオキシ水酸化ニッケルとの重量比を表3に示すように種々に変えた以外は、電池3〜5または13〜15と同様の構成の電池35〜60を作製した。これらの電池の評価結果を表3に示す。表3中の放電性能指数は、電池13の放電時間を100とした指数で表した。
【0038】
【表3】

【0039】
二酸化マンガンと、オキシ水酸化ニッケルとの重量比が20〜90:80〜10の場合に、優れた耐漏液性および放電性能が得られた。
【産業上の利用可能性】
【0040】
本発明のアルカリ電池は、通信機器や携帯機器等の電子機器の電源として好適に用いられる。
【図面の簡単な説明】
【0041】
【図1】本発明のアルカリ電池の一例の一部を断面にした正面図である。
【符号の説明】
【0042】
1 電池ケース
2 正極合剤
3 ゲル状負極
4 セパレータ
5 ガスケット
6 負極集電子
7 底板
8 外装ラベル


【特許請求の範囲】
【請求項1】
正極活物質として二酸化マンガンおよびオキシ水酸化ニッケルを含む正極と、負極活物質として亜鉛を含む負極と、前記正極と負極との間に配されるセパレータと、アルカリ電解液とを具備するアルカリ電池であって、
前記オキシ水酸化ニッケルの平均ニッケル価数が3.05〜3.15であり、かつ前記正極の電気容量に対する前記負極の電気容量の比が1.0〜1.2であることを特徴とするアルカリ電池。
【請求項2】
前記オキシ水酸化ニッケル中にマンガンが0.5〜10mol%固溶している請求項1記載のアルカリ電池。
【請求項3】
前記二酸化マンガンとオキシ水酸化ニッケルとの重量比が、20〜90:80〜10である請求項1記載のアルカリ電池。
【請求項4】
前記二酸化マンガンとオキシ水酸化ニッケルとの重量比が、40〜70:60〜30である請求項1記載のアルカリ電池。


【図1】
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【公開番号】特開2007−35506(P2007−35506A)
【公開日】平成19年2月8日(2007.2.8)
【国際特許分類】
【出願番号】特願2005−219130(P2005−219130)
【出願日】平成17年7月28日(2005.7.28)
【出願人】(000005821)松下電器産業株式会社 (73,050)
【Fターム(参考)】