説明

ウェアラブル機器の支持構造

【課題】全体を小型にでき、所望の位置調整を可能としたウェアラブル機器の支持構造を提供する。
【解決手段】使用者の頭部に装着可能な支持フレーム100にウェアラブル機器300を支持するための支持構造であって、支持フレーム100は、頭部への装着状態において左右の側頭部側に位置する左右のテンプル部120L,120Rと、左右のテンプル部120L,120Rに設けられた左右の機器接続部250L,250Rとを有し、ウェアラブル機器300は、棒状のフレキシブル支持部400を介して、少なくとも一方の機器接続部に接続される。

【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
本発明は、ウェアラブル機器を頭部に装着可能な支持フレームに支持するための支持構造に関するものである。
【背景技術】
【0002】
近年、頭部装着型表示装置等のウェアラブル機器を、頭部に装着可能な眼鏡フレーム等の支持フレームに取り付けて利用することが知られている(例えば、特許文献1参照)。このようなウェアラブル機器の使用態様では、一般に、支持フレームとウェアラブル機器との間に、回転機構やスライド機構等の調整機構を設けてことにより、様々な装着者の顔形状に合わせて、ウェアラブル機器の位置調整を可能としている。
【先行技術文献】
【特許文献】
【0003】
【特許文献1】特開2010−91748号公報
【発明の概要】
【発明が解決しようとする課題】
【0004】
しかしながら、特許文献1に開示のように、ボールジョイント等の回転機構を設けると、調整機構が大きく嵩張って、外観が損なわれ、見栄えが悪くなる。特に、支持フレームの外側に回転機構を設けた場合は、回転機構が支持フレームの外側に嵩張ることになるため、見栄えがより悪くなる。
【0005】
また、ウェアラブル機器が表示装置の場合は、表示装置の光軸を眼球に合わせる瞳位置調整と、観察位置を所望の位置に合わせる表示位置調整とが必要となる。そのためには、特許文献1に開示のように、眼鏡フレーム側と表示装置側とにボールジョイント等の回転機構を設ける等、通常、2箇所以上に位置調整機構を設ける必要があり、装置の大型化を招く要因となる。
【0006】
したがって、かかる点に鑑みてなされた本発明の目的は、全体を小型にでき、所望の位置調整を可能としたウェアラブル機器の支持構造を提供することにある。
【課題を解決するための手段】
【0007】
上記目的を達成する本発明に係るウェアラブル機器の支持構造の要旨構成は、以下の通りである。
(1)使用者の頭部に装着可能な支持フレームにウェアラブル機器を支持するための支持構造であって、
前記支持フレームは、前記頭部への装着状態において左右の側頭部側に位置する左右のテンプル部と、左右の前記テンプル部に設けられた左右の機器接続部とを有し、
前記ウェアラブル機器は、棒状のフレキシブル支持部を介して、少なくとも一方の前記機器接続部に接続される、
ことを特徴とするものである。
【0008】
(2)上記(1)に記載のウェアラブル機器の支持構造において、
左右の前記機器接続部は、前記支持フレームの前記頭部への装着状態において、側面視では前記テンプル部の下方に位置し、上面視では前記テンプル部と重なりを持つように位置する、
ことを特徴とするものである。
【0009】
(3)上記(1)または(2)に記載のウェアラブル機器の支持構造において、
前記フレキシブル支持部は、前記テンプル部に対して傾斜して前記機器接続部に接続される、
ことを特徴とするものである。
【0010】
(4)上記(1)〜(3)のいずれかに記載のウェアラブル機器の支持構造において、
前記フレキシブル支持部は、前記支持フレームの前記頭部への装着状態における側面視において、上下方向の湾曲変形領域内に前記使用者の眼球中心が位置する、
ことを特徴とするものである。
【0011】
(5)上記(1)〜(4)のいずれかに記載のウェアラブル機器の支持構造において、
前記フレキシブル支持部は、直線状の姿勢にあるとき、前記支持フレームの前記頭部への装着状態における側面視において、前記使用者のほぼ眼球中心と重なる、
ことを特徴とするものである。
【0012】
(6)上記(1)〜(5)のいずれかに記載のウェアラブル機器の支持構造において、
前記フレキシブル支持部は、長さが30mm以上、70mm以下である、
ことを特徴とするものである。
【0013】
(7)上記(1)〜(6)のいずれかに記載のウェアラブル機器の支持構造において、
前記テンプル部は保持部を有し、
前記保持部には着脱自在に取付部材が装着され、
前記取付部材が前記機器接続部を有する、
ことを特徴とするものである。
【0014】
(8)上記(7)に記載のウェアラブル機器の支持構造において、
前記取付部材は、前記支持フレームの前記頭部への装着状態における側面視において、線対称形状を有し、該線対称形状の対称軸が前記テンプル部に対して傾斜して、前記保持部に着脱自在に装着される、
ことを特徴とするものである。
【0015】
(9)上記(7)または(8)に記載のウェアラブル機器の支持構造において、
前記取付部材は、前記支持フレームの前記頭部への装着状態における側面視において、前記対称軸と直交する方向の寸法が、後方が小さく、前方が大きい形状であり、
前記機器接続部は、前記取付部材の前方側に設けられている、
ことを特徴とするものである。
【0016】
(10)上記(7)〜(9)のいずれかに記載のウェアラブル機器の支持構造において、
前記保持部または前記取付部材の少なくとも一方は、少なくとも一部が前記取付部材を前記保持部に着脱する際に弾性変形可能な弾性部材からなる、
ことを特徴とするものである。
【0017】
(11)上記(10)に記載のウェアラブル機器の支持構造において、
前記保持部は、前記支持フレームの前記頭部への装着状態における側面視において、前方側が開口したV字形状からなり、
前記取付部材は、前記保持部に係合する楔形状からなる、
ことを特徴とするものである。
【0018】
(12)上記(11)に記載のウェアラブル機器の支持構造において、
前記保持部は、V字形状の一方の辺が前記テンプル部からなり、他方の辺が該テンプル部から傾斜して突出する弾性変形可能な傾斜片からなる、
ことを特徴とするものである。
【0019】
(13)上記(12)に記載のウェアラブル機器の支持構造において、
前記保持部は、前記テンプル部側に突部または凹部を有し、
前記取付部材は、前記テンプル部側の前記突部または凹部に係合する凹部または突部を有する、
ことを特徴とするものである。
【発明の効果】
【0020】
本発明によれば、全体を小型にでき、所望の位置調整を可能としたウェアラブル機器の支持構造を実現することができる。
【図面の簡単な説明】
【0021】
【図1】本発明の第1実施の形態に係るウェアラブル機器の支持構造を説明するための斜視図である。
【図2】図1のフレキシブル支持部の一例の構成を示す図である。
【図3】図1のフレキシブル支持部の他の例の構成を示す図である。
【図4】図1のフレキシブル支持部の機器接続部250Rへの装着状態を説明するための図である。
【図5】図1のフレキシブル支持部による表示位置のシフト動作を説明するための図である。
【図6】図1のフレキシブル支持部の可動範囲を説明するための図である。
【図7】図1のフレキシブル支持部が左右に交換装着された場合を示す図である。
【図8】図1のフレキシブル支持部により撮像装置が支持された場合を示す図である。
【図9】本発明の第2実施の形態に係るウェアラブル機器の支持構造を説明するための斜視図である。
【図10】図9の支持構造を示す側面図である。
【図11】図9の取付部材の構成を示す図である。
【図12】図9の取付部材の装着状態における対称軸と使用者の眼球との位置関係を説明するための図である。
【図13】図9の支持構造によりウェアラブル機器である表示装置が装着された場合を示す図である。
【図14】図9の支持構造によりウェアラブル機器である撮像装置が装着された場合を示す図である。
【図15】図9の支持構造によりウェアラブル機器が左右に交換装着された場合を示す図である。
【図16】本発明の第3実施の形態に係るウェアラブル機器の支持構造の構成を示す側面図である。
【図17】図16の取付部材の構成を示す図である。
【図18】本発明の第4実施の形態に係るウェアラブル機器の支持構造の構成を示す側面図である。
【図19】図18の取付部材の構成を示す図である。
【図20】図18の支持構造の部分上面図である。
【図21】本発明の第5実施の形態に係るウェアラブル機器の支持構造の構成を示す側面図である。
【図22】図21の取付部材の構成を示す図である。
【図23】図21の支持構造の部分上面図である。
【発明を実施するための形態】
【0022】
以下、本発明の実施の形態について、図を参照して説明する。
【0023】
(第1実施の形態)
図1〜図8は、本発明の第1実施の形態に係るウェアラブル機器の支持構造を示すものである。図1は、支持構造の斜視図を示すもので、支持フレーム100は、眼鏡フレーム形状からなり、使用者の頭部への装着状態において、顔面側に位置するフロント部110と、該フロント部110の左右に接続されて左右の側頭部側に位置する左右のテンプル部120L,120Rと、テンプル部120L,120Rの後端部に形成された左右のモダン部130L,130Rと、を有する。フロント部110には、左右の眼鏡レンズ140L,140Rが装着される。なお、眼鏡レンズ140L,140Rは、レンズ機能を有しない単なる光透過部材の場合もある。
【0024】
左右のテンプル部120L,120Rの下側には、モダン部130L,130R側に左右の機器接続部250L,250Rが設けられ、その少なくとも一方の機器接続部に、ウェアラブル機器である表示装置300がフレキシブル支持部400を介して接続される。図1は、右側の機器接続部250Rに、フレキシブル支持部400を介して表示装置300が接続された場合を例示している。
【0025】
左右の機器接続部250L,250Rは、支持フレーム100が使用者の頭部に装着された側面視において、テンプル部120L,120Rの下方に位置し、上面視ではテンプル部120L,120Rと重なりを持つように位置している。機器接続部250L,250Rは、例えば、穴部からなり、この穴部に棒状のフレキシブル支持部400が挿脱可能に装着されて、該フレキシブル支持部400を介して表示装置300が支持フレーム100に支持されるようになっている。
【0026】
図2及び図3は、フレキシブル支持部400の二つの例を示すものである。図2に示すフレキシブル支持部400は、芯線型のもので、図2(a)に正面図を、図2(b)に側面(端面)図を示すように、金属素材の芯線411に柔軟な樹脂素材412をコートしたものである。芯線411は、好ましくは、直径0.5mm〜1.2mm程度で、容易に屈曲させることができ、その形状を保持させることができるものとする。
【0027】
また、図3に示すフレキシブル支持部400は、螺旋チューブ型のもので、図3(a)に縦断面図を、図3(b)に側面(端面)図を示すように、断面が円形の螺旋状の金属線421と、断面が楔型の螺旋状の金属線422とにより2重螺旋状に形成したものである。このフレキシブル支持部400は、螺旋形状の金属線であるため、容易に屈曲させることができ、断面形状の異なる金属線421,422による摩擦により、曲げた状態の形状が固定される。なお、金属線421,422は、材質の異なるものを組み合わせるのが好ましい。
【0028】
フレキシブル支持部400は、機器接続部250Rへの装着状態において、直線状の姿勢にあるとき、テンプル部120Rの延在方向に対して前下がりに傾斜して配置される。そして、図4(a)に示す使用者への支持フレーム100の装着状態における側面視において、フレキシブル支持部400は、使用者の眼球Eのほぼ中心(眼球中心)Eoと重なる。さらに、図4(b)に示す上面視においては、テンプル部120Rと重なりを持つように下側に位置し、その状態で、表示装置300の接眼光学系300aの光軸Oが、眼球Eの正面方向の視軸とほぼ重なって位置する。これにより、表示装置300による虚像の表示位置を、正面よりやや下側に位置させることができる。
【0029】
このように、本実施の形態に係る支持構造においては、フレキシブル支持部400が、テンプル部120Rに対して前下がりに傾斜して、テンプル部120Rの下側に配置された機器接続部250Rに接続される。これにより、テンプル部120Rに干渉することなく、左右または上下の調整を行うことが可能となる。
【0030】
特に、ウェアラブル機器が図示のように表示装置300の場合、モバイルでの使用を考慮すると、正面視界を確保しながら、表示画面を正面視界の邪魔にならない視野の周辺に配置できることが好ましく、特に、視野の左右の外側や視野の下方へ表示させることで、見やすさと視界確保とを両立することができて好ましい。本実施の形態においては、表示装置300を、フレキシブル支持部400を介して機器接続部250Rに接続しているので、表示装置300の表示位置を直感的に自由に調整することができ、所望の位置調整が容易に可能となる。したがって、例えば、図4(b)に示す状態から、図5(a)に示すように、フレキシブル支持部400を外側に曲げることで、表示装置300による虚像の表示位置を右方向に容易にシフトさせることができる。
【0031】
また、図4(b)に示す上面視において、フレキシブル支持部400がテンプル部120Rと重なりを持つように位置することから、フレキシブル支持部400や表示装置300が支持フレーム100の外側に大きく張り出すことがない。したがって、全体を小型にでき、外観上も好ましい。
【0032】
さらに、フレキシブル支持部400は、直線状の姿勢にあるとき、図4(a)に示したように、側面視において使用者のほぼ眼球中心Eoと重なるように配置されるので、表示装置300の表示位置をシフトする際にも、最小の可動で済み、フレキシブル支持部400への負荷を小さくすることができる。したがって、例えば、図4(a)に示す状態から、図5(b)に示すように、フレキシブル支持部400を下側に曲げることで、表示装置300による虚像の表示位置を下方に容易にシフトさせることができる。
【0033】
ここで、フレキシブル支持部400は、図4(a)に示したように、必ずしも使用者のほぼ眼球中心Eoと重なるように配置する必要はなく、上下方向の湾曲変形領域内に眼球中心Eoが位置するように配置すればよい。これにより、表示装置300による虚像表示画面の表示位置を、微少な可動で使用者の眼球位置に合わせることができ、また、表示位置を上側または下側に配置して使用する際に、どちら側の位置にも調整しやすいという利点がある。
【0034】
なお、フレキシブル支持部400は、好ましくは、図6に示すように、装着状態の側面視において、直線状の姿勢から機器接続部250Rを基点とする上下方向の±10度の湾曲変形領域内に、使用者の眼球中心Eoが位置するように配置し、より好ましくは、図4(a)に示したように、直線状の姿勢にある状態でほぼ眼球中心Eoと重なるように配置する。このように、フレキシブル支持部400の可動範囲内に、眼球中心Eoが入るようにフレキシブル支持部400を配置することで、フレキシブル支持部400が直線状の姿勢にあるときに、光軸が眼球Eとずれてケラレを生じたとしても、微少な可動で光軸を眼球Eに一致させることができ、装着時の調整を素早くできる。
【0035】
また、図4(b)において、使用者の正面視方向における眼球中心Eoから接眼光学系300aまでの距離d1と、眼球中心Eoから機器接続部250Rまでの距離d2とは、同程度とするのが好ましい。ここで、d1は、例えば、25mm〜40mm程度であり、フレキシブル支持部400の先端と接眼光学系300aまでの正面視方向における距離d3は、例えば、10mm〜20mm程度である。したがって、フレキシブル支持部400の長さLは、30mm〜70mm程度であるのが好ましい。これにより、Lが短過ぎて、可動範囲が狭く、表示装置300を調整したい位置に調整できなかったり、また、Lが長過ぎて、表示装置300を所望の位置に安定して保持できなくなったり、可動範囲が広すぎて適切な位置に調整するのが難しくなったりするのを防止でき、表示装置300を所望の位置に容易に調整でき、かつ、安定して保持することが可能となる。
【0036】
以上、フレキシブル支持部400を、主として右側の機器接続部250Rに装着する場合について説明したが、フレキシブル支持部400は、左側の機器接続部250Lに装着することもできる。この場合は、フレキシブル支持部400を上下対称構造とし、左側の機器接続部250Lに装着する場合は、右側の保持部150Rに装着する場合とは、フレキシブル支持部400の上下を反転させることで、同様にして行うことができる。これにより、図7(a)に示す右側の機器接続部250Rへの装着と、図7(b)に示す左側の機器接続部250Lへの装着との左右の交換装着を容易に行うことが可能となり、左右の装着において同様の作用効果が得られる。なお、このようにフレキシブル支持部400を左右の機器接続部250L,250Rに選択的に装着可能とする場合は、フレキシブル支持部400によって支持される表示装置300も、上下対称形状とするのが外観上好ましい。
【0037】
また、ウェアラブル機器は、表示装置300に限らず、図8(a),(b)に側面視及び上面視を示すように、カメラ等の撮像装置301であっても、上述したと同様にして、フレキシブル支持部400を介して機器接続部250R又は250Rに選択的に装着することができる。この場合、図8(a)に示すように、フレキシブル支持部400の直線状態における側面視において、フレキシブル支持部400が使用者の眼球中心Eoとほぼ重なると、使用者の目線に近い映像を撮影することが可能となる。また、撮像装置301の位置を上下左右方向に調整することにより、任意の目線方向での映像を撮影することが可能となる。しかも、フレキシブル支持部400が直線状態において、テンプル部120Rの延在方向に対して前下がりに傾斜しているので、撮像装置301の位置調整の際、撮像装置301やフレキシブル支持部400のテンプル部120Rへの干渉を軽減することが可能となる。
【0038】
(第2実施の形態)
図9〜図15は、本発明の第2実施の形態に係るウェアラブル機器の支持構造を示すものである。本実施の形態に係る支持構造は、図9に斜視図を示すように、支持フレーム101と取付部材200とを有している。支持フレーム101は、第1実施の形態の場合と同様に、眼鏡フレーム形状からなるもので、フロント部110と、左右のテンプル部120L,120Rと、左右のモダン部130L,130Rとを有し、フロント部110に、左右の眼鏡レンズ140L,140Rが装着される。
【0039】
本実施の形態に係る支持構造においては、左右のテンプル部120L,120Rのモダン部130L,130R側に、左右の保持部150L,150Rが設けられており、これら左右の保持部150L,150Rに、取付部材200が着脱自在に装着される。図9は、右側の保持部150Rに、取付部材200を装着する場合を例示している。
【0040】
以下、各部の構成について、更に詳細に説明する。
【0041】
支持フレーム101の左右の保持部150L,150Rは、同様に構成される。以下、右側の保持部150Rに関して説明し、左側の保持部150Rに関しては、詳細な説明を省略する。図10(a)及び(b)は、保持部150Rの構成を示す側面図で、図10(a)は取付部材200の装着状態を示し、図10(b)は取付部材200を取り外した状態を示している。
【0042】
保持部150Rは、前方側が開口したV字形状からなっている。この保持部150RのV字形状の一方の辺は、テンプル部120Rからなり、他方の辺は、テンプル部120Rの延在方向に対して前下がりに傾斜して突出する傾斜片151Rからなる。そして、少なくとも傾斜片151Rは、テンプル部120Rから離れる方向に弾性変形可能となっている。
【0043】
また、保持部150Rのテンプル部120R側には、保持部150Rからの取付部材200の脱落を防止するため、好ましくは保持部150Rの前方側に、傾斜片151R側に突出して突部152Rが形成されているとともに、保持部150Rの前方端部に取付部材200の係止部153Rが形成されている。なお、保持部150Rを構成する部分のテンプル部120R及び傾斜片151Rは、水平方向の寸法(厚み)がほぼ同じに形成されている。
【0044】
図11(a),(b)及び(c)は、取付部材200の構成を示す図で、図11(a)は正面図、図11(b)は上面図、図11(c)は右側面図である。取付部材200は、線対称形状からなり、左右の保持部150L,150Rに選択的に装着可能である。以下、主として右側の保持部150Rに装着される場合について説明し、左側の保持部150Rに装着される場合に関しては、適宜、説明を省略する。
【0045】
取付部材200は、線対称形状の対称軸Saがテンプル部120Rの延在方向に対して前下がりに傾斜して、保持部150Rに着脱自在に装着される。本実施の形態では、保持部150RがV字形状を有しているので、取付部材200は、保持部150Rへの装着状態における側面視において、対称軸Saと直交する方向の寸法が、後方が小さく、前方が大きくなる楔形状からなる。
【0046】
取付部材200には、図11(b)及び(c)に示すように、上面及び下面に、保持部150Rに係合可能な、ほぼ同じ深さ及び幅を有する係合溝211が左右端に連通して形成されている。また、上面の係合溝211には、図11(b)に示すように、保持部150Rの突部152Rに嵌合可能な凹部212が形成されている。なお、図示しないが、下面の係合溝211にも、同様に、左側の保持部150Lの突部152L(図1参照)に嵌合可能な凹部が形成されている。
【0047】
また、取付部材200には、楔形状の大寸法部側に、保持部150Rへの装着状態において、テンプル部120Rの係止部153Rに係合する係止辺213Rが形成されているとともに、保持部150Lへの装着状態において、テンプル部120Lの係止部153L(図15(b)参照)に係合する係止辺213Lが形成されている。
【0048】
更に、取付部材200には、図11(c)に示すように、楔形状の大寸法部側の端面に、図11(a)に示す正面視において対称軸Saと重なり、保持部150Rへの装着状態でテンプル部120Rと重なりを持つように、機器接続部250が形成されている。機器接続部250は、例えば、対称軸Saに沿って穿設された穴部からなり、この穴部に第1実施の形態で説明したようなウェアラブル機器の棒状のフレキシブル支持部400が挿入固定されて、ウェアラブル機器が取付部材200に接続される。
【0049】
上述したように、本実施の形態に係るウェアラブル機器の支持構造は、眼鏡フレーム形状の支持フレーム101の左右のテンプル部120L,120Rに、それぞれ前方に開口したV字形状の保持部150L,150Rを有している。そして、ウェアラブル機器が接続される取付部材200は、V字形状と相似の上下対称の楔形状からなり、保持部150L,150Rに着脱自在に装着される。
【0050】
ここで、取付部材200を保持部150Rに装着する場合は、傾斜片151Rの弾性力に抗して、取付部材200を前方側から後方側に向けて保持部150Rに挿入する。これにより、取付部材200の上面に形成された係合溝211を保持部150Rのテンプル部120Rに係合させ、下面の係合溝211を傾斜片151Rに係合させる。また、テンプル部120Rに形成された突部152Rを、取付部材200の上面の係合溝211に形成された凹部212に嵌め込み、取付部材200の係止辺213Rをテンプル部120Rの係止部153Rに係止させる。これにより、取付部材200を保持部150Rに容易に装着することが可能となる。
【0051】
また、支持フレーム101が眼鏡フレーム形状からなる場合は、耳に掛け易いように、一般に、テンプル部120L,120Rは、モダン部130L,130R側が細く形成される。本実施の形態においては、保持部150L,150Rが、テンプル部120L,120Rのモダン部130L,130R側に設けられている。そして、取付部材200は、テンプル部120L,120RのV字形状に整合するように楔形状からなり、その寸法の小さい部分(小寸法部)がテンプル部120L,120Rの後方に、寸法の大きい部分(大寸法部)がテンプル部120L,120Rの前方に位置して装着される。したがって、支持フレーム101への取付部材200の収まりがよく、支持フレーム101の外観の悪化が抑えられる。また、取付部材200の大寸法部側の端面に、ウェアラブル機器の機器接続部250が形成されているので、ウェアラブル機器の接続も容易になる。
【0052】
また、取付部材200は、コンパクトでありながら支持フレーム101との接地面を大きく取れる。したがって、保持部150L,150Rがモダン部130L,130R側に設けられていることと相俟って、支持フレーム101の頭部への装着状態において、取付部材200の一部を支持フレーム101と側頭部との間に挟持できるので、取付部材200を保持部150Rに脱落することなく確実に装着でき、コンパクトで一体的な外観デザインが実現される。なお、取付部材200は、予めウェアラブル機器が接続されたものを保持部150L,150Rに装着することも可能である。
【0053】
また、取付部材200を保持部150Rから取り外す場合は、傾斜片151Rを弾性力に抗して下方に回動させて、テンプル部120Rの突部152Rを、係合溝211の凹部212から外し、その後、取付部材200を前方側に移動させることにより、容易に取り外すことができる。
【0054】
また、取付部材200は、例えば、保持部150Rに装着された場合、線対称形状の対称軸Saがテンプル部120Rの延在方向に対して前下がりに傾斜する。これにより、テンプル部120Rと機器接続部250の高さを異なる位置にすることができるので、当該機器接続部250に、上述した棒状のフレキシブル支持部400を介してウェアラブル機器が接続された場合、ウェアラブル機器をテンプル部120Rに干渉することなく、左右または上下に位置調整することが可能となる。
【0055】
ここで、取付部材200は、図12に示すように、例えば保持部150Rへの装着状態における側面視において、対称軸Saの延長線上に使用者(装着者)の眼球Eのほぼ中心(眼球中心)Eoが重なるのが好ましい。このようにすれば、例えば、図13(a)に側面図を示すように、ウェアラブル機器として表示装置300が棒状のフレキシブル支持部400を介して対称軸Saに沿って接続された場合、フレキシブル支持部400の直線状態における表示装置の光軸の眼球Eに対する角度は、取付部材200の対称軸Saの傾きと一致する。これにより、表示装置300による虚像の表示位置が正面方向よりもやや下方に設定されて、表示装置300による映像が表示されるので、長時間の観察でも見やすく、疲れにくい表示映像を提示することが可能となる。
【0056】
また、取付部材200の機器接続部250は、例えば保持部150Rへの装着状態での上面視において、図13(b)に示すように、テンプル部120Rと重なりを持つように位置する。したがって、テンプル部120Rから外側への取付部材200及びフレキシブル支持部400の張り出しを小さくできるので、外観上好ましい。また、機器接続部250及びフレキシブル支持部400がテンプル部120Rの下側に位置していることから、第1実施の形態の場合と同様の効果が得られる。
【0057】
また、図14(a)及び(b)に示すように、ウェアラブル機器がカメラ等の撮像装置301からなる場合、図14(a)に示すように、対称軸Saの延長線上に使用者の眼球中心Eoがほぼ重なると、フレキシブル支持部400の直線状態における撮像装置301の中心線と対称軸Saとがほぼ一致する。これにより、図8(a),(b)において説明したと同様の作用効果が得られる。
【0058】
以上、取付部材200を、主として右側の保持部150Rに対して着脱する場合について説明したが、取付部材200を左側の保持部150Lに対して着脱する場合は、右側の保持部150Rに対する着脱の場合とは、取付部材200の上下を反転させることで、同様にして行うことができる。これにより、図15(a)に示す右側の保持部150Rへの装着と、図15(b)に示す左側の保持部150Lへの装着との左右の交換装着を容易に行うことが可能となり、左右の装着において同様の作用効果が得られる。なお、この場合は、ウェアラブル機器やフレキシブル支持部400は、図7(a),(b)の場合と同様に、上下対称形状とするのが外観上好ましい。
【0059】
また、上述したように、支持フレーム101は、左右の保持部150L,150Rを有するので、例えば、保持部150L,150Rの双方に取付部材200を装着し、ウェアラブル機器の使用時にのみ、少なくとも一方の取付部材200にウェアラブル機器を取り付けることも可能である。これにより、ウェアラブル機器の未使用時及び使用時の支持フレーム101の外観を好ましい形状とすることが可能となる。
【0060】
(第3実施の形態)
図16及び図17は、本発明の第3実施の形態に係るウェアラブル機器の支持構造を示すものである。以下、第2実施の形態と同一作用を成す構成要素には、同一参照符号を付して説明する。本実施の形態に係る支持構造は、支持フレーム102の保持部150L,150Rに対して取付部材201を着脱自在に懸架して装着可能としたものである。
【0061】
図16(a)及び(b)は、支持構造の要部を示す側面図で、図16(a)は取付部材201の装着状態を示し、図16(b)は取付部材201を取り外した状態を示している。保持部150Rは、取付部材201が着脱自在に懸架される懸架部160Rを有している。懸架部160Rは、テンプル部120Rの上面の一部を段差状(凹状)に切り欠いた形状に形成されており、取付部材201が装着された状態で、取付部材201の上面とテンプル部120Rの上面とがほぼ同一面となるように形成されている。図示しないが、左側の保持部150Lも同様に構成される。
【0062】
図17(a),(b)及び(c)は、取付部材201の構成を示す図で、図17(a)は正面図、図17(b)は上面図、図17(c)は右側面図である。取付部材201は、第2実施の形態と同様、図17(a)の正面視において、対称軸Saを有する上下対称の楔形状からなり、その大寸法部側の端面に、ウェアラブル機器を支持する上述したフレキシブル支持部が接続される機器接続部250が形成されている。そして、取付部材201の背面側の上部及び下部に、それぞれ左右端に連通する凹部を有し、保持部150R,150Lの懸架部160R,160L(図示せず)に着脱自在に懸架されるフック部220R,220Lが形成されている。
【0063】
そして、取付部材201を保持部150Rに装着する場合は、図17において、上部のフック部220Rを保持部150Rの懸架部160に懸架し、保持部150L(図9参照)に装着する場合は、下部のフック部220Lを上下反転させて、保持部150Lの懸架部160L(図示せず)に懸架する。これにより、取付部材201を、例えば図16(a)に示すように、対称軸Saがテンプル部120Rの延在方向に対して前下がりに傾斜して保持部150Rに装着することができる。したがって、この取付部材201の機器接続部250に接続されるフレキシブル支持部も、直線状態において、軸線が対称軸Saと一致して、テンプル部120Rの延在方向に対して前下がりに傾斜して位置することになる。
【0064】
本実施の形態においては、取付部材201の背面側に、保持部150L,150Rへのフック部220L,220Rが設けられるため、例えば保持部150Lへの装着状態の上面視において、テンプル部120Rと機器接続部250とが重ならない。そのため、機器接続部250に接続されるウェアラブル機器が外側に若干突出することになる。しかし、その点を除けば、第2実施の形態と同様の効果が得られる。特に、本実施の形態に係る支持構造は、取付部材201を保持部150Lまたは150Rに懸架して、つまり引っ掛けて装着するので、着脱がより容易になり、左右の交換装着も容易になる。また、支持フレーム102の保持部150L,150Rを簡単に形成できる利点もある。なお、フック部220L,220Rは、弾性変形可能に構成して、対応する保持部の懸架部を弾性的に挟持して装着するようにしてもよい。
【0065】
(第4実施の形態)
図18〜図20は、本発明の第4実施の形態に係るウェアラブル機器の支持構造を示すものである。以下、第2実施の形態と同一作用を成す構成要素には、同一参照符号を付して説明する。図18(a)及び(b)は、支持構造の要部を示す側面図で、図18(a)は取付部材202の装着状態を示し、図18(b)は取付部材202を取り外した状態を示している。本実施の形態に係る取付構造は、支持フレーム103の保持部150Rに、図18(b)に部分拡大斜視図をも示すように、テンプル部120Rの外側に設けられた円柱部材170Rを有する。円柱部材170Rは、その軸線方向がテンプル部120Rの延在方向に対して前下がりに傾斜している。図示しないが、左側の保持部150Lも同様に構成される。
【0066】
図19(a)〜(d)は、取付部材202の構成を示す図で、図19(a)は正面図、図19(b)は上面図、図19(c)は左側面図、図19(d)は右側面図である。取付部材202は、保持部150Rの円柱部材170Rに嵌合する嵌合部230と、取付部材202の前方端部に位置し、ウェアラブル機器を支持する上述したフレキシブル支持部が接続される機器接続部250とを有し、図19(a)の正面視において、対称軸Saに関して上下対称形状からなる。なお、機器接続部250は、図20に示すように、円柱部材170Rへの取付部材202の装着状態における上面視において、テンプル部120Rと重なりを持つように設けられる。
【0067】
そして、取付部材202を保持部150Rに装着する場合は、取付部材202を円柱部材170Rに対して軸線方向の後方にスライドさせて、嵌合部230を円柱部材170Rに嵌合させる。これにより、取付部材202を保持部150Rに容易に装着することができ、その装着状態の側面視において、取付部材202は、対称軸Saが円柱部材170Rの軸線と一致して、テンプル部120Rの延在方向に対して前下がりに傾斜した状態となる。したがって、この取付部材202の機器接続部250に接続されるフレキシブル支持部も、直線状態において、軸線が対称軸Saと一致して、テンプル部120Rの延在方向に対して前下がりに傾斜して位置することになる。また、機器接続部250は、上面視において、図20に示すように、テンプル部120Rと重なりを持つように位置することになる。したがって、第2実施の形態と同様の効果が得られる。
【0068】
また、取付部材202を保持部150Rから取り外す場合は、取付部材202を円柱部材170Rに対して軸線方向に前方にスライドさせて、円柱部材170Rに対する嵌合部230の嵌合を解除する。これにより、取付部材202を保持部150Rから容易に取り外すことができる。また、取付部材202を保持部150L(図9参照)に対して着脱する場合は、取付部材202の上下を反転させて、同様にして行うことができる。したがって、取付部材202の左右の交換装着も容易にできる。なお、取付部材202の嵌合部230は、保持部の円柱部材に弾性的に嵌合させて装着するようにしてもよい。
【0069】
(第5実施の形態)
図21〜図23は、本発明の第5実施の形態に係るウェアラブル機器の支持構造を示すものである。以下、第2実施の形態と同一作用を成す構成要素には、同一参照符号を付して説明する。図21(a)及び(b)は、支持構造の要部を示す側面図で、図21(a)は取付部材203の装着状態を示し、図21(b)は取付部材203を取り外した状態を示している。本実施の形態に係る取付構造は、支持フレーム104の保持部150Rに、図21(b)に部分拡大斜視図をも示すように、テンプル部120Rに前方に開口して形成されたスリット180Rを有する。スリット180Rは、その延在方向がテンプル部120Rの延在方向に対して前下がりに傾斜している。図示しないが、左側の保持部150Lも同様に構成される。
【0070】
図22(a)〜(d)は、取付部材203の構成を示す図で、図22(a)は正面図、図22(b)は上面図、図22(c)は左側面図、図22(d)は右側面図である。取付部材203は、図22(a)の正面視において、対称軸Saに関して上下対称の楔形状からなる。また、取付部材203は、テンプル部120Rを外側及び内側から挟むように、図22(b)の上面視において、対称軸Sbに関して前後対称、つまり、支持フレーム101への装着状態(使用状態)において左右対称の楔形状からなる。そして、図22(b)に示すように、楔形状の小寸法部には、テンプル部120Rを挟み込む空隙部240が形成され、楔形状の大寸法部の中央部には、ウェアラブル機器を支持する上述したフレキシブル支持部が接続される機器接続部250が形成されている。また、空隙部240と機器接続部250との間の上下左右の中央部には、対称軸Sa及びSbに沿って、保持部150Rのスリット180Rに嵌入する嵌入部241が形成されている。
【0071】
そして、取付部材203を保持部150Rに装着する場合は、空隙部240に保持部150Rのテンプル部120Rを入り込ませた状態で、取付部材203をスリット180Rの延在方向の後方にスライドさせて、嵌入部241をスリット180Rに嵌入させる。これにより、取付部材203を保持部150Rに容易に装着することができる。なお、この際、テンプル部120Rのスリット180Rを構成する下側の辺を、図10(b)のV字形状を形成する傾斜片151Rと同様に、テンプル部120Rから離れる方向に弾性変形可能として、嵌入部241をスリット180Rにおいて弾性的に挟持されるように構成してもよい。あるいは、空隙部240において、保持部150Rのテンプル部120Rを弾性的に挟持するように取付部材203を構成してもよい。
【0072】
取付部材203は、保持部150Rへの装着により、側面視において、対称軸Saがスリット180Rの延在方向と一致して、テンプル部120Rの延在方向に対して前下がりに傾斜した状態となる。したがって、この取付部材203の機器接続部250に接続されるフレキシブル支持部も、直線状態において、軸線が対称軸Saと一致して、テンプル部120Rの延在方向に対して前下がりに傾斜して位置することになる。また、取付部材203は、上面視において、図23に示すように、テンプル部120Rと対称軸Sbとが重なって、テンプル部120Rに対して左右対称に保持部150Rに装着され、機器接続部250がテンプル部120Rと重なりを持つように位置することになる。したがって、第2実施の形態の場合と同様の効果が得られる。
【0073】
また、取付部材203を保持部150Rから取り外す場合は、取付部材203をスリット180Rに対して、その延在方向に前方にスライドさせてスリット180Rから嵌入部241を抜き出すことにより、取付部材203を保持部150Rから容易に取り外すことができる。また、取付部材203を保持部150L(図9参照)に対して着脱する場合は、取付部材203に接続されるウェアラブル機器に応じて、取付部材203の上下を反転させて、あるいは、反転させることなく、同様にして行うことができ、取付部材203の左右の交換装着も容易にできる。
【0074】
すなわち、本実施の形態においては、取付部材203が上下左右に対称形状となっている。したがって、例えば、ウェアラブル機器が左右対称形状の場合は、取付部材203を上下反転することなく、他方の保持部に装着することが可能となる。これにより、ウェアラブル機器が、例えば、図14(a)及び(b)に示したようにカメラ等の撮像装置301からなる場合は、撮影した映像を反転することなく利用することが可能となる。
【0075】
なお、本発明は、上記実施の形態にのみ限定されるものではなく、幾多の変形または変更が可能である。例えば、支持フレームは、眼鏡フレーム形状に限らず、頭部への装着状態において左右の側頭部側に位置する左右のテンプル部を有する形状であれば、ヘッドセットタイプやゴーグルタイプ等の形状であってもよい。また、機器接続部は、テンプル部の下側に限らず、上側に設けてもよい。したがって、第2〜5実施の形態のように、機器接続部を有する取付部材を、テンプル部の保持部に着脱自在に装着する支持構造においては、保持部をテンプル部の上側に設けてもよい。
【符号の説明】
【0076】
100,101,102,103,104 支持フレーム
120L,120R テンプル部
150L,150R 保持部
151L,151R 傾斜片
152L,152R 突部
153L,153R 係止部
160R 懸架部
170R 円柱部材
180R スリット
200,201,202,203 取付部材
211 係合溝
212 凹部
213L,213R 係止辺
220L,220R フック部
230 嵌合部
240 空隙部
241 嵌入部
250L,250R,250 機器接続部
300 表示装置
301 撮像装置
400 フレキシブル支持部
411 芯線
412 樹脂素材
421,422 金属線
Sa,Sb 対称軸
E 眼球


【特許請求の範囲】
【請求項1】
使用者の頭部に装着可能な支持フレームにウェアラブル機器を支持するための支持構造であって、
前記支持フレームは、前記頭部への装着状態において左右の側頭部側に位置する左右のテンプル部と、左右の前記テンプル部に設けられた左右の機器接続部とを有し、
前記ウェアラブル機器は、棒状のフレキシブル支持部を介して、少なくとも一方の前記機器接続部に接続される、
ことを特徴とするウェアラブル機器の支持構造。
【請求項2】
左右の前記機器接続部は、前記支持フレームの前記頭部への装着状態において、側面視では前記テンプル部の下方に位置し、上面視では前記テンプル部と重なりを持つように位置する、
ことを特徴とする請求項1に記載のウェアラブル機器の支持構造。
【請求項3】
前記フレキシブル支持部は、前記テンプル部に対して傾斜して前記機器接続部に接続される、
ことを特徴とする請求項1または2に記載のウェアラブル機器の支持構造。
【請求項4】
前記フレキシブル支持部は、前記支持フレームの前記頭部への装着状態における側面視において、上下方向の湾曲変形領域内に前記使用者の眼球中心が位置する、
ことを特徴とする請求項1〜3のいずれか一項に記載のウェアラブル機器の支持構造。
【請求項5】
前記フレキシブル支持部は、直線状の姿勢にあるとき、前記支持フレームの前記頭部への装着状態における側面視において、前記使用者のほぼ眼球中心と重なる、
ことを特徴とする請求項1〜4のいずれか一項に記載のウェアラブル機器の支持構造。
【請求項6】
前記フレキシブル支持部は、長さが30mm以上、70mm以下である、
ことを特徴とする請求項1〜5のいずれか一項に記載のウェアラブル機器の支持構造。
【請求項7】
前記テンプル部は保持部を有し、
前記保持部には着脱自在に取付部材が装着され、
前記取付部材が前記機器接続部を有する、
ことを特徴とする請求項1〜6のいずれか一項に記載のウェアラブル機器の支持構造。
【請求項8】
前記取付部材は、前記支持フレームの前記頭部への装着状態における側面視において、線対称形状を有し、該線対称形状の対称軸が前記テンプル部に対して傾斜して、前記保持部に着脱自在に装着される、
ことを特徴とする請求項7に記載のウェアラブル機器の支持構造。
【請求項9】
前記取付部材は、前記支持フレームの前記頭部への装着状態における側面視において、前記対称軸と直交する方向の寸法が、後方が小さく、前方が大きい形状であり、
前記機器接続部は、前記取付部材の前方側に設けられている、
ことを特徴とする請求項7または8に記載のウェアラブル機器の支持構造。
【請求項10】
前記保持部または前記取付部材の少なくとも一方は、少なくとも一部が前記取付部材を前記保持部に着脱する際に弾性変形可能な弾性部材からなる、
ことを特徴とする請求項7〜9のいずれか一項に記載のウェアラブル機器の支持構造。
【請求項11】
前記保持部は、前記支持フレームの前記頭部への装着状態における側面視において、前方側が開口したV字形状からなり、
前記取付部材は、前記保持部に係合する楔形状からなる、
ことを特徴とする請求項10に記載のウェアラブル機器の支持構造。
【請求項12】
前記保持部は、V字形状の一方の辺が前記テンプル部からなり、他方の辺が該テンプル部から傾斜して突出する弾性変形可能な傾斜片からなる、
ことを特徴とする請求項11に記載のウェアラブル機器の支持構造。
【請求項13】
前記保持部は、前記テンプル部側に突部または凹部を有し、
前記取付部材は、前記テンプル部側の前記突部または凹部に係合する凹部または突部を有する、
ことを特徴とする請求項12に記載のウェアラブル機器の支持構造。


【図1】
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【図2】
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【図3】
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【図4】
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【図5】
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【図6】
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【図7】
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【図8】
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【図9】
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【図10】
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【図11】
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【図12】
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【図13】
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【図14】
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【図15】
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【図16】
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【図17】
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【図18】
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【図19】
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【図20】
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【図21】
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【図22】
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【図23】
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【公開番号】特開2013−88725(P2013−88725A)
【公開日】平成25年5月13日(2013.5.13)
【国際特許分類】
【出願番号】特願2011−231063(P2011−231063)
【出願日】平成23年10月20日(2011.10.20)
【出願人】(000000376)オリンパス株式会社 (11,466)
【Fターム(参考)】