インクリフィルキット
【課題】注射器を用いてインクボトルからインクを吸引し、インクカートリッジに注入するとき、インクボトルのインクをすべて取り出せなかったり、インクボトルを傾けてインクがこぼれたりする。
【解決手段】インクリフィルキットは、インクボトル1と補充器11Aとを備え、インクボトル1は、内部にインク10を収容したボトル状容器2と、ボトル状容器2の上面中央部に形成された開口部3を密封する蓋4で構成され、ボトル状容器2の底部には脚部5が設けられ、開口部3に対向してボトル内底面6より深い最深部7が一箇所だけ形成されている。
【解決手段】インクリフィルキットは、インクボトル1と補充器11Aとを備え、インクボトル1は、内部にインク10を収容したボトル状容器2と、ボトル状容器2の上面中央部に形成された開口部3を密封する蓋4で構成され、ボトル状容器2の底部には脚部5が設けられ、開口部3に対向してボトル内底面6より深い最深部7が一箇所だけ形成されている。
【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
本発明はインクリフィルキットに関し、特に、インクボトルと、このインクボトルから前記インクを吸引してインクカートリッジにインクを注入する補充器とを備えるインクリフィルキットに関する。
【背景技術】
【0002】
プリンタ、ファクシミリ、複写装置、これらの複合機等の画像形成装置として、例えば、液体の液滴を吐出する液体吐出ヘッドで構成した記録ヘッドを含む液体吐出装置を用いて、媒体(以下「用紙」ともいうが材質を限定するものではなく、また、被記録媒体、記録媒体、転写材、記録紙なども同義で使用する。)を搬送しながら、液体を用紙に付着させて画像形成(記録、印刷、印写、印字も同義語で用いる。)を行うものがある。
【0003】
なお、画像形成装置は、紙、糸、繊維、布帛、皮革、金属、プラスチック、ガラス、木材、セラミックス等の媒体に液体を吐出して画像形成を行う装置を意味し、また、「画像形成」とは、文字や図形等の意味を持つ画像を媒体に対して付与することだけでなく、パターン等の意味を持たない画像を媒体に付与することをも意味する。また、「インク」とは、厳密な意味でのインクに限るものではなく、画像形成を行うことができる液体の総称として用いる。また、液体吐出装置とは、液体吐出ヘッドから液体を吐出する装置を意味する。
【0004】
このような液体吐出装置を備えて画像を形成する画像形成装置において使用されるインクを収容したインクカートリッジは、インクを消耗したときに廃棄されるのでは、ランニングコストの増加や資源の有効利用に反することになるので、インクを再注入して再利用できるようにするインクリフィルキットが広く知られている。
【0005】
このインクリフィルキットとしては、従来、スポイトのようにカートリッジと針状のカートリッジへの注入口が一体となった形態、アダプタと大容量のインク貯蔵部をチューブでつなぎ、大容量のインク貯蔵部からプリンタ本体へインクを随時供給する形態などが知られているが、特に簡便な形態は、特許文献1、3などにも記載されているように、インクボトルと注射器をセットにして構成される形態である。このようなリフィルキットは、インクボトルからインクを吸い取った注射器をインクカートリッジ等に注射してインクをカートリッジ等に供給して使用する。
【0006】
【特許文献1】特開2004−358802号公報
【特許文献2】特開平09−174868号公報
【特許文献3】特開2000−141680号公報
【発明の開示】
【発明が解決しようとする課題】
【0007】
しかしながら、従来のこのような形態のインクリフィルキットにあっては、インクボトルの底面が平らであったり、ボトルの開口部に対向する内底面が凸状になっている。そのため、インクボトルのインク残量が僅かとなったとき、インクボトルから注射器によってインク取り出すにあたってインクを残らず吸い出すためには、インクボトルを持ち上げて傾ける必要があるが、それでも、注射器の針の先がインクまで届かず、インクをすべて取り出せなかったり、図38に示すように、インクボトル501を横倒しに近い状態まで傾けてインク500を注射器502で吸いださなければならず、インクがこぼれたりする問題がある。
【0008】
また、注射器をインクボトルから取り出した後、注射器外部に付着したインクが手や周りを汚す不具合が生じることがあった。
【0009】
本発明は上記の課題に鑑みてなされたものであり、インクボトル内のインクをより残り少ない状態まで取り出すことができるようにすることを目的とする。
【課題を解決するための手段】
【0010】
上記の課題を解決するため、本発明に係るインクリフィルキットは、ボトル状容器内にインクを収容したインクボトルと、このインクボトルからインクを吸引してインクカートリッジにインクを注入する補充器とを備え、インクボトルは、補充器でインクを吸引する開口部と、この開口部に対向してボトル内底面より深い最深部とを有し、最深部は一箇所に形成されている構成とした。
【0011】
ここで、補充器の本体部の太さがインクボルトの開口部の径より小さい構成とできる。また、補充器は、本体部より細い管状の細管部を有し、この細管部の長さは、インクボトルの開口部の開口端からボトル内底面までの深さより長く、かつ、先端が最深部まで届く長さである構成とできる。また、補充器は、本体部より細い管状の細管部を有し、この細管部の長さは、インクボトルの開口部の開口端から最深部底面まで届かない長さであって、かつ、先端に設けたインク取入れ口がインクボトルを水平面に設置したときのボトル内底面の一部よりも低い位置に届く長さである構成とできる。
【0012】
また、インクボトルには補充器に付着したインクを拭き取る拭き取り部材を有する構成とできる。この場合、拭き取り部材にはインクボトルの最深部の直上に貫通穴が設けられている構成とできる。
【発明の効果】
【0013】
本発明に係るインクリフィルキットによれば、ボトル状容器内にインクを収容したインクボトルと、このインクボトルからインクを吸引してインクカートリッジにインクを注入する補充器とを備え、インクボトルは、補充器でインクを吸引する開口部と、この開口部に対向してボトル内底面より深い最深部とを有し、最深部は一箇所に形成されている構成としたので、インクボトルを傾けずに消費により少量となったインクを自然にインクボトルの開口部の対向部でもある一箇所に集め、インクボトルを傾けずに補充器でインクを取り出せるため、インクをこぼすおそれがなくインクを取り出せる。
【発明を実施するための最良の形態】
【0014】
以下、本発明の実施の形態について添付図面を参照して説明する。まず、本発明の第1実施形態について図1及び図2を参照して説明する。なお、図1は同実施形態のインクリフィルキットに付属するインクボトルの説明図、図2は同じく補充器の一例を示す説明図である。
【0015】
インクボトル1は、内部にインク10を収容したボトル状容器2と、ボトル状容器2の上面中央部に形成された開口部3を密封する蓋4で構成される。ボトル状容器2の底部には脚部5が設けられ、開口部3に対向してボトル内底面6より深い最深部7が一箇所だけ形成されている。この場合、ボトル内底面6は最深部7に向けて傾斜させて(スロープを設けて)形成し、インク10が最終的に最深部7に集まるようにしている。
【0016】
一方、補充器11Aは、筒状のシリンダ101A内にスライドピストン102Aが摺動自在に嵌め込まれた本体部101と、シリンダ101Aの先端部側に針取付け部104Aを介して取り付けられ内部に連通する図示しない通孔が形成された針部103Aを備える細管部103とを備えている。
【0017】
これにより、補充器11Aは、スライドピストン102Aをシリンダ101Aから引き出すことによって針部103Aからシリンダ101A内にインクを吸い込むことができ、またシリンダ101A内にインクが収容された状態でスライドピストン102Aをシリンダ101A内に押し込むことによって、針部103Aの先端からインクを注入することができる。なお、この補充器11Aとしては、市販の注射器を用いることができる。
【0018】
ここで、インクボトル1の開口部3の直径L1は、補充器器11Aのシリンダ101Aの直径L3よりも十分大きく(L1>L3)し、補充器11Aをインクボトル1の開口部3から差し入れられるように形成している。なお、ここでは、開口部3、シリンダ101Aを平面形状が円筒状であることを前提として直径で説明しているが、円筒状以外の形状である場合には、インクボトル1の開口部3の開口断面積を注入器11Aのシリンダ101Aの開口断面積よりも十分大きくすればよい(以下の説明でも同様である。)。
【0019】
このインクボトル1と補充器11Aで構成されるインクリフィルキットを使用するとき、図3(a)に示すように、インクボトル1を傾けることなく置いた状態で開口部3から補充器11Aを差し入れ、補充器11Aのスライドピストン102Aを引き出すことによって、インクボトル1内のインク10が補充器11A内に吸引される。そこで、同図(b)に示すように、このインク10を吸引した補充器11Aを引出し、図示しないインクカートリッジなどにインク10を注入することができる。
【0020】
ここで、インクボトル1は、上述したように開口部3に対向するボトル内底面6の部分に最も深い最深部7を形成し、最深部7は一箇所としているので、インク10が少量となったとき、最深部7にインク10が集まり、しかもボトル内底面6は最深部7に向けて傾斜するスロープが設けられているので、すべてのインク10は一箇所の最深部7にすべて集まることになる。
【0021】
そして、インクボトル1を置いた状態で開口部3から補充器11A全体をインクボトル1内に差し入れ可能な形状に形成されているので、補充器11Aの針部103Aの先端をインクボトル1の最深部7まで届かせることができる。
【0022】
これにより、最終的にインクボトル1内の最深部7に集められたインク10を補充器11Aによって吸引する(取り出す)ことができ、インクボトル1を傾けるなどしないでも、インクボトル1のインク10を最後まで使い切ることができる。
【0023】
また、インクボトル1は開口部3をボトル状容器2上面の中央部付近に設けているので、補充器11A設置時の安定性を持たせることができる。例えば、図4に示すように、インクボトル1の開口部3はボトル状容器2の端部に設けることもできるが、中央部に設ける構成の方がより安定性があり、インク取り出し時にインクボトル1をひっくり返すおそれも少ない。
【0024】
また、補充器11Aをインクボトル1内に差し入れる構成では、補充器11Aの長さは、手をインクボトル1の中に入れずに針部103Aの先端が最深部7に届く長さの寸法であることが好ましい。
【0025】
このように、このインクリフィルキットによれば、ボトル状容器内にインクを収容したインクボトルと、このインクボトルからインクを吸引してインクカートリッジにインクを注入する補充器とを備え、インクボトルは、補充器でインクを吸引する開口部と、この開口部に対向してボトル内底面より深い最深部とを有し、最深部は一箇所に形成されているので、インクボトルを傾けずに消費により少量となったインクを自然にインクボトルの開口部の対向部でもある一箇所に集め、インクボトルを傾けずに補充器でインクを取り出せるため、インクをこぼすおそれがなくインクを取り出すことができる。
【0026】
次に、本発明の第2実施形態について図5及び図6を参照して説明する。なお、図5は同実施形態に係るインクリフィルキットの補充器の説明図、図6は同じくインクリフィルキットの使用状態の説明図である。
ここでは、補充器11Bは、筒状のシリンダ101B内にスライドピストン102Bが摺動自在に嵌め込まれた本体部101を有し、シリンダ101Bの先端部は内部に通孔を有する円錐形状の先鋭部103Bが一体形成されている。スライドピストン102Bの先端部もシリンダ101Bの先鋭部103Bの形状に倣った針状部に形成されている。
【0027】
これにより、補充器11Bは、スライドピストン102Bをシリンダ101Bから引き出すことによって先鋭部103Bからシリンダ101B内にインクを吸い込むことができ、またシリンダ101B内にインクが収容された状態でスライドピストン102Bをシリンダ101B内に押し込むことによって、先鋭部103Bの先端からインクを注入することができる。
【0028】
そして、ここでも、インクボトル1の開口部3の直径L1は、補充器11Bのシリンダ101Bの直径L3よりも十分大きく(L1>L3)し、補充器11Bをインクボトル1の開口部3から差し入れられるように形成しているので、図6に示すように、補充器11Bの先鋭部103Bがインクボトル1の最深部7まで届き、最深部7に集まったインクまで吸引することができる。
【0029】
このように、補充器に第1実施形態のような細管部が無くても、第1実施形態と同様に、インクボトル内のインクを吸引することができる。なお、このとき、手をインクボトルの中に入れずに補充器の先端部が最深部に届く長さの寸法が補充器にあることが好ましい。
【0030】
次に、本発明の第3実施形態について図7及び図8を参照して説明する。なお、図7は同実施形態に係るインクリフィルキットの補充器の説明図、図8は同じくインクリフィルキットの使用状態の説明図である。
ここでは、補充器11Cは、筒状のシリンダ101Cの開口部に蛇腹状伸縮部102Cを設けた本体部101を有し、シリンダ101Cの先端部に細管部103としての内部に通孔を有する針状部103Cが形成されている。この補充器11Cとしてはスポイトを使用することができる。
【0031】
これにより、補充器11Cは、伸縮部102Cを押し縮ませた状態から元に戻すことによって針状部103Cからシリンダ101C内にインクを吸い込むことができ、またシリンダ101C内にインクが収容された状態で伸縮部102を押し縮ませることによって、針状部103Cの先端からインクを注入することができる。
【0032】
そして、ここでも、インクボトル1の開口部3の直径L1は、補充器11Cのシリンダ101Cの直径L3よりも十分大きく(L1>L3)し、補充器11Cをインクボトル1の開口部3から差し入れられるように形成しているので、図8に示すように、補充器11Cの針状部103Cがインクボトル1の最深部7まで届き、最深部7に集まったインクまで吸引することができる。
【0033】
なお、このとき、手をインクボトルの中に入れずに補充器の先端部が最深部に届く長さの寸法が補充器にあることが好ましい。
【0034】
このように、補充器の本体部の太さがインクボルトの開口部の径より小さい構成とすることによって、補充器をインクボトル内に差し入れて吸引を行うことができ、最深部に集まったインクを確実に吸引することができる。
【0035】
次に、本発明の第4実施形態について図9及び図10を参照して説明する。なお、図9は同実施形態に係るインクリフィルキットの説明図、図10は同じくインクリフィルキットの使用状態の説明図である。
ここでは、補充器11Aの細管部103の長さL4をインクボトル1の最深部7の内底面から開口部3の開口端までの高さL2よりも長くしている。このインクリフィルキットを使用するときには、図10(a)に示すように、補充器11Aの細管部103だけをインクボトル1の開口部3からボトル状容器2内に差し入れて、同図(b)に示すように、補充器11Aを操作してインクボトル1からインク10を吸引する。
【0036】
このとき、補充器11Aの細管部103の長さL4はインクボトル1の最深部7の内底面から開口部3の開口端までの高さL2よりも長いので、補充器11Aの細管部103はインクボトル1の最深部7まで届き、最深部7に集まるインクまで吸引することができる。この場合、補充器11Aの細管部103だけをインクボトル1の開口部3か差し入れるので、開口部3の開口断面積を前記第1ないし第3実施形態よりも小さくすることができ、ボトル1内インクの蒸発を抑えることができるようになる。
【0037】
また、補充器11Aの針部103Aをボトル状容器2の底に突き当ててもインクが吸い込めるように、針部103Aの針先の導入口(インク取り入れ口)109は、図11(a)に示すように斜めにカットした形状、あるいは、同図(b)に示すように山型にカットした形状とするなど、切り欠きが設けてあることが好ましい。
【0038】
このように、補充器は、本体部より細い管状の細管部を有し、この細管部の長さは、インクボトルの開口部の開口端からボトル内底面までの深さより長く、かつ、先端が最深部まで届く長さであることによって、インクボトルを水平に置いた状態でも最深部内のインクまで確実に吸引することができる。
【0039】
次に、本発明の第5実施形態について図12及び図13を参照して説明する。なお、図12は同実施形態に係るインクリフィルキットの説明図、図13は同じくインクリフィルキットの使用状態の説明図である。
ここでは、補充器11Aの本体部101の直径L3をインクボトル1の開口部3の直径L1よりも大きくし、また、補充器11Aの細管部103の長さL4とインクボトル1の最深部7の内底面から開口部3の開口端までの高さL2とを同じにしている。
【0040】
このインクリフィルキットを使用するときには、図12(a)に示すように、補充器11Aの細管部103だけをインクボトル1の開口部3に合わせ、同図(b)に示すようにボトル状容器2内に細管部103だけを差し入れて、補充器11Aを操作してインクボトル1からインク10を吸引する。
【0041】
このとき、補充器11Aの本体部101の直径L3がインクボトル1の開口部3の直径L1より大きいので、補充器11Aの本体部101は開口部3に当接する。この状態で、細管部103の長さL4はインクボトル1の最深部7の内底面から開口部3の開口端までの高さL2と同じであるので、補充器11Aの細管部103はインクボトル1の最深部7まで届き、最深部7に集まるインクまで吸引することができる。そして、補充器11Aの本体部101がインクボトル1の開口部3の開口端に当接することで、補充器11Aを差込み過ぎて針部103Aがボトル1の底部に当接して折り曲がることが防止される。
【0042】
なお、補充器11Aの針部103Aをボトル状容器2の底に突き当ててもインクが吸い込めるように、針部103Aの針先は図11(b)に示すように山型にカットした形状としている。
【0043】
次に、本発明の第6実施形態について図14及び図15を参照して説明する。なお、図14は同実施形態に係るインクリフィルキットの説明図、図15は同じくインクリフィルキットの使用状態の説明図である。
ここでは、補充器11Aの本体部101の直径L3をインクボトル1の開口部3の直径L1よりも大きくしている。また、補充器11Aの細管部103の長さL4は、インクボトル1の最深部7の内底面から開口部3の開口端までの高さL2よりは短く、内底面6の最も高い位置から開口部3の開口端までの高さL5よりは長く(L2>L4>L5)している。
【0044】
このインクリフィルキットを使用するときには、図15に示すように、補充器11Aの細管部103だけをインクボトル1の開口部3からボトル状容器2内に差し入れて、補充器11Aを操作してインクボトル1からインク10を吸引する。
【0045】
このとき、補充器11Aの本体部101の直径L3がインクボトル1の開口部3の直径L1より大きいので、補充器11Aの本体部101は開口部3に当接する。また、この状態で、細管部103の長さL4はインクボトル1の最深部7の内底面から開口部3の開口端までの高さL2よりは短いが、内底面6の最も高い位置から開口部3の開口端までの高さL5よりは長いので、補充器11Aの細管部103の先端部はインクボトル1の最深部7内まで届き、最深部7に集まるインクまで吸引することができるとともに、補充器11Aを差し込み過ぎて針部103Aの先を曲げてしまうことが防止される。
【0046】
なお、補充器11Aの針部103Aの針先の導入口(インク取り入れ口)109は図11(c)に示すように平坦面形状としたて、針先が刺さるおそれをなくしている。
【0047】
このように、補充器は、本体部より細い管状の細管部を有し、この細管部の長さは、インクボトルの開口部の開口端から最深部底面まで届かない長さであって、かつ、先端に設けたインク取り入れ口がインクボトルを水平面に設置したときのボトル内底面の一部よりも低い位置に届く長さであることによって、補充器をインクボトルに差し込みすぎて細管部が曲がってしまうことを防止できる。
【0048】
次に、本発明の第7実施形態について図16及び図17を参照して説明する。なお、図16は同実施形態に係るインクリフィルキットの説明図、図17は同じくインクリフィルキットの使用状態の説明図である。
ここでは、補充器11Aの細管部103の長さL4はインクボトル1の最深部7の内底面から開口部3の開口端までの高さL2より長いが、補充器11Aの針取付け部104Aにストッパ部105を設け、針部103Aの先端からストッパ部105の先端側面までの長さL6を、インクボトル1の最深部7の内底面から開口部3の開口端までの高さL2よりは短く、内底面6の最も高い位置から開口部3の開口端までの高さL5よりは長く(L2>L6>L5)している。また、ストッパ部105の直径L7をインクボトル1の開口部3の直径L1よりも大きくしている。
【0049】
このインクリフィルキットを使用するときには、図17に示すように、補充器11Aの細管部103をインクボトル1の開口部3からボトル状容器2内に差し入れて、補充器11Aを操作してインクボトル1からインク10を吸引する。
【0050】
このとき、補充器11Aの細管部103の途中にはストッパ部105が設けられてその直径L7がインクボトル1の開口部3の直径L1より大きいので、ストッパ部105は開口部3に当接する。また、この状態で、細管部103のストッパ部105から針先までの長さL6はインクボトル1の最深部7の内底面から開口部3の開口端までの高さL2よりは短いが、内底面6の最も高い位置から開口部3の開口端までの高さL5よりは長いので、補充器11Aの針部103Aの先端部はインクボトル1の最深部7内まで届き、最深部7に集まるインクまで吸引することができるとともに、補充器11Aを差し込み過ぎて針部103Aの先を曲げてしまうことが防止される。
【0051】
次に、本発明の第8実施形態について図18及び図19を参照して説明する。なお、図18は同実施形態に係るインクリフィルキットの説明図、図19は同じくインクリフィルキットの使用状態の説明図である。
ここでは、補充器11Aの針取付け部104Aに設けたストッパ部105から針部103Aの先端までの長さL6を、インクボトル1の最深部7の内底面から開口部3の開口端までの高さL2と同じにしている。また、ストッパ部105の直径L7をインクボトル1の開口部3の直径L1よりも大きくしている。
【0052】
このインクリフィルキットを使用するときには、図19に示すように、補充器11Aの細管部103をインクボトル1の開口部3からボトル状容器2内に差し入れて、補充器11Aを操作してインクボトル1からインク10を吸引する。
【0053】
このとき、補充器11Aの細管部103の途中にはストッパ部105が設けられてその直径L7がインクボトル1の開口部3の直径L1より大きいので、図19(b)に示すように、ストッパ部105は開口部3に当接する。また、この状態で、細管部103のストッパ部105から針先までの長さL6はインクボトル1の最深部7の内底面から開口部3の開口端までの高さL2と同じであるので、補充器11Aの針部103Aの先端部はインクボトル1の最深部7内まで届き、最深部7に集まるインクまで吸引することができるとともに、補充器11Aを差し込み過ぎて針部103Aの先を曲げてしまうことが防止される。
【0054】
次に、本発明の第9実施形態について図20及び図21を参照して説明する。なお、図20は同実施形態に係るインクリフィルキットの説明図、図21は同じくインクリフィルキットの使用状態の説明図である。
ここでは、補充器11Aの本体部106にはシリンダ101Aの外周部にストッパ部106を設け、ストッパ部106から針部103Aの先端までの長さL6を、インクボトル1の最深部7の内底面から開口部3の開口端までの高さL2と同じにしている。また、ストッパ部106の直径L7をインクボトル1の開口部3の直径L1よりも大きくし、シリンダ101A(本体部101)の直径L1をインクボトル1の開口部3の直径L1よりも小さくしている。
【0055】
このインクリフィルキットを使用するときには、図21に示すように、補充器11Aの細管部103から本体部101の一部をインクボトル1の開口部3からボトル状容器2内に差し入れて、補充器11Aを操作してインクボトル1からインク10を吸引する。
【0056】
このとき、補充器11Aの本体部101の途中にはストッパ部106が設けられてその直径L7がインクボトル1の開口部3の直径L1より大きいので、図21(b)に示すように、ストッパ部106は開口部3に当接する。また、この状態で、本体部101のストッパ部106から針先までの長さL6はインクボトル1の最深部7の内底面から開口部3の開口端までの高さL2と同じであるので、補充器11Aの針部103Aの先端部はインクボトル1の最深部7内まで届き、最深部7に集まるインクまで吸引することができるとともに、補充器11Aを差し込み過ぎて針部103Aの先を曲げてしまうことが防止される。
【0057】
次に、本発明の第10実施形態について図22及び図23を参照して説明する。なお、図22は同実施形態に係るインクリフィルキットの説明図、図23は同じくインクリフィルキットの使用状態の説明図である。
ここでは、補充器11Aの本体部106にはシリンダ101Aの外周部にストッパ部106を設け、ストッパ部106から針部103Aの先端までの長さL6を、インクボトル1の最深部7の内底面から開口部3の開口端までの高さL2よりは短く、内底面6の最も高い位置から開口部3の開口端までの高さL5よりは長く(L2>L6>L5)している。また、ストッパ部105の直径L7をインクボトル1の開口部3の直径L1よりも大きくし、シリンダ101A(本体部101)の直径L3をインクボトル1の開口部3の直径L1よりも小さくしている。
【0058】
このインクリフィルキットを使用するときには、図23に示すように、補充器11Aの細管部103から本体部101の一部をインクボトル1の開口部3からボトル状容器2内に差し入れて、補充器11Aを操作してインクボトル1からインク10を吸引する。
【0059】
このとき、補充器11Aの本体部101の途中にはストッパ部106が設けられてその直径L7がインクボトル1の開口部3の直径L1より大きいので、ストッパ部106は開口部3に当接する。また、この状態で、本体部101のストッパ部106から針先までの長さL6はインクボトル1の最深部7の内底面から開口部3の開口端までの高さL2よりは短いが、内底面6の最も高い位置から開口部3の開口端までの高さL5よりは長いので、補充器11Aの針部103Aの先端部はインクボトル1の最深部7内まで届き、最深部7に集まるインクまで吸引することができるとともに、補充器11Aを差し込み過ぎて針部103Aの先を曲げてしまうことが防止される。
【0060】
次に、本発明の第11実施形態について図24及び図25を参照して説明する。なお、図24は同実施形態に係るインクリフィルキットの説明図、図25は同じくインクリフィルキットの使用状態の説明図である。
ここでは、前記第1実施形態において、インクボトル1の開口部3に拭き取り部材(ワイピング部材)8を設けている。このワイピング部材8は、例えばゴム弾性を有する(可撓性を有する)補充器11Aの本体部101よりも小さい穴8aが開いた部材で構成される。
【0061】
このインクリフィルキットを使用するときには、図25に示すように、補充器11Aをワイピング部材8の穴8aから本体部101のシリンダ101Aを差し込み、インク10を吸引した後に補充器11Aを引き出す。
【0062】
このとき、補充器11Aのシリンダ101Aの外周面にはワイピング部材8が接触しているので、シリンダ101A外周面などにインク10が付着した場合でもワイピング部材8によって拭き取られる。
【0063】
つまり、前記第1実施形態のように補充器11Aの本体部101までインクボトル1内に差し入れる(挿入する)ことができると構成とした場合、インクボトル1内にインク10が十分に残っている状態で補充器11Aを入れ込みすぎると、シリンダ101Aの外周面にインク10が付着する。そこで、ワイピング部材8によってシリンダ101A外周面に付着したインク10を拭き取るようにすることで、補充器11Aに付着するインクで手や周りが汚れることを防止できる。また、ワイピング部材8は穴8aがあるものの中蓋として機能してインクボトル1内のインク10の蒸発も低減される。
【0064】
なお、ワイピング部材8の穴8aの周囲部分を他の部分より薄くすることで、より効果的に補充器11Aに付着したインクを拭き取ることができる。また、スムーズに補充器を抜き差ししつつ効果的にインクをインクボトルから採取するためには、ワイピング部材8の穴8aの中心はインクボトル1の最深部7の直上に設けることが好ましく、これにより補充器11Aの針部103Aの針先を容易に最深部7へと誘導することができる。さらに、ワイピング部材8には図示しないが補充器11Aを差し入れるときにインクボトル1内の空気を逃がす空気抜きとなる穴を設けることもできる。
【0065】
また、インクボトル1のボトル状容器2を透明な部材で形成して、インクが滴り落ちきるのを見極められるようにすることも好ましい。
【0066】
次に、本発明の第12実施形態について図26及び図27を参照して説明する。なお、図26は同実施形態に係るインクリフィルキットの説明図、図27は同じくインクリフィルキットの使用状態の説明図である。
ここでは、補充器11Dは、筒状のシリンダ101D内にスライドピストン102Dが摺動自在に嵌め込まれた本体部101と、シリンダ101Dの先端部側に取り付けられ内部に連通する図示しない通孔が形成された長い針部103D(細管部103)とを備えている。この補充器11Dの針部103Dの長さL8は、インクボトル1の最深部7の内底面から開口部3の開口端までの高さL2と同じにしている(なお、インクボトル1の最深部7の内底面から開口部3の開口端までの高さL2よりは短く、内底面6の最も高い位置から開口部3の開口端までの高さL5よりは長く(L2>L8>L5))する構成ともできる。)。また、シリンダ101D(本体部101)の直径L3をインクボトル1の開口部3の直径L1よりも小さくしている。
【0067】
また、インクボトル1の開口部3には拭き取り部材(ワイピング部材)8を設けている。このワイピング部材8は、例えばゴム弾性を有する(可撓性を有する)部材で形成している。
【0068】
このインクリフィルキットを使用するときには、図27に示すように、補充器11Dの針部103Dを、ワイピング部材8を貫通させてインクボトル1内に差し込み、インク10を吸引した後に補充器11Dの針部103Dを引き出す。このとき、針部103Dに付着したインク10はワイピング部材8によって拭き取られ、手や周りが汚れることが防止される。そして、ワイピング部材8の弾性力によって穴が塞がれ、ワイピング部材8は中蓋として機能してインクボトル1内のインク10の蒸発も低減される。
【0069】
この場合、ワイピング部材8に穴を形成する場合には針部103Dが入る程度で十分である。また、針部103Dが十分に細く、ワイピング部材8を針部103が刺通することができる場合には、初期状態でワイピング部材8に穴を設けなくとも良い。
【0070】
また、針部103Dの針先の形状は、針部103Dの先にワイピング部材8の材料が詰まるおそれを防止するためには、図11(d)に示すように導入口(インク取り入れ口)109が側面に開口している形状の針先とすることが好ましい。
【0071】
また、ワイピング部材8の針部103Dが刺される位置は、第11実施形態と同様に、インクボトル1の最深部7の直上であることが好ましい。そのため、ワイピング部材8として初期状態で刺通用の穴を設けていない場合には、目印や針先が引っかかる溝などがワイピング部材8の該当箇所に設けられていることが好ましい。また、ワイピング部材8には図示しないがインクボトル1内の空気を逃がす空気抜きとなる穴を設けることもできる。
【0072】
次に、本発明の第13実施形態について図28及び図29を参照して説明する。なお、図28は同実施形態に係るインクリフィルキットの説明図、図29は同じくインクリフィルキットの使用状態の説明図である。
ここでは、前記第11実施形態において、インクボトル1の開口部3に設けるワイピング部材として、スポンジ状の吸収性のある多孔質部材からなるワイピング部材18を用いている。ワイピング部材18には補充器11Aの本体部101よりも小さい穴18aが形成されている。
【0073】
このように、ワイピング部材18として吸収部材を用いることによって、補充器11Aの本体部101A外周面などに付着した、ぬぐって汚れたインクをインクボトル1のインク溜りに戻さずに済み、未使用インクの汚れを防止できる。
【0074】
次に、本発明の第14実施形態について図30及び図31を参照して説明する。なお、図30は同実施形態に係るインクリフィルキットの説明図、図31は同じくインクリフィルキットの使用状態の説明図である。
ここでは、上記第13実施形態において、補充器として第2実施形態の補充器11Bを用いる構成したものである。
【0075】
次に、本発明の第15実施形態について図32及び図33を参照して説明する。なお、図32は同実施形態に係るインクリフィルキットの説明図、図33は同じくインクリフィルキットの使用状態の説明図である。
ここでは、上記第13実施形態において、補充器として第12実施形態の補充器11Dを用いる構成したものである。
【0076】
次に、本発明に係るインクリフィルキットを用いてインクの注入を行うインクカートリッジの一例について図34ないし図37を参照して説明する。なお、図34は同インクカートリッジの外観斜視説明図、図35は同カートリッジの側面説明図、図36は同インクカートリッジ内に収納したインク袋の側面説明図、図37は同インク袋のインク供給口部の拡大断面説明図である。
【0077】
このインクカートリッジ200は、カートリッジケース(筺体)202内にインクを収容した記録液収容手段であるインク袋203を収納したものである。このカートリッジケース202は、分解及び組立て可能に2分割された第1ケース(ベース)221と第2ケース(ケース)222とで構成されている。
【0078】
そして、カートリッジケース202には内部に収納したインク袋203のインク供給口部131に対応して開口部223を形成している。この開口部223は、第1ケース221の半円状の開口部と第2ケース222の半円状の開口部とが組み合わせて形成される。また、開口部223の周囲にはリブ223aが形成されている。
【0079】
このインクカートリッジ200は、画像形成装置本体に装着したときに、装置本体の中空針がインク袋203の供給口部231内に刺通されて、インク袋203内のインクを装置本体側に供給可能になる。
【0080】
このインクカートリッジ200内に収容したインク袋203は、図36に示すように、アルミラミネートフィルムからなる略四角形状(ここでは長方形状)の可撓性を有する袋本体230の長辺の一辺に、インク供給口部231を設けた樹脂製の保持部材232を固着(溶着)してなり、この保持部材232をカートリッジケース202内に係合保持することによって、インク袋203が所要の姿勢でカートリッジケース202内に収納保持される。
【0081】
インク供給口部231は、図37に示すように、内部にインク供給用通穴235が形成され、先端部にはインク供給用通穴235をシールするための弾性部材、例えばシリコン、フッ素、ブチル等のゴム材料からなるシール部材236が嵌め込まれ、キャップ部材236によって保持されている。
【0082】
そこで、このインクカートリッジ200にインクを注入するには、例えば前述した第1実施形態の補充器11A内にインクボトル1からインクを吸引した後、補充器11Aの針部103Aをインクカートリッジ200の供給口部231のシール部材236を刺通して通穴235内に針先を通して、補充器11Aのスライドピストン102Aを押し込んで内部をインクをインク袋203に注入することができる。
【図面の簡単な説明】
【0083】
【図1】本発明の第1実施形態に係るインクリフィルキットに付属するインクボトルの説明図である。
【図2】同じく補充器の一例を示す説明図である。
【図3】同インクリフィルキットの使用状態の説明図である。
【図4】インクボトルの変形例を示す説明図である。
【図5】本発明の第2実施形態に係るインクリフィルキットの補充器の説明図である。
【図6】同じくインクリフィルキットの使用状態の説明図である。
【図7】本発明の第3実施形態に係るインクリフィルキットの補充器の説明図である。
【図8】同じくインクリフィルキットの使用状態の説明図である。
【図9】本発明の第4実施形態に係るインクリフィルキットの説明図である。
【図10】同じくインクリフィルキットの使用状態の説明図である。
【図11】補充器の針部の針先形状の異なる例を示す斜視説明図である。
【図12】本発明の第5実施形態に係るインクリフィルキットの説明図である。
【図13】同じくインクリフィルキットの使用状態の説明図である。
【図14】本発明の第6実施形態に係るインクリフィルキットの説明図である。
【図15】同じくインクリフィルキットの使用状態の説明図である。
【図16】本発明の第7実施形態に係るインクリフィルキットの説明図である。
【図17】同じくインクリフィルキットの使用状態の説明図である。
【図18】本発明の第8実施形態に係るインクリフィルキットの説明図である。
【図19】同じくインクリフィルキットの使用状態の説明図である。
【図20】本発明の第9実施形態に係るインクリフィルキットの説明図である。
【図21】同じくインクリフィルキットの使用状態の説明図である。
【図22】本発明の第10実施形態に係るインクリフィルキットの説明図である。
【図23】同じくインクリフィルキットの使用状態の説明図である。
【図24】本発明の第11実施形態に係るインクリフィルキットの説明図である。
【図25】同じくインクリフィルキットの使用状態の説明図である。
【図26】本発明の第12実施形態に係るインクリフィルキットの説明図である。
【図27】同じくインクリフィルキットの使用状態の説明図である。
【図28】本発明の第13実施形態に係るインクリフィルキットの説明図である。
【図29】同じくインクリフィルキットの使用状態の説明図である。
【図30】本発明の第14実施形態に係るインクリフィルキットの説明図である。
【図31】同じくインクリフィルキットの使用状態の説明図である。
【図32】本発明の第15実施形態に係るインクリフィルキットの説明図である。
【図33】同じくインクリフィルキットの使用状態の説明図である。
【図34】本発明に係るインクリフィルキットを用いてインクの注入を行うインクカートリッジの一例を示す外観斜視説明図である。
【図35】同カートリッジの側面説明図である。
【図36】同インクカートリッジ内に収納したインク袋の側面説明図である。
【図37】同インク袋のインク供給口部の拡大断面説明図である。
【図38】従来のインクリフィルキットの説明図である。
【符号の説明】
【0084】
1…インクボトル
2…ボトル状容器
3…開口部
4…蓋
5…脚部
6…ボトル内底面
7…最深部
8、18…ワイピング部材
11A,11B、11C、11D…補充器
101…本体部
101A、101B、101C、101D…シリンダ
102A、102B、102D…スライドピストン
102C…伸縮部
103…細管部
103A、103C,103D…針部
103C…針状部
【技術分野】
【0001】
本発明はインクリフィルキットに関し、特に、インクボトルと、このインクボトルから前記インクを吸引してインクカートリッジにインクを注入する補充器とを備えるインクリフィルキットに関する。
【背景技術】
【0002】
プリンタ、ファクシミリ、複写装置、これらの複合機等の画像形成装置として、例えば、液体の液滴を吐出する液体吐出ヘッドで構成した記録ヘッドを含む液体吐出装置を用いて、媒体(以下「用紙」ともいうが材質を限定するものではなく、また、被記録媒体、記録媒体、転写材、記録紙なども同義で使用する。)を搬送しながら、液体を用紙に付着させて画像形成(記録、印刷、印写、印字も同義語で用いる。)を行うものがある。
【0003】
なお、画像形成装置は、紙、糸、繊維、布帛、皮革、金属、プラスチック、ガラス、木材、セラミックス等の媒体に液体を吐出して画像形成を行う装置を意味し、また、「画像形成」とは、文字や図形等の意味を持つ画像を媒体に対して付与することだけでなく、パターン等の意味を持たない画像を媒体に付与することをも意味する。また、「インク」とは、厳密な意味でのインクに限るものではなく、画像形成を行うことができる液体の総称として用いる。また、液体吐出装置とは、液体吐出ヘッドから液体を吐出する装置を意味する。
【0004】
このような液体吐出装置を備えて画像を形成する画像形成装置において使用されるインクを収容したインクカートリッジは、インクを消耗したときに廃棄されるのでは、ランニングコストの増加や資源の有効利用に反することになるので、インクを再注入して再利用できるようにするインクリフィルキットが広く知られている。
【0005】
このインクリフィルキットとしては、従来、スポイトのようにカートリッジと針状のカートリッジへの注入口が一体となった形態、アダプタと大容量のインク貯蔵部をチューブでつなぎ、大容量のインク貯蔵部からプリンタ本体へインクを随時供給する形態などが知られているが、特に簡便な形態は、特許文献1、3などにも記載されているように、インクボトルと注射器をセットにして構成される形態である。このようなリフィルキットは、インクボトルからインクを吸い取った注射器をインクカートリッジ等に注射してインクをカートリッジ等に供給して使用する。
【0006】
【特許文献1】特開2004−358802号公報
【特許文献2】特開平09−174868号公報
【特許文献3】特開2000−141680号公報
【発明の開示】
【発明が解決しようとする課題】
【0007】
しかしながら、従来のこのような形態のインクリフィルキットにあっては、インクボトルの底面が平らであったり、ボトルの開口部に対向する内底面が凸状になっている。そのため、インクボトルのインク残量が僅かとなったとき、インクボトルから注射器によってインク取り出すにあたってインクを残らず吸い出すためには、インクボトルを持ち上げて傾ける必要があるが、それでも、注射器の針の先がインクまで届かず、インクをすべて取り出せなかったり、図38に示すように、インクボトル501を横倒しに近い状態まで傾けてインク500を注射器502で吸いださなければならず、インクがこぼれたりする問題がある。
【0008】
また、注射器をインクボトルから取り出した後、注射器外部に付着したインクが手や周りを汚す不具合が生じることがあった。
【0009】
本発明は上記の課題に鑑みてなされたものであり、インクボトル内のインクをより残り少ない状態まで取り出すことができるようにすることを目的とする。
【課題を解決するための手段】
【0010】
上記の課題を解決するため、本発明に係るインクリフィルキットは、ボトル状容器内にインクを収容したインクボトルと、このインクボトルからインクを吸引してインクカートリッジにインクを注入する補充器とを備え、インクボトルは、補充器でインクを吸引する開口部と、この開口部に対向してボトル内底面より深い最深部とを有し、最深部は一箇所に形成されている構成とした。
【0011】
ここで、補充器の本体部の太さがインクボルトの開口部の径より小さい構成とできる。また、補充器は、本体部より細い管状の細管部を有し、この細管部の長さは、インクボトルの開口部の開口端からボトル内底面までの深さより長く、かつ、先端が最深部まで届く長さである構成とできる。また、補充器は、本体部より細い管状の細管部を有し、この細管部の長さは、インクボトルの開口部の開口端から最深部底面まで届かない長さであって、かつ、先端に設けたインク取入れ口がインクボトルを水平面に設置したときのボトル内底面の一部よりも低い位置に届く長さである構成とできる。
【0012】
また、インクボトルには補充器に付着したインクを拭き取る拭き取り部材を有する構成とできる。この場合、拭き取り部材にはインクボトルの最深部の直上に貫通穴が設けられている構成とできる。
【発明の効果】
【0013】
本発明に係るインクリフィルキットによれば、ボトル状容器内にインクを収容したインクボトルと、このインクボトルからインクを吸引してインクカートリッジにインクを注入する補充器とを備え、インクボトルは、補充器でインクを吸引する開口部と、この開口部に対向してボトル内底面より深い最深部とを有し、最深部は一箇所に形成されている構成としたので、インクボトルを傾けずに消費により少量となったインクを自然にインクボトルの開口部の対向部でもある一箇所に集め、インクボトルを傾けずに補充器でインクを取り出せるため、インクをこぼすおそれがなくインクを取り出せる。
【発明を実施するための最良の形態】
【0014】
以下、本発明の実施の形態について添付図面を参照して説明する。まず、本発明の第1実施形態について図1及び図2を参照して説明する。なお、図1は同実施形態のインクリフィルキットに付属するインクボトルの説明図、図2は同じく補充器の一例を示す説明図である。
【0015】
インクボトル1は、内部にインク10を収容したボトル状容器2と、ボトル状容器2の上面中央部に形成された開口部3を密封する蓋4で構成される。ボトル状容器2の底部には脚部5が設けられ、開口部3に対向してボトル内底面6より深い最深部7が一箇所だけ形成されている。この場合、ボトル内底面6は最深部7に向けて傾斜させて(スロープを設けて)形成し、インク10が最終的に最深部7に集まるようにしている。
【0016】
一方、補充器11Aは、筒状のシリンダ101A内にスライドピストン102Aが摺動自在に嵌め込まれた本体部101と、シリンダ101Aの先端部側に針取付け部104Aを介して取り付けられ内部に連通する図示しない通孔が形成された針部103Aを備える細管部103とを備えている。
【0017】
これにより、補充器11Aは、スライドピストン102Aをシリンダ101Aから引き出すことによって針部103Aからシリンダ101A内にインクを吸い込むことができ、またシリンダ101A内にインクが収容された状態でスライドピストン102Aをシリンダ101A内に押し込むことによって、針部103Aの先端からインクを注入することができる。なお、この補充器11Aとしては、市販の注射器を用いることができる。
【0018】
ここで、インクボトル1の開口部3の直径L1は、補充器器11Aのシリンダ101Aの直径L3よりも十分大きく(L1>L3)し、補充器11Aをインクボトル1の開口部3から差し入れられるように形成している。なお、ここでは、開口部3、シリンダ101Aを平面形状が円筒状であることを前提として直径で説明しているが、円筒状以外の形状である場合には、インクボトル1の開口部3の開口断面積を注入器11Aのシリンダ101Aの開口断面積よりも十分大きくすればよい(以下の説明でも同様である。)。
【0019】
このインクボトル1と補充器11Aで構成されるインクリフィルキットを使用するとき、図3(a)に示すように、インクボトル1を傾けることなく置いた状態で開口部3から補充器11Aを差し入れ、補充器11Aのスライドピストン102Aを引き出すことによって、インクボトル1内のインク10が補充器11A内に吸引される。そこで、同図(b)に示すように、このインク10を吸引した補充器11Aを引出し、図示しないインクカートリッジなどにインク10を注入することができる。
【0020】
ここで、インクボトル1は、上述したように開口部3に対向するボトル内底面6の部分に最も深い最深部7を形成し、最深部7は一箇所としているので、インク10が少量となったとき、最深部7にインク10が集まり、しかもボトル内底面6は最深部7に向けて傾斜するスロープが設けられているので、すべてのインク10は一箇所の最深部7にすべて集まることになる。
【0021】
そして、インクボトル1を置いた状態で開口部3から補充器11A全体をインクボトル1内に差し入れ可能な形状に形成されているので、補充器11Aの針部103Aの先端をインクボトル1の最深部7まで届かせることができる。
【0022】
これにより、最終的にインクボトル1内の最深部7に集められたインク10を補充器11Aによって吸引する(取り出す)ことができ、インクボトル1を傾けるなどしないでも、インクボトル1のインク10を最後まで使い切ることができる。
【0023】
また、インクボトル1は開口部3をボトル状容器2上面の中央部付近に設けているので、補充器11A設置時の安定性を持たせることができる。例えば、図4に示すように、インクボトル1の開口部3はボトル状容器2の端部に設けることもできるが、中央部に設ける構成の方がより安定性があり、インク取り出し時にインクボトル1をひっくり返すおそれも少ない。
【0024】
また、補充器11Aをインクボトル1内に差し入れる構成では、補充器11Aの長さは、手をインクボトル1の中に入れずに針部103Aの先端が最深部7に届く長さの寸法であることが好ましい。
【0025】
このように、このインクリフィルキットによれば、ボトル状容器内にインクを収容したインクボトルと、このインクボトルからインクを吸引してインクカートリッジにインクを注入する補充器とを備え、インクボトルは、補充器でインクを吸引する開口部と、この開口部に対向してボトル内底面より深い最深部とを有し、最深部は一箇所に形成されているので、インクボトルを傾けずに消費により少量となったインクを自然にインクボトルの開口部の対向部でもある一箇所に集め、インクボトルを傾けずに補充器でインクを取り出せるため、インクをこぼすおそれがなくインクを取り出すことができる。
【0026】
次に、本発明の第2実施形態について図5及び図6を参照して説明する。なお、図5は同実施形態に係るインクリフィルキットの補充器の説明図、図6は同じくインクリフィルキットの使用状態の説明図である。
ここでは、補充器11Bは、筒状のシリンダ101B内にスライドピストン102Bが摺動自在に嵌め込まれた本体部101を有し、シリンダ101Bの先端部は内部に通孔を有する円錐形状の先鋭部103Bが一体形成されている。スライドピストン102Bの先端部もシリンダ101Bの先鋭部103Bの形状に倣った針状部に形成されている。
【0027】
これにより、補充器11Bは、スライドピストン102Bをシリンダ101Bから引き出すことによって先鋭部103Bからシリンダ101B内にインクを吸い込むことができ、またシリンダ101B内にインクが収容された状態でスライドピストン102Bをシリンダ101B内に押し込むことによって、先鋭部103Bの先端からインクを注入することができる。
【0028】
そして、ここでも、インクボトル1の開口部3の直径L1は、補充器11Bのシリンダ101Bの直径L3よりも十分大きく(L1>L3)し、補充器11Bをインクボトル1の開口部3から差し入れられるように形成しているので、図6に示すように、補充器11Bの先鋭部103Bがインクボトル1の最深部7まで届き、最深部7に集まったインクまで吸引することができる。
【0029】
このように、補充器に第1実施形態のような細管部が無くても、第1実施形態と同様に、インクボトル内のインクを吸引することができる。なお、このとき、手をインクボトルの中に入れずに補充器の先端部が最深部に届く長さの寸法が補充器にあることが好ましい。
【0030】
次に、本発明の第3実施形態について図7及び図8を参照して説明する。なお、図7は同実施形態に係るインクリフィルキットの補充器の説明図、図8は同じくインクリフィルキットの使用状態の説明図である。
ここでは、補充器11Cは、筒状のシリンダ101Cの開口部に蛇腹状伸縮部102Cを設けた本体部101を有し、シリンダ101Cの先端部に細管部103としての内部に通孔を有する針状部103Cが形成されている。この補充器11Cとしてはスポイトを使用することができる。
【0031】
これにより、補充器11Cは、伸縮部102Cを押し縮ませた状態から元に戻すことによって針状部103Cからシリンダ101C内にインクを吸い込むことができ、またシリンダ101C内にインクが収容された状態で伸縮部102を押し縮ませることによって、針状部103Cの先端からインクを注入することができる。
【0032】
そして、ここでも、インクボトル1の開口部3の直径L1は、補充器11Cのシリンダ101Cの直径L3よりも十分大きく(L1>L3)し、補充器11Cをインクボトル1の開口部3から差し入れられるように形成しているので、図8に示すように、補充器11Cの針状部103Cがインクボトル1の最深部7まで届き、最深部7に集まったインクまで吸引することができる。
【0033】
なお、このとき、手をインクボトルの中に入れずに補充器の先端部が最深部に届く長さの寸法が補充器にあることが好ましい。
【0034】
このように、補充器の本体部の太さがインクボルトの開口部の径より小さい構成とすることによって、補充器をインクボトル内に差し入れて吸引を行うことができ、最深部に集まったインクを確実に吸引することができる。
【0035】
次に、本発明の第4実施形態について図9及び図10を参照して説明する。なお、図9は同実施形態に係るインクリフィルキットの説明図、図10は同じくインクリフィルキットの使用状態の説明図である。
ここでは、補充器11Aの細管部103の長さL4をインクボトル1の最深部7の内底面から開口部3の開口端までの高さL2よりも長くしている。このインクリフィルキットを使用するときには、図10(a)に示すように、補充器11Aの細管部103だけをインクボトル1の開口部3からボトル状容器2内に差し入れて、同図(b)に示すように、補充器11Aを操作してインクボトル1からインク10を吸引する。
【0036】
このとき、補充器11Aの細管部103の長さL4はインクボトル1の最深部7の内底面から開口部3の開口端までの高さL2よりも長いので、補充器11Aの細管部103はインクボトル1の最深部7まで届き、最深部7に集まるインクまで吸引することができる。この場合、補充器11Aの細管部103だけをインクボトル1の開口部3か差し入れるので、開口部3の開口断面積を前記第1ないし第3実施形態よりも小さくすることができ、ボトル1内インクの蒸発を抑えることができるようになる。
【0037】
また、補充器11Aの針部103Aをボトル状容器2の底に突き当ててもインクが吸い込めるように、針部103Aの針先の導入口(インク取り入れ口)109は、図11(a)に示すように斜めにカットした形状、あるいは、同図(b)に示すように山型にカットした形状とするなど、切り欠きが設けてあることが好ましい。
【0038】
このように、補充器は、本体部より細い管状の細管部を有し、この細管部の長さは、インクボトルの開口部の開口端からボトル内底面までの深さより長く、かつ、先端が最深部まで届く長さであることによって、インクボトルを水平に置いた状態でも最深部内のインクまで確実に吸引することができる。
【0039】
次に、本発明の第5実施形態について図12及び図13を参照して説明する。なお、図12は同実施形態に係るインクリフィルキットの説明図、図13は同じくインクリフィルキットの使用状態の説明図である。
ここでは、補充器11Aの本体部101の直径L3をインクボトル1の開口部3の直径L1よりも大きくし、また、補充器11Aの細管部103の長さL4とインクボトル1の最深部7の内底面から開口部3の開口端までの高さL2とを同じにしている。
【0040】
このインクリフィルキットを使用するときには、図12(a)に示すように、補充器11Aの細管部103だけをインクボトル1の開口部3に合わせ、同図(b)に示すようにボトル状容器2内に細管部103だけを差し入れて、補充器11Aを操作してインクボトル1からインク10を吸引する。
【0041】
このとき、補充器11Aの本体部101の直径L3がインクボトル1の開口部3の直径L1より大きいので、補充器11Aの本体部101は開口部3に当接する。この状態で、細管部103の長さL4はインクボトル1の最深部7の内底面から開口部3の開口端までの高さL2と同じであるので、補充器11Aの細管部103はインクボトル1の最深部7まで届き、最深部7に集まるインクまで吸引することができる。そして、補充器11Aの本体部101がインクボトル1の開口部3の開口端に当接することで、補充器11Aを差込み過ぎて針部103Aがボトル1の底部に当接して折り曲がることが防止される。
【0042】
なお、補充器11Aの針部103Aをボトル状容器2の底に突き当ててもインクが吸い込めるように、針部103Aの針先は図11(b)に示すように山型にカットした形状としている。
【0043】
次に、本発明の第6実施形態について図14及び図15を参照して説明する。なお、図14は同実施形態に係るインクリフィルキットの説明図、図15は同じくインクリフィルキットの使用状態の説明図である。
ここでは、補充器11Aの本体部101の直径L3をインクボトル1の開口部3の直径L1よりも大きくしている。また、補充器11Aの細管部103の長さL4は、インクボトル1の最深部7の内底面から開口部3の開口端までの高さL2よりは短く、内底面6の最も高い位置から開口部3の開口端までの高さL5よりは長く(L2>L4>L5)している。
【0044】
このインクリフィルキットを使用するときには、図15に示すように、補充器11Aの細管部103だけをインクボトル1の開口部3からボトル状容器2内に差し入れて、補充器11Aを操作してインクボトル1からインク10を吸引する。
【0045】
このとき、補充器11Aの本体部101の直径L3がインクボトル1の開口部3の直径L1より大きいので、補充器11Aの本体部101は開口部3に当接する。また、この状態で、細管部103の長さL4はインクボトル1の最深部7の内底面から開口部3の開口端までの高さL2よりは短いが、内底面6の最も高い位置から開口部3の開口端までの高さL5よりは長いので、補充器11Aの細管部103の先端部はインクボトル1の最深部7内まで届き、最深部7に集まるインクまで吸引することができるとともに、補充器11Aを差し込み過ぎて針部103Aの先を曲げてしまうことが防止される。
【0046】
なお、補充器11Aの針部103Aの針先の導入口(インク取り入れ口)109は図11(c)に示すように平坦面形状としたて、針先が刺さるおそれをなくしている。
【0047】
このように、補充器は、本体部より細い管状の細管部を有し、この細管部の長さは、インクボトルの開口部の開口端から最深部底面まで届かない長さであって、かつ、先端に設けたインク取り入れ口がインクボトルを水平面に設置したときのボトル内底面の一部よりも低い位置に届く長さであることによって、補充器をインクボトルに差し込みすぎて細管部が曲がってしまうことを防止できる。
【0048】
次に、本発明の第7実施形態について図16及び図17を参照して説明する。なお、図16は同実施形態に係るインクリフィルキットの説明図、図17は同じくインクリフィルキットの使用状態の説明図である。
ここでは、補充器11Aの細管部103の長さL4はインクボトル1の最深部7の内底面から開口部3の開口端までの高さL2より長いが、補充器11Aの針取付け部104Aにストッパ部105を設け、針部103Aの先端からストッパ部105の先端側面までの長さL6を、インクボトル1の最深部7の内底面から開口部3の開口端までの高さL2よりは短く、内底面6の最も高い位置から開口部3の開口端までの高さL5よりは長く(L2>L6>L5)している。また、ストッパ部105の直径L7をインクボトル1の開口部3の直径L1よりも大きくしている。
【0049】
このインクリフィルキットを使用するときには、図17に示すように、補充器11Aの細管部103をインクボトル1の開口部3からボトル状容器2内に差し入れて、補充器11Aを操作してインクボトル1からインク10を吸引する。
【0050】
このとき、補充器11Aの細管部103の途中にはストッパ部105が設けられてその直径L7がインクボトル1の開口部3の直径L1より大きいので、ストッパ部105は開口部3に当接する。また、この状態で、細管部103のストッパ部105から針先までの長さL6はインクボトル1の最深部7の内底面から開口部3の開口端までの高さL2よりは短いが、内底面6の最も高い位置から開口部3の開口端までの高さL5よりは長いので、補充器11Aの針部103Aの先端部はインクボトル1の最深部7内まで届き、最深部7に集まるインクまで吸引することができるとともに、補充器11Aを差し込み過ぎて針部103Aの先を曲げてしまうことが防止される。
【0051】
次に、本発明の第8実施形態について図18及び図19を参照して説明する。なお、図18は同実施形態に係るインクリフィルキットの説明図、図19は同じくインクリフィルキットの使用状態の説明図である。
ここでは、補充器11Aの針取付け部104Aに設けたストッパ部105から針部103Aの先端までの長さL6を、インクボトル1の最深部7の内底面から開口部3の開口端までの高さL2と同じにしている。また、ストッパ部105の直径L7をインクボトル1の開口部3の直径L1よりも大きくしている。
【0052】
このインクリフィルキットを使用するときには、図19に示すように、補充器11Aの細管部103をインクボトル1の開口部3からボトル状容器2内に差し入れて、補充器11Aを操作してインクボトル1からインク10を吸引する。
【0053】
このとき、補充器11Aの細管部103の途中にはストッパ部105が設けられてその直径L7がインクボトル1の開口部3の直径L1より大きいので、図19(b)に示すように、ストッパ部105は開口部3に当接する。また、この状態で、細管部103のストッパ部105から針先までの長さL6はインクボトル1の最深部7の内底面から開口部3の開口端までの高さL2と同じであるので、補充器11Aの針部103Aの先端部はインクボトル1の最深部7内まで届き、最深部7に集まるインクまで吸引することができるとともに、補充器11Aを差し込み過ぎて針部103Aの先を曲げてしまうことが防止される。
【0054】
次に、本発明の第9実施形態について図20及び図21を参照して説明する。なお、図20は同実施形態に係るインクリフィルキットの説明図、図21は同じくインクリフィルキットの使用状態の説明図である。
ここでは、補充器11Aの本体部106にはシリンダ101Aの外周部にストッパ部106を設け、ストッパ部106から針部103Aの先端までの長さL6を、インクボトル1の最深部7の内底面から開口部3の開口端までの高さL2と同じにしている。また、ストッパ部106の直径L7をインクボトル1の開口部3の直径L1よりも大きくし、シリンダ101A(本体部101)の直径L1をインクボトル1の開口部3の直径L1よりも小さくしている。
【0055】
このインクリフィルキットを使用するときには、図21に示すように、補充器11Aの細管部103から本体部101の一部をインクボトル1の開口部3からボトル状容器2内に差し入れて、補充器11Aを操作してインクボトル1からインク10を吸引する。
【0056】
このとき、補充器11Aの本体部101の途中にはストッパ部106が設けられてその直径L7がインクボトル1の開口部3の直径L1より大きいので、図21(b)に示すように、ストッパ部106は開口部3に当接する。また、この状態で、本体部101のストッパ部106から針先までの長さL6はインクボトル1の最深部7の内底面から開口部3の開口端までの高さL2と同じであるので、補充器11Aの針部103Aの先端部はインクボトル1の最深部7内まで届き、最深部7に集まるインクまで吸引することができるとともに、補充器11Aを差し込み過ぎて針部103Aの先を曲げてしまうことが防止される。
【0057】
次に、本発明の第10実施形態について図22及び図23を参照して説明する。なお、図22は同実施形態に係るインクリフィルキットの説明図、図23は同じくインクリフィルキットの使用状態の説明図である。
ここでは、補充器11Aの本体部106にはシリンダ101Aの外周部にストッパ部106を設け、ストッパ部106から針部103Aの先端までの長さL6を、インクボトル1の最深部7の内底面から開口部3の開口端までの高さL2よりは短く、内底面6の最も高い位置から開口部3の開口端までの高さL5よりは長く(L2>L6>L5)している。また、ストッパ部105の直径L7をインクボトル1の開口部3の直径L1よりも大きくし、シリンダ101A(本体部101)の直径L3をインクボトル1の開口部3の直径L1よりも小さくしている。
【0058】
このインクリフィルキットを使用するときには、図23に示すように、補充器11Aの細管部103から本体部101の一部をインクボトル1の開口部3からボトル状容器2内に差し入れて、補充器11Aを操作してインクボトル1からインク10を吸引する。
【0059】
このとき、補充器11Aの本体部101の途中にはストッパ部106が設けられてその直径L7がインクボトル1の開口部3の直径L1より大きいので、ストッパ部106は開口部3に当接する。また、この状態で、本体部101のストッパ部106から針先までの長さL6はインクボトル1の最深部7の内底面から開口部3の開口端までの高さL2よりは短いが、内底面6の最も高い位置から開口部3の開口端までの高さL5よりは長いので、補充器11Aの針部103Aの先端部はインクボトル1の最深部7内まで届き、最深部7に集まるインクまで吸引することができるとともに、補充器11Aを差し込み過ぎて針部103Aの先を曲げてしまうことが防止される。
【0060】
次に、本発明の第11実施形態について図24及び図25を参照して説明する。なお、図24は同実施形態に係るインクリフィルキットの説明図、図25は同じくインクリフィルキットの使用状態の説明図である。
ここでは、前記第1実施形態において、インクボトル1の開口部3に拭き取り部材(ワイピング部材)8を設けている。このワイピング部材8は、例えばゴム弾性を有する(可撓性を有する)補充器11Aの本体部101よりも小さい穴8aが開いた部材で構成される。
【0061】
このインクリフィルキットを使用するときには、図25に示すように、補充器11Aをワイピング部材8の穴8aから本体部101のシリンダ101Aを差し込み、インク10を吸引した後に補充器11Aを引き出す。
【0062】
このとき、補充器11Aのシリンダ101Aの外周面にはワイピング部材8が接触しているので、シリンダ101A外周面などにインク10が付着した場合でもワイピング部材8によって拭き取られる。
【0063】
つまり、前記第1実施形態のように補充器11Aの本体部101までインクボトル1内に差し入れる(挿入する)ことができると構成とした場合、インクボトル1内にインク10が十分に残っている状態で補充器11Aを入れ込みすぎると、シリンダ101Aの外周面にインク10が付着する。そこで、ワイピング部材8によってシリンダ101A外周面に付着したインク10を拭き取るようにすることで、補充器11Aに付着するインクで手や周りが汚れることを防止できる。また、ワイピング部材8は穴8aがあるものの中蓋として機能してインクボトル1内のインク10の蒸発も低減される。
【0064】
なお、ワイピング部材8の穴8aの周囲部分を他の部分より薄くすることで、より効果的に補充器11Aに付着したインクを拭き取ることができる。また、スムーズに補充器を抜き差ししつつ効果的にインクをインクボトルから採取するためには、ワイピング部材8の穴8aの中心はインクボトル1の最深部7の直上に設けることが好ましく、これにより補充器11Aの針部103Aの針先を容易に最深部7へと誘導することができる。さらに、ワイピング部材8には図示しないが補充器11Aを差し入れるときにインクボトル1内の空気を逃がす空気抜きとなる穴を設けることもできる。
【0065】
また、インクボトル1のボトル状容器2を透明な部材で形成して、インクが滴り落ちきるのを見極められるようにすることも好ましい。
【0066】
次に、本発明の第12実施形態について図26及び図27を参照して説明する。なお、図26は同実施形態に係るインクリフィルキットの説明図、図27は同じくインクリフィルキットの使用状態の説明図である。
ここでは、補充器11Dは、筒状のシリンダ101D内にスライドピストン102Dが摺動自在に嵌め込まれた本体部101と、シリンダ101Dの先端部側に取り付けられ内部に連通する図示しない通孔が形成された長い針部103D(細管部103)とを備えている。この補充器11Dの針部103Dの長さL8は、インクボトル1の最深部7の内底面から開口部3の開口端までの高さL2と同じにしている(なお、インクボトル1の最深部7の内底面から開口部3の開口端までの高さL2よりは短く、内底面6の最も高い位置から開口部3の開口端までの高さL5よりは長く(L2>L8>L5))する構成ともできる。)。また、シリンダ101D(本体部101)の直径L3をインクボトル1の開口部3の直径L1よりも小さくしている。
【0067】
また、インクボトル1の開口部3には拭き取り部材(ワイピング部材)8を設けている。このワイピング部材8は、例えばゴム弾性を有する(可撓性を有する)部材で形成している。
【0068】
このインクリフィルキットを使用するときには、図27に示すように、補充器11Dの針部103Dを、ワイピング部材8を貫通させてインクボトル1内に差し込み、インク10を吸引した後に補充器11Dの針部103Dを引き出す。このとき、針部103Dに付着したインク10はワイピング部材8によって拭き取られ、手や周りが汚れることが防止される。そして、ワイピング部材8の弾性力によって穴が塞がれ、ワイピング部材8は中蓋として機能してインクボトル1内のインク10の蒸発も低減される。
【0069】
この場合、ワイピング部材8に穴を形成する場合には針部103Dが入る程度で十分である。また、針部103Dが十分に細く、ワイピング部材8を針部103が刺通することができる場合には、初期状態でワイピング部材8に穴を設けなくとも良い。
【0070】
また、針部103Dの針先の形状は、針部103Dの先にワイピング部材8の材料が詰まるおそれを防止するためには、図11(d)に示すように導入口(インク取り入れ口)109が側面に開口している形状の針先とすることが好ましい。
【0071】
また、ワイピング部材8の針部103Dが刺される位置は、第11実施形態と同様に、インクボトル1の最深部7の直上であることが好ましい。そのため、ワイピング部材8として初期状態で刺通用の穴を設けていない場合には、目印や針先が引っかかる溝などがワイピング部材8の該当箇所に設けられていることが好ましい。また、ワイピング部材8には図示しないがインクボトル1内の空気を逃がす空気抜きとなる穴を設けることもできる。
【0072】
次に、本発明の第13実施形態について図28及び図29を参照して説明する。なお、図28は同実施形態に係るインクリフィルキットの説明図、図29は同じくインクリフィルキットの使用状態の説明図である。
ここでは、前記第11実施形態において、インクボトル1の開口部3に設けるワイピング部材として、スポンジ状の吸収性のある多孔質部材からなるワイピング部材18を用いている。ワイピング部材18には補充器11Aの本体部101よりも小さい穴18aが形成されている。
【0073】
このように、ワイピング部材18として吸収部材を用いることによって、補充器11Aの本体部101A外周面などに付着した、ぬぐって汚れたインクをインクボトル1のインク溜りに戻さずに済み、未使用インクの汚れを防止できる。
【0074】
次に、本発明の第14実施形態について図30及び図31を参照して説明する。なお、図30は同実施形態に係るインクリフィルキットの説明図、図31は同じくインクリフィルキットの使用状態の説明図である。
ここでは、上記第13実施形態において、補充器として第2実施形態の補充器11Bを用いる構成したものである。
【0075】
次に、本発明の第15実施形態について図32及び図33を参照して説明する。なお、図32は同実施形態に係るインクリフィルキットの説明図、図33は同じくインクリフィルキットの使用状態の説明図である。
ここでは、上記第13実施形態において、補充器として第12実施形態の補充器11Dを用いる構成したものである。
【0076】
次に、本発明に係るインクリフィルキットを用いてインクの注入を行うインクカートリッジの一例について図34ないし図37を参照して説明する。なお、図34は同インクカートリッジの外観斜視説明図、図35は同カートリッジの側面説明図、図36は同インクカートリッジ内に収納したインク袋の側面説明図、図37は同インク袋のインク供給口部の拡大断面説明図である。
【0077】
このインクカートリッジ200は、カートリッジケース(筺体)202内にインクを収容した記録液収容手段であるインク袋203を収納したものである。このカートリッジケース202は、分解及び組立て可能に2分割された第1ケース(ベース)221と第2ケース(ケース)222とで構成されている。
【0078】
そして、カートリッジケース202には内部に収納したインク袋203のインク供給口部131に対応して開口部223を形成している。この開口部223は、第1ケース221の半円状の開口部と第2ケース222の半円状の開口部とが組み合わせて形成される。また、開口部223の周囲にはリブ223aが形成されている。
【0079】
このインクカートリッジ200は、画像形成装置本体に装着したときに、装置本体の中空針がインク袋203の供給口部231内に刺通されて、インク袋203内のインクを装置本体側に供給可能になる。
【0080】
このインクカートリッジ200内に収容したインク袋203は、図36に示すように、アルミラミネートフィルムからなる略四角形状(ここでは長方形状)の可撓性を有する袋本体230の長辺の一辺に、インク供給口部231を設けた樹脂製の保持部材232を固着(溶着)してなり、この保持部材232をカートリッジケース202内に係合保持することによって、インク袋203が所要の姿勢でカートリッジケース202内に収納保持される。
【0081】
インク供給口部231は、図37に示すように、内部にインク供給用通穴235が形成され、先端部にはインク供給用通穴235をシールするための弾性部材、例えばシリコン、フッ素、ブチル等のゴム材料からなるシール部材236が嵌め込まれ、キャップ部材236によって保持されている。
【0082】
そこで、このインクカートリッジ200にインクを注入するには、例えば前述した第1実施形態の補充器11A内にインクボトル1からインクを吸引した後、補充器11Aの針部103Aをインクカートリッジ200の供給口部231のシール部材236を刺通して通穴235内に針先を通して、補充器11Aのスライドピストン102Aを押し込んで内部をインクをインク袋203に注入することができる。
【図面の簡単な説明】
【0083】
【図1】本発明の第1実施形態に係るインクリフィルキットに付属するインクボトルの説明図である。
【図2】同じく補充器の一例を示す説明図である。
【図3】同インクリフィルキットの使用状態の説明図である。
【図4】インクボトルの変形例を示す説明図である。
【図5】本発明の第2実施形態に係るインクリフィルキットの補充器の説明図である。
【図6】同じくインクリフィルキットの使用状態の説明図である。
【図7】本発明の第3実施形態に係るインクリフィルキットの補充器の説明図である。
【図8】同じくインクリフィルキットの使用状態の説明図である。
【図9】本発明の第4実施形態に係るインクリフィルキットの説明図である。
【図10】同じくインクリフィルキットの使用状態の説明図である。
【図11】補充器の針部の針先形状の異なる例を示す斜視説明図である。
【図12】本発明の第5実施形態に係るインクリフィルキットの説明図である。
【図13】同じくインクリフィルキットの使用状態の説明図である。
【図14】本発明の第6実施形態に係るインクリフィルキットの説明図である。
【図15】同じくインクリフィルキットの使用状態の説明図である。
【図16】本発明の第7実施形態に係るインクリフィルキットの説明図である。
【図17】同じくインクリフィルキットの使用状態の説明図である。
【図18】本発明の第8実施形態に係るインクリフィルキットの説明図である。
【図19】同じくインクリフィルキットの使用状態の説明図である。
【図20】本発明の第9実施形態に係るインクリフィルキットの説明図である。
【図21】同じくインクリフィルキットの使用状態の説明図である。
【図22】本発明の第10実施形態に係るインクリフィルキットの説明図である。
【図23】同じくインクリフィルキットの使用状態の説明図である。
【図24】本発明の第11実施形態に係るインクリフィルキットの説明図である。
【図25】同じくインクリフィルキットの使用状態の説明図である。
【図26】本発明の第12実施形態に係るインクリフィルキットの説明図である。
【図27】同じくインクリフィルキットの使用状態の説明図である。
【図28】本発明の第13実施形態に係るインクリフィルキットの説明図である。
【図29】同じくインクリフィルキットの使用状態の説明図である。
【図30】本発明の第14実施形態に係るインクリフィルキットの説明図である。
【図31】同じくインクリフィルキットの使用状態の説明図である。
【図32】本発明の第15実施形態に係るインクリフィルキットの説明図である。
【図33】同じくインクリフィルキットの使用状態の説明図である。
【図34】本発明に係るインクリフィルキットを用いてインクの注入を行うインクカートリッジの一例を示す外観斜視説明図である。
【図35】同カートリッジの側面説明図である。
【図36】同インクカートリッジ内に収納したインク袋の側面説明図である。
【図37】同インク袋のインク供給口部の拡大断面説明図である。
【図38】従来のインクリフィルキットの説明図である。
【符号の説明】
【0084】
1…インクボトル
2…ボトル状容器
3…開口部
4…蓋
5…脚部
6…ボトル内底面
7…最深部
8、18…ワイピング部材
11A,11B、11C、11D…補充器
101…本体部
101A、101B、101C、101D…シリンダ
102A、102B、102D…スライドピストン
102C…伸縮部
103…細管部
103A、103C,103D…針部
103C…針状部
【特許請求の範囲】
【請求項1】
ボトル状容器内にインクを収容したインクボトルと、
このインクボトルから前記インクを吸引してインクカートリッジにインクを注入する補充器とを備え、
前記インクボトルは、前記補充器でインクを吸引する開口部と、この開口部に対向してボトル内底面より深い最深部とを有し、前記最深部は一箇所に形成されている
ことを特徴とするインクリフィルキット。
【請求項2】
請求項1に記載のインクリフィルキットにおいて、前記補充器の本体部の太さが前記インクボルトの開口部の径より小さいことを特徴とするインクリフィルキット。
【請求項3】
請求項1に記載のインクリフィルキットにおいて、前記補充器は、本体部より細い管状の細管部を有し、この細管部の長さは、前記インクボトルの開口部の開口端からボトル内底面までの深さより長く、かつ、先端が前記最深部まで届く長さであることを特徴とするインクリフィルキット。
【請求項4】
請求項1に記載のインクリフィルキットにおいて、前記補充器は、本体部より細い管状の細管部を有し、この細管部の長さは、前記インクボトルの開口部の開口端から前記最深部底面まで届かない長さであって、かつ、先端に設けたインク取り入れ口が前記インクボトルを水平面に設置したときのボトル内底面の一部よりも低い位置に届く長さであることを特徴とするインクリフィルキット。
【請求項5】
請求項1ないし4に記載のインクリフィルキットにおいて、前記インクボトルには前記補充器に付着したインクを拭き取る拭き取り部材を有することを特徴とするインクリフィルキット。
【請求項6】
請求項5に記載のインクリフィルキットにおいて、前記拭き取り部材には前記インクボトルの最深部の直上に貫通穴が設けられていることを特徴とするインクリフィルキット。
【請求項1】
ボトル状容器内にインクを収容したインクボトルと、
このインクボトルから前記インクを吸引してインクカートリッジにインクを注入する補充器とを備え、
前記インクボトルは、前記補充器でインクを吸引する開口部と、この開口部に対向してボトル内底面より深い最深部とを有し、前記最深部は一箇所に形成されている
ことを特徴とするインクリフィルキット。
【請求項2】
請求項1に記載のインクリフィルキットにおいて、前記補充器の本体部の太さが前記インクボルトの開口部の径より小さいことを特徴とするインクリフィルキット。
【請求項3】
請求項1に記載のインクリフィルキットにおいて、前記補充器は、本体部より細い管状の細管部を有し、この細管部の長さは、前記インクボトルの開口部の開口端からボトル内底面までの深さより長く、かつ、先端が前記最深部まで届く長さであることを特徴とするインクリフィルキット。
【請求項4】
請求項1に記載のインクリフィルキットにおいて、前記補充器は、本体部より細い管状の細管部を有し、この細管部の長さは、前記インクボトルの開口部の開口端から前記最深部底面まで届かない長さであって、かつ、先端に設けたインク取り入れ口が前記インクボトルを水平面に設置したときのボトル内底面の一部よりも低い位置に届く長さであることを特徴とするインクリフィルキット。
【請求項5】
請求項1ないし4に記載のインクリフィルキットにおいて、前記インクボトルには前記補充器に付着したインクを拭き取る拭き取り部材を有することを特徴とするインクリフィルキット。
【請求項6】
請求項5に記載のインクリフィルキットにおいて、前記拭き取り部材には前記インクボトルの最深部の直上に貫通穴が設けられていることを特徴とするインクリフィルキット。
【図1】
【図2】
【図3】
【図4】
【図5】
【図6】
【図7】
【図8】
【図9】
【図10】
【図11】
【図12】
【図13】
【図14】
【図15】
【図16】
【図17】
【図18】
【図19】
【図20】
【図21】
【図22】
【図23】
【図24】
【図25】
【図26】
【図27】
【図28】
【図29】
【図30】
【図31】
【図32】
【図33】
【図34】
【図35】
【図36】
【図37】
【図38】
【図2】
【図3】
【図4】
【図5】
【図6】
【図7】
【図8】
【図9】
【図10】
【図11】
【図12】
【図13】
【図14】
【図15】
【図16】
【図17】
【図18】
【図19】
【図20】
【図21】
【図22】
【図23】
【図24】
【図25】
【図26】
【図27】
【図28】
【図29】
【図30】
【図31】
【図32】
【図33】
【図34】
【図35】
【図36】
【図37】
【図38】
【公開番号】特開2008−307819(P2008−307819A)
【公開日】平成20年12月25日(2008.12.25)
【国際特許分類】
【出願番号】特願2007−158909(P2007−158909)
【出願日】平成19年6月15日(2007.6.15)
【出願人】(000006747)株式会社リコー (37,907)
【Fターム(参考)】
【公開日】平成20年12月25日(2008.12.25)
【国際特許分類】
【出願日】平成19年6月15日(2007.6.15)
【出願人】(000006747)株式会社リコー (37,907)
【Fターム(参考)】
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