説明

アンテナ支持装置

【課題】方位角調整範囲を広くする。
【解決手段】アンテナ50を取り付けるための保持具10は,その両端から突設された一対の片であって,相互に対向する位置にスライド溝14が形成された挟持片13が備えられている。取り付け対象に取り付けるための取付具20は,前記挟持片13の配列位置に対応するように設けられた一対の当付片23と,当該一対の当付片23に対して軸心を一致させた状態で設けられた筒状の連結支持部29を備える。前記保持具10のスライド溝14と前記取付具20の連結支持部29の軸心を略一致させるように連結具45で組み付ければ,前記保持部10は,前記取付具20に対して揺動自在に固着されるばかりでなく,更に前記スライド溝14の長手方向の任意の位置にスライド自在に固着される。

【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
本発明は,アンテナ装置と壁面やアンテナマストなどの取り付け対象物との間に介設し,前記アンテナ装置を取り付け対象物に取り付けるためのアンテナ支持装置に関するものであり,詳しくは,簡単の構成で広範囲に方向調整が可能で,しかも,アンテナを多様な取付対象に取り付けることができるアンテナ支持装置に関する。
【背景技術】
【0002】
アナログ放送の完全停波に向けて,地上デジタル放送を受信するための改修工事が,本格的に進められているなかで,地上デジタル放送を受信するためのUHFアンテナは,従来からあるエレメント素子から構成された長尺の八木・宇多アンテナだけでなく,小型であっても高性能なアンテナが求められるようになった。そして,そのアンテナの設置場所も,従来のような屋根上に設置するだけではなく,ベランダや壁面などの多様な設置場所に設置できるものが求められ,更には,住宅等の何れの場所に設置しても違和感がないように,意匠的にも全く新しいデザインのアンテナが求められている。
また,UHFアンテナの性能やデザインばかりでなく,当該アンテナを設置場所に取り付けるためのアンテナ支持金具も,多様な設置場所に簡単に取り付けができ,しかも,設置場所における受信環境に対応するため,例えば方位角を広範囲に調整できる調整機構を備えさせるなど,簡単な構成で,しかも高機能な金具が求められるようになった,
【0003】
このようなアンテナ支持装置の取り付け例として,アンテナを壁面に取り付ける場合について考えてみる。壁面取付の場合,アンテナを設置する壁面と,受信する電波の到来方向との位置関係によっては,方向調整機構の調整範囲が狭いアンテナ支持金具では,アンテナを電波到来方向に最適に向けることができない問題が生じる。
一方,方位角調整範囲が広いアンテナ支持装置では次に示すような問題が生じる。つまり,当該支持装置に取り付けるアンテナの大きさ,形状によっては,方位角の調整の際にアンテナの側端部が壁面に当接してしまうので,それを避けるために,アンテナを壁面から離して取り付けなければならない。しかしながら,このようなアンテナと壁面との距離の増加が必要となれば,それに対応するために支持装置の突出寸法を大きくしなければならないことから,アンテナ支持装置が大型化し重量も重くなる。
また,上述のように突出寸法を長くすると,アンテナに加わる風圧等によって生じる大きな力のモーメントがアンテナ支持装置に加わるので,支持装置は更に強固な構成なものが求められる。
更に加えて,アンテナ支持装置に加わる力が大きくなれば,壁面への取り付け工事もより強度が求められ,設置の困難性が高くなるのである。
【0004】
上述した問題に対応するためのアンテナ支持装置の従来技術として,平面アンテナ用の取付金具について提案されているので説明する。この実施例は,平面アンテナパネル1の両端部を支持する一対の取付金具3,4を取付面2に固定し,この取付金具3,4には円弧状の溝からなるガイドレール5a,5b,6a,6bを形成し,前記平面アンテナパネルの両端部には前記各ガイドレールに嵌入されてガイドレールに沿って移動される突起7a,8a,7b,8bを形成したことを特徴としている。
この従来技術の説明図(第1図及び第2図)によれば,平面アンテナパネル1が取付面2に対して正対した状態(つまり,電波到来方向が取付面の正面側であるとき)では,平面アンテナパネル1が取付面2に対して低背な姿勢で取付金具3,4に収容され,図1及び第2図(a)のように右方向へ方位角の調整が必要な場合は,平面アンテナパネル1の一方側の側端部に備えさせた突起7a,8aを回転軸として,平面アンテナパネル1の他方の側端部に備えさせた突起7b,8bをガイドレール5b,6bに沿って移動させることで行なわれる(左方向への調整が必要な場合は,第2図(b)のように突起7b,8bを回転軸とする)ので,この実施形態に係る方向調整構造よれば薄型化,小型化,軽量化が図れる。
(例えば,特許文献1参照)
【先行技術文献】
【特許文献】
【0005】
【特許文献1】実開平3−077511号公報
【発明の概要】
【発明が解決しようとする課題】
【0006】
ところがこの構成では,平面アンテナパネル1の両側端部に備えさせた突起7a,8aと突起7b,8bは,それぞれ回転軸として,または回転のガイド手段となるよう,前記ガイドレール5a,5b,6a,6bに嵌入されているので,取付金具3,4の大きさ(特に横幅)は,平面アンテナパネル1の形状によって影響を受け,例えば利得を高くするために平面アンテナパネル1を大きくすると,それに伴い取付金具3,4も大きくなるといった問題があった。
また,この実施例による取付金具3,4は,上下に分離した構成であるので,平面アンテナパネル1のピッチに合わせて取り付ける必要があり,取付金具3,4の取付面2への取り付けは手間が係ると言った問題がある。
更に加えて,設置後のアンテナについて考えると,この実施例では上述したように,前記突起は回転軸の軸心としての手段の役割と,平面アンテナパネル1をガイドレール5a,5b,6a,6bに沿わせて移動させるためのガイド手段の役割を有するものであるが,実質的には移動後の平面アンテナパネル1を,取付金具3,4に固定する固定手段としての役目を有するもので無ければならない。そうでないと,せっかく調整した平面アンテナパネル1の向きが,風などの影響によって維持できないからである。その為,この実施例では,方向調整後の平面アンテナパネル1を当該位置に固定するために,少なくとも上下2箇所(例えば7b,8b),確実に固定するには最大で上下4箇所(7a,8a,7b,8b)を固定する必要となることから,アンテナの固定のための手間が面倒であるという問題もあった。
そこで本願においては,上述したような従来技術の問題点を解決し,多様な取付対象に簡単にアンテナを取り付けることができるアンテナ支持装置を提供することを課題としてなされたものであり,
その目的は,簡単な構成で,広範囲に亘って方向調整を行うことができるアンテナ支持装置を提供することにある。
他の目的は,薄型化,小型化,軽量化が図れるアンテナ支持装置を提供することにある。
他の目的は,作業性の良いアンテナ支持装置を提供することにある。
【課題を解決するための手段】
【0007】
上記課題を解決するために,請求項1の発明は,アンテナを保持するための保持具と,取り付け対象に取り付けるための取付具と,前記保持具と前記取付具を連結した状態で,前記保持具を前記取付具に対して揺動自在に固着する連結具と,を備えてなるアンテナ支持装置において,
前記連結具は,少なくとも先端部に雄ねじ部が形成されたボルト体と,当該ボルト体の雄ネジ部と螺合する雌ネジ部が形成されたナット体からなり,前記保持具は,基体の前面にアンテナを取り付けるための装着面を備え,背面には前記基体の両端から突設された一対の片であって,相互に対向する位置に,前記ボルト体が挿通自在で,しかも当該ボルト体の軸心の配列方向に直交する方向に長手方向の軸線を有するスライド溝が形成された挟持片が備えられており,前記取付具は,本体の背面に取り付け対象に取り付けるための取付面を備え,前面には前記本体の両端から突設され,前記挟持片と摺動挿着可能なように,前記挟持片の配列位置に対応するように設けられた一対の片であって,当該一対の片に対して軸心を一致させた状態で設けられ,前記ボルト体を挿抜自在に挿着する筒状の連結支持部が設けられた当付片を備えることによって,前記保持具に形成されたスライド溝の軸線と前記取付具に形成された連結支持部の軸心を略一致させた状態で,前記スライド溝を介して前記ボルト体を前記連結支持部に挿着すると共に,当該ボルト体を前記ナット体に螺合することによって,前記保持部は,前記取付具に対して揺動自在に固着されるばかりでなく,更に前記スライド溝の長手方向の任意の位置にスライド自在に固着されるように構成した。
【0008】
請求項2の発明は,請求項1に記載のアンテナ支持装置において,前記一対の当付片の少なくとも一方に,当該当付片と対向するように設けられた突片であって,前記当付片に取り付けるための添付部と,当該添付部より前面側に位置して,前記挟持片を収容するための空間を有するように,前記添付部と段差を介して連設された圧接部と,からなる誘導片を備えており,当該誘導片は,前記空間の開口部の大きさを可変できるように,前記添付部が前記当付片の背面側に対して揺動自在に蝶着されているように構成した。
【0009】
また,請求項1または請求項2の何れか一項に記載のアンテナ支持装置において,前記挟持片には,前記スライド長溝の開口端の周縁を囲うように形成され,前記当付片に対向する方向に突出させた堤防状の隆起部を備えさせており,前記保持具を前記取付具に連結したときに,前記挟持片に形成された隆起部と前記当付片とが当接した状態で装着されるように構成した。
【発明の効果】
【0010】
請求項1の発明によれば,アンテナを保持するための保持具と,取り付け対象に取り付けるための取付具と,前記保持具と前記取付具を連結した状態で,前記保持具を前記取付具に対して揺動自在に固着する連結具と,を備えてなるアンテナ支持装置において,
前記連結具は,少なくとも先端部に雄ねじ部が形成されたボルト体と,当該ボルト体の雄ネジ部と螺合する雌ネジ部が形成されたナット体からなり,前記保持具は,基体の前面にアンテナを取り付けるための装着面を備え,背面には前記基体の両端から突設された一対の片であって,相互に対向する位置に,前記ボルト体が挿通自在で,しかも当該ボルト体の軸心の配列方向に直交する方向に長手方向の軸線を有するスライド溝が形成された挟持片が備えられており,前記取付具は,本体の背面に取り付け対象に取り付けるための取付面を備え,前面には前記本体の両端から突設され,前記挟持片と摺動挿着可能なように,前記挟持片の配列位置に対応するように設けられた一対の片であって,当該一対の片に対して軸心を一致させた状態で設けられ,前記ボルト体を挿抜自在に挿着する筒状の連結支持部が設けられた当付片を備えることによって,前記保持具に形成されたスライド溝の軸線と前記取付具に形成された連結支持部の軸心を略一致させた状態で,前記スライド溝を介して前記ボルト体を前記連結支持部に挿着すると共に,当該ボルト体を前記ナット体に螺合することによって,前記保持部は,前記取付具に対して揺動自在に固着されるばかりでなく,更に前記スライド溝の長手方向の任意の位置にスライド自在に固着されるように構成したことによって,
本発明に係るアンテナ支持装置によれば,簡単な構成であっても,常時は取り付け対象の一つである壁面に対して低背で取り付けることができ,しかも,アンテナ装置の方位角の調整が必要なときは,壁面とアンテナ装置の回転軸との距離を増加することなしに,広い方位角調整範囲を有するように構成することができる。
しかもこのように,広い方位角調整範囲を有するように構成しても,壁面とアンテナ装置の回転軸の距離を増して行く必要がないので,アンテナ支持装置の突出寸法を小さくでき,延いては,アンテナ支持装置の小型化,軽量化が図れると言った利点がある。
また,アンテナ支持装置の突出寸法が小さくなれば,アンテナ装置に加わる風圧によって生じるモーメント力を小さくできるので,アンテナ支持装置の構成を簡素化することができ,コストが安価になる。
更に,アンテナ支持装置に加わるモーメント力が抑えられることから,壁面への取り付け工事がより簡単に行えるようになるし,これに伴い設置工事の工数の低減が図れる。
【0011】
好ましくは,請求項1に記載のアンテナ支持装置において,前記一対の当付片の少なくとも一方に,当該当付片と対向するように設けられた突片であって,前記当付片に取り付けるための添付部と,当該添付部より前面側に位置して,前記挟持片を収容するための空間を有するように,前記添付部と段差を介して連設された圧接部と,からなる誘導片を備えており,当該誘導片は,前記空間の開口部の大きさを可変できるように,前記添付部が前記当付片の背面側に対して揺動自在に蝶着されているように構成することによって,
前記取付具と前記保持具を組み付けるに当たっては,前記誘導片は重力によって自動的に下方に開いた状態にあり,当該誘導片の存在があっても,対向配置される前記当付片と誘導片が形成する空間内に,前記一方の挟持片を容易に受け入れることができ,組み付け性を損なうことは無い。そして,前記取付具と前記保持具を組み付けた後に前記連結具を組み付ければ,誘導片が一方の挟持片側に引き付けられ,当該挟持片は当付片と誘導片とで強固に挟持されることから,高信頼な方向調整構造を提供できる。
また,前記誘導片の存在によって,前記連結具のナット体を当該誘導片に一体的に備えさせることができ,前記連結具の組み付けにおいては,前記ボルト体を誘導片に備えられたナット体に螺合するだけで行なえることから,簡単且つ素早く組み付けることができる。
【0012】
また好ましくは,請求項1または請求項2の何れか一項に記載のアンテナ支持装置において,前記挟持片には,前記スライド長溝の開口端の周縁を囲うように形成され,前記当付片に対向する方向に突出させた堤防状の隆起部を備えさせており,前記保持具を前記取付具に連結したときに,前記挟持片に形成された隆起部と前記当付片とが当接した状態で装着されるように構成したことによって,
相互に接触する部分の面積が少なくなり,その結果,当付片と挟持片との摩擦力を小さくすることができるので,保持具と取付具の組み付けが容易にできるようになる。また,寸法公差等によって挟持片の間隔が僅かに狭くなってしまって,隆起部と当付片の先端部が当接してしまうような場合でも,保持具と取付具を相互に押し付ければ,前記隆起部が前記当付片の先端部を容易に乗り越え,前記挟持片を僅かに外方向に撓ませながら挿着できることから,前記取付具と前記保持具の組み付けの容易性を損なうことは無い。
【図面の簡単な説明】
【0013】
【図1】本発明のアンテナ支持装置の概略構成を示すために分解した斜視図である。
【図2】本発明のアンテナ支持装置を構成する部材の一例を示す図であり(a)は取付具,保持具及び連結具の側面図,(b)は取付具と保持具を図1におけるX−X線から見た断面図である。
【図3】本発明のアンテナ支持装置の組み付け状態を示す図であり,(a)は図1におけるX−X線から見た断面図であり,(b)は上面から見た図である。また,(c)は本発明の取付具と保持具の連結状態の態様を説明するための上面図である。
【図4】本発明のアンテナ支持装置を備えたアンテナ装置を取付面に取り付けた場合の上面図であり,(a)は取付面の正面にアンテナ装置を向けた場合の取付図であり,(b)は取付面から見て左方向(図では上方向)にアンテナ装置を傾けた場合の取付図である。
【図5】アンテナ支持装置の方位角調整範囲を説明するための上面図であり,(a)は本発明の構成を利用したアンテナ支持装置の説明図であり,(b)は本発明の構成を備えていないアンテナ支持装置の説明図である。
【図6】本発明のアンテナ支持装置をアンテナマストに取り付けた状態を上から見た上面図である。
【発明を実施するための形態】
【実施例1】
【0014】
以下に本発明の一実施形態について説明する。
図1は本発明が適用されたアンテナ支持装置50の概略構成を示すために分解した斜視図である。
本発明のアンテナ支持装置50は,後に詳述するように,壁面等で代表される取付面への取り付けができるばかりでなく,アンテナマストやベランダ等のような多様な設置場所に取り付けるように構成されている。
尚,以下の説明で方向を示す場合は,特に明記しない限りは,アンテナ装置60の設置方向を基準とし,アンテナ装置60の正面側が前側,若しくは前面と記載し,アンテナ装置60は後面側が後側,若しくは背面と記載する。つまり図1における配置において,斜め左下側(手前側)が後側,若しくは背面であり,図の斜め右上側(奥行き側)が前側,若しくは前面である。
【0015】
即ち,本発明のアンテナ支持装置50は,アンテナ装置60の背面60aに取り付けられて,アンテナ装置60を保持するために用いられる保持具10と,取り付け対象物に取り付けられて用いられる取付具20と,前記保持具10と前記取付具20を揺動自在に連結するために用いられる連結具45と,図5の101で示される取り付け対象物の他の例であるアンテナマストを挟み込んで取り付けるために用いられる挟持金具40から構成されている。
【0016】
前記連結具45の一実施例について説明する。本発明の実施形態に係る連結具45は,少なくとも先端部に雄ネジ部46aが形成された,所定の長さを有するボルト体46と,当該ボルト体46の雄ネジ部46aが螺合する雌ネジ部47aを設けたナット体47から構成されている。
尚,本発明の実施形態では,前記ナット体47は,後述する誘導片30に一体的に設けられている例を示したが,別体として構成してもよく,特にこの実施形態に限定されない。また,連結具45はボルト体46とナット体47で構成したが,前記保持具と取付具20を蝶着できれば,この実施形態に限定されることは無い。
【0017】
前記保持具10は,基体11の前面にアンテナ装置60の背面60aに当て付け取り付けるための装着面12を備え,基体11の背面には当該基体11の両端から突設された一対の挟持片13a,13bが形成されている。そして,この挟持片13a,13bの相互に対向する位置には,前記連結具45を構成するボルト体46が遊挿自在の幅で,しかも前記ボルト体46の軸心の配列方向に直交する方向に,長手方向の軸線を有するスライド溝14a,14bが形成されている。
即ち,本発明の実施形態では,図1のように各構成要素が配置された状態では,前記ボルト体46は前記スライド溝14a,14bに対して,図の上下方向に貫通するように挿着され,また,保持具10に形成されたスライド溝14a,14bは,その長手方向の軸線がアンテナ装置60の背面60aに沿うように配設されることから,前記保持具10(即ち,前記アンテナ装置60)は,前記ボルト体46をガイド手段として,前記スライド溝14の長さの範囲内の任意の位置にスライドさせることができ,しかも,当該任意の位置において,前記ボルト体46を回転軸として揺動自在に支持されるように構成されている。
【0018】
更に,前記スライド溝14a,14bの周縁には,当該スライド長溝14a,14bの開口端の周縁を囲うように形成され,前記挟持片13a,13bの内側方向に,相互に対向するよう突出させた堤防状の隆起部15a,15bがプレス等の手段によって押し出し成型されている。尚,この隆起部15a,15bは無くても良い。
また,前記基体11には,基体11の背面と装着面12とを貫通する貫通孔16が複数形成されており,当該貫通孔16を介して,アンテナ装置60の背面60aに形成された図には示されていないネジ孔に対して,アンテナ装置60の取り付け用ネジ17を螺合することによって行なわれ,アンテナ装置60は保持具10の装着面12に固着される
【0019】
次に取付具20について説明する。本発明の取付具20は,本体21の背面に,取り付け対象に取り付けるための取付面22を備え,前面には前記本体21の両端から突設され,前記挟持片13a,13bと摺動挿着可能なように,前記挟持片13a,13bの配列位置に対応する間隔で設けられた一対の当付片23a,23bが形成されている。そしてこの当付片23a,23bの間には,軸心が前記当付片23に直交するように一体的に設けられた連結支持部29が備えられている。この連結支持部29は,内部に前記連結具45を構成するボルト体46を遊挿自在に挿入できるほどの径に形成された挿通孔29aを備えた中空の筒体である。この連結支持部29は前記連結具45を構成するボルト体46を挿通すると共に,前記当付片23a,23bとの間隔を所定の寸法に維持するためのスペーサーである。
【0020】
取付具20の取付面22について,更に詳しく説明する。図1に良く示されているように,本体21は略中央部を前面側に折り返すように凹ませた凹部が形成されている。この凹部は,図5に示されている,取り付け対象の一つであるアンテナマスト101に当て付けて取り付けるためのアンテナマスト当接部24である。そして,このアンテナマスト当接部24の両側にはネジ孔25が形成されており,このネジ孔25には,前記アンテナマスト101を挟持する前記挟持金具40に備えられた締着ボルト40aを緊締することによって,この取付具20はアンテナマスト101やベランダ等の支柱に固着することができる(図5参照)。
また,前記アンテナマスト当接部24の両側にあって,前記ネジ孔25が形成された平面は,この取付具20を取り付け対象の一つである壁面に取り付けるための当付部26であり,当該当付部26を壁面に当接させながら,当付部26に形成された取付孔27,28等の前面側から木ネジ等を使って,取付具20を壁面100に対して取り付けることができる(図4参照)。
【0021】
更に,本発明の実施形態の取付具20は,少なくとも一方の当付片(この実施形態では下側の当付片23b)に,当該当付片23bに対向するように設けられた突片であって,前記保持具10から突設されている挟持片(この実施形態では挟持片13b)を,挿抜自在に挟み込むように形成された誘導片30が備えられている。
図1及び図2に示されているように,前記誘導片30は,その前面側に前記挟持片13bを受け入れるだけの空間30aを形成するために,金属体からなる板体31を階段状になるように段差32を有した形状に成型されており,この段差32より前面側にあって一段低く位置する圧接部33と,段差32より背面側にあって,前記圧接部33より一段高い位置にある添付部34からなる。そして,この誘導片30は,前記下側当付片23bの外面(図では下面)の背面(図の手前)側に,前記添付部34を当て付けながら,前記挟持片13bに形成された孔36aに対して,タッピングビス36等を螺合することによって取り付けられる。
【0022】
加えて,前記誘導片30の圧接部33には,当該誘導片30を前記挟持片23bに取り付けたときに,前記連結支持具29の軸心と同一軸心上に位置するように形成された孔であって,前記連結具45を構成するボルト体46の先端部が遊挿自在となるような内径を有した貫通孔39aが形成されている。更にこの実施例では,前記誘導片30の外面(図では下面)側には,前記貫通孔39aの軸心と一致させるように,前記連結具45を構成する部品である,内部に目ネジ47aが形成されたナット体47が一体的に連設されている。
尚,本発明の実施形態では,誘導片30に前記連結具45のナット体47を一体的に備えさせた例が示されているが,当該ナット体47に変えて,誘導片30に形成された前記貫通孔39aの内面に,前記ボルト体46の雄ネジ部46aと螺合する雌ネジ部を形成しても良い。
【0023】
ここで,前記誘導片30について更に詳しく説明する。本発明の実施形態の誘導片30は,図2(a)によく示されているように,取付具20の一方の当付片23bに取り付けられた状態で,前記挟持片13bを受け入れる空間30aの開口部が,僅かに大きく開くように揺動自在に蝶着されている。具体的には,例えば前記タッピングビス36を当付片23bに形成された孔36aに完全に締め付けるのではなく,完全に締め付けられる手前,即ち,仮止めの状態にしておくことで実現できる。
このように,誘導片30が揺動自在に取り付けられていることによって,前記取付具20と前記保持具10を組み付けるに当たっては,前記誘導片30が図2(a)のように配設されている場合は,誘導片30は重力によって自動的に下方に開いた状態にあり,当該誘導片30の存在があっても,対向配置される前記当付片23bと誘導片30が形成する空間30a内に,前記挟持片13bを容易に受け入れることができ,組み付けの容易性を損なうことが無い。そして,前記取付具20と前記保持具10を組み付けた後に,前記ボルト体46を前記ナット体47に螺着して連結具45を組み付ければ,前記誘導片30が挟持片13b側に引き付けられ,当該挟持片13bは当付片23bと誘導片30とで強固に挟持されることから,高信頼な方向調整構造を提供できる。
また,前記誘導片30の存在によって,前記連結具45のナット体47を当該誘導片30に一体的に備えさせることができ,前記連結具45の組み付けにおいては,前記ボルト体46を誘導片30に備えられたナット体30に螺合するだけで行なえることから,簡単且つ素早く組み付けることができる。
【0024】
このように構成された保持具10,取付具30及び連結具45の組み付け手順について図2,図3を用いて説明する。保持具10と取付具20の組み付けは,前記取付具20の当付片23a,23bが,前記取付具10の挟持片13a,13bに間に挟み込まれように,前記スライド溝14a,14bの軸線と,前記連結支持部29の軸心とを一致するまで,摺動接触させつつ挿着する。この時,本発明の実施形態では,前記当付片23a,23bの外面と,前記挟持片13a,13bに形成された隆起部15a,15bの先端部とが,丁度接触するような間隔に配列されていることが望ましい。
このように本願発明の実施形態によれば,当付片23a,23bと隆起部15a,15bの先端部が接触しながら挿着する構成としたことによって,相互に接触する部分の面積が少なくでき,その結果,当付片23と挟持片13との摩擦力を小さくすることができるので,保持具10と取付具20の組み付けが容易にできるようになる。また,挟持片13a,13bの間隔が寸法公差等によって僅かに狭くなってしまって,隆起部15a,15bと,当付片23a,23bの先端部が当接してしまうような場合でも,保持具10と取付具20を相互に押し付ければ,前記隆起部15a,15bが前記当付片23a,23bの先端部を容易に乗り越え,前記挟持片13a,13bを僅かに外方向に撓ませながら挿着できることから,前記保持具10と取付具20の組み付けの容易性を損なうことは無い。
【0025】
次に,スライド溝14の軸線と連結支持部29の軸心が略一致したなら,前記ボルト体46を,上側の当付片13aに形成された前記スライド溝14a側から,連結支持部29の挿通孔29aに挿入する。そして挿入が完了したなら,ボルト体46の先端部に形成された雄ネジ部46aを,誘導片20に一体的に備えられているナット体47の雌ネジ部47aに対して螺合することによって,取付具30及び連結具45の組み付けが完了し,図3(a)に示すように本発明のアンテナ支持装置50が完成する。
更に,保持具10と取付具20を緊締するときは,前記連結具45をしっかりと締め付ければ,前記挟持片13a,13b及び誘導片30がそれぞれ当付片23a,23bに押圧されることで確実にできる。しかも,上側の当付片23aと下側当付片23bの間には,前記ボルト体46と軸心を一致させるように,連結支持部29が設けられているので,連結具45によって挟持片13a,13b及び誘導片30が当付片23a,23bをしっかりと押圧しても,当付片23aと当付片23bの間隔は所定の寸法を保つため,時間が経過しても連結具45の締め付け具合が緩むことは無い。
尚,図2及び図3には,前記挟持金具40の存在が示されていないが,予め取付具10に対して組み付けておいてアンテナ支持装置50を構成してもよいし,付属品として備えさせるようにしても良い。
【0026】
ここで図3(b)と(c)を用いて,組み付けが完了したアンテナ支持装置50の説明を行う。図3(a)は保持具10と取付具20を正対させたときのアンテナ支持装置50を示した図であり,図3(c)は本発明の取付具10と保持具20の連結状態の態様を説明するための上面図である。
本発明の実施形態では,前記保持具10は,図3(c)に良く示されているように,前記連結具45のボルト体46を回転軸として図の矢印Rのように揺動自在に回転させることができる。更に,本発明の実施形態では,保持具10にスライド溝14を備えたことによって,保持具10はボルト体46をガイド手段として,前記スライド溝14の軸線に沿うように,前記スライド溝14の長さの範囲内の任意の位置に,スライド(図の矢印F。図では上下方向)可能となり,当該任意の位置において揺動させることができる。
即ち,本発明に係るアンテナ支持装置50は,アンテナ装置60を取り付けるための保持具10が,前記ボルト体46をガイド手段としてスライド可能に構成されていることによって,アンテナ装置60の方位角の調整に際し,アンテナ装置60の回転軸(即ち,ボルト体46)の位置を,前記スライド溝14の長さの範囲内の任意の位置で変えることができるように構成されているのである。
【0027】
このように構成されたアンテナ支持装置50の具体的な使用例について,図4を用いて説明する。この図4は本発明のアンテナ支持装置50の取り付け対象の一つである壁面100に,本発明のアンテナ支持装置50を介してアンテナ装置60を取り付けた状態を示す上面図である(つまり,図4の上下方向が水平線であり,図の手前側から奥行き方向が鉛直方向を示している。)。尚,この図4において,図の手前側と奥行き方向を水平線,図の上下方向を鉛直方向とすれば,図4は壁面100に取り付けられた状態を示す側面図に置き換えることができる。
【0028】
図4(a)は,電波到来方向が取付面100の正面(具体的には,方位角が略0°)である場合の設置例を示しており,保持具10の回転軸であるボルト体46,即ち,アンテナ装置60の回転軸が,スライド溝14の略中央に位置している例が示されている。尚,前記保持体10をスライドさせて,スライド溝14の長さの範囲内の何れの位置に回転軸を決めても良い。
次に図4(b)は,電波到来方向が図の上側(即ち,取付面100から見て左側方向)である場合の設置例を示しており,アンテナ装置60の回転軸であるボルト体46の位置はスライド溝14の図における左斜め上(即ち,取付面100から見て左端)に位置する例が示されている。この実施例でも,スライド溝14の長さの範囲内の何れの位置に回転軸を決めても良い。
【0029】
ここで,本発明に係るアンテナ支持装置50の作用について図5を用いて説明する。図5も図4と同様に上面から見た図である。この図5(a)において矢印A°で示されているのが,保持体10を,ボルト体46をガイド手段としてスライドさせることによって,保持体10(即ち,アンテナ装置60)の回転軸がスライド溝14の左端側に位置するようにした場合の,アンテナ支持装置50の方位角調整範囲の左側半分の可変領域である(左右方向には±A°の可変範囲となる)。これに対して,図5(b)で示されている例は,ボルト体46が保持具10の中央部にあって,その位置を移動させることができないアンテナ支持装置150の例を示しており,図中において矢印B°で示されているのが,アンテナ支持装置150の方位角調整範囲の左側半分の可動領域である(左右方向には±B°の可変範囲となる)。
【0030】
この例から分かるように,回転軸であるボルト体46の位置が固定されているアンテナ支持装置150に対して,方位角の調整範囲を広くしようとすると,アンテナ装置60を傾けたときに,アンテナの側端部が取付面に対して重合しないよう,アンテナ装置60の横幅に応じて,壁面100からボルト体46までの距離を増して行く必要がある。具体的には図5(b)に良く示されているように,回転軸が固定されたアンテナ支持装置150を用いて,本願発明のアンテナ支持装置50と同等の方位角調整範囲(略±A°)を持たせようとすると,壁面100とボルト体46の距離は,本発明のアンテナ支持装置50の距離L1より,更にL2だけ距離を増した位置46´まで前方に突出させる必要が生じる。尚,図5(b)に示されている実施例によれば,その距離(L1+L2)は距離L1の略1.45だけ長くなる。
つまり,この実施例のように壁面100と回転軸であるボルト体46との距離の増加を認めると,アンテナ支持装置150の突出寸法が大きくなって重くなるし,また,アンテナ支持装置150の強度は,アンテナ装置60に加わる風圧によって生じるモーメント力に耐え得る強度にしなければならないと言った問題が生じる。
更に加えて,アンテナ支持装置150に加わる力が大きくなれば,壁面100への取り付け工事もより強度が求められ,壁面100への設置の困難性が高くなると言った問題が考えられるのである。
【0031】
ところが,本願発明のアンテナ支持装置50によれば,保持具10が前記ボルト体46をガイド手段として,前記スライド溝14に沿うように移動可能にしたことによって,保持具10の回転軸(つまり,アンテナ装置60の回転軸)の位置を変えることができることから,例えば,図5(a)のように左側に方位角の調整を行なう場合について考えてみると,アンテナ装置60の側端部が壁面100と重合しないように,保持体10つまりはアンテナ装置60を,壁面100から図の右斜め下方向にスライドさせながら,スライド溝14の左端側に,ボルト体46を位置させることで,壁面100からボルト体46の距離を増加させることなく,更に広い方向調整範囲を得ることができるのである。具体的には,図5に示した実施例では,壁面100とボルト体46の距離がL1で,アンテナ装置60の大きさも同じである条件では,アンテナ支持装置150の方位角調整範囲(±B°)は略±40°であったのに対して,本願発明のアンテナ支持装置50の方位角調整範囲(±A°)は略±60°となり,調整範囲が約1.5倍に広くすることができる。
【0032】
以上のように,本発明のアンテナ支持装置50によれば,簡単な構成でもって,常時は壁面100に対して低背で取り付けることができ,しかも,アンテナ装置60の方位角の調整が必要なときは,壁面100とアンテナ装置60の回転軸(ボルト体46)との距離L1の増加をすることなしに,広い方位角調整範囲を有するように構成できるのである。
しかもこのように,広い方位角調整範囲を有するように構成しても,壁面100から回転軸であるボルト体46までの距離を増して行く必要がないので,アンテナ支持装置50の突出寸法が小さくでき,延いてはアンテナ装置の小型化,軽量化が図れると言った利点がある。
また,アンテナ支持装置50の突出寸法が小さくなれば,アンテナ装置60に加わる風圧によって生じるモーメント力を小さくできるので,アンテナ支持装置50の構成を簡素化することができ,コストが安価にできる。
更に,アンテナ支持装置50に加わる力が抑えられることから,壁面100への取り付け工事がより簡単に行えるようになるし,これに伴い工数の低減が図れる。
【0033】
尚,本発明は,以下に示すように本発明の趣旨を逸脱しない範囲で各部の構成を適宜に変更して実施することも可能である。
上記実施例は,図1のように各構成要素が配置された状態,具体的には,水平偏波で送信されてくる地上デジタル放送の電波を受信する場合のアンテナ支持装置について説明したが,地上デジタル放送の電波が垂直偏波で送信されてくる場合には,図4から図6で示されている図の手前側と奥行き方向を水平線,図の上下方向を鉛直方向と読み替えれば,図4から図6の図は壁面100や手すり101に取り付けられた状態を示す側面図に置き換えることができる。
【符号の説明】
【0034】
10…保持具,11…基体,12…装着面,13(13a,13b)…挟持片,14(14a,14b)…スライド溝,15(15a,15b)…隆起部,16…貫通孔,17…取り付け用ネジ,20…取付具,21…本体,22…取付面,23(23a,23b)…当付片,24…アンテナマスト当接部,25…ネジ孔,26…当付部,27・28…取付孔,29…連結支持部,29a…挿通孔,30…誘導片,31…板体,32…段差,33…圧接部,34…添付部,35…ネジ孔,36…タッピングビス,36a…孔,40…挟持金具,40a…締着ボルト,45…連結具,46…ボルト体,46a…雄ネジ部,47…ナット体,47a…雌ネジ部,50…アンテナ支持装置,60…アンテナ装置,60a…背面,100…壁面,101…アンテナマスト,150…アンテナ支持装置

【特許請求の範囲】
【請求項1】
アンテナを保持するための保持具と,取り付け対象に取り付けるための取付具と,前記保持具と前記取付具を連結した状態で,前記保持具を前記取付具に対して揺動自在に固着する連結具と,を備えてなるアンテナ支持装置において,
前記連結具は,少なくとも先端部に雄ねじ部が形成されたボルト体と,当該ボルト体の雄ネジ部と螺合する雌ネジ部が形成されたナット体からなり,
前記保持具は,基体の前面にアンテナを取り付けるための装着面を備え,背面には前記基体の両端から突設された一対の片であって,相互に対向する位置に,前記ボルト体が挿通自在で,しかも当該ボルト体の軸心の配列方向に直交する方向に長手方向の軸線を有するスライド溝が形成された挟持片が備えられており,
前記取付具は,本体の背面に取り付け対象に取り付けるための取付面を備え,前面には前記本体の両端から突設され,前記挟持片と摺動挿着可能なように,前記挟持片の配列位置に対応するように設けられた一対の片であって,当該一対の片に対して軸心を一致させた状態で設けられ,前記ボルト体を挿抜自在に挿着する筒状の連結支持部が設けられた当付片を備えることによって,
前記保持具に形成されたスライド溝の軸線と前記取付具に形成された連結支持部の軸心を略一致させた状態で,前記スライド溝を介して前記ボルト体を前記連結支持部に挿着すると共に,当該ボルト体を前記ナット体に螺合することによって,前記保持部は,前記取付具に対して揺動自在に固着されるばかりでなく,更に前記スライド溝の長手方向の任意の位置にスライド自在に固着されるように構成したことを特徴としたアンテナ支持装置。
【請求項2】
前記一対の当付片の少なくとも一方に,当該当付片と対向するように設けられた突片であって,前記当付片に取り付けるための添付部と,当該添付部より前面側に位置して,前記挟持片を収容するための空間を有するように,前記添付部と段差を介して連設された圧接部と,からなる誘導片を備えており,
当該誘導片は,前記空間の開口部の大きさを可変できるように,前記添付部が前記当付片の背面側に対して揺動自在に蝶着されていることを特徴とした請求項1に記載のアンテナ支持装置。
【請求項3】
前記挟持片には,前記スライド長溝の開口端の周縁を囲うように形成され,前記当付片に対向する方向に突出させた堤防状の隆起部を備えさせており,
前記保持具を前記取付具に連結したときに,前記挟持片に形成された隆起部と前記当付片とが当接した状態で装着されることを特徴とした請求項1または請求項2の何れか一項に記載のアンテナ支持装置

【図1】
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【図2】
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【図3】
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【図4】
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【図5】
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【図6】
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【公開番号】特開2011−182295(P2011−182295A)
【公開日】平成23年9月15日(2011.9.15)
【国際特許分類】
【出願番号】特願2010−46348(P2010−46348)
【出願日】平成22年3月3日(2010.3.3)
【出願人】(000113665)マスプロ電工株式会社 (395)
【Fターム(参考)】