説明

インクジェットプリントヘッドを作製する方法

【課題】プリントヘッドの改良された表面実装方法を提供する。
【解決手段】表面実装用のインクジェットプリントヘッドを作製する方法は、複数のインク射出素子、および、第1面上に形成された複数の電気接点18を有する基板10を設けることを含み、接点は、インク射出素子に接続されて、素子の選択的な駆動を可能にする。複数のスルーホールが、基板内に形成され、各スルーホールは、基板の対向する面から、基板の厚みを完全に貫通して延びて、第1面上のそれぞれの電気接点18の底面に接する。各スルーホールは、電気メッキによってほぼ完全に導電性材料36で充填される。最後に、さらなる複数の電気接点(はんだマウンド)38が、基板の第2面上に設けられ、各電気接点は、それぞれのスルーホール内の導電性材料と接触する。

【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
本発明は、インクジェットプリントヘッドを作製する方法に関する。
【背景技術】
【0002】
従来のインクジェトプリンタは通常、プリントヘッドのノズルプレート上に設けられた
オリフィスのアレイ内の個々のオリフィスからインクの小滴を射出することによって動作
する。プリントヘッドは、1枚の用紙に対して移動することができるプリントカートリッ
ジの一部を形成し、プリントヘッドと用紙が相対的に移動する時に、特定のオリフィスか
らのタイミング調整された小滴の射出により、文字、画像、および他のグラフィック素材
を、用紙上に印刷することが可能になる。
【0003】
通常の従来のプリントヘッドが、図1〜図5に示され、これらはそれぞれ、従来技術の
インクジェットプリントヘッドの概略平面図、図1のラインII−IIで切り取った、図
1のプリントヘッドの概略断面図、および、図2のラインIII−IIIで切り取った、
図1のプリントヘッドの概略断面図である。プリントヘッドは、その前面、すなわち、図
1では観察者に面し、図2および図3では一番上の面上に、薄膜抵抗を堆積された(de
posited)シリコン基板10上に作製される。以下で説明されるノズルプレート1
4が上に存在するために、抵抗は、図1では見えない。抵抗は、基板内で、1つまたは複
数のインク供給スロット(同様に見えない)に対してアレイで配列され、それぞれの熱式
射出チャンバ内の各抵抗を分離するために、抵抗の周辺の基板上に障壁材料層12が形成
される。障壁層12は、熱式射出チャンバの壁を形成すること、および各チャンバとイン
ク供給スロット間でのインク連通流路を提供すること、の両方のために形成される。こう
して、熱式射出チャンバは、毛管作用によって、インク供給スロットからのインクで満た
され、インク供給スロット自体は、プリントヘッドが最終的にその一部を形成するプリン
トカートリッジ内のインク溜めからインクを供給される。
【0004】
上述した複合組み立て品は通常、たとえば、ニッケルまたはポリイミドのノズルプレー
ト14によってキャッピングされる。ノズルプレートは、射出チャンバに対応し、かつ、
その上に載るオリフィス16のアレイを有し、それによって、各オリフィスがそれぞれの
薄膜抵抗と重なる。そのため、プリントヘッドは、ノズルプレート14によって密閉され
るが、ノズルプレートのオリフィス16を介して、プリントカートリッジからのインクを
流すことができる。示す例において、オリフィス16、したがって、下にある抵抗は、3
つのアレイで配設され、各アレイは、異なる色を含むインク溜めと連通する。
【0005】
薄膜抵抗は、同様に基板10の前面上に堆積し、図1に見られるように、基板10の対
向する縁部に沿って通常は2列で配列する複数の電気端子パッド18に、薄膜導電性トレ
ースによって接続される。これらの端子パッド18は、障壁層12の縁部で露出し、プリ
ントヘッドがプリントカートリッジ上に取り付けられると、端子パッド18は、それぞれ
の片持ちの可撓性梁20(図4および図5)を介して、プリントカートリッジ上に取り付
けられたフレキシブルプリント回路22上の対応するトレースに接続される。基板10に
非常に近いフレキシブルプリント回路22の一部のみが図4および図5に示される。端子
パッド18は通常、アルミニウム−銅合金でできており、可撓性梁20への良好な電気接
続を確保するために金メッキされる。
【0006】
フレキシブルプリント回路22は、プリンタ内部に位置するプリンタ制御回路が、知ら
れている方法で、ソフトウェアの制御下で、個々の抵抗を選択的に駆動することを可能に
する。抵抗は、駆動されると、急速に熱くなり、熱式射出チャンバ内の少量の付近のイン
クを過熱する。過熱されたインク容積は、爆発的蒸発により膨張し、これによって、膨張
した過熱インクの上のインク小滴が、ノズルプレートの関連するオリフィスを介してチャ
ンバから射出される。
【0007】
接合領域内へのインクの進入によるインク不足を避けるために、2列の端子パッド18
は、その関連する可撓性梁20、ならびに、ノズルプレート14およびプリント回路22
の隣接する縁部と共に、UV硬化可能なアクリル接着剤で封止される。この硬化した接着
剤は、ノズルプレート14の高さより上に隆起24を形成し、ノズルプレート14と用紙
(図5の破線で示す)の間の最小距離dをわざと作り出す。
【0008】
上述した典型的なプリントヘッドは通常、大面積シリコンウェハ上の多くの類似するプ
リントヘッドと同時に製造され、大面積シリコンウェハは、製造の後工程(stage)におい
て個々のプリントヘッドダイに分割されるだけである。
【0009】
この基本構成に関する多くの変形が、当業者にはよく知られているであろう。たとえば
、所与のプリントヘッド上のオリフィスとインク射出チャンバのアレイの数は、印刷され
るべき、異なる色のインクの数に応じて変わってもよい。インク供給スロット、プリント
回路、障壁材料、およびノズルプレートの構成は、多くの変形に対して自由であり、それ
らが作られる材料およびその製造方法も自由である。
【0010】
上述した従来のプリントヘッドは一定の欠点を有する。図4および図5に示すように、
接触パッド18およびフレキシブル回路板22の間の接続は通常、基板の前面で行われる
。実際には、これは、フレキシブル回路22がプリントカートリッジ本体にくっつけられ
る前に、プリントヘッドがフレキシブル回路22にくっつけられなければならないことを
意味する。この組み立て品のリワークは非常に難しい。さらに、隆起24は、ノズルプレ
ートと用紙の間の隙間に侵入するが、封止材−用紙間の干渉のリスクを減らすために、そ
の間隔を増加させることが必要である。この間隔の増加によって、用紙に対するインクの
飛翔経路誤差は増加し、プリント品質は低下する。プリントヘッドアレイの場合、全ての
相互接続は、プリントヘッドのノズル側で行われ、それに続いて、封止が行われる。こう
したプリントヘッドアレイは、ある割合の不良プリントヘッドを含むことになる可能性が
あり、封止されたアレイのリワークは非常に難しい。
【0011】
米国特許出願第US2003/0082851A1号は、ダイ内のバイアホールを通し
て直立導電性ポストを基板上に挿入し、ポストの上端にはんだビーズを塗布することによ
って、基板にプリントヘッドダイを取り付ける方法を記載する。これは、ポストとバイア
ホールとの精密な位置合わせを必要とする複雑で費用のかかる方法である。上述の米国特
許出願に記載される別の方法では、その内壁に導電性メッキが施される、ダイのバイアホ
ールを使用する。この場合、斜めの導電性キャップが、バイアホールの対応する斜めの上
端に付勢され、ばねが付勢され、バイアホールの下端と接触するようにされる。これもま
た、複雑で、費用のかかる方法である。
【0012】
したがって、インクジェットプリントヘッドを作製する改良された方法を提供すること
が本発明の目的であり、少なくとも一部の実施形態において、先に説明した欠点のうちの
少なくとも一部を、回避するか、または、緩和することができる。
【0013】
[発明の開示]
本発明は、インクジェットプリントヘッドを作製する方法であって、
第1および第2の対向する面を有する基板を設けること、
基板の第1面上に複数の電気接点を形成すること、
基板に複数のスルーホールを形成することであって、それぞれのスルーホールは、第1
面上のそれぞれの電気接点の底面に接するように、基板の第2面から延びる、形成するこ
と、および、
それぞれのスルーホールを導電性材料で実質的に充填することを含むインクジェットプ
リントヘッドを作製する方法を提供する。
【0014】
本発明は、プリントヘッドをプリントカートリッジ本体に取り付けるのに片持ちの可撓
性梁を必要とせず、その結果、プリントヘッドを、製造プロセスにおける最終ステップの
うちの1つとして、カートリッジ本体に取り付けることができるという利点を有する。同
様に、接触パッドは、金メッキされる必要がなく、プリントカートリッジ本体に取り付け
られると、使用される任意の封止材は、ノズルの高さを超えて延びる必要がほとんどない
。しかしながら、本発明は、任意特定の実施形態においてそれが望まれる場合、これらの
利点の任意のものまたは全てを利用する必要がない。
【0015】
本明細書で用いる、「インクジェット」、「インク供給スロット」という用語、および
関連する用語は、射出されるべき液体がインクであるデバイスに本発明を限定するものと
して解釈されるべきではない。用語は、熱式、ピエゾ式、または他の方式による射出によ
って、プリントヘッドから表面上に液体を印刷する、この一般的な技術についての簡略表
現であり、1つの用途はインクの印刷であるが、本発明は、他の液体、たとえば、小型電
気回路において導体および抵抗を形成することを意図される液体、を同様な方法で堆積さ
せるプリントヘッドにも適用可能であると思われる。
【0016】
さらに、本明細書および特許請求項で述べる方法ステップを、必然的に示唆されない限
り、述べた順序で実施する必要はない。
【0017】
図面は一定の比率に応じていないが、種々の図で、同じ部品は同じ参照数字が与えられ
た。さらに、図2、図5、図11、および図12においてプリントヘッドの内部の細部、
および、図12においてカートリッジ本体(通常、こうした断面図に見られる)は、図面
を複雑にし過ぎないように省略されている。
【0018】
[好ましい実施形態の説明]
ここで、図6〜図10を参照して述べられる本発明の実施形態において、図は簡単のた
めに単一プリントヘッドダイを示す。しかしながら、ダイは、実際には、多数のこうした
ダイを含む大面積ウェハの非分割部品として処理され、図に示すプリントヘッドダイに対
して実施されるプロセスステップへの言及は、ウェハが最後にはその個々のプリントヘッ
ドに再分割されるまでに、ウェハのプリントヘッドダイ領域全てに対して同時に実施され
るプロセスステップのことを言うものと理解されるであろう。
【0019】
本発明の実施形態によるプリントヘッドを製造する第1ステップは、先に述べたように
、薄膜加熱抵抗のアレイ、2列の接触パッド18、およびそれらと接続する薄膜導電性ト
レースを敷設するために、従来の方法で基板の前面を処理することである。しかしながら
、上述した従来のパッドと違って、アルミニウム−銅の接触パッド18を金メッキするこ
とは必要ではない。この工程(stage)において、接触パッドの列18のうちの1つの断面
は、障壁層12もノズルプレート14もまだ塗布されていなくても、図3のように見える

【0020】
ここで、たとえば、「A Method of making an Inkjet Printhead」(HP Ref:PD No.
200315479 Attorney Ref:pg10147ie00)という名称の本発明者等の同時係属中の出願に
記載される、ポリビニルアルコール(PVA)または水溶性除去可能ゾルゲルなどの保護
材料のブランク層25が基板の前面全体にわたって塗布され、接触パッド18を含む薄膜
回路を全て覆う(図6)。保護層25は、その後、ソフトベークされる。
【0021】
その後、約50ミクロンの直径を有するブラインドスルーホール26が、シリコン基板
10を通して穿孔され、各スルーホール26は、基板の前面上のそれぞれのアルミニウム
−銅の接触パッド18の底面に接するように、基板の後面から、基板の厚みを完全に貫通
するように延びる。スルーホール26は、深い反応性イオンエッチング、ウェットエッチ
ング、または、組み合わせ式レーザ−ウェットエッチプロセスのいずれかを用いて形成さ
れ、これらの技法は当業者にはよく知られている。
【0022】
スルーホール26の内壁は、ここで、スルーホールの表面をライニングするために、直
接金属化処理を用いて金属化される。これは、最初に、塩化パラジウム溶液の浴にウェハ
を浸漬することによって内壁上にパラジウムのシード層を作成し、その後、塩化第1スズ
(Sn2+)の溶液によってパラジウムを還元し、反応
Pd+2+Sn+2→Pd+Sn+4
によってシリコン表面上に堆積する金属パラジウムにすることによって達成されてもよい

【0023】
ここで、ウェハを無電解銅の浴に浸漬することによって、銅の薄層がシリコン表面上に
成長し、それによって、パラジウムサイトが、銅を還元して金属にするための触媒として
働く。
CuSO4+2HCHO+4NaOH→Cu+2HCO2Na+H2+2H2O+Na2SO4
【0024】
金属化もまた、基板の後面をコーティングするが、この金属化は、導電性金属をスルー
ホール26の内壁上にのみ残すために、後面を研磨することによって除去される。その後
、標準的な、光イメージング、露光、および現像技法を用いて、保護層25は、薄膜抵抗
および導電性トレースの上には残しながら、接触パッド18上からは選択的に除去される
。結果は図7に示される。図6のように、図7〜図10は、接触パッド18の列に沿って
切り取った、すなわち、図2のラインIII−IIIに対応する垂直断面であり、したが
って、図7の基板上に残る保護層26などの、断面の後ろの細部は示さないことが理解さ
れるであろう。
【0025】
その後、ウェハサイズのバスバー28が接触パッド18全てに接続される(図8)。バ
スバーは、ウェハプローバと構成が類似しており、個々のばねで正常位置に止められた(
spring-loaded)接点30が、パッド18のそれぞれと電気接触する。バスバー28はD
C整流器32の負端子に接続され、整流器32の正端子は陽極34に接続される。バスバ
ーは、陰極性電位をパッド18に与えるため、コーティングしたスルーホール26内で電
解メッキが起こることを可能にする。
【0026】
ウェハ組み立て品は、Schlotter社のシアン化銅電解溶液などの市販の銅電解メッキ溶
液に浸漬され、スルーホール26は、約2A/平方デシメートルの電流密度で銅によって
電気メッキされる。穴は、1分当たり約0.9ミクロンの銅で電気メッキされ、50ミク
ロンの穴が約25分で銅によって完全に充填されるであろう。無電解メッキする代替の方
法は、比較すると、非常にゆっくりであり、肉盛性の高い(high-build)無電解銅は、0.
07ミクロン/分よりはるかに速いレートで銅を堆積することができず、50ミクロンの
穴を充填するのに、ウェハ当たり約6時間を必要とする。
【0027】
メッキされたプリントヘッドは図9に示され、各スルーホール26は、ほぼ完全に銅3
6で充填されて、それぞれの接触パッド18の底面とTに似た接合を形成するのが見られ
る。基板と接触パッドを貫通して機械加工し、その後、その内壁上のみをメッキするスル
ーホールと比較すると、T接合は、接触面積が大きいために、薄膜接触パッドに対するス
ルーホール導体の接合強度に優れている。図9の例において、スルーホールの直径は約5
0ミクロンであり、アルミニウム−銅の接触パッドの厚さは約0.5ミクロンである。
【0028】
電気メッキが終了した後、はんだマウンド38が、基板の後面に塗布され(図10)そ
れぞれのはんだマウンドは、それぞれのスルーホール26内の銅36と接触する。ここで
、保護皮膜25の残りが、基板の前面から除去されて、薄膜加熱抵抗および導電性トレー
スがむき出しにされる。最後に、障壁層12、ノズルプレート14、およびインク供給ス
ロット(図示せず)が、当業者に知られている、導入部で概説した従来の方法で形成され
てもよい。
【0029】
ここで、個々のプリントヘッドダイは、プリントヘッドダイが形成されているウェハか
ら分離される。最終の個々のプリントヘッドダイが図11(図10のラインX−Xで切り
取った断面に対応する)に示される。
【0030】
ここで、プリントヘッドは、適当な基板、たとえば、カートリッジ本体40(図12)
上に表面実装できるようになる。図12において、カートリッジ本体40は、フレキシブ
ルプリント回路22をすでに取り付けられており、プリントヘッド上のはんだマウンド3
8は、可撓性梁20を必要とすることなく、プリント回路上の導電性トラックのセットに
直接接続される。封止材24がやはり使用される。しかし、封止材24は、接触パッド1
8を覆い、障壁層12およびノズルプレート14の縁部まで延びるが、ノズルプレート1
4を大幅に超えて延びることがない。図11および図12に見られるように、障壁層12
は、接触パッド18を覆わない。通常、こうしたパッドは、従来のプリントヘッドのそれ
ぞれの可撓性梁(flex beams)に接合するため、これは従来的である。しかしながら、本実施形態において、接続が、はんだマウンド(solder mounds)38を介して、基板10の後面から行われるため、図12の破線で示すように、障壁層12がパッド18を覆うようにすることが可能である。図示しないが、本体40は、従来の方法で、カートリッジ本体のインク溜めからインクをプリントヘッドに供給するための、基板10内のインク供給スロットと流体連通する孔を有する。
【0031】
個々のプリントヘッドを個々のカートリッジ本体に取り付ける代わりに、上記方法によ
って作製されたプリントヘッドのアレイ100を回路板102上に表面実装してもよい(
図13)。プリントヘッド/プリントヘッドアレイの試験が終了した後、不良プリントヘ
ッドは、アレイから不良プリントヘッドのはんだを吸い取ることによって容易に除去され
ることができる。従来の技術では、これは非常に困難であった。
【0032】
本発明は、本明細書で述べた実施形態に限定されず、本発明の範囲から逸脱することな
く修正または変更されてもよい。
【図面の簡単な説明】
【0033】
【図1】従来技術のインクジェットプリントヘッドの概略平面図である。
【図2】図1のラインII−IIで切り取った図1のプリントヘッドの概略断面図である。
【図3】図2のラインIII−IIIで切り取った図1のプリントヘッドの概略断面図である。
【図4】フレキシブルプリント回路にくっつけられた、図1のプリントヘッドの概略平面図である。
【図5】図2の、くっつけられたプリントヘッドの概略断面図である。
【図6】本発明の一実施形態に従って、プリントヘッドを作製する連続するステップの1つを示す図である。
【図7】本発明の実施形態に従って、プリントヘッドを作製する連続するステップの1つを示す図である。
【図8】本発明の実施形態に従って、プリントヘッドを作製する連続するステップの1つを示す図である。
【図9】本発明の実施形態に従って、プリントヘッドを作製する連続するステップの1つを示す図である。
【図10】本発明の実施形態に従って、プリントヘッドを作製する連続するステップの1つを示す図である。
【図11】本発明の実施形態に従って、プリントヘッドを作製する連続するステップの1つを示す図である。
【図12】図11のプリントヘッドを組み込むプリントカートリッジの概略断面図である。
【図13】回路板上に表面実装された、図11のプリントヘッドアレイの図である。

【特許請求の範囲】
【請求項1】
インクジェットプリントヘッドを作製する方法であって、
第1および第2の対向する面を有する基板を設けること、
前記基板の前記第1面上に複数の電気接点を形成すること、
前記基板に複数のスルーホールを形成することであって、それぞれの前記スルーホール
は、前記第1面上のそれぞれの前記電気接点の底面に接するように、前記基板の前記第2
面から延びる、形成すること、および、
それぞれの前記スルーホールを導電性材料で実質的に充填することを含む、インクジェ
ットプリントヘッドを作製する方法。
【請求項2】
複数のインク射出素子を形成するステップをさらに含み、前記接点は、前記素子の選択
的な駆動を可能にするように前記インク射出素子に接続される請求項1に記載のインクジ
ェットプリントヘッドを作製する方法。
【請求項3】
前記基板の前記第2面上にさらなる複数の電気接点を設けるステップをさらに含み、そ
れぞれの前記電気接点は、それぞれの前記スルーホール内の導電性材料と接触する請求項
1または2に記載のインクジェットプリントヘッドを作製する方法。
【請求項4】
前記導電性材料は銅である請求項1、2、または3に記載のインクジェットプリントヘ
ッドを作製する方法。
【請求項5】
前記スルーホールは電気メッキで充填される請求項1から4のいずれか1項に記載のイ
ンクジェットプリントヘッドを作製する方法。
【請求項6】
前記さらなる電気接点ははんだマウンドである請求項3、4、または5に記載のインク
ジェットプリントヘッドを作製する方法。
【請求項7】
前記インク射出素子は、複数のインク射出チャンバおよび関連するインクジェットノズ
ルを画定する、前記第1基板面上の構造を含む請求項2から6のいずれか1項に記載のイ
ンクジェットプリントヘッドを作製する方法。
【請求項8】
前記第1電気接点は、前記構造の縁部を越えて露出する請求項7に記載のインクジェッ
トプリントヘッドを作製する方法。
【請求項9】
前記第1電気接点は前記構造で覆われる請求項7に記載のインクジェットプリントヘッ
ドを作製する方法。
【請求項10】
前記プリントヘッドは、前記基板上に略同時に形成されるような複数のプリントヘッド
のうちの1つであり、方法は、前記基板を個々のプリントヘッドに分割することをさらに
含む請求項1から9のいずれか1項に記載のインクジェットプリントヘッドを作製する方
法。
【請求項11】
請求項1から10のいずれか1項に記載の方法によって作製されるプリントヘッド。
【請求項12】
印刷デバイスであって、
導電性トラックのセットを搭載する本体と、
前記さらなる電気接点を、前記導電性トラックと直接電気接触させて、前記本体上に表
面実装される、請求項3に記載の方法によって作製されるプリントヘッドとを備える印刷
デバイス。
【請求項13】
前記本体は、前記プリントヘッド用のインク供給源を収容するプリントカートリッジ本
体である請求項12に記載の印刷デバイス。
【請求項14】
前記第1電気接点は、前記構造の縁部へ延びるが、前記構造の上にはほとんどない封止
材によって覆われる請求項13に記載の印刷デバイス。
【請求項15】
前記本体は、複数の前記プリントヘッドが表面実装される回路板である請求項12に記
載の印刷デバイス。
【請求項16】
請求項12、13、14、または15に記載の印刷デバイスを含むインクジェットプリ
ンタ。
【請求項17】
インクジェットプリントヘッドであって、
第1および第2の対向する面を有する基板と、
前記基板の前記第1面上の複数の電気接点と、
前記基板の複数のスルーホールであって、それぞれが、前記第1面上のそれぞれの前記
電気接点の底面に接するように、前記基板の前記第2面から延びる、複数のスルーホール
と、
それぞれの前記スルーホールを実質的に充填する導電性材料とを備えるインクジェット
プリントヘッド。

【図1】
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【図2】
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【図3】
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【図4】
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【図5】
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【図6】
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【図7】
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【図8】
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【図9】
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【図10】
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【図11】
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【図12】
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【図13】
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【公開番号】特開2009−107348(P2009−107348A)
【公開日】平成21年5月21日(2009.5.21)
【国際特許分類】
【出願番号】特願2008−324055(P2008−324055)
【出願日】平成20年12月19日(2008.12.19)
【分割の表示】特願2005−23664(P2005−23664)の分割
【原出願日】平成17年1月31日(2005.1.31)
【出願人】(503003854)ヒューレット−パッカード デベロップメント カンパニー エル.ピー. (1,145)
【Fターム(参考)】