説明

インクカートリッジのインクエンド表示方法およびインクカートリッジ

【課題】インクエンド状態になったことが目視により分かるようにしたインクカートリッジのインクエンド表示方法を提案すること。
【解決手段】インクジェットプリンター1はインクカートリッジ20のインクエンド状態を検出すると(ST1)、インクジェットヘッド14を左端位置15Bに移動させ、プラテン13の隣接位置に露出しているインクカートリッジ20のインクエンド表示用印刷面34bに対峙させ(ST3)、この状態でインクノズル列からインク液滴を一回だけ吐出させてインクエンド表示用印刷面34bの印刷情報の上に、インクエンドである旨を表す二重の取消線Lを印刷する(ST4)。装置寸法の増加を招くことなく、目視によりインクエンドであることが分かる情報をインクカートリッジ20に印刷することができる。

【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
本発明は、インクジェットプリンターのインクカートリッジに関し、特に、インクジェットプリンターから取り外された状態において目視により簡単にインクカートリッジがインクエンド状態であるか否かを確認できるようにしたインクカートリッジのインクエンド表示方法およびインクカートリッジに関する。
【背景技術】
【0002】
従来において、インクカートリッジのインク残量が所定量以下のインクエンド状態になったことは、特許文献1に記載されているように、インクジェットプリンターの側において判断して、表示ランプなどを介してユーザーに知らせるようにしている。このため、インクジェットプリンターから取り外されているインクカートリッジが使えるか否かを判断するためには、当該インクカートリッジをインクジェットプリンターに装着する必要がある。複数個のインクカートリッジを取り扱う場合などにおいて、それらの使用の可否を、逐一インクジェットプリンターに装着して確認する作業は煩雑である。
【0003】
特許文献2には、印刷装置において、インク無しの状態がセンサーにより検知されると、インクカートリッジが装着部から取り出される前に、書込装置によって商標ロゴが塗りつぶされるなどして、使用できないようにする方法が提案されている。
【先行技術文献】
【特許文献】
【0004】
【特許文献1】特開平10−34965号公報
【特許文献2】特開2003−11469号公報
【発明の概要】
【発明が解決しようとする課題】
【0005】
特許文献2に記載の印刷装置を用いてインクカートリッジに、インクエンドである旨の情報を印刷する場合には、商標ロゴを塗りつぶすための専用の書込装置が必要となり、部品点数の増加、構造の複雑化により、装置のコストアップを招いてしまう。
【0006】
本発明の課題は、このような点に鑑みて、簡単な構成によりインクカートリッジがインクエンド状態であることを示す情報を印刷可能なインクカートリッジのインクエンド表示方法、および、当該方法に用いるのに適したインクカートリッジを提案することにある。
【課題を解決するための手段】
【0007】
上記の課題を解決するために、本発明は、シリアル型のインクジェットプリンターに装着されたインクカートリッジが所定のインクエンド状態になったことを表すインクエンド情報を当該インクカートリッジに印刷するインクカートリッジのインクエンド表示方法であって、
前記インクカートリッジの外側表面の一部に前記インクエンド情報を印刷するためのインクエンド表示用印刷面を形成し、
前記インクジェットプリンターのインクカートリッジ装着部に装着された前記インクカートリッジの前記インクエンド表示用印刷面が、当該インクジェットプリンターのインクジェットヘッドによる印刷位置を規定するプラテンの隣接位置となるようにし、
前記インクジェットプリンターによって前記インクカートリッジが前記インクエンド状態になったか否かを監視させ、
前記インクカートリッジが前記インクエンド状態になったことが検出されると、前記インクジェットヘッドを前記インクエンド表示用印刷面に対峙する位置まで移動させ、
当該位置に停止させた前記インクジェットヘッドからインク液滴を吐出させて、前記インクエンド表示用印刷面に、前記インクエンド情報を印刷することを特徴としている。
【0008】
本発明のインクカートリッジのインクエンド表示方法では、インクカートリッジ装着部に装着されたインクカートリッジにおけるインクエンド表示用印刷面をプラテンの隣接位置に配置し、当該インクエンド表示用印刷面に対峙する位置にインクジェットヘッドを移動させて、インクジェットヘッドを用いてインクエンド情報を印刷している。したがって、専用の書き込み装置を必要とせずにインクエンド情報をインクカートリッジに印刷できる。また、インクエンド情報が印刷されるインクエンド表示用印刷面はプラテンの隣接位置に配置されているので、インクエンド情報を印刷するために必要とされるインクジェットヘッドの移動量の増加を最小に抑制できる。
【0009】
ここで、前記インクカートリッジの前記インクエンド表示用印刷面に予め所定の印刷情報を形成しておき、前記インクエンド情報として、当該印刷情報の上に取消線を印刷することが望ましい。インクジェットヘッドを停止状態で、各インクノズルからインク液滴を1回だけ吐出させればよいので、駆動制御が極めて簡単になる。また、文字列などの印刷情報を取消線によって取り消した状態にすることにより、目視によって、インクエンド状態であり使用できないことが感覚的に認識できるので好ましい。
【0010】
本発明のインクカートリッジのインクエンド表示方法においては、前記インクカートリッジの前記インクエンド表示用印刷面となる部位を覆う状態に、ラベルを貼り付け、このラベルの表面に前記インクエンド情報を印刷することが望ましい。一般的に、インクカートリッジに貯留されているインクは水性インクであり、プラスチックなどの撥水性の表面には定着しないので、インクカートリッジの表面にインク受像層を形成する代わりに、ラベルを貼り付けておくことが望ましい。
【0011】
ここで、インクカートリッジ装着部からインクカートリッジが取り出されないようにロック機構によってインクカートリッジをロックしている場合には、前記インクエンド情報の印刷が終了すると、前記インクジェットヘッドを予め設定されているホームポジションに戻した後に、前記インクカートリッジのロックを解除させるようにすればよい。
【0012】
次に、上記の方法に用いるのに適した本発明のインクカートリッジは、
直方体形状のカートリッジケースと、
前記カートリッジケースの内部に形成されているインクを貯留しているインク収納部と、
前記カートリッジケースに取り付けたカートリッジ情報記憶部と、
前記カートリッジケースに貼り付けられているラベルとを有し、
前記カートリッジ情報記憶部は前記インク収納部に収納されているインク残量に関する情報が記憶保持されており、
前記カートリッジケースの一つの長方形の外側表面には、当該外側表面の一部を突出させることにより形成した突出面が形成されており、
前記突出面から、当該突出面に直交する前記カートリッジケースの他の外側表面に掛けて前記ラベルが貼り付けられており、
前記突出面に貼り付けられている前記ラベルの表面部分は、前記インク収納部が所定のインクエンド状態になったことを表すインクエンド情報を印刷するためのインクエンド表示用印刷面であることを特徴としている。
【0013】
また、本発明のインクカートリッジは、上記構成に加えて、前記ラベルのインクエンド表示用印刷面には所定情報が予め印刷されており、前記インクエンド状態になったことを表す情報は、前記所定情報の上に重ねて印刷した取消線であり、前記インクエンド表示用印刷面に、前記取消線が印刷されているか否かを目視することにより、前記インクエンド状態であるか否かを認識できることを特徴としている。
【発明の効果】
【0014】
本発明では、インクカートリッジ装着部に装着されたインクカートリッジにおけるインクエンド表示用印刷面をプラテンの隣接位置に配置し、当該インクエンド表示用印刷面に対峙する位置にインクジェットヘッドを移動させて、インクジェットヘッドを用いてインクエンド情報を印刷している。したがって、専用の書き込み装置を必要とせずにインクエンド情報をインクカートリッジに印刷できる。また、インクエンド情報が印刷されるインクエンド表示用印刷面はプラテンの隣接位置に配置されているので、インクエンド情報を印刷するために必要とされるインクジェットヘッドの移動量の増加を最小に抑制できる。特に、インクエンド表示用印刷面に印刷されている印刷情報に、インクエンド情報として取消線が印刷されている場合には、当該印刷状態からインクエンドであることを直ちに認識できるので便利である。
【図面の簡単な説明】
【0015】
【図1】本発明を適用したインクジェットプリンターの外観斜視図である。
【図2】図1のインクジェットプリンターのプリンター機構部の斜視図である。
【図3】インクカートリッジの後側斜視図および前側斜視図である。
【図4】インクカートリッジの分解斜視図である。
【図5】インクカートリッジの蓋板の構造を示す平面図である。
【図6】インクカートリッジ装着部の構造を示す説明図である。
【図7】ロック機構の部分斜視図、部分側面図、インクカートリッジの部分側面図である。
【図8】インクジェットプリンターの制御系の概略ブロック図である。
【図9】印刷動作のフローチャート、インクエンド表示用印刷面の説明図である。
【発明を実施するための形態】
【0016】
以下に、図面を参照して本発明の実施の形態であるインクエンドを表示可能なインクカートリッジをインク供給源として用いるインクジェットプリンターを説明する。
【0017】
(インクジェットプリンターの全体構成)
図1はインクジェットプリンターの外観斜視図である。インクジェットプリンター1は、複数種類のカラーインクを用いてロール紙から繰り出される長尺状の記録紙にカラー印刷を行うものであり、全体として直方体形状をしたプリンターケース2を備え、このプリンターケース2の前面中央部分にはロール紙装着用の開口部3が形成されている。開口部3には上端に記録紙排出ガイド4が取り付けられた開閉蓋5が開閉可能に取り付けられている。記録紙排出ガイド4とプリンターケース2の開口部3の上縁部分との間に記録紙排出口6が形成されている。不図示のロックを解除して、記録紙排出ガイド4に指を掛けて手前に引くと開閉蓋5を図示の閉じ位置から、下端を中心として前方に倒れた開き位置まで開けることができる。
【0018】
プリンターケース2の前面における開閉蓋5の右側部分には電源スイッチ7a、紙送りスイッチ7b、複数個の動作状態表示ランプ7cなどが配列されている。プリンターケース2の前面における開閉蓋5の左側部分には、プリンター前後方向に延びる縦長の長方形断面のインクカートリッジ装着部8の装着口8aが開口しており、このインクカートリッジ装着部8にインクカートリッジ20が装着されている。
【0019】
図2はインクジェットプリンター1におけるプリンターケース2で覆われているプリンター機構部10を示す概略斜視図である。プリンター機構部10は、金属製の底板11a、左右の側板11b、11cなどから構成されているプリンター本体フレーム11を備えており、このプリンター本体フレーム11におけるプリンター前側の中央部分にロール紙収納部12が形成されている。開閉蓋5を開けると、ロール紙収納部12が前方に開口し、ロール紙の交換を行うことができる。
【0020】
ロール紙収納部12の上側には、プリンター幅方向にプラテン13が架け渡されており、このプラテン13の上側には、インクジェットヘッド14が搭載されたキャリッジ15が配置されている。キャリッジ15はプリンター幅方向に架け渡したキャリッジガイド軸15aに沿ってプリンター幅方向に往復移動可能である。キャリッジ15を移動させるための駆動機構としては、図示を省略してあるが、モーター、ベルト・プーリからなる伝達機構などから構成される公知のものが組み込まれている。
【0021】
キャリッジ15には各カラーインクのインクポンプ、たとえば、シアン、マゼンタ、イエローおよびブラックの4色のインクのそれぞれを貯留するインクポンプ16a〜16dが搭載されており、各インクポンプ16a〜16dには可撓性インクチューブ17a〜17dの一端がそれぞれに接続されている。可撓性インクチューブ17a〜17dの他端はインクカートリッジ装着部8の後端側の部位に配置されている上下方向に延びる4本のインク供給路(図示せず)のそれぞれに接続されている。インク供給路のそれぞれはインクカートリッジ装着部8に装着されているインクカートリッジ20の側に連通している。
【0022】
プラテン13の右側に外れた部位には、ヘッドメンテナンスユニット18が配置されており、キャリッジ15に搭載されているインクジェットヘッド14は、当該ヘッドメンテナンスユニット18に対峙した図2において実線で示すホームポジションにおいて、印刷に関与しないインク液滴の吐出動作、各インクノズルからのインク吸引動作などのメンテナンス動作が行われる。インクジェットヘッド14から排出された廃インク液はヘッドメンテナンスユニット18から不図示の廃インク液回収路を経由して、インクカートリッジ装着部8に装着されているインクカートリッジ20の側に回収される。ヘッドメンテナンスユニット18には廃インク液をインクカートリッジ20に向けて送り出すためのポンプ、例えばチューブポンプが備わっている。
【0023】
ここで、インクカートリッジ装着部8はロール紙収納部12の左側に配置されており、その上端部には、プラテン13の左端縁に隣接したプリンター前後方向に長い矩形開口部8bが形成されている。この矩形開口部8bからはインクカートリッジ装着部8に装着したインクカートリッジ20の上面の一部分(インクエンド表示用印刷面)が露出している。
【0024】
本例では、キャリッジ15は、プラテン13から右側に外れた図2において実線で示すホームポジション15Aから、プラテン13の左側に外れた図2において想像線で示す左端位置15Bまでの間を移動可能である。通常の印刷動作において、ロール紙収納部12に収納されているロール紙から繰り出される記録紙が不図示の搬送機構によってプラテン13の表面に沿って記録紙排出口6の側に搬送され、この搬送に同期させて、インクジェットヘッド14を左右に往復移動させながら記録紙上に印刷を行う。
【0025】
後述のように、インクカートリッジ20がインクエンド状態であることが検出されると、キャリッジ15は左端位置15Bに移動し、そこに下向きに搭載されているインクジェットヘッド14のインクノズル面(図示せず)が、矩形開口部8bから露出しているインクカートリッジ20の上面部分(インクエンド表示用印刷面)に対峙する。本例では、インクノズル面に配列されている少なくとも一列のインクノズル列がインクカートリッジ20の上面部分に対峙するようになっている。この状態でインクジェットヘッド14を駆動して、インクカートリッジ20の上面部分に直線、破線を印刷することが可能である。
【0026】
(インクカートリッジの全体構成)
図3(a)および(b)はインクカートリッジ20を示す前側斜視図および後側斜視図である。インクカートリッジ20は全体として前後方向に長い扁平な直方体形状をしたカートリッジケース21を備えている。このカートリッジケース21の内部には、後述するように(図4参照)、幅方向の一方の側にはインク収納部45(供給液体収納部)が形成され、他方の側には廃インク収納部46(回収液体収納部)が形成されており、インク収納部45には複数のインク袋、本例ではシアン、マゼンタ、イエローおよびブラックの4種類のインク袋が収納されている。
【0027】
カートリッジケース21における挿入方向の前面22は長い長方形をしており、ここには複数個の孔が形成されている。本例では、その幅方向の一方の側に、その長さ方向における一方の側(上側)から順に、位置決め針差し込み孔23と、収納されているインク袋に対応する数、本例では4個のインク供給針差し込み孔24〜27と、回り止め針差し込み孔28とが形成されている。幅方向の他方の側には、その上端側の部位に廃インク回収針差し込み孔29が形成され、その下端側の部位に大気開放針差し込み孔30が形成されている。
【0028】
カートリッジケース21の長方形の上端面31における後半部分には、略半分の幅で上方に突出した長方形の突出面32が形成されている。突出面32は上端面31と平行な平坦面である。この突出面32からカートリッジケース21の一方の側面33に掛けて、インクカートリッジ情報が印刷された長方形のラベル34が貼り付けられている。カートリッジケース21の上端面31における前端部には一段低い凹部35が形成されており、この凹部35の平坦な底面には、インク残量などを知ることのできるインクカートリッジ情報が書き込まれたICチップ36(カートリッジ情報記憶部)が取り付けられている。
【0029】
一方、カートリッジケース21の側面33の下側の前端角部分は、幅方向に窪んだ矩形状凹部37が形成されており、この矩形状凹部37の下端側にはインクカートリッジ20を装着位置にロックするための楔状の係合突起38が横方に突出している。
【0030】
ここで、ラベル34において、カートリッジケース21の上端面31に形成した突出面32に貼り付けられているラベル部分34aの表面は、印刷情報、本例ではローマ字列「NEW INK CARTRIDGE」が予め印刷されているインクエンド表示用印刷面34bであり、ラベル34における側面33に貼り付けられているラベル部分34cの表面には、インクカートリッジ20の製造番号などの各種の情報が印刷されている。
【0031】
(インクカートリッジの内部構造)
次に、図4はインクカートリッジ20の内部構造の一例を示す分解斜視図である。この図に示すように、インクカートリッジ20のカートリッジケース21は、ケース本体40と、このケース本体40に対して両側から取り付けられる蓋板41および蓋板42とから構成されている。ケース本体40は、矩形の仕切り板部分43と、この仕切り板部分43の外周縁を取り囲む状態に一体形成されている矩形の外周枠板部分44とを備えている。ケース本体40の仕切り板部分43および外周枠板部分44と、一方の蓋板41とによってインク収納部45が区画形成されており、他方の蓋板42の側には廃インク収納部46が形成されている。蓋板41の外側の側面および蓋板42の外側の側面にはそれぞれ商標名、使用対象機種名、製造元、注意事項などの各種の情報を担持したラベル41a、42aが貼り付けられている。
【0032】
インク収納部45には、シアン、マゼンタ、イエローおよびブラックのインクが貯留されている4種類のインク袋54〜57が収納されている。図においては一つのインク袋54のみを示してあり、他のインク袋も同一構造である。各インク袋54のインク供給口54aは、外周枠板部分44における前面22に形成されているインク供給針差し込み孔24〜27に同軸状態に固定されている。
【0033】
各インク供給口54a〜57aも同一構成である。インク供給口54aについて説明すると、円環状のキャップ54bと、この後側に同軸状態に配置されている円環状のシールゴム54cと、シールゴム54cの後側に配置されている円盤状の弁体54dと、この弁体54dをシールゴム54cの後端面に押し付けているばね部材54eと、これらキャップ54b、シールゴム54c、弁体54d、ばね部材54eが組み込まれている円筒枠54fとを備えている。弁体54dおよびばね部材54eからなる常閉弁機構によってインク供給口54aは常時は封鎖されている。
【0034】
図5は蓋板42の内側面を示す平面図である。図4および図5を参照して説明すると、蓋板42の側の廃インク収納部46は、当該蓋板42の内側面と、ここに貼り付けた高剛性のフィルム(図示せず)との間に形成されている。廃インク収納部46は、その上側の部位において前後方向に延びる2本の横リブと、不図示のフィルムとの間に形成される廃インク回収路61を備えており、この廃インク回収路61の下側が廃インク回収室62となっており、廃インク回収路61の上側が大気開放室63となっている。
【0035】
廃インク回収路61におけるインクカートリッジ挿入側の前端61aは、廃インク回収口65に連通している。廃インク回収口65はカートリッジケース21の前面22に形成した廃棄インク回収針差し込み孔29に同軸状態で接続されている。廃インク回収口65は、インク供給口54aと同一構成であり、後述の廃インク回収針89(図6参照)によって押し広げられる円環状のシールゴム65aと、当該シールゴム65cに差し込まれた廃インク回収針89によって押し込まれて当該廃インク回収口65を開状態に切り替える常閉弁機構65bとを備えている。廃インク回収路61の後端61bは、カートリッジケース21の後端側において廃インク回収室62に連通している。廃インク回収室62は、蓋板42の平坦な内側面に形成した前後方向に水平に延びる所定高さの横リブ62aによって上下に3つの区画室に仕切られており、これらの区画室は前後の端において相互に連通している。
【0036】
上側の大気開放室63は、その後側の部分に、蓋板42の内側面に形成した複数のリブによって区画されている複数の区画室からなる第1区画室群63aを備えており、これらの第1区画室群63aのうち、空気排出方向における最も上流側に位置している第1区画室63a1が廃インク回収室62に連通している。また、第1区画室群63aの各区画室においては、上流側の区画室との連通孔が下流側の区画室との連通孔に対して上下方向にオフセットした位置となっており、廃インクが下流側の区画室の側に流れ込むことを防止している。
【0037】
最も下流側の第1区画室63a2の前側には、複数の区画室からなる第2区画室群63bが配列されている。最も下流側の第1区画室63a2が最も上流側の第2区画室63b1に連通しており、第2区画室群63bの各区画室は、蓋板42の反対側の面に形成した連通溝63cを介して下流側の区画室に連通している。連通溝63cは図4から分かるようにフィルム42aを貼り付けることにより封鎖されている。最も下流側の第2区画室63b2は、蓋板42の上辺縁に沿って形成した前方に延びる大気開放路63dに連通している。大気開放路63dの後端は蓋板42の前側縁に沿って下方に延びる大気開放路63eに連通している。
【0038】
大気開放路63eの中程の部位は二股に分岐して一方は下方に延びる液溜め空間63fに連通し、他方の下端は蓋板42の下辺縁に沿ってインクカートリッジ装着方向の前方に延びる大気開放路63gに連通している。大気開放路63gの前端は大気開放口66に連通している。
【0039】
大気開放口66は本例では大気開放針差し込み孔30となっており、ここには、円環状のシールゴム66aと、当該シールゴム66aに差し込まれる大気開放用部材である大気開放針90(図6参照)によって押されて大気開放針差し込み孔30を開状態に切り替える常閉弁機構66bとが装着されている。
【0040】
(インクカートリッジ装着部の構成)
図6(a)および(b)はインクジェットプリンター1のインクカートリッジ装着部8の後端部分を示す説明図である。この図に示すように、インクカートリッジ装着部8の後端面81には、複数本の差し込み針がプリンター前方に向けて水平に突出している。本例では、当該後端面81における幅方向の一方の側に、上側から順に、位置決め針83、4本のインク供給針84〜87、および回り止め針88が配置されている。幅方向の他方の側には、その上端側の部位に廃インク回収針89が配置され、その下端側の部位には大気開放針90が配置されている。
【0041】
インクカートリッジ装着部8の底面91には、プリンター前後方向にスライド可能なスライド板92が配置されている。スライド板92とプリンター本体側の部位との間には前後方向に延びる引張りコイルばね93が架け渡されている。インクカートリッジ20をインクカートリッジ装着部8に挿入すると、当該インクカートリッジ20がスライド板92に係合し、スライド板92がインクカートリッジ20と一緒にプリンター後方側に押し込まれるようになっている。スライド板92が図4に示す位置よりもプリンター後方に押し込まれると、引張りコイルばね93が伸びて、スライド板92を前方に押し出す方向のばね力が当該スライド板92に作用する。
【0042】
図7(a)〜(c)には、インクカートリッジ装着部8の後端側部に配置されているロック機構を示す部分斜視図、部分側面図およびインクカートリッジ側の係合突起38の部分を示す部分側面図である。図7も参照して説明すると、スライド板92に乗った状態のインクカートリッジ20を後方に押し込むと、インクカートリッジ20の後端の下側の角部分の矩形状凹部37から横方に突出しているロック用の係合突起38の傾斜上面38aに、インクカートリッジ装着部8の後端部の横方に配置されているロック機構の係合用ローラー94が乗り上げる。係合用ローラー94は回動板95の前端に取り付けられており、回動板95は、引張りコイルばね96によってプリンター幅方向に水平に延びる後端支軸97を中心として下方に付勢されている。
【0043】
インクカートリッジ20の押し込み力によって、係合突起38の傾斜上面38aによって係合用ローラー94がばね力に逆らって徐々に押し上げられながら、インクカートリッジ20が後方に押し込まれる。インクカートリッジ20が完全に押し込まれると、係合用ローラー94が係合突起38の傾斜上面38aを乗り越えて、その前側垂直面38bの前側に落ち込む。これにより、インクカートリッジ20が装着状態にロックされる(図6(b)、図7(a)参照)。
【0044】
回動板95は電磁ソレノイド98の伸縮ロッド98aに連結されており、電磁ソレノイド98を励磁すると、伸縮ロッド98aが上方に引き込まれて、係合用ローラー94が係合突起38の前側垂直面38bから外れて上方に移動する。この結果、引張りコイルばね93のばね力によってスライド板92が前方に押し出され、そこに乗っているインクカートリッジ20も一緒に前方に押し出される。これにより、インクカートリッジ20をインクカートリッジ装着部8の装着口8aから前方に取り外すことができる。電磁ソレノイド98は、たとえば、プリンターケース2に配置された不図示のロック解除スイッチを操作することにより駆動させることができるようになっている。
【0045】
(インクカートリッジの挿入動作)
ここで、インクカートリッジ20をインクカートリッジ装着部20に差し込むと、図6(a)に示すように、まず、位置決め針83および回り止め針88が、それぞれ、インクカートリッジ20の前面22に形成されている位置決め針差し込み孔23および回り止め針差し込み孔28に差し込まれる。これらによって位置決めされながらインクカートリッジ20がインクカートリッジ装着部8に差し込まれていく。また、インクカートリッジ20の前面22の上端に配置されているICチップ36に対して、インクカートリッジ装着部20の側に配置されているスライド式の接続用ブラシ100(装着側接点部)が押しつけられた状態が形成される。当該接続用ブラシ100は下側のスライド板92に連結されており、スライド板92と一緒に押し込まれる。
【0046】
この後は、インク供給針84〜87、廃インク回収針89、大気開放針90のそれぞれが、インク供給針差し込み孔24〜27、廃インク回収針差し込み孔29、大気開放針差し込み孔30に差し込まれていく。インク供給針84〜87は、インク供給針差し込み孔24〜27からインク供給口54a〜57aのシールゴムを押し広げながら差し込まれ、常閉弁機構の弁体をばね力に逆らって押し込む。同様に、廃インク回収針89、大気開放針90も、それぞれ、廃インク回収針差し込み孔29、大気開放針差し込み孔30から廃インク回収口65、大気開放口66のシールゴムを押し広げながら差し込まれ、それらの常閉弁機構の弁体をばね力に逆らって押し込む。
【0047】
また、先に述べたように、インクカートリッジ20の押し込み力によって、その係合突起38の傾斜上面38aによって、ロック機構の係合用ローラー94がばね力に逆らって徐々に押し上げられながら、インクカートリッジ20が後方に押し込まれる。
【0048】
図6(b)に示すように、インクカートリッジ20が完全に押し込まれると、係合用ローラー94が係合突起38の傾斜上面38aを乗り越えて、その前側垂直面38bの前側に落ち込む。これにより、インクカートリッジ20が装着状態にロックされる。この状態では、インク供給針84〜87、廃インク回収針89、大気開放針90のそれぞれによって、インク供給針差し込み孔24〜27、廃インク回収針差し込み孔29、大気開放針差し込み孔30を封鎖している常閉弁機構が開き、インクカートリッジ20の各インク袋54〜57から各インク供給針84〜87を経由してインクジェットヘッド14の側に各カラーインクを供給するインク供給経路が形成される。また、ヘッドメンテナンスユニット18の側から廃インク回収針89を介してインクカートリッジ20の廃インク回収室62に至る廃インク回収経路が形成され、インクカートリッジ20の廃インク回収室62が大気開放針90によって大気開放状態になる。さらに、ICチップ36がスライド式の接続用ブラシ100に対して電気的に接続された状態が確立される。
【0049】
(インクジェットプリンターの制御系)
図8はインクジェットプリンター1の制御系を示す概略ブロック図である。制御系は、マイクロコンピューターを中心に構成された制御回路101を備えており、制御回路101は上位のコンピューター102との間で通信を行い、印刷指令、印刷情報などを受け取る。制御回路101には、装着されているインクカートリッジ20のICチップ36に記憶保持されているインクカートリッジ情報が入力され、このインクカートリッジ情報に基づきインクカートリッジ20の各インク袋54〜57のインク残量が予め定めた閾値以下になったことを検出すると、当該インクカートリッジ20がインクエンド状態になったと判断する。
【0050】
制御回路101は、上位のコンピューター102から印刷指令、印刷情報を受け取ると、ドライバー103を介して紙送りモーター104を駆動して、ロール紙から記録紙を繰り出してプラテン13を経由する搬送路に沿って搬送する。記録紙の搬送に同期させて、ドライバー105を介してキャリッジモーター106を駆動してキャリッジ15の移動を開始する。また、ヘッドドライバー107を介してインクジェットヘッド14を駆動してプラテン13上に位置している記録紙の部分に印刷を行う。
【0051】
制御回路101においては、印刷動作において使用されたインク量、インクジェットヘッド14のメンテナンス動作によって消費されたインク量をカウントしており、これらのカウント値と、インクカートリッジ20のICチップ36から読み出したカートリッジ情報に含まれているインク残量とに基づき、インクカートリッジ20のインク残量情報を更新するようになっている。
【0052】
(インクエンド情報の印刷処理動作)
図9(a)は、インクカートリッジ20のインクエンド状態が検出された場合の処理動作を示す概略フローチャートである。インクジェットプリンター1の制御回路101は先に述べたようにインクカートリッジ20がインクエンド状態になったか否かを監視している(ステップST1)。インクエンド状態になったことが検出されると、印刷動作の終了後に、キャリッジ15を左端位置15B(図2、図8参照)に移動させ、そこに止める(ステップST2→ST3)。この結果、インクジェットヘッド14がインクカートリッジ20に貼り付けられているインクエンド表示用印刷面34bに対峙する。
【0053】
たとえば、インクジェットヘッド14として、シアン、マゼンタの各インクノズル列を備えたヘッドと、イエローおよびブラックの各インクノズル列を備えたヘッドとを備えたものを用いる場合には、一方のヘッドのみをインクエンド表示用印刷面34bに対峙させるようにすればよい。
【0054】
この後に、インクジェットヘッド14を駆動して、各インクノズルからインク液滴を一回だけ吐出させる。これにより、インクエンド表示用印刷面34bに、インクノズル列に対応する本数の取消線が印刷される(ステップST4)。たとえば、異なる色からなる二重の取消線が印刷される。 図9(b)は二重の取消線Lが印刷される前のインクエンド表示用印刷面34bを示し、図9(c)は取消線Lが印刷された後の状態の一例を示してある。
【0055】
再び、図9(a)を参照して説明すると、取消線Lの印刷が終了した後は、キャリッジ15をプラテン13の反対側のホームポジション15Aに戻し、そこに止める(ステップST5)。この後は、電磁ソレノイド98を駆動してロックを解除する(ステップST6)。この結果、インクカートリッジ20はばね力によってインクカートリッジ装着部8の装着口8aから前方に押し出され、インクカートリッジ20を取り出して、新たなものと交換することが可能になる。
【0056】
このようにして排出されるインクカートリッジ20には、そのインクエンド表示用印刷面34bに表示されている印刷情報「NEW INK CARTRIDGE」が二重の取消線Lで消された状態となっている。したがって、ユーザーは当該表示を目視することにより使用不可であることが分かる。
【0057】
また、本例では、インクエンド情報として取消線Lを印刷するようにしているので、インクジェットヘッド14を左右に移動させながら印刷を行う必要がなく、プラテン13から外れた領域、すなわち、インクカートリッジ装着部8の上方の僅かな空き空間を利用してインクエンド情報を印刷できる。よって、インクエンド情報の印刷のためにインクジェットヘッド14の移動用の空間を広く取る必要がないので、インクジェットプリンターの寸法増加を抑制できる。
【0058】
(変更例)
上記の例では、ラベル34に印刷されている印刷情報の上に取消線Lを印刷することにより、インクカートリッジ20がインクエンド状態になったことを表示している。印刷情報としてローマ字列を用いているが、ローマ字以外の文字、数字、記号、符号などを用いることができ、特定のものに限定されるものではない。
【0059】
また、インクエンド情報として二重の取消線を印刷しているが、インクエンド情報としても二重の取消線以外の情報、たとえば、破線、一本の直線などであってもよく、停止状態のインクジェットヘッド14によって印刷可能な情報であればよい。
【0060】
さらに、本例では、インクカートリッジ20の突出面32に貼り付けたラベル34の部分をインクエンド表示用印刷面34bとしているが、インクカートリッジ20の突出面32に表面処理を施して、当該表面をインクエンド表示用印刷面として用いることも可能である。
【符号の説明】
【0061】
1 インクジェットプリンター、2 プリンターケース、3 開口部、4 記録紙排出ガイド、5 開閉蓋、6 記録紙排出口、7a 電源スイッチ、7b 紙送りスイッチ、7c 動作状態表示ランプ、8 インクカートリッジ装着部、8a 装着口、8b 矩形開口部、10 プリンター機構部、11 プリンター本体フレーム、12 ロール紙収納部、13 プラテン、14 インクジェットヘッド、15 キャリッジ、15A ホームポジション、15B 左端位置、15a キャリッジガイド軸、16a〜16d インクポンプ、17a〜17d インクチューブ、18 ヘッドメンテナンスユニット、20 インクカートリッジ、21 カートリッジケース、22 前面、23 位置決め針差し込み孔、24〜27 インク供給針差し込み孔、28 回り止め針差し込み孔、29 廃インク回収針差し込み孔、30 大気開放針差し込み孔、31 上端面、32 突出面、33 側面、34 ラベル、34a ラベル部分、34b インクエンド表示用印刷面、34c ラベル部分、35 凹部、36 ICチップ、37 矩形状凹部、38 係合突起、38a 傾斜上面、38b 前側垂直面、40 ケース本体、41、42 蓋板、41a,42a ラベル、43 仕切り板部分、44 外周枠板部分、45 インク収納部、46 廃インク収納部、54〜57 インク袋、54a〜57a インク供給口、61 廃インク回収路、61a 前端、61b 後端、62 廃インク回収室、62a 横リブ、63 大気開放室、63a 第1区画室群、63a1,63a2 第1区画室、63b 第2区画室群、63b1,63b2 第2区画室、63c 連通溝、63d 大気開放路、63e 大気開放路、63f 液溜め空間、63g 大気開放路、65 廃インク回収口、65a シールゴム、65b 常閉弁機構、66 大気開放口、66a シールゴム、66b 常閉弁機構、81 後端面、83 位置決め針、84〜87 インク供給針、88 回り止め針、89 廃インク回収針、90 大気開放針、91 底面、92 スライド板、93 引張りコイルばね、94 係合用ローラー、95 回動板、96 引張りコイルばね、97 後端支軸、98 電磁ソレノイド、98a 伸縮ロッド、100 接続用ブラシ、101 制御回路、102 コンピューター、103,105 ドライバー、104 紙送りモーター、106 キャリッジモーター、107 ヘッドドライバー、L 取消線

【特許請求の範囲】
【請求項1】
シリアル型のインクジェットプリンターに装着されたインクカートリッジが所定のインクエンド状態になったことを表すインクエンド情報を当該インクカートリッジに印刷するインクカートリッジのインクエンド表示方法であって、
前記インクカートリッジの外側表面の一部に前記インクエンド情報を印刷するためのインクエンド表示用印刷面を形成し、
前記インクジェットプリンターのインクカートリッジ装着部に装着された前記インクカートリッジの前記インクエンド表示用印刷面が、当該インクジェットプリンターのインクジェットヘッドによる印刷位置を規定するプラテンの隣接位置となるようにし、
前記インクジェットプリンターによって前記インクカートリッジが前記インクエンド状態になったか否かを監視させ、
前記インクカートリッジが前記インクエンド状態になったことが検出されると、前記インクジェットヘッドを前記インクエンド表示用印刷面に対峙する位置まで移動させ、
当該位置に停止させた前記インクジェットヘッドからインク液滴を吐出させて、前記インクエンド表示用印刷面に、前記インクエンド情報を印刷することを特徴とするインクカートリッジのインクエンド表示方法。
【請求項2】
前記インクカートリッジの前記インクエンド表示用印刷面に予め所定の印刷情報を形成しておき、
前記インクエンド情報として、当該印刷情報の上に取消線を印刷することを特徴とする請求項1に記載のインクカートリッジのインクエンド表示方法。
【請求項3】
前記インクカートリッジの前記インクエンド表示用印刷面となる部位を覆う状態に、ラベルを貼り付け、
このラベルの表面に前記インクエンド情報を印刷することを特徴とする請求項1または2に記載のインクカートリッジのインクエンド表示方法。
【請求項4】
前記インクカートリッジ装着部に装着された前記インクカートリッジが当該インクカートリッジ装着部から外れないようにロックし、
前記インクエンド情報の印刷が終了すると、前記インクジェットヘッドを予め設定されているホームポジションに戻した後に、前記インクカートリッジのロックを解除させることを特徴とする請求項1ないし3のうちのいずれかの項に記載のインクカートリッジのインクエンド表示方法。
【請求項5】
請求項3または4に記載のインクカートリッジのインクエンド表示方法に用いるインクカートリッジであって、
直方体形状のカートリッジケースと、
前記カートリッジケースの内部に形成されているインクを貯留しているインク収納部と、
前記カートリッジケースに取り付けたカートリッジ情報記憶部と、
前記カートリッジケースに貼り付けられているラベルとを有し、
前記カートリッジ情報記憶部は前記インク収納部に収納されているインク残量に関する情報が記憶保持されており、
前記カートリッジケースの一つの長方形の外側表面には、当該外側表面の一部を突出させることにより形成した突出面が形成されており、
前記突出面から、当該突出面に直交する前記カートリッジケースの他の外側表面に掛けて前記ラベルが貼り付けられており、
前記突出面に貼り付けられている前記ラベルの表面部分は、前記インク収納部が所定のインクエンド状態になったことを表すインクエンド情報を印刷するためのインクエンド表示用印刷面であることを特徴とするインクエンドを表示可能なインクカートリッジ。
【請求項6】
前記ラベルのインクエンド表示用印刷面には所定情報が予め印刷されており、
前記インクエンド状態になったことを表す情報は、前記所定情報の上に重ねて印刷した取消線であり、
前記インクエンド表示用印刷面に、前記取消線が印刷されているか否かを目視することにより、前記インクエンド状態であるか否かを認識できることを特徴とする請求項5に記載のインクエンドを表示可能なインクカートリッジ。
【請求項7】
前記カートリッジケースは、インクジェットプリンターのインクカートリッジ装着部に配置されているロック機構によってロックされるロック用係合部を備えていることを特徴とする請求項5または6に記載のインクエンドを表示可能なインクカートリッジ。

【図1】
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【図2】
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【図3】
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【図4】
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【図5】
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【図6】
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【図7】
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【図8】
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【図9】
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【公開番号】特開2011−56739(P2011−56739A)
【公開日】平成23年3月24日(2011.3.24)
【国際特許分類】
【出願番号】特願2009−207844(P2009−207844)
【出願日】平成21年9月9日(2009.9.9)
【出願人】(000002369)セイコーエプソン株式会社 (51,324)
【Fターム(参考)】