説明

アルコキシアミン重合開始剤の存在下での一種または複数のモノマーの制御されたラジカル重合または共重合方法

【課題】一種または複数のモノマーの重合方法。
【解決手段】上記モノマーを水を含む媒体中で少なくとも一つの特定の開始剤、例えば下記式に対応するアルコキシアミンタイプの開始剤と接触させる段階を有する。


【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
本発明は、制御されたラジカル重合または共重合、特に、アルコキシアミンタイプの少なくとも一種の特定の開始剤の存在下での、水性媒体中での一つまたは複数のモノマーの制御されたラジカル重合方法に関するのである。
従って、本発明の一般的分野は制御されたラジカル重合(polymerisation radicalaire contolee)にある。
【背景技術】
【0002】
制御されたラジカル重合方法を用いると、成長するラジカル種(espece radicalaire)の非活性化(desactivation)反応、特に、従来のラジカル重合では不可逆で且つ制御できなかったポリマー鎖の成長を中断させる、反応終了段階での非活性化反応を減らすことができる。
【0003】
停止 (termination) 反応の確率を減らすために、弱い解離エネルギーを有する結合の形をしたいわゆる「活動休止中、dormantes」の種を形成することによって、成長中のラジカル単位を一時的かつ可逆自在にブロックする方法が提案されている。この方法を用いると重合を再開させたり、活性なラジカル種の成長期間と活性ラジカル種が活動を休止する成長停止期間とを交互に行うことができる。この交互変化によって重合反応の前進とともに平均分子量がしだいに増加し、結果的に重合反応が制御された状態で進む。多くの場合、この制御によって従来のラジカル重合より分子量分布の幅が狭い(従って、多分散度指数が低い)ポリマーが得られる。また、新しいモノマーを用いて活動休止中のポリマー種から重合を再開させることによってブロック共重合体を合成することもできる。
【0004】
下記文献にはアルコキシアミンを用いた制御されたラジカル重合方法が記載されている。
【特許文献1】フランス特許第FR 2 843 394号公報
【0005】
アルコキシアミンの例は下記一般式に対応する2-メチル-2-[N-{tert-ブチル-N-(ジエトキシホスホリル-2,2-ジメチルプロピル)}アミノオキシ]−プロピオン酸である:
【化1】

【0006】
これをラジカル重合または共重合の開始剤として使用することで多分散性を極めて良く制御でき、重合または共重合の速度を確実に制御することができる。
【0007】
しかし、このアルコキシアミンの使用には多くの欠点がある。すなわち、この特許文献1(フランス特許第FR 2 843 394号公報)に記載のアルコキシアミンは水可溶性にするために過剰な強塩基で中和した形で使用しなければならない。従って、水溶性溶媒中でのモノマーの重合または共重合、特に水可溶性モノマーの重合で使用できるようにするためには、重合または共重合の前に、アルコキシアミンを製造する段階(例えば強塩基で中和する段階)を挿入する必要がある。さらに、使用する重合プロセスによっては、水溶性媒体中に溶液に維持するために重合のかなりの部分でアルコキシアミンを塩基性のままにしておく必要があるが、酸性または中性の水溶性媒体で行う多くの重合プロセスが排除されることになり、その使用は大きく制限される。
【0008】
従って、任意のpHで使用でき、事前の開始剤を作る段階を必要としない、水溶性媒体中で一種または複数のモノマーを重合する方法に対するニーズがある。
【発明の開示】
【発明が解決しようとする課題】
【0009】
本発明者は、驚くことに、特定タイプのアルコキシアミン開始剤を使用することによって上記の特徴を有する重合プロセスが実行できるということを発見した。
【課題を解決するための手段】
【0010】
本発明の第1の対象は、一つまたは複数のモノマーを媒体、特に水中で、下記式(I)に対応する少なくとも一種の開始剤と接触させる段階を有する、上記モノマーの重合方法にある:
【化2】

【0011】
[ここで、
1は水素原子、1〜8つの炭素原子を有する直鎖または分枝鎖を有するアルキル基、フェニル基、アルカリ金属、アルカリ土類金属または遷移金属の中選択される金属、特にアルカリ金属(Na、Li、K)またはH4+、Bu4+またはBu3HN+を表し(Buはn−ブチル基を表す)、
2およびR3は1〜3つの炭素原子を有する直鎖または分岐鎖を有するアルキル基を表し、互いに同一でも異なっていてもよく、
5は水素原子または−OCOR8基を表し、R8基は1〜20の炭素原子を有する直鎖または分岐鎖を有するアルキル基を表し、
6およびR7はそれぞれ1〜3つの炭素原子を有する直鎖または分岐鎖を有するアルキル基を表し、
【0012】
4は下記(a)または(b)または(c)を表す:
(a)SおよびPの中から選択される少なく一つの異種原子を有する少なくとも一つの酸基を有するアリール基で、上記酸基は塩の形で存在することができ、
(b)O、Nおよび/またはSの中から選択される一つまたは複数の異種原子を有する複素環基で、この複素環基はSおよびPの中から選択される少なくとも一つの異種原子を有する少なくとも一つの酸基、または、炭化水素基を有していてもよい一つまたは複数の異種原子を有していてもよい炭化水素基を有していてもよく、この炭化水素基は上記定義の少なく一つの酸基を有し、複素環基は塩の形で存在していてもよく、
(c)−CO−NR−Yまたは−CO−O−Y基、(ここで、YはSおよびPの中から選択される異種原子を有していてもよい炭化水素基、または、N、OおよびSの中から選択される一つまたは複数の異種原子を有する複素環基を表し、−CO−NR−Yまたは−CO−O−Y基は塩の形で存在していてもよく、Rは水素原子またはアルキル基を表す)]
【発明を実施するための最良の形態】
【0013】
本発明は水溶性媒体中での重合に特に適しているが、有機溶媒中での重合にも適用できる。
【0014】
本発明の第1の選択肢では、R4は例えば5〜20の炭素原子を有するアリール基、例えばフェニル基であり、このアリール基はSおよびPの中から選択される少なくとも一種の異種原子を有する少なくとも一種の酸基を有し(すなわち、置換され)ている。この酸基は塩の形で存在することもできる。SおよびPの中から選択される少なくとも一種の異種原子を有する少なくとも一種の酸基の例としては、スルホン酸、ホスホン酸、リン酸またはホスフィン酸を挙げることができる。
【0015】
本発明の第2の選択肢では、R4はO、Nおよび/またはSから選択される一つ以上の異種原子を有する複素環基、例えばピロール、ピリジン、インドール、チオフェン、フランまたはピリミジン基であり、これは上記定義のSおよびPから選択される少なくとも一つの異種原子を有する少なくとも一種の酸基を有していもよい。また、上記複素環基は一つ以上の異種原子を有していてもよい炭化水素基、例えば1〜24の炭素原子を有するアルキル基を有していてもよい。この炭化水素は酸基、例えば上記定義の酸基(SおよびPから選択される少なくとも一つの異種原子を有する酸基)を一つまたは複数有していてもよい。
【0016】
本発明の第3の選択肢では、R4は−CO−NR−Yまたは−CO−O−Y基を表すことができる。ここで、Yは一つまたは複数の異種原子を有していてもよい炭化水素基、例えば1〜24の炭素原子を有するアルキル基で且つSおよびPの中から選択される少なくとも一つの異種原子を有する少なくとも一つの酸基、例えばスルホン酸、ホスホン酸、リン酸またはホスフィン酸基で置換されている。基Yの例としては−C(CH32−CH2−SO3H基を挙げることができる。また、Yは一つまたは複数の異種原子を有していてもよい炭化水素基、例えば1〜24の炭素原子を有するアルキル基で且つN、OおよびSの中から選択される一つ以上の異種原子を有する少なくとも一つの複素環基、例えばイミダゾール、イミダゾリン、イミダゾリドン、ピラゾール、トリアゾール、テトラゾール、チアゾールまたはオキサジアゾール基を有することもできる。この基Yは未置換のアルキル基であることができず、上記の酸基または複素環基で必ず置換されていなければならない。
【0017】
式(I)の開始剤の中では特に、R4がSおよびPの中から選択される少なくとも一つの異種原子を有する少なくとも一つの酸基を有するアリール基であるものを使用するのが好ましい。この酸基は塩の形で存在することもできる。特に、R4は−SO39基を有するフェニレン基であるのが有利である。このR9は水素原子、アルカリ金属、アルカリ土類金属または遷移金属の中から選択される金属、特に、アルカリ金属(Na、Li、K)またはH4+、Bu4+またはBu3HN+(Bu=n−ブチル基)を表す。
【0018】
本発明の開始剤の具体例は下記式(II)に対応する:
【化3】

【0019】
上記開始剤は下記反応スキームに従って、出発材料のアルコキシアミンにY官能基を有するオレフィンの1,2-型ラジカル付加で得ることができる:
(a) 出発材料のアルコキシアミンをフリーラジカルに開裂し、
【化4】

【0020】
(b) 上記で形成したフリーラジカルをオレフィンにの1,2-型ラジカル付加する:
【化5】

【0021】
このプロセスは水性媒体中で実行するのが有利である。この水性媒体中は水溶液または水を主とした溶液または水/有機相分散媒体(分散液、エマルション、ミニエマルション、ミクロエマルション、ミセル懸濁液、逆懸濁液、逆エマルション、逆ミクロエマルション)にすることができる。
【0022】
本発明の重合プロセスは一つまたは複数のモノマーの重合である。このモノマーは重合後の単位が式(I)の重合開始剤中にあるCH2−CHR4−単位とは異なるモノマーである。特に、少なくとも1つのモノマーは水可溶性または水分散性のモノマーにすることができる。
【0023】
「水可溶性モノマー」という用語は水に溶けるモノマーという通常の意味を有し、すなわち含有量は少なくとも1重量%である。換言すれば、このモノマーは水水分子と水素結合を確立して、溶解性を与える官能基を有する。
【0024】
本発明方法に従って製造されるポリマーまたはコポリマーの組成中に組み込むことができる水可溶性モノマーは下記の中から選択することができる:
(1)水溶性スチレン誘導体、例えばソジウムスチレンスルホナート、
(2)水溶性アクリルモノマー、例えばアクリル酸とその塩、アクリル酸メチル、2-ヒドロキシエチルアクリレート、2-メトキシエチルアクリレート、メトオキシポリエチレングリコールアクリレート、エトオキシポリエチレングリコールアクリレート、メトオキシポリエチレングリコール/ポリプロピレングリコールアクリレートとその混合物、2-(ジメチルアミノ)アクリル酸エチル(ADAME)、[2-(アクリロイルオキシ)エチル]トリメチル−塩化アンモニウムまたはサルフェート、[2-(アクリロイルオキシ)エチル]ジメチルベンジル塩化アンモニウムまたはサルフェートまたはアルキレングリコールホスフェートアクリレート、
(3)メタアクリル酸モノマー、例えばメタアクリル酸とその塩、2-ヒドロキシエチルメタクリレート、2-エトキシエチルメタクリレート、メトオキシポリエチレングリコールメタクリレート、エトオキシポリエチレングリコールメタクリレート、メトオキシポリエチレングリコール/ポリプロピレングリコールメタクリレートとその混合物、2-(ジメチルアミノ)メタクリル酸エチル(MADAME)、[2-(メタクリロイルオキシ)エチル]トリメチル塩化アンモニウムまたはサルフェート、[2-(メタクリロイルオキシ)エチル]ジメチルベンジル−塩化アンモニウムまたはサルフェート、アルキレングリコールホスフェートメタクリレート、ヒドロキシエチルイミダゾリドンメタクリレート、ヒドロキシエチルイミダゾリジノンメタクリレートまたは、2-(2-オキソ-1-イミダゾリジニル)エチルメタクリレート、
【0025】
(4)アクリルアミドまたは置換アクリルアミド、N-メチロール−アクリルアミド、アクリルアミドプロピルトリメチル塩化アンモニウム(APTAC)、アクリルアミドメチルプロパンスルホン酸(AMPS)とその塩、
(5)メタクリルアミドまたは置換メタクリルアミド、2-メチル-N-[2-(2-オキソイミダゾリジニル)エチル]アクリルアミド、N-メチロールメタクリルアミドまたはメタアクリルアミドプロピル−トリメチル塩化アンモニウム(MAPTAC)、
(6)イタコン酸、マレイン酸とその塩、無水マレイン酸、アルキルマレアートまたはヘミマレアート、アルコキシまたはアリールオキシポリアルキレングリコールマレアートまたはヘミマレアート、ビニールピリジンまたはビニルピロリジノン、
(7)上記モノマーの少なくとも2つの混合物。
【0026】
本発明方法に従って製造されるポリマーまたはコポリマーの組成中に入れることができるモノマーは下記の中から選択される疎水性のモノマーにすることができる:
(1)ビニル芳香族モノマー、例えばスチレンα-メチルスチレン、
(2)ジエンモノマー、例えばブタジエンまたはイソプレン、
(3)疎水性アクリレートモノマー、例えばアクリル酸エチル、n-アクリル酸ブチル、エチルヘキシルアクリレート、フェニルアクリレート、メトオキシポリプロピレングリコールアクリレート、フッ素化アクリレートまたはシリル化アクリレート、
(4)メタクリレートモノマー、例えばメタクリル酸メチル、ラウリルメタクリレート、メタクリル酸シクロヘキシル、アリルメタクリレート、メタクリル酸フェニル、メトオキシポリプロピレングリコールメタクリレート、2-(tert-ブチルアミノ)メタクリル酸エチル(MATBAE)、フッ素化メタクリレート、例えば2,2,2-トリフルオロエチルメタクリレートまたはシリル化メタクリレート、例えば3-メタクリロイルオキシプロピルトリメチルシラン、
(5)アクリロニトリル、
(6)これらの混合物。
【0027】
式(I)の開始剤は使用するモノマーの全重量に対して0.005〜40重量%、好ましくは0.01〜10重量%の含有量で存在することができる。モノマーおよび/またはアルコキシアミンタイプの開始剤は重合媒体中に連続的に導入することができる。
【0028】
本発明の一実施例では上記接触段階を、式(I)の開始剤に加えて、過酸化水素、ヒドロペルオキシド、ジアルキルペルオキシド、ジアシルペルオキシエステル、ペルオキシジカーボネート、ペルオキシケタールまたはアゾ化合物の中から選択される開始剤の存在下で実行できる。
【0029】
ヒドロペルオキシドの例としてはtert-ブチルヒドロペルオキシド、tert-アミルヒドロペルオキシド、クミルヒドロペルオキシド、2,5-ジメチル-2,5-ジ(ヒドロペルオキシ)ヘキサン、ジイソプロピルベンゼンモノヒドロペルオキシドおよびパラ-メンタンヒドロペルオキシドを挙げることができる。
【0030】
ジアルキルペルオキシドの例としては2,5-ジメチル-2,5-ジ(tert-ブチルペルオキシ)ヘキサン−(3)、ジtert-ブチルペルオキシド、ジ-tert-アミルペルオキシド、1,3-ジ(tert-ブチルペルオキシイソプロピル)ベンゼン、2,5-ジメチル-2,5-ジ(tert-ブチルペルオキシ)ヘキシン、1,1,4,4,7,7-ヘキサメチル−シクロ-4,7-ジペルオキシノナンまたは、3,3,6,6,9,9-ヘキサメチル−シクロ-1,2,4,5−テトラオキサノナンが挙げられる。
【0031】
ジアシルペルオキシドの例としては過酸化ベンゾイル、ラウロイルペルオキシド、デカノイルペルオキシド、3,5,5-トリメチルヘキサノイルペルオキシドまたはアセチルシクロヘキシルスルホニルペルオキシドが挙げられる。
【0032】
ペルオキシエステルの例としてはtert-ブチルペルオキシベンゾアート、tert-ブチルペルオキシアセテート、tert-ブチルペルオキシ-3,5,5-トリメチル−ヘキサノエート、tert-アミルペルオキシ-3,5,5-トリメチルヘキサノエート、2,5-ジメチル-2,5-ジ(ベンゾイルペルオキシ)ヘキサン、OO-tert-ブチル-O-イソプロピルモノペルオキシカーボネート、OO-tert-ブチルO-(2-エチルヘキシル)モノペルオキシカーボネート、OO-tert-アミルO-(2-エチルヘキシル)モノペルオキシカーボネート、tert-ブチルペルオキシイソブチレート、tert-ブチルペルオキシ-2-エチルヘキサノエート、tert-アミルペルオキシ-2-エチルヘキサノエート-2,5-ジメチル-2,5-ジ(2-エチルヘキサノイルペルオキシ)ヘキサン、tert-ブチルペルオキシ−ネオデカノエート、tert-ブチルペルオキシイソノナノエート、tert-ブチルペルオキシピバレート、tert-アミルペルオキシピバレート、α-クミルペルオキシネオデカノエート、tert-アミルペルオキシデカノエート、3-ヒドロキシ-1,1-ジメチルブチルペルオキシネオデカノエートおよびtert-ブチルペルオキシマレートが挙げられる。
【0033】
ペルオキシジカーボネートの例としてはジ(2-エチルヘキシル)ペルオキシジカーボネート、ジシクロヘキシルペルオキシジカーボネート、ジ(n-プロピル)ペルオキシジカーボネートまたはジ(4-(tert-ブチル)シクロヘキシル)ペルオキシジカーボネートが挙げられる。
【0034】
ペルオキシケタールの例としては1,1-ジ(tert-ブチルペルオキシ)シクロヘキサン、1,1-ジ(tert-ブチルペルオキシ)-3,3,5-トリメチルシクロヘキサン、エチル3,3-ジ(tert-ブチルペルオキシ)ブチレート、エチル3,3-ジ(tert-アミルペルオキシ)ブチレート、n-ブチル4,4-ジ(tert-ブチルペルオキシ)バレエート、2,2-ジ(tert-ブチルペルオキシ)ブタン、1,1-ジ(tert-アミルペルオキシ)シクロヘキサンまたは2,2-ビス[4,4-ジ(tert-ブチルペルオキシ)シクロヘキシル]プロパンが挙げられる。
【0035】
また、接触段階は無機の酸化剤、例えば過硫酸ナトリウム、過硫酸カリウムまたは過硫酸アンモニウム、過酸化水素水溶液、過塩素酸塩、ペルカーボネートまたは第二鉄塩の存在下で実行することもできる。これらの酸化剤は単独で使うか、無機または有機の還元剤、例えば亜硫酸水素ナトリウム、メタ重亜硫酸ナトリウム、亜硫酸水素カリウム、メタ重亜硫酸カリウム、アスコルビン酸、次亜リン酸ナトリウムまたは次亜リン酸カリウムと一緒に使うことができる。これらの有機または無機の還元剤は単独で使用でき、例えば無機の酸化剤無しに使用できる。
【0036】
本発明方法は特に、下記の中から選択される一つまたは複数の水可溶性モノマーの重合で水可溶性の(コ)ポリマーを製造するのに適している:
(1)(メタ)アクリル酸とその塩、
(2)アミン塩の(メタ)アクリレート、例えば[2-(メタクリロイルオキシ)エチル]トリメチル塩化アンモニウムまたは硫酸アンモニウムまたは[2-(メタクリロイルオキシ)エチル]ジメチルベンジル−塩化アンモニウムまたは硫酸アンモニウム、
(3)ヒドロキシアルキル(メタ)アクリレート、例えば2-ヒドロキシエチルメタクリレート、
(4)ポリエチレングリコール、アルコキシまたはアリールオキシポリアルキレングリコール(メタ)アクリレート、例えばメトオキシポリエチレングリコール(メタ)アクリレートまたはエトオキシポリエチレングリコール(メタ)アクリレート、
(5)上記の混合物。
【0037】
使用する水可溶性モノマーはメタアクリル酸、アクリル酸またはメトオキシ・ポリエチレングリコール・メタクリレートであるのが好ましい。コポリマーが疎水性モノマー、好ましくはメタクリル酸メチルまたはスチレンをマイナー成分として含むこともできる。
【0038】
本発明方法は両親媒性のコポリマー、すなわち親水性部分と疎水性部分とを有するコポリマーを製造するのに特に適している。使用する親水性モノマーはメタアクリル酸および/または(アルキルオキシ)ポリエチレングリコールメタクリレートおよび/または水溶性カチオンモノマー、例えば[2-(メタクリロイル−オキシ)エチル]トリメチル塩化アンモニウムが好ましく、使用する疎水性モノマーはメタクリル酸メチルおよび/またはスチレンおよび/または2-(tert-ブチルアミノ)メタクリル酸エチル(MATBAE)が好ましい。
【0039】
本発明方法はさらに、当業者にとって周知の重合方法に従って水性または有機の粒子分散液を製造するのに適している。この粒子分散液の製造方法としては例えば分散または沈降重合、懸濁重合、ミニエマルジョン重合、乳化重合、マイクロエマルジョン重合、逆懸濁重合、逆乳化重合、逆ミクロエマルション重合またはミセル(micellar)重合があり、特に、疎水性粒子を主とした水性分散液の製造に適した周知の懸濁重合および乳化重合方法が特に適用できる。この場合に得られる疎水性粒子の水性分散液はコロイド状寸法を有し、光を散乱し、一般的用語では合成「ラテックス」として当業者に知られている。
【0040】
本発明方法は特に、セメント、プラスター(しっくい、platre)またはペイント組成物、さらには化粧組成物中に加えられる流体ラテックスの製造に有利である。
本発明方法はポリマーまたはコポリマーを単離する段階、例えば沈降し、濾過する段階をさらに有することができる。単離したポリマーまたはコポリマーは出願予定の用途で直接使用でき、また、後で重合媒体中に再導入することもできる。
【0041】
本発明方法は式(I)の開始剤を現場で作る(in situ)段階を、好ましくは接触段階前に、有することができる。
【0042】
要約すれば、式(I)の開始剤を使用する利点は下記のように多数ある:
(1)乳化重合で一般に用いられる酸性水溶性媒体中を含めて、メタアクリル酸のような酸性モノマーの存在下で、媒体のpHとは無関係に、水溶性媒質中でポリマーを製造することが可能。
(2)従来のラジカル重合より多分散性指数がより良く制御されたポリマーまたはコポリマーを得ることが可能。
(3)重合するモノマーと重合条件とを選択することで、リビングポリマーまたはコポリマーを得ることができ、それを重合に再導入してポリマーまたはコポリマーのモル質量を増加させたり、他のモノマーを導入し、最初に合成したリビングポリマーまたはコポリマーと接触させてブロックコポリマーを合成することができる。
【0043】
構造上の観点からは、本発明方法は下記の式を有する少なくとも一つの反応性末端を有するポリマーまたはコポリマーを得ることができる。:
【化6】

【0044】
(ここで、R1、R2、R3およびR4は上記定義のもの)
【0045】
アルコキシアミンから得られる式−CH2−CHR4−の単位を有するポリマーまたはコポリマーは鎖末端に上記単位−CH2−CHR4−とは異なるモノマーの重合で得られる他の単位を有する。
【0046】
反応性末端を有するこのポリマーまたはコポリマーは適当な反応物との反応によって上記末端を化学的に変化させることができる。
【0047】
本発明方法で合成されるポリマーまたはコポリマーはその反応性末端と、分子量が均一で、従来のラジカル重合方法および反応物で得られるよりも多分散性指数が低いという点で新規なものである。
【0048】
従って、本発明の第1の対象は、上記定義の方法で得られるポリマーまたはコポリマーにある。
【0049】
具体的な本発明コポリマーはメタアクリル酸、メトオキシポリエチレングリコールメタクリレートおよびメタクリル酸メチルの重合で得られる反複単位を有するコポリマーである。
【0050】
他の具体的なコポリマーはメタクリル酸メチルと2-(tert-ブチルアミノ)メタクリル酸エチルの重合で得られる反複単位を有するコポリマーである。一つの具体的ポリマーはメタクリル酸メチルの重合で得られる反複単位を有するポリマーである。
【0051】
本発明の具体的なポリマーまたはコポリマーは下記の(1)と(2)とから成る両親媒性のポリマーまたはコポリマーである:
(1)メタアクリル酸および/または(アルキルオキシ)ポリエチレングリコールメタクリレートおよび/または親水性カチオンモノマーの重合で得られる親水性反復単位と、
(2)メタクリル酸メチルおよび/またはスチレンおよび/または2-(tert-ブチルアミノ)メタクリル酸エチルの重合で得られる疎水性反複単位。
【0052】
主として水可溶性モノマーから成る本発明のポリマーまたはコポリマーは、水溶性媒体中の顔料または無機充填材の分散剤として特に使用することができる。特に、無機粒子の水性分散液、特に水性結合剤、例えばセメントおよびブラスタをベースにした組成物に優れた流動性を与えることができる。また、水を減らすことと経時的にレオロジ特性を維持をすることとを良くバランスさせることができる。また、本発明のポリマーまたはコポリマーは有機製品、例えばビチューメンのエマルションの分散剤または共安定化剤(costabilizers)の作用をすることができる。本発明のポリマーまたはコポリマーは従来の界面活性剤と一緒にこれらのエマルションの経時安定性を撚りよくすることができる。
【0053】
本発明の分散剤または共安定化剤の具体例は、メタアクリル酸、メトオキシポリエチレングリコールメタクリレートおよびメタクリル酸メチルの重合で有られる反複単位を有するコポリマー、または、メタクリル酸メチルと2-(tert-ブチルアミノ)メタクリル酸エチルとの重合で得られる反複単位を有するコポリマーである。
【0054】
本発明のポリマーまたはコポリマーはさらに、濃化剤(agent epaississants)、例えば掘削泥水濃化剤、あるいは接着剤、基稀有周剤、結合剤として使用することもできる。こうした多くの用途から、本発明のポリマーまたはコポリマーは特に下記のような多くの組成物の成分として添加することができる:
(1)上記ポリマーまたはコポリマーと、化粧品として許容可能な媒体との化粧組成物、
(2)上記ポリマーまたはコポリマーと、粘着付与樹脂、可塑剤等の添加剤との接着剤組成物、
(3)セメント組成物、
(4)ビチューメン組成物、
(5)プラスタ組成物、
(6)ペイント組成物。
以下、実施例を用いて本発明をさらに詳細に説明する。
【実施例】
【0055】
以下の実施例は、特にセメントベースの調整物を作るための分散剤として用いられる水可溶性コポリマーの製造方法を示すものである。
本発明コポリマーの分散能または流動化能を、本発明コポリマーを含む無機粒子をベースにした組成物を作ってテストした。
組成物の一つはセメント、標準砂、水および本発明コポリマー分散水溶液(必要に応じて消泡剤をさらに含む)を混合して得られる分散セメントモルタルである。
【0056】
本発明コポリマーの流動化能を測定するために、以下の実施例では下記の2つのタイプの測定方法を用いた:
(1)分散コポリマーを加えたモルタルの初期延び(スプレッド、etalement)の測定、
(2)分散コポリマーを加えたモルタルの時間を関数とする延び(スプレッド、etalement)の測定。
【0057】
(a) 本発明分散コポリマーを加えたモルタルの初期スプレッドの測定プロトコル
標準分析法に従って、本発明の分散化または流動化コポリマーの存在下でモルタルを製造し、アブラブのミニコーン(Abrams minicone)名称で知られた所定寸法の中空裁頭円錐体にモルタルを充填する。円錐体の上部には充填用開口、下部には排出用開口を有する。円錐体の内部に入れたモルタルを平らなプレート上に配置し、円錐体の低部開口を閉じる。充填直後に、円錐体はその支持体から持ち上で、それによって平らなプレート上でのモルタルを流れを起こさせ、モルタルを丸いケークの形に引き延ばさせる。作ったモルタルの流動性が大きければ大きいほどケークの直径は大きくなる。ケークの最大延び(スプレッド)直径(「スランプ値」または「スプレッド値」の名称で当業者に公知)が調整物の流動性を表す信頼できる測定値になる。この流動性は基本的に2つのパラメータ:水/セメント比(W/C比)と、セメントに対する分散コポリマーの乾燥重量%で表されるコポリマーの含有量の比(%SP)を調節することによって変えることができる。W/C比または%SPが大きいほどモルタルは流動性に優れ、従って、延び直径の測定値は大きくなる。
【0058】
(b) 本発明分散コポリマーを加えたモルタルの時間を関数とするスプレッドの測定プロトコル
上記(a)のプロトコルでは円錐体にモルタルを充填直後の初期スプレッド値が決定できる。しかし、標準手順に従って、延びた(スプレッドした)モルタルを回収し、再混合した後に、初期スプレッドから始まる各種の時間で繰り返して測定したスプレッド測定値は最初のスプレッドとは違った値になる。すなわち、モルタルの流動性を一定時間後、一般に2時間または3時間後までモニターすることができる。これを測定することでモルタルの追加の挙動を経時的な流動性の変化として決定することができる。流動性は長時間、一般に2時間または3時間の限界までできるだけ高いままであることが望ましい。
【0059】
実施例1
この実施例では下記式:
【化7】

【0060】
のアルコキシアミンと、下記式:
【化8】

【0061】
の4-スチレンナトリウムスルホナートから、下記の式(II):
【化9】

【0062】
の開始剤を製造する方法を示す。
窒素でパージした2リットルのガラス製反応装置中に、1リットルのエチルアルコールと、0.5リットルの脱気し水とを導入する。54g(0.262モル)の4-スチレンナトリウムスルホネートと、100g(0.262モル)の式(Ia)のアルコキシアミンアールとを加える。混合物を70℃に加熱し、撹拌下に6時間反応させる。生成物を減圧下に30℃の温度で蒸発させて回収する。得られた黄色の油は179gで、4℃を保存すると蝋形に結晶する。
【0063】
得られた生成物を1H、13Cおよび31P NMRで分析し、負電子スプレー質量分析し、カールフィッシャー分析した結果、2つのジアステレオアイソマーを59/41の比の形で含む84重量%の式(II)の開始剤と、16重量%の水とから成ることが分った。得られたアルコキシアミンの特徴は以下の通りである:
【化10】

【0064】
1HNMR(CDCl3


【0065】
13CNMR(CDCl3



【0066】
31PNMR(CDCl3
主たる異性体: 24ppm
マイナー異性体: 25ppm
【0067】
実施例2
速度可変撹拌器モーター、反応物の導入口、酸素パージ用不活性ガス、例えば窒素の導入管、測定プローブ(例えば温度測定用)、還流付き蒸気縮合系および熱交換流体の循環によって反応装置の内容物を加熱/冷却する二重ジャケットを備えた1リットルのガラス製反応装置中に、195.6gの脱塩水を導入し、適度な速度で撹拌を開始し、反応装置を加熱して系の温度を70℃にし、液体中に少なくとも15分間、窒素をバブリングして脱気する。
さらに、適当な容器中で下記を調整する:
(1)下記から成る混合物:
(a)259.4g のメトオキシポリエチレングリコールメタクリレートモノマーの固体含有率58%の水溶液から成るNorsocryl N402(ポリエチレングリコール側鎖の数平均分子量は2080グラム/モル、メタアクリル酸 2.77%およびメトオキシポリエチレングリコール 5.32%)、
(b)19.6gのメタアクリル酸、
(c)26.4gのメタクリル酸メチル、
(2) 39gの上記開始剤(II)の6重量%水溶液(脱塩水)。
【0068】
反応装置中の水の温度が70℃に達した時に、反応装置中の撹拌速度を320rpmにし、定量ポンプを使用して2時間かけて上記モノマー混合物(1)と開始剤(II)の溶液(2)とを反応装置中へ平行して加える。混合物(1)の均一性を保つために、必要な場合には、2時間かけて添加する間に上記容器中を撹拌する。一方、溶液(2)は均一であるので、2時間かけて添加する間に撹拌する必要はない。この間、反応装置中の温度は少なくとも70℃に維持する。添加終了後、温度を少なくとも70℃にさらに少なくとも3時間維持し、その後に溶液を外界温度まで冷却する。得られたコポリマー分散水溶液の固体含有率は重量測定で37.1%であった。溶液はニュトニアン(粘度が剪断速度に依存しない)で、その最終粘性(ブルックフィールド粘度計で測定)は414mPa.sであった。
【0069】
このコポリマーの流動性の能力を測定するために、518.5gのランブル(Lumbres)タイプ(CEM I 42.5R)の乾燥セメントと、1350gの標準砂(CEN EN 196-1)と、279.99gの脱塩水と、2.44gのコポリマー分散水溶液(固体含有量に対して1重量%の消泡剤(Clerol)を予め加えてある)とを用いてモデルモルタルを製造した。使用量はW/C比が0.54、セメントに対する分散剤含有量%SPが0.175%となるように調節した。上記モルタルの製造方法および流動性(延び、スプレッド)の測定は温度が21℃±2℃に調節された恒温ルームで行った。
【0070】
モルタルの製造では先ず最初に水と分散剤溶液とを混合した。この混合物はガシャージ水を構成し、これをモルタル混合機に導入する。セメントを加えた後、モルタル混合機を65回転/分で30秒間攪拌した。次に、砂を加えた後、モルタル混合機を65回転/分で30秒間混練した。さらに、混合物を125回転/分で60秒間混合した。得られたモルタルをアブラマス(Abrams)のミニコーン(円錐体)に充填した。ミニコーンの重量および寸法は以下の通り:
(1)最少重量: 4kg
(2)上部開口直径: 50mm
(3)低部開口直径: 100mm
(4)高さ: 150mm
【0071】
充填前に、スポンジを用いて湿らせた厚さ1cmの50×50cmのPVCプレート上にミニコーン(円錐体)を配置した。円錐体への充填は決められた手順に従って行なった。すなわち、一回で円錐体の高さの1/3を充填し、全体で2分間で3回で充填を終わる。各1/3の充填終了時にモルタル中に空気が随伴するのを防ぐために円錐体を長さ30cm、直径5mmの金属棒を用いて詰めた。2分後、充填済みの円錐体を上へ持ち上げる。それによって内容物が支持プレート上に延びる(スプレッドする)。円錐体を外してから30秒後に延び(スプレッド)を測定する。すなわち、ケークの長さと2つの直角直径とを測定する。
これら2つの直径の平均がモルタルの初期スプレッドの測定値である。
モルタルの流動性を時間の関数で測定する場合には、延ばした(スプレッドした)モルタルを回収し、混合機に入れ、水の蒸着を防ぐためにカバーして放置する。各測定時間に到着した時に125回転/分で60秒間、混合した後、上記手順に従って円錐体に充填し、上記の初期スプレッドと同様に延び(スプレッド)の寸法を再び測定する。
【0072】
[表1]は本実施例の分散剤で作ったモルタルの時間を関数とする延び(スプレッド)の変化を示している。比較のために、[表1]には従来の分散剤(クレイバレー(Cray Valley)社のEcocryl 5930)から同じ条件、同じW/Cおよび%SPで製造したモルタルの性能も示してある。
【0073】
【表1】

【0074】
実施例3
速度可変撹拌器モーター、反応物の導入口、酸素パージ用不活性ガス、例えば窒素の導入管、測定プローブ(例えば温度測定用)、還流付き蒸気縮合系および熱交換流体の循環によって反応装置の内容物を加熱/冷却する二重ジャケットを備えた1リットルのガラス製反応装置中に、195.6gの脱塩水を導入し、適度な速度で撹拌を開始し、反応装置を加熱して系の温度を60℃にし、液体中に少なくとも15分間、窒素をバブリングして脱気する。
さらに、適当な容器中で下記を調整する:
(1)下記から成る混合物:
(a)259.4gのメトオキシポリエチレングリコールメタクリレートのモノマー乾燥含有率が58%の水溶液から成るNorsocryl N402(ポリエチレングリコール側鎖の数平均分子量は2080グラム/モル)、メタアクリル酸(2.77%)、メトオキシポリエチレングリコール(5.32%)、
(b)19.6gのメタアクリル酸、
(c)26.4gのメタクリル酸メチル、
(2) 39gの上記開始剤(II)の6重量%水溶液(脱塩水)。
【0075】
反応装置中の水の温度が60℃に達した時に、反応装置中の撹拌速度を320rpmにし、定量ポンプを使用して2時間かけて上記モノマー混合物(1)と開始剤(II)の溶液(2)とを反応装置中へ平行して加える。混合物(1)の均一性を保つために、必要な場合には、2時間かけて添加する間に上記容器中を撹拌する。一方、溶液(2)は均一であるので、2時間かけて添加する間に撹拌する必要はない。この間、反応装置中の温度は少なくとも60℃に維持する。添加終了後、温度を少なくとも60℃にさらに少なくとも3時間維持し、その後に溶液を外界温度まで冷却する。得られたコポリマー分散水溶液の固体含有率は重量測定で35.8%であった。溶液はニュトニアン(粘度が剪断速度に依存しない)で、その最終粘性(ブルックフィールド粘度計で測定)は520mPa.sであった。
【0076】
このコポリマーの流動性の能力を測定するために実施例2と同じ手順で、518.5gのランブル(Lumbres)タイプ(CEM I 42.5R)の乾燥セメントと、1350gの標準砂(CEN EN 196-1)と、279.99gの脱塩水と、2.53g のコポリマー分散水溶液(固体含有量に対して1重量%の消泡剤(Clerol)を予め加えてある)とを用いてモデルモルタルを製造した。
【0077】
[表2]は本実施例の分散剤で作ったモルタルの時間を関数とする延び(スプレッド)の変化を示している。比較のために、[表2]には従来の分散剤(クレイバレー(Cray Valley)社のEcocryl 5930)から同じ条件、同じW/Cおよび%SPで製造したモルタルの性能も示してある。
【0078】
【表2】

【0079】
実施例4
速度可変撹拌器モーター、反応物の導入口、酸素パージ用不活性ガス、例えば窒素の導入管、測定プローブ(例えば温度測定用)、還流付き蒸気縮合系および熱交換流体の循環によって反応装置の内容物を加熱/冷却する二重ジャケットを備えた1リットルのガラス製反応装置中に、171.6gの脱塩水を導入し、適度な速度で撹拌を開始し、反応装置を加熱して系の温度を70℃にし、液体中に少なくとも15分間、窒素をバブリングして脱気する。
【0080】
さらに、適当な容器中で下記を調整する:
(1)下記から成る混合物:
(a)253.8g のメトオキシポリエチレングリコールメタクリレートのモノマー乾燥含有率が58%の水溶液から成るNorsocryl N402(ポリエチレングリコール側鎖の数平均分子量は2080グラム/モル)、メタアクリル酸(2.77%)、メトオキシポリエチレングリコール(5.32%)、
(b)19.2gのメタアクリル酸、
(c)26.2gのメタクリル酸メチル、
(2) 38.4gの上記開始剤(II)の6重量%水溶液(脱塩水)。
【0081】
反応装置中の水の温度が70℃に達した時に、反応装置中の撹拌速度を320rpmにし、定量ポンプを使用して2時間かけて上記モノマー混合物(1)と開始剤(II)の溶液(2)とを反応装置中へ平行して加える。混合物(1)の均一性を保つために、必要な場合には、2時間かけて添加する間に上記容器中を撹拌する。一方、溶液(2)は均一であるので、2時間かけて添加する間に撹拌する必要はない。この間、反応装置中の温度は少なくとも70℃に維持する。添加終了後、温度を少なくとも70℃にさらに少なくとも3時間維持する。脱塩水中に12重量%のメタ重亜硫酸ナトリウム(Aldrich)を含むの水溶液31gを20分かけて定量ポンプを使用して反応装置に導入する。反応装置の温度を少なくとも70℃に少なくとも3時間さらに維持した後、外界温度まで冷却する。得られたコポリマー分散水溶液の固体含有率は重量測定で37.8%であった。溶液はニュトニアン(粘度が剪断速度に依存しない)で、その最終粘性(ブルックフィールド粘度計で測定)は425mPa.sであった。溶液は時間が経っても無色の外観を保持する。
【0082】
このコポリマーの流動性の能力を測定するために、518.5gのランブル(Lumbres)タイプ(CEM I 42.5R)の乾燥セメントと、1350gの標準砂(CEN EN 196-1)と、279.99gの脱塩水と、2.40g のコポリマー分散水溶液(固体含有量に対して1重量%の消泡剤(Clerol)を予め加えてある)とを用いてモデルモルタルを製造した。
[表3]は本実施例の分散剤で作ったモルタルの時間を関数とする延び(スプレッド)の変化を示している。比較のために、[表3]には従来の分散剤(クレイバレー(Cray Valley)社のEcocryl 5930)から同じ条件、同じW/Cおよび%SPで製造したモルタルの性能も示してある。
【0083】
【表3】

【0084】
実施例5
速度可変撹拌器モーター、反応物の導入口、酸素パージ用不活性ガス、例えば窒素の導入管、測定プローブ(例えば温度測定用)、還流付き蒸気縮合系および熱交換流体の循環によって反応装置の内容物を加熱/冷却する二重ジャケットを備えた1リットルのガラス製反応装置中に、171.6gの脱塩水を導入し、適度な速度で撹拌を開始し、反応装置を加熱して系の温度を60℃にし、液体中に少なくとも15分間、窒素をバブリングして脱気する。
【0085】
さらに、適当な容器中で下記を調整する:
(1)下記から成る混合物:
(a)253.8g のメトオキシポリエチレングリコールメタクリレートのモノマー乾燥含有率が58%の水溶液から成るNorsocryl N402(ポリエチレングリコール側鎖の数平均分子量は2080グラム/モル)、メタアクリル酸(2.77%)、メトオキシポリエチレングリコール(5.32%)、
(b)19.2gのメタアクリル酸、
(c)26.2gのメタクリル酸メチル、
(2) 38.4gの上記開始剤(II)の6重量%水溶液(脱塩水)。
【0086】
反応装置中の水の温度が60℃に達した時に、反応装置中の撹拌速度を320rpmにし、定量ポンプを使用して2時間かけて上記モノマー混合物(1)と開始剤(II)の溶液(2)とを反応装置中へ平行して加える。混合物(1)の均一性を保つために、必要な場合には、2時間かけて添加する間に上記容器中を撹拌する。一方、溶液(2)は均一であるので、2時間かけて添加する間に撹拌する必要はない。この間、反応装置中の温度は少なくとも60℃に維持する。添加終了後、温度を少なくとも60℃に維持し、31gの脱塩水中に12重量%のメタ重亜硫酸ナトリウム(Aldrich)を含む水溶液を定量ポンプを使用して20分かけて反応装置に導入する。反応装置の温度を少なくとも60℃に少なくとも3時間さらに維持した後、外界温度まで冷却する。得られたコポリマー分散水溶液の固体含有率は重量測定で37.4%であった。溶液はニュトニアン(粘度が剪断速度に依存しない)で、その最終粘性(ブルックフィールド粘度計で測定)は622mPa.sであった。溶液は時間が経っても無色の外観を保持する。
【0087】
このコポリマーの流動性の能力を測定するために、518.5gのランブル(Lumbres)タイプ(CEM I 42.5R)の乾燥セメントと、1350gの標準砂(CEN EN 196-1)と、279.99gの脱塩水と、2.40g のコポリマー分散水溶液(固体含有量に対して1重量%の消泡剤(Clerol)を予め加えてある)とを用いてモデルモルタルを製造した。
[表4]は本実施例の分散剤で作ったモルタルの時間を関数とする延び(スプレッド)の変化を示している。比較のために、[表4]には従来の分散剤(クレイバレー(Cray Valley)社のEcocryl 5930)から同じ条件、同じW/Cおよび%SPで製造したモルタルの性能も示してある。
【0088】
【表4】

【0089】
実施例6
以下の実施例は、メタクリル酸メチルと2-(tert-ブチルアミノ)メタクリル酸エチルとの重合で得られる反複単位を有するカチオン性分散ポリマーの合成方法を示す。
速度可変撹拌器モーター、反応物の導入口、酸素パージ用不活性ガス、例えば窒素の導入管、測定プローブ(例えば温度測定用)、還流付き蒸気縮合系および熱交換流体の循環によって反応装置の内容物を加熱/冷却する二重ジャケットを備えた1リットルのガラス製反応装置中に、358.2gの脱塩水を導入し、適度な速度で撹拌を開始し、反応装置を加熱して系の温度を50℃にし、液体中に少なくとも15分間、窒素をバブリングして脱気する。同時に、沈澱防止剤として0.47 gのポリビニールアルコール(Allotex 72.5(Harco)を反応装置に導入する。
別の容器で下記を調整する:
(1) 33.3gのメタクリル酸メチルと、61.6g の2-(tert-ブチルアミノ)メタクリル酸エチルとの混合物
(2) 46.5gの脱塩水中に開始剤(II)を10重量%含む水溶液
【0090】
反応装置中の水の温度が50℃に達した時に、反応装置中の撹拌速度を500rpmにし、定量ポンプを使用して2時間かけて上記モノマー混合物(1)と開始剤(II)の溶液(2)とを反応装置中へ平行して加える。この間、反応装置中の温度は少なくとも50℃に維持する。添加終了後、温度を少なくとも50℃に少なくとも2時間さらに維持する。残ったモノマーを減らすために、反応装置の温度を少なくとも60℃に上げて、さらに少なくとも1時間「クッキング」処理することもできる。その後、懸濁液を外界温度まで冷却する。得られた製品は肉眼で見える粒子(粒子またはビーズ)の水性懸濁液の形をしている。懸濁液を反応装置から取出し、濾過して、連続水相から得られた疎水性ポリマー(粒子)を分離する。粒子から過剰な水を除き、減圧下または常圧で乾燥器で乾燥するが、乾燥時には粒子が固着するのを防止するために55℃を決して上回らないようにする。乾燥した粒子は押し潰すことができ、篩に掛けて、均一な白色粉末の形で最終生産物を得ることができる。
【0091】
この粉末は本来は水に不溶(疎水性ポリマー)で、撹拌し、水溶液に変化させる効果を有する強酸を添加してプロトン化することによって水中に懸濁させることができる。この溶液は分散剤または共安定(costabilizing)剤として使用でき、特に、水中への有機相のエマルション(「O/W」形または「水中油」形のエマルション、例えばビチューメン・エマルション)を作るのに使用できる。
【0092】
この懸濁重合では、従来のモノマーに可溶な疎水性開始剤(一般に、ペルオキシドまたはアゾ系開始剤)の代わりに、水可溶性の開始剤(II)を加えるという点、そして、驚くべきことには、それにもかかわらず、結果は、従来の懸濁液の場合と同じ水中に疎水性ポリマー粒子が懸濁したものになる、という点に留意する必要がある。
【0093】
実施例7
以下の実施例は式(II)に対応するアルコキシアミン型の開始剤を用いた乳化重合によってポリメタクリル酸メチルのラテックスを合成する例を示す。
速度可変撹拌器モーター、反応物の導入口、酸素パージ用不活性ガス、例えば窒素の導入管、測定プローブ(例えば温度測定用)、還流付き蒸気縮合系および熱交換流体の循環によって反応装置の内容物を加熱/冷却する二重ジャケットを備えた1リットルのガラス製反応装置中に、208.01gの脱塩水を導入し、適度な速度で撹拌を開始し、反応装置を加熱して系の温度を70℃にし、液体中に少なくとも15分間、窒素をバブリングして脱気する。
別の容器で下記を調整する:
(1) 147.2gの脱塩水と、2.86gのドデシルスルホン酸ナトリウム(RhodacalなDS10)と、95.28gのメタクリル酸メチルとの混合物
(2) 46.66gの脱塩水中に開始剤(II)を4重量%含む水溶液
【0094】
反応装置中の水の温度が60℃に達した時に、反応装置中の撹拌速度を300rpmにし、開始剤(II)(2)の半分の溶液、すなわち、23.33gを反応装置に導入する。反応装置の温度が70℃になった時にモノマー(1)のプレエマルジョンの5重量%、すなわち、12.27gを反応装置に加える。重合を少なくとも70℃で30分間行う。30分経つと、コロイド状ポリマー粒子が生じ、反応媒体は乳白色になる。ここで、モノマーのプレエマルジョン(1)の残部と開始剤(II)(2)の溶液の残部とを定量ポンプを使用して120分かけて反応装置中へ平行して加えた。この間、反応装置中の温度は少なくとも50℃に維持する。添加終了後、温度を少なくとも70℃に少なくとも2時間さらに維持する。残ったモノマーを減らすために、反応装置の温度を少なくとも80℃に上げて、さらに少なくとも1時間「クッキング」処理することもできる。この乳化重合反応で得られる製品は白いラテックスである。ラテックスを外界温度まで冷却する。重量測定で求めた固形分は9.1%、光散乱法で測定した粒度(マルヴァーンLo-C装置)は平均直径で84ナノメーターである。得られたラテックスは無視しえない量の残留メタクリル酸メチルモノマーを含む。この残留メタクリル酸メチルモノマーは重量の従来のラジカル開始剤の添加で転換できる。また、この残留メタクリル酸メチルモノマーは蒸発させて除去することもできる。モノマーを回収することもできる。残留モノマーを取り除いた後の最終的なポリメタクリル酸メチルはラテックスの形で使うことができ、また、粉末の形で回収して、ポリマー材料に適した用途で使用するか、各種配合物の添加剤、例えば接着剤、化粧品、プラスチック材料、無機材料、ペイントまたはコーテング材料の添加剤として使用できる。

【特許請求の範囲】
【請求項1】
一種または複数のモノマーを下記式(I)で表される少なくとも一種の開始剤と接触させる段階を有する、上記モノマーの重合方法:

[ここで、
1は水素原子、1〜8つの炭素原子を有する直鎖または分枝鎖を有するアルキル基、フェニル基、アルカリ金属、アルカリ土類金属または遷移金属の中選択される金属、特にアルカリ金属(Na、Li、K)またはH4+、Bu4+またはBu3HN+を表し(Buはn−ブチル基を表す)、
2およびR3は1〜3つの炭素原子を有する直鎖または分岐鎖を有するアルキル基を表し、互いに同一でも異なっていてもよく、
5は水素原子または−OCOR8基を表し、R8基は1〜20の炭素原子を有する直鎖または分岐鎖を有するアルキル基を表し、
6およびR7はそれぞれ1〜3つの炭素原子を有する直鎖または分岐鎖を有するアルキル基を表し、
4は下記(a)または(b)または(c)を表す:
(a)SおよびPの中から選択される少なく一つの異種原子を有する少なくとも一つの酸基を有するアリール基で、上記酸基は塩の形で存在することができる、または
(b)O、Nおよび/またはSの中から選択される一つまたは複数の異種原子を有する複素環基で、この複素環基はSおよびPの中から選択される少なくとも一つの異種原子を有する少なくとも一つの酸基、または、炭化水素基を有していてもよい一つまたは複数の異種原子を有していてもよい炭化水素基を有していてもよく、この炭化水素基は上記定義の少なく一つの酸基を有し、複素環基は塩の形で存在していてもよく、または
(c)−CO−NR−Yまたは−CO−O−Y基、(ここで、YはSおよびPの中から選択される異種原子を有していてもよい炭化水素基、または、N、OおよびSの中から選択される一つまたは複数の異種原子を有する複素環基を表し、−CO−NR−Yまたは−CO−O−Y基は塩の形で存在していてもよく、Rは水素原子またはアルキル基を表す)]
【請求項2】
4が少なく一つのスルホン酸基、ホスホン酸基、リン酸基またはホスフィン酸基を有するアリール基であり、これらの基は塩の形で存在することができる、請求項1に記載の方法。
【請求項3】
4がピロール基、ピリジン基、インドール基、チオフェン基、フラン基またはピリミジン基である請求項1に記載の方法。
【請求項4】
4が−CO−NR−Yまたは−CO−O−Y基を表し、Yが少なくとも一つのイミダゾール基、イミダゾリン基、イミダゾリドン基、ピラゾール基、トリアゾール基、テトラゾール基、チアゾール基またはオキサジアゾール基を有する炭化水素基を表す請求項1に記載の方法。
【請求項5】
4が−SO39基を有するフェニレン基であり、R9が水素原子、アルカリ金属、アルカリ土類金属または遷移金属の中から選択される金属、H4+、Bu4+またはBu3HN+を表す(Buはn−ブチル基を表す)請求項1または2に記載の方法。
【請求項6】
開始剤はが下記の式(II)に対応する請求項5に記載の方法:

【請求項7】
少なくとも一つのモノマーが下記(1)〜(5)の中から選択される水可溶性モノマーである請求項1〜6のいずれか一項に記載の方法:
(1)(メタ)アクリル酸およびその塩、
(2)アミン塩の(メタ)アクリレート、
(3)ヒドロキシアルキル(メタ)アクリレート、
(4)ポリエチレングリコール、アルコキシ−またはアリールオキシ−ポリアルキレングリコールのヒドロキシアルキル(メタ)アクリレート、
(5)これらの混合物。
【請求項8】
モノマーが下記(1)〜(5)の中から選択される請求項1〜7のいずれか一項に記載の方法:
(1)ビニル芳香族モノマー、例えばスチレンまたはα-メチルスチレン、
(2)ジエンモノマー、例えばブタジエンまたはイソプレン、
(3)疎水性アクリレートモノマー、例えばエチル、n-ブチル、エチルヘキシル、フェニルアクリレート、メトオキシポリプロピレングリコールアクリレート、フッ素化アクリレートまたはシリル化アクリレート、
(4)メタクリレートモノマー、例えばメタクリル酸メチル、ラウリルメタクリレート、メタクリル酸シクロヘキシル、アリルメタクリレート、メタクリル酸フェニル、メトオキシポリプロピレングリコールメタクリレート、2-(tert-ブチルアミノ)メタクリル酸エチル(MATBAE)、フッ素化メタクリレート、例えば2,2,2-トリフルオロエチルメタクリレートまたはシリル化メタクリレート、例えば3-メタクリロイルオキシプロピルトリメチルシラン、
(5)アクリロニトリル、
(6)上記の混合物。
【請求項9】
開始剤がモノマーの全重量に対して0.01〜10重量%の量で存在する請求項1〜8のいずれか一項に記載の方法。
【請求項10】
上記の接触段階を、ジアルキルペルオキシド、ジアシルペルオキシド、ヒドロペルオキシド、アゾ化合物およびこれらの混合物の中から選択される一つまたは複数の開始剤の存在下で行う請求項1〜9のいずれか一項に記載の方法。
【請求項11】
上記の接触段階を、過硫酸ナトリウム、過硫酸カリウム、過硫酸アンモニウム、過酸化水素水溶液、ペルクロレート、ペルカーボネート、第二鉄塩およびこれらの混合物から成る群の中から選択される一つまたは複数の開始剤の存在下で行う請求項1〜10のいずれか一項に記載の方法。
【請求項12】
上記の接触段階を、亜硫酸水素ナトリウム、亜硫酸水素カリウム、メタ重亜硫酸ナトリウム、メタ重亜硫酸カリウム、アスコルビン酸、次亜リン酸ナトリウムまたは次亜リン酸カリウムの中から選択される一つまたは複数の還元剤の存在下で行う請求項1〜11のいずれか一項に記載の方法。
【請求項13】
式(I)の開始剤を現場(in situ、インサイチュウ)で作る段階を有する請求項1〜12のいずれか一項に記載の方法。
【請求項14】
請求項1〜13のいずれか一項に記載の方法で得られるポリマーまたはコポリマー。
【請求項15】
メタアクリル酸、メトオキシポリエチレングリコールメタクリレートおよびメタクリル酸メチルの重合で得られる反複単位から成るか、メタクリル酸メチルと2-(tert-ブチルアミノ)メタクリル酸エチルとの重合で得られる反複単位から成る請求項14に記載のコポリマー。
【請求項16】
メタアクリル酸および/または(アルキルオキシ)ポリエチレングリコールメタクリレートおよび/または親水性カチオンモノマーの重合で得られる親水性の反復単位と、メタクリル酸メチル重合からおよび/またはスチレンの起こっている疎水性の反複単位および/または2-(tert-ブチルアミノ)メタクリル酸エチルの重合で得られる親水性の反復単位とを有する請求項14に記載のコポリマー。
【請求項17】
メタクリル酸メチルの重合で得られる反複単位を有する請求項14に記載のポリマー。
【請求項18】
請求項14〜17のいずれか一項に記載のポリマーまたはコポリマーの、粒子分散剤としての使用。
【請求項19】
請求項14〜17のいずれか一項に記載のポリマーまたはコポリマーと、化粧品として許容可能な媒体とから成る化粧組成物。
【請求項20】
請求項14〜17のいずれか一項に記載のポリマーまたはコポリマーを含むセメント組成物。
【請求項21】
請求項14〜17のいずれか一項に記載のポリマーまたはコポリマーを含むビチューメン組成物。
【請求項22】
請求項14〜17のいずれか一項に記載のポリマーまたはコポリマーを含むブラスタ組成物。
【請求項23】
請求項14〜17のいずれか一項に記載のポリマーまたはコポリマーを含むペイント組成物。

【公表番号】特表2009−528418(P2009−528418A)
【公表日】平成21年8月6日(2009.8.6)
【国際特許分類】
【出願番号】特願2008−556794(P2008−556794)
【出願日】平成19年3月2日(2007.3.2)
【国際出願番号】PCT/EP2007/052014
【国際公開番号】WO2007/099167
【国際公開日】平成19年9月7日(2007.9.7)
【出願人】(505005522)アルケマ フランス (335)
【Fターム(参考)】