インスリンを含有する薬学的製剤
本発明は、インスリンと、R状態インスリン六量体の HisB10Zn2+部位のための新規なリガンドとを含有する薬学的組成物を提供する。得られた製剤は、改善された物理的および科学的安定性を有している。
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【特許請求の範囲】
【請求項1】
下記を含有する薬学的製剤:
・インスリン
・亜鉛イオン
・以下の一般式(I)を有する、R状態六量体のHisB10 Zn2+部位に対して可逆的に結合するリガンド、ここで、当該リガンドは、プロタミンに対して共有結合により伸長されている
CGr-Lnk-Frg-プロタミン (I)
ここで、
CGrは、インスリン六量体のHisB10 Zn2+部位に可逆的に結合する化学基であり;
Lnkは、下記から選択されるリンカーであり;
・原子価結合
・式-B1-B2-C(O)-、-B1-B2-SO2-、-B1-B2-CH2-、または-B1-B2-NH-の化学基GBであり;ここでのB1は、原子価結合、-O-、-S-、または-NR6Bであり; B2は、原子価結合、C1-C18-アルキレン、C2-C18-アルケニレン、C2-C18-アルキニレン、アリーレン、ヘテロアリーレン、-C1-C18-アルキル-アリール-、-C2-C18-アルケニル-アリール-、-C2-C18-アルキニル-アリール-、-C(=O)-C1-C18-アルキル-C(=O)-、-C(=O)-C1-C18-アルケニル-C(=O)-、-C(=O)-C1-C18-アルキル-O-C1-C18-アルキル-C(=O)-、-C(=O)-C1-C18-アルキル-S-C1-C18-アルキル-C(=O)-、-C(=O)-C1-C18-アルキル-NR6-C1-C18-アルキル-C(=O)-、-C(=O)-アリール-C(=O)-、-C(=O)-ヘテロアリール-C(=O)-であり; ここでのアルキレン部分、アルケニレン部分およびアルキニレン部分は、-CN、-CF3、-OCF3、-OR6B、または-NR6BR7Bで任意に置換され、またアリーレン部分およびヘテロアリーレン部分は、ハロゲン、-C(O)OR6B、-C(O)H、OCOR6B、-SO2、-CN、-CF3、-OCF3、-NO2、-OR6B、-NR6BR7B、C1-C18-アルキル、またはC1-C18-アルカノイルで任意に置換され; R6BおよびR7Bは独立にH、C1-C4-アルキルである;
Frgは、0〜5の中性αまたはβアミノ酸からなる断片である;
または薬学的に許容される酸若しくは塩基とのその塩、または何れかの光学異性体若しくはラセミ混合物を含む光学異性体の混合物、または何れかの互変異性体。
【請求項2】
請求項1に記載の薬学的製剤であって、前記CGrは、カルボキシレート類、ジチオカルボキシレート類、フェノレート類、チオフェノレート類、アルキルチオレート類、スルホンアミド類、イミダゾール類、トリアゾール類、4-シアノ-1,2,3-トリアゾール類、ベンゾイミダゾール類、ベンゾトリアゾール類、プリン類、チアゾリジンジオン類、テトラゾール類、5-メルカプトテトラゾール類、ローダミン類、N-ヒドロキシアゾール類、ヒダントイン類、チオヒダントイン類、バルビツレート類、ナフトエ酸類およびサリチル酸類からなる群から選択される化学構造である薬学的製剤。
【請求項3】
請求項2に記載の薬学的製剤であって、前記CGrが、ベンゾトリアゾール類、3-ヒドロキシ-2-ナフトエ酸類、サリチル酸類、テトラゾール類、チアゾリジンジオン類、5-メルカプトテトラゾール類、または4-シアノ-1,2,3-トリアゾール類からなる群から選択される化学構造である薬学的製剤。
【請求項4】
請求項1〜3の何れか1項に記載の薬学的組成物であって、CGrが次式で表されるか、またはそれらのジアステレオマー、ラセミ混合物を含むそれらのエナンチオマー、それらの互変異性体、並びにそれらの薬学的に許容可能な酸もしくは塩基との塩である薬学的組成物:
【化1】
ここで、
Kは原子価結合、C1-C6-アルキレン、-NH-C(=O)-U-、-C1-C6-アルキル-S-、-C1-C6-アルキル-O-、-C(=O)-、またはC(=O)-NH-であり、ここで、何れの-C1-C6-部分も任意にR38で置換され;
Uは原子価結合、C1-C6-アルケニレン、-C1-C6-アルキル-O-、またはC1-C6-アルキレンであり、ここで、何れのC1-C6-アルキル部分も、任意にC1-C6-アルキルで置換され;
R38はC1-C6-アルキル、アリールであり、ここで、当該アルキルまたはアリール部分はR39から独立して選択された1以上の置換で任意に置換され;
R39は独立してハロゲン、シアノ、ニトロ、アミノから選択され;
Mは原子価結合、アリーレンまたはヘテロアリーレンであり、ここで、当該アリールまたはヘテロアリール部分はR40から独立して選択された1以上の置換基で任意に置換され;
R40は以下から選択され:
・水素、ハロゲン、-CN、-CH2CN、-CHF2、-CF3、-OCF3、-OCHF2、−OCH2CF3、−OCF2CHF2、-S(O)2CF3、-OS(O)2CF3、-SCF3、-NO2、-OR41、-NR41R42、-SR41、-NR41S(O)2R42、-S(O)2NR41R42、-S(O)NR41R42、-S(O)R41、-S(O)2R41、-OS(O)2R41、-C(O)NR41R42、-OC(O)NR41R42、
-OC(O)NR41R42、-NR41C(O)R42、-CH2C(O)NR41R42、-OC1-C6-アルキル-C(O)NR41R42、-CH2OR41、-CH2OC(O)R41、-CH2NR41R42、-OC(O)R41、-OC1-C6-アルキル-C(O)OR41、-OC1-C6-アルキル-OR41、-S-C1-C6-アルキル-C(O)OR41、-C2-C6-アルケニル-C(=O)OR41、-NR41-C(=O)-C1-C6-アルキル-C(=O)OR41、-NR41-C(=O)-C1-C6-アルケニル-C(=O)OR41、-C(O)OR41、-C2-C6-アルケニル-C(=O)R41、=O、-NH-C(=O)-O-C1-C6-アルキル、または-NH-C(=O)-C(=O)-O-C1-C6-アルキル;
・C1-C6-アルキル、C2-C6-アルケニル、またはC2-C6-アルキニル;これらの各々は、R43から選択された1以上の置換基で任意に置換されてもよい;
・アリール、アリールオキシ、アリールオキシカルボニル、アロイル、アリールスルファニル、アリール-C1-C6-アルコキシ、アリール-C1-C6-アルキル、アリール-C2-C6-アルケニル、アロイル-C2-C6-アルケニル、アリール-C2-C6-アルキニル、ヘテロアリール、ヘテロアリール-C1-C6-アルキル、ヘテロアリール-C2-C6-アルケニル、またはヘテロアリール-C2-C6-アルキニル;ここでの環状部分は、R44から選択される1以上の置換基で任意に置換されてもよい;
R41およびR42は、独立に水素、-OH、C1-C6-アルキル、C1-C6-アルケニル、アリール-C1-C6-アルキル、またはアリールから選択され;ここでのアルキル部分はR45から独立に選択された1以上の置換基で任意に置換されてもよく、またアリール部分はR46から独立に選択された1以上の置換基で任意に置換されてもよく;R41およびR42が同じ窒素原子に結合するときは、これらは該窒素原子と共に3〜8員のヘテロ環を形成してもよく、該へテロ環は任意に窒素、酸素および硫黄から選択される一つまたは二つの更なるヘテロ原子を含み、且つ任意に一つまたは二つの二重結合を含み;
R43は、ハロゲン、-CN、-CF3、-OCF3、-OR41、および-NR41R42から独立に選択され;
R44は、ハロゲン、-C(O)OR41、-CH2C(O)OR41、-CH2OR41、-CN、-CF3、-OCF3、-NO2、-OR41、-NR41R42およびC1-C6-アルキルから独立に選択され;
R45は、ハロゲン、-CN、-CF3、-OCF3、-O-C1-C6-アルキル、-C(O)-O-C1-C6-アルキル、-COOHおよび-NH2から独立に選択され;
R46は、ハロゲン、-C(O)OC1-C6-アルキル、-COOH、-CN、-CF3、-OCF3、-NO2、-OH、-OC1-C6-アルキル、-NH2、C(=O)、またはC1-C6-アルキルから独立に選択され;
Qは、原子価結合、C1-C6-アルキレン、-C1-C6-アルキル-O-、-C1-C6-アルキル-NH-、-NH-C1-C6-アルキル、-NH-C(=O)-、-C(=O)-NH-、-O-C1-C6-アルキル、-C(=O)-、または-C1-C6-アルキル-C(=O)-N(R47)-であり、ここでのアルキル部分は、R48から独立に選択される1以上の置換基で任意に置換され;
R47およびR48は、水素、C1-C6-アルキル、1以上のR49で置換されたアリールから独立に選択され;
R49は、ハロゲンおよび-COOHから独立に選択され;
Tは、
・水素;
・C1-C6-アルキル、C2-C6-アルケニル、C2-C6-アルキニル、C1-C6-アルキルオキシ-カルボニル;ここでのアルキル、アルケニルおよびアルキニル部分は、R50から独立に選択された1以上の置換基で任意に置換される;
・アリール、アリールオキシ、アリールオキシ-カルボニル、アリール-C1-C6-アルキル、アロイル、アリール-C1-C6-アルコキシ、アリール-C2-C6-アルケニル、アリール-C2-C6-アルキニル、ヘテロアリール、ヘテロアリール-C1-C6-アルキル、ヘテロアリール-C2-C6-アルケニル、ヘテロアリール-C2-C6-アルキニル;ここでのアルキル、アルケニル、アルキニル、アリールおよびヘテロアリール部分は、R50から独立に選択された1以上の置換基で任意に置換される;
であり;
R50は、C1-C6-アルキル、C1-C6-アルコキシ、アリール、アリールオキシ、アリール-C1-C6-アルコキシ、-C(=O)-NH-C1-C6-アルキル-アリール、-C(=O)-NR50A-C1-C6-アルキル、-C(=O)-NH-(CH2CH2O)mC1-C6-アルキル-COOH、ヘテロアリール、ヘテロアリール-C1-C6-アルコキシ、-C1-C6-アルキル-COOH、-O-C1-C6-アルキル-COOH、-S(O)2R51、-C2-C6-アルケニル-COOH、-OR51、-NO2、ハロゲン、-COOH、-CF3、-CN、=O、-N(R51R52)であり;ここでのmは1、2、3または4であり、アリールまたはヘテロアリール部分は1以上のR53で任意に置換され、アルキル部分は1以上のR50Bで任意に置換され;
R50AおよびR50Bは、-C(O)OC1-C6-アルキル、-COOH、-C1-C6-アルキル-C(O)OC1-C6-アルキル、-C1-C6-アルキル-COOH、またはC1-C6-アルキルから独立に選択され;
R51およびR52は、水素およびC1-C6-アルキルから独立に選択され;
R53は、C1-C6-アルキル、C1-C6-アルコキシ、-C1-C6-アルキル-COOH、-C2-C6-アルケニル-COOH、-OR51、-NO2、ハロゲン、-COOH、-CF3、-CN、または-N(R51R52)から独立に選択される。
【請求項5】
請求項4に記載の薬学的組成物であって、Kが、原子価結合、C1-C6-アルキレン、-NH-C(=O)-U-、-C1-C6-アルキル-S-、-C1-C6-アルキル-O-、または-C(=O)-であり、ここでの如何なるC1-C6-アルキル部分もR38で任意に置換される薬学的組成物。
【請求項6】
請求項4または5の何れか1項に記載の薬学的組成物であって、Uが、原子価結合または-C1-C6-アルキル-O-である薬学的組成物。
【請求項7】
請求項4〜6の何れか1項に記載の薬学的組成物であって、Mがアリーレンまたはヘテロアリーレンであり、ここでのアリーレンまたはヘテロアリーレン部分は、R40から独立に選択された1以上の置換基で任意に置換される薬学的組成物。
【請求項8】
請求項7に記載の薬学的組成物であって、MがArG1またはHet3であり、ここでのアリーレンまたはヘテロアリーレン部分は、R40から独立に選択された1以上の置換基で任意に置換される薬学的組成物。
【請求項9】
請求項8に記載の薬学的組成物であって、Mが、R40から独立に選択された1以上の置換基で任意に置換されるカルバゾリレンである薬学的組成物。
【請求項10】
請求項9に記載の薬学的組成物であって、Mが、次式で表される薬学的組成物:
【化2】
【請求項11】
請求項4〜10の何れか1項に記載の薬学的組成物であって、R40が下記から選択される薬学的組成物:
・水素、ハロゲン、-CN、-CF3、-OCF3、 -NO2、-OR41、-NR41R42、-SR41、-S(O)2R41、-NR41C(O)R42、-OC1-C6-アルキル-C(O)NR41R42、-C2-C6-アルケニル-C(=O)OR41、-C(O)OR41、=O、-NH-C(=O)-O-C1-C6-アルキル、または-NH-C(=O)-C(=O)-O-C1-C6-アルキル;
・C1-C6-アルキルまたはC2-C6-アルケニル;これらの各々は、R43から独立に選択された1以上の置換基で任意に置換されてもよい;
・アリール、アリールオキシ、アリール-C1-C6-アルコキシ、アリール-C1-C6-アルキル、アリール-C2-C6-アルケニル、ヘテロアリール、ヘテロアリール-C1-C6-アルキル、またはヘテロアリール-C2-C6-アルケニル;ここでの環状部分は、R44から選択された1以上の置換基で任意に置換されてもよい。
【請求項12】
請求項4〜11の何れか1項に記載の薬学的組成物であって、R41およびR42が水素、C1-C6-アルキル、またはアリールから独立に選択され、ここでのアリール部分はハロゲンまたは-COOHで任意に置換されてもよい薬学的組成物。
【請求項13】
請求項4〜12の何れか1項に記載の薬学的組成物であって、Qが、原子価結合、C1-C6-アルキレン、-C1-C6-アルキル-O-、-C1-C6-アルキル-NH-、-NH-C1-C6-アルキル、-NH-C(=O)-、-C(=O)-NH-、-O-C1-C6-アルキル、-C(=O)-、または-C1-C6-アルキル-C(=O)-N(R47)-であり、ここでのアルキル部分は、R48から独立に選択された1以上の置換基で任意に置換される薬学的組成物。
【請求項14】
請求項4から13の何れか1項に記載の薬学的組成物であって、R47およびR48が、水素、メチルおよびフェニルから独立に選択される薬学的組成物。
【請求項15】
請求項4〜14の何れか1項に記載の薬学的組成物であって、Tが下記から選択される薬学的組成物:
・水素;
・R50から独立に選択された1以上の置換基で任意に置換されるC1-C6-アルキル;
・アリール、アリール-C1-C6-アルキル、ヘテロアリール;ここでのアルキル、アリールおよびヘテロアリール部分は、R50から独立に選択された1以上の置換基で任意に置換される。
【請求項16】
請求項4〜15の何れか1項に記載の薬学的組成物であって、R50が、C1-C6-アルキル、C1-C6-アルコキシ、アリール、アリールオキシ、アリール-C1-C6-アルコキシ、-C(=O)-NH-C1-C6-アルキル-アリール、-C(=O)-NR50A-C1-C6-アルキル、-C(=O)-NH-(CH2CH2O)mC1-C6-アルキル-COOH、ヘテロアリール、-C1-C6-アルキル-COOH、-O-C1-C6-アルキル-COOH、-S(O)2R51、-C2-C6-アルケニル-COOH、-OR51、-NO2、ハロゲン、-COOH、-CF3、-CN、=O、-N(R51R52)であり、ここでのアリールまたはヘテロアリール部分は1以上のR53で任意に置換される薬学的組成物。
【請求項17】
請求項4〜16の何れか1項に記載の薬学的組成物であって、mが1または2である薬学的組成物。
【請求項18】
請求項4〜17の何れか1項に記載の薬学的組成物であって、R51がメチルである薬学的組成物。
【請求項19】
請求項4〜18の何れか1項に記載の薬学的組成物であって、R53がC1-C6-アルキル、C1-C6-アルコキシ、-OR51、ハロゲン、または-CF3である薬学的組成物。
【請求項20】
請求項4〜19の何れか1項に記載の薬学的組成物であって、R50Aが、-C(O)OCH3、-C(O)OCH2CH3、-COOH、-CH2C(O)OCH3、-CH2C(O)OCH2CH3、-CH2CH2C(O)OCH3、-CH2CH2C(O)OCH2CH3、-CH2COOH、メチル、またはエチルである薬学的組成物。
【請求項21】
請求項4〜20の何れか1項に記載の薬学的組成物であって、R50Bが、-C(O)OCH3、-C(O)OCH2CH3、-COOH、-CH2C(O)OCH3、-CH2C(O)OCH2CH3、-CH2CH2C(O)OCH3、-CH2CH2C(O)OCH2CH3、-CH2COOH、メチル、またはエチルである薬学的組成物。
【請求項22】
請求項1〜21に記載の薬学的製剤であって、Frg1が、Gly、Ala、Thr、およびSerからなる群から独立に選択された0〜5の中性アミノ酸からなる薬学的製剤。
【請求項23】
請求項22に記載の薬学的製剤であって、Frg1が0〜5のGlyからなる薬学的製剤。
【請求項24】
請求項1〜23の何れか1項に記載の薬学的製剤であって、GB が式B1-B2-C(O)-、B1-B2-SO2- またはB1-B2-CH2-のものであり、ここでのB1およびB2は請求項1に定義した通りである薬学的製剤。
【請求項25】
請求項1〜23の何れか1項に記載の薬学的製剤であって、GB が式B1-B2-C(O)-、B1-B2-SO2-、またはB1-B2-NH-のものであり、ここでのB1およびB2は請求項1に定義した通りである薬学的製剤。
【請求項26】
請求項1〜23の何れか1項に記載の薬学的製剤であって、GB が式B1-B2-C(O)-、B1-B2-CH2-、またはB1-B2-NH-のものであり、ここでのB1およびB2は請求項1に定義した通りである薬学的製剤。
【請求項27】
請求項1〜23の何れか1項に記載の薬学的製剤であって、GB が式B1-B2-CH2-、B1-B2-SO2-、またはB1-B2-NH-のものであり、ここでのB1およびB2は請求項1に定義した通りである薬学的製剤。
【請求項28】
請求項1〜27の何れか1項に記載の薬学的製剤であって、B1 が原子価結合、-O-、または-S-である薬学的製剤。
【請求項29】
請求項1〜27の何れか1項に記載の薬学的製剤であって、B1 が原子価結合、-O-、または-N(R6B)-である薬学的製剤。
【請求項30】
請求項1〜27の何れか1項に記載の薬学的製剤であって、B1 が原子価結合、-S-、または-N(R6B)-である薬学的製剤。
【請求項31】
請求項1〜27の何れか1項に記載の薬学的製剤であって、B1 が-O-、-S-、または-N(R6B)-である薬学的製剤。
【請求項32】
請求項1〜31の何れか1項に記載の薬学的製剤であって、B2は原子価結合、C1-C18-アルキレン、C2-C18-アルケニレン、C2-C18-アルキニレン、アリーレン、ヘテロアリーレン、-C1-C18-アルキル-アリール-、-C(=O)-C1-C18-アルキル-C(=O)-、-C(=O)-C1-C18-アルキル-O-C1-C18-アルキル-C(=O)-、-C(=O)-C1-C18-アルキル-S-C1-C18-アルキル-C(=O)-、-C(=O)-C1-C18-アルキル-NR6-C1-C18-アルキル-C(=O)-であり;前記アルキレンおよびアリーレン部分は、請求項1に定義した通り任意に置換される薬学的製剤。
【請求項33】
請求項1〜32の何れか1項に記載の薬学的製剤であって、前記インスリンがヒトインスリン、その類似体、その誘導体、これらの何れかの組み合わせからなる群より選択される薬学的製剤。
【請求項34】
請求項33に記載の薬学的製剤であって、前記インスリンがヒトインスリンである薬学的製剤。
【請求項35】
請求項33に記載の薬学的製剤であって、前記インスリンは、位置B28がAsp、Glu、Lys、Leu、ValまたはAlaであるヒトインスリンの類似体である薬学的製剤。
【請求項36】
請求項33〜35の何れか1項に記載の薬学的製剤であって、前記インスリンは、位置29がPro、AspまたはGluであるヒトインスリンの類似体である薬学的製剤。
【請求項37】
請求項33〜36の何れか1項に記載の薬学的製剤であって、前記インスリンは、位置B9がAspまたはGluであるヒトインスリンの類似体である薬学的製剤。
【請求項38】
請求項33〜37の何れか1項に記載の薬学的製剤であって、前記インスリンは、位置B10がAspまたはGluであるヒトインスリンの類似体である薬学的製剤。
【請求項39】
請求項33〜38の何れか1項に記載の薬学的製剤であって、前記インスリンは、位置B1がGlyであるヒトインスリンの類似体である薬学的製剤。
【請求項40】
請求項33〜38の何れか1項に記載の薬学的製剤であって、前記インスリンは、位置B3がLys、Thr、Ser、AlaまたはGlnであるヒトインスリンの類似体である薬学的製剤。
【請求項41】
請求項33〜40の何れか1項に記載の薬学的製剤であって、前記インスリンは、位置B25が欠失しているヒトインスリンの類似体である薬学的製剤。
【請求項42】
請求項33〜41の何れか1項に記載の薬学的製剤であって、前記インスリンは、位置B27が欠失しているヒトインスリンの類似体である薬学的製剤。
【請求項43】
請求項33〜42の何れか1項に記載の薬学的製剤であって、前記インスリンは、位置B30が欠失しているヒトインスリンの類似体である薬学的製剤。
【請求項44】
請求項33〜43の何れか1項に記載の薬学的製剤であって、前記インスリンは、位置A18がGlnであるヒトインスリンの類似体である薬学的製剤。
【請求項45】
請求項33〜44の何れか1項に記載の薬学的製剤であって、前記インスリンは、位置A21がAla、Gln、Glu、Gly、His、Ile、Leu、Met、Phe、Ser、Thr、Trp、Tyr、ValまたはhSerであるヒトインスリンの類似体である薬学的製剤。
【請求項46】
請求項33〜45の何れか1項に記載の薬学的製剤であって、前記インスリンは、1以上の親油性置換基を有するヒトインスリンの誘導体またはその類似体である薬学的製剤。
【請求項47】
請求項46に記載の薬学的製剤であって、位置B29LysのNε-アミノ基が共有結合性のアシル化により疎水性部分、例えば、脂肪酸誘導体またはリトコリックアシッド誘導体などで修飾されている薬学的製剤。
【請求項48】
請求項1〜47の何れか1項に記載の薬学的製剤であって、式(I)のプロタミン延長リガンドの亜鉛イオンに対する割合が1:20〜20:1である薬学的製剤。
【請求項49】
請求項1〜48の何れか1項に記載の薬学的製剤であって、亜鉛イオンの量が、推定インスリン六量体当たり2-6モルである薬学的製剤。
【請求項50】
請求項1〜49の何れか1項に記載の薬学的製剤であって、前記亜鉛イオンが、10〜40μg Zn/100 Uインスリンに対応する量で存在する薬学的製剤。
【請求項51】
請求項1〜50の何れか1項に記載の薬学的製剤であって、インスリンと請求項1〜32の何れか1項に記載のプロタミン延長リガンドとの間の比が、99:1〜1:99の範囲である薬学的製剤。
【請求項52】
請求項1〜51の何れか1項に記載の薬学的製剤であって、インスリンの濃度が60〜3000 nmol/mLである薬学的製剤。
【請求項53】
請求項1に記載のプロタミン延長リガンドを製造する方法であって:
・R状態HisB10 Zn2+部位に結合する出発化合物を同定するステップと;
・任意に、0〜5の中性αまたはβアミノ酸からなる断片を結合するステップと;
・プロタミンを結合するステップと
を含んでなる方法。
【請求項54】
インスリン製剤の作用を延長させる方法であって、請求項1〜32の何れか1項に記載のプロタミン延長リガンドを、当該インスリン製剤に添加することを具備する方法。
【請求項55】
1型糖尿病または2型糖尿病を治療する方法であって、それを必要とする患者に対して、治療的に有効な量の請求項1〜52の何れか1項に記載の薬学的製剤を投与することを具備する方法。
【請求項56】
1型糖尿病または2型糖尿病を治療するための医薬を製造するための、請求項1〜52の何れか1項に記載の製剤の使用。
【請求項1】
下記を含有する薬学的製剤:
・インスリン
・亜鉛イオン
・以下の一般式(I)を有する、R状態六量体のHisB10 Zn2+部位に対して可逆的に結合するリガンド、ここで、当該リガンドは、プロタミンに対して共有結合により伸長されている
CGr-Lnk-Frg-プロタミン (I)
ここで、
CGrは、インスリン六量体のHisB10 Zn2+部位に可逆的に結合する化学基であり;
Lnkは、下記から選択されるリンカーであり;
・原子価結合
・式-B1-B2-C(O)-、-B1-B2-SO2-、-B1-B2-CH2-、または-B1-B2-NH-の化学基GBであり;ここでのB1は、原子価結合、-O-、-S-、または-NR6Bであり; B2は、原子価結合、C1-C18-アルキレン、C2-C18-アルケニレン、C2-C18-アルキニレン、アリーレン、ヘテロアリーレン、-C1-C18-アルキル-アリール-、-C2-C18-アルケニル-アリール-、-C2-C18-アルキニル-アリール-、-C(=O)-C1-C18-アルキル-C(=O)-、-C(=O)-C1-C18-アルケニル-C(=O)-、-C(=O)-C1-C18-アルキル-O-C1-C18-アルキル-C(=O)-、-C(=O)-C1-C18-アルキル-S-C1-C18-アルキル-C(=O)-、-C(=O)-C1-C18-アルキル-NR6-C1-C18-アルキル-C(=O)-、-C(=O)-アリール-C(=O)-、-C(=O)-ヘテロアリール-C(=O)-であり; ここでのアルキレン部分、アルケニレン部分およびアルキニレン部分は、-CN、-CF3、-OCF3、-OR6B、または-NR6BR7Bで任意に置換され、またアリーレン部分およびヘテロアリーレン部分は、ハロゲン、-C(O)OR6B、-C(O)H、OCOR6B、-SO2、-CN、-CF3、-OCF3、-NO2、-OR6B、-NR6BR7B、C1-C18-アルキル、またはC1-C18-アルカノイルで任意に置換され; R6BおよびR7Bは独立にH、C1-C4-アルキルである;
Frgは、0〜5の中性αまたはβアミノ酸からなる断片である;
または薬学的に許容される酸若しくは塩基とのその塩、または何れかの光学異性体若しくはラセミ混合物を含む光学異性体の混合物、または何れかの互変異性体。
【請求項2】
請求項1に記載の薬学的製剤であって、前記CGrは、カルボキシレート類、ジチオカルボキシレート類、フェノレート類、チオフェノレート類、アルキルチオレート類、スルホンアミド類、イミダゾール類、トリアゾール類、4-シアノ-1,2,3-トリアゾール類、ベンゾイミダゾール類、ベンゾトリアゾール類、プリン類、チアゾリジンジオン類、テトラゾール類、5-メルカプトテトラゾール類、ローダミン類、N-ヒドロキシアゾール類、ヒダントイン類、チオヒダントイン類、バルビツレート類、ナフトエ酸類およびサリチル酸類からなる群から選択される化学構造である薬学的製剤。
【請求項3】
請求項2に記載の薬学的製剤であって、前記CGrが、ベンゾトリアゾール類、3-ヒドロキシ-2-ナフトエ酸類、サリチル酸類、テトラゾール類、チアゾリジンジオン類、5-メルカプトテトラゾール類、または4-シアノ-1,2,3-トリアゾール類からなる群から選択される化学構造である薬学的製剤。
【請求項4】
請求項1〜3の何れか1項に記載の薬学的組成物であって、CGrが次式で表されるか、またはそれらのジアステレオマー、ラセミ混合物を含むそれらのエナンチオマー、それらの互変異性体、並びにそれらの薬学的に許容可能な酸もしくは塩基との塩である薬学的組成物:
【化1】
ここで、
Kは原子価結合、C1-C6-アルキレン、-NH-C(=O)-U-、-C1-C6-アルキル-S-、-C1-C6-アルキル-O-、-C(=O)-、またはC(=O)-NH-であり、ここで、何れの-C1-C6-部分も任意にR38で置換され;
Uは原子価結合、C1-C6-アルケニレン、-C1-C6-アルキル-O-、またはC1-C6-アルキレンであり、ここで、何れのC1-C6-アルキル部分も、任意にC1-C6-アルキルで置換され;
R38はC1-C6-アルキル、アリールであり、ここで、当該アルキルまたはアリール部分はR39から独立して選択された1以上の置換で任意に置換され;
R39は独立してハロゲン、シアノ、ニトロ、アミノから選択され;
Mは原子価結合、アリーレンまたはヘテロアリーレンであり、ここで、当該アリールまたはヘテロアリール部分はR40から独立して選択された1以上の置換基で任意に置換され;
R40は以下から選択され:
・水素、ハロゲン、-CN、-CH2CN、-CHF2、-CF3、-OCF3、-OCHF2、−OCH2CF3、−OCF2CHF2、-S(O)2CF3、-OS(O)2CF3、-SCF3、-NO2、-OR41、-NR41R42、-SR41、-NR41S(O)2R42、-S(O)2NR41R42、-S(O)NR41R42、-S(O)R41、-S(O)2R41、-OS(O)2R41、-C(O)NR41R42、-OC(O)NR41R42、
-OC(O)NR41R42、-NR41C(O)R42、-CH2C(O)NR41R42、-OC1-C6-アルキル-C(O)NR41R42、-CH2OR41、-CH2OC(O)R41、-CH2NR41R42、-OC(O)R41、-OC1-C6-アルキル-C(O)OR41、-OC1-C6-アルキル-OR41、-S-C1-C6-アルキル-C(O)OR41、-C2-C6-アルケニル-C(=O)OR41、-NR41-C(=O)-C1-C6-アルキル-C(=O)OR41、-NR41-C(=O)-C1-C6-アルケニル-C(=O)OR41、-C(O)OR41、-C2-C6-アルケニル-C(=O)R41、=O、-NH-C(=O)-O-C1-C6-アルキル、または-NH-C(=O)-C(=O)-O-C1-C6-アルキル;
・C1-C6-アルキル、C2-C6-アルケニル、またはC2-C6-アルキニル;これらの各々は、R43から選択された1以上の置換基で任意に置換されてもよい;
・アリール、アリールオキシ、アリールオキシカルボニル、アロイル、アリールスルファニル、アリール-C1-C6-アルコキシ、アリール-C1-C6-アルキル、アリール-C2-C6-アルケニル、アロイル-C2-C6-アルケニル、アリール-C2-C6-アルキニル、ヘテロアリール、ヘテロアリール-C1-C6-アルキル、ヘテロアリール-C2-C6-アルケニル、またはヘテロアリール-C2-C6-アルキニル;ここでの環状部分は、R44から選択される1以上の置換基で任意に置換されてもよい;
R41およびR42は、独立に水素、-OH、C1-C6-アルキル、C1-C6-アルケニル、アリール-C1-C6-アルキル、またはアリールから選択され;ここでのアルキル部分はR45から独立に選択された1以上の置換基で任意に置換されてもよく、またアリール部分はR46から独立に選択された1以上の置換基で任意に置換されてもよく;R41およびR42が同じ窒素原子に結合するときは、これらは該窒素原子と共に3〜8員のヘテロ環を形成してもよく、該へテロ環は任意に窒素、酸素および硫黄から選択される一つまたは二つの更なるヘテロ原子を含み、且つ任意に一つまたは二つの二重結合を含み;
R43は、ハロゲン、-CN、-CF3、-OCF3、-OR41、および-NR41R42から独立に選択され;
R44は、ハロゲン、-C(O)OR41、-CH2C(O)OR41、-CH2OR41、-CN、-CF3、-OCF3、-NO2、-OR41、-NR41R42およびC1-C6-アルキルから独立に選択され;
R45は、ハロゲン、-CN、-CF3、-OCF3、-O-C1-C6-アルキル、-C(O)-O-C1-C6-アルキル、-COOHおよび-NH2から独立に選択され;
R46は、ハロゲン、-C(O)OC1-C6-アルキル、-COOH、-CN、-CF3、-OCF3、-NO2、-OH、-OC1-C6-アルキル、-NH2、C(=O)、またはC1-C6-アルキルから独立に選択され;
Qは、原子価結合、C1-C6-アルキレン、-C1-C6-アルキル-O-、-C1-C6-アルキル-NH-、-NH-C1-C6-アルキル、-NH-C(=O)-、-C(=O)-NH-、-O-C1-C6-アルキル、-C(=O)-、または-C1-C6-アルキル-C(=O)-N(R47)-であり、ここでのアルキル部分は、R48から独立に選択される1以上の置換基で任意に置換され;
R47およびR48は、水素、C1-C6-アルキル、1以上のR49で置換されたアリールから独立に選択され;
R49は、ハロゲンおよび-COOHから独立に選択され;
Tは、
・水素;
・C1-C6-アルキル、C2-C6-アルケニル、C2-C6-アルキニル、C1-C6-アルキルオキシ-カルボニル;ここでのアルキル、アルケニルおよびアルキニル部分は、R50から独立に選択された1以上の置換基で任意に置換される;
・アリール、アリールオキシ、アリールオキシ-カルボニル、アリール-C1-C6-アルキル、アロイル、アリール-C1-C6-アルコキシ、アリール-C2-C6-アルケニル、アリール-C2-C6-アルキニル、ヘテロアリール、ヘテロアリール-C1-C6-アルキル、ヘテロアリール-C2-C6-アルケニル、ヘテロアリール-C2-C6-アルキニル;ここでのアルキル、アルケニル、アルキニル、アリールおよびヘテロアリール部分は、R50から独立に選択された1以上の置換基で任意に置換される;
であり;
R50は、C1-C6-アルキル、C1-C6-アルコキシ、アリール、アリールオキシ、アリール-C1-C6-アルコキシ、-C(=O)-NH-C1-C6-アルキル-アリール、-C(=O)-NR50A-C1-C6-アルキル、-C(=O)-NH-(CH2CH2O)mC1-C6-アルキル-COOH、ヘテロアリール、ヘテロアリール-C1-C6-アルコキシ、-C1-C6-アルキル-COOH、-O-C1-C6-アルキル-COOH、-S(O)2R51、-C2-C6-アルケニル-COOH、-OR51、-NO2、ハロゲン、-COOH、-CF3、-CN、=O、-N(R51R52)であり;ここでのmは1、2、3または4であり、アリールまたはヘテロアリール部分は1以上のR53で任意に置換され、アルキル部分は1以上のR50Bで任意に置換され;
R50AおよびR50Bは、-C(O)OC1-C6-アルキル、-COOH、-C1-C6-アルキル-C(O)OC1-C6-アルキル、-C1-C6-アルキル-COOH、またはC1-C6-アルキルから独立に選択され;
R51およびR52は、水素およびC1-C6-アルキルから独立に選択され;
R53は、C1-C6-アルキル、C1-C6-アルコキシ、-C1-C6-アルキル-COOH、-C2-C6-アルケニル-COOH、-OR51、-NO2、ハロゲン、-COOH、-CF3、-CN、または-N(R51R52)から独立に選択される。
【請求項5】
請求項4に記載の薬学的組成物であって、Kが、原子価結合、C1-C6-アルキレン、-NH-C(=O)-U-、-C1-C6-アルキル-S-、-C1-C6-アルキル-O-、または-C(=O)-であり、ここでの如何なるC1-C6-アルキル部分もR38で任意に置換される薬学的組成物。
【請求項6】
請求項4または5の何れか1項に記載の薬学的組成物であって、Uが、原子価結合または-C1-C6-アルキル-O-である薬学的組成物。
【請求項7】
請求項4〜6の何れか1項に記載の薬学的組成物であって、Mがアリーレンまたはヘテロアリーレンであり、ここでのアリーレンまたはヘテロアリーレン部分は、R40から独立に選択された1以上の置換基で任意に置換される薬学的組成物。
【請求項8】
請求項7に記載の薬学的組成物であって、MがArG1またはHet3であり、ここでのアリーレンまたはヘテロアリーレン部分は、R40から独立に選択された1以上の置換基で任意に置換される薬学的組成物。
【請求項9】
請求項8に記載の薬学的組成物であって、Mが、R40から独立に選択された1以上の置換基で任意に置換されるカルバゾリレンである薬学的組成物。
【請求項10】
請求項9に記載の薬学的組成物であって、Mが、次式で表される薬学的組成物:
【化2】
【請求項11】
請求項4〜10の何れか1項に記載の薬学的組成物であって、R40が下記から選択される薬学的組成物:
・水素、ハロゲン、-CN、-CF3、-OCF3、 -NO2、-OR41、-NR41R42、-SR41、-S(O)2R41、-NR41C(O)R42、-OC1-C6-アルキル-C(O)NR41R42、-C2-C6-アルケニル-C(=O)OR41、-C(O)OR41、=O、-NH-C(=O)-O-C1-C6-アルキル、または-NH-C(=O)-C(=O)-O-C1-C6-アルキル;
・C1-C6-アルキルまたはC2-C6-アルケニル;これらの各々は、R43から独立に選択された1以上の置換基で任意に置換されてもよい;
・アリール、アリールオキシ、アリール-C1-C6-アルコキシ、アリール-C1-C6-アルキル、アリール-C2-C6-アルケニル、ヘテロアリール、ヘテロアリール-C1-C6-アルキル、またはヘテロアリール-C2-C6-アルケニル;ここでの環状部分は、R44から選択された1以上の置換基で任意に置換されてもよい。
【請求項12】
請求項4〜11の何れか1項に記載の薬学的組成物であって、R41およびR42が水素、C1-C6-アルキル、またはアリールから独立に選択され、ここでのアリール部分はハロゲンまたは-COOHで任意に置換されてもよい薬学的組成物。
【請求項13】
請求項4〜12の何れか1項に記載の薬学的組成物であって、Qが、原子価結合、C1-C6-アルキレン、-C1-C6-アルキル-O-、-C1-C6-アルキル-NH-、-NH-C1-C6-アルキル、-NH-C(=O)-、-C(=O)-NH-、-O-C1-C6-アルキル、-C(=O)-、または-C1-C6-アルキル-C(=O)-N(R47)-であり、ここでのアルキル部分は、R48から独立に選択された1以上の置換基で任意に置換される薬学的組成物。
【請求項14】
請求項4から13の何れか1項に記載の薬学的組成物であって、R47およびR48が、水素、メチルおよびフェニルから独立に選択される薬学的組成物。
【請求項15】
請求項4〜14の何れか1項に記載の薬学的組成物であって、Tが下記から選択される薬学的組成物:
・水素;
・R50から独立に選択された1以上の置換基で任意に置換されるC1-C6-アルキル;
・アリール、アリール-C1-C6-アルキル、ヘテロアリール;ここでのアルキル、アリールおよびヘテロアリール部分は、R50から独立に選択された1以上の置換基で任意に置換される。
【請求項16】
請求項4〜15の何れか1項に記載の薬学的組成物であって、R50が、C1-C6-アルキル、C1-C6-アルコキシ、アリール、アリールオキシ、アリール-C1-C6-アルコキシ、-C(=O)-NH-C1-C6-アルキル-アリール、-C(=O)-NR50A-C1-C6-アルキル、-C(=O)-NH-(CH2CH2O)mC1-C6-アルキル-COOH、ヘテロアリール、-C1-C6-アルキル-COOH、-O-C1-C6-アルキル-COOH、-S(O)2R51、-C2-C6-アルケニル-COOH、-OR51、-NO2、ハロゲン、-COOH、-CF3、-CN、=O、-N(R51R52)であり、ここでのアリールまたはヘテロアリール部分は1以上のR53で任意に置換される薬学的組成物。
【請求項17】
請求項4〜16の何れか1項に記載の薬学的組成物であって、mが1または2である薬学的組成物。
【請求項18】
請求項4〜17の何れか1項に記載の薬学的組成物であって、R51がメチルである薬学的組成物。
【請求項19】
請求項4〜18の何れか1項に記載の薬学的組成物であって、R53がC1-C6-アルキル、C1-C6-アルコキシ、-OR51、ハロゲン、または-CF3である薬学的組成物。
【請求項20】
請求項4〜19の何れか1項に記載の薬学的組成物であって、R50Aが、-C(O)OCH3、-C(O)OCH2CH3、-COOH、-CH2C(O)OCH3、-CH2C(O)OCH2CH3、-CH2CH2C(O)OCH3、-CH2CH2C(O)OCH2CH3、-CH2COOH、メチル、またはエチルである薬学的組成物。
【請求項21】
請求項4〜20の何れか1項に記載の薬学的組成物であって、R50Bが、-C(O)OCH3、-C(O)OCH2CH3、-COOH、-CH2C(O)OCH3、-CH2C(O)OCH2CH3、-CH2CH2C(O)OCH3、-CH2CH2C(O)OCH2CH3、-CH2COOH、メチル、またはエチルである薬学的組成物。
【請求項22】
請求項1〜21に記載の薬学的製剤であって、Frg1が、Gly、Ala、Thr、およびSerからなる群から独立に選択された0〜5の中性アミノ酸からなる薬学的製剤。
【請求項23】
請求項22に記載の薬学的製剤であって、Frg1が0〜5のGlyからなる薬学的製剤。
【請求項24】
請求項1〜23の何れか1項に記載の薬学的製剤であって、GB が式B1-B2-C(O)-、B1-B2-SO2- またはB1-B2-CH2-のものであり、ここでのB1およびB2は請求項1に定義した通りである薬学的製剤。
【請求項25】
請求項1〜23の何れか1項に記載の薬学的製剤であって、GB が式B1-B2-C(O)-、B1-B2-SO2-、またはB1-B2-NH-のものであり、ここでのB1およびB2は請求項1に定義した通りである薬学的製剤。
【請求項26】
請求項1〜23の何れか1項に記載の薬学的製剤であって、GB が式B1-B2-C(O)-、B1-B2-CH2-、またはB1-B2-NH-のものであり、ここでのB1およびB2は請求項1に定義した通りである薬学的製剤。
【請求項27】
請求項1〜23の何れか1項に記載の薬学的製剤であって、GB が式B1-B2-CH2-、B1-B2-SO2-、またはB1-B2-NH-のものであり、ここでのB1およびB2は請求項1に定義した通りである薬学的製剤。
【請求項28】
請求項1〜27の何れか1項に記載の薬学的製剤であって、B1 が原子価結合、-O-、または-S-である薬学的製剤。
【請求項29】
請求項1〜27の何れか1項に記載の薬学的製剤であって、B1 が原子価結合、-O-、または-N(R6B)-である薬学的製剤。
【請求項30】
請求項1〜27の何れか1項に記載の薬学的製剤であって、B1 が原子価結合、-S-、または-N(R6B)-である薬学的製剤。
【請求項31】
請求項1〜27の何れか1項に記載の薬学的製剤であって、B1 が-O-、-S-、または-N(R6B)-である薬学的製剤。
【請求項32】
請求項1〜31の何れか1項に記載の薬学的製剤であって、B2は原子価結合、C1-C18-アルキレン、C2-C18-アルケニレン、C2-C18-アルキニレン、アリーレン、ヘテロアリーレン、-C1-C18-アルキル-アリール-、-C(=O)-C1-C18-アルキル-C(=O)-、-C(=O)-C1-C18-アルキル-O-C1-C18-アルキル-C(=O)-、-C(=O)-C1-C18-アルキル-S-C1-C18-アルキル-C(=O)-、-C(=O)-C1-C18-アルキル-NR6-C1-C18-アルキル-C(=O)-であり;前記アルキレンおよびアリーレン部分は、請求項1に定義した通り任意に置換される薬学的製剤。
【請求項33】
請求項1〜32の何れか1項に記載の薬学的製剤であって、前記インスリンがヒトインスリン、その類似体、その誘導体、これらの何れかの組み合わせからなる群より選択される薬学的製剤。
【請求項34】
請求項33に記載の薬学的製剤であって、前記インスリンがヒトインスリンである薬学的製剤。
【請求項35】
請求項33に記載の薬学的製剤であって、前記インスリンは、位置B28がAsp、Glu、Lys、Leu、ValまたはAlaであるヒトインスリンの類似体である薬学的製剤。
【請求項36】
請求項33〜35の何れか1項に記載の薬学的製剤であって、前記インスリンは、位置29がPro、AspまたはGluであるヒトインスリンの類似体である薬学的製剤。
【請求項37】
請求項33〜36の何れか1項に記載の薬学的製剤であって、前記インスリンは、位置B9がAspまたはGluであるヒトインスリンの類似体である薬学的製剤。
【請求項38】
請求項33〜37の何れか1項に記載の薬学的製剤であって、前記インスリンは、位置B10がAspまたはGluであるヒトインスリンの類似体である薬学的製剤。
【請求項39】
請求項33〜38の何れか1項に記載の薬学的製剤であって、前記インスリンは、位置B1がGlyであるヒトインスリンの類似体である薬学的製剤。
【請求項40】
請求項33〜38の何れか1項に記載の薬学的製剤であって、前記インスリンは、位置B3がLys、Thr、Ser、AlaまたはGlnであるヒトインスリンの類似体である薬学的製剤。
【請求項41】
請求項33〜40の何れか1項に記載の薬学的製剤であって、前記インスリンは、位置B25が欠失しているヒトインスリンの類似体である薬学的製剤。
【請求項42】
請求項33〜41の何れか1項に記載の薬学的製剤であって、前記インスリンは、位置B27が欠失しているヒトインスリンの類似体である薬学的製剤。
【請求項43】
請求項33〜42の何れか1項に記載の薬学的製剤であって、前記インスリンは、位置B30が欠失しているヒトインスリンの類似体である薬学的製剤。
【請求項44】
請求項33〜43の何れか1項に記載の薬学的製剤であって、前記インスリンは、位置A18がGlnであるヒトインスリンの類似体である薬学的製剤。
【請求項45】
請求項33〜44の何れか1項に記載の薬学的製剤であって、前記インスリンは、位置A21がAla、Gln、Glu、Gly、His、Ile、Leu、Met、Phe、Ser、Thr、Trp、Tyr、ValまたはhSerであるヒトインスリンの類似体である薬学的製剤。
【請求項46】
請求項33〜45の何れか1項に記載の薬学的製剤であって、前記インスリンは、1以上の親油性置換基を有するヒトインスリンの誘導体またはその類似体である薬学的製剤。
【請求項47】
請求項46に記載の薬学的製剤であって、位置B29LysのNε-アミノ基が共有結合性のアシル化により疎水性部分、例えば、脂肪酸誘導体またはリトコリックアシッド誘導体などで修飾されている薬学的製剤。
【請求項48】
請求項1〜47の何れか1項に記載の薬学的製剤であって、式(I)のプロタミン延長リガンドの亜鉛イオンに対する割合が1:20〜20:1である薬学的製剤。
【請求項49】
請求項1〜48の何れか1項に記載の薬学的製剤であって、亜鉛イオンの量が、推定インスリン六量体当たり2-6モルである薬学的製剤。
【請求項50】
請求項1〜49の何れか1項に記載の薬学的製剤であって、前記亜鉛イオンが、10〜40μg Zn/100 Uインスリンに対応する量で存在する薬学的製剤。
【請求項51】
請求項1〜50の何れか1項に記載の薬学的製剤であって、インスリンと請求項1〜32の何れか1項に記載のプロタミン延長リガンドとの間の比が、99:1〜1:99の範囲である薬学的製剤。
【請求項52】
請求項1〜51の何れか1項に記載の薬学的製剤であって、インスリンの濃度が60〜3000 nmol/mLである薬学的製剤。
【請求項53】
請求項1に記載のプロタミン延長リガンドを製造する方法であって:
・R状態HisB10 Zn2+部位に結合する出発化合物を同定するステップと;
・任意に、0〜5の中性αまたはβアミノ酸からなる断片を結合するステップと;
・プロタミンを結合するステップと
を含んでなる方法。
【請求項54】
インスリン製剤の作用を延長させる方法であって、請求項1〜32の何れか1項に記載のプロタミン延長リガンドを、当該インスリン製剤に添加することを具備する方法。
【請求項55】
1型糖尿病または2型糖尿病を治療する方法であって、それを必要とする患者に対して、治療的に有効な量の請求項1〜52の何れか1項に記載の薬学的製剤を投与することを具備する方法。
【請求項56】
1型糖尿病または2型糖尿病を治療するための医薬を製造するための、請求項1〜52の何れか1項に記載の製剤の使用。
【図1】
【図2】
【図3】
【図2】
【図3】
【公表番号】特表2008−505866(P2008−505866A)
【公表日】平成20年2月28日(2008.2.28)
【国際特許分類】
【出願番号】特願2007−519777(P2007−519777)
【出願日】平成17年6月29日(2005.6.29)
【国際出願番号】PCT/EP2005/053070
【国際公開番号】WO2006/005683
【国際公開日】平成18年1月19日(2006.1.19)
【出願人】(391032071)ノボ ノルディスク アクティーゼルスカブ (148)
【氏名又は名称原語表記】NOVO NORDISK AKTIE SELSXAB
【Fターム(参考)】
【公表日】平成20年2月28日(2008.2.28)
【国際特許分類】
【出願日】平成17年6月29日(2005.6.29)
【国際出願番号】PCT/EP2005/053070
【国際公開番号】WO2006/005683
【国際公開日】平成18年1月19日(2006.1.19)
【出願人】(391032071)ノボ ノルディスク アクティーゼルスカブ (148)
【氏名又は名称原語表記】NOVO NORDISK AKTIE SELSXAB
【Fターム(参考)】
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