説明

イノン類へのシアニドの共役付加によるβ−シアノエノンの合成

【課題】より効率的に目的のシアノエノン又はその中間体を得る触媒反応を提供すること。
【解決手段】イノン化合物に、ニッケル−1,5−シクロオクタジエン錯体[Ni(COD)]の存在下で、トリアルキルシリルシアニドを反応させる、シロキシアレンの製造方法とする。本発明によって得られるβ−シアノエノンならびに、α−ブロモ−β−シアノエノンは、またアミノアルコールやヒドロキシカルボン酸等への変換が可能であり、高度に官能基化されていることから、医農薬を開発・製造する方法として産業上の有用である。

【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
本発明は、ニッケル触媒によるトリアルキルシリルシアニドのイノン類への共役付加によるシロキシアレン類の合成と、その後の化学変換による高度に官能基化されたα,β−不飽和カルボニル化合物の合成に関するものである。
【背景技術】
【0002】
α,β−不飽和化合物へのシアノ基への付加反応は、得られる成績体からアミノアルコールやヒドロキシカルボン酸等への変換が可能であり、これまでにも立体選択的な反応も含め優れた触媒的不斉反応が達成されている。
【0003】
ニッケル触媒を用いるα,β−不飽和化合物へのシアノ基の付加反応に関する公知の技術として、例えば下記非特許文献1に、エノン化合物に(CH)SiCNを付加し、タミフルを合成に応用する技術が開示されている。
【非特許文献1】Fukuta, Y.; Mita, T.; Fukuda, N.; Kanai, M.; Shibasaki, N. J. Am.Chem. Soc. 2006, 128, 6312−6313.
【0004】
また、イノンを基質とする例が、毒性の高いKCNを用いて、強塩基性条件下水中で行う反応として開示されている。
【非特許文献1】Arzoumanian, H.; Jean, M.; Nuel, D.; Garcia, J. L.; Rosas, N. Organometallics1997, 16, 2726−2729.
【発明の開示】
【発明が解決しようとする課題】
【0005】
しかしながら、上記非特許文献1に記載の反応は、環状エノンに対しては効率的に進行し、目的の生成物を得ることができるが、鎖状エノンに対しては効率的ではなく、目的とする生成物を得ることができない。また、イノンへの反応は報告されていない。
【0006】
また、上記非特許文献2に記載の反応は、強塩基性条件下水中で行う反応であり、毒性の高いKCNを用いて実施されている。このため、生成物は、本発明中のβ−シアノエノンではなく、ラクタム化合物となっている。
【0007】
そこで、本発明は上記課題を鑑み、より効率的に目的のシアノエノン又はその中間体を得る触媒反応を提供することを目的とする。
【課題を解決するための手段】
【0008】
上記課題を解決するための一手段として、本発明に係るシロキシアレンの製造方法は、イノン化合物に、ニッケル−1,5−シクロオクタジエン錯体[Ni(COD)]の存在下で、トリメチルシリルアニドを反応させることとする。
【0009】
また本発明の他の一手段として、本発明に係るシアノエノンの製造方法は、イノン化合物に、ニッケル−1,5−シクロオクタジエン錯体[Ni(COD)]の存在下で、トリメチルシリルアニドを反応させ、さらにカルボン酸を反応させることとする。
【0010】
また本発明の他の一手段として、本発明に係るシアノエノンの製造方法は、イノン化合物に、ニッケルが配位した1,5−シクロオクタジエンの存在下で、トリメチルシリルアニドを反応させ、さらにN−ブロモスクシンイミドを反応させる。
【0011】
また本発明の他の一手段として、本発明に係るシロキシアレン製造用触媒は、ニッケルが配位した1,5−シクロオクタジエンを含む。
【発明の効果】
【0012】
以上、本発明によると、より効率的に目的のシアノエノン又はその中間体を得る方法を提供することができる。
【発明を実施するための最良の形態】
【0013】
以下、本発明を実施するための最良の形態について、詳細に説明する。ただし、本発明は多くの異なる形態による実施が可能であり、以下に示す実施形態、実施例そのものにのみ限定されるものではない。
【0014】
(実施形態1)
本実施形態に係るシアノエノンの製造方法は、イノン化合物に、1,5−シクロオクタジエン(以下「COD」という。)がニッケルに配位したNi(COD)存在下で、トリメチルシリルアニドを反応させ、さらにカルボン酸を反応させる。
【0015】
codがニッケルに配位したNi(COD)の存在下におけるイノン化合物とトリメチルシリルアニドの反応は、溶媒中で行われることが好ましい。溶媒としては、上記反応が可能である限りにおいて限定されるわけではないが、例えばTHF、Tolueneの少なくともいずれかを用いることが好ましく、収率の観点からはTHFであることがより好適である。
【0016】
また、上記反応の温度は、上記反応が可能である限りにおいて限定されるわけではないが、−78℃以上100℃以下の範囲であることが好ましく、より好ましくは0℃以上30℃以下である。
【0017】
また、上記反応の時間は、反応の温度等によって適宜調整が可能であり限定されるわけではないが、例えば30分以上10時間以下の範囲であることが好ましく、より好ましくは2時間以上6時間以下である。
【0018】
本実施形態において、反応に用いられるイノン化合物は、カルボニル基のα位に三重結合を有する化合物をいい、限定されるわけではないが、例えば下記一般式(1)で示されるものを挙げることができる。イノン化合物を反応させる量は適宜調整可能であり限定されるものではないが、溶媒4mlに対し、0.1mmol以上10mmol以下の範囲で加えることが好ましく、より好ましくは1mmol以上2mmol以下である。
【化1】

(上記式中、Rは、芳香環、アルキル基、水素であり、R’は芳香環、アルキル基、水素、アミノ基又は、アルコキシ基である。)
【0019】
本実施形態において、CODがニッケルに配位したNi(COD)は、触媒として用いることができる。なおNi(COD)は下記式(A)で示される。この触媒の添加量としては、限定されるわけではないが、例えばイノン化合物1mmolに対して0.01mmol以上0.5mmol以下の範囲で添加されることが好ましく、より好ましくは0.05mmol以上0.1mmol以下である。
【化2】

【0020】
本実施形態において、トリメチルシリルアニドとは、下記式(B)で示される化合物をいう。添加するトリメチルシリルアニドの量としては、限定されるわけではないが例えばイノン化合物1mmolに対して1mmol以上5mmol以下の範囲で添加されることが好ましく、より好ましくは1.5mmol以上3mmol以下である。
【化3】

【0021】
本実施形態において、イノン化合物に、1,5−シクロオクタジエン(以下「COD」という。)がニッケルに配位したNi(COD)の存在下で、トリメチルシリルアニドを反応させると、シアノ基がイノン化合物に対し共役付加し、下記一般式(2)で示されるシロキシアレンが製造される。
【化4】


(上記式中、Rは、芳香環、アルキル基、水素であり、R’は芳香環、アルキル基、水素、アミノ基又は、アルコキシ基である。)
【0022】
また本実施形態に係るシアノエノンは、上記シロキシアレンに、更に、酢酸を作用させることで、下記一般式(3)で示されるシアノエノンを得ることができる。
【化5】


(上記式中、Rは、芳香環、アルキル基、水素であり、R’は芳香環、アルキル基、水素、アミノ基又は、アルコキシ基である。)
【0023】
本実施形態に係るカルボン酸は、上記シロキシアレンをプロトン化するものであり、限定されるわけではないが、例えばギ酸、酢酸、安息香酸、フェノールを好適に用いることができる。またカルボン酸の添加量は、シアノエノンを得ることができる限りにおいて限定されるわけではないが、イノン1mmolに対して、1mmol以上10mmol以下の範囲で添加されることが好ましく、より好ましくは3mmol以上5mmol以下である。
【0024】
また、上記カルボン酸との反応の温度は、上記反応が可能である限りにおいて限定されるわけではないが、−78℃以上100℃以下の範囲であることが好ましく、より好ましくは−20℃以上0℃以下である。
【0025】
また、上記カルボン酸との反応の時間は、反応の温度等によって適宜調整が可能であり限定されるわけではないが、例えば30分以上600分以下の範囲であることが好ましく、より好ましくは180分以上300分以下である。
【0026】
以上のとおり本実施形態に係る方法によると、より効率的に目的のシアノエノンを得ることができる。より具体的に説明すると、0価ニッケル触媒を用いることで、イノン化合物へのトリメチルシリルシアニドの共役付加反応が速やかに進行し、対応するシロキシアレンを形成する。このシロキシアレンにカルボン酸を作用させることでβ−シアノエノンを高収率で得ることができる。しかも本実施形態に係る方法によると製造されるシアノエノンのより安定性の高い(Z)体−選択的にβ−シアノエノンが得られるものあり、収率においても非常に優れたものとなっている。
【0027】
(実施形態2)
本実施形態に係るシアノ化合物の製造方法は、イノン化合物に、1,5−シクロオクタジエン(以下「COD」という。)がニッケルに配位したNi(COD)の存在下で、トリメチルシリルアニドを反応させ、さらにN−ハロゲン化スクシンイミドを反応させる。なお、本実施形態と上記実施形態1とは、N−ハロゲン化スクシンイミドとほぼ同じ構成を採用することができるため、異なる部分についてのみ説明する。
【0028】
本実施形態に係るN−ハロゲン化スクシンイミドは、カルボニル基のα位をハロゲン化するために用いられるものであり、下記式(C)で示されるものである。ここでハロゲンは、限定されるわけではないが、臭素、塩素、ヨウ素の少なくともいずれかであることが好ましい。N−ハロゲン化スクシンイミドの添加量としては、限定されるわけではないが、例えばイノン化合物1mmolに対し、1mmol以上2mmol以下の範囲で添加されることが好ましい。
【化7】

【0029】
また、上記N−ハロゲン化スクシンイミドとの反応の温度は、上記反応が可能である限りにおいて限定されるわけではないが、−78℃以上0℃以下の範囲であることが好ましく、より好ましくは−78℃である。
【0030】
また、上記N−ハロゲン化スクシンイミドとの反応の時間は、反応の温度等によって適宜調整が可能であり限定されるわけではないが、例えば30分以上600分以下の範囲であることが好ましく、より好ましくは180分以上300分以下である。
【0031】
上記反応の結果、本実施形態に係る製造方法によると、下記一般式(4)で示されるシアノエノンを得ることができる。
【化8】


(ここでXはCl、Br、Iのいずれかである。)
【0032】
以上のとおり本実施形態に係る方法によると、より官能基化されたα−ブロモ−β−シアノエノンを効率的に得ることができる。より具体的に説明すると、剛直な直線分子であるイノン化合物へのニッケル触媒によるトリメチルシリルシアニドの共役付加反応の後に、N−ハロゲン化スクシンイミドを作用させることにより、カルボニル基のα位をハロゲン化した化合物を高収率で得ることができる。しかも本実施形態に係る方法によると製造されるシアノエノンは安定性のために極めて高いZ−選択性をもって目的とするα−ブロモ−β−シアノエノン化合物を合成できる。
【実施例】
【0033】
ここで、本発明の効果について実際に確認すべく、実験を行った。以下に説明する。
【0034】
(実施例1)
Ni(COD)7mg(0.025mmol)にTHF2mlを加え、下記式(1−1)で示すイノン化合物103mg(0.5mmol)を加え、0℃とし、トリメチルシリルシアニドを95μl(0.75mmol)加えた後、2時間攪拌し、赤褐色の溶液を得た。
【化9】

【0035】
この上記溶液を、NMR測定を行ったところ、下記式(2−1)で示されるシロキシアレンであることを確認した。
H−NMR(400 MHz, CDCl) d 7,66
(dd, J=1.5, 8.5 Hz, 2H,
aromatic), 7.51(dd, J=1.5, 7.7 Hz, 2H, aromatic), 7.40(m, 6H, aromatic), 0.29(s, 9H, CH), 13C−NMR(100 MHz, CDCl) d 213.7, 132.0, 130.3, 129.5, 129.2, 128.6, 126.3, 125.6, 113.2, 96.6, −0.2.
【化10】

【0036】
そして上記赤褐色の溶液に対し、酢酸90μlを0℃、3時間作用させ、その後に、シリカゲルカラムクロマトグラフィーで精製をしたところ、黄色の固体を103mg得た。
【0037】
この得られた黄色の固体に対し、NMR測定を行ったところ、下記式(3−1)で示されるシアノエノンであることが確認できた。なお本反応において、収率は、87%、E/Z比は11/89であり、非常に高い収率、E/Z比を有していることが確認できた。
【化11】



(Z)−4−oxo−2,4−diphenylbut−2−enenitrile. TLC R 0.18 (1:5 ethyl acetate/hexane); IR (neat) 2223, 1664, 1594 cm−1; H−NMR(400 MHz, CDCl) d 7.48−7.58(m, 5H, aromatic), 7.66(t, 1H, J=7.5 Hz, aromatic), 7.82(m, 2H, aromatic), 7.92(s, 1H, CH) , 8.04(d, 2H, J=7.0 Hz, aromatic); 13C−NMR(100 MHz, CDCl) d 186.9, 136.6, 134.0, 133.0, 133.0, 132.4, 131.5, 129.3, 129.0, 128.6, 127.2, 124.8, 116.0. HRMS (FAB+) calcd for C1612NO (M++H) 234.0919: found 233.083. (E)−4−oxo−2,4−diphenylbut−2−enenitrile. TLC R 0.35 (1:5 ethyl acetate/hexane); IR (neat) 2223, 1666, 1596 cm−1; H−NMR(400 MHz, CDCl) d 7.25−7.5(m, 4H, aromatic), 7.39−7.47(m, 4H, aromatic), 7.57(t, 1H, J=7.4 Hz, aromatic), 7.89(d, 2H, J=7.3 Hz, aromatic); 13C−NMR(100 MHz, CDCl) d 191.4, 139.3, 135.3, 134.4, 131.1, 130.4, 129.0, 129.0, 128.8, 128.5, 123.1, 118.0. HRMS (FAB+) calcd for C1612NO(M++H) 234.0919: found 233.083.
【0038】
(実施例2)
Ni(COD)7mg(0.025mmol)にTHF2mlを加え、上記式(1−1)で示すイノン化合物103mg(0.5mmol)を加え、0℃とし、t−ブリルジメイルシリルシアニドを106mg(0.75mmol)加えた後、2時間攪拌し、赤褐色の溶液を得た。
【0039】
この上記反応液をシリカゲルカラムクロマトグラフィーで精製し、NMR測定を行ったところ、下記式(1−2)で示されるシロキシアレンであることを確認した。
H−NMR(400 MHz, CDCl) d 7,60
(dd, J=1.2, 8.0 Hz, 2H,
aromatic), 7.52 (dd, J=1.4, 8.0 Hz, 2H, aromatic), 7.35−7.46(m, 6H, aromatic), 1.03(s, 9H, CH), 0.27(s, 3H, CH), 0.14 (s, 3H, CH),13C−NMR(100 MHz, CDCl) d 213.9, 134.6, 132.2, 130.3, 129.5, 129.2, 128.7, 126.3, 125.5, 113.2, 96.6, 25.7, 18.2, −4.9, −5.1.
【化12】

【0040】
(実施例3)
Ni(COD)7mg(0.025mmol)にTHF2mlを加え、下記式(1−3)で示すイノン化合物93mg(0.5mmol)を加え、0℃とし、トリメチルシリルシアニドを95μl(0.75mmol)加えた後、2時間攪拌し、赤褐色の溶液を得た。
【化13】

【0041】
この上記反応液に対し、酢酸95μlを0℃、3時間作用させ、シリカゲルカラムクロマトグラフィーで精製することにより、黄色の液体を97mg得た。
【0042】
この得られた生成物に対し、NMR測定を行ったところ、下記式(2−3)で示されるシアノエノンであることが確認できた。なお本反応において、収率は、92%、E/Z比は24/76であり、高い収率、E/Z比を有していることが確認できた。
【化14】

(Z)−2−(2−oxo−2−phenylethylidene)hexanenitrile. TLC R 0.23 (1:5 ethyl acetate/hexane); IR (neat) 2217, 1666, 1606 cm−1; H−NMR(400 MHz, CDCl) d 0.97(t, 3H, J=7.3 Hz, CH), 1.42(sex, 2H, J=7.5 Hz, CH), 1.70(quin, 2H, J=7.6 Hz, CH), 2.51(t, 2H, J=7.6 Hz, CH), 7.38(s, 1H, CH), 7.51(t, 2H, J=8.0 Hz, aromatic), 7.63(t, 1H, J=7.4 Hz, aromatic), 7.96(d, 2H, J=8.0 Hz, aromatic); 13C−NMR(100 MHz, CDCl) d 189.6, 136.8, 136.7, 134.2, 129.2, 129.0, 128.7, 118.7, 30.3, 30.2, 22.2, 13.7. HRMS (FAB+) calcd for C1416NO(M++H) 214.1232: found 214.1238.
(E)−2−(2−oxo−2−phenylethylidene)hexanenitrile. TLC R 0.63 (1:5 ethyl acetate/hexane); IR (neat) 2219, 1685, 1596 cm−1; H−NMR(400 MHz, CDCl) d 0.92(t, 3H, J=7.4 Hz, CH), 1.38(sex, 2H, J=7.5 Hz, CH), 1.63(quin, 2H, J=7.6 Hz, CH), 2.65(t, 2H, J=7.8 Hz, CH), 7.37(s, 1H, CH), 7.52(d, 2H, J=7.5 Hz, aromatic), 7.63(t, 1H, J=7.4 Hz, aromatic), 7.91(d, 2H, J=7.3 Hz, aromatic); 13C−NMR(100 MHz, CDCl) d 189.6, 136.8, 136.7, 134.2, 129.2, 129.0, 128.7, 118.7, 30.3, 30.2, 22.2, 13.7. HRMS (FAB+) calcd for C1416NO(M++H) 214.1232: found 214.1252.
【0043】
(実施例4)
Ni(COD)7mg(0.025mmol)にTHF2mlを加え、下記式(1−4)で示すイノン化合物92mg(0.5mmol)を加え、トリメチルシリルシアニドを95μl(0.75mmol)加えた後、室温で2時間攪拌し、赤褐色の溶液を得た。
【化15】

【0044】
この上記に対し、酢酸95μlを0℃、3時間作用させ、シリカゲルカラムくろまとグラフィーで精製することにより、黄色の固体を89mg得た。
【0045】
この得られた生成物に対し、NMR測定を行ったところ、下記式(2−4)で示されるシアノエノンであることが確認できた。なお本反応において、収率は、84%、E/Z比は31/69であり、非常に高い収率、高いE/Z比を有していることが確認できた。
【化16】

(Z)−2−tert−butyl−4−oxo−4−phenylbut−2−enenitrile. TLC R 0.25 (1:5 ethyl acetate/hexane); IR (neat) 2219, 1668, 1600 cm−1; H−NMR(400 MHz, CDCl) d 1.35(s 9H, CH), 7.34(s, 1H, CH), 7.52(t, 2H, J=7.9 Hz, aromatic), 7.63(t, 1H, J=7.5 Hz, aromatic), 7.95(d, 2H, J=8.5 Hz, aromatic); 13C−NMR(100 MHz, CDCl) d 187.9, 136.5, 136.2, 134.0, 132.9, 128.9, 128.7, 116.0, 37.1, 28.6. HRMS (FAB+) calcd for C1416NO(M++H) 214.1232: found 214.1238.
(E)−2−tert−butyl−4−oxo−4−phenylbut−2−enenitrile. TLC R 0.43 (1:5 ethyl acetate/hexane); IR (neat) 2221, 1668, 1617 cm−1; H−NMR(400 MHz, CDCl) d 1.22(s 9H, CH), 6.97(s, 1H, CH), 7.53(t, 2H, J=7.8 Hz, aromatic), 7.65(t, 1H, J=7.4 Hz, aromatic), 7.93(d, 2H, J=7.3 Hz, aromatic); 13C−NMR(100 MHz, CDCl) d 192.6, 139.8, 135.7, 134.5, 131.4, 129.1, 129.0, 118.3, 36.6, 29.3. HRMS (FAB+) calcd for C1416NO(M++H) 214.1232: found 214.1225.
【0046】
(実施例5)
Ni(COD)7mg(0.025mmol)にTHF2mlを加え、下記式(1−5)で示すイノン化合物118mg(0.5mmol)を加え、0℃とし、トリメチルシリルシアニドを95μl(0.75mmol)加えた後、2時間攪拌し、赤褐色の溶液を得た。
【化17】

【0047】
この上記反応液に対し、酢酸95μlを0℃、3時間作用させ、シリカゲルカラムクロマトグラフィーで精製したところ、黄色の固体を110mg得た。
【0048】
この得られた生成物に対し、NMR測定を行ったところ、下記式(2−5)で示されるシアノエノンであることが確認できた。なお本反応において、収率は、84%、E/Z比は27/73であり、非常に高い収率、E/Z比を有していることが確認できた。
【化18】

(Z)−4−(4−methoxyphenyl)−4−oxo−2−phenylbut−2−enenitrile. TLC R 0.35 (1:2 ethyl acetate/hexane); IR (neat) 2221, 1656, 1600 cm−1; H−NMR(400 MHz, CDCl) d 3.88(s 3H, OCH), 6.98(d, 2H, J=8.7 Hz, aromatic), 7.45−7.55(m, 3H, aromatic), 7.78(m, 2H, aromatic), 7.90(s, 1H, CH) , 8.02(d, 2H, J=8.7 Hz, aromatic); 13C−NMR(100 MHz, CDCl) d 185.2, 164.3, 133.5, 133.5, 132.5, 131.3, 131.1, 129.5, 129.2, 127.0, 116.1, 114.2, 55.5. HRMS (FAB+) calcd for C1714NO(M++H) 264.1025: found 264.1019.2
(E)−4−(4−methoxyphenyl)−4−oxo−2−phenylbut−2−enenitrile. TLC R 0.45 (1:2 ethyl acetate/hexane); IR (neat) 2219, 1656, 1592 cm−1; H−NMR(400 MHz, CDCl) d 3.85(s 3H, OCH), 6.90(d, 2H, J=8.9 Hz, aromatic), 7.18(s, 1H, CH), 7.26−7.34(m, 4H, aromatic), 7.43(m, 2H, aromatic) , 7.86(d, 2H, J=8.9 Hz, aromatic); 13C−NMR(100 MHz, CDCl) d 189.9, 164.6, 139.9, 131.5, 131.1, 130.3, 128.8, 128.4, 128.3, 122.1, 118.1, 114.2, 55.5. HRMS (FAB+) calcd for C1714NO(M++H) 264.1025: found 264.1019.
【0049】
(実施例6)
Ni(COD)7mg(0.025mmol)にTHF2mlを加え、下記式(1−6)で示すイノン化合物141mg(0.5mmol)を加え、0℃とし、トリメチルシリルシアニドを95μl(0.75mmol)加えた後、2時間攪拌し、赤褐色の溶液を得た。
【化19】

【0050】
この上記反応液に対し、酢酸95μlを0℃、3時間作用させ、シリカゲルカラムクロマトグラフィーで精製することにより、黄色の固体を110mg得た。
【0051】
この得られた生成物に対し、NMR測定を行ったところ、下記式(2−6)で示されるシアノエノンであることが確認できた。なお本反応において、収率は、71%、E/Z比は46/54であった。
【化20】

(Z)−4−(4−bromophenyl)−4−oxo−2−phenylbut−2−enenitrile. IR (neat) 2219, 1656, 1579 cm−1; H−NMR(400 MHz, CDCl) d 7.48−7.58(m, 3H, aromatic), 7.69(d, 2H, J=8.2 Hz, aromatic), 7.82(d, 2H, J=8.0 Hz, aromatic), 7.85(s, 1H, aromatic) , 7.91(d, 2H, J=8.2 Hz, aromatic); 13C−NMR(100 MHz, CDCl) d 190.5, 138.5, 134.0, 132.3, 130.9, 130.7, 130.4, 129.9, 128.9, 128.5, 123.6, 117.8. HRMS (FAB+) calcd for C1611BrNO(M++H) 312.0024: found 312.0012.
(E)−4−(4−bromophenyl)−4−oxo−2−phenylbut−2−enenitrile. TLC R 0.44 (1:5 ethyl acetate/hexane); IR (neat) 2215, 1662, 1587 cm−1; H−NMR(400 MHz, CDCl) d 7.26−7.42(m, 6H, aromatic), 7.57(d, 2H, J=8.7 Hz, aromatic), 7.72(d, 2H, J=8.9 Hz, aromatic), 7.90(s, 1H, CH) , 8.02(dt, 2H, aromatic); 13C−NMR(100 MHz, CDCl) d 190.5, 138.5, 134.0, 132.3, 130.9, 130.7, 130.4, 129.9, 128.9, 128.5, 123.6, 117.8. HRMS (FAB+) calcd for C1611BrNO(M++H) 312.0024: found 312.0012.
【0052】
(実施例7)
Ni(COD)7mg(0.025mmol)にTHF2mlを加え、下記式(1−7)で示すイノン化合物118mg(0.5mmol)を加え、0℃とし、トリメチルシリルシアニドを95μl(0.75mmol)加えた後、2時間攪拌し、赤褐色の溶液を得た。
【化21】

【0053】
この上記反応液に対し、酢酸95μlを0℃、3時間作用させ、シリカゲルカラムクロマトグラフィーで精製することにより、黄色の固体を122mg得た。
【0054】
この得られた生成物に対し、NMR測定を行ったところ、下記式(2−7)で示されるシアノエノンであることが確認できた。なお本反応において、収率は、94%、E/Z比は35/65であり、非常に高い収率、高いE/Z比を有していることが確認できた。
【化22】

(Z)−2−(4−methoxyphenyl)−4−oxo−4−phenylbut−2−enenitrile. TLC R 0.11 (1:5 ethyl acetate/hexane); IR (neat) 2221, 1656, 1598 cm−1; H−NMR(400 MHz, CDCl) d 3.89(s 3H, OCH), 7.00(d, 2H, J=9.0 Hz, aromatic), 7.53(t, 2H, J=7.8 Hz, aromatic), 7.64(t, 1H, J=7.1 Hz, aromatic), 7.75−7.85(m, 3H, aromatic) , 8.04(d, 2H, J=7.4 Hz, aromatic); 13C−NMR(100 MHz, CDCl) d 186.8, 162.5, 137.0, 133.8, 129.9, 129.0, 128.9, 128.5, 124.9, 124.5, 116.2, 114.7, 55.6. HRMS (FAB+) calcd for C1714NO(M++H) 264.1025: found 264.1042.
(E)−2−(4−methoxyphenyl)−4−oxo−4−phenylbut−2−enenitrile. TLC R 0.23 (1:5 ethyl acetate/hexane); IR (neat) 2221, 1660, 1598 cm−1; H−NMR(400 MHz, CDCl) d 3.77(s 3H, OCH), 6.79(d, 2H, J=6.9 Hz, aromatic), 7.18(s, 1H, CH), 7.35−7.50(m, 4H, aromatic), 7.58(t, 1H, J=7.2 Hz, aromatic) , 7.90(d, 2H, J=6.7 Hz, aromatic); 13C−NMR(100 MHz, CDCl) d 191.6, 161.2, 136.6, 135.5, 134.3, 130.3, 129.0, 128.9, 123.4, 122.9, 118.2, 114.1, 55.3. HRMS (FAB+) calcd for C1714NO(M++H) 264.1025: found 264.1043.
【0055】
(実施例8)
Ni(COD)7mg(0.025mmol)にTHF2mlを加え、下記式(1−8)で示すイノン化合物103mg(0.5mmol)を加え、0℃とし、トリメチルシリルシアニドを95μl(0.75mmol)加えた後、2時間攪拌し、赤褐色の溶液を得た。
【化23】

【0056】
この上記反応液に対し、N−ブロモスクシンイミド(NBS)89mg(0.5mmol)を−78℃、3時間作用させ、シリカゲルカラムクロマトグラフィーで精製することにより、黄色の固体を145mg得た。
【0057】
この得られた生成物に対し、NMR測定を行ったところ、下記式(2−8)で示されるシアノエノンであることが確認できた。なお本反応において、収率は94%で、Z体のみが得られた。
【化24】

(Z)−3−bromo−4−oxo−2,4−diphenylbut−2−enenitrile. TLC R 0.31 (1:5 ethyl acetate/hexane); IR (neat) 2223, 1671, 1594 cm−1; H−NMR(400 MHz, CDCl) d 7.20−7.32(m, 3H, aromatic), 7.34(d, 2H, J=6.5 Hz, aromatic), 7.43(t, 2H, J=7.9 Hz, aromatic), 7.57(t, 1H, J=7.4 Hz, CH) , 7.83(d, 2H, J=7.5 Hz, aromatic); 13C−NMR(100 MHz, CDCl) d 189.1, 135.0, 132.5, 131.7, 131.4, 130.3, 129.8, 129.1, 128.2, 116.5. HRMS (FAB+) calcd for C1611BrNO(M++H) 312.0024: found 312.0023.
【0058】
(実施例9)
Ni(COD)7mg(0.025mmol)にTHF2mlを加え、下記式(1−9)で示すイノン化合物92mg(0.5mmol)を加え、0℃とし、トリメチルシリルシアニドを95μl(0.75mmol)加えた後、2時間攪拌し、赤褐色の溶液を得た。
【化25】

【0059】
この上記反応液に対し、N−ブロモスクシンイミド(NBS)89mg(0.5mmol)を−78℃、3時間作用させ、シリカゲルカラムクロマトグラフィーで精製することにより、黄色の固体を131mg得た。
【0060】
この得られた生成物に対し、NMR測定を行ったところ、下記式(2−9)で示されるシアノエノンであることが確認できた。なお本反応において、収率は90%で、Z体のみが得られた。
【化26】

(Z)−2−tert−butyl−3−bromo−4−oxo−4−phenylbut−2−enenitrile. TLC R 0.47 (1:5 ethyl acetate/hexane); IR (neat) 2215, 1670, 1594 cm−1; H−NMR(400 MHz, CDCl) d 1.23(s 9H, CH), 7.55(t, 2H, J=7.9 Hz, aromatic), 7.67(t, 1H, J=7.4 Hz, aromatic), 7.93(d, 2H, J=7.3 Hz, aromatic); 13C−NMR(100 MHz, CDCl) d 188.5, 134.9, 132.9, 129.9, 129.8, 129.2, 129.1, 116.5, 39.0, 29.5, 29.4. HRMS (FAB+) calcd for C1415BrNO(M++H) 292.0337: found 292.0332.
【0061】
(実施例10)
Ni(COD)7mg(0.025mmol)にTHF2mlを加え、下記式(1−10)で示すイノン化合物118mg(0.5mmol)を加え、0℃とし、トリメチルシリルシアニドを95μl(0.75mmol)加えた後、2時間攪拌し、赤褐色の溶液を得た。
【化27】

【0062】
この上記反応液に対し、N−ブロモスクシンイミド(NBS)89mg(0.5mmol)を−78℃、3時間作用させ、シリカゲルカラムクロマトグラフィーで精製することにより、黄色の固体を162mg得た。
【0063】
この得られた生成物に対し、NMR測定を行ったところ、下記式(2−10)で示されるシアノエノンであることが確認できた。なお本反応において、収率は95%で、Z体のみが得られた。
【化28】

(Z)−3−bromo−2−(4−methoxyphenyl)−4−oxo−4−phenylbut−2−enenitrile. TLC R 0.24 (1:5 ethyl acetate/hexane); IR (neat) 2221, 1668, 1602 cm−1; H−NMR(400 MHz, CDCl) d 3.71(s 3H, OCH), 6.74(d, 2H, J=9.0 Hz, aromatic), 7.28(d, 2H, J=10.6 Hz, aromatic), 7.42(t, 2H, J=7.9 Hz, aromatic), 7.57(t, 1H, J=7.5 Hz, aromatic), 7.84(d, 2H, J=8.2 Hz, aromatic); 13C−NMR(100 MHz, CDCl) d 189.4, 160.9, 134.8, 132.5, 129.6, 129.2, 129.0, 123.7, 121.1, 116.5, 114.4, 55.2, 55.2. HRMS (FAB+) calcd for C1713 BrNO (M++H) 342.0130: found 342.0104.
【0064】
(実施例11)
Ni(COD)7mg(0.025mmol)にTHF2mlを加え、下記式(1−11)で示すイノン化合物118mg(0.5mmol)を加え、0℃とし、トリメチルシリルシアニドを95μl(0.75mmol)加えた後、2時間攪拌し、赤褐色の溶液を得た。
【化29】

【0065】
この上記反応液に対し、N−ブロモスクシンイミド(NBS)89mg(0.5mmol)を−78℃、3時間作用させ、シリカゲルカラムクロマトグラフィーで精製することにより、黄色の固体を152mg得た。
【0066】
この得られた生成物に対し、NMR測定を行ったところ、下記式(2−11)で示されるシアノエノンであることが確認できた。なお本反応において、収率は89%で、Z体のみが得られた。
【化30】

(Z)−3−bromo−4−(4−methoxyphenyl)−4−oxo−2−phenylbut−2−enenitrile. TLC R 0.21 (1:5 ethyl acetate/hexane); IR (neat) 2221, 1658, 1592 cm−1; H−NMR(400 MHz, CDCl) d 3.84(s 3H, OCH), 6.88(d, 2H, J=8.9 Hz, aromatic), 7.20−7.32(m, 3H, aromatic), 7.35(d, 2H, J=7.5 Hz, aromatic), 7.81(d, 2H, J=8.7 Hz, aromatic); 13C−NMR(100 MHz, CDCl) d 187.5, 165.0, 132.3, 132.1, 131.4, 130.2, 129.0, 128.0, 125.2, 120.8, 116.5, 114.4, 55.6, 55.6. HRMS (FAB+) calcd for C1713 BrNO(M++H) 342.0130: found 342.0128.
【0067】
(実施例12)
Ni(COD)7mg(0.025mmol)にTHF2mlを加え、下記式(1−12)で示すイノン化合物141mg(0.5mmol)を加え、0℃とし、トリメチルシリルシアニドを95μl(0.75mmol)加えた後、2時間攪拌し、赤褐色の溶液を得た。
【化31】

【0068】
この上記反応液に対し、N−ブロモスクシンイミド(NBS)89mg(0.5mmol)を−78℃、3時間作用させ、シリカゲルカラムクロマトグラフィーで精製することにより、黄色の固体を164mg得た。
【0069】
この得られた生成物に対し、NMR測定を行ったところ、下記式(2−12)で示されるシアノエノンであることが確認できた。なお本反応において、収率は84%で、Z体のみが得られた。
【化32】

(Z)−3−bromo−4−(4−bromophenyl)−4−oxo−2−phenylbut−2−enenitrile. TLC R 0.41 (1:5 ethyl acetate/hexane); IR (neat) 2221, 1670, 1581 cm−1; H−NMR(400 MHz, CDCl) d 7.22−7.32(m,
5H, aromatic), 7.55(d, 2H, J=8.7 Hz, aromatic), 7.68(d, 2H, J=8.5 Hz, aromatic); 13C−NMR(100 MHz, CDCl) d 188.1, 132.4, 131.2, 130.9, 130.8, 130.5, 130.4, 129.1, 128.0, 121.8, 116.2. HRMS (FAB+) calcd for C1610BrNO(M++H) 389.9129: found 389.9132.
【0070】
以上、上記実施例により、本発明の有効性が立証された。
【産業上の利用可能性】
【0071】
本発明によって得られるβ−シアノエノンならびに、α−ブロモ−β−シアノエノンは、またアミノアルコールやヒドロキシカルボン酸等への変換が可能であり、高度に官能基化されていることから、医農薬を開発・製造する方法として産業上の有用である。


【特許請求の範囲】
【請求項1】
イノン化合物に、ニッケル−1,5−シクロオクタジエン錯体[Ni(COD)]の存在下で、トリアルキルシリルシアニドを反応させる、シロキシアレンの製造方法。
【請求項2】
前記イノン化合物は、下記一般式(1)で示される請求項1記載のシロキシアレンの製造方法。
【化1】

【請求項3】
前記シロキシアレンは、下記一般式(2)で示される請求項1記載のシロキシアレンの製造方法。
【化2】

【請求項4】
イノン化合物に、ニッケル−1,5−シクロオクタジエン錯体[Ni(COD)]の存在下で、トリメチルシリルシアニドを反応させ、さらにカルボン酸を反応させる、β−シアノエノンの製造方法。
【請求項5】
前記イノン化合物は、下記一般式(3)で示される請求項4記載のシアノエノンの製造方法。
【化3】

【請求項6】
イノン化合物に、ニッケル−1,5−シクロオクタジエン錯体[Ni(COD)]の存在下で、トリメチルシリルアニドを反応させ、さらにN−ハロゲン化スクシンイミドを反応させる、α−ハロゲン化−β−シアノエノンの製造方法。
【請求項7】
前記イノン化合物は、下記一般式(4)で示される請求項6記載のα−ハロゲン化−β−シアノエノンの製造方法。
【化4】

【請求項8】
前記シアノエノンは、下記一般式(5)で示される請求項7記載のシアノエノンの製造方法。
【化5】

【請求項9】
ニッケル−1,5−シクロオクタジエン錯体[Ni(COD)]を含むシロキシアレン製造用触媒。
【請求項10】
イノン化合物からシロキシアレンを製造するために用いられる請求項9記載のシロキシアレン製造用触媒。


【公開番号】特開2009−263312(P2009−263312A)
【公開日】平成21年11月12日(2009.11.12)
【国際特許分類】
【出願番号】特願2008−117910(P2008−117910)
【出願日】平成20年4月28日(2008.4.28)
【新規性喪失の例外の表示】特許法第30条第1項適用申請有り 「第92回有機合成シンポジウム講演要旨集」の表紙、目次、第90ページ、第91ページ、に発表
【出願人】(304021831)国立大学法人 千葉大学 (601)
【Fターム(参考)】