説明

インターネットアドレス送信装置、情報配信システム、及びマーケティング情報収集システム

【課題】特定の場所と時間、及び顧客の属性に応じた情報を、顧客が異なる場所又は時間において確認できるようにする。
【解決手段】インターネットアドレス送信装置において、顧客の属性を推定する顧客属性推定部203と、顧客を一意に識別する顧客IDを生成する顧客ID生成部208と、顧客IDを含むインターネットアドレスを生成するインターネットアドレス生成部205と、インターネットアドレスを携帯端末で読み取り可能にするインターネットアドレス送信部212と、顧客ID及び前記顧客の属性を含む顧客情報を送信する顧客情報送信部204とを設ける。

【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
本発明は、特定の場所において、携帯端末にインターネット上の情報にアクセスするためのアドレスを送信する装置、携帯端末に情報を配信するシステム、及びマーケティング情報を収集するシステムに関するものである。
【背景技術】
【0002】
特定の場所において、携帯端末にインターネットアドレスを送信する方法として、ディスプレイ等に表示されたアドレスを含む映像を携帯端末に備えられたカメラで撮影し、文字認識を行うことにより、撮影した画像からアドレスを抽出する方法がある。また、QRコードと呼ばれる方法が普及している。この方法は、アドレス情報が埋め込まれた二次元バーコードを携帯端末に備えられたカメラで読み取ることにより、アドレスを送信するものである。また、NFC(Near Field Communication)と呼ばれる近距離の無線通信を用いる方法等が普及している。
【0003】
例えば、特許文献1には、携帯電話に内蔵されたカメラで撮像した画像から文字認識により関連するホームページのアドレスを検索し、検索されたアドレスのホームページに接続するとともに、ホームページの接続結果と携帯電話のユーザ情報を照合してマーケティング情報を収集するインターネットホームページ接続システム及びマーケティング情報収集システムが提案されている。
【0004】
さらに、携帯端末に特定の時間帯と場所とに応じた情報を配信するための送信技術が知られている。例えば、特許文献2には、時間帯と場所に基づいてパスワードを生成し、URLとパスワードとから生成される二次元バーコードを用いて携帯端末にアドレスを送信し、携帯端末で受信したアドレスに基づいてコンテンツ配信装置に接続する情報配信システムが提案されている。このシステムによれば、携帯端末から送信されたアドレスに含まれるパスワードに基づき、コンテンツ配信装置が時間帯と場所とに応じたコンテンツを携帯端末に配信することができる。
【0005】
一方、人物の顔を撮影した画像から対象人物の年齢や性別等の属性を推定する技術が知られている。例えば、特許文献3には、性別及び年代が異なる複数の参照人物の顔画像毎の参照特徴ベクトルの内から、対象人物の顔画像の対象特徴ベクトルに類似するものを判別し、対応する参照人物の性別あるいは年代が対象人物の性別あるいは年代であると推定する人物測定推定方法が提案されている。このような年齢あるいは性別の属性の推定技術を応用することにより、例えば、コンテンツ表示装置を視聴する対象人物の顔をカメラで撮影し、対象人物の属性を推定し、推定された属性に応じたコンテンツをコンテンツ表示装置に表示することができる。
【先行技術文献】
【特許文献】
【0006】
【特許文献1】特開2004−38367号公報
【特許文献2】特開2008−90512号公報
【特許文献3】特開2003−242486号公報
【発明の概要】
【発明が解決しようとする課題】
【0007】
しかしながら、特許文献1に記載されているようなマーケティング情報収集システムでは、予め登録されている携帯電話のユーザ情報に基づいてマーケティング情報を収集している。そのため、携帯電話のユーザ情報が登録されていない場合にはユーザに関するマーケティング情報を収集できないという問題がある。
【0008】
また、特許文献2に記載されているような情報配信システムでは、携帯端末に時間帯や場所に応じたコンテンツを配信することができるが、携帯端末のユーザに関する年齢や性別等の属性に応じたコンテンツを配信することができないという問題がある。
【0009】
また、特許文献3に記載されているような属性推定技術を用いて属性に応じたコンテンツを配信する方法では、対象人物がコンテンツ表示装置を視聴したときにコンテンツ表示装置に属性に応じたコンテンツを表示するため、コンテンツ表示装置の設置場所とは異なる場所や、コンテンツ表示装置を視聴した時間より後の時間においてコンテンツの情報を確認することができない、つまり、その場でしかコンテンツを見られないという問題がある。
【0010】
そこで本発明は、特定の場所と時間、及び顧客の属性に応じた情報を、顧客が異なる場所又は時間において確認することを可能とするインターネットアドレス送信装置、及び情報配信システムを提供することを目的とする。また、本発明は、前記の情報配信システムにおいて、顧客情報が登録されていない顧客の属性に関するマーケティング情報を収集することを可能とするマーケティング情報収集システムを提供することを目的とする。
【課題を解決するための手段】
【0011】
上記目的を達成するため、第1の発明に係るインターネットアドレス送信装置は、顧客の属性を推定する顧客属性推定部(203)と、前記顧客を一意に識別する顧客IDを生成する顧客ID生成部(208)と、前記顧客IDを含むインターネットアドレスを生成するインターネットアドレス生成部(205)と、前記インターネットアドレスを携帯端末(109)で読み取り可能にするインターネットアドレス送信部(212、912)と、前記顧客ID及び前記顧客の属性を含む顧客情報を送信する顧客情報送信部(204)と、を備えることを特徴とする。
【0012】
第2の発明に係るインターネットアドレス送信装置は、第1発明において、予め定められた時間間隔で動作し、前記顧客の顔を検出する顔検出部(202)と、前記顧客の属性を記憶する顧客属性記憶部(210)と、をさらに備え、前記顧客属性推定部(203)は、前記顔検出部(202)で検出された前記顧客の顔の大きさが予め定められた閾値以上である場合に前記顧客の属性を推定し、前記顧客ID生成部(208)は、前記顧客属性推定部(203)で推定された前記顧客の属性が、前記顧客属性記憶部(210)に記憶されている顧客の属性と異なる場合に前記顧客IDを生成することを特徴とする。
【0013】
第3の発明に係るインターネットアドレス送信装置は、第1発明において、前記インターネットアドレス送信部(912)は、前記顧客によるインターネットアドレス読み取り操作を検出して、前記インターネットアドレスを送信するものであり、前記顧客ID生成部(208)は、前記インターネットアドレス送信部(912)が前記インターネットアドレス読み取り操作を検出した場合に前記顧客IDを生成することを特徴とする。
【0014】
第4の発明に係る情報配信システムは、第1発明に係るインターネットアドレス送信装置(2)と、前記インターネットアドレス送信装置(2)から送信される顧客ID及び顧客の属性を含む顧客情報を受信して記憶する顧客情報記憶装置(4)と、携帯端末(109)から送信される顧客IDを含むインターネットアドレスを受信し、前記携帯端末(109)に配信情報を送信する情報配信装置(7)とを備え、前記情報配信装置(7)は、前記インターネットアドレスから前記顧客IDを抽出し、前記顧客IDと関連付けられた前記顧客の属性を前記顧客情報記憶装置(4)から受信し、前記顧客の属性に応じた前記配信情報を送信することを特徴とする。
【0015】
第5の発明に係る情報配信システムは、第1発明に係るインターネットアドレス送信装置(2)と、前記インターネットアドレス送信装置(2)から送信される顧客ID及び顧客の属性を含む顧客情報を受信して記憶する顧客情報記憶装置(4)と、携帯端末(109)から送信される顧客IDと携帯端末を一意に識別する携帯端末IDとを含むインターネットアドレスを受信し、前記携帯端末(109)に配信情報を送信する情報配信装置(7)と、を備え、前記情報配信装置(7)は、前記インターネットアドレスから前記顧客ID及び前記携帯端末IDを抽出し、抽出した前記顧客ID及び前記携帯端末IDを前記顧客情報記憶装置(4)に送信し、前記携帯端末IDに対応する前記携帯端末の利用者の属性を前記顧客情報記憶装置(4)から受信し、前記顧客の属性に応じた前記配信情報を送信し、前記顧客情報記憶装置(4)は、前記情報配信装置(7)から送信される前記顧客ID及び前記携帯端末IDを受信して記憶し、記憶されている前記携帯端末IDと関連付けられた前記顧客IDを読み出し、記憶されている前記携帯端末IDと関連付けられた前記顧客IDと関連付けられた前記顧客の属性に基づいて前記携帯端末IDに対応する前記携帯端末の利用者の属性を生成して前記情報配信装置(7)に送信することを特徴とする。
【0016】
第6の発明に係るマーケティング情報収集システムは、第1発明に係るインターネットアドレス送信装置(2)と、前記インターネットアドレス送信装置(2)から送信される顧客ID及び顧客の属性を含む顧客情報を受信して記憶する顧客情報記憶装置(4)と、前記携帯端末(109)から送信される顧客IDを含むインターネットアドレスを受信し、前記携帯端末(109)に情報を送信する情報配信装置(7)とを備え、前記情報配信装置(7)は、前記インターネットアドレスから前記顧客IDを抽出し、前記携帯端末(109)からのアクセスに関するマーケティング情報を前記顧客IDと関連付けて収集することを特徴とする。
【0017】
第7の発明に係るマーケティング情報収集システムは、第1発明に係るインターネットアドレス送信装置(2)と、前記インターネットアドレス送信装置(2)から送信される顧客ID及び顧客の属性を含む顧客情報を受信して記憶する顧客情報記憶装置(4)と、前記携帯端末から送信される顧客IDと携帯端末を一意に識別する携帯端末IDとを含むインターネットアドレスを受信し、前記携帯端末(109)に情報を送信する情報配信装置(7)とを備え、前記情報配信装置(7)は、前記インターネットアドレスから前記顧客ID及び前記携帯端末IDを抽出し、前記携帯端末(109)からのアクセスに関するマーケティング情報を前記顧客ID及び前記携帯端末IDと関連付けて収集することを特徴とする。
【発明の効果】
【0018】
本発明のインターネットアドレス送信装置、及び情報配信システムによれば、特定の場所と時間、及び顧客の属性に応じた情報を、顧客が異なる場所又は時間において確認することができる。また、本発明のマーケティング情報収集システムによれば、前記の情報配信システムにおいて、顧客情報が登録されていない顧客の属性に関するマーケティング情報を収集することができる。
【図面の簡単な説明】
【0019】
【図1】本発明の第1の実施形態に係る情報配信システム及びマーケティング情報収集システムの構成を示した図である。
【図2】本発明の第1の実施形態に係るインターネットアドレス送信装置の構成を示した図である。
【図3】本発明の第1の実施形態における拡張アドレスの構成を示す例である。
【図4】本発明の第1の実施形態における顧客情報記憶装置の構成を示した図である。
【図5】本発明の第1の実施形態の顧客情報記憶装置における顧客情報記憶部の構成を示した図である。
【図6】本発明の第1の実施形態の顧客情報記憶装置におけるアクセス情報記憶部の構成を示した図である。
【図7】本発明の第1の実施形態における情報配信装置の構成を示した図である。
【図8】本発明の第1の実施形態に係るインターネットアドレス送信装置2のアドレス生成部205において、予め定められた時間間隔で定期的に動作しているアドレス生成処理のうちの1周期分の主要な処理を示したフローチャートである。
【図9】本発明の第2の実施形態に係るインターネットアドレス送信装置の構成を示した図である。
【図10】本発明の第2の実施形態に係るインターネットアドレス送信装置9のアドレス生成部905におけるアドレス生成処理を示したフローチャートである。
【図11】本発明の第1の実施形態に係るインターネットアドレス送信装置のアドレス送信部においてQRコードを用いて基本アドレスを送信する例である。
【図12】本発明の第1の実施形態に係るインターネットアドレス送信装置のアドレス送信部においてQRコードを用いて拡張アドレスを送信する例である。
【図13】本発明の第3の実施形態に係るインターネットアドレス送信装置の構成を示した図である。
【図14】本発明の第3の実施形態における顧客情報記憶装置の構成を示した図である。
【図15】本発明の第3の実施形態に係るインターネットアドレス送信装置における顧客情報送信処理の流れを示したフローチャートである。
【図16】本発明の第1の実施形態の顧客情報記憶装置における利用者情報生成部が生成する利用者情報の構成を示した図である。
【図17】本発明の第1の実施形態に係る情報配信システム及びマーケティング情報収集システムにおける情報配信処理の流れを示したシーケンス図である。
【図18】本発明の第1の実施形態に係る顧客情報記憶装置の利用者情報生成部における利用者情報生成処理の流れを示したフローチャートである。
【図19】本発明の第3の実施形態に係る顧客情報記憶装置における顧客情報受信処理の流れを示したフローチャートである。
【発明を実施するための形態】
【0020】
以下、図面を用いて本発明の実施形態について説明する。
[第1の実施形態]
まず、本発明の第1の実施形態として、携帯端末にインターネットアドレスを送信するインターネットアドレス送信装置と、前記携帯端末に情報を配信する情報配信システムと、前記携帯端末によるインターネットへのアクセスに基づくマーケティング情報を収集するマーケティング情報収集システムについて説明する。
【0021】
<情報配信システム及びマーケティング情報収集システムの構成>
図1は、情報配信システム及びマーケティング情報収集システムの構成を示す。同図に示すように、この情報配信システム及びマーケティング情報収集システム1は、インターネットアドレス送信装置2と、コンテンツ表示装置103と、顧客情報記憶装置4と、コンテンツ配信装置105と、インターネット106と、情報配信装置7と、カメラ108と、携帯端末109と、顧客110とにより構成される。
【0022】
インターネットアドレス送信装置2は、コンテンツ表示装置103と近接して設置されるとともに、カメラ108と接続される。そして、カメラ108から供給される顧客110の撮影画像を解析し、顧客110の属性を推定し、顧客110の属性に関連した顧客IDを含むとともに、コンテンツ表示装置103に関連する情報を情報配信装置7から受信するための情報配信装置7の場所情報を含むインターネットアドレスを生成する。さらに、生成したインターネットアドレスを携帯端末109に送信する。
【0023】
コンテンツ表示装置103は、液晶ディスプレイ等の画像出力装置、及びスピーカ等の音声出力装置を備え、コンテンツ配信装置105から送信される広告映像等のコンテンツを、インターネット106を介して受信して表示する。顧客情報記憶装置4は、インターネットアドレス送信装置2から送信される顧客情報をインターネット106を介して受信し、記憶する。また、情報配信装置7から送信されるアクセス情報を、インターネット106を介して受信し、記憶する。また、記憶されている顧客・利用者情報を、インターネット106を介して情報配信装置7に送信する。
【0024】
コンテンツ配信装置105は、予め定められた配信スケジュールに従い、広告等のコンテンツを、インターネット106を介してコンテンツ表示装置103に送信する。また、送信するコンテンツに関するコンテンツ情報を、インターネット106を介してインターネットアドレス送信装置2に送信する。なお、コンテンツ情報には、コンテンツを識別するIDや、コンテンツに関連する情報を携帯端末109で取得するための情報配信装置7の場所情報である基本アドレス等が含まれる。
【0025】
インターネット106は、インターネットアドレス送信装置2と、コンテンツ表示装置103と、顧客情報記憶装置4と、コンテンツ配信装置105と、情報配信装置7と、携帯端末109とが接続され、相互に通信するためのネットワークである。情報配信装置7は、携帯端末109がインターネットアドレスに基づいてインターネット106を介して接続するサーバである。情報配信装置7は、携帯端末109から送信されるインターネットアドレスを受信し、受信したインターネットアドレスから顧客IDを分離し、分離した顧客IDに対応する顧客・利用者情報を、インターネット106を介して顧客情報記憶装置4より受信し、顧客・利用者情報に応じた情報を携帯端末109に送信する。
【0026】
カメラ108は、コンテンツ表示装置103に表示されるコンテンツを視聴し、所持する携帯端末109でインターネットアドレス送信装置2から送信されるインターネットアドレスを受信する操作を行う顧客110を撮影するものである。そして、撮影した顧客110の画像をインターネットアドレス送信装置2に供給する。
【0027】
携帯端末109は、携帯電話等の持ち運び可能な端末である。インターネットアドレス送信装置2から送信されるインターネットアドレスを受信し、受信したインターネットアドレスに基づいてインターネット106を介して情報配信装置7に接続し、情報配信装置7から送信される情報を、インターネット106を介して受信する。
【0028】
顧客110は、コンテンツ表示装置103に表示されるコンテンツ(広告)を視聴し、携帯端末109を用いて、興味のあるコンテンツに関連する情報を取得するためのインターネットアドレスをインターネットアドレス送信装置2から受信する操作を行う。また、受信したインターネットアドレスに基づいて情報配信装置7から送信される情報を受信する操作を行う。
【0029】
なお、本実施形態の情報配信システム及びマーケティング情報収集システム1においては、カメラ108をインターネットアドレス送信装置2に接続する構成としているが、インターネットアドレス送信装置2がカメラ108を内蔵する構成としてもよい。また、コンテンツ表示装置103と近接してインターネットアドレス送信装置2を設置する構成としているが、コンテンツ表示装置103とインターネットアドレス送信装置2の両方の機能を備える1つの装置を設置する構成としてもよい。
【0030】
また、情報配信システム及びマーケティング情報収集システム1は、コンテンツ表示装置103及びコンテンツ配信装置105を備えない構成としてもよい。その場合、インターネットアドレス送信装置2は、インターネットアドレス送信装置2が設置された場所等に関する情報を受信するためのインターネットアドレスを送信する。
【0031】
また、情報配信システム及びマーケティング情報収集システム1は、顧客情報記憶装置4と、コンテンツ配信装置105と、情報配信装置7とを備える構成としているが、各々の機能を部分的に実現する装置を備えたり、全ての機能を1つの装置で実現したりする構成としてもよい。
【0032】
<インターネットアドレス送信装置の構成>
図2は、インターネットアドレス送信装置2の構成を示す。同図に示すように、インターネットアドレス送信装置2は、ネットワーク接続部201と、顔検出部202と、顧客属性推定部203と、顧客情報送信部204と、アドレス生成部205と、環境情報取得部206と、コンテンツ情報受信部207と、顧客ID生成部208と、アドレス記憶部209と、顧客属性記憶部210と、コンテンツ情報記憶部211と、アドレス送信部212とにより構成される。
【0033】
ネットワーク接続部201は、インターネットアドレス送信装置2が、インターネット106に接続された顧客情報記憶装置4、及びコンテンツ配信装置105と通信するためのものである。顔検出部202は、アドレス生成部205の指示によりカメラ108から供給される画像を解析し、顔検出処理を行う。そして、画像から検出された顔の位置と大きさの情報をアドレス生成部205に供給する。
【0034】
顧客属性推定部203は、アドレス生成部205から顔の位置と大きさの情報が供給されると、カメラ108から供給される画像を解析し、アドレス生成部205から供給された顔の位置と大きさの情報により特定される顧客の属性推定処理を行う。そして、推定された顧客の属性情報をアドレス生成部205に供給する。顧客情報送信部204は、アドレス生成部205から供給された顧客ID及び顧客属性と、環境情報取得部206から供給された環境情報とを含む顧客情報を、ネットワーク接続部201を介して顧客情報記憶装置4に送信する。
【0035】
アドレス生成部205は、例えば1秒等の予め定められた時間間隔で動作し、アドレス生成処理を行う。具体的には、顔検出部202に対し、顔検出処理を行うように指示する。また、顧客属性推定部203に対し、属性推定処理を行うように指示する。また、顧客属性推定部203から供給された顧客属性を顧客属性記憶部210に記憶させる。また、顧客ID生成部208に対し、顧客ID生成処理を行うように指示する。また、コンテンツ情報記憶部211から読み出した基本アドレス、又は、読み出した基本アドレスと顧客ID生成部208から供給された顧客IDとから生成した拡張アドレスを、アドレス記憶部209に記憶させる。また、顧客ID生成部208から供給された顧客IDと、顧客属性推定部203から供給された顧客属性とを顧客情報送信部204に供給する。
【0036】
環境情報取得部206は、顧客情報送信部204の指示により、環境情報取得処理を行う。具体的には、インターネットアドレス送信装置2の環境に関する様々な情報を取得し、顧客情報送信部204に供給する。インターネットアドレス送信装置2の環境に関する情報は、例えば、インターネットアドレス送信装置2が設置されている場所を示す場所情報、現在の時刻を示す時間情報、コンテンツ情報記憶部211に記憶されているコンテンツ情報に含まれるコンテンツID等である。
【0037】
コンテンツ情報受信部207は、コンテンツ配信装置105から送信されるコンテンツ情報を、ネットワーク接続部201を介して受信し、コンテンツ情報記憶部211に記憶させる。顧客ID生成部208は、アドレス生成部205の指示により、顧客ID生成処理を行う。具体的には、例えば、IETF(インターネット技術タスクフォース)がRFC4122で規定されているUUID(汎用一意識別子;Universally Unique IDentifier)を用いる。UUIDとは、機器の名前や時刻情報等を基にして、十分大きなサイズかつランダムな数値としてIDを生成する仕組みであり、統一的に管理しなくても、実用上、他と重複することのない一意なIDを生成するものである。このUUIDを用いて、他の時間や他のインターネットアドレス送信装置で生成される顧客IDと重複しない一意のIDを生成する。そして、生成した顧客IDをアドレス生成部205に供給する。
【0038】
アドレス記憶部209は、例えばフラッシュメモリ等の記憶装置により構成され、アドレス、すなわち、基本アドレス又は拡張アドレスを記憶する。顧客属性記憶部210は、例えばフラッシュメモリ等の記憶装置により構成され、顧客属性を記憶する。コンテンツ情報記憶部211は、例えばフラッシュメモリ等の記憶装置により構成され、コンテンツ情報を記憶する。
【0039】
アドレス送信部212は、アドレス記憶部209に記憶されているアドレスを読み込み、携帯端末109に送信する。具体的には、例えば、QRコードと呼ばれる二次元バーコードを用いて送信する。この方法では、アドレス記憶部209に記憶されているアドレスを、例えば1秒等の予め定められた時間間隔で定期的に読み出し、読み出したアドレスから二次元バーコードを生成して液晶ディスプレイ等の画像出力装置に画像として表示する。そして、表示された二次元バーコードを携帯端末109に内蔵されたカメラで読み取り、元のアドレスに変換することにより、アドレスを伝送する。あるいは、例えば、NFC(Near Field Communication)と呼ばれる近距離無線通信を用いて送信する。この方法では、携帯端末109をインターネットアドレス送信装置2に備えられたNFC通信部に近づけることのよって通信が開始され、アドレス記憶部209から読み出したアドレスを送信する。
【0040】
なお、インターネットアドレス送信装置2においては、アドレス記憶部209と、顧客属性記憶部210と、コンテンツ情報記憶部211とを別々の記憶装置として構成しているが、この代わりに、各々の記憶部を部分的に共用したり、全ての記憶部を1つの記憶装置で共用したりする構成としてもよい。
【0041】
<拡張アドレスの構成>
次に、アドレス生成部205で生成される拡張アドレスの構成について説明する。図3は、拡張アドレスの構成例を示す。同図に示すように、拡張アドレス3は、インターネット上の場所を示すURL(Uniform Resource Locator)の方式に従って記述され、基本アドレス301と、顧客ID変数値302とにより構成される。基本アドレス301は、顧客情報記憶装置4のインターネットにおけるホスト名と、ホストにおけるディレクトリ名やファイル名等である。顧客ID変数値302は、顧客IDを「id」という名前の変数の変数値として記述したものである。
【0042】
<アドレス送信部の構成>
次に、アドレス送信部212の構成について、具体例を示して詳細に説明する。図11は、アドレス送信部212においてQRコードを用いて基本アドレスを送信する例である。一方、図12は拡張アドレスを送信する例である。アドレス送信部212は、図11、及び図12に示したように、アドレスから生成された二次元バーコードを液晶ディスプレイ等の画像出力装置に画像として表示することにより、携帯端末109にアドレスを送信する。さらに、送信するアドレスが拡張アドレスである場合のみ、図12に示したように、例えば二次元バーコードを枠で囲む等により強調表示する。
【0043】
以上の構成により、二次元バーコードが強調表示されている場合に携帯端末109でアドレス読み取り操作を行えば、顧客110の属性に適した情報を取得するためのアドレスが受信でき、二次元バーコードが強調表示されていない場合には、顧客110の属性と関係のない一般的な情報を取得するためのアドレスとなることを、顧客110に知らせることができる。また、アドレス送信部212でNFCを利用する場合にも、NFCの通信装置に強調表示のためのLEDを備えたり、NFCの通信装置の近くに強調表示のための液晶ディスプレイ等を備えたりすることにより、同様の強調表示を行うことができる。
【0044】
<顧客情報記憶装置の構成>
次に、顧客情報記憶装置4の構成について説明する。図4は、顧客情報記憶装置4の構成を示す。同図に示すように、顧客情報記憶装置4は、ネットワーク接続部401と、顧客情報受信部402と、顧客・利用者情報送信部403と、アクセス情報受信部404と、利用者情報生成部407と、顧客情報記憶部405と、アクセス情報記憶部406とにより構成される。
【0045】
ネットワーク接続部401は、インターネット106に接続されたインターネットアドレス送信装置2、及び情報配信装置7と通信するためのものである。顧客情報受信部402は、インターネットアドレス送信装置2から送信される顧客ID、環境情報、及び顧客属性を含む顧客情報を、ネットワーク接続部401を介して受信し、受信した顧客情報を顧客情報記憶部405に記憶させる。
【0046】
顧客・利用者情報送信部403は、アクセス情報受信部404から顧客ID、及び利用者情報が供給されると、供給された顧客IDと同一の顧客IDを含む顧客情報を顧客情報記憶部405から読み出し、読み出した顧客情報、及びアクセス情報受信部404から供給された利用者情報を、ネットワーク接続部401を介して情報配信装置7に送信する。アクセス情報受信部404は、情報配信装置7から送信される顧客ID、携帯端末ID、時間、及び基本アドレスを含むアクセス情報を、ネットワーク接続部401を介して受信し、受信したアクセス情報をアクセス情報記憶部406に記憶させる。さらに、受信した顧客ID、及び携帯端末IDを利用者情報生成部407に供給し、利用者情報生成部407から供給される利用者情報、及び受信した顧客IDを顧客・利用者情報送信部403に供給する。
【0047】
利用者情報生成部407は、アクセス情報受信部404から顧客ID、及び携帯端末IDが供給されると、利用者情報生成処理を行い、生成された利用者情報をアクセス情報受信部404に供給する。顧客情報記憶部405は、例えばハードディスク等の記憶装置により構成され、顧客情報を記憶する。アクセス情報記憶部406は、例えばハードディスク等の記憶装置により構成され、アクセス情報を記憶する。
【0048】
なお、本実施形態においては、顧客情報記憶装置4の顧客情報記憶部405と、アクセス情報記憶部406とを別々の記憶装置として構成しているが、この代わりに、各々の記憶部を部分的に共用したり、全ての記憶部を1つの記憶装置で共用したりする構成としてもよい。
【0049】
<顧客情報記憶部の構成>
図5は顧客属性記憶部405(図4)の構成を示す。同図に示すように、顧客属性記憶部405は、顧客ID501と、環境情報502と、顧客属性503とをテーブル形式で関連付けて記憶する。環境情報502は、さらに場所502aと、時間502bと、コンテンツID502cとに分けられ、それぞれの情報を記憶する。顧客属性503は、さらに年齢503aと、性別503bとに分けられ、それぞれの情報を記憶する。
【0050】
<アクセス情報記憶部の構成>
図6はアクセス情報記憶部406の構成を示す。同図に示すように、アクセス情報記憶部406は、顧客ID601と、携帯端末ID604と、時間602と、基本アドレス603とをテーブル形式で関連付けて記憶する。
【0051】
<利用者情報の構成>
図16は利用者情報生成部407が生成する利用者情報の構成を示す。同図に示すように、利用者情報16は、携帯端末ID1601と、利用者属性1602と、複数の簡易アクセス情報1603及び1604とにより構成される。携帯端末ID1601は、携帯端末109を一意に識別するIDである。携帯端末ID1601には、携帯端末109に予め記憶されているIDを用いてもよいし、インターネットにおけるクッキーの仕組みを利用し、携帯端末109が情報配信装置7に初めに接続したときに、情報配信装置7が携帯端末109を一意に識別するIDを送信し、携帯端末109に記憶させるようにしてもよい。利用者属性1602は、携帯端末109の利用者に関する属性情報であり、年齢1602aと、性別1602bとにより構成される。簡易アクセス情報1603は、携帯端末109による情報配信装置7へのアクセスに関する簡易的な情報であり、時間1603aと、基本アドレス1603bとにより構成される。簡易アクセス情報1604の構成は、簡易アクセス情報1603の構成と同一である。
【0052】
<情報配信装置の構成>
次に、情報配信装置(サーバ)7の構成について説明する。図7は情報配信装置7の構成を示す。同図に示すように、情報配信装置7は、ネットワーク接続部701と、ページ送信部702と、ページ要求受信部703と、アクセス情報送信部708と、顧客・利用者情報受信部704と、情報選択部705と、アドレス分離部706と、携帯端末ID抽出部709と、情報記憶部707とにより構成される。ネットワーク接続部701は、インターネット106に接続された顧客情報記憶装置4、及び携帯端末109と通信するためのものである。
【0053】
ページ送信部702は、情報選択部705から情報が供給されると、供給された情報を携帯端末109上で動作するウェブブラウザで表示するウェブページとして成形し、成形されたウェブページを、ネットワーク接続部701を介して携帯端末109に送信する。ページ要求受信部703は、携帯端末109から送信されるページ要求を、ネットワーク接続部701を介して受信する。そして、受信したページ要求をアドレス分離部706に供給する。また、受信したページ要求を携帯端末ID抽出部709に供給する。そして、アドレス分離部706から供給される基本アドレスと顧客ID、及び携帯端末ID抽出部709から供給される携帯端末IDを情報選択部705に供給する。なお、ページ要求の送受は、例えばHTTPプロトコルにおけるGETメソッド等により行われる。
【0054】
アクセス情報送信部708は、情報選択部705から基本アドレス、顧客ID、及び携帯端末IDが供給されると、供給された基本アドレス、顧客ID、及び携帯端末IDにアクセス時間、すなわち現在時刻を付加してアクセス情報を生成し、生成したアクセス情報を、ネットワーク接続部701を介して顧客情報記憶装置4に送信する。顧客・利用者情報受信部704は、顧客情報記憶装置4から送信される顧客情報及び利用者情報を、ネットワーク接続部701を介して受信し、受信した顧客情報及び利用者情報を情報選択部705に供給する。情報選択部705は、ページ要求受信部703から基本アドレス、顧客ID、及び携帯端末IDが供給されると、供給された基本アドレス、顧客ID、及び携帯端末IDを顧客・利用者情報受信部704に供給する。そして、顧客・利用者情報受信部704から供給される顧客情報、及び利用者情報に基づき、予め定められた情報配信の方針に従って、情報記憶部707に記憶されている情報を選択して読み出す。そして、読み出した情報をページ送信部702に供給する。
【0055】
アドレス分離部706は、ページ要求受信部703からページ要求が供給されると、供給されたページ要求からアドレスを抽出する。さらに、抽出したアドレスが拡張アドレスの場合には、拡張アドレスを基本アドレスと顧客IDとに分離する。そして、基本アドレスと顧客IDとをページ要求受信部703に供給する。携帯端末ID抽出部709は、ページ要求受信部703からページ要求が供給されると、供給されたページ要求から携帯端末IDを抽出する。そして、抽出した携帯端末IDをページ要求受信部703に供給する。情報記憶部707は、例えばハードディスク等の記憶装置により構成され、基本アドレス、及び顧客情報に含まれる環境情報の場所や時間等の各項目、及び利用者情報に含まれる利用者属性の年齢や性別等の各項目毎に、携帯端末109に表示すべき情報を記憶する。また、利用者情報に含まれる簡易アクセス情報の数や内容等によって情報を分類してもよい。これらの情報は、情報配信装置7の管理者等が、情報配信の方針に従って、予め記憶しておくものである。
【0056】
<インターネットアドレス送信装置の作用>
インターネットアドレス送信装置2は、主にアドレス生成処理を行う。よって以下に、この処理について詳細に説明する。
【0057】
≪アドレス生成処理≫
インターネットアドレス送信装置2のアドレス生成部205におけるアドレス生成処理について説明する。図8はインターネットアドレス送信装置2のアドレス生成部205において、予め定められた時間間隔で定期的に動作するアドレス生成処理のうちの1周期分の主要な処理を示すフローチャートである。
【0058】
アドレス生成部205は、アドレス生成処理を開始すると、顔検出部202に顔検出処理を実行させる(ステップS801)。顔の検出は、カメラ108から供給される画像に対して、例えば、特開2003−242486号公報に記載されている属性推定処理の顔領域検出行程の方法で行う。そして、顔検出処理により、顔検出部202から画像における0個、1個、又は2個以上の顔領域の位置と大きさの情報が供給される。
【0059】
次に、アドレス生成部205は、顔の大きさが閾値以上か否かを判定する(ステップS802)。具体的には、ステップS801で顔検出部202から供給された顔領域の位置と大きさの情報が0個の場合、顔の大きさが閾値以上ではないと判定する。また、ステップS801で顔検出部202から供給された顔領域の位置と大きさの情報が1個の場合、その顔領域の大きさの情報が予め定められた閾値以上か否かを判定する。また、ステップS801で顔検出部202から供給された顔領域の位置と大きさの情報が2個以上の場合、それらの顔領域のうち最も大きな顔領域の大きさの情報が予め定められた閾値以上か否かを判定する。そして、顔の大きさが閾値以上であると判定された場合、ステップS803へ処理を進め、閾値以上ではないと判定された場合、ステップS811へ処理を進める。
【0060】
ステップS802で顔の大きさが閾値以上であると判定された場合、アドレス生成部205は、顧客属性推定部203に顧客属性推定処理を実行させる(ステップS803)。具体的には、ステップS802で顔の大きさが閾値以上であると判定された顔領域の位置と大きさの情報を顧客属性推定部203に供給し、顧客属性推定部203において、例えば、特開2003−242486号公報に記載されている属性推定処理の特徴ベクトル作成工程、顔向き推定工程、類似者判別工程、性別推定工程、及び年代推定工程の方法で行うことにより、顧客の属性、すなわち年齢及び性別を推定する。そして、顧客属性推定処理により、顧客属性推定部203から顧客属性が供給される。
【0061】
次に、アドレス生成部205は、ステップS803で顧客属性推定部203から供給された顧客属性が、顧客属性記憶部210に記憶されている顧客属性と同一か否かを判定する(ステップS804)。記憶されている顧客属性と同一であると判定された場合、アドレス生成処理を終了し、同一ではないと判定された場合、ステップS805へ処理を移行する。ステップS805では、アドレス生成部205は、ステップS803で顧客属性推定部203から供給された顧客属性を顧客属性記憶部210に記憶させる。このとき、顧客属性記憶部210においてすでにその顧客属性が記憶されている場合は、記憶されている顧客属性を上書きする。
【0062】
次に、アドレス生成部205は、顧客ID生成部208に顧客ID生成処理を実行させる(ステップS806)。顧客ID生成処理により、顧客ID生成部208から顧客IDが供給される。次に、アドレス生成部205は、コンテンツ情報記憶部211に記憶されているコンテンツ情報に含まれる基本アドレスを読み出す(ステップS807)。次に、アドレス生成部205は、ステップS807で読み出した基本アドレスと、ステップS806で顧客ID生成部208から供給された顧客IDとから拡張アドレスを生成し、アドレス記憶部209に記憶させる(ステップS808)。
【0063】
次に、アドレス生成部205は、図12の例で示したように、アドレス送信部212において、送信するアドレスのQRコードを強調表示させる(ステップS809)。次に、アドレス生成部205は、顧客情報送信部204に顧客情報送信処理を実行させる(ステップS810)。具体的には、ステップS806で顧客ID生成部208から供給された顧客IDと、ステップS803で顧客属性推定部203から供給された顧客属性とを顧客情報送信部204に供給する。そして、顧客情報送信部204が、環境情報取得部206に環境情報の取得を指示し、アドレス生成部205から供給された顧客IDと顧客属性、及び環境情報取得部206から供給された環境情報とを、ネットワーク接続部201を介して顧客情報記憶装置4に送信する。
【0064】
一方、ステップS802で顔の大きさが閾値以上ではないと判定された場合、アドレス生成部205は、顧客属性記憶部210に記憶されている顧客属性を消去する(ステップS811)。次に、アドレス生成部205は、コンテンツ情報記憶部211に記憶されているコンテンツ情報に含まれる基本アドレスを読み出し、アドレス記憶部209に記憶させる(ステップS812)。次に、アドレス生成部205は、図11の例で示したように、アドレス送信部212において、送信するアドレスのQRコードを標準表示させる(ステップS813)。
【0065】
これによれば、ステップS802で顔の大きさが閾値以上であるかいなかを判定し、閾値以上である場合のみステップS803以降の処理を実行するようにしたため、携帯端末109を用いてインターネットアドレス受信操作を行う可能性が高い顧客110に対してのみ、アドレス生成処理を行うことができる。また、顔の大きさが閾値以上ではない場合にはステップS811以降の処理を行うようにしたため、ある顧客に対する属性情報や拡張アドレスが他の顧客に対して作用してしまうことを防ぐことができると同時に、顔検出処理の精度が不十分で顔が検出できていない顧客が携帯端末109でアドレス読み取り操作を行った場合にも、顧客の属性が反映されない一般的な情報を配信するための基本アドレスを携帯端末109に送信することができる。また、ステップS804で、記憶されている顧客属性と同一であるか否かを判定し、同一ではない場合のみステップS805以降の処理を実行するようにしたため、同一の顧客に対して拡張アドレス生成処理を繰り返し行ってしまうことを防ぐことができる。
【0066】
<情報配信システム及びマーケティング情報収集システムの作用>
情報配信システム及びマーケティング情報収集システム1は、主に情報配信処理を行う。よって以下に、この処理について詳細に説明する。
【0067】
≪情報配信処理≫
情報配信システム及びマーケティング情報収集システム1における情報配信処理について説明する。図17は、情報配信システム及びマーケティング情報収集システムにおける情報配信処理の流れを示すシーケンス図である。
【0068】
同図に示すように、情報配信処理を開始すると、携帯端末109は、情報配信装置7にページ要求を送信する(ステップS1701)。次に、情報配信装置7のページ要求受信部703は、携帯端末109から送信されたページ要求を受信すると、受信したページ要求をアドレス分離部706に供給する。これに応じ、アドレス分離部706から基本アドレスと顧客IDが供給される。さらにページ要求受信部703は、受信したページ要求を携帯端末ID抽出部709に供給する。これに応じ、携帯端末ID抽出部709から携帯端末IDが供給される(ステップS1702)。そして、ページ要求受信部703は、供給された基本アドレス、顧客ID、及び携帯端末IDを情報選択部705に供給する。
【0069】
次に、情報選択部705(図7)は、ページ要求受信部703から基本アドレス、顧客ID、及び携帯端末IDが供給されると、アクセス情報送信部708に基本アドレス、顧客ID、及び携帯端末IDを供給する(ステップS1703)。次に、アクセス情報送信部708は、情報選択部705から基本アドレス、顧客ID、及び携帯端末IDが供給されると、供給された基本アドレス、顧客ID、及び携帯端末IDにアクセス時間、すなわち現在時刻を付加してアクセス情報を生成し、生成したアクセス情報を顧客情報記憶装置4に送信する(ステップS1704)。
【0070】
次に、顧客情報記憶装置4のアクセス情報受信部404は、情報配信装置7から送信されたアクセス情報を受信すると、受信したアクセス情報をアクセス情報記憶部406に記憶させる(ステップS1705)。さらに、受信したアクセス情報に含まれる顧客ID、及び携帯端末IDを利用者情報生成部407に供給する。次に、利用者情報生成部407は、アクセス情報受信部404から顧客ID、及び携帯端末IDが供給されると、利用者情報生成処理を行い、生成した利用者情報をアクセス情報受信部404に供給する(ステップS1706)。
【0071】
次に、アクセス情報受信部404は、利用者情報生成部407から利用者情報が供給されると、情報配信装置7から受信したアクセス情報に含まれる顧客ID、及び利用者情報生成部407から供給された利用者情報を顧客・利用者情報送信部403に供給する(ステップS1707)。次に、顧客・利用者情報送信部403は、アクセス情報受信部404から顧客ID、及び利用者情報が供給されると、供給された顧客IDと同一の顧客IDを含む顧客情報を顧客情報記憶部405から読み出す(ステップS1708)。次に、顧客・利用者情報送信部403は、ステップS1708で読み出した顧客情報、及びアクセス情報受信部404から供給された利用者情報を情報配信装置7に送信する(ステップS1709)。
【0072】
次に、情報配信装置7の顧客・利用者情報受信部704は、顧客情報記憶装置4から送信された顧客情報、及び利用者情報を受信すると、受信した顧客情報、及び利用者情報を情報選択部705に供給する(ステップS1710)。次に、情報選択部705は、顧客・利用者情報受信部704から顧客情報、及び利用者情報が供給されると、供給された顧客情報、及び利用者情報に基づいて情報記憶部707から情報を選択して読み出し、読み出した情報をページ送信部702に供給する(ステップS1711)。次に、ページ送信部702は、情報選択部705から情報が供給されると、供給された情報をウェブページとして成形し、成形されたウェブページを携帯端末109に送信する(ステップS1712)。
【0073】
次に、携帯端末109は、情報配信装置7から送信されたウェブページを受信すると、受信したウェブページをウェブブラウザで表示する(ステップS1713)。
【0074】
≪利用者情報生成処理≫
次に、図17の情報配信処理におけるステップS1706の利用者情報生成処理について詳細に説明する。図18は、顧客情報記憶装置4の利用者情報生成部407における利用者情報生成処理の流れを示すフローチャートである。
【0075】
同図に示すように、利用者情報生成部407は、利用者情報生成処理を開始すると、アクセス情報受信部404から供給された携帯端末IDと同一の携帯端末IDを含むアクセス情報に含まれる顧客ID、時間、及び基本アドレスをアクセス情報記憶部406から読み出す(ステップS1801)。次に、利用者情報生成部407は、ステップS1801で読み出した顧客IDと同一の顧客IDを含む顧客情報に含まれる顧客属性を顧客情報記憶部405から読み出す(ステップS1802)。次に、利用者情報生成部407は、ステップS1802で読み出した顧客属性に含まれる年齢の平均を計算する(ステップS1803)。そして、計算した平均値を利用者情報の利用者属性における年齢とする。
【0076】
次に、利用者情報生成部407は、ステップS1802で読み出した顧客属性に含まれる性別の多数決を取る(ステップS1804)。すなわち、ステップS1802で読み出した顧客属性に含まれる性別のうち、過半数を超える性別を利用者情報の利用者属性における性別とする。なお、ステップS1802で読み出した顧客属性に含まれる性別が男と女それぞれ同数であった場合、任意の性別を利用者情報の利用者属性における性別とする。次に、利用者情報生成部407は、ステップS1801で読み出した時間、及び基本アドレスを簡易アクセス情報とし、ステップS1803で求めた利用者属性の年齢、及びステップS1804で求めた利用者属性の性別を合わせて利用者情報を生成する(ステップS1805)。
【0077】
なお、インターネットアドレス送信装置2は、コンピュータにインストールしたインターネットアドレス送信プログラムを実行させることにより実現することもできる。このインターネットアドレス送信プログラムは、例えば、インターネットアドレス送信プログラムが記憶された記録媒体から読み出され、CPUで実行されることによりインターネットアドレス送信装置2を構成するようにしてもよいし、通信ネットワークを介して伝送されてインストールされ、CPUで実行されることによりインターネットアドレス送信装置2を構成するようにしてもよい。
【0078】
[第2の実施形態]
本発明の第2の実施形態は、上述の第1実施形態に係る情報配信システム及びマーケティング情報収集システム1においてインターネットアドレス送信装置2の構成を変更することにより構成したインターネットアドレス送信装置に係るものである。その構成及び作用について説明する。
【0079】
<インターネットアドレス送信装置の構成>
図9は本実施形態に係るインターネットアドレス送信装置9の構成を示す。インターネットアドレス送信装置9は、ネットワーク接続部201と、顔検出部202と、顧客属性推定部203と、顧客属性送信部204と、アドレス生成部905と、環境情報取得部206と、コンテンツ情報受信部207と、顧客ID生成部208と、コンテンツ情報記憶部211と、アドレス送信部912とにより構成される。この構成のうち、ネットワーク接続部201と、顔検出部202と、顧客属性推定部203と、顧客属性送信部204と、環境情報取得部206と、コンテンツ情報受信部207と、顧客ID生成部208と、コンテンツ情報記憶部211とは、それぞれ上述第1実施形態におけるインターネットアドレス送信装置2の同一符号が付された各要素と同一である。
【0080】
アドレス生成部905は、アドレス送信部912からアドレス生成を指示されると、アドレス生成処理を行う。具体的には、顧客ID生成部208に顧客ID生成処理を指示する。また、基本アドレス記憶部211から読み出した基本アドレスと、顧客ID生成部208から供給された顧客IDとから拡張アドレスを生成し、生成した拡張アドレスをアドレス送信部912に供給する。また、顔検出部202に顔検出処理を指示する。また、顧客属性推定部203に属性推定処理を指示する。また、顧客ID生成部208から供給された顧客IDと、顧客属性推定部203から供給された顧客属性とを顧客属性送信部204に供給する。
【0081】
アドレス送信部912は、例えば、NFC(Near Field Communication)と呼ばれる近距離無線通信等の通信装置である。そして、顧客110が携帯端末109をアドレス送信部912に近づけることによって通信が開始され、アドレス生成部905にアドレス生成を指示する。そして、アドレス生成部905から供給されるアドレスを携帯端末109に送信する。このとき、第1実施形態のインターネットアドレス送信装置2に備えられたアドレス送信部212と同様に、送信するアドレスが拡張アドレスである場合は、そのアドレス送信を行う旨を示す強調表示を行う。
【0082】
<インターネットアドレス送信装置の作用>
インターネットアドレス送信装置9は、主にアドレス生成処理を行う。よって以下に、この処理について詳細に説明する。
【0083】
≪アドレス生成処理≫
インターネットアドレス送信装置9のアドレス生成部905におけるアドレス生成処理について説明する。図10はインターネットアドレス送信装置9のアドレス生成部905におけるアドレス生成処理を示すフローチャートである。アドレス生成処理における各ステップのうち、図8の第1実施形態におけるアドレス生成処理の各ステップと同一符号を付したステップについては、それぞれ図8の同一符号が付されたステップと同一であり、既に説明済みであるため、異なるステップについて説明する。
【0084】
ステップS1002において、アドレス生成部905は、ステップS801の顔検出処理において顔が検出できたか否かを判定する。顔が検出できたと判定された場合、ステップS803へ処理を移行し、顔が検出できなかったと判定された場合、ステップS1013へ処理を移行する。ステップS1008において、アドレス生成部905は、ステップS807で読み出した基本アドレスと、ステップS806で顧客ID生成部208から供給された顧客IDとから拡張アドレスを生成する。次に、アドレス生成部905は、アドレス送信部912に対し、拡張アドレスの送信であることを示す強調表示をさせるとともに、ステップS1008で生成した拡張アドレスをアドレス送信部912に供給して携帯端末109に送信させる(ステップS1009)。一方、ステップS1002において、顔が検出できなかったと判定された場合、アドレス生成部905は、ステップS807で読み出した基本アドレスをアドレス送信部912に供給して携帯端末109に送信させる(ステップS1013)。
【0085】
なお、インターネットアドレス送信装置9は、コンピュータにインストールしたインターネットアドレス送信プログラムを実行させることにより実現することもできる。このインターネットアドレス送信プログラムは、例えば、インターネットアドレス送信プログラムが記憶された記録媒体から読み出され、CPUで実行されることによりインターネットアドレス送信装置9を構成するようにしてもよいし、通信ネットワークを介して伝送されてインストールされ、CPUで実行されることによりインターネットアドレス送信装置9を構成するようにしてもよい。
【0086】
[第3の実施形態]
本発明の第3の実施形態は、第1実施形態に係る情報配信システム及びマーケティング情報収集システム1において、インターネットアドレス送信装置2及び顧客情報記憶装置4の構成を変更し、それぞれ後述するインターネットアドレス送信装置13及び顧客情報記憶装置14とすることにより構成した情報配信システム及びマーケティング情報収集システムに係るものである。その構成及び作用について説明する。
【0087】
<インターネットアドレス送信装置の構成>
図13はインターネットアドレス送信装置13の構成を示す。インターネットアドレス送信装置13は、ネットワーク接続部201と、顔検出部202と、顧客属性推定部203と、顧客情報送信部1304と、アドレス受信部1305と、環境情報取得部206と、コンテンツ情報受信部207と、アドレス記憶部209と、顧客属性記憶部210と、コンテンツ情報記憶部211と、アドレス送信部212とにより構成される。この構成のうち、ネットワーク接続部201と、顔検出部202と、顧客属性推定部203と、環境情報取得部206と、コンテンツ情報受信部207と、アドレス記憶部209と、顧客属性記憶部210と、コンテンツ情報記憶部211と、アドレス送信部212とは、それぞれ第1実施形態のインターネットアドレス送信装置2に備えられた同一符号が付された各要素と同一である。
【0088】
顧客情報送信部1304は、例えば1秒等の予め定められた時間間隔で動作し、顧客情報送信処理を行う。具体的には、顔検出部202に顔検出処理を指示する。また、顧客属性推定部203に属性推定処理を指示する。また、顧客属性推定部203から供給された顧客属性を顧客属性記憶部210に記憶させる。また、顧客属性推定部203から供給された顧客属性と、環境情報取得部206から供給された環境情報とを含む顧客情報を、ネットワーク接続部201を介して顧客情報記憶装置14に送信する。アドレス受信部1305は、顧客情報記憶装置14から送信されるアドレスを受信し、アドレス記憶部209に記憶させる。
【0089】
<顧客情報記憶装置の構成>
次に、顧客情報記憶装置14の構成について説明する。図14は、本発明の実施例3における顧客情報記憶装置の構成を示す。顧客情報記憶装置14は、ネットワーク接続部401と、顧客情報受信部1402と、顧客・利用者情報送信部403と、アクセス情報受信部404と、利用者情報生成部407と、顧客情報記憶部405と、アクセス情報記憶部406と、アドレス送信部1408と、顧客ID生成部1409と、基本アドレス記憶部1410とにより構成される。
【0090】
ここで、顧客情報記憶装置14に備えられた構成のうち、ネットワーク接続部401と、顧客・利用者情報送信部403と、アクセス情報受信部404と、利用者情報生成部407と、顧客情報記憶部405と、アクセス情報記憶部406とは、それぞれ第1実施形態の顧客情報記憶装置4に備えられた同一符号が付された構成と同一である。
【0091】
顧客情報受信部1402は、顧客情報受信処理を行う。具体的には、インターネットアドレス送信装置13から送信される環境情報、及び顧客属性を含む顧客情報を、ネットワーク接続部401を介して受信し、受信した顧客情報を顧客情報記憶部405に記憶させる。さらに、顧客ID生成部1409に顧客IDの生成を指示する。さらに、インターネットアドレス送信装置13から受信した環境情報、及び顧客ID生成部1409から供給される顧客IDを基本アドレス記憶部1410に供給する。
【0092】
顧客ID生成部1409は、顧客情報受信部1402の指示により、顧客ID生成処理を行う。具体的には、例えば、UUIDを用いる。そして、生成した顧客IDを顧客情報受信部1402に供給する。顧客ID生成部1409は、顧客情報受信部1402から環境情報、及び顧客IDが供給されると、基本アドレス記憶部1410から基本アドレスを読み出す。そして、基本アドレス記憶部1410から読み出した基本アドレスと顧客情報受信部1402から供給された顧客IDとから拡張アドレスを生成する。そして、基本アドレス記憶部1410から読み出した基本アドレス、又は生成した拡張アドレスをアドレスとして、ネットワーク接続部401を介してインターネットアドレス送信装置13に送信する。なお、環境情報に含まれる場所やコンテンツID等に基づき、それらの情報に対応する基本アドレスを基本アドレス記憶部1410から読み出すようにしてもよい。
【0093】
基本アドレス記憶部1410は、例えばハードディスク等の記憶装置により構成され、基本アドレスを記憶する。ここで、基本アドレスは、顧客情報記憶装置14の管理者等が、情報配信の方針に従って、予め記憶しておくものである。なお、環境情報に含まれる場所やコンテンツID等に基づき、それらの情報に対応する基本アドレスを分類して記憶する構成としてもよい。
【0094】
なお、顧客情報記憶装置14は、顧客情報記憶部405と、アクセス情報記憶部406と、基本アドレス記憶部1410とを別々の記憶装置として構成しているが、各々の記憶部を部分的に共用したり、全ての記憶部を1つの記憶装置で共用したりする構成としてもよい。
【0095】
<インターネットアドレス送信装置の作用>
インターネットアドレス送信装置13は、主に顧客情報送信処理を行う。よって以下に、この処理について詳細に説明する。
【0096】
≪顧客情報送信処理≫
インターネットアドレス送信装置13における顧客情報送信処理について説明する。図15は、インターネットアドレス送信装置13における顧客情報送信処理の流れを示すフローチャートである。ここで、図15の顧客情報送信処理における各ステップのうち、図8のインターネットアドレス送信装置2のアドレス生成部205におけるアドレス生成処理の各ステップと同一符号を付したステップは、それぞれ図8の同一符号が付されたステップと同一であるため、図8のステップとは異なるステップについて説明する。
【0097】
ステップS1506において、顧客情報送信部1304は、顧客情報に顧客属性を付加する。次に、顧客情報送信部1304は、環境情報取得部206に環境情報の取得を指示し、環境情報取得部206から環境情報が供給される(ステップS1509)。そして、供給された環境情報を顧客情報に付加する。次に、顧客情報送信部1304は、顧客情報をネットワーク接続部201を介して顧客情報記憶装置14に送信する(ステップS1510)。
【0098】
一方、ステップS802において顔の大きさが閾値より小さいと判定された場合、顧客情報送信部1304は、顧客属性記憶部210に顧客属性が記憶されているか否かを判定する(ステップS1512)。記憶されていると判定された場合、ステップS811へ処理を移行し、記憶されていないと判定された場合、顧客情報送信処理を終了する。
【0099】
なお、ステップS802において顔の大きさが閾値以上であると判定された場合、ステップS1510で送信する顧客情報には、ステップS1506で付加された顧客属性と、ステップS1509で付加された環境情報が含まれることになる。一方、ステップS802において顔の大きさが閾値より小さいと判定され、さらにステップS1512で顧客属性が記憶されていると判定た場合、ステップS1510で送信する顧客情報には、ステップS1509で付加された環境情報のみが含まれることになる。
【0100】
<顧客情報記憶装置の作用>
顧客情報記憶装置14は、主に顧客情報受信処理を行う。よって以下に、この処理について詳細に説明する。
【0101】
≪顧客情報受信処理≫
顧客情報記憶装置14における顧客情報受信処理について説明する。図19は、顧客情報記憶装置14における顧客情報受信処理の流れを示すフローチャートである。顧客情報受信部1402は、インターネットアドレス送信装置13から送信される顧客情報を受信すると顧客情報受信処理を開始し、受信した顧客情報を顧客情報記憶部405に記憶させる(ステップS1901)。次に、顧客情報受信部1402は、インターネットアドレス送信装置13から受信した顧客情報に顧客属性が含まれるか否かを判定する(ステップS1902)。顧客属性が含まれると判定された場合、ステップS1903へ処理を移行し、顧客属性が含まれないと判定された場合、ステップS1905へ処理を移行する。
【0102】
ステップS1902において、インターネットアドレス送信装置13から受信した顧客情報に顧客属性が含まれると判定された場合、顧客情報受信部1402は、顧客ID生成部1409に顧客ID生成処理を指示する(ステップS1903)。そして、顧客ID生成部1409から顧客IDが供給される。次に、顧客情報受信部1402は、ステップS1903で顧客ID生成部1409から供給された顧客IDをアドレス送信部1408に供給し、アドレス送信部1408に拡張アドレス送信処理を指示する(ステップS1904)。
【0103】
一方、ステップS1902において、インターネットアドレス送信装置13から受信した顧客情報に顧客属性が含まれないと判定された場合、顧客情報受信部1402は、アドレス送信部1408に基本アドレス送信処理を指示する(ステップS1905)。
【0104】
以上のように、本実施形態によれば、顧客が特定の場所と時間において携帯端末でインターネットアドレスを受信し、異なる場所又は時間において、携帯端末で顧客の属性に応じた情報を確認することができる。また、顧客情報記憶装置に記憶されている顧客情報及びアクセス履歴を分析することにより、顧客情報が登録されていない顧客の属性に関するマーケティング情報として利用することができる。
【符号の説明】
【0105】
1 情報配信システム及びマーケティング情報収集システム
2 インターネットアドレス送信装置
4 顧客情報記憶装置
7 情報配信装置
103 コンテンツ表示装置
105 コンテンツ配信装置
106 インターネット
108 カメラ
109 携帯端末
110 顧客
201 ネットワーク接続部
202 顔検出部
203 顧客属性推定部
204 顧客情報送信部
205 アドレス生成部
206 環境情報取得部
207 コンテンツ情報受信部
208 顧客ID生成部
209 アドレス記憶部
210 顧客属性記憶部
211 コンテンツ情報記憶部
212 アドレス送信部
3 拡張アドレス
301 基本アドレス
302 顧客ID変数値
401 ネットワーク接続部
402 顧客情報受信部
403 顧客・利用者情報送信部
404 アクセス情報受信部
405 顧客情報記憶部
406 アクセス情報記憶部
407 利用者情報生成部
5 顧客情報
501 顧客ID
502 環境情報
502a 場所
502b 時間
502c コンテンツID
503 顧客属性
503a 年齢
503b 性別
6 アクセス情報
601 顧客ID
602 時間
603 基本アドレス
604 携帯端末ID
701 ネットワーク接続部
702 ページ送信部
703 ページ要求受信部
704 顧客・利用者情報受信部
705 情報選択部
706 アドレス分離部
707 情報記憶部
708 アクセス情報送信部
709 携帯端末ID抽出部
905 アドレス生成部
912 アドレス送信部
13 インターネットアドレス送信装置
1304 顧客情報送信部
1305 アドレス受信部
14 顧客情報記憶装置
1402 顧客情報受信部
1408 アドレス送信部
1409 顧客ID生成部
1410 基本アドレス記憶部
16 利用者情報
1601 携帯端末ID
1602 利用者属性
1602a 年齢
1602b 性別
1603,1604 簡易アクセス情報
1603a 時間
1603b 基本アドレス



【特許請求の範囲】
【請求項1】
顧客の属性を推定する顧客属性推定部と、
前記顧客を一意に識別する顧客IDを生成する顧客ID生成部と、
前記顧客IDを含むインターネットアドレスを生成するインターネットアドレス生成部と、
前記インターネットアドレスを携帯端末で読み取り可能にするインターネットアドレス送信部と、
前記顧客ID及び前記顧客の属性を含む顧客情報を送信する顧客情報送信部と、
を備えることを特徴とするインターネットアドレス送信装置。
【請求項2】
予め定められた時間間隔で動作し、前記顧客の顔を検出する顔検出部と、
前記顧客の属性を記憶する顧客属性記憶部と、
をさらに備え、
前記顧客属性推定部は、前記顔検出部で検出された前記顧客の顔の大きさが予め定められた閾値以上である場合に前記顧客の属性を推定し、
前記顧客ID生成部は、前記顧客属性推定部で推定された前記顧客の属性が、前記顧客属性記憶部に記憶されている顧客の属性と異なる場合に前記顧客IDを生成する
ことを特徴とする請求項1に記載のインターネットアドレス送信装置。
【請求項3】
前記インターネットアドレス送信部は、前記顧客によるインターネットアドレス読み取り操作を検出して、前記インターネットアドレスを送信するものであり、
前記顧客ID生成部は、前記インターネットアドレス送信部が前記インターネットアドレス読み取り操作を検出した場合に前記顧客IDを生成する
ことを特徴とする請求項1に記載のインターネットアドレス送信装置。
【請求項4】
請求項1に記載の前記インターネットアドレス送信装置と、
前記インターネットアドレス送信装置から送信される顧客ID及び顧客の属性を含む顧客情報を受信して記憶する顧客情報記憶装置と、
携帯端末から送信される顧客IDを含むインターネットアドレスを受信し、前記携帯端末に配信情報を送信する情報配信装置と、
を備え、
前記情報配信装置は、前記インターネットアドレスから前記顧客IDを抽出し、前記顧客IDと関連付けられた前記顧客の属性を前記顧客情報記憶装置から受信し、前記顧客の属性に応じた前記配信情報を送信する
ことを特徴とする情報配信システム。
【請求項5】
請求項1に記載の前記インターネットアドレス送信装置と、
前記インターネットアドレス送信装置から送信される顧客ID及び顧客の属性を含む顧客情報を受信して記憶する顧客情報記憶装置と、
携帯端末から送信される顧客IDと携帯端末を一意に識別する携帯端末IDとを含むインターネットアドレスを受信し、前記携帯端末に配信情報を送信する情報配信装置と、
を備え、
前記情報配信装置は、前記インターネットアドレスから前記顧客ID及び前記携帯端末IDを抽出し、抽出した前記顧客ID及び前記携帯端末IDを前記顧客情報記憶装置に送信し、前記携帯端末IDに対応する前記携帯端末の利用者の属性を前記顧客情報記憶装置から受信し、前記顧客の属性に応じた前記配信情報を送信し、
前記顧客情報記憶装置は、前記情報配信装置から送信される前記顧客ID及び前記携帯端末IDを受信して記憶し、記憶されている前記携帯端末IDと関連付けられた前記顧客IDを読み出し、記憶されている前記携帯端末IDと関連付けられた前記顧客IDと関連付けられた前記顧客の属性に基づいて前記携帯端末IDに対応する前記携帯端末の利用者の属性を生成して前記情報配信装置に送信する
ことを特徴とする情報配信システム。
【請求項6】
請求項1に記載の前記インターネットアドレス送信装置と、
前記インターネットアドレス送信装置から送信される顧客ID及び顧客の属性を含む顧客情報を受信して記憶する顧客情報記憶装置と、
前記携帯端末から送信される顧客IDを含むインターネットアドレスを受信し、前記携帯端末に情報を送信する情報配信装置と、
を備え、
前記情報配信装置は、前記インターネットアドレスから前記顧客IDを抽出し、前記携帯端末からのアクセスに関するマーケティング情報を前記顧客IDと関連付けて収集する
ことを特徴とするマーケティング情報収集システム。
【請求項7】
請求項1に記載の前記インターネットアドレス送信装置と、
前記インターネットアドレス送信装置から送信される顧客ID及び顧客の属性を含む顧客情報を受信して記憶する顧客情報記憶装置と、
前記携帯端末から送信される顧客IDと携帯端末を一意に識別する携帯端末IDとを含むインターネットアドレスを受信し、前記携帯端末に情報を送信する情報配信装置と、
を備え、
前記情報配信装置は、前記インターネットアドレスから前記顧客ID及び前記携帯端末IDを抽出し、前記携帯端末からのアクセスに関するマーケティング情報を前記顧客ID及び前記携帯端末IDと関連付けて収集する
ことを特徴とするマーケティング情報収集システム。

【図1】
image rotate

【図2】
image rotate

【図3】
image rotate

【図4】
image rotate

【図5】
image rotate

【図6】
image rotate

【図7】
image rotate

【図8】
image rotate

【図9】
image rotate

【図10】
image rotate

【図11】
image rotate

【図12】
image rotate

【図13】
image rotate

【図14】
image rotate

【図15】
image rotate

【図16】
image rotate

【図17】
image rotate

【図18】
image rotate

【図19】
image rotate


【公開番号】特開2011−233052(P2011−233052A)
【公開日】平成23年11月17日(2011.11.17)
【国際特許分類】
【出願番号】特願2010−104584(P2010−104584)
【出願日】平成22年4月28日(2010.4.28)
【公序良俗違反の表示】
(特許庁注:以下のものは登録商標)
1.QRコード
【出願人】(308036402)株式会社JVCケンウッド (1,152)
【Fターム(参考)】