説明

イオノゲン基を側鎖に有するイオノマ

【課題】柔らかい側鎖にイオノゲン基を有するためイオノマのH+-伝導性がよいイオノマ及びイオノマ膜を提供する。
【解決手段】非-フッ化又は部分的フッ化の、非-芳香族、部分的-芳香族又は完全芳香族の骨格及びイオノゲン基又はその非-イオン性前躯体を有する非-フッ化又は部分的フッ化側鎖を備える、イオノマ膜、及び前記イオノマ膜。

【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
(概要)
(要求する:)
-イオノマ膜であって、非-フッ化又は部分的-フッ化の、非-芳香族、部分的-芳香族又
は完全-芳香族の主鎖及びイオノゲン基(ionogenen Gruppen)又はその非イオン性前躯体(V
orstufe、前段階)を有する非-フッ化又は部分的フッ化側鎖を備えるもの。
上述のイオノマ膜の製造についての方法。
【背景技術】
【0002】
(技術の状態)
リン酸又はホスホン酸(Phosphonsaure)を含むイオノマ膜は、近年益々注目を得ており
、それは、リン類又はホスホン酸基が無水(wasserfreie、水フリー)のプロトン伝導性を
示すためであり、その理由は、リン類又はホスホン酸配置(Phosphonsauregruppierungen
、ホスホン酸群)が、プロトン供与体としても、またプロトン受容体としても働き(fungie
ren)得るからである。リン酸のこの無水プロトン伝導性は、特に燃料電池セルの場合に10
0℃及び200℃の間の温度範囲において興味深いことで、それは、この温度範囲において燃
料電池セルで非常に低い水蒸気分圧が存在するのみであり、及び従って、スルホン酸含有
イオノマ膜はもはや機能せず、それはそれら(イオノマ膜)が水分子をプロトン受容体とし
て必要とするからである。文献から、様々な種類の膜が知られており、プロトン伝導性が
リン酸又はホスホン酸からもたらされる。それで、例として次のものが与えられる:
【0003】
‐ポリベンゾイミダゾール(PBI)及びリン酸からなり、PBI繰り返し単位中に5〜6のリン
酸分子を含むブラインド膜1, 2。この膜は、T>100℃では燃料電池において非常によく機
能するものの、T>100℃ではリン酸が膜から放出するので、伝導性が低下するとともに、
腐食問題が生じる。
【0004】
‐臭化ポリ(ビスフェノキシホスファゼン(phosphazene))をt-ブチルリチウムと反応さ
せ、その後塩化リン酸ジフェニルエステルと反応させ、続いて合成されたホスホン酸ジフ
ェニルエステルを続いて遊離ホスホン酸に部分的に加水分解することによって合成したホ
スホン化したポリ(ホスファゼン)3。このような反応には、リチオ化(lithiierten、リチ
ウム化)された箇所の1部分のみが塩化リン酸ジフェニルエステルと反応し、合成されたホ
スホン酸エステル基の1部分のみが遊離ホスホン酸配置に対して反応するという不利があ
る。
【0005】
‐ミカエリス・アルブーゾフ-反応によって臭化ポリ(エーテルスルホン)から合成した
ホスホン化した(Phosphonierte)ポリ(エーテルスルホン)4。このようなポリマには以下の
不利があり、すなわち、ホスホン酸配置が芳香族系の主鎖に直接作用し、アリール主鎖ポ
リマが非常に硬いポリマであるため、この作用がプロトン伝導性に対して不利に働き、更
に、このような方法によると、限定された数のホスホン酸基のみが芳香族系の主鎖ポリマ
に導入できるため、プロトンを伝導する基相互間の距離が大きくなり、益々プロトン伝導
性が小さくなってしまう。
【0006】
スルホン化イオノゲンの場合、スルホン酸基を側鎖に配置することにより、芳香族系の
主鎖にスルホン酸基を有するスルホン化イオノゲンと比較して、T>100℃でプロトン伝導
性がより高くなる。具体例として、スルホン化PEEKのH+-伝導性と、ポリ(カルボニルフェ
ノキシ)フェニレン(“Poly(ポリ)-X 2000”)のH+-伝導性とをT=120℃で互いに比較した。
Poly-X 2000ポリマは、T=120℃でsPEEKよりもはるかに高いH+-伝導性を示した。このよう
なポリマには、製造プロセスに無駄が多く、及びポリマ主-鎖及び側鎖の剛性が高いとい
う不利がある。
【発明の概要】
【発明が解決しようとする課題】
【0007】
(課題設定(Aufgabenstellung))
本発明の課題は、柔らかい側鎖にイオノゲン基を有するためイオノマのH+-伝導性がよ
いイオノマ及びイオノマ膜を提供することにある。この課題は、更に自由な使用を与え、
このような重合体のH+-導体にまで達するための方法である。
【課題を解決するための手段】
【0008】
本発明に従うイオノマを図1において示す。
【発明を実施するための形態】
【0009】
(説明)
驚くべきことに、以下の方法1によれば、以下の工程により、柔らかい側鎖の端にイオ
ノゲン基又はその非イオン性前駆体を有するイオノマ及びイオノマ膜が合成できることが
判明し、即ち:
1a:基本重合体(Basispolymer)を有機金属反応により脱プロトン化し;
1b:脱プロトン化した重合体を、好適にはハロゲン原子を一方の端に、及びイオノゲン
の基の非イオン性前駆体を他方の端に有する脂肪族ハロゲン化物により反応させ、ハロゲ
ンを求核反応により置換し;
1c:イオノゲンの基の非イオンの形態を加水分解し、陽イオン交換配置のH+-形態を遊離
させる。
方法1を図2に模式的に示す。
【0010】
驚くべきことには、方法2によっても、側鎖にH+-伝導性基を有するイオノマ及びイオノ
マ膜が得られることを見出し、即ち:
2a:基本重合体を有機金属反応により脱プロトン化し;
2b:脱プロトン化した重合体を、好適には分子の端にハロゲン原子を持つ、脂肪族ジハ
ロゲン化物又は異なるジハロゲン化物の混合物(Gemisch)(ジハロゲン化物(群)の異なるハ
ロゲン及び/又は異なる鎖長でよい)と過剰に反応させ、ジハロゲン化物(群)のハロゲン原
子部分を求核試薬により交換する: Ar-Li+Hal-((C(R2)2)x-Hal→Ar-((C(R2)2)x-Hal
2c:側鎖において、求核試薬により交換可能なハロゲンを含む重合体を、化合物と反応
させ、その化合物は求核試薬基Nuと1又はより一層多い(mehrere、いくつかの、2、3の)イ
オノゲン基(群)又はその非イオン形態Yを含み;
2d:イオノゲン基の非イオン形態を加水分解し、その際、陽イオン交換配置のH+-形態を
遊離させる。
方法2を図3に模式的に示す。
【0011】
驚くべきことには、側鎖をハロゲン化した重合体は、ミカエリス-アルブーゾフ-反応又
は類似の反応及びその後の加水分解により、ホスホン酸配置を側鎖に有する重合体に変換
させておくことが見出された。
このような反応を図4に模式的に示す。
【0012】
あらゆる重合体が重合体主鎖として適用可能である。しかし、主鎖としては以下のもの
が好ましい:
-ポリエチレン、ポリプロピレン、ポリイソブチレン、ポリノルボルネン、ポリメチル
ペンテン、ポリ(1,4-イソプレン)、ポリ(3,4-イソプレン)、ポリ(1,4-ブタジエン)、ポリ
(1,2-ブタジエン)のようなポリオレフィン、及びポリジエン、ポリブタジエン及びポリイ
ソプレンのスチロールとのブロック、交互又はランダム(statistische)共重合体
-ポリスチロール、ポリ(メチルスチロール)、ポリ(α,β,β-トリフルオロスチロール)
、ポリ(ペンタフルオロスチロール)のようなスチロール(共)重合体
-ナフィオン(Nafion(R)(商標))又はナフィオンのSO2Hal-前躯体(Hal=F, Cl, Br, I)、
ダウ(Dow)(R)-膜、ゴアセレクト(GoreSelect(R))-膜のような全フッ化(perfluorierten)
イオノマ.
-ポリフッ化ビニリデン、ポリフッ化ビニル及び図5(下記参照)からのポリオレフィンと
の又はアリール主鎖重合体とのその共重合体のような部分的フッ化重合体
-ポリビニルカルバゾール、ポリエチレンイミン、ポリ(2-ビニルピリジン)、ポリ(3-ビ
ニルピリジン)、ポリ(4-ビニルピリジン)のようなN-系(basische、塩基)重合体
-図5に挙げる構成群を含む(ヘト)アリール主鎖重合体。
【0013】
以下のような(ヘト)アリール主鎖重合体が特に好ましい:
-ポリエーテルケトンPEKビクトレックス(Victrex(R))、ポリエーテルエーテルケトンPE
EKビクトレックス、ポリエーテルエーテルケトンケトンPEEKK、ポリエーテルケトンエー
テルケトン-ケトンPEKEKKウルトラペック(Ultrapek(R))のようなポリエーテルケトン
-ポリスルホンユデル(Udel(R))、ポリフェニルスルホンラデルR(Radel R(R))、ポリエ
ーテルエーテルスルホンラデルA(Radel A(R))、ポリエーテルスルホンPESビクトレックス
のようなポリエーテルスルホン
-PBIセラゾール(Celazol(R))、及び別の(ベンズ)イミダゾール構成要素(Baustein)を含
むオリゴマ及びポリマのようなポリ(ベンズ)イミダゾールであり、その際、(ベンズ)イミ
ダゾール基が主鎖又は重合体側鎖に存在し得
-例えば、ポリ(2,6-ジメチルオキシフェニレン)、ポリ(2,6-ジフェニルオキシフェニレ
ン)のようなポリフェニレンエーテルのようなポリフェニレンエーテル
-硫化ポリフェニレン及び共重合体
-ポリ(1,4-フェニレン)又はポリ(1,3-フェニレン)で、側鎖において場合によってはベ
ンゾイル-、ナフトイル-又はo-フェニルオキシ-1,4-ベンゾイル基、m-フェニルオキシ-1,
4-ベンゾイル基又はp-フェニルオキシ-1,4-ベンゾイル基によって修飾し得.
-ポリ(ベンゾキサゾール)及び共重合体
-ポリ(ベンズチアゾール)及び共重合体
-ポリ(フタラジノン(phtalazinon))及び共重合体
-ポリアニリン及び共重合体
-ポリチアゾール
-ポリピロール。
【0014】
アリール重合体-脱プロトン化に適した試薬類は、n-ブチルリチウム、sec-ブチルリチ
ウム、tert.ブチルリチウム、メチルリチウム、フェニルリチウム、フェニルマグネシウ
ムハロゲン化物(Phenyhmagnesiumhalogenid)及び別のグリニャール化合物のようなグリニ
ャール化合物、リチウムジイソプロピルアミド、及び別のリチウムアミド、ナトリウムナ
フタリド(Natriumnaphtalid)、カリウムナフタリド、亜鉛有機化合物(“リーケ(Rieke)金
属”)である。
【0015】
有機金属反応に適した溶媒は、THF、ジエチルエーテル、グリム、ジグリム、トリグリ
ム、ジオキサン及び別のエーテル溶媒のようなエーテル溶媒、並びに炭化水素溶媒CnH2n+
2、シクロヘキサン、ベンゼン、トルオール、キシロール及び別のC-H-芳香族並びにこれ
ら及びエーテル溶媒との任意の混合物である。
【0016】
脱プロトン化した重合体との反応に適した、求核試薬の置換可能なハロゲン原子及びイ
オノゲン配置又はその非イオン性前躯体を有する化合物のうちいくつかを図2に示す。種
類Hal-(CH2)x-Y(Yは図2参照、x=1〜20)の化合物が特に好適である。
【0017】
求核試薬の置換可能なハロゲン原子及びイオノゲン配置を有する化合物は、ハロゲンと
してF、Cl、Br又はIを含むことができる。このうち、Cl、Br、及びIが好ましい。異なる
ハロゲン及び異なるアルキル-鎖長を有する有機化合物からなる混合物も用いることがで
きる。
【0018】
脱プロトン化した重合体との反応に対し、適するジハロゲン化物は: Hal-(C(R1)2)x-
Hal(Hal=F, Cl, Br, I; R1=H, F, CnH2n+1,アリール)である。本発明に従う方法2に投入
する(eingesetzten、使用する)ことができるジハロゲンアルカンは、混合したジハロゲン
アルカン、すなわち、Br-(C(R1)2)x-Iのような化合物でもよく、この場合、ハロゲン原子
は異なる反応性を有するので、方法2の反応の際に網状結合化(Vernetzung)がまったく生
じないことが保証される。例えば、化合物I-(CH2)x-Clをリチオ化したPSUと反応させた場
合、好ましくは、Iが求核試薬により交換される。この場合、Cl、Br及びIが好ましい。異
なるハロゲン及び異なるアルキル-鎖長を有するジハロゲン化物からなる混合物も投入す
ることができる。形態Hal-(C(R1)2)x-アリール-Halの化合物も可能である。本発明による
と、同様にHal-(C(R1)2)x-Z-アリール-Halも可能である。
さらに、本発明の更なる実施態様では、ハロゲン化した複素環式芳香族化合物も使用で
きる(einsetzbar)。このような複素環式芳香族のうちいくつかを図6に示す。複素環式芳
香族は、本発明に従う方法の反応物質(Reaktanden)とは反応しない追加の有機残基(Reste
)を更に含むことができる。
【0019】
側鎖をハロゲン化した重合体との反応に対し、適する求核試薬配置を図7に示す。
【0020】
このうちスルフィン酸基(Sulfinatgruppen、スルフィナト基)SO2Mが特に好ましい。こ
の場合、スルフィン酸塩はハロゲンと、好適には、側鎖をハロゲン化した重合体とリチウ
ムスルフィン酸フェニルホスホン酸ジアルキルエステルとの反応に関する図8に示すよう
に、S-アルキル化中に反応する。
【0021】
驚くべきことに、アルキル-、アリール-又はアルキルアリール側基の端にH+-伝導性官
能基を有する膜が以下の方法により製造される:
適した溶媒において(下記参照)、この場合、双極性-非プロトン性(aprotisches)の溶媒
が好ましく、次の構成要素(成分)を互いに混合する:
(1)重合体で、少なくともスルフィン酸基SO2Mを含むもの;
(2)低分子の、ジ-又はオリゴハロゲンアルカン(Hal-(C(R1)2)x)-Hal(Hal=F, Cl, Br, I
; R1=H, F, CnH2n+1,アリール), Hal-(C(R1)2)x)-アリール-Hal又はHal-(C(R1)2)x)-Z-ア
リール-Hal)
(3)低分子の芳香族、脂肪族又は芳香族-脂肪族化合物で、少なくとも1つのスルフィン
酸基及び陽イオン交換基の非イオン形態を含むもの。
【0022】
このような構成要素の溶液から薄いフィルム(薄膜)を取り出し、及びその後溶媒を高温
で、及び場合によって減圧状態で蒸留(除去)し、共有結合性網状結合(kovalent vernetzt
e)の膜が生成され、それは陽イオン交換配置の非イオン形態を重合体側鎖に含む。
【0023】
側鎖ハロゲン化重合体と、求核試薬基及びイオノゲン配置又はその非イオン性前躯体を
有する化合物との反応のための適する溶媒は、上に挙げるような、化合物のエーテル溶媒
、炭化水素溶媒(上に挙げるような脂肪族又は芳香族)、NMP、DMAc、DMF、DMSO、スルホラ
ン(Sulfolan)のような双極性-非プロトン性の溶媒、アルコール性(Alkohole)CnH2n+1、水
のようなプロトン性溶媒又は互いに投入し得る上記溶媒の任意の配合物(Mischungen)であ
る。
【0024】
金属有機反応のための反応温度は、-100℃から+100℃までの範囲に存在する。このうち
、-80から0までの℃の温度範囲が好ましい。
【0025】
脱プロトン化した重合体とハロゲン原子及び1又はより一層多いイオノゲン基又はその
非イオン性前躯体を含む有機化合物との反応のための反応温度は、-100℃から+100℃まで
の範囲に存在する。このうち、-80から0までの℃の温度範囲が好ましい。
【0026】
脱プロトン化した重合体とジハロゲン化物との反応のための反応温度は、-100℃から+1
00℃までの範囲に存在する。このうち、-80から0までの℃の温度範囲が好ましい。
【0027】
側鎖をハロゲン化した重合体と求核試薬配置及びイオノゲン配置又はその非イオン性前
躯体を含む化合物との反応のための反応温度は、-100℃から+200℃までの範囲に存在する
。このうち、-80から150までの℃の温度範囲が好ましい。
【0028】
側鎖をハロゲン化した重合体のミカエリス-アルブーゾフ-反応に適する溶媒は、上に挙
げるような、化合物のエーテル溶媒、炭化水素溶媒(上に挙げるような脂肪族又は芳香族)
、NMP、DMAc、DMF、DMSO、スルホランのような双極性-非プロトン性の溶媒、アルコール
性CnH2n+1、水のようなプロトン性溶媒又は互いに投入し得る上記溶媒の任意の配合物で
ある。このうち、双極性-非プロトン性の溶媒が好ましく、特にDMSOが好ましい。
ミカエリス-アルブーゾフ-反応に適する触媒系(Katalysatorsysteme、触媒システム)は
NiCl2(トリエチルホスファイト(Triethylphosphit、亜リン酸トリエチル)をホスホン化剤
(Phosphonierungsagens)として使用する)又はPd(PPh3)4/トリエチルアミン((EtO)2POH)を
ホスホン化剤として使用する)である。このうち、Pd(PPh3)4/トリエチルアミンが触媒系
として好ましい。同様に、ナトリウムジアルキルホスファイトもTHF中でホスホン化剤と
して使用することができる。他の文献から知られる方法も可能である。
【0029】
側鎖をハロゲン化した重合体のミカエリス-アルブーゾフ-反応のための反応温度は、-1
00℃から+200℃までの範囲に存在する。このうち、0から150までの℃の温度範囲が好まし
い。
【0030】
プロトン伝導性基の非イオン性前躯体の加水分解のために適する加水分解条件は、次の
通りである:
酸エステル:
-PO(OR2)2、-COOR2、-SO(OR2)2: Me3SiBr/CCl4、48%HBr、BBr3、NaOH、HCl
酸塩化物:
-POHal2、-COHal、-SO2Hal: 10%NaOH/90℃、10%HCl/90℃、H2O/90℃
酸アミド:
濃縮水性(wss.)酸又はアルカリ
【実施例】
【0031】
(例)
(リチオ化したPSUとジエチル-2-ブロムエチルホスホナトとの反応)
出発物質(Ansatz):
11.5g PSU Udel(ユデル) P 1800(0.025モル)乾燥状態
1000mL THF無水状態
5mL n-BuLi 10N(規定)(0.05モル)
24.51g(0.1モル)ジエチル-2-ブロムエチルホスホナト(M=245.06g/モル、δ=1.348 g/cm
3)≒18.2mL
【化1】

【0032】
実行:
保護ガス下でTHFを反応容器に充填する。その後、反応容器に、撹拌及びアルゴンによ
る強力な洗浄下で乾燥させた重合体を投入する。重合体が溶解した後、強力なアルゴン流
下で、-60℃に冷却する。次に、薄い黄/オレンジ色によって反応配合物がその時点で無水
になったことが示されるまで、重合体溶液をn-BuLi(14mL 2.5N n-Buli、バレル(Fass))に
より滴定する。その後、10分以内に10N n-BuLiを注入する。2時間撹拌する。その後、ジ
エチルブロムエチルホスホナトの溶液を可能な限り迅速に反応溶液に添加する。その後、
反応配合物を6時間-60℃で撹拌し、100mLの溶液(Lsg)を取り出し、この分量をメタノール
(EA及びNMR)中で加水分解し、温度を-40℃/24時間まで上げ、続いて-20℃及び0℃までそ
のつど100mLの溶液の加水分解下で上げる。メタノールは、沈殿剤として使用する。
沈殿した重合体を60℃で乾燥させる。生成物から、以下の分析を行う: 1H-、12C及び31
P-NMR、元素分析
【0033】
(付記:)
-60℃から-20℃まででメタノールに溶解する画分(留分)がメタノール中で沈殿する>非
常に薄く、粘性>ろ過できない:飽和させた食塩による塩析。
0℃での画分の大部分は水中で沈殿し、及び3日にわたりろ別し(G 2)、水で洗浄し、及
び乾燥させる。
リン含有量に関して、単位化学式(Formeleinheit)につき1.37個の基が結合する!。
【0034】
(ジリチオ化したPSUとCl-CH2-POCl2との反応)
出発物質:
11.5g PSU Udel P 1800(0.025モル)乾燥状態
1000mL THF無水状態
5mL n-BuLi 10N(0.05モル)
16.7g(0.1モル)クロロメタンホスホン酸ジクロリド(M=167.36g/モル、δ=1.638g/cm3)
≒10.2mL、沸点(Spd.): 78℃/10mm
【化2】

【0035】
実行:
保護ガス下でTHFを反応容器に充填する。その後、反応容器に、撹拌及びアルゴンによ
る強力な洗浄下で乾燥させた重合体を投入する。重合体が溶解した後、強力なアルゴン流
下で、-60℃に冷却する。次に、薄い黄/オレンジ色によって反応配合物がその時点で無水
になったことが示されるまで、重合体溶液をn-BuLi(14mL 2.5N n-Buli、バレル)により滴
定する。その後、10分以内に10N n-BuLiを注入する。2時間撹拌する。その後、クロロメ
タンホスホン酸ジクロリド(2倍過剰)の溶液を可能な限り迅速に反応溶液に添加する。溶
液は、急激に黒っぽくなり、及び数分間の間に再度黄-オレンジ色になる。その後、反応
配合物を6時間-40℃で撹拌し、温度を、-20℃/24時間まで、続いて0℃/12時間まで上げる
。重合体溶液を、4Lの蒸留水中に沈殿させる。重合体は、短い局面の後、上側のTHF-層に
おいて黄色っぽい固形物を成長させるので、これをすくい取り、及びメタノールで12時間
蒸解する(digeriert)。
このように浄化した重合体を60℃で乾燥させる。生成物から、以下の分析を行う: 1H-
12C及び31P-NMR、元素分析。
【0036】
リン含有量に関して、単位化学式につき0.31個の基が結合する!。
-60℃での反応は非常に迅速に進行し、BuLi-添加後-80℃にし、12時間-80℃で保ち、そ
の後-60℃‐RT>に上げる‐反応時間は上記参照
【0037】
(ジリチオ化したPSUとジブロムヘキサンとの反応)
出発物質:
4.42g PSU Udel P 1800(0.01モル)乾燥状態
300mL THF無水状態
2mL n-BuLi 10N(0.02モル)
19.52gジブロムヘキサン(0.08モル、243.98g/モル)
【化3】

【0038】
実行:
保護ガス下でTHFを反応容器に充填する。その後、反応容器に、撹拌及びアルゴンによ
る強力な洗浄下で乾燥させた重合体を投入する。重合体が溶解した後、強力なアルゴン流
下で、-60℃に冷却する。次に、薄い黄/オレンジ色によって反応配合物がその時点で無水
になったことが示されるまで、重合体溶液を2.5N n-BuLiにより滴定する。その後、10分
以内に10N n-BuLiを注入する。2時間撹拌する。その後、ジブロムヘキサンを可能な限り
迅速に反応溶液に添加する。その後、反応配合物を12時間-20℃で撹拌し、温度を0℃/4時
間まで上げる。10mLのMeOHで加水分解し、2LのMeOH中に沈殿させ、MeOH中で蒸解し、及び
新たにフリット上で2回洗浄する。
このように洗浄された重合体を真空中で25℃で乾燥させる。
臭素含有量に関して、単位化学式につき0.87個の基が結合する!。
【0039】
(ジリチオ化したPSUとジブロムブタンとの反応)
出発物質:
4.42g PSU Udel P 1800(0.01モル)乾燥状態
300mL THF無水状態
2mL n-BuLi 10N(0.02モル)
21.59gジブロムブタン(0.1モル、215.9g/モル)
【化4】

【0040】
実行:
保護ガス下でTHFを反応容器に充填する。その後、反応容器に、撹拌及びアルゴンによ
る強力な洗浄下で乾燥させた重合体を投入する。重合体が溶解した後、強力なアルゴン流
下で、-60℃に冷却する。次に、薄い黄/オレンジ色によって反応配合物がその時点で無水
になったことが示されるまで、重合体溶液を2.5N n-BuLiにより滴定する。その後、10分
以内に10N n-BuLiを注入する。2時間撹拌する。その後、ジブロムブタンを可能な限り迅
速に反応溶液に添加する。その後、反応配合物を12時間-20℃で撹拌し、温度を0℃/4時間
まで上げる。10mLのMeOHで加水分解し、2LのMeOH中に沈殿させ、MeOH中で蒸解し、及び新
たにフリット上で2回洗浄する。
このように洗浄された重合体を真空中で25℃で乾燥させる。
臭素含有量に関して、単位化学式につき0.98個の基が結合する!。
【0041】
(ジリチオ化したPSUとジブロムドデカンとの反応)
出発物質:
4.42g PSU Udel P 1800(0.01モル)乾燥状態
300mL THF無水状態
2mL n-BuLi 10N(0.02モル)
23.4gジブロムドデカン(0.071モル、328.14g/モル)
【化5】

【0042】
実行:
保護ガス下でTHFを反応容器に充填する。その後、反応容器に、撹拌及びアルゴンによ
る強力な洗浄下で乾燥させた重合体を投入する。重合体が溶解した後、強力なアルゴン流
下で、-60℃に冷却する。次に、薄い黄/オレンジ色によって反応配合物がその時点で無水
になったことが示されるまで、重合体溶液を2.5N n-BuLiにより滴定する。その後、10分
以内に10N n-BuLiを注入する。2時間撹拌する。その後、ジブロムドデカンを可能な限り
迅速に反応溶液に添加する。その後、反応配合物を12時間-20℃で撹拌し、温度を0℃/4時
間まで上げる。10mLのMeOHで加水分解し、2LのMeOH中に沈殿させ、MeOH中で蒸解し、及び
新たにフリット上で2回洗浄する。
このように洗浄された重合体を真空中で25℃で乾燥させる。
臭素含有量に関して、単位化学式につき0.3個の基が結合する!。
【0043】
(ジリチオ化したPSUとジヨードブタンとの反応)
出発物質:
4.42g PSU Udel P 1800(0.01モル)乾燥状態
300mL THF無水状態
2mL n-BuLi 10N(0.02モル)
62gジヨードブタン(0.2モル、309.92g/モル)
【化6】

【0044】
実行:
保護ガス下でTHFを反応容器に充填する。その後、反応容器に、撹拌及びアルゴンによ
る強力な洗浄下で乾燥させた重合体を投入する。重合体が溶解した後、強力なアルゴン流
下で、-60℃に冷却する。次に、薄い黄/オレンジ色によって反応配合物がその時点で無水
になったことが示されるまで、重合体溶液を2.5N n-BuLiにより滴定する。その後、10分
以内に10N n-BuLiを注入する。2時間撹拌する。その後、ジヨードブタンを可能な限り迅
速に反応溶液に添加する。その後、反応配合物を12時間-20℃で撹拌し、温度を0℃/4時間
まで上げる。10mLのMeOHで加水分解し、2LのMeOH中に沈殿させ、MeOH中で蒸解し、及び新
たにフリット上で2回洗浄する。
このように洗浄された重合体を真空中で25℃で乾燥させる。
ヨウ素含有量に関して、単位化学式につき1.51個の基が結合する!。
【0045】
(ジリチオ化したPSUとジヨードデカンとの反応)
出発物質:
4.42g PSU Udel P 1800(0.01モル)乾燥状態
300mL THF無水状態
2mL n-BuLi 10N(0.02モル)
38gジヨードデカン(0.096モル、394.08g/モル)
【化7】

【0046】
実行:
保護ガス下でTHFを反応容器に充填する。その後、反応容器に、撹拌及びアルゴンによ
る強力な洗浄下で乾燥させた重合体を投入する。重合体が溶解した後、強力なアルゴン流
下で、-60℃に冷却する。次に、薄い黄/オレンジ色によって反応配合物がその時点で無水
になったことが示されるまで、重合体溶液を2.5N n-BuLiにより滴定する。その後、10分
以内に10N n-BuLiを注入する。2時間撹拌する。その後、ジヨードデカンを可能な限り迅
速に反応溶液に添加する。その後、反応配合物を12時間-20℃で撹拌し、温度を0℃/4時間
まで上げる。10mLのMeOHで加水分解し、2LのMeOH中に沈殿させ、MeOH中で蒸解し、及び新
たにフリット上で2回洗浄する。
このように洗浄された重合体を真空中で25℃で乾燥させる。
ヨード含有量に関して、単位化学式につき0.56個の基が結合する!。
【0047】
(共有結合性網状結合したイオノマ-膜の製造)
3gのPSU(SO2Li)2(PSU-繰り返し単位ごと2個のスルフィナト基、スルフィナト-IEC=3.4m
eq(ミリ当量)SO2Li/g重合体)を17gのNMPに溶解する。溶液に対し、2.7ミリモルのメタ-Li
O2S-ベンゾールホスホン酸ジオクチルエステル(ベンゾールホスホン酸ジオクチルエステ
ルをアルゴン下のTHF-溶液中でリチオ化し、及び次いでSO2と反応させることによって製
造される。)及び4ミリモルの1,4-ジヨードブタンを添加し、及び均質化する。その後、基
材(Unterlage)(ガラス-又は金属プレート及び/又は布地/羊毛/微小孔性の(microporose)
膜)に重合体溶液を注ぐ。換気-(Umluft-)又は真空-乾燥器の中で溶媒を50から140までの
℃に上げた温度で蒸発させる。このとき、スルフィナト-ベンゾールホスホン酸エステル
及びジヨードブタンのスルフィナト-S-アルキル化が起こり、及び膜が網状化する。溶媒
を蒸発させた後、48%の(iger)HBr又は濃縮HClとの還流によりホスホン酸エステルをけん
化させることによって、膜を後処理する。
【0048】
(引用非特許文献)
1Wainright(ウェンライト), J. S.; Wang(ワン), J.-T.; Weng(ウェン), D.; Savinell
(サビネル), R. F.; Litt(リット), M. H., J. Electrochem. Soc.(ジャーナル・オブ・
ジ・エレクトロケミカル・ソサエティ) 1995, 142, L121
3H. R. Allcock(オールコック), M. A. Hofmann(ホフマン), R. M. Wood(ウッド), Mac
romolecules(マクロモレキュルズ) 2001, 34, 6915-6921
【図面の簡単な説明】
【0049】
【図1】本発明に従うイオノマである。
【図2】本発明に従うイオノマの第1の製造方法である。
【図3】本発明に従うイオノマの第2の製造方法である。
【図4】ミカエリス-アルブーゾフ-反応による側鎖をハロゲン化した重合体の反応である。
【図5】本発明に従う重合体の構成群である。
【図6】本発明に従う投入可能な複素環式芳香族である。
【図7】適した求核試薬である。
【図8】側鎖をハロゲン化した重合体とリチウムスルフィナト-フェニルホスホン酸ジアルキルエステルとの反応である。

【特許請求の範囲】
【請求項1】
重合体のイオノマ又はイオノマ膜であって、非-フッ化又は部分的フッ化の、非-芳香族
、部分的-芳香族又は完全芳香族の主鎖、及びイオノゲン基又はその非イオン性前駆体を
有する非-フッ化又は部分的フッ化側鎖を備え、及び随意に、共有結合性網状結合し得る
ことを特徴とするイオノマ又はイオノマ膜。
【請求項2】
次の構成で示されることを特徴とする、請求項1の重合体のイオノマ又はイオノマ膜:
【化1】

又は
【化2】

【請求項3】
重合体主鎖として次の重合体でよいことを特徴とする、請求項1の重合体のイオノマ又
はイオノマ膜:
‐ポリエチレン、ポリプロピレン、ポリイソブチレン、ポリノルボルネン、ポリメチルペ
ンテン、ポリ(1,4-イソプレン)、ポリ(3,4-イソプレン)、ポリ(1,4-ブタジエン)、ポリ(1
,2-ブタジエン)のようなポリオレフィン、及びポリジエン、ポリブタジエン及びポリイソ
プレンとスチロールとのブロック、交互又はランダム共重合体
‐ポリスチロール、ポリ(メチルスチロール)、ポリ(α,β,β-トリフルオロスチロール)
、ポリ(ペンタフルオロスチロール)のようなスチロール(共)重合体
‐ナフィオン又はナフィオンのSO2Hal-前躯体(Hal=F, Cl, Br, I)、ダウ-膜、ゴアセレク
ト-膜のような全フッ化イオノマ.
‐ポリフッ化ビニリデン、ポリフッ化ビニル及び図5(下記参照)からのポリオレフィンと
の又はアリール主鎖重合体とのその共重合体のような部分的フッ化重合体
‐ポリビニルカルバゾール、ポリエチレンイミン、ポリ(2-ビニルピリジン)、ポリ(3-ビ
ニルピリジン)、ポリ(4-ビニルピリジン)のようなN-系重合体
‐図5に挙げる構成群を含む(ヘト)アリール主鎖重合体。
【請求項4】
重合体主鎖として好ましくは次の重合体であることを特徴とする、請求項1の重合体の
イオノマ又はイオノマ膜:
-ポリエーテルケトンPEKビクトレックス、ポリエーテルエーテルケトンPEEKビクトレッ
クス、ポリエーテルエーテルケトンケトンPEEKK、ポリエーテルケトンエーテルケトン-ケ
トンPEKEKKウルトラペックのようなポリエーテルケトン
-ポリスルホンユデル、ポリフェニルスルホンラデルR、ポリエーテルエーテルスルホン
ラデルA、ポリエーテルスルホンPESビクトレックスのようなポリエーテルスルホン
-PBIセラゾール、及び別の(ベンズ)イミダゾール構成要素を含むオリゴマ及びポリマの
ようなポリ(ベンズ)イミダゾールであり、その際、(ベンズ)イミダゾール基が主鎖又は重
合体側鎖に存在し得
-例えば、ポリ(2,6-ジメチルオキシフェニレン)、ポリ(2,6-ジフェニルオキシフェニレ
ン)のようなポリフェニレンエーテルのようなポリフェニレンエーテル
-硫化ポリフェニレン及び共重合体
-ポリ(1,4-フェニレン)又はポリ(1,3-フェニレン)で、側鎖において場合によってはベ
ンゾイル-、ナフトイル-又はo-フェニルオキシ-1,4-ベンゾイル基、m-フェニルオキシ-1,
4-ベンゾイル基又はp-フェニルオキシ-1,4-ベンゾイル基によって修飾し得.
-ポリ(ベンゾキサゾール)及び共重合体
-ポリ(ベンズチアゾール)及び共重合体
-ポリ(フタラジノン)及び共重合体
-ポリアニリン及び共重合体
-ポリチアゾール
-ポリピロール。
【請求項5】
請求項1の重合体のイオノマ又はイオノマ膜を製造する方法であって、アリール重合体-
脱プロトン化のための試薬として次の試薬の使用をすることを特徴とする、方法:
n-ブチルリチウム、sec-ブチルリチウム、tert.ブチルリチウム、メチルリチウム、フ
ェニルリチウム、フェニルマグネシウムハロゲン化物及び別のグリニャール化合物のよう
なグリニャール化合物、リチウムジイソプロピルアミド、及び別のリチウムアミド、ナト
リウムナフタリド、カリウムナフタリド、亜鉛有機化合物(“リーケ金属”)。
【請求項6】
請求項1の重合体のイオノマ又はイオノマ膜を製造する方法であって、脱プロトン化反
応のための溶媒として次の溶媒の使用をし、その際、エーテル溶媒、及び特にTHFが好ま
れることを特徴とする、方法:
THF、ジエチルエーテル、グリム、ジグリム、トリグリム、ジオキサン及び別のエーテ
ル溶媒のようなエーテル溶媒、並びに炭化水素溶媒CnH2n+2、シクロヘキサン、ベンゼン
、トルオール、キシロール及び別のC-H-芳香族並びにこれら及びエーテル溶媒との任意の
混合物。
【請求項7】
請求項1の重合体のイオノマ又はイオノマ膜を製造する方法であって、求核試薬の置換
可能なハロゲン原子及びイオノゲン配置を有する化合物として、次の構成を有する化合物
の使用をすることを特徴とする、方法:
Hal-C(R1)x-Y
(Y及びR1は図2において定義される)。
【請求項8】
重合体のイオノマ又はイオノマ膜を製造する方法であって、求核試薬の置換可能なハロ
ゲン原子及びイオノゲン配置を有する化合物として、次の構成を有する化合物が好まれる
こと特徴とする、請求項7の方法:
Hal-(CH2)x-Y
(Hal及びYの定義は図2を参照)。
【請求項9】
重合体のイオノマ又はイオノマ膜を製造する方法であって、HalとしてI及びBrが好まれ
ることを特徴とする、請求項7の方法。
【請求項10】
重合体のイオノマ又はイオノマ膜を製造する方法であって、脱プロトン化重合体との反
応に、次のジハロゲン化物を投入し得ることを特徴とする、請求項2の方法:
Hal-(C(R1)2)x-Hal(Hal=F, Cl, Br, I; R1=H, F, CnH2n+1,アリール)
Br-(C(R1)2)x-I
Hal-(C(R1)2)x-アリール-Hal
Hal-(C(R1)2)x-Z-アリール-Hal(Zの定義は図5を参照)。
【請求項11】
重合体のイオノマ又はイオノマ膜を製造する方法であって、側鎖ハロゲン化重合体との
反応に次の求核試薬化合物を投入し得ることを特徴とする、請求項2の方法:
【化3】

【請求項12】
重合体のイオノマ又はイオノマ膜を製造する方法であって、側鎖ハロゲン化重合体との
反応に、求核試薬化合物として、スルフィン酸基を有する化合物が好まれ、S-アルキル化
中にハロゲン化重合体と反応することを特徴とする、請求項2又は11の方法。
【請求項13】
重合体のイオノマ又はイオノマ膜を製造する方法であって、側鎖ハロゲン化重合体と、
求核試薬基及びイオノゲン配置又はその非イオン性前躯体を有する化合物との反応のため
の溶媒として、上に挙げるような、化合物のエーテル溶媒、炭化水素溶媒(上に挙げるよ
うな脂肪族又は芳香族)、NMP、DMAc、DMF、DMSO、スルホランのような双極性-非プロトン
性の溶媒、アルコール性CnH2n+1、水のようなプロトン性溶媒又は互いに投入し得る上記
溶媒の任意の配合物を含むことを特徴とする、請求項7の方法。

【図1】
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【図2】
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【図3】
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【図4】
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【図5】
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【図6】
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【図7】
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【図8】
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【公開番号】特開2012−224856(P2012−224856A)
【公開日】平成24年11月15日(2012.11.15)
【国際特許分類】
【出願番号】特願2012−135259(P2012−135259)
【出願日】平成24年6月14日(2012.6.14)
【分割の表示】特願2007−526201(P2007−526201)の分割
【原出願日】平成17年8月20日(2005.8.20)
【出願人】(507054917)
【出願人】(507055877)
【Fターム(参考)】