説明

アルキルエステルの製造方法

【課題】リパーゼの失活が可能な限り抑えられていて費用効率が高く、工業的に実施し得る規模でアルキルエステルを製造する方法を提供する。
【解決手段】前記方法は、(1)トリグリセリドまたはカルボン酸を含む油脂源と、第1の第1級アルコールまたは第1の第2級アルコールとを、第1の有機溶剤中で混合して第1の溶液とすること(前記第1の有機溶剤の各分子は4〜8個の炭素原子と1個のヘテロ原子とを含む)、(2)前記トリグリセリドまたは前記カルボン酸と、前記の第1の第1級アルコールまたは前記の第1の第2級アルコールとを、第1のリパーゼの存在下に反応させて第1のアルキルエステルを生成させること(前記の第1の溶液は、前記反応の初めから終りまで相分離しない)、および(3)前記第1の溶液から前記第1のアルキルエステルを分離することを含む。

【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
本発明は、酵素的エステル交換またはエステル化反応により供給原料からアルキルエステルを調製する方法に関する。
【背景技術】
【0002】
植物油(vegetable oil)および動物性脂肪(animal fat)のアルコーリシス(alcoholysis)は、ディーゼル燃料として使用され得る脂肪酸アルキルエステルを製造するために広範に研究されてきた。アルコーリシスで広く用いられる触媒には、水酸化アルカリおよびアルコラートが含まれる。これらの非酵素触媒は、副生物であるグリセロールと一緒にそれらが除去されなければならず、再使用され得ないので、不利である。さらに、グリセロールの精製は、それがこのような触媒を大量に含んでいるので困難である。
【0003】
別法として、酵素触媒であるリパーゼが、天然油脂から酵素的アルコーリシス反応でアルキルエステルを調製するために使用されてきた。しかし、リパーゼは、アルコーリシス反応に使用される特定のアルコールにより、あるいは、アルコーリシス反応により生成するグリセロールにより、失活し得る。リパーゼを置き換えたり再生したりするとコストが増大する。
この出願の発明に関連する先行技術文献情報としては次のものがある。
【特許文献1】米国特許第6398707号明細書
【特許文献2】米国特許第5713965号明細書
【非特許文献1】Dossat et al.,「充填床リアクタ内における高オレイン酸ひまわり油の連続的な酵素的エステル交換;グリセロール精製の影響」“Continuous enzymatic Transesterification of High Oleic Sunflower Oil in a Packed Bed Reactor; Influence of the Glycerol Production”, Enzyme and Microbal Technology 24;194−200,1999.
【非特許文献2】Fukuda et al.,「油脂のエステル交換によるバイオディーゼル燃料の生成」“Biodiesel Fuel Production by Transesterification of Oils”,Journal of Bioscience and Bioengineering,92.405−416,2001.
【非特許文献3】Mittelbach,「ひまわり油のリパーゼ触媒化アルコーリシス」“Lipase Catalyzed Alcoholysis of Sunflower Oil”,Journal of American Oil Chemists‘ Society,168−170,1989.
【非特許文献4】Shimada et al., 「バイオディーゼル燃料生成のための酵素的アルコーリシス及び油脂処理に対する反応の適用」“Enzymatic Alcoholysis for Biodiesel Fuel Production and Application of the Reaction to Oil Processing”, Journal of Molecular Catalysis B Enzymatic 17;133−142,2002.
【非特許文献5】Soumanou et al., 「ひまわり油からの脂肪酸メチルエステルのリパーゼ触媒合成における改良」“Improvement in Lipase−Catalyzed Synthesis of Fatty Acid Methyl Esters from Sunflower Oil”, Enzyme and Microbial Technology,33:97−103,2003.
【非特許文献6】Viklund,「自然生成物に基づく界面活性剤−酵素的合成及び基本的特性」“Surfactants based on Natural Products−Enzymatic Synthesis and Functional Characterization”, Kungl Tekniska Hogskolan,Department of Biotechnology,Royal Institute of Technology,11−17,2003.
【非特許文献7】Chen,Doctoral Thesis,「トリグリセリドのエステル交換のための処方開発及びその適用」“Process Development for Transesterification of Triglyceride and Its Application,”77−85,2003.
【発明の開示】
【発明が解決しようとする課題】
【0004】
こうして、リパーゼの失活が可能な限り抑えられていて費用効率が高く、工業的に実施し得る規模でアルキルエステルを製造する方法を開発することが求められている。
【課題を解決するための手段】
【0005】
本発明は、高純度アルキルエステルが、油脂源(例えば、植物油脂または動物性脂肪)から、リパーゼの失活が可能な限り抑えられたリパーゼ触媒反応により容易に製造され得るという発見に基づいている。
【0006】
一態様では、本発明は、エステル交換またはエステル化反応により、アルキルエステルを製造する方法を主題とする。この方法は、(1)トリグリセリドまたはカルボン酸を含む油脂源と、第1の第1級アルコールまたは第1の第2級アルコールとを、第1の有機溶剤中で混合して第1の溶液とすること(第1の有機溶剤の各分子は4〜8個の炭素原子と1個のヘテロ原子を含む)、(2)前記トリグリセリドまたは前記カルボン酸と、前記第1の第1級アルコールまたは前記第1の第2級アルコールとを、第1のリパーゼの存在下に反応させて第1のアルキルエステルを生成させること(前記第1の溶液は、前記反応の初めから終りまで相分離しない)、および(3)前記第1の溶液から前記第1のアルキルエステルを分離すること、を含む。
【0007】
適切な油脂源の例には、植物油(plant oil)(例えば微細藻類からのオイル(microalgae oil))、動物油(例えば、魚油、ラード、精製(rendered)脂肪、またはタロー(tallow))、廃棄グリース(waste grease)(例えば、レストランからの廃棄グリース)、あるいは、これらの加水分解画分(例えばカルボン酸)が含まれる。前記の混合工程の前に、油脂源を150〜215℃に加熱し、反応温度まで冷却することが可能である。
【0008】
反応前に、油脂源は、第1の第1級アルコールまたは第1の第2級アルコールと第1の有機溶剤中で混合されて1相の溶液となる。第1の第1級アルコールおよび第2級アルコールの例には、1から18個の炭素原子を含むもの、例えば、メタノール、エタノール、イソプロパノール、イソブタノール、3−メチル−1−ブタノール、ヘキサノール、オクタノール、デカノール、またはラウリルアルコールが含まれる。第1の有機溶剤の例には、ピリジン、あるいは、C4〜C8の第3級アルコール(例えば、t−ブタノール、2−メチル−2−ブタノール、2,3−ジメチル−2−ブタノール、2−メチル−2−ペンタノール、3−メチル−3−ペンタノール、3−エチル−3−ペンタノール、2,3−ジメチル−2−ペンタノール、2,3−ジメチル−3−ペンタノール、2,2,3−トリメチル−3−ペンタノール、2−メチル−2−ヘキサノールまたは3−メチル−3−ヘキサノール)が含まれる。
【0009】
第1の有機溶剤はまた、他の適切な溶剤と混合され得る。好ましくは、第1の有機溶剤は、本発明の方法により得られるアルキルエステル、あるいは、他の供給元から得られる(例えば、販売している供給元から購入される)アルキルエステルであり得る、アルキルエステルと混合され得る。
【0010】
第1の有機溶剤が別の溶剤と共に使用される場合は、第1の溶液の均一性が反応中に保たれることにより第1のリパーゼの失活が可能な限り抑制されるのに十分な量で、それは添加される。「リパーゼ」という用語は、エステル交換またはエステル化反応の触媒であり得る酵素を表す。例には、カンジダ・アンタークチカ(candida antarctica)リパーゼ、サーモマイセス・ラヌギノーサ(thermomyces lanuginosa)リパーゼ、シュードモナス・フルオレッセンス(pseudomonas fluorescens)リパーゼ、シュードモナス・セパシア(pseudomonas cepacia)リパーゼ、またはクロモバクテリウム・ビスコサム(chromobacterium viscosum)リパーゼが含まれる。第1のリパーゼは、1種のリパーゼまたは2種以上のリパーゼの組合せを含み得る。それは、好ましくは、第1の反応器内では担体に固定化されている。第1のアルキルエステルを得るために、エステル交換またはエステル化反応は、0〜95℃(例えば、20〜95℃)で、1〜180分間(例えば、10〜90分間または、20〜60分間)実施され得る。
【0011】
トリグリセリドを含む油脂源と第1の第1級または第2級アルコールとの間のエステル交換反応の間に、グリセロールが副生物として生成する。予想に反して、第1の有機溶剤と未反応の第1の第1級または第2級アルコールを蒸発により除去した後の、第1のアルキルエステルとグリセロールとの間の相分離により、第1のアルキルエステルを容易に得ることが可能である。ここで記載した油脂源は、モノグリセリド、ジグリセリド、あるいはカルボン酸もまた含み得る。モノグリセリドおよびジグリセリドは、トリグリセリドと同様の仕方で第1の第1級または第2級アルコールと反応する。カルボン酸は、エステル化反応により、第1の第1級または第2級アルコールと反応し、その反応では副生物として水が生成するが、蒸発工程の間に容易に除去され得る。
【0012】
カルボン酸を含む油脂源と第1の第1級または第2級アルコールとの間のエステル化反応の間に、副生物として水が生成する(グリセロールは生成しない)。第1の有機溶剤と未反応の第1の第1級または第2級アルコールと水とを蒸発によって除去することにより、第1のアルキルエステルを容易に得ることが可能であることもまた予想外である。ここで記載した油脂源は、かなりの量のトリグリセリド、ジグリセリド、またはモノグリセリドを含んでおり、第1のアルキルエステルを前の段落に記載された方法で得ることが可能である。
【0013】
上で得られる第1のアルキルエステルが、モノグリセリド、ジグリセリド、トリグリセリド、あるいはカルボン酸を不純物として含む場合、別のエステル交換またはエステル化反応により、アルコールとさらに反応させることによって不純物を除去することが可能である。詳細には、第1のアルキルエステルと第2の第1級アルコールまたは第2の第2級アルコールとを、任意選択で第2の有機溶剤中で、混合して、第2の溶液とすることが可能である。第2の有機溶剤の各分子は、4〜8個の炭素原子と1個のへテロ原子を含む。第2の有機溶剤は第1の有機溶剤と同じか、あるいは異なり得る。第2の第1級または第2級アルコールは、好ましくは、第1の第1級または第2級アルコールと同じである。次に、第2のリパーゼの存在下に、第2の溶液中の、モノグリセリド、ジグリセリド、トリグリセリド、あるいはカルボン酸と、第2の第1級アルコールまたは第2の第2級アルコールとを反応させて、第2のアルキルエステルを生成させることが可能である。この反応では、第2の溶液は相分離を起こさない。第2のリパーゼは、第1のリパーゼと同じか、あるいは異なり得る。次に、こうして得られた第1および第2のアルキルエステルは第2の溶液から分離され得る。好ましくは、第2のアルキルエステルは、第1のアルキルエステルと全く同じである。
【発明を実施するための最良の形態】
【0014】
本発明の1つまたは複数の実施形態の詳細が下の説明に記載される。本発明の他の特徴、目的、および利点は、この説明と請求範囲により明らかとなるであろう。
以下はアルキルエステル製造の例である。
【0015】
最初に、第1の混合装置内で、第1の有機溶剤(例えば無水のC4〜C8の第3級アルコールまたは無水ピリジン)に、トリグリセリドを含む油脂源(例えば大豆油)と、第1の第1級または第2級アルコール(例えば無水メタノール)とが混合されて第1の溶液となり、この溶液は本明細書に記載されるエステル交換反応の初めから終りまで1つの相のままである。油脂源は脱ガムまたは精製され得る。油脂源が含むリン脂質は可能な限り少量であることが好ましい(例えば、0.2wt%未満または0.001wt%未満)。通常、第1の第1級または第2級アルコールの量は、油脂源を完全に転化するのに必要とされる化学量論的な量よりも約10〜50mol%過剰である。第1の有機溶剤は、続くリパーゼ触媒反応に不活性である(すなわち、無視し得ない程度にトリグリセリドと反応したり、リパーゼを失活させたりしない)。油脂源が脂肪酸を含んでいる場合、ピリジンが第1の有機溶剤として使用され得る。任意選択で、第1の有機溶剤を、アルキルエステルのような別の有機溶剤と混合することが可能である。共溶剤としてアルキルエステルを使用すると、続くエステル交換およびエステル化反応でのリパーゼの寿命が延びる。混合工程は、反応温度または他の適当な温度で実施され得る。
【0016】
混合工程の前に、油脂源は、所定の時間(例えば、5〜60分間)、150〜215℃に加熱され、次いで反応温度まで冷却され得る。加熱時間は使用される油脂源に応じて変わる。熱処理された油脂源を使用すると、予想外にも、反応時間が短くなる。
【0017】
次に、こうして得られた第1の溶液は、担体に固定化された第1のリパーゼで満たされた第1の反応器に供給される。第1の反応器は、充填床反応器(例えば、栓流(plug flow)反応器)、あるいは、当技術分野において知られている他の適切な反応器であり得る。通常、第1の反応器は、反応の間、一定温度(例えば0〜95℃)に保たれる。第1の溶液は、それが第1の反応器に送られる前に、好ましくは、重量で10,000ppmより少ない(例えば、5,000ppmより少ない)水を含む。反応器を通る第1の溶液の流量は、滞留時間が、見積もられた反応時間とほぼ同じになるように調節される。反応時間は、経験的に求めることが可能であるが、使用されるリパーゼ、あるいは、第1の溶液の組成に依存する。典型的には、反応時間は、1〜180分の範囲である。反応の間、第1の溶液は均一であり、全く相分離を起こさないので、グリセロールあるいは第1の第1級または第2級アルコールによる第1のリパーゼの失活は最小限度に抑えられる。
【0018】
次に、第1の反応器からの流出物は、窒素または脱気された過熱蒸気を用いてのストリッピングが可能である、第1の真空蒸発装置に供給される。真空蒸発装置は、薄膜降下式蒸発装置(falling film evaporator)、薄膜(thin film)蒸発装置、カラム蒸発装置、あるいは当技術分野において知られている他の適切な蒸発装置であり得る。第1の真空蒸発装置の温度と圧力は、前の反応で使用された第1の有機溶剤と第1の第1級または第2級アルコールとに応じて変わり得る。典型的には、温度は120℃より低く、圧力は100mmHgより低い。水(油脂源に含まれていたか反応で生成したかのいずれか)、第1の有機溶剤、および未反応の第1の第1級または第2級アルコールが、第1の蒸発装置で除去される。次に、それらは捕集され、一連の液体分離または除去ユニットからなる回収ユニットで、互いに分離され得る(純粋な形で、あるいは混合物として)。回収ユニットから除去された水は、通常、水処理設備に送られ棄てられる。第1の有機溶剤と未反応の第1の第1級または第2級アルコールは回収され、前記の混合工程で再使用され得る。好ましくは、それらは、第1の溶液が第1の反応器に送られる前に重量で10,000ppmより少ない水を含むように、可能な限り少量の水を含む。
【0019】
次に、第1の真空蒸発装置を出て行く残分は冷却され、第1の液−液分離装置へ送られる。分離装置の温度を20〜80℃に保って、固体の生成を最小限に抑えることが可能である。分離装置では、残分は静置されて2つの相を形成する。副生物のグリセロールが底の層をなす。それは分離装置から容易に捕集され、残留量の水、第1の有機溶剤、および未反応の第1の第1級または第2級アルコールを真空蒸発器で除去することにより、さらに精製され得る。上側の相は第1のアルキルエステルを含み、さらに精製することなく、潤滑油、乳化剤、洗浄剤、および溶剤のような特定の用途に使用され得る。こうして得られた第1のアルキルエステルはまた、第1の溶液に共溶剤としても使用され得る。液−液分離装置は、カルボン酸を含む油脂源とアルコールとの間のエステル化反応により得られるアルキルエステルを分離するためには、副生物としてグリセロールが生成しないので、必要とされないこともある。
【0020】
不純物を除去するために、上で得られた第1のアルキルエステルを、別のエステル交換またはエステル化反応により、さらにアルコールと反応させることが可能である。詳細には、第1のアルキルエステルを第2の混合装置に送り、任意選択で第2の有機溶剤中で、第2の第1級または第2級アルコ−ルと混合して、第2の溶液とすることが可能である。第2の溶液は、本明細書に記載されるエステル交換またはエステル化反応の初めから終りまで1つの相のままである。好ましくは、第2の第1級または第2級アルコ−ルは、第1の第1級または第2級アルコ−ルと同じである。
【0021】
第2の第1級または第2級アルコ−ルだけでは、第1のアルキルエステルと1相の溶液を生成しない場合、第2の有機溶剤が第2の溶液に含められなければならない。第2の第1級または第2級アルコ−ルと第2の溶剤との量は、第2の溶液が続くエステル交換またはエステル化反応の間に全く相分離を起こさないように設定される。この量は、続く反応の完了を促進するために過剰であり得る。その量は第1の混合装置に添加された量と同じ量に達することがあり得る。
【0022】
第2の第1級または第2級アルコールだけで、第1のアルキルエステルと1相の溶液を生成する場合、第2の有機溶剤は用いても用いなくてもよい。別の言い方をすると、このような状況では、第2の溶液は第2の有機溶剤を含むことも含まないこともある。
【0023】
次に、第2の溶液は第2のリパーゼを固定化した担体を含む第2の反応器に送られる。第2の反応器は一定温度に保たれ、通常、第1の反応器の温度と同じである。第2の反応器での滞留時間は、一般に、第1の反応器の滞留時間より短く、経験的に求められ得る。次に、第2の反応器からの流出物は第2の真空蒸発装置に送られ、そこで、水、第2の有機溶剤、および、未反応の第2の第1級または第2級アルコールが除去され、前記の回収ユニットに送られる。次に、第2の真空蒸発装置からの残分は第2の液−液分離装置に送られる。副生物のグリセロールが残分から分離され、第1の液−液分離装置から得られたものと一緒にされる。第2の液−液分離装置から高純度アルキルエステルを得ることが可能である。それは、ディーゼル燃料、潤滑油、または中間体化学物質として使用され得る。それはまた、前記の第1の溶液の共溶剤としても使用され得る。
【0024】
前記の方法は、回分(batch)法、あるいは、流通(flow)法、すなわち連続製造法により、実施され得る。通常、相応な製造コストを維持するために流通法が用いられ得る。リパーゼは、一般に、制限時間を超えて高温に曝された後に活性を失うので、リパーゼの寿命を延ばすために、流通工程は、ある特定の時間の運転後に、停止されるか、あるいは別の反応系に切り替えられる。リパーゼの寿命は、反応温度、リパーゼの種類、および、有機溶剤の種類に応じて変わる。エステル交換またはエステル化反応が室温以下で実施された場合には、流通法を停止したり、別の反応系に切り替えたりする必要のないこともある。
【0025】
以下の具体的な実施例は単に例示のためであり、如何なる仕方においてもこの開示の他の部分を限定しようとするものではないと解釈されるべきである。さらに詳述しなくても、当業者は、本明細書の記述に基づいて、本発明を十全に利用し得ると想定されている。
【実施例1】
【0026】
アルキルエステルを調製する油脂源として大豆油を用いた。詳細には、第1の混合装置内で、精製された大豆油(55.4wt%)を、無水メタノール(8.6wt%)、および無水t−ブタノール(36.0wt%)と混合して1相の溶液とした。次に、この溶液を、NOVOZYM 435(candida antarctica lipase カンジダ・アンタークチカ リパーゼ;ノボザイム(Novozymes)A/S、バグスバード(Bagsvaerd)、デンマーク)で満たされた第1の反応器に送った。詳細には、NOVOZYM 435を担体(マクロ多孔性樹脂)に固定化し、それから反応器に入れた。反応器の温度は45℃であった。反応時間は62分であった。反応が完了した後、溶液を真空蒸発装置、それから液−液分離装置に供給して生成物を得た。生成物の組成を、HPLC(カラム:Luna Su C18(2)250x4.6mm、フェノメネックス(phenomenex);移動相:メタノール、ヘキサン、およびイソプロパノール;UV検出器:UV−2075、日本分光(JASCO)、日本)により求めた。予想外にも、得られた生成物は、96.19wt%のアルキルエステル、3.59wt%のモノグリセリドおよびジグリセリド、ならびに0.22wt%のトリグリセリドを含んでいた。
【0027】
別の実験では、アルキルエステルを共溶剤として使用した。詳細には、第1の混合装置内で、精製大豆油(49.1wt%)を、無水メタノール(7.6wt%)、無水t−ブタノール(20.5wt%)、およびアルキルエステル(22.8wt%)と混合して1相の溶液とした。反応条件は、58.0分で反応が完了したこと以外は、前記の条件と同じであった。予想外にも、得られた生成物は、96.10wt%のアルキルエステル、3.23wt%のモノグリセリドおよびジグリセリド、ならびに0.67wt%のトリグリセリドを含んでいた。
【0028】
さらに別の実験では、溶剤として、t−アミルアルコールおよびアルキルエステルを用いた。詳細には、第1の混合装置内で、精製大豆油(40.8wt%)を、無水メタノール(6.3wt%)、無水t−アミルアルコール(37.3wt%)、およびアルキルエステル(15.6wt%)と混合して1相の溶液とした。反応条件は、53.0分で反応が完了したこと以外は、前記の条件と同じであった。予想外にも、得られた生成物は、96.96wt%のアルキルエステル、2.64wt%のモノグリセリドおよびジグリセリド、ならびに0.40wt%のトリグリセリドを含んでいた。
【実施例2】
【0029】
実施例1で得られたアルキルエステルを、別の混合装置内で、無水メタノールおよび無水t−ブタノールと混合して1相の溶液とした。こうして生成した溶液は、70.00wt%のアルキルエステル、2.8wt%の不純物(すなわち、2.47wt%のモノグリセリドおよびジグリセリドと、0.31wt%のトリグリセリド)、7.28wt%のメタノール、ならびに19.94wt%のt−ブタノールを含んでいた。次に、この溶液を、NOVOZYM 435で満たされた別の反応器に送った。詳細には、NOVOZYM 435を担体に固定化し、それから反応器に入れた。第2の反応器の温度は45℃であった。反応時間は17.5分であった。反応が完了した後、溶液を別の真空蒸発装置、それから別の液−液分離装置に供給して生成物を得た。生成物の組成をHPLCにより求めた。
【0030】
予想外にも、上で得られた生成物は、99.24wt%のアルキルエステル、0.65wt%のモノグリセリドおよびジグリセリド、ならびに0.11wt%のトリグリセリドを含んでいた。
【実施例3】
【0031】
実施例1に記載されたものと同様の方法でアルキルエステルを調製する出発物質として大豆油以外の油脂源を用いた。使用された油脂源には、多量の遊離脂肪酸を含むレストラン廃棄グリース、少量の遊離脂肪酸を含むレストラン廃棄グリース、タロー、ラード、魚油、ヤシ油、また、ひまし油が含まれていた。1つの実験では、多量の遊離脂肪酸を含むレストラン廃棄グリースを使用した。詳細には、NOVOZYM 435を含む反応器に、このレストラン廃棄グリース(49.1wt%)、無水メタノール(7.6wt%)、t−ブタノール(20.5wt%)、およびアルキルエステル(22.8wt%)を含む溶液を供給した。詳細には、NOVOZYM 435を担体に固定化して、それから反応器に入れた。反応器の温度は45℃であった。反応時間は24.0分であった。反応器からの生成物を単離して、その組成をHPLCにより求めた。予想外にも、上で得られた生成物は、96.63wt%のアルキルエステル、3.17wt%のモノグリセリドおよびジグリセリド、ならびに0.20wt%のトリグリセリドを含んでいた。
【0032】
別の実験では、魚油(動物油)を油脂源として使用した。詳細には、第1の混合装置内で、魚油(52.4wt%)を、無水メタノール(7.8wt%)、および無水ピリジン(39.8wt%)と混合して1相の溶液とした。反応条件は、25.0分で反応が完了したこと以外は、前記の条件と同じであった。予想外にも、得られた生成物は、95.63wt%のアルキルエステル、3.03wt%のモノグリセリドおよびジグリセリド、ならびに1.34wt%のトリグリセリドを含んでいた。
【0033】
さらに別の実験では、ヤシ油(植物油)を油脂源として用いた。詳細には、第1の混合装置内で、ヤシ油(46.5wt%)を、無水メタノール(7.5wt%)、および無水t−アミルアルコール(46.0wt%)と混合して1相の溶液とした。反応条件は、41.0分で反応が完了したこと以外は、前記の条件と同じであった。予想外にも、得られた生成物は、96.97wt%のアルキルエステル、1.95wt%のモノグリセリドおよびジグリセリド、ならびに1.08wt%のトリグリセリドを含んでいた。
【実施例4】
【0034】
実施例1に記載されたものと同様の方法でアルキルエステルを調製する出発物質として第1級アルコールを用いた。使用されたアルコールには、メタノール、エタノール、イソブタノール、3−メチル−1−ブタノール、ヘキサノール、オクタノール、デカノール、また、ラウリルアルコールが含まれていた。1つの実験では、NOVOZYM 435を含む反応器に、魚油(52.0wt%)、エタノール(11.2wt%)、および無水t−ブタノール(36.8wt%)を含む溶液を供給した。詳細には、NOVOZYM 435を担体に固定化して、それから反応器に入れた。反応器の温度は45℃であった。反応時間は39.0分であった。反応器からの生成物を単離して、その組成をHPLCにより求めた。予想外にも、上で得られた生成物は、97.44wt%のアルキルエステル、1.44wt%のモノグリセリドおよびジグリセリド、ならびに1.11wt%のトリグリセリドを含んでいた。
【0035】
別の実験では、ヘキサノール(C6アルコール)を出発物質として使用した。詳細には、第1の混合装置内で、大豆油(53.7wt%)を、無水ヘキサノール(26.6wt%)、および無水t−ブタノール(19.7wt%)と混合して1相の溶液とした。反応条件は、46.0分で反応が完了したこと以外は、前記の条件と同じであった。予想外にも、得られた生成物は、95.06wt%のアルキルエステル、4.11wt%のモノグリセリドおよびジグリセリド、ならびに0.88wt%のトリグリセリドを含んでいた。
【0036】
さらに別の実験では、ラウリルアルコール(C12アルコール)を出発物質として使用した。詳細には、第1の混合装置内で、大豆油(37.2wt%)を、無水ラウリルアルコール(33.6wt%)、および無水t−ブタノール(29.2wt%)と混合して1相の溶液とした。反応条件は、66.0分で反応が完了したこと以外は、前記の条件と同じであった。予想外にも、得られた生成物は、95.03wt%のアルキルエステル、4.07wt%のモノグリセリドおよびジグリセリド、ならびに0.90wt%のトリグリセリドを含んでいた。
【実施例5】
【0037】
実施例1に記載されたものと同様の方法でアルキルエステルを調製する出発物質として第2級アルコールを用いた。使用されたアルコールには、イソプロパノール(C3アルコール)、2−ブタノール(C4アルコール)、また、第2級n−オクチルアルコール(C8アルコール)が含まれていた。1つの実験では、NOVOZYM 435を含む反応器に、なたね油(52.9wt%)、イソプロパノール(14.1wt%)、および無水t−アミルアルコール(33.0wt%)を含む溶液を供給した。詳細には、NOVOZYM 435を担体に固定化して、それから反応器に入れた。反応器の温度は45℃であった。反応時間は39.0分であった。反応器からの生成物を単離して、その組成をHPLCにより求めた。予想外にも、上で得られた生成物は、93.92wt%のアルキルエステル、4.86wt%のモノグリセリドおよびジグリセリド、ならびに1.22wt%のトリグリセリドを含んでいた。
【0038】
別の実験では、2−ブタノールを出発物質として用いた。詳細には、第1の混合装置内で、大豆油(52.5wt%)を、無水2−ブタノール(18.9wt%)、および無水t−アミルアルコール(28.6wt%)と混合して1相の溶液とした。反応条件は、46.0分で反応が完了したこと以外は、前記の条件と同じであった。予想外にも、得られた生成物は、92.84wt%のアルキルエステル、5.08wt%のモノグリセリドおよびジグリセリド、ならびに2.09wt%のトリグリセリドを含んでいた。
【0039】
さらに別の実験では、第2級n−オクチルアルコールを出発物質として用いた。詳細には、第1の混合装置内で、大豆油(46.4wt%)を、無水の第2級n−オクチルアルコール(29.3wt%)、および無水t−ブチルアルコール(24.3wt%)と混合して1相の溶液とした。反応条件は、42.0分で反応が完了したこと以外は、前記の条件と同じであった。予想外にも、得られた生成物は、94.69wt%のアルキルエステル、2.45wt%のモノグリセリドおよびジグリセリド、ならびに2.86wt%のトリグリセリドを含んでいた。
【実施例6】
【0040】
実施例1に記載されたものと同様の方法で、出発物質としてラウリン酸とメタノールを用いて、エステル化反応によりアルキルエステルを調製した。詳細には、NOVOZYM 435を含む反応器に、無水ラウリン酸(77.7wt%)、無水メタノール(17.6wt%)、および無水t−ブタノール(4.7wt%)を含む溶液を供給した。NOVOZYM 435を担体に固定化して、それから反応器に入れた。反応器の温度は45℃であった。反応時間は37.0分であった。反応器からの生成物を単離して、その組成をGC(8610C、エス・アール・アイ(SRI)、米国;カラム:MXT−65TG、長さ:30m、I.D.:0.25μm、キャリアガス:He、流量:1ml/分;注入部のスプリット比:20:1、温度:300℃;検出装置:FID、温度:370℃)により求めた。
【0041】
予想外にも、上で得られた生成物は、96.0wt%のラウリン酸メチルおよび4.0wt%のラウリン酸を含んでいた。
【実施例7】
【0042】
出発物質として大豆油とメタノールを用いて、使用前に大豆油を所定の時間加熱したこと以外は実施例1に記載されたものと同様の方法で、アルキルエステルを調製した。詳細には、最初に、大豆油を200℃で5分間、あるいは、210℃で1時間加熱し、次に、反応温度まで冷却した。続いて、混合装置内で、大豆油(49.1wt%)を、無水メタノール(7.6wt%)、無水t−ブタノール(20.5wt%)、およびアルキルエステル(22.8wt%)と混合して1相の溶液とした。次に、この溶液を、NOVOZYM 435で満たされた反応器に送った。詳細には、前もって、NOVOZYM 435を担体に固定化して、反応器に入れた。反応器の温度は45℃であった。反応器からの各生成物を単離して、その組成をHPLCにより求めた。
【0043】
予想外にも、200℃で5分間加熱された大豆油を用いて、また、210℃で1時間加熱された大豆油を用いて、1.5wt%未満のトリグリセリドを含む生成物を得るためには、それぞれ、50.3分と47.4分を要した。比較では、前もって熱処理をしない大豆油を用いると、同様の反応条件で同じようになるのに53.8分かかった。
【実施例8】
【0044】
実施例1に記載されたものと同様の方法でアルキルエステルを調製する触媒として、LIPOZYME TL IM(thermomyces lanuginosa lipase サーモマイセス・ラヌギノーサ リパーゼ、ノボザイム A/S、バグスバード、デンマーク)を用いた。詳細には、それを顆粒シリカ担体に固定化し、それから反応器に入れた。次に、反応器に、大豆油(49.1wt%)、無水メタノール(7.6wt%)、無水t−ブタノール(20.5wt%)、およびアルキルエステル(22.8wt%)を含む溶液を供給した。反応器の温度は45℃であった。反応時間は51.0分であった。反応器からの生成物を単離して、その組成をHPLCにより求めた。
【0045】
予想外にも、上で得られた生成物は、94.04wt%のアルキルエステル、3.65wt%のモノグリセリドおよびジグリセリド、ならびに2.31wt%のトリグリセリドを含んでいた。
【0046】
他の実施形態
任意の組合せで、本明細書に開示された全ての特徴を組み合わせることが可能である。本明細書に開示された特徴の各々を、同一の、等価な、あるいは類似の目的に適う別の特徴により置き換えることが可能である。したがって、そうではないと明確に指摘されない限り、開示された各特徴は、等価なまたは類似の特徴の包括的な一組の一例にすぎない。
【0047】
以上の説明から、当業者は、本発明の本質的な特徴を容易に確認することが可能であり、本発明の精神と範囲から逸脱することなく、本発明を様々な使用法と条件に適合させるために、本発明に様々な変更と修正をなし得る。したがって、他の実施形態もまた、請求範囲の範囲内にある。

【特許請求の範囲】
【請求項1】
トリグリセリドを含む油脂源と、第1の第1級アルコールまたは第1の第2級アルコールとを、第1の有機溶剤中で混合して第1の溶液とすること(該第1の有機溶剤の各分子は4〜8個の炭素原子と1個のヘテロ原子を含む)と、
該トリグリセリドと、該第1の第1級アルコールまたは該第1の第2級アルコールとを、第1のリパーゼの存在下に反応させて第1のアルキルエステルを生成させること(該第1の溶液は、該反応の初めから終りまで相分離せず、グリセロールが副生物として生成する)と、
第1の有機溶剤と、未反応の該第1の第1級または第2級アルコールとを蒸発により除去した後、該第1のアルキルエステルと該グリセロールとの間の相分離により該第1のアルキルエステルを得ることと
からなる該第1のアルキルエステルの製造方法。
【請求項2】
カルボン酸を含む油脂源と、第1の第1級アルコールまたは第1の第2級アルコールとを、第1の有機溶剤中で混合して第1の溶液とすること(該第1の有機溶剤の各分子は4〜8個の炭素原子と1個のヘテロ原子とを含む)と、
該カルボン酸と、該第1の第1級アルコールまたは該第1の第2級アルコールとを、第1のリパーゼの存在下に反応させて第1のアルキルエステルを生成させること(該第1の溶液は、該反応の初めから終りまで相分離せず、水が副生物として生成する)と、
第1の有機溶剤、未反応の該第1の第1級または第2級アルコール、および水を蒸発によって除去することにより、該第1のアルキルエステルを分離することと
からなる該第1のアルキルエステルの製造方法。
【請求項3】
得られた前記第1のアルキルエステルと、第2の第1級アルコールまたは第2の第2級アルコールとを、任意選択で第2の有機溶剤中で混合して第2の溶液とすること(前記第1のアルキルエステルは、モノグリセリド、ジグリセリド、トリグリセリド、またはカルボン酸を不純物として含んでおり、該第2の有機溶剤の各分子は4〜8個の炭素原子と1個のヘテロ原子を含む)と、
該モノグリセリド、ジグリセリド、トリグリセリド、またはカルボン酸と、該第2の第1級アルコールまたは該第2の第2級アルコールとを、第2のリパーゼの存在下に反応させて第2のアルキルエステルを生成させること(該第2の溶液は該反応の初めから終りまで相分離しない)と、
前記第1および該第2のアルキルエステルの両方を該第2の溶液から分離することとを更に含む請求項1または2に記載の方法。
【請求項4】
前記第1の有機溶剤または前記第2の有機溶剤が、C4〜C8の第3級アルコールである請求項1から3のいずれかに記載の方法。
【請求項5】
前記第1の有機溶剤または前記第2の有機溶剤が、t−ブタノール、2−メチル−2−ブタノール、2,3−ジメチル−2−ブタノール、2−メチル−2−ペンタノール、3−メチル−3−ペンタノール、3−エチル−3−ペンタノール、2,3−ジメチル−2−ペンタノール、2,3−ジメチル−3−ペンタノール、2,2,3−トリメチル−3−ペンタノール、2−メチル−2−ヘキサノールまたは3−メチル−3−ヘキサノールである請求項1から4のいずれか一項に記載の方法。
【請求項6】
前記第1の有機溶剤または前記第2の有機溶剤がピリジンである請求項1から3のいずれか一項に記載の方法。
【請求項7】
前記第1の第1級アルコール、前記第1の第2級アルコール、前記第2の第1級アルコール、または前記第2の第2級アルコールが1から18個の炭素原子を含む請求項1から6のいずれか一項に記載の方法。
【請求項8】
前記油脂源が植物油、動物油、または廃棄グリースである請求項1から7のいずれか一項に記載の方法。
【請求項9】
前記油脂源が、植物油、動物油、または廃棄グリースの加水分解画分である請求項2から8のいずれか一項に記載の方法。
【請求項10】
前記第1のリパーゼまたは前記第2のリパーゼが担体に固定化される請求項1から9のいずれか一項に記載の方法。
【請求項11】
前記第1のリパーゼまたは前記第2のリパーゼが、カンジダ・アンタークチカ・リパーゼ、サーモマイセス・ラヌギノーサ・リパーゼ、シュードモナス・フルオレッセンス・リパーゼ、シュードモナス・セパシア・リパーゼ、またはクロモバクテリウム・ビスコサム・リパーゼである請求項1から10のいずれか一項に記載の方法。
【請求項12】
前記第1の反応工程または前記第2の反応工程が、0〜95℃で実施される請求項1から11のいずれか一項に記載の方法。
【請求項13】
前記第1の反応工程または前記第2の反応工程が、1〜180分間で実施される請求項1から12のいずれか一項に記載の方法。
【請求項14】
前記油脂源を150〜215℃に加熱し、前記第1の混合工程の前に該加熱油脂源を前記反応温度まで冷却することをさらに含む請求項1から13のいずれか一項に記載の方法。
【請求項15】
前記反応工程の前にアルキルエステルを前記第1の溶液に加えることをさらに含む請求項1から14のいずれか一項に記載の方法。

【公開番号】特開2006−81537(P2006−81537A)
【公開日】平成18年3月30日(2006.3.30)
【国際特許分類】
【出願番号】特願2005−46988(P2005−46988)
【出願日】平成17年2月23日(2005.2.23)
【出願人】(505068158)サンホー バイオディーゼル コーポレイション (2)
【氏名又は名称原語表記】Sunho Biodiesel Corporation
【Fターム(参考)】