説明

インサート成形品の製造装置および方法

【課題】インサート成形品の製造において、インサート用部品の形状的な不良に基づく装置稼働停止時間を減少させ、生産効率を向上させる。
【解決手段】インサート用部品を部品供給テーブル上に配置し、部品供給テーブルへの配置面である部品の裏面を吸引して、吸引圧力が閾値に達した部品を良品と判定する良品判定処理を実施し、良品判定処理にて良品と判定された部品のみに対してその表面側をロボットアームにより吸着保持して、部品供給テーブルから部品を取り出し、ロボットアームにより吸着保持された部品を、金型内のインサート部材の設置部に配置し、金型内に樹脂を注入して、樹脂と部品とが一体化されたインサート成形品を製造する。

【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
本発明は、部品供給テーブル上に配置されたインサート用部品を、ロボットアームにより吸着保持して取り出し、金型内の部品設置部に配置させて、金型内に樹脂を注入して、樹脂と部品とが一体化されたインサート成形品を射出成形するインサート成形品の製造装置および方法に関する。
【背景技術】
【0002】
従来のこの種のインサート成形品を製造する製造装置としては様々な構成のものが知られており(例えば、特許文献1〜3参照)、その代表的な構成について図1を用いて説明する。
【0003】
図1に示すように、従来のインサート成形品製造装置100は、金型内への樹脂注入による成形品の射出成形が行われる射出成形装置110と、インサート用部品1が配置される部品供給テーブルであるセット台120と、セット台120上に配置された部品1を、その表面側から吸着保持して取り出し、射出成形装置110の金型内の部品設置部に取り出された部品を配置させるロボットアーム130と、このロボットアーム130の動作を制御するロボット制御部139とを備えている。
【0004】
セット台120の上面には、主に金属製の部品であるインサート用部品1を載置させるプレート状の部材であるパレット121が配置されている。パレット121は、取り扱われる部品1の形状や大きさなどを考慮して、適切なサイズのものが用いられる。
【0005】
ロボットアーム130は、部品の表面を吸着保持する吸着機構が備えられたその手先部分であるハンド部131と、複数の関節機構およびその駆動機構を有し、ハンド部131を所望の位置に移動させるアーム部132とを備える。セット台120のパレット121上に配置された部品1が、ハンド部131によりその表面側にて吸着保持され、アーム部132によりハンド部131が移動されることで、吸着保持された部品1が、金型内の部品設置部に移動されて配置される。また、ロボットアーム130は、射出成形装置110にて成形されたインサート成形品を、金型より取り出して搬送する役割も担っている。
【0006】
射出成形装置110は、例えば、金型111(キャビティー側)および金型112(コア側)と、それぞれの金型111、112の間に転写シート113が配置されるように、巻き回された状態の転写シート113の送り供給を行う転写シート送り装置114と、溶融状態の樹脂を金型111、112により形成された射出成形空間内に供給する樹脂注入装置115とを備えている。また、金型112内には、インサート用部品1が配置される部品設置部116が設けられている。
【0007】
ロボット制御部139は、射出成形装置110の動作に合わせて、ロボットアーム130の動作制御を行う。
【0008】
このような従来のインサート成形品製造装置100において、インサート用部品1が樹脂と一体化されたインサート成形品を製造する方法について説明する。
【0009】
まず、作業者によりセット台120のパレット121上における所定の位置に、インサート用部品1が配置される。次に、ロボットアーム130のハンド部131が、パレット121に配置された部品1の上方に位置決めされ、その後、ハンド部131と部品1の表面とが当接されるとともに吸着保持され、ハンド部131が上昇されることで、部品1がパレット121から取り出される。その後、ハンド部131により吸着保持された状態の部品1は、射出成形装置110において、開放状態とされた金型112内の部品設置部116に配置される。
【0010】
部品1が金型112内に設置された後、金型111、112が閉じられて、その内部に形成された射出成形空間内に、樹脂注入装置115より溶融樹脂が注入される。溶融樹脂が冷却固化されることにより、インサート用部品1、転写シート113、および樹脂が一体化されたインサート成形品が製造される。
【0011】
この射出成形によりインサート成形品が製造されている間に、ロボットアーム130は、セット台120の上方へと移動されて、次の部品1の吸着保持による取り出し動作が行われて、吸着保持された次の部品1が、射出成形装置110の近傍まで移動される。その後、射出成形装置110では、金型111、112が開放され、製造されたインサート成形品が、ロボットアーム130のハンド部131により吸着保持されて取り出される。それとともに、ハンド部131により吸着保持されている次の部品1が、開放状態とされた金型112内の部品設置部116に配置される。その後、ハンド部131により吸着保持された状態のインサート成形品が所定の成形品の配置場所に移動される。なお、これら一連の動作が順次繰り返されて、インサート成形品製造装置100にて、連続的にインサート成形品が製造される。
【先行技術文献】
【特許文献】
【0012】
【特許文献1】特開昭63−220967号公報
【特許文献2】特開平11−207750号公報
【特許文献3】特開2002−321253号公報
【発明の概要】
【発明が解決しようとする課題】
【0013】
しかしながら、従来のこのようなインサート成形品製造装置100では、ロボットアーム130がパレット121上から部品1を吸着保持して取り出す際に、取り出しエラーが発生する場合がある。これは、インサート用部品1の品質により形状的な不良がある部品1が含まれるため、このような不良部品1をハンド部131により吸着保持する際に、十分な吸引圧力を得ることができないことに起因するものである。
【0014】
このようなロボットアーム130のエラーが発生した場合には、このエラーを解除するためにロボットアーム130を一時的に停止させる必要があり、この停止から動作を復旧させるまでの間に時間を要し、この間、インサート成形品製造装置100全体が停止状態となる。特に、このようなエラーは、十数回/日の頻度で発生する場合があり、エラー発生の度にインサート成形品の生産が停止することとなり、インサート成形品製造装置100の生産効率が著しく低下するという問題がある。
【0015】
従って、本発明の目的は、上記問題を解決することにあって、部品供給テーブル上に配置されたインサート用部品を、ロボットアームにより吸着保持して取り出し、金型内の部品設置部に配置させて、金型内に樹脂を注入して、樹脂と部品とが一体化されたインサート成形品を射出成形するインサート成形品の製造において、インサート用部品の形状的な不良に基づく装置稼働停止時間を減少させ、生産効率を向上させることができるインサート成形品の製造装置および方法を提供することにある。
【課題を解決するための手段】
【0016】
上記目的を達成するために、本発明は以下のように構成する。
【0017】
本発明の第1態様によれば、インサート用部品が配置され、その配置面である部品の裏面を吸引する吸引装置を備える部品供給テーブルと、部品の設置部が金型内に設けられ、金型内への樹脂注入による樹脂と部品とが一体化されたインサート成形品を製造する射出成形装置と、部品供給テーブル上に配置された部品を、その表面側を吸着保持して部品供給テーブルから取り出し、金型内の部品の設置部に部品を配置させるロボットアームと、部品供給テーブル上に配置された部品の裏面の吸引圧力が閾値に達した部品を良品と判定する良品判定処理を実行し、良品判定処理の実行により良品と判定された部品に対してのみ、ロボットアームによる部品の取り出し動作を実施させる制御装置とを備える、インサート成形品の製造装置を提供する。
【0018】
本発明の第2態様によれば、部品供給テーブル上には、吸引装置よりの吸引圧力を配置された部品の裏面に付与する吸引孔と、部品と係合される位置決め部材とが部品の配置領域に形成されたパレットが配置され、パレット上において位置決め部材と係合されて水平方向における部品の配置が位置決めされた状態にて、吸引装置により吸引孔を通じて吸引圧力が部品に対して付与される、第1態様に記載のインサート成形品の製造装置を提供する。
【0019】
本発明の第3態様によれば、少なくとも、部品の裏面の中央領域、および当該中央領域に対する両端縁領域を含む箇所にて部品の裏面が吸引されるように、パレット上に吸引孔が形成され、制御装置は、良品判定処理において、全ての吸引箇所にて吸引圧力が閾値に達した部品を良品と判定する、第2態様に記載のインサート成形品の製造装置を提供する。
【0020】
本発明の第4態様によれば、部品の裏面全体の面積の少なくとも半分以上の面積で部品の裏面が吸引されるように、パレット上に吸引孔が形成されている、第2態様または第3態様に記載のインサート成形品の製造装置を提供する。
【0021】
本発明の第5態様によれば、部品供給テーブルは、互いに隣接して配置された第1のパレットと第2のパレットと、第1および第2のパレットを、ロボットアームによる部品取り出しが行われる部品取出位置と、パレット上への部品の供給配置が行われる部品配置位置との間で進退移動させるパレット移動装置とを備え、第1のパレットが部品取出位置に位置されて、ロボットアームによる部品取り出しが行われている間に、第2のパレットが部品配置位置に位置されて、第2のパレット上への部品の供給配置が行われる、第2態様から第4態様のいずれか1つに記載のインサート成形品の製造装置を提供する。
【0022】
本発明の第6態様によれば、部品供給テーブルは、互いに隣接して配置された第1のパレットと第2のパレットと、第1および第2のパレットを、ロボットアームによる部品取り出しが行われる部品取出位置と、パレット上への部品の供給配置が行われる部品配置位置との間で進退移動させるパレット移動装置とを備え、部品配置位置にパレットが位置された状態にて、制御装置による良品判定処理が実行され、良品と判定された部品が配置されているパレットのみが、パレット移動装置により部品配置位置から部品取出位置に移動される、第2態様から第4態様のいずれか1つに記載のインサート成形品の製造装置を提供する。
【0023】
本発明の第7態様によれば、インサート用部品は、その表面側の形状と裏面側の形状とが互いに異なるように形成された部品である、第1態様から第6態様のいずれか1つに記載のインサート成形品の製造装置を提供する。
【0024】
本発明の第8態様によれば、インサート用部品を部品供給テーブル上に配置し、部品供給テーブルへの配置面である部品の裏面を吸引して、吸引圧力が閾値に達した部品を良品と判定する良品判定処理を実施し、良品判定処理にて良品と判定された部品のみに対してその表面側をロボットアームにより吸着保持して、部品供給テーブルから部品を取り出し、ロボットアームにより吸着保持された部品を、金型内のインサート部材の設置部に配置し、金型内に樹脂を注入して、樹脂と部品とが一体化されたインサート成形品を製造する、インサート成形品の製造方法を提供する。
【0025】
本発明の第9態様によれば、部品供給テーブル上には、部品の配置領域において位置決め部材を備えたパレットが配置され、位置決め部材と部品とが係合され、水平方向において位置決めされた状態の部品に対して、良品判定処理が実施される、第8態様に記載のインサート成形品の製造方法を提供する。
【0026】
本発明の第10態様によれば、良品判定処理において、少なくとも、部品の裏面の中央領域、および当該中央領域に対する両端縁領域を含む箇所にて吸引し、全ての吸引箇所にて吸引圧力が閾値に達した部品を良品と判定する、第9態様に記載のインサート成形品の製造方法を提供する。
【0027】
本発明の第11態様によれば、良品判定処理において、部品の裏面全体の面積の少なくとも半分以上の面積で部品を吸引し、吸引圧力が閾値に達した部品を良品と判定する第9態様に記載のインサート成形品の製造方法を提供する。
【0028】
本発明の第12態様によれば、部品供給テーブル上には、第1および第2のパレットが互いに隣接して配置され、第1のパレットが部品取出位置に位置され、ロボットアームにより第1のパレット上に配置されている部品の取り出しが行われている間に、第2のパレットが部品配置位置に位置され、第2のパレット上への部品の供給配置が行われる、第9態様から第11態様のいずれか1つに記載のインサート成形品の製造方法を提供する。
【0029】
本発明の第13態様によれば、部品供給テーブル上には、第1および第2のパレットが互いに隣接して配置され、パレット上への部品の供給配置が行われる部品配置位置にパレットが位置された状態にて、良品判定処理が実行され、良品と判定された部品が配置されているパレットのみが、部品配置位置から部品取出位置に移動され、部品取出位置にて、ロボットアームによりパレット上に配置されている部品の取り出しが行われる、第9態様から第11態様のいずれか1つに記載のインサート成形品の製造方法を提供する。
【0030】
本発明の第14態様によれば、インサート用部品は、裏面側が平面である、第8態様から第13態様のいずれか1つに記載のインサート成形品の製造方法を提供する。
【発明の効果】
【0031】
本発明によれば、部品供給テーブルに配置されたインサート用部品を吸引し、吸引圧力が閾値に達した部品のみを良品と判定する良品判定処理が行われるため、良品判定処理にて良品と判定された部品のみが、ロボットアームにより吸着保持されることになる。したがって、形状的な不良がある部品を、ロボットアームによる吸着保持が行われる前に判別して、良品のみをロボットアームにより吸着保持させることができる。よって、ロボットアームによる吸着保持エラーの発生頻度を低下させることができ、インサート成形品の製造における生産効率を向上させることができる。
【図面の簡単な説明】
【0032】
【図1】従来のインサート成形品製造装置の構成を示す模式図
【図2】本発明の一の実施形態にかかるインサート成形品製造装置の構成を示す模式図
【図3A】インサート用部品の模式平面図
【図3B】図3Aのインサート用部品のA−A’線断面図
【図4A】インサート成形品の模式平面図
【図4B】図4Aのインサート成形品のB−B’線断面図
【図5A】パレットの構成を示す模式平面図
【図5B】図5Aのパレットの側面図
【図6】ロボットアームのハンド部の構成を示す模式平面図
【図7A】パレットにおける吸着孔の配置形態を示す模式図
【図7B】パレットにおける吸着孔の配置形態を示す模式図
【図7C】パレットにおける吸着孔の配置形態を示す模式図
【図8】セット台に複数のパレットが配置された構成を示す模式図
【図9】本実施形態の変形例にかかるインサート用部品の模式図
【図10】図9のインサート用部品と樹脂とが一体化されたインサート成形品の模式図
【発明を実施するための形態】
【0033】
以下に、本発明にかかる実施の形態を図面に基づいて詳細に説明する。
【0034】
本発明の一の実施形態にかかるインサート成形品の製造装置の一例であるインサート成形品製造装置50の概略構成の模式図を図2に示す。
【0035】
図2に示すように、本実施形態のインサート成形品製造装置50は、金型内への樹脂注入による成形品の射出成形が行われる射出成形装置10と、インサート用部品1が配置される部品供給テーブルであるセット台20と、セット台20上に配置された部品1を、その表面側から吸着保持して取り出し、取り出された部品1を、射出成形装置10の金型内の部品設置部に配置させるロボットアーム30と、このロボットアーム30の動作を制御するロボット制御部39とを備えている。
【0036】
インサート用部品1は、主に金属材料により形成された部品であり、樹脂内に挿入された状態にて樹脂とともに一体化された状態とされるインサート成形品用に用いられる部品である。図3Aおよび図3B(図3AにおけるA−A’線断面図)に示すように、裏面1b側(図2Bにおける図示右側の面)は、その全体が略平坦な面として形成されているのに対して、表面1a側は、複数の突起部分1cが形成されている。なお、これらの突起部分1cの上面は、それぞれ概ね平坦面となっており、また、この平坦面上には、装飾のために微細な凹凸加工などが施されているような場合であっても良い。また、図3Aに示すように、部品1の角部近傍には、セット台20上などの配置の際における位置決め用の貫通孔1dが形成されている。
【0037】
また、ここで、このようなインサート用部品1が樹脂と一体化されたインサート成形品2の模式図を、図4Aおよび図4B(図4AにおけるB−B’線断面図)に示す。図4Aおよび図4Bに示すように、部品1は、樹脂3内に挿入された状態とされており、部品1の表面1aにおけるそれぞれの突起部分1cが、樹脂3より露出された状態とされている。このように、樹脂3より部品1の一部が露出されていることにより、インサート成形品2にて部品1のそれぞれの突起部分1cによる装飾が行われることになる。このような部品1による装飾は、例えば、製品のロゴマークなどを形成する場合などに用いられる。
【0038】
図2に示すようにセット台20の上面には、主に金属製の部品であるインサート用部品1を載置させるプレート状の部材であるパレット21が配置されている。パレット21は、取り扱われる部品1の形状や大きさなどを考慮して、適切なサイズのものが用いられる。
【0039】
ここで、パレット21の詳細について、図5Aおよび図5Bの模式図に示す。図5Aおよび図5Bに示すように、パレット21は、略プレート状の形態を有しており、その上面には、例えば、部品1が載置される部品設置治具22が2個設置されている。部品設置治具22の上面は、部品1が配置される部品配置領域となっており、この領域内には、部品1の貫通孔1d(図3A参照)に挿入される位置決めピン(位置決め部材の一例)23が2本設けられている。この位置決めピン23が貫通孔1dに挿入されるように、部品1が部品設置治具22上に配置されることで、部品1が水平方向において位置決めされた状態となる。
【0040】
また、図5Bに示すように、それぞれの部品設置治具22には、配置された部品1の裏面1b側を吸引するために吸引孔24が形成されており、この吸引孔24を通じて、部品1の裏面1bに吸引圧力を付与することが可能となっている。なお、この吸引孔24の配置構成については後述する。また、パレット21の上面には、ロボットアーム30との位置決めを行うための一対のガイドピン25が設けられている。
【0041】
図2に示すように、パレット21に設けられたそれぞれの吸引孔24は、パレット21およびセット台20に形成された一連の吸引通路26を通じて、吸引装置27に接続されている。吸引装置27は、所定の吸引圧力を発生し、吸引通路26および吸引孔24を通じて、それぞれの部品設置治具22上に配置された部品1の裏面1bに対して、吸引圧力を付与することができる。また、吸引通路26の途中には、吸引圧力を検出するセンサ28が設けられている。
【0042】
ロボットアーム30は、部品の表面を吸着保持する吸着機構が備えられたその手先部分であるハンド部31と、複数の関節機構およびその駆動機構を有し、ハンド部31を所望の位置に移動させるアーム部32とを備える。セット台20のパレット21上に配置された部品1が、ハンド部31によりその表面1a側にて吸着保持され、アーム部32によりハンド部31が移動されることで、吸着保持された部品1が、金型内の部品設置部に移動されて配置させることができる。また、ロボットアーム30は、射出成形装置10にて成形されたインサート成形品2を、金型より取り出して搬送する役割も担っている。
【0043】
ここで、ロボットアーム30のハンド部31の模式平面図を図6に示す。図6に示すように、ハンド部31(図2に示すハンド部31の下面側)には、パレット21上に配置された部品1を吸着保持するための複数の吸着孔33が形成されている。これらの吸着孔33は、パレット21上において、位置決めして配置されたそれぞれの部品1の配置と対応するように設けられている。また、部品1の吸着保持による取り出しの際、あるいは、金型内への部品1の配置の際などにおいて、ハンド部31の位置決めを行うための一対のガイドブッシュ34が設けられている。このガイドブッシュ34は、パレット21の上面に設けられた一対のガイドピン25の配置と対応するように設けられており、ガイドピン25に対してガイドブッシュ34を位置決めすることにより、パレット21から部品1の取り出しを行う際のハンド部31の位置決めを行うことができる。さらに、図6に示すように、ハンド部31には、金型内よりインサート成形品2を吸着保持して取り出すための複数の吸着パッド35が備えられている。
【0044】
図2に示すように、射出成形装置10は、例えば、金型11(キャビティー側)および金型12(コア側)と、それぞれの金型11、12の間に転写シート13が配置されるように、巻き回された状態の転写シート13の送り供給を行う転写シート送り装置14と、溶融状態の樹脂を金型11、12により形成された射出成形空間内に供給する樹脂注入装置15とを備えている。また、金型12内には、ロボットアーム30により吸着保持されたインサート用部品1が配置される部品設置部16が設けられている。また、射出成形装置10には、射出成形におけるそれぞれの装置の動作を互いに関連付けながら制御する射出成形制御部17を備えている。
【0045】
ロボット制御部39(制御装置の一例)は、射出成形装置110の動作に合わせて、ロボットアーム30の動作制御を行う。また、ロボット制御部39は、吸引装置27およびセンサ28に接続されており、吸引装置27の吸引圧力の付与により吸引通路26にて生じた吸引圧力がセンサ28により検出され、検出された結果がロボット制御部39に入力可能とされている。また、ロボット制御部39と射出成形制御部17とは、互いの制御信号の受け渡しが可能とされており、ロボットアーム30の動作と射出成形装置10の動作とが互いに関連付けられて制御される。
【0046】
このような構成を有する本実施形態のインサート成形品製造装置50において、インサート用部品1が樹脂3と一体化されたインサート成形品2を製造する方法について説明する。なお、以降に説明するそれぞれの動作は、ロボット制御部39および射出成形制御部17などの制御部によりそれぞれの構成部が制御されることにより行われる。
【0047】
まず、作業者によりセット台20のパレット21上におけるそれぞれの部品設置治具22上に、インサート用部品1が配置される。このとき、部品1に形成されている一対の貫通孔1d内に部品設置治具22の一対の位置決めピン23が挿入されるように、部品1の裏面1b側を下面として、部品1の配置が行われる。このように配置された状態のそれぞれの部品1は、パレット21上において、水平方向にて位置決めされた状態となる。なお、それぞれの部品1は、同じ部品である。
【0048】
次に、吸引装置27が駆動され、吸引通路26および吸引孔24を通じて、部品1の裏面1bに対して吸引圧力が付与される。付与された吸引圧力は、吸引通路26の途中に設けられたセンサ28により検出され、検出された吸引圧力P1がロボット制御部39に入力される。ロボット制御部39では、入力された吸引圧力P1が、予め設定された吸引圧力の閾値P0に達しているかどうかが判定される。ロボット制御部39にて、吸引圧力P1が閾値P0に達していると判定される場合には、パレット21上に配置されている部品1が、形状的に曲がりや反りなどの変形が生じていていない良品の部品であると判定する。一方、ロボット制御部39にて、吸引圧力P1が閾値P0に達していないと判定される場合には、パレット21上に配置されている部品1が、形状的に曲がりや反りなどの変形が生じている不良品の部品であると判定する。このような吸引圧力P1に基づく判定処理が、良品判定処理として、ロボット制御部39にて行われる。
【0049】
良品判定処理の実行により、部品1が不良品であると判定された場合には、例えば、吸引装置27が備えるタッチパネル(図示せず)に、部品1が不良品である旨の警報表示を表示させる。この表示を確認した作業者は、パレット21上に配置されている部品1を別の新たな部品1と交換配置させる作業を行う。なお、吸引装置27による吸引が停止された状態にて、部品1の交換配置作業が行われる。
【0050】
良品判定処理の実行により、部品1が良品であると判定された場合には、ロボットアーム30による部品1の取り出し動作が行われる。
【0051】
具体的には、まず、ロボットアーム30のハンド部31が、パレット21に配置された部品1の上方に位置決めされる。この位置決めは、ハンド部31の一対のガイドブッシュ34が、パレット21の一対のガイドピン25と位置決めされることにより行われる。
【0052】
その後、ハンド部31が下降され、ハンド部31の下面が部品1の表面1aに当接するとともに、ハンド部31のそれぞれの吸着孔33を通じて、部品1の表面1aが吸着保持される。この吸着保持の前後にて、パレット21のそれぞれの吸引孔24を通じた吸引圧力の付与が停止され、その後、ハンド部31が上昇されることで、部品1がパレット21から離脱して取り出される。
【0053】
その後、アーム部32によりハンド部31の移動が行われ、ハンド部31により吸着保持された状態の部品1が、射出成形装置10において、開放状態とされた金型12内の部品設置部16に配置される。部品設置部16では、部品1を吸引保持あるいは位置決め部材による係合保持などの方法で、ハンド部31から受け渡された部品1を確実に保持する。
【0054】
射出成形装置10において、部品1が金型12内に設置された後、金型11、12が閉じられて、その内部に形成された射出成形空間内に、樹脂注入装置15より溶融樹脂が注入される。その後、溶融樹脂が冷却固化されることにより、インサート用部品1、転写シート13、および樹脂3が一体化されたインサート成形品2が製造される。
【0055】
この射出成形によりインサート成形品2が製造されている間に、ロボットアーム30は、セット台20の上方へと移動されて、次の部品1の吸着保持による取り出し動作が行われて、吸着保持された次の部品1が射出成形装置10の近傍まで移動される。その後、射出成形装置10では、金型11、12が開放され、製造されたインサート成形品2が、ロボットアーム30のハンド部31の吸着パッド35により吸着保持されて取り出される。それとともに、ハンド部31により吸着保持されている次の部品1が、開放状態とされた金型12内の部品設置部16に配置される。その後、ハンド部31により吸着保持された状態のインサート成形品2が、所定の成形品の配置場所に移動される。なお、これら一連の動作が順次繰り返されて、インサート成形品製造装置50にて、連続的にインサート成形品2が製造される。
【0056】
次に、パレット21の部品設置治具22における部品配置領域内に形成された吸引孔24の形態の例について、図7A、図7B、図7Cを用いて説明する。
【0057】
図7Aに示す例では、平面視において略長方形状の形態を有する部品1の長手方向における中央領域と、この中央領域に対する長手方向の両端縁領域とを吸引するように、長孔形状の3つの吸引孔24Aが形成されている。この長孔形状の吸引孔24Aは、位置決めピン23の形成位置を除いて、部品1の幅方向にできるだけ長い領域にて吸引するように、その長さが設定されている。
【0058】
次に、図7Bに示す例では、部品1の裏面1bを、できるだけ大きな面積にて吸引できるように吸引孔24Bが形成されている。具体的には、部品1の裏面1bにおいて、位置決めピン23の形成位置および部品1の縁部近傍を除く領域を吸引できるように1つの大きな吸引孔24Bが形成されている。また、このような大きな領域を確実に吸引できるように、吸引孔24Bの周縁には、Oリング29が配置されることが好ましい。また、このような吸引面積は、例えば、部品1の裏面1b全体の面積の半分以上に設定することがより好ましい。
【0059】
図7Cに示す例では、複数の吸引孔24Cが、マトリックス状に配置されている。具体的には、部品1の裏面1bにおいて、位置決めピン23の形成位置を除く箇所にて、複数の吸引孔24Cがマトリックス状に配置されている。すなわち、部品1の裏面1bを格子状に9分割したそれぞれの領域(位置決めピン23の形成位置を除く)に必ず吸引孔24Cが配置された状態とされている。
【0060】
図7A〜図7Cに例示されるように吸引孔24A〜24Cを形成することにより、インサート用部品1の形状的な不良(曲がりや反り)をより確実に検出することができる。すなわち、部品1が形状的な不良品である場合には、部品1の裏面1bにおいて、少なくとも一部の箇所が浮き上がった状態となるため、いずれかの吸引孔24A〜24Cが開放された状態となる。そのため、吸引圧力が閾値まで達しないことになり、吸引圧力を検出することで、このような形状的な不良品を確実に判別することができる。特に、部品1の裏面1bにおいて、その中央領域と、両端縁領域とを少なくとも含む箇所を吸引することで、部品1の変形の有無を検出できる確立を高めることができる。特に、このようなインサート用部品1は、比較的小型で高い精度が要求される(装飾的に高い精度が要求される)部品であることから、このようにその裏面1bの広い範囲にて吸引圧力の上昇の有無を判断することで、部品1の変形の有無を確実に検出することができる。
【0061】
このように、本実施形態によれば、ロボットアーム30による吸着保持が行われる前に、パレット21上に配置された部品1に対して吸引を行い、発生する吸引圧力が閾値に達しているかどうかを基準として、部品1の良品/不良品の判定(良品判定処理)を実行し、良品と判定された部品1に対してのみ、ロボットアーム30による吸着保持を行っている。したがって、ロボットアーム30による吸着保持エラーが発生する頻度を著しく減少させることができ、インサート成形品の製造における生産効率を向上させることができる。
【0062】
また、このような良品判定処理は、パレット21上に配置された部品1の裏面1bを吸引することにより行うことができるため、良品判定処理を実行するための追加的な動作(部品の配置動作や移動動作など)を伴わないため、生産タクトに影響を与えることがない。
【0063】
上述の実施形態の説明では、パレット21上に配置された2個の部品1を吸引するそれぞれの吸引孔24に連通される供給の吸引経路26の途中に、1個のセンサ28が設けられ、吸引圧力を検出するような例について説明しているが、このような場合についてのみ限定されるものではない。このような場合に代えて、例えば、それぞれの部品1の吸引孔24に連通される吸引通路を個別に設け、それぞれの吸引通路上に個別にセンサを設けてもよい。このようにセンサを設けることで、2個の部品1に対して、良品/不良品を個別に判定することができる。
【0064】
また、ロボットアーム30のハンド部31が、吸着保持により部品1を保持するような場合について説明したが、このような場合に代えて、例えば、電磁石などの手段により部品1が保持されるような場合、あるいはその他、把持手段による保持が行われるような場合であってもよい。
【0065】
また、パレット21において、2個の部品1が同時に供給されるような場合に代えて、1個の部品1が供給される場合や3個以上の部品1が同時に供給されるような場合であってもよい。また、同時に供給される部品は、その形状が異なる部品であってもよい。
【0066】
上述の実施形態の説明では、インサート用部品1の表面形状と裏面形状が、それぞれ平坦部分と突起部分から構成されている場合について説明したが、このような場合に代えて、インサート用部品の表面形状と裏面形状が、共にその全体が平坦部分から構成されているような場合であっても良い。
【0067】
さらに、インサート用部品が、その一部に多孔部分を有しているような場合であっても良い。このような多孔部分を有するインサート用部品の例を図9の模式図に示す。図9に示すように、インサート用部品81は、平坦部分81Aと多孔部分81B(例えば、貫通孔)とを有している。なお、インサート用部品81の平坦部分81Aには、貫通孔81Cが形成されている。インサート用部品81は、平坦部分81Aにて吸着されることにより、良品判定処理や吸着保持が行われる。また、このようなインサート用部品81を用いて製造されたインサート成形品82の模式図を図10に示す。図10に示すように、インサート用部品81と樹脂83とが一体化されたインサート成形品82において、平坦部分81Aが樹脂83により覆われるとともに、多孔部分81Bが樹脂83から露出された状態になる。その結果、インサート成形品82は、インサート用部品81の多孔部分81Aによって装飾が行われることになり、装飾性の高いものとなる。このような部品の装飾は、例えば、電話のフォーン部分(マイクロホンあるいはスピーカ部分など)を作成する場合に用いられる。
【0068】
また、本実施形態のパレット21による供給形態は、その他様々な形態を採用することができる。例えば、図8に示すように、セット台70は、互いに隣接して配置された第1のパレット71と第2のパレット72と、第1および第2のパレット71、72を、ロボットアーム30による部品1の取り出しが行われる部品取出位置R1と、パレット71、72上への部品1の供給配置が行われる部品配置位置R2との間で進退移動させるパレット移動装置73とを備えるように構成されている。
【0069】
このような変形例にかかるセット台70では、第2のパレット72が部品取出位置R1に位置されて、ロボットアーム30による部品1の取り出しが行われている間に、第1のパレット71が部品配置位置R2に位置されて、第1のパレット71上への新たな部品1の供給配置を行うようにすることができる。このように複数のパレット71、72により交互に部品1の供給を行うようにすることで、部品1の供給をさらに効率的に行うことができる。なお、このような複数のパレットの進退移動による部品供給を行う構成を、パレットチェンジャーと呼ぶこともできる。
【0070】
また、このようなセット台では、部品配置位置R2にパレット71、72が位置された状態にて、良品判定処理を行い、良品と判定されたパレット71、72を部品取出位置R1に位置させるようにしてもよい。なお、このようなパレットは、3台以上設置するようにしてもよい。
【0071】
なお、上記様々な実施形態のうちの任意の実施形態を適宜組み合わせることにより、それぞれの有する効果を奏するようにすることができる。
【符号の説明】
【0072】
1 インサート用部品
1a 表面
1b 裏面
1c 突起部分
1d 貫通孔
2 インサート成形品
3 樹脂
10 射出成形装置
11 金型(キャビティー側)
12 金型(コア型)
13 転写シート
14 転写シート送り装置
15 樹脂注入装置
16 部品設置部
17 射出成形制御部
20 セット台
21 パレット
22 部品設置治具
23 位置決めピン
24 吸引孔
25 ガイドピン
26 吸引通路
27 吸引装置
28 センサ
30 ロボットアーム
31 ハンド部
32 アーム部
33 吸引孔
34 ガイドブッシュ
35 吸着パッド
39 ロボット制御部
50 インサート成形品製造装置

【特許請求の範囲】
【請求項1】
インサート用部品が配置され、その配置面である部品の裏面を吸引する吸引装置を備える部品供給テーブルと、
部品の設置部が金型内に設けられ、金型内への樹脂注入による樹脂と部品とが一体化されたインサート成形品を製造する射出成形装置と、
部品供給テーブル上に配置された部品を、その表面側を吸着保持して部品供給テーブルから取り出し、金型内の部品の設置部に部品を配置させるロボットアームと、
部品供給テーブル上に配置された部品の裏面の吸引圧力が閾値に達した部品を良品と判定する良品判定処理を実行し、良品判定処理の実行により良品と判定された部品に対してのみ、ロボットアームによる部品の取り出し動作を実施させる制御装置とを備える、インサート成形品の製造装置。
【請求項2】
部品供給テーブル上には、吸引装置よりの吸引圧力を配置された部品の裏面に付与する吸引孔と、部品と係合される位置決め部材とが部品の配置領域に形成されたパレットが配置され、パレット上において位置決め部材と係合されて水平方向における部品の配置が位置決めされた状態にて、吸引装置により吸引孔を通じて吸引圧力が部品に対して付与される、請求項1に記載のインサート成形品の製造装置。
【請求項3】
少なくとも、部品の裏面の中央領域、および当該中央領域に対する両端縁領域を含む箇所にて部品の裏面が吸引されるように、パレット上に吸引孔が形成され、
制御装置は、良品判定処理において、全ての吸引箇所にて吸引圧力が閾値に達した部品を良品と判定する、請求項2に記載のインサート成形品の製造装置。
【請求項4】
部品の裏面全体の面積の少なくとも半分以上の面積で部品の裏面が吸引されるように、パレット上に吸引孔が形成されている、請求項2または3に記載のインサート成形品の製造装置。
【請求項5】
部品供給テーブルは、
互いに隣接して配置された第1のパレットと第2のパレットと、
第1および第2のパレットを、ロボットアームによる部品取り出しが行われる部品取出位置と、パレット上への部品の供給配置が行われる部品配置位置との間で進退移動させるパレット移動装置とを備え、
第1のパレットが部品取出位置に位置されて、ロボットアームによる部品取り出しが行われている間に、第2のパレットが部品配置位置に位置されて、第2のパレット上への部品の供給配置が行われる、請求項2から4のいずれか1つに記載のインサート成形品の製造装置。
【請求項6】
部品供給テーブルは、
互いに隣接して配置された第1のパレットと第2のパレットと、
第1および第2のパレットを、ロボットアームによる部品取り出しが行われる部品取出位置と、パレット上への部品の供給配置が行われる部品配置位置との間で進退移動させるパレット移動装置とを備え、
部品配置位置にパレットが位置された状態にて、制御装置による良品判定処理が実行され、良品と判定された部品が配置されているパレットのみが、パレット移動装置により部品配置位置から部品取出位置に移動される、請求項2から4のいずれか1つに記載のインサート成形品の製造装置。
【請求項7】
インサート用部品は、その表面側の形状と裏面側の形状とが互いに異なるように形成された部品である、請求項1から6のいずれか1つに記載のインサート成形品の製造装置。
【請求項8】
インサート用部品を部品供給テーブル上に配置し、
部品供給テーブルへの配置面である部品の裏面を吸引して、吸引圧力が閾値に達した部品を良品と判定する良品判定処理を実施し、
良品判定処理にて良品と判定された部品のみに対してその表面側をロボットアームにより吸着保持して、部品供給テーブルから部品を取り出し、
ロボットアームにより吸着保持された部品を、金型内のインサート部材の設置部に配置し、
金型内に樹脂を注入して、樹脂と部品とが一体化されたインサート成形品を製造する、インサート成形品の製造方法。
【請求項9】
部品供給テーブル上には、部品の配置領域において位置決め部材を備えたパレットが配置され、位置決め部材と部品とが係合され、水平方向において位置決めされた状態の部品に対して、良品判定処理が実施される、請求項8に記載のインサート成形品の製造方法。
【請求項10】
良品判定処理において、少なくとも、部品の裏面の中央領域、および当該中央領域に対する両端縁領域を含む箇所にて吸引し、全ての吸引箇所にて吸引圧力が閾値に達した部品を良品と判定する、請求項9に記載のインサート成形品の製造方法。
【請求項11】
良品判定処理において、部品の裏面全体の面積の少なくとも半分以上の面積で部品を吸引し、吸引圧力が閾値に達した部品を良品と判定する請求項9に記載のインサート成形品の製造方法。
【請求項12】
部品供給テーブル上には、第1および第2のパレットが互いに隣接して配置され、第1のパレットが部品取出位置に位置され、ロボットアームにより第1のパレット上に配置されている部品の取り出しが行われている間に、第2のパレットが部品配置位置に位置され、第2のパレット上への部品の供給配置が行われる、請求項9から11のいずれか1つに記載のインサート成形品の製造方法。
【請求項13】
部品供給テーブル上には、第1および第2のパレットが互いに隣接して配置され、パレット上への部品の供給配置が行われる部品配置位置にパレットが位置された状態にて、良品判定処理が実行され、良品と判定された部品が配置されているパレットのみが、部品配置位置から部品取出位置に移動され、部品取出位置にて、ロボットアームによりパレット上に配置されている部品の取り出しが行われる、請求項9から11のいずれか1つに記載のインサート成形品の製造方法。
【請求項14】
インサート用部品は、その裏面側が平面である、請求項8から13のいずれか1つに記載のインサート成形品の製造方法。

【図1】
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【図2】
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【図3A】
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【図3B】
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【図4A】
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【図4B】
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【図5A】
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【図5B】
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【図6】
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【図7A】
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【図7B】
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【図7C】
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【図8】
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【図9】
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【図10】
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【公開番号】特開2011−73313(P2011−73313A)
【公開日】平成23年4月14日(2011.4.14)
【国際特許分類】
【出願番号】特願2009−227805(P2009−227805)
【出願日】平成21年9月30日(2009.9.30)
【出願人】(000231361)日本写真印刷株式会社 (477)
【Fターム(参考)】