説明

ウォッシャー用タンク装置

【課題】作業員等が頻繁に洗浄剤を補給しなくても、洗浄性の低下防止、洗浄水の凍結防止を実現できるウォッシャー用タンク装置を提供する。
【解決手段】雨水又は融雪により得られる水を受ける受水口と、洗浄水用タンクと、前記受水口で受けた雨水又は前記融雪により得られる水を前記洗浄水用タンクに供給するために前記受水口と前記洗浄水用タンクとを連結する管路と、前記管路に設けられた電動開閉弁と、洗浄液用タンクと、前記洗浄液用タンクの洗浄液を前記洗浄水用タンクに供給する洗浄液供給手段と、前記電動開閉弁と前記洗浄液供給手段を制御する制御手段と、
を備えることを特徴とする。

【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
本発明は、特に遠隔操作されるテレビカメラの撮影窓を洗浄するウォッシャー装置に用いられ、洗浄水を貯留するタンク装置の構造に関する。
【背景技術】
【0002】
従来、ビル屋上、鉄塔等に設置される監視カメラ等のテレビカメラは、雲台に支持され、離れた場所の監視室等で遠隔操作される。このテレビカメラは、例えばパン(左右方向)、チルト(上下方向)等へ動かされ、これによって捉えられた領域の映像をモニタ等へ表示することができる。また、このテレビカメラの撮影窓(ガラス)には、ワイパーが設けられると共に、ウォッシャー装置の洗浄水ノズルが配置され、この洗浄ノズルから洗浄水を撮影窓へ噴き付けて洗浄ができるようになっている。
【0003】
即ち、このウォッシャー装置として、供給ポンプ及びタンクを備えたタンク装置がテレビカメラの近傍に配置されており、タンク内の洗浄水をポンプにより洗浄ノズルまで供給することにより、この洗浄ノズルから撮影窓へ向けて洗浄水を噴射することができる。
【0004】
しかしながら、このウォッシャー装置では、所定容量のタンク内に入れてある洗浄水がなくなれば、洗浄水を補充する必要があるが、タンク装置はビル屋上や鉄塔等の危険な場所に配置されていることが多く、洗浄水の補充作業が大変であるという問題があった。
【0005】
この問題を解消するために、雨水を洗浄水として利用するウォッシャー装置が提案されている(特許文献1)。
【0006】
この特許文献1に記載のウォッシャー装置は、雨水を受けるための受水口と、この受水口の水を貯留するタンクとを備えており、これにより、作業員等によることなく、タンク本体に洗浄水を補給することが可能となっている。そして、このウォッシャー装置では、洗浄性の向上、洗浄水の凍結防止等の観点より、タンク内に固形の洗浄剤が投入されるようになっている。
【特許文献1】特開平10−133258号公報
【発明の開示】
【発明が解決しようとする課題】
【0007】
しかしながら、固形の洗浄剤は数ヶ月程度でその効果が失われるので、作業員等が頻繁に洗浄剤を補給しなければならないという問題があった。
【0008】
本発明は上記問題点に鑑みてなされたものであり、その目的は、作業員等が頻繁に洗浄剤を補給しなくても、洗浄性の低下防止、洗浄水の凍結防止を実現できるウォッシャー用タンク装置を提供することにある。
【課題を解決するための手段】
【0009】
本発明は上記課題を解決するためになされたものであり、請求項1に記載の発明は、 雨水又は融雪により得られる水を受ける受水口と、洗浄水用タンクと、前記受水口で受けた雨水又は前記融雪により得られる水を前記洗浄水用タンクに供給するために前記受水口と前記洗浄水用タンクとを連結する管路と、前記管路に設けられた電動開閉弁と、洗浄液用タンクと、前記洗浄液用タンクの洗浄液を前記洗浄水用タンクに供給する洗浄液供給手段と、前記電動開閉弁と前記洗浄液供給手段を制御する制御手段と、を備えることを特徴とする。
【0010】
請求項1に記載の発明によれば、制御手段を備えているので、例えば、降雨時に電動開閉弁を開くように該弁を制御することにより、受水口で受けた雨水を管路を介して洗浄水タンクに所定量供給し、これとともに、洗浄液タンクの洗浄液を洗浄水タンクに所定量補給するように洗浄液供給手段を制御することにより、洗浄水タンク内に雨水と洗浄液との混合水からなる洗浄水を補給することが可能となる。すなわち、従来のように従業員等が頻繁に洗浄液を補給しなくても、洗浄水を補給することが可能となる。しかも、洗浄水はその都度新規に生成されることになるから洗浄性の低下を防止することが可能となる。また、洗浄液の供給量を制御することにより洗浄水の濃度を調整可能であるから(例えば冬期の濃度を夏期の濃度よりも高くする)、洗浄水の凍結防止を実現することが可能となる。さらに、洗浄液タンクとして比較的サイズの大きいものを採用することにより、従業員等が洗浄液を補給しなくても、極めて長期にわたり、洗浄水を補給することが可能となる。
【0011】
請求項2に記載の発明は、請求項1に記載の発明において、前記制御手段は、前記洗浄水用タンクに供給された水量に基づいて定まる量の洗浄液を前記洗浄水用タンクに供給するように前記洗浄液供給手段を制御することを特徴とする。
【0012】
請求項2に記載の発明によれば、洗浄水タンクに供給された雨水の量に基づいて定まる量の洗浄液が洗浄水タンクに供給されるから、洗浄水タンク内の洗浄水濃度を略一定に保つことが可能となる。
【0013】
請求項3に記載の発明は、請求項1に記載の発明において、前記制御手段は、前記洗浄水用タンク内の清浄水濃度が予め定められた濃度となる量の洗浄液を前記洗浄水用タンクに供給するように前記洗浄液供給手段を制御することを特徴とする。
【0014】
請求項3に記載の発明によれば、洗浄水タンク内の洗浄水濃度が予め定められた濃度となる量の洗浄液が洗浄水タンクに供給されるから、洗浄水タンク内の洗浄水濃度を略一定に保つことが可能となる。
【0015】
請求項4に記載の発明は、請求項1から3のいずれかに記載の発明において、雨滴センサと、前記洗浄水用タンク内の洗浄水の量を検出する洗浄水量センサと、を備え、前記制御手段は、前記雨滴センサ及び洗浄水量センサの検出値に基づいて、前記電動開閉弁を開閉制御することを特徴とする。
【0016】
請求項4に記載の発明によれば、例えば、雨滴センサにより降雨か否かを判定し、降雨であると判定されると電動開閉弁を開くように該弁を制御することにより、受水口で受けた雨水を洗浄水タンクに所定量供給し、これとともに、洗浄液タンクの洗浄液を洗浄水タンクに所定量供給するように洗浄液供給手段を制御することにより、洗浄水タンク内に雨水と洗浄液との混合水からなる洗浄水を自動的に補給することが可能となる。また、洗浄水量センサにより雨水が目標レベルまで供給されたか否かを判定し、目標レベルまで供給されたと判定されると、電動開閉弁を閉じるように該弁を制御することにより、それ以上雨水を洗浄水タンクに供給しないようにすることが可能となる。
【0017】
請求項5に記載の発明は、請求項1から4のいずれかに記載の発明において、前記洗浄液用タンク内の洗浄液の有無を検出する洗浄液有無センサをさらに備え、前記洗浄液有無センサにより前記洗浄液用タンク内の洗浄液が無いことが検出された場合には、自己に隣接して設置されているテレビカメラの映像にその旨の表示を写し込ませることを特徴とする。
【0018】
請求項5に記載の発明によれば、洗浄液タンク内の洗浄液が無いことが検出された場合には、自己に隣接して設置されているテレビカメラの映像にその旨の表示を写し込ませるので、遠隔の地においてテレビカメラの映像を確認することで、洗浄液タンク内の洗浄液が無いこと(すなわち洗浄液の補給が必要になったこと)を把握することが可能となる。
【0019】
請求項6に記載の発明は、請求項1から5のいずれかに記載の発明において、前記制御手段に制御信号を入力するリモート操作部を備えることを特徴とする。
【0020】
請求項6に記載の発明によれば、例えば、リモート操作部を遠隔の地に設けることにより、遠隔から、電動開閉弁及び洗浄液供給手段を制御することが可能となる。
【0021】
請求項7に記載の発明は、請求項1から6のいずれかに記載の発明において、前記受水口と前記洗浄水用タンクとの間に前記雨水又は融雪により得られた水を濾過するフィルターをさらに備えることを特徴とする。
【0022】
請求項7に記載の発明によれば、フィルターを備えているので洗浄水の洗浄度が高まるから、洗浄水噴射の際の詰まりを防止し得るとともに、洗浄をより清浄に行うことが可能となる。
【0023】
請求項8に記載の発明は、雨水又は融雪により得られる水を受ける受水口と、混合用タンクと、前記受水口で受けた雨水又は前記融雪により得られる水を前記混合用タンクに供給するために前記受水口と前記混合用タンクとを連結する第1管路と、前記第1管路に設けられた第1電動開閉弁と、洗浄液用タンクと、前記洗浄液用タンクの洗浄液を前記混合用タンクに供給する洗浄液供給手段と、洗浄水用タンクと、前記混合用タンクで混合された洗浄水を前記洗浄水用タンクに供給するために前記混合用タンクと前記洗浄水用タンクとを連結する第2管路と、前記第2管路に設けられた第2電動開閉弁と、前記第1電動開閉弁、前記第2電動開閉弁、及び前記洗浄液供給手段を制御する制御手段と、を備えることを特徴とする。
【0024】
請求項8に記載の発明によれば、制御手段を備えているので、自動で又は遠隔から、例えば、降雨時に第1電動開閉弁を開くように該弁を制御することにより、受水口で受けた雨水を混合タンクに所定量供給し、これとともに、洗浄液タンクの洗浄液を混合タンクに所定量供給するように洗浄液供給手段を制御することにより、混合タンク内で雨水と洗浄液との混合水からなる洗浄水を生成することが可能となる。そして、第2電動開閉弁を開くように該弁を制御することにより、混合後の洗浄水が洗浄水タンクに供給される。すなわち、従来のように従業員等が頻繁に洗浄液を補給しなくても、洗浄水を補給することが可能となる。しかも、洗浄水はその都度新規に生成されることになるから洗浄性の低下を防止することが可能となる。また、洗浄液の供給量を制御することにより洗浄水の濃度を調整可能であるから(例えば冬期の濃度を夏期の濃度よりも高くする)、洗浄水の凍結防止を実現することが可能となる。さらに、洗浄液タンクとして比較的サイズの大きいものを採用することにより、従業員等が洗浄液を補給しなくても、極めて長期にわたり、洗浄水を補給することが可能となる。さらに、洗浄水タンク内に供給される洗浄水は混合タンクで混合されたものなので、請求項1に記載のものと比較してより均一化された洗浄水を供給することが可能となる。
【0025】
請求項9に記載の発明は、請求項8に記載の発明において、記混合用タンクに供給された洗浄液と水とを撹拌するための撹拌手段をさらに備えることを特徴とする。
【0026】
請求項9に記載の発明によれば、混合タンクに供給された洗浄液と雨水とは撹拌手段により撹拌されるので、より均一化された洗浄水を供給することが可能となる。
【発明の効果】
【0027】
本発明によれば、作業員等が頻繁に洗浄剤を補給しなくても、洗浄性の低下防止、洗浄水の凍結防止を実現できるウォッシャー用タンク装置を提供することが可能となる。
【発明を実施するための最良の形態】
【0028】
本発明の第1実施形態である撮影窓ウォッシャー用タンク装置(以下タンク装置ということがある)について図面を参照しながら説明する。
【0029】
図1乃至図4には、本実施形態に係る撮影窓ウォッシャー用タンク装置及びテレビカメラとテレビレンズが接続されたテレビカメラ装置を取り付けた雲台装置が示されており、まず図3により全体の構成を説明する。図3において、テレビレンズ11は雲台12に取り付けられ、この雲台12が鉄塔等の載置部13に固定されており、この雲台12の2軸のそれぞれの駆動により、テレビレンズ11はパン動作及びチルト動作をすることになる。
【0030】
また、上記テレビレンズ11の前面の撮影窓ガラス14には、ワイパー15が配置されると共に、撮影窓ガラス14の枠部分に噴射ノズル16が取り付けられており、この噴射ノズル16は、撮影窓ガラス14の中心部へ洗浄水を噴射するように位置決めされる。この噴射ノズル16は、供給パイプ17を介してタンク装置18に取り付けられる。一方、監視室等の遠隔地に、リモート操作部20が設けられ、このリモート操作部20には、パン、チルトの操作をするジョイスティック21等と共に、洗浄水スイッチ22、ワイパースイッチ23、雨水供給スイッチ40、洗浄液供給スイッチ41等が配置される。
【0031】
タンク装置18とリモート操作部20とは各種の形態で接続することが可能である。図4は、両者を電話回線や光ファイバー等の通信回線44で接続した例である。リモート操作部20の各スイッチ(洗浄水スイッチ22、ワイパースイッチ23、雨水供給スイッチ40、洗浄液供給スイッチ41等)がオンオフされると、その制御信号がシリアル通信変換部43、通信回線44、及び中継器50を介して制御部60に伝達される。この伝達を受けた制御部60の制御により、電動開閉弁30、ポンプ42、ポンプ35等がオンオフされる。
【0032】
図1には、上記タンク装置18の詳細な構成が示されている。このタンク装置18は、タンク本体27を備えている。タンク本体27は内壁27aにより区画されており、図1中右の区画が洗浄水タンク27b、左の区画が洗浄液タンク27cとされている。
【0033】
タンク本体27の上方には、受水口25が設けられている。この受水口25の上側には薄板状のろ過用フィルタ28が設けられている。タンク装置18は外部環境に晒されているので、降雨の際に、雨水がろ過用フィルタ28によりろ過されて下方の受水口25に落下する。受水口25の底面は傾斜面となっており、その下端にろ過用フィルタ29が設けられている。受水口25に落下した雨水は傾斜面に沿って流れ、ろ過用フィルタ29によりろ過される。
【0034】
ろ過用フィルタ29と洗浄水タンク27bとは連結管26により連結されている。連結管26には、制御部60により開閉制御される電動開閉弁30が設けられている。
【0035】
図2(A)に示すように、この電動開閉弁30の弁体32を開くように電動開閉弁30を制御することにより、ろ過用フィルタ29によりろ過された雨水は、連結管26を介して洗浄水タンク27bに供給される。一方、図2(B)に示すように、電動開閉弁30の弁体32を閉じるように電動開閉弁30を制御することにより、ろ過用フィルタ29によりろ過された雨水は、洗浄水タンク27bに供給されることなく、連結管26の途中から斜め上方に向かって分岐する排出管31(逃がし管)から外部環境に排出される。
【0036】
洗浄水タンク27bには、制御部60により制御される電動ポンプ35によりタンク27b内の洗浄水を吸引するための吸引パイプ34が挿入されている。この吸引パイプ34により吸引された洗浄水は、供給パイプ17を介して噴射ノズル16から噴射される。
【0037】
洗浄水タンク27bには制御部60に接続された水位センサ70が設けられており、洗浄水の水位(あるいは水量)を検出可能となっている。すなわち、制御部60には水位センサ70のセンサ出力が入力され、制御部60はそのセンサ出力に基づいて各種の制御(電動開閉弁30、電動ポンプ35等)を行うことが可能となっている。また、タンク本体27の上面には制御部60に接続された雨滴センサ71が設けられており、雨滴の有無(すなわち降雨の有無)を検出可能となっている。すなわち、制御部60には雨滴センサ71のセンサ出力が入力され、制御部60はそのセンサ出力に基づいて各種の制御(電動開閉弁30、電動ポンプ35等)を行うことが可能となっている。
【0038】
一方、洗浄液タンク27cには、制御部60により制御される電動ポンプ42によりタンク27c内の洗浄液(例えば高濃度の洗浄液)を吸引するための吸引パイプ36が挿入されている。この吸引パイプ36により吸引された洗浄液は、その先端が洗浄水タンク27bに位置する供給パイプ38を介して洗浄水タンク27bに供給される。
【0039】
洗浄液タンク27cには制御部60に接続された洗浄液有無検出センサ72が設けられており、洗浄液の有無を検出可能となっている。すなわち、制御部60には洗浄液有無検出センサ72のセンサ出力が入力され、制御部60はそのセンサ出力に基づいて各種の制御(例えば自己に隣接して設置されているテレビレンズ11の映像にその旨の表示を写し込ませるべく、テレビレンズ11のハウジングに設けられたランプ等を点灯する旨の指示を出力する)を行うことが可能となっている。
【0040】
なお、制御部60は、図1に示すように、タンク本体27内部に設けるようにしてもよいし、あるいは、図4に示すように、タンク本体27外部に設けるようにしてもよい。
【0041】
次に、上記のように構成された撮影窓ウォッシャー用タンク装置の動作について図面を参照しながら説明する。
【0042】
図5は、撮影窓ウォッシャー用タンク装置の動作について説明するためのフローチャートである。以下の動作は、メモリ(図示せず)に読み込まれた所定プログラムを制御部60が実行することにより実現される。
【0043】
タンク装置18においては、雨滴センサ71により雨滴が検出され(ステップS10:Y)、かつ、水位センサ70により検出された水位が補水が必要な水位であることを示している(ステップS12:Y)のであれば、制御部60は、図2(A)に示すように、電動開閉弁30を開くように該弁30を制御する(ステップS14)。これにより、ろ過用フィルタ29によりろ過された雨水は、連結管26を介して洗浄水タンク27bに供給される(ステップS16)。
【0044】
水位センサ70により検出された水位が目標レベル(MAXレベル)に達すると(ステップS18:Y)、制御部60は、図2(B)に示すように、電動開閉弁30を閉じるように該弁30を制御する(ステップS20)。これにより、ろ過用フィルタ29によりろ過された雨水は、洗浄水タンク27bに供給されることなく、連結管26の途中から斜め上方に向かって分岐する排出管31(逃がし管)から外部環境に排出される。
【0045】
次に、制御部60は、洗浄液タンク27cの洗浄液を洗浄水タンクに所定量補給するように電動ポンプ42(洗浄液供給手段に相当)を制御する(ステップS22)。例えば所定時間ポンプ42を駆動する。これにより、吸引パイプ36により吸引された洗浄液が供給パイプ38を介して洗浄水タンク27bに供給される。すなわち、洗浄水タンク内に雨水と洗浄液との混合水からなる洗浄水を補給することが可能となる。なお、ステップS22においては、例えば、洗浄水タンク27bに供給された雨水の量に基づいて定まる量の洗浄液を洗浄水タンク27bに供給するように制御することが考えられる。あるいは、洗浄水タンク27b内の洗浄水濃度が予め定められた濃度となる量の洗浄液を洗浄水タンク27bに供給するように制御することが考えられる。このようにすれば、洗浄水タンク内の洗浄水濃度を略一定に保つことが可能となる。
【0046】
以上説明したように、本実施形態の撮影窓ウォッシャー用タンク装置によれば、従来のように従業員等が頻繁に洗浄液を補給しなくても、自動的に洗浄水を補給することが可能となる。しかも、洗浄水はその都度新規に生成されることになるから洗浄性の低下を防止することが可能となる。また、洗浄液の供給量を制御することにより洗浄水の濃度を調整可能であるから(例えば冬期の濃度を夏期の濃度よりも高くする)、洗浄水の凍結防止を実現することが可能となる。さらに、洗浄液タンクとして比較的サイズの大きいものを採用することにより、従業員等が洗浄液を補給しなくても、極めて長期にわたり、洗浄水を補給することが可能となる。
【0047】
なお、上記実施形態においては、メモリ(図示せず)に読み込まれた所定プログラムを制御部60が実行することにより自動的に洗浄水の供給を行うように説明したが、本発明はこれに限定されない。例えば、遠隔に設けられたリモート操作部20の雨水供給スイッチ40、洗浄液供給スイッチ41を操作することにより手動で洗浄水の供給を行ってもよい。
【0048】
この場合、降雨かどうかを確認する。この確認は、例えば、テレビレンズ11により周囲環境を撮影した映像から判断する。その結果、周囲環境に降雨が認められたのであれば、リモート操作部20の雨水供給スイッチ40をオンする。このスイッチ40がオンされると、図4に示すように、その制御信号がシリアル通信変換部43、通信回線44、及び中継器50を介して制御部60に伝達される。この伝達を受けた制御部60は、図2(A)に示すように、電動開閉弁30を開くように該弁30を制御する。これにより、ろ過用フィルタ29によりろ過された雨水は、連結管26を介して洗浄水タンク27bに供給される。そして、洗浄水タンク27bの水位が所定レベルに達した後、雨水供給スイッチ40をオフする。この伝達を受けた制御部60は、図2(B)に示すように、電動開閉弁30を閉じるように該弁30を制御する。これにより、ろ過用フィルタ29によりろ過された雨水は、洗浄水タンク27bに供給されることなく、連結管26の途中から斜め上方に向かって分岐する排出管31(逃がし管)から外部環境に排出される。
【0049】
次に、洗浄液供給スイッチ41をオンする。この伝達を受けた制御部60は、洗浄液タンク27cの洗浄液を洗浄水タンクに所定量補給するように電動ポンプ42(洗浄液供給手段に相当)を制御する(ステップS22)。例えば所定時間ポンプ42を駆動する。これにより、吸引パイプ36により吸引された洗浄液が供給パイプ38を介して洗浄水タンク27bに供給される。すなわち、洗浄水タンク内に雨水と洗浄液との混合水からなる洗浄水を補給することが可能となる。なお、リモート操作部20の洗浄水スイッチ22を押すと、ポンプ35が作動し、上記タンク本体27内に溜まった水37(洗浄水)が供給パイプ17を介して噴射ノズル16へ供給される。従って、このノズル16から洗浄水が撮影窓ガラス14へ向けて噴射される。なお、このとき、ワイパースイッチ23を押してワイパー15を動作させれば、噴き付けた洗浄水を払拭することができる。
【0050】
以上のように、本実施形態の撮影窓ウォッシャー用タンク装置によれば、手動によっても上記と同様の効果を奏することが可能となる。
【0051】
次に、本発明の第2実施形態である撮影窓ウォッシャー用タンク装置(以下タンク装置ということがある)について図面を参照しながら説明する。図6は第2実施形態の撮影窓ウォッシャー用タンク装置の構成を説明するための図である。なお、第1実施形態と同一の構成については同一の符号を付す。
【0052】
本実施形態のタンク装置80は、第1実施形態のタンク装置18に雨水と洗浄液とを混合するための混合タンク27eを設け、このタンク27eで混合した結果得られた洗浄水を洗浄水タンク27bに供給するものである。以下、具体的に説明する。

本実施形態に係る撮影窓ウォッシャー用タンク装置80は、図3に示した第1実施形態のタンク装置18と同様に配置される。監視室等の遠隔地に設けられたリモート操作部20には、パン、チルトの操作をするジョイスティック21等と共に、洗浄水スイッチ22、ワイパースイッチ23、雨水供給スイッチ40、洗浄液供給スイッチ41、洗浄水(混合水)供給水供給スイッチ(図示せず)等が配置される。
【0053】
タンク装置80とリモート操作部20とは各種の形態で接続することが可能である。この接続形態については第1実施形態で既に説明したのでその説明を省略する。
【0054】
タンク装置80は、タンク本体27を備えている。タンク本体27は内壁27aにより左右に区画されており、図6中左の区画が洗浄液タンク27cとされている。また、タンク本体27は内壁27dにより上下に区画されており、図6中下の区画が洗浄水タンク27b、上の区画が混合タンク27eとされている。
【0055】
タンク本体27の上方には、受水口25が設けられている。この受水口25の上側には薄板状のろ過用フィルタ28が設けられている。タンク装置18は外部環境に晒されているので、降雨の際に、雨水がろ過用フィルタ28によりろ過されて下方の受水口25に落下する。受水口25の底面は傾斜面となっており、その下端にろ過用フィルタ29が設けられている。受水口25に落下した雨水は傾斜面に沿って流れ、ろ過用フィルタ29によりろ過される。
【0056】
次に混合タンク27eについて説明する。
【0057】
ろ過用フィルタ29と混合タンク27eとは連結管26により連結されている。連結管26には、制御部60により開閉制御される電動開閉弁30が設けられている。
【0058】
図2(A)に示すように、この電動開閉弁30の弁体32を開くように電動開閉弁30を制御することにより、ろ過用フィルタ29によりろ過された雨水は、連結管26を介して混合タンク27eに供給される。一方、図2(B)に示すように、電動開閉弁30の弁体32を閉じるように電動開閉弁30を制御することにより、ろ過用フィルタ29によりろ過された雨水は、混合タンク27eに供給されることなく、連結管26の途中から斜め上方に向かって分岐する排出管31(逃がし管)から外部環境に排出される。
【0059】
混合タンク27eには制御部60に接続された水位センサ73が設けられており、生成された洗浄水(混合液)の水位(あるいは水量)を検出可能となっている。すなわち、制御部60には水位センサ73のセンサ出力が入力され、制御部60はそのセンサ出力に基づいて各種の制御(電動開閉弁30、電動ポンプ35等)を行うことが可能となっている。
【0060】
次に洗浄液タンク27cについて説明する。洗浄液タンク27cには、制御部60により制御される電動ポンプ42によりタンク27c内の洗浄液(例えば高濃度の洗浄液)を吸引するための吸引パイプ36が挿入されている。この吸引パイプ36により吸引された洗浄液は、その先端が混合タンク27eに位置する供給パイプ38を介して混合タンク27eに供給される。
【0061】
洗浄液タンク27cには制御部60に接続された洗浄液有無検出センサ72が設けられており、洗浄液の有無を検出可能となっている。すなわち、制御部60には洗浄液有無検出センサ72のセンサ出力が入力され、制御部60はそのセンサ出力に基づいて各種の制御(例えば自己に隣接して設置されているテレビレンズ11の映像にその旨の表示を写し込ませるべく、テレビレンズ11のハウジングに設けられたランプ等を点灯する旨の指示を出力する)を行うことが可能となっている。
【0062】
以上のように混合タンク27eにはろ過用フィルタ29によりろ過された雨水と洗浄液が供給され、このタンク27eにおいて混合され洗浄液が生成される。
【0063】
次に洗浄水タンク27bについて説明する。
【0064】
混合タンク27eと洗浄水タンク27bとは連結管81により連結されている。連結管81には、制御部60により開閉制御される電動開閉弁82が設けられている。
【0065】
この電動開閉弁82の弁体を開くように電動開閉弁82を制御することにより、混合された洗浄水は、連結管81を介して洗浄水タンク27bに供給される。一方、電動開閉弁82の弁体を閉じるように電動開閉弁82を制御することにより、その供給を停止することができる。
【0066】
洗浄水タンク27bには、制御部60により制御される電動ポンプ35によりタンク27b内の洗浄水を吸引するための吸引パイプ34が挿入されている。この吸引パイプ34により吸引された洗浄水は、供給パイプ17を介して噴射ノズル16から噴射される。
【0067】
洗浄水タンク27bには制御部60に接続された水位センサ70が設けられており、洗浄水の水位(あるいは水量)を検出可能となっている。すなわち、制御部60には水位センサ70のセンサ出力が入力され、制御部60はそのセンサ出力に基づいて各種の制御(電動開閉弁30、電動ポンプ35等)を行うことが可能となっている。また、タンク本体27の上面には制御部60に接続された雨滴センサ71が設けられており、雨滴の有無(すなわち降雨の有無)を検出可能となっている。すなわち、制御部60には雨滴センサ71のセンサ出力が入力され、制御部60はそのセンサ出力に基づいて各種の制御(電動開閉弁30、電動ポンプ35等)を行うことが可能となっている。
【0068】
なお、制御部60は、図1に示すように、タンク本体27内部に設けるようにしてもよいし、あるいは、図4に示すように、タンク本体27外部に設けるようにしてもよい。
【0069】
次に、上記のように構成された撮影窓ウォッシャー用タンク装置の動作について図面を参照しながら説明する。
【0070】
図7は、撮影窓ウォッシャー用タンク装置の動作について説明するためのフローチャートである。以下の動作は、メモリ(図示せず)に読み込まれた所定プログラムを制御部60が実行することにより実現される。
【0071】
タンク装置80においては、雨滴センサ71により雨滴が検出され(ステップS30:Y)、かつ、水位センサ70及び73により検出された水位が補水が必要な水位であることを示している(ステップS32:Y)のであれば、制御部60は、電動開閉弁30を開くように該弁30を制御する(ステップS34)。これにより、ろ過用フィルタ29によりろ過された雨水は、連結管26を介して混合タンク27eに供給される(ステップS36)。
【0072】
水位センサ73により検出された水位が目標レベル(MAXレベル)に達すると(ステップS38:Y)、制御部60は、電動開閉弁30を閉じるように該弁30を制御する(ステップS40)。これにより、ろ過用フィルタ29によりろ過された雨水は、洗浄水タンク27bに供給されることなく、連結管26の途中から斜め上方に向かって分岐する排出管31(逃がし管)から外部環境に排出される。
【0073】
次に、制御部60は、洗浄液タンク27cの洗浄液を洗浄水タンクに所定量補給するように電動ポンプ42(洗浄液供給手段に相当)を制御する(ステップS42)。例えば所定時間ポンプ42を駆動する。これにより、吸引パイプ36により吸引された洗浄液が供給パイプ38を介して混合タンク27eに供給される。すなわち、タンク27eにおいて混合され洗浄液が生成される。各液を均質に混合するためにタンク27eにスクリュー等の撹拌手段を設けてもよい。なお、ステップS42においては、例えば、混合タンク27eに供給された雨水の量に基づいて定まる量の洗浄液を混合タンク27eに供給するように制御することが考えられる。あるいは、混合タンク27e内の洗浄水濃度が予め定められた濃度となる量の洗浄液を混合タンク27eに供給するように制御することが考えられる。このようにすれば、混合タンク27e内の洗浄水濃度を略一定に保つことが可能となる。
【0074】
次に、制御部60は、電動開閉弁82を開くように該弁82を制御する(ステップS44)。これにより、混合タンク27eの洗浄液は、連結管81を介して洗浄水タンク27bに供給される。
【0075】
洗浄液の供給が完了すると(例えば一定時間経過の後)、制御部60は、電動開閉弁82を閉じるように該弁82を制御する(ステップS46)。
【0076】
そして、水位センサ73により検出された水位が目標レベル(MAXレベル)に達すると(ステップS48:Y)以上の処理を終了するが、目標レベルに達していなければ、制御部60は、上記ステップS34〜S48までの処理を繰り返す。
【0077】
以上説明したように、本実施形態の撮影窓ウォッシャー用タンク装置によれば、従来のように従業員等が頻繁に洗浄液を補給しなくても、自動的に洗浄水を補給することが可能となる。しかも、洗浄水はその都度新規に生成されることになるから洗浄性の低下を防止することが可能となる。また、洗浄液の供給量を制御することにより洗浄水の濃度を調整可能であるから(例えば冬期の濃度を夏期の濃度よりも高くする)、洗浄水の凍結防止を実現することが可能となる。さらに、洗浄液タンクとして比較的サイズの大きいものを採用することにより、従業員等が洗浄液を補給しなくても、極めて長期にわたり、洗浄水を補給することが可能となる。さらに、洗浄水タンク内に供給される洗浄水は混合タンクで混合されたものなので、第1実施形態のものと比較してより均一化された洗浄水を供給することが可能となる。
【0078】
なお、上記実施形態においては、メモリ(図示せず)に読み込まれた所定プログラムを制御部60が実行することにより自動的に洗浄水の供給を行うように説明したが、本発明はこれに限定されない。例えば、遠隔に設けられたリモート操作部20の雨水供給スイッチ40、洗浄液供給スイッチ41、混合液供給スイッチ(図示せず)を操作することにより手動で洗浄水の供給を行ってもよい。
【0079】
この場合、降雨かどうかを確認する。この確認は、例えば、テレビレンズ11により周囲環境を撮影した映像から判断する。その結果、周囲環境に降雨が認められたのであれば、リモート操作部20の雨水供給スイッチ40をオンする。このスイッチ40がオンされると、その制御信号が制御部60に伝達される。この伝達を受けた制御部60は、電動開閉弁30を開くように該弁30を制御する。これにより、ろ過用フィルタ29によりろ過された雨水は、連結管26を介して混合タンク27eに供給される。そして、混合タンク27eの水位が所定レベルに達した後、雨水供給スイッチ40をオフする。この伝達を受けた制御部60は、電動開閉弁30を閉じるように該弁30を制御する。これにより、ろ過用フィルタ29によりろ過された雨水は、混合タンク27eに供給されることなく、連結管26の途中から斜め上方に向かって分岐する排出管31(逃がし管)から外部環境に排出される。
【0080】
次に、洗浄液供給スイッチ41をオンする。この伝達を受けた制御部60は、洗浄液タンク27cの洗浄液を混合タンク27eに所定量補給するように電動ポンプ42(洗浄液供給手段に相当)を制御する。例えば所定時間ポンプ42を駆動する。これにより、吸引パイプ36により吸引された洗浄液が供給パイプ38を介して混合タンク27eに供給される。
【0081】
次に、洗浄水供給スイッチ(図示せず)をオンする。この伝達を受けた制御部60は、
電動開閉弁82を開くように該弁82を制御する。これにより、これにより、混合タンク27eの洗浄液は、連結管81を介して洗浄水タンク27bに供給される。すなわち、洗浄水タンク27b内に雨水と洗浄液との混合水からなる洗浄水を補給することが可能となる。
【0082】
なお、リモート操作部20の洗浄水スイッチ22を押すと、ポンプ35が作動し、上記タンク本体27内に溜まった水37(洗浄水)が供給パイプ17を介して噴射ノズル16へ供給される。従って、このノズル16から洗浄水が撮影窓ガラス14へ向けて噴射される。なお、このとき、ワイパースイッチ23を押してワイパー15を動作させれば、噴き付けた洗浄水を払拭することができる。
【0083】
以上のように、本実施形態の撮影窓ウォッシャー用タンク装置によれば、手動によっても上記と同様の効果を奏することが可能となる。
【0084】
上記各実施形態においては、雨水を受水口25で受け、この雨水を洗浄水として利用するように説明したが本発明はこれに限定されない。
【0085】
例えば、ろ過用フィルタ28上にリモート操作部20によりオンオフ可能なヒーターパネル(図示せず)を設け、このヒーターパネルに積雪した雪を融雪し、この融雪により得られた水を洗浄水として利用するようにしてもよい。これによっても上記と同様の効果を奏することが可能である。なお、この融雪により得られた水がフィルタ28に到達しやすいように、ヒーターパネルには貫通孔を形成しておくのが望ましい。
【0086】
上記実施形態はあらゆる点で単なる例示にすぎない。これらの記載によって本発明は限定的に解釈されるものではない。本発明はその精神または主要な特徴から逸脱することなく他の様々な形で実施することができる。
【図面の簡単な説明】
【0087】
【図1】本発明の第1実施形態である撮影窓ウォッシャー用タンク装置の構成を説明するための図である。
【図2】電動開閉弁30の開閉動作を説明するための図である。
【図3】本発明の実施形態である撮影窓ウォッシャー用タンク装置が適用される撮影システムの構成を説明するための図である。
【図4】タンク装置18(タンク装置80も同様)とリモート操作部20との接続例を説明するための図である。
【図5】本発明の第1実施形態である撮影窓ウォッシャー用タンク装置の動作を説明するためのフローチャートである。
【図6】本発明の第2実施形態である撮影窓ウォッシャー用タンク装置の構成を説明するための図である。
【図7】本発明の第2実施形態である撮影窓ウォッシャー用タンク装置の動作を説明するためのフローチャートである。
【符号の説明】
【0088】
11…テレビレンズ、12…雲台、13…載置部、14…撮影窓ガラス、15…ワイパー、16…噴射ノズル、17…供給パイプ、18…撮影窓ウォッシャー用タンク装置、20…リモート操作部、21…ジョイスティック、22…洗浄水スイッチ、23…ワイパースイッチ、25…受水口、26…連結管、27…タンク本体、27a…内壁、27b…洗浄水タンク、27c…洗浄液タンク、27d…内壁、27e…混合タンク、28…ろ過用フィルタ、29…ろ過用フィルタ、30…電動開閉弁、31…排出管、32…弁体、34…吸引パイプ、35…電動ポンプ、36…吸引パイプ、37…雨水、38…供給パイプ、40…雨水供給スイッチ、41…洗浄液供給スイッチ、42…電動ポンプ、43…シリアル通信変換部、44…通信回線、45…ヒーターパネル、45a…表面、45b…貫通孔、46…洗浄水供給スイッチ、50…中継器、60…制御部、70…水位センサ、71…雨滴センサ、72…洗浄液有無検出センサ、73…水位センサ、80…撮影窓ウォッシャー用タンク装置、81…連結管、82…電動開閉弁

【特許請求の範囲】
【請求項1】
雨水又は融雪により得られる水を受ける受水口と、
洗浄水用タンクと、
前記受水口で受けた雨水又は前記融雪により得られる水を前記洗浄水用タンクに供給するために前記受水口と前記洗浄水用タンクとを連結する管路と、
前記管路に設けられた電動開閉弁と、
洗浄液用タンクと、
前記洗浄液用タンクの洗浄液を前記洗浄水用タンクに供給する洗浄液供給手段と、
前記電動開閉弁と前記洗浄液供給手段を制御する制御手段と、
を備えることを特徴とするウォッシャー用タンク装置。
【請求項2】
前記制御手段は、前記洗浄水用タンクに供給された水量に基づいて定まる量の洗浄液を前記洗浄水用タンクに供給するように前記洗浄液供給手段を制御することを特徴とする請求項1に記載のウォッシャー用タンク装置。
【請求項3】
前記制御手段は、前記洗浄水用タンク内の清浄水濃度が予め定められた濃度となる量の洗浄液を前記洗浄水用タンクに供給するように前記洗浄液供給手段を制御することを特徴とする請求項1に記載のウォッシャー用タンク装置。
【請求項4】
雨滴センサと、
前記洗浄水用タンク内の洗浄水の量を検出する洗浄水量センサと、
を備え、
前記制御手段は、前記雨滴センサ及び洗浄水量センサの検出値に基づいて、前記電動開閉弁を開閉制御することを特徴とする請求項1から3のいずれかに記載のウォッシャー用タンク装置。
【請求項5】
前記洗浄液用タンク内の洗浄液の有無を検出する洗浄液有無センサをさらに備え、
前記洗浄液有無センサにより前記洗浄液用タンク内の洗浄液が無いことが検出された場合には、自己に隣接して設置されているテレビカメラの映像にその旨の表示を写し込ませることを特徴とする請求項1から4のいずれかに記載のウォッシャー用タンク装置。
【請求項6】
前記制御手段に制御信号を入力するリモート操作部を備えることを特徴とする請求項1から5のいずれかに記載のウォッシャー用タンク装置。
【請求項7】
前記受水口と前記洗浄水用タンクとの間に前記雨水又は融雪により得られた水を濾過するフィルターをさらに備えることを特徴とする請求項1から6のいずれかに記載のウォッシャー用タンク装置。
【請求項8】
雨水又は融雪により得られる水を受ける受水口と、
混合用タンクと、
前記受水口で受けた雨水又は前記融雪により得られる水を前記混合用タンクに供給するために前記受水口と前記混合用タンクとを連結する第1管路と、
前記第1管路に設けられた第1電動開閉弁と、
洗浄液用タンクと、
前記洗浄液用タンクの洗浄液を前記混合用タンクに供給する洗浄液供給手段と、
洗浄水用タンクと、
前記混合用タンクで混合された洗浄水を前記洗浄水用タンクに供給するために前記混合用タンクと前記洗浄水用タンクとを連結する第2管路と、
前記第2管路に設けられた第2電動開閉弁と、
前記第1電動開閉弁、前記第2電動開閉弁、及び前記洗浄液供給手段を制御する制御手段と、
を備えることを特徴とするウォッシャー用タンク装置。
【請求項9】
前記混合用タンクに供給された洗浄液と水とを撹拌するための撹拌手段をさらに備えることを特徴とする請求項8に記載のウォッシャー用タンク装置。

【図1】
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【図2】
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【図3】
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【図4】
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【図5】
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【図6】
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【図7】
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【公開番号】特開2007−318226(P2007−318226A)
【公開日】平成19年12月6日(2007.12.6)
【国際特許分類】
【出願番号】特願2006−142828(P2006−142828)
【出願日】平成18年5月23日(2006.5.23)
【出願人】(000005430)フジノン株式会社 (2,231)
【Fターム(参考)】