説明

インク吐出ヘッドの製造方法

【課題】インク室内部への影響を抑えつつ機械加工を用いて効率的にインク供給口を形成する。
【解決手段】基板201において、エネルギー発生素子202とは異なる位置に対し、インク室206と連通し、インクを供給可能なインク供給口120をドリル209で切削し、インク供給口120が切削されている際、インク供給口120に対して照射される光の光量を検出し、検出された光量に基づいて、インク供給口120が貫通する前に切削を停止し、インク供給口120の切削が停止された基板120の残存部位を、ドリルとは異なる加工法を用いて除去する。

【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
この発明は、インクジェットプリンターなどに用いられ、インク供給口から供給されたインクを吐出するインク吐出ヘッドの製造方法に関する。
【背景技術】
【0002】
熱源駆動方式を用いたインク吐出ヘッドは、インク供給口から供給されたインクをインク室内部に保持する。インク吐出ヘッドは、インク室内部に設けられた熱源によってインクに気泡を発生させる。インク吐出ヘッドは、発生させた気泡の膨張力によって、インク室内部に保持されたインクを、ノズルから用紙面に吐出する。
【0003】
従来より、シリコンなどからなる基板にインク供給口を形成する際、基板の一方の面にエッチングマスク層を形成し、エッチングマスク層に設けられた開口部から異方性エッチングによってインク供給口を形成する提案がされている(たとえば、特許文献1参照)。
【先行技術文献】
【特許文献】
【0004】
【特許文献1】特開2007−269016号公報
【発明の概要】
【発明が解決しようとする課題】
【0005】
しかしながら、上述した従来技術におけるインク吐出ヘッドの製造方法では、基板の厚みのバラツキによって、エッチングの施工時間に関する管理が煩雑であるという問題が一例として挙げられる。また、エッチングによりインク供給口を形成するため、インク供給口を貫通させるまでに多大な時間を要していたという問題が一例として挙げられる。
【0006】
この発明は、上述した問題を解決するためになされたものであり、インク室内部への影響を抑えつつ切削を用いてインク供給口を形成することで、効率的にインク供給口を形成できるインク吐出ヘッドの製造方法を提供することを目的とする。
【課題を解決するための手段】
【0007】
上述した課題を解決し、目的を達成するため、請求項1の発明のインク吐出ヘッドの製造方法は、基板上に、インクを収容可能なインク室を区画する区画壁と、前記インクを加熱可能なエネルギー発生素子とを備えるインク吐出ヘッドの製造方法であって、前記基板において、前記エネルギー発生素子とは異なる位置に対し、前記インク室と連通し、前記インクを供給可能な供給口を切削する切削工程と、前記切削工程によって前記供給口が切削されている際、前記供給口に対して照射される光の光量を検出する検出工程と、前記検出工程によって検出された前記光量に基づいて、前記供給口が貫通する前に前記切削工程を停止する停止工程と、前記停止工程によって前記供給口の切削が停止された前記基板の残存部位を、前記切削工程よりも微細な加工法を用いて除去する残存部位除去工程と、を含むことを特徴とする。
【0008】
請求項2の発明は、上記発明において、前記切削工程の前に、前記基板の前記インク室内に配置される前記エネルギー発生素子の位置とは異なる位置に溝部を形成する溝部形成工程を有し、前記切削工程は、前記溝部形成工程によって形成された溝部の一部に対して、前記供給口を切削することを特徴とする。
【0009】
請求項3の発明は、上記発明において、前記検出工程は、前記光量として、前記切削工程によって切削される前記基板に対する前記光の透過量を検出することを特徴とする。
【0010】
請求項4の発明は、上記発明において、前記検出工程は、前記光量として、前記切削工程によって切削される前記基板に対する前記光の反射量を検出することを特徴とする。
【0011】
請求項5の発明は、上記発明において、前記検出工程は、前記切削工程によって前記供給口が切削されている際、前記光量を複数個所で検出し、前記停止工程は、前記検出工程によって検出された前記光量に基づいて、前記切削速度を調整してから停止をおこなうことを特徴とする。
【0012】
請求項6の発明は、上記発明において、前記残存部位除去工程は、前記基板の残存部位の吸引処理によって前記供給口を貫通させることを特徴とする。
【発明の効果】
【0013】
請求項1に記載の発明によれば、エネルギー発生素子とは異なる位置に対してインクの供給口を切削する際、切削対象の供給口へ照射される光の光量に基づいて切削を停止し、停止後に基板の残存部位を機械的な切削よりも微細な加工法で除去する構成である。したがって、エネルギー発生素子などインク室内の内部構成に切削に伴う影響を与えることなく、効率的に供給口を形成することができる。
【0014】
請求項2に記載の発明によれば、エネルギー発生素子とは異なる位置に形成された溝部に対して、切削をおこなう構成である。したがって、供給口の切削に対してエネルギー発生素子に影響を与えることなく、効率的に供給口を形成することができる。また、切削を停止した後の残存部位を除去する工程は、溝部に対しておこなわれることとなるため、残存部位の除去に際してエネルギー発生素子への影響を確実に防止することができる。
【0015】
請求項3に記載の発明によれば、基板に対する光の透過量を検出することによって、切削を停止することができる。
【0016】
請求項4に記載の発明によれば、基板に対する光の反射量を検出することによって、切削を停止することができる。
【0017】
請求項5に記載の発明によれば、複数個所における光量を検出することで、機械的な切削を制御することができるため、光量の検出エラーなどを防止して確実に切削を停止させることができる。また、切削速度を調整してから、機械的な切削を停止させる構成であるため、確実に光量を検出した上で精密に切削の停止をおこなうことができる。
【0018】
請求項6に記載の発明によれば、残存部位の除去を吸引処理でおこなう構成であるため、エネルギー発生素子などが配置されたインク室内部に対して、残存部を除去する際に発生する塵などが侵入して生じる影響を与えることを防ぐことができる。
【0019】
以上説明したように、本発明にかかるインク吐出ヘッドの製造方法によれば、インク室内部への影響を抑えつつ切削法を用いてインク供給口を形成することで、効率的にインク供給口を形成できるという効果を奏する。
【図面の簡単な説明】
【0020】
【図1】本発明の実施形態にかかるインク吐出ヘッドの一例を示す斜視図である。
【図2】本発明の実施形態にかかるインク吐出ヘッドの製造方法について、図1に示したA−A断面における工程の一例を模式的に示す説明図である。
【図3】本発明の実施形態にかかる供給口切削工程における切削制御の一例を示す説明図である。
【図4】本発明の実施形態にかかる反射光量の検出の概要を示す説明図である。
【図5】本発明の実施形態にかかるドリルの切削制御の処理の内容を示すフローチャートである。
【図6】本発明の実施形態にかかる基板の残存部位の残存厚tと、反射光の光量Rとの関係の一例を示す説明図である。
【図7】本発明の変形例にかかる供給口切削工程における切削制御の一例を示す説明図である。
【図8】本発明の変形例にかかる輪帯照明部の概要を模式的に示す説明図である。
【図9】本発明の変形例にかかる供給口切削工程における透過光量を用いた切削制御の一例を示す説明図である。
【図10】本発明の変形例にかかる基板の残存部位の残存厚tと、透過光量Tとの関係の一例を示す説明図である。
【図11】1つのエネルギー発生素子と異なる位置に設けられた溝部の概要を示す説明図である。
【発明を実施するための形態】
【0021】
以下に添付図面を参照して、この発明にかかるインク吐出ヘッドの製造方法の好適な実施の形態を詳細に説明する。
【0022】
(実施形態)
(インク吐出ヘッドの構成)
図1を用いて、本発明の実施形態にかかるインク吐出ヘッドの構成について説明する。図1は、本発明の実施形態にかかるインク吐出ヘッドの一例を示す斜視図である。図1おいて、インク吐出ヘッド100は、整列した複数のノズル孔110を有する。ノズル孔110のそれぞれは、図2で後述する個別に設けられたインク室206にそれぞれ連通する。
【0023】
インク室206は、図2に詳述する基板201、流路壁204およびノズル形成層205などによって区画形成されている。インク室206内には、インクを吐出するための熱エネルギーを発生させるエネルギー発生素子202(図2参照)がそれぞれ設けられる。インク吐出ヘッド100の下面からインク室206へとつながるインク供給口120によって、インク室206へとインクが供給される。インク室206に供給されたインクは、エネルギー発生素子202の加熱によりその一部が気泡となる。この気泡によって押し出されたインク室206内のインクは、ノズル孔110から吐出する。
【0024】
(インク吐出ヘッドの製造方法)
図2〜図5を用いて、本発明の実施形態にかかるインク吐出ヘッド100の製造方法について説明する。図2は、本発明の実施形態にかかるインク吐出ヘッドの製造方法について、図1に示したA−A断面における工程の一例を模式的に示す説明図である。A−A断面は、図示上側鉛直方向からの断面である。
【0025】
図2において、エネルギー発生素子形成工程200では、SiO2やSiNなどの酸化物絶縁膜が1000Åから10000Å程度の膜厚で形成されたシリコン製の基板201上に、エネルギー発生素子であるエネルギー発生素子202を形成する。エネルギー発生素子202は、たとえば、TaNやTaAlなどの抵抗発熱体を、200〜1000Å程度の厚みになるよう反応性スパッタリング法などによって基板201上に形成される。
【0026】
溝部形成工程210では、基板201上に設けられたエネルギー発生素子202とは異なる位置に溝部203を形成する。具体的には、たとえば、溝部203は、インク供給口120の一部として、インク供給口120が配置される位置にドライエッチングなどによって設けられる。
【0027】
インク室形成工程220では、インクを収容可能なインク室206を区画する区画壁として、基板201に設けられたエネルギー発生素子202周囲位置に流路壁204およびノズル孔110が形成されるノズル形成層205を設ける。具体的には、たとえば、インク室形成工程220では、まず、基板201上に流路壁204を形成する。流路壁204は、たとえば、エポキシ樹脂などを含み構成される。インク室形成工程220では、基板201上に塗布されたエポキシ樹脂などに対し、フォトリソグラフィー法などによって流路壁204を形成する。
【0028】
そして、流路壁204内部に犠牲層を形成し、流路壁204および犠牲層上面にノズル形成層205を形成する。犠牲層は、たとえば、アルカリやアセトンなどを含む溶解液に可溶な樹脂として、半硬化ポリイミド(例えば東レ株式会社の商品名セミコファイン)、ポリメチルイソプロペニルケトンを含む電離放射型のポジ型レジスト(例えば株式会社東京応化工業の商品名ODUR−1010)、メタクリル酸エステルとメタクリル酸との共重合を含む電離放射分解型のポジ型レジスト(例えばPMMA系共重合体)、旭有機材工業(株)製のEP4080G、EP4050Gなどのノボラック樹脂などがある。その後、ノズル形成層205において、基板201上のエネルギー発生素子202に対応する位置にノズル孔110を設ける。ノズル孔110の形成は、たとえば、フォトリソグラフィー法などによっておこなわれる。犠牲層は、図示しない犠牲層除去口などを介して溶解液を流入させることで除去され、インク室206を形成する。また、犠牲層は、後述する工程によって形成されたインク供給口120を介して除去されることとしてもよい。
【0029】
供給口切削工程230では、インク室形成工程220において形成されたノズル孔110に対して光を透過可能なガラス板207を載置する。図示の例では、インク室206が形成されたチップにおけるノズル孔110を下側にして、ノズル形成層205と、ガラス板207とを封止材208で固定する。封止材208は、たとえば、溶媒によって可溶な樹脂からなる構成としてもよく、後述する取外し工程260によって溶解される。
【0030】
供給口切削工程230では、基板201において溝部形成工程210で形成された溝部203に対してドリル209による切削をおこなう。供給口切削工程230では、ドリル209による切削の際、切削しているインク供給口110に対して光を照射して、照射した光の反射光の光量を検出する。
【0031】
ここで、図3を用いて、本発明の実施形態にかかる供給口切削工程230における光の反射光の検出による切削制御について説明する。図3は、本発明の実施形態にかかる供給口切削工程における切削制御の一例を示す説明図である。
【0032】
図3において、インク室206が形成されたチップは、制御部301によって制御される照明制御部302と、ドリル制御部303とによってインク供給口120の切削制御がおこなわれる。制御部301、照明制御部302およびドリル制御部303は、同一の機器または別個の機器から構成され、図示しないRAM、ROMなどに記憶された制御プログラムに基づいてCPUによって制御信号などの入出力が実行される。なお、本実施形態では、制御部301、照明制御部302およびドリル制御部303は、同一の制御装置内に設けられることとして説明する。制御装置は、その他、図示しない記憶部、操作部や表示部などを備え、各工程の制御をおこなうこととなる。
【0033】
照明制御部302は、複数の発光部311と、受光部312とを備える照明部310に接続される。図示の例では、受光部312は、インク供給口120の下部において発光部311よりも内側に配置されている。このようにすることで、発光部311からの反射光以外の外乱光の影響を低減させることができる。
【0034】
照明制御部302は、制御部301からの制御信号に従って発光部311の発光制御をおこなう。発光部311は、LEDなどから構成され、照明制御部302からの制御信号に従って切削対象となるインク供給口120に対して光を照射する。
【0035】
受光部312は、撮像素子や受光素子などから構成され、切削対象となるインク供給口120からの反射光を受光して、受光した結果を照明制御部302へ出力する。照明制御部302は、受光部312から入力された受光結果を制御部301へ出力する。
【0036】
ここで、図4を用いて、本発明の実施形態にかかる供給口切削工程230における反射光量の検出について説明する。図4は、本発明の実施形態にかかる反射光量の検出の概要を示す説明図である。
【0037】
図4において、発光部311は、LEDなどの発光素子からインク供給口120が形成される基板201に対して照射光401を照射する。照射光401は、発光部311から照射される光の一例であり、ガラス板207、ノズル形成層205およびインク室206を介してインク供給口120が形成される基板201へ入射光402として照射される。
【0038】
入射光402は、基板201に照射されると、反射光403または透過光404となる。基板201は、シリコンなどを含み、入射光402に対して、厚さに応じて所定量の反射光403および透過光404を発生させる。具体的には、たとえば、入射光402が入射した基板201が厚い場合、入射光402は、基板201に透過しにくくなるため反射光403が多く透過光404が少なくなる。また、入射した基板201が薄い場合、入射光402は、基板201に透過しやすくなるため透過光404が多く反射光403が少なくなる。
【0039】
本実施形態では、発光部311より照射された照射光401によって入射光402として基板201に入射して発生した反射光403のうち、受光部312によって受光される受入光405を検出する構成である。なお、図示の例では、受入光405は、基板201によって反射された反射光403のうち、受光部312によって受光される光としているが、その他、流路壁204などの反射を介して受光されることとしてもよい。
【0040】
また、特に図示はしないが、発光部311から照射されて受光部312によって検出される受入光405は、一つの発光部311から照射される照射光401に起因するとは限らない。すなわち、受光部312は、複数の発光部311による照射光401に基づいた受入光405を検出可能である。このようにすることで、光量をもれなく検出することができる。詳細は図5および図6を用いて説明するが、受光部312によって検出される受入光405は、反射光量Rとして測定される構成である。
【0041】
図3に戻って、ドリル制御部303は、インク供給口120を機械的に切削するドリル209に接続されている。ドリル制御部303は、制御部301からの制御信号に従って、ドリル209の切削速度制御および停止制御をおこなう。具体的には、制御部301は、照明制御部302から入力された反射光の光量に基づいて、ドリル制御部303へドリル209の切削の速度調整または停止制御をおこなうための信号を出力する。
【0042】
ここで、図5を用いて、本発明の実施形態にかかる供給口切削工程230におけるドリル209の切削制御について制御部301がおこなう処理の内容について説明する。図5は、本発明の実施形態にかかるドリルの切削制御の処理の内容を示すフローチャートである。
【0043】
図5のフローチャートにおいて、まず、制御部301は、インク室206が形成されたチップがガラス板207上に配置されると(ステップS501)、照明制御部302に対して制御信号を出力して照明制御を開始する(ステップS502)。具体的には、照明制御部302は、ステップS502において、制御部301から入力された制御信号に基づいて、発光部311または受光部312の制御を開始する構成である。照明制御部302は、発光部311に対して発光部311が照射する照射光のパワー(光量)が略一定になるよう制御をおこなう。
【0044】
つづいて、制御部301は、照明制御部302に接続された受光部312が受光する光の反射光の光量である反射光量Rについて、所定の閾値Rthを設定する(ステップS503)。所定の閾値Rthは、たとえば、インク供給口120の切削における基板201の残存部位の厚さである残存厚t(μm)と、反射光量Rとから設定される。
【0045】
ここで、図6を用いて、本発明の実施形態にかかる基板201の残存部位の残存厚tと、反射光量Rとの関係について説明する。図6は、本発明の実施形態にかかる基板の残存部位の残存厚tと、反射光量Rとの関係の一例を示す説明図である。
【0046】
図6において、関係図600は、基板201の残存部位の残存厚tと、反射光量Rとの関係を示している。反射光量Rは、残存厚tが厚いほど反射が大きいため高い値を示し、残存厚tが薄いほど反射が小さいため低い値を示している。
【0047】
閾値Rthは、残存厚tが所定の厚さt_endとなる値である。所定の厚さt_endは、貫通する手前である0よりも大きく、後述する残存部位除去工程250において残存部位を除去できる厚さよりも小さい構成であればよく、予め設定可能な値である。具体的には、たとえば、厚さt_endは、625μm程度の基板201に対して、50μm程度となるよう設定することとしてもよく、後述する残存部位除去工程250の加工法によって、容易に加工可能な厚さとする。
【0048】
具体的には、たとえば、残存厚tの所定の厚さt_endを50μmとし、206nmの波長で照明した場合、シリコンにおける屈折率、消光係数、吸収係数などを用いて算出される透過率、反射率は、それぞれ0.9%、0.002%程度である。したがって、照射光の光量をP(W)とすると、反射光量Rの閾値Rthは、0.00002×P(W)となる。また、たとえば、関係図600を、所定のインク吐出ヘッド100の生成について予め実験などによって取得し、各残存厚tに対する反射光量Rをテーブル化して記憶することとしてもよい。その際、関係図600では、t_endが50μmとなる閾値Rthを定める構成である。
【0049】
図5に戻って、ステップS503において所定の閾値Rthが設定されると、制御部301は、ドリル制御部303を制御して、ドリル209によるインク供給口120の切削を開始する(ステップS504)。
【0050】
制御部301は、ステップS504において、インク供給口120の切削が開始されると、インク供給口120における光の反射光量Rを測定する(ステップS505)。具体的には、制御部301は、ステップS502において制御されている照明制御部302から、受光部312が検出した反射光量Rの入力を受け付けることで、反射光量Rを測定する。
【0051】
制御部301は、ステップS505において測定された反射光量Rが、ステップS503において設定された所定の閾値Rth以下となったか否かを判定する(ステップS506)。換言すれば、制御部301は、反射光量Rから、インク供給口120部の残存厚tが所定の厚さt_end以下となったか否かを判定する。ステップS505およびステップS506における反射光量Rは、ステップS504の切削を継続しつつ判定したり、ステップS504の切削が所定量おこなわれた段階で判定したりしてもよく、特に限定されない。
【0052】
ステップS506において、反射光量Rが所定の閾値Rthよりも大きい場合(ステップS506:No)は、ステップS504に戻って処理を繰り返す。ステップS506において、反射光量Rが、所定の閾値Rth以下となった場合(ステップS506:Yes)は、制御部301は、ドリル制御部303を制御して、インク供給口120の切削を停止して(ステップS507)、一連の切削制御の処理を終了する。
【0053】
図3に戻って、ドリル制御部303は、制御部301からの切削をおこなう制御信号(図5に示したステップS504)、切削を停止する制御信号(図5に示したステップS507)に基づいて、ドリル209による基板201の切削を制御する。なお、特に図示はしないが、切削を停止する前に、切削の速度を減速させてから反射光量Rを測定して、減速しても反射光量Rが閾値Rth以下となってから切削を停止する構成としてもよい。具体的には、たとえば、閾値Rthより大きな値のうち段階的に小さく設定された反射光量Rと、段階的に設定された速度とを記憶しておき、各反射光量Rに応じて切削の速度を制御する構成である。このようにすれば、より確実に残存厚tが所定の厚さt_end以下となった段階で切削を停止することができる。
【0054】
図2に戻って、切削停止工程240では、ドリル209によって切削されていたインク供給口120における基板201の残存部位の厚さが所定の厚さt_end以下となった段階で切削を停止する。具体的には、切削停止工程240では、図5に示したステップS506において反射光量Rが所定の閾値Rth以下となった場合に、制御部301によってドリル制御部303が制御され、ドリル209による切削が停止する。
【0055】
残存部位除去工程250では、ドリル209による切削よりも微細な加工法で残存部位の除去をおこなう。具体的には、残存部位除去工程250では、基板201の残存部位の残存厚tは十分に小さい所定の厚さt_end以下であるため、吸引処理などによって除去をおこなう構成としてもよい。吸引処理によって、残存部位を除去することで、インク室206内部に塵などが流入することがないため、インク室206内部への影響を防ぐことができる。なお、残存部除去工程250では、インク室206内部に塵などを流入させない微細な加工法として、吸引処理を用いたがこれに限ることはなく、エッチングやエアブローなどによってインク供給口120を貫通させることとしてもよい。
【0056】
取外し工程260では、供給口切削工程230においてインク室206が形成されたチップに対して載置されたガラス板207を取外す。具体的には、ノズル形成層205と、ガラス板207とを固定した封止材208を除去する。封止材208は、たとえば、溶媒によって可溶な樹脂からなり、溶媒が供給されることで溶解・除去される。
【0057】
なお、本発明における各工程と、本発明の実施形態の各工程とを関連付けて説明すると、図2に示した供給口切削工程230によって、本発明の切削工程および検出工程の処理が実行される。また、切削停止工程240によって、本発明の停止工程の処理が実行される。また、残存部位除去工程250によって、本発明の残存部位除去工程の処理が実行される。
【0058】
以上に説明したように、本発明の実施形態によれば、インク供給口120をドリル209で切削する際、発光部311による光の照射の反射光を受光部312で受光することで測定される反射光量Rに基づいて切削を停止する。したがって、簡易な構成で、インク室206内に影響を与えることなくドリル209による切削を用いることができる。
【0059】
また、残存厚tが所定の厚さt_end以下となった時点で切削を停止して、残存部位を吸引処理して、インク供給口120を貫通させるため、インク室206内に塵などを流入させることなくインク供給口120を形成することができる。さらに、溝部203を形成してからインク供給口120の切削をおこなうため、吸引に伴って起こりうるチッピングを防止し、より確実にインク室206内への悪影響を防ぐことができる。
【0060】
(その他一部の変形例)
本発明の実施形態では特に、供給口切削工程230において、機械的加工であるドリル209によって穿孔を形成することとして説明したが、これに限ることはない。具体的には、たとえば、エンドミルやレーザ加工やサンドブラストなどによって切削をおこなってもよい。さらに、微細な加工法として、吸引処理をおこなうこととして説明したが、これに限ることはない。具体的には、たとえば、エッチングやエアブローやインク室206内部側からの微細な衝撃などによって、インク室206内に塵などを流入させない加工法とすればよい。
【0061】
すなわち、供給口切削工程230では、インク供給口120を貫通させる寸前まで、効率的な切削方法を用いて切削をおこない、残存部除去工程250では、インク室206内の内部空間に影響を与えない加工法によって貫通をおこなうこととなる。このようにすることで、インク供給口120の形成を効率的におこなうとともに内部構成の精度を保持することができる。
【0062】
また、本発明の実施形態では特に、関係図600を予め実験などによって取得することとして説明した。ドリル209などによる反射は大きな影響はないが、関係図600は、切削に使用するドリル209を用いて切削した場合の値について実験をおこなうこととしてもよい。このようにすれば、実際の切削処理に基づいた関係図600を用いることができるので、切削の精度を向上させることができる。
【0063】
また、本発明の実施形態では特に、ガラス板207にインク室206が形成されたチップのノズル孔110側を載置して、反射光量Rを検出することとして説明したが、これに限ることはない。具体的には、インク供給口120を切削する基板201側から反射光量Rを検出して、ドリル209による切削を制御する構成としてもよい。
【0064】
ここで、図7を用いて、本発明の変形例にかかる供給口切削工程における光の反射光の検出による切削制御について説明する。図7は、本発明の変形例にかかる供給口切削工程における切削制御の一例を示す説明図である。なお、図7において、実施形態で説明した図3と同様の構成については、同一の符号を付して説明を省略する。
【0065】
図7において、インク室206が形成されたチップは、制御部701によって制御される照明制御部702と、ドリル制御部703とによってインク供給口120の切削制御がおこなわれる。
【0066】
照明制御部702は、複数の発光部711と、受光部712とを備える輪帯照明部710に接続される。図示の例では、輪帯照明部710は、インク供給口120が切削される基板201側に配置されている。具体的には、輪帯照明部710は、中央に貫通口713を有し、貫通口713を通してドリル209が基板201に接している。
【0067】
ここで、図8を用いて、本発明の変形例にかかる輪帯照明部710の構成について説明する。図8は、本発明の変形例にかかる輪帯照明部の概要を模式的に示す説明図である。図8において、輪帯照明部710は、図7における断面および基板201側からの平面の概要図である。輪帯照明部710は、中央にドリル209を通す貫通口713を有し、円周上に発光部711および受光部712を複数備えている。
【0068】
受光部712は、発光部711よりも輪帯照明部710の内周側に位置している。このようにすることで、発光部711からの反射光以外の外乱光の影響を低減させることができる。また、発光部711および受光部712は、それぞれ窓部801を有している。窓部801によって、ドリル209による切削の際に霧散する塵や、切削に伴い放熱のために用いられる純水などの加工液などが発光部711および受光部712に付着することを防ぐことができる。このようにすることで、発光部711および受光部712の劣化を予防することができる。
【0069】
図7に戻って、照明制御部702は、制御部701の制御に従って発光部711の発光制御をおこなう。発光部711は、LEDなどから構成され、照明制御部702の制御に従って切削対象となるインク供給口120に対して光を照射する。
【0070】
受光部712は、撮像素子や受光素子などから構成され、切削対象となるインク供給口120からの反射光を受光して、受光した結果を照明制御部702へ出力する。照明制御部702は、受光部612から入力された受光結果を制御部701へ出力する。
【0071】
なお、照明制御部702は、ドリル制御部703によってドリル209による切削を継続しつつ発光および受光を制御することとしてもよい。また、照明制御部702は、ドリル制御部703によってドリル209による切削が停止され、一旦、切削中のインク供給口から引き抜かれてから発光および受光を制御することとしてもよい。
【0072】
ドリル制御部703は、インク供給口120を機械的に切削するドリル209に接続されている。ドリル制御部703は、制御部701からの制御信号に従って、ドリル209の切削速度制御および停止制御をおこなう。具体的には、制御部701は、照明制御部702から入力された反射光の光量に基づいて、ドリル制御部703へドリル209の切削の速度調整または停止制御をおこなうための信号を出力する。
【0073】
なお、ドリル209の切削制御については、実施形態に示した図4と同様であるため説明を省略する。このように、図7および図8に示す構成によって、図2および図3に示したガラス板207にチップを載置する工程を経ることなく、インク供給口120を切削することができる。
【0074】
また、本発明の実施形態では特に、反射光量Rを測定して、ドリル209の切削制御をおこなうこととして説明したが、これに限ることはない。具体的には、インク供給口120を切削している基板201からノズル110側に抜けてくる透過光の光量を測定して、ドリル209の切削制御をおこなう構成としてもよい。透過光は、図4で説明したように、基板201の厚さが厚いほど反射が大きくなるため透過光量が小さくなり、基板201の厚さが薄いほど反射が小さくなるため透過光量が大きくなる。
【0075】
ここで、図9を用いて、本発明の変形例にかかる供給口切削工程における透過光量を用いたドリル209の切削制御について説明する。図9は、本発明の変形例にかかる供給口切削工程における透過光量を用いた切削制御の一例を示す説明図である。なお、図9において、実施形態で説明した図3と同様の構成については、同一の符号を付して説明を省略する。
【0076】
図9において、インク室206が形成されたチップにおけるノズル孔110側において、ノズル形成層205と、ガラス板207とが封止材208で固定されている。インク室206が形成されたチップは、制御部901によって制御される照明制御部902と、ドリル制御部903とによってインク供給口120の切削制御がおこなわれる。
【0077】
照明制御部002は、複数の発光部911を備える発光照明部910aと、複数の受光部912を備える受光照明部910bとに接続される。図示の例では、発光照明部910aは、インク供給口120が切削される基板201側に配置されている。具体的には、発光照明部910aは、中央に貫通口913を有し、貫通口913を通してドリル209が基板201に接している。発光照明部910aの発光部911は、LEDなどから構成され、照明制御部902の制御に従って切削対象となるインク供給口120に対して光を照射する。
【0078】
受光照明部910bは、チップにおけるノズル孔110側に配置されている。受光照明部910bの受光部912は、発光部911から照射される光がドリル209によって切削されている基板201を透過する透過光を受光して、受光した結果を照明制御部902へ出力する。照明制御部902は、受光部812から入力された受光結果を制御部901へ出力する。
【0079】
なお、照明制御部902は、ドリル制御部903によってドリル209による切削を継続しつつ発光および受光を制御することとしてもよい。また、照明制御部902は、ドリル制御部903によってドリル209による切削が停止され、一旦、切削中のインク供給口から引き抜かれてから発光および受光を制御することとしてもよい。
【0080】
ドリル制御部903は、インク供給口120を機械的に切削するドリル209に接続されている。ドリル制御部903は、制御部901からの制御信号に従って、ドリル209の切削速度制御および停止制御をおこなう。具体的には、制御部901は、照明制御部902から入力された透過光の光量に基づいて、ドリル制御部903へドリル209の切削の速度調整または停止制御をおこなうための信号を出力する。
【0081】
ここで、図10を用いて、本発明の変形例にかかる基板201の残存部位の残存厚tと、透過光の光量である透過光量Tとの関係について説明する。図10は、本発明の変形例にかかる基板の残存部位の残存厚tと、透過光量Tとの関係の一例を示す説明図である。
【0082】
図10において、関係図1000は、基板201の残存部位の残存厚tと、透過光の光量Tとの関係を示している。具体的には、透過光量Tは、残存厚tが厚いほど透過が小さいため低い値を示し、残存厚tが薄いほど透過が大きいため高い値を示している。閾値Tthは、残存厚tが所定の厚さt_endとなる値である。所定の厚さt_endは、貫通する手前である0よりも大きく、残存部位切削工程250において残存部位を除去できる厚さよりも小さい構成であればよく、予め設定可能な値である。閾値Tthは、所定の厚さt_endを50μmとした場合の透過光量を実験によって取得してもよい。具体的には、たとえば、前述のように206nmの波長で照射した場合、シリコンにおける反射率は、それぞれ0.9%であることから、照射光の光量をP(W)とすると、透過光量Tの閾値Tthは、0.009×P(W)となる。
【0083】
すなわち、図9および図10に示した透過光量Tは、所定の閾値Tth以上となった場合に、残存厚tが所定の厚さt_end以下となる構成である。したがって、透過光量Tを用いた切削制御の場合、図5に示したフローチャートにおけるステップS503で閾値Tthを設定し、ステップS505で透過光量Tを測定し、ステップS506で透過光量Tが閾値Tth以上か否かを判定する構成となる。
【0084】
なお、図9の例では、インク室206が形成されたチップにおける基板201側に発光部911を備える発光照明部910a、ノズル孔110側に受光部912を備える受光照明部910bを配置することとして説明したが、これに限ることはない。すなわち、基板201側に受光部912を備える受光照明部910b、ノズル孔110側に発光部911を備える発光照明部910aを配置することとしてもよい。
【0085】
また、本発明の実施形態では特に、図2に示した供給口切削工程230や切削停止工程240では、2つのエネルギー発生素子202の中間付近に設けられた溝部203に対してインク供給口120を切削することとして説明したが、これに限ることはない。具体的には、たとえば、溝部203は、エネルギー発生素子202と異なる位置に設けられる構成であればよく、インク室206内に1つのエネルギー発生素子202を有する場合、1つのエネルギー発生素子202と異なる位置に設けられることすればよい。
【0086】
ここで、図11を用いて、1つのエネルギー発生素子202と異なる位置に設けられた溝部203に対しておこなわれる供給口切削工程230および切削停止工程240について説明する。図11は、1つのエネルギー発生素子と異なる位置に設けられた溝部の概要を示す説明図である。図示のように、溝部203は、少なくともエネルギー発生素子202に対して重複して配置されなければ、インク供給口120の切削によってエネルギー発生素子202を損傷させることがない。すなわち、溝部203は、3つ以上のエネルギー発生素子202に対しても各エネルギー発生素子202とは異なる位置に設けられる構成とすればよい。
【0087】
また、本発明の実施形態および変形例においては、発光部311,711,911、受光部312,712,912を基板201側またはノズル孔110側に配置することとして説明したが、これに限ることはない。具体的には、流路壁204を透過させて光を発光および受光することとしてもよい。すなわち、流路壁204を介した反射光量や透過光量と、残存厚tとの関係図を設定することで、汎用性に富んだ発光部、受光部の配置を実現することができる。
【0088】
また、上述した説明では、実施形態および一部の変形例について別々の例として説明したが、これに限ることはない。すなわち、それぞれを組み合わせた構成として、実施形態および一部の変形例を適宜組み合わせて利用してもよい。
【0089】
なお、上述で説明した方法は、あらかじめ用意されたプログラムをパーソナルコンピュータやワークステーションなどのコンピュータで実行することにより実現することができる。このプログラムは、ハードディスク、フレキシブルディスク、CD−ROM、MO、DVDなどのコンピュータで読み取り可能な記録媒体に記録され、コンピュータによって記録媒体から読み出されることによって実行される。またこのプログラムは、インターネットなどのネットワークを介して配布することが可能な伝送媒体であってもよい。
【符号の説明】
【0090】
100 インク吐出ヘッド
110 ノズル孔
120 インク供給口
201 基板
202 エネルギー発生素子
203 溝部
204 流路壁
205 ノズル形成層
206 インク室
207 ガラス板
208 封止材
209 ドリル
301,701,901 制御部
302,702,902 照明制御部
303,703,903 ドリル制御部
310 照明部
311,711,911 発光部
312,712,912 受光部
710 輪帯照明部
910a 発光照明部
910b 受光照明部
600,1000 関係図


【特許請求の範囲】
【請求項1】
基板上に、インクを収容可能なインク室を区画する区画壁と、前記インクを加熱可能なエネルギー発生素子とを備えるインク吐出ヘッドの製造方法であって、
前記基板において、前記エネルギー発生素子とは異なる位置に対し、前記インク室と連通し、前記インクを供給可能な供給口を切削する切削工程と、
前記切削工程によって前記供給口が切削されている際、前記供給口に対して照射される光の光量を検出する検出工程と、
前記検出工程によって検出された前記光量に基づいて、前記供給口が貫通する前に前記切削工程を停止する停止工程と、
前記停止工程によって前記供給口の切削が停止された前記基板の残存部位を、前記切削工程よりも微細な加工法を用いて除去する残存部位除去工程と、
を含むことを特徴とするインク吐出ヘッドの製造方法。
【請求項2】
前記切削工程の前に、前記基板の前記インク室内に配置される前記エネルギー発生素子の位置とは異なる位置に溝部を形成する溝部形成工程を有し、
前記切削工程は、前記溝部形成工程によって形成された溝部の一部に対して、前記供給口を切削することを特徴とする請求項1に記載のインク吐出ヘッドの製造方法。
【請求項3】
前記検出工程は、前記光量として、前記切削工程によって切削される前記基板に対する前記光の透過量を検出することを特徴とする請求項1または2に記載のインク吐出ヘッドの製造方法。
【請求項4】
前記検出工程は、前記光量として、前記切削工程によって切削される前記基板に対する前記光の反射量を検出することを特徴とする請求項1または2のいずれか一つに記載のインク吐出ヘッドの製造方法。
【請求項5】
前記検出工程は、前記切削工程によって前記供給口が切削されている際、前記光量を複数個所で検出し、
前記停止工程は、前記検出工程によって検出された前記光量に基づいて、前記切削速度を調整してから停止をおこなうことを特徴とする請求項1〜4のいずれか一つに記載のインク吐出ヘッドの製造方法。
【請求項6】
前記残存部位除去工程は、前記基板の残存部位の吸引処理によって前記供給口を貫通させることを特徴とする請求項1〜5のいずれか一つに記載のインク吐出ヘッドの製造方法。


【図1】
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【図2】
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【図3】
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【図4】
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【図5】
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【図6】
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【図7】
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【図8】
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【図9】
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【図10】
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【図11】
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【公開番号】特開2013−75415(P2013−75415A)
【公開日】平成25年4月25日(2013.4.25)
【国際特許分類】
【出願番号】特願2011−216308(P2011−216308)
【出願日】平成23年9月30日(2011.9.30)
【出願人】(000005267)ブラザー工業株式会社 (13,856)
【Fターム(参考)】