説明

インクジェット記録装置

【課題】記録ヘッドの吐出状態の回復に用いられるインクの消費量を抑制でき、しかも画質の低下を抑制できるラインヘッド方式のインクジェット記録装置を提供する。
【解決手段】制御部131は、単色記録時には、ローラ移動機構61を制御して、搬送面47の一部を記録ヘッド22Kのノズル面22aに近接した近接位置に配置するとともに、搬送面47の他の一部を記録ヘッド22K以外の他の記録ヘッド22C、22M、22Yのノズル面22aに対して前記近接位置よりも離隔した離隔位置に配置し、キャップ移動機構91を制御して、キャップ部材83を前記他の記録ヘッドの各ノズル面22aに対向配置して各ノズル面22aを覆う。

【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
本発明は、記録ヘッドのノズルからインクを吐出して、用紙などの記録媒体上に記録を行うインクジェット記録装置に関する。
【背景技術】
【0002】
従来から、複数の記録ヘッドを備え、カラー記録が可能なラインヘッド方式のインクジェット記録装置が知られている。このインクジェット記録装置の各記録ヘッドは、用紙の幅方向の全域にわたってインクを吐出可能な複数のノズルが形成されたノズル面を有している。
【0003】
このインクジェット記録装置において、例えばブラックのみの単色記録の際には他の色の記録ヘッドは使用されないが、これらの不使用の記録ヘッドは、前記単色記録中であってもノズル面が開放されているのでノズルが乾燥しやすい状況にある。ノズルにあるインクが乾燥して増粘するとその後の記録品質に影響が出るので、増粘したインクをノズルから排出するために多量のインクをノズルから強制的に吐出して吐出状態を回復する動作が実行される。このような回復動作では、不使用の記録ヘッドのインクを多量に消費するという問題がある。
【0004】
特許文献1には、各色の記録ヘッドが複数に分割された分割ヘッドにより構成され、用紙のサイズに応じて分割ヘッドのうち必要なもののみが印字位置に留まり、不必要なものはキャッピング位置に後退してノズル面がキャップされるインクジェット記録装置が提案されている。
【0005】
また、特許文献2には、キャリッジ方式の記録ヘッドを備え、記録に使用しない記録ヘッドを退避位置に退避させるインクジェット記録装置が提案されている。
【先行技術文献】
【特許文献】
【0006】
【特許文献1】特開平7−314701号公報
【特許文献2】特開平4−275155号公報
【発明の概要】
【発明が解決しようとする課題】
【0007】
しかしながら、特許文献1及び特許文献2に記載の記録装置では、高い位置精度が要求される記録ヘッドを移動させる構造であるので、画質の低下が生じることがある。また、特許文献2に記載のキャリッジ方式の記録装置では、記録ヘッドを移動させるための構造が複雑になりやすい。
【0008】
そこで、本発明は、かかる点に鑑みてなされたものであり、その目的とするところは、記録ヘッドの吐出状態の回復に用いられるインクの消費量を抑制でき、しかも画質の低下を抑制できるラインヘッド方式のインクジェット記録装置を提供することにある。
【課題を解決するための手段】
【0009】
本発明は、ラインヘッド方式のインクジェット記録装置に関するものである。この記録装置は、複数のローラと、前記複数のローラに架け渡され、記録媒体が載置される搬送面を有し、前記ローラの回転によって前記記録媒体を搬送方向に搬送可能な搬送ベルトと、前記搬送ベルトの前記搬送面に対向するノズル面を有し、前記搬送方向に沿って配列された複数の記録ヘッドと、前記複数のローラの少なくとも一つを移動させることで、前記搬送面を前記ノズル面に対して離接する方向に移動可能なローラ移動手段と、各記録ヘッドの前記ノズル面にそれぞれ対向配置して各ノズル面をそれぞれ覆う複数のキャップ部材と、前記ノズル面に対して離接する方向に各キャップ部材を移動可能なキャップ移動手段と、前記ローラ移動手段及び前記キャップ移動手段を制御する制御手段と、を備えている。
【0010】
前記制御手段は、前記複数の記録ヘッドを、使用する記録ヘッドと使用しない記録ヘッドとに区別する。そして、前記制御手段は、前記搬送面を、前記使用する記録ヘッドの前記ノズル面に対して近接した近接位置に配置するとともに、前記使用しない記録ヘッドの前記ノズル面に対しては前記近接位置よりも離隔した離隔位置に配置するように前記ローラ移動手段を制御し、前記離隔位置に配置された前記使用しない記録ヘッドの前記ノズル面を前記キャップ部材で覆うように前記キャップ移動手段を制御する。
【0011】
この構成では、前記使用しない記録ヘッドのノズル面に対して、搬送面が前記離隔位置に配置される。これにより、前記使用しない記録ヘッドのノズル面と搬送面との間にスペースが形成されるので、このスペースに前記キャップ部材を移動させて各ノズル面を覆うことができる。したがって、画像形成時に使用しない記録ヘッドが存在する場合であっても、前記使用しない記録ヘッドのノズル面が乾燥するのを抑制できるので、これらの記録ヘッドにおける吐出状態の回復動作を実行する頻度を低減してインクの消費量を抑制することができる。しかも、この構成では、前記搬送ベルトを支持するローラを移動させて前記搬送ベルトの前記搬送面をノズル面に対して移動させているので、高い位置精度が要求される記録ヘッドを移動させる必要がない。これにより、従来のように記録ヘッドを移動させることに伴う画質の低下が生じるのを抑制することができる。
【0012】
具体的には、例えば前記使用する記録ヘッドが、前記複数の記録ヘッドのうちの一つである場合が挙げられる。この場合のような単色記録時には、使用しない他の記録ヘッドのノズル面は、キャップ部材に覆われて乾燥が抑制される。
【0013】
また、前記複数のローラは、前記搬送ベルトのテンションを調整可能なテンションローラを含んでいるのが好ましい。
【0014】
この構成では、前記移動ローラの移動に伴って搬送ベルトのテンションが変化する場合であっても、このテンションを前記テンションローラによって調整可能である。
【0015】
また、本発明の記録装置は、前記搬送ベルトよりも前記搬送方向の下流側に前記搬送ベルトに隣接して配置され、前記搬送ベルトにより搬送される前記記録媒体を前記搬送ベルトから受け取る受取機構と、前記受取機構を移動させる受取機構移動手段と、をさらに備え、前記制御手段は、前記搬送ベルトの前記搬送面の移動に合わせて前記受取機構の位置を調整するように前記受取機構移動手段を制御するのが好ましい。
【0016】
この構成では、搬送ベルトの搬送面の移動に合わせて受取機構の位置調整がされるので、使用する記録ヘッドと使用しない記録ヘッドの組合せが変わっても、記録媒体を搬送ベルトから受取機構へ円滑に受け渡すことができる。
【発明の効果】
【0017】
以上説明したように、本発明によれば、記録ヘッドの吐出状態の回復に用いられるインクの消費量を抑制することができ、しかも画質の低下を抑制することができる。
【図面の簡単な説明】
【0018】
【図1】本発明の第1実施形態にかかるインクジェット記録装置の概略を示す構成図である。
【図2】第1実施形態のインクジェット記録装置の搬送ベルト、記録ヘッド、及びキャップ移動機構を示す平面図である。
【図3】前記キャップ駆動機構を示す斜視図である。
【図4】(a)〜(c)は、前記キャップ駆動機構の動作を示す斜視図である。
【図5】第1実施形態のインクジェット記録装置の移動ローラを移動させるローラ移動機構を示す斜視図である。
【図6】第1実施形態のインクジェット記録装置において、単色記録時の状態を示す構成図である。
【図7】第1実施形態のインクジェット記録装置において、ヘッドキャップモード(未使用時)の状態を示す構成図である。
【図8】(a)は、前記キャップ移動機構の変形例を示す平面図であり、(b)は、前記キャップユニットの側面図である。
【図9】(a)は、本発明の第2実施形態にかかるインクジェット記録装置における搬送ユニット30、記録ヘッド22及びキャップ部材83の概略を示す構成図であり、(b)は、このインクジェット記録装置の単色記録時の状態を示す構成図である。
【発明を実施するための形態】
【0019】
以下、本発明の一実施形態にかかるインクジェット記録装置について図面を参照しながら詳細に説明する。
【0020】
<第1実施形態>
図1に示すインクジェット記録装置1は、外部のコンピュータから受信した画像情報に基づいて記録媒体の一例である用紙Pに画像を形成可能なラインヘッド方式のインクジェットプリンタである。この記録装置1は、ケーシング2内に、記録部20、用紙収納部101、用紙搬送路5、搬送ユニット30、排出部103、昇降機構40、キャップユニット50(図3)及びこれらを制御する制御部131を備えている。なお、以下の説明において、用紙Pが搬送ユニット30上を搬送されるときの搬送方向を方向D1とし、これに垂直な方向(用紙Pの幅方向)を方向D2とする。
【0021】
記録部20は、図1及び図2に示すように、方向D1の上流側から順にブラック、シアン、マゼンダ及びイエローの各色に対応した4つの記録ヘッド22(22K、22C、22M、22Y)と、これらを支持する図略の支持枠体とを備えている。各色の記録ヘッド22に対応して、図略の4台のインクタンクが備えられている。各色のインクは、このインクタンクから各記録ヘッド22に補給される。なお、以下の説明において、特に限定する必要がある場合を除き、「K」「C」「M」「Y」の識別記号は省略する。
【0022】
4つの記録ヘッド22は、後述する搬送ユニット30の搬送ベルト31の上方に並べて配置されている。各記録ヘッド22は、その下面に前記ノズル面22aを有している。ノズル面22aには、インクを吐出する複数のノズルが設けられている。ノズル面22aは、方向D2に長い矩形状に形成されている。各記録ヘッド22は、ノズル面22aから用紙Pの紙面に略垂直な方向にインクを吐出して画像を形成する。
【0023】
記録ヘッド22のインクの吐出方式としては、例えばピエゾ素子を用いてインクを押し出すピエゾ方式や、発熱体によって気泡を発生させ、圧力をかけてインクを吐出するサーマルインクジェット方式など、各種方式を適用することができる。
【0024】
用紙収納部101は、用紙Pを収納可能であり、記録部20の下部に配置されている。用紙収納部101は、用紙が収納される給紙カセット3と、用紙搬送路5に用紙を供給するための用紙供給ローラ4とを有している。
【0025】
用紙搬送路5は、この用紙搬送路5の上流側に配置されたローラ102と用紙を一旦停止させて斜め補正等を行った後、用紙を搬送ユニット30へ送り出すレジストローラ6とを有している。
【0026】
搬送ユニット30は、記録部20の下方に配置されている。この搬送ユニット30は、用紙Pを記録部20に供給し、この記録部20により表面に画像が形成された用紙Pを排出部103に搬送する。搬送ユニット30は、フレーム36、ローラ群(ローラ71〜77)、搬送ベルト31、及び図略の用紙保持機構を有している。
【0027】
搬送ベルト31は、無端ベルトになっており、ローラ71〜77に架け渡されている。搬送ベルト31の上面、すなわちローラ72とローラ73の間に位置する部分の上面は、用紙Pを搬送して記録部20を通過させる搬送面47として機能する。この搬送面47は、複数の記録ヘッド22のノズル面22aに対向している。
【0028】
前記ローラ群の各ローラ71〜77は、所定の間隔を隔ててフレーム36に回転自在に支持されている。本実施形態では、ローラ71、ローラ72、ローラ74、ローラ76、及びローラ77は、フレーム36に回転自在に固定された固定ローラである。これらのローラのうち、例えばローラ71は、図略のモータに連結されて駆動ローラとして機能する。
【0029】
ローラ72(上流側ローラ)は、方向D1の最上流に配置された記録ヘッド22K(第1記録ヘッド)よりも上流側において搬送ベルト31を支持している。ローラ77(下流側ローラ)は、記録ヘッド22Kと記録ヘッド22C(第2記録ヘッド)との間において搬送ベルト31を支持している。
【0030】
ローラ73は、ローラ移動手段としてのローラ移動機構61(図5)によって上下方向に移動可能な移動ローラとして機能し、ローラ75は、ローラ73の移動に伴って変化する搬送ベルト31のテンションを調整可能なテンションローラとして機能する。
【0031】
図5に示すように、ローラ移動機構61は、ローラ73の軸73aの両端部を支持する軸受け62と、この軸受け62の下面に当接するカム63と、このカム63を支持する軸64と、この軸64に連結された図略のモータとを含む。軸受け62は例えばケーシング2に支持されている。モータが駆動すると、カム63が軸64を中心に回転してローラ73が上下方向に移動する。このローラ移動機構61は、制御部131に制御される。
【0032】
前記用紙保持機構は、搬送ベルト31の搬送面47の下方において搬送面47に沿って記録部20に対向する位置に配置されている。この用紙保持機構は、そのケースの上面に多数の空気吸引用の孔(図示せず)を有し、これらの孔を通じて外部の空気をケースの内部に吸引することができる。また、搬送ベルト31にも、多数の空気吸引用の孔(図示せず)が設けられている。したがって、用紙保持機構により空気が吸引されると、用紙Pが搬送ベルト31の上面に吸着されるので、用紙Pを安定して搬送することができる。
【0033】
昇降機構40は、搬送ユニット30の下方に配置された一対の偏心カム41,42を有している。偏心カム41,42は、軸部41b,42bが図略の支持部材にそれぞれ支持されており、これらの軸部41b,42bを中心に図略の駆動モータによってそれぞれ回動する。偏心カム41,42は、複数のベアリング41a,42aをそれぞれ有しており、これらのベアリング41a,42aが搬送ユニット30のフレーム36に当接した状態で搬送ユニット30を支持している。搬送ユニット30は、偏心カム41,42が軸部41b,42bを中心に回動することにより上下方向に移動する。
【0034】
図1は、偏心カム41,42がほぼ鉛直方向に起立して搬送ユニット30が持ち上げられた状態を示している。この状態から偏心カム41,42が互いに内側に向いて回転すると、図7に示すように搬送ユニット30が下降する。
【0035】
記録部20により用紙Pに画像が形成される画像形成モードにおいては、搬送ユニット30は、昇降機構40により持ち上げられて、図1に示すように記録ヘッド22のノズル面22aに近接した位置に配置される。この位置は、ノズル面22aと用紙Pとの間が印刷に適した間隔となるように調整されている。
【0036】
一方、後述するヘッドキャップモードにおいては、搬送ユニット30は、昇降機構40により下降して、図7に示すように記録ヘッド22と離隔した位置に移動する。なお、搬送ユニット30の高さは、偏心カム41,42の回転角度を調節することによって適宜調節することができる。
【0037】
図2及び図3に示すように、キャップユニット50は、各記録ヘッド22のノズル面22aを覆う4つのキャップ部材83(83K、83C、83M、83Y)と、各キャップ部材83を移動させるキャップ移動手段としての4つのキャップ移動機構91とを有している。
【0038】
各キャップ部材83は、対応する記録ヘッド22のノズル面22aを密閉可能な形状を有している。各キャップ部材83は、方向D2に長い矩形状の上面を有し、この上面の周縁に沿って合成ゴムなどからなる弾性部材83aが配設されている(図3)。このようにノズル面22aとキャップ部材83との間に弾性部材83aが介在していることにより、各キャップ部材83を記録ヘッド22のノズル面22aに対向配置してノズル面22aを覆ったときの密閉性を高めることができる。
【0039】
各キャップ駆動機構91は、各キャップ部材83を支持する支持部材94と、この支持部材94とともにキャップ部材83を方向D1又はその反対方向に移動させるための横移動機構と、支持部材94とともにキャップ部材83を上下方向に移動させるための縦移動機構とを含む。各キャップ移動機構91は、各キャップ部材83を他のキャップ部材83とは独立して移動させることができる。
【0040】
各支持部材94は、対応するキャップ部材83の下方に配置されてその長手方向に沿って延びる矩形状の板状部94aと、この板状部94aの方向D2の両端部から上方にそれぞれ立設された一対の立設部94b,94bとを有している。各キャップ部材83は板状部94a上に載置されている。
【0041】
図3に示すように、各縦移動機構は、一対の立設部94b,94bにそれぞれ取り付けられたワイヤー98と、各ワイヤー98を巻き取り又は送り出すモータ95と、このモータ95の回転軸95aに取り付けられ、ワイヤー98を巻回する巻き取り部96と、支持部材94の吊り下げ位置を決める滑車97とを含む。なお、図3では、2本のワイヤー98のうちの一方のみを図示し、他方のワイヤー98の図示は省略している。各支持部材94は、2本のワイヤー98に吊り下げられた状態で支持されている。
【0042】
図2及び図3に示すように、各横移動機構は、一対の立設部94bの外側面にそれぞれ取り付けられたピニオン93,93と、これらのピニオン93がそれぞれ歯合するラック92,92とを含む。各ラック92は、平板状の棒に歯切りされた部材である。各ラック92は、ケーシング2に支持された前後側板81,81にそれぞれ固定されている。各ピニオン93は、ラック92の歯にかみ合う小口径の円形の歯車である。各ピニオン93は、図略のモータの駆動に伴って回転してラック92に歯合しながら水平方向に移動可能である。このピニオン93の水平方向への移動時には、モータ95などの前記縦移動機構は図略のガイドレールに沿ってピニオン93と同じ方向へ移動する。
【0043】
図1に示す画像形成モードにおいては、各キャップ部材83は、画像形成の邪魔にならないように、対応する記録ヘッド22の横の位置、すなわち方向D1の反対方向側の退避位置に退避している(図3に示す位置)。また、図7に示すキャップモードにおいては、各キャップ部材83は、対応する記録ヘッド22のノズル面22aを下方から覆う位置に配置される(後述する図4(c)に示す位置)。
【0044】
排出部103は、受取機構7、排出ローラ8、排出口9、及び排出トレイ10を備えている。受取機構7は、搬送ベルト31よりも方向D1の下流側に搬送ベルト31に隣接して配置されている。この受取機構7は、搬送ベルト31により搬送される用紙Pを搬送ベルト31から受け取って搬出ローラ8に導く。この搬出ローラ8に導かれた用紙Pは、排出口9に送られ、ケーシング2の側面から外部に延設された排出トレイ10に排出される。
【0045】
受取機構7は、その下面に配置されたカム7aとこのカム7aを回転させる図略のモータとを含む受取機構移動手段によって上下方向に移動可能である。この受取機構移動手段は、制御部131により制御される。
【0046】
制御部131は、中央処理装置(CPU)、プログラムなどのデータが記憶されているメモリ(ROM)、プログラム実行時にデータを一時的に記憶するためのメモリ(RAM)などで構成されている。この制御部131は、ローラ移動機構61、昇降機構40、キャップ移動機構91、前記受取機構移動手段などの動作を制御する。
【0047】
以下、記録装置1の画像形成モード及びキャップモードの動作について説明する。
【0048】
まず、記録装置1の画像形成モードのカラー記録時の動作について説明する。このカラー記録時には、4つの記録ヘッド22が使用される。
【0049】
このカラー記録時には、外部に接続されたコンピュータからカラーの画像を形成するための命令が出されると、制御部131は、ローラ移動機構61を制御して、搬送ベルト31の搬送面47を各ノズル面22aに近接した近接位置に配置する(図1の配置)。このカラー記録時には、各キャップ部材83は、対応する記録ヘッド22に隣接する退避位置に退避している。
【0050】
具体的には、制御部131は、ローラ移動機構61の前記モータを駆動してカム63を回転させることによりカム63を鉛直方向に起立した状態に立てる。これにより、ローラ73が上方に持ち上げられる。この持ち上げられた位置は、搬送ベルト31の搬送面47が各ノズル面22aに対して近接位置に配置されるように調整されている。
【0051】
ついで、用紙収納部101から搬送ユニット30へと用紙Pが送り出される。そして、用紙Pが、搬送ユニット30の搬送ベルト31で搬送されているときに、記録ヘッド22からインクが吐出され、用紙P上に画像が形成される。そして、画像が形成された用紙Pは、排出部103のローラ8によって搬送され、排出口9から排出トレイ10に排出される。
【0052】
画像形成動作が終了した後に、所定時間の間、画像形成命令が出されなかった場合や、電源スイッチ(図示しない)がオフにされた場合等には、記録装置1は、例えば、画像を形成可能な状態から後述するヘッドキャップモードに移行する。
【0053】
次に、画像形成モードの単色記録時の動作について説明する。本実施形態では、ブラックの記録ヘッド22Kのみを使用して単色記録を行う場合を例に挙げて説明する。
【0054】
記録ヘッド22Kを用いた単色記録時には、外部に接続されたコンピュータから単色の画像を形成するための命令が出されると、制御部131は、使用する記録ヘッド22と使用しない記録ヘッド22とを区別する。この実施形態の場合、白黒の単色記録であるので、制御部131は、使用する記録ヘッド22としてブラックの記録ヘッド22Kを選び、使用しない記録ヘッド22としてシアン、マゼンダ及びイエローの記録ヘッド22C、22M、22Yを選ぶ。このような記録ヘッドの区別、すなわち使用する記録ヘッドと使用しない記録ヘッドの組合せについては、予めメモリに記憶されていてもよい。
【0055】
ついで、制御部131は、ローラ移動機構61を制御して、搬送面47の一部を記録ヘッド22Kのノズル面22aに近接した近接位置に配置するとともに、搬送面47の他の一部を記録ヘッド22K以外の他の記録ヘッド22C、22M、22Yの各ノズル面22aに対して前記近接位置よりも離隔した離隔位置に配置する。
【0056】
具体的には、制御部131は、ローラ移動機構61の前記モータを駆動してカム63を回転させることによりカム63を水平方向にねかした状態にする。これにより、ローラ73が下方に移動するのに伴って搬送ベルト31の下流側の部分(ローラ77とローラ73との間の部分)が降下する。この降下した位置は、搬送面47と記録ヘッド22C、22M、22Yの各ノズル面22aとの間に、各キャップ部材83が配置可能な程度のスペースが形成されるように調整されている。
【0057】
一方、ローラ72とローラ77は位置が固定されているので、これらのローラ72,77の間に支持されている搬送ベルト31の搬送面47は、記録ヘッド22Kのノズル面22aに対して前記近接位置に配置されている。
【0058】
ついで、制御部131は、キャップ移動機構91を制御して、3つの記録ヘッド22C、22M、22Yに対応するキャップ部材83C、83M、83Yを上下方向及び水平方向に移動させて、記録ヘッド22C、22M、22Yの各ノズル面22aに対向配置して各ノズル面を覆う(図6)。このとき、記録ヘッド22Kに対応するキャップ部材83Kは、記録ヘッド22Kに隣接する退避位置に退避したままの状態である。
【0059】
キャップ部材83C、83M、83Yの動作を詳細に説明すると次のようになる。各キャップ部材83(83C、83M、83Y)は、前記縦移動機構によって図3に示す退避位置から図4(a)に示す位置に向かって下方に移動する。すなわち、モータ95が駆動してワイヤー98が送り出されることによって支持部材94とともにキャップ部材83が下方に移動する。ピニオン93がラック92に歯合した時点でモータ95の駆動が停止して図4(a)に示す位置にキャップ部材83が配置される。
【0060】
ついで、ピニオン93を回転させるための図略の前記モータが駆動すると、ピニオン93が回転してラック92に歯合しながら方向D1に移動する。これにより、支持部材94とともにキャップ部材83が方向D1に移動する。このとき、図4(b)に示すようにモータ95などの前記縦移動機構も図略の前記ガイドレールに沿って方向D1に移動する。キャップ部材83が記録ヘッド22の下方に到達すると図略のモータが停止し、キャップ部材83がノズル面22aに対向配置される(図4(b))。
【0061】
ついで、モータ95が駆動してワイヤー98が巻き取られることによって支持部材94とともにキャップ部材83が上方に移動する。キャップ部材83の上面がノズル面22aに接した時点でモータ95の駆動が停止して図4(c)に示す位置にキャップ部材83が配置される。これにより、キャップ部材83C、83M、83Yによる各ノズル面22aのキャップ動作が完了する。
【0062】
次に、用紙収納部101から搬送ユニット30へと用紙Pが送り出される。そして、用紙Pが、搬送ユニット30の搬送ベルト31で搬送されているときに、記録ヘッド22Kからインクが吐出され、用紙P上に単色の画像が形成される。そして、画像が形成された用紙Pは、排出部103のローラ8によって搬送され、排出口9から排出トレイ10に排出される。
【0063】
単色の画像形成動作が終了した後には、所定時間の間、画像形成命令が出されなかった場合や、電源スイッチ(図示しない)がオフにされた場合等には、記録装置1は、例えば、画像を形成可能な状態から後述するヘッドキャップモードに移行する。
【0064】
次に、ヘッドキャップモードの動作について説明する。
【0065】
まず、図1に示す画像形成モードの状態から、偏心カム41,42の先端が下方に下がる方向に偏心カム41,42を回転させて搬送ユニット30を下降させる。搬送ベルト31と記録ヘッド22のノズル面22aとの間にキャップ部材83が移動可能な程度に搬送ユニット30が下方に移動したあたりで偏心カム41,42の回転を停止する。
【0066】
ついで、キャップユニット50のキャップ移動機構91の前記横移動機構における図略のモータを駆動して各ピニオン93を回転させ、各キャップ部材83を方向D1にスライド移動させる。各キャップ部材83が対応する記録ヘッド22の下方の所定位置に到達した時点でモータの駆動を停止する。
【0067】
ついで、各縦移動機構のモータ95が駆動してワイヤー98が巻き取られることによって支持部材94とともに各キャップ部材83が上方に移動する。各キャップ部材83の上面が対応する記録ヘッド22のノズル面22aに接した時点でモータ95の駆動が停止する。これにより、各記録ヘッド22のノズル面22aは、キャップ部材83により密閉される(図7)。
【0068】
なお、キャップ移動機構91は、次のような構成であってもよい。図8(a)は、キャップ移動機構91の変形例を示す平面図であり、図8(b)は、その側面図である。
【0069】
この変形例における各キャップ移動機構91は、各キャップ部材83を他のキャップ部材83とは独立して移動させることができる。図8(a),(b)に示すように、各キャップ移動機構91は、L字状の長孔195が形成された枠体181、平板状の棒に歯切りされたラック192、このラック192の歯にかみ合う小口径の円形の歯車であるピニオン193、このピニオン193の中心に設けられた孔に挿通された軸部材194、図略のワイヤー、図略のモータなどを含む。
【0070】
枠体181は、一方側の側板(図8(a)の下側の側板)に沿った位置に底板181aを有している。この底板181aの上面には、4つのラック192が方向D1に沿って配列されている。各ピニオン193は、各ラック192に歯合している。
【0071】
長孔195は、枠体181の方向D2の一方側の側板と他方側の側板にそれぞれ4つずつ互いに対向する位置に形成されている。これらの長孔195に軸部材194の両端部が挿通されている。軸部材194は、各キャップ部材83の底面に設けられた図略の軸受けに回転可能に支持されている。言い換えると、軸部材194は、前記軸受けを介して各キャップ部材83を支持している。
【0072】
軸部材194は、図略のモータによって回転可能に構成されている。このモータが駆動すると、軸部材194が回転してピニオン193がラック192に歯合しながら回転する。これにより、軸部材194に支持された各キャップ部材83は、長孔195に沿って水平方向にスライド移動する。
【0073】
各軸部材194は、両端部に図略のワイヤーがそれぞれ固定されており、各ワイヤーの他端が図略のモータに連結されている。すなわち、各軸部材194は、両端部において一対のワイヤーに吊り下げられている。前記モータが駆動すると、ワイヤーが巻き取られ又は送り出されるので、軸部材194に支持された各キャップ部材83は、長孔195に沿って上下方向にスライド移動する。
【0074】
また、枠体181は、搬送ユニット30のフレーム36の上部に固定されている。したがって、昇降機構40によって搬送ユニット30が上下方向に移動するのに伴って枠体181及びこれに支持されたラック192などの他の部材も上下方向に移動する。
【0075】
次に、この変形例のキャップ移動機構91の単色印字時の動作について説明する。
【0076】
単色印字時において、制御部131は、ローラ移動機構61を制御して、搬送面47の一部を記録ヘッド22Kのノズル面22aに近接した近接位置に配置するとともに、搬送面47の他の一部を記録ヘッド22K以外の他の記録ヘッド22C、22M、22Yの各ノズル面22aに対して前記近接位置よりも離隔した離隔位置に配置する。
【0077】
ついで、制御部131は、キャップ移動機構91を制御して、3つの記録ヘッド22C、22M、22Yに対応するキャップ部材83C、83M、83YをL字の長孔195に沿って上下方向及び水平方向にスライド移動させて、記録ヘッド22C、22M、22Yの各ノズル面22aに対向配置する。このとき、キャップ部材83C、83M、83Yの上面は、ノズル面22aとは離隔している。
【0078】
ついで、昇降機構40によって搬送ユニット30を上方に移動させて、搬送ユニット30に固定された枠体181を上方に移動させる。キャップ部材83C、83M、83Yを支持する軸部材194は、L字状の長孔195の水平方向に延びる部分(横孔部分)の方向D1側の端部付近、すなわち、図8(b)の長孔195の左端付近に位置している。一方、キャップ部材83Kを支持する軸部材194は、L字状の長孔195の上下方向に延びる部分(縦孔部分)に位置している。したがって、昇降機構40によって枠体181が上方に移動すると、キャップ部材83C、83M、83Yも共に上方に移動する。そして、キャップ部材83C、83M、83Yの上面がノズル面22aに接した時点で昇降機構40を停止させる。これにより、キャップ部材83C、83M、83Yによる各ノズル面22aのキャップ動作が完了する。その後、上記した流れで用紙Pが搬送され、画像形成が行われる。
【0079】
以上説明したように、第1実施形態では、カラー記録時には、複数の記録ヘッド22が記録媒体への記録に用いられ、搬送面47が各ノズル面22aに近接した前記近接位置に配置される。一方で、単色記録時には、搬送面47の一部が記録ヘッド22Kのノズル面22aに近接した前記近接位置に配置され、搬送面47の他の一部は、記録ヘッド22K以外の他の記録ヘッド22C、22M、22Yのノズル面22aに対して前記近接位置よりも離隔した前記離隔位置に配置される。これにより、前記他の記録ヘッド記録ヘッド22C、22M、22Yのノズル面22aと搬送面47との間にスペースが形成されるので、このスペースにキャップ部材83を移動させて各ノズル面22aに対向配置し各ノズル面22aを覆うことができる。したがって、前記単色記録時においては、不使用の前記他の記録ヘッド22C、22M、22Yの各ノズル面22aが乾燥するのを抑制できるので、これらの記録ヘッド22C、22M、22Yにおける吐出状態の回復動作を実行する頻度を低減してインクの消費量を抑制することができる。しかも、この構成では、前記搬送ベルト31を支持するローラを移動させて前記搬送ベルトの前記搬送面をノズル面に対して移動させているので、高い位置精度が要求される記録ヘッドを移動させる必要がない。これにより、従来のように記録ヘッドを移動させることに伴う画質の低下が生じるのを抑制することができる。
【0080】
また、第1実施形態では、搬送ベルト31の搬送面47の移動に合わせて受取機構7の位置調整がされるので、単色記録時及びカラー記録時の両方において、記録後の記録媒体を搬送ベルト31から受取機構7へ円滑に受け渡すことができる。
【0081】
<第2実施形態>
図9(a)は、本発明の第2実施形態にかかるインクジェット記録装置1の搬送ユニット30、記録ヘッド22及びキャップ部材83を示す構成図であり、図9(b)は、単色記録時の状態を示す構成図である。
【0082】
図9(a)に示すように、第2実施形態の記録装置1は、ローラ78及びローラ79をさらに備えている点、及びローラ72,73,77,78,79がローラ移動機構によって上下方向に移動可能な移動ローラである点が第1実施形態と異なっている。なお、ここでは第1実施形態と同じ構成には同じ符号を付し、その詳細な説明を省略する。
【0083】
移動ローラ72,73,77,78,79は、それぞれ図5に示すようなローラ移動機構によって独立して移動可能である。したがって、ブラック、シアン、マゼンダ、及びイエローのうちのいずれかの記録ヘッド22のみを使う単色記録が可能である。また、これらの4つのうちの2つ又は3つの記録ヘッド22のみを使うカラー記録も可能である。
【0084】
例えば、ブラックの記録ヘッド22Kのみを使う単色記録時には、制御部131は、対応するローラ移動機構61を制御して、図9(a)に示すカラー記録時の状態からローラ73,78,79を下方に移動させる一方で、ローラ72,77は移動させない。これにより、搬送ベルト31の搬送面47は、記録ヘッド22Kのノズル面22aに対しては近接位置に維持され、他の記録ヘッド22C、22M、22Yのノズル面22aに対しては離隔位置に配置される。記録ヘッド22C、22M、22Yのノズル面22aは、対応するキャップ部材83により密閉される。この状態でブラックの単色記録が実行される。
【0085】
また、シアンの記録ヘッド22Cのみを使う単色記録時には、図9(b)に示すように、制御部131は、対応するローラ移動機構61を制御して、図9(a)に示すカラー記録時の状態からローラ72,79,73を下方に移動させる一方で、ローラ77,78は移動させない。これにより、搬送ベルト31の搬送面47は、記録ヘッド22Cのノズル面22aに対しては近接位置に維持され、他の記録ヘッド22K、22M、22Yのノズル面22aに対しては離隔位置に配置される。記録ヘッド22K、22M、22Yのノズル面22aは、対応するキャップ部材83により密閉される。この状態でシアンの単色記録が実行される。
【0086】
同様に、マゼンダの記録ヘッド22Mのみを使う単色記録時には、図9(a)に示すカラー記録時の状態からローラ72,73,77を下方に移動させ、ローラ78,79は移動させず、また、イエローの記録ヘッド22Yのみを使う単色記録時には、図9(a)に示すカラー記録時の状態からローラ72,77,78を下方に移動させ、ローラ73,79は移動させないで、上記と同様に単色記録が実行される。
【0087】
また、4つのうちの2つ又は3つの記録ヘッド22のみを使うカラー記録は、次のように実行される。例えば、ブラックの記録ヘッド22Kとシアンの記録ヘッド22Cとを使うカラー記録時には、ローラ73,79を下方に移動させ、ローラ72,77,78は移動させないでカラー記録が実行される。また、シアンの記録ヘッド22Cとマゼンダの記録ヘッド22Mとイエローの記録ヘッドYとを使うカラー記録時には、ローラ72を下方に移動させ、ローラ73,77,78,79は移動させないでカラー記録が実行される。
【0088】
以上説明したように、第2実施形態では、第1実施形態と同様の上記作用効果が得られることに加え、さらに各色の単色記録が可能である。
【0089】
なお、本発明は、前記実施形態に限られるものではなく、その趣旨を逸脱しない範囲で種々変更、改良等が可能である。例えば、前記実施形態では、4色フルカラーのインクジェット記録装置を例に挙げて説明したが、本発明は、5色以上のインクを用いたインクジェット記録装置に適用することもできる。
【符号の説明】
【0090】
1 インクジェット記録装置
2 ケーシング
5 用紙搬送路
7 受取機構
7a カム
20 記録部
22 記録ヘッド
22a ノズル面
30 搬送ユニット
31 搬送ベルト
35 用紙保持機構
40 昇降機構
61 ローラ移動機構
71〜79 ローラ
83 キャップ部材
91 キャップ移動機構
131 制御部

【特許請求の範囲】
【請求項1】
ラインヘッド方式のインクジェット記録装置であって、
複数のローラと、
前記複数のローラに架け渡され、記録媒体が載置される搬送面を有し、前記ローラの回転によって前記記録媒体を搬送方向に搬送可能な搬送ベルトと、
前記搬送ベルトの前記搬送面に対向するノズル面を有し、前記搬送方向に沿って配列された複数の記録ヘッドと、
前記複数のローラの少なくとも一つを移動させることで、前記搬送面を前記ノズル面に対して離接する方向に移動可能なローラ移動手段と、
各記録ヘッドの前記ノズル面にそれぞれ対向配置して各ノズル面をそれぞれ覆う複数のキャップ部材と、
前記ノズル面に対して離接する方向に各キャップ部材を移動可能なキャップ移動手段と、
前記ローラ移動手段及び前記キャップ移動手段を制御する制御手段と、を備え、
前記制御手段は、
前記複数の記録ヘッドを、使用する記録ヘッドと使用しない記録ヘッドとに区別し、
前記搬送面を、前記使用する記録ヘッドの前記ノズル面に対して近接した近接位置に配置するとともに、前記使用しない記録ヘッドの前記ノズル面に対しては前記近接位置よりも離隔した離隔位置に配置するように前記ローラ移動手段を制御し、
前記離隔位置に配置された前記使用しない記録ヘッドの前記ノズル面を前記キャップ部材で覆うように前記キャップ移動手段を制御する、インクジェット記録装置。
【請求項2】
前記使用する記録ヘッドが、前記複数の記録ヘッドのうちの一つである、請求項1に記載のインクジェット記録装置。
【請求項3】
前記複数のローラは、前記搬送ベルトのテンションを調整可能なテンションローラを含む、請求項1又は2に記載のインクジェット記録装置。
【請求項4】
前記搬送ベルトよりも前記搬送方向の下流側に前記搬送ベルトに隣接して配置され、前記搬送ベルトにより搬送される前記記録媒体を前記搬送ベルトから受け取る受取機構と、
前記受取機構を移動させる受取機構移動手段と、をさらに備え、
前記制御手段は、前記搬送ベルトの前記搬送面の移動に合わせて前記受取機構の位置を調整するように前記受取機構移動手段を制御する、請求項1〜3のいずれかに記載のインクジェット記録装置。


【図1】
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【図2】
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【図3】
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【図4】
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【図5】
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【図6】
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【図7】
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【図8】
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【図9】
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【公開番号】特開2011−136468(P2011−136468A)
【公開日】平成23年7月14日(2011.7.14)
【国際特許分類】
【出願番号】特願2009−297470(P2009−297470)
【出願日】平成21年12月28日(2009.12.28)
【出願人】(000006150)京セラミタ株式会社 (13,173)
【Fターム(参考)】