説明

インターフェロメトリック変調器に関するプロセスコントロールモニター

【課題】インターフェロメトリック変調器に関するプロセスコントロールモニター
【解決手段】
MEMSデバイス108の製造に用いられるプロセスステップと同じプロセスステップの少なくとも一部を用いて製造されるプロセスコントロールモニター100、102、及び104が開示される。プロセスコントロールモニター100、102、及び104の分析は、MEMSデバイス108の性質及び前記デバイス内の構成要素又は副構成要素に関する情報を提供することができる。この情報は、加工の際の誤りを識別するために又はMEMSデバイス108を最適化するために用いることができる。幾つかの実施形態においては、プロセスコントロールモニター100、102、及び104の分析は、光学的測定値を利用することができる。

【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
本発明は、微小電気機械システム(MEMS)に関するものである。
【背景技術】
【0002】
微小電気機械システム(MEMS)は、微小機械要素、アクチュエータ、及び電子機器を含む。微小機械要素は、基板及び/又は堆積させた材料層の一部をエッチングによって除去するか又は材料層を追加することによって電気デバイス及び電気機械デバイスを形成する、堆積、エッチング、及び/又はその他の微細加工プロセスを用いて製造することができる。MEMSデバイスの1つの型は、インターフェロメトリック変調器(Interferometric modulator)と呼ばれる。本明細書において用いられるインターフェロメトリック変調器又は干渉型光変調器という用語は、光干渉原理を用いて選択的に光を吸収する及び/又は反射させるデバイスを意味する。幾つかの実施形態においては、インターフェロメトリック変調器は、一対の伝導性プレートを具備し、これらのプレートの1方又は両方は、全体又は一部が透明及び/又は反射性であり、適切な電気信号を加えると相対運動をすることができる。特定の実施形態においては、1方のプレートは、基板上に堆積された静止層を具備し、他方のプレートは、エアギャップによって前記静止層から分離された金属膜を具備する。本明細書においてさらに詳細に説明されるように、一方のプレートに関する他方のプレートの位置は、インターフェロメトリック変調器に入射した光の光学的干渉を変えることができる。これらのデバイスは非常に広範な用途を有しており、当業においては、既存製品を改良する際に及びまだ開発されていない新製品を製造する際にこれらの型のデバイスの特長を活用できるようにするためにこれらの型のデバイスの特性を利用及び/又は変更することが有益になる。
【0003】
MEMSデバイスの製造中には誤りが生じる可能性がある。これらの誤り及び誤り源を検出することは、MEMSデバイスの品質管理及び最適化に関して問題を発生させる可能性がある。
【発明の開示】
【発明が解決しようとする課題】
【0004】
従って、製造プロセス及びその結果をモニタリングするための構造及び方法が必要である。
【課題を解決するための手段】
【0005】
本明細書において開示される一実施形態は、微小電気機械システム(MEMS)を製造するために用いられる製造プロセスに関する情報を入手する方法を含み、前記方法は、一連の堆積及びパターン形成ステップを通じて基板の第1の側部に少なくとも1つのMEMS構造物を形成することと、前記一連の堆積及びパターン形成ステップを利用して前記基板の前記第1の側部に少なくとも1つのテストユニットを同時に形成することであって、前記テストユニットは、前記MEMS構造物との少なくとも1つの構造上の相違点を有することと、前記テストユニットから反射された光を前記基板の前記第1の側部の反対側の第2の側部から検出することであって、前記検出された光は、前記堆積及びパターン形成ステップ中に堆積又は除去された少なくとも1つの材料の特性を提供すること、とを含む。
【0006】
本明細書において開示される他の実施形態は、インターフェロメトリック変調器製造プロセスをモニタリングする方法を含み、前記製造プロセスは、一連の堆積及びパターン形成ステップを具備し、前記方法は、前記一連の堆積及びパターン形成ステップを用いてテストユニットを形成することであって、前記テストユニットは、前記製造プロセスによって形成されたインターフェロメトリック変調器との少なくとも1つの構造上の相違点を有することと、前記テストユニットから光学的反射率を検出すること、とを含む。
【0007】
本明細書において開示される他の実施形態は、インターフェロメトリック変調器製造プロセスをモニタリングする際に用いるためのテストユニットを含み、前記インターフェロメトリック変調器は、ディスプレイ内において用いるために適合化され、前記テストユニットは、前記ディスプレイ内において用いるために適合化された前記インターフェロメトリック変調器を製造するために用いられるステップと共通する少なくとも1つのステップを具備するプロセスによって製造される。
【0008】
本明細書において開示される他の実施形態は、ディスプレイ内において用いるために適合化された1つ以上のインターフェロメトリック変調器と、入射光を反射させそれによって前記1つ以上のインターフェロメトリック変調器を製造するために用いられるプロセスに関する情報を提供するために適合化された1つ以上のテストユニットと、を具備するウェハーを含む。
【0009】
本明細書において開示される他の実施形態は、ディスプレイ内において用いるための光を反射させる複数の第1の手段と、入射光を反射させるための及び前記第1の手段を製造するために用いられるプロセスをモニタリングするための第2の手段と、を具備するウェハーを含む。
【0010】
本明細書において開示される他の実施形態は、ディスプレイ内において用いられる第1のウェハーを製造する方法を含み、前記方法は、複数のインターフェロメトリック変調器及び少なくとも1つのテストユニットを第2のウェハー上に形成することと、前記第2のウェハーを切削して前記テストユニットを除去しそれによって前記第1のウェハーを製造すること、とを含む。
【0011】
本明細書において開示される他の実施形態は、インターフェロメトリック変調器レイがディスプレイ内で用いるのに適することを確認する方法を含み、前記インターフェロメトリック変調器は、一連の堆積及びパターン形成ステップを具備するプロセスによって製造され、前記方法は、前記一連の堆積及びパターン形成ステップの少なくとも一部を用いて少なくとも1つのテストユニットを形成することと、前記テストユニットの少なくとも1つの特性を検出すること、とを含む。
【0012】
本明細書において開示される他の実施形態は、その他の材料の2つの層間に及びこれらの2つの層に隣接させて位置決めされた第1の材料のエッチング範囲を微小電気機械システム(MEMS)の製造中にモニタリングする方法を含み、前記方法は、前記その他の材料の2つの層と、前記2つの層間に及び前記2つの層に隣接させて位置決めされた前記第1の材料と、を具備するテストユニットを製造することであって、前記2つの層のうちの1つは穴を具備することと、前記穴をエッチング液にさらすことと、前記穴の中心から前記エッチング液が前記第1の材料を除去している箇所までの距離を光学的に検出することであって、前記距離は、前記第1の材料の前記エッチング範囲を示すこと、とを含む。
【0013】
本明細書において開示される他の実施形態は、犠牲層と、前記犠牲層の上方の前記犠牲層に隣接する少なくとも1つの層と、を具備する複数の構造物を具備するウェハーを含み、前記構造物は、前記犠牲層が除去された時点でインターフェロメトリック変調器になり、前記犠牲層の上方の前記犠牲層に隣接する前記少なくとも1つの層は、エッチング液が、前記犠牲層に、及び前記犠牲層と前記犠牲層の上方の前記犠牲層に隣接する前記少なくとも1つの層を同じく具備するテストユニットに到達できるための複数の穴を具備し、前記テストユニット内の前記犠牲層の上方の前記犠牲層に隣接する前記少なくとも1つの層は、複数の穴を具備し、前記テストユニット内の前記穴間の前記距離は、前記複数の構造物内の前記複数の穴間の距離よりも大きい。
【0014】
本明細書において開示される他の実施形態は、犠牲層と、前記犠牲層の上方の前記犠牲層に隣接する少なくとも1つの層と、を具備する複数の構造物を具備するウェハーを含み、前記構造物は、前記犠牲層が除去された時点でインターフェロメトリック変調器になり、前記犠牲層の上方の前記犠牲層に隣接する前記少なくとも1つの層は、エッチング液が、前記犠牲層に、及び前記犠牲層と前記犠牲層の上方の前記犠牲層に隣接する前記少なくとも1つの層を同じく具備するテストユニットに到達できるための複数の穴を具備し、前記テストユニット内の前記犠牲層の上方の前記犠牲層に隣接する前記少なくとも1つの層は、単一の穴を具備する。
【0015】
本明細書において開示される他の実施形態は、微小電気機械システム(MEMS)及びテストユニット構造物を有するウェハーを製造する方法を含み、前記方法は、複数の構造物を形成することと、テストユニットを同時に形成することと、前記複数の構造物及び前記テストユニットをエッチング液にさらすこと、とを含み、前記複数の構造物を形成することは、1つ以上の材料堆積及び除去ステップを含み、前記構造物は、犠牲層及び前記犠牲層の上方の前記犠牲層に隣接する少なくとも1つの層を具備し、前記犠牲層の上方の前記犠牲層に隣接する前記少なくとも1つの層は、エッチング液が前記犠牲層に到達できるための複数の穴を具備し、前記テストユニットを形成することは、前記1つ以上の材料堆積及び除去ステップを含み、前記テストユニットは、前記犠牲層及び前記犠牲層の上方の前記犠牲層に隣接する前記少なくとも1つの層も具備し、前記テストユニット内の前記犠牲層の上方の前記犠牲層に隣接する前記少なくとも1つの層は、複数の穴を具備し、前記テストユニット内の前記穴間の距離は、前記複数の構造物内の前記複数の穴間の距離よりも大きい。
【0016】
本明細書において開示される他の実施形態は、微小電気機械システム(MEMS)と、前記MEMSの製造中に除去される材料のエッチング範囲を測定するために適合化されたテストユニットと、を含むウェハーを含む。
【0017】
本明細書において開示される他の実施形態は、電気的刺激に反応して機械的構造物を移動させるための第1の手段と、前記第1の手段の製造中に除去される材料のエッチング範囲を測定するための第2の手段と、を含むウェハーを含む。
【0018】
本明細書において開示される他の実施形態は、少なくとも3つの材料層を互いの最上面に堆積すること及び最上部の材料層内において穴を形成することを含むプロセスによって製造されるテストユニットを含む。
【0019】
本明細書において開示される他の実施形態は、インターフェロメトリック変調器製造プロセスが該製造プロセスによって製造されるインターフェロメトリック変調器から反射される色に対して及ぼす影響を決定する方法を含み、前記方法は、第1の機械膜を支持する柱を具備する複数のインターフェロメトリック変調器を製造することと、第2の機械膜を支持する柱を具備するテストユニットエタロンを製造することであって、前記テストユニット内の前記柱は、前記複数のインターフェロメトリック変調器内の前記柱よりも高い密度で存在することと、前記テストユニットエタロンから反射された光を検出することであって、前記検出された光は、前記複数のインターフェロメトリック変調器内の干渉空洞の深さを示すこと、とを含む。
【0020】
本明細書において開示される他の実施形態は、インターフェロメトリック変調器製造プロセスがこれらのインターフェロメトリック変調器によって反射される色に対して及ぼす影響をモニタリングするためのテストユニットを含み、前記テストユニットは、前記プロセスによって製造される前記インターフェロメトリック変調器内におけるよりも密度の高い機械的膜支持柱を具備するテストエタロンを具備する。
【0021】
本明細書において開示される他の実施形態は、ディスプレイ内において用いるために適合化された複数のインターフェロメトリック変調器と、前記反射型表示素子のうちの少なくとも1つから反射される光と実質的に同じ色を有する光を反射させるように適合化されたテストユニットと、を具備するウェハーを含む。
【0022】
本明細書において開示される他の実施形態は、伝導性の部分的ミラーとミラーを具備する伝導性の機械膜を有するエタロンとを具備するテストユニットを含み、前記機械膜は、複数の柱によって前記部分的ミラーから分離され、前記柱の密度は、前記部分的ミラーと前記機械膜との間に電圧が印加されたときに前記機械膜が前記部分的ミラーの方に崩れる(collapseする)ことができないような十分に高い密度である。
【0023】
本明細書において開示される他の実施形態は、結合された微小電気機械システム(MEMS)とテストユニット構造物を製造する方法を含み、前記方法は、MEMS構造物を形成することと、テストユニットを同時に形成すること、とを含み、前記MEMS構造物を形成することは、1つ以上の材料堆積及びパターン形成ステップを含み、前記MEMS構造物は、第1の複数の柱によって支持された第1の機械膜を具備し、前記テストユニットを形成することは、前記1つ以上の材料堆積及びパターン形成ステップを含み、前記テストユニットは、第2の複数の柱によって支持された第2の機械膜を具備し、前記第2の複数の柱は、前記第1の複数の柱よりも密度が高い状態で存在する。
【0024】
本明細書において開示される他の実施形態は、ディスプレイ内において用いるための光を反射させる複数の第1の手段と、第2の手段であって、前記第2の手段のうちの少なくとも1つから反射される色と実質的に同じ色を有する光を安定的に反射させるための第2の手段と、を具備するウェハーを含む。
【0025】
本明細書において開示される他の実施形態は、部分的ミラーを形成することと、機械膜を形成することと、前記機械膜を支持しさらに前記機械膜を前記部分的ミラーから分離する複数の柱を形成すること、とを含むプロセスによって製造されるテストユニットを含み、前記柱の密度は、前記部分的ミラーと前記機械膜との間に電圧が印加されたときに前記機械膜が前記部分的ミラーの方に崩れることができないような十分に高い密度である。
【0026】
本明細書において開示される他の実施形態は、微小電気機械システム(MEMS)の製造中に堆積される材料の堆積をモニタリングする方法を含み、前記方法は、前記製造中に堆積される少なくとも3つの材料層から成るテストユニットを形成することであって、前記少なくとも3つの材料層は、前記MEMSの製造中に堆積される層数よりも少なく、前記少なくとも3つの材料層は、エタロンを形成することと、前記エタロンから反射された光を検出しそれによって前記少なくとも3つの層の性質に関する情報が得られること、とを含む。
【0027】
本明細書において開示される他の実施形態は、ディスプレイ内において用いるために適合化された複数のインターフェロメトリック変調器と、非変調型干渉計と、を具備するウェハーを含む。
【0028】
本明細書において開示される他の実施形態は、ディスプレイ内において干渉的に光を表示するための複数の第1の手段と、非変調的に及び干渉的に光を反射させるための第2の手段と、を含むウェハーを含む。
【0029】
本明細書において開示される他の実施形態は、微小電気機械システム(MEMS)の製造中に堆積される材料の堆積をモニタリングする方法を含み、前記方法は、前記製造中に堆積される1つ以上の材料層を具備するテストユニットを形成することであって、前記テストユニット内の材料層数は、前記MEMSの製造中に堆積される層数よりも少ないことと、前記テストユニットの反射率を検出し、それによって前記反射率は前記テストユニット内の前記層の性質に関する情報を提供すること、とを含む。
【0030】
本明細書において開示される他の実施形態は、ディスプレイ内において用いるために適合化された複数のインターフェロメトリック変調器を具備するウェハーを含み、前記インターフェロメトリック変調器は、複数の材料層と、前記材料層のうちの1つ以上を具備するテストユニットと、を具備し、前記テストユニットは、すべての前記複数の材料層よりも少ない数の材料層を具備する。
【0031】
本明細書において開示される他の実施形態は、結合された微小電気機械システム(MEMS)とテストユニット構造物を製造する方法を含み、前記方法は、MEMS構造物を形成することと、テストユニットを同時に形成すること、とを含み、前記MEMS構造物を形成することは、1つ以上の材料堆積及びパターン形成ステップを含み、前記テストユニットを形成することは、前記1つ以上の材料堆積及びパターン形成ステップを含み、前記テストユニットは、前記MEMS構造物内に存在するすべての構成要素よりも少ない数の構成要素を具備する。
【0032】
本明細書において開示される他の実施形態は、基板上において一連の材料層を堆積及びパターン形成してMEMS構造物を形成することと、前記基板上において一連の材料層を同時に堆積及びパターン形成してテストユニットを形成することであって、前記テストユニットは、前記MEMS構造物内に存在するすべての構成要素よりも少ない数の構成要素を具備すること、とを含むプロセス、によって製造されるウェハーを含む。
【0033】
本明細書において開示される他の実施形態は、微小電気機械システム(MEMES)の製造中に堆積される層の厚さを測定する方法を含み、前記方法は、互いの最上面に連続的に堆積された2つ以上の層を具備する構造物を形成することであって、前記層は、前記MEMSの製造中にこれらの層を形成するために用いられるプロセスを用いて形成され、前記層は、前記構造物の縦断面(profile)内において少なくとも2つの段(step)が形成されるようにパターン形成されることと、前記構造物全体にわたって表面形状測定器を動かすことによって前記段の高さを測定すること、とを含む。
【0034】
本明細書において開示される他の実施形態は、インターフェロメトリック変調器の製造中に堆積される複数の層を測定するためのテストユニットであって、前記テストユニットの縦断面内に少なくとも2つの段を形成するために互いの最上面に積層された層を具備するテストユニット、を含む。
【0035】
本明細書において開示される他の実施形態は、ディスプレイ内において用いるために適合化された複数のインターフェロメトリック変調器を具備するウェハーを含み、前記インターフェロメトリック変調器は、複数の材料層と、テストユニットの縦断面内に少なくとも2つの段を形成するために互いの最上面に積層された前記複数の材料層を具備するテストユニットと、を具備する。
【0036】
本明細書において開示される他の実施形態は、結合された微小電気機械システム(MEMS)とテストユニット構造物を製造する方法を含み、前記方法は、MEMS構造物を形成することと、テストユニットを同時に形成すること、とを含み、前記MEMS構造物を形成することは、1つ以上の材料堆積及びパターン形成ステップを含み、前記MEMS構造物は、複数の層を具備し、前記テストユニットを形成することは、前記1つ以上の堆積及びパターン形成ステップを含み、前記テストユニットは、前記テストユニットの縦断面内に少なくとも2つの段を形成するために前記複数の層を具備する。
【0037】
本明細書において開示される他の実施形態は、ディスプレイ内において用いるために適合化された複数の反射型表示素子と、前記反射型表示素子の製造中に堆積される少なくとも1つの材料の厚さを測定するために適合化されたテストユニットと、を含むウェハーを含む。
【0038】
本明細書において開示される他の実施形態は、ディスプレイ内において用いるための光を反射させる複数の第1の手段と、前記第1の手段の製造中に堆積される少なくとも1つの材料の厚さを測定するための第2の手段と、を具備するウェハーを含む。
【0039】
本明細書において開示される他の実施形態は、基板上において一連の材料層を堆積及びパターン形成してMEMS構造物を形成することと、前記基板上において前記一連の材料層を同時に堆積及びパターン形成してテストユニットを形成することを具備し、前記パターン形成後に前記テストユニット内に残っている材料層は、前記テストユニットの縦断面内において少なくとも2つの段を形成するプロセスによって製造されるウェハーを含む。
【0040】
本明細書において開示される他の実施形態は、多色インターフェロメトリック変調器ディスプレイを製造するために用いられるプロセスを試験する方法であって、前記ディスプレイ内の異なる色のインターフェロメトリック変調器は、部分的反射体と反射性機械膜との間において異なる深さのギャップを形成することによって製造され、前記ギャップの前記深さは、1つ以上の犠牲層の堆積によって決定され、1つ以上のギャップの前記深さは、複数の犠牲層の堆積によって決定される方法を含み、前記方法は、前記1つ以上の犠牲層を具備するテストユニットを形成することであって、前記テストユニットの少なくとも1つの領域は、互いの最上面に堆積された前記複数の犠牲層を具備することと、前記テストユニットの縦断面を測定することと、前記複数の犠牲層の累積厚さを前記縦断面から決定すること、とを含む。
【0041】
本明細書において開示される他の実施形態は、多色インターフェロメトリック変調器ディスプレイを製造するために用いられるプロセスを試験する際に用いられるテストユニットであって、前記ディスプレイ内の異なる色のインターフェロメトリック変調器は、部分的反射体と反射性機械膜との間において異なる深さのギャップを形成することによって製造され、前記ギャップの前記深さは、1つ以上の犠牲層の堆積によって決定され、1つ以上のギャップの前記深さは、複数の犠牲層の堆積によって決定されるテストユニットを含み、前記テストユニットは、互いの最上面の複数の犠牲層を具備し、前記テストユニットの1つの領域は、単一の犠牲層を含み、前記テストユニットの第2の領域は、互いの最上面の2つの犠牲層を含み、前記テストユニットの第3の領域は、互いの最上面の3つの犠牲層を含む。
【発明を実施するための最良の形態】
【0042】
以下の詳細な説明は、本発明のいくつかの具体的な実施形態を対象にしたものである。しかしながら、本発明は、非常に数多くの異なった形で具体化することが可能である。本説明では図面を参照しており、同一のものについては図面全体に渡って同一の参照数字が付されている。以下の説明から明確になるように、各実施形態は、動画(映像、等)又は静止画(静止画像、等)のいずれであるかにかかわらず、さらに、テキスト又は絵のいずれであるかにかかわらず、画像を表示するように構成されているあらゆる装置に実装することができる。より具体的には、各実施形態は、様々な電子機器、例えば、限定することなしに、携帯電話、無線装置、パーソナルデータアシスタント(PDA)、携帯式コンピュータ、ポータブルコンピュータ、GPS受信装置/ナビゲーター、カメラ、MP3プレーヤー、カムコーダー、ゲームコンソール、腕時計、柱時計、計算器、テレビモニター、フラットパネルディスプレイ、コンピュータモニター、自動車の表示盤(オドメーターの表示盤、等)、コックピットの制御盤及び/又は表示盤、カメラのディスプレイ(車両内のリアビューカメラのディスプレイ、等)、電子写真、電子広告掲示板又は看板、プロジェクター、建築構造物、梱包、美的構造物(宝石上におけるイメージの表示、等)の内部に又はこれらの電子機器と関連させて実装できるようにすることが企図されている。さらに、本明細書において説明されているMEMSデバイスと同様の構造を有するMEMSデバイスは、電子式開閉装置等の表示以外の用途においても使用することができる。
【0043】
MEMSデバイスの製造は、典型的には、一連の材料堆積、パターン形成、及びエッチングステップを用いることによって形成された構造物及び厚さを有する幾つかの材料層の形成を含む。最終的なMEMSデバイス内の所定の層の加工中に発生した誤りを前記最終的なMEMSデバイスから診断するのは困難になる可能性がある。さらに、最終的なMEMSデバイスを意図された用途のために最適化するためにどのような特定のパラメータ、例えば膜厚、を調整すべきであるかを前記最終的なデバイスから決定するのも困難になる可能性がある。このため、特定の加工ステップの結果をモニタリングするために用いることができる構造物及び方法が必要である。従って、様々な実施形態においては、MEMSデバイスを製造するために用いられるプロセスと同じプロセスのうちの少なくとも一部を用いて構築されたプロセスコントロールモニターが提供される。前記プロセスコントロールモニターの分析は、MEMSデバイスを構成する個々の要素又は構成要素の部分組に関する情報を提供する。
【0044】
干渉型MEMS表示素子を具備する1つのインターフェロメトリック変調器ディスプレイ実施形態が図1に例示されている。これらのデバイスにおいて、画素は、明るい状態又は暗い状態のいずれかである。明るい(「オン」又は「開いた」)状態においては、前記表示素子は、入射可視光の大部分をユーザーに対して反射させる。暗い(「オフ」又は「閉じた」)状態においては、前記表示素子は、ユーザーに対して入射可視光をほとんど反射させない。該「オン」状態及び「オフ状態」の光反射特性は反転させることができ、実施形態に依存する。MEMS画素は、白黒に加えてカラーディスプレイを考慮して、主に選択された色において反射するように構成させることができる。
【0045】
図1は、ビジュアルディスプレイの一連の画素における2個の隣接する画素を描いた等角図であり、各画素は、MEMSインターフェロメトリック変調器を具備する。幾つかの実施形態においては、インターフェロメトリック変調器ディスプレイは、これらのインターフェロメトリック変調器のロー/カラムアレイを具備する。各インターフェロメトリック変調器は、一対の反射層を含む。これらの一対の反射層は、可変でかつ制御可能な距離に互いに配置され、少なくとも1つの可変寸法を有する共鳴光学空洞を形成している。一実施形態においては、前記反射層のうちの1つは、2つの位置の間を移動させることができる。本明細書においては解放位置と呼ばれる第1の位置においては、前記移動可能反射層は、固定された部分的反射層から相対的に遠く離れた距離に配置される。本明細書においては作動位置と呼ばれる第2の位置においては、前記移動可能反射層は、前記部分的反射層のほうにより近づけて配置される。これらの2つの層から反射された入射光は、前記移動可能反射層の位置に依存して建設的に又は破壊的に干渉し、各画素に関して全体的な反射状態又は非反射状態を作り出す。
【0046】
図1において、画素アレイのうちの描かれた部分は、2つの隣接するインターフェロメトリック変調器12a及び12bを含む。左側のインターフェロメトリック変調器12aにおいては、移動可能な反射層14aが、部分的反射層を含む光学スタック16aから予め決められた距離にある位置において解放状態になっている。右側のインターフェロメトリック変調器14bにおいては、移動可能な反射層14bが、光学スタック16bに隣接した作動位置にある。
【0047】
本明細書において参照される光学スタック16a及び16b(光学スタック16と総称される)は、典型的には、電極層、例えばインジウム−スズ酸化物(ITO)と、部分的反射層、例えばクロムと、透明な誘電体と、を含むことができる幾つかの溶融層を具備する。従って、光学層16は、電気的伝導性であり、部分的に透明であり、部分的に反射性であり、例えば上記の層のうちの1つ以上を透明基板20上に堆積することによって製造することができる。幾つかの実施形態においては、これらの層は平行なストリップから成るパターンが形成されており、後述されるようにディスプレイデバイス内においてロー電極を形成することができる。移動可能反射層14a、14bは、柱18の頂部に堆積された(ロー電極16a及び16bと直交の)1つの又は複数の堆積金属層の一連の平行ストリップとして及び柱18間に堆積された介在犠牲材料として形成することができる。前記犠牲材料がエッチングによって除去されると、移動可能反射層14a及び14bが定められたギャップ19だけ光学スタック16a、16bから分離される。伝導性が高い反射性材料、例えばアルミニウム、を反射層14に関して用いることができ、これらのストリップは、ディスプレイデバイス内においてカラム電極を形成することができる。
【0048】
図1において画素12aによって例示されるように、電圧が印加されていない状態では、空洞19は移動可能反射層14aと光学スタック16aとの間にとどまっており、移動可能反射層14aは機械的に解放された状態になっている。しかしながら、選択されたロー及びカラムに電位差が印加されると、対応する画素におけるロー電極及びカラム電極の交差部において形成されているキャパシタが荷電され、静電力がこれらの電極を引き寄せる。電圧が十分に高い場合は、移動可能反射層14が変形されて光学層16に押しつけられる。光学層16内の(この図に示されていない)誘電層は、図1内の右側の画素12によって示されるように、層14と16との間の短絡を防止すること及び分離距離を制御することができる。この挙動は、印加される電位差の極性にかかわらず同じである。このように、反射性対非反射性画素の状態を制御することができるロー/カラム作動は、従来のLCD及びその他の表示技術において用いられる作動と多くの点で類似している。
【0049】
図2乃至5Bは、表示用途においてインターフェロメトリック変調器レイを用いるための1つの典型的なプロセス及びシステムを示す。
【0050】
図2は、本発明の諸側面を組み入れることができる電子デバイスの一実施形態を例示したシステムブロック図である。この典型的実施形態においては、前記電子デバイスはプロセッサ21を含み、該プロセッサ21は、あらゆる汎用の単チップ又は多チップのマイクロプロセッサ、例えば、ARM、Pentium(登録商標)、PentiumII(登録商標)、PentiumIII(登録商標)、PentiumIV(登録商標)、Pentium(登録商標)Pro、8051、MIPS(登録商標)、PowerPC(登録商標)、ALPHA(登録商標)、等、又は、あらゆる専用マイクロプロセッサ、例えば、デジタル信号プロセッサ、マイクロコントローラ、プログラマブルゲートアレイ、等、にすることができる。当業においては従来の方法であるが、プロセッサ21は、1つ以上のソフトウェアモジュールを実行するように構成することができる。プロセッサ21は、オペレーティングシステムを実行することに加えて、1つ以上のソフトウェアアプリケーション、例えば、ウェブブラウザ、電話に関するアプリケーション、電子メールプログラム、又はその他のあらゆるソフトウェアアプリケーション、を実行するように構成することができる。
【0051】
一実施形態においては、プロセッサ21は、アレイドライバ22と通信するようにも構成される。一実施形態においては、アレイドライバ22は、パネル又はディスプレイアレイ(ディスプレイ)30に信号を提供するロードライバ回路24及びカラムドライバ回路26を含む。図1に示される該アレイの横断面は、図2では線1−1によって示されている。MEMSインターフェロメトリック変調器においては、ロー/カラム作動プロトコルは、図3において示されるこれらのデバイスのヒステリシス特性を利用することができる。例えば、移動可能層を解放状態から作動状態に変形させるためには10ボルトの電位差が必要である。しかしながら、電圧が同値から減じられたときには、移動可能層は、電圧が低下して再び10ボルトよりも低くなる間にその状態を維持する。図3の典型的実施形態においては、移動可能層は、電圧が2ボルトよりも低くなるまで完全には解放されない。このため、図3において示される例においては、約3乃至7Vの電圧範囲が存在しており、デバイスが解放された状態又は作動された状態において安定している印加電圧の窓が存在している。本明細書では、この窓は「ヒステリシスウインドー」又は「安定ウインドー」と呼ばれる。図3のヒステリシス特性を有するディスプレイアレイの場合は、ローストローブ中に、ストローブされたロー内の作動対象画素が約10ボルトの電圧差にさらされ、さらに、解放対象画素が約ゼロボルトの電圧差にさらされることになるように、ロー/カラム作動プロトコルを設計することができる。ストローブ後は、画素は、約5ボルトの定常状態電圧差にさらされ、このため、ローストローブによって置かれたあらゆる状態にとどまる。本例においては、各画素は、書かれた後には、3乃至7ボルトの「安定ウインドー」内において電位差にさらされる。この特長は、図1において示される画素設計を、作動状態又は先在する解放状態のいずれであるかにかかわらず同じ印加電圧状態の下で安定させることになる。インターフェロメトリック変調器の各画素は、作動状態又は解放状態のいずれであるかにかかわらず、本質的には、固定反射層及び移動可能反射層によって形成されたキャパシタであるため、この安定状態は、電力散逸がほとんどゼロの状態でヒステリシスウインドー内のある1つの電圧において保持することができる。本質的に、印加電位が固定されている場合は、画素内には電流は流れ込まない。
【0052】
典型的な用途においては、第1のロー内の希望される作動画素の組に従ってカラム電極の組を選択することによって表示フレームを製造することができる。次に、ローパルスがロー1電極に加えられ、選択されたカラムラインに対応する画素を作動させる。次に、選択されたカラム電極の組が変更され、第2ロー内の希望される作動画素の組に対応させる。次に、ロー2電極にパルスが加えられ、選択されたカラム電極に従ってロー2内の該当画素を作動させる。ロー1の画素は、ロー2のパルスによる影響を受けず、ロー1のパルス中に設定された状態にとどまる。このプロセスは、フレームを製造するために一連のロー全体に関して逐次的に繰り返すことができる。一般的には、これらの表示フレームは、希望される何らかの1秒当たりのフレーム数の時点において、該プロセスを連続的に繰り返すことによってリフレッシュされるか及び/又は新しい表示データによって更新される。画素アレイのロー電極及びカラム電極を駆動して表示フレームを製造するためのプロトコルは非常に様々であることがよく知られており、これらのプロトコルを本発明ととともに使用することができる。
【0053】
図4、5A及び5Bは、図2の3×3アレイ上において表示フレームを製造するために用いることが可能な1つの作動プロトコルを示す。図4は、図3のヒステリシス曲線を示す画素に関して使用することができる一組のカラム/ロー電圧レベルを示す。図4の実施形態においては、画素を作動させることは、該当するカラムを−Vbiasに設定すること及び該当するローを+ΔVに設定することが関わっており、これらの電圧は、−5ボルト及び+5ボルトにそれぞれ該当する。画素の解放は、該当するカラムを+Vbiasに及び該当するローを同じ+ΔVに設定し、前記画素においてゼロボルトの電位差を作り出すことによって達成される。ロー電圧がゼロボルトに保持されるローにおいては、画素は、カラムが+Vbias又は−Vbiasのいずれであるかにかかわらず、最初に置かれていた状態において安定している。同じく図4において、上記の電圧とは反対の極性の電圧を使用できること、例えば、画素を作動させることは、該当するカラムを+Vbiasに設定して該当するローを−ΔVに設定することを含むことができる、という点が理解されるであろう。この実施形態においては、画素の解放は、該当するコラムを−Vbiasに及び該当するローを同じ−ΔVに設定し、前記画素においてゼロボルトの電位差を作り出すことによって達成される。
【0054】
図5Bは、図2の3×3アレイに加えられた一連のロー信号及びカラム信号を示したタイミング図であり、結果的には、図5Aに示される表示配置になり、同図における作動画素は非反射性である。図5Aに示されるフレームを書く前においては、画素はあらゆる状態になることが可能であり、本例では、すべてのローが0ボルト、すべてのカラムが+5ボルトである。これらの電圧が印加された状態では、すべての画素は、印加以前における作動状態又は解放状態で安定している。
【0055】
図5Aのフレームにおいては、画素(1、1)、(1、2)、(2、2)、(3、2)及び(3、3)が作動される。該作動を達成させるために、ロー1に関する「ラインタイム」中に、カラム1及び2が−5ボルトに設定され、カラム3が+5Vに設定される。この場合、すべての画素が3乃至7ボルトの安定ウインドー内にとどまっているためいずれの画素の状態も変化させない。次に、ロー1がパルスを用いてストローブされ、0から最高5Vまで上昇して0に戻る。この動作は、画素(1、1)及び(1、2)を作動させ、画素(1、3)を解放する。画素アレイ内のその他の画素は影響を受けない。ロー2を希望どおりに設定するためには、カラム2が−5Vに設定され、カラム1及び3が+5Vに設定される。これで、ロー2に加えられた同じストローブが、画素(2、2)を作動させ、画素(2,1)及び(2、3)を解放する。この場合も、画素アレイのその他の画素は影響を受けない。同様に、カラム2及び3を−5Vに設定し、カラム1を+5Vに設定することによってロー3が設定される。ロー3のストローブは、ロー3の画素を図5Aに示されるように設定する。表示フレームを書いた後は、ロー電位はゼロであり、カラム電位は、+5又は−5ボルトのいずれかにとどまることができ、従って、図5Aの配置において表示が安定する。この手順は、何十ものローとカラムのアレイさらには何百ものローとカラムのアレイに関しても採用できるという点が理解されるであろう。さらに、ロー及びカラムの作動を実施するために用いられるタイミング、順序、及び電圧レベルは、上述される一般原理内において大きく変化させることが可能である点、及び、上例は典型的な例であるにすぎず、あらゆる作動電圧方法を本明細書において説明されるシステム及び方法とともに用いることができる点も理解されるであろう。
【0056】
図6A及び6Bは、ディスプレイデバイス40の実施形態を示したシステムブロック図である。ディスプレイデバイス40は、例えば携帯電話であることができる。しかしながら、ディスプレイデバイス40の同じ構成要素又はそのわずかな変形は、テレビ及びポータブルメディアプレーヤー等の様々な型のディスプレイデバイスであることが可能であることも示している。
【0057】
ディスプレイデバイス40は、ハウジング41と、ディスプレイ30と、アンテナ43と、スピーカー45と、入力装置48と、マイク46と、を含む。ハウジング41は、一般的には、当業者によってよく知られている様々な製造プロセスのうちのいずれかから成形され、射出成形及び真空成形を含む。さらに、ハウジング41は、プラスチック、金属、ガラス、ゴム、セラミック、又はその組合せを含むがこれらの材料に限定されない様々な材料のうちのいずれかから製造することができる。一実施形態においては、ハウジング41は、異なる色のその他の除去可能部分、又は異なるロゴ、絵、又は記号を含むその他の除去可能部分と互換可能な除去可能部分(図示されていない)を含む。
【0058】
典型的ディスプレイデバイス40のディスプレイ30は、本明細書において説明される双安定表示ディスプレイを含む様々なディスプレイのうちのいずれかであることができる。その他の実施形態においては、ディスプレイ30は、当業者によく知られている、前述のフラットパネルディスプレイ、例えば、プラズマ、EL、OLED、STN LCD、又はTFT LCD、又は非フラットパネルディスプレイ、例えばCRT又はその他の受像管デバイスを含む。しかしながら、本実施形態について説明する目的上、ディスプレイ30は、本明細書において説明されるインターフェロメトリック変調器ディスプレイを含む。
【0059】
典型的ディスプレイデバイス40の一実施形態の構成要素は、図6Bにおいて概略的に示されている。例示されている典型的ディスプレイデバイス40はハウジング41を含み、さらに前記ハウジング内に少なくとも部分的に入っている追加の構成要素を含むことができる。例えば、一実施形態においては、典型的ディスプレイデバイス40は、トランシーバ47に結合されたアンテナ43を含むネットワークインタフェース27を含む。トランシーバ47は、プロセッサ21に接続され、プロセッサ21はコンディショニングハードウェア52に接続される。コンディショニングハードウェア52は、信号をコンディショニングする(例えば信号をフィルタリングする)ように構成することができる。コンディショニングハードウェア52は、スピーカー45及びマイク46に接続される。プロセッサ21は、入力装置48及びドライバコントローラ29にも接続される。ドライバコントローラ29は、フレームバッファ28及びアレイドライバ22に結合され、アレイドライバ22は表示アレイ30に結合される。電源50は、典型的なディスプレイデバイス40の特定の設計によって要求されるすべての構成要素に対して電力を提供する。
【0060】
ネットワークインタフェース27はアンテナ43及びトランシーバ47を含み、このため、典型的ディスプレイデバイス40は、ネットワークを通じて1つ以上のデバイスと通信することができる。一実施形態においては、ネットワークインタフェース27は、プロセッサ21の要求を軽減するための幾つかの処理能力を有することも可能である。アンテナ43は、信号を送信及び受信するための、当業者に知られるいずれかのアンテナである。一実施形態においては、前記アンテナは、IEEE 802.11(a)、(b)、又は(g)を含むIEEE 802.11基準に従ってRF信号を送信及び受信する。他の実施形態においては、前記アンテナは、BLUETOOTH(登録商標)基準に従ってRF信号を送信及び受信する。携帯電話の場合は、前記アンテナは、無線携帯電話ネットワーク内において通信するために用いられるCDMA、GSM、AMPS又はその他の既知の信号を受信するように設計される。トランシーバ47は、アンテナ43から受け取られた信号がプロセッサ21によって受け取られてさらに処理できるように前記信号を前処理する。トランシーバ47は、同じく、プロセッサ21から受け取られた信号を典型的なディスプレイデバイス40からアンテナ43を介して送信できるように処理する。
【0061】
代替実施形態においては、トランシーバ47は、受信機に代えることができる。さらに他の実施形態においては、ネットワークインタフェース27は、プロセッサ21に送られる画像データを格納又は生成することができる画像ソースに代えることができる。例えば、前記画像ソースは、画像データを内蔵するデジタルビデオディスク(DVD)又はハードディスクドライブ、又は画像データを生成するソフトウェアモジュールであることができる。
【0062】
プロセッサ21は、一般的には、典型的ディスプレイデバイス40の全体的な動作を制御する。プロセッサ21は、データ、例えば圧縮画像データ、をネットワークインタフェース27又は画像ソースから受け取り、前記データを処理して生画像データにするか、又は簡単に処理して生画像データにすることができるフォーマットにする。次に、プロセッサ21は、処理されたデータをドライバコントローラ29に送るか又はフレームバッファ28に送って保存する。生データは、典型的には、1つの画像内の各位置における画像の特徴を識別する情報である。例えば、画像に関するこれらの特徴は、色、飽和、及びグレースケールレベルを含むことができる。
【0063】
一実施形態においては、プロセッサ21は、典型的ディスプレイデバイス40の動作を制御するためのマイクロコントローラ、CPU、又は論理装置を含む。コンディショニングハードウェア52は、一般的には、スピーカー45に信号を送信するための及びマイク46から信号を受信するための増幅器及びフィルタを含む。コンディショニングハードウェア52は、典型的ディスプレイデバイス40内の個別構成要素にすること、又は、プロセッサ21又はその他の構成要素の中に組み入れることができる。
【0064】
ドライバコントローラ29は、プロセッサ21によって生成された生の画像データを、プロセッサ21から直接受け取るか又はフレームバッファ28から受け取り、アレイドライバ22に高速送信するのに適した再フォーマット化を前記生画像データに対して行う。具体的には、ドライバコントローラ29は、生画像データを再フォーマット化し、ラスターに似たフォーマットを有するデータフローにする。このため、前記データフローは、表示アレイ30全体を走査するのに適した時間的順序を有する。次に、ドライバコントローラ29は、フォーマット化された情報をアレイドライバ22に送る。ドライバコントローラ29、例えばLCDコントローラ、は、スタンドアロン集積回路(IC)としてシステムプロセッサ21と関連づけられることがしばしばあるが、これらのコントローラは、数多くの方法で実装することができる。これらのコントローラは、ハードウェアとしてプロセッサ21内に埋め込むこと、ソフトウェアとしてプロセッサ21内に埋め込むこと、又は、アレイドライバ22とともにハードウェア内に完全に組み込むことができる。
【0065】
典型的には、アレイドライバ22は、フォーマット化された情報をドライバコントローラ29から受け取り、映像データを再フォーマット化して平行する一組の波形にする。これらの波形は、ディスプレイのx−y画素マトリクスから来る何百ものそして時には何千ものリード線に対して1秒間に何回も加えられる。
【0066】
一実施形態においては、ドライバコントローラ29、アレイドライバ22、及び表示アレイ30は、本明細書において説明されるあらゆる型のディスプレイに関して適する。例えば、一実施形態においては、ドライバコントローラ29は、従来のディスプレイコントローラ又は双安定表示ディスプレイコントローラ(インターフェロメトリック変調器コントローラ、等)である。他の実施形態においては、アレイドライバ22は、従来のドライバ又は双安定表示ディスプレイドライバ(インターフェロメトリック変調器ディスプレイ、等)である。一実施形態においては、ドライバコントローラ29は、アレイドライバ22と一体化されている。該実施形態は、携帯電話、腕時計、及びその他の小型ディスプレイ等のような高度に一体化されたシステムにおいて共通する実施形態である。さらに他の実施形態においては、表示アレイ30は、典型的なディスプレイアレイ又は双安定表示ディスプレイアレイ(インターフェロメトリック変調器レイを含むディスプレイ、等)である。
【0067】
入力装置48は、ユーザーが典型的ディスプレイデバイス40の動作を制御するのを可能にする。一実施形態においては、入力装置48は、キーパッド、例えばQWERTYキーボード又は電話のキーパッドと、ボタンと、スイッチと、タッチ画面と、感圧膜と、感熱膜と、を含む。一実施形態においては、マイク46は、典型的ディスプレイデバイス40に関する入力装置である。データをデバイスに入力するためにマイク46を使用時には、ユーザーは、典型的ディスプレイデバイス40の動作を制御するための音声コマンドを提供することができる。
【0068】
電源50は、当業においてよく知られている様々なエネルギー貯蔵装置を含むことができる。例えば、一実施形態においては、電源50は、充電可能な電池、例えば、ニッカド電池又はリチウムイオン電池、である。他の実施形態においては、電源50は、再生可能なエネルギー源、コンデンサ、又はプラスチック太陽電池と太陽電池塗料を含む太陽電池である。他の実施形態においては、電源50は、コンセントから電力を受け取るように構成される。
【0069】
幾つかの実装においては、制御プログラマビリティは、上述されるように、電子ディスプレイシステム内の数カ所に配置することができるドライバコントローラ内に常駐する。幾つかの事例においては、制御プログラマビリティは、アレイドライバ22内に常駐する。当業者は、上述される最適化はあらゆる数のハードウェア及び/又はソフトウエアコンポーネントにおいて及び様々なコンフィギュレーションで実装できることを認識するであろう。 上記の原理に従って動作するインターフェロメトリック変調器の構造の詳細は、大きく変わることができる。例えば、図7A乃至図7Eは、移動可能反射層14及びその支持構造物の5つの異なる実施形態を示す。図7Aは、図1の実施形態の横断面であり、細長い帯状の金属材料14が直交支持物18上に堆積されている。図7Bにおいては、移動可能反射層14は、支持物の角のみに(テザー32上に)取り付けられている。図7Cにおいて、移動可能反射層14は、柔軟な金属を具備することができる変形可能層34から吊り下げられている。変形可能層34は、直接又は間接的に、変形可能層34の周囲の基板20に接続する。これらの接続物は、本明細書においては支持柱と呼ばれる。図7Dに示される実施形態は、変形可能層34が載っている支持柱プラグ42を有する。移動可能反射層34は、変形可能層34と光学スタック16との間の穴を埋めることによって支持柱を形成しない。むしろ、支持柱は、支持柱プラグ42を形成するために用いられる平坦化材料によって形成される。図7Eに示される実施形態は、図7Dに示される実施形態に基づくが、図7A乃至7Cに示されるあらゆる実施形態及び図示されていない追加の実施形態ともに機能するように適合化することができる。図7Eに示される実施形態においては、バス構造物44を形成するために余分の金属層又は伝導材料層が用いられている。この使用は、インターフェロメトリック変調器の裏面に沿った信号のルーティングを可能にし、その他の方法の場合は基板20上に形成しなければならなかった幾つかの電極を不要にする。
【0070】
図7に示されるような実施形態においては、インターフェロメトリック変調器は、直視型デバイスとして機能し、インターフェロメトリック変調器が配置された側の反対側である、透明基板20の前側から画像が見られる。これらの実施形態においては、反射層14は、変形可能層34及びバス構造物44を含む基板20の反対側の反射層側上のインターフェロメトリック変調器の幾つかの部分を光学的に遮蔽する。この遮蔽は、画質に悪影響を及ぼさずに遮蔽された区域をコンフィギュレーションして作業をするのを可能にする。この分離可能な変調器構造は、変調器の電気機械的側面及び光学的側面に関して用いられる構造上の設計及び材料を選択すること及び互いに独立して機能することを可能にする。さらに、図7C乃至7Eに示される実施形態は、反射層14の光学的性質を変形可能層34によって行われる機械的性質から切り離すことによって得られる追加の利益を有する。このことは、反射層14に関して用いられる構造設計及び材料を光学的性質に関して最適化すること、及び変形可能層34に関して用いられる構造設計及び材料を希望される機械的性質に関して最適化することを可能にする。
【0071】
プロセスコントロールモニター
多くのMEMS製造プロセスは、一連の材料堆積及びパターン形成ステップから成る。様々な材料を連続的に基板上に堆積して層を形成することができる。堆積ステップ間における材料エッチングによるパターン形成は、堆積された材料を構造的に適合化させて希望されるMEMS構造物を達成させるために用いることができる。MEMS製造手法が多層を用いること及び製造される構造物が小規模であることは、前記製造プロセスが希望される性質を有する構造物及び材料層を作り出しているかどうかを評価する際に問題を発生させる。従って、一実施形態においては、様々な製造プロセスの結果を評価するために用いることができるプロセスコントロールモニターが提供される。幾つかの実施形態においては、前記プロセスコントロールモニターは、MEMSデバイスを製造するために用いられる製造ステップと同じ製造ステップのうちの少なくとも一部を用いて製造される。これらのプロセスコントロールモニターの評価は、これらの製造ステップ中に形成された様々な材料及び構造物の性質を決定するために用いることができる。幾つかの実施形態においては、プロセスコントロールモニターは、製造中に用いられるのと同じく組の材料堆積及びパターン形成ステップを用いて製造される。プロセスコントロールモニターは、MEMS構造物に適用されるパターンとは異なるパターンをプロセスコントロールモニターに適用することによって構造的に適合化することができる。例えば、MEMS構造物内に存在する1つの材料層は、堆積された層全体がエッチングステップ中にエッチングによって除去されるような形でプロセスコントロールモニターのパターン形成を行うことによって、プロセスコントロールモニター内にまったく存在しないようにすることができる。同様に、その他の実施形態においては、通常はMEMS構造物の製造中にエッチングによって除去される材料層が、プロセスコントロールモニター内にとどまることができる。
【0072】
幾つかの実施形態においては、プロセスコントロールモニターからの情報は、光学的手段を通じて入手することができる。例えば、プロセスコントロールモニターから反射される光は、プロセスコントロールモニター内に存在する材料に関する情報を含むことができる。当業者は、その他のプロセスコントロールモニター評価方法、例えば、レーザー走査、光学顕微ミラー、電子顕微ミラー、及びx線顕微ミラーを含む顕微ミラー検査法、及び分光法が可能であることを理解するであろう。一実施形態においては、反射された光は、反射光の強度を得るために光検出器を用いて検出される。この情報は、プロセスコントロールモニター内の材料の反射率及び透過率を決定するために用いることができる。他方、これらの性質は、プロセスコントロールモニター内の材料の厚さに関する情報を提供することができる。例えば、本質的に反射性である材料からの反射量は、該材料の厚さを示す1つの尺度になる。一実施形態においては、Minolta(登録商標)反射率計が用いられる。他の実施形態においては、プロセスコントロールモニターから反射される光は、分光計によって測定され、前記反射光の波長依存性が得られる。この波長依存性は、プロセスコントロールモニター内の材料の吸収上の性質及び前記材料の屈折指数に関する情報を提供することができる。さらに、MEMSデバイスは非常に近い箇所に反射性の表面が存在することがしばしばあるため、反射光は、建設的な及び破壊的な干渉を受ける可能性がある(例えば、MEMSデバイスは、1つ以上のエタロンを含むことができる)。従って、反射光の波長依存性は、MEMS内における反射性表面の相対的位置決めに関する情報を提供することができる。一実施形態においては、エタロンの深さ等の性質を決定するために、前記エタロンから反射されることが予測されるモデルスペクトルに測定されたスペクトルが当てはめられる。幾つかの実施形態においては、プロセスコントロールモニターから反射される光の色を測定するための測色計が用いられる。本明細書において用いられる「エタロン」は、光が1方の表面を通過して同じ表面を通って反射される前に2つの表面間で複数回反射されるように位置決めされた少なくとも部分的に反射性の前記2つの表面を意味する。これらの複数の反射率は、光学波長のフィルタリングを考慮した場合、様々な波長における破壊的及び建設的干渉に結び付く可能性がある。
【0073】
一実施形態においては、プロセスコントロールモニターを支持するために透明の基板を用いることができる。前記基板は、堆積側の反対側からの光学的検出を可能にする。従って、幾つかの事例においては、その他の方法であれば精査不可能な下部堆積材料を精査することができる(例えば、上部層は、反射性が高い層を含む)。その他の実施形態においては、材料堆積側からプロセスコントロールモニターが光学的に精査される。
【0074】
一実施形態においては、図8に関して、プロセスコントロールモニター100、102、及び104は、MEMSデバイス108が形成中と同時に同じ基板106上に形成することができる。上述されるように、基板106全体を同じ材料堆積及びパターン形成ステップにさらすことができるが、プロセスコントロールモニター100、102、及び104を形成するために異なるパターンを用いることができる。例えば、パターン形成ステップ中にプロセスコントロールモニター100、102、及び104に対して用いられるパターンは、対応するパターン形成ステップ中にMEMSデバイス108に対して用いられるパターンと異なることができる。パターン形成ステップは、当業におけるあらゆる適切なパターン形成技術(フォトリソグラフィー、等)を含むことができる。あらゆる数の異なるプロセスコントロールモニター100、102、及び104を基板上に形成することが可能である。図8に示される積層ウェハー110は、特定のMEMSデバイス108の製造中に用いられたプロセスの精査を可能にする。従って、MEMSデバイス108を電気的に試験するか又は実装デバイス内に組み入れる前に異常な結果を敏速に識別することが可能であり、それによって余分の費用を回避することができる。幾つかの実施形態においては、プロセスコントロールモニター100、102、及び104は、MEMSデバイス108を製造後に精査することも可能である。一実施形態においては、MEMSデバイス108は、ディスプレイ内での使用に適したインターフェロメトリック変調器レイから成る。幾つかの実施形態においては、基板106上のプロセスコントロールモニターは、製造中にラベルが貼付される。
【0075】
エタロン型プロセスコントロールモニター
上述されるように、幾つかの実施形態においては、プロセスコントロールモニターは、少なくとも1つのエタロンを含むように構築される。これで、エタロンから反射された光のスペクトルを検出してエタロンモデルに当てはめることによって、プロセスコントロールモニターの性質、さらにはMEMSデバイス内の類似構造物の性質を決定することができる。幾つかの実施形態においては、プロセスコントロールモニターは、MEMSデバイスと同じ材料堆積ステップによって形成され、従ってMEMSデバイス内において見つけられる材料層のうちの少なくとも一部を含む。幾つかの実施形態においては、プロセスコントロールモニター内において見つけられる層数は、MEMSデバイス内において見つけられる層数よりも少ない。
【0076】
エタロン型プロセスコントロールモニターの一組の例は、インターフェロメトリック変調器内において見つけられるすべての層よりも少ない層を含むがエタロンは含む構造物である。図9は、インターフェロメトリック変調器の製造中に堆積することができる材料例を示す。最初に、インジウムスズ酸化物(ITO)層154が透明基板152上に堆積される。透明な伝導体であるITO154は、伝導性のプレートを提供し、このため、インターフェロメトリック変調器内の移動可能ミラーと前記プレートとの間において電圧を印加することができる。一実施形態においては、ITOは厚さが約500Åである。次に、クロム層150が堆積される。一実施形態においては、クロム150は相対的に薄く(一実施形態においては約70Å)、部分的反射体として機能することを可能にする。代替として、クロム層150は、基板152上に堆積してITO154を後続させることができる。次に、誘電層156/158が堆積される。前記誘電層は、1つ以上の酸化物から成ることができる。幾つかの実施形態においては、酸化物層156/158は、複合層であることができる。例えば、相対的に厚いSiO2層156(一実施形態においては約450Å)を堆積し、その後に薄いAl2O3層158(一実施形態においては約70Å)を堆積してSiO2156を保護することができる。幾つかの実施形態においては、3つ以上の酸化物層を用いることができる(例えば、Al2O3-SiO2-Al2O3)。酸化物層156/158は、移動可能ミラーとクロム150との間において絶縁層を提供する。前記層の厚さは、特に作動状態にあるときのインターフェロメトリック変調器の干渉上の性質を決定する。次のステップにおいて、犠牲層160が堆積される(一実施形態においては約2000Å)。前記犠牲層は、その他の材料に影響を及ぼさずにエッチングによって簡単に除去することができるスペース充填材料を提供する。一実施形態においては、犠牲層160はモリブデンである。犠牲層に関するその他の適切な材料例は、ポリシリコン、アモルファス珪素、又はフォトレジストを含む。最後の製造ステップにおいては、犠牲層160がエッチングによって除去され、移動可能ミラーと酸化物層156、158との間においてエアギャップが作り出される。犠牲層160のパターン形成及びエッチングは、移動可能ミラーを支持する柱及びレールを形成するための穴又は溝を犠牲層160内に作り出すために用いることができる。前記穴を埋めるために及び前記柱を形成するために平坦材料162を用いることができる。最後に、前記移動可能層を含む機械膜164/166が形成される。一実施形態においては、機械膜164/166は、アルミ層164(一実施形態においては約500Å)によって形成され、その後にニッケル層(一実施形態においては約1450Å)が形成される。幾つかの実施形態においては、パターン形成中に用いられたフォトレジストのより良い接着を提供するために追加のアルミ層が前記ニッケル層の最上面に加えられる。図9に示される構造物内の犠牲層160をエッチングによって除去後は、図7Aに示されるインターフェロメトリック変調器と類似するインターフェロメトリック変調器が得られる。幾つかの実施形態においては、その他の層を追加する前に暗マスク層を透明基板152に追加することができる。前記暗マスク層は、構造物の一部分、例えば柱又はレール、からの反射を減じるためのパターン形成を行うことができる。幾つかの実施形態においては、前記暗マスク層は、MoCr層及び酸化物層を含む。当業者は、インターフェロメトリック変調器を形成するために本明細書において説明されるパターン形成及びエッチングステップに追加のパターン形成及びエッチングステップを用いることが可能であることを理解するであろう。さらに、例えば図7B乃至7Eに示されるように、その他のインターフェロメトリック変調器構造物が可能であることが理解されるであろう。
【0077】
上述される材料層のうちの一部を含むエタロン型プロセスコントロールモニター例が、図10A乃至10Dに示されている。図10Aに示されるプロセスコントロールモニターは、基板152上において互いの最上面に堆積されたITO154と、クロム層150と、酸化物層156/158と、機械膜層164/166と、を含む。部分的反射性クロム層150及び反射性機械膜164/166は、その反射率を基板152の底側から測定できるエタロンを形成する。このエタロンから反射された光のスペクトル又は色の分析は、酸化物156/158層の結合厚さとその屈折指数及びクロム150層の厚さと反射率を提供することができる。さらに、この構成は、インターフェロメトリック変調器が作動状態にある(すなわち、酸化物層に対してミラーが崩れる(collapse))ときに得られる構成に近似することも理解されるであろう。従って、これらのプロセスコントロールモニターを評価することは、使用されるプロセスによって製造されたインターフェロメトリック変調器が希望される作動状態スペクトル特性を有することになるかどうかを示す。
【0078】
図10Bに示されるプロセスコントロールモニターは、ITO154、クロム150、酸化物156/158、及び犠牲層160から成る。上述されるように、犠牲層160は、本質的に反射性であるモリブデンであることができる。従って、エタロンは、部分的反射性クロム層150及び反射性犠牲層160によって形成される。上述される酸化物156/158層及び作動されたインターフェロメトリック変調器状態に関する同じパラメータを提供することに加えて、このプロセスコントロールモニターからの反射率は、犠牲層160に関する情報を提供することができる。例えば、犠牲層160からの反射率は、犠牲層160の厚さに依存する。幾つかの実施形態においては、犠牲層160がエッチングによって除去されて残りのITO層154、クロム層150、及び酸化物層156/158が分析され、犠牲層160がこれらの残りの層のいずれかと相互作用しているかどうかが決定される。
【0079】
図10Cに示されるプロセスコントロールモニターは、ITO層154と、クロム層150と、酸化物層156/158と、平坦層162と、機械膜層164/166と、を含む。エタロンは、クロム層150及び機械膜層164/166によって形成される。反射光のスペクトルを分析し、図10Aのプロセスコントロールモニターに関して得られた結果と比較することは、前記平坦材料の屈折指数及びその厚さを提供することができる。さらに、このプロセスコントロールモニターからの光学的反応は、インターフェロメトリック変調器レイのうちで柱又はレールが存在する区域に起因する光学的反応に近似することになる。
【0080】
図10Dに示されるプロセスコントロールモニターは、ITO層154と、クロム層150と、酸化物層156/158と、平坦層162と、機械膜層164/166と、を含む。エタロンは、クロム層150及び機械膜層164/166によって形成される。反射光のスペクトルを分析することは、平坦材料162の屈折指数及び平坦材料162の厚さを提供することができる。図10Dのプロセスコントロールモニターと比較することは、酸化物層156/158に関する情報(例えば、屈折指数及び厚さ)を提供することができる。
【0081】
上述されるエタロン型プロセスコントロールモニターが、例えばインターフェロメトリック変調器アレイ108として同じ基板106上に形成されるときのように、インターフェロメトリック変調器の製造に用いられるのと同じ堆積及びパターン形成ステップによって形成されるときには(図8参照)、プロセスコントロールモニター内において望まれない層がエッチングによって除去されるような適切なパターン形成を用いることができる。例えば、図10Aに示されるプロセスコントロールモニターにおいては、製造中に堆積された犠牲層160及び平坦材料162をエッチングによって除去することができる。幾つかの実施形態においては、加工中にエッチングによって層が除去されるのを防止するためにプロセスコントロールモニターの領域を保護するのが望ましいことがある。例えば、犠牲層160を含むプロセスコントロールモニターを有するのが望ましい場合は、堆積された平坦材料又は機械膜164/166からの材料は、リリースエッチ(release etch)中に犠牲層160を保護するためにプロセスコントロールモニターの縁上にとどまるようにパターン形成することができる。
【0082】
当業者は、その光学的性質(干渉上の性質、等)がMEMSデバイス製造中に形成された対応する材料に関する情報を提供することができるプロセスコントロールモニター内に堆積された層のその他の数多くの組合せを理解するであろう。
【0083】
非エタロン型プロセスコントロールモニター
幾つかの実施形態においては、エタロンを形成する2つの反射面を含まないプロセスコントロールモニターが構築される。これらのプロセスコントロールモニターにおいては、該モニター内の材料に関する情報は、反射率及び/又は透過率の測定を通じて入手することができる。これらの反射率及び/又は透過率値は、膜厚と相互に関連させることができる。幾つかの実施形態においては、プロセスコントロールモニターは、MEMSデバイスと同じ材料堆積ステップによって形成され、従って、MEMSデバイス内に存在する材料装置のうちの少なくとも一部を含む。幾つかの実施形態においては、プロセスコントロールモニター内において見けられる層数は、MEMSデバイス内において見けられる層数よりも少ない。これらの構造物の反射率及び/又は透過率の特性は、プロセスコントロールモニター構造物内に含まれる素子の加工中に発生した誤りを識別するのに役立つことができる。これらのプロセスコントロールモニター構造物は、いずれかの適切な検出器、例えば反射率計、光検出器、分光計、又は測色計、等、を用いて評価することができる。一実施形態においては、膜の反射率は、球形の積分器及び反射率計を用いて測定される。これらのプロセスコントロールモニター構造物は、誤りを決定するために及び製造プロセスを最適化するためにMEMS構造物内の個々の素子の加工をモニタリングすることを可能にする。
【0084】
図11A乃至11Gは、図9に示されるようなインターフェロメトリック変調器の製造中に堆積される全材料層よりも少ない数の材料層を含む非エタロン型プロセスコントロールモニターの一組の例を示す。図11Aのプロセスコントロールモニターは、基板152上に堆積されたITO層154及びクロム層150から成る。このプロセスコントロールモニターの反射率は、クロム層150の厚さ及びITO層154の透明度を提供する。クロム層150がインターフェロメトリック変調器内において部分的反射ミラーとして機能するようにするために、部分的反射体を構成する膜を非常に薄くすることができる。例えば、前記膜は、約70Åの厚さを有するようにすることができる。前記薄膜の厚さは、測定及び検証することが困難である。従って、一実施形態においては、クロム層150の厚さは、図11Aのプロセスコントロールモニター内の層の反射率を測定することによって決定される。膜厚が厚くなるのに応じて反射率も高くなる。従って、所定の材料に関する測定された反射率で膜厚を校正することによって、測定された反射率から簡単に厚さを決定することができる。図11Aのプロセスコントロールモニターの光学的性質は、機械膜及び酸化物層が除去されているカラム間のインターフェロメトリック変調器レイにおいて観察される光学的性質にも近似する。従って、これらのプロセスコントロールモニターは、カラム間の性質が前記アレイをディスプレイとして使用するために受入可能であるかどうかを決定するために用いることが可能である。
【0085】
他の実施形態においては、クロム層150の反射率、従って厚さを決定するために、基板152上のクロム層150のみを含むプロセスコントロールモニターを用いることができる。ITO層154の光学的性質を決定するために、このプロセスコントロールモニターの測定値を図11Aに示されるプロセスコントロールモニターに関して得られた測定値と比較することができる。例えば、ITO層154の表面からの反射率は、2つのプロセスコントロールモニターからの反射率の比と比例する。幾つかの実施形態においては、クロムのみの層を作り出すためにインターフェロメトリック変調器に関する加工条件を用いることができない場合は、インターフェロメトリック変調器を製造するために用いられるウェハーとは別個のウェハー上にクロムのみのプロセスコントロールモニターを製造することができる。
【0086】
図11Bは、ITO層154、クロム層150、及び酸化物層156/158から成る非エタロン型プロセスコントロールモニター構造物の他の実施形態を示す。この構造物は、ITO−クロム−酸化物の組合せの光学的特性を測定するために用いることができる。例えば、プロセスコントロールモニターを通る透過率を測定することは、ITO層154、クロム層150、及び酸化物層156/158に起因する結合された減衰を示す。酸化物層156/158の光学的性質を隔離するために、このプロセスコントロールモニター構造物の測定値と図11Aのプロセスコントロールモニターの測定値との比較を用いることができる。前記比較は、酸化物層156/158の光学的特性に関する情報を提供することに加えて、酸化物層156/158の厚さを決定するために用いることも可能である(例えば、より低い透過率は、より厚い酸化物層156/158を示す)。図11Bのプロセスコントロールモニターの光学的性質は、機械膜内のエッチリリース穴区域におけるインターフェロメトリック変調器レイ内で観察される光学的性質とも近似する。
【0087】
図11Cは、機械膜層164/166から成るプロセスコントロールモニター構造物の他の実施形態を示す。このプロセスコントロールモニターは、機械膜164/166の反射上の性質を隔離及び測定するために用いることができる。
【0088】
図11Dは、基板152上に堆積された犠牲層160のみから成るプロセスコントロールモニター構造物のさらに他の実施形態を示す。このプロセスコントロールモニターは、犠牲層160のみの厚さを含む特性を測定するために用いることができる。このプロセスコントロールモニターは、リリースエッチ前に分析することができる。代替として、リリースエッチ中に犠牲層160を保護するために保護材料層を犠牲層160上に堆積することができる。
【0089】
図11Eは、酸化物層156/158、平坦材料162、及び機械膜層164/166を有するプロセスコントロールモニターの他の実施形態を示す。このプロセスコントロールモニターからの反射率は、ITO層154及びクロム層158内の切削が行われているロー間のインターフェロメトリック変調器レイにおいて観察される反射率と近似する。
【0090】
図11Fは、ITO層154、クロム層150、及び機械膜層164/166を有するプロセスコントロールモニターの実施形態を示す。クロム層150及び機械膜層164/166はまとまって1つの反射体として機能するため、このプロセスコントロールモニターからの反射率は、ITO層154の透明度、厚さ、及び屈折指数に関する情報を提供することができる。さらに、このプロセスコントロールモニターからの反射率は、クロム層150の光学的性質を隔離するために図11Aに関する反射率と比較することができる。換言すると、このプロセスモニターの試験結果は、図11Aのプロセスコントロールモニター内のITO層154の光学的影響を減じるために用いることができる。
【0091】
図11Gは、酸化物層156/158及び機械膜164/166を具備するプロセスコントロールモニターのさらに他の実施形態を示す。機械膜層164/166は強力な反射体として機能するため、このプロセスコントロールモニターは、酸化物層156/158の透明度、厚さ、及び屈折指数を決定するために用いることができる。
【0092】
エタロン型プロセスコントロールモニターの場合と同じように、上述される非エタロン型プロセスコントロールモニターは、インターフェロメトリック変調器を製造するために用いられるのと同じ堆積及びパターン形成ステップによって形成することができる。プロセスコントロールモニター内において望まれない層がエッチングによって除去されるようにするための適切なパターン形成を用いることができる。さらに、適切なエッチング保護を用いることができる。
【0093】
当業者は、その光学的性質(反射率及び/又は透過率、等)がMEMSデバイス製造中に形成された対応する材料に関する情報を提供することができるプロセスコントロールモニター内に堆積された層のその他の数多くの組合せを理解するであろう。
【0094】
リリースエッチプロセスコントロールモニター
MEMS製造中におけるリリースエッチプロセスの速度及び程度は、リリースエッチ又は空間プロセスコントロールモニターを用いてモニタリングすることができる。図12は、インターフェロメトリック変調器レイ202及び一連のプロセスコントロールモニター204、206、及び208を含むウェハー200を示す。インターフェロメトリック変調器レイ202は、機械膜を支持するための幾つかの柱210及びレール212を含む。リリースエッチ中にエッチング液が犠牲層に到達できるようにするために一連のエッチ穴214が機械膜内に形成される。製造を成功させるために、犠牲層をアレイ領域から完全に除去すべきである。従って、一実施形態においては、リリースエッチングの速度及び程度をモニタリングするためのプロセスコントロールモニターが提供される。
【0095】
1つの前記プロセスコントロールモニターがプロセスコントロールモニター206によって示される。このプロセスコントロールモニター206は、アレイ202内に存在するインターフェロメトリック変調器構造物と同じインターフェロメトリック変調器構造物から成るが、機械膜内には単一の穴216のみがパターン形成される。穴216とプロセスコントロールモニター206の縁との間の距離は、インターフェロメトリック変調器レイ202内の穴214間の距離よりも大きい。プロセスコントロールモニター206は、複数の穴214ではなく単一の穴216のみを含むため、リリースエッチング液がアレイ202内の犠牲層全体を除去するために要する時間内に犠牲層全体をプロセスコントロールモニター206から除去できるわけではない。プロセスコントロールモニター206におけるエッチングが進行するのに従い、プロセスコントロールモニターのうちで犠牲層が除去されている区域は、基板におけるプロセス側の反対側から観察された場合にエッチング液がまだ到達していない区域とは対照的な色になる。反射性犠牲層が用いられる場合は(モリブデン、等)、この色の対照は、形成されたエタロンが異なることに起因する。犠牲層が依然として存在する場合は、クロム層と反射性犠牲層との間にエタロンが形成される。犠牲層が既に除去されている場合は、クロム層と反射性機械膜との間にエタロンが形成される。従って、犠牲層が除去されている箇所において観察される色は、作動されていないインターフェロメトリック変調器(例えば、明るい状態)の色に近似し、犠牲層が残っている箇所において観察される色は、作動されたインターフェロメトリック変調器(例えば暗い状態)の色に近似する。穴216の中心から色の変化境界までの距離(例えば半径)は、エッチングの程度の尺度を提供する。このプロセスコントロールモニターは、プロセス自体中(すなわち、現位置)又はプロセスが完了後におけるエッチングの速度と程度を測定するために用いることができる。
【0096】
同様のエッチリリースプロセスコントロールモニターがプロセスコントロールモニター208によって示される。このプロセスコントロールモニターにおいては、複数の穴218が機械膜内に形成されるが、各穴218間の距離は、インターフェロメトリック変調器レイ202内の穴214間の距離よりも大きい。従って、プロセスコントロールモニター208におけるエッチングは、犠牲層全体がインターフェロメトリック変調器レイ202から除去された後に不完全になる。エッチングの程度を示す距離は、プロセスコントロールモニター208内の各穴218の中心から測定することができる。
【0097】
上述されるエッチリリースプロセスコントロールモニターは、あらゆる形状をとることができる。例えば、図13Aに示されるように、プロセスコントロールモニターは、インターフェロメトリック変調器レイ内において見つけられる構造物と類似の構造物の代わりに、機械膜内に1つ以上の穴252を有するストリップ形状250から成ることができる。エッチング範囲は、穴252からストリップ250に沿ってエッチングが延びている箇所までの直線距離を決定することによって測定することができる。図13Bに示される他の実施形態においては、円形を有する穴の代わりに長方形のスロット254の形状を有する穴がストリップ250内に形成される。幾つかの実施形態においては、様々な幅(3μm、4μm、5μm、等)を有する複数のスロット254が提供される。
【0098】
幾つかの実施形態においては、リリースエッチング液がプロセスコントロールモニターの縁から犠牲層に達しないように保護するシールを提供するために、前記縁の周囲において平坦化材料又はその他の保護材料のパターン形成を行うことができる。従って、犠牲層は、エッチリリース穴に入ったエッチング液によって除去されるだけである。幾つかの実施形態においては、エッチリリースプロセスコントロールモニター内の機械膜は、ITO/クロム層に電気的に短絡させることができる。
【0099】
エッチング範囲は、上述されるプロセスコントロールモニターを使用し、前記プロセスコントロールモニターを目視観察することによって又は例えばCCDカメラを用いて前記プロセスコントロールモニターの画像を電子的に撮影し次に前記画像をコンピュータ解析することによって測定することができ、このため前記測定は自動化することができる。幾つかの実施形態においては、プロセスコントロールモニター内の柱は、エッチング範囲を決定するための副尺として用いることができる。例えば、互いからの距離が既知である柱をプロセスコントロールモニター内において形成することができる。次に、穴の中心からの線に沿った柱数を用いて前記距離を概算することができる。幾つかの実施形態においては、より精密な測定値を得るために、インターフェロメトリック変調器内において形成されるよりも高い密度の柱を用いることができる。当業者は、エッチング範囲を測定するために用いることができるその他の数多くの形状及び構造物を良く理解するであろう。
【0100】
インターフェロメトリック変調器プロセスコントロールモニター
一実施形態においては、インターフェロメトリック変調器の干渉上の性質(反射光のスペクトル、等)は、向上した安定性を有するインターフェロメトリック変調器から成るプロセスコントロールモニターを用いて決定することができる。前記プロセスコントロールモニターは、機械膜が動きに対して耐性を有し、従って定位置に固定して静的エタロンを形成するように構築することができる。一実施形態においては、前記プロセスコントロールモニターは、犠牲層の代わりに実質的に透明な誘電膜(酸化物層、等)を用いて形成することができる。従って、反射性機械膜は、前記誘電層に当たった状態で固定された位置にとどまることになる。前記プロセスコントロールモニターは、有利なことにディスプレイインターフェロメトリック変調器と別々に製造することができ、このため、典型的なインターフェロメトリック変調器の製造中に堆積されるよりも厚い酸化物膜を堆積することが可能である。
【0101】
他の実施形態においては、ディスプレイインターフェロメトリック変調器レイと同じ材料堆積によって製造することができるプロセスコントロールモニターが形成される。例えば、図12に示されるように、インターフェロメトリック変調器レイ202内において見つけられるよりも高い密度の柱220を具備するプロセスコントロールモニター204を構築することができる。前記のより高い密度の柱220は、これらの柱が支える機械膜により高い位置上の安定性を提供する。従って、電位(例えば、約10ボルト未満、15ボルト未満、又は20ボルト未満)が印加された状態においても、プロセスコントロールモニター204内の機械膜は、ITO層の方への移動に抗し、それによって同じ光スペクトルを反射させる。本明細書において用いられる「柱」は、機械膜を支持するために用いることができる断続的な構造物を意味する。従って、「柱」は、基本的に垂直な線形構造物から成る「点」構造物を含むことが意図されている。さらに、「柱」は、基本的にはレールとも呼ばれる細長い垂直の材料から成る構造物を含むことも意図されている。
【0102】
上述されるような安定した機械膜を有するプロセスコントロールモニターは、希望されるスペクトルの光を反射させるインターフェロメトリック変調器を製造するように製造を最適化するために用いることができる。さらに、前記プロセスコントロールモニターは、製造プロセスの成功を素早く点検することを提供する。製造プロセスが(例えば多色ディスプレイにおいて用いるために)異なる色を反射させるインターフェロメトリック変調器レイを製造する幾つかの実施形態においては、各々が対応する色を反射させる上述の複数のプロセスコントロールモニターを用いることができる。代替として、各々の領域がその他の領域と異なる高さを有する柱を有する異なる領域を有する単一のプロセスコントロールモニターを形成することができる。
【0103】
厚さプロセスコントロールモニター
さらに他の型のプロセスコントロールモニターは、加工中に堆積される各層の厚さを測定するために用いられる。一実施形態においては、厚さプロセスコントロールモニターは、基板から前記プセスコントロールモニターの最上面まで単一の段が形成されるような形で製造される。従って、前記単一の段の段高は、前記段の所在位置におけるすべてのプロセスコントロールモニター層の結合厚さに対応する。限定することなしに、堆積可能な層例は、ITO層と、クロム層と、酸化物層と、犠牲層と、犠牲層上の平坦化層と、酸化物層上の機械膜層と、酸化物層上の犠牲層上の機械膜層と、を含む。
【0104】
他の実施形態においては、階段状のパターンの縦断面を有するスタックを形成することができるような形で複数の層プロセスコントロールモニターが形成される。段の高さは、1つ以上の堆積された層の厚さに対応する。例えば、結果的に得られたプロセスコントロールモニターは、図14の構造に類似した構造を有することができる。図14のプロセスコントロールモニターは、インターフェロメトリック変調器の製造中に堆積された各々の層、例えば図9に示される層、を含む。前記プロセスコントロールモニターは、ITO層154、クロム層150、酸化物層156/158、犠牲層160、平坦材料162、及び機械膜164/166の厚さに対応する段を提供する。各段の厚さは、別個のプロセスコントロールモニターにおける各層を測定しなければならないのではなく、該当する厚さ測定技術を1回用いて測定することができる。限定することなしに、一例として、スタイラス型表面プロファイラ(表面形状測定計)、例えばKLA−Tencorの製品、を用いることで、スタイラスを1回移動させて段の高さを測定し、特定のインターフェロメトリック変調器製造作業において堆積された各層の厚さを素早く決定することができる。階段のパターンは、表面形状測定計を使用時に生じる固有のはね返りを低減させ、それによって、各層全体にわたって個々に移動させるのと比較して精度を向上させる。当業者は、多階段パターンにおいてはあらゆる層の組合せを使用可能であることを認識するであろう。従って、インターフェロメトリック変調器製造中に堆積されたすべての層を含める必要がない。
【0105】
厚さプロセスコントロールモニターの他の実施形態が図15に示される。このプロセスコントロールモニターも階段状の縦断面を有する。しかしながら、形成された階段パターンは、単調に高さが増すわけではない。このようなパターンの1つの利点は、幾つかのインターフェロメトリック変調器内に存在する実際の厚さにより近く対応するように段の高さを形成できることである。図15のプロセスコントロールモニターは、上述される層に加えて、暗マスク層275も含む。暗マスク層275は、柱及びレール等の幾つかの静止構造物からの反射を抑止するためにインターフェロメトリック変調器内において用いることができる。この実施形態においては、追加の酸化物層277を暗マスク層275の上方に堆積することができる。
【0106】
図15の段300は、すべての酸化物層(277,156及び158)及び暗マスク275を結合させた厚さに対応する。この段を段302と比較して暗マスク275の厚さを決定することができる。段304の絶対高さは、酸化物層277、156、及び158、ITO層154、及びクロム層150を結合させた厚さを提供する。段302との比較は、結合されたITO層154とクロム層150の厚さを提供する。段306は、ITO層154及びクロム層150の最上面に堆積された酸化物層156/158の厚さを提供する。段308は、機械膜164/166の厚さに対応する。段308の絶対的高さは、インターフェロメトリック変調器が作動状態にあり機械膜164/166が酸化物層158の最上面において崩れた状態であるときの材料の結合厚さにも近似する。段310は、機械膜164/166と平坦材料162の結合厚さに対応する。段308との比較を用いて平坦材料162の厚さを決定することができる。段312は、犠牲層160の厚さに対応する。最後に、段314は、平坦材料312の厚さに対応する。段314の絶対的高さは、インターフェロメトリック変調器が非作動状態にあるときの機械膜164/166の位置にも対応する。
【0107】
幾つかの実施形態においては、多色インターフェロメトリック変調器ディスプレイが形成される。1つの該多色インターフェロメトリック変調器ディスプレイは、異なる色を反射させるために異なるギャップ深さを有するインターフェロメトリック変調器を使用する。例えば、主に赤色、緑色、又は青色を反射させるために適合化された3つの異なるギャップ深さを有するインターフェロメトリック変調器を採用することができる。前記多色ディスプレイを形成する一方法は、平坦材料層及び機械膜層の堆積前に3つの犠牲層を堆積してパターンを形成することである。犠牲層のパターン形成は、単一の層が一組のインターフェロメトリック変調器のためにとどまり、2つの層が他の組のインターフェロメトリック変調器のためにとどまり、3つの層が最後の組のインターフェロメトリック変調器のためにとどまるような形で行うことができる。機械膜の堆積及びリリースエッチング後は、単一の犠牲層が形成された場合はより小さいギャップ深さが形成され、2つの犠牲層が形成された場合は中度のギャップ深さが形成され、3つの犠牲層が形成された場合はより大きいギャップ層が形成される。図16は、前記3犠牲層プロセスを使用中に形成される層厚を測定するために用いることができる厚さプロセスコントロールモニターを示す。犠牲層160に加えて、犠牲層279及び281も形成される。犠牲層160、279、及び281は順次に堆積できること、又はリフトオフ技術又はエッチバック技術が利用される場合は異なる順序で堆積できることを当業者は理解するであろう。段350は、全ての酸化物層(277、156、及び158)及び暗マスク275の結合厚さに対応する。この段を段352と比較することで暗マスク275の厚さを決定することができる。段354の絶対的高さは、酸化物層277、156、及び158、ITO層154、及びクロム層150の結合厚さを提供する。段352との比較は、結合されたITO層154とクロム層150の厚さを提供する。段356と段354の比較は、ITO層154及びクロム層150の最上面に堆積される酸化物層156/158の厚さを提供する。段358は、機械膜164/166の厚さに対応する。段358の絶対的高さは、インターフェロメトリック変調器が作動状態にあり機械膜164/166が酸化物層158の最上面において崩れた状態であるときの材料の結合厚さにも近似する。段360は、機械膜164/166と平坦材料162の結合厚さに対応する。段358との比較を用いて平坦材料162の厚さを決定することができる。
【0108】
段362は、機械膜164/166と単一の犠牲層160の結合厚さに対応する。段362と段358の比較は、犠牲層160の厚さを提供する。段362の絶対的高さは、最小のギャップ深さを有するインターフェロメトリック変調器が非作動状態にあるときの機械膜164/166の位置にも対応する。段364の絶対的高さは、最小のギャップ深さを有する2つのインターフェロメトリック変調器間に存在する柱の上方のインターフェロメトリック変調器レイ内における結合高さに対応する。段364と段358の比較は、前記柱の高さを提供する。同様に、段366は、機械膜164/166、第1の犠牲層160、及び第2の犠牲層279の結合厚さに対応する。段366と段362の比較は、第2の犠牲層279の厚さを提供する。段366の絶対的高さは、中度のギャップ深さを有するインターフェロメトリック変調器が非作動状態にあるときの機械膜164/166の位置にも対応する。段368の絶対的高さは、中度のギャップ深さを有するインターフェロメトリック変調器が非作動状態にあるときの機械膜164/166の位置も対応する。段368の絶対的高さは、中度のギャップ深さを有する2つのインターフェロメトリック変調器間に存在する柱の上方のインターフェロメトリック変調器レイ内における結合高さに対応する。段368と段358の比較は、前記柱の高さを提供する。段370は、機械膜164/166、第1の犠牲層160、第2の犠牲層279、及び第3の犠牲層281の結合厚さに対応する。段370と段366の比較は、第3の犠牲層281の厚さを提供する。段370の絶対的高さは、最大のギャップ深さを有するインターフェロメトリック変調器が非作動状態にあるときの機械膜164/166の位置にも対応する。段372の絶対的高さは、最大のギャップ深さを有する2つのインターフェロメトリック変調器間に存在する柱の上方のインターフェロメトリック変調器レイ内における結合高さに対応する。段372と段358の比較は、前記柱の高さを提供する。
【0109】
図16のプロセスコントロールモニターは、特定のインターフェロメトリック変調器製造プロセスによって製造されたギャップ深さの正確な測定値を提供する。中度の及び大きいギャップ深さのインターフェロメトリック変調器に対応する犠牲層の累積高さを測定することは、結果的に得られるギャップ深さに関して、3つの犠牲層の個々の厚さを測定することによって得られる値よりも正確な値を提供する。3つの犠牲層が別々に測定された場合は、全体的なギャップ深さを得るためにすべての厚さを加算時に各層の厚さの局部的なばらつきがさらに大きくなる。対照的に、図16のプロセスコントロールモニターは、犠牲層の結合厚さの単一の測定値を提供し、各々の別々の犠牲層における局部的な分散によって導入される誤差を小さくする。
【0110】
図15及び16の実施形態においては、リリースエッチ中にプロセスコントロールモニター内の犠牲層160を保護するために機械膜164/166を使用することができる。従って、幾つかの実施形態においては、リリースエッチ後に厚さプロセスコントロールモニターの評価を行うことができる。その他の幾つかの実施形態においては、リリースエッチ前に厚さプロセスコントロールモニターの評価を行うことができる。1つ以上の層厚に問題があることを評価結果が示す場合は、リリースエッチ前にウェハーを廃棄することができ、それによって時間と費用を節約することができる。
【0111】
当業者は、その他の数多くの階段パターンが形成されたプロセスコントロールモニターを製造可能であることを認識するであろう。さらに、MEMSデバイス内のすべての層よりも少ない数の層を含む厚さプロセスコントロールモニターを構築できることが理解されるであろう。
【0112】
本発明は、実施形態及び例を参照して説明されているが、本発明の精神から逸脱せずに数多くの及び様々な変更を行うことが可能であることが理解されるべきである。従って、本発明は、上記の特許請求の範囲のみによって制限されるものである。
【図面の簡単な説明】
【0113】
【図1】インターフェロメトリック変調器ディスプレイの一実施形態の一部分を描いた等角図であり、第1のインターフェロメトリック変調器の移動可能反射層が解放位置にあり、第2のインターフェロメトリック変調器の移動可能反射層が作動位置にある。
【図2】3×3インターフェロメトリック変調器ディスプレイを組み込んだ電子デバイスの一実施形態を示したシステムブロック図である。
【図3】図1のインターフェロメトリック変調器の1つの典型的実施形態に関する移動可能ミラーの位置及び印加電圧の関係を示した概略図である。
【図4】インターフェロメトリック変調器ディスプレイを駆動するために用いることができる一組のロー電圧及びカラム電圧を例示した図である。
【図5A】図2の3×3インターフェロメトリック変調器ディスプレイ内における1つの典型的な表示データフレームを示した図である。
【図5B】図5Aのフレームを書くために使用することができるロー信号及びカラム信号に関する1つの典型的なタイミング図である。
【図6A】複数のインターフェロメトリック変調器を具備するビジュアルディスプレイデバイスの実施形態を示したシステムブロック図である。
【図6B】複数のインターフェロメトリック変調器を具備するビジュアルディスプレイデバイスの実施形態を示したシステムブロック図である。
【図7A】図1のデバイスの横断面図である。
【図7B】インターフェロメトリック変調器の代替実施形態の横断面図である。
【図7C】インターフェロメトリック変調器の他の代替実施形態の横断面図である。
【図7D】インターフェロメトリック変調器のさらに他の代替実施形態の横断面図である。
【図7E】インターフェロメトリック変調器の追加の代替実施形態の横断面図である。
【図8】MEMS構造物と複数のプロセスコントロールモニターを具備するウェハーを上から見た図である。
【図9】インターフェロメトリック変調器の製造中に堆積される層の横断面図である。
【図10A】図9のインターフェロメトリック変調器を製造するために用いられるプロセスをモニタリングする際に用いるためのエタロン型プロセスコントロールモニター内の層の横断面図である。
【図10B】図9のインターフェロメトリック変調器を製造するために用いられるプロセスをモニタリングする際に用いるための他のエタロン型プロセスコントロールモニター内の層の横断面図である。
【図10C】図9のインターフェロメトリック変調器を製造するために用いられるプロセスをモニタリングする際に用いるための他のエタロン型プロセスコントロールモニター内の層の横断面図である。
【図10D】図9のインターフェロメトリック変調器を製造するために用いられるプロセスをモニタリングする際に用いるための他のエタロン型プロセスコントロールモニター内の層の横断面図である。
【図11A】図9のインターフェロメトリック変調器を製造するために用いられるプロセスをモニタリングする際に用いるための非エタロン型プロセスコントロールモニター内の層の横断面図である。
【図11B】図9のインターフェロメトリック変調器を製造するために用いられるプロセスをモニタリングする際に用いるための他の非エタロン型プロセスコントロールモニター内の層の横断面図である。
【図11C】図9のインターフェロメトリック変調器を製造するために用いられるプロセスをモニタリングする際に用いるための他の非エタロン型プロセスコントロールモニター内の層の横断面図である。
【図11D】図9のインターフェロメトリック変調器を製造するために用いられるプロセスをモニタリングする際に用いるための他の非エタロン型プロセスコントロールモニター内の層の横断面図である。
【図11E】図9のインターフェロメトリック変調器を製造するために用いられるプロセスをモニタリングする際に用いるための他の非エタロン型プロセスコントロールモニター内の層の横断面図である。
【図11F】図9のインターフェロメトリック変調器を製造するために用いられるプロセスをモニタリングする際に用いるための他の非エタロン型プロセスコントロールモニター内の層の横断面図である。
【図11G】図9のインターフェロメトリック変調器を製造するために用いられるプロセスをモニタリングする際に用いるための他の非エタロン型プロセスコントロールモニター内の層の横断面図である。
【図12】インターフェロメトリック変調器レイとリリースエッチング及びインターフェロメトリック変調器から反射された色をモニタリングするために用いられるプロセスコントロールモニターとを具備するウェハーを上から見た図である。
【図13A】リリースエッチングをモニタリングするために用いることができるプロセスコントロールモニターを上から見た図である。
【図13B】リリースエッチングをモニタリングするために用いることができる他のプロセスコントロールモニターを上から見た図である。
【図14】インターフェロメトリック変調器内の層の厚さを測定するために用いることができるプロセスコントロールモニターの横断面図である。
【図15】プロセスコントロールモニター内の層の厚さを測定するために用いることができるプロセスコントロールモニターの他の実施形態の横断面図である。
【図16】プロセスコントロールモニター内の層の厚さを測定するために用いることができるプロセスコントロールモニターのさらに他の実施形態の横断面図である。

【特許請求の範囲】
【請求項1】
微小電気機械システム(MEMS)を製造するために用いられる製造プロセスに関する情報を入手する方法であって、
一連の堆積及びパターン形成ステップを通じて少なくとも1つのMEMS構造物を基板の第1の側部に形成することと、
前記一連の堆積及びパターン形成ステップを利用して少なくとも1つのテストユニットを前記基板の前記第1の側部に同時に形成することであって、前記テストユニットは、前記MEMS構造物との少なくとも1つの構造上の相違点を有することと、
前記テストユニットから反射された光を前記基板の前記第1の側部の反対側の第2の側部から検出することであって、前記検出された光は、前記堆積及びパターン形成ステップ中に堆積又は除去された少なくとも1つの材料の特性を提供すること、とを具備する方法。
【請求項2】
前記MEMS構造物は、インターフェロメトリック変調器である請求項1に記載の方法。
【請求項3】
前記テストユニットは、前記MEMS構造物を形成するために用いられるのと同じ一連の堆積及びパターン形成ステップを用いて形成される請求項1に記載の方法。
【請求項4】
前記テストユニット及び前記MEMS構造物を形成後は、前記テストユニットは、前記MEMS構造物内に存在しない材料層を具備する請求項1に記載の方法。
【請求項5】
前記テストユニット及び前記MEMS構造物を形成後は、前記MEMS構造物は、前記テストユニット内に存在しない材料層を具備する請求項1に記載の方法。
【請求項6】
前記テストユニット及び前記MEMS構造物を形成後は、前記テストユニットは、前記MEMS構造物内に存在する材料層と同じ材料層を具備する請求項1に記載の方法。
【請求項7】
前記検出することは、前記反射された光を光検出器で測定することを含む請求項1に記載の方法。
【請求項8】
前記検出することは、前記反射された光を分光計で測定することを含む請求項1に記載の方法。
【請求項9】
前記検出することは、前記反射された光を測色計で測定することを含む請求項1に記載の方法。
【請求項10】
前記検出することは、前記反射された光をカメラで検出することを含む請求項1に記載の方法。
【請求項11】
前記堆積又は除去された材料の前記特性は、前記材料の厚さを含む請求項1に記載の方法。
【請求項12】
前記堆積又は除去された材料の前記特性は、前記材料の屈折指数を含む請求項1に記載の方法。
【請求項13】
前記堆積又は除去された材料の前記特性は、前記材料の反射率を含む請求項1に記載の方法。
【請求項14】
インターフェロメトリック変調器製造プロセスをモニタリングする方法であって、前記製造プロセスは、一連の堆積及びパターン形成ステップを具備し、
前記一連の堆積及びパターン形成ステップを用いてテストユニットを形成することであって、前記テストユニットは、前記製造プロセスによって形成されたインターフェロメトリック変調器との少なくとも1つの構造上の相違点を有することと、
光学的反射率を前記テストユニットから検出すること、とを具備する方法。
【請求項15】
光学的反射率は、前記テストユニットにおいて前記堆積及びパターン形成ステップが用いられる側部から検出される請求項14に記載の方法。
【請求項16】
光学的反射率は、前記テストユニットにおいて前記堆積及びパターン形成ステップが用いられる側部の反対側から検出される請求項14に記載の方法。
【請求項17】
前記テストユニットは、前記製造プロセスにおいて用いられるのと同じ一連の堆積及びパターン形成ステップを用いて形成される請求項14に記載の方法。
【請求項18】
前記テストユニットを形成後は、前記テストユニットは、前記製造プロセスによって形成されたインターフェロメトリック変調器内に存在しない材料層を具備する請求項14に記載の方法。
【請求項19】
前記テストユニットを形成後は、前記テストユニットは、前記製造プロセスによって形成されたインターフェロメトリック変調器内に存在する材料層が欠けている請求項14に記載の方法。
【請求項20】
前記テストユニットを形成後は、前記テストユニットは、前記製造プロセスによって形成されたインターフェロメトリック変調器内に存在する材料層と同じ材料層を具備する請求項14に記載の方法。
【請求項21】
前記検出するステップは、光検出器を用いることを含む請求項14に記載の方法。
【請求項22】
前記検出するステップは、分光計を用いることを含む請求項14に記載の方法。
【請求項23】
前記検出することは、前記反射された光を測色計で測定することを含む請求項14に記載の方法。
【請求項24】
前記検出することは、前記反射された光をカメラで検出することを含む請求項14に記載の方法。
【請求項25】
インターフェロメトリック変調器製造プロセスをモニタリングする際に用いるためのテストユニットであって、前記インターフェロメトリック変調器は、ディスプレイ内において用いるために適合化され、前記ディスプレイ内において用いるために適合化された前記インターフェロメトリック変調器を製造するために用いられるステップと共通の少なくとも1つのステップを具備するプロセスによって製造されるテストユニット。
【請求項26】
前記共通する少なくとも1つのステップは、堆積ステップを含む請求項25に記載のテストユニット。
【請求項27】
前記テストユニットは、前記インターフェロメトリック変調器内にも存在する少なくとも1つの材料層を具備する請求項25に記載のテストユニット。
【請求項28】
前記テストユニットは、エタロンを具備する請求項25に記載のテストユニット。
【請求項29】
前記エタロンは、
部分的に反射性の材料の層と、
実質的に完全に反射性の材料の層と、
前記部分的に反射性の材料と前記実質的に完全に反射性の材料との間に位置決めされた1つ以上の誘電層と、を具備する請求項28に記載のテストユニット。
【請求項30】
前記部分的に反射性の材料及び前記実質的に完全に反射性の材料は、前記1つ以上の誘電層に接触する請求項29に記載のテストユニット。
【請求項31】
ディスプレイ内において用いるために適合化された1つ以上の反射型表示素子と、
入射光を反射させそれによって前記1つ以上の反射型表示素子の製造に用いられるプロセスに関する情報を提供するために適合化された1つ以上のテストユニットと、を具備するウェハー
【請求項32】
前記反射型表示素子は、インターフェロメトリック変調器である請求項31に記載のウェハー。
【請求項33】
前記1つ以上のテストユニットの少なくとも1つは、エタロンを含む請求項31に記載のウェハー。
【請求項34】
製造プロセスに関する前記情報は、前記製造プロセス中に堆積された材料の性質に関する情報を含む請求項31に記載のウェハー。
【請求項35】
堆積された材料の性質に関する前記情報は、前記材料の厚さを含む請求項34に記載のウェハー。
【請求項36】
堆積された材料の性質に関する前記情報は、前記材料の屈折指数を含む請求項34に記載のウェハー。
【請求項37】
堆積された材料の性質に関する前記情報は、前記材料の反射率を含む請求項34に記載のウェハー。
【請求項38】
前記1つ以上のテストユニットのうちの少なくとも1つは、前記反射型表示素子内にも存在する少なくとも1つの材料層を具備する請求項31に記載のウェハー。
【請求項39】
ディスプレイ内において用いるための光を反射させる複数の第1の手段と、
入射光を反射させるための及び前記第1の手段を製造するために用いられるプロセスをモニタリングするための第2の手段と、を具備するウェハー。
【請求項40】
前記第1の手段は、インターフェロメトリック変調器を具備する請求項39に記載のウェハー。
【請求項41】
前記第2の手段は、前記ウェハー上に形成されたテストユニットを具備する請求項39又は40に記載のウェハー。
【請求項42】
モニタリングされる前記プロセスは、1つ以上の堆積ステップを含む請求項39、40、又は41に記載のウェハー。
【請求項43】
前記第2の手段は、前記第1の手段が機能可能になる前に前記プロセスに関する情報を提供する請求項39、40、41、又は42に記載のウェハー。
【請求項44】
モニタリングするための前記第2の手段は、前記第2の手段が機能可能になった後に前記プロセスに関する情報を提供する請求項39、40、41、42、43、又は44に記載のウェハー。
【請求項45】
ディスプレイ内において用いるために第1のウェハーを製造する方法であって、
複数のインターフェロメトリック変調器及び少なくとも1つのテストユニットを第2のウェハー上に形成することと、
前記第2のウェハーを切削して前記テストユニットを除去し、それによって前記第1のウェハーを製造すること、とを具備する方法。
【請求項46】
請求項45に記載のプロセスによって製造された第1のウェハーを具備するディスプレイ。
【請求項47】
インターフェロメトリック変調器レイがディスプレイ内において用いるのに適していることを確認する方法であって、前記インターフェロメトリック変調器は、一連の堆積及びパターン形成ステップを具備するプロセスによって製造され、
前記一連の堆積及びパターン形成ステップのうちの少なくとも一部を用いて少なくとも1つのテストユニットを形成することと、
前記テストユニットの少なくとも1つの特性を検出すること、とを具備する方法。
【請求項48】
前記特性は、光学的特性である請求項47に記載の方法。
【請求項49】
前記特性は、前記テストユニットの高さプロファイルである請求項47に記載の方法。
【請求項50】
ディスプレイ内で用いるのに適することが請求項47に記載の方法によって確認されたインターフェロメトリック変調器レイ。
【請求項51】
微小電気機械システム(MEMS)の製造中にその他の材料の2つの層間に及び前記2つの層に隣接させて位置決めされた第1の材料のエッチング範囲をモニタリングする方法であって、
前記その他の材料の2つの層と前記2つの層間に及び前記2つの層に隣接させて堆積された前記第1の材料とを具備するテストユニットを製造することであって、前記2つの層のうちの1つは穴を具備することと、
前記穴をエッチング液にさらすことと、
前記穴の中心から前記エッチング液が前記第1の材料を除去している箇所までの距離を光学的に検出することであって、前記距離は、前記第1の材料の前記エッチング範囲を示すこと、とを具備する方法。
【請求項52】
前記光学的に検出することは、前記テストユニットにおいて前記テストユニットの製造中に前記第1の材料及び前記その他の材料の2つの層が堆積された側部から光の反射率を検出することを具備する請求項51に記載の方法。
【請求項53】
前記光学的に検出することは、前記テストユニットにおいて前記テストユニットの製造中に前記第1の材料及び前記その他の材料の2つの層が堆積された側部の反対側から光の反射率を検出することを具備する請求項51に記載の方法。
【請求項54】
前記MEMSは、インターフェロメトリック変調器を含み、前記第1の材料は、前記インターフェロメトリック変調器内のその他の層に対する機械膜の位置を決定する犠牲層である請求項51に記載の方法。
【請求項55】
前記第1の材料は、モリブデンである請求項54に記載の方法。
【請求項56】
前記第1の材料は、珪素である請求項54に記載の方法。
【請求項57】
前記穴は、フォトリソグラフィー法で製造される請求項51に記載の方法。
【請求項58】
前記エッチング液が前記第1の材料を除去した箇所では、前記エッチング液が前記第1の材料を除去していない箇所と比較して、可視スペクトル内における実質的に異なる反射率が検出される請求項51に記載の方法。
【請求項59】
前記光学的に検出することは、前記テストユニットを目視で観察することを含む請求項51に記載の方法。
【請求項60】
前記光学的に検出することは、前記テストユニットから反射された光をカメラで検出することを含む請求項51に記載の方法。
【請求項61】
前記光学的に検出することは、前記距離を目視で観察することを具備する請求項51に記載の方法。
【請求項62】
前記光学的に検出することは、前記穴を前記エッチング液にさらしている間に行われる請求項51に記載の方法。
【請求項63】
前記光学的に検出することは、前記穴を前記エッチング液にさらした後に行われる請求項51に記載の方法。
【請求項64】
前記光学的に検出することは、前記テストユニットをエッチング液室から取り出した後に行われる請求項63に記載の方法。
【請求項65】
前記製造することは、前記第1の材料の除去後に前記その他の材料の2つの層の分離を支持する複数の柱を前記テストユニット内において形成することを具備する請求項51に記載の方法。
【請求項66】
前記柱は、前記距離を決定するための副尺として用いられる請求項65に記載の方法。
【請求項67】
犠牲層及び前記犠牲層の上方のかつ前記犠牲層に隣接する少なくとも1つの層を具備する複数の構造物と、
前記犠牲層及び前記犠牲層の上方のかつ前記犠牲層に隣接する前記少なくとも1つの層を同じく具備するテストユニットと、を具備し、前記構造物は、前記犠牲層の除去時点においてインターフェロメトリック変調器になり、前記犠牲層の上方のかつ前記犠牲層に隣接する前記少なくとも1つの層は、エッチング液が前記犠牲層に達することができるための複数の穴を具備し、前記テストユニット内の前記犠牲層の上方のかつ前記犠牲層に隣接する前記少なくとも1つの層は、複数の穴を具備し、
前記テストユニット内の前記穴間の距離は、前記複数の構造物内の前記複数の穴間の距離よりも大きい、ウェハー。
【請求項68】
前記インターフェロメトリック変調器内及び前記テストユニット内の前記穴間の前記距離は、前記エッチング液が前記テストユニット内の前記犠牲層を実質的に完全に除去できる前に前記インターフェロメトリック変調器内の前記犠牲層を実質的に完全に除去することができるような距離である請求項67に記載のウェハー。
【請求項69】
前記犠牲層上方の前記少なくとも1つの層は、ミラーを含む機械膜を具備する請求項67に記載のウェハー。
【請求項70】
前記複数の構造物及び前記テストユニットは、実質的に透明な基板上に堆積される請求項67に記載のウェハー。
【請求項71】
犠牲層及び前記犠牲層の上方のかつ前記犠牲層に隣接する少なくとも1つの層を具備する複数の構造物と、
前記犠牲層及び前記犠牲層の上方のかつ前記犠牲層に隣接する前記少なくとも1つの層を同じく具備するテストユニットと、を具備し、前記構造物は、前記犠牲層の除去時点においてインターフェロメトリック変調器になり、前記犠牲層の上方のかつ前記犠牲層に隣接する前記少なくとも1つの層は、エッチング液が前記犠牲層に達することができるための複数の穴を具備し、前記テストユニット内の前記犠牲層の上方のかつ前記犠牲層に隣接する前記少なくとも1つの層は、単一の穴を具備する、ウェハー。
【請求項72】
前記単一の穴は、前記複数の穴と実質的に同じ直径を有する請求項71に記載のウェハー。
【請求項73】
前記テストユニットは、前記エッチング液が、前記テストユニット内の前記犠牲層を実質的に完全に除去できるようになる前に前記インターフェロメトリック変調器内の前記犠牲層を実質的に完全に除去することができるように適合化される請求項71に記載のウェハー。
【請求項74】
前記単一の穴と前記テストユニットの縁との間の距離は、前記複数の構造物内の前記複数の穴間の距離よりも大きい請求項71に記載のウェハー。
【請求項75】
前記犠牲層上方の前記少なくとも1つの層は、ミラーを含む機械膜を具備する請求項71に記載のウェハー。
【請求項76】
前記複数の構造物及び前記テストユニットは、実質的に透明な基板上に堆積される請求項71に記載のウェハー。
【請求項77】
微小電気機械システム(MEMS)及びテストユニット構造物を有するウェハーを製造する方法であって、
複数の構造物を形成することと、
テストユニットを同時に形成することと、
前記複数の構造物及び前記テストユニットをエッチング液にさらすこと、とを含み、前記複数の構造物を形成することは、1つ以上の材料堆積及び除去ステップを含み、前記構造物は、犠牲層及び前記犠牲層の上方のかつ前記犠牲層に隣接する少なくとも1つの層を具備し、前記犠牲層の上方のかつ前記犠牲層に隣接する前記少なくとも1つの層は、エッチング液が前記犠牲層に達することできるための複数の穴を具備し、前記テストユニットを形成することは、前記1つ以上の材料堆積及び除去ステップを含み、前記テストユニットは、前記犠牲層及び前記犠牲層の上方のかつ前記犠牲層に隣接する前記少なくとも1つの層を同じく具備し、前記テストユニット内の前記犠牲層の上方のかつ前記犠牲層に隣接する前記少なくとも1つの層は、複数の穴を具備し、前記テストユニット内の前記穴間の前記距離は、前記複数の構造物内の前記複数の穴間の前記距離よりも大きい、方法。
【請求項78】
前記テストユニットは、少なくとも1つの異なるパターン形成ステップを用いることによって前記複数の構造物と異なる構造で形成される請求項77に記載の方法。
【請求項79】
前記異なるパターン形成ステップは、前記テストユニット内の前記複数の穴に関するパターンを定めることを具備する請求項78に記載の方法。
【請求項80】
請求項77に記載のプロセスによって製造されるウェハー。
【請求項81】
微小電気機械構造物(MEMS)と、
前記MEMSの製造中に除去された材料のエッチング範囲を測定するために適合化されたテストユニットと、を具備するウェハー。
【請求項82】
機械的構造物を電気的刺激に反応して移動させるための第1の手段と、
前記第1の手段の製造中に除去された材料のエッチング範囲を測定するための第2の手段と、を具備するウェハー。
【請求項83】
前記第1の手段は、微小電気機械構造物(MEMS)を具備する請求項82に記載のウェハー。
【請求項84】
前記第2の手段は、テストユニットを具備する請求項82又は83に記載のウェハー。
【請求項85】
前記MEMSは、インターフェロメトリック変調器を具備する請求項83に記載のウェハー。
【請求項86】
前記材料は、前記第1の手段内のギャップの深さを決定する犠牲層を具備する請求項82、83、84、又は85に記載のウェハー。
【請求項87】
少なくとも3つの材料層を互いの最上面に堆積することと、前最上の材料層内に穴を形成すること、とを具備するプロセスによって製造されるテストユニット。
【請求項88】
インターフェロメトリック変調器製造プロセスが前記プロセスによって製造されるインターフェロメトリック変調器から反射される色に対して及ぼす影響を決定する方法であって、
第1の機械膜を支持する柱を具備する複数のインターフェロメトリック変調器を製造することと、
第2の機械膜を支持する柱を具備するテストユニットエタロンを製造することであって、前記テストユニット内の前記柱は、前記複数のインターフェロメトリック変調器内の前記柱よりも高い密度で存在することと、
前記テストユニットエタロンから反射された光を検出することであって、前記検出された光は、前記複数のインターフェロメトリック変調器内の干渉空洞の深さを示す値を提供すること、とを具備する方法。
【請求項89】
前記テストユニットは、少なくとも2つの領域を具備し、一方の領域内の前記柱は、他方の領域内の柱と異なる高さを有し、このため前記2つの領域から反射される光は異なる色である請求項88に記載の方法。
【請求項90】
少なくとも2つのテストユニットエタロンが製造され、一方のテストユニット内の前記柱は、他方のテストユニット内の柱と異なる高さを有し、このため前記2つのテストユニットから反射される光は異なる色である請求項88に記載の方法。
【請求項91】
前記反射された光は、前記複数のインターフェロメトリック変調器及び前記テストユニットの製造中に検出される請求項88に記載の方法。
【請求項92】
前記反射された光は、前記複数のインターフェロメトリック変調器及び前記テストユニットの製造後に検出される請求項88に記載の方法。
【請求項93】
前記インターフェロメトリック変調器を製造すること及び前記テストユニットを製造することは、同じ1つ以上の堆積及びパターン形成ステップを具備する請求項88に記載の方法。
【請求項94】
前記第1及び第2の機械膜は、構造が実質的に同一である請求項88に記載の方法。
【請求項95】
前記反射された光を検出することは、前記反射された光の色を測色計で測定することを具備する請求項88に記載の方法。
【請求項96】
前記反射された光を検出することは、前記反射された光のスペクトルを分光計で測定することを具備する請求項88に記載の方法。
【請求項97】
前記テストユニット内の前記エタロンの前記深さを前記検出された光から決定することをさらに具備する請求項96に記載の方法。
【請求項98】
前記決定することは、前記測定されたスペクトルをエタロン干渉モデルに当てはめることを具備する請求項97に記載の方法。
【請求項99】
インターフェロメトリック変調器製造プロセスが前記インターフェロメトリック変調器によって反射される光の色に対して及ぼす影響をモニタリングするためのテストユニットであって、前記プロセスによって製造されたインターフェロメトリック変調器内よりも高い密度の機械膜支持柱を具備するテストエタロンを具備する、テストユニット。
【請求項100】
前記テストエタロン内の前記機械膜は、前記プロセスによって製造されたインターフェロメトリック変調器内の機械膜と実質的に同じ構造を有する請求項99に記載のテストユニット。
【請求項101】
前記テストユニットは、前記より高い密度の柱以外は、前記プロセスによって製造されたインターフェロメトリック変調器と実質的に同じ構造を有する請求項99に記載のテストユニット。
【請求項102】
ディスプレイ内において用いるために適合化された複数の反射型表示素子と、
前記反射型表示素子のうちの少なくとも1つから反射された色と実質的に同じ色を有する光を反射させるように適合化されたテストユニットと、を具備するウェハー。
【請求項103】
前記反射型表示素子は、インターフェロメトリック変調器である請求項102に記載のウェハー。
【請求項104】
前記テストユニットは、前記複数の反射型表示素子内よりも高い密度の機械膜支持柱を有するエタロンを具備する請求項102に記載のウェハー。
【請求項105】
前記反射型表示素子及び前記テストユニットは、前記より高い密度の柱以外は実質的に同じ構造を有する請求項104に記載のウェハー。
【請求項106】
前記反射型表示素子の第1の組は、前記反射型表示素子の第2の組と異なる色を有するエタロンを具備し、前記テストユニットの前記エタロンは、前記反射型表示素子の第1組と実質的に同じ色を有し、前記ウェハーは、前記反射型表示素子の前記第2の組と実質的に同じ色を有する第2のテストユニットをさらに具備する請求項104に記載のウェハー。
【請求項107】
伝導性の部分的ミラーと、ミラーを具備する伝導性機械膜と、を有するエタロンを具備し、前記機械膜は、複数の柱によって前記部分的ミラーから分離され、柱の密度は、前記部分的ミラーと前記機械膜との間に電圧が印加されたときに前記機械膜が前記部分的ミラーの方に崩れることができないような十分な高さである、テストユニット。
【請求項108】
前記機械膜は、約10ボルト未満の電圧が印加されたときに前記部分的ミラーの方に崩れることができない請求項107に記載のテストユニット。
【請求項109】
前記機械膜は、約15ボルト未満の電圧が印加されたときに前記部分的ミラーの方に崩れることができない請求項107に記載のテストユニット。
【請求項110】
前記機械膜は、約20ボルト未満の電圧が印加されたときに前記部分的ミラーの方に崩れることができない請求項107に記載のテストユニット。
【請求項111】
結合された微小電気機械システム(MEMS)とテストユニット構造物を製造する方法であって、
MEMS構造物を形成することと、
テストユニットを同時に形成すること、とを具備し、前記MEMS構造物を形成することは、1つ以上の堆積及びパターン形成ステップを含み、前記MEMS構造物は、第1の複数の柱によって支持される第1の機械膜を具備し、前記テストユニットを形成することは、前記1つ以上の材料堆積及びパターン形成ステップを含み、前記テストユニットは、第2の複数の柱によって支持される第2の機械膜を具備し、前記第2の複数の柱は、前記第1の複数の柱よりも高い密度で存在する、方法。
【請求項112】
前記第1及び第2の機械膜は、実質的に同じ構造を有する請求項111に記載の方法。
【請求項113】
前記テストユニットは、前記MEMS構造物を形成するために用いられるのと同じ一連の堆積及びパターン形成ステップを用いて形成される請求項111に記載の方法。
【請求項114】
請求項111に記載のプロセスによって製造されるウェハー。
【請求項115】
ディスプレイ内において用いるための光を反射させる複数の第1の手段と、
第2の手段であって、前記第2の手段のうちの少なくとも1つから反射された光と実質的に同じ色を有する光を安定的に反射させるための第2の手段と、を具備するウェハー。
【請求項116】
前記第1の手段は、インターフェロメトリック変調器である請求項115に記載のウェハー。
【請求項117】
前記第2の手段は、前記インターフェロメトリック変調器内におけるよりも高い密度の機械膜支持柱を有するエタロンを具備するテストユニットである請求項115又は116に記載のウェハー。
【請求項118】
部分的ミラーを形成することと、機械膜を形成することと、前記機械膜を支持しさらに前記機械膜を前記部分的ミラーから分離する複数の柱を形成すること、とを具備するプロセスであって、柱の密度は、前記部分的ミラーと前記機械膜との間に電圧が印加されたときに前記機械膜が前記部分的ミラーの方に崩れることができないような十分な高さであるプロセス、によって製造されるテストユニット。
【請求項119】
微小電気機械システム(MEMS)の製造中に堆積される材料の堆積をモニタリングする方法であって、
前記製造中に堆積される少なくとも3つの材料層から成るテストユニットを形成することであって、前記少なくとも3つの材料層は、前記MEMSの製造中に堆積される層数よりも少なく、前記少なくとも3つの材料層は、エタロンを形成することと、
前記エタロンから反射された光を検出し、それによって前記少なくとも3つの層の性質に関する情報が入手されること、とを具備する方法。
【請求項120】
前記テストユニットを形成することは、前記製造中に用いられるのと同じ材料堆積及びパターン形成ステップに前記テストユニットをさらすことを具備する請求項119に記載の方法。
【請求項121】
前記材料のうちの少なくとも1つの屈折指数を前記検出された光から決定することをさらに具備する請求項119に記載の方法。
【請求項122】
前記材料のうちの少なくとも1つの反射率を前記検出された光から決定することをさらに具備する請求項119に記載の方法。
【請求項123】
前記材料のうちの少なくとも1つの透過率を前記検出された光から決定することをさらに具備する請求項119に記載の方法。
【請求項124】
前記材料のうちの少なくとも1つの前記厚さを前記検出された光から決定することをさらに具備する請求項119に記載の方法。
【請求項125】
前記エタロンの前記深さを前記検出された光から決定することをさらに具備する請求項119に記載の方法。
【請求項126】
前記検出することは、前記反射された光を光検出器で測定することを具備する請求項119に記載の方法。
【請求項127】
前記検出することは、前記反射された光のスペクトルを分光計で測定することを具備する請求項119に記載の方法。
【請求項128】
前記スペクトルをエタロンから反射された光のモデルに当てはめることをさらに具備する請求項127に記載の方法。
【請求項129】
前記検出することは、前記反射された光を測色計で測定することを具備する請求項119に記載の方法。
【請求項130】
前記反射された光を検出することは、前記テストユニットにおいて前記少なくとも3つの材料層が前記テストユニットの形成中に堆積される側部から反射率を検出することを具備する請求項119に記載の方法。
【請求項131】
前記反射された光を検出することは、前記テストユニットにおいて前記少なくとも3つの材料層が前記テストユニットの形成中に堆積される側部の反対側から反射率を検出することを具備する請求項119に記載の方法。
【請求項132】
ディスプレイ内において用いるために適合化された複数のインターフェロメトリック変調器と、
非変調干渉計と、を具備するウェハー。
【請求項133】
前記非変調干渉計は、前記インターフェロメトリック変調器内の材料層と実質的に同じである少なくとも1つの材料層を具備する請求項132に記載のウェハー。
【請求項134】
前記非変調干渉計は、1つにまとまってエタロンを形成する少なくとも3つの材料層を具備する請求項132に記載のウェハー。
【請求項135】
前記エタロン内の反射面間には実質的なエアギャップが存在しない請求項134に記載のウェハー。
【請求項136】
ディスプレイにおいて干渉的に光を表示するための複数の第1の手段と、
非変調的に及び干渉的に光を反射させるための第2の手段と、を具備するウェハー。
【請求項137】
前記第1の手段は、インターフェロメトリック変調器である請求項136に記載のウェハー。
【請求項138】
前記第2の手段は、非変調干渉計である請求項136又は137に記載のウェハー。
【請求項139】
微小電気機械システム(MEMS)の製造中に堆積される材料の堆積をモニタリングする方法であって、
前記製造中に堆積される1つ以上の材料層を具備するテストユニットを形成することであって、前記テストユニット内の材料層数は、前記MEMSを製造中に堆積される層数よりも少ないことと、
前記テストユニットの前記反射率を検出することであって、前記反射率は、前記テストユニット内の前記層の性質に関する情報を提供すること、とを具備する方法。
【請求項140】
前記テストユニットを形成することは、前記MEMSの製造において用いられると同一の一連の材料堆積及びパターン形成ステップを用いることを具備する請求項139に記載の方法。
【請求項141】
前記テストユニット内の最終的な材料層は、実質的に反射性である請求項139に記載の方法。
【請求項142】
前記テストユニット内の前記層のうちの1つの反射率を決定することをさらに具備する請求項139に記載の方法。
【請求項143】
前記テストユニット内の前記層のうちの1つの透過率を決定することをさらに具備する請求項139に記載の方法。
【請求項144】
前記テストユニット内の前記層のうちの1つの厚さを決定することをさらに具備する請求項139に記載の方法。
【請求項145】
前記検出することは、前記テストユニットから反射された光のスペクトルを測定することを具備する請求項139に記載の方法。
【請求項146】
前記反射率を検出することは、前記テストユニットにおいて前記1つ以上の材料層が前記テストユニットの形成中に堆積される側部から反射率を検出することを具備する請求項139に記載の方法。
【請求項147】
前記反射率を検出することは、前記テストユニットにおいて前記1つ以上の材料層が前記テストユニットの形成中に堆積される側部の反対側から反射率を検出することを具備する請求項139に記載の方法。
【請求項148】
ディスプレイ内において用いるために適合化された複数のインターフェロメトリック変調器であって、複数の材料層を具備するインターフェロメトリック変調器と、
前記材料層のうちの1つ以上を具備するテストユニットであって、すべての前記複数の材料層よりも少ない材料層を具備するテストユニットと、を具備するウェハー。
【請求項149】
前記テストユニットは、エタロンを具備する請求項148に記載のウェハー。
【請求項150】
前記テストユニット内の前記最終層は、実質的に反射性である請求項148に記載のウェハー。
【請求項151】
前記テストユニット内の前記最終層以外の層は、実質的に透明である請求項150に記載のウェハー。
【請求項152】
結合された微小電気機械システム(MEMS)とテストユニット構造物を製造する方法であって、
MEMS構造物を形成することと、
テストユニットを同時に形成すること、とを具備し、前記MEMS構造物を形成することは、1つ以上の堆積及びパターン形成ステップを含み、前記テストユニットを形成することは、前記1つ以上の材料堆積及びパターン形成ステップを含み、前記テストユニットは、前記MEMS構造物内に存在するすべての構成要素よりも少ない数の構成要素を具備する、方法。
【請求項153】
請求項152に記載のプロセスによって製造される結合された微小電気機械システム(MEMS)及びテストユニット構造物。
【請求項154】
一連の材料層を基板上に堆積及びパターン形成してMEMS構造物を形成することと、一連の材料層を前記基板上に同時に堆積及びパターン形成してテストユニットを形成することであって、前記テストユニットは、前記MEMS構造物内に存在するすべての構成要素よりも少ない数の構成要素を具備すること、とを具備するプロセスによって製造されるウェハー。
【請求項155】
微小電気機械システム(MEMS)の製造中に堆積される層の厚さを測定する方法であって、
互いの最上面に連続的に堆積された2つ以上の層を具備するテストユニットを形成することであって、前記層は、前記MEMSの製造中に前記層を形成するために用いられるプロセスを用いて形成され、前記層は、前記構造物の縦断面(profile)において少なくとも2つの段(step)が形成されるようにパターン形成されることと、
表面形状測定器を前記構造物全体に移動させることによって前記段の高さを測定すること、とを具備する、方法。
【請求項156】
前記テストユニットを形成することは、前記MEMSの製造において用いられるのと同一の一連の材料堆積及びパターン形成ステップを用いることを具備する請求項155に記載の方法。
【請求項157】
前記表面形状測定器は、前記構造物全体を1回移動される請求項155に記載の方法。
【請求項158】
前記MEMSは、インターフェロメトリック変調器である請求項155に記載の方法。
【請求項159】
インターフェロメトリック変調器の製造中に堆積される複数の層の厚さを測定するためのテストユニットであって、少なくとも2つの段を前記テストユニットの縦断面において形成するために互いの最上面に積層された層を具備するテストユニット。
【請求項160】
前記テストユニット内の段は、前記縦断面の一方の側部から他方の側部に単調に増加し次に単調に減少する請求項159に記載のテストユニット。
【請求項161】
複数の犠牲層であって、前記インターフェロメトリック変調器内に形成されたギャップの前記深さを決定する犠牲層を具備する請求項159に記載のテストユニット。
【請求項162】
犠牲層及び機械膜を具備し、前記機械膜は、リリースエッチプロセス中に前記犠牲層を保護するために適合化される請求項159に記載のテストユニット。
【請求項163】
少なくとも1つの層内に切削部を具備し、前記切削部は、前記テストユニットの前記縦断面内において段を形成する請求項159に記載のテストユニット。
【請求項164】
前記テストユニット内の少なくとも1つの段は、1つ以上の誘電層から成る請求項159に記載のテストユニット。
【請求項165】
前記テストユニット内の少なくとも1つの段は、機械膜構造物から成る請求項159に記載のテストユニット。
【請求項166】
前記テストユニット内の少なくとも1つの段の前記高さは、実質的には犠牲層の前記厚さによって決定される請求項159に記載のテストユニット。
【請求項167】
前記テストユニット内の少なくとも1つの段の前記高さは、実質的には平坦材料の前記厚さによって決定される請求項159に記載のテストユニット。
【請求項168】
ディスプレイ内において用いるために適合化された複数の反射型表示素子であって、複数の材料層を具備する複数の反射型表示素子と、
テストユニットの縦断面において少なくとも2つの段を形成するために互いの最上面に積層された前記複数の材料層を具備する前記テストユニットと、を具備するウェハー。
【請求項169】
結合された微小電気機械システム(MEMS)とテストユニット構造物を製造する方法であって、
MEMS構造物を形成することと、
テストユニットを同時に形成すること、とを具備し、前記MEMS構造物を形成することは、1つ以上の堆積及びパターン形成ステップを含み、前記MEMS構造物は、複数の層を具備し、前記テストユニットを形成することは、前記1つ以上の材料堆積及びパターン形成ステップを含み、前記テストユニットは、前記テストユニットの縦断面において少なくとも2つの段を形成するために前記複数の層を具備する、方法。
【請求項170】
請求項169に記載のプロセスによって製造される結合された微小電気機械システム(MEMS)及びテストユニット構造物。
【請求項171】
ディスプレイ内において用いるために適合化された複数の反射型表示素子と、
前記反射型表示素子の製造中に堆積される少なくとも1つの材料の厚さを測定するために適合化されたテストユニットと、を具備するウェハー。
【請求項172】
ディスプレイ内において用いるための光を反射させる複数の第1の手段と、
前記第1の手段の製造中に堆積される少なくとも1つの材料の厚さを測定するための第2の手段と、を具備するウェハー。
【請求項173】
前記第1の手段は、インターフェロメトリック変調器を具備する請求項172に記載のウェハー。
【請求項174】
前記第2の手段は、少なくとも2つの段をテストユニットの縦断面において形成するために互いの最上面に積層された複数の材料層を具備する前記テストユニットを具備する請求項172又は173に記載のウェハー。
【請求項175】
一連の材料層を基板上に堆積及びパターン形成してMEMS構造物を形成することと、前記一連の材料層を前記基板上に同時に堆積及びパターン形成してテストユニットを形成することを具備するプロセスであって、前記パターン形成形成後に前記テストユニット内に残っている材料層は、前記テストユニットの縦断面において少なくとも2つの段を形成するプロセス、によって製造されるウェハー。
【請求項176】
多色インターフェロメトリック変調器ディスプレイを製造するために用いられるプロセスを試験する方法であって、前記ディスプレイ内の異なる色のインターフェロメトリック変調器は、部分的反射体と反射性機械膜との間において異なる深さのギャップを形成することによって製造され、前記ギャップの前記深さは、1つ以上の犠牲層の堆積によって決定され、少なくとも1つのギャップの前記深さは、複数の犠牲層の堆積によって決定され、
前記1つ以上の犠牲層を具備するテストユニットを形成することであって、前記テストユニットの少なくとも1つの領域は、互いの最上面に堆積された前記複数の犠牲層を具備することと、
前記テストユニットの縦断面を測定することと、
前記複数の犠牲層の累積厚さを前記縦断面から決定すること、とを具備する方法。
【請求項177】
前記テストユニットを形成することは、
前記複数の犠牲層を順次堆積することと、
各犠牲層の堆積後でさらに他の犠牲層の堆積前に前記犠牲層をパターン形成し、前記テストユニットのうちですべての前記複数の犠牲層よりも少ない数の犠牲層が存在する領域が形成されるようにすること、とを具備する請求項176に記載の方法。
【請求項178】
前記テストユニットを形成することは、インターフェロメトリック変調器リリースエッチ中に前記犠牲層を保護するために前記機械膜を前記テストユニットの最上面に堆積することを具備する請求項176に記載の方法。
【請求項179】
前記テストユニットの前記縦断面を測定することは、
単一の犠牲層を具備する領域内における前記テストユニットの前記厚さを測定することと、
2つの犠牲層を具備する領域内における前記テストユニットの前記厚さを測定することと、
3つの犠牲層を具備する領域内における前記テストユニットの前記厚さを測定すること、とを具備する請求項176に記載の方法。
【請求項180】
多色インターフェロメトリック変調器ディスプレイを製造するために用いられ、前記ディスプレイ内の異なる色のインターフェロメトリック変調器は、部分的反射体と反射性機械膜との間において異なる深さのギャップを形成することによって製造され、前記ギャップの前記深さは、1つ以上の犠牲層の堆積によって決定され、少なくとも1つのギャップの前記深さは、複数の犠牲層の堆積によって決定されるプロセス、を試験する際に用いるためのテストユニットであって、互いの最上面において複数の材料層を具備し、前記テストユニットの1つの領域は、単一の犠牲層を含み、前記テストユニットの第2の領域は、互いの最上面に2つの犠牲層を含み、前記テストユニットの第3の領域は、互いの最上面に3つの犠牲層を含む、テストユニット。
【請求項181】
前記テストユニットは、インターフェロメトリック変調器リリースエッチ中に前記犠牲層を保護するために前記テストユニットの最上面に堆積された前記機械膜を具備する請求項180に記載の方法。
【請求項182】
前記テストユニットは、犠牲層を具備する領域間に平坦材料を具備する請求項180に記載の方法。

【図1】
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【図2】
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【図3】
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【図4】
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【図5A】
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【図5B】
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【図6A】
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【図6B】
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【図7A】
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【図7B】
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【図7C】
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【図7D】
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【図7E】
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【図8】
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【図9】
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【図10A】
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【図10B】
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【図10C】
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【図10D】
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【図11A】
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【図11B】
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【図11C】
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【図11D】
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【図11E】
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【図11F】
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【図11G】
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【図12】
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【図13A】
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【図13B】
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【図14】
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【図15】
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【図16】
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【公開番号】特開2007−301719(P2007−301719A)
【公開日】平成19年11月22日(2007.11.22)
【国際特許分類】
【外国語出願】
【出願番号】特願2007−150861(P2007−150861)
【出願日】平成19年6月6日(2007.6.6)
【分割の表示】特願2007−533554(P2007−533554)の分割
【原出願日】平成17年9月16日(2005.9.16)
【出願人】(505258472)アイディーシー、エルエルシー (122)
【Fターム(参考)】