説明

インターフェロン作用をもつペプチド及び組換え蛋白質

本発明はインターフェロン類の抗ウイルス及びウイルス増殖活性と同様の作用を持ちながらインターフェロン類の副作用をなくした新規遺伝子組換えペプチド及びタンパク質を提供することに関するものである。

【課題】
【解決手段】
本特許の新規遺伝子組換えペプチド及びタンパク質は、適切なスペーサーを介して元のインターフェロンでは離れていた2箇所の活性部位を接続したことを特徴とするものである。そのうちの一つのものが元のインターフェロンの抗ウイルス及びウイルス増殖活性に相当するものである。

【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
この発明はヒト及び動物薬に関するもので、特にインターフェロンを含む抗ウイルス及び抗細胞増殖薬剤を用いた治療効果の改良に関するものである。本発明は、副作用をもたないインターフェロン活性をもつペプチド及び組換え蛋白質性の抗ウイルス及び抗細胞増殖剤を提供するものである。
【背景技術】
【0002】
本発明は、由来が様々なインターフェロンをコンピューターモデリングによって解析し、インターフェロンには2つの活性部位があり、一方が他方の一部を構成していることを発見したことに基盤を置いている。この構造学的知見と生物学的研究を組み合わせて合成ペプチドを作ることで驚くべき知見を得た。それは特定の合成ペプチドを結合することで元のインターフェロンの活性を持つということである。このような人工合成によるインターフェロンの主なる優位性は、これまで知られている天然型インターフェロンの副作用を避けることができることである。
【0003】
インターフェロンは、組換えDNA技術で生産された最初のサイトカインでる(非特許文献1参照)。インターフェロンがもつ強力な抗ウイルス活性及び抗癌(抗細胞増殖)作用は、様々のウイルス疾患や悪性腫瘍の臨床治検用のインターフェロンの大量生産の研究を促進した(非特許文献2参照)。インターフェロンは2つのタイプに分けることができる。I型のインターフェロンには、線維細胞型のインターフェロン-β、ロイコサイトの様々のサブタイプ、インターフェロン-α、トロフォブラスト型のインタフェロン-τ、インターフェロン-ωが含まれる。II型は、免疫インターフェロンであるインターフェロン-γに代表されるものが含まれる。I型は、pH2で安定、抗ウイルス作用は関与するIFNAR受容体に関与することで発現するとしられている。この受容体は、2個の膜透過型蛋白質であるIFNAR1とIFNAR2から構成されている。インタフェロン-αはまずIFNAR2に結合し、次いでIFNAR1に結合する。IFNAR2は受容体の主なる結合部位でヒトインターフェロン-αの場合は、Kdは、約2-10x10-9Mである。ヒトインターフェロン-αのIFNAR1に対する結合は 基本的にKd > 100´10-9 Mでるが、結合反応における働きは受容体がリガンド結合する程度を10倍にし、細胞内部のシグナル誘導に必須である。IFNAR1 とIFNAR2が受容体複合体に結合するとIFNAR随伴細胞室内のチロシンキナーゼを活性化する。これらのキナーゼは、互いにかつ細胞内のサブユニットを リン酸化する。その結果として、潜在化していた細胞質内の転写因子 (STAT1 とSTAT2)を活性化する。第三の因子 (p48) とともに複合体を作り、インターフェロンで活性化される遺伝子ISGの転写を促進する(非特許文献3参照)。
【0004】
ヒトインターフェロンαの三次元構造が、X線分析やNMR解析によって決定された。その全体像は5個のα-ヘリックスから構成されている。モノクローナル抗体、合成ペプチド、自然及び誘導変異株を使った研究からエピトープの配列マップが研究され(非特許文献3参照)、ループAB(25−35アミノ酸残基)のN-末端の半分に相当する配列、へリックスDのN-末端の半分に相当する配列、ループDE(121−134アミノ酸残基)のC-末端の半分がヒトインターフェロンα2のNFNAR2結合部位、抗ウイルス作用、抗細胞増殖作用の主なる活性部位であることが解った。これらの配列はヒトインターフェロンα2の三次元構造では互いに近接していることが分かっている(非特許文献4参照)。この部位におけるN-末端にあるLeu30とArg33は、ヒトインターフェロンα2の抗ウイルス活性には必須である。(特にarg33をLysまたはAlaに変えるとそれぞれ500および2500分の1に活性が低下する)。また、この抗ウイルス活性は、IFNAR2との相互作用とよく一致している。結合部位のC-末端部分はそれほどIFNAR2との相互作用や抗ウイルス活性とは関係がない。同時に化学合成した124-138配列の研究(非特許文献5および6参照)及び同じく合成した130-137残基の研究LKEKKYSP(特許文献1参照)によってこれらのペプチドがヒトT-リンフォブラスト由来の細胞株MT-4を10−9−10−8の濃度でその増殖を抑制することを示したが、抗ウイルス活性はなかった。
【0005】
ヒトインターフェロンαのLKEKKYSP (130-137)配列を天然蛋白質であるalbebetinのN-末端に挿入した(非特許文献7参照)。その結果、設計した構造と活性をもつalbeferon(非特許文献8参照)を構築でき、しかもヒトT-リンフォブラスト由来の細胞株MT-4を10−9−10−8の濃度でその増殖を抑制することを示した。これはヒトインターフェロンα2の抗細胞増殖活性と同じであった(特許文献1参照)。
【0006】
インターフェロンと同じ生物学的活性を持つ人工的な蛋白質やペプチドを創成することはこれらの生産に関与する科学者の共通の願望であるが、まだ誰も成功していない。そのような試みの一つは、(非特許文献9参照)として、要旨が公開されている。その内容はヒトインターフェロンα(HuIFN α)の断片であるLKDRHDF (30-36)とalbeferonのC-末端を融合し、これをalbeferonのLKEKKYSP (130-137)断片の直後にリンカーなしに挿入した。この結果は、図1 a とbに引用しているようにこの蛋白質の抗ウイルス活性はあるにしても極低いものだった。その理由は、対象として使ったHuIFN-a2とHuIFN-gが同時に用いた IL-2-とIL-4よりもきわめて低いことによると言える。これに加えて、IL-4がVEROと L-41細胞でまったく違った活性を示していることやこれらの図に示されているその他の蛋白質も両細胞でほとんど同じ活性を示していることがあげられる。これは少なくともこの実験の信頼性は低いものと言える。さらにこの論文には大きな内部矛盾がある。英語の要旨では両蛋白質がウイルスによるL-41とVERO単層細胞の細胞毒性をHuIFN-αと同じように防御し、かつ細胞毒性はまったくなかったと述べている。ところがウクライナ語及びロシア語の要旨では単に両蛋白質が抗ウイルス活性をもち細胞毒性は示さなかったと述べているにすぎない。従ってこの報告からは、なんら結論を得ることはできない。またこの報告ではペプチド特にわれわれの研究とは違って純粋なものでの試験は行われておらず、純度の低い融合蛋白質が人工的に合成されたとの報告にすぎない。そのような蛋白質が折りたたまれるにあたっては、用いた宿主によっては、間違えた活性のない形に折りたたまれることや蛋白質の発現や精製の過程でも同様な間違いが起こる。Chertkovaらの方法(非特許文献9参照)と本発明の重要な相違点は、融合インターフェロンが正しい形をとり、その結果ペプチドの抗ウイルス活性を大幅に改善したことである。このことはリンカーなしで融合したペプチドでも同様であった。
【0007】
Chertkovaらの方法(非特許文献9参照)との更なる違いは、化学的に合成したLKEKKYSP, LKDRHDFと LKEKKYSP-Ser-Ser-LKDRHDFが抗ウイルス活性を示したことである。しかもこれらのペプチドは正しく正しい構造をとっていることである。もしもこれらのペプチドが不適切に融合されるとChertkovaらの方法(非特許文献9参照)によって示されているように活性は失われる。
【0008】
本発明によれば、ペプチドLKEKKYSP-X-X-LKDRHDF(ここにはリンカーが含まれる。ここでXは短側鎖アミノ酸残基のことである。)が望ましいものであり、これが実質的にHuIFN-αと完全に同じ抗ウイルス活性を示す。我々はさらに各種のペプチドについて研究を行った。HuIFN-a2ではアミノ酸の配列の上では、はるかに離れたところにあるにもかかわらず相乗的に働くという驚くべき発見をした。しかしながらこれらは人工的なリンカー断片(例えば2個のSer残基またはHuIFNs-a分子にあるCys29-Cys138のS-S結合をまねた短側鎖アミノ酸残基を2個繋げたもの(図1 参照)なしではインターフェロンの3次元構造におけると同じ関係位置にならない。驚くべきことに、われわれは、前記のリンカーを持たないペプチドや融合蛋白質はHuIFN-a2に相当する活性がない(図7)。Albeferon
IでN-末端とC-末端の間に断片を別々に挿入したものの抗ウイルス活性はalbeferon IIよりも100倍低いものであった。LKEKKYSP (130-137)断片のみをN-末端に入れたalbeferonは、albeferon IIの10万倍低い抗ウイルス活性であった。
【0009】
最近は、I型のインターフェロンの免疫現象における制御機構により一層の関心がもたれるようになっている。特にこれらのインターフェロンは抗原で活性化されたTh1型リンフォサイトの活性化と分化を促進することが知られている。インターフェロンは最も効率のよい抗原提示細胞、すなわち単球由来の樹状細胞と活性化されたB型細胞の成熟を促進することが分かった。
【0010】
インターフェロンの臨床研究からの大きな問題点は、すべてのI型のインターフェロンが望ましくない臨床上の副作用を起こすことである。自己免疫疾患(含自己免疫肝炎、多発性筋炎, 甲状腺炎, 慢性関節リウマチ, 全身性エリテマトーデス)の19%の患者は重篤な症状を示している。さらにヒトインターフェロン-α、組換えヒトインターフェロンーβ-Ser17の投与を受けた患者の1−40%インターフェロンに対する耐性を発症している。さらにすべてのインターフェロンは、発熱、悪寒、不快感、筋肉痛、頭痛、疲労感、や体重減少を起こしている。また場合によってはこれらの副作用のために治療を中止することもある。このような臨床所見はI型インターフェロンの改良が必要であること特に抗ウイルス活性や抗細胞増殖活性を保持しながら抗体感応、自己免疫疾患の誘導、好ましくない副作用などのないものが求められている。
【0011】
本発明は、上に述べたような要望を満たす新しいペプチド及び蛋白質でインターフェロンの活性を保持ながら様々の疾患の治療中の副作用ないものを提供するものである。
【0012】
【特許文献1】Zav’yalov V. et al., WO9852594
【非特許文献1】Taniguchi T. et al., 1980, Nature 285, pp. 547-549
【非特許文献2】Pestka S. et al., 1987, Annual Review Biochem. 56, pp. 727-777
【非特許文献3】Zav’yalov V. and Zav'yalova G., 1997, Acta Pathol. Microbiol. Immun.Scand. 105, pp. 161-186
【非特許文献4】Piehler J. and Schreiber G., 1999, J. Mol. Biol. 294, pp. 223-237
【非特許文献5】Danilkovich A. et al., 1992, Immunol. Lett. 31, pp. 15-20
【非特許文献6】Danilkovich A. et al., 1995, FEBS Lett. 369, pp. 161-164
【非特許文献7】Fedorov A. et al., 1992, J. Mol. Biol. 225, pp. 927-931
【非特許文献8】Dolgikh D.A. et al., 1993, Biophysics 38, pp. 59-66
【非特許文献9】Chertkova, R.V., et al. in “Biopolimeri I Klitina”, vol. 18, pp. 161-163
【発明の開示】
【発明が解決しようとする課題】
【0013】
I型のインターフェロンがもつ強力な抗ウイルス活性及び抗癌(抗細胞増殖)作用は、様々のウイルス疾患や悪性腫瘍の臨床治検用のインターフェロンの大量生産の研究を促進した。一方、インターフェロンの臨床研究上の大きな問題点は、すべてのI型のインターフェロンが望ましくない臨床上の副作用を起こすことである。自己免疫疾患(含自己免疫肝炎、多発性筋炎, 甲状腺炎, 慢性関節リウマチ, 全身性エリテマトーデス)の19%の患者は重篤な症状を示している。さらにヒトインターフェロン-α、組換えヒトインターフェロン−β-Ser17の投与を受けた患者の1−40%インターフェロンに対する耐性を発症している。さらにすべてのインターフェロンは、発熱、悪寒、不快感、筋肉痛、頭痛、疲労感、や体重減少を起こしている。また場合によってはこれらの副作用のために治療を中止することもある。このような臨床所見はI型インターフェロンの改良が必要であること特に抗ウイルス活性や抗細胞増殖活性を保持しながら抗体感応、自己免疫疾患の誘導、好ましくない副作用などのないものが求められている。

【課題を解決するための手段】
【0014】
本発明では、驚くべきことにインターフェロンの危険な副作用を特定の合成ペプチドまたは生物活性ペプチドをつなぎ合わせた組換え蛋白質を作ることで達成できることを発見した。このようなペプチドは、コンピューターモデリングで行うことができた。しかもその生物活性はヒトインターフェロンα2と殆ど同じであった。この蛋白質は、その細胞毒性は100,000分の1に低下していた。
【0015】
先に合成ペプチドLKEKKYSP
(a-peptoferon)がヒトT型細胞由来の細胞株MT-4の増殖を10−9から10−8Mで阻害し、これは組換えヒトインターフェロンαの細胞増殖活性とほぼ同じであること(特許文献1参照)は、既に知られている。
【0016】
ヒトインターフェロンα2のLKEKKYSP
(130-137)は、天然型albebetinのN-末端に挿入されている(非特許文献7参照)。その結果、天然型albeferonに意図的な構造と機能を遺伝子操作で付与された(非特許文献8参照)。構造活性相関からalbeferonがalbebetinよりもよりコンパクトで安定な構造をもつことalbebetin (非特許文献10参照)、またこれはヒトT型細胞由来の細胞株MT-4の増殖を10−9から10−8Mで阻害し、これは組換えヒトインターフェロンαの細胞増殖活性とほぼ同じであった(特許文献1参照)。
【0017】
【非特許文献10】Aphsizheva I. et al., 1998, FEBS Lett. 425/1, pp. 101-104
【発明の効果】
【0018】
すべてのI型のインターフェロンは、共通の受容体であるIFNARと競合し、共通の活性を誘導することがよく知られている。従ってI型のインターフェロンの結合部位/抗ウイルス部位/抗細胞増殖部位のアミノ酸配列の変化は自然な選択圧によるものと想定することができる。従って、全てのI型及び組換えインターフェロンと結合部位、抗ウイルス部位、あるいは、抗細胞増殖部位相当するペプチドおよびこれに相当するアミノ酸配列をもつ組換え蛋白質は抗ウイルス活性及び抗細胞増殖活性を特異的に現すものと考えられる。
【0019】
I型のインターフェロンの結合部位、抗ウイルス部位、および抗細胞増殖部位を真似て作成したペプチドや組換え蛋白質の試験には、古くから使われているヒト単核球白血病細胞株L-41とミドリサル腎臓由来細胞株VEROの単層培養細胞を用いて抗ウイルス活性を用いた。また抗リンパ細胞増殖作用は、ヒト末梢多形核細胞やヒトTリンパ芽細胞株MT-4を用いて測定した。細胞培養条件、血流中の免疫細胞の条件は互いに関連がある。事実、細胞培養は、通常薬剤の効果を推定するために用いるものであり、条件は厳密に血流に良く近似させており、例えば温度、緩衝液、ミネラル含量、炭酸ガスや酸素の分圧などを近似させてある。一方、特別な場合には、I型のインターフェロンの結合部位、抗ウイルス部位および抗細胞増殖部位近似のもので薬剤目指して作成したペプチドや蛋白質の標的細胞は細胞培養系に良く近似させた血流中に存在している。このようなことから、本発明のペプチドや組換え蛋白質は既に用いられている活性のあるインターフェロンと同じような活性のあることを確証できる。

【発明を実施するための最良の形態】
【0020】
本発明の第一番目の内容は互いにかなり離れている全く違ったペプチドを少なくとも1アミノ酸残基をリンカーとして互いに正しく結合させることで相乗的な活性が得られることにある。2アミノ酸残基のリンカーが好適であることが分かっているが、おそらく大きな側鎖をもつアミノ酸のより長いリンカーでその周りのペプチドの回転を制限できるものも利用可能である。また炭水化物もペプチドを近接位置にもってこれるようなものは同様にリンカーとして利用可能である。また、ペプチドを蛋白質の直接融合させることで安定性の増加、標的への到達率向上、溶解性の向上などを図ることも出来る。Chertkovaらの研究成果(非特許文献9参照)との大きな違いは、インターフェロンの2個のペプチド断片を適切な人工的リンカーを用いて結合させ、正しい空間構造をとり、その結果として元のインターフェロン活性を最大限再生していることにある。本発明では、二つのインターフェロンのペプチド断片をリンカー(典型例はペプチドリンカー)を用いて結合し、Chertkovaらの成果よりもはるかに優れた活性のあるものを得ることが出来る。また更に非特許文献9の結果と大きく異なるところは化学合成したペプチドLKEKKYSP、LKDRHDF 及び LKEKKYSP-Ser-Ser-LKDRHDFがキャリアー蛋白質による悪影響を全く受けずに理想的な構造をとれるところにある。
【0021】
少なくとも10残基のペプチドをそのまま或いは適切なペプチドまたは蛋白質と融合させたものが悪性B細胞及び慢性骨髄性白血病、低分化型非ホジキン及びT細胞リンパ腫瘍, カルシノイド腫瘍、首及び頭部の扁平皮膚腫瘍、原発性腎臓腫瘍、多発性悪性メラノーマ、カポジ肉腫、慢性B型及びC型肝炎のようなウイルス性疾患のように天然型インターフェロンが効果を示すものの治療に用いることが出来る。
【0022】
本発明は薬剤として利用可能な性質をもち、一定の構造の生物活性をもつペプチドに関するものであるが、これらは物理化学的手法で更に改変可能なものである。このような改変には緩和放出型、生物活性の増加、標的細胞や膜への結合性の増加などが含まれることは言うまでもない。

【実施例1】
【0023】
分子模型の作製: ヒトインターフェロンα2エピトープの分子モデルとインターフェロン活性を示すペプチドLKEKKYSP-Ser-Ser-LKDRHDFの活性型モデルの推定は、プログラムChem-X (Chemical Design Ltd.,
UK)と溶液中でのヒトインターフェロンα2相当するアミノ酸の分子間関係(図 1)(非特許文献11参照)を用いて行った。
【0024】
ペプチドの合成:ペプチドLKEKKYSP-Ser-Ser-LKDRHDF, LKEKKYSP and
LKDRHDFの合成は、N-置換アミノ酸のペンタフルオロフェニルエーテルを用いた固相合成法 (430-A synthesizer, Applied Biosystems, USA)で行った。粗製品は、Zorbax ODS column (4´150 mm, 5 mm, DuPont, USA)を坦体とする HPLC (Gilson, France)で、水とアセトニトリル(95%)を0.2%トリクロロ酢酸(10-20%、20分)の直線的な濃度変化で毎分1mlの流速で精製した。220nmで測定したところ精製品は99%純度と判明した。分子量は、Vision 2000 spectrometer ("Thermo
Bioanalysis", UK)を用いて測定した。ペプチドの構造は、D500 amino acid analyzer (Durrum, USA)でアミノ酸分析を行って確かめた。
【0025】
Albeferon-I and albeferon-II遺伝子の組換え発現DNAの構築: albebetin遺伝子は、既に遺伝子操作が行われている(非特許文献7参照)。機能性のあるalbeferonは、albebetinのN-末端にヒトインターフェロンα2から得た断片(130-LKEKKYSP-137) をPCR法で導入して得た(非特許文献8参照)。これらの蛋白質の遺伝子は、発現型プラスミドベクター pMal-c (New England BioLabs, USA) に制限酵素部位BamHI と HindIII (albebetin)、 及びEcoRI と HindIII (albeferon).を使って構築した。本実験では、活性のあるペプチド断片(図3)に相当する合成オリゴヌクレオチドプライマーを合成して、PCR法でalbebetin とalbeferonに基づく2つの活性のある蛋白質を作った。新蛋白質 albeferon-Iは、ヒトインターフェロンαの活性のある断片 (30-LKDRHDF-36)を albeferon.の C-末端に導入して得た。PCRの実施法は図3-Aにまとめてある。albeferon 遺伝子をもつプラスミドベクターpMal-c の作成は順方向のプライマーとしては制限部位BamH Iを含むIdpを用い、逆方向のプライマーとして制限部位Hind IIIを含むIrpを用い、さらに活性部位をコードする断片を用いて行った。もう一つの蛋白質である albeferon-IIの作成には、albeferonのN-末端に2個のSer残基で二つの断片を接合したものと2個のオーバーラップした(IIdp-1 and IIdp-2) (図 2)を用いて作成した。プライマーThe primer IIdp-1は制限部位BamH Iとプロテアーゼ“factor Ха”による解裂部位、及び断片LKEKKYSP-S-Sに相当する配列を含む。プライマーIIdp-2がのIIdp-1一部と第二断片LKDRHDFに相当する配列を含む。逆方向プライマーとしてM13/pUC (New England Biolabs, США)を用いた。albebetin 遺伝子をもつプラスミドベクターを用いて図3Bに示すPCR反応を行った。PCR反応生成物はエンドヌクレアーゼBamH I and Hind IIIを用い、更にプラスミドベクターpMal-cにこれらの制限部位を用いて導入した。
【0026】
プラスミドベクターpMal-cはマルトース結合蛋白質との融合蛋白として効率よく発現され、これをプロテアーゼfactor
Xaで解裂することで目的蛋白質を得ることが出来る。しかしながらこの方法で最終目的とする蛋白質の収率が良くない。その理由は融合蛋白質に小さな余分の蛋白質があるためである。そこでプラスミドベクターpET-32 LIC (Novagen, USA)を用いたもう一つの融合蛋白質合成方法を用いることとした。この方法では比較的大腸菌由来の小さなthioredoxinを含み、単純な分離精製法で目的の蛋白質を得ることが出来る。今回に先立ってこのベクターは、分化因子HLDFの断片を含むalbebetinの効率よい発現に利用されていた(非特許文献12参照)。このベクターは、強いプロモーターであるT7プロモーターの支配下に遺伝子をもっており、さらに固定化メタルアフニティークロマトグラフィー(ニッケルトリアセテートアガロース)に好適な6個のHisからなるタグをもっている。この場合の融合蛋白質の発現レベルは全蛋白質の30-40%にまで達する程である(非特許文献12参照)。
【0027】
プラスミドpET-32 LICに目的蛋白質遺伝子を導入するために制限部位Bgl IIを導入してPCR反応を行った。制限部位Bgl IIをふくむ順方向プライマーdp-pETを合成し、一方、dp-pETを逆方向プライマーとして用い、さらに既に目的遺伝子を導入したプラスミドpMal-cを出発材料とした。PCR生成物は、エンドヌクレアーゼBgl II とHind IIIで処理後上記の二つの制限部位を用いてpET-32 LICにクローニングした(図3C)。できあがったプラスミドは配列決定によって確認し、さらに大腸菌に形質導入した。ヒトインターフェロンα2の共通ペプチド断片LKDRHDF (30-36)をもつ新しい蛋白質albeferon-I
と albeferon-IIが得られた。これらの推定三次構造を図4Bと4Cに示した。
【0028】
組換え遺伝子の発現: albebetin, albeferon,
albeferon-I 及びalbeferon-IIは、大腸菌BL21(DE3)pLysSでthioredoxinとの融合蛋白質として発現された。このことは先に分化因子の断片HLDFを含むalbebetinの発現に使われた方法である(非特許文献12参照)。融合蛋白質の最大収率(SDS-PAGE法で融合蛋白質の発現レベルは全蛋白質の30-40%)が0.6-1.0 mMの誘導剤b-D-thiogalactopyranosideを用い、ТВ-brothで培養し、37°С、8−9時間で達成されることが示された。
【0029】
蛋白質の分離精製: thioredoxinとの融合蛋白質として発現された蛋白質は、イオン交換クロマトグラフィーと固定化メタルアフニティークロマトグラフィー(ニッケルトリアセテートアガロース)によって分離精製を行った。ここで得られた融合蛋白質は、プロテアーゼfactor Xaで処理し、処理物質はニッケルトリアセテートアガロースカラムによって精製し(非特許文献12参照)、最終の精製をイオン交換クロマトグラフィー(with Mono Q HR 、Pharmacia Biotech)で行い、SDS-PAGE 分析で90%以上の純度を得た。ここで得られた蛋白質の分子量は、マススペクトロフィーで計算した理論値(albeferon-I は9.3、及びalbeferon-IIは 9.8 kDa )と一致した。得られた蛋白質は、SDS-PAGE 及び9個N-末端アミノ酸配列Met-Leu-Lys-Glu-Lys-Lys-Tyr-Ser-Proを両者の蛋白質について確認した。この方法で培養液1リッター当たり12 mgの最終精製蛋白質が得られることが分かった。
【0030】
CDスペクトル: albeferon, albeferon-I 及びalbeferon-IIの遠紫外部でのCDスペクトルを図5に示した。このデーターによるといずれもよく似たスペクトルを示し、典型的な二次構造をもつ蛋白質であることが分かる。Provencher と Glocker(非特許文献13参照)の方法でスペクトルを解析するとalbeferon-I とalbeferon-II
にはそれぞれ 30 、 23 % a-構造 及び29、38% のb-構造があり、albeferon は、27% a-構造35% b-構造がある (図 6) (非特許文献10参照)。このデーターは、実験結果とよく一致する。すなわちalbebetinの実験結果は、29% a- 構造及び 40% b-構造であるのに対して、理論値は、30% a-構造及び 36% b-構造(非特許文献14参照)であった。代位のヒトインターフェロンα断片をalbeferonに導入してもその二次構造には実際的に影響を与えないことが示された。
【0031】
得られた蛋白質の抗ウイルス活性と細胞毒性: 抗ウイルス活性試験は、試験ウイルスによって起こる細胞毒性活性の抑制作用を
in vitro で観察することで行った(非特許文献15参照)。2種類の培養細胞系、即ちヒト単核球白血病細胞株 L-41とミドリサル腎臓細胞株 VEROをもちいた。短い増殖サイクルとインターフェロンに対する高い感受性からマウスencephalomiocarditisを試験ウイルスに選んだ。抗ウイルス活性の陽性対象として組換えヒトインターフェロンαと組換えインターフェロンγをえらんだ。試験結果は図7に示した。本発明の両者は、抗ウイルス活性を示した。即ちalbeferon-II (N-末端に人工合成した配列
LKEKKYSP-Ser-Ser-LKDRHDFを含む。図4Cの活性は、ヒトインターフェロンαの約10分の1、ヒトインターフェロンγとはまったく同じであった。組換えヒトインターフェロンα、albeferon, albeferon-I 及び albeferon-IIの国際単位をヒト白血球由来のインターフェロンαを内部標準として計算した(図8)。
ここで注目すべきことはalbeferonも弱い抗ウイルス活性をもっていることである。
【0032】
試験した蛋白質の細胞毒性用量(CTD50)は、ウイルスのない状態で24時間細胞に接触させて50%の細胞毒性を示す濃度で表した。この発明で得た二つの蛋白質のうちalbeferon-IIは、実質的にヒトインターフェロンαの抗ウイルス活性と同じであった。一方、人工的な配列LKEKKYSP-Ser-Ser-LKDRHDF をN-末端に挿入したalbeferon-IIは、LKEKKYSP and LKDRHDFをその反対の末端にもつalbeferon-Iの約100倍の抗ウイルス活性があった。このことから反対側の配列は、抗ウイルス活性部位に立体的または/及び速度論的制限をしていると考えられる。この考え方はCys29-Cys139 ジスルフィド結合がI型のインターフェロンの生物活性に影響を与えるという実験結果と一致する。ループABのN-末端と全てのインターフェロンαのヘリックスEのN-末端を結合するこの結合は、マウスのインターフェロンβには存在しない。 遺伝子操作でジスルフィド結合を導入した変異型インターフェロンβは元の天然型のものの約10倍の抗ウイルス活性があることが示されているprotein (非特許文献16参照)。albeferon-IIでは、このジスルフィド結合は、二つのSer残基でペプチド結合されている。X線解析によるとヒトインターフェロンα2の結晶ではAsp32の側鎖のOd1 and Od2は、サンドイッチされるようにLys31 と Lys133の Nz groupsに挟まれている (非特許文献17参照)。このような相互関係がalbeferon-IIの人工的な配列LKEKKYSP-Ser-Ser-LKDRHDFがIFNAR2と複合体を作るときの安定化に働き、生物活性を表すことが示された。
【0033】
【非特許文献11】Klaus W. et al., 1997, J. Mol.Biol. 274, pp. 661-675
【非特許文献12】Chertkova R.V. et al., 2003,Russian Journal of Bioorganic Chemistry, Vol 29, 231-241
【非特許文献13】Provencher S. and Glocker J., 1981, Biochemistry 20, pp. 33
【非特許文献14】Dolgikh D. et al., 1996, Protein Engineering 9, pp. 195-201
【非特許文献15】Ershov F., 1996, Interferon system: norm and pathology, Мoscow,Medicine
【非特許文献16】Day C. et al., 1992, J. Interferon Res. 12, pp. 139-143
【非特許文献17】Radhakrishnan R. et al., 1996, Structure 4, pp. 1453-1463
【実施例2】
【0034】
合成直鎖ペプチドの抗ウイルス活性: 合成直鎖ペプチドの抗ウイルス活性試験は、試験ウイルスによって起こる細胞毒性活性の抑制作用を in vitro で観察することで行った(非特許文献15参照)。2種類の培養細胞系、即ちヒト単核球白血病細胞株
L-41とミドリサル腎臓由来細胞株 VEROを用いた。短い増殖サイクルとインターフェロンに対する高い感受性からマウス脳心筋症ウイルスを選んだ。抗ウイルス活性の陽性対象として組換えヒトインターフェロンαをえらんだ。試験結果は、図10に示した。ペプチドLKEKKYSP-Ser-Ser-LKDRHDFの抗ウイルス活性は、ヒトインターフェロンαの約10分の1であった。
【0035】
つまり、合成直鎖ペプチドLKEKKYSP-Ser-Ser-LKDRHDFは、実質的に元のヒトインターフェロンαと同じ抗ウイルス活性がある。

【産業上の利用可能性】
【0036】
この発明はヒト及び動物薬に関するもので、特に副作用をもたないインターフェロン活性をもつペプチド及び組換え蛋白質性の抗ウイルス及び抗細胞増殖剤を提供する。

【図面の簡単な説明】
【0037】
【図1】ヒトインターフェロンαのIFNAR2結合及び抗ウイルス活性に関与するエピトープ(A)とヒトインターフェロンαエピトープの作用を示すと想定されるLKEKKYSP-Ser-Ser-LKDRHDFペプチド(B及びC)の三次元構造示した図である。 三次元構造は、空間充填型モデル(A,B)または棒状モデル(C)で示してある。これらは溶液中のヒトインターフェロンαの原子間相互作用に基づいて作成したものである(非特許文献11参照)。変導入試験(非特許文献18参照)によるとR33,L30 と L26残基がIFNAR2との相互作用及び抗ウイルス活性に重要な働きをしていることまたF27, K31, D32, H34, D35, R125 とK133残基もこれらの活性に重要な働きをしていることが示された。此に対してS25,S28, K121, L128, К131, E132 とE134残基はこれらの活性にはほとんど関与していない。このモデルは、Chem-X (ChemicalDesign Ltd., UK)のプログラムを用いて得られたものである。
【図2】albeferon-I とalbeferon-IIの遺伝子由来の天然型蛋白質を得るためにPCR反応に用いたオリゴヌクレオチドの構造を示した図である。 制限酵素の反応部位及びLKEKKYSP and LKDRHDFペプチド断片に相当する塩基配列も示されており、その中でプライマーIIdp-1及びIIdp-2のオーバーラップしているはいれつは2重下線で示してあり、プロテアーゼ“factorХа”による切断部位は灰色で示してある。
【図3】albeferon-I (ABBI-I) とalbeferon-II(ABBI-II)遺伝子の操作とこれらの遺伝子を挿入した発現ベクターpET-32 LICを示した図である。(A)―albeferon (ABBI)遺伝子をマトリックスとして用いたalbeferon-I(ABBI-I)遺伝子操作のためのPCR方法の流れ。(B)ーalbebetin (ABB)遺伝子をマトリックス,正常な2次構造要素のそれぞれa,b,c,dは、ヒトインターフェロン-a2 配列は albeferon (ABBI), albeferon-I(ABBI-I), albebetin (ABB), albeferon-II (ABBI-II),に相当する。(C)- albeferon-I (ABBI-I)とalbeferon-II (ABBI-II) 遺伝子のベクター pET-32 LICへのクローンの流れを示す。
【図4】albeferon (А), albeferon-I (B) 及びalbeferon-II(C)遺伝子で規定された天然型蛋白質の推定3次構造示した図である。これにはヒトインターフェロンa2. のN- 末端及びC-末端分子断片のペプチド配列が含まれている。ヒトインターフェロンa2の構造は通常法で示してある。
【図5】albeferon (ABBI), albeferon-I (ABBI-I) とalbeferon-II (ABBI-II)の遠紫外域のCDスペクトルを示した図である。測定は20 mМ NH4HCO3 緩衝液を用いてpH 7.9 、20℃.で行った。濃度は、それぞれ0.98 (albeferon)、 0.96 (albeferon-I) 、1.04(albeferon-II) mg/mlで、キュベットの光路長は、1 cmであった。
【図6】天然型albebetin、albeferon、albeferon-I 及びalbeferon-IIの2次構造を示した図である。
【図7】L-41 (ヒト単核球白血病細胞株)とVERO (ミドリサルの腎臓由来細胞株)細胞培養での天然型蛋白質及びインターフェロンの抗ウイルス活性を示した図である。標品の活性はマウスの脳心筋症細胞毒性を50%遅らせる最小濃度で表した。3回の独立した試験結果の平均と標準偏差で表示した。
【図8】L-41 (ヒト単核球白血病細胞株)とVERO (ミドリサルの腎臓由来細胞株)細胞培養での天然型蛋白質の抗ウイルス活性を示した図である。albeferon (ABBI), albeferon-I(ABBI-I), albeferon-II (ABBI-II) と組換えヒトインターフェロンa2 (IFN)は、マウスの脳心筋症細胞毒性を50%遅らせる最小濃度で表した。3回の独立した試験結果の平均と標準偏差で表示した。
【図9】天然型蛋白質であるalbebetin,albeferon, albeferon-I とalbeferon-IIの細胞毒性。EMCなしで単層培養細胞.を50%破壊する最小濃度で細胞毒性の最小濃度を示した図である。
【図10】L-41 (ヒト単球白血球細胞株)とVERO (ミドリサルの腎臓由来細胞株)細胞培養でのヒトインターフェロンa2エピトープと同様の活性をもつ合成ペプチドLKEKKYSP-Ser-Ser-LKDRHDFと天然型蛋白質内にあるペプチドLKEKKYSPおよびLKDRHDFの抗ウイルス活性の比較。活性はマウスの脳心筋症細胞でのウイルスの細胞毒性を50%遅らせる最小濃度で表した。3回の独立した試験結果の平均と標準偏差で表示した。
【非特許文献18】Piehler J. and Schreiber G., 1999, J. Mol. Biol. 294, pp. 223-237

【特許請求の範囲】
【請求項1】
少なくとも一個のアミノ酸リンカーを介してインターフェロン類由来の二つのペプチドを接合したペプチドであり、それらのペプチドに、Leu Thr Glu Lys Lys Tyr Ser Pro Ser Ser Leu Lys Asp Arg His Asp Phe(配列No.1)の10個のアミノ酸配列を含むもの。
【請求項2】
請求項1のペプチドに含まれる配列No.1のペプチドにおいて、置換しうる残基をXnで示した次の配列Leu X1 X2 X3 X4 X5 X6 X7 X8 X9 Leu X10
X11X12 X13 X14 Phe(配列No.2)において、X1からX14は、次のアミノ酸に置換されたペプチドおよびそれらの組み合わせペプチド。
X1は、Tre、Arg、Gln、Met、Ile、Lys、もしくはGlu。
X2は、Glu、Arg、Asp、Leu、Ser、Lys、Ala、もしくはGly。
X3は、Lys、Arg、Asn、もしくは Met。
X4は、Lys、Arg、Asp、Asn、Ser、Gly、Glu、もしくは Ile。
X5は、Tyr もしくはHis。
X6は、Ser、Arg、Asp、もしくはAsn。
X7は、Pro、Arg、Asp、Leu、Ser、His、もしくは Ala。
X8およびX9は、Ser、Ala、Thr、もしくは Gly。
X10は、Lys、Gln、Glu、Thr、もしくは Met。
X11は、Asp もしくはAla。
X12は、Arg もしくはLys。
X13は、His、Asn、Met、Lys、Gln、もしくは Ala。
X14は、Asp、Glu、Apn、もしくはTyr。

【請求項3】
請求1および請求項2に示したペプチドを一個以上含む医薬及び動物薬
【請求項4】
請求1および請求項2に示したペプチドを含む組換えタンパク質
【請求項5】
請求4に示した組換えタンパク質を一個以上含む医薬及び動物薬
【請求項6】
請求4に示した融合タンパク質にキャリアーとしてアルベベチン、血清アルブミン、または免疫グロブリンGを含むもの。
【請求項7】
請求1、請求項2および請求項4に示したペプチドでリンカーとしてser-serを含むもの



【図1】
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【図2】
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【図3】
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【図4】
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【図5】
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【図6】
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【図7】
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【図8】
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【図9】
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【図10】
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【公表番号】特表2006−502198(P2006−502198A)
【公表日】平成18年1月19日(2006.1.19)
【国際特許分類】
【出願番号】特願2004−540849(P2004−540849)
【出願日】平成15年10月7日(2003.10.7)
【国際出願番号】PCT/FI2003/000736
【国際公開番号】WO2004/030686
【国際公開日】平成16年4月15日(2004.4.15)
【出願人】(505171528)
【出願人】(505171539)
【出願人】(505171540)
【出願人】(505171551)
【出願人】(505171562)
【出願人】(505171573)
【Fターム(参考)】