説明

インクジェット記録ヘッド

【課題】 複数の吐出口列間あるいは吐出口列内の温度格差に起因する画像の濃度ムラを低減する記録の高速化・高密度化によるヘッドの昇温を抑制する。
【解決手段】 本発明のインクジェット記録ヘッドは、記録素子基板21を支持する支持板10の熱抵抗を、複数のインク供給路111に挟まれる領域と、他の領域と、で異ならせる。

【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
本発明は、インクを吐出して記録動作を行うインクジェット記録ヘッドに関する。
【背景技術】
【0002】
インクジェット記録装置は、インクジェット記録ヘッドの吐出口からインクを吐出し、記録媒体に付着させて画像記録を行うものであり、高精細な画像を高速で記録することができる。
【0003】
近年、1つの記録素子基板に形成される吐出口列の長尺化、多列化によって、より低コストかつ省スペースでのカラー画像記録が可能になってきている。
【0004】
このようなインクジェット記録へッドとして、図4に、多数の吐出口列を備えた記録素子基板21〜26を1つの支持板10上に千鳥状に複数配列し、記録媒体の全幅に相当する吐出口列を形成した、フルライン型インクジェット記録ヘッドを示す。
【0005】
図4のインクジェット記録へッドは、8列の吐出口列5を備えた6枚の記録素子基板21〜26が支持板10の固定面11に千鳥配列で接着固定されている。記録の実行に伴って記録素子基板21〜26に発生する熱は、支持板10を介して外部へ放熱される。
【0006】
記録媒体は、図4の左側から右に向かって不図示の搬送手段によって、固定面11に対して対面しつつ、記録素子基板21〜26の吐出口列5に対して直交する方向に搬送される。記録媒体が記録ヘッド直下を通過する際に、まず奇数列の記録素子基板21,23,25の各吐出口列からインク滴が吐出されて記録媒体上にドットを形成する。次いで、その隙間を補完するように偶数列の記録素子基板22,24,26の各吐出口列からインク滴が吐出されて記録媒体上にドットを形成する。このような同動作を繰り返すことにより、画記録が実行されていく。
【0007】
図5は、図4の支持板10をその反対側の面から見た図である。インク供給路111〜114、121〜124、131〜134、141〜144、151〜154、161〜164を経て、それぞれ対応する記録素子基板21〜26へ、不図示のインクタンクからインクが供給される。8列の吐出口列は、1つのインク供給口の両側に1列ずつ配置されているので、1つの記録素子基板当たり、4つのインク供給路が設けられている。
【0008】
図6は、記録素子基板21を説明する模式図である。図6(a)は吐出口列が配された側を見た平面図であり、図6(b)は図6(a)のA−A断面図であり、図6(c)は図6(a)のB−B断面図である。
【0009】
記録素子基板21には8列の吐出口列51〜58が形成され、吐出口列51、52は対を成してインク供給口41を共有し、支持板10に設けられたインク供給路111を通じてインクが供給される。他の吐出口列53〜58に関しても同様である。吐出口列51〜58に供給されたインクは、ヒータ61〜68に印加されるパルス信号によって発する熱エネルギーを受けて、吐出口から吐出される。
【0010】
不図示の記録媒体は吐出口列58側から搬送され、記録媒体上に吐出口列58〜51の順にインク滴を重ね打ちして記録画像が形成される。
他の記録素子基板22〜26に関しても同様である。
【特許文献1】特開2003−305853号公報
【発明の開示】
【発明が解決しようとする課題】
【0011】
このような構造のインクジェット記録ヘッドの場合、支持板10のインク供給路間の仕切り部171〜173に熱がこもり易く、高負荷の記録を長時間実行する際に、記録素子基板の温度の均熱化の妨げになる恐れがある。
【0012】
具体的には、ヒータ62、63からの熱はインク供給口41と42の間に拡散して仕切り部171に伝わるが、支持板10よりも遥かに熱伝導率が低いインクで満たされたインク供給路111が断熱壁となり、支持板10の端部への放熱の妨げとなってしまう。ここで、熱伝導率としては、支持板10がアルミナ(Al)製の場合には32W/mK、インクは0.68W/mK程度である。そのため、仕切り部171の熱はインク供給路111の両端を迂回するしかなく、ヒータ62、63から支持板10端部への熱伝達経路が高熱抵抗化し、その分、吐出口列52、53の過剰な昇温を招いてしまう。このことは、他の吐出口列54、55及び吐出口列56、57に関しても同様である。
【0013】
これに対して、ヒータ61と68とによって発生した熱は、インク供給路111〜114に遮られることなく記録素子基板21の長辺側端部から直接支持板10に伝熱され、最短経路で支持板10から放熱される。そのため、吐出口列51、58は吐出口列52〜57よりも昇温が抑えられ、吐出口列間での温度格差が発生する。
【0014】
また、吐出口列51〜58のそれぞれの端部付近のヒータによって発生した熱は、記録素子基板21の短辺側端部から直接支持板10に伝わる。そのため、吐出口列端部は、その中央部に比べて昇温が抑えられるという現象により、同じ吐出口列内においても温度格差が発生する。
【0015】
一般に、記録素子基板が高温になるほどインク吐出量は増大するため、記録素子基板内で温度格差が生じると、吐出口が異なると、そこから吐出されるインクの吐出量にも差が生じてしまう。従って、上述したような吐出口列間あるいは吐出口列内に温度格差が発生すると、画像の濃度ムラの原因となって画像品位に悪影響を及ぼしてしまうという問題があった。
【0016】
そこで本発明の目的は、複数の吐出口列を備えた記録素子基板の均熱特性を改善して、吐出口列間あるいは吐出口列内の温度格差に起因する画像の濃度ムラを低減するインクジェット記録ヘッドを提供することにある。
【課題を解決するための手段】
【0017】
上述の目的を達成する本発明は、インクを吐出するための吐出口列を複数有し、当該吐出口列が配された面とは反対側の面に、前記複数の吐出口列へインクを供給するインク供給口が複数形成された記録素子基板と、前記複数のインク供給口にインクを供給するインク供給路を前記記録素子基板に対応して備え、前記記録素子基板を支持する支持板と、を備えたインクジェット記録ヘッドにおいて、前記支持板の前記インク供給路の間の仕切り部を当該支持板の他の部位よりも熱伝導率の高い材料で構成したことを特徴とする。
【0018】
また、他の本発明は、インクを吐出するための吐出口列を複数有し、当該吐出口列が配された面とは反対側の面に、前記複数の吐出口列へインクを供給するインク供給口が複数形成された記録素子基板と、前記複数のインク供給口にインクを供給するインク供給路を前記記録素子基板に対応して備え、前記記録素子基板を支持する支持板と、を備えたインクジェット記録ヘッドにおいて、前記記録素子基板を前記支持板に固定する固定面における前記支持板の側の、前記複数のインク供給路の間の仕切り部以外の部位に、前記固定面に対して前記記録素子基板から離間する方向に溝を形成し、前記記録素子基板を前記固定面へ固定する際に、該溝部に高熱抵抗層を形成する接着剤を充填することを特徴とする。
【発明の効果】
【0019】
本発明によれば、吐出口列間あるいは吐出口列内の温度格差に起因する画像の濃度ムラを低減するインクジェット記録ヘッドを提供することができる。
【発明を実施するための最良の形態】
【0020】
以下に、本発明の各実施形態に係るインクジェット記録へッドついて、図面を用いて説明する。このインクジェット記録へッドは、複数の吐出口を備えた記録素子基板を支持板で支持した構成を基本とする。記録素子基板は、インクを吐出するための吐出口列を複数有し、その吐出口列が配された面とは反対側の面に、複数の吐出口列へインクを供給するインク供給口が複数形成されている。また、支持板は、記録素子基板と、複数のインク供給口にインクを供給するインク供給路を記録素子基板に対応して備えて記録素子基板を支持するものである。
【0021】
(第1の実施形態)
図1は、本発明の第1の実施形態に係るインクジェット記録ヘッドの支持板10に接着固定された記録素子基板21を説明する図である。図1(a)は吐出口列が配された側を見た平面図であり、図1(b)は図1(a)のA−A断面図であり、図1(c)は図1(a)のB−B断面図である。インクジェット記録ヘッドの基本的な外願構成は、図4及び図5に示したものと同様である。記録素子基板の個数と配列は、図4に示したような形態に限られず、3列であっても構わないし、1個のみのシリアル型記録ヘッドであっても構わない。
【0022】
図1において、記録素子基板21には8列の吐出口列51〜58がインク供給側と反対の面に形成されている。吐出口列51、52は対をなしてインク供給口41を共有し、支持板10に設けられたインク供給路111を通じてインクが供給される。他の吐出口列に関しても同様である。吐出口列51〜58に供給されたインクは、ヒータ61〜68に印加されるパルス信号によって発する熱エネルギーにより、吐出口から吐出される。
【0023】
隣接するインク供給路111〜114に挟まれた領域にある支持板10の仕切り部171〜173は、支持板10のインク供給路111〜114に挟まれた領域以外の部位よりも熱伝導率の高い材料で構成される。例えば、アルミナ(Al、熱伝導率:32W/mK)製の支持板10を、仕切り部171〜173のみを窒化アルミ(AlN、熱伝導率:170W/mK)やシリコンカーバイト(SiC、熱伝導率:220W/mK)等の高熱伝導性のセラミック材で形成する。
【0024】
一方、記録素子基板21を支持板10へ固定する固定面11は、記録素子基板21と仕切り部171〜173との固定部71〜73を有している。本実施形態では、さらに、記録素子基板21または支持板10の少なくとも一方側の固定部以外の部位に、当該部位が配された部材(記録素子基板または支持板の一方)の熱伝導率よりも低い熱伝導率の材料で高熱抵抗層81が形成されている。高熱抵抗層81は、例えばシリコン(Si、熱伝導率:148W/mK)で形成された記録素子基板21の接着面に酸化シリコン層81(SiO、熱伝導率:3W/mK)を、マスキング処理を施して酸素イオンの打ち込みによる表面改質処理により形成される。その他には、真空蒸着処理で形成することもできる。高熱抵抗層81は、また、吐出口列51〜58の両端部を取り囲むように形成されている。
【0025】
本実施形態の記録へッドを用いて記録を実行すると、ヒータ62、63によって発生した熱はインク供給口41と42の間に拡散して接着部71を介して仕切り部171に伝わり、支持板10の他の部分よりも熱伝導率が高い仕切り部171内部を速やかに拡散する。ヒータ64〜67によって発生する熱に関しても同様に仕切り部172、173に伝わって、支持板10内部を速やかに拡散、放熱される。
【0026】
これに対してヒータ61と68によって発生した熱は、支持板10に伝わる前に、高熱抵抗層81によって熱伝達が抑えられてしまう。吐出口列51〜58両端部付近のヒータによって発生した熱に関しても、同様に支持板10に伝わる前に高熱抵抗層81によって熱伝達が抑制される。
【0027】
本実施形態では、さらに、図2のように、列状に配された記録素子基板21、23、25の配列方向の両側、及び同じく列状に配された記録素子基板22、24、26の配列方向の両側に沿って、ヒートパイプ31、32、33が支持板10の内部に配されている。その後のヒートパイプ等への放熱部までの熱伝達経路の熱抵抗は、仕切り部171〜173からのほうが他の箇所からよりも高くなるので、高熱抵抗層81の厚みと吐出口列端部を取り囲む量を調節することができる。これにより、ヒータ62〜67とヒータ61、68から放熱部までの全体の熱抵抗を揃えることができる。
【0028】
以上、本実施形態によると、吐出口列51〜58近辺の記録素子基板の部位の温度を吐出口列端部まで含めて均一にすることができる。これにより、複数の吐出口列を備えた記録素子基板における画像の濃度ムラを解消して画像品位を向上させることができる。
【0029】
なお、支持板10の仕切り部171〜173を他の部分よりも熱伝導率の高い材料で構成することと、記録素子基板21の接着面側に高熱抵抗層81を設けることと、のどちらか一方のみを実施するだけでも一定の効果を得ることができる。
【0030】
また、記録素子基板21の長辺および短辺を短縮して高熱抵抗層81の支持板10との接着部面積を減らすことによって接着部の熱抵抗を高めることも可能である。しかしながら、支持板10に対する記録素子基板21の位置決め誤差の許容限界と接着強度限界の関係上、接着部面積の縮小にはリスクが伴う。そのため、接着部の熱抵抗を高めるには高熱抵抗層81の厚みを増すことで対処するのが望ましい。
【0031】
(第2の実施形態)
図3は、本発明の第2の実施形態に係るインクジェット記録ヘッドの支持板10に接着固定された記録素子基板21を説明する図である。図3(a)は吐出口列が配された側を見た平面図であり、図3(b)は図3(a)のA−A断面図であり、図3(c)は図3(a)のB−B断面図である。インクジェット記録ヘッドの基本的な外願構成は、図4及び図5に示したものと同様である。記録素子基板の個数と配列は、図4に示したような形態に限られず、3列であっても構わないし、1個のみのシリアル型記録ヘッドであっても構わない。
【0032】
また、本実施形態では、記録素子基板21の接着面に、高熱抵抗層の代わりに溝82を設け、それ以外の構成は、支持板10の仕切り部171〜173を他の部分と同じ材料で構成した。具体的には、記録素子基板21を支持板10に固定する固定面11における支持板10の側の、複数のインク供給路111〜114の間の仕切り部以外の部位に、固定面に対して記録素子基板21から離間する方向に溝82を形成する。そして、記録素子基板21を固定面10へ固定する際に、溝部82に高熱抵抗層を形成する接着剤を充填している。その他の構成は、上述の第1の実施形態と同様の構成である。
【0033】
図3において、記録素子基板21の支持板10との接着面における、仕切り部171〜173との接着部71〜73以外の箇所には、他の部分よりも一段下がった溝82が形成されている。溝82は吐出口列51〜58の両端部を取り囲むように、インク供給口間に若干入り込んで形成されている。溝82は、フォトリソグラフィによるマスキングを施したエッチング処理等によって形成される。
【0034】
溝82には、記録素子基板21を支持板10に接着固定する際に、接着剤が流れ込む。溝82に流れ込んだ接着剤がインク供給路内部やヘッドチップ周辺にはみ出さない様、溝82の縁は全て記録素子基板の接着面と同一高さとなっている。硬化後の接着剤は、シリコン(Si、熱伝導率:148W/mK)等で形成された記録素子基板21に対して、熱伝導率が例えば1.0W/mKと極めて低い。そのため、溝82に溜まった接着剤は、高熱抵抗層として機能する。
【0035】
このように構成された記録素子基板21において記録を実行すると、ヒータ62、63によって発生した熱はインク供給口41と42の間に拡散して接着部71を介して仕切り部171に伝わる。ヒータ64〜67によって発生する熱に関しても、同様に仕切り部172、173に伝わって内部を拡散する。
【0036】
これに対して、ヒータ61と68によって発生した熱は、溝82の縁からは直接記録素子基板10に熱が伝わるが、溝82の接着層が熱伝達の障壁となるため、平均化された熱抵抗は結局高くなってしまい、トータルとして支持板10への熱伝達が抑えられてしまう。吐出口列51〜58両端部付近のヒータによって発生した熱に関しても、同様に溝82の接着層が障壁となって支持板10への熱伝達が抑制される。
【0037】
その後のヒートパイプ等への放熱部までの熱伝達経路の熱抵抗は、仕切り部171〜173からのほうが他の箇所からよりも高くなる。そこで、溝82の深さとインク供給口間に記録素子基板の表面方向に延在する長さとを調節することで、ヒータ62〜67とヒータ61、68から放熱部までの全体の熱抵抗を揃えることができる。
【0038】
以上、本実施形態によると、吐出口列51〜58近辺の記録素子基板の部位の温度を吐出口列端部まで含めて均一にすることができる。これにより、複数の吐出口列を備えた記録素子基板における画像の濃度ムラを解消して画像品位を向上させることができる。
【0039】
なお、本実施形態では、溝82は記録素子基板の接着面に設けたが、同等のものを支持板10の接着面側に設けても構わない。その場合の溝は、切削加工の他に、放電加工や型成型によって形成することができる。
【図面の簡単な説明】
【0040】
【図1】本発明の第1の実施形態に係るインクジェット記録ヘッドの記録素子基板を説明する図である。
【図2】図1の記録素子基板の斜視図である。
【図3】本発明の第2の実施形態に係るインクジェット記録ヘッドの記録素子基板を説明する図である。
【図4】従来例のインクジェット記録へッドを説明する斜視図である。
【図5】図4の支持板をその反対側の面から見た図である。
【図6】図4の記録素子基板を説明する模式図である。
【符号の説明】
【0041】
10 支持板
21〜26 記録素子基板
31〜33 ヒートパイプ
41〜44 インク供給口
51〜58 吐出口列
61〜68 ヒータ
71〜73 インク供給口間接着部
81 高熱抵抗層
82 溝
111〜164 インク供給路

【特許請求の範囲】
【請求項1】
インクを吐出するための吐出口列を複数有し、当該吐出口列が配された面とは反対側の面に、前記複数の吐出口列へインクを供給するインク供給口が複数形成された記録素子基板と、
前記複数のインク供給口にインクを供給するインク供給路を前記記録素子基板に対応して備え、前記記録素子基板を支持する支持板と、
を備えたインクジェット記録ヘッドにおいて、
前記支持板の前記インク供給路の間の仕切り部を当該支持板の他の部位よりも熱伝導率の高い材料で構成したことを特徴とするインクジェット記録ヘッド。
【請求項2】
前記記録素子基板を前記支持板へ固定する固定面における、前記記録素子基板または前記支持板の少なくとも一方側の、前記記録素子基板と前記仕切り部との固定部以外の部位に、当該部位が配された記録素子基板または支持板の一方の熱伝導率よりも低い熱伝導率の材料の高熱抵抗層が形成されていることを特徴とする請求項1に記載のインクジェット記録ヘッド。
【請求項3】
前記記録素子基板は前記支持板に複数の列状に配され、各列の両側に前記記録素子基板の列方向に沿って、前記支持板の内部にヒートパイプが延在していることを特徴とする請求項1または2に記載のインクジェット記録ヘッド。
【請求項4】
インクを吐出するための吐出口列を複数有し、当該吐出口列が配された面とは反対側の面に、前記複数の吐出口列へインクを供給するインク供給口が複数形成された記録素子基板と、
前記複数のインク供給口にインクを供給するインク供給路を前記記録素子基板に対応して備え、前記記録素子基板を支持する支持板と、
を備えたインクジェット記録ヘッドにおいて、
前記記録素子基板を前記支持板に固定する固定面における前記支持板の側の、前記複数のインク供給路の間の仕切り部以外の部位に、前記固定面に対して前記記録素子基板から離間する方向に溝を形成し、前記記録素子基板を前記固定面へ固定する際に、該溝部に高熱抵抗層を形成する接着剤を充填することを特徴とするインクジェット記録ヘッド。
【請求項5】
前記記録素子基板は前記支持板に複数の列状に配され、各列の両側に前記記録素子基板の列方向に沿って、前記支持板の内部にヒートパイプが延在していることを特徴とする請求項4に記載のインクジェット記録ヘッド。

【図1】
image rotate

【図2】
image rotate

【図3】
image rotate

【図4】
image rotate

【図5】
image rotate

【図6】
image rotate


【公開番号】特開2009−137021(P2009−137021A)
【公開日】平成21年6月25日(2009.6.25)
【国際特許分類】
【出願番号】特願2007−312403(P2007−312403)
【出願日】平成19年12月3日(2007.12.3)
【出願人】(000001007)キヤノン株式会社 (59,756)
【Fターム(参考)】