イメージング装置およびメディア・サプライ内の個別のシートを分離するための方法
イメージング装置(30)内における使用に適した、スタック(42)からシート・イメージング・メディアを取り出すメディア供給システム(40)。メディア供給システムは、ピックアップ・アッセンブリ(50)およびアクチュエータ・システム(52)を含む。ピックアップ・アッセンブリは、第1と第2のポジションの間において移動可能であり、それにおいてピックアップ・アッセンブリの部分は、ピックアップ・アッセンブリが第1のポジションにあるとき、スタックの第1のシートに選択的に係合するべく構成される。アクチュエータ・システムが、ピックアップ・アッセンブリと選択的に結合され、第1と第2のポジションの間においてピックアップ・アッセンブリを移動し、かつピックアップ・アッセンブリが第1のポジションから移動した後に、第1のシートと係合しているピックアップ・アッセンブリの少なくとも一部を所望の振動数において振動するが、それにおいて所望の振動数は、シート・イメージング・メディアの特性に基づく。
【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
本発明は、概してイメージング装置に関し、より詳細には、メディア分離のために振動を採用したメディア供給システムを有するイメージング装置に関する。
【背景技術】
【0002】
感光性フォトサーモグラフィック・フィルムは、標準写真複写装置からグラフィック・アートおよび/または医療用イメージング・システムにわたる多くの応用で使用される。たとえば、レーザ・イメージャは、医療用イメージング・システムの分野において広く使用され、磁気共振(MR)、コンピュータ断層撮影(CT)、またはそのほかのタイプのスキャナによって生成されたディジタル・イメージ・データの視覚化表現をフィルム上に作る。レーザ・イメージャは、通常、何らかのタイプのフィルム供給システム、フィルム露光システム、フィルム処理システム、および供給システムからレーザ・イメージャを通り、移送路に沿ってフィルムを移動する移送システムを含む。露光未済のシート・フィルムは、通常、レーザ・イメージャ内に挿入される標準化されたカートリッジまたはマガジン内にスタックされる。供給システムは、概して、露光未済のシート・フィルムをカートリッジから取り出し、その後に続く露光および処理システムを通る移送およびユーザによるアクセスのための分配エリアへの現像済みイメージの引渡しのために、それを移送システムに提供するメカニズムを含む。
【0003】
カートリッジからシート・フィルムを取り出すとき、供給システムが、一度に1枚のシート・フィルムだけをカートリッジから取り出して移送システムに提供することが重要である。1枚より多いシート・フィルムを移送システムに提供することは、移送路に沿ってフィルムが詰まり故障を生じさせ、結果として再現像を必要とする不充分かつ/または不適切な現像後のイメージをもたらす可能性があり、いずれも生産性の低下およびイメージャの潜在的なダメージに結び付く。残念ながら、たとえば静電気、フィルム・コーティング、およびシート間における真空に類似した効果等の多様なファクタに起因して、フォトサーモグラフィック・シート・フィルムは、互いに貼り付くかまたは密着する傾向があり、スタックからの個別のシート・フィルムの取り出しを困難にしている。実際、スタックから最上面のシート・フィルムの持ち上げ/取り出しを試みるとき、シート・フィルム間の吸引が非常に強く、ときとしてスタック全体が貼り付いて、最上面のシートとともに持ち上げられることがある。
【0004】
1つのタイプのフィルム供給システムは、スタックの最上面のシート・フィルムに係合する吸着カップを採用した回転可能なピックアップ・ヘッドを含む。吸着カップが最上面のシート・フィルムを伴って負圧シールを作り出した後に、1またはそれより多くのポジションの間においてピックアップ・ヘッドが順逆に回転されてフィルムが撓められ、最上面のシート・フィルムをスタックのほかのシートから分離する。このシステムは、概して、スタックの上側のシートからスタックの下側のシートの塊を外す上で効果的であるが、上側のシートを別の、たとえば最上面のシート・フィルムの直下の1またはそれより多くのシートから分離する場合には、必ずしも効果的でない。その種のシステムの例は、本発明と同一譲受人に譲渡された2003年2月28日に出願されたネルソン(Nelson)の米国特許出願公開第2004/0169325 A1号によって述べられており、参照によってこれに援用される。
【0005】
したがって、イメージング装置のフィルム・ソースのフィルムのスタックから個別のシート・フィルムを分離するための改良されたシステムに対するニーズが存在する。
【0006】
【特許文献1】米国特許出願公開第2004/0169325号明細書
【発明の開示】
【課題を解決するための手段】
【0007】
1つの実施態様において本発明は、イメージング装置内における使用に適した、1またはそれより多くのイメージング・メディアのスタックからシート・イメージング・メディアを取り出すメディア供給システムを提供する。そのメディア供給システムは、ピックアップ・アッセンブリおよびアクチュエータ・システムを含む。ピックアップ・アッセンブリは、少なくとも第1のポジションと第2のポジションの間において移動可能であり、それにおいてピックアップ・アッセンブリの少なくとも一部は、ピックアップ・アッセンブリが第1のポジションにあるとき、スタックの第1のシート・イメージング・メディアに選択的に係合するべく構成される。アクチュエータ・システムは、選択的にピックアップ・アッセンブリと結合され、かつピックアップ・アッセンブリを少なくとも第1のポジションと第2のポジションの間において移動するべく、またピックアップ・アッセンブリが第1のポジションから移動した後に、第1のシート・イメージング・メディアと係合しているピックアップ・アッセンブリの少なくとも一部を所望の振動数において振動するべく構成され、それにおいて所望の振動数は、シート・イメージング・メディアの特性を基礎とする。
【0008】
1つの実施態様においては、所望の振動数が、第1のシート・イメージング・メディアの固有振動数と実質的に等しい。1つの実施態様においては、所望の振動数が、第1のシート・イメージング・メディアおよびその第1のシート・イメージング・メディアに貼り付いているスタックからの隣接するシート・イメージング・メディアの固有振動数を基礎とする。1つの実施態様においては、所望の振動数が、概略で13.3ヘルツに等しい。
【0009】
スタックの最上面のフィルムと係合しているピックアップ・アッセンブリの少なくとも一部を、スタックから持ち上げられるシート・フィルム(1または複数)の固有振動数と実質的に等しい振動数において振動することによって、このフィルム供給システムは、共振の効果を利用してそれらのシート・フィルム(1または複数)の振動を増幅する。シート・フィルム(1または複数)の振動をこの態様で増幅することによって、ピックアップ・アッセンブリによって係合されている第1のシート・フィルムがスタックのほかのシート・フィルムから分離されて、1枚のシート・フィルムだけがメディア移送システムに提供される尤度が増加する。したがって、本発明に従った振動を採用するフィルム供給システムは、メディア移送システムへの二重/多重フィルム供給に関係付けされた問題の低減および/または実施的な排除をもたらす。
【発明を実施するための最良の形態】
【0010】
図1は、振動を使用してシート・フィルムをフィルム・ソースにある他のシート・フィルムから分離する本発明に従ったフィルム供給システムを採用するイメージング装置30を包括的に図解したブロック図である。イメージング装置30は、フィルム引き渡し移送システム32、露光システム34、および処理システム36を含み、さらにフィルム引き渡し移送システム32が、フィーダ・アッセンブリ38および本発明に従ったフィルム供給システム40を含む。フィルム引き渡し移送システム32は、イメージング装置30から取り外すことが可能なカートリッジまたはマガジン内に入れられた露光未済の感光イメージング・メディアまたはシート・フィルムのスタックを包含するフィルム・ソース42を受け入れるべく適合されている。
【0011】
フィルム供給システム40は、より詳細を後述するとおり、動作の間にフィルム・ソース42から露光未済のシート・フィルムを取り出し、フィーダ・アッセンブリ38に供給するべく構成されている。一方、フィーダ・アッセンブリ38は、露光未済のシート・フィルムをフィルム供給システム40から移送路44(太い破線によって示されている)に引き渡す。引き渡し移送システム32は、露光未済のフィルムを移送路44に沿って露光システム34まで移送し、そこでそのフィルム上に、イメージ・データ(たとえばディジタルまたはアナログ)に基づいて所望の写真イメージが露光され、そのフィルム上に所望の写真イメージの潜像が形成される。1つの実施態様においては、露光システム34がレーザ・イメージャを包含する。
【0012】
引き渡し移送システム32は、露出済みフィルムを移送路44に沿って露光システム34から、露出済みフィルムを現像する処理システム36に移動する。1つの実施態様においては、処理システム36が、露光済みフィルムを加熱して潜像を熱現像するドラム−タイプ処理器等の熱処理器を包含する。現像済みフィルムは、冷却され、移送路44に沿って引き渡し移送システム32により、ユーザによるアクセスのための排出トレイ等の排出エリア46まで移動される。イメージング装置30によって概略を上に述べたものと類似し、本発明に従ったフィルム供給システム40との使用のための構成に適したイメージング装置の例がスター(Star)ほかに対する米国特許第6,007,971号によって述べられており、それが参照によってこれに援用されている。
【0013】
1つの実施態様においては、図解されているとおり、フィルム供給システム40が、ピックアップ・アッセンブリ50およびアクチュエータ・システム52を含む。ピックアップ・アッセンブリ50は、少なくとも接触ポジションとホーム・ポジションの間において可動であり、ピックアップ・アッセンブリ50の少なくとも一部は、ピックアップ・アッセンブリ50が接触ポジションにあるとき、フィルム・ソース42のシート・フィルムのスタックからの第1のシート・フィルムに選択的に係合するべく構成されている。アクチュエータ・システム52は、ピックアップ・アッセンブリ50と選択的に結合し、ピックアップ・アッセンブリ50を、少なくとも接触ポジションとホーム・ポジションの間において移動するべく構成されている。1つの実施態様においては、ピックアップ・アッセンブリ50が、概してホーム・ポジションに維持される。フィルム・ソース42からシート・フィルムをフィーダ・アッセンブリ38に引き渡すために、アクチュエータ・システム52が、ピックアップ・アッセンブリ50をホーム・ポジションから接触ポジションに移動する。ピックアップ・アッセンブリ50がスタックからの第1のシート・フィルムに係合した後は、ピックアップ・アッセンブリ50をホーム・ポジションに移動するべくアクチュエータ・システム52が構成されており、そこで第1のシート・フィルムがフィーダ・アッセンブリ38に引き渡される。一方、フィーダ・アッセンブリ38は、その後に続く露光および処理のために、その第1のシート・フィルムを移送路44に引き渡す。
【0014】
しかしながら、最初に述べたとおり、スタックされたシート・フィルムは、種々の理由(たとえば、静電気、フィルムのコーティング等)から互いに貼り付くかまたは密着する傾向にある。その結果として、ピックアップ・アッセンブリ50がフィルム・ソース42のフィルムのスタックからの第1のシートに係合し、アクチュエータ・システム52によってホーム・ポジションに向けて移動された後に、1またはそれより多くのシート・フィルムが第1のシート・フィルムに貼り付ついており、ピックアップ・アッセンブリ50によってフィルム・スタックからその第1のシート・フィルムとともに持ち上げられることがある。複数のシート・フィルムをフィーダ・アッセンブリ38に引き渡すことは、たとえば引き渡し移送システム32内におけるフィルムの詰まりおよび不充分なイメージ現像といった種々の望ましくない結果を招く可能性がある。
【0015】
1つの実施態様においては、第1のシート・フィルムだけがスタックから持ち上げられて、フィーダ・アッセンブリ38に引き渡されるように、ピックアップ・アッセンブリ50がスタックの第1のシート・フィルムに係合した後、その第1のシート・フィルムと係合しているピックアップ・アッセンブリ50の少なくとも一部を所望の振動数において所望の時間にわたって振動させ、その第1のシート・フィルムをスタックのほかのシート・フィルムから分離させるべくアクチュエータ・システム52が構成される。1つの実施態様においては、所望の振動数が、シート・フィルムに関連付けされた特性を基礎とする。1つの実施態様においては、所望の振動数が、ピックアップ・アッセンブリ50によってフィルム・ソース42のフィルムのスタックから持ち上げられるシート・フィルム(1または複数)の固有振動数に基づく。
【0016】
ほぼすべての物体と同様に、イメージング・メディアまたはシート・フィルムは、固有振動数を有する。物体の固有振動数は、打たれるか、または何らかの形で擾乱されたときに物体が自由に振動する傾向にある振動数である。物体が、その物体の固有振動数において変動する力によって振動されると、その物体が共振し始め、振動が急速に増幅される。これに基づいて、より良好に第1のシート・フィルムがスタックのほかのシートから分離できるように、振動の増幅において共振の効果を利用すると有利である。したがって、1つの実施態様においては、所望の振動数が、シート・フィルムに関連付けされる固有振動数に基づく。1つの実施態様においては、アクチュエータ・システム52が第1のシート・フィルムと係合するピックアップ・アッセンブリ50の少なくとも一部を振動する所望の振動数は、スタックの第1のシート・フィルムの固有振動数と実質的に等しい。
【0017】
シート・フィルムの固有振動数は、たとえば、シートの長さ、シートの幅、およびフィルムの密度といった多様なファクタに依存する。しかしながらシート・フィルムの固有振動数に影響を与える主要なファクタは、その厚さである。実際、シート・フィルムの固有振動数は、概して線形にその厚さとともに増加する。その特性は、互いに貼り付く数枚のシート・フィルムにも及び、それにおいては数枚のシート・フィルムが、その数枚のシート・フィルムのそれぞれの厚さの合計に、少なくとも部分的に基づく有効振動数を有する単一のシート・フィルムとして作用する。たとえば、互いに貼り付いた同一の厚さを有する2枚のシート・フィルムの有効固有振動数は、いずれかのシート単独の固有振動数の概略で2倍の高さになる。
【0018】
しかしながら、第1のシート・フィルムに貼り付いているシート・フィルムの正確な枚数がわからないことがある。また、振動操作がアクチュエータ・システム52によって行われるとき、貼り付いているシート・フィルムが第1のシート・フィルムから分離されるに従ってその数枚のシート・フィルムの有効固有振動数が変化することになる。したがって、1つの実施態様においては、フィルム・ソース42からシート・フィルムをピックアップするとき、アクチュエータ・システム52が振動数の範囲にわたって所望の振動数を変更する。
【0019】
1つの実施態様においては、アクチュエータ・システム52が、振動数の範囲にわたって、その振動数範囲の上限において開始し、その振動数範囲の下限において終了するように所望の振動数の変更を行う。1つの実施態様においては、振動数範囲の上限が、フィルム・ソース42から最初に持ち上げられると予測される最大シート数(すなわち、スタックの第1のシート・フィルムおよびそれに貼り付くシート)の有効固有振動数と実質的に等しい。1つの実施態様においては、振動数範囲の下限が、スタックの単一シート・フィルムの固有振動数と実質的に等しい。
【0020】
スタックの最上面のシートと係合しているピックアップ・アッセンブリ50の少なくとも一部を、フィルム・カートリッジ42から持ち上げられるシート・フィルム(1または複数)の固有振動数と実質的に等しい振動数において振動することによって、本発明に従ったフィルム供給システム40は、共振の効果を利用してそれらのシート・フィルム(1または複数)の振動を増幅する。シート・フィルム(1または複数)の振動をこの態様で増幅することによって、本発明に従ったフィルム供給システム40は、ピックアップ・アッセンブリ50によって係合されている最上面のシート・フィルムがフィルム・カートリッジ42のほかのシート・フィルムから分離されて、1枚のシート・フィルムだけがフィルム引き渡し移送システム32のフィーダ・アッセンブリ38に提供される見込みを増加させる。したがって、本発明に従った振動を採用するフィルム供給システム40は、引き渡し移送システム32への二重/多重フィルム供給に関係付けされた問題の低減および/または実施的な排除をもたらす。
【0021】
以下の図2〜11は、本発明に従ったフィルム供給システム40の1つの実施態様を説明し、図解している。図2は、ピックアップ・アッセンブリ50およびアクチュエータ・システム52を含むフィルム供給システム40の等角図である。ピックアップ・アッセンブリ50は、ヒール・メカニズム54、複数のヒール・パッド56、およびヒール・メカニズム54にピボット回転可能に取り付けられたピックアップ・ヘッド60を含み、それにおいてはピックアップ・ヘッド60が、カップ・ピボット・シャフト62(図3に示す)、ペアのカップ・キャリッジ64(図3に示す)、および2ペアの吸着カップ66を含む。アクチュエータ・システム52は、dcギア・モータ68およびコントローラ70を含む。ヒール・メカニズム54は、2つのヒール・ピン74を経由してピックアップ・フレーム72にピボット回転可能に取り付けられている。ヒールばね76のペアのそれぞれは、一端がヒール・メカニズム54上のペアのアーム78の1つに、他端がピックアップ・フレーム72にマウントされたペアのばねピン80の1つに取り付けられている。ヒール・メカニズム54は、dcギア・モータ68によって、コントローラ70により指示されたとおりに作動される。
【0022】
図3は、図2のフィルム供給システム40の一部の等角図である。図解されているとおり、カップ・ピボット・シャフト62は、ヒール・メカニズム54のフロント部分にピボット回転可能に取り付けられている。ピボット・アーム82のペア、4本のキャリッジ・ピン84、およびケーブル・アーム86がカップ・ピボット・シャフト62に固定的に取り付けられている。ピボット・アーム82には、ピボット・ローラ83のペアが回転可能に取り付けられている。カップ・キャリッジ64は、キャリッジ・ピン84上を滑動し、4つのキャリッジばね88によってカップ・ピボット・シャフト62から離れる方向に外向きにバイアスされている。各カップ・キャリッジ64には、吸着カップ66の1ペアおよびシリコン・ループ92が取り付けられている。吸着カップ66は、シリコンの管を用いて負圧ポンプおよびソレノイド・バルブに接続される(図示せず)。好ましくは、ソレノイド・バルブによって負圧が解放されたときにその負圧が一度にすべてのカップに解放されるように、すべての吸着カップ66が同一のラインを通ってルーティングされる。それに加えて、吸着カップのいずれか1つの負圧シールが破れた場合にも、負圧がすべての吸着カップ66に解放されることになる。
【0023】
駆動ケーブル94の一端が、ケーブル・アーム86の端にピンで留められるケーブル・プーリー96の周囲を巻いている。駆動ケーブル94は、駆動プーリー97の周囲を巻いてdcギア・モータ68(図1に示す)まで延びている。カップ・ピボットばね98の一端がカップ・ピボット・ケーブル100の一端に、他端がピン101を経由してヒール・メカニズム54に取り付けられている。カップ・ピボット・ケーブル100の他端は、ケーブル・アーム86をカップ・ピボット・シャフト62にロックするケーブル・アームねじ102に取り付けられている。
【0024】
図4は、『ホーム』ポジションにあるピックアップ・アッセンブリ50を図解した図2のフィルム供給システム40の側面図である。これに示されているとおり、駆動ケーブル94は、第1のアイドラ・プーリー104の上、およびモータ駆動プーリー106の周囲を巻き、第2のアイドラ・プーリー108の周囲を逆に巻いて駆動ケーブルばね116の一端に取り付けられている。モータ駆動プーリー106は、駆動リンク111の一端に回転可能に結合されている。駆動リンク111の他端は、dcギア・モータ68のシャフトに選択的に結合され、コントローラ70によって指示されるとおりに時計方向および反時計方向に回転できる。駆動ケーブルばね116の他端は、ピックアップ・フレーム72に固定されたピン112に取り付けられている。第2のアイドラ・プーリー108は、アイドラ・リンク114の一端にピンで留められており、アイドラ・リンク114は、第1のアイドラ・プーリー104の軸においてピックアップ・フレーム72に関してピボット回転する。アイドラ・リンク114は、ピン120を介してピックアップ・フレーム72に、ピン122を介してアイドラ・リンク114に取り付けられたアイドラばね118を用いて時計方向に、駆動ケーブルばね116から離れる方向にバイアスされている。アイドラ・リンク114は、第1および第2のアイドラ・プーリー104および108とともに、駆動ケーブル94上の張力を維持し、それがいずれかのプーリーから外れることを防止するべく構成されている。
【0025】
図2〜11を参照してフィルム供給システム40のピックアップ動作の例を説明する。図4は、ホーム・ポジションと呼ばれる状態にあるピックアップ・アッセンブリ50を図解したフィルム供給システム40の側面図である。ホーム・ポジションは、ヒール・パッド56および吸着カップ66が、図解されているとおりピックアップ・アッセンブリ50の下側に位置決めされるフィルム・カートリッジ42に関してもっとも高い点にあるポジションである。ヒール・メカニズム54にマウントされているホーム・センサ(図示せず)が、ピックアップ・フレーム72の上端にあるホーム・センサ・フラグ(図示せず)に係合して、ピックアップ・アッセンブリ50がホーム・ポジションにあることを示す。
【0026】
駆動ローラ124、ピボット回転可能にマウントされたアイドラ・ローラ126、およびペアのフィルム案内128、130を含むフィーダ・アッセンブリ38の部分もまた図解されている。移送路44の一部を形成するローラ132も例示されている。
【0027】
図5は、『フィルム接触』ポジションにあるピックアップ・アッセンブリ50を図解したフィルム供給システム40の側面図である。図5においては、コントローラ70がdcギア・モータ68を反時計方向に回転させ、それがまた駆動リンク111を反時計方向に回転させて実際上、駆動ケーブル94を繰り出し、ヒール・メカニズム54をヒール・ピン74周りに反時計方向に、ヒール・パッド56がフィルム・カートリッジ42内の最上面のシート・フィルムと接触するまで回転させる。図5は、ほとんど空の(すなわち、1枚のシート・フィルムだけを有する)フィルム・カートリッジを例示しており、ヒール・パッド56が、フィルム・カートリッジ42の底とほとんど接触する。
【0028】
ヒール・メカニズム54が下側に、フィルム・カートリッジ42内のフィルム上に回転するとき、ヒール・メカニズム54上のアーム78が上向きに持ち上がり、その結果として生じるヒールばね76の軸とヒール・ピン74の間のモーメント腕長が定常的に増加する。これが、フィルムとの接触時に、結果として生じるフィルムに対するヒール・パッド56の力の大きさを増加させる。好ましくはフィルムに対する下向きの力が、フィルム・カートリッジ42の底において最大となり、全体で10〜15ポンドの範囲内になる。
【0029】
ピックアップ・アッセンブリ50が下向きに(図4に示されているとおりの)ホーム・ポジションから(図5に示されているとおりの)フィルム接触ポジションに移動するとき、カップ・キャリッジ64および吸着カップ66がほぼ垂直のポジション(すなわち、フィルム・カートリッジ42内のフィルムに関して90度)になる。カップ・ピボットばね98およびカップ・ピボット・ケーブル100がケーブル・アーム86の周囲に巻き付いてカップ・ピボット・シャフト62の軸に関してモーメントを作り出し、それがカップ・キャリッジ64に水平ポジション(すなわち、フィルム・カートリッジ42内のフィルムと実質的に平行)に向けてバイアスするが、ヒールばね76から駆動ケーブル94に掛かる好ましい10〜15ポンドの力が、カップ・ピボット・シャフト62の軸周りに、ケーブル・アーム86の長さに比例する打ち消しモーメントを作り出し、ヒール・パッド56がフィルムと接触するまで、カップ・キャリッジ64をほぼ垂直のポジションに維持する。
【0030】
図6は、『カップ係合完了』ポジションにあるピックアップ・アッセンブリ50を図解したフィルム供給システム40の側面図である。図解されているとおり、ヒール・パッド56がフィルム・カートリッジ42内のフィルムと接触した後は、ヒール・メカニズム54がそれ以上の回転ができなくなり、ヒールばね76がカップ・キャリッジ64のポジションにそれ以上の影響を与えることができなくなり、カップ・ピボット・シャフト62の回転がカップ・ピボットばね98によって決定され、それがカップ・キャリッジ64を反時計方向に(すなわち、図5に図解されているカップ・キャリッジ64のポジションに関して)回転する。コントローラ70は、dcギア・モータ68に駆動リンク111を反時計方向に回転させ、それによってより多くの駆動ケーブル94が繰り出され、それがカップ・キャリッジ64を反時計方向に、吸着カップ66がフィルム・カートリッジ42内の最上面のシート・フィルム上に立つまで回転させる。このポジションをカップ係合完了ポジションと言う。
【0031】
ケーブル・アーム86は、カップ・ピボット・シャフト62の軸に関する打ち消しモーメントが、カップ係合完了ポジションにおいて最大となるように形作られる。この回転モーメントは、フィルム・カートリッジ42内の最上面のシート・フィルムの表面に吸着カップ66を立てる力を作り出し、負圧シールを作り出す補助となる。後述するとおり、ピックアップ・アッセンブリ50を構成するときにシート・フィルムの係合について考慮されなければならない1つのパラメータは、フィルムの前縁と立てられた吸着カップの中心の間の距離として定義される吸着カップの奥行き(SCD)である。
【0032】
図7は、『揺動』ポジションにあるピックアップ・アッセンブリ50を図解したフィルム供給システム40の側面図である。前述の図6に図解されているとおり、吸着カップ66がフィルム上に立てられると、前述した(が図示されていない)負圧ポンプおよびソレノイド・バルブによって吸着カップ66とフィルムの間に負圧シールが作られる。この時点において、コントローラ70がdcギア・モータ68の方向を逆転し、その結果、駆動リンク111が時計方向に回転してモータ駆動プーリー106による駆動ケーブル94の引き込みが始まる。駆動ケーブル94が引き込まれてケーブル・プーリー96を上向きに引くと、カップ・キャリッジ64が時計方向に回転し、フィルム・カートリッジ42内のフィルムのスタックから上がる。図7に図解されているとおりのこのポジションを『揺動』ポジションと呼ぶ。
【0033】
1つの実施態様においては、コントローラ70が、dcギア・モータ68を時計方向と反時計方向の間で順逆に駆動し、ピックアップ・アッセンブリ50を、カップ係合完了ポジションと揺動ポジションの間において数回にわたって順逆に移動、または振り動かすべく構成される。この態様でピックアップ・アッセンブリ50を順逆に移動することが、最上面のシートに貼り付いていることがあるフィルム・パックのシート・フィルムの塊から最上面のシート・フィルム(1または複数)を分離する。1つの実施態様においては、1ないし3回にわたってピックアップ・アッセンブリ50がカップ係合完了ポジションと揺動ポジションの間を移動するように、コントローラ70がdcギア・モータ68を駆動する。このピックアップ・ヘッド60の順逆の動きは、最上面のシートに貼り付いている多くの数のシート・フィルムを伴ってカップ・キャリッジ64が揺動ポジションより先に回転すると、シート・フィルムを曲げるために必要とされる力がヒール・パッド56を浮かせ、フィルムを持ち上げて1枚またはそれより多くのシート・フィルムを前方に、おそらくは部分的にフィルム・カートリッジ42の外に『跳ね上げる』ことから重要である。
【0034】
理想的には、カップ・キャリッジ64が揺動ポジションを越えて回転するとき、ヒール・メカニズム54の浮きを防止するためには、ピックアップ・ヘッド60によって持ち上げられるスタック上に5枚を越えるシート・フィルムが残されるべきでないことが明らかにされた。また、狭い幅のフィルム・サイズ(たとえば、8×10インチ、および10×12インチ)は、上側のシート・フィルムを、フィルム・カートリッジ42によって保持されているフィルム・パックのシートの塊から分離するためにカップ係合完了ポジションと揺動ポジションの間におけるサイクリングをより多く必要とすることも明らかにされている。
【0035】
カップ・キャリッジ64にマウントされているシリコン・ループ92(図3も合わせて参照されたい)は、最上面のシート・フィルムに貼り付いているシート・フィルムの分離を補助する。上側のシート・フィルムが上向きに、フィルム・カートリッジ42から離れる方向に持ち上げられるとき、シリコン・ループ92がフィルムを下向きに押圧し、フィルムの前縁に沿って波を打たせる。この波が、シート・フィルムの間の相対的な動きを増加することによってシート・フィルムの間の分離を補助する。
【0036】
図8は、『最大曲げ』ポジションにあるピックアップ・アッセンブリ50を図解したフィルム供給システム40の側面図である。図7を参照して前述したとおりの1ないし3回の揺動動作が完了した後、コントローラ70は、dcギア・モータ68に時計方向の回転を継続させ、カップ・キャリッジ64がフィルム・カートリッジ42に関して概略で垂直のポジションとなるまでピックアップ・ヘッド60の時計方向の回転を継続させる。このポジションを『最大曲げ』ポジションと呼ぶ。このポジションにおいてコントローラ70は、dcギア・モータ68の駆動を停止し、その結果、ピックアップ・ヘッド60の吸着カップ66によって持ち上げられたフィルムが、概略で90度に曲げられて保持される。
【0037】
ピックアップ・ヘッド60がカップ係合完了ポジションから最大曲げポジションまで回転するとき、最上面のフィルムの表面に負圧シールされている吸着カップ66が、カップ・ピボット・シャフト62に向かってキャリッジ・ピン84上を下向きにスライドしなければならない。この吸着カップ66の下向きのスライド運動は、フィルムが曲がるときのフィルムの曲率半径を相殺する。吸着カップ66のスライドが妨げられた場合には、フィルムが破れることになる。キャリッジ・ピン84に沿ってカップ・キャリッジ64の動く距離が、寸法『x』として図8に例示されている。1つの実施態様においてはカップ係合完了ポジションから最大曲げポジションまでピックアップ・ヘッド60が回転するとき、カップ・キャリッジ64の移動が約25mmになる。
【0038】
最大曲げポジションに到達した後、コントローラ70は、反時計方向と時計方向の間においてdcギア・モータ68を順逆に、フィルム・カートリッジ42からの単一シート・フィルムの固有振動数と概略で等しい振動数で反復駆動する。dcギア・モータ68の順逆の動きは、駆動リンク111を経由してモータ駆動プーリー106に所望の振動数における駆動ケーブル94の繰り出しおよび引き込みを行わせ、それがまたピックアップ・ヘッド60を、その所望の振動数で実質的に振動させる。1つの実施態様においては、この所望の振動数が、単一のシート・フィルムの固有振動数と実質的に等しい。1つの実施態様においては、その所望の振動数が13.3Hzと実質的に等しい。
【0039】
1つの実施態様においては、ピックアップ・ヘッド60によって1枚より多くのシート・フィルムが(図1を参照して説明したとおり)最大曲げポジションまで持ち上げられることがあるため、コントローラ70が、所望の振動数の範囲にわたって、dcギア・モータ68を反時計方向と時計方向の間において順逆に駆動する。1つの実施態様においては、この所望の振動数の範囲が66.5Hzの上側の値および13.3Hzの下側の値を有する。
【0040】
1つの実施態様においては、コントローラ70が、所望の時間期間にわたり所望の振動数においてピックアップ・ヘッド60を振動させる。1つの実施態様においては、所望の時間期間が実質的に1秒に等しい。
【0041】
代替実施態様においては、揺動ポジションが採用されず、ピックアップ・ヘッド60が直接(図6に図解されているとおりの)カップ係合完了ポジションから(図8に関して以下に例示するとおりの)最大曲げポジションまで回転される。その種の実施態様においては、ピックアップ・ヘッド60が揺動ポジションとカップ係合完了ポジションの間において順逆に移動されない。それに代わりコントローラ70は、吸着カップ66と最上面のシート・フィルムの間に負圧シールが作り出された後、ピックアップ・ヘッド60がカップ係合完了ポジションから最大曲げポジションまで回転されるときに、所望の振動数でピックアップ・ヘッド60が振動されるようにdcギア・モータ68を駆動するべく構成される。
【0042】
1つの実施態様においては、吸着カップ66と最上面のシート・フィルムの間に負圧シールが作り出された後、ピックアップ・ヘッド60がカップ係合完了ポジションから最大曲げポジションまで回転されるときに、上記と類似の態様で、所望の振動数の範囲にわたってピックアップ・ヘッド60が振動されるようにコントローラ70がdcギア・モータ68を駆動する。1つの実施態様においては、所望の振動数の範囲が、単一のシート・フィルムと実質的に等しい下側の値およびフィルム・カートリッジ42内に含まれる最大数のシートに等しい数のシートを有するフィルムのスタックの有効固有振動数と実質的に等しい上側の値を有する。
【0043】
1つの実施態様においては、図8に図解されているとおり、フィルム供給システム40が、フィルム・カートリッジ42および/またはフィルム自体の上の表示手段からフィルム・カートリッジ42内に含まれるシート・フィルムに関連付けされるパラメータを読み出すべく構成されたリーダ134を含む。1つの実施態様においては、リーダ134がバーコード・スキャナを含み、個別のシート・フィルムまたはフィルム・カートリッジのいずれかにバーコードの形式で添えられた処理パラメータを読み取る。1つの実施態様においては、リーダ134が無線周波数(RF)受信機/送信機を含み、個別のシート・フィルムまたはフィルム・カートリッジのいずれかにRFタグ・デバイスの形式で添えられた処理パラメータを読み取る。
【0044】
リーダ134は、シート・フィルムおよび/またはフィルム・カートリッジ42から読み取ったパラメータをコントローラ70に提供する。これらのパラメータは、たとえばフィルムのタイプ、フィルムの長さおよび幅、およびフィルムの厚さを含むことができる。1つの実施態様においては、コントローラ70が、リーダ134から受け取った処理パラメータに基づいてピックアップ・ヘッド60を所望の振動数で振動する。1つの実施態様においては、コントローラ70が、リーダ134から受け取った処理パラメータによって示されるフィルムのタイプおよびサイズに基づいて、メモリ136内にストアされているルックアップ・テーブルを参照し、ピックアップ・ヘッド60を振動するための所望の振動数を決定する。
【0045】
1つの実施態様においては、フィルム供給システム40が、ピックアップ・ヘッド60によってフィルム・カートリッジ42から最初に持ち上げられたシートの枚数(すなわち、最上面のシートおよび最上面のシートに貼り付いている最初のシート数)を決定するべく位置決めされ、かつ構成されたセンサ138を含み、それがシート数の表示をコントローラ70に提供する。1つの実施態様においては、コントローラ70が、フィルム・カートリッジ42から最初に持ち上げられたシート数に基づく所望の振動数でピックアップ・ヘッド60を振動する。1つの実施態様においては、コントローラ70が、リーダ134から受け取ったパラメータに従ってメモリ136から検索したパラメータ、およびセンサ138によって示されるシート数に基づいて、ピックアップ・ヘッド60によって持ち上げられた数枚のシート・フィルムを振動する有効固有振動数を決定する。
【0046】
図9は、本発明に従ったフィルム供給システム40の別の等角図を示している。
【0047】
図10は、『持ち上げ』ポジションにあるピックアップ・アッセンブリ50を図解したフィルム供給システム40の側面図である。ピックアップ・ヘッド60を所望の振動数で所望の時間期間にわたって振動した後、コントローラ70は、dcギア・モータ68を時計方向に駆動して駆動ケーブル94を引き込み、ピックアップ・アッセンブリ50をフィルム・カートリッジ42内のフィルムとの接触から浮かせる。駆動ケーブル94が引き込まれることから、ピックアップ・アッセンブリ50が最大曲げポジションから離れ、ヒール・メカニズム54のヒール・パッド56が最上面のシート・フィルムから浮くことを補助する。この時点において、振動プロセスによって最上面のシート・フィルムの分離(カップにシートが1枚だけ取り付けられている)が成功していなければならず、成功していなければ複数シートがフィーダ・アッセンブリ38に供給されるか、または1枚またはそれより多くのシート・フィルムが前方に、おそらくはフィルム・カートリッジ42の外に『跳ね上げられる』ことになる。
【0048】
コントローラ70が、dcギア・モータ68に、駆動ケーブル94を引き込むことによってピックアップ・アッセンブリ50を持ち上げさせるとき、ピボット・アーム82に取り付けられているピボット・ローラ83(図3参照)が、ピックアップ・フレーム72上の角度付きシェルフ142と接触する。コントローラ70が、dcギア・モータ68に、駆動ケーブル94の引き込みを継続させることから、ピックアップ・ヘッド60が、カップ・ピボット・シャフト62周りに反時計方向に回転し、ピックアップ・アッセンブリ50がホーム・ポジション(図11に関連して後述するとおり)に到達するまでピボット・ローラ83が角度付きシェルフ142に沿ってたどり、その時点で、ピックアップ・ヘッド60がフィルム・カートリッジ42に関して水平のポジションに戻る。この動きは、フィルムの前縁144を駆動ローラ124の上に、その後、前方に移動し、駆動ローラ124とピボット回転可能にマウントされたフィーダ・アッセンブリ38のアイドラ・ローラ126の間に位置決めする効果を有する。
【0049】
図11は、フィルム・カートリッジ42から最上面のシート・フィルムをピックアップした後のホーム・ポジションにあるピックアップ・アッセンブリ50を図解したフィルム供給システム40の側面図である。ホーム・ポジションにおいては、ピックアップ・ヘッド60がフィルム・カートリッジ42に関して水平のポジションにあり、シート・フィルムの前縁144が駆動ローラ124とピボットマウントされたアイドラ・ローラ126によって形成される開いたニップの間に位置決めされる。この時点において、アイドラ・ローラ126が駆動ローラ124上に閉じる。フィルムの前縁144が駆動ローラ124とアイドラ・ローラ126によって形成される閉じたニップによって確保されると、ソレノイド・バルブ(図示せず)が付勢されてフィルムと吸着カップ66の間の負圧が解放される。負圧が解放された後、フィーダ・アッセンブリ38が駆動ローラ124を駆動し、その結果、シート・フィルムが、その後に続くイメージング装置30を通る移動のために、ペアのフィルム案内128および130を経由して移送路44のローラ132に移される。
【0050】
本発明を、特にその特定の好ましい実施態様を参照して説明してきたが、本発明の精神および範囲内において変形および修正がもたらされることが可能であることは理解されるであろう。
【図面の簡単な説明】
【0051】
【図1】本発明に従ったフィルム供給システムを採用するイメージング装置を包括的に図解したブロック図である。
【図2】本発明に従ったフィルム供給システムの等角図である。
【図3】図2のフィルム供給システムの一部の等角図である。
【図4】ホーム・ポジションにある図2のフィルム供給システムの側面図である。
【図5】フィルム接触ポジションにある図2のフィルム供給システムの側面図である。
【図6】カップ係合完了ポジションにある図2のフィルム供給システムの側面図である。
【図7】揺動ポジションにある図2のフィルム供給システムの側面図である。
【図8】最大曲げポジションにある図2のフィルム供給システムの側面図である。
【図9】図2のフィルム供給システムの等角図である。
【図10】持ち上げポジションにある図2のフィルム供給システムの側面図である。
【図11】シート・フィルムをピックアップした後のホーム・ポジションにある図2のフィルム供給システムの側面図である。
【符号の説明】
【0052】
30 イメージング装置、32 フィルム引き渡し移送システム、34 露光システム、36 処理システム、38 フィーダ・アッセンブリ、40 フィルム供給システム、42 フィルム・ソース、44 移送路、46 排出エリア、50 ピックアップ・アッセンブリ、52 アクチュエータ・システム、54 ヒール・メカニズム、56 ヒール・パッド、60 ピックアップ・ヘッド、62 カップ・ピボット・シャフト、64 カップ・キャリッジ、66 吸着カップ、68 DCギア・モータ、70 コントローラ、72 ピックアップ・フレーム、74 ヒール・ピン、76 ヒールばね、78 アーム、80 ばねピン、82 ピボット・アーム、83 ピボット・ローラ、84 キャリッジ・ピン、86 ケーブル・アーム、88 キャリッジばね、90 Eリング、92 シリコン・ループ、94 駆動ケーブル、96 ケーブル・プーリー、97 駆動プーリー、98 ピボット、100 ピボットばねケーブル、101 ピン、102 ケーブル・アームねじ、104 アイドラ・プーリー、106 モータ駆動プーリー、108 アイドラ・プーリー、111 駆動リンク、112 ピン、114 アイドラ・リンク、116 駆動ケーブルばね、118 アイドラばね、120 ピン、122 ピン、124 駆動ローラ、126 アイドラ・ローラ、128 フィルム案内、130 フィルム案内、132 移送路ローラ、134 リーダ、136 メモリ、138 センサ、142 角度付きシェルフ、144 フィルムの前縁。
【技術分野】
【0001】
本発明は、概してイメージング装置に関し、より詳細には、メディア分離のために振動を採用したメディア供給システムを有するイメージング装置に関する。
【背景技術】
【0002】
感光性フォトサーモグラフィック・フィルムは、標準写真複写装置からグラフィック・アートおよび/または医療用イメージング・システムにわたる多くの応用で使用される。たとえば、レーザ・イメージャは、医療用イメージング・システムの分野において広く使用され、磁気共振(MR)、コンピュータ断層撮影(CT)、またはそのほかのタイプのスキャナによって生成されたディジタル・イメージ・データの視覚化表現をフィルム上に作る。レーザ・イメージャは、通常、何らかのタイプのフィルム供給システム、フィルム露光システム、フィルム処理システム、および供給システムからレーザ・イメージャを通り、移送路に沿ってフィルムを移動する移送システムを含む。露光未済のシート・フィルムは、通常、レーザ・イメージャ内に挿入される標準化されたカートリッジまたはマガジン内にスタックされる。供給システムは、概して、露光未済のシート・フィルムをカートリッジから取り出し、その後に続く露光および処理システムを通る移送およびユーザによるアクセスのための分配エリアへの現像済みイメージの引渡しのために、それを移送システムに提供するメカニズムを含む。
【0003】
カートリッジからシート・フィルムを取り出すとき、供給システムが、一度に1枚のシート・フィルムだけをカートリッジから取り出して移送システムに提供することが重要である。1枚より多いシート・フィルムを移送システムに提供することは、移送路に沿ってフィルムが詰まり故障を生じさせ、結果として再現像を必要とする不充分かつ/または不適切な現像後のイメージをもたらす可能性があり、いずれも生産性の低下およびイメージャの潜在的なダメージに結び付く。残念ながら、たとえば静電気、フィルム・コーティング、およびシート間における真空に類似した効果等の多様なファクタに起因して、フォトサーモグラフィック・シート・フィルムは、互いに貼り付くかまたは密着する傾向があり、スタックからの個別のシート・フィルムの取り出しを困難にしている。実際、スタックから最上面のシート・フィルムの持ち上げ/取り出しを試みるとき、シート・フィルム間の吸引が非常に強く、ときとしてスタック全体が貼り付いて、最上面のシートとともに持ち上げられることがある。
【0004】
1つのタイプのフィルム供給システムは、スタックの最上面のシート・フィルムに係合する吸着カップを採用した回転可能なピックアップ・ヘッドを含む。吸着カップが最上面のシート・フィルムを伴って負圧シールを作り出した後に、1またはそれより多くのポジションの間においてピックアップ・ヘッドが順逆に回転されてフィルムが撓められ、最上面のシート・フィルムをスタックのほかのシートから分離する。このシステムは、概して、スタックの上側のシートからスタックの下側のシートの塊を外す上で効果的であるが、上側のシートを別の、たとえば最上面のシート・フィルムの直下の1またはそれより多くのシートから分離する場合には、必ずしも効果的でない。その種のシステムの例は、本発明と同一譲受人に譲渡された2003年2月28日に出願されたネルソン(Nelson)の米国特許出願公開第2004/0169325 A1号によって述べられており、参照によってこれに援用される。
【0005】
したがって、イメージング装置のフィルム・ソースのフィルムのスタックから個別のシート・フィルムを分離するための改良されたシステムに対するニーズが存在する。
【0006】
【特許文献1】米国特許出願公開第2004/0169325号明細書
【発明の開示】
【課題を解決するための手段】
【0007】
1つの実施態様において本発明は、イメージング装置内における使用に適した、1またはそれより多くのイメージング・メディアのスタックからシート・イメージング・メディアを取り出すメディア供給システムを提供する。そのメディア供給システムは、ピックアップ・アッセンブリおよびアクチュエータ・システムを含む。ピックアップ・アッセンブリは、少なくとも第1のポジションと第2のポジションの間において移動可能であり、それにおいてピックアップ・アッセンブリの少なくとも一部は、ピックアップ・アッセンブリが第1のポジションにあるとき、スタックの第1のシート・イメージング・メディアに選択的に係合するべく構成される。アクチュエータ・システムは、選択的にピックアップ・アッセンブリと結合され、かつピックアップ・アッセンブリを少なくとも第1のポジションと第2のポジションの間において移動するべく、またピックアップ・アッセンブリが第1のポジションから移動した後に、第1のシート・イメージング・メディアと係合しているピックアップ・アッセンブリの少なくとも一部を所望の振動数において振動するべく構成され、それにおいて所望の振動数は、シート・イメージング・メディアの特性を基礎とする。
【0008】
1つの実施態様においては、所望の振動数が、第1のシート・イメージング・メディアの固有振動数と実質的に等しい。1つの実施態様においては、所望の振動数が、第1のシート・イメージング・メディアおよびその第1のシート・イメージング・メディアに貼り付いているスタックからの隣接するシート・イメージング・メディアの固有振動数を基礎とする。1つの実施態様においては、所望の振動数が、概略で13.3ヘルツに等しい。
【0009】
スタックの最上面のフィルムと係合しているピックアップ・アッセンブリの少なくとも一部を、スタックから持ち上げられるシート・フィルム(1または複数)の固有振動数と実質的に等しい振動数において振動することによって、このフィルム供給システムは、共振の効果を利用してそれらのシート・フィルム(1または複数)の振動を増幅する。シート・フィルム(1または複数)の振動をこの態様で増幅することによって、ピックアップ・アッセンブリによって係合されている第1のシート・フィルムがスタックのほかのシート・フィルムから分離されて、1枚のシート・フィルムだけがメディア移送システムに提供される尤度が増加する。したがって、本発明に従った振動を採用するフィルム供給システムは、メディア移送システムへの二重/多重フィルム供給に関係付けされた問題の低減および/または実施的な排除をもたらす。
【発明を実施するための最良の形態】
【0010】
図1は、振動を使用してシート・フィルムをフィルム・ソースにある他のシート・フィルムから分離する本発明に従ったフィルム供給システムを採用するイメージング装置30を包括的に図解したブロック図である。イメージング装置30は、フィルム引き渡し移送システム32、露光システム34、および処理システム36を含み、さらにフィルム引き渡し移送システム32が、フィーダ・アッセンブリ38および本発明に従ったフィルム供給システム40を含む。フィルム引き渡し移送システム32は、イメージング装置30から取り外すことが可能なカートリッジまたはマガジン内に入れられた露光未済の感光イメージング・メディアまたはシート・フィルムのスタックを包含するフィルム・ソース42を受け入れるべく適合されている。
【0011】
フィルム供給システム40は、より詳細を後述するとおり、動作の間にフィルム・ソース42から露光未済のシート・フィルムを取り出し、フィーダ・アッセンブリ38に供給するべく構成されている。一方、フィーダ・アッセンブリ38は、露光未済のシート・フィルムをフィルム供給システム40から移送路44(太い破線によって示されている)に引き渡す。引き渡し移送システム32は、露光未済のフィルムを移送路44に沿って露光システム34まで移送し、そこでそのフィルム上に、イメージ・データ(たとえばディジタルまたはアナログ)に基づいて所望の写真イメージが露光され、そのフィルム上に所望の写真イメージの潜像が形成される。1つの実施態様においては、露光システム34がレーザ・イメージャを包含する。
【0012】
引き渡し移送システム32は、露出済みフィルムを移送路44に沿って露光システム34から、露出済みフィルムを現像する処理システム36に移動する。1つの実施態様においては、処理システム36が、露光済みフィルムを加熱して潜像を熱現像するドラム−タイプ処理器等の熱処理器を包含する。現像済みフィルムは、冷却され、移送路44に沿って引き渡し移送システム32により、ユーザによるアクセスのための排出トレイ等の排出エリア46まで移動される。イメージング装置30によって概略を上に述べたものと類似し、本発明に従ったフィルム供給システム40との使用のための構成に適したイメージング装置の例がスター(Star)ほかに対する米国特許第6,007,971号によって述べられており、それが参照によってこれに援用されている。
【0013】
1つの実施態様においては、図解されているとおり、フィルム供給システム40が、ピックアップ・アッセンブリ50およびアクチュエータ・システム52を含む。ピックアップ・アッセンブリ50は、少なくとも接触ポジションとホーム・ポジションの間において可動であり、ピックアップ・アッセンブリ50の少なくとも一部は、ピックアップ・アッセンブリ50が接触ポジションにあるとき、フィルム・ソース42のシート・フィルムのスタックからの第1のシート・フィルムに選択的に係合するべく構成されている。アクチュエータ・システム52は、ピックアップ・アッセンブリ50と選択的に結合し、ピックアップ・アッセンブリ50を、少なくとも接触ポジションとホーム・ポジションの間において移動するべく構成されている。1つの実施態様においては、ピックアップ・アッセンブリ50が、概してホーム・ポジションに維持される。フィルム・ソース42からシート・フィルムをフィーダ・アッセンブリ38に引き渡すために、アクチュエータ・システム52が、ピックアップ・アッセンブリ50をホーム・ポジションから接触ポジションに移動する。ピックアップ・アッセンブリ50がスタックからの第1のシート・フィルムに係合した後は、ピックアップ・アッセンブリ50をホーム・ポジションに移動するべくアクチュエータ・システム52が構成されており、そこで第1のシート・フィルムがフィーダ・アッセンブリ38に引き渡される。一方、フィーダ・アッセンブリ38は、その後に続く露光および処理のために、その第1のシート・フィルムを移送路44に引き渡す。
【0014】
しかしながら、最初に述べたとおり、スタックされたシート・フィルムは、種々の理由(たとえば、静電気、フィルムのコーティング等)から互いに貼り付くかまたは密着する傾向にある。その結果として、ピックアップ・アッセンブリ50がフィルム・ソース42のフィルムのスタックからの第1のシートに係合し、アクチュエータ・システム52によってホーム・ポジションに向けて移動された後に、1またはそれより多くのシート・フィルムが第1のシート・フィルムに貼り付ついており、ピックアップ・アッセンブリ50によってフィルム・スタックからその第1のシート・フィルムとともに持ち上げられることがある。複数のシート・フィルムをフィーダ・アッセンブリ38に引き渡すことは、たとえば引き渡し移送システム32内におけるフィルムの詰まりおよび不充分なイメージ現像といった種々の望ましくない結果を招く可能性がある。
【0015】
1つの実施態様においては、第1のシート・フィルムだけがスタックから持ち上げられて、フィーダ・アッセンブリ38に引き渡されるように、ピックアップ・アッセンブリ50がスタックの第1のシート・フィルムに係合した後、その第1のシート・フィルムと係合しているピックアップ・アッセンブリ50の少なくとも一部を所望の振動数において所望の時間にわたって振動させ、その第1のシート・フィルムをスタックのほかのシート・フィルムから分離させるべくアクチュエータ・システム52が構成される。1つの実施態様においては、所望の振動数が、シート・フィルムに関連付けされた特性を基礎とする。1つの実施態様においては、所望の振動数が、ピックアップ・アッセンブリ50によってフィルム・ソース42のフィルムのスタックから持ち上げられるシート・フィルム(1または複数)の固有振動数に基づく。
【0016】
ほぼすべての物体と同様に、イメージング・メディアまたはシート・フィルムは、固有振動数を有する。物体の固有振動数は、打たれるか、または何らかの形で擾乱されたときに物体が自由に振動する傾向にある振動数である。物体が、その物体の固有振動数において変動する力によって振動されると、その物体が共振し始め、振動が急速に増幅される。これに基づいて、より良好に第1のシート・フィルムがスタックのほかのシートから分離できるように、振動の増幅において共振の効果を利用すると有利である。したがって、1つの実施態様においては、所望の振動数が、シート・フィルムに関連付けされる固有振動数に基づく。1つの実施態様においては、アクチュエータ・システム52が第1のシート・フィルムと係合するピックアップ・アッセンブリ50の少なくとも一部を振動する所望の振動数は、スタックの第1のシート・フィルムの固有振動数と実質的に等しい。
【0017】
シート・フィルムの固有振動数は、たとえば、シートの長さ、シートの幅、およびフィルムの密度といった多様なファクタに依存する。しかしながらシート・フィルムの固有振動数に影響を与える主要なファクタは、その厚さである。実際、シート・フィルムの固有振動数は、概して線形にその厚さとともに増加する。その特性は、互いに貼り付く数枚のシート・フィルムにも及び、それにおいては数枚のシート・フィルムが、その数枚のシート・フィルムのそれぞれの厚さの合計に、少なくとも部分的に基づく有効振動数を有する単一のシート・フィルムとして作用する。たとえば、互いに貼り付いた同一の厚さを有する2枚のシート・フィルムの有効固有振動数は、いずれかのシート単独の固有振動数の概略で2倍の高さになる。
【0018】
しかしながら、第1のシート・フィルムに貼り付いているシート・フィルムの正確な枚数がわからないことがある。また、振動操作がアクチュエータ・システム52によって行われるとき、貼り付いているシート・フィルムが第1のシート・フィルムから分離されるに従ってその数枚のシート・フィルムの有効固有振動数が変化することになる。したがって、1つの実施態様においては、フィルム・ソース42からシート・フィルムをピックアップするとき、アクチュエータ・システム52が振動数の範囲にわたって所望の振動数を変更する。
【0019】
1つの実施態様においては、アクチュエータ・システム52が、振動数の範囲にわたって、その振動数範囲の上限において開始し、その振動数範囲の下限において終了するように所望の振動数の変更を行う。1つの実施態様においては、振動数範囲の上限が、フィルム・ソース42から最初に持ち上げられると予測される最大シート数(すなわち、スタックの第1のシート・フィルムおよびそれに貼り付くシート)の有効固有振動数と実質的に等しい。1つの実施態様においては、振動数範囲の下限が、スタックの単一シート・フィルムの固有振動数と実質的に等しい。
【0020】
スタックの最上面のシートと係合しているピックアップ・アッセンブリ50の少なくとも一部を、フィルム・カートリッジ42から持ち上げられるシート・フィルム(1または複数)の固有振動数と実質的に等しい振動数において振動することによって、本発明に従ったフィルム供給システム40は、共振の効果を利用してそれらのシート・フィルム(1または複数)の振動を増幅する。シート・フィルム(1または複数)の振動をこの態様で増幅することによって、本発明に従ったフィルム供給システム40は、ピックアップ・アッセンブリ50によって係合されている最上面のシート・フィルムがフィルム・カートリッジ42のほかのシート・フィルムから分離されて、1枚のシート・フィルムだけがフィルム引き渡し移送システム32のフィーダ・アッセンブリ38に提供される見込みを増加させる。したがって、本発明に従った振動を採用するフィルム供給システム40は、引き渡し移送システム32への二重/多重フィルム供給に関係付けされた問題の低減および/または実施的な排除をもたらす。
【0021】
以下の図2〜11は、本発明に従ったフィルム供給システム40の1つの実施態様を説明し、図解している。図2は、ピックアップ・アッセンブリ50およびアクチュエータ・システム52を含むフィルム供給システム40の等角図である。ピックアップ・アッセンブリ50は、ヒール・メカニズム54、複数のヒール・パッド56、およびヒール・メカニズム54にピボット回転可能に取り付けられたピックアップ・ヘッド60を含み、それにおいてはピックアップ・ヘッド60が、カップ・ピボット・シャフト62(図3に示す)、ペアのカップ・キャリッジ64(図3に示す)、および2ペアの吸着カップ66を含む。アクチュエータ・システム52は、dcギア・モータ68およびコントローラ70を含む。ヒール・メカニズム54は、2つのヒール・ピン74を経由してピックアップ・フレーム72にピボット回転可能に取り付けられている。ヒールばね76のペアのそれぞれは、一端がヒール・メカニズム54上のペアのアーム78の1つに、他端がピックアップ・フレーム72にマウントされたペアのばねピン80の1つに取り付けられている。ヒール・メカニズム54は、dcギア・モータ68によって、コントローラ70により指示されたとおりに作動される。
【0022】
図3は、図2のフィルム供給システム40の一部の等角図である。図解されているとおり、カップ・ピボット・シャフト62は、ヒール・メカニズム54のフロント部分にピボット回転可能に取り付けられている。ピボット・アーム82のペア、4本のキャリッジ・ピン84、およびケーブル・アーム86がカップ・ピボット・シャフト62に固定的に取り付けられている。ピボット・アーム82には、ピボット・ローラ83のペアが回転可能に取り付けられている。カップ・キャリッジ64は、キャリッジ・ピン84上を滑動し、4つのキャリッジばね88によってカップ・ピボット・シャフト62から離れる方向に外向きにバイアスされている。各カップ・キャリッジ64には、吸着カップ66の1ペアおよびシリコン・ループ92が取り付けられている。吸着カップ66は、シリコンの管を用いて負圧ポンプおよびソレノイド・バルブに接続される(図示せず)。好ましくは、ソレノイド・バルブによって負圧が解放されたときにその負圧が一度にすべてのカップに解放されるように、すべての吸着カップ66が同一のラインを通ってルーティングされる。それに加えて、吸着カップのいずれか1つの負圧シールが破れた場合にも、負圧がすべての吸着カップ66に解放されることになる。
【0023】
駆動ケーブル94の一端が、ケーブル・アーム86の端にピンで留められるケーブル・プーリー96の周囲を巻いている。駆動ケーブル94は、駆動プーリー97の周囲を巻いてdcギア・モータ68(図1に示す)まで延びている。カップ・ピボットばね98の一端がカップ・ピボット・ケーブル100の一端に、他端がピン101を経由してヒール・メカニズム54に取り付けられている。カップ・ピボット・ケーブル100の他端は、ケーブル・アーム86をカップ・ピボット・シャフト62にロックするケーブル・アームねじ102に取り付けられている。
【0024】
図4は、『ホーム』ポジションにあるピックアップ・アッセンブリ50を図解した図2のフィルム供給システム40の側面図である。これに示されているとおり、駆動ケーブル94は、第1のアイドラ・プーリー104の上、およびモータ駆動プーリー106の周囲を巻き、第2のアイドラ・プーリー108の周囲を逆に巻いて駆動ケーブルばね116の一端に取り付けられている。モータ駆動プーリー106は、駆動リンク111の一端に回転可能に結合されている。駆動リンク111の他端は、dcギア・モータ68のシャフトに選択的に結合され、コントローラ70によって指示されるとおりに時計方向および反時計方向に回転できる。駆動ケーブルばね116の他端は、ピックアップ・フレーム72に固定されたピン112に取り付けられている。第2のアイドラ・プーリー108は、アイドラ・リンク114の一端にピンで留められており、アイドラ・リンク114は、第1のアイドラ・プーリー104の軸においてピックアップ・フレーム72に関してピボット回転する。アイドラ・リンク114は、ピン120を介してピックアップ・フレーム72に、ピン122を介してアイドラ・リンク114に取り付けられたアイドラばね118を用いて時計方向に、駆動ケーブルばね116から離れる方向にバイアスされている。アイドラ・リンク114は、第1および第2のアイドラ・プーリー104および108とともに、駆動ケーブル94上の張力を維持し、それがいずれかのプーリーから外れることを防止するべく構成されている。
【0025】
図2〜11を参照してフィルム供給システム40のピックアップ動作の例を説明する。図4は、ホーム・ポジションと呼ばれる状態にあるピックアップ・アッセンブリ50を図解したフィルム供給システム40の側面図である。ホーム・ポジションは、ヒール・パッド56および吸着カップ66が、図解されているとおりピックアップ・アッセンブリ50の下側に位置決めされるフィルム・カートリッジ42に関してもっとも高い点にあるポジションである。ヒール・メカニズム54にマウントされているホーム・センサ(図示せず)が、ピックアップ・フレーム72の上端にあるホーム・センサ・フラグ(図示せず)に係合して、ピックアップ・アッセンブリ50がホーム・ポジションにあることを示す。
【0026】
駆動ローラ124、ピボット回転可能にマウントされたアイドラ・ローラ126、およびペアのフィルム案内128、130を含むフィーダ・アッセンブリ38の部分もまた図解されている。移送路44の一部を形成するローラ132も例示されている。
【0027】
図5は、『フィルム接触』ポジションにあるピックアップ・アッセンブリ50を図解したフィルム供給システム40の側面図である。図5においては、コントローラ70がdcギア・モータ68を反時計方向に回転させ、それがまた駆動リンク111を反時計方向に回転させて実際上、駆動ケーブル94を繰り出し、ヒール・メカニズム54をヒール・ピン74周りに反時計方向に、ヒール・パッド56がフィルム・カートリッジ42内の最上面のシート・フィルムと接触するまで回転させる。図5は、ほとんど空の(すなわち、1枚のシート・フィルムだけを有する)フィルム・カートリッジを例示しており、ヒール・パッド56が、フィルム・カートリッジ42の底とほとんど接触する。
【0028】
ヒール・メカニズム54が下側に、フィルム・カートリッジ42内のフィルム上に回転するとき、ヒール・メカニズム54上のアーム78が上向きに持ち上がり、その結果として生じるヒールばね76の軸とヒール・ピン74の間のモーメント腕長が定常的に増加する。これが、フィルムとの接触時に、結果として生じるフィルムに対するヒール・パッド56の力の大きさを増加させる。好ましくはフィルムに対する下向きの力が、フィルム・カートリッジ42の底において最大となり、全体で10〜15ポンドの範囲内になる。
【0029】
ピックアップ・アッセンブリ50が下向きに(図4に示されているとおりの)ホーム・ポジションから(図5に示されているとおりの)フィルム接触ポジションに移動するとき、カップ・キャリッジ64および吸着カップ66がほぼ垂直のポジション(すなわち、フィルム・カートリッジ42内のフィルムに関して90度)になる。カップ・ピボットばね98およびカップ・ピボット・ケーブル100がケーブル・アーム86の周囲に巻き付いてカップ・ピボット・シャフト62の軸に関してモーメントを作り出し、それがカップ・キャリッジ64に水平ポジション(すなわち、フィルム・カートリッジ42内のフィルムと実質的に平行)に向けてバイアスするが、ヒールばね76から駆動ケーブル94に掛かる好ましい10〜15ポンドの力が、カップ・ピボット・シャフト62の軸周りに、ケーブル・アーム86の長さに比例する打ち消しモーメントを作り出し、ヒール・パッド56がフィルムと接触するまで、カップ・キャリッジ64をほぼ垂直のポジションに維持する。
【0030】
図6は、『カップ係合完了』ポジションにあるピックアップ・アッセンブリ50を図解したフィルム供給システム40の側面図である。図解されているとおり、ヒール・パッド56がフィルム・カートリッジ42内のフィルムと接触した後は、ヒール・メカニズム54がそれ以上の回転ができなくなり、ヒールばね76がカップ・キャリッジ64のポジションにそれ以上の影響を与えることができなくなり、カップ・ピボット・シャフト62の回転がカップ・ピボットばね98によって決定され、それがカップ・キャリッジ64を反時計方向に(すなわち、図5に図解されているカップ・キャリッジ64のポジションに関して)回転する。コントローラ70は、dcギア・モータ68に駆動リンク111を反時計方向に回転させ、それによってより多くの駆動ケーブル94が繰り出され、それがカップ・キャリッジ64を反時計方向に、吸着カップ66がフィルム・カートリッジ42内の最上面のシート・フィルム上に立つまで回転させる。このポジションをカップ係合完了ポジションと言う。
【0031】
ケーブル・アーム86は、カップ・ピボット・シャフト62の軸に関する打ち消しモーメントが、カップ係合完了ポジションにおいて最大となるように形作られる。この回転モーメントは、フィルム・カートリッジ42内の最上面のシート・フィルムの表面に吸着カップ66を立てる力を作り出し、負圧シールを作り出す補助となる。後述するとおり、ピックアップ・アッセンブリ50を構成するときにシート・フィルムの係合について考慮されなければならない1つのパラメータは、フィルムの前縁と立てられた吸着カップの中心の間の距離として定義される吸着カップの奥行き(SCD)である。
【0032】
図7は、『揺動』ポジションにあるピックアップ・アッセンブリ50を図解したフィルム供給システム40の側面図である。前述の図6に図解されているとおり、吸着カップ66がフィルム上に立てられると、前述した(が図示されていない)負圧ポンプおよびソレノイド・バルブによって吸着カップ66とフィルムの間に負圧シールが作られる。この時点において、コントローラ70がdcギア・モータ68の方向を逆転し、その結果、駆動リンク111が時計方向に回転してモータ駆動プーリー106による駆動ケーブル94の引き込みが始まる。駆動ケーブル94が引き込まれてケーブル・プーリー96を上向きに引くと、カップ・キャリッジ64が時計方向に回転し、フィルム・カートリッジ42内のフィルムのスタックから上がる。図7に図解されているとおりのこのポジションを『揺動』ポジションと呼ぶ。
【0033】
1つの実施態様においては、コントローラ70が、dcギア・モータ68を時計方向と反時計方向の間で順逆に駆動し、ピックアップ・アッセンブリ50を、カップ係合完了ポジションと揺動ポジションの間において数回にわたって順逆に移動、または振り動かすべく構成される。この態様でピックアップ・アッセンブリ50を順逆に移動することが、最上面のシートに貼り付いていることがあるフィルム・パックのシート・フィルムの塊から最上面のシート・フィルム(1または複数)を分離する。1つの実施態様においては、1ないし3回にわたってピックアップ・アッセンブリ50がカップ係合完了ポジションと揺動ポジションの間を移動するように、コントローラ70がdcギア・モータ68を駆動する。このピックアップ・ヘッド60の順逆の動きは、最上面のシートに貼り付いている多くの数のシート・フィルムを伴ってカップ・キャリッジ64が揺動ポジションより先に回転すると、シート・フィルムを曲げるために必要とされる力がヒール・パッド56を浮かせ、フィルムを持ち上げて1枚またはそれより多くのシート・フィルムを前方に、おそらくは部分的にフィルム・カートリッジ42の外に『跳ね上げる』ことから重要である。
【0034】
理想的には、カップ・キャリッジ64が揺動ポジションを越えて回転するとき、ヒール・メカニズム54の浮きを防止するためには、ピックアップ・ヘッド60によって持ち上げられるスタック上に5枚を越えるシート・フィルムが残されるべきでないことが明らかにされた。また、狭い幅のフィルム・サイズ(たとえば、8×10インチ、および10×12インチ)は、上側のシート・フィルムを、フィルム・カートリッジ42によって保持されているフィルム・パックのシートの塊から分離するためにカップ係合完了ポジションと揺動ポジションの間におけるサイクリングをより多く必要とすることも明らかにされている。
【0035】
カップ・キャリッジ64にマウントされているシリコン・ループ92(図3も合わせて参照されたい)は、最上面のシート・フィルムに貼り付いているシート・フィルムの分離を補助する。上側のシート・フィルムが上向きに、フィルム・カートリッジ42から離れる方向に持ち上げられるとき、シリコン・ループ92がフィルムを下向きに押圧し、フィルムの前縁に沿って波を打たせる。この波が、シート・フィルムの間の相対的な動きを増加することによってシート・フィルムの間の分離を補助する。
【0036】
図8は、『最大曲げ』ポジションにあるピックアップ・アッセンブリ50を図解したフィルム供給システム40の側面図である。図7を参照して前述したとおりの1ないし3回の揺動動作が完了した後、コントローラ70は、dcギア・モータ68に時計方向の回転を継続させ、カップ・キャリッジ64がフィルム・カートリッジ42に関して概略で垂直のポジションとなるまでピックアップ・ヘッド60の時計方向の回転を継続させる。このポジションを『最大曲げ』ポジションと呼ぶ。このポジションにおいてコントローラ70は、dcギア・モータ68の駆動を停止し、その結果、ピックアップ・ヘッド60の吸着カップ66によって持ち上げられたフィルムが、概略で90度に曲げられて保持される。
【0037】
ピックアップ・ヘッド60がカップ係合完了ポジションから最大曲げポジションまで回転するとき、最上面のフィルムの表面に負圧シールされている吸着カップ66が、カップ・ピボット・シャフト62に向かってキャリッジ・ピン84上を下向きにスライドしなければならない。この吸着カップ66の下向きのスライド運動は、フィルムが曲がるときのフィルムの曲率半径を相殺する。吸着カップ66のスライドが妨げられた場合には、フィルムが破れることになる。キャリッジ・ピン84に沿ってカップ・キャリッジ64の動く距離が、寸法『x』として図8に例示されている。1つの実施態様においてはカップ係合完了ポジションから最大曲げポジションまでピックアップ・ヘッド60が回転するとき、カップ・キャリッジ64の移動が約25mmになる。
【0038】
最大曲げポジションに到達した後、コントローラ70は、反時計方向と時計方向の間においてdcギア・モータ68を順逆に、フィルム・カートリッジ42からの単一シート・フィルムの固有振動数と概略で等しい振動数で反復駆動する。dcギア・モータ68の順逆の動きは、駆動リンク111を経由してモータ駆動プーリー106に所望の振動数における駆動ケーブル94の繰り出しおよび引き込みを行わせ、それがまたピックアップ・ヘッド60を、その所望の振動数で実質的に振動させる。1つの実施態様においては、この所望の振動数が、単一のシート・フィルムの固有振動数と実質的に等しい。1つの実施態様においては、その所望の振動数が13.3Hzと実質的に等しい。
【0039】
1つの実施態様においては、ピックアップ・ヘッド60によって1枚より多くのシート・フィルムが(図1を参照して説明したとおり)最大曲げポジションまで持ち上げられることがあるため、コントローラ70が、所望の振動数の範囲にわたって、dcギア・モータ68を反時計方向と時計方向の間において順逆に駆動する。1つの実施態様においては、この所望の振動数の範囲が66.5Hzの上側の値および13.3Hzの下側の値を有する。
【0040】
1つの実施態様においては、コントローラ70が、所望の時間期間にわたり所望の振動数においてピックアップ・ヘッド60を振動させる。1つの実施態様においては、所望の時間期間が実質的に1秒に等しい。
【0041】
代替実施態様においては、揺動ポジションが採用されず、ピックアップ・ヘッド60が直接(図6に図解されているとおりの)カップ係合完了ポジションから(図8に関して以下に例示するとおりの)最大曲げポジションまで回転される。その種の実施態様においては、ピックアップ・ヘッド60が揺動ポジションとカップ係合完了ポジションの間において順逆に移動されない。それに代わりコントローラ70は、吸着カップ66と最上面のシート・フィルムの間に負圧シールが作り出された後、ピックアップ・ヘッド60がカップ係合完了ポジションから最大曲げポジションまで回転されるときに、所望の振動数でピックアップ・ヘッド60が振動されるようにdcギア・モータ68を駆動するべく構成される。
【0042】
1つの実施態様においては、吸着カップ66と最上面のシート・フィルムの間に負圧シールが作り出された後、ピックアップ・ヘッド60がカップ係合完了ポジションから最大曲げポジションまで回転されるときに、上記と類似の態様で、所望の振動数の範囲にわたってピックアップ・ヘッド60が振動されるようにコントローラ70がdcギア・モータ68を駆動する。1つの実施態様においては、所望の振動数の範囲が、単一のシート・フィルムと実質的に等しい下側の値およびフィルム・カートリッジ42内に含まれる最大数のシートに等しい数のシートを有するフィルムのスタックの有効固有振動数と実質的に等しい上側の値を有する。
【0043】
1つの実施態様においては、図8に図解されているとおり、フィルム供給システム40が、フィルム・カートリッジ42および/またはフィルム自体の上の表示手段からフィルム・カートリッジ42内に含まれるシート・フィルムに関連付けされるパラメータを読み出すべく構成されたリーダ134を含む。1つの実施態様においては、リーダ134がバーコード・スキャナを含み、個別のシート・フィルムまたはフィルム・カートリッジのいずれかにバーコードの形式で添えられた処理パラメータを読み取る。1つの実施態様においては、リーダ134が無線周波数(RF)受信機/送信機を含み、個別のシート・フィルムまたはフィルム・カートリッジのいずれかにRFタグ・デバイスの形式で添えられた処理パラメータを読み取る。
【0044】
リーダ134は、シート・フィルムおよび/またはフィルム・カートリッジ42から読み取ったパラメータをコントローラ70に提供する。これらのパラメータは、たとえばフィルムのタイプ、フィルムの長さおよび幅、およびフィルムの厚さを含むことができる。1つの実施態様においては、コントローラ70が、リーダ134から受け取った処理パラメータに基づいてピックアップ・ヘッド60を所望の振動数で振動する。1つの実施態様においては、コントローラ70が、リーダ134から受け取った処理パラメータによって示されるフィルムのタイプおよびサイズに基づいて、メモリ136内にストアされているルックアップ・テーブルを参照し、ピックアップ・ヘッド60を振動するための所望の振動数を決定する。
【0045】
1つの実施態様においては、フィルム供給システム40が、ピックアップ・ヘッド60によってフィルム・カートリッジ42から最初に持ち上げられたシートの枚数(すなわち、最上面のシートおよび最上面のシートに貼り付いている最初のシート数)を決定するべく位置決めされ、かつ構成されたセンサ138を含み、それがシート数の表示をコントローラ70に提供する。1つの実施態様においては、コントローラ70が、フィルム・カートリッジ42から最初に持ち上げられたシート数に基づく所望の振動数でピックアップ・ヘッド60を振動する。1つの実施態様においては、コントローラ70が、リーダ134から受け取ったパラメータに従ってメモリ136から検索したパラメータ、およびセンサ138によって示されるシート数に基づいて、ピックアップ・ヘッド60によって持ち上げられた数枚のシート・フィルムを振動する有効固有振動数を決定する。
【0046】
図9は、本発明に従ったフィルム供給システム40の別の等角図を示している。
【0047】
図10は、『持ち上げ』ポジションにあるピックアップ・アッセンブリ50を図解したフィルム供給システム40の側面図である。ピックアップ・ヘッド60を所望の振動数で所望の時間期間にわたって振動した後、コントローラ70は、dcギア・モータ68を時計方向に駆動して駆動ケーブル94を引き込み、ピックアップ・アッセンブリ50をフィルム・カートリッジ42内のフィルムとの接触から浮かせる。駆動ケーブル94が引き込まれることから、ピックアップ・アッセンブリ50が最大曲げポジションから離れ、ヒール・メカニズム54のヒール・パッド56が最上面のシート・フィルムから浮くことを補助する。この時点において、振動プロセスによって最上面のシート・フィルムの分離(カップにシートが1枚だけ取り付けられている)が成功していなければならず、成功していなければ複数シートがフィーダ・アッセンブリ38に供給されるか、または1枚またはそれより多くのシート・フィルムが前方に、おそらくはフィルム・カートリッジ42の外に『跳ね上げられる』ことになる。
【0048】
コントローラ70が、dcギア・モータ68に、駆動ケーブル94を引き込むことによってピックアップ・アッセンブリ50を持ち上げさせるとき、ピボット・アーム82に取り付けられているピボット・ローラ83(図3参照)が、ピックアップ・フレーム72上の角度付きシェルフ142と接触する。コントローラ70が、dcギア・モータ68に、駆動ケーブル94の引き込みを継続させることから、ピックアップ・ヘッド60が、カップ・ピボット・シャフト62周りに反時計方向に回転し、ピックアップ・アッセンブリ50がホーム・ポジション(図11に関連して後述するとおり)に到達するまでピボット・ローラ83が角度付きシェルフ142に沿ってたどり、その時点で、ピックアップ・ヘッド60がフィルム・カートリッジ42に関して水平のポジションに戻る。この動きは、フィルムの前縁144を駆動ローラ124の上に、その後、前方に移動し、駆動ローラ124とピボット回転可能にマウントされたフィーダ・アッセンブリ38のアイドラ・ローラ126の間に位置決めする効果を有する。
【0049】
図11は、フィルム・カートリッジ42から最上面のシート・フィルムをピックアップした後のホーム・ポジションにあるピックアップ・アッセンブリ50を図解したフィルム供給システム40の側面図である。ホーム・ポジションにおいては、ピックアップ・ヘッド60がフィルム・カートリッジ42に関して水平のポジションにあり、シート・フィルムの前縁144が駆動ローラ124とピボットマウントされたアイドラ・ローラ126によって形成される開いたニップの間に位置決めされる。この時点において、アイドラ・ローラ126が駆動ローラ124上に閉じる。フィルムの前縁144が駆動ローラ124とアイドラ・ローラ126によって形成される閉じたニップによって確保されると、ソレノイド・バルブ(図示せず)が付勢されてフィルムと吸着カップ66の間の負圧が解放される。負圧が解放された後、フィーダ・アッセンブリ38が駆動ローラ124を駆動し、その結果、シート・フィルムが、その後に続くイメージング装置30を通る移動のために、ペアのフィルム案内128および130を経由して移送路44のローラ132に移される。
【0050】
本発明を、特にその特定の好ましい実施態様を参照して説明してきたが、本発明の精神および範囲内において変形および修正がもたらされることが可能であることは理解されるであろう。
【図面の簡単な説明】
【0051】
【図1】本発明に従ったフィルム供給システムを採用するイメージング装置を包括的に図解したブロック図である。
【図2】本発明に従ったフィルム供給システムの等角図である。
【図3】図2のフィルム供給システムの一部の等角図である。
【図4】ホーム・ポジションにある図2のフィルム供給システムの側面図である。
【図5】フィルム接触ポジションにある図2のフィルム供給システムの側面図である。
【図6】カップ係合完了ポジションにある図2のフィルム供給システムの側面図である。
【図7】揺動ポジションにある図2のフィルム供給システムの側面図である。
【図8】最大曲げポジションにある図2のフィルム供給システムの側面図である。
【図9】図2のフィルム供給システムの等角図である。
【図10】持ち上げポジションにある図2のフィルム供給システムの側面図である。
【図11】シート・フィルムをピックアップした後のホーム・ポジションにある図2のフィルム供給システムの側面図である。
【符号の説明】
【0052】
30 イメージング装置、32 フィルム引き渡し移送システム、34 露光システム、36 処理システム、38 フィーダ・アッセンブリ、40 フィルム供給システム、42 フィルム・ソース、44 移送路、46 排出エリア、50 ピックアップ・アッセンブリ、52 アクチュエータ・システム、54 ヒール・メカニズム、56 ヒール・パッド、60 ピックアップ・ヘッド、62 カップ・ピボット・シャフト、64 カップ・キャリッジ、66 吸着カップ、68 DCギア・モータ、70 コントローラ、72 ピックアップ・フレーム、74 ヒール・ピン、76 ヒールばね、78 アーム、80 ばねピン、82 ピボット・アーム、83 ピボット・ローラ、84 キャリッジ・ピン、86 ケーブル・アーム、88 キャリッジばね、90 Eリング、92 シリコン・ループ、94 駆動ケーブル、96 ケーブル・プーリー、97 駆動プーリー、98 ピボット、100 ピボットばねケーブル、101 ピン、102 ケーブル・アームねじ、104 アイドラ・プーリー、106 モータ駆動プーリー、108 アイドラ・プーリー、111 駆動リンク、112 ピン、114 アイドラ・リンク、116 駆動ケーブルばね、118 アイドラばね、120 ピン、122 ピン、124 駆動ローラ、126 アイドラ・ローラ、128 フィルム案内、130 フィルム案内、132 移送路ローラ、134 リーダ、136 メモリ、138 センサ、142 角度付きシェルフ、144 フィルムの前縁。
【特許請求の範囲】
【請求項1】
イメージング装置内における使用に適した、1またはそれより多くのイメージング・メディアのスタックからシート・イメージング・メディアを取り出すメディア供給システムであって、
少なくとも第1のポジションと第2のポジションの間において移動可能なピックアップ・アッセンブリであって、前記ピックアップ・アッセンブリが前記第1のポジションにあるとき、少なくともその部分が、前記スタックの第1のシート・イメージング・メディアに選択的に係合するべく構成されたピックアップ・アッセンブリと、
前記ピックアップ・アッセンブリと選択的に結合され、かつ前記ピックアップ・アッセンブリを少なくとも前記第1のポジションと前記第2のポジションの間において移動するべく、かつ前記ピックアップ・アッセンブリが前記第1のポジションから移動した後に、前記第1のシート・イメージング・メディアと係合している前記ピックアップ・アッセンブリの少なくとも一部を所望の振動数において振動するべく構成されたアクチュエータ・システムと、
を包含し、
前記所望の振動数が前記シート・イメージング・メディアの特性に基づくことを特徴とするメディア供給システム。
【請求項2】
前記所望の振動数は、前記第1のシート・イメージング・メディアの固有振動数と実質的に等しい、請求項1に記載のメディア供給システム。
【請求項3】
前記所望の振動数は、概略で13.3ヘルツに等しい、請求項2に記載のメディア供給システム。
【請求項4】
前記所望の振動数は、前記第1のシート・イメージング・メディアおよび前記第1のシート・イメージング・メディアに貼り付いている前記スタックからの隣接するシート・イメージング・メディアの固有振動数に基づく、請求項1に記載のメディア供給システム。
【請求項5】
アクチュエータ・システムは、前記ピックアップが前記第2のポジションにあるとき、前記第1のシート・イメージング・メディアに係合する前記ピックアップ・アッセンブリの少なくとも一部を振動するべく構成される、請求項1に記載のメディア供給システム。
【請求項6】
前記アクチュエータ・システムは、前記アクチュエータ・システムが前記ピックアップ・アッセンブリを前記第1と第2のポジションの間において移動するときに前記第1のシート・イメージング・メディアと係合している前記ピックアップ・アッセンブリの少なくとも一部を振動するべく構成されている、請求項1に記載のメディア供給システム。
【請求項7】
前記アクチュエータ・システムは、上端および下端を有する振動数の範囲にわたって前記所望の振動数を変更する、請求項1に記載のメディア供給システム。
【請求項8】
前記アクチュエータ・システムは、前記振動数の範囲にわたって、前記振動数の範囲の前記上端から開始して前記下端で終了する前記所望の振動数の変更を行う、請求項7に記載のメディア供給システム。
【請求項9】
前記振動数の範囲の前記下端は、単一のシート・イメージング・メディアの固有振動数に基づく、請求項7に記載のメディア供給システム。
【請求項10】
前記振動数の範囲の前記上端は、1またはそれより多くのシート・イメージング・メディアのスタックの全シートの有効固有振動数と実質的に等しい、請求項7に記載のメディア供給システム。
【請求項11】
前記シート・イメージング・メディアから直接、および/または前記イメージング・メディアのスタックを含んでいるメディア・ソースから前記スタックのシート・イメージング・メディアに関連付けされたパラメータを読み取るべく構成されたリーダを含み、それにおいて前記アクチュエータ・システムは、前記所望の振動数を、前記リーダによって読み取られた前記パラメータに基づいて決定する、請求項1に記載のメディア供給システム。
【請求項12】
前記パラメータは、所望の、シート・イメージング・メディアの固有振動数を含む、請求項11に記載のメディア供給システム。
【請求項13】
前記アクチュエータ・システムは、その中のメモリ内にストアされたルックアップ・テーブルを、前記リーダによって読み取られた前記パラメータに基づいて参照し、前記所望の振動数を決定する、請求項11に記載のメディア供給システム。
【請求項14】
前記リーダは、前記シート・イメージング・メディアに関連付けされたバーコード形式のパラメータを読み取るべく構成されたバーコード・スキャナを包含する、請求項11に記載のメディア供給システム。
【請求項15】
前記リーダは、前記イメージング・メディアに関連付けされた無線周波数タグの形式のパラメータを読み取るべく構成された無線周波数トランシーバを包含する、請求項11に記載のメディア供給システム。
【請求項16】
前記ピックアップ・アッセンブリによって係合された前記第1のシート・イメージング・メディアを含めて前記ピックアップ・アッセンブリによって前記イメージング・メディアのスタックから持ち上げられたシート・イメージング・メディアの数を決定するべく位置決めおよび構成がなされたセンサを含み、それにおいて前記コントローラは、前記センサによって決定されたとおりの前記シート数に基づいて前記所望の振動数を決定する、請求項1に記載のメディア供給システム。
【請求項17】
前記アクチュエータ・システムは、前記第1のシート・イメージング・メディアと係合している前記ピックアップ・アッセンブリの少なくとも一部を所望の時間期間にわたり所望の振動数において振動する、請求項1に記載のメディア供給システム。
【請求項18】
前記所望の時間期間は、前記フィルムのサイズに基づく、請求項17に記載のメディア供給システム。
【請求項19】
イメージング装置であって、
シート・イメージング・メディアを受け取り、メディア移送システムに供給するべく構成されたフィーダ・アッセンブリと、
1またはそれより多くのシート・イメージング・メディアのスタックを含むメディア・ソースと、
前記スタックからシート・イメージング・メディアを取り出し、前記フィーダ・アッセンブリに引き渡すべく構成されたメディア供給システムと、
を包含し、
前記メディア供給システムが、
少なくとも第1のポジションから、およびそこへ移動可能なピックアップ・アッセンブリであって、前記ピックアップ・アッセンブリが前記第1のポジションにあるとき、少なくともその部分が、前記スタックの第1のシート・イメージング・メディアに選択的に係合するべく構成されたピックアップ・アッセンブリと、
前記ピックアップ・アッセンブリと選択的に結合され、かつ前記ピックアップ・アッセンブリを少なくとも前記第1のポジションへ、およびそこから移動するべく、かつ前記ピックアップ・アッセンブリが前記第1のポジションから移動した後に、前記第1のシート・イメージング・メディアと係合している前記ピックアップ・アッセンブリの少なくとも一部を所望の振動数において振動するべく構成されたアクチュエータ・システムと、
を包含するイメージング装置。
【請求項20】
前記所望の振動数は、前記シート・イメージング・メディアに関連付けされた固有振動数に基づく、請求項19に記載のイメージング装置。
【請求項21】
前記所望の振動数は、単一のシート・イメージング・メディアの前記固有振動数と実質的に等しい、請求項20に記載のイメージング装置。
【請求項22】
前記アクチュエータ・システムは、分離動作の間に振動数の範囲にわたって、前記振動数の範囲の上端から開始して前記振動数の範囲の下端で終了する前記所望の振動数の変更を行う、請求項20に記載のイメージング装置。
【請求項23】
前記アクチュエータ・システムは、前記ピックアップ・アッセンブリと選択的に結合されるdcモータおよびコントローラを包含する、請求項19に記載のイメージング装置。
【請求項24】
ピックアップ・ヘッドを用いて1またはそれより多くのシート・イメージング・メディアのスタックからの上側のシート・イメージング・メディアに係合することと、
前記ピックアップ・ヘッドを所望の振動数で振動することと、
を包含する、イメージング装置を動作させる方法。
【請求項25】
前記ピックアップ・ヘッドを前記所望の振動数で振動することは、前記ピックアップ・ヘッドを実質的に前記スタックのシート・イメージング・メディアの固有振動数において振動することを含む、請求項24に記載の方法。
【請求項26】
所望の振動数の範囲にわたって前記ピックアップ・ヘッドを振動することを含む、請求項24に記載の方法。
【請求項27】
前記所望の振動数は、前記イメージング・メディアのスタックの前記シート・イメージング・メディアの固有振動数に基づく、請求項24に記載の方法。
【請求項28】
イメージング装置内における使用に適した、1またはそれより多くのイメージング・メディアのスタックからシート・イメージング・メディアを取り出し、個別のシート・イメージング・メディアをメディア移送システムに引き渡すメディア供給システムであって:
1またはそれより多くのシート・イメージング・メディアのスタックからの上側のシート・イメージング・メディアに係合するための手段;および
前記イメージング・メディアのスタックの前記シート・イメージング・メディアの固有振動数に基づく所望の時間振動数において前記係合する手段を振動するための手段;
を包含する、メディア供給システム。
【請求項1】
イメージング装置内における使用に適した、1またはそれより多くのイメージング・メディアのスタックからシート・イメージング・メディアを取り出すメディア供給システムであって、
少なくとも第1のポジションと第2のポジションの間において移動可能なピックアップ・アッセンブリであって、前記ピックアップ・アッセンブリが前記第1のポジションにあるとき、少なくともその部分が、前記スタックの第1のシート・イメージング・メディアに選択的に係合するべく構成されたピックアップ・アッセンブリと、
前記ピックアップ・アッセンブリと選択的に結合され、かつ前記ピックアップ・アッセンブリを少なくとも前記第1のポジションと前記第2のポジションの間において移動するべく、かつ前記ピックアップ・アッセンブリが前記第1のポジションから移動した後に、前記第1のシート・イメージング・メディアと係合している前記ピックアップ・アッセンブリの少なくとも一部を所望の振動数において振動するべく構成されたアクチュエータ・システムと、
を包含し、
前記所望の振動数が前記シート・イメージング・メディアの特性に基づくことを特徴とするメディア供給システム。
【請求項2】
前記所望の振動数は、前記第1のシート・イメージング・メディアの固有振動数と実質的に等しい、請求項1に記載のメディア供給システム。
【請求項3】
前記所望の振動数は、概略で13.3ヘルツに等しい、請求項2に記載のメディア供給システム。
【請求項4】
前記所望の振動数は、前記第1のシート・イメージング・メディアおよび前記第1のシート・イメージング・メディアに貼り付いている前記スタックからの隣接するシート・イメージング・メディアの固有振動数に基づく、請求項1に記載のメディア供給システム。
【請求項5】
アクチュエータ・システムは、前記ピックアップが前記第2のポジションにあるとき、前記第1のシート・イメージング・メディアに係合する前記ピックアップ・アッセンブリの少なくとも一部を振動するべく構成される、請求項1に記載のメディア供給システム。
【請求項6】
前記アクチュエータ・システムは、前記アクチュエータ・システムが前記ピックアップ・アッセンブリを前記第1と第2のポジションの間において移動するときに前記第1のシート・イメージング・メディアと係合している前記ピックアップ・アッセンブリの少なくとも一部を振動するべく構成されている、請求項1に記載のメディア供給システム。
【請求項7】
前記アクチュエータ・システムは、上端および下端を有する振動数の範囲にわたって前記所望の振動数を変更する、請求項1に記載のメディア供給システム。
【請求項8】
前記アクチュエータ・システムは、前記振動数の範囲にわたって、前記振動数の範囲の前記上端から開始して前記下端で終了する前記所望の振動数の変更を行う、請求項7に記載のメディア供給システム。
【請求項9】
前記振動数の範囲の前記下端は、単一のシート・イメージング・メディアの固有振動数に基づく、請求項7に記載のメディア供給システム。
【請求項10】
前記振動数の範囲の前記上端は、1またはそれより多くのシート・イメージング・メディアのスタックの全シートの有効固有振動数と実質的に等しい、請求項7に記載のメディア供給システム。
【請求項11】
前記シート・イメージング・メディアから直接、および/または前記イメージング・メディアのスタックを含んでいるメディア・ソースから前記スタックのシート・イメージング・メディアに関連付けされたパラメータを読み取るべく構成されたリーダを含み、それにおいて前記アクチュエータ・システムは、前記所望の振動数を、前記リーダによって読み取られた前記パラメータに基づいて決定する、請求項1に記載のメディア供給システム。
【請求項12】
前記パラメータは、所望の、シート・イメージング・メディアの固有振動数を含む、請求項11に記載のメディア供給システム。
【請求項13】
前記アクチュエータ・システムは、その中のメモリ内にストアされたルックアップ・テーブルを、前記リーダによって読み取られた前記パラメータに基づいて参照し、前記所望の振動数を決定する、請求項11に記載のメディア供給システム。
【請求項14】
前記リーダは、前記シート・イメージング・メディアに関連付けされたバーコード形式のパラメータを読み取るべく構成されたバーコード・スキャナを包含する、請求項11に記載のメディア供給システム。
【請求項15】
前記リーダは、前記イメージング・メディアに関連付けされた無線周波数タグの形式のパラメータを読み取るべく構成された無線周波数トランシーバを包含する、請求項11に記載のメディア供給システム。
【請求項16】
前記ピックアップ・アッセンブリによって係合された前記第1のシート・イメージング・メディアを含めて前記ピックアップ・アッセンブリによって前記イメージング・メディアのスタックから持ち上げられたシート・イメージング・メディアの数を決定するべく位置決めおよび構成がなされたセンサを含み、それにおいて前記コントローラは、前記センサによって決定されたとおりの前記シート数に基づいて前記所望の振動数を決定する、請求項1に記載のメディア供給システム。
【請求項17】
前記アクチュエータ・システムは、前記第1のシート・イメージング・メディアと係合している前記ピックアップ・アッセンブリの少なくとも一部を所望の時間期間にわたり所望の振動数において振動する、請求項1に記載のメディア供給システム。
【請求項18】
前記所望の時間期間は、前記フィルムのサイズに基づく、請求項17に記載のメディア供給システム。
【請求項19】
イメージング装置であって、
シート・イメージング・メディアを受け取り、メディア移送システムに供給するべく構成されたフィーダ・アッセンブリと、
1またはそれより多くのシート・イメージング・メディアのスタックを含むメディア・ソースと、
前記スタックからシート・イメージング・メディアを取り出し、前記フィーダ・アッセンブリに引き渡すべく構成されたメディア供給システムと、
を包含し、
前記メディア供給システムが、
少なくとも第1のポジションから、およびそこへ移動可能なピックアップ・アッセンブリであって、前記ピックアップ・アッセンブリが前記第1のポジションにあるとき、少なくともその部分が、前記スタックの第1のシート・イメージング・メディアに選択的に係合するべく構成されたピックアップ・アッセンブリと、
前記ピックアップ・アッセンブリと選択的に結合され、かつ前記ピックアップ・アッセンブリを少なくとも前記第1のポジションへ、およびそこから移動するべく、かつ前記ピックアップ・アッセンブリが前記第1のポジションから移動した後に、前記第1のシート・イメージング・メディアと係合している前記ピックアップ・アッセンブリの少なくとも一部を所望の振動数において振動するべく構成されたアクチュエータ・システムと、
を包含するイメージング装置。
【請求項20】
前記所望の振動数は、前記シート・イメージング・メディアに関連付けされた固有振動数に基づく、請求項19に記載のイメージング装置。
【請求項21】
前記所望の振動数は、単一のシート・イメージング・メディアの前記固有振動数と実質的に等しい、請求項20に記載のイメージング装置。
【請求項22】
前記アクチュエータ・システムは、分離動作の間に振動数の範囲にわたって、前記振動数の範囲の上端から開始して前記振動数の範囲の下端で終了する前記所望の振動数の変更を行う、請求項20に記載のイメージング装置。
【請求項23】
前記アクチュエータ・システムは、前記ピックアップ・アッセンブリと選択的に結合されるdcモータおよびコントローラを包含する、請求項19に記載のイメージング装置。
【請求項24】
ピックアップ・ヘッドを用いて1またはそれより多くのシート・イメージング・メディアのスタックからの上側のシート・イメージング・メディアに係合することと、
前記ピックアップ・ヘッドを所望の振動数で振動することと、
を包含する、イメージング装置を動作させる方法。
【請求項25】
前記ピックアップ・ヘッドを前記所望の振動数で振動することは、前記ピックアップ・ヘッドを実質的に前記スタックのシート・イメージング・メディアの固有振動数において振動することを含む、請求項24に記載の方法。
【請求項26】
所望の振動数の範囲にわたって前記ピックアップ・ヘッドを振動することを含む、請求項24に記載の方法。
【請求項27】
前記所望の振動数は、前記イメージング・メディアのスタックの前記シート・イメージング・メディアの固有振動数に基づく、請求項24に記載の方法。
【請求項28】
イメージング装置内における使用に適した、1またはそれより多くのイメージング・メディアのスタックからシート・イメージング・メディアを取り出し、個別のシート・イメージング・メディアをメディア移送システムに引き渡すメディア供給システムであって:
1またはそれより多くのシート・イメージング・メディアのスタックからの上側のシート・イメージング・メディアに係合するための手段;および
前記イメージング・メディアのスタックの前記シート・イメージング・メディアの固有振動数に基づく所望の時間振動数において前記係合する手段を振動するための手段;
を包含する、メディア供給システム。
【図1】
【図2】
【図3】
【図4】
【図5】
【図6】
【図7】
【図8】
【図9】
【図10】
【図11】
【図2】
【図3】
【図4】
【図5】
【図6】
【図7】
【図8】
【図9】
【図10】
【図11】
【公表番号】特表2009−502696(P2009−502696A)
【公表日】平成21年1月29日(2009.1.29)
【国際特許分類】
【出願番号】特願2008−525017(P2008−525017)
【出願日】平成18年7月25日(2006.7.25)
【国際出願番号】PCT/US2006/028790
【国際公開番号】WO2007/019045
【国際公開日】平成19年2月15日(2007.2.15)
【出願人】(507224587)ケアストリーム ヘルス インク (76)
【Fターム(参考)】
【公表日】平成21年1月29日(2009.1.29)
【国際特許分類】
【出願日】平成18年7月25日(2006.7.25)
【国際出願番号】PCT/US2006/028790
【国際公開番号】WO2007/019045
【国際公開日】平成19年2月15日(2007.2.15)
【出願人】(507224587)ケアストリーム ヘルス インク (76)
【Fターム(参考)】
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