説明

インクカートリッジ保持機構

【課題】インクカートリッジの交換の際にユーザの手がインクで汚れることの無いインクカートリッジ保持機構を提供する。
【解決手段】保持部本体12のインクカートリッジ保持面13の反対側面14には、保持部本体12と一体に組み付けられたインクパン15が設けられている。また、保持部本体12の立設部16側の両側端部には、回動腕19が設けられている。この回動腕19には、両端部がリンタ本体フレームに支持された支持軸31が挿通されている。そして、インクカートリッジ保持機構10は、水平位置との鉛直位置とに回動する。ユーザがインクカートリッジを交換する際に着脱部23から漏れ出たインク34はインクカートリッジ11に触れずに直ちに保持部本体12に設けられた流出孔25からインクパン15に流れ更に排出口27から廃液部に集積される。

【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
本発明は、例えばインクジェットプリンタにおいてインクカートリッジを保持し、インクカートリッジの交換時に漏れ出したインクによって装置を汚すことの無いインクカートリッジ保持機構に関する。
【背景技術】
【0002】
従来からインクが収容されたインクカートリッジを着脱自在に備え、このインクカートリッジからインクを記録ヘッドに供給して記録媒体に画像を記録するインクジェットプリンタが知られている。
【0003】
通常、インクカートリッジはカートリッジ保持部を介してインクジェットプリンタに対して水平に装着される。しかし、インクの使用が進んで、インクカートリッジ内のインクが少なくなると、インクカートリッジ内のインクと記録ヘッド内のインクとの水頭差が小さくなる。
【0004】
その結果、インクカートリッジからのインクの出が悪くなる。そこで、上記の問題を解決するための技術として、特許文献1が開示されている。
【0005】
特許文献1では、インクの出を良くするために、つまり上記の水頭差を大きくするために、カートリッジ保持部は、それまで水平に保持していたインクカートリッジを鉛直に保持するように自らの姿勢を回動させる。
【先行技術文献】
【特許文献】
【0006】
【特許文献1】特開2007−290388号公報
【発明の概要】
【発明が解決しようとする課題】
【0007】
ここで、図5は、特許文献1に示される従来のカートリッジ保持部のインクカートリッジ装着状態を簡略に示す図である。図5に示すように、カートリッジ保持部1に装着されたインクカートリッジ2は、そのインク供給口3をカートリッジ保持部1のインク受入れ口4に接続されている。
【0008】
インク受入れ口4には、不図示の記録ヘッドにインクを供給するためにチューブ5が連結されている。そして、カートリッジ保持部1は、軸6を中心に図の両方向矢印aの円弧で示すように、水平位置と鉛直位置とに回動する。
【0009】
ところで、インクカートリッジ2を交換するとき、インクカートリッジ2のインク供給口3とカートリッジ保持部1のインク受入れ口4との接離動作によって着脱口近傍に溜まっているインクがカートリッジ保持部1内に垂れ落ちてしまう。
【0010】
そのため、インクカートリッジ2の交換回数、つまりインク供給口3とインク受入れ口4との着脱回数が増えると、カートリッジ保持部1内に垂れ落ちたインクが蓄積する。
【0011】
その結果、図5に示すように、カートリッジ保持部1を水平状態のときに、カートリッジ保持部1内に垂れ落ちて溜まったインク7が底面に拡散し、水平に保持されているインクカートリッジ2の底面2aがインク7で汚れてしまう。
【0012】
また、インクカートリッジ2の底面2aがインク7で汚れてしまうことによって、インクカートリッジ2を交換するときに、ユーザの手を汚してしまう。
そこで、本発明は、インクカートリッジの交換の際にユーザの手がインクで汚れることの無いインクカートリッジ保持機構を提供することを目的とする。
【課題を解決するための手段】
【0013】
上記課題を解決するために、本発明のインクジェットプリンタにおけるインクカートリッジ保持機構は、インクカートリッジを保持する保持部本体と、該保持部本体と一体に組み付けらインクパンと、から成り、保持部本体は、水平位置と鉛直位置とに回動自在であり、インクカートリッジのインク供給口と保持部本体のインク受入れ口との着脱部から漏れ出るインクを保持部本体の外へ流出させるインク流出孔を備え、インクパンは、水平位置にあるときの保持部本体の下面外側に該保持部本体と一体に設けられ、保持部本体の外へ流出したインクを受ける受け部と該受け部を介してインクを外部に排出するインク排出孔を有する、ことを特徴とする。
【発明の効果】
【0014】
本発明は、インクカートリッジの交換の際にユーザの手がインクで汚れることの無いインクカートリッジ保持機構を提供することができる。
【図面の簡単な説明】
【0015】
【図1】本発明の実施形態1に係るインクカートリッジ保持機構の側断面図である。
【図2】(a),(b),(c) は本発明の実施形態2に係るインクカートリッジ保持機構の構成と回動の態様を示す図である。
【図3】(a),(b) は本発明の実施形態3に係るインクカートリッジ保持機構の構成と回動の態様を示す図である。
【図4】(a),(b) は本発明の実施形態4に係るインクカートリッジ保持機構の構成と回動の態様を示す図である。
【図5】従来のカートリッジ保持部のインクカートリッジ装着状態を簡略に示す図である。
【発明を実施するための形態】
【0016】
以下、本発明の実施形態について詳細に説明する。
【0017】
[実施形態1]
図1は、本発明の実施形態1に係るインクカートリッジ保持機構の側断面図である。図1に示す本実施形態のインクカートリッジ保持機構10は、図示しないインクジェットプリンタの本体フレームに回動可能に保持されている。
【0018】
このインクカートリッジ保持機構10は、インクカートリッジ11を保持する保持部本体12と、この保持部本体12のインクカートリッジ保持面13の反対側面14に保持部本体12と一体に組み付けられたインクパン15とで構成されている。
【0019】
保持部本体12には、一方の端部(図1では左方の端部)に立設部16が形成されており、この立設部16にはインク受入れ口17を備えられている。インク受入れ口17には図外のインクサブタンクを介して、又はインクヘッドに直接、インクカートリッジ11のインクを供給するチューブ18が連結されている。
【0020】
また、保持部本体12には、立設部16側の両側端部にそれぞれ一端(図1では右方の端部)が固設された回動腕19が設けられている。但し図1では側断面で示しているため、図面奥行き方向向こう側端部に固設された回動腕19のみを示している。
【0021】
回動腕19の他端(図1では左方の端部)には、連結孔21が形成されている。この連結孔21には支持軸31が挿通されている。支持軸31の両端部は図示しないインクジェットプリンタの本体フレームに支持されている。
【0022】
これにより、保持部本体12は、支持軸31を支点として回動可能なように本体フレームに連結されている。そして、図1に示す水平位置と、図1には図示を省略した鉛直位置とに回動可能に構成されている。
【0023】
この保持部本体12にインクカートリッジ11が装着される際には、インクカートリッジ11のインク供給口22が、保持部本体12の着脱部23において保持部本体12のインク受入れ口17に連結される。
【0024】
また、この保持部本体12には、着脱部23に近接し且つ装着中のインクカートリッジ11の筐体24から離れた位置にインク流出孔25が形成されている。
【0025】
これにより、インクカートリッジ11を交換する際に着脱部23からインクが漏れ出た場合でも、漏れ出たインクは、インクカートリッジ11の筐体24に触れることなく直ちにインク流出孔25から矢印bで示すように保持部本体12の外へ流出する。
【0026】
一方のインクパン15は、上述したように保持部本体12のインクカートリッジ保持面13の反対側面14に保持部本体12と一体に組み付けられている。保持部本体12の反対側面14は、保持部本体12が図1に示すように水平位置にあるときの下面外側となる面である。
【0027】
このインクパン15は、保持部本体12の外へ流出したインクを受ける受け部26と、この受け部26を介してインクを不図示の廃液部に排出するインク排出孔27と、インク排出孔27の中心軸の方向に沿って鉛直に立設された縁部32と、を有する。また、このインクパン15は、保持部本体12が図1に示すように水平位置にあるとき、インク排出孔27が最も低い位置になるように、底面28が傾斜面に形成されている。
【0028】
これにより、インク流出孔25から保持部本体12の外にあるインクパン15の受け部26へ流出したインクは、底面28の傾斜面に沿ってインク排出孔27の在る端部に収集され、矢印cで示すように、インク排出孔27から不図示の廃液部に集積される。
【0029】
このように、着脱部23から漏れ出たインクはインクカートリッジ11の筐体24に触れることなく直ちにインク流出孔25から保持部本体12の外へ流出するので、保持部本体12に保持されているインクカートリッジ11の底面24aがインクで汚れることがない。したがって、ユーザがインクカートリッジを交換するに際して手をインクで汚すことも無くなる。
【0030】
[実施形態2]
図2(a),(b),(c) は、本発明の実施形態2に係るインクカートリッジ保持機構の構成と回動の態様を示す図である。図2(a) は本実施形態のインクカートリッジ保持機構20の上面図を示し、図2(b) はインクカートリッジ保持機構20が水平位置にある側断面図を示し、図2(c)は インクカートリッジ保持機構20が鉛直位置に回動した状態を示す図である。尚、図2(a),(b) に示す本実施形態のインクカートリッジ保持機構20は、インクパンの構成を除いて、他は前述した実施形態1に示した構成と同一である。
【0031】
図2(a)〜(c) に示すように、保持部本体12の立設部16側の両側端部には、回動腕19がその一端を固定して取り付けられている。回動腕19の他端には連結孔21が形成されている。この連結孔21には、支持軸31が挿通されている。
【0032】
支持軸31の両端部は、図示しないインクジェットプリンタの本体フレームに支持されている。これにより、インクカートリッジ保持機構20は、支持軸31を支点として、図2(b) に示す水平位置から、図2(a) の矢印dで示すように回動して、図2(c) に示す鉛直位置に位置を変え、又は図2(c) の鉛直位置から図2(b) の水平位置に位置を変えることができる。
【0033】
本実施形態のインクカートリッジ保持機構20のインクパン15’は、保持部本体12が図2(a) に示す水平位置にあるとき、インク排出孔27の中心軸が鉛直方向を向くように形成されている。
【0034】
インクパン15’には、保持部本体12の外へ流出したインクを受ける受け部26と、この受け部26を介してインクを不図示の廃液部に排出するインク排出孔27と、インク排出孔27の中心軸の方向に沿って鉛直に立設された縁部32と、この縁部32の上部から受け部26の内側方向に曲がる比翼(リブ)33と、を有している。比翼33と縁部32とは、インクの流出がないように、接着あるいは溶着によって固定されている。
【0035】
これにより、インクカートリッジ保持機構20が、図2(b) の水平位置から図2(c) の鉛直位置に変ったとき、縁部32に収集されるインク34が、比翼33と受け部26の底面28との間に溜まって外部に漏れ出ることなく、図2(c) の矢印eで示すように、インク排出孔27から図示しない廃液部に集積される。
【0036】
この実施形態2においても、着脱部23から漏れ出たインクはインクカートリッジ11の筐体24に触れることなく直ちにインク流出孔25から保持部本体12の外へ流出するので、保持部本体12に保持されているインクカートリッジ11の底面24aがインクで汚れることがない。したがって、ユーザがインクカートリッジを交換するに際してインクで手を汚すことも無くなる。また、比翼33を設けることでインクカートリッジ保持機構20を鉛直位置に回動させた際に、インクパン15’内に溜まったインクが漏れ出すことがなくなる。
【0037】
[実施形態3]
図3(a),(b) は、本発明の実施形態3に係るインクカートリッジ保持機構の構成と回動の態様を示す図である。
【0038】
尚、図3(a),(b) に示す本実施形態のインクカートリッジ保持機構30は、インクパンの構成を除いて、他は前述した実施形態1、及び実施形態2 に示した構成と同一である。
【0039】
図3(a),(b) に示すように、本実施形態のインクカートリッジ保持機構30のインクパン15”は、保持部本体12が図3(a) に示す水平位置にあるとき、又は図3(b) に示す鉛直位置にあるときのいずれにおいても、インク排出孔27及び外部に延び出す排出部36は、その中心軸が斜め下方に向くように形成されている。
【0040】
そのため、縁部37は、中心軸の方向に沿って斜め上方に延び出すように形成されている。
【0041】
このインクパン15”の縁部37の斜め上方に延び出す傾斜角θは、水平位置にあるときの水平線38、及び鉛直位置にあるときの鉛直線39に対して、90度よりも小さい角度、好ましくは45度程度まで小さくなるように形成されているのがよい。
【0042】
このように、縁部37が水平線38に対して傾斜角θをもって常に斜め上方に向くように形成されているので、保持部本体12が水平位置にあるときはもちろん、鉛直位置にあるときも、縁部37方向に収集されたインクが縁部37から外部に流れ出すことがない。
【0043】
また、本実施形態のインクパン15”は、一度の成形工程で全体を一体で成形することができるという利点がある。
【0044】
さらに、この実施形態3においても、図3(a) に示す水平位置にあるときに、着脱部23から漏れ出たインクはインクカートリッジ11の筐体24に触れることなく直ちにインク流出孔25から保持部本体12の外へ流出するので、保持部本体12に保持されているインクカートリッジ11の底面24aがインクで汚染されることがない。したがって、ユーザがインクカートリッジを交換するに際して手をインクで汚すことも無くなる。
【0045】
[実施形態4]
図4(a),(b) は、本発明の実施形態4に係るインクカートリッジ保持機構の構成と回動の態様を示す図である。
【0046】
なお、図4(a),(b) に示す本実施形態のインクカートリッジ保持機構40は、インクパンの構成は前述した実施形態1〜3のいずれか1つと同一であり、保持部本体12の構成が異なる。
【0047】
図4(a) に示すように、本実施形態の保持部本体12’の立設部側の両側端部には、それぞれ長さの異なる回動腕41及び回動腕42が、その一端を固定して取り付けられている。インクパン15のインク排出孔27よりも遠い側端部に固定された回動腕41の長さAよりも、インク排出孔27に近い側端部に固定された回動腕42の長さBの方が短く形成されている。
【0048】
回動腕41及び回動腕42の他端には、それぞれ斜め孔43が形成され、この斜め孔43に支持軸44が挿通されている。支持軸44の両端部は図示しないインクジェットプリンタの本体フレームに支持されている。
【0049】
これにより、保持部本体12は、支持軸44を支点として回動可能なように本体フレームに連結されている。そして、支持軸44を支点として、図4(a) に示す水平位置から矢印fで示すように回動して、図4(b) に示す鉛直位置に位置を変え、又は図4(b) の鉛直位置から図4(a) の水平位置に位置を変えることができる。
【0050】
この構成で、インクカートリッジ保持機構40を鉛直位置に立てるまでの状態を更に説明する。図4(b) は図4(a) の矢印gの方向から見た図である。ここでインクカートリッジ保持機構40を鉛直位置に立てるために支持軸44を支点としてインクカートリッジ保持機構40を矢印fで示すように回動させる。そうすると、インクカートリッジ保持機構40全体が鉛直平面内で傾いた状態で立ち上がる。
【0051】
この間、インクカートリッジ保持機構40全体が長さの異なる回動腕41及び回動腕42に支持されていることにより、インクパン15の底面28は、インク排出孔27から遠い位置にある部分が、インク排出孔27に近い位置にある部分よりも常に鉛直方向で高い位置にある。
【0052】
これにより、水平位置から鉛直位置に立ち上がるまでの間に、インクパン15の底面28に溜まったインク34は、あらゆる方向からインク排出口27に向かって集約されるように流れ、インクパン15が鉛直平面位置に立ち上がり終わったときには、底面28に溜まっていたインク34はインク排出口27から既に排出されてしまっている。
【0053】
このように、本実施形態4によれば、インクカートリッジ保持機構が水平位置から鉛直平面内に位置を変更したとき、その位置変更の開始から終了までの間に、インクパンの底面に溜まっていたインクを、迅速にインク排出口からインクパンの外に排出することができる。
【0054】
また、本実施形態4においても、図4(a) に示す水平位置にあるときに、着脱部23から漏れ出たインクは、インクカートリッジ11の筐体24に触れることなく直ちにインク流出孔25から保持部本体12の外へ流出するので、インクカートリッジ11の保持部本体12と接している側面がインクで汚染されることがない。したがって、ユーザがインクカートリッジを交換するに際して手をインクで汚すことも無くなる。
【0055】
尚、本実施形態では、インクカートリッジ保持機構全体を鉛直平面内でインクパンのインク排出口が一番低い位置になるように傾いた状態で立ち上げるために、長さの異なる2本の回動腕を用いているが、これに限ることなく、インクカートリッジ保持機構を鉛直平面に立てたとき、インク排出口が一番低い位置になるように傾いた状態にする構成であれば他の構成でも良い。
【0056】
なお、本発明は、上述した実施形態に限定されるものでなく、実施段階では、その要旨を変更しない範囲で種々変形することが可能である。
【産業上の利用可能性】
【0057】
本発明は、インクカートリッジの筐体側面をインクで汚すことの無いカートリッジ保持部を備えたインクジェットプリンタに利用することができる。
【符号の説明】
【0058】
1 カートリッジ保持部
2 インクカートリッジ
2a 側面
3 インク供給口
4 インク受入れ口
5 チューブ
6 ヒンジ部
7 インク
10 インクカートリッジ保持機構
11 インクカートリッジ
12 保持部本体
13 インクカートリッジ保持面
14 反対側面
15 インクパン
16 立設部
17 インク受入れ口
18 チューブ
19 回動腕
20 インクカートリッジ保持機構
21 連結孔
22 インク供給口
23 着脱部
24 インクカートリッジ筐体
25 インク流出孔
26 受け部
27 インク排出孔
28 底面
30 インクカートリッジ保持機構
31 支持軸
32 縁部
33 比翼
34 インク
36 排出部
37 縁部
38 水平線
39 鉛直線
40 インクカートリッジ保持機構
41、42 回動腕
43 斜め孔
44 支持軸

【特許請求の範囲】
【請求項1】
インクジェットプリンタにおけるインクカートリッジ保持機構であって、
インクカートリッジを保持する保持部本体と、
該保持部本体と一体に組み付けらインクパンと、
から成り、
前記保持部本体は、
水平位置と鉛直位置とに回動自在であり、前記インクカートリッジのインク供給口と前記保持部本体のインク受入れ口との着脱部から漏れ出るインクを前記保持部本体の外へ流出させるインク流出孔を備え、
前記インクパンは、
前記水平位置にあるときの前記保持部本体の下面外側に該保持部本体と一体に設けられ、前記保持部本体の外へ流出した前記インクを受ける受け部と該受け部を介して前記インクを外部に排出するインク排出孔を有する、
ことを特徴とするインクカートリッジ保持機構。
【請求項2】
前記インク流出孔は、前記着脱部に近接し且つ装着中の前記インクカートリッジの筐体から離れた位置に形成されている、ことを特徴とする請求項1記載のインクカートリッジ保持機構。
【請求項3】
前記インクパンは、前記保持部本体が前記水平位置にあるとき、前記インク排出孔が最も低い位置になるように底面が傾斜面に形成されている、ことを特徴とする請求項1記載のインクカートリッジ保持機構。
【請求項4】
前記インクパンは、前記保持部本体が前記水平位置にあるとき、前記インク排出孔の中心軸が鉛直方向を向くよう形成され、更に前記中心軸の方向に沿って鉛直に立設された縁部と、該縁部の上部から前記受け部の内側方向に曲がる比翼と、が形成されていることを特徴とする請求項1記載のインクカートリッジ保持機構。
【請求項5】
前記インクパンは、前記保持部本体が前記水平位置にあるとき又は前記鉛直位置にあるときのいずれにおいても、前記インク排出孔及び外部に延び出す排出部はその中心軸が斜め下方に向いて形成され、前記インク排出孔の排出部とは反対方向に形成された前記受け部の縁部は前記中心軸の方向に沿って斜め上方に延び出して形成される、
ことを特徴とする請求項1記載のインクカートリッジ保持機構。
【請求項6】
前記保持部本体は、その両側端部にそれぞれ一端を固設され他端を回動支点に連結された回動腕を備え、該回動腕のうち前記インク排出孔よりも遠い側端部に固設された前記回動腕の長さよりも、前記インク排出孔に近い側端部に固設された前記回動腕の長さの方が短く形成されている、ことを特徴とする請求項1記載のインクカートリッジ保持機構。

【図1】
image rotate

【図2】
image rotate

【図3】
image rotate

【図4】
image rotate

【図5】
image rotate


【公開番号】特開2011−167981(P2011−167981A)
【公開日】平成23年9月1日(2011.9.1)
【国際特許分類】
【出願番号】特願2010−35103(P2010−35103)
【出願日】平成22年2月19日(2010.2.19)
【出願人】(000000376)オリンパス株式会社 (11,466)
【出願人】(511050985)オルテック株式会社 (24)
【Fターム(参考)】