説明

インク印刷機器に用いられる印刷機構

【課題】複数の印刷ヘッドを有する印刷クロスバーと、この印刷クロスバーを密閉するために設けられたクロスバー保護キャップとを、印刷休止を伴った印刷クロスバーはクロスバー保護キャップによって密閉することができ、残りの印刷クロスバーは印刷を行うことができるように位置決めすることができる、インク印刷機器に用いられる印刷機構を提供する。
【解決手段】印刷ユニット2が被印刷物7の上方に位置する運転位置において、印刷に対して設定されていない印刷クロスバー1が、搬送位置に位置していて、該印刷クロスバー1に対応したクロスバー保護キャップ3に結合されており、かつ印刷に対して設定された印刷クロスバー1が、印刷位置に位置しており、該印刷クロスバー1に対応したクロスバー保護キャップ3が、休止ユニット13の載置部4.2に配置されている。

【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
本発明は、インク印刷機器に用いられる印刷機構に関する。
【0002】
さらに、本発明は、このような印刷機構において、複数の印刷ヘッドを有する印刷クロスバーと、該印刷クロスバーを覆うために設けられたクロスバー保護キャップとを位置決めするための方法に関する。
【背景技術】
【0003】
種々異なる材料、たとえば紙から成る被印刷物、たとえば個別シートまたはウェブ状の記録担体に一色または多色で印刷を施すためには、インク印刷機器を使用することができる。このようなインク印刷機器の構造は公知である(たとえば欧州特許第0788882号明細書参照)。たとえばドロップ・オン・デマンド(DoD)原理に従って作業するインク印刷機器は、印刷ユニットとして、インク通路を有するノズルを備えた1つまたはそれ以上の印刷ヘッドを有している。ノズルのアクチベータ(作動器)は、プリンタ制御装置によって制御されて被印刷物に向かってインク滴を形成する。このインク滴は被印刷物に向けられ、これによって、この被印刷物に印刷画像に対する印刷ドットが被着される。アクチベータはインク滴をサーマル式(バブルジェット)にまたはピエゾ式に形成することができる。
【0004】
印刷工程に際して、インク印刷機器の印刷稼働率が低い場合には、インク印刷ヘッドの全てのノズルが作動させられているわけではなく、多くのノズルは休止期間(印刷休止状態)にあり、その結果、これらのノズルのインク通路内のインクが運動させられないようになっている。この場合には、ノズル開口からの揮発の効果のため、インクの粘度が変化してしまう危険がある。その結果、インク通路内のインクがもはや最適に運動することができず、たとえばノズルから進出することができなくなってしまう。極端なケースでは、インク通路内のインクが完全に乾燥してしまい、インク通路を閉塞し、これによって、このノズルによる印刷がもはや不可能となる。
【0005】
ノズル内のインクの乾燥は、設定されたサイクルの範囲内で全てのノズルに基づき印刷が行われることによって阻止することができる。このサイクルは印刷稼働率に応じて調整することができる。この調整時には、被印刷物の印刷を被っていない領域に個別ドットが被着されてよいかまたは印刷ページと印刷ページとの間に印刷ドットラインが印刷されてよい。この方法は印刷画像における損害に繋がることがあり、ひいては、不必要なインク消費および印刷ヘッドの付加的な摩耗に繋がることがある。
【0006】
この問題は、特にカラープリンタにおいて生じる。このカラープリンタでは、たとえば印刷ユニットとして、複数の印刷ヘッドを備えた印刷クロスバーが互いに不変の位置に配置されている。たとえば、それぞれ5つの印刷ヘッドを備えた印刷クロスバーが設けられていてよい。それぞれ1つの印刷クロスバーは、ブラック、シアン、マゼンタ、イエローに対応して設けられている。たとえばブラック印刷時には、1つまたはそれ以上のカラーが使用されないという問題がある。使用されない印刷ヘッドを再び使用するためには、複数回のクリーニングサイクルが必要となる。
【0007】
米国特許第6578945号明細書に基づき、複数の印刷ヘッドを備えたインク印刷機器において、ノズルが保護キャップにより閉鎖されることによってノズルの乾燥を回避することが公知である。ノズルのクリーニング時に放出されるインクは保護キャップによって収容される。保護キャップをノズルに被せるためには、複数の印刷ヘッドを備えた印刷ユニットが上向きに被印刷物から離れる方向に運動させられ、保護キャップが、印刷ユニットと被印刷物との間の中間室に走行させられ、その際、印刷ヘッドがクリーニングされる。保護キャップがばね力を介して上向きで印刷ヘッドに向かって運動させられ、この印刷ヘッドが覆われる。保護キャップユニットは、印刷ユニットが再び印刷に対して使用されことになるまで、この位置に止まっている。
【0008】
米国特許出願公開第2007/0157962号明細書には、インク印刷機器が記載されている。このインク印刷機器では、印刷ヘッドが鉛直方向上向きで被印刷物から離れる方向に、印刷位置と、印刷が実施されない位置との間で運動することができる。印刷位置では、ゴムから成る保護キャップを印刷ヘッドのノズルに被せることができる。
【0009】
ドイツ連邦共和国特許出願公開第102005034029号明細書に基づき、被印刷物の搬送経路に直列に配置された複数の印刷ヘッドを備えたインク印刷機器が公知である。インク印刷ヘッドは被印刷物に合成印刷画像を連続的に印刷する。個々のインク印刷ヘッドは、これらのインク印刷ヘッドを保守するために、作動を停止して、側方にずらされてよく、その間、残りの印刷ヘッドは引き続き印刷を行うことができる。
【0010】
ドイツ連邦共和国特許第19726642号明細書には、インク印刷ヘッドとクリーニング・シール装置とを位置決めするための装置が記載されている。インク印刷ヘッドは印刷位置からクリーニング位置に旋回可能であり、また、逆に、クリーニング位置から印刷位置に旋回可能である。クリーニング・シール装置はインク印刷ヘッドに近づく方向に調節することができ、また、インク印刷ヘッドから離れる方向に調節することができる。クリーニング・シール装置はシールキャップと払拭リップとを有している。
【先行技術文献】
【特許文献】
【0011】
【特許文献1】欧州特許第0788882号明細書
【特許文献2】米国特許第6578945号明細書
【特許文献3】米国特許出願公開第2007/0157962号明細書
【特許文献4】ドイツ連邦共和国特許出願公開第102005034029号明細書
【特許文献5】ドイツ連邦共和国特許第19726642号明細書
【発明の概要】
【発明が解決しようとする課題】
【0012】
本発明の課題は、複数の印刷ヘッドを有する印刷クロスバーと、この印刷クロスバーを密閉するために設けられたクロスバー保護キャップとを、印刷休止を伴った印刷クロスバーはクロスバー保護キャップによって密閉することができ、残りの印刷クロスバーは印刷を行うことができるように位置決めすることができる、インク印刷機器に用いられる印刷機構を提供することである。
【課題を解決するための手段】
【0013】
この課題を解決するために本発明に係る印刷機構によれば、該印刷機構に印刷ユニットが設けられており、該印刷ユニットが、ハウジングを有しており、該ハウジングが、複数の印刷クロスバーを備えており、該印刷クロスバーの内部に複数の印刷ヘッドが配置されており、前記印刷機構に、被印刷物に対する搬送ユニットが設けられており、印刷ユニットのハウジング内に印刷クロスバーごとに駆動・ガイドユニットが配置されており、該駆動・ガイドユニットによって、印刷クロスバーが、互いに独立して、被印刷物から鉛直方向で見て、該被印刷物に隣り合って位置する印刷位置から搬送装置に運動可能であり、逆に、該搬送位置から前記印刷位置に運動可能であり、印刷ユニットのハウジングに駆動・ガイドユニットが配置されており、該駆動・ガイドユニットによって、印刷ユニットが、被印刷物の上方に位置する運転位置から、搬送ユニットの側方に位置する休止位置に運動可能であり、逆に、該休止位置から前記運転位置に運動可能であり、印刷クロスバーを密閉するために、該印刷クロスバーごとに、該印刷クロスバーに結合可能なクロスバー保護キャップが設けられており、搬送ユニットに隣り合って前記休止位置に休止ユニットが設けられており、該休止ユニットにクロスバー保護キャップに対する載置部が設けられており、前記運転位置において、印刷に対して設定されていない印刷クロスバーが、前記搬送位置に位置していて、該印刷クロスバーに対応したクロスバー保護キャップに結合されており、かつ印刷に対して設定された印刷クロスバーが、前記印刷位置に位置しており、該印刷クロスバーに対応したクロスバー保護キャップが、休止ユニットの載置部に配置されている。
【0014】
本発明に係る印刷機構の有利な態様によれば、搬送ユニットが、側壁を有しており、該側壁の間に被印刷物が案内されており、搬送ユニットの一方の側壁に対して平行に別の側壁が設けられており、該別の側壁が、搬送ユニットの前記一方の側壁と共に休止ユニットを形成しており、前記一方の側壁と前記別の側壁とにクロスバー保護キャップに対する載置部が設けられている。
【0015】
本発明に係る印刷機構の有利な態様によれば、搬送ユニットの側壁が、クロスバー保護キャップに対する別の載置部を備えている。
【0016】
さらに、前述した課題を解決するために本発明に係る方法によれば、印刷クロスバーが、互いに独立して、被印刷物に印刷を施す印刷位置と、該印刷位置の上方の搬送位置との間で印刷ユニット内において運動可能であり、クロスバー保護キャップが、印刷クロスバーに結合可能であって、該印刷クロスバーと一緒に運動可能であり、印刷に対して設定されていない印刷クロスバーを前記搬送方向に運動させ、該印刷クロスバーに対応したクロスバー保護キャップによって覆い、かつ印刷に対して使用される印刷クロスバーを前記印刷位置に運動させ、該印刷クロスバーに対応したクロスバー保護キャップを被印刷物の外部で休止位置において休止ユニットに配置する。
【0017】
本発明に係る方法の有利な態様によれば、全ての印刷クロスバーを印刷に対して使用する場合、印刷ユニットの全ての印刷クロスバーを前記印刷位置に位置させ、クロスバー保護キャップを被印刷物の外部で休止ユニットの載置部に配置する。
【0018】
本発明に係る方法の有利な態様によれば、個々の印刷クロスバーを印刷に対して使用する場合、該印刷クロスバーを前記印刷位置に運動させ、該印刷クロスバーのクロスバー保護キャップを被印刷物の外部で休止ユニットの載置部に配置し、残りの印刷クロスバーをそのクロスバー保護キャップにより覆って前記搬送位置に運動させる。
【0019】
本発明に係る方法の有利な態様によれば、印刷ユニットを運転位置から前記休止位置に運動させ、印刷クロスバーをその鉛直な駆動・ガイドユニットにおいて降下させ、クロスバー保護キャップを休止ユニットに配置し、印刷ユニットの印刷クロスバーを降下時にクロスバー保護キャップに載着し、印刷クロスバーを、対応したクロスバー保護キャップによって密閉する。
【0020】
本発明に係る方法の有利な態様によれば、印刷ユニットを前記休止位置から前記運転位置に運動させ、印刷に対して使用されない印刷クロスバーを、対応したクロスバー保護キャップによって覆ったままにするのに対して、印刷に対して使用される印刷クロスバーでは、対応したクロスバー保護キャップを休止ユニットに残しておく。
【0021】
本発明に係る方法の有利な態様によれば、印刷に対して使用される印刷クロスバーを前記搬送位置から前記印刷位置に運動させ、印刷に対して使用されない印刷機構をクロスバー保護キャップにより覆って前記搬送位置に残しておく。
【0022】
本発明に係る方法の有利な態様によれば、保守位置において、クロスバー保護キャップを搬送ユニットの別の載置部に載置し、印刷ユニットを前記休止位置に運動させ、これによって、印刷ヘッドを手入れする。
【発明の効果】
【0023】
本発明に係る印刷機構では、複数の印刷ヘッドを有する複数の印刷クロスバーが1つの印刷ユニットを形成している。印刷クロスバーは印刷ユニット内で互いに独立して、被印刷物に印刷を施すことができる印刷位置と、この印刷位置の上方の搬送位置との間で運動することができる。印刷クロスバーごとに1つのクロスバー保護キャップが設けられている。このクロスバー保護キャップはトレイとして形成されていてよく、1つの印刷クロスバーの全ての印刷ヘッドを密閉することができる。クロスバー保護キャップが、印刷ヘッドごとに、それぞれ1つの保護キャップを有しているように、クロスバー保護キャップを形成することも可能である。印刷に対して使用されない印刷クロスバーは搬送位置に位置していて、この印刷クロスバーに対応したクロスバー保護キャップによって密閉することができるのに対して、印刷に対して使用される印刷クロスバーは印刷位置に位置している。このとき、対応したクロスバー保護キャップは印刷ユニットの外部に配置されるようになっている。
【0024】
本発明に係る印刷機構では、複数の印刷ヘッドを備えた印刷クロスバーの位置に課せられる以下の要求が満たされていることが確保される:
− 印刷クロスバーは印刷ユニット内で、複数の印刷ヘッドを備えた印刷クロスバーが被印刷物の上方に位置決めされている印刷位置をとることができる。
− 印刷クロスバーは印刷ユニット内で、印刷ヘッドに損傷を与えることなく印刷ユニットが運動可能となる搬送位置をとることができる。
− 印刷クロスバーは、印刷ユニットの休止位置でクロスバー保護キャップに載着することができ、これによって、印刷休止中に印刷ヘッドのノズルの乾燥が回避される。
− 印刷ユニットは、たとえば印刷ヘッドが手入れ可能となり、これによって、この印刷ヘッドのノズル面をクリーニングすることができる保守位置をとることができる。
【0025】
本発明の改良態様は従属請求項から明らかである。
【0026】
これによって、本発明に係る印刷機構は、以下の利点を有している:
− 印刷クロスバーに設けられた印刷ヘッドは、使用されない場合に乾燥しないようになっている。なぜならば、印刷クロスバーが、それぞれ1つのクロスバー保護キャップによって密に閉鎖されるからである。
− これまで使用されていない印刷クロスバーは、場合により即座に使用可能である。長い再作動時間および再作動作業は不要となる。
− 保守手間が著しく減少させられる。なぜならば、使用されない印刷クロスバーが外的な影響、たとえば汚染または機械的な損傷に対して防護されているからである。また、付加的なインクも消費されないし、印刷ヘッドの摩耗も減少させられる。被印刷物におけるバックグラウンドの減少によって、印刷品質が向上させられる。
− 搬送可能なクロスバー保護キャップの使用によってのみ、各印刷クロスバーが個別に各位置で露出されているかまたは防護されていて、長期間休止されてもよい。印刷ヘッドによって到達されなければならない付加的な高価な個別位置は省略される。
− それにもかかわらず、複数の印刷クロスバーを1つの印刷ユニットにまとめることによって、完全に個別化された印刷クロスバーに対する全ユニットの利点が残される。
【図面の簡単な説明】
【0027】
【図1】印刷ユニットを備えた印刷機構の部分の原理的な斜視図である。
【図2】印刷クロスバーが完全に個別化された印刷ユニットを原理的に示す図である。
【図3】印刷クロスバーが部分的に個別化された印刷ユニットを原理的に示す図である。
【図4】図1に示した印刷ユニットの原理的な正面図である。
【図5】印刷ユニットが運転位置にあり、個々の印刷クロスバーが印刷位置にある印刷ユニットの原理的な斜視図である。
【図6】全ての印刷クロスバーが搬送位置にある場合の運転位置における印刷ユニットの原理的な斜視図である。
【図7】印刷ユニットが休止位置に運動させられる場合の印刷ユニットの原理的な斜視図である。
【図8】印刷ユニットが休止位置にある場合の印刷ユニットの原理的な斜視図である。
【図9】印刷ユニットが休止位置にあり、印刷クロスバーがそのクロスバー保護キャップによって密閉されている場合の印刷ユニットの原理的な斜視図である。
【図10】印刷クロスバーが搬送位置に運動させられる場合の休止位置における印刷ユニットの原理的な斜視図である。
【図11】印刷ユニットが休止位置から運転位置に運動させられる場合の印刷ユニットの原理的な斜視図である。
【図12】印刷ユニットが運転位置にある場合の印刷ユニットの原理的な斜視図である。
【図13】印刷ユニットが運転位置にあり、1つの印刷クロスバーが印刷位置にあり、残りの印刷クロスバーがそのクロスバー保護キャップによって覆われて搬送位置にある場合の印刷ユニットの原理的な斜視図である。
【図14】印刷ユニットが保守位置にある場合の印刷ユニットの原理的な斜視図である。
【発明を実施するための形態】
【0028】
以下に、本発明を実施するための形態を図面につき詳しく説明する。
【0029】
図1には、説明のために、印刷機構の構造が原理的に示してある。この印刷機構は、印刷ユニット2と、被印刷物7に対する搬送ユニット8とを備えている。印刷ユニット2は、たとえば6つの印刷クロスバー1a〜1fを有している。これらの印刷クロスバー1a〜1fは、それぞれ複数の印刷ヘッド12を備えている(図2および図3参照)。印刷ユニット2は、側壁9.1,9.2を備えたハウジング9を有している。両側壁9.1,9.2の間に印刷クロスバー1が配置されている。ハウジング9の両側壁9.1,9.2は、印刷クロスバー1に対する駆動・ガイドユニット5を備えている。この駆動・ガイドユニット5によって、印刷クロスバー1を互いに独立させてハウジング9の内部で被印刷物7の平面に対して垂直に運動させることができる。さらに、印刷機構内には、駆動・ガイドユニット6が設けられている。この駆動・ガイドユニット6は印刷ユニット2に取り付けられており、そして、駆動・ガイドユニット6を介して、印刷ユニット2を被印刷物7の平面に対して平行に印刷機構の内部で運動させることができる。印刷ユニット2は駆動・ガイドユニット6を介して、印刷ユニット2が、印刷を施したい被印刷物7の上方に配置された運転位置から、被印刷物7に対する搬送ユニット8の側方に位置する休止位置に運動することができる。
【0030】
搬送ユニット8は側壁8.1,8.2を有している。両側壁8.1,8.2の間には、被印刷物7に対する搬送ローラ10が支承されている。さらに、搬送ユニット8の両側壁8.1,8.2には、クロスバー保護キャップ3に対する載置部4.1(前方のキャップ載置部4.1と呼ぶ)が配置されている。クロスバー保護キャップ3は、印刷時に使用されない印刷クロスバー1を密閉するために設けられている。印刷クロスバー1ごとに、それぞれ1つのクロスバー保護キャップ3が設けられている。このクロスバー保護キャップ3は、対応した1つの印刷クロスバー1の全ての印刷ヘッド12に対するトレイとして形成されている。クロスバー保護キャップ3は、トレイ内に捕集されたインクに対するそれぞれ1つの流出部(図示せず)を有していてよい。さらに、搬送ユニット8の側壁8.1,8.2に対して平行に隣り合って、別の側壁11が設けられている。この別の側壁11は搬送ユニット8の側壁8.2と共に印刷ユニット2に対する休止ユニット13を形成している。側壁11と側壁8.2との間には、クロスバー保護キャップ3に対する別の載置部4.2(後方のキャップ載置部4.2と呼ぶ)が設けられており、これによって、クロスバー保護キャップ3を、休止ユニット13に設けられた後方のキャップ載置部4.2に休止位置において支承することができる。図1には、例として、後方のキャップ載置部4.2に4つのクロスバー保護キャップ3a〜3dが記入してある。
【0031】
運転中、印刷ユニット2は2つの位置をとることができる。この印刷ユニット2は駆動・ガイドユニット6によって一方の位置から他方の位置に運動することができる:
− 印刷ユニット2は、この印刷ユニット2が被印刷物7の上方に位置する運転位置にあってよい。図1には、この状態が示してある。
− 印刷ユニット2は、この印刷ユニット2が被印刷物7に対する搬送ユニット8の側方で休止ユニット13に配置された休止位置にあってよい。
【0032】
印刷ユニット2に設けられた印刷クロスバー1も同じく2つの位置をとることができる:
− 印刷クロスバー1は、印刷ヘッド12が被印刷物7に印刷を施すことができる印刷位置にあってよい。図1では、たとえば印刷クロスバー1a〜1dが印刷位置にある。
− 印刷クロスバー1はその駆動・ガイドユニット5によって上向きに、印刷が不可能となる搬送位置にもたらされてよい。この搬送位置では、印刷ユニット2を駆動・ガイドユニット6によって被印刷物7に対して平行に運動させることができる。なお、その際、印刷クロスバー1の印刷ヘッド12が損傷を受けることはあり得ない。図1では、たとえば印刷クロスバー1e,1fが搬送位置にある。
− 休止ユニット13における休止位置では、印刷クロスバー1をその駆動・ガイドユニット5によって搬送位置から、印刷クロスバー1をクロスバー保護キャップ3に結合することができる休止位置に運動させることができる。また、印刷クロスバー1は、クロスバー保護キャップ3の有無にかかわらず、逆に、休止位置から再び搬送位置にもたらされてもよい。
【0033】
クロスバー保護キャップ3は、対応した印刷クロスバー1を密閉するために、この印刷クロスバー1に結合することができるかまたはクロスバー保護キャップ3は印刷クロスバー1から解離することができる。このためには、クロスバー保護キャップ3が選択的に
− 前方のキャップ載置部4.1に支承されていてもよいし;
− 後方のキャップ載置部4.2に支承されていてもよいし;
− 対応した印刷クロスバー1を密閉するために、この印刷クロスバー1に結合されていてもよい。
【0034】
図1では、クロスバー保護キャップ3a〜3dが後方のキャップ載置部4.2に支承されているのに対して、クロスバー保護キャップ3e,3fは印刷クロスバー1e,1fに結合されている。
【0035】
図2には、例として、それぞれ5つの印刷ヘッド12を備えた4つの印刷クロスバー1a〜1dを有する印刷ユニット2が示してある。各印刷クロスバー1は別の印刷クロスバー1から独立して運転することができる。したがって、各印刷クロスバー1は別の印刷クロスバー1から独立して印刷位置から搬送位置に運動することができ、逆に、搬送位置から印刷位置に運動することができる。すなわち、各印刷クロスバー1を、被印刷物7に印刷を施すことができる印刷位置から、被印刷物7に対する搬送ユニット8の上方に間隔を置いた、印刷ユニット2を全体的に印刷ヘッド12の損傷なく運動させることができる搬送位置にもたらすことができる。
【0036】
図3には、例として、図2に対応して、複数の印刷ヘッド12を備えた印刷クロスバー1を有する印刷ユニット2が示してある。図2と異なり、図3では、複数の印刷クロスバー1a〜1cがブロック状にまとめられていて、これによって、一緒に運動することができる。これに対して、印刷クロスバー1dは単独で運転することができる。
【0037】
図1に示した印刷ユニット2は、印刷クロスバー1を図2にも図3にも対応させて運転することができるように形成されている。
【0038】
図1〜図3に示した印刷ユニット2は、たとえばカラー印刷に際して使用することができる。このカラー印刷の場合には、それぞれ1つの印刷クロスバー1が設けられてよい。この印刷クロスバー1の複数の印刷ヘッド12は一色、たとえばブラック、シアン、マゼンタまたはイエローの印刷ドットを形成する。印刷クロスバー1の印刷ヘッド12は被印刷物7の幅にわたって配置されていてよく、これによって、この被印刷物7にその幅にわたって印刷を施すことができる。
【0039】
図4には、印刷ユニット2と、被印刷物7に対する搬送ユニット8とを備えた図1に示した印刷機構の部分の原理的な正面図を認めることができる。1つの印刷クロスバー1aは印刷位置で図示してあり、別の印刷クロスバー1b〜1dは搬送位置で図示してある。搬送位置における印刷クロスバー1b〜1dは、それぞれクロスバー保護キャップ3b〜3dによって保護されている。各クロスバー保護キャップ3は1つの印刷クロスバー1を密閉している。
【0040】
図5には、図1と反対の側から見た印刷機構の部分が示してある。印刷ユニット2は運転位置にある。この印刷ユニット2のうち、側壁9.1,9.2を備えたハウジング9と、印刷クロスバー1a〜1fと、それぞれ印刷クロスバー1a〜1fごとに1つの駆動・ガイドユニット5とが図示してある。印刷クロスバー1a〜1fのうち、印刷クロスバー1e,1fはクロスバー保護キャップ3e,3fによって覆われている。印刷クロスバー1e,1fは、印刷位置の上方の搬送位置に位置している。残りの印刷クロスバー1a〜1dは印刷位置にあり、そのクロスバー保護キャップ3a〜3dは印刷クロスバー1a〜1dの側方において側壁8.2と側壁11との間で載置部4.2(後方のキャップ載置部4.2)に載置されている。したがって、印刷クロスバー1a〜1dによって印刷を行うことができるのに対して、印刷休止を伴った印刷クロスバー1e,1fはクロスバー保護キャップ3e,3fによって覆われており、これによって、各印刷ヘッド12のノズルが乾燥しないようになっている。
【0041】
図6には、印刷ユニット2の印刷クロスバー1a〜1dが上向きに矢印PF1の方向で印刷位置から搬送位置に運動させられる場合の運転位置における印刷ユニット2が示してある。印刷クロスバー1に対するハウジング9の位置は変更されないままである。印刷クロスバー1a〜1dだけがその駆動・ガイドユニット5によって上向きに運動させられる。印刷クロスバー1e,1fとクロスバー保護キャップ3e,3fとは、図5の位置に止まっている。4つのクロスバー保護キャップ3a〜3dは、搬送ユニット8の側方において休止ユニット13でキャップ載置部4.2に支承されており、2つのクロスバー保護キャップ3e,3fはその印刷クロスバー1e,1fを覆っている。
【0042】
図7には、印刷ユニット2が運転位置から休止位置に走行させられる(矢印PF2参照)場合の印刷機構が示してある。印刷ユニット2は駆動・ガイドユニット6によって矢印PF2の方向に運動させられる。この運転状況では、印刷クロスバー1a〜1fが搬送位置にある。搬送ユニット8と被印刷物7とが露呈される。印刷クロスバー1e,1fだけがそのクロスバー保護キャップ3e,3fによって覆われている。
【0043】
図8には、印刷ユニット2が休止位置に到達した形態が示してある。印刷ユニット2は搬送ユニット8の側壁8.2と休止ユニット13の側壁11との間に位置している。印刷クロスバー1e,1fはそのクロスバー保護キャップ3e,3fによって覆われており、印刷クロスバー1a〜1dに対するクロスバー保護キャップ3a〜3dは休止位置で後方の載置部4.2に位置している。
【0044】
印刷ユニット2の休止位置では、印刷クロスバー1をその駆動・ガイドユニット5において矢印PF3の方向で下向きに運動させることができる(図9参照)。印刷クロスバー1はそのクロスバー保護キャップ3によって密閉することができる。このクロスバー保護キャップ3と印刷クロスバー1とはクロージャ(図示せず)によって互いに結合することができる。図9では、クロスバー保護キャップ3a〜3dが相変わらず後方のキャップ載置部4.2に位置しており、クロスバー保護キャップ3e,3fは印刷クロスバー1e,1fに結合されている。印刷ユニット2が休止位置に到達した場合には、全ての印刷クロスバー1がその各クロスバー保護キャップ3によって覆われている。
【0045】
印刷ユニット2を再び印刷に対して使用したい、たとえば印刷クロスバー1dだけで印刷を行いたい場合には、印刷に対して設定されていない印刷クロスバー1a〜1c,1e,1fが、結合されたクロスバー保護キャップ3a〜3c,3e,3f(図10には見ることができない)と共に休止位置から上向き(矢印PF4参照)に走行するのに対して、印刷に対して設定された印刷クロスバー1dはそのクロスバー保護キャップ3dから解離され、このクロスバー保護キャップ3dなしで上向きに走行する。このクロスバー保護キャップ3dはその載置部4.2に休止位置において止まっている。この形態が図10に示してある。
【0046】
その後、印刷ユニット2が駆動・ガイドユニット6によって休止位置から運転位置に矢印PF5の方向で運動させられる(図11参照)。印刷クロスバー1は搬送位置にある。印刷クロスバー1a〜1c,1e,1fはそのクロスバー保護キャップ3a〜3c,3e,3fによって覆われている。印刷クロスバー1dだけがそのクロスバー保護キャップ3dによって保護されていない。
【0047】
図12では、印刷ユニット2の運転位置が達成されている。印刷に対して設定された印刷クロスバー1dをその駆動・ガイドユニット5において下向きに印刷位置にもたらすことができるのに対して、印刷に対して使用されない印刷クロスバー1a〜1c,1e,1fは、結合されたクロスバー保護キャップ3a〜3c,3e,3fと共に搬送位置に止まっている。図13には、この運転位置が示してある。印刷に対して設定された印刷クロスバー1dは印刷位置にあり、この印刷クロスバー1dに対するクロスバー保護キャップ3dは後方のキャップ載置部4.2に位置している。残りの印刷クロスバー1a〜1c,1e,1fは印刷ユニット2内で搬送位置に止まっている。印刷クロスバー1a〜1c,1e,1fはそのクロスバー保護キャップ3a〜3c,3e,3fによって密閉されている。
【0048】
最終的には、印刷ユニット2を保守位置にもたらすことができる(図14参照)。この保守位置では、印刷クロスバー1が自由に手入れ可能であり、たとえばクリーニングすることができる。このためには、印刷ユニット2が休止位置に位置しており、印刷クロスバー1が休止位置に降下させられていて、さらに、その駆動・ガイドユニット5によって引き続き下向きにハウジング9の外部に運動させられてよい。ただし、クロスバー保護キャップ3は被印刷物7の上方で前方のキャップ載置部4.1に止まっている。
【0049】
図14には、クロスバー保護キャップ3ごとに、たとえば2つのピン14が示してある。両ピン14は、印刷クロスバー1の、ピン14に対応した孔内に係止することができ、これによって、印刷クロスバー1とクロスバー保護キャップ3とが互いに結合される。
【0050】
本発明に係る方法の大きな利点は、各印刷クロスバー1を個別に運転することができるように印刷ユニット2が形成されている点にある:
− 印刷ユニット2は、印刷クロスバー1をそのクロスバー保護キャップ3によって密閉することができるかまたはクロスバー保護キャップ3から分離することができる休止位置にあってよい。
− 印刷クロスバー1は印刷ユニット2内でクロスバー保護キャップ3の有無にかかわらず搬送位置から休止位置に運動させられてよく、逆に、休止位置から搬送位置に運動させられてよい。
− 印刷クロスバー1は印刷ユニット2内で印刷位置にあってよい。すなわち、印刷クロスバー1はクロスバー保護キャップ3なしに被印刷物7の上方に位置していてよい。
− 印刷クロスバー1は印刷ユニット2内において、印刷クロスバー1がその駆動・ガイドユニット5において印刷位置から上向きに運動させられている搬送位置にあってよい。
− 印刷クロスバー1は印刷ユニット2内において、印刷クロスバー1がその駆動・ガイドユニット5において印刷位置から上向きに運動させられていて、そのクロスバー保護キャップ3によって覆われている搬送位置にあってよい。
【0051】
また、全ての印刷クロスバー1が一緒にまたは互いに別個に適宜運転されてもよい。さらに、クロスバー保護キャップ3を、搬送ユニット8に設けられた前方のキャップ載置部4.1に支承して、印刷ユニット2を、印刷ヘッド12が自由に手入れ可能である保守位置にもたらすことができる。
【0052】
本発明に係る印刷機構の説明において、その構成上の構成部材、特に印刷ユニット2については詳しく説明していない。たとえば、駆動・ガイドユニット5,6は公知の構造であってよく、たとえば印刷クロスバー1または印刷ユニット2を駆動・ガイドユニット5;6に対して運動させるステッピングモータを有していてよい。搬送ユニット8は、図面において、被印刷物7が真っ直ぐな平面で印刷ユニット2に対して案内されるように形成されている(図4参照)。しかし、被印刷物7を所定の円弧状経路で印刷ユニット2に対して供給することも可能である。この形態では、印刷クロスバー1が印刷ユニット2内に放射状に配置される。この形態でも、印刷クロスバー1を互いに独立させて、その駆動・ガイドユニット5によって運動させることができるので、各印刷クロスバー1と被印刷物7との間に所望の間隔を調整することができる。被印刷物7は、図面にウェブ状に示してある。被印刷物7は個別シートであってもよい。
【符号の説明】
【0053】
1 印刷クロスバー
2 印刷ユニット
3 クロスバー保護キャップ
4 クロスバー保護キャップに対する載置部
5 鉛直な駆動・ガイドユニット
6 水平な駆動・ガイドユニット
7 被印刷物
8 被印刷物に対する搬送ユニット
8.1,8.2 搬送ユニットの側壁
9 印刷ユニットに用いられるハウジング
9.1,9.2 ハウジングの側壁
10 搬送ローラ
11 休止ユニットの側壁
12 印刷ヘッド
13 休止ユニット
14 ピン
PF 矢印

【特許請求の範囲】
【請求項1】
インク印刷機器に用いられる印刷機構において、該印刷機構に印刷ユニット(2)が設けられており、該印刷ユニット(2)が、ハウジング(9)を有しており、該ハウジング(9)が、複数の印刷クロスバー(1)を備えており、該印刷クロスバー(1)の内部に複数の印刷ヘッド(12)が配置されており、前記印刷機構に、被印刷物(7)に対する搬送ユニット(8)が設けられており、印刷ユニット(2)のハウジング(9)内に印刷クロスバー(1)ごとに駆動・ガイドユニット(5)が配置されており、該駆動・ガイドユニット(5)によって、印刷クロスバー(1)が、互いに独立して、被印刷物(7)から鉛直方向で見て、該被印刷物(7)に隣り合って位置する印刷位置から搬送装置に運動可能であり、逆に、該搬送位置から前記印刷位置に運動可能であり、印刷ユニット(2)のハウジング(9)に駆動・ガイドユニット(6)が配置されており、該駆動・ガイドユニット(6)によって、印刷ユニット(2)が、被印刷物(7)の上方に位置する運転位置から、搬送ユニット(8)の側方に位置する休止位置に運動可能であり、逆に、該休止位置から前記運転位置に運動可能であり、印刷クロスバー(1)を密閉するために、該印刷クロスバー(1)ごとに、該印刷クロスバー(1)に結合可能なクロスバー保護キャップ(3)が設けられており、搬送ユニット(8)に隣り合って前記休止位置に休止ユニット(13)が設けられており、該休止ユニット(13)にクロスバー保護キャップ(3)に対する載置部(4.2)が設けられており、前記運転位置において、印刷に対して設定されていない印刷クロスバー(1)が、前記搬送位置に位置していて、該印刷クロスバー(1)に対応したクロスバー保護キャップ(3)に結合されており、かつ印刷に対して設定された印刷クロスバー(1)が、前記印刷位置に位置しており、該印刷クロスバー(1)に対応したクロスバー保護キャップ(3)が、休止ユニット(13)の載置部(4.2)に配置されていることを特徴とする、インク印刷機器に用いられる印刷機構。
【請求項2】
搬送ユニット(8)が、側壁(8.1,8.2)を有しており、該側壁(8.1,8.2)の間に被印刷物(7)が案内されており、搬送ユニット(8)の一方の側壁(8.2)に対して平行に別の側壁(11)が設けられており、該別の側壁(11)が、搬送ユニット(8)の前記一方の側壁(8.2)と共に休止ユニット(13)を形成しており、前記一方の側壁(8.2)と前記別の側壁(11)とにクロスバー保護キャップ(3)に対する載置部(4.2)が設けられている、請求項1記載の印刷機構。
【請求項3】
搬送ユニット(8)の側壁(8.1,8.2)が、クロスバー保護キャップ(3)に対する別の載置部(4.1)を備えている、請求項2記載の印刷機構。
【請求項4】
請求項1から3までのいずれか1項記載の印刷機構において、複数の印刷ヘッドを有する印刷クロスバーと、該印刷クロスバーを覆うために設けられたクロスバー保護キャップとを位置決めするための方法において、印刷クロスバー(1)が、互いに独立して、被印刷物(7)に印刷を施す印刷位置と、該印刷位置の上方の搬送位置との間で印刷ユニット(2)内において運動可能であり、クロスバー保護キャップ(3)が、印刷クロスバー(1)に結合可能であって、該印刷クロスバー(1)と一緒に運動可能であり、印刷に対して設定されていない印刷クロスバー(1)を前記搬送方向に運動させ、該印刷クロスバー(1)に対応したクロスバー保護キャップ(3)によって覆い、かつ印刷に対して使用される印刷クロスバー(1)を前記印刷位置に運動させ、該印刷クロスバー(1)に対応したクロスバー保護キャップ(3)を被印刷物(7)の外部で休止位置において休止ユニット(13)に配置することを特徴とする、複数の印刷ヘッドを有する印刷クロスバーと、該印刷クロスバーを覆うために設けられたクロスバー保護キャップとを位置決めするための方法。
【請求項5】
全ての印刷クロスバー(1)を印刷に対して使用する場合、印刷ユニット(2)の全ての印刷クロスバー(1)を前記印刷位置に位置させ、クロスバー保護キャップ(3)を被印刷物(7)の外部で休止ユニット(13)の載置部(4.2)に配置する、請求項4記載の方法。
【請求項6】
個々の印刷クロスバー(1)を印刷に対して使用する場合、該印刷クロスバー(1)を前記印刷位置に運動させ、該印刷クロスバー(1)のクロスバー保護キャップ(3)を被印刷物(7)の外部で休止ユニット(13)の載置部(4.2)に配置し、残りの印刷クロスバー(1)をそのクロスバー保護キャップ(3)により覆って前記搬送位置に運動させる、請求項4記載の方法。
【請求項7】
印刷ユニット(2)を運転位置から前記休止位置に運動させ、印刷クロスバー(1)をその鉛直な駆動・ガイドユニット(5)において降下させ、クロスバー保護キャップ(3)を休止ユニット(13)に配置し、印刷ユニット(2)の印刷クロスバー(1)を降下時にクロスバー保護キャップ(3)に載着し、印刷クロスバー(1)を、対応したクロスバー保護キャップ(3)によって密閉する、請求項6記載の方法。
【請求項8】
印刷ユニット(2)を前記休止位置から前記運転位置に運動させ、印刷に対して使用されない印刷クロスバー(1)を、対応したクロスバー保護キャップ(3)によって覆ったままにするのに対して、印刷に対して使用される印刷クロスバー(1)では、対応したクロスバー保護キャップ(3)を休止ユニット(13)に残しておく、請求項7記載の方法。
【請求項9】
印刷に対して使用される印刷クロスバー(1)を前記搬送位置から前記印刷位置に運動させ、印刷に対して使用されない印刷機構(1)をクロスバー保護キャップ(3)により覆って前記搬送位置に残しておく、請求項8記載の方法。
【請求項10】
保守位置において、クロスバー保護キャップ(3)を搬送ユニット(8)の別の載置部(4.1)に載置し、印刷ユニット(2)を前記休止位置に運動させ、これによって、印刷ヘッド(12)を手入れする、請求項9記載の方法。

【図1】
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【図2】
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【図3】
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【図4】
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【図5】
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【図6】
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【図7】
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【図8】
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【図9】
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【図10】
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【図11】
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【図12】
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【図13】
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【図14】
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【公開番号】特開2012−71603(P2012−71603A)
【公開日】平成24年4月12日(2012.4.12)
【国際特許分類】
【出願番号】特願2011−212883(P2011−212883)
【出願日】平成23年9月28日(2011.9.28)
【公序良俗違反の表示】
(特許庁注:以下のものは登録商標)
1.バブルジェット
【出願人】(397018925)オーセ プリンティング システムズ ゲゼルシャフト ミット ベシュレンクテル ハフツング (68)
【氏名又は名称原語表記】Oce Printing Systems GmbH
【住所又は居所原語表記】Siemensallee 2, D−85586 Poing, Germany
【Fターム(参考)】